JP2006502084A - 細菌感染を処置するために糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体を使用する方法 - Google Patents

細菌感染を処置するために糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体を使用する方法 Download PDF

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Abstract

個体の細菌感染を処置する製造物であって、有効成分として、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類を含む薬学的組成物の治療有効量を前記個体に投与することを含む製造物。

Description

本発明は、糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体を使用して細菌感染を処置する方法に関する。
抗生物質耐性は、すべてのクラスの抗生物質に関して生じる大きくなりつつある問題である。耐性という難題に遭遇した最初の様々な抗生物質群の1つがアミノグリコシド−アミノシクリトールのファミリーであった。アミノグリコシドは、生物学的に活性な細菌二次代謝産物の大きな群を構成しており、これらは、結核および院内感染などの重篤な細菌感染の処置において使用されている。
当初、耐性は抗生物質の標的である細菌の変化に限定されていた。例えば、すべてのストレプトマイシン耐性結核菌(M.tuberculosis)株は、抗生物質剤により標的化される部位であるリボソームに変化をもたらす点変異を有する。様々な新しいアミノグリコシドが使用されるようになったので、耐性の化学的変化機構がより広く広がった。抗生物質の加水分解がその作用機構であるペニシリン耐性とは異なり、アミノグリコシドに対する耐性は、アミノシクリトール残基のヒドロキシ基またはアミノ基の補因子依存的修飾を触媒する酵素によって媒介される。
アミノグリコシド修飾酵素はアミノグリコシド不活性化のいくつかのレベルによって特徴づけられている(ホスホトランスフェラーゼ(APH)によるATP依存的O−リン酸化、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ(ANT)によるATP依存的O−アデニル化、およびアセチルトランスフェラーゼによるアセチルCo−A依存的N−アセチル化)。ほとんどのグラム陰性の細菌病原体およびグラム陽性の細菌病原体で見出される50を超える異なる酵素が、ほとんどすべての利用可能なアミノグリコシドからその保有株を保護するキメラ酵素を含めて、アミノグリコシド修飾因子として同定されている[Shaw,KJ.他(1993)、Microbiol.Rev.、57:138〜163]。
従って、抗生物質に対する細菌耐性の増大に伴って、現在の課題は、耐性株を処置することにおいて効果的であり、しかし、ヒトにおける使用のために毒性を有しない非常に強力な抗菌剤を作り出すことである。
いくつかの方法が、新規の抗生物質剤を見つけるため、または現在用いられている抗生物質剤を耐性株の処置に有効にするために開始されている。
アミノグリコシド誘導体−いくつかのアミノグリコシド誘導体が設計され、試験されてきた。そのような新規のアミノグリコシド誘導体の有効性は、抗菌力、微生物酵素による不活性化に対する耐性の程度、および潜在的毒性に関して調べられている。ゲンタマイシン、シソマイシン、フォーチミシンおよびカナマシンに構造的に関連する多数の化合物の評価は、その元の化合物よりも優れた全体的な性質を有しているものはないことを示している。毒性がより低いことを示した化合物はなく、そして多くの場合、より新しい薬剤の抗菌力は、その以前のアミノグリコシドが示す抗菌力よりも低く、一方で、酵素の不活性化に対してはわずかに大きな耐性が見られただけであった(総説:Price,KE.他(1986)、Am.J.Med.、80:182〜189)。
プロテインキナーゼ阻害剤−近年、様々なAPHの結晶構造により、APH(3’)−IIIaとプロテインキナーゼとの間に高い類似性が示された。これにより、プロテインキナーゼ阻害剤をAPH阻害剤として使用することが促された[Daigle,DM.他(1997)、J.Biol.Chem.、272:24755〜24758]。実際は、セリン/トレオニンキナーゼおよびチロシンキナーゼの様々な阻害剤(例えば、イソキノリンスルホンアミド類ならびにフラボイドのゲニステインおよびケルセチン)がAPH酵素の阻害を数μM程度で示したが、しかしながら、抗生物質耐性の破棄は観測されなかった。
アミノグリコシド修飾体−抗生作用を有し、かつ修飾酵素の良好でない基質であるアミノグリコシド分子の合成もまた試みられている。例えば、トブラマイシンおよびジベカシンは、カナマイシンクラスのアミノグリコシドのAPH(3’)触媒リン酸化部位である3’−ヒドロキシル基を有しておらず、そのため、APH(3’)の競合的阻害剤であり、抗生物質剤として潜在的に有用である[McKay,GA.他(1995)、J.Biol.Chem.、270:24686〜24692;Umezawa,S.他(1971)、J.Antibiot.、24:274〜275]。残念ながら、トブラマイシンおよびジベカシンは、APH(2”)などの他のアミノグリコシドキナーゼの基質として作用し、これらはグラム陽性生物に多く見られる[Daigle,DM.他(1999)、J.Biol.Chem.、6:99〜110]。
別の方法では、共通のACC修飾部位であるが、典型的なキナーゼ標的の加水分解とは無関係の位置においてNH基またはOH基のいずれかを欠いている、カナマイシンおよびネアミンのアナログがいくつか合成された[Roestamadji、J.他(1995)、J.Am.Chem.Soc.、117:11060〜11069]。これらの化合物はいくつかは、APH(3’)−IaおよびAPH(3’)−IIaの極めて少ない基質であり、これらの酵素を含有するE.coliにおいて抗菌活性を示した。この方法は有望ではあるが、これらの化合物のほとんどがAPH(3’)−IIIaにより効果的にリン酸化されたという事実によってこの可能性は限られている。
本発明の実施に至る過程で、本発明者らは、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類を含む組成物が細菌感染を緩和および治療できることを明らかにした。
従って、本発明は、細菌感染の処置を、そのような感染が以前の耐性細菌株によって引き起こされるような感染をも処置するための、新規の抗菌剤およびその使用方法を提供する。
本発明の1つの局面によれば、個体の細菌感染を処置する方法であって、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類を含む薬学的組成物の治療有効量を前記個体に投与することを含む方法が提供される。
本発明の別の局面によれば、パッケージ材と、前記パッケージ材に含まれている、細菌感染の処置のために同定された薬学的組成物とを含む製造物が提供される。この場合、薬学的組成物は、有効成分として、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類および薬学的に受容可能なキャリアを含む。
