JP2006500069A - キモトリプシン活性を有する微生物トリプシン変異体及びそれをコードする核酸 - Google Patents

キモトリプシン活性を有する微生物トリプシン変異体及びそれをコードする核酸 Download PDF

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Abstract

本発明は、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,S193A, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の置換;(b)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の欠失、及び(c)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入を含んで成る、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体に関する。さらに、本発明は、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列;そのようなヌクレオチド配列を含んで成る、核酸構造体、発現ベクター及び組換え宿主細胞;及びキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体又はその前躯体の生成方法にも関する。

Description

発明の分野:
本発明は、キモトリプシン様活性を有する変異体、その変異体をコードする核酸、その変異体の生成方法、及び前記変異体の使用方法に関する。
関連技術の記載:
タンパク質分解酵素は、広範な商業的適用を有し、そして異なった産業、例えば洗剤、革、化学、農業、医薬、食品及び酪農産業において都合よく実施されて来た。キモトリプシン及びトリプシンは、哺乳類源から入手できる2種のそのようなタンパク質分解酵素である。キモトリプシンは、トリプシン、フェニルアラニン及びトリプトファンのL−異性体のペプチド結合のC−末端側で選択的に分解する。トリプシンは、リシン及びアルギニンのL−異性体のペプチド結合のC−末端側で選択的に分解する。哺乳類トリプシン及びキモトリプシンは、分泌を指図するアミノ末端シグナルペプチド、及びプロペプチドが酵素の同時活性を伴ってタンパク質分解除去されるまで、酵素活性を隠れた状態にするプロペプチドの両者を有する、それぞれトリプシノーゲン及びキモトリプシノーゲンとして知られている前駆体として合成される。プロペプチドの分解は、高い特異的セリンエンドプロテアーゼ活性を必要とする。
4種のキモトリプシン様セリンプロテアーゼ、すなわちSGT, SGPA, SGPB及びSGPEが、ストレプトミセズ属から同定されている(Awad など., 1972, Journal of Biological Chemistry 247 : 4144-4154; Yoshida など., 1988, J. Biochem. (Tokyo) 104: 451-456)。それらのキモトリプシン様セリンプロテアーゼの遺伝子配列はまた、開示されている(Hendersonなど., 1987, Journal of Bacteriology 169 : 3778-3784; Sidhu など., 1993, Biochem. Cell. Biol. 71: 454-461 ; 及び Kim など., 1991, Biochem. Biophys. Res. Commun. 181: 707-713)。Sachdev など., 1994, Journal of Biological Chemistry 269: 20167-20171は、SCPCと称するストレプトミセス属のキモトリプシン様セリンプロテアーゼ、及びプロテアーゼをコードする遺伝子を開示する。Screen and St. Leger, 2000, Journal of Biological Chemistry 275: 6689-6694は、不完全菌類のメタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium anisopliae)からのキモトリプシン様酵素を開示する。
Hedstrom など., 1992, Science 255: 1249-1253は、キモトリプシンの類似する残基を有するトリプシンの結合ポケットのS1結合部位及び表面ループの特定部位突然変異誘発による機能的キモトリプシン基質プロフィールを有するポリペプチドをコードする哺乳類トリプシン遺伝子のタンパク質工学を開示する。
キモトリプシンは哺乳類源から入手でき、そしてキモトリプシン酵素は少数の微生物源から入手できるが、新規酵素工程を確立するために他の源を供給し、そして改良された費用及び性能を提供するためにキモトリプシン様酵素の新規源についての必要性が当業界において存在する。
本発明の目的は、微生物トリプシン様酵素からキモトリプシン様活性を有するタンパク質構築された微生物ポリペプチドを提供することである。
発明の要約:
本発明は、
(a)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
(b)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
(c)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成る、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体に関し、
ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体がキモトリプシン様活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
微生物トリプシンの変異体を得るための方法は、
(a)(1)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
(2)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
(3)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
から成る群から選択された1又は複数の修飾を導入し、
ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体が微生物トリプシン活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有し;そして
(b)キモトリプシン様活性を有する変異体を回収することを含んで成る。
本発明はさらに、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列;そのようなヌクレオチド配列を含んで成る、核酸構造体、発現ベクター及び組換え宿主細胞;及びキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体又はその前駆体の生成方法に関する。
本発明はさらに、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の洗剤への使用に関する。
発明の特定の記載:
本発明は、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;(b)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び(c)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成る、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体に関し、ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下、好ましく中位の緊縮条件下、より好ましくは中位に高い緊縮条件下、さらにより好ましくは高い緊縮条件下、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体がキモトリプシン様活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
定義:
用語“変異体”とは、1又は複数の修飾又は変更、例えば微生物のトリプシンにおける1又は複数の特定の位置で1又は複数のアミノ酸残基の置換、挿入、欠失及び/又は切断を含んで成る、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体として本明細書において定義される。
用語“トリプシン”とは、Arg又はLysのC末端側での選択的分解を伴ってカルボン酸アミドの加水分解を触媒するエンドペプチダーゼとして本明細書において定義される(E.C.3.4.21.4)。本発明のためには、トリプシン活性は、100mMのMOPS緩衝液1ml当たり2mgのN−ベンゾイル−L−アルギニンp−ニトロアニリドン塩酸塩、4mMのCaCl2、0.01%Triton X-100 (pH7.5) と共に25℃で、Gaethner and Puigserverの方法(1992, Enzyme Microb. Technol. 14:150)に従って、基質としてN−ベンゾイル−L−アルギニン−p−ニトロアニリド塩酸塩を用いて決定される。1単位のトリプシン活性は、25℃、pH7.5で1分当たり加水分解される1.0μモルのN−ベンゾイル−アルギニンp−ニトロアニリドとして定義される。
用語“親トリプシン”とは、天然の微生物源から単離されたトリプシンを記載し、ここで1又は複数のアミノ酸の続く置換、欠失及び/又は挿入が、前記酵素を、キモトリプシン様活性を有する酵素に製造する。他方では、用語“親トリプシン”とは、“野生型トリプシン”とも呼ばれる。前記親は天然に存在する(野生型)ポリペプチドであり得、又はそれは、いずれかの適切な手段により調製されたその変異体でもあり得る。例えば、親タンパク質は、アミノ酸配列において修飾されているか又は変更されている天然に存在するポリペプチドの変異体であり得る。親はまた、同じ染色体遺伝子座を支配する遺伝子の複数の交互の形のいずれかである対立遺伝子変異体であり得る。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子のその対応する対立遺伝子変異体によりコードされるポリペプチドである。
用語“野生型”微生物トリプシンとは、天然に存在する微生物、例えば天然において見出される細菌、菌類又は糸状菌により発現される微生物トリプシンを示す。
用語“キモトリプシン”とは、Tyr、Trp、Phe又はLeuのC末端側での選択的分解を伴ってカルボン酸アミドの加水分解を触媒するエンドペプチダーゼとして本明細書において定義される(E.C.3.4.21.1)。本発明のためには、キモトリプシン活性は、100mMのMOPS緩衝液、4mMのCaCl2、0.01%Triton X-100(pH7.5)1ml当たり2mgのN−ベンゾイル−L−アルギニンp−ニトロアニリド塩酸塩と共に25℃で基質としてN−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe p−ニトロアニリドを用いて決定される。アッセイは405nmでモニターされる。1単位のキモトリプシン活性とは、25℃、pH7.5で、1分当たり加水分解される1.0μモルのN−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe p−ニトロアニリドとして定義される。
用語“トリプシン様”とは、トリプシンの活性に類似する活性、すなわち微生物源から得られた、Arg又はLysのC−末端側でのペプチド結合の分解活性を有する酵素として、本明細書においては定義される。用語“トリプシン様酵素”及び“微生物トリプシン”は、本明細書においては、交換可能的に使用される。
用語“キモトリプシン様”とは、キモトリプシンの活性に類似する活性、すなわちTyr、Trp、Phe又はLeuのC−末端側でのペプチド結合分解活性を有する酵素として定義される。
本発明においては、用語“トリプシン”、“キモトリプシン”、“トリプシン様”及び“キモトリプシン様”とは、成熟活性酵素のみを包含することが理解されるであろう。そのような酵素は、分泌を指図する末端シグナルペプチド、及びプロペプチドが酵素の同時活性化によりタンパク質分解除去されるまで、酵素活性を隠すプロペプチドの両者を有する前駆体として生合成される。用語“前駆体”とは、プレプロ形又はプロ形のトリプシン、キモトリプシン、トリプシン様プロテアーゼ及びキモトリプシン様プロテアーゼとして本明細書において定義される。
用語、配列番号2のアミノ酸25〜248の“位置に対応する位置”、又はその種々の用語法は、配列番号2のアミノ酸25〜248に対応する、微生物トリプシンの類似する位置として本明細書において定義される。
変異体の表示のための慣例:
本発明においては、変異体におけるアミノ酸残基位置の特定の番号付けが使用される。例えば、既知の微生物トリプシンのアミノ酸配列を、一列整列することにより、いずれかの微生物トリプシンにおけるいずれかのアミノ酸残基に対するいずれかのアミノ酸位置番号を表すことが可能である。同じことが、キモトリプシン及びキモトリプシン様酵素に適用される。
他の微生物トリプシンのアミノ酸配列と一列整列される、配列番号2で開示される微生物トリプシンのアミノ酸配列に起因する番号づけシステムを用いて、構造的相同性の領域における微生物トリプシンにおけるアミノ酸残基の位置を示すことが可能である。
タンパク質複数の一列整列は、“ClustalW”(Thompson, J. D. , Higgins, D. G. and Gibson, T. J. , 1994, CLUSTAL W: Improving the sensitivity of progressive multiple sequence alignment through sequence weighting, positions-specific gap penalties and weight matrix choice, Nucleic Acids Research 22: 4673-4680)を用いて行われ得る。DNA配列の複数の一列整列は、前記DNA配列からのその対応するコドンによりアミノ酸を置換する、鋳型としてのタンパク質一列整列を用いて行われ得る。
通常の使用での対様配列比較アルゴリズムは、約20〜30%の配列同一性の点以上に逸脱していないタンパク質配列間の類似性を検出するために適切である(Doolittle, 1992, Protein Sci. 1: 191-200; Brenner など., 1998, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95,6073-6078)。しかしながら、同じ折りたたみ及び類似する生物学的機能を有する真に相同のタンパク質は、従来の配列に基づく比較がそれらの関係を検出できない点にしばしば逸脱した(Lindahl and Elofsson, 2000, J. Mol. Biol. 295: 613-615)。配列に基づく調査でのより高い感度が、データベースを調べるためにタンパク質ファミリー(プロフィール)の見込み表示を用いる調査プログラムを用いて達成され得る。
例えば、PSI−BLASTプログラムは、反復データベース調査を通してプロフィールを生成し、そして遠く離れた相同体を検出することができる(Atschul など., 1997, Nucleic Acids Res. 25: 3389-3402)。さらに高い感度が、興味あるタンパク質のためのファミリー又はスーパーファミリーがタンパク質構造データベースに1又は複数の代表物を有する場合に達成され得る。プログラム、例えばGenTHREADER (Jones 1999, J. Mol. Biol. 287: 797-815; McGuffin and Jones, 2003, Bioinformatics 19: 874-881)は、質問配列についての構造折りたたみを予測する神経網への入力として種々の源からの情報(PSI-BLAST、二次構造予測、構造的一列整列プロフィール及び溶媒化能力)を利用する。
同様に、Gough など (2000, J. Mol. Biol. 313: 903-919)の方法は、SCOPデータベースに存在するスーパーファミリーモデルと未知の構造体の配列とを一列整列するために使用され得る。それらの一列整列は、興味あるタンパク質についての相同体モデルを生成するために使用され得、そしてそのようなモデルは、その目的のために開発された種々の手段を用いて精度について評価され得る。
既知構造のタンパク質に関しては、いくつかの手段及び供給源が、構造的な一列整列を検索し、そして生成するために利用できる。例えば、タンパク質のSCOPスーパーファミリーは、構造的に一列整列され、そしてそれらの一列整列は、アクセスでき、そしてダウンロードできる。それらの一列整列は、同じ構造のスーパーファミリー内のタンパク質における構造的に及び機能的に対応するアミノ酸残基を予測するために使用され得る。相同モデル及びプロフィール調査に由来する情報と共に、この情報は、1つのタンパク質から密接しているか又は遠く離れた相同体に興味ある突然変異を移動する場合、どの残基が突然変異誘発するかを予測するために使用され得る。
キモトリプシン様活性を有する種々の微生物トリプシン変異体を記載する場合、下記に記載される命名法が参照を容易にするために適合される。すべての場合、許容されるIUPAC単一文字又は三文字アミノ酸略語法が用いられる。次の命名方法が、アミノ酸について使用される:A = Ala = アラニン ; V = Val = バリン ; L = Leu = ロイシン ; I = Ile = イソロイシン ; P = Pro = プロリン ; F = Phe = フェニルアラニン ; W = Trp = トリプトファン; M = Met = メチオニン; G = Gly = グリシン ; S = Ser =セリン; T = Thr =トレオニン; C = Cys = システイン; Y = Tyr = チロシン; N = Asn= アスパラゲン; Q = Gin = グルタミン ; D = Asp = アスパラギン酸; E = Glu = グルタミン酸; K = Lys = ロイシン; R = Arg = アルギニン; H = His = ヒスチジン; 及び X = Xaa = いずれかのアミノ酸。
置換:アミノ酸置換に関しては、次の命名法が使用される:[元のアミノ酸:位置;置換されたアミノ酸]。従って、位置226でのアラニンによるトレオニンに位置は、"Thr226AIa"or"T226N”として使用される。複数の突然変異は、追加の印(“+”)により分離され、例えば"Gly205Arg + Ser411 Phe"or"G205R + S411 F"は、それぞれ、アルギニン(R)によりグリシン(G)を、そしてフェニルアラニン(F)によりアルギニン(R)を置換する位置205及び411での突然変異を表す。
欠失:アミノ酸欠失に関して、次の命名法が使用される:[元のアミノ酸;位置*]。従って、位置195のグリシンの欠失は、"GIy195*"又は"G195*"として示される。複数の置換は、追加の印(“+”)、例えば"Gly195* + Ser411 *"又は"G195* + S411 *"により分離される。
挿入:アミノ酸挿入に関しては、次の命名法が使用される:[元のアミノ酸;位置;元のアミノ酸;新しい挿入されるアミノ酸]。従って、位置195でのグリシンの後へのリシンの挿入は、"Gly195GlyLys"又は"G195GK"を示す。アミノ酸の複数の挿入は、[元のアミノ酸、位置*;元のアミノ酸;新しく挿入されるアミノ酸#1;新しく挿入されるアミノ酸#2;等]により示される。例えば。位置195でグリシンの後へのリシン及びアラニンの挿入は、"Gly195GlyLysAla"又は "G195GKA"として示される。
そのような場合、挿入されるアミノ酸残基は、挿入されるアミノ酸残基の後のアミノ酸残基の位置番号への下付文字の追加により番号付けされる。上記例においては、次の通りである:
Figure 2006500069
縮重の表示:存在するアミノ酸残基に同一のアミノ酸残基が挿入される縮重の表示に関しては、命名法における縮重が発生する。例えば、上記例におけるグリシンの後に挿入されるグリシンは、“G195GG”により示される。アラニンが位置194に存在する場合、同じ実際の変化は、“A194AG”として示される:
Figure 2006500069
そのような場合は、当業者に明らかであり、そして従って、表示“G195GG”及びこのタイプの挿入ついての対応する表示は、そのような同等の縮重表示を包含することを意味する。
アミノ酸配列セグメントが親ポリペプチド及び/又は変異体において反復される場合、同等の縮重表示が、また挿入以外の変更、例えば欠失/又は置換が列挙される場合に生じる事は当業者に明らかであろう。例えば、配列“AGAG”における位置194-97からの2種の連続したアミノ酸“AG”の欠失は、"A194*+G195*"又は"A196*+G197*"として記載される:
Figure 2006500069
複数の修飾:複数の修飾を含んで成る変異体は、追加の印(“+”)により分離され、例えば"Arg170Tyr+Gly195G1u"又は"R170Y+G195E"は、それぞれアルギニン及びグリシンをチロシン及びグルタミン酸により置換される位置170及び195での修飾を表す。従って、"Tyr167Gly, Ala, Ser, Thr + Arg170Gly, Ala, Ser, Thr'は、次の変異体を示す:
"Tyr167Gly+Arg170Gly","Tyr167Gly+Arg170Ala","Tyr167Gly+Arg170Ser", "Tyr167Gly+Arg170Thr","Tyr167Ala+Arg170Gly","Tyr167Ala+Arg170Ala", "Tyr167Ala+Arg170Ser","Tyr167Ala+Arg170Thr","Tyr167Ser+Arg170Gly", "Tyr167Ser+Arg170Ala","Tyr167Ser+Arg170Ser","Tyr167Ser+Arg170Thr", "Tyr167Thr+Arg170Gly","Tyr167Thr+Arg170Ala","Tyr167Thr+Arg170Ser",及び"Tyr167Thr+Arg170Thr"。
この命名法は特に、特定の通常の性質を有するアミノ酸残基の置換、挿入又は欠失を包含する修飾に関連する。そのような修飾は、保存性アミノ酸修飾として言及される。保存性修飾の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン酸)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)の郡内にある。
一般的に比活性を変更しないアミノ酸修飾は、当業界において知られていおり、そして例えばH. Neurath and R. L. Hill, 1979, In, The Proteins, Academic Press, New Yorkにより記載されている。最も通常に発生する交換は、Ala/Ser, Vaille, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, AlaNal, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/Ile, LeuNal, Ala/Glu, 及び Asp/Gly、並びにそれらの道である。(http ://www. compbio. dundee. ac. uk/papers/amas/amas3d. html ; Taylor, 1986, J. Theor. Biol. 119, 205-218を参照のこと)。
微生物トリプシン様酵素又はトリプシノーゲン様タンパク質:
本発明においては、微生物トリプシン又はトリプシノーゲン、及びそのヌクレオチドは、いずれかの属の微生物から得られる。本発明のためには、用語“〜から得られる”とは、所定の源に関して本明細書において使用される場合、ヌクレオチド配列によりコードされる微生物トリプシン又はトリプシノーゲンが、前記源により、又は前記源からのヌクレオチド配列が挿入されている細胞により生成されることを意味するであろう。
好ましい態様においては、微生物トリプシンは、アメリカ特許第5,843,753号及び第5,807, 729号に記載されるようにフサリウム・オキシスポラムにより生成されるトリプシン様酵素、すなわち配列番号1のヌクレオチド202〜801によりコードされる、配列番号2のアミノ酸25〜246の微生物トリプシンである。配列番号1の配列は、フサリウム・オキシスポラムDSM2672(アメリカ特許第5,693,520号)から得られる。もう1つの好ましい態様においては、微生物トリプシノーゲンは、アメリカ特許第5,843,753号及び第5,808,729号に記載されるようにフサリウム・オキシスポラムによりコードされるトリプシノーゲン様タンパク質、すなわち配列番号1のヌクレオチド131〜801によりコードされる、配列番号2の微生物トリプシノーゲンである。もう1つの好ましい態様においては、微生物トリプシンは、アメリカ特許第5,948,746号に記載されるようにアミコレータ(Amycolata)及びアミコレートプシス(Amycolatopsis)により生成されるトリプシン様酵素及びその前駆体である。
配列番号1のヌクレオチド配列又はその副配列、及び配列番号2のアミノ酸配列又はそのフラグメントは、当業者において良く知られている方法に従って、異なった属又は種の株からのトリプシン様酵素をコードするDNAを同定し、そしてクローン化するよう核酸プローブを企画するために使用され得る。特に、そのようなプローブは、そこにおける対応する遺伝子を同定し、そして単離するために、標準のサザンブロット方法に従って、興味ある属又は種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーションのために使用され得る。そのようなプローブは、完全な配列よりも相当に短いが、しかし少なくとも15、好ましくは少なくとも25及びより好ましくは少なくとも35個の長さのヌクレオチドであるべきである。より長いプローブがまた使用され得る。DNA及びRNAプローブの両者が使用され得る。プローブは典型的には、その対応する遺伝子を検出するために、例えば32P, 3H, 35S, ビオチン又はアビジンによりラベルされる。
