JP2006351214A - バックライトユニットの製造方法、バックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 輝度むらが低減可能で、薄型化が可能なバックライトユニットの製造方法、光学特性の良好なバックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器を提供する。
【解決手段】 直下型のバックライトユニット40は、光を照射する光源としての線状ランプ41と、線状ランプ41から照射された光を拡散する拡散板43と、光を反射する反射板44と、を備えていて、線状ランプ41が反射板44と反射板44との間に配置されていて、拡散板43は、楕円面形状のマイクロレンズ30を複数備え、マイクロレンズ30の長軸方向と線状ランプ41の長軸方向とが略平行に配置されている。
【選択図】 図3
【解決手段】 直下型のバックライトユニット40は、光を照射する光源としての線状ランプ41と、線状ランプ41から照射された光を拡散する拡散板43と、光を反射する反射板44と、を備えていて、線状ランプ41が反射板44と反射板44との間に配置されていて、拡散板43は、楕円面形状のマイクロレンズ30を複数備え、マイクロレンズ30の長軸方向と線状ランプ41の長軸方向とが略平行に配置されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、バックライトユニットの製造方法、バックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器に関する。
従来、電気光学装置としての液晶表示装置においては、液晶表示装置に組み込まれている液晶ディスプレイ用バックライトユニットにマイクロレンズを多数有した光学シートを配置させて、バックライトユニットの照明用光源からの光を効率よく液晶素子(画素)に集光する方法があった。また、液滴吐出法を利用したマイクロレンズの形成方法は多数報告されている(例えば特許文献1など)。
例えば特許文献2に開示されているように、光源としての線状ランプを導光板の側面に沿うように配置した構造のエッジライト型(サイドライト型)のバックライトユニットであった。そして、長軸と短軸とを有する複数の楕円形状のマイクロレンズを合成樹脂などのシート上に金型などを使用して形成する方法が提案されていた。
ところが、この方法では、実装できる線状ランプの本数に制限があるため、大型の画面になると、画面輝度が確保できない。その上、導光体の重量的な問題からも大型化は難しい。画面の直下に線状ランプを並べる直下型は、画面サイズに応じて線状ランプの本数を増やせるため、輝度的には問題ないものの、線状ランプ自身の輝度差や、線状ランプが直下にある部分と無い部分との輝度差などによる輝度むらが問題になることがあった。線状ランプと表示面までを遠ざけて配置すれば輝度むらは良好になるものの、画面輝度は低下し、バックライトユニットの薄型化が困難であった。
本発明の目的は、輝度むらが低減可能で、薄型化が可能なバックライトユニットの製造方法、光学特性の良好なバックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器を提供することである。
本発明のバックライトユニットは、光を照射する光源と、前記光源から照射された前記光を拡散する拡散板と、を備えた直下型のバックライトユニットにおいて、前記拡散板は、楕円面形状のマイクロレンズを複数備え、前記マイクロレンズの長軸方向と前記光源の長軸方向とが略平行に配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、直下型のバックライトユニットにおいて、マイクロレンズの長軸方向と光源の長軸方向とが略平行に配置されていて、マイクロレンズの短軸の曲率が長軸の曲率より大きいから、短軸方向では光の拡散がしやすくなり、輝度むらが低減できる。輝度むらが低減可能なバックライトユニットを提供できる。
本発明のバックライトユニットは、前記マイクロレンズが、千鳥状に配置されていることが望ましい。
この発明によれば、マイクロレンズが、千鳥状に配置されると、基板上に密度の高い配置の仕方になるから、光がより拡散しやすくなるので、より輝度むらの低減可能なバックライトユニットを提供できる。
本発明のバックライトユニットは、前記マイクロレンズを、液滴吐出法により形成することが望ましい。
この発明によれば、マイクロレンズが、液滴吐出法により形成されるから、金型などを用意する必要がないので、型製作費用が発生しなくなり、経済的である。しかも、マイクロレンズの形状や、配置位置が変わっても、液滴吐出条件を変更するだけなので、簡単である。
本発明のバックライトユニットの製造方法は、光を照射する光源と、前記光源から照射された前記光を拡散する拡散板と、を備えた直下型のバックライトユニットの製造方法において、楕円面形状のマイクロレンズを複数備えた前記拡散板を形成する工程と、前記マイクロレンズの長軸方向と前記光源の長軸方向とが略平行になるように配置させて前記バックライトユニットを組み立てる工程と、を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、直下型のバックライトユニットにおいて、マイクロレンズの長軸方向と光源の長軸方向とが略平行に配置されていて、マイクロレンズの短軸の曲率が長軸の曲率より大きいから、短軸方向では光の拡散がしやすくなり、輝度むらが低減できる。輝度むらが低減可能なバックライトユニットを形成できる。
本発明のバックライトユニットの製造方法は、前記拡散板を形成する工程では、前記マイクロレンズを、千鳥状に配置して形成することが望ましい。
この発明によれば、マイクロレンズが、千鳥状に配置されると、基板P上に密度の高い配置の仕方になるから、光がより拡散しやすくなるので、より輝度むらの低減可能なバックライトユニットを形成できる。
本発明のバックライトユニットの製造方法は、前記拡散板を形成する工程では、前記マイクロレンズを、液滴吐出法により形成することが望ましい。なお、液滴吐出法によりマイクロレンズを形成する方法を、以下に示す。(1)基体上にレンズ材料からなる液滴を配置する工程と、前記配置された液滴が硬化する前に、前記液滴の一部と重なるように、前記液滴をずらして配置させて楕円状の液滴を形成する工程と、前記楕円状の液滴を硬化する工程と、を備えている。(2)基体上にレンズ材料からなる第1液滴を配置する工程と、前記第1液滴を硬化させてレンズを形成する工程と、前記第1液滴より少ない量の第2液滴を前記レンズの一部と重なるように配置する工程と、前記第2液滴を硬化させて楕円状のレンズを形成する工程と、前記第2液滴とは反対側の配置位置に前記楕円状のレンズの一部と重なるように、さらに第3液滴を配置する工程と、前記第3液滴を硬化する工程と、を備えている。(3)基体上にバンク材料からなる第1液滴を配置する工程と、前記基体上に配置された前記第1液滴を硬化させて楕円形状の土台を形成する工程と、前記楕円形状の土台にレンズ材料からなる第2液滴を配置する工程と、前記第2液滴を硬化する工程と、を備えている。(4)基体上にレンズ材料からなる液滴を離して複数配置する工程と、前記複数の液滴を硬化させて複数のレンズを形成する工程と、前記複数形成されたレンズの間にさらに液滴を配置する工程と、前記液滴を硬化する工程と、を備えている。
この発明によれば、マイクロレンズが、液滴吐出法により形成されるから、金型などを用意する必要がないので、型製作費用が発生しなくなり、経済的である。しかも、マイクロレンズの形状や、配置位置が変わっても、液滴吐出条件を変更するだけでできるので、簡単である。そして、マイクロレンズが簡単に形成できるから、バックライトユニットの生産性を向上することができる。