下記に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は下記の式の化合物である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、AはCHまたはNHであり、Xは直鎖または分枝状のC〜Cアルキル鎖であり、nは1以上の整数であり、Sacは単糖またはオリゴ糖の残基である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、nは1〜6の整数である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アルキル鎖は、ヒドロキシ基、アミノ基およびオキソ基からなる群から選択される側鎖基を含む。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はアセトアミジノ結合糖類であり、ただし、AはCHである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、Sacは単糖である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、有効成分はメチル−6−デオキシ6−(N−アセトアミジノ)−α−D−マンノピラノシドである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、Sacはオリゴ糖である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、有効成分はγ−(N−アセトアミジノ)酪酸−ネオマイシンBである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、有効成分はテトラ−γ−(N−アセトアミジノ)酪酸−カナマイシンAである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、有効成分はグアニジノ結合糖類であり、ただし、AはNHである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、Sacは単糖である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−グアニジノ−α−D−マンノピラノシドである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、有効成分はメチル−6−デオキシ6−(N−L−アルギニンアミド)−α−D−マンノピラノシドである。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、Sacはオリゴ糖である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される。
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−カナマイシンA結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のトリアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のヘキサアルギニンアミド−ネオマイシンB結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ネアミン1結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のペンタアルギニンアミド−パラモマイシン結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のγ−(N−グアニジノ)酪酸−ネオマシンB結合体である:
Figure 2006502084
記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラγ−(N−グアニジノ)酪酸−カナマイシンA結合体である:
Figure 2006502084
本発明は、糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体を使用して細菌感染を処置するための新規の方法を提供することによって、現在知られている形態の様々な欠点に対処することに成功している。
図面の簡単な記述
本発明を、本明細書中で、例示のみを目的として添付の図面を参照して記載する。ここでは詳細な図面を参照して、示した個々の事項は本発明の好ましい実施形態の例示および例示的考察のみを目的とし、最も有用と考えられるものを示すことおよび本発明の原理および概念的局面の説明が容易に理解されるために示すことを強調する。これに関して、本発明の基本的理解に必要とされる以上により詳細に本発明の構造細部を示すことを意図せず、図面と共に示した説明により、どのようにして本発明のいくつかの形態を実際に実施することができるのかが当業者に明らかとなる。
図中、
図1は本発明の方法によって利用されるアミノグリコシド−アルギニン結合体を模式的に例示する。
図2は多数の細菌株から回収されたRNasePのRNA結合ドメインの一部の配列アラインメントである。灰色四角はアルギニンリッチなコンセンサス配列を示す。
図3は示された濃度のアミノグリコシド−アルギニン結合体の非存在下または存在下で様々な細菌株のRNasePによって媒介されるptRNAプロセシングを示すオートラジオグラムである。
図4a〜bは漸増濃度のNeoR(図4a)およびR3G(図4b)[nM]の関数としてE.coliのRNasePのptRNA切断効率を示す。
図5はヒトRNasePによって媒介されるptRNAプロセシングに対するNeoRおよびR3Gの様々な濃度の影響を示すオートラジオグラムである。
図6はNeoRおよびR3GによるE.coliのRNaseP活性の阻害に対するポリAの示された濃度の影響を示すオートラジオグラムである。
本発明は、細菌感染の処置に使用することができる。具体的には、本発明では、糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体を、様々な細菌性疾患の処置のために用いる。
本発明の原理および操作は、図面および付随する説明を参照してより良く理解することができる。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、下記の説明において示されるか、または実施例の節に記載される図面において例示される各構成成分の構築および配置の細部に限定されないことを理解しなければならない。本発明は、他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施することができ、または様々な方法で実施される。また、本明細書中で用いられる表現および用語は説明のためであり、限定的であると見なすべきでないことも理解されなければならない。
アミノグリコシド抗生物質は、多くの細菌感染の処置に広範囲に使用されてきた作用スペクトルが広い抗菌性化合物である。しかしながら、それらの増大した使用が耐性細菌株の出現をもたらしている。このことは、大きい細胞毒性と一緒になって、そのような抗生物質の幅広い臨床的使用を制限していた。
本発明の実施に至る間に、本発明者らは、糖類とアセトアミジノ化合物またはグアニジノ化合物との結合体(具体的には、アミノグリコシドの誘導体)が殺菌剤/静菌剤として非常に有効であることを見出している。
本明細書中下記においてさらに詳しく記載されるように、これらの結合体は、細菌感染の処置を、そのような感染が従来の抗生物質剤に対して抵抗性である場合にもなお、または従来の抗生物質の毒性が積極的な処置法の利用を妨げている場合にもなお可能にする。
これらの結合体の完全な作用機構は十分には理解されていないが、それらは、細菌の標的、すなわち、RNA−タンパク質複合体(RNP)を妨害し、それにより、病原体の成長および増殖のために必要な様々な生物学的プロセスを阻止すると考えられる[さらなる詳細については、実施例の節の背景、およびEubank他(2002)、FEBS Lett.、511:107〜112を参照のこと]。
アミノグリコシド−アルギニン結合体(AAC)とHIV RNA標的(すなわち、トランス活性化因子応答エレメント(TAR))の構造的研究により、基質認識および基質親和性のために重要であるアミノグリコシド−アルギニン結合体の構造的決定因子の特徴づけが可能になった[Litovchick A.他(2001)、Biochemistry、40:15612〜15623]。
この研究は、AACの結合が、元のアミノグリコシド化合物のAAC結合とは異なることを示唆していた。アミノグリコシド−アルギニン結合体がRNA標的に結合することは、1つのアルギニン部分がTAR−RNAのふくらみ部と特異的に結合することと、結合体の残部とTAR−RNAのループセグメントとの間における非特異的な相互作用との組合せであると予測される。
従って、アミノグリコシド結合体の結合親和性に寄与し得る特異的なパラメーターには、(i)アミノグリコシドコアとアルギニン部分のグアニジン基との間のリンカーの長さおよび剛直性;(ii)TAR−RNAに対するNeoR結合の構造的モデル[Litovchick A.他(2000)、Biochemistry、39:2838〜2852]によって経験的に予測されるような、アミノグリコシド−アルギニン結合体のα−アミノとRNA標的との間での相互作用、(iii)少なくとも1つのアルギニンとTAR−RNAのふくらみ部との相互作用から得られる多数の接触点[Seewlad MJ.他(1998)、J.Biomol.Struct.Dynamics.、16:683〜692;Litovchick A.他(2000)、Biochemistry、39:2838〜2852]がある。