好ましい態様においては、核酸プローブは、配列番号2のトリプシン様タンパク質をコードするヌクレオチド配列又はその副配列である。もう1つの好ましい態様においては、核酸プローブは配列番号1である。もう1つの好ましい態様においては、核酸プローブは、配列番号1の領域をコードする成熟ポリペプチド、すなわちヌクレオチド202〜801である。もう1つの好ましい態様においては、核酸プローブは、フサリウム・オキシスポラムDSM2672に含まれるヌクレオチド配列であり、ここで前記ヌクレオチド配列は、トリプシン酵素又はその前駆体をコードする。
従って、異なった属又は種のそのような他の微生物から調製されるゲノムDNA又はcDNAライブラリーは、上記プローブとハイブリダイズし、そしてトリプシン様酵素又はその前駆体をコードするDNAについてスクリーンされ得る。そのような株からのゲノム又は他のDNAは、アガロース又はポリアクリルゲル電気泳動又は他の分離技法により分離され得る。ライブラリーからのDNA又は分離されたDNAは、ニトロセルロース又は他の適切なキャリヤー材料にトランスファーされるか、又は固定され得る。配列番号1又はその副配列と相同であるクローン又はDNAを同定するために、キャリヤー材料がサザンブロットに使用される。本発明のためには、ハイブリダイゼーションは、ヌクレオチド配列が非常に高い緊縮条件下で、配列番号1に示されるヌクレオチド配列、その相補的鎖又はその副配列に対応するラベルされた核酸プローブにハイブリダイズする。核酸プローブがそれらの条件下でハイブリダイズする分子は、X線フィルムを用いて検出される。
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長いプローブに関しては、低い〜非常に高い緊縮条件は、標準のサザンブロット方法に従って、5×SSPE、0.3%SDS、200μg/mlの剪断され、そして変性されたサケ精子DNA、及び低い緊縮性に関する25%ホルムアミド、中位及び中位の高い緊縮性に関する35%ホルムアミド、又は高い及び非常に高い緊縮性に関する50%ホルムアミドのいずれかにおける42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。次に、キャリヤー材料は、好ましくは少なくとも50℃(低い緊縮性)、より好ましくは少なくとも55℃(中位の緊縮性)、より好ましくは少なくとも60℃(中位の高い緊縮性)、さらにより好ましくは少なくとも65℃(高い緊縮性)、及び最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高い緊縮性)で、2×SSCを用いて、それぞれ15分間3度、洗浄される。
約15〜約70個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、緊縮条件は、標準のサザンブロット方法に従って、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl、pH7.6、6mMのEDTA、0.5%NP-40, 1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及び1ml当たり0.2mgの酵母RNAにおいて、Bolton and McCarthy (1962, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390)に従っての計算を用いて、計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度でのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション及び洗剤後−ハイブリダイゼーションとして定義される。次に、キャリヤー材料が、6×SCC及び0.1%SDSにおいて15分間、1度、及び計算されたTm よりも5℃〜10℃低い温度で6×SSCを用いてそれぞれ15分間、2度洗浄される。
上記に示されるように、微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列は、異なった属又は種の株から得られる。微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列は、細菌、例えばバチルス株、例えばバチルス・エルカロフィラス(Bacillus elkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・ファーマス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウス(Bacillus megaterium)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis);又はストレプトミセス(Streptomyces)株、例えばストレプトミセス・リビダンス(Streptomyces lividans)又はストレプトミセス・ムリナス(Streptomyces murinus);又はグラム陰性細菌、例えばE. コリ(E. coli)又はシュードモナス(Pseudomonas sp)から得られる。微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列はまた、放線菌株、例えばアミコレート及びアミコラトプシス株から得られる(アメリカ特許第5,948,746号を参照のこと)。
微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列はまた、菌類株、及びより好ましくは酵母株、例えばカンジダ(Candida)、カエトミウム(Chaetomium)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizos accharomyces)、又はヤロウイア(Yarrowia)ポリペプチド;又はより好ましくは、糸状菌ポリペプチド、例えばアクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、アウレオバシジウム(Aureobasidium)、クリプトコーカス(Cryptococcus)、フィリバシジウム(Filibasidium)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、マグナポリス(Magnaporthe)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネオカノマスチックス(Neocallimastix)、ネウロスポラ(Neurospora)、パエシロミセス(Paecilomyces)、ペニシリウム(Penicillium)、ピロミセス(Piromyces)、シゾフィラム(Schizophyllum)、タラロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)株から得られる。
好ましい態様においては、微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列は、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensis)又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)から得られる。
もう1つの好ましい態様においては、微生物トリプシン(又はその前駆体)及びそのヌクレオチド配列は、アスペルギラス・アキュレアタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギラス・アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギラス・ホエチダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギラス・ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギラス・ニジュランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギラス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギラス・オリザエ(Aspergillus oryzae)、フサリウム・バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フサリウム・クルモラム(Fusarium culmorum)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearium)、フサリウム・グラミナム(Fusarium graminum)、フサリウム・ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フサリウム・ネグンジ(Fusarium negundi)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フサリウム・ロゼウム(Fusariumu roseum)、フサリウム・サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フサリウム・サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フサリウム・スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フサリウム・トルロサム(Fusarium torulosaum)、フサリウム・トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)又はフサリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)、ヒュミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、ヒュミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコル・ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオプラソ・サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ネウロスポラ・クラサ(Neurospora crassa)、ペニシリウム・プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、トリコダーマ・ハルジアナル(Trichoderma harzianum)、トリコダーマ・コニンギ(Trichoderma koningii)、トリコダーマ・ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコダーマ・レセイ(Trichoderma reesei)又はトリコダーマ・ビリデ(Trichoderma viride)から得られる。
それらの種の株は、次の多くの培養物寄託所から容易に入手できる:American Type Culture Collection (ATCC), Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM), Centraalbureau Voor Schimmelcaltures (CBS), 及びAgricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)。さらに、微生物トリプシン(又はその前駆体)は、他の源、例えば天然源(例えば、土壌、培養土、水、等)から単離された微生物から、上記プローブを用いて同定され、そして得られる。
天然の生息地から微生物を単離する技法は当業界において良く知られている。次に、トリプシン様酵素をコードするヌクレオチド配列は、もう1つの微生物のゲノム又はcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることによって得られる。ヌクレオチド配列が本明細書に記載されるプローブにより検出されると、その配列は当業者に知られている技法を用いることによってクローン化され、そして配列決定され得る(例えば、J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Zd Edition, Cold Spring Harbor, New York を参照のこと)。
本明細書において定義される場合、“単離された微生物トリプシン”とは、SDS−PAGEにより決定される場合、他のポリペプチドを実質的に有さないポリペプチド、たとえば少なくとも約20%の純度、好ましくは少なくとも40%の純度、より好ましくは約60%の純度、さらに好ましくは約80%の純度、最も好ましくは約90%の純度及びさらに最も好ましくは約95%の純度のポリペプチドである。
用語“単離されたヌクレオチド配列”とは、本明細書において使用される場合、アガロース電気泳動により決定される場合、他のヌクレオチド配列を実質的に有さず、たとえば少なくとも約20%純度、好ましくは少なくとも約40%の純度、より好ましくは少なくとも約60%の純度、さらにより好ましくは少なくとも約80%の純度、及び最も好ましくは少なくとも約90%の純度であるヌクレオチド配列を言及する。ヌクレオチド配列は、ゲノム、cDNA, RNA, 反合成、合成起源のもの、又はそれらのいずれかの組み合わせのものであり得る。
親微生物トリプシンはまた、もう1つのポリペプチドがそのポリペプチド又はそのフラグメントのN−末端又はC−末端で融合されている融合されたポリペプチド又は分解できる融合ポリペプチドを包含する。融合されたポリペプチドは、本明細書のヌクレオチド配列(又はその一部)に、もう1つのポリペプチドをコードするヌクレオチド配列(又はその一部)を融合することにより生成される。融合ポリペプチドを生成するための技法は、当業界において知られており、そして前記ポリペプチドをコードするコード配列の連結を包含し、その結果、それらは整合して存在し、そして融合されたポリペプチドの発現は同じプロモーター及びターミネーターの制御下にある。融合タンパク質はまた、融合が後翻訳的に創造される技法を用いて構成され得る(Cooper など., 1993, EMBO J. 12: 2575-2583; Dawson など., 1994, Science 266 : 776-779)。
キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の構成:
本発明においては、微生物トリプシンからのキモトリプシン様活性を有する変異体の構成は、触媒活性を担当するキモトリプシンのアミノ酸に対応する微生物トリプシンにおけるアミノ酸の位置を同定し、そして特定部位の突然変異誘発、又は当業界において知られているいずれか他の方法により、キモトリプシンの同じ及び/又は類似するアミノ酸に対応するよう、微生物トリプシンにおけるアミノ酸を置換し、欠失し、そして/又は挿入することにより達成され得る。用語、“触媒活性を担当するキモトリプシンのアミノ酸”とは、酵素触媒に関与するアミノ酸のみならず、また結合ポケットの結合部位及び表面ループのアミノ酸も包含することが理解されるであろう。
微生物トリプシンにおけるそのようなアミノ酸の同定は、微生物トリプシンのアミノ酸配列と、1又は複数のキモトリプシンのアミノ酸配列とを一列整列することにより、そして/又は微生物トリプシン及び1又は複数のキモトリプシンに二次又は3D構造を比較することにより達成され得る。両比較が行われることが好ましい。微生物トリプシン及びキモトリプシンの前駆体がまた使用され得る。親微生物トリプシンにおける必須アミノ酸はまた、当業界において知られている他の方法、例えば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発に従って固定され得る(Cunningham and Wells, 1989, Science 244: 1081-1085)。
後者の技法においては、単一のアラニン突然変異が、分子におけるあらゆる残基で導入され、そして得られる変異体分子が、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために、微生物活性(すなわち、トリプシン又はキモトリプシン活性)について試験される。また、Hiltonなど., 1996, J. Biol. Chem. 271: 4699- 4708も参照のこと。酵素又は他の生物学的相互作用の活性部位は、核磁気共鳴、結晶学、電子回折又は光親和性ラベリングのような技法、及び推定上の接触部位アミノ酸の突然変異により決定されるように、構造体の物理的分析により決定され得る。例えば、de Vos など., 1992, Science 255: 306-312; Smith など., 1992, J. Mol. Biol. 224: 899-904; Wlodaver など., 1992, FEBS Lett. 309: 59-64を参照のこと。
単一又は複数のアミノ酸置換は、突然変異誘発、組み換え(相同又は非相同)、及び/又はシャフリングの既知方法、続く適切なスクリーニング方法、例えばReidhaar-Olson and Sauer, 1988, Science 241: 53-57; Bowie and Sauer, 1989, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 2152- 2156; WO 95/17413号; 又は WO 95/22625号により開示されるそれらの方法を用いて行われ、そして試験され得る。使用され得る他の方法は、誤差傾向PCR、ファージ表示(Lowman など., 1991, Biochem. 30: 10832-10837; アメリカ特許第 5,223, 409号; WO 92/06204号)及び領域−指図された突然変異誘発(Derbyshire など., 1986, Gene 46: 145; Ner など., 1988, DNA 7: 127)を包含する。
用語“シャフリング”とは、出発ヌクレオチド配列に比較して、交換される多くのヌクレオチドを有する、組換えされたヌクレオチド配列(すなわち、シャフリングサイクルにゆだねられたヌクレオチド配列)をもたらす複数の相同ヌクレオチド配列間でのヌクレオチド配列の組み換えを意味する。
用語“ランダム化されたライブラリー”、“変異体ライブラリー”又は“ライブラリー”とは、変異体ポリペプチドのライブラリーとして本明細書において定義される。変異体ライブラリーにおける多様性は、個々のコドンが、例えばPCR反応における部分的ランダマイズされた配列のプライマーを用いることにより多様化されるよう、DNAトリプレットレベルでの変異体をコードする遺伝子の突然変異誘発により生成され得る。遺伝子におけるいくつかのヌクレオチド位置を多様化し、そしてそれらを、例えばそれらの位置が単一(スパイクされているか又はドーピングされた)のオリゴヌクレオチドプライマーにより転換されるのに離れ過ぎている場合、組み換えることにより、種々の組み換えライブラリーを創造することができるいくつかの技法が記載されている。
それらの技法は、WO97/07205号の3ページの8〜29行に記載されるように個々の多様化された遺伝子セグメントのインビボ組換え使用を包含する。それらはまた、十分な長さの遺伝子のライブラリーを創造するためにDNAシャフリング技法の使用を包含し、ここでいくつかの遺伝子セグメントが組合され、そして個々のセグメントは、例えばスパイクされた突然変異誘発により多様化され得る(Stemmer, 1994, Nature 370: 389-391; アメリカ特許第 5,811, 238号; アメリカ特許第5,605, 793号; 及びアメリカ特許第5,830, 721号)。
鋳型ポリヌクレオチドとしてタンパク質“主鎖”(野生型親ペプチド)をコードする遺伝子を使用し、そしてWO98/41623号及びWO98/41622号に記載されるように、1又は複数の一本鎖又は二本鎖オリゴヌクレオチドとこれとを組合すことができる。一本鎖オリゴヌクレオチドは、合成の間、部分的にランダム化され得る。二本鎖オリゴヌクレオチドは、特定領域に多様性を組み込むPCR生成物であり得る。両者の場合、導入される変化の平均数を制限するために、主鎖タンパク質の配列をコードする対応するセグメントにより多様性を弱めることができる。
用語“組み換え”とは、核酸が相同性の領域においてお互い結合され、それらの配列間での鎖間DNA交換を導く方法として本明細書において定義される。本発明のためには、相同組換えは、Paques and Haber, 1999, Microbiology and Molecular Biology Reviews 63: 349-404により要約される方法に従って決定される。“相同組換え”とは、ヌクレオチド配列における変化が入力ヌクレオチド配列に関して相同性の領域内で存在しない組換えとして本明細書において定義される。
完全な相同組換えに関しては、領域は、相同組換えの可能性を高めるために、その応答するヌクレオチド配列と高い相同性である、十分な数の核酸、例えば100〜1,500個の塩基対は、好ましくは400〜1,500個の塩基対及び最も好ましくは800〜1,500個の塩基対を含むべきである。組換えはまた、非相同組換えによっても生じることができる。“非相同組み換え”とは、鎖交換を組み込むDNA修復のいずれかの形式が、組換え配列のいずれとも異なるヌクレオチド配列をもたらす組換えとして本明細書において定義される。
突然変異誘発/シャフリング方法は、宿主細胞により発現される、クローン化され、突然変異誘発されたポリペプチドの活性を検出するための、高い処理能力の自動化されたスクリーニング方法と組合され得る。活性ポリペプチドをコードする、突然変異誘発されたDNA分子は、宿主細胞から回収され、そして当業界において知られている標準の方法を用いて容易に配列決定され得る。それらの方法は、興味あるポリペプチドにおける個々のアミノ酸残基の重要性の急速な決定を可能にし、そして未知の構造のポリペプチドに適用され得る。
上記比較分析に基づいて、触媒部位領域におけるアミノ酸の置換及び/又は欠失のための比較的特異的なプライマーを構成することが可能であり、その結果、キモトリプシン活性のために重要な新規アミノ酸が、キモトリプシン様活性を有する変異体酵素を生成するために、微生物トリプシン中に組み込まれる。置換されるアミノ酸は、キモトリプシンにおけるアミノ酸に対応する、同じ及び/類似するアミノ酸(すなわち、保存性置換)又は異なったアミノ酸であり得る。キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の構成は、触媒活性に関連するアミノ酸をコードするDNAの領域をPCR増幅するためにそのようなプライマーを用いて行われ、続いて増幅されたPCRフラグメントがDNA配列決定され、そして突然変異誘発されたヌクレオチド配列を発現するクローンがアッセイされる。
特定部位の突然変異誘発へのPCRアプローチは、Higuchi など. (1988, Nucleic Acids Research 16: 7351)の方法に基づかれている。従来のPCRのように、鋳型は、1組の遺伝子−特異的オリゴヌクレオチドプライマー(但し、1つのオリゴヌクレオチドを除く)を用いて増幅され、又は複数増幅を使用するプロトコール(Shimada, 1996, Methods of Molecular Biology 57 : 157)での1つよりも多くのオリゴヌクレオチドは所望する突然変異を含む。変動は、オーバーラップにおける突然変異を有する、複数のオーバーラップするPCRフラグメントを生成するためにオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション部位の変更(Ho et など., 1989, Gene 77: 51; Horton など., 1989, Gene 77: 61)、及び3種のオリゴヌクレオチド及び2回の増幅(第1回目の増幅からの生成物鎖は第2の増幅におけるプライマーとして作用する)を使用する“メガプライマー”アプローチ(Sakar and Sommer, 1990, BioTechniques 8: 404)を包含する。
キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体は例えば、次の方法、すなわち(1)キモトリプシンのアミノ酸配列に対して、微生物トリプシンアミノ酸配列を一列整列し;(2)段階(1)において行われた一列整列に基づいて、キモトリプシンの触媒部位領域におけるアミノ酸に対応する微生物トリプシン配列における触媒部位領域及びそのアミノ酸を同定し;そして(3)触媒部位領域がキモトリプシンの触媒部位領域に対応するよう、微生物トリプシン中にアミノ酸の置換、欠失又は挿入することを用いて、特定部位の突然変異誘発により構成され得る。上記に示される酵素の前駆体形もまた使用され得る。
上記段階(1)における一列整列は、当業界において知られているいずれかの方法を用いて行われ得る。本発明のためには、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度は、同一性の表、及び次の複数の一列整列パラメーター:10のギャップペナルティー及び10のギャップ長ペナルティーと共に、LASERGENE MEGALIGN software (DNASTAR, Inc., Madison, WI)を用いて、Clustalの方法(Higgins, 1989, CABIOS 5 : 151-153)により決定される。対様一列整列パラメーターは次の通りであった:Ktuple=1、ギャップペナルティー=3、窓=5及びダイアゴナル=5。
微生物トリプシン及び1又は複数のキモトリプシンの予測される立体構造の比較のために、3Dモデルプログラムが使用できる(例えば、www. accelrys. comを参照のこと)。
いずれかのキモトリプシン又はその前駆体が、アミノ酸配列の比較のために、本発明において使用され得る。キモトリプシンは、それらのDNA及びアミノ酸配列が相同である、保存された酵素のグループである。好ましくは、キモトリプシンは、そのアミノ酸配列が微生物トリプシンのアミノ酸配列とほぼ同一であるので、比較目的のために選択され得る。
好ましい態様においては、キモトリプシン又はその前駆体は、ウシキモトリプシン A (SWISSPROT P00766), ウシキモトリプシン B (SWISSPROT P00767), ラット キモトリプシン B (SWISSPROT P07338), イヌ キモトリプシン B (SWISSPROT P04813), ヒト キモトリプシン B (SWISSPROT P17538), アトランチック キモトリプシン (SWISSPROT P47796)、又は本発明のフサリウム・オキシスポラム構築されたキモトリプシン(すなわち、配列番号4)である。上記に示される方法を用いての比較一列整列は、フサリウム・オキシスポラム構築されたキモトリプシンウシキモトリプシンA(SWISSPROT P00766)と、36.5%の同一性を共有することを示した。
キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の構成は好ましくは、オリゴヌクレオチド−指図された突然変異誘発により達成され、ここで所望する突然変異をコードするオリゴヌクレオチドが、微生物トリプシンをコードし、そしてDNA合成の開始のためのプライマーとして作用するDNAの一本鎖にアニーリングされる。突然変異誘発性オリゴヌクレオチドが、1つの塩基の変化を組み込むために、又は複数の置換、挿入及び/又は欠失を生成するために使用され得る。
突然変異誘発されるアミノ酸が連続的又は半連続的でない状況においては、1つよりも多くの突然変異誘発性オリゴヌクレオチドが必要である。一般的に、興味ある鋳型を含むプラスミドDNAは、一本鎖領域を生成するために変性され、合成突然変異誘発性オリゴヌクレオチドは標的鎖にアニーリングされ、ポリメラーゼ(例えば、T4 DNAポリメラーゼ)が新規の相補的鎖を合成し、そして最終的に、リガーゼが、新規鎖の末端と突然変異誘発性オリゴヌクレオチドとの間にその得られるニックを固定する。
突然変異誘発性オリゴヌクレオチドの企画は、PCR効率のために非常に重要である。突然変異誘発性オリゴヌクレオチドは、鋳型に効果的にハイブリダイズし、その結果、好ましくは、二次構造の形成を伴わないで、標的配列のいずれかの末端で100%の塩基対合が存在する。小さな置換に関しては、ミスマッチのいずれかの側上でハイブリダイズする10〜15個の塩基が通常十分である。プライマーの3’−末端の組成は、ポリメラーゼがミスマッチされた又は不良にハイブリダイズされた3’−末端から典型的には延長しないので、特に重要である。特定部位の突然変異誘発のすべての方法による変異体生成物の配列決定が、突然変異の本体の性質を決定し、そして確かめるために行われる。
当業者は、いわゆる類似するアミノ酸残基による1つのアミノ酸残基の保存性置換が、酵素の性質のマイナーな変化のみを生成するとおもわれることを認識するであろう。同じか、又は類似する性質を示す他の微生物トリプシン変異体を得るために、本発明の微生物トリプシン変異体における適切な保存性置換を同定することは、当業者にとって通常のことである。同様に、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドを生成するために置換されるアミノ酸は、キモトリプシンにおけるその対応するアミノ酸の微生物トリプシンにおける保存性置換を包含することができる。
保存性置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)のグループ内である。一般的に、非活性を変更しないアミノ酸置換は当業界において知られており、そしてたとえば、H. Neurath and R.L. Hill, 1979, The Proteins, Academic Press, New York により記載されている。最も通常生じる交換は次のものである: Ala/Ser, Val/Ile, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, Ala/Val, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/ Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/Ile, Leu/Val, Ala/Glu及びAsp/Gly並びにそれらの逆。
本発明において、フサリウム・オキシスポラムトリプシン様プロテアーゼのの配列番号2のアミノ酸25〜248は、ウシキモトリプシンの触媒部位アミノ酸に対応するアミノ酸を確かめるために、ウシキモトリプシンA(SWISSPROT P00766)のアミノ酸配列に対して一列整列された。配列番号2のアミノ酸25〜248の次の置換、欠失及び挿入は、Hedstrom など., 1992, Science 255: 1249-1253の相同性モデル、及びモデルプログラムModellerに基づいて、製造業者(Accelrys, San Diego, CA)の説明書に従って同定されており、そして突然変異誘発性オリゴヌクレオチドを用いてPCRにより行われた:V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, S231P, V192*, K197*, A226*, 及び G224GT。
変異体:
本発明においては、キモトリプシン活性を有する微生物トリプシン変異性は、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;(b)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び(c)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成り、ここでキモトリプシン様活性を有する変異体は、親微生物トリプシンに対して、少なくとも約70%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましく少なくとも約95%及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の配列番号2のアミノ酸25〜248(すなわち、成熟ポリペプチド)に対する程度の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
本発明のためには、2個のアミノ酸配列間の同一性の程度は、同一性表及び次の複数の照準パラメーターを伴って、LASERGENETM MEGALIGNTM ソフトウェア(DNASTAR, Inc., Madison, WI)を用いて、Clustal方法(Higgins, 1989, CABIOS 5: 151-153)により決定される:10のギャップペナルティー及び10のギャップ長さペナルティー。対様照準パラメーターは、Ktuple=1、ギャップペナルティー=3、ウィンドウ=5及びダイアゴナル=5である。
本発明はまた、(a)配列番号4のアミノ酸25〜246に対して、少なくとも約70%、好ましくは約80%、好ましくは約85%、より好ましくは約90%、さらにより好ましくは約95%、及び好ましくは約97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;(b)(i)配列番号3のヌクレオチド202〜795、(ii)配列番号3のヌクレオチド202〜795のcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、低い緊縮性条件、好ましくは中位の緊縮性条件、より好ましくは中位の高い緊縮性条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件及び最も好ましくは非常に高い緊縮性条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド;及び(c)キモトリプシン様活性を有する、前記(a)又は(b)のフラグメントから成る群から選択された、キモトリプシン様活性を有する単離された微生物トリプシン変異体にも関する。
配列番号4のアミノ酸25〜246のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシル末端から欠失された1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも165個のアミノ酸残基、より好ましくは少なくとも175個のアミノ酸残基、及び最も好ましくは少なくとも185個のアミノ酸残基を含む。
本明細書において定義される場合、キモトリプシン様活性を有する“単利された”トリプシン変異体は、SDS−PAGEにより決定される場合、少なくとも約20%の純度、好ましくは少なくとも約40%の純度、より好ましくは約60%の純度、さらにより好ましくは約80%の純度、最も好ましくは約90%の純度、及びさらに最も好ましくは約95%の純度であるポリペプチドである。
本発明は、また、配列番号3の成熟ポリペプチドコード配列(すなわち、ヌクレオチド202〜795)に少なくとも1つの突然変異を含んでなるヌクレオチド配列に関し、ここで前記ヌクレオチド配列は、配列番号4のアミノ酸25〜246から成るポリペプチドをコードする。
本発明はまた、キモトリプシン様活性を有する変異体をコードする、少なくとも約70%、好ましくは約80%、好ましくは約85%、より好ましくは約90%、さらにより好ましくは約95%、及び最も好ましくは約97%の、配列番号3の成熟ポリペプチドコード配列(すなわち、ヌクレオチド202〜795)に対する相同性の程度を有するヌクレオチド配列にも関する。本発明のためには、2種のヌクレオチド配列間の相同性の程度は、同一性表及び次の複数一列整列パラメーターと共に、LASERGENE MEGALIGN software (DNASTAR, Inc., Madison, WI)を用いて、Wilbur-Lipman 方法 (Wilbur and Lipman, 1983, Proceedings of the NationalAcademy of Science USA 80: 726-730)により決定された:10のギャップペナルティー及び10のギャップ長ペナルティー・対様一列整列パラメーターは、Ktuple=3、ギャップペナルティー=3、及び窓=20.
本発明の変異体におけるアミノ酸置換の合計数は、11、より好ましくは10、さらにより好ましくは9、さらにより好ましくは8、さらにより好ましくは7、さらにより好ましくは6、さらにより好ましくは5、さらにより好ましくは4、さらにより好ましくは3、さらにより好ましくは2、及び最も好ましくは1である。
好ましくは態様においては、前記変異体は、位置144で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置144でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置144での置換としてThrを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換V144 Tを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置193で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置193でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置193での置換としてAlaを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換S193Aを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置198で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置198でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置198での置換としてSerを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換D198Sを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置201で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置201でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置201での置換としてMetを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換O201Mを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置218で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置218でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置218での置換としてIleを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換A218Iを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置223で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置223でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置223での置換としてSerを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換N223Sを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置227で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置227でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置227での置換としてSerを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換R227Sを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置228で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置228でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置228での置換としてThrを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換P228Tを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置229で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置229でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置229での置換としてSerを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換N229Sを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置230で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置230でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置230での置換としてThrを含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換Y230Tを含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置231で置換を含んで成る。より好ましい態様においては、変異体は、位置231でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる置換を含んで成る。さらにより好ましい態様において、変異体は、位置231での置換としてPro を含んで成る。最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換S231Pを含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前記変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248のV144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前記変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248のV144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置192で欠失を含んで成る。もう1つのより好ましい態様においては、変異体は、位置192でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValの欠失を含んで成る。もう1つのさらにより好ましい態様において、変異体は、位置192でValの欠失を含んで成る。もう1つの最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失V192*を含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置197で欠失を含んで成る。もう1つのより好ましい態様においては、変異体は、位置197でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValの欠失を含んで成る。もう1つのさらにより好ましい態様において、変異体は、位置197でLysの欠失を含んで成る。もう1つの最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失K197*を含んで成る。
もう1つの好ましくは態様においては、前記変異体は、位置226で欠失を含んで成る。もう1つのより好ましい態様においては、変異体は、位置226でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValの欠失を含んで成る。もう1つのさらにより好ましい態様において、変異体は、位置226でAlaの欠失を含んで成る。もう1つの最も好ましい態様においては、変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失A226*を含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前記変異体、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る選択された1又は複数の置換、及び配列番号2のアミノ酸25〜248のV192*, K197*, 及び A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失を含んで成る。
もう1つのより好ましい態様においては、前記変異体、置換V144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P、及び配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失V192* + K197* + A226*を含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前記変異体は、位置224と225との間に挿入を含んで成る。もう1つのより好ましい態様においては、変異体は、Ala, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる、位置224と225との間への挿入を含んで成る。もう1つのさらにより好ましい態様においては、変異体は、位置224と225との間への挿入としてThrを含んで成る。変異体は、配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前記変異体は、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換、V192*, K197*, 及び A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失、及び任意には、配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る。
もう1つのより好ましい態様においては、前記変異体は、置換V144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P、欠失V192* + K197* + A226*、及び配列番号4のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んでなる。
最も好ましい態様においては、変異体は、E.コリNRRL B−30627に含まれるpEJG66. 1XLGOLDに含まれるヌクレオチド配列によりコードされる。
もう1つの最も好ましい態様においは、上記変異体は、その変異体のアミノ末端と翻訳読み取り枠に整合して結合される、プレブロ領域、又は、その一部として配列番号2のアミノ酸1〜24を含んで成る前駆体の形で存在する。
もう1つの最も好ましい態様においては、変異体は、キモトリプシン様活性を有する、配列番号4のアミノ酸25〜246、又はそのフラグメントを含んで成る。
キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列:
本発明はまた、微生物トリプシンから得られたキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードする単離されたヌクレオチドに関し、ここで前記変異体は、
(1)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
(2)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
(3)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成り、
ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下、好ましく中位の緊縮条件下、より好ましくは中位に高い緊縮条件下、さらにより好ましくは高い緊縮条件下、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり;そして前記変異体がキモトリプシン様活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%、好ましくは少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の同一性を有するアミノ酸配列を有する。
本発明はまた、(a)配列番号4のアミノ酸25〜246に対して、少なくとも約70%、好ましくは約80%、好ましくは約85%、より好ましくは約90%、さらにより好ましくは約95%、及び好ましくは約97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列;(b)(i)配列番号3のヌクレオチド202〜795、(ii)配列番号3のヌクレオチド202〜795のcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、低い緊縮性条件、好ましくは中位の緊縮性条件、より好ましくは中位の高い緊縮性条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件及び最も好ましくは非常に高い緊縮性条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列;及び(c)キモトリプシン様活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)又は(b)の副配列から成る群から選択された、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチドにも関する。
配列番号3の副配列は、配列番号3により包含されるヌクレオチド配列であるが、但し5’−及び/又は3’−末端からの1又は複数のヌクレオチドが欠失されている。好ましくは、副配列は、少なくとも495個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも525個のヌクレオチド、及び最も好ましくは少なくとも555個のヌクレオチドを含む。
配列番号4のアミノ酸25〜246のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシル末端から欠失された1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも165個のアミノ酸残基、より好ましくは少なくとも175個のアミノ酸残基、及び最も好ましくは少なくとも185個のアミノ酸残基を含む。