本発明の電気光学装置は、液晶パネルと、バックライトユニットを備えた電気光学装置において、前記バックライトユニットとして、前述に記載のバックライトユニットを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、輝度むらが低減可能なバックライトユニットを電気光学装置に備えているので、輝度むらが少ない電気光学装置を提供できる。しかも、液滴吐出法で楕円形状のマイクロレンズを備えた拡散板を簡単に形成できるから、バックライトユニット、および電気光学装置の生産性を向上することができる。
本発明の電子機器は、前述に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、輝度むらが少ない電気光学装置を備えているので、表示性能が向上した電子機器を提供できる。しかも、電気光学装置を簡単に形成できるので、電子機器の生産性を向上することができる。
(実施形態)
本実施形態では、基板上に液滴吐出法によって形成した楕円形状のマイクロレンズを備えた拡散板を有するバックライトユニットについて説明する。なお、線状ランプの長軸方向と楕円形状のマイクロレンズの長軸方向とが略平行に配置されている。
本実施形態では、基板上に液滴吐出法によって形成した楕円形状のマイクロレンズを備えた拡散板を有するバックライトユニットについて説明する。なお、線状ランプの長軸方向と楕円形状のマイクロレンズの長軸方向とが略平行に配置されている。
図1は、本実施形態におけるバックライトユニット40の例を示す概略斜視図である。図1を参照して、本発明のバックライトユニット40について説明する。
図1に示すように、バックライトユニット40は直下型である。バックライトユニット40は、光源としての線状ランプ41、この線状ランプ41から照射された光を拡散するための拡散板43、光を反射するための反射板44とで構成されている。拡散板43は、基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30が複数個形成されている。線状ランプ41は複数ある(本例では2本)。線状ランプ41は反射板44と拡散板43との間に配置されており、線状ランプ41から出射された光が基板Pの裏側に照射されるように構成されている。
バックライトユニット40の構成は以上のようであって、バックライトユニット40での光の照射の仕方について説明する。
線状ランプ41が点灯すると、線状ランプ41から光が出射されて、この出射光が、基板Pの裏面側に入射する。また、線状ランプ41から出射された出射光の一部は、反射板44に反射して、その反射光が基板Pに入射する。基板Pに入射した入射光および反射光は、楕円形状のマイクロレンズ30で拡散されて出射する。なお、基板Pに入射した光は、基板Pの裏面側に形成されたパターン(図示省略)によって反射される。このパターンは、基板Pを通過するときの光の量を面内で均一になるように、配置されている(図示省略)。
図2は、本実施形態における拡散板43の例を示す図である。図2を参照して、本発明の拡散板43について説明する。
図2に示すように、拡散板43は、基板Pと、この基板Pの表面に有する複数の楕円形状のマイクロレンズ30(マイクロレンズアレイ35)とを備えている。
基板Pは、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明の合成樹脂から形成されている。基板Pに用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル、放射線硬化型樹脂等が挙げられる。
基板Pの厚み(平均厚み)は、特には限定されないが、例えば10μm以上500μm以下、好ましくは35μm以上250μm以下、特に好ましくは50μm以上188μm以下とされる。基板Pの厚みが上記範囲未満であると、バックライトユニット等において熱に曝された際にカールが発生しやすくなってしまう、取扱いが困難になる等の不都合が発生する。逆に、基板Pの厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
マイクロレンズアレイ35は、基板Pの表面に突設される複数の楕円形状のマイクロレンズ30から構成されている。楕円形状のマイクロレンズ30は凸状である。
楕円形状のマイクロレンズ30において、長軸6と短軸7とがある。マイクロレンズ30の短軸方向の曲率が長軸方向の曲率より大きいから、短軸方向では光の拡散がしやすくなり、輝度むらが低減しやすい。なお、楕円形状のマイクロレンズ30は、凸状になっており、楕円面形状を有している。
楕円形状のマイクロレンズ30は、基板Pの表面に比較的密にかつ幾何学的に配設されている。具体的には、楕円形状のマイクロレンズ30は、基板Pの表面において、千鳥状の配置パターンで配置されている。そして、ピッチ及びレンズ間距離が一定である。この千鳥状の配置パターンは、平面形状が楕円形状のマイクロレンズ30を最も密に配設することができ、拡散板43の集光機能、拡散機能、などの光学的機能を向上させることができる。
そして、基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30が千鳥状に高密度で配置されているので、基板P上には楕円形状のマイクロレンズ30が配置されていない隙間が少なくなり、光の拡散性がより向上しやすくなるので、より輝度むらが少ないバックライトユニット40(図1参照)を形成できる。
図3は、本実施形態におけるバックライトユニット40の組み立て方法の例を示す図である。図3を参照して、本発明のバックライトユニット40の組み立て方法について説明する。
図3に示すように、線状ランプ41が配置された反射板44に、拡散板43を係合させて、バックライトユニット40を組み立てる。例えば反射板44に、拡散板43を配置することで、バックライトユニット40を組み立てることもできる。そして、図1に示すバックライトユニット40ができる。バックライトユニット40は、輝度むらが低減できるから、光源としての線状ランプ41の本数も増やさないで済むので、線状ランプ41の発熱,コスト,重量の問題も抑制できる。そして、輝度むらが低減できれば、線状ランプ41と表示面との距離も近づけることができるので、バックライトユニット40の薄型化が可能になる。
次に、楕円形状のマイクロレンズ30を形成するための液滴吐出方法で用いられる液滴吐出法、表面処理方法、バンク材料、マイクロレンズ材料、バンク材料およびマイクロレンズ材料硬化処理方法、について順次説明する。
<液滴吐出法>
<液滴吐出法>
液滴吐出法の吐出技術としては、帯電制御方式、加圧振動方式、電気機械変換式、電気熱変換方式、静電吸引方式等が挙げられる。ここで、帯電制御方式は、材料に帯電電極で電荷を付与し、偏向電極で材料の飛翔方向を制御して吐出ノズルから吐出させるものである。また、加圧振動方式は、材料に30kg/cm2程度の超高圧を印加してノズル先端側に材料を吐出させるものであり、制御電圧をかけない場合には材料が直進して吐出ノズルから吐出され、制御電圧をかけると材料間に静電的な反発が起こり、材料が飛散して吐出ノズルから吐出されない。また、電気機械変換方式は、ピエゾ素子(圧電素子)がパルス的な電気信号を受けて変形する性質を利用したもので、ピエゾ素子が変形することによって材料を貯留した空間に可撓物質を介して圧力を与え、この空間から材料を押し出して吐出ノズルから吐出させるものである。
また、電気熱変換方式は、材料を貯留した空間内に設けたヒータにより、材料を急激に気化させてバブル(泡)を発生させ、バブルの圧力によって空間内の材料を吐出させるものである。静電吸引方式は、材料を貯留した空間内に微小圧力を加え、吐出ノズルに材料のメニスカスを形成し、この状態で静電引力を加えてから材料を引き出すものである。また、この他に、電場による流体の粘性変化を利用する方式や、放電火花で飛ばす方式などの技術も適用可能である。液滴吐出法は、材料の使用に無駄が少なく、しかも所望の位置に所望の量の材料を的確に配置できるという利点を有する。なお、液滴吐出法により吐出される液体材料の一滴の量は例えば1〜300ナノグラムである。