従って、本発明の1つの局面によれば、個体の細菌感染を処置する方法が提供される。本発明による好ましい個体対象は、イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシ、ヒトなどの哺乳動物である。
用語「処置する」は、細菌感染に伴う症状を緩和または軽減することを示す。好ましくは、処置することは、例えば、感染に伴う症状を治療し、そのような症状を実質的に除き、かつ/または、感染組織における細菌量を実質的に減少させる。
本発明に従って処置される細菌感染には、日和見感染性の好気的グラム陰性桿菌(シュードモナス属など)、緑膿菌(P.aeruginosa)が原因である細菌感染、グラム陽性桿菌が原因である細菌感染、例えば、結核様疾患を引き起こすマイコバクテリウム属(すなわち、マイコバクテリウム細菌)の感染などが含まれる。様々な細菌感染を本発明の方法によって処置することができ、これらには、M.tuberculosis、M.leprae、M.Intracellulare、M.smegmatis、M.bovis、M.kansasii、M.avium、M.scrofulciumまたはM.africanumが含まれる。
本発明の方法は、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類の治療有効量を個体に投与することを含む。
本発明による糖類は、(i)ペントースなどの単純な単糖、例えば、アラビノース、キシロース、リボースなど;(ii)ヘキソースなどの二糖、例えば、スクロース、マルトース、ラクトース、セロビオースなど;(iii)三糖、例えば、マンノトリオース、ラフィノース、メレジオースなど;または(iv)四糖、例えば、アミロペクチン、シアリル・ルイスX(SiaLex)などであり得る。あるいは、糖類は、グルコシド、エーテル、エステル、酸およびアミノ糖類(これらに限定されない)などの糖類誘導体であり得る。
本発明の好ましい糖類は、天然のアミノグリコシド抗生物質、例えば、カナマイシン、ネオマシン、セルドマイシン、トブラマイシン、カスガマイシン、フォーチミシン、ゲンタマイシン、パロモマイシン、ネアミンおよびシソマイシンであるが、これらに限定されない。あるいは、アミノグリコシドの半合成誘導体(例えば、アミカシン、ネチルマイシンなど)もまた使用することができる。
糖類残基は、任意の好適な基を介して、例えば、アルキレン鎖を介して、または好ましくは、アシルアミノ基を介して、スペーサー(X)に連結することができる。
本発明のアミノグリコシド−アルギニン結合体(AAC)は、好ましくは、下記の一般式の化合物である:
Figure 2006502084
(式中、AはNHであり、Xは(CH−CH(NH)−C(=O)−である)。
いくつかの結合スキームを用いることができ、これらには、1つ以上のアルギニン誘導体部分を1つ以上の糖類コアに結合することが含まれる。結合体は、好ましくは、短い鎖のL型アルギニンおよびD型アルギニン(n=1〜6)を含むが、n=10またはさらにn=20ものより長い鎖もまた想定される。あるいは、結合体は、末端アミノ基においてグニジン部分またはN−アセトアミジノ部分に変換されたアミノグリコシドに結合させられた様々な長さのα、ω−ジアミノ酸(例えば、β−アラニン、オルニチンおよびリシン(それぞれ、2個、3個および4個のメチレン基)など)またはω−アミノ酸(例えば、グリシン(アミノ酢酸)、β−アミノプロピオン酸もしくはγ−アミノ酪酸など)であり得る。
本発明によって利用され得る結合体の例には、6−デオキシ−6−(N−アセトアミジノ)−α−D−マンノピラノシド、γ−(N−アセトアミジノ)酪酸−ネオマイシンB、テトラ−γ−(N−アセトアミジノ)酪酸−カナマイシンA、6−デオキシ−6−グアニジノ−α−D−マンノピラノシド、6−デオキシ−6−(N−L−アルギニンアミド)−α−D−マンノピラノシド、モノアルギニンアミド−カナマイシンA、モノアルギニンアミド−ゲンタマイシンC、モノアルギニンアミド−ネオマイシンB、モノアルギニンアミド−パラモマイシン、ジアルギニンアミド−カナマイシンA、ジアルギニンアミド−ゲンタマイシンC、ジアルギニンアミド−ネオマイシンB、ジアルギニンアミド−パラモマイシン、テトラアルギニンアミド−カナマイシンA、トリアルギニンアミド−ゲンタマイシンC、テトラアルギニンアミド−ゲンタマイシンC、ヘキサアルギニンアミド−ネオマイシンB、テトラアルギニンアミド−ネアミン1、ペンタアルギニンアミド−パラモマイシン、γ−(N−グアニジノ)酪酸−ネオマイシンB、テトラ−γ−(N−グアニジノ)酪酸−カナマイシンAなどが含まれる[国際特許出願公開WO00/39139、Litovchick他(1999)、FEBS Lett、445:73〜79、Litovchick他(2000)、Biochemistry、39:2838〜2852;Lapidot A.およびLitovchick A.(2000)、Drug Develop.Res.、50:502〜515;Cabrera C.他(2000)、AIDS Res.Hum.Retroviruses、16:627〜634;Litovchick他(2001)、Biochemistry、40:15612〜15623;Cerebra他(2002)、Antiviral research、53:1〜8;Carriere他(2002)、RNA、8:1267〜1279;Catani他(2002)、J.Neurochemistry、印刷中]。
本発明の方法の有効成分(AAC)は、それ自体で、または有効成分が薬学的に受容可能なキャリアと混合されている薬学組成物の一部として個体に投与することができる。
本明細書中で使用される場合、「薬学的組成物」は、本明細書中上記に記載された有効成分またはその生理学的に受容可能な塩もしくはプロドラッグの1つ以上と、他の化学的成分(例えば、生理学的に好適なキャリアおよび賦形剤など)との組成物を示す。薬学的組成物の目的は、生物に対する化合物の投与を容易にすることである。
以降、表現「薬学的に受容可能なキャリア」および表現「生理学的に受容可能なキャリア」は、処置されている個体に著しい刺激を生じさせず、かつ、有効成分の生物学的な活性および性質を妨げないキャリアまたは希釈剤を示すために交換可能に使用される。
本明細書中、用語「賦形剤」は、有効成分の投与をさらに容易にするために薬学的組成物に添加される不活性な物質を示す。賦形剤の例には、限定的ではないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖および様々なタイプのデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の薬学的組成物を配合および投与するための様々な技術が、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」(Mack Publishing Co.、Easton、PA、最新版)(これは参考として本明細書中に組み込まれる)に見出され得る。
好適な投与経路には、例えば、経口送達、直腸送達、経粘膜送達、腸管送達または非経口送達(筋肉内注射、皮下注射および髄質内注射、ならびにくも膜下内注射、直接的な心室(脳室)内注射、静脈内注射、腹腔内注射、鼻腔内注射または眼内注射を含む)が含まれ得る。
あるいは、薬学的組成物は、全身的な様式ではなく、局所的な様式で、例えば、多くの場合にはデポ剤配合物または徐放性配合物(下記に記載される配合物など)で直接的に注射領域に組成物を注射することによって投与することができる。
本発明の薬学的組成物は、この分野で十分に知られている様々なプロセスによって、例えば、混合、溶解、造粒、糖衣剤作製、研和、乳化、カプセル化、包括化または凍結乾燥の従来のプロセスによって製造することができる。
従って、本発明に従って使用される薬学的組成物は、薬学的に使用され得る組成物への有効成分の加工を容易にする、賦形剤および補助剤を含む1つ以上の生理学的に受容可能なキャリアを使用して、従来の様式で配合することができる。適正な配合は、選ばれた投与経路に依存する。
注射の場合、本発明の有効成分は、水溶液において、好ましくは生理学的に適合し得る緩衝液(ハンクス溶液、リンゲル溶液または生理学的な生理的食塩水緩衝液など)において配合することができる。経粘膜投与の場合、透過させられるバリアに対して適切な浸透剤が配合において使用される。そのような浸透剤はこの分野では一般に知られている。