好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置144で置換を含んで成る変異体をコードする。より好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置144でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。さらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置144での置換としてThrを含んで成る変異体をコードする。最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換V144Tを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置193での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置193でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置193での置換としてAlaを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換S193Aを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置198での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置198でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置198での置換としてSerを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換D198Sを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置201での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置201でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置201での置換としてMetを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換Q201Mを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置218での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置218でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置218での置換としてIleを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換A218Iを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置223での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置223でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置223での置換としてSerを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換N223Sを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置227での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置227でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置227での置換としてSerを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換R227Sを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置228での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置228でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置228での置換としてThrを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換P228Tを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置229での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置229でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置229での置換としてSerを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換N229Sを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置230での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置230でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置230での置換としてThrを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換Y230Tを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置231での置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置231でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valによる置換を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置231での置換としてProを含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2の置換S231Pを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248のV144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の置換V144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231Pを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置192での欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置192でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valの欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置192でのValの欠失を含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失V192*を含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置197での欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置197でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valの欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置197でのLysの欠失を含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失K197*を含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置226での欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置226でのAla, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又は Valの欠失を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置226でのAlaの欠失を含んでなる変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の欠失A226*を含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換、及び配列番号2のアミノ酸25〜248のV192*, K197*, 及び A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失を含んで成る変異体をコードする。
もう1つのさらに好ましい態様においては、単離されたヌクレオチドは、置換V144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P、及び配列番号2のアミノ酸配列25〜248の欠失V192* + K197* + A226*を含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置224と225との間に挿入を含んで成る変異体をコードする。もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、Ala, Arg, Asn, Asp, Cys, Gln, Glu, Gly, His, Ile, Leu, Lys, Met, Phe, Pro, Ser, Thr, Trp, Tyr, 又はValによる、位置224と225との間への挿入を含んで成る変異体をコードする。もう1つのさらにより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、位置224と225との間に挿入としてThrを含んで成る変異体をコードする。もう1つの最も好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換、V192*, K197*, 及び A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失、及び任意には、配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る変異体をコードする。
もう1つのより好ましい態様においては、単離されたヌクレオチド配列は、置換V144T + S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P、欠失V192* + K197* + 及び A226*、及び配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る変異体をコードする。
もう1つの好ましい態様においては、変異体の単離されたヌクレオチド配列は、配列番号3で示される。もう1つのより好ましい態様においては、変異体の単離されたヌクレオチド配列は、E. コリNRRL B−30627に含まれるpEJG66. 1XLGOLDに含まれる配列である。もう1つの好ましい態様においては、変異体の単離されたヌクレオチド配列は、配列番号3の成熟ポリペプチドコード領域、すなわちヌクレオチド202〜795である。もう1つのより好ましい態様においては、変異体の単離されたヌクレオチド配列は、E. コリNRRL B-30627に含まれるpEJG66. 1XLGOLDに含まれる成熟ポリペプチドコード領域である。
本発明はまた、ゲノムコード縮重により配列番号3とは異なる、配列番号4のアミノ酸配列を有するポリペプチド、又はその成熟ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を包含する。もう1つの好ましい態様においては、変異体は、キモトリプシン様活性を有する、配列番号4のアミノ酸25〜246又はそのフラグメントを含んで成る。本発明はまた、キモトリプシン様活性を有する配列番号4のフラグメントをコードする配列番号3の副配列にも関する。
もう1つの最も好ましい態様においては、上記ヌクレオチド配列は、変異体のアミノ末端と翻訳読み取り枠を整合して結合される、プレプロ領域又はその一部として配列番号2のアミノ酸1〜24を含んで成る前駆体の形で変異体をコードする。
用語“単離されたヌクレオチド配列”とは、本明細書において使用される場合、他のヌクレオチドを実質的に有さない、例えばアガロース電気泳動により決定される場合、少なくとも約20%純度、好ましくは少なくとも約40%純度、より好ましくは少なくとも約60%純度、さらにより好ましくは少なくとも約80%の純度、及び最も好ましくは少なくとも約90%の純度であるヌクレオチド配列を言及する。
核酸構造体:
本発明はまた、制御配列と適合できる条件下で、適切な宿主細胞においてコード配列の発現を方向づける1又は複数の制御配列に作用可能に連結される本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列にも関する。発現は、ポリペプチドの生成に包含されるいずれかの段階、例えば転写、後−転写修飾、翻訳、後−翻訳修飾及び分泌(但し、それらだけには限定されない)を、包含することが理解される方法。
“核酸構造体”とは、本明細書においては、天然に存在する遺伝子から単離され、又は他方では、天然に存在しない態様で組み合わされ、そして並置される、核酸のセグメントを含むように修飾されている、一本鎖又は二本鎖核酸分子として定義される。用語“核酸構造体”とは、核酸構造体が本発明のコード配列の発現のために必要とされるすべての制御配列を含む場合、用語“発現カセット”と同じ意味である。用語“コード配列”とは、本明細書において定義される場合、そのタンパク質生成物のアミノ酸配列を直接的に特定する核酸配列として定義される。ゲノムコード配列の境界は、一般的に、リボソーム結合部位(原核生物)により、又はmRNAの5’末端で読み取り枠のすぐ上流に位置するATG開始コドン(真核生物)、及びmRNAの3’末端で読み取り枠のすぐ下流に位置する転写ターミネーター配列により決定される。コード配列は、DNA、cDNA 及び組み換えヌクレオチド配列を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードする単離されたヌクレオチド配列は、変異体の発現を提供するために種々の手段で操作され得る。ベクター中へのその挿入の前、ヌクレオチド配列の操作は、発現ベクターに依存して、所望されるか又は必要とされる。組換えDNA方法を用いてヌクレオチド配列を修飾するための技法は、当業界において良く知られている。
用語“制御配列”とは、本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の発現のために必要であるか、又はそのために好都合であるすべての成分を包含するよう定義される。個々の制御配列は、変異体をコードするヌクレオチド配列に対して生来であっても又は外来性であっても良い。そのような制御配列は、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモーター、シグナルペプチド配列、及び転写ターミネーターを包含するが、但しそれらだけには限定されない。最少で、制御配列は、プロモーター、及び転写及び翻訳停止シグナルを包含する。制御配列は、本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列のコード領域と制御配列との連結を促進する特定の制限部位を導入するためにリンカーを提供され得る。用語“作用可能に連結される”とは、本明細書においては、制御配列が、本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の発現を方向づけるよう、ヌクレオチド配列のコード配列に対する位置に適切に配置される形状として定義される。
制御配列は、適切なプロモーター配列、すなわちヌクレオチド配列の発現のために宿主細胞により認識されるヌクレオチド配列であり得る。プロモーター配列は、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の発現を仲介する転写制御配列を含む。プロモーターは、宿主細胞において転写活性を示すいずれかのヌクレオチド配列、たとえば変異体の、切断された、及びハイブリッドのプロモーターであり得、そして宿主細胞に対して相同であるか又は異種である細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られる。
特に細胞宿主細胞において本発明の核酸構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、E.コリlacオペロン、ストレプトミセス・コエリカラー(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)Lバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、Bチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)マルトゲン性アミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliguefaciens) α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・サブチリスxylA及びzylB遺伝子及び原生動物のβ−ラクタマーゼ遺伝子から得られるプロモーター(Villa−Kamaroffなど., 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75: 3727-3731)、及びtac プロモーター(De Boer など., 1983, Proceedings of the National Academy of Science USA 80: 21-25)である。さらなるプロモーターは、“Useful proteins from recombinant bacteria” in Scientific American, 1980, 242: 74-94; 及びSambrookなど., 1989, 前記に記載される。
糸状菌宿主細胞における本発明のヌクレオチド構造体の転写を方向づけるための適切なプロモーターの例は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ、アスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー酸安定性α−アミラーゼ、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・アワモリグルコアミラーゼ(glaA)、リゾムコル・ミエヘイリパーゼ、アスペルギラス・オリザエ アルカリプロテアーゼ、アスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアセトアミダーゼ、フサリウム・ベネナチュムアミログルコシダーゼ、フサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ(WA96/00787号)、トリコダーマ・レセイグリコシドヒドロラーゼ、トリコダーマ・レセイセロビオヒドロラーゼI、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼI、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼII、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼIII、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼIV、トリコダーマ・レセイエンドグルカナーゼV、トリコダーマ・レセイキシラナーゼI、トリコダーマ・レセイキシラナーゼII、トリコダーマ・レセイβキシロシダーゼをコードする遺伝子から得られるプロモーター、並びにアスペルギラス・ニガー中性α−アミラーゼ及びアスペルギラス・オリザエトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子からのプロモーターのハイブリッド、及びそれらの変異体の切断され、及びハイブリッドのプロモーターである。
酵母宿主においては、有用なプロモーターは、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセス・セレビシアエガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロミセス・セレビシアエトリオースリン酸イソメらーゼ(TPI)、サッカロミセス・セレビシアエメタロチオニン(CUP1)及びサッカロミセス・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼから得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なプロモーターは、Romunosなど., 1992, Yeast8:423−488により記載される。
制御配列はまた、適切な転写ターミネーター配列、すなわち転写を終結するために宿主細胞により認識される配列でもあり得る。ターミネーター配列は、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列の3’側末端に作用可能に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのターミネーターが本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいターミネーターは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、アスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼ及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼについての遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための好ましいターミネーターは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ、サッカロミセス・セレビシアエチトクロムC(CYC1)、及びサッカロミセス・セレビシアエグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼについての遺伝子から得られる。酵母宿主細胞のための他の有用なターミネーターは、Romanosなど., 1992, 前記により記載される。
制御配列はまた、適切なリーダー配列、すなわち宿主細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列の5’末端に作用可能に連結される。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのリーダー配列が、本発明において使用され得る。
糸状菌宿主細胞のための好ましいリーダーは、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニジュランストリオースリン酸イソメラーゼについての遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための適切なリーダーは、サッカロミセス・セレビシアエエノラーゼ(ENO−1)、サッカロミセル・セレビシアエ3−ホスホグリセレートキナーゼ、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセス・セレビシアエアルコールデヒドロゲナーゼ/グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(ADH2/GAP)についての遺伝子から得られる。
制御配列はまた、ポリアデニル化配列、すなわちポリペプチドコード配列の3’末端に作用可能に連結され、そして転写される場合、転写されたmRNAにポリアデノシン残基を付加するためにシグナルとして宿主細胞により認識される配列でもあり得る。選択の宿主細胞において機能的であるいずれかのポリアデニル化配列が,本発明において使用される。
糸状菌宿主細胞のための好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、アスペルギキラス・ニジュランスアントラニル酸シンターゼ、フサリウム・オキシスポラムトリプシン−様プロテアーゼ及びアスペルギラス・ニガーα−グルコシダーゼについての遺伝子から得られる。
酵母宿主細胞のための有用なポリアデニル化配列は、Guo and Sherman, 1995, Molecular Cellular Biology 15: 5983-5990により記載されている。
制御配列はまた、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体のアミノ末端に連結されるアミノ酸配列をコードし、そしてそのコードされたポリペプチドを細胞の分泌路中に方向づけるシグナルペプチドコード領域でもあり得る。ヌクレオチド配列のコード配列の5’側末端は、本来、分泌された、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするコード領域のセグメントと翻訳読み取り枠を整合して、天然において連結されるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。他方では、コード配列の5’側末端は、そのコード配列に対して外来性であるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。そのコード配列が天然において、シグナルペプチドコード領域を含まない外来性シグナルペプチドコード領域が必要とされる。他方では、外来性シグナルペプチドコード領域は、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の増強された分泌を得るために、天然のシグナルペプチドコード領域を単純に置換することができる。しかしながら、分泌路中に発現されたポリペプチドを方向づけるいずれかのシグナルペプチドコード領域が、本発明に使用され得る。
細菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、バチルスNCIB11837マルトゲン性アミラーゼ、バチルス・ステアロサーモフィラスα−アミラーゼ、バチルス・リケニホルミススブチリシン、バチルス・リケニホルミスβ−ラクタマーゼ、バチルス・アステロサーモフィラス中性プロテアーゼ(nprT, nprS, nprM)、及びバチルス・スブチリスprsAについての遺伝子から得られるシグナルペプチド領域である。追加のシグナルペプチドは、Sinomen and Palva, 1993, Microbiological Reviews 57: 109-137 により記載される。
糸状菌宿主細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、アスペルギラス・オリザエTAKAアミラーゼ、アスペルギラス・ニガー中性アミラーゼ、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼ、リゾムコル・ミエヘイアスペラギン酸プロテイナーゼ、ヒューミコラ・インソレンスCel45Aセルラーゼ及びヒューミコラ・ラヌギノサリパーゼについての遺伝子から得られたシグナルペプチドコート領域である。
好ましい態様においては、シグナルペプチドコード領域は、配列番号2のアミノ酸1〜17をコードする配列番号1のヌクレオチド58〜105である。