図4は、ピエゾ方式による液体材料の吐出原理を説明するための図である。
図4において、液体材料を収容する液体室21に隣接してピエゾ素子22が設置されている。液体室21には、液体材料を収容する材料タンクを含む液体材料供給系23を介して液体材料が供給される。ピエゾ素子22は駆動回路24に接続されており、この駆動回路24を介してピエゾ素子22に電圧を印加し、ピエゾ素子22を変形させることにより、液体室21が変形し、吐出ノズル25から液体材料が吐出される。この場合、印加電圧の値を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み量が制御される。また、印加電圧の周波数を変化させることにより、ピエゾ素子22の歪み速度が制御される。ピエゾ方式による液滴吐出は材料に熱を加えないため、材料の組成に影響を与えにくいという利点を有する。
<表面処理方法>
<表面処理方法>
表面処理方法としては、液滴の接触角制御に向けた撥液化処理として基板の表面に有機薄膜を形成する方法、または、プラズマ処理法等を採用できる。なお、撥液化処理を良好に行うため、前処理工程として洗浄を行うことが好ましい。例えば、紫外線洗浄、紫外線/オゾン洗浄、プラズマ洗浄、酸あるいはアルカリ洗浄等を採用できる。
撥液化処理として有機薄膜を形成する方法では、配線パターンを形成すべき基板の表面に、シラン化合物や界面活性剤等の有機分子から有機薄膜を形成する。
基板の表面を処理するための有機分子は、基板に物理的または化学的に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基を備えており、基板に結合して有機薄膜を形成し、理想的には単分子膜となる。中でも、基板との結合可能な官能基と、その反対側の基板の表面を改質する官能基とを結ぶ有機構造が炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖である有機分子は、基板に結合して自己組織化して緻密な自己組織化膜を形成する。
基板の表面を処理するための有機分子は、基板に物理的または化学的に結合可能な官能基と、その反対側に親液基あるいは撥液基といった基板の表面性を改質する(表面エネルギーを制御する)官能基を備えており、基板に結合して有機薄膜を形成し、理想的には単分子膜となる。中でも、基板との結合可能な官能基と、その反対側の基板の表面を改質する官能基とを結ぶ有機構造が炭素の直鎖あるいは一部分岐した炭素鎖である有機分子は、基板に結合して自己組織化して緻密な自己組織化膜を形成する。
ここで、自己組織化膜とは、基板の下地層等の構成原子と反応可能な結合性官能基とそれ以外の直鎖や芳香環構造とからなり、直鎖部位間におけるのファンデルワールス相互作用や芳香環間におけるπ−πスタッキングにより極めて高い配向性を有する化合物を、配向させて形成された膜である。この自己組織化膜は、単分子を配向させて形成されているので、極めて膜厚を薄くすることができ、しかも、分子レベルで均一な膜となる。すなわち、膜の表面に同じ分子が位置するため、膜の表面に均一でしかも優れた撥液性や親液性を付与することができる。
上記の高い配向性を有する化合物として、例えば下記一般式R1SiX1 aX2 (3-a)に示すようなシラン化合物を用いることができる。式中、R1は有機基を表し、X1及びX2は−OR2、−R2、−Clを示し、X1及びX2に含まれるR2は、炭素数1〜4のアルキル基を示し、aは1〜3の整数である。
一般式R1SiX1 aX2 (3-a)で表されるシラン化合物は、シラン原子に有機基が置換し、残りの結合基にアルコキシ基またはアルキル基または塩素基が置換したものである。有機基R1の例としては、例えば、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ヒドロキシフェニル基、クロロフェニル基、アミノフェニル基、ナフチル基、アンスレニル基、ピレニル基、チエニル基、ピロリル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロペンチル基、シクロペンテニル基、ピリジニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、オクタデシル基、n−オクチル基、クロロメチル基、メトキシエチル基、ヒドロキシエチル基、アミノエチル基、シアノ基、メルカプトプロピル基、ビニル基、アリル基、アクリロキシエチル基、メタクリロキシエチル基、グリシドキシプロピル基、アセトキシ基等を例示できる。
X1のアルコキシ基や塩素基、Si−O−Si結合等を形成するための官能基であり、水により加水分解されてアルコールや酸として脱離する。アルコキシ基としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等を挙げることができる。
R2の炭素数は脱離するアルコールの分子量が比較的小さく、除去が容易であり形成される膜の緻密性の低下を抑制できるという観点から、1〜4の範囲であることが好ましい。
R2の炭素数は脱離するアルコールの分子量が比較的小さく、除去が容易であり形成される膜の緻密性の低下を抑制できるという観点から、1〜4の範囲であることが好ましい。
一般式R1SiX1 aX2 (3-a)で表される代表的な撥液性シラン化合物としては、含フッ素アルキルシラン化合物が挙げられる。特にR1がパ−フルオロアルキル構造CnF2n+1で表される構造を有するものであり、nは1から18の整数を表す。含フッ素アルキルシラン化合物を用いることにより、膜の表面にフルオロアルキル基が位置するように各化合物が配向して自己組織化膜が形成されるので、膜の表面に均一な撥液性を付与することができる。
フルオロアルキル基やパ−フルオロアルキルエーテル構造を有するシラン化合物は「FAS」と総称される。これらの化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、FASを用いることにより、基板との密着性と良好な撥液性とを得ることができる。
また、シラン化合物以外にも上記の高い配向性を有する化合物として、下記一般式R1
Y1で表されるような界面活性剤を用いることもできる。R1Y1中、R1は疎水性の有機基を表し、Y1は親水性の極性基、−OH、−(CH2CH2O)nH、−COOH、−COOA、−CONH2、−SO3H、−SO3A、−OSO3H、−OSO3A、−PO3H2、−PO3A、−NO2、−NH2、−NH3B(アンモニウム塩)、≡NHB(ピリジニウム塩)、−NX1 3B(アルキルアンモニウム塩)等である。ただし、Aは1個以上の陽イオンを表し、Bは1個以上の陰イオンを表すものとする。また、X1は前出と同じ炭素数1〜4のアルキル基の意味を表すものとする。
Y1で表されるような界面活性剤を用いることもできる。R1Y1中、R1は疎水性の有機基を表し、Y1は親水性の極性基、−OH、−(CH2CH2O)nH、−COOH、−COOA、−CONH2、−SO3H、−SO3A、−OSO3H、−OSO3A、−PO3H2、−PO3A、−NO2、−NH2、−NH3B(アンモニウム塩)、≡NHB(ピリジニウム塩)、−NX1 3B(アルキルアンモニウム塩)等である。ただし、Aは1個以上の陽イオンを表し、Bは1個以上の陰イオンを表すものとする。また、X1は前出と同じ炭素数1〜4のアルキル基の意味を表すものとする。
一般式R1Y1で表される界面活性剤は両親媒性化合物であり、親油性の有機基R1に親水性の官能基が結合した化合物である。Y1 は親水性の極性基を表し、基板との結合あるいは吸着するための官能基であり、有機基R1は新油性を有し、親水面の反対側に並ぶことにより親水面上に親油面が形成される。
一般式R1Y1で表される代表的な撥液性シラン化合物としては、含フッ素アルキル界面活性剤が挙げられる。特にR1がパ−フルオロアルキル構造CnF2n+1やパ−フルオロアルキルエーテル構造で表される構造を有するものであり、nは1から18の整数を表す。
