JP2006349957A - 画像露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロレンズを透過した光の結像特性が劣化するのを防ぐことができる露光装置を提供する。
【解決手段】 画像露光装置は、照射された光を各々変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、この空間光変調素子に光を照射する光源と、前記空間光変調素子の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズ55aがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイ55を含み、前記空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系と、を備えている。マイクロレンズアレイ55には、温度検出センサ305及び温度調整装置306が取り付けられており、全体制御部300は、温度検出センサ305により検出されたマイクロレンズアレイ55の温度が所定温度範囲内となるように、温度調整装置306を作動させる。
【選択図】 図17

Description

本発明は、画像露光装置に係り、特に、空間光変調素子で変調された光を結像光学系に通し、この光による像を感光材料上に結像させて該感光材料を露光する画像露光装置に関する。
従来、空間光変調素子で変調された光を結像光学系に通し、この光による像を所定の感光材料上に結像して該感光材料を露光する画像露光装置が公知となっている。この種の画像露光装置は、基本的に、照射された光を各々制御信号に応じて変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、この空間光変調素子に光を照射する光源と、前記空間光変調素子により変調された光による像を感光材料上に結像する結像光学系とを備えてなるものである。なお、非特許文献1および特許文献1には、上記基本的構成を有する画像露光装置の一例が示されている。
この種の画像露光装置において、上記空間光変調素子としては、例えばLCD(液晶表示素子)やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)等が好適に用られ得る。なお上記のDMDは、制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数の矩形のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元状に配列されてなるミラーデバイスである。
上述のような画像露光装置においては、感光材料に投影する画像を拡大したいという要求が伴うことも多く、その場合には、結像光学系として拡大結像光学系が用いられる。そのようにする際、空間光変調素子を経た光をただ拡大結像光学系に通しただけでは、空間光変調素子の各画素部からの光束が拡大して、投影された画像において画素サイズが大きくなり、画像の鮮鋭度が低下してしまう。
そこで、上記特許文献1にも示されるように、空間光変調素子で変調された光の光路に第1の結像光学系を配し、この結像光学系による結像面には空間光変調素子の各画素部にそれぞれ対応するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイを配置し、そしてこのマイクロレンズアレイを通過した光の光路には、変調された光による像を感光材料やスクリーン上に結像する第2の結像光学系を配置して、これら第1および第2の結像光学系によって像を拡大投影することが考えられている。この構成においては、感光材料やスクリーン上に投影される画像のサイズは拡大される一方、空間光変調素子の各画素部からの光はマイクロレンズアレイの各マイクロレンズによって集光されるので、投影画像における画素サイズ(スポットサイズ)は絞られて小さく保たれるので、画像の鮮鋭度も高く保つことができる。
なお特許文献2には、空間光変調素子としてDMDを用い、それとマイクロレンズアレイとを組み合わせてなる画像露光装置の一例が示されている。また特許文献3には、同種の画像露光装置において、マイクロレンズアレイの後側にマイクロレンズアレイの各マイクロレンズと対応する開口(アパーチャ)を有する開口板を配置して、対応するマイクロレンズを経た光のみが開口を通過するようにした構成が示されている。この構成においては、開口板の各開口に、それと対応しない隣接のマイクロレンズからの光が入射することが防止されるので、消光比が高められる。
特開2004−1244号公報 特開2001−305663号公報 特表2001−500628号公報 石川明人"マスクレス露光による開発短縮と量産適用化"、「エレクロトニクス実装技術」、株式会社技術調査会、Vol.18、No.6、2002年、p.74-79
ところで、上述のようなマイクロレンズアレイの製造方法としては種々の方法があるが、安価な製造方法としては、マイクロレンズアレイの形状に対応した形状のモールド(型)にガラスを入れ、その形状にガラスを変形させて硬化させる方法、すなわちモールド成形による製造方法が考えられる。
しかしながら、このような製造方法でマイクロレンズアレイを製造する場合、変形しやすいガラスを用いる必要があるため、作製されたマイクロレンズアレイは線膨張係数が大きく温度変化によって熱膨張等により形状が変化してしまう場合がある。この場合、画像露光装置の組み立て時に正確に光軸調整を行っても、空間光変調素子とマイクロレンズアレイとの相対的な位置ずれが発生し、空間光変調素子上の像が結像面に正確に投影されず、結像特性が劣化してしまう。一方で、石英ガラスのように線膨張係数が小さい材料ではモールド成形することは困難である。
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、マイクロレンズを透過した光の結像特性が劣化するのを防ぐことができる画像露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、照射された光を各々変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、この空間光変調素子に光を照射する光源と、前記空間光変調素子の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイと、を備えた画像露光装置において、前記マイクロレンズアレイの形状変化を防止する形状変化防止手段を備えたことを特徴とする。
空間光変調素子は、光源から照射された光を各々変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる。マイクロレンズアレイは、空間光変調素子の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズがアレイ状に配されてなる。マイクロレンズによって集光された光は、例えば結像光学系を介して又は結像光学系を介さずに直接感光材料上に結像される。なお、請求項6に記載したように、前記空間光変調素子が、前記画素部としての微小ミラーが2次元状に配列されてなるDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)である構成とすることができる。
マイクロレンズアレイは、透光性を有する部材、例えばガラス等によって作製されるが、温度変化等によって形状が変化する場合もある。このため、マイクロレンズアレイの形状変化を防止するための形状変化防止手段を備えている。