酵母宿主細胞のための有用なシグナルペプチドは、サッカロミセス・セレビシアエα−因子及びサッカロミセル・セレビシアエインバーターゼについての遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード領域は、Romanos など., 1992, 前記により記載される。
制御配列はまた、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体のアミノ末端で位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域であり得る。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチド(又は多くの場合、チモーゲン)として知られている。プロポリペプチドは一般的に不活性であり、そしてプロポリペプチドからプロペプチドの触媒又は自己触媒分解により成熟した活性ポリペプチドに転換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、バチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)、サッカロミセス・セレビシアエα−因子、リゾムコル・ミエヘイ アスパラギン酸プロテイナーゼ遺伝子、及びミセリオプソラ・サーモフィリア ラッカーゼについての遺伝子から得られる(WO95/33836号)。
好ましい態様においては、プロペプチドコード領域は、配列番号2のアミノ酸18〜24をコードする配列番号1のヌクレオチド106〜129である。
シグナルペプチド及びプロペプチド領域の両者がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、そのプロペプチド領域は、ポリペプチドのアミノ末端の次に位置し、そしてシグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のアミノ末端の次に位置する。
好ましい態様においては、プレプロコード領域は、配列番号2のアミノ酸1〜24をコードする配列番号1のヌクレオチド58〜129である。
宿主細胞の増殖に関して、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドの発現の調節を可能にする調節配列を付加することがまた所望される。調節システムの例は、調節化合物の存在を包含する、化学的又は物理的刺激に応答して、遺伝子の発現の開始又は停止を引き起こすそれらのシステムである。原核生物系における調節システムは、lac, tac及びtrpオペレーターシステムお包含する。酵母においては、ADH2システム又はGAL1システムが使用され得る。糸状菌においては、TAKAα−アミラーゼプロモーター、アスペルギラス・ニガーグルコアミラーゼプロモーター及びアスペルギラス・オリザエグルコアミラーゼプロモーターが、調節配列として使用さえ得る。
調節配列の他の列は、遺伝子増幅を可能にするそれらの配列である。真核システムにおいては、それらはメトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、及び重金属と共に増幅されるメタロチオネイン遺伝子を包含する。それらの場合、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列が、調節配列により作用可能に連結される。
発現ベクター:
本発明はまた、本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列、プロモーター、及び転写及び翻訳停止シグナルを含んで成る組換え発現ベクターにも関する。上記の種々のヌクレオチド及び制御配列は、1又は複数の便利な制限部位で変異体をコードするヌクレオチド配列の挿入又は置換を可能にするためにそれらの部位を含むことができる組換え発現ベクターを生成するために一緒に連結され得る。他方では、本発明のヌクレオチド配列は、前記配列又は前記配列を含んで成る核酸構造体を、発現のための適切なベクター中に挿入することによって発現され得る。発現ベクターを創造する場合、そのコード配列はベクターに位置し、その結果、コード配列は発現のための適切な制御配列により作用可能に連結される。
組換え発現ベクターは、組換えDNA方法に便利にゆだねられ得、そしてヌクレオチド配列の発現をもたらすことができるいずれかのベクター(たとえば、プラスミド又はウィルス)であり得る。ベクターの選択は典型的には、ベクターが導入される予定である宿主細胞とベクターとの適合性に依存するであろう。ベクターは、線状又は閉環された環状プラスミドであり得る。
ベクターは自律的に複製するベクター、すなわち染色体存在物として存在するベクター(その複製は染色体複製には無関係である)、たとえばプラスミド、染色体外要素、ミニクロモソーム又は人工染色体であり得る。ベクターは自己複製を確かめるためのいずれかの手段を含むことができる。他方では、ベクターは、糸状菌細胞中に導入される場合、ゲノム中に組み込まれ、そしてそれが組み込まれている染色体と一緒に複製されるベクターであり得る。さらに、宿主細胞のゲノム中に導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含む、単一のベクター又はプラスミド、又は複数のベクター又はプラスミドが使用され得る。
本発明のベクターは好ましくは、形質転換された細胞の容易な選択を可能にする1又は複数の選択マーカーを含む。選択マーカーは、1つの遺伝子であり、その生成物は、殺生物剤又はウィルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求性に対する原栄養要求性、及び同様のものを提供する。細菌選択マーカーの例は、バチルス・サブチリス又はバチルス・リケニホルミスからのdal遺伝子、又は抗生物質、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性を付与するマーカーである。酵母宿主細胞のための適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1及びURA3である。
糸状菌宿主細胞に使用するための選択マーカーは、次の群から選択されるが、但しそれらだけには限定されない;amdS (アセトアミダーゼ)、argB (オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar (ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph (ヒグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD (硝酸レダクターゼ)、pyrG (オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC (硫酸アデニルトランスフェラーゼ) 及びtrpC (アントラニル酸シンターゼ)、並びにそれらの同等物。アスペルギラス・ニジュランス又はアスペルギラス・オリザエのamdS及びpyrG遺伝子及びストレプトミセス・ヒグロスコピカスのbar遺伝子が、アスペルギラス細胞への使用のために好ましい。
本発明のベクターは好ましくは、宿主細胞ゲノム中へのベクターの安定した組み込み、又は細胞のゲノムに無関係に細胞におけるベクターの自律的複製を可能にする要素を含む。
宿主細胞のゲノム中への組み込みのためには、ベクターは、相同又は非相同組換えによるゲノム中へのベクターの組み込みのためのベクター中の変異体、又はいずれか他の要素をコードするヌクレオチド配列に依存する。他方では、ベクターは、宿主細胞のゲノム中への相同組換えによる組み込みを方向づけるための追加のヌクレオチド配列を含むことができる。その追加のヌクレオチド配列は、染色体における正確な位置での宿主細胞ゲノム中へのベクターの組み込みを可能にする。正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込み要素は好ましくは、相同組換えの可能性を高めるために対応する標的配列と高い相同性を示す十分な数の核酸、たとえば100〜10,000個の塩基対、好ましくは400〜10,000個の塩基対、及び最も好ましくは800〜10,000個の塩基対を含むべきである。組み込み要素は、宿主細胞のゲノムにおける標的配合と相同であるいずれかの配列であり得る。さらに、組み込み要素は、非コード又はコードヌクレオチド配列であり得る。他方では、ベクターは非相同組換えにより宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得る。
自律複製のためには、ベクターはさらに、問題の宿主細胞においてのベクターの自律的な複製を可能にする複製の起点を含んで成る。複製の細菌起点の例は、E.コリにおける複製を可能にするプラスミドpBR322, pUC19, pACYC177及びpACYC184, 及びバチルスにおける複製を可能にするpUB110, pE194, pTA1060及びpAMβ1の複製の起点である。酵母宿主細胞への使用のための複製の起点の例は、複製の2ミクロン起点、すなわちARS1, ARS4, ARS1及びCEN3の組み合わせ、及びARS4及びCEN6の組み合わせである。複製の起点は、宿主細胞においてその機能を感温性にする突然変異を有する起点である(例えば、Ehrlich, 1978, Procedings of the National Academy of Sciences USA 75: 1433を参照のこと)。糸状菌細胞において有用なプラスミド複製体の例は、AMA1及びANS1である(Gems など., 1991, Gene 98: 61-67; Cullen など., 1987, NucleicAcids Research 15: 9163-9175; WO 00/24883号)。AMA1の単離、及び前記遺伝子を含むプラスミド又はベクターの構成は、WO00/24883号に開示される方法に従って達成され得る。
本発明のヌクレオチド配列の1以上のコピーが、遺伝子生成物の生成を高めるために宿主細胞中に挿入され得る。ヌクレオチド配列のコピー数の上昇は、宿主細胞ゲノム中に配列の少なくとも1つの追加のコピーを組み込むことによって、又はヌクレオチド配列と共に増幅可能な選択マーカー遺伝子を含むことによって得られ、ここで細胞は選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含み、そしてそれにより、ヌクレオチド配列の追加のコピーが、適切な選択剤の存在下で前記細胞を培養することによって選択され得る。
本発明の組換え発現ベクターを構成するために上記要素を連結するために使用される方法は、当業者に良く知られている(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
宿主細胞:
本発明はまた、変異体の組換え生成において都合良く使用される、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体をコードするヌクレオチド配列を含んで成る組換え宿主にも関する。本発明のヌクレオチド配列を含んでなるベクターは、そのベクターが染色体組み込み体として、又は前記のような自己複製染色体外ベクターとして維持されるように、宿主細胞中に導入される。用語“宿主細胞”とは、複製の間に生じる突然変異のために、親細胞と同一ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、ポリペプチドをコードする遺伝子及びその源に、かなりの程度依存するであろう。
宿主細胞は、単細胞微生物、例えば原核生物、又は単細胞微生物、真核生物であり得る。
有用な単細胞は、細菌細胞、たとえば次のグラム陽性細菌バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウシ、バチルス・コアギランス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウム、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・スブチリス及びバチルス・スリンギエンシス、又はストレプトミセス細胞、たとえばストレプトミセス・リビダンス又はストレプトミセス・ムリナス、又は次のグラム陰性細菌:E.コリ及びプソイドモナスsp.(但し、それらだけには限定されない)である。好ましい態様においては、細菌宿主細胞は、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・ステアロサーモフィラス又はバチルス・サブチリス細胞である。もう1つの好ましい態様においては、バチルス細胞は、好アルカリ性バチルスである。
細菌宿主細胞中へのベクターの導入はたとえば、コンピテント細胞(たとえば、Young and Spizizin, 1961, Journal of Bacteriology 81: 823-829, 又はDubnau and Davidoff-Abelson, 1971, Journal of Molecular Biology 56: 209-221 を参照のこと)を用いてプロトプラスト形質転換(たとえば、Changand Cohen, 1979, Molecular General Genetics 168: 111-115)、エレクトロポレーション(たとえば、Shigekawa and Dower, 1988, Biotechniques 6: 742-751を参照のこと)又は接合(たとえば、Koehler and Thorne, 1987, Journal of Bacteriology 169: 5771-5278を参照のこと)によりもたらされ得る。
宿主細胞は、真核生物、たとえば哺乳類、昆虫、植物、又は菌類細胞であり得る。
宿主細胞は菌類細胞である“菌類”とは、本明細書において使用される場合、門アスコミコタ(Ascomycota)、バシジオミコタ(Basidiomycota)、キトリジオミコタ(Chytridiomycota)及びヅイゴミコタ(Zygomycota)(Hawksworth など., Ainsworth and Bisby’s Dictionary of the Fungi, 8th edition, 1995, CAB International, University Press, Cambridge, UKにより定義される)、及びオーミコタ(Oomycota)(Hawksworth など., 1995, 前記、171ページに引用される)、並びに栄養胞子菌(Hawksworh など., 1995, 前記)を包含する。
より好ましい態様においては、菌類宿主細胞は酵母細胞である“酵母”とは、本明細書において使用される場合、子嚢胞子酵母(Endomycetals)、担子胞子酵母、及び不完全菌類(Blastomycetes)に属する酵母を包含する。酵母の分類は未来において変化し得るので、本発明のためには、酵母は、Biology and Activities of Yeast (Skinner, F.A., Passmore, S.M., and Davenport, R.R., eds. Soc. App. Bacteriol. Symposium Series No. 9, 1980) に記載のようにして定義されるであろう。
さらにより好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hunsenula)、クレベロミセス(Kluyveromyces)、ピチア(Pichia)、サッカロミセス(Saccharomyces)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)又はヤロウィア(Yarrowia)である。
最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、サッカロミセス・カルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシアエ(Saccharomyses cerevisiae)、サッカロミセス・ジアスタチカス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロミセス・ドウグラシ(Saccharomyces douglasii)、サッカロミセス・クルイビリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロミセス・ノルベンシス(Saccharomyces norbensisi)、又はサッカロミセス・オビホルミス(Saccharomyces oviformis)細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、来るべろミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)である。もう1つの最も好ましい態様においては、酵母宿主細胞は、ヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞である。
もう1つのより好ましい態様においては、菌類宿主細胞は糸状菌細胞である。“糸状菌”とは、ユーミコタ(Eumycota)及びオーミコタ(Oomycota)のすべての糸状形を包含する(Hawksworthなど., 1995, 前記により定義されるような)。糸状菌は一般的に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナン及び他の複合多糖類から構成される菌子体壁により特徴づけられる。成長増殖は、菌子拡張によってであり、そして炭素代謝は絶対好気性である。対照的に、酵母、たとえばサッカロミセス・セレビシアエによる成長増殖は、単細胞葉状体の発芽によってであり、そして炭素代謝は発酵性である。
さらにより好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギラス(Aspergillus)、フサリウム(Fusarium)、ヒューミコラ(Humicola)、ムコル(Mucor)、ミセリオプソラ(Myceliophthora)、ネウロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicilium)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)又はトリコダーマ(Trichoderma)の種の細胞であるが、但しそれらだけには限定されない。
最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、アスペルギラス・アワモリ、アスペルギラス・ホエチダス、アスペルギラス・ジャポニカ、アスペルギラス・ニジュランス、アスペルギラス・ニガー又はアスペルギラス・オリザエ細胞である。もう1つの最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、フサリウム・バクトリジオイデス、フサリウム・クロックウェレンズ 、フサリウム・セレアリス、フサリウム・クルモラム、フサリウム・グラミネアラム、フサリウム・グラミナム、フサリウム・ヘテロスポラム、フサリウム・ネグンジ、フサリウム・オキシスポラム、フサリウム・レチキュラタム、フサリウム・ロゼウム、フサリウム・サムブシウム、フサリウム・サルコクロウム、フサリウム・ソラニ、フサリウム・スポロトリキオイデス、フサリウム・スルフレウム、フサリウム・トルロサム、フサリウム・トリコセシオイデス又はフサリウム・ベネナタム細胞である。
さらに最も好ましい態様においては、糸状菌親細胞は、フサリウム・ベネナタム(Nirenberg sp. nov.)細胞である。さらに最も好ましい態様においては、糸状菌宿主細胞は、ヒューミコラ・インソレンス、ヒューミコラ・ラヌギノサ、ムコル・ミエヘイ、ミセリオプソラ・サーモフィリア、ネウロスポラ・クラサ、ペニシリウム・プルプロゲナム、チエラビア・テレストリス、トリコダーマ・ハルジアナム、トリコダーマ・コニンギ、トリコダーマ・ロンジブラキアタム、トリコダーマ・レセイ又はトリコダーマ・ビリデ細胞である。
菌類細胞は、プロトプラスト形質転換、プロトプラストの形質転換、及びそれ自体知られている態様での細胞壁の再生を包含する工程により形質転換され得る。アスペルギラス及びトリコダーマ宿主細胞の形質転換のための適切な方法は、ヨーロッパ特許第238023号及びYeltonなど., 1984, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 81; 1474-1874に記載される。フラリウム種を形質転換するための適切な方法は、Malardierなど., 1989, Gene78: 147-156, 及びWO96/00787号により記載される。酵母は、Becker and Guarente. In Abelson, J.N. and Simon, M.I., editors, Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology, Methods in Enzymology, Volume 194, pp 182-187, Academic Press, Inc., New York; Ito など, 1983, Journal of Bacteriology 153: 163; 及びHinnen など, 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75; 1920により記載される方法を用いて形質転換され得る。
生成方法:
本発明はまた、
(a)(1)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
(2)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
(3)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成るヌクレオチオド配列を含んで成る宿主細胞を、前記変異体の発現のために適切な条件下で培養し;そして
(b)前記培養培地から前記変異体を回収すること含んで成るキモトリプシン様活性を有する変異体の生成方法に関する。
本発明の生成方法においては、宿主細胞は、当業界において知られている方法を用いて、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体の生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及び条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は団体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販されているか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製され得る。ポリペプチドが栄養培地に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接的に回収され得る。ポリペプチドが分泌されない場合、それは細胞溶解物から回収され得る。
他の態様においては、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体、但しむしろ、前記変異体を発現する本発明の宿主細胞が、変異体源として使用される。
キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体は、そのポリペプチドに対して特異的である、当業界において知られている方法を用いて検出され得る。それらの検出方法は、特定の抗体、酵素生成物の形成、又は酵素基質の消出の使用を包含する。例えば、基質としてN-スクシニル-Ala-Ala-Pro-Phep−ニトロアニリドを用いての酵素アッセイは、本明細書に記載されるような変異体のキモトリプシン様活性を決定するために使用され得る。
得られるキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体は、当業界において知られている方法により回収され得る。例えば、ポリペプチドは、従来の方法、例えば収集、遠心分離、濾過、抽出、噴霧−乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から回収され得る。
本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体は、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE又は抽出(但し、それらだけには限定されない)により精製され得る(例えば、Protein Purification, J.C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publlishers, New York, 1989を参照のこと)。
本明細書において定義されるように、“単離された”変異体は、SDS−PAGEにより決定される場合、少なくとも約20%純度、好ましくは少なくとも約40%純度、より好ましくは約60%純度、さらにより好ましくは約80%純度、最も好ましくは約90%純度、及びさらに最も好ましくは約95%純度であるポリペプチドである。
用途:
本発明のキモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体は、多くの産業、例えば洗剤、革、化学、農業、医薬、食品、及び酪農産業に使用され得る。例えば、ポリペプチドは、例えばアメリカ特許第5,288,627号、第5,693,520及び第5,948,746号に記載されるように、洗剤組成物の成分として使用され得る。ポリペプチドはまた、例えばOwen R. Fennema, ed. , in Food Chemistry, Marcel Dekker, Inc., New York, 1985に記載されるように、食品産業において、多く使用され得る。ポリペプチドはまた、革産業においてなめし酵素としても使用され得る。ポリペプチドはさらに、例えばアメリカ特許第5,948,746号に記載されるように、チーズ製造において使用され得る。
この要約は、本発明のキモトリプシン様活性を有するトリプシン変異体の適切な用途の完全な列挙ではなり。本発明のトリプシン変異体は、当業者において知られている他の産業用途にも使用され得る。
洗剤組成物:
本発明の変異体は、洗剤組成物に添加され得、そして従って、洗剤組成物の成分になることができる。