これらのパーフルオロアルキル構造やパ−フルオロアルキルエーテル構造を有する界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、基板との密着性と良好な撥液性とを得ることができる。
さらに、フッ素を含有しないアルキル構造であってもよく、一般的な界面活性剤にも緻密な膜を形成させることで、撥液性を得ることができる。
シラン化合物や界面活性剤等の有機分子などからなる有機薄膜は、上記の原料化合物と基板Pとを同一の密閉容器中に入れておき、室温で2〜3日程度の間放置することにより基板P上に形成される。また、密閉容器全体を80〜140℃に保持することにより、1〜3時間程度で基板上に形成される。これらは気相からの形成法であるが、液相からも自己組織化膜を形成できる。例えば、原料化合物を含む溶液中に基板を30分〜6時間浸積し、洗浄、乾燥することで基板上に自己組織化膜が形成される。また、原料化合物を含む溶液を40〜80℃に加熱することにより、5分〜2時間の浸漬で自己組織化膜を形成することができる。
一方、プラズマ処理法では、常圧又は真空中で基板Pに対してプラズマ照射を行う。プラズマ処理に用いるガス種は、配線パターンを形成すべき基板Pの表面材質等を考慮して種々選択できる。処理ガスとしては、フルオロカーボン系化合物を好適に用いることができ、例えば、4フッ化メタン、パーフルオロヘキサン、パーフルオロデカン等を例示できる。4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理法(CF4プラズマ処理法)の処理条件は、例えばプラズマパワーが50〜1000W、4フッ化炭素ガス流量が50〜100mL/min、プラズマ放電電極に対する基板搬送速度が0.5〜1020mm/sec、基板温度が70〜90℃とされる。
<バンク材料>
<バンク材料>
バンク材料としては、形成時には液滴として吐出可能な液状であり、その後固形化可能なものであれば特に限定されるものではない。このような材料としては、樹脂を溶媒に熔解した溶液を塗布した後、溶剤を除去するようにしたもの、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、樹脂溶液、微粒子分散液等種々の樹脂や微粒子を挙げることができる。
バンク材料としては、一般的にポリイミド、アクリル樹脂、ノボラック系樹脂等の有機材料が使用される。上記の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、メチルメタクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を採用することができる。
バンク材料は、接触させる樹脂や溶液に溶解あるいは反応してはいけないため、吐出後に光または熱により硬化する硬化性樹脂であることが好ましい。
このような光硬化性樹脂は、通常少なくとも1個以上の官能基を有し、光重合開始剤に光を照射することにより発生するイオンまたはラジカルによりイオン重合、ラジカル重合を行い、分子量を増加させ必要であれば架橋構造の形成を行うモノマーやオリゴマーと、光重合開始剤とを少なくとも有する樹脂組成物を硬化させたものである。ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、エポキシ基などの反応の原因となる原子団もしくは結合様式をいう。
また、熱硬化性樹脂は、通常少なくとも1個以上の官能基を有し、熱重合開始剤に熱を加えることにより発生するイオンまたはラジカルによりイオン重合、ラジカル重合を行い、分子量を増加させ必要であれば架橋構造の形成を行うモノマーやオリゴマーと、熱重合開始剤とを少なくとも有する樹脂組成物を硬化させたものである。ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、エポキシ基などの反応の原因となる原子団もしくは結合様式をいう。
また、ワニスのように樹脂の溶液では、ポリイミドのようにあらかじめ耐熱性の優れたポリマーを溶解させておき、乾燥により析出させることで、光や熱で硬化させることなく、バンクとして採用することができる。
また、耐熱性と優れた光透過性を獲得できるという点で、微粒子分散液を採用することもできる。微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などの微粒子が挙げられ、これらのうちの一種が用いられ、あるいは複数種が混合されて用いられる。微粒子を採用した場合は、乾燥により堆積することで凝集させ、バンクとして使用することができる。また、粒子間および基板粒子間で密着性を向上させるため、粒子表面に感光性あるいは感熱性の表面処理を施してもよい。
上記バンク材料の液滴は、目的の機能を損なわない範囲で必要に応じてフッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節材を微量添加することができる。これらの表面張力調節材は、塗布対象物への濡れ性の制御を可能とし、塗布した膜のレベルリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生などの防止に役立つものである。
このようにして調製したバンク材料の液滴の粘度は1〜50mPa・sであることが好ましい。液滴吐出装置にて溶液を塗布する場合、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部が液滴の流出により汚染され易く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるためである。より好ましくは5〜20mPa・sであることが好ましい。
さらに、このようにして調製したバンク材料の液滴の表面張力は1〜50mPa・sであることが好ましい。この表面張力は0.02〜0.07N/mの範囲に入ることが望ましい。液滴吐出装置にて溶液を塗布する場合、表面張力が0.02N/m未満であると、液滴のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲がりが生じ易くなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため液滴の吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるためである。
<マイクロレンズ材料>
<マイクロレンズ材料>
楕円形状のマイクロレンズ30を構成する材料としては、形成時には液滴として吐出可能な液状であり、その後硬化可能なものであり、さらに硬化後レンズとしての機能を有し得る光に対して透過性を有する材料であれば特に限定されるものではない。このような樹脂としては、上記透過性を有する樹脂を溶媒に熔解した溶液を塗布した後、溶剤を除去するようにしたもの、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等種々の樹脂を挙げることができるが、硬化が容易でかつ迅速であり、さらには硬化時にレンズ成形材料および基材が高温とならない点で光硬化性樹脂が好ましい。
このような光硬化性樹脂は、通常少なくとも1個以上の官能基を有し、光重合開始剤に光を照射することにより発生するイオンまたはラジカルによりイオン重合、ラジカル重合を行い、分子量を増加させ必要であれば架橋構造の形成を行うモノマーやオリゴマーと、光重合開始剤とを少なくとも有する樹脂組成物を硬化させたものである。ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、水酸基などの反応の原因となる原子団もしくは結合様式をいう。