例えば、請求項2に記載したように、前記形状変化防止手段は、前記マイクロレンズアレイの温度を検出する検出手段と、前記検出した温度が所定温度範囲内となるように前記マイクロレンズアレイの温度を調整する温度調整手段と、を含む構成とすることができる。
ここで、所定温度範囲とは、マイクロレンズアレイの結像特性の劣化を防ぐことができる温度範囲、すなわち、マイクロレンズアレイが温度変化等によって形状が変化しない温度範囲である。
このように、マイクロレンズアレイの温度が所定温度範囲内となるようにマイクロレンズアレイの温度を調整する、すなわちマイクロレンズアレイを冷却又は加熱することにより、マイクロレンズアレイの形状変化を防止することができる。従って、マイクロレンズアレイの結像特性が劣化するのを防ぐことができる。
また、請求項3に記載したように、前記形状変化防止手段は、前記マイクロレンズアレイの少なくとも一部に貼付され、前記マイクロレンズアレイよりも線膨張係数が小さい貼付部材を含む構成としてもよい。
これにより、マイクロレンズアレイが形状変化しやすい部材で構成された場合であっても、貼付部材によってマイクロレンズアレイの形状変化するのを防止することができる。
また、請求項4に記載したように、前記マイクロレンズアレイは、モールド成形により作製されて成る構成とすることができる。
モールド成形では、石英ガラスのように線膨張係数が小さいガラスを使用することができず、変形しやすいガラスをモールドに入れて変形させて硬化させるため、その結果、作製されたマイクロレンズアレイの線膨張係数が大きくなり、変形しやすくなる。従って、上記の各発明は、モールド成形によって作製されたマイクロレンズアレイについて特に効果的である。
また、請求項5に記載したように、前記マイクロレンズアレイの前記マイクロレンズが形成された面の外側に、遮光性のマスクが配設された構成としてもよい。
マスクは、遮光性の部材で構成され、各マイクロレンズに対応して開口が設けられたアパーチャアレイとすることができる。このようなマスクを設けることにより、より効果的に消光比を高めることができる。
本発明によれば、マイクロレンズを透過した光の結像に関する特性が劣化するのを防ぐことができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る画像露光装置について説明する。
(画像露光装置の構成)
この画像露光装置は、図1に示すように、シート状の感光材料150を表面に吸着して保持する平板状の移動ステージ152を備えている。4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。移動ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この画像露光装置には、副走査手段としての移動ステージ152をガイド158に沿って駆動する後述のステージ駆動装置304(図15参照)が設けられている。
設置台156の中央部には、移動ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側には感光材料150の先端および後端を検知する複数(例えば2個)のセンサ164が設けられている。スキャナ162およびセンサ164はゲート160に各々取り付けられて、移動ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ162およびセンサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
スキャナ162は、図2および図3(B)に示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、感光材料150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置してある。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
露光ヘッド166による露光エリア168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。従って、移動ステージ152の移動に伴い、感光材料150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
また、図3(A)および(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が副走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本例では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
露光ヘッド16611〜166mnの各々は、図4および図5に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、米国テキサス・インスツルメンツ社製のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた後述のコントローラ302(図15参照)に接続されている。このコントローラ302のデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御については後述する。
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、このレンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。なお図4では、レンズ系67を概略的に示してある。
上記レンズ系67は、図5に詳しく示すように、ファイバアレイ光源66から出射した照明光としてのレーザ光Bを集光する集光レンズ71、この集光レンズ71を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータという)72、およびこのロッドインテグレータ72の前方つまりミラー69側に配置された結像レンズ74から構成されている。集光レンズ71、ロッドインテグレータ72および結像レンズ74は、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD50に入射させる。このロッドインテグレータ72の形状や作用については、後に詳しく説明する。
上記レンズ系67から出射したレーザ光Bはミラー69で反射し、TIR(全反射)プリズム70を介してDMD50に照射される。なお図4では、このTIRプリズム70は省略してある。
またDMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光Bを、感光材料150上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51は図4では概略的に示してあるが、図5に詳細を示すように、レンズ系52,54からなる第1結像光学系と、レンズ系57,58からなる第2結像光学系と、これらの結像光学系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ55と、から構成されている。
マイクロレンズアレイ55は、DMD50の各画素に対応する多数のマイクロレンズ55aが2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するようにDMD50の1024個×768列のマイクロミラーのうち1024個×256列だけが駆動されるので、それに対応させてマイクロレンズ55aは1024個×256列配置されている。またマイクロレンズ55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも41μmである。このマイクロレンズ55aは、一例として焦点距離が0.19mm、NA(開口数)が0.11である。なおマイクロレンズ55aの形状は一例として半円球状である。そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