経口投与の場合、薬学的組成物は、活性な薬剤を、この分野で広く知られている薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせることによって配合することができる。そのようなキャリアは、本発明の方法によって使用される薬学的組成物を、患者により経口摂取される錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー剤、懸濁剤などとして配合することを可能にする。経口使用される薬理学的組成物を、固体の賦形剤を使用し、必要に応じて得られた混合物を場合により粉砕し、そして錠剤または糖衣錠コアを得るために、所望する場合には好適な補助剤を添加した後、顆粒の混合物を加工して作製することができる。好適な賦形剤には、特に、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む糖などの充填剤;セルロース組成物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボメチルセルロースなど;および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などの生理学的に受容可能なポリマーがある。所望する場合には、架橋されたポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの崩壊剤を加えることができる。
糖衣錠コアには、好適なコーティングが施される。この目的のために、高濃度の糖溶液を使用することができ、この場合、糖溶液は、場合により、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、ラッカー溶液および好適な有機溶媒または溶媒混合物を含有し得る。色素または顔料を、有効成分の量を明らかにするために、または有効成分の量の種々の組合せを特徴づけるために、錠剤または糖衣錠コーティングに加えることができる。
経口使用され得る薬学的組成物には、ゼラチンから作製されたプッシュ・フィット型カプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から作製された軟いシールされたカプセルが含まれる。プッシュ・フィット型カプセルは、充填剤(ラクトースなど)、結合剤(デンプンなど)、滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウムなど)および場合により安定化剤と混合された有効成分を含有し得る。軟カプセルでは、有効成分を好適な液体(脂肪油、流動パラフィンまたは液状のポリエチレングリコールなど)に溶解または懸濁させることができる。さらに、安定化剤を加えることができる。経口投与される配合物はすべて、選ばれた投与経路に好適な投薬形態でなければならない。
口内投与の場合、組成物は、従来の様式で配合された錠剤またはトローチの形態を取ることができる。
吸入による投与の場合、本発明に従って使用される薬剤は、好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタンまたは二酸化炭素)の使用により加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレー提示物の形態で都合よく送達される。加圧されたエアロゾルの場合、投薬量単位は、計量された量を送達するためのバルブを備えることによって決定することができる。吸入器または吹き入れ器において使用される、例えば、ゼラチン製のカプセルおよびカートリッジで、有効成分および好適な粉末基剤(ラクトースまたはデンプンなど)の粉末混合物を含有するカプセルおよびカートリッジを配合することができる。
眼用配合物、眼軟膏、粉末剤、溶液剤などもまた、本発明の範囲内であると考えられる。
本明細書中に記載される組成物は、例えば、ボーラス注射または連続注入による非経口投与のために配合することができる。注射用配合物は、場合により保存剤が添加された、例えば、アンプルまたは多回用量容器における単位投薬形態で提供され得る。組成物は、油性ビヒクルまたは水性ビヒクルにおける懸濁物または溶液剤またはエマルションにすることができ、そして懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤などの配合剤を含有することができる。
非経口投与される薬学的組成物には、水溶性形態での有効成分の水溶液が含まれる。さらに、有効成分の懸濁物を適切な油性の注射用懸濁物として調製することができる。好適な親油性の溶媒またはビヒクルには、脂肪油(ゴマ油など)、または合成脂肪酸エステル(オレイン酸エチルなど)、トリグリセリドまたはリポソームが含まれる。水性の注射用懸濁物は、懸濁物の粘度を増大させる物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランなどを含有することができる。場合により、懸濁物はまた、高濃度溶液の組成物とするために有効成分の溶解性を増大させる好適な安定化剤または配合剤を含有することができる。
あるいは、有効成分は、使用前に好適なビヒクル(例えば、滅菌された発熱物質を含まない水)を用いて構成される粉末形態にすることができる。
本発明の組成物はまた、例えば、カカオバターまたは他のグリセリドなどの従来の坐薬基剤を使用して、坐薬または停留浣腸剤などの直腸用組成物に配合することができる。
前記に記載された配合物に加えて、本発明の組成物はまた、局所投与のために配合することができる(例えば、デポ剤組成物など)。そのような長く作用する配合物は、埋め込みによって(例えば、皮下もしくは筋肉内に)、または筋肉内注射によって投与することができる。従って、例えば、組成物は、(例えば、受容可能な油における乳剤として)好適なポリマー物質または疎水性物質とともに、あるいはイオン交換樹脂とともに、あるいは、難溶性の塩などの難溶性の誘導体として配合することができる。局所投与される配合物には、ローション、懸濁物、軟膏、ゲル、クリーム、滴剤、液剤、スプレー剤、乳剤および粉末剤が含まれ得るが、これらに限定されない。
本明細書中に記載される薬学的組成物はまた、ゲル相キャリアまたは賦形剤の好適な固体を含むことができる。そのようなキャリアまたは賦形剤の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチンおよびポリマー(ポリエチレングリコールなど)が含まれるが、これらに限定されない。
本発明に関連する使用に好適な薬学的組成物には、有効成分が、意図された目的を達成するために効果的な量で含有される組成物が含まれる。より具体的には、治療有効量は、処置される対象の疾患の症状を防止もしくは緩和もしくは改善するために、または処置される対象の生存を延ばすために効果的な有効成分の量を意味する。
治療有効量の決定は、特に、本明細書中に提供されている詳細な例(実施例の節の実施例1を参照のこと)を考慮して、当業者の能力の範囲内である。
本発明の方法によって使用される任意の組成物について、治療有効量または用量を細胞培養アッセイおよび無細胞アッセイ(実施例の節の実施例2および実施例3を参照のこと)から最初に推定することができる。例えば、用量を、インビトロアッセイで決定されるようなIC50を含む循環濃度範囲を達成するために動物モデルにおいて定めることができる。そのような情報は、ヒトおける有用な用量をより正確に決定するために使用することができる。
本発明によって利用されるAACは、その元の組成物よりもはるかに大きい親和性をその細胞標的に対して示し(下記の実施例の節の実施例1を参照のこと)、そのため、その低い濃度/量を様々な細菌感染の処置に使用することができ、それにより、細胞毒性を避けることができる。特に、細胞毒性分析により、NeoRは、2時間にわたり25mg/kg体重の2回の単回用量として投与されたとき、マウスに対して毒性がないことが示された[Litovchick A.他(2001)、Biochemisstry、40:15612〜15623]。
それにもかかわらず、本明細書中に記載される薬学的組成物の毒性および治療効力は、実験動物における標準的な薬学的手法によって、例えば、問題とする成分についてIC50およびLD50(試験された動物の50%において死を生じさせる致死量)を明らかにすることによって決定することができる。アッセイから得られたデータは、ヒトにおける使用のための投薬量範囲を定める際に使用することができる。投薬量は、用いられる投薬形態および利用される投与経路に依存して変化し得る。正確な配合、投与経路および投薬量は、患者の状態を考慮して個々の医師により選ぶことができる(例えば、Fingl他、1975、The Pharmacological Basis of Therapeutics、第1章、1頁を参照のこと)。