このようなモノマー、オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル型、エンチオール型、アクリル型等が挙げられ、中でも硬化速度、物性選択の幅の広さからアクリル型が好ましい。このようなアクリル型のモノマー、オリゴマーの内、単官能基のものとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルEO付加物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン付加物、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加したアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート等を挙げることができる。
また、アクリル型のモノマー、オリゴマーの内、多官能のものとしては、ヘキサンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロイロキシジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロイロキシジエトキシ)フェニル]メタン、水添ビスフェノールエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートペンタアクリレート混合物、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、2−アクリロイロキシエチルホスフェート等を挙げることができる。
なお、上記の透過性を有する樹脂には、予め光拡散性微粒子を混合分散させておいてもよい。光拡散性微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アクリル樹脂、有機シリコーン樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などの微粒子が挙げられ、これらのうちの一種が用いられ、あるいは複数種が混合されて用いられる。ただし、光拡散性微粒子が十分な光拡散性を発揮するためには、この微粒子が光透過性である場合、その屈折率が前記光透過性樹脂の屈折率と十分に差がある必要がある。したがって、光拡散性微粒子が光透過性である場合には、このような条件を満たすよう、使用する光透過性樹脂に応じて適宜に選定され用いられる。
このような光拡散性微粒子は、前述したように予め光透過性樹脂に分散させられることにより、液滴吐出ヘッドから吐出可能な液状に調整されている。その際、光拡散性微粒子の表面を界面活性剤で被覆処理することや、あるいは溶融樹脂で覆う処理を行うことによって光拡散性微粒子の光透過性樹脂への分散性を高めておくのが好ましく、このような処理を行うことにより、液滴吐出ヘッドからの吐出が良好となる流動性を、この光拡散性微粒子を分散させた光透過性樹脂に付加することができる。なお、表面処理を行うための界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素樹脂系などのものが、光拡散微粒子の種類に応じて適宜に選択され用いられる。
また、このような光拡散性微粒子としては、その粒径が5nm以上、1000nm以下のものを用いるのが好ましい。より好ましくは粒径が200nm以上、500nm以下のものを用いるのが好ましい。このような範囲にすれば、粒径が200nm以上であることによってその光拡散性が良好に確保され、また500nm以下であることによって液滴吐出ヘッドのノズルから良好に吐出できる
このような光拡散性微粒子を混合分散させた光透過性樹脂から得られた楕円形状のマイクロレンズ30にあっては、光拡散性微粒子によって複合化していることから、より一層高い拡散性能が付与されるとともに熱可塑性を抑えることができるため優れた耐熱性を得ることができる。
また、耐熱性と優れた光透過性を獲得できるという点で、無機成分を含む樹脂を採用することもできる。具体的にはケイ素、ゲルマニウム、チタン等を挙げることができるが、入手しやすさという点ではケイ素を含有する樹脂が好ましい。
このようなポリマーとしては、ポリシロキサン、ポリシラン、ポリシラザンが挙げられる。これらの化合物は高分子主鎖骨格にケイ素を含んでおり、熱や光、触媒等による化学反応により、ガラスに類似したケイ素酸化物を形成する。このようにして形成されたケイ素酸化物は有機材料のみからなる樹脂等にくらべ、優れた耐熱性と光透過性を有するため、マイクロレンズ材料としては好適である。
より具体的には、アルコキシ基を有するポリシロキサン溶液を触媒と共に吐出した後、乾燥し、加熱することでアルコキシ基を縮合し、ケイ素酸化物を得ることができる。また、ポリシラン溶液を吐出した後、紫外線を照射し、上記ポリシランを光酸化することにより、ケイ素酸化物を得ることができる。ポリシラザン溶液を吐出した後、上記ポリシラザンを紫外線や酸またはアルカリ等で加水分解し、かつ、酸化することによりケイ素酸化物を得ることができる。
マイクロレンズ材料のインクは、目的の機能を損なわない範囲で必要に応じてフッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節材を微量添加することができる。これらの表面張力調節材は、インクの塗布対象物への濡れ性の制御を可能とし、塗布した膜のレベルリング性を改良し、塗膜のぶつぶつの発生、ゆず肌の発生などの防止に役立つものである。
このようにして調製したマイクロレンズ材料の液滴の粘度は1〜50mPa・sであることが好ましい。液滴吐出装置にて溶液を塗布する場合、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周辺部が液滴の流出により汚染され易く、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるためである。より好ましくは5〜20mPa・sであることが好ましい。
さらに、このようにして調製したマイクロレンズ材料の液滴の表面張力は1〜50mPa・sであることが好ましい。この表面張力は0.02〜0.07N/mの範囲に入ることが望ましい。液滴吐出装置にて溶液を塗布する場合、表面張力が0.02N/m未満であると、液滴のノズル面に対する濡れ性が増大するため飛行曲がりが生じ易くなり、0.07N/mを超えるとノズル先端でのメニスカスの形状が安定しないため液滴の吐出量、吐出タイミングの制御が困難になるためである。
<バンク材料およびマイクロレンズ材料硬化処理方法>
<バンク材料およびマイクロレンズ材料硬化処理方法>
バンク材料およびマイクロレンズ材料硬化処理は、熱処理及び/又は光処理などがあり、通常大気中で行なわれるが、必要に応じて、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中で行うこともできる。熱処理及び/又は光処理の処理条件は、溶媒の沸点(蒸気圧)、雰囲気ガスの種類や圧力、重合開始剤の反応温度または反応露光量、架橋反応の反応温度または反応露光量、オリゴマーやポリマーのガラス転移温度、基材の耐熱温度、微粒子の分散性や酸化性等の熱的挙動などを考慮して適宜決定される。
光処理には、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を用いてマイクロレンズ材料を硬化形成することができ、いずれも1J/cm2以下であることが望ましく、生産性向上のためには0.2J/cm2以下であることがより好ましい。また、熱処理にはホットプレート、電気炉などによる処理の他、ランプアニールによって行うことができ、硬化物のガラス転移温度以下であれば200℃以下であることが望ましい。ガラス転移温度以上で過熱した場合、熱ダレにより曲率の低い形状に変形する恐れがある。
楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法について簡単に説明する。形成方法1〜4について以下に示す。