上記第1結像光学系は、DMD50による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55上に結像する。そして第2結像光学系は、マイクロレンズアレイ55を経た像を1.6倍に拡大して感光材料150上に結像、投影する。したがって全体では、DMD50による像が4.8倍に拡大して感光材料150上に結像、投影されることになる。
なお本例では、第2結像光学系と感光材料150との間にプリズムペア73が配設され、このプリズムペア73を図5中で上下方向に移動させることにより、感光材料150上における像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、感光材料150は矢印F方向に副走査送りされる。
DMD50は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々画素(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられた矩形のマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された前記コントローラ302によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
また、DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度θ(例えば、0.1°〜5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図8(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビーム)53の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光ビーム53の走査軌跡を示している。
DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば1024個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば756組)配列されているが、図8(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム53の走査軌跡(走査線)のピッチP1が、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチP2より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。
また、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上が重ねて露光(多重露光)されることになる。このように、多重露光されることで、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。また、主走査方向に配列された複数の露光ヘッドの間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。
なお、DMD50を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を副走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
ファイバアレイ光源66は図9(A)に示すように、複数(例えば14個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合されている。図9(B)に詳しく示すように、光ファイバ31のマルチモード光ファイバ30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。
光ファイバ31の端部で構成されるレーザ出射部68は、図9(B)に示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバ31の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護板が配置されるのが望ましい。光ファイバ31の光出射端面は、光密度が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
本例では図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cm程度のクラッド径が小さい光ファイバ31が同軸的に結合されている。それらのマルチモード光ファイバ30,光ファイバ31は、それぞれのコア軸が一致する状態で光ファイバ31の入射端面をマルチモード光ファイバ30の出射端面に融着することにより結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、および複合型光ファイバの何れも適用可能である。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本例において、マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31はステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
ただし、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている多くの光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましい。一方、シングルモード光ファイバの場合、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。また、マルチモード光ファイバ30のコア径と光ファイバ31のコア径を一致させることが、結合効率の点から好ましい。
なお本発明においては、上述のようにクラッド径が互いに異なる2つのマルチモード光ファイバ、光ファイバ31を融着(いわゆる異径融着)して用いることは必ずしも必要ではなく、クラッド径が一定の光ファイバ(例えば図9(A)の例ならばマルチモード光ファイバ30)を複数本そのままバンドル状に束ねてファイバアレイ光源を構成してもよい。
レーザモジュール64は、図11に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,およびLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16および17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30とから構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個に限定されるものではなく、その他の個数が採用されてもよい。また、上述のような7個のコリメータレンズ11〜17に代えて、それらのレンズが一体化されてなるコリメータレンズアレイを用いることもできる。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長がほぼ共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総てほぼ共通(例えばマルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは50mW程度)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力は、最大出力以下で、互いに異なっていても構わない。また、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲において、上記405nm以外の波長で発振するレーザを用いてもよい。