投薬量および投薬間隔は、必要な作用を維持するために十分である有効成分の血漿中レベル(これは最小有効濃度(MEC)と呼ばれる)をもたらすために個々に調節することができる。MECはそれぞれの組成物について変化するが、インビトロでのデータから、例えば、50%〜90%の阻害を達成するために必要な濃度から推定することができる(実施例の節の実施例1を参照のこと)。MECを達成するために必要な投薬量は個々の特性および投与経路に依存する。HPLCアッセイまたはバイオアッセイを使用して、血漿中濃度を測定することができる。
投薬間隔もまた、MEC値を使用して決定することができる。組成物は、時間の10%〜90%について、好ましくは30%〜90%の間、最も好ましくは50%〜90%の間、MECを越える血漿中レベルを維持する療法を使用して投与されなければならない。
局所投与または選択的取り込みの場合、薬物の効果的な局所濃度が血漿中濃度と関連しないことがあることが認められる。そのような場合、この分野で知られている他の手法を用いて、効果的な局所濃度を決定することができる。
処置される感染の重篤度および応答性に依存して、投薬はまた、徐放性組成物の単回投与であり得る。この場合、処置の経過は、数日から、数週間まで、または治癒が達成されるか、または感染状態の軽減が達成されるまで続く。
投与される組成物の量は、当然のことではあるが、処置される対象、感染の重篤度、投与様式、処方医の判断などに依存する。
本発明の組成物は、用途、投薬量および使用禁忌に関する説明書を好ましくは含むFDA承認キットの一部としての1つ以上の単位投薬形態物としてディスペンサーデバイスでパッケージされ得る。キットは、例えば、ピルまたは錠剤を含有するために好適なブリスターパックなどの金属箔またはプラスチック箔、あるいは吸入器としての使用に好適なディスペンサーデバイスを含むことができる。キットにはまた、医薬品の製造または使用または販売を規制する政府当局により定められた形式で容器に付けられた通知が伴い得る。この場合、そのような通知は、組成物の形態またはヒトもしくは動物への投与の当局による承認を反映する。そのような通知は、例えば、処方薬物に対する米国食品医薬品局により承認されたラベル書きであり得るか、または承認された製品添付文書であり得る。本発明との使用に好適な有効成分を含む組成物はまた、適応される疾患または状態を処置するために調製され、適切な容器に入れられ、かつ表示され得る。
細菌感染に伴う多くの疾患および状態は、細菌の耐性および薬物関連の細胞毒性のために、市販の抗生物質を使用して処置することが、不可能でないとしても、困難である。
アセトアミジノ糖類結合体またはグアニジノ糖類結合体の殺菌活性は、そのような化合物を、長期間の処置療法が必要である場合でさえも、細菌感染の処置に非常に好適にする。そのため、これらの化合物は、将来における治療および抗生物質設計の分野において非常に重要な役割を果たし得る。さらに、本発明の結合体が細菌RNAに対して有する、比類のない親和性および特異性(実施例の節の実施例2を参照のこと)は、細菌感染の早期検出のための診断アッセイを開発するための基礎として役立ち得る。提案される新規アッセイは、現在の方法よりもはるかに特異的かつ確実であり得る。
本発明のさらなる目的、利点、および新規の特徴は、制限を意図しない以下の実施例の実験によって当業者に自明である。さらに、上記の本発明および以下の特許請求の範囲に記載の各々の種々の実施形態および態様は、以下の実施例の実験により支持される。
実施例
ここでは、上記説明と共に以下の実施例を参照して、非限定的様式で本発明を例示する。
一般に、本明細書中で使用した用語および本発明で使用した実験手順には、分子、生化学、微生物学、および組換えDNAの技術が含まれる。このような技術は、文献で完全に説明されている。例えば、“Molecular Cloning: A laboratoryManual”、Sambrookら、1989;“Current Protocols in Molecular Biology”、第I〜III巻、Ausubel,R.M.編1994;Ausubelら、“Cunent Protocols in Molecular Biology”、John Wiley and Sons、Baltimore、Maryland、1989;Perbal,“A Practical Guide to Molecular Cloning”、John Wiley&Sons、New York、1988;Watsonら、“Recombinant DNA”、Scientific American Books、New York;Birrenら編、“Genome Analysis: A Laboratory Manual Series”、第1〜4巻、Cold Spring Harbor Laboratory Press、New York、1998;米国特許第4666828号、同第4683202号、同第4801531号、同第5129659号、および同第5272057号に記載の方法;“Cell Biology: A Laboratory Handbook”、第I〜III巻、Cellis,J.E.編、1994;“Current Protocols in Immunology”、第I〜III巻、Coligan J.E.編、1994;Stitesら編、“Basic and Clinical Immunology”、第8版、Appleton&Lange、Norwalk,CT、1994;Mishell and Shiigi編、“Selected Methods in Cellular Immunology”、W.H.Freeman and Co.、New York、1980を参照のこと;利用可能な免疫アッセイは、特許および化学論文に広く記載されており、例えば、米国特許第3791932号、同第3839153号、同第3850752号、同第3850578号、同第3853987号、同第3867517号、同第3879262号、同第3901654号、同第3935074号、同第3984533号、同第3996345号、同第4034074号、同第4098876号、同第4879219号、同第5011771号、および同第5281521号;“Oligonucleotide Synthesis”、Gait,M.J.編、1984;“Nucleic Acid Hybridization”、Hames,B.D.and Higgins S.J.編、1985;“Transcription and Translation”、Hames,B.D.and Higgins S.J.編、1984;“Animal Cell Culture”、Freshney,R.I.編、1986;“Immobilized Cells and Enzymes”、IRL Press、1986;“A Practical Guide to Molecular Cloning”、Perbal,B.、1984および“Methods in Enzymology”、第1〜137巻、Academic Press、“PCR Protocols: A Guide To Methods And Applications”、Academic Press、San Diego,CA、1990;Marshakら、“Strategies for Protein Purification and Characterization−A Laboratory CourseManual”、CSHL Press、1996(その全てが本明細書中に完全に記載されているかのように参照として援用される)を参照のこと。他の一般的引例を、本明細書中に記載する。引例中の手順は当該分野で周知であると考えられ、読者の都合のために記載する。引例中に含まれる全ての情報は、本明細書中で参考として援用される。
背景