<形成方法1>
<形成方法1>
図5(a)〜(d)は、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法を示す図である。図5を参照して、液滴吐出方法で形成される楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法について説明する。なお、形成方法1では、基体上にレンズ材料からなる液滴を配置する工程と、配置された液滴が硬化する前に、液滴の一部と重なるように、液滴をずらして配置させて楕円状の液滴を形成する工程と、楕円状の液滴を硬化する工程と、を備えている。
基板Pの撥液化処理を良好に行うため、撥液化処理の前処理工程として基板Pを洗浄することが好ましい。基板Pの洗浄方法は、例えば、紫外線洗浄、紫外線/オゾン洗浄、プラズマ洗浄、酸あるいはアルカリ洗浄等を採用できる。
次に、基板Pの表面を表面処理する。基板Pの表面処理は、レンズ径となるレンズ材料の着弾径を小さくする目的で必要な接触角を得られるように基板Pの表面を撥液化することである。基板Pの表面を撥液化する方法としては、基板Pの表面に有機薄膜を形成する方法、プラズマ処理法等を採用できる。なお、ここでは有機薄膜を形成する方法を採用した。そして、基板Pの表面は撥液性が付与される。
次に、レンズ材料からなる液滴を配置する工程では、撥液性が付与された基板P上に、マイクロレンズ材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴29aを配置させる(図5(a)参照)。なお、液滴吐出の条件としては、例えば液滴の重量が4ng/dot、液滴の速度(吐出速度)が5〜7m/secで行うことでできる。また、液滴を吐出する雰囲気は、温度60℃以下、湿度80%以下に設定されていることが好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルが目詰まりすることなく安定した液滴吐出を行うことができる。また、マイクロレンズ材料としては、光硬化性樹脂溶液の他にも熱硬化性樹脂溶液を選択することもでき、樹脂の形態としてはポリマーの形態であってもモノマーの形態であってもよい。モノマーが液状である場合には、溶液ではなくモノマーそのものを用いても良い。また、光や熱に未官能性のポリマー溶液を用いることもできる。基板Pの表面は撥液性が付与されているため、液滴29aは弾かれやすくなり、液滴29aは半球形状になりやすい。
次に、楕円状の液滴を形成する工程では、基板P上に配置された液滴29aの近くに、この液滴29aが硬化する前に、マイクロレンズ材料を液滴吐出ヘッド1からさらに吐出して液滴29bを配置させる(図5(b)参照)。液滴29bが液滴29aの一部を覆うように、液滴29bの配置位置を液滴29aの配置位置より少しずらして配置させると、液滴29bと液滴29aとが接触して接続状態になるから、液滴29aと液滴29bとの配置位置がずれているので、楕円形状になりやすい。
最後に、楕円状の液滴を硬化する工程では、基板P上に配置されたマイクロレンズ材料の形状を保持するために硬化処理する。そして、楕円形状のマイクロレンズ30が形成される(図5(c)、(d)参照)。なお、基板P上には撥液性が付与された撥液層H1が形成されている。そして、複数のマイクロレンズ30が形成され、長軸6が全て同一方向に向いているマイクロレンズアレイ35が形成される(図2参照)。
<形成方法2>
<形成方法2>
図6(a)〜(g)は、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法を示す図である。図6を参照して、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法について説明する。マイクロレンズ材料や、表面処理方法、配置方法、硬化処理方法などは同じであるので、説明を省略する。なお、形成方法2では、基体上にレンズ材料からなる第1液滴を配置する工程と、第1液滴を硬化させてレンズを形成する工程と、第1液滴より少ない量の第2液滴をレンズの一部と重なるように配置する工程と、第2液滴を硬化させて楕円状のレンズを形成する工程と、第2液滴とは反対側の配置位置に楕円状のレンズの一部と重なるように、さらに第3液滴を配置する工程と、第3液滴を硬化する工程と、を備えている。
形成方法2では、形成方法1と同様に、基板Pは洗浄され、基板Pの表面は撥液性が付与される。
次に、レンズ材料からなる第1液滴を配置する工程では、撥液性が付与されたこの基板P上に、マイクロレンズ材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴29eを配置させる(図6(a)参照)。
次に、第1液滴を硬化させてレンズを形成する工程では、液滴29eを硬化させて、レンズ30aを形成する(図6(b)参照)。
次に、第2液滴をレンズの一部と重なるように配置する工程では、レンズ30aに重なるように液滴29fを配置させる(図6(c)参照)。なお、液滴29eより液滴29fの液量は少ないので、液滴29fの大きさは、液滴29eより小さい。液滴29fを配置させると、詳細な図示は省略されているが、液滴29fが濡れ広がって、略楕円形状となる。
次に、第2液滴を硬化させて楕円状のレンズを形成する工程では、液滴29fを硬化させて、略楕円形状のレンズ30bを形成する(図6(d)参照)。
次に、第3液滴をさらに配置する工程では、レンズ30bに重なるように液滴29gを配置させる(図6(e)参照)。なお、液滴29gは液滴29eより液量は少ないので、液滴29gの大きさは、液滴29eより小さい。液滴29gを配置させると、詳細な図示は省略されているが、液滴29gが濡れ広がって、略楕円形状となる。
最後に、第3液滴を硬化する工程では、液滴29gを硬化させると、楕円形状のマイクロレンズ30が形成される(図6(f)、(g)参照)。なお、基板P上には撥液性が付与された撥液層H1が形成されている。そして、複数のマイクロレンズ30が形成され、長軸6が全て同一方向に向いているマイクロレンズアレイ35が形成される(図2参照)。
<形成方法3>
<形成方法3>
図7(a)〜(f)は、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法を示す図である。図7を参照して、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法について説明する。なお、形成方法3では、基体上にバンク材料からなる第1液滴を配置する工程と、基体上に配置された第1液滴を硬化させて楕円形状の土台を形成する工程と、楕円形状の土台にレンズ材料からなる第2液滴を配置する工程と、第2液滴を硬化する工程と、を備えている。
形成方法3では、形成方法1と同様に、基板Pは洗浄され、基板Pの表面は撥液性が付与される。
バンク材料からなる第1液滴を配置する工程では、撥液性が付与された基板P上に、バンク材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴Baを配置させる(図7(a)参照)。なお、液滴吐出の条件としては、例えば液滴の重量が4ng/dot、液滴の速度(吐出速度)が5〜7m/secで行うことでできる。また、液滴を吐出する雰囲気は、温度60℃以下、湿度80%以下に設定されていることが好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルが目詰まりすることなく安定した液滴吐出を行うことができる。
バンク材料からなる第1液滴を配置する工程では、撥液性が付与された基板P上に、バンク材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴Baを配置させる(図7(a)参照)。なお、液滴吐出の条件としては、例えば液滴の重量が4ng/dot、液滴の速度(吐出速度)が5〜7m/secで行うことでできる。また、液滴を吐出する雰囲気は、温度60℃以下、湿度80%以下に設定されていることが好ましい。これにより、液滴吐出ヘッド1の吐出ノズルが目詰まりすることなく安定した液滴吐出を行うことができる。