上記の合波レーザ光源は、図12および図13に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、それらによって形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、そこにコリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
なお、図13においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
図14は、上記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。
コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図14の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
一方GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザ光B1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
したがって、各発光点から発せられたレーザ光B1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザ光B1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
次に図15を参照して、本例の画像露光装置における電気的な構成について説明する。
ここに示されるように全体制御部300には変調回路301が接続され、該変調回路301にはDMD50を制御するコントローラ302が接続されている。また全体制御部300には、レーザモジュール64を駆動するLD駆動回路303が接続されている。さらにこの全体制御部300には、前記移動ステージ152を駆動するステージ駆動装置304、温度検出センサ305、温度調整装置306が接続されている。
温度検出センサ305及び温度調整装置306は、図17(A)に示すように、マイクロレンズアレイ55の端部、すなわちマイクロレンズ55aが形成された領域以外の領域(マイクロレンズアレイ55の結像特性に影響を与えない領域)に各々に取り付けられている。
本実施形態に係るマイクロレンズアレイ55は、一例として図17(B)に示すようなモールド80を用いてモールド成形によって製造される。モールド80は、マイクロレンズアレイ55の形状に対応した形状、すなわち、マイクロレンズ55aの形状に対応した半円球状の凹部82が二次元状に配置された形状を有しており、このモールド80に変形しやすいガラスを入れてその形状に変形させた後に硬化させることによってマイクロレンズアレイ55を作製することができる。なお、モールド成形用のガラスの材質としては、株式会社オハラ製のL−BAL35(線膨張係数:66×10-7、軟化点:619°C)、L−TIM28(線膨張係数:101×10-7、軟化点:582°C)等がある。
このようにモールド成形に適したガラス材料によるマイクロレンズアレイ55は、石英ガラス(線膨張係数:5×10-7、軟化点:1600°C)等と比較して線膨張係数が大きく、温度変化によって形状が変化し、結像特性が劣化する場合がある。
そこで、全体制御部300では、温度検出センサ305によって検出されたマイクロレンズアレイ55の温度が、予め定めた温度範囲となるように、温度調整装置306を制御してマイクロレンズアレイ55の温度を調整する。
温度検出センサ305は、本実施形態では、温度変化に応じて電気抵抗値が変化するサーミスタを含んで構成される。なお、温度検出センサ305は、マイクロレンズアレイ55の温度を直接又は間接に検出できるものであればこれに限られるものではない。
温度調整装置306は、本実施形態では、ペルチエ素子(Peltier device)を含んで構成される。このペルチエ素子は、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方の金属へ熱が移動するというペルチエ効果(Peltier effect)を利用した板状の半導体素子であり、直流電流を流すと一方の面が吸熱し、反対面に発熱が起こる。また、電流の極性を逆転させると、その関係が反転する。従って、電流の極性を制御することでマイクロレンズアレイ55を冷却又は加熱することができると共に、電流値を制御することで冷却能力又は加熱能力を制御することができる。なお、温度調整装置306は、マイクロレンズアレイ55の温度を調整することができるものであればペルチエ素子に限らず他の構成でもよい。
(画像露光装置の動作)
次に、上記画像露光装置の動作について説明する。スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7(図11参照)の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,およびB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面上で収束する。
本例では、コリメータレンズ11〜17および集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザ光B1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザ光Bに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザ光B1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.9で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が50mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力315mW(=50mW×0.9×7)の合波レーザ光Bを得ることができる。したがって、14本の光ファイバ31全体では、4.4W(=0.315W×14)の出力のレーザ光Bが得られる。
画像露光に際しては、図15に示す変調回路301から露光パターンに応じた画像データがDMD50のコントローラ302に入力され、そのフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