RNasePは、タンパク質生合成に関与する前駆体tRNA(ptRNA)および他の細胞RNA(例えば、p4.5S RNA)の5’末端のプロセシングを触媒する、至る所で発現される酵素である[Xiao、S.他(2001)、J.Cell Physiol.、187:11〜21;Altman、S.(1999)、“The RNA World”、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、第2版、351頁〜380頁;Harris,ME.他(1998)、“RNA Structure and Function”、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、309頁〜337頁]。細菌のRNasePホロ酵素は、触媒作用RNA部分(約350〜400ヌクレオチド)と、タンパク質補因子(約110〜150アミノ酸残基)とから構成される。
RNasePは、主に触媒作用RNAサブユニットとT−ステムおよびアクセプター−ステムとの間での相互作用によってptRNA構造を認識するが、5’リーダー配列ならびに3’末端配列における残基もまたそのような相互作用に寄与している。RNasePのタンパク質サブユニットはまた、明らかに、基質認識、ならびにRNasePによって使用され得る基質の範囲にも影響を及ぼしている。RNAサブユニットは、おそらくは基質認識におけるその役割により、非生理学的条件下のインビトロでのptRNAのプロセシング反応[Guerrier−Takada,C.他(1983)、Cell、35:849〜857]を触媒し得るが、タンパク質サブユニットはインビボでのRNaseP活性に非常に重要である[Schedl、P.他(1973)、Proc.Natl.Acad.Sci.、70:2091〜2095;Kurz,JC.他(2000)、Curr.Opin.Chem.Biol.、4:553〜558]。
従って、細菌RNaseP活性の阻害は、細菌のタンパク質合成におけるその不可欠な役割から、薬物設計者にとって大きな目標である。さらに、ヒト酵素との共通点がないその独特の構造のために、細菌ホロ酵素は優れた薬物標的である。
(実施例1)
アミノグリコシド−アルギニン結合体によるインビトロで再構成された細菌RNaseP活性の阻害
細菌RNasePを阻害するアミノグリコシド−アルギニン結合体(AAC)の能力を、(i)アミノグリコシドがインビトロでE.coliのRNasePのRNAサブユニットと相互作用し、そのptRNAプロセシング活性を妨げるという観測結果[Mikkelsen,NE.他(1999)、Proc.Natl.Acad.Sci.、96:6155〜6160]、および(ii)様々な細菌種から得られたRNasePのタンパク質サブユニットの配列分析により、RNasePタンパク質補因子のRNA結合ドメイン(RNRモチーフ)に含まれるアルギニンリッチなコンセンサスが明らかにされるという観測結果[図2を参照のこと、Vioque,A.他(1988)、J.Mol.Biol.、202:835〜848;Gopalan,V.(1997)、J.Mol.Biol.、267:818〜829]のために調べた。
材料および方法
試薬−PCR用オリゴヌクレオチドはHHMI Biopolymer/Keck Foundation Resource laboratory(Yale大学医学部、New Haven、CT)にて合成された。制限酵素および修飾酵素はNew England Biolabs(Beverlt、MA)およびGibco Life Technologies(Rockville、MD)から得た。T7RNAポリメラーゼおよびRnasinはPromega(Madison、WI)から購入した。Hi Trapカラムおよびγ−[32P]−GTPはAmersham Pharmacia Biotechから購入した。使用された他の試薬はすべて、Sigma−Aldrich(St.Louis、MO)およびFisher Biotech(Pittsburgh、PA)から購入した。
RNA、タンパク質および阻害剤の調製、合成および精製−RNasePのアミノ酸サブユニット(それぞれ、配列番号2、配列番号4および配列番号6)を発現する、Neisseria gonnorhoeae、Porphyromonas gingivalis、およびStreptococcus pneumoniaeのポリヌクレオチド配列(それぞれ、配列番号1、配列番号3および配列番号5)を、標準的なPCR方法論を使用してPCR増幅した。RNasePのRNAサブユニットをコードする遺伝子をT7RNAポリメラーゼプロモーターの転写制御下でpUC19にクローン化した。T7RNAポリメラーゼ媒介によるランオフインビトロ転写を個々のクローンに対して行い、それぞれのRNaseP RNAを作製し、その後、RNAを、Quick Spinカラムを使用して精製した。様々な細菌種のタンパク質サブユニットをコードするcDNAを発現ベクターであるpCRT7TOPOまたはpBAD(Invitrogen、Carslbad、CA)のいずれかにサブクローン化した。タンパク質を、Hisタグ化融合タンパク質としてE.coli中で過剰発現させ、カチオン交換クロマトグラフィーおよび固定化金属アフィニティークロマトグラフィーの組合せを使用して均一に精製した。
DNA配列をDNA配列決定によって確認し、それぞれのタンパク質の分子量をエレクロスプレーイオン化質量分析によって測定した。
E.coli由来のRNasePを、Vioque,A.他(1988)、J.Mol.Biol.、202:835〜848、および、Gopalan、V.(1997)、J.Mol.Biol.、267:818〜829に従って調製および精製した。
NeoRおよびR3Gの合成は別の文献に記載されている[Litovchick,A.他(1999)、FEBS Lett.、445:73〜79;Litovchick,A.他(2000)、Biochemistry、39:2838〜2852;Lapidot,A.他(2000)、Drug Develop.Res.、50:502〜515;Litovchick,A.他、Biochemistry、印刷中]。
ptRNATyrsu3+を、FokIで消化したpUC19TyrTのインビトロ転写によって調製した[Vioque,A.他(1988)、J.Mol.Biol.、202:835〜848]。
RNaseP活性アッセイ−RNaseP活性は、50mM Tris−HCl(7.2)、5%(w/v)ポリエチレングリコール8000、1mM NHCl、10mMスペルミジン、10mM MgClに懸濁させたAAC阻害剤の存在下または非存在下で測定した。反応はマルチプルターンオーバー条件(例えば、100nMの放射能標識ptRNATyrsu3+および0.5nMのE.coliのRNasePホロ酵素)下で行った。
ホロ酵素の組み立ての後、AAC阻害剤を反応混合物に加え、5分間インキュベーションし、その後、[32P]−ptRNATyrsu3+基質を加えた。反応を、示した時間の間進行させ、停止用色素[7M尿素、10mM EDTA、10%(v/v)フェノール]を加えることによって停止させた。反応生成物をゲル電気泳動(8%ポリアクリルアミド/7M尿素)によって分離し、オートラジオグラムを得た。
基質切断の程度を、PhosphorImager(Molecular Dynamics)およびImageQuantソフトウエアを使用して定量した。30%未満の基質切断を示すそのような反応物のみから、切断初速度を計算した。
結果
再構成したRNasePの活性を、示した濃度のAAC阻害剤の存在下または非存在下で調べた。図3に示されるように、AAC阻害剤の非存在下では、放射能標識されたptRNATyrsu3+は、E.coliのRNasePによって、そして特に、N.gonnorhoeaeおよびS.pneumoniaeに由来する酵素によって十分にプロセシングされたが、P.gingivalisにより媒介されるptRNAプロセシングはあまり効果的でなかった。AAC阻害剤(500nMのNeoRまたは1500nMのR3Gのいずれか)を反応混合物に添加した場合には、RNasePプロセシング活性のほぼ完全な阻害が生じた。一方、P.gingivalisに由来するRNaseP活性は、示された阻害剤の添加にはあまり反応しなかった。
NeoRおよびR3GのIC50値(すなわち、阻害剤の非存在下で観測される酵素活性を50%低下させるために必要な阻害剤の濃度)を、漸増濃度のいずれかの阻害剤の存在下で測定した。反応初速度が各阻害剤の様々な濃度で測定された。図4a〜図4bに示されるように、NeoR(図4a)およびR3G(図4b)は、それぞれ約125nMおよび300nMのIC50値でE.coliのRNaseP活性を阻害した。さらなる結果は、様々な細菌RNasePのNeoR媒介阻害およびR3G媒介阻害についてのIC50値がマイクロモル濃度以下の範囲にあることを示唆している(図4)。NeoRのIC50値は、元のアミノグリコシドによってもたらされるIC50値の1/100以下である[図4、Mikkelsen,NE.他(1999)、Proc.Natl.Acad.Sci.、96:6155〜6160]。