本発明の洗剤組成物は、手動又は機械洗濯用洗剤組成物、例えば染色された布の前処理のために適切な洗濯用添加剤組成物及びすすぎ用布ソフトナー組成物として配合され得、又は一般的な家庭用硬質表面洗浄操作における使用のための洗剤組成物として配合され得、又は手動又は機械皿洗い操作のために配合され得る。
特定の観点においては、本発明は、本発明の酵素を含んで成る洗剤添加剤を提供する。前記洗剤添加剤及び洗剤組成物は、1又は複数の他の酵素、例えばプロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カーボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼ、例えばラッカーゼ及び/又はポロキシダーゼを含んで成ることができる。
一般的に、選択された酵素の性質は、選択された洗剤と適合できるべきであり(すなわち、他の酵素及び非酵素の成分、等とのpH−最適適合性)、そして酵素は効果的な量で存在すべきである。
プロテアーゼ:適切なプロテアーゼは、動物、植物又は微生物起源のものを包含する。微生物起源が好ましい。化学的に修飾された、又はタンパク質構築された変異体が含まれる。プロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又は金属プロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼ又はトリプシン−様プロテアーゼであり得る。アルカリプロテアーゼの例は、スブチリシン、特にバチルスに由来するそれらのもの、例えばスブチリシンNovo、スブチリシンCarlsberg、スブチリシン309、スブチリシン147及びスブチリシン168(WO89/06279号に記載される)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、トリプシン(例えば、ブタ又はウシ起源のもの)、及びWO89/06270号及びWO94/25583号に記載されるフサリウムプロテアーゼである。
有用なプロテアーゼの例は、WO92/19729号、WO98/20115号、WO98/20116号及びWO98/34946号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:27, 35, 57, 76, 87, 97, 101, 104, 120, 123, 167, 170, 194, 206, 218, 222, 224, 235及び274。
好ましい市販のプロテアーゼ酵素は、AlcalaseTM, SavinaseTM, PrimaseTM, DuralaseTM, EsperaseTM及びKannaseTM (Novo Nordisk A/S), MaxataseTM, MaxacalTM, MaxapemTM, ProperaseTM, PurafectTM, Purafect OxPTM, FN2TM及びFN3TM (Genencor International Inc.) を包含する。
リパーゼ:適切なリパーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なリパーゼの例は、ヒューミコラ(別名、サーモミセス)、例えばヨーロッパ特許第258068号及び第305216号に記載のようなヒューミコラ・ラウギノサ(T.ラウギノサ)、又はWO96/13580号に記載のようなヒューミコラ・インソレンス、P.アルカリゲネス又はP.プソイドアルカリゲネス(ヨーロッパ特許第218272号)、P.セパシア(ヨーロッパ特許第331376号)、P.スツゼリ(P.stutzeri)(イギリス特許第1,372,034号)、P.フルオレセンス、プソイドモナスsp. SD705株(WO75/06720号及びWO96/27002号)、P.ウイスコンシネンシス(WO96/12012号)からのリパーゼ、バチルスリーパーゼ、例えばB.スブチリス(Dartoisなど. (1993), Biochemica et Biophysica Acta, 1131, 253-360)、B. ステアロサーモフィラス(日本特許64/744992)又はB.プミラス(WO91/16422号)からのリーパーゼを包含する。
他の例は、リパーゼ変異体、例えばWO92/05249号、WO94/01541号、ヨーロッパ特許第407225号、ヨーロッパ特許第206105号、WO95/35381号、WO96/00292号、WO95/30744号、WO94/25576号、WO95/14783号、WO95/22615号、WO97/04079号及びWO97/0720号に記載されるものを包含する。
好ましい市販のリパーゼ酵素は、LipolaseTM 及びLipolase UltraTM (Novo Nordisk A/S) を包含する。
アミラーゼ:適切なアミラーゼ(α−及び/又はβ)は、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。アミラーゼは、バチルス、例えばイギリス特許第1,296,839号により詳細に記載される、B.リケニルホルミスの特許株から得られるα−アミラーゼを包含する。
有用なアミラーゼの例は、WO94/02597号、WO94/18314号、WO96/23873号及びWO/43424号に記載される変異体、特に1又は複数の次の位置での置換を有する変異体である:15, 23, 105, 106, 124, 128, 133, 154, 156, 181, 188, 190, 197, 202, 208, 209, 243, 264, 304, 305, 391, 408及び444。
市販のアミラーゼは、DuramylTM, TermamaylTM, FungamylTM 及びBAMTM (Novo Nordisk A/S), RapidaseTM 及びPurastarTM (Genencor International Inc.)である。
セルラーゼ:適切なセルラーゼは、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。適切なセルラーゼは、バチルス、ヒューミコラ、フサリウム、チエラビア、アクレモニウム属からのセルラーゼ、例えばアメリカ特許第4,435,307号、アメリカ特許第5,648,263号、アメリカ特許第5,691,178号、アメリカ特許第5,776,757号及びWO89/09259号に開示されるヒューミコラ・インソレンス、マイセリオプソラ・サーモフィラ/オキシスポラムから生成される菌類セルラーゼを包含する。
特に適切なセルラーゼは、色彩保護有益性を有するアルカリ又は中性セルラーゼである。そのようなセルラーゼの例は、ヨーロッパ特許第0495257号、ヨーロッパ特許第0531372号、WO96/11262号、WO96/29397号、WO98/08940号に記載されるセルラーゼである。例の例は、WO94/07998号、ヨーロッパ特許第0531315号、アメリカ特許第5,457,046号、アメリカ特許第5,685,593号、アメリカ特許第5,763,254号、WO95/24471号、WO98/12307号及びPCT/DK98/0299号に記載されるそれらのものである。
市販のセルラーゼは、CelluzymeTM 及びCarezymeTM (Novo Nordisk A/S), ClazinaseTM 及びPuradex HATM (Genencor International Inc.) 及びKAC−500 (B)TM (Kao Corporation) を包含する。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:適切なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌又は菌類起源のそれらのものを包含する。化学的に修飾された又はタンパク質構築された変異体が包含される。有用なペルオキシダーゼの例は、コプリナス、例えばコプリナス・シネレウス、及びWO93/24618 号、WO95/10602号及びWO98/15257号に記載されるそれらのようなそれらの変異体からのペルオキシダーゼを包含する。
市販のペルオキシダーゼは、GuardzymeTM (Novo Nordisk A/S) を包含する。
洗剤酵素は、1又は複数の酵素を含む別々の添加剤を添加することにより、又はそれらの酵素のすべてを含んで成る組合された添加剤を添加することにより洗剤組成物に包含され得る。本発明の洗剤添加剤、すなわち別々の添加剤又は組合された添加剤が、例えば粒質物、液体、スラリー、等として配合され得る。好ましくは洗剤添加剤配合物は、粒質物、特に非−ダスチング粒質物、液体、特に安定された液体又はスラリーである。
非−ダスチング粒質物は、アメリカ特許第4,106,991号及び第4,661,452号に開示のようにして生成され得、そして任意には、当業界において知られている方法により被覆され得る。蝋被覆材料の例は、1000〜20,000の平均モル重量を有するポリ(酸化エチレン)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50の酸化エチレン単位を有する、エトキシル化されたノニルフェノール;12〜20個の炭素原子を有するアルコールを有し、そして15〜80の酸化エチレン単位を有する、エトキシ化された脂肪アルコール;脂肪アルコール、脂肪酸;及び脂肪酸のモノ−、ジ−及びトリグリセリドである。流動層技法による適用のために適切なフィルム形成被覆材料の例は、イギリス特許第1483591号に与えられている。例えば、液体酵素調製物は、確立された方法に従って、ポリオール、例えばプロピレングリコール、糖又は糖アルコール、硫酸又は硼酸を添加することによって、安定化される。保護された酵素は、ヨーロッパ特許第238,216号に開示される方法に従って調製され得る。
本発明の洗剤組成物は、いずれかの便利な形、例えば棒状、錠剤、粉末、顆粒、ペースト又は液体の形で存在することができる。液体洗剤は、水性であり、典型的には、70%までの水及び0〜30%の有機溶媒を含み、又は非水性であり得る。
洗剤組成物は、非イオン性、例えば半−極性及び/又はアニオン性及び/又はカチオン性及び/又は両性イオンであり得る1又は複数の界面活性剤を含んで成る。界面活性剤は典型的には、0.1〜60重量%のレベルで存在する。そこに含まれる場合、洗剤は通常、約1%〜約40%のアニオン性界面活性剤、例えば線状アルキルベンゼンスルホネート、α−オレフィンスルホネート、アルキルスルフェート(脂肪酸スルフェート)、アルコールエトキシスルフェート、第二アルカンスルホネート、α−スルホ脂肪酸メチルエステル、アルキル−又はアルケニル琥珀酸又は石鹸を含むであろう。
そこに含まれる場合、界面活性剤は通常、約0.2%〜約40%の非イオン性界面活性剤、例えばアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレート、アルキルポリグリコシド、アルキルジメチルアミンオキシド、エトキシル化された脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸モノエタノールアミド、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、又はグルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(“グルコサミド”)を含むであろう。
洗剤は、0〜65%の洗剤ビルダー又は錯生成剤、例えばゼオライト、ジホスフェート、三リン酸、ホスホネート、カーボネート、シトレート、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン六酢酸、アルキル−又はアルキニル琥珀酸、可溶性シリケート又は層化されたシリケート(例えばHoechstからのSKS−6)を含むことができる。
洗剤は、1又は複数のポリマーを含んで成る。例としては、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート(例えばポリアクリレート、マレイン酸/アクリル酸コポリマー及びラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマーを含んで成る。
洗剤は、H2O2源を含んで成る漂白システム、例えば過酸形成漂白活性化剤、例えばテトラアセチルエチレンジアミン又はノナノイルオキシベンゼンスルホネートと共に組合され得る過硼酸塩又は過炭酸塩を含むことができる。他方では、漂白システムは、例えばアミド、イミド又はスルホン型のペルオキシ酸を含むことができる。
本発明の洗剤組成物の酵素は、従来の安定剤、例えばポリオール、例えばプロピレングリコール又はグリセロール、糖又は糖アルコール、乳酸、硼酸又は硼酸誘導体、例えば芳香族硼酸エステル又はフェニル硼素酸誘導体、例えば4−ホルミルフェニル硼素酸を用いて安定化され得、そして前記組成物は、例えばWO92/19709号及びWO92/19708号に記載のようにして配合され得る。
洗剤はまた、他の従来の洗剤組成物、例えば布コンディショナー、例えばクレー、泡増強剤、石鹸泡抑制剤、抗腐蝕剤、土壌懸濁剤、抗−土壌再沈着剤、染料、殺菌剤、蛍光増白剤、ヒドロトロープ、曇りインヒビター、又は香料を含むことができる。
洗剤組成物においては、いずれかの酵素、特に本発明の酵素は、洗浄液体1L当たり0.01−100mgの酵素タンパク質、好ましくは洗浄液体1L当たり0.05−5mgの酵素タンパク質、特に洗浄液体1L当たり0.1−1mgの酵素タンパク質に対応する量で添加され得ることが、現在企画される。
本発明の酵素はさらに、WO97/07202号(引例として本明細書組み込まれる)に開示される洗剤配合物に導入され得る。
本発明は、次の例によりさらに詳細に記載されるが、それらは本発明を制限するものではない。
材料:
緩衝液及び基質として使用される化学物質は、少なくとも試薬品種の市販の製品である。N−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe-p-ニトロアニリド、N−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Leu-p-ニトロアニリド、N−α−ベンゾイル−DL−アルギニン−p−ニトロアニリド及びβ−ラクトグロブリンAは、Sigma Chemicals (St. Louis, Missouri) から得られた。すべてのプライマーは、MWG, High Point, NCにより合成された。
培地及び溶液:
VNO3KLMTは、1Lあたり、20mlの50X Vogels-24mMのNaNO3, 273.33gのスクロース、及び15gのLMTアガロースから構成される。
50×Vogelsは、1L当たり、125gのクエン酸ナトリウム、250gのKH2PO4, 106.25gのNaNO3, 10gのMgSO4・7H2O, 5gのCaCl2・2H2O, 2.5mlのビオチン原液(100mlの50%エタノール中、5mgのビオチン)、及び5.0mlのVogels微量金属溶液から構成された。
Vogels微量元素溶液は、1L当たり50gのクエン酸、50 g of ZnSO4・7H2O (又は 2.4 g of ZnCl2), 10 g of Fe (NH4) 2 (SO4) 2・6H2O (又は0.68 g of FeCl3), 2.5 g of CUS04・5H20, 0.5 g of MnS04・H20, 0.5 g of H3BO3, 及び 0.5 g of Na2MoO4・2H2O (又は (NH4) 2Mo04)から構成された。
RA胞子形質培地は、1L当たり、50gの琥珀酸、12.1gのNaNO3, 1gのグルコース、20mlの50×Vogels及び0.5mlの10mg/mlのNaMoO4原液(pH6.0)から構成された。
YEPG培地は、1L当たり、10gの酵母抽出、20gのペプトン及び20gのグルコーズから構成された。
STCは、0.8Mのソルビトール、25mMのトリス(pH8)、25mMのCaCl2から構成された。
SPTCは、40%のPEG4000、0.8Mのソルビトール、25mMのトリス(pH8)、25mMのCaCl2から構成された。
M400Da培地は、1L当たり、50gのマルトデキストリン、2gのMgSO4・7H2O, 2gのKH2PO4, 4gのクエン酸、8gの酵母抽出物、2gのウレア及び1mlのCOVE微量金属溶液から構成された。
AMG微量金属溶液は、1L当たり、14.3gのZnSO4・7H2O, 2.5gのCuSO4・5H2O, 0.5gのNiCl2, 13.8gのFeSO4, 8.5gのMnSO4及び3.0gのクエン酸から構成された。
例1フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子の構築
フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子のDNA配列(配列番号1)及びその推定されるアミノ酸配列(配列番号2)を、図1に示す。
フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子(配列番号1)を、Hedstrom など, 1992, Science 255: 1249-1253の相同モデル、及びAccelrys, San Diego, CAのモデルプログラムModeller, 並びにフサリウム・オキシポラムトリプシン及びウシキモトリプシンAのアミノ酸配列を比較一列整列する、フサリウム・オキシススポラムトリプシン様タンパク質のX−線構造(Rypniewskiなど., 1993, Protein Engineering 6: 341-348)に基づいて、11個のアミノ酸置換、3個のアミノ酸欠失及び1個のアミノ酸挿入(図2、配列番号3及び4)を含むよう突然変異誘発した。図3は、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに対して構築された、フサリウム・オキシスポラムトリプシン、ウシキモトリプシンA及びフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素のアミノ酸配列の比較一列整列を示す。
プラスミドpJRoy 75(図4)を、次の3種のフラグメント間での2方向連結を行うことによって構成した:(1)Pme I及びNheI によるpRaMB60(WO00/56900号)の消化により生成される5344bpのフラグメント;このフラグメントは、フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子ターミネーターの3’−末端、ストレプトミセス・ビグロスコピカスbar遺伝子(アスペルギラス・ニジュランスamdSプロモーター及びアスペルギラス・ニガーAMGターミネーターにより駆動される)、及びプラスミドの複製のためのori領域を有し;(2)NcoI及びNheIによるpJRoy5又はpJRoy6の消化により生成される1255bpのフラグメント(アメリカ特許第5,837,847号);プラスミドpJRoy5はpJRoy6と同一であるが、但しフサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子の配向は逆にされた。
このフラグメントは、フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様読み取り枠(ORF)及びフサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様遺伝子ターミネーターの5’領域を有し;(3)StuI及びBspLu111によるpRaMB62 (WO00/56900号)の消化により生成される2115bpのフラグメント;このフラグメントは、フサリウム・ベネナタムAMGプロモーターを有した。所望する連結生成物を、制限酵素消化物分析及びDNA配列決定により確かめ、そしてpJRoy75と命名した(図4)。
プラスミドpJRoy75を、トリプシノーゲン様遺伝子源として使用した。フサリウム・オキシスポラムトリプシン遺伝子において行われる置換は、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pであった。残基V192, K197, 及び A226を欠失した。Thrを、G224とC225との間に挿入した。
Quick Change Site Directed Mutagenesis Kit (Stratagene, Los Angeles, CA)を、その製造業者の説明書に従って使用し、バリンからトレオニンへのコドン144での単一アミノ酸変化を創造した。次のプライマーを用いて、バリンからトレオニンへの変化を生成し、ここで突然変異は太字で存在する:
上方991056:GGATCTTCTGCCACTACTGCTGGCTGGTAAGTCG(配列番号5);
下方991057:CGACTTACCAGCCAGCAGTAGTGGCAGAAGATCC(配列番号6)。
突然変異誘発反応は、5μlの10×反応緩衝液(Stratagene, Los Angeles, CA)、1μlのpJROY75(155ng/μl)、1μlのプライマー991056(250ng/μl)、1μlのプライマー991057(250ng/μl)、2μlのdNTP (10mM)、37.5μlの脱イオン水、2.5μlのDMSO、及び1μlのPfu DNAポリメラーゼを含んだ。得られるプラスミドを、pMUT1と命名した。1μlの突然変異誘発反応を用いて、50μlのXL1 Blue細胞 (Stratagene, Los Angeles, CA)を形質転換した。8種の形質転換されたコロニーを、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充されたLB培地3mlにそれぞれ取り、そして37℃、250rpmで一晩、増殖した。
ミニプレプDNAを、Biorobot 9600 (Qiagen, Valencia, CA)を用いて、それらのクローンから抽出した。次に、PCR生成物を配列決定し、突然変異の存在を確かめた。DNA配列決定を、ABI Prism 3700 DNA Analyzer, 3700 Data Collection Software バージョン 1.1, 及び Data Extractor Sequencing Analysis Software バージョン 3.6,並びに 分析モデル BC- POP5 opt. saz (Perkin Elmer, Applied Biosystems, Foster City. CA)により行った。Lac−前方向及びLac−逆方向プライマーを、色素−ターミネーター化学(Giesecke など., 1992, Journal of Virol. Methods 38: 47-60)と供に使用した。
次に、プラスミドMUT1を、the Quick Change Site- Directed Mutagenesis Kitを用いて、その製造業者のプロトコールに従って、3’PacI部位を含むよう、フサリウム・オキシスポラムトリプシン様遺伝子の結合シグナル配列で突然変異誘発した。次のプライマーを用いて、3’PacI部位を導入した:
上方991058:GACACCTATGCTTAATTAATACCTTGTTGGAAGCGTCGAGATG(配列番号7);
下方991958:CATCTCGACGCTTCCAACAAGGTATTAATTAAGCATAGGTGTC(配列番号8)。
反応は、5μlの10×反応緩衝液(Stratagene, Los Angeles, CA)、2μlのpMUT1(200ng/μl)、1.7μlのプライマー991059(250ng/μl)、1.7μlのプライマー991058(250ng/μl)、2μlのdNTP(10μM)、35.1μlの脱イオン水、2.5μlのDMSO、及び1μlのPfu DNAポリメラーゼを含んだ。得られるプラスミドを、上記のようにして単離し、そしてpMUT2と命名した。
プラスミドpMUT2は、2個の塩基対がフサリウム・オキシスポラムトリプシン様遺伝子コード領域内で変更され(それにより、単一のアミノ酸がバリンからトレオニンに変化する)、そしてPacI部位がコード配列の3’−末端で存在することにおいて、pJRoy75とは異なった。プラスミドMUT2はまた、残る突然変異を含む合成フラグメントにより置換される領域のすぐ上流のフサリウム・オキシスポラムトリプシン遺伝子コード領域(pJRoy75におけるような)に、内部SacI部位を含んだ。
残る突然変異を、200bpの合成DNAフラグメントと共に、遺伝子の3’部分を突然変異誘発することにより導入した。200bpのフラグメントをアッセンブリーするために、57〜81個のサイズの塩基の6種のプライマーを、適切な突然変異を導入するために、表1に示されるフサリウムコドン使用法の表に基づいて企画した。5’−上方(プライマー991050)及び3’−下方(プライマー991055)を除くすべてのプライマーを、リン酸化し、アニーリングし、そして連結した。フラグメントのアセンブリーのために使用されるプライマーは下記に示される:
プライマー991050(上方):AGTACGGCACCTCCGCCATCACCAACCAGATGTTCTGTGCTGGTGCTTCCGGTGGCTCTTCTTGCATGGGTGAC(配列番号9);
プライマー991051 (上方) : AGCGGCGGCCCCATCGTCGACAGCTCCAACACTCTTATCGGTATCGTCTCTTGGGGTTCT GGAACTTGTTCTAC (配列番号10);
プライマー991052 (上方) : TTCTACTCCTGGTGTCTATGCCAGCGTTGGTGCTCTCCGCTCTTTCATTGACACCTATGCT TAA (配列番号11);
プライマー991053 (上方) :TTAAGCATAGGTGTCAATGAAAGAGCGGAGAGCACCAACGCTGGCATAGACACCAGGAGT AGAAGTAGAACAAGTTCCAGA (配列番号12);
プライマー991054 (下方) : ACCCCAAGAGACGATACCGATAAGAGTGTTGGAGCTGTCGACGATGGGGCCGCCGCTGT CACCCATGCAAGAAG (配列番号13);
プライマー991055 (下方) : AGCCACCGGAAGCACCAGCACAGAACATCTGGTTGGTGATGGCGGAGGTGCCGTAT (配列番号14)。
Figure 2006500069