次に、基板P上に配置された液滴Baの近くに、この液滴Baが硬化する前に、さらにバンク材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴Bbを配置させる(図7(b)参照)。液滴Bbが液滴Baの一部を覆うように、液滴Bbの配置位置を液滴Baの配置位置より少しずらして配置させると、液滴Bbと液滴Baとが接触して接続状態になるから、液滴Bbと液滴Baとの配置位置がずれているので、液滴Bcは楕円形状になりやすい。
次に、楕円形状の土台を形成する工程では、基板P上に配置された液滴Bcを硬化させると、楕円形状のバンクBが形成される(図7(c)参照)。バンク材料は、機械的熱的強度を高めるために、硬化する必要がある。なお、バンクBは撥液化処理をしておくとよい。バンクBの表面に撥液性が付与されていると、バンクBに配置されるマイクロレンズ材料がバンクBの表面から溢れ出るような現象を防ぐことができる。
次に、楕円形状の土台にレンズ材料からなる第2液滴を配置する工程では、基板P上に形成された楕円形状のバンクBに、マイクロレンズ材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴29iを配置させる(図7(d)参照)。マイクロレンズ材料である液滴29iが楕円状になる。
最後に、第2液滴を硬化する工程では、液滴29iを硬化すると、楕円形状のマイクロレンズ30が形成される(図7(e)、(f)参照)。なお、基板P上には撥液性が付与された撥液層H1が形成されている。そして、複数のマイクロレンズ30が形成され、長軸6が全て同一方向に向いているマイクロレンズアレイ35が形成される(図2参照)。
<形成方法4>
<形成方法4>
図8(a)〜(e)は、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法を示す図である。図8を参照して、楕円形状のマイクロレンズ30の形成方法について説明する。なお、形成方法4では、基体上にレンズ材料からなる液滴を離して複数配置する工程と、複数の液滴を硬化させて複数のレンズを形成する工程と、複数形成されたレンズの間にさらに液滴を配置する工程と、液滴を硬化する工程と、を備えている。
形成方法4では、形成方法1と同様に、基板Pは洗浄され、基板Pの表面は撥液性が付与される。
次に、レンズ材料からなる液滴を離して複数配置する工程では、撥液性が付与されたこの基板P上に、マイクロレンズ材料を液滴吐出ヘッド1から吐出して液滴29kを複数(この場合2個)配置させる(図8(a)参照)。
次に、液滴を硬化させて複数のレンズを形成する工程では、複数の液滴29kを硬化させ、レンズ30dを形成する(図8(b)参照)。
次に、液滴を配置する工程では、このレンズ30dの間を埋めるように液滴29lを配置させる(図8(c)参照)。なお、液滴29lを配置させると、液滴29lが濡れ広がって、略楕円形状となる。また、液滴29lの液量は、液滴29kの液量より多くしておけば、より形状精度のよい楕円形状となりやすいので、好ましい。
最後に、液滴を硬化する工程では、液滴29lを硬化させると、楕円形状のマイクロレンズ30が形成される(図8(d)、(e)参照)。なお、基板P上には撥液性が付与された撥液層H1が形成されている。そして、複数のマイクロレンズ30が形成され、長軸6が全て同一方向に向いているマイクロレンズアレイ35が形成される(図2参照)。
本実施形態では、以下の効果が得られる。
(1)線状ランプ41を拡散板43の下に配置する直下型のバックライトユニット40で、マイクロレンズ30の長軸方向と線状ランプ41の長軸方向とが略平行に配置されている構成では、マイクロレンズ30の短軸方向の曲率が長軸方向の曲率より大きいから、マイクロレンズ30の短軸方向では光の拡散がしやすくなり、輝度むらが低減できる。輝度むらが低減可能なバックライトユニット40を提供できる。バックライトユニット40の輝度むらが低減できれば、光源としての線状ランプ41の本数も増やさなくて済むので、線状ランプ41の発熱,コスト,重量の問題も抑制できる。輝度むらが低減できれば、線状ランプ41と表示面との距離も近づけることができるので、薄型化が可能なバックライトユニット40ができる。
(2)基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30を千鳥状に配置することによって、基板P上には隙間が少なくなり、楕円形状のマイクロレンズ30の配置密度が高くなるので、光の拡散がよりしやすくなる。そして、より輝度むらが低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
(3)基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30を液滴吐出法で形成するから、形状(寸法)変更や、位置変更があっても液滴吐出法の条件を変更すればよいので、簡単にできる。しかも、従来技術のように、形状(寸法)変更や、位置変更がある都度、金型を製作する必要がないから、型製作費用がかからないので、経済的である。
(2)基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30を千鳥状に配置することによって、基板P上には隙間が少なくなり、楕円形状のマイクロレンズ30の配置密度が高くなるので、光の拡散がよりしやすくなる。そして、より輝度むらが低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
(3)基板P上に楕円形状のマイクロレンズ30を液滴吐出法で形成するから、形状(寸法)変更や、位置変更があっても液滴吐出法の条件を変更すればよいので、簡単にできる。しかも、従来技術のように、形状(寸法)変更や、位置変更がある都度、金型を製作する必要がないから、型製作費用がかからないので、経済的である。
次に、拡散板43を有するバックライトユニット40を使用した本発明の電気光学装置としての液晶表示装置100について説明する。
図9は、液晶表示装置100を示す図である。なお、同図においては、液晶パネル110と、バックライトユニット40との大きさには整合がとれていない。液晶表示装置100は、バックライトユニット40、液晶パネル110、ドライバーLSI(図示省略)などで構成されている。液晶パネル110は、2枚のガラス基板101a、101b、2枚の偏光板102a、102b、カラーフィルタ104などで構成されている。ガラス基板101aおよび101bの外側表面には偏光板102aおよび102bが貼り付けられている。ガラス基板101aの内側表面にはTFT105などが形成されている。ガラス基板101bの内側表面にはカラーフィルタ104や、配向膜106などが形成されている。ガラス基板101aとガラス基板101bとの間に液晶103が配置されている。
ガラス基板101a、101bは、液晶パネル110を構成する透明な基板である。偏光板102a、102bは、特定の偏光成分を透過または吸収できる。液晶103は、数種類のネマティック液晶を混合することによって、その特性を調整できる。カラーフィルタ104は、R、G、Bの三原色を持つ染料や顔料の入った樹脂膜である。TFT105は、液晶103を駆動するための駆動用スイッチング素子である。配向膜106は、液晶103を配向させるための有機薄膜であり、ポリイミド薄膜が主流である。