(実施例2)
原核生物RNasePに対するアミノグリコシド−アルギニン結合体の特異性
RNasePはすべての生物でRNP複合体として機能しているが、組成および構造の大きな変化が存在する。細菌RNasePの単純な組成および構造(例えば、1つのRNAサブユニット:1つのタンパク質サブユニット)と比較したとき、ヒトのホロ酵素は、複雑性のレベルがより大きいことによって特徴づけられる[Xiao,S.他(2001)、J.Cell Physiol.、187:11〜21]。長さが340ヌクレオチドのRNAサブユニットに加えて、サイズが14kDaから115kDaの範囲に及ぶ少なくとも8個のタンパク質サブユニットが、ヒトRNasePのRNAサブユニットと会合して見出されている。興味深いことに、これらのタンパク質サブユニットはどれも、細菌RNasePに見出される保存されたアルギニンリッチな部分を有していない。その上、RNasePの真核生物RNAサブユニットは、その細菌対応体とは異なり、インビトロでは触媒的に不活性である。
本発明のAAC阻害剤がヒトRNasePと交差反応するかどうかを明らかにするために、部分精製されたヒト酵素の活性を様々な濃度のNeoRおよびR3Gの非存在下または存在下で調べた。
結果が図5に示される。ヒトRNasePの活性は、E.coliのRNasePに対するNeoRおよびR3GのIC50値よりも10倍以上大きい濃度ではほとんど影響されなかったが、ヒト酵素のほぼ完全な阻害が7.5μMのNeoR濃度およびR3G濃度で観測された。
これらの結果から、本発明によって利用されるAACは、ヒトRNasePよりも、細菌RNasePを阻害することにおいて効果的であると解釈することができる。
(実施例3)
RNasePに対するアミノグリコシド−アルギニン結合体の特異性
正に荷電した化合物は、負に荷電した任意の生体分子の一般的な阻害剤として、従って、RNAの阻害剤として役立ち得る。本発明のアミノグリコシド−アルギニン結合体がRNasePの特異的な阻害剤であるかどうかを明らかにするために、E.coliのRNasePに対するNeoRおよびR3Gの阻害作用を様々な濃度の正に荷電した分子の存在下または非存在下で調べた。
図6に示すように、18merのポリAオリゴヌクレオチド(レーン2〜4)またはL−アルギニン(レーン10〜11)の添加は、アッセイで使用したptRNA基質の濃度の10倍の高濃度でさえも、RNasePの特異的な活性を阻害しなかった。さらに、1μMものポリA RNAの添加でも、E.coliのRNasePを阻害するNeoRまたはR3Gの能力を変化させることはできなかった(レーン5〜10)。
これらの結果は、NeoRおよびR3Gの阻害能が、酵素の供給源に依存して変化するという知見(図3および図5を参照のこと)と一致しており、また、10倍過剰のtRNAが、HIVのTAR RNAとTat由来ペプチドとの間で形成されるRNP複合体を破壊するR3Gの能力に何ら影響しなかったという観測結果[Litovchick A.(2001)、Biochemistry、投稿中]と一致している。このことは、再度ではあるが、アミノグリコシド−アルギニン結合体がtRNAに対してごく弱い親和性を有することを示している。
従って、NeoRおよびR3Gによる細菌RNasePの阻害は、それらがptRNA基質と非特異的に結合し、それによりRNasePの触媒作用を妨げることができるといいうことによるものでないと結論することができる。
本発明を特定の実施形態と共に記載しているが、多数の変更形態、修正形態、および変形形態が当業者に明らかであることが明白である。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲に含まれるこのような全ての変更形態、修正形態、および変形形態が含まれることが意図される。全ての刊行物、特許、特許出願、および本明細書中に記載したアクセッション番号によって識別される配列は、その全体が、それぞれの刊行物、特許、特許出願、および本明細書中に記載したアクセッション番号によって識別される配列があたかも特別または個別に本明細書中で参考として援用されるように示されるような範囲に本明細書中で参考として援用される。さらに、本出願における任意の引例の引用または識別により、このような引例が先行技術として本発明で利用可能であることを承認すべきではない。
本発明の方法によって利用されるアミノグリコシド−アルギニン結合体を模式的に例示する。 多数の細菌株から回収されたRNasePのRNA結合ドメインの一部の配列アラインメントである。灰色四角はアルギニンリッチなコンセンサス配列を示す。 示された濃度のアミノグリコシド−アルギニン結合体の非存在下または存在下で様々な細菌株のRNasePによって媒介されるptRNAプロセシングを示すオートラジオグラムである。 漸増濃度のNeoR(図4a)およびR3G(図4b)[nM]の関数としてE.coliのRNasePのptRNA切断効率を示す。 ヒトRNasePによって媒介されるptRNAプロセシングに対するNeoRおよびR3Gの様々な濃度の影響を示すオートラジオグラムである。 NeoRおよびR3GによるE.coliのRNaseP活性の阻害に対するポリAの示された濃度の影響を示すオートラジオグラムである。
【配列表】
Figure 2006502084
Figure 2006502084
Figure 2006502084
Figure 2006502084

Claims (54)

  1. 個体の細菌感染を処置する方法であって、有効成分として、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類を含む薬学的組成物の治療有効量を前記個体に投与することを含む方法。
  2. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は下記の式の化合物である請求項1に記載の方法:
    Figure 2006502084
    式中、AはCHまたはNHであり、Xは直鎖または分枝状のC〜Cアルキル鎖であり、nは1以上の整数であり、Sacは単糖またはオリゴ糖の残基である。
  3. nは1〜6の整数である請求項2に記載の方法。
  4. 前記アルキル鎖は、ヒドロキシ基、アミノ基およびオキソ基からなる群から選択される側鎖基を含む請求項2に記載の方法。
  5. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はアセトアミジノ結合糖類であり、式中、AはCHである請求項2に記載の方法。
  6. Sacは単糖である請求項5に記載の方法。
  7. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−(N−アセトアミジノ)−α−D−マンノピラノシドである請求項6に記載の方法。
  8. Sacはオリゴ糖である請求項5に記載の方法。
  9. 前記オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である請求項8に記載の方法。
  10. 前記アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される請求項9に記載の方法。
  11. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はγ−(N−アセトアミジノ)酪酸−ネオマイシンBである請求項10に記載の方法。
  12. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はテトラ−γ−(N−アセトアミジノ)酪酸−カナマイシンAである請求項10に記載の方法。
  13. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はグアニジノ結合糖類であり、式中、AはNHである請求項2に記載の方法。
  14. Sacは単糖である請求項13に記載の方法。
  15. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−グアニジノ−α−D−マンノピラノシドである請求項14に記載の方法。
  16. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−(N−L−アルギニンアミド)−α−D−マンノピラノシドである請求項14に記載の方法。