プライマー991051, 991052, 991053, 及び991054を、1μlの個々のプライマー(50pm/μl)、2μl(10単位/μl)のT4ポリヌクレオチドキナーゼ(NEBiolabs, Beverly, MA)、2μlの10×キナーゼ緩衝液、及び15μlの脱イオン水が37℃で30分間、次に65℃で20分間インキュベートされる個々の反応においてリン酸化した。次に、すべてのプライマー、すなわち991050, 991051, 991052, 991053, 991054, 及び991055を、アニーリングし、そして連結した。次に、2μlの10×リガーゼ緩衝液、7μlの脱イオン水及び1μlのT4リガーゼ(Roche, Indianapolis, IN)を添加し、そしてその反応を室温で一晩インキュベートした。
連結生成物を、溶出のための30μlのEB(Qiagen, Valencia, CA)を用いて、製造業者のプロトコールに従って、Qiaquick Nucleotide Purification Kit (Qiagen, Valencia, CA)を用いて精製した。次に、精製された生成物を、PCR反応における鋳型として使用し、5’SacI部位及び3’PacI部位を生成し、それらは、pMUT2中へのフラグメントの連結のために必要であった。次のプライマーを使用した:
プライマー991063(上方):CCCGAGCTCAGTACGGCACCTCCG(配列番号15);
プライマー991064(下方);CCCTTAATTAAGCATAGGTGTC(配列番号16)。
PCR生成物は、5μlの10×Pwoポリメラーゼ緩衝液、3μlの3mMのdNTP, 1μlのプライマー991063(50pm/μl)、1μlのプライマー991064(50pm/μl)、9μlの脱イオン水オ及び1μlのPwo DNAポリメラーゼ(Roche, Indianapolis, IN)を含んだ。増幅物を、次のようにプログラムされたPerkin Elmer 480 Thermal Cycherにおいてインキュベートした:94℃で2分(1サイクル);それぞれ94℃で30秒、55℃で45秒、及び72℃で1分(10サイクル);それぞれ94℃30秒、37℃で30秒、及び72℃で1分(25サイクル);それぞれ94℃で30秒、55℃で45秒、及び72℃で1分(17サイクル)1サイクル当たり20秒の延長;72℃で10分間の最終延長及び4℃でのソーキングサイクル。次に、1μlのTaqポリメラーゼ(5単位/μl)(Roche,Brangburt, NJ)を添加し、Aオーバーハングを創造し、そして反応を72℃で10分間インキュベートした。次に、反応を、Qiaquick PCR Clean Up Kit (Qiagen, Valencia, CA)を用いて精製した。
次に、PCR生成物を、TOPO TA ベクター pCR2. 1-TOPO (Invitrogen, Carlsbad, CA)中にクローン化し、そしてE. コリTOP10 細胞 (Invitrogen, Carlsbad, CA)を形質転換した。8種の形質転換されたE. コリ Top10コロニーを、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充されたLB培地3mlにそれぞれ取り、そして37℃、250rpmで一晩、増殖した。ミニプレプDNAを、Biorobot 9600 (Qiagen, Valencia, CA)を用いて、それらのクローンから抽出した。次に、PCR生成物を配列決定し、突然変異の存在を確かめた。DNA配列決定を、ABI Prism 3700 DNA Analyzer, 3700 Data Collection Software バージョン 1.1, 及び Data Extractor Sequencing Analysis Software バージョン 3.6,並びに 分析モデル BC- POP5 opt. saz (Perkin Elmer, Applied Biosystems, Foster City. CA)により行った。Lac−前方向及びLac−逆方向プライマーを、色素−ターミネーター化学(Giesecke など., 1992, 前記)と供に使用した。
キモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様遺伝子のDNA配列(配列番号3)及びその推定されるアミノ酸配列(配列番号4)が図2に示される。キモトリプシン配列の比較一列整列を、同一性の表及び次の複数一列整列パラメーターと共に、LASERGENET MEGALIGNTTM ソフトウエアー (DNASTAR, Inc., Madison, WI)を用いるClustal方法(Higgins, 1989, CABIOS 5 : 151-153)を用いて行った:10のキャップペナルティー及び10のギャップ長ペナルティー。対様一列整列パラメーターは、Ktuple=1、キャップペナルティー=3、窓=5及びダイアゴナル=5であった。
その比較一列整列は、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されるフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素がウシキモトリプシンA(SWISSPROT P00766)と6.5%の同一性を共有したことを示した。
例2プラスミドpEJG66の構成
正しい配列を含む、TOPO TA−生成されたクローン(例1)を、SacI及びPacIにより消化し、そして得られる200塩基対のフラグメントを、Qiaquick Gel Extraction Kit (Qiagen, Valencia, CA)を用いて精製した。プラスミドpMUT2を、SpeI及びPacIにより消化し、そして得られる5823塩基対のフラグメントを、Qiaquick Gel Extraction Kit. Plasmid pMUT2を用いて精製した。プラスミドpMUT2を、SpcIにより消化し、そして得られる2673個の塩基対のフラグメントを、Qiaquick Gel Extraction Kitを用いて精製した。
pMUT2 SpeI/PacI 5823塩基対フラグメント、pMUT2 SpeI/SacI 2673塩基対フラグメント、及び200塩基対の合成SacI/PacIフラグメントを、一緒に連結し、pEJG66を創造した(図5)。pEJG66は、キモトリプシン様遺伝子の発現を駆動するフサリウム・ベネナタムAMGプロモーター(WO00/56900号)、フサリウム・オキシスポラムトリプシン様遺伝子ターミネーター、及び選択のためのbar遺伝子(ストレプトミセス・ヒドロスコピカスホスフィノトリシンアセチル/トランスフェラーゼ)から構成された。
E. コリXL10 Gold Solopack (Stratagene, Los Angeles, CA)を、pEJG66により形質転換した。次に、24の個々のコロニーを、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充されたLB培地3mlにそれぞれ取り、そして37℃、250rpmで一晩、増殖した。ミニプレプDNAを、Biorobot 9600 (Qiagen, Valencia, CA)を用いて、それらのクローンから抽出した。E. コリpEJG66. 1XLGOLDと称するつの1クローンからのDNAを、配列決定し、突然変異の存在を確かめた。DNA配列決定を、ABI Prism 3700 DNA Analyzer, 3700 Data Collection Software バージョン 1.1, 及び Data Extractor Sequencing Analysis Software バージョン 3.6,並びに 分析モデル BC- POP5 opt. saz (Perkin Elmer, Applied Biosystems, Foster City. CA)により行った。下記プライマーを、色素−ターミネーター化学(Giesecke など., 1992, supra)と共に使用した:
991072: TTCATATTCAATTTGGGCTAT (配列番号17);
991070: TATCTCAGATGTCAGAGAACG (配列番号18);
991069: ATGGTCAAGTTCGCTTCCGTC (配列番号19);
991071: GCTCTGACCCTGTCGCTGGAT (配列番号20);
991074: CTGCCAACATAGATAATGAGG (配列番号21);
991073: GTTGGATCTTAGTCCTGGTTG (配列番号22);
990904: ATCCAAGACTCAAGCTAGAGA (配列番号23)。
E. コリpEJG66. 1XLGOLDを、2002年9月6日、Agricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center, 1815 University Street, Peoria, Illinois, 61604に寄託し、そして受託番号NRRL B-30627を得た。
例3pEJG66によるフサリウム・ベネナタムの形成転換
フサリウム・ベネナタム(Δtri5, Δdps1)を、WO00/42203号に記載のようにして得た。フサリウム・ベネナタム(Δtri5, Δdps1)の胞子を、2.5%のグルコース及び2.5mMの硝酸ナトリウムにより補充された1×Vogels培地プレート(2.5%のNoble寒天)からの10個のプラグにより500mlのRA胞子形成培地を含むフラスコを接種し、そして28℃、150rpmで2〜3日間インキュベートすることによって生成した。胞子をMIRACLOTHTM (Calbiochem, San Diego, CA)を通して収穫し、そしてSorvall RC-5B遠心分離機(E.I. Dupont De Nemours and Co., Wilmington, DE)により7000rpmで20分間、遠心分離した。ペレット化された胞子を、無菌蒸留水により2度洗浄し、少量の水に再懸濁し、そして次に、血球計数器を用いて計数した。
プロトプラストを、フサリウム・ベネナタム(Δtri5, Δdps1)の4×107個の胞子により100mlのYEPG培地を接種し、そして24℃及び150rpmで16時間インキュベートすることによって調製した。培養物を、Sorvall RT6000D (E.I. DuPont De Nemours and Co., Wilmington, DE) により、3500rpmで7分間、遠心分離した。ペレットを、30mlの1MのMgSO4により2度洗浄し、そして1Mの硫酸マグネシウム中、15mlの5mg/mlのNOVOZYME234TM (バッチPPM4356, Novo Nordisk A/S, Bagsvaerd, Denmark) に再懸濁した。培養物を、プロトプラストが形成するまで、24℃及び150rpmでインキュベートした。
35mlの体積の2Mソルビトールをプロトプラスト消化物に添加し、そしてその混合物を2500rpmで10分間、遠心分離した。ペレットを再懸濁し、STCにより2度洗浄し、そして2000rpmで10分間、遠心分離し、プロトプラストをペレット化した。プロトプラスト血球計数器により計数し、そしてSTC:SPTC:DMSOの8:2:0.1溶液に再懸濁し、1.25×107個のプロトプラスト/mlの最終濃度にした。プロトプラストを、Nalgene Cryo 1℃ Freezing Container (VWR Scientific, Inc., San Francisco, CA) における調節された速度での凍結の後、−80℃で貯蔵した。
フサリウム・ベネナタム(Δtri5, Δdps1)の凍結されたプロトプラストを、氷上で融解した。100μgの量のpEJG66を、50mlの無菌ポリプロピレン管に添加した。2mlのプロトプラストを管に添加し、軽く混合し、そして氷上で30分間インキュベートした。次に、220μlのSPTCを添加し、そして室温で10分間インキュベートし、続いて、20mlのSPTCを添加し、そして室温で10分間、さらにインキュベートした。プロトプラストを、500mlの40℃のVNO3RLMT上部アガロースに添加し、そして空の150mmの直径のプレート上に注ぎ、そして室温で一晩インキュベートした。
約24時間後、1ml当たり10mgのBASTATMを含む40℃のVNO3RLMT上部アガロース25mlを、個々のプレートの上部に注ぎ、そして室温で14日間までの間インキュベートした。除草剤BASTATMにおける活性成分は、ホスフィノトリシンである。BASTATMを、AgrEvo (Hoechst Schering, Rodovre, Denmark)から入手し、そしてフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(25:24:1)により2度、及びクロロホルム:イソアミルアルコール(24:1)により1度、使用の前、抽出した。
42個のフサリウム・ベネナタム形質転換体を、pEJG66により得た。2個の形質転換体を、選択プレート(VNO3RLMT上にVN03RLMT-BASTATMオーバーレイ)から直接的に、25mlのM400培地を含む125mlのフラスコ中に取り、そしてプラットフォームシェーカー上で28℃及び200rpmで7日間インキュベートした。形質転換されなかった受容体株をまた、負の対照として包含した。
フラスコを、4及び7日でサンプリングした。細胞を遠心分離により除いた。個々の形質転換体からの細胞フリー培養ブイヨンを、マイクロタイタープレートアッセイを用いて、基質として、それぞれN−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p−ニトロアニリド(キモトリプシン活性)及びN−α−ベンゾイル−DL−アルギニンp−ニトロアニリド(トリプシン活性)を用いて、キモトリプシン及びトリプシン活性についてアッセイした。特に、N−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p−ニトロアニリド(キモトリプシン活性)又はN−α−ベンゾイル−DL−アルギニンp−ニトロアニリド(トリプシン活性)を、100mg/mlの濃度でDMSOに溶解し、そしてさらに、100mMのMOPS緩衝液、4mMのCaCl2, 0.01%のTriton X−100、pH7.5(アッセイ緩衝液)に1:50で希釈し、2mg/mlの溶液を得た。
10μlの希釈された酵素ブイヨン(典型的には:1:10)を、90μlのアッセイ緩衝液及びμlのN−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p−ニトロアニリド基質に添加し、1.6mM(1.0mg/ml)の最終濃度にした。加水分解の速度を、Molecular Devices 96−ウェルプレートリーダー(Sunnyvale, CA)を用いて、405nm及び30℃で3分間、運動学的に測定した。フサリウム・ベネナタム形質転換体#5, 7, 9, 10, 15, 24, 29及び33は、有意なキモトリプシン活性を生成するが、しかしトリプシン活性は生成しないことを見出された。
フサリウム・ベネナタム形質転換体#5, 7, 9, 10, 15, 24, 29及び33からのブイヨンサンプル(15μl)をまた、Novex XCell II mini 装置 (Invitrogen, San Diego, CA)を用いて、SDS−PAGEにより分析した。15μlの体積の個々の上清液サンプルを、等体積のトリス−グリシンサンプル緩衝液(Invitrogen, San Diego, CA)と共に95℃に5分間、加熱した。変性された上清液タンパク質を、10〜20%のトリス−グリシングラジエントゲル(Invitorogen, San Diego, CA)上で分離し、そしてクーマシーブルーにより染色した。SDS−PAGE分析は、形質転換体#7, 10及び29が約22kDaの見掛け分子量を有する顕著なポリペプチドを分泌することを示した。
最高のキモトリプシン活性を、フサリウム・ベネナタム形質転換体#29により得た。次に、形質転換体の100ml振盪フラスコを、上記のようにM400培地において5日間、増殖し、そして収穫し、精製及び特徴づけのためのタンパク質を得た。
例4キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されるフサリウム・オキスポラムトリプシン様酵素の精製
フサリウム・ベネナタム形質転換#29の100ml振盪フラスコを、M400倍地において5日間、培養し、そして収穫し、精製のためのタンパク質を得た。ブイヨンをMIRACLOTHTMを通して濾過し、そして−20℃で貯蔵した。融解されたブイヨンを、10,000×gでの20分間の遠心分離により透明にし、そして上清液画分を、3体積の脱イオン水により希釈した。タンパク質溶液を、YM-3膜(Millipore, Bedford, MA)を用いて、限外濾過により濃縮した。
その濃縮物を、Pharmacia FPLC System (Amersham Biosciences, Piscataway, NJ)を用いて、20mMのMOPS(pH7)により予備平衡化された20mlのQ−セファロースカラム上でクロマトグラフィー処理した。キモトリプシン活性を、例3に記載されるプロトコールに従って、基質として、N−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p−ニトロアニリドを用いて測定した。キモトリプシン活性は、カラムを通して直接的に流れることが見出された。流出画分を組合し、そしてYM-3膜を用いて、限外濾過により濃縮した。その濃縮物を、さらなる使用まで、−20℃で貯蔵した。
凍結されたサンプル(35ml)を融解し、50mMの酢酸ナトリウム(pH5)により100mlに希釈し、そして最終pHを、0.1MのHClにより5に調節した。希釈されたサンプルを、50mMの酢酸ナトリウム(pH5)により予備平衡化された20mlのSP−セファロースカラム上でクロマトグラフィー処理した。平行化緩衝液によるカラムの洗浄の後、キモトリプシン様活性を、同じ緩衝液中、0〜0.3MのNaClグラジエントにより溶出した。画分を、例3に記載のようにして、ベンゾイル−アルギニンp−ニトロアニリド及びN−スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p−ニトロアニリドを用いてアッセイ化した。キモトリプシン活性を有するタンパク質は、グラジエントの開始近くで溶出した。画分をさらにSDS−PAGEにより分析し、画分の純度を決定した。SDS−PAGE分析を、トリス−グリシン8〜16%ゲル(Invitorogenn, San Diego, CA)を用いて、Novex XCell II mini 装置 (Invitrogen, San Diego, CA)により行った。最高の純度を有する活性画分を、VPM−10膜(Amicon, Beverly, MA)を用いて濃縮した。
例5キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されるフサリウム:オキシスポラムトリプシン様酵素のペプチド基質フィンガープリント
N-スクシニル−Ala-Ala-Pro-X p-ニトロアニリド基質(ここでXはPhe, Leu, Val, Met Ala, Glu, 又は Lysである)を、DMSO(100mg/mlの濃度で)に溶解し、そしてさらに、100mMのMOPS緩衝液、4mMのCaCl2、0.01%のTriton X-100 (pH7.5)(アッセイ緩衝液)により1:50に希釈し、2mg/mlの溶液にした。10μlの希釈された酵素ブイヨン(典型的には、1:10)を、90μlのアッセイ緩衝液及び100μlのN-スクシニル−Ala-Ala-Pro-X p-ニトロアニリド基質に添加し、1.6mM(1.0mg/ml)の最終濃度にした。加水分解速度を、405nm及び30℃で3分間、運動学的に測定した。キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素を、ウシキモトリプシン(Sigma Chemical Co. , St. Louis, MO)及びスブチリシンAに比較した。
結果を、好ましい基質N-スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe p-ニトロアニリドに対する%相対的活性としてプロットした(図6)。その結果は、ウシキモトリプシンと類似する基質プロフィールを示した。
例6キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されるフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素のタンパク質配列決定
精製されたフサリウム・キモトリプシン様酵素のN−末端アミノ酸配列決定を、オンラインHPLC及び液相トリフルオロ酢酸(TFA)供給を備えた、Applied Biosystems 476A Protein Sequencer (Applied Biosystems, Foster City, CA)上で行った。精製されたキモトリプシンを、BlobrenoTMを備えた、TFA処理されたマイクロフィルター上にスポットし、そして液相を用いて、N−末端配列決定した。フェニルチオヒダントイン−アミノ酸の検出を、酢酸、酢酸ナトリウム及びナトリウムヘキサンスルホネートを含むPremix濃縮物(Applied Biosystems, Foster City, CA)18mlと共に、水中、3.5%のテトラヒドロフランを含む緩衝液A、及びアセトニトリルを含む緩衝液Bを用いて、オンラインHPLCにより達成した。データを集め、そしてApplied Biosystems 610 Data Analysisソフトウェアを用いて、Micintosh IIsiにより分析した。配列決定を、光源に対してクロマトグラムを可視化することにより行った。
精製されたキモトリプシン様調製物は、2種の配列を含むことが見出された。主要タンパク質は、プロ−ペプチドの除去を伴って、予測されるN−末端:Ile-Val-Gly-Gly-Thr-Ser-Ala- Ser-Ala-Gly-Asp-Phe-Pro-Phe-Ile(配列番号4のアミノ酸25〜39)を有することが決定された。マイナーなタンパク質は、Gly179で次の内部フラグメントを含んだ:Gly-Thr-Ser-Ala-Ile-Thr- Asn-Gln-Met-Phe(配列番号4のアミノ酸179〜188)。この内部フラグメントに続いてチロシンが存在し、そしてたぶん、キモトリプシン様自己タンパク質分解のためであった。
例7キモトリプシン様活性を有するポリペプチドに構築されるフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素の特徴づけ
例4に記載される、精製されたキモトリプシン様酵素を、その温度安定性、pH最適性及び理論的係数について特徴づけられた。
100mMのMOPS, 4mMのCaCl2, 0.01%のTriton X-100緩衝液(pH7.5)中、50μlの精製された酵素を、種々の温度(25, 30, 37, 42, 50, 55, 60, 65及び70℃)で60分間インキュベートした。反応を、氷上に置くことにより停止した。個々の温度での20μlのサンプルを、例3に記載のようにして、基質としてN-スクシニル−Ala-Ala-Pro-Pheを用いて、残留活性についてアッセイした。その結果は、キモトリプシン様活性が有意に50℃以上、低下したことを示した(図7)。
pH最適性:N-スクシニル−Ala-Ala-Pro-Phe-p-ニトロアニリド(DMSO中、100mg/ml)を、種々のpH値でB & R Universal Buffer中に1:50で希釈した。20μlの予備希釈され(1:10)、精製された酵素溶液を、80μlのUniversal Buffer及び100μlの基質と共に混合し、1.6mMの最終基質を得た。反応を30℃で3分間インキュベートし、そして405nmでの運動学的読み取りによりモニターした。10μlの2NのNaOHを添加し、反応を停止し、そして色の進行のためにpHを上げ、そして吸光度を405nmで測定した。pH最適性は、9.0であることが決定された(図8)。
理論的消衰係数:タンパク質配列を用いて、C. Nick Pace, など., 1995, Protein Science 4 2411-2433の方法に従って、λ=280nmで酵素の理論的消衰係数を決定した。キモトリプシン様酵素の理論的消衰係数は、120M-1Cm-1であることが決定された。
生物学的材料の寄託
次の生物学的材料を、Agriculture Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL),1815 University Street, Peoria, Illinois に、ブタペスト条件に基づいて寄託し、そして次の受託番号を付与された:
寄託物:E. coli pEJG66.1XLGOLD
受託番号:NRRL B-30627
寄託日:2002年9月6日
前記株は、培養物への接近が、37 C.F.R.§1.14.及び35 U.S.C.§122下で特許及び商標局長により決定される本特許出願の係属の間、利用できることを保証する条件下で寄託された。寄託物は、寄託された株の実質的に純粋な培養物を示す。寄託物は、本出願の対応物又はその子孫が出願される国々における外国特許法により要求される場合、利用できる。しかしながら、寄託物の入手可能性は、政府の指令により許される特許権の低下において本発明を実施する許可を構成しないことが理解されるべきである。
本明細書に記載される発明は、本明細書に開示される特許の態様により範囲を限定されるものではない。何故ならば、それらの態様は本発明のいくつかの観点を例示するものである。いずれかの同等の態様が本発明の範囲内で意図される。実際、本明細書に示され、そして記載されるそれらの修飾の他に、本発明の種々の修飾は、前述の記載から当業者に明らかになるであろう。そのような修飾はまた本発明の範囲内にある。
種々の文献が本明細書に引用されており、それらの開示は引用により本明細書に組み込まれている。
図1は、フサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様タンパク質のDNA配列及び推定されるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号1及び2)を示す。 図2は、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシノーゲン様タンパク質のDNA配列及び推定されるアミノ酸配列(それぞれ、配列番号3及び4)を示す。 図3は、フサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素、及びキモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様遺伝子のアミノ酸配列の比較一列整列を示す。 図4は、pJRoy75の制限地図を示す。 図5は、pEJG66の制限地図を示す。 図6は、ウシキモトリプシン及びスブチリシンAに関して、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素のペプチド基質フィンガープリントを示す。 図7は、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素の温度安定性を示す。 図8は、キモトリプシン様活性を有するポリペプチドをコードするよう構築されたフサリウム・オキシスポラムトリプシン様酵素のpH最適性を示す。