そして、バックライトユニット40から出射した光は、偏光板102aとガラス基板101aを通過して、さらに液晶103、配向膜106、カラーフィルタ104、を順次通過していき、所定の画像および映像を液晶パネル110に表示することができる。液晶表示装置100は、輝度むらが低減できて、光学特性が良好で、薄型化が可能なバックライトユニット40を備えているので、光学特性が良好で、薄型化が可能な液晶表示装置100を提供できる。しかも、液滴吐出法で楕円形状のマイクロレンズ30を備えた拡散板43を簡単に形成できる製造方法だから、バックライトユニット40、および液晶表示装置100の生産性を向上することができる。
図10は、図9に示した電気光学装置としての液晶表示装置100を備えた電子機器としての携帯電話600の例を示す図である。図10において、携帯電話600と液晶表示装置100を備えた液晶表示部601とを示している。携帯電話600は、輝度むらが少なくて、薄型化が可能な液晶表示装置100を備えたものであるので、例えば表示性能が向上し、薄型化が可能な電子機器としての携帯電話600を提供できる。しかも、生産性を向上させた液晶表示装置100を備えているので、携帯電話600の生産性を向上することができる。
以上、好ましい実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含み、本発明の目的を達成できる範囲で、他のいずれの具体的な構造および形状に設定できる。
(変形例1)前述の実施形態でバックライトユニット40は、楕円形状のマイクロレンズ30を凸状にしたが、これに限らない。例えば、楕円形状のマイクロレンズ30をコーヒーステイン現象によるピニング効果などを利用して、凹状にしてもよい。このようにしても、前述の実施形態と同様の効果が得られ、輝度むらの低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
(変形例2)前述の実施形態でバックライトユニット40は、楕円形状のマイクロレンズ30の大きさを均一にして形成したが、これに限らない。例えば、楕円形状のマイクロレンズ30の大きさをいろいろな大きさとしてもよい。このようにしても、前述の実施形態と同様の効果が得られ、輝度むらの低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
(変形例3)前述の実施形態でバックライトユニット40は、楕円形状のマイクロレンズ30を配置したが、これに限らない。例えば、画面の外周に球状のマイクロレンズを配置し、その内側に楕円形状のマイクロレンズ30を配置してもよい。このようにすれば、前述の実施形態と同様の効果が得られ、輝度むらの低減可能なバックライトユニット40を提供できる。しかも、画面の外周に球状のマイクロレンズが配置されるから、外側へ漏れ出る光量を低減しやすくなるので、明度も高くなる。
(変形例4)前述の実施形態でバックライトユニット40は、楕円形状のマイクロレンズ30を線状ランプと略平行になるように配置したが、これに限らない。例えば、直交するように配置された楕円形状のマイクロレンズ30が少し混在していてもよい。このようにしても、前述の実施形態と同様の効果が得られ、輝度むらの低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
(変形例5)前述の実施形態で楕円形状のマイクロレンズ30を液滴吐出法により形成したが、これに限らない。例えば、楕円形状のマイクロレンズ30を金型などで形成してもよい。このようにしても、前述の実施形態と同様の効果が得られ、輝度むらの低減可能なバックライトユニット40を提供できる。
1…液滴吐出ヘッド、6…長軸、7…短軸、29…液滴(29a、29b、29e、29f、29g、29i)、30…楕円形状のマイクロレンズ、35…マイクロレンズアレイ、40…バックライトユニット、41…光源としての線状ランプ、43…拡散板、44…反射板、100…電気光学装置としての液晶表示装置、600…電子機器としての携帯電話、P…基体としての基板。
Claims (8)
- 光を照射する光源と、
前記光源から照射された前記光を拡散する拡散板と、を備えた直下型のバックライトユニットにおいて、
前記拡散板は、楕円面形状のマイクロレンズを複数備え、
前記マイクロレンズの長軸方向と前記光源の長軸方向とが略平行に配置されていることを特徴とするバックライトユニット。 - 請求項1に記載のバックライトユニットにおいて、
前記マイクロレンズが、千鳥状に配置されていることを特徴とするバックライトユニット。 - 請求項1または請求項2に記載のバックライトユニットにおいて、
前記マイクロレンズが、液滴吐出法により形成されていることを特徴とするバックライトユニット。 - 光を照射する光源と、
前記光源から照射された前記光を拡散する拡散板と、を備えた直下型のバックライトユニットの製造方法において、
楕円面形状のマイクロレンズを複数備えた前記拡散板を形成する工程と、
前記マイクロレンズの長軸方向と前記光源の長軸方向とが略平行になるように配置させて前記バックライトユニットを組み立てる工程と、
を備えていることを特徴とするバックライトユニットの製造方法。 - 請求項4に記載のバックライトユニットの製造方法において、
前記拡散板を形成する工程では、
前記マイクロレンズを、千鳥状に配置して形成することを特徴とするバックライトユニットの製造方法。 - 請求項4または請求項5に記載のバックライトユニットの製造方法において、
前記拡散板を形成する工程では、
前記マイクロレンズを、液滴吐出法により形成することを特徴とするバックライトユニットの製造方法。 - 液晶パネルと、バックライトユニットを備えた電気光学装置において、
前記バックライトユニットとして、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のバックライトユニットを備えていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項7に記載の電気光学装置を備えていることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005171954A JP2006351214A (ja) | 2005-06-13 | 2005-06-13 | バックライトユニットの製造方法、バックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005171954A JP2006351214A (ja) | 2005-06-13 | 2005-06-13 | バックライトユニットの製造方法、バックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=37646868
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JP2005171954A Withdrawn JP2006351214A (ja) | 2005-06-13 | 2005-06-13 | バックライトユニットの製造方法、バックライトユニット、及び電気光学装置、電子機器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006351214A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008052002A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Nitto Denko Corp | 光学フィルム、偏光板、および画像表示装置 |
JP2016044273A (ja) * | 2014-08-25 | 2016-04-04 | 国立大学法人 筑波大学 | 高分子球状アレイおよびその製造方法 |
-
2005
- 2005-06-13 JP JP2005171954A patent/JP2006351214A/ja not_active Withdrawn
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