  17. Sacはオリゴ糖である請求項14に記載の方法。
  18. 前記オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である請求項17に記載の方法。
  19. 前記アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される請求項18に記載の方法。
  20. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−カナマイシンA結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  21. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のトリアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  22. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  23. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のヘキサアルギニンアミド−ネオマイシンB結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  24. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ネアミン1結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  25. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のペンタアルギニンアミド−パラモマイシン結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  26. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のγ−(N−グアニジノ)酪酸−ネオマシンB結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  27. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラγ−(N−グアニジノ)酪酸−カナマイシンA結合体である請求項19に記載の方法:
    Figure 2006502084
  28. パッケージ材と、前記パッケージ材に含まれている、細菌感染の処置のために同定された薬学的組成物とを含む製造物であって、前記薬学的組成物が、有効成分として、アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類および薬学的に受容可能なキャリアを含む製造物。
  29. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は下記の式の化合物である請求項28に記載の製造物:
    Figure 2006502084
    式中、AはCHまたはNHであり、Xは直鎖または分枝状のC〜Cアルキル鎖であり、nは1以上の整数であり、Sacは単糖またはオリゴ糖の残基である。
  30. nは1〜6の整数である請求項29に記載の製造物。
  31. 前記アルキル鎖は、ヒドロキシ基、アミノ基およびオキソ基からなる群から選択される側鎖基を含む請求項29に記載の製造物。
  32. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はアセトアミジノ結合糖類であり、式中、AはCHである請求項29に記載の製造物。
  33. Sacは単糖である請求項32に記載の製造物。
  34. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−(N−アセトアミジノ)−α−D−マンノピラノシドである請求項32に記載の製造物。
  35. Sacはオリゴ糖である請求項32に記載の製造物。
  36. 前記オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である請求項35に記載の製造物。
  37. 前記アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される請求項36に記載の製造物。
  38. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はγ−(N−アセトアミジノ)酪酸−ネオマイシンBである請求項37に記載の製造物。
  39. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はテトラ−γ−(N−アセトアミジノ)酪酸−カナマイシンAである請求項37に記載の製造物。
  40. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はグアニジノ結合糖類であり、式中、AはNHである請求項29に記載の製造物。
  41. Sacは単糖である請求項40に記載の製造物。
  42. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−グアニジノ−α−D−マンノピラノシドである請求項41に記載の製造物。
  43. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類はメチル−6−デオキシ6−(N−L−アルギニンアミド)−α−D−マンノピラノシドである請求項41に記載の製造物。
  44. Sacはオリゴ糖である請求項30に記載の製造物。
  45. 前記オリゴ糖はアミノグリコシド抗生物質の残基である請求項44に記載の製造物。
  46. 前記アミノグリコシド抗生物質は、ネオマイシン、カナマイシン、シソマイシン、フォーチミシン、パロモマイシン、ネアミンおよびゲンタマイシンからなる群から選択される請求項45に記載の製造物。
  47. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−カナマイシンA結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  48. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のトリアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  49. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ゲンタマイシンC結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  50. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のヘキサアルギニンアミド−ネオマイシンB結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  51. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラアルギニンアミド−ネアミン1結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  52. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のペンタアルギニンアミド−パラモマイシン結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  53. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のγ−(N−グアニジノ)酪酸−ネオマシンB結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
  54. 前記アセトアミジノ結合糖類またはグアニジノ結合糖類は、下記の式のテトラγ−(N−グアニジノ)酪酸−カナマイシンA結合体である請求項46に記載の製造物:
    Figure 2006502084
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