Claims (130)

  1. (a)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
    (b)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
    (c)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
    から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成る、キモトリプシン様活性を有する微生物トリプシン変異体であって、
    前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体がキモトリプシン様活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする変異体。
  2. 前記変異体が、位置144で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  3. 前記置換がThrである請求項2記載の変異体。
  4. 位置193で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  5. 前記置換がAlaである請求項4記載の変異体。
  6. 位置198で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  7. 前記置換がSerである請求項6記載の変異体。
  8. 位置201で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  9. 前記置換がMetである請求項8記載の変異体。
  10. 位置218で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  11. 前記置換がIleである請求項10記載の変異体。
  12. 位置223で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  13. 前記置換がSerである請求項12記載の変異体。
  14. 位置227で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  15. 前記置換がSerである請求項14記載の変異体。
  16. 位置228で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  17. 前記置換がThrである請求項16記載の変異体。
  18. 位置229で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  19. 前記置換がSerである請求項18記載の変異体。
  20. 位置230で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  21. 前記置換がThrである請求項20記載の変異体。
  22. 位置231で置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  23. 前記置換がProである請求項22記載の変異体。
  24. V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る請求項1記載の変異体。
  25. 置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231Pを含んで成る請求項1記載の変異体。
  26. 位置192で欠失を含んで成る請求項1記載の変異体。
  27. 前記欠失がValである請求項26記載の変異体。
  28. 位置197で欠失を含んで成る請求項1記載の変異体。
  29. 前記欠失がLysである請求項28記載の変異体。
  30. 位置226で欠失を含んで成る請求項1記載の変異体。
  31. 前記欠失がAlaである請求項30記載の変異体。
  32. V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換;及びV192* + K197* + A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失を含んで成る請求項1記載の変異体。
  33. 置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P;及び欠失V192* + K197* + A226*を含んで成る請求項1記載の変異体。
  34. 位置224と225との間に挿入を含んで成る請求項1記載の変異体。
  35. 前記挿入がThrである請求項34記載の変異体。
  36. V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換;及びV192* + K197* + A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失;及び配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る請求項1記載の変異体。
  37. 置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P;及び欠失V192* + K197* + A226*;及び配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る請求項1記載の変異体。
  38. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項1記載の変異体。
  39. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項38記載の変異体。
  40. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項39記載の変異体。
  41. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項40記載の変異体。
  42. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項41記載の変異体。
  43. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項42記載の変異体。
  44. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248のアミノ酸配列を有する請求項1記載の変異体。
  45. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項1記載の変異体。
  46. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、中位の緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項45記載の変異体。
  47. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、中位の高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項46記載の変異体。
  48. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項47記載の変異体。
  49. 前記微生物トリプシンが野生型微生物トリプシンである請求項1記載の変異体。
  50. 前記微生物トリプシンが、アクレモニウム(Acremonium)、アカリカス(Agaricus)、アルテルナリア(Alternaria)、アスペルギラス(Aspergillus)、ボトリオスパエリア(Botryospaeria)、カエトミジウム(Chaetomidium)、クラビセプス(Claviceps)、コクリオバラス(Cochliobolus)、コプリノプシス(Coprinopsis)、コプトテルメス(Coptotermes)、クリホネクチア(Cryphonectria)、エキシジア(Exidia)、フサリウム(Fusarium)、ギベレリア(Gibberella)、ホロマスチゴトイデス(Holomastigotoides)、ヒューミコラ(Humicola)、イルペクス(Irpex)、レンチヌラ(Lentinula)、レプトスパエリア(Leptospaeria)、メラノカルパス(Melanocarpus)、ネウロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicillium)、ファネロカエテ(Phanerochaete)、ポイトラシア(Poitrasia)、シュードトリコムファ(Pseudotrichonympha)、シタリジウム(Scytalidium)、タテロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラヒア(Thielavia)、トリコダーマ(Trichoderma)、トリコファエア(Trichophaea)、ベルチシリウム(Verticillium)、ボルバリエラ(Volvariella)及びキシラリア(Xylaria)トリプシンである請求項1記載の変異体。
  51. 前記フサリウムトリプシンが、フサリウム・オキシスポラム(F. oxysporum)トリプシンである請求項50記載の変異体。
  52. 前記置換の合計数が11、より好ましくは10、さらにより好ましくは9、さらにより好ましくは8、さらにより好ましくは7、さらにより好ましくは6、さらにより好ましくは5、さらにより好ましくは4、さらにより好ましくは3、さらにより好ましくは2、及び最も好ましくは1である請求項1記載の変異体。
  53. 前記欠失の合計数が3、より好ましくは2、及び最も好ましくは1である請求項1記載の変異体。
  54. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項1記載の変異体。
  55. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項54記載の変異体。
  56. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項55記載の変異体。
  57. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項56記載の変異体。
  58. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項57記載の変異体。
  59. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項58記載の変異体。
  60. E. コリNRRL B-30627に含まれるpEJG66. 1XLGOLDに含まれるヌクレオチド配列によりコードされる請求項1記載の変異体。
  61. 前記トリプシン変異体のアミノ末端と翻訳読み取り枠を整合して連結される、プレプロ領域、又はその一部として配列番号2のアミノ酸1〜24を含んで成る前駆体の形で存在する請求項1記載の変異体。
  62. 請求項1記載の変異体をコードする単離されたヌクレオチド配列。
  63. 請求項62記載のヌクレオチド配列を含んで成る発現ベクター。
  64. 請求項63記載の発現ベクターを含んで成る宿主細胞。
  65. 細菌、菌類、昆虫、哺乳類又は植物細胞である請求項64記載の宿主細胞。
  66. 前記菌類が酵母である請求項65記載の宿主細胞。
  67. 前記菌類が糸状菌である請求項65記載の宿主細胞。
  68. 微生物トリプシンの変異体を得るための方法であって、
    (a)(1)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
    (2)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
    (3)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
    から成る群から選択された1又は複数の修飾を導入し、
    ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体が微生物トリプシン活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有し;そして
    (b)キモトリプシン様活性を有する変異体を回収することを含んで成る方法。
  69. 微生物トリプシン変異体の生成方法であって、
    (a)(1)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置144,193, 198, 201,218, 223,227, 228,229, 230, 及び 231に対応する1又は複数の位置での置換;
    (2)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置192、197及び226に対応する1又は複数の位置での欠失、及び
    (3)配列番号2のアミノ酸25〜248の位置224及び225に対応する位置間への挿入、
    から成る群から選択された1又は複数の修飾を含んで成る変異体をコードするヌクレオチオド配列を含んで成る宿主細胞を、前記変異体の発現のために適切な条件下で培養し、
    ここで前記微生物トリプシンが、(a)配列番号2のアミノ酸25〜248に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチド;又は(b)配列番号1のヌクレオチド202〜801と、少なくとも低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド、又は相補鎖であり、前記変異体が微生物トリプシン活性を有し、そして前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有し;そして
    (b)前記培養培地から前記変異体を回収すること含んで成る方法。
  70. 前記変異体が、位置144で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  71. 前記置換がThrである請求項70記載の方法。
  72. 前記変異体が、位置193で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  73. 前記置換がAlaである請求項72記載の方法。
  74. 前記変異体が、位置198で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  75. 前記置換がSerである請求項74記載の方法。
  76. 前記変異体が、位置201で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  77. 前記置換がMetである請求項76記載の方法。
  78. 前記変異体が、位置218で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  79. 前記置換がIleである請求項78記載の方法。
  80. 前記変異体が、位置223で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  81. 前記置換がSerである請求項80記載の方法。
  82. 前記変異体が、位置227で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  83. 前記置換がSerである請求項82記載の方法。
  84. 前記変異体が、位置228で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  85. 前記置換がThrである請求項84記載の方法。
  86. 前記変異体が、位置229で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  87. 前記置換がSerである請求項86記載の方法。
  88. 前記変異体が、位置230で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  89. 前記置換がThrである請求項88記載の方法。
  90. 前記変異体が、位置231で置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  91. 前記置換がProである請求項90記載の方法。
  92. 前記変異体が、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換を含んで成る請求項69記載の方法。
  93. 前記変異体が、置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231Pを含んで成る請求項69記載の方法。
  94. 前記変異体が、位置192で欠失を含んで成る請求項69記載の方法。
  95. 前記欠失がValである請求項94記載の方法。
  96. 前記変異体が、位置197で欠失を含んで成る請求項69記載の方法。
  97. 前記欠失がLysである請求項96記載の方法。
  98. 前記変異体が、位置226で欠失を含んで成る請求項69記載の方法。
  99. 前記欠失がAlaである請求項98記載の方法。
  100. 前記変異体が、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換;及びV192* + K197* + A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失を含んで成る請求項69記載の方法。
  101. 前記変異体が、置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P;及び欠失V192* + K197* + A226*を含んで成る請求項69記載の方法。
  102. 前記変異体が、位置224と225との間に挿入を含んで成る請求項69記載の方法。
  103. 前記挿入がThrである請求項102記載の方法。
  104. 前記変異体が、V144T, S193A, D198S, Q201M, A218I, N223S, R227S, P228T, N229S, Y230T, 及び S231Pから成る群から選択された1又は複数の置換;及びV192* + K197* + A226*から成る群から選択された1又は複数の欠失;及び配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る請求項69記載の方法。
  105. 前記変異体が、置換V144T+ S193A + D198S + Q201M + A218I + N223S + R227S + P228T + N229S + Y230T + S231P;及び欠失V192* + K197* + A226*;及び配列番号2のアミノ酸25〜248の挿入G224GTを含んで成る請求項69記載の方法。
  106. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項69記載の方法。
  107. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項106記載の方法。
  108. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項107記載の方法。
  109. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項108記載の方法。
  110. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項109記載の方法。
  111. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項110記載の方法。
  112. 前記微生物トリプシンが、配列番号2のアミノ酸25〜248のアミノ酸配列を有する請求項69記載の方法。
  113. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、低い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項69記載の方法。
  114. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、中位の緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項113記載の方法。
  115. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、中位の高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号1のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項114記載の方法。
  116. 前記微生物トリプシンが、配列番号1のヌクレオチド202〜801と、高い緊縮条件下でハイブリダイズするヌクレオチド配列、又は配列番号のヌクレオチド202〜801のヌクレオチド配列によりコードされる請求項115記載の方法。
  117. 前記微生物トリプシンが野生型微生物トリプシンである請求項69記載の方法。
  118. 前記微生物トリプシンが、アクレモニウム(Acremonium)、アカリカス(Agaricus)、アルテルナリア(Alternaria)、アスペルギラス(Aspergillus)、ボトリオスパエリア(Botryospaeria)、カエトミジウム(Chaetomidium)、クラビセプス(Claviceps)、コクリオバラス(Cochliobolus)、コプリノプシス(Coprinopsis)、コプトテルメス(Coptotermes)、クリホネクチア(Cryphonectria)、エキシジア(Exidia)、フサリウム(Fusarium)、ギベレリア(Gibberella)、ホロマスチゴトイデス(Holomastigotoides)、ヒューミコラ(Humicola)、イルペクス(Irpex)、レンチヌラ(Lentinula)、レプトスパエリア(Leptospaeria)、メラノカルパス(Melanocarpus)、ネウロスポラ(Neurospora)、ペニシリウム(Penicillium)、ファネロカエテ(Phanerochaete)、ポイトラシア(Poitrasia)、シュードトリコムファ(Pseudotrichonympha)、シタリジウム(Scytalidium)、タテロミセス(Talaromyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラヒア(Thielavia)、トリコダーマ(Trichoderma)、トリコファエア(Trichophaea)、ベルチシリウム(Verticillium)、ボルバリエラ(Volvariella)及びキシラリア(Xylaria)トリプシンである請求項69記載の変異体。
  119. 前記フサリウムトリプシンが、フサリウム・オキシスポラム(F. oxysporum)トリプシンである請求項118記載の方法。
  120. 前記置換の合計数が11、より好ましくは10、さらにより好ましくは9、さらにより好ましくは8、さらにより好ましくは7、さらにより好ましくは6、さらにより好ましくは5、さらにより好ましくは4、さらにより好ましくは3、さらにより好ましくは2、及び最も好ましくは1である請求項69記載の方法。
  121. 前記欠失の合計数が3、より好ましくは2、及び最も好ましくは1である請求項69記載の方法。
  122. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも70%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項69記載の方法。
  123. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも75%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項122記載の方法。
  124. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項123記載の方法。
  125. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも85%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項124記載の方法。
  126. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項125記載の方法。
  127. 前記微生物トリプシンのアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有する請求項126記載の方法。
  128. 前記変異体が、E. コリNRRL B-30627に含まれるpEJG66. 1XLGOLDに含まれるヌクレオチド配列によりコードされる請求項69記載の方法。
  129. 前記変異体が、前記トリプシン変異体のアミノ末端と翻訳読み取り枠を整合して連結される、プレプロ領域、又はその一部として配列番号2のアミノ酸1〜24を含んで成る前駆体の形で存在する請求項69記載の方法。
  130. 請求項1記載の変異体及び界面活性剤を含んで成る洗剤組成物。
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