感光材料150を表面に吸着した移動ステージ152は、図15に示すステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。移動ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられたセンサ164により感光材料150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。なお本例の場合、1画素部となる上記マイクロミラーのサイズは13.7μm×13.7μmである。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、結像光学系51により感光材料150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が画素毎にオンオフされて、感光材料150がDMD50の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光材料150が移動ステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、各露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
なお本例では、図16(A)および(B)に示すように、DMD50には、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に768組配列されているが、本例では、コントローラ302により一部のマイクロミラー列(例えば、1024個×256列)だけが駆動するように制御がなされる。
この場合、図16(A)に示すようにDMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図16(B)に示すように、DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する画素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動させる露光方式の場合には、副走査方向の画素を全部使用する必要はない。
スキャナ162による感光材料150の副走査が終了し、センサ164で感光材料150の後端が検出されると、移動ステージ152は、ステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
次に、図5に示したファイバアレイ光源66、集光レンズ71、ロッドインテグレータ72、結像レンズ74、ミラー69およびTIRプリズム70から構成されてDMD50に照明光としてのレーザ光Bを照射する照明光学系について説明する。ロッドインテグレータ72は例えば四角柱状に形成された透光性ロッドであり、その内部をレーザ光Bが全反射しながら進行するうちに、該レーザ光Bのビーム断面内強度分布が均一化される。なお、ロッドインテグレータ72の入射端面、出射端面には反射防止膜がコートされて、透過率が高められている。以上のようにして、照明光であるレーザ光Bのビーム断面内強度分布を高度に均一化できれば、照明光強度の不均一を無くして、高精細な画像を感光材料150に露光可能となる。
次に、全体制御部300で実行される制御のうち、マイクロレンズアレイ55の温度調整に関する制御について、図18に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図18に示す制御は、一例として画像露光装置の電源がオンされると実行される。
まず、ステップ200では、温度検出センサ305によって検出された温度(に対応する信号)を取り込む。
ステップ202では、取り込んだ温度が所定温度範囲外か否かを判断する。ここで、所定温度範囲とは、マイクロレンズアレイ55の結像特性の劣化を防ぐことができる温度範囲、すなわち、マイクロレンズアレイ55が温度変化によって形状等が変化しない温度範囲である。
そして、検出された温度が所定温度範囲外である場合、すなわち、マイクロレンズアレイ55の結像特性が劣化する恐れがある場合には、ステップ204へ移行する。一方、検出された温度が許容範囲内である場合には、ステップ200へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。
ステップ204では、冷却すべきか否かを判断する。すなわち検出された温度が所定温度範囲の上限値よりも高いのか、所定温度範囲の下限値よりも低いのかを判断する。そして、検出された温度が前記上限値よりも高い場合、すなわち冷却が必要な場合にはステップ206へ移行し、検出された温度が前記下限値よりも低い場合、すなわち加熱が必要な場合にはステップ208へ移行する。
ステップ206では、マイクロレンズアレイ55を冷却するように温度調整装置306に指示する。これにより、温度調整装置306は、冷却に必要な直流電流がペルチエ素子に所定時間供給されてマイクロレンズアレイ55が冷却される。なお、検出された温度に応じて冷却能力を調整してもよい。例えば検出された温度が高くなるに従って冷却能力を高くし、検出された温度が低くなるに従って冷却能力を低くする。これにより、検出された温度に応じて適切にマイクロレンズアレイ55を冷却することができる。
ステップ208では、マイクロレンズアレイ55を加熱するように温度調整装置306に指示する。これにより、温度調整装置306は、加熱に必要な直流電流がペルチエ素子に所定時間供給されてマイクロレンズアレイ55が加熱される。なお、検出された温度に応じて加熱能力を調整してもよい。例えば検出された温度が高くなるに従って加熱能力を低くし、検出された温度が低くなるに従って加熱能力を高くする。これにより、検出された温度に応じて適切にマイクロレンズアレイ55を加熱することができる。
このように冷却又は加熱された後は、再びステップ200へ戻って上記と同様の処理を繰り返す。このような処理を繰り返すことにより、マイクロレンズアレイ55の温度を一定の範囲内に維持することができ、結像特性が劣化するのを防ぐことができる。
なお、上記では冷却及び加熱の何れも実行可能としているが、冷却及び加熱の何れか一方のみを実行するようにしてもよい。
また、上記のような温度調整手段に代えて、または加えて、例えば図19に示すように、マイクロレンズアレイ55のマイクロレンズ55aが形成された面(以下、レンズ形成面という)と反対側の面(以下、反対面という)の全面に、マイクロレンズアレイ55の形状の変化を防止するための形状変化防止部材84を貼付した構成としてもよい。この場合、形状変化防止部材84は、少なくともマイクロレンズアレイ55を構成するガラスよりも線膨張係数が小さく且つ透光性を有する部材、例えば石英ガラスで構成することができる。このように線膨張係数が小さい石英ガラスをマイクロレンズアレイ55に貼付することにより、温度変化によってマイクロレンズアレイ55の形状が変化してしまうのを防ぐことができる。
なお、形状変化防止部材84は、石英ガラスに限らず線膨張係数が小さく且つ透光性を有する部材であれば他の部材でもよい
また、図19に示す構成では、マイクロレンズアレイ55の反対面に形状変化防止部材84を貼付した構成としているが、マイクロレンズアレイ55の形状の変化を防止することができるものであれば、マイクロレンズアレイ55のレンズ形成面及び反対面の少なくとも一方の面の一部(例えばその面の周囲等)に形状変化防止部材を形成してもよい。この場合、マイクロレンズアレイ55の結像特性に悪影響を及ぼさない領域に設けるのであれば、形状変化防止部材は透光性を有する部材で構成する必要はなく、金属部材で構成してもよい。この場合、金属部材を放熱手段として作用させることもできる。
なお、図20に示すように、各マイクロレンズ55aに対応して開口(アパーチャ)86が二次元状に配置されたアパーチャアレイ88をマイクロレンズアレイ55のレンズ形成面側に設けた構成としてもよい。これにより、マイクロレンズアレイ55を透過した余計な光がアパーチャアレイ88によって反射され、消光比を高めることができる。また、このような形状のアパーチャアレイを線膨張係数の大きい部材で構成し、マイクロレンズアレイ55の反対面に貼付するようにしてもよい。これにより、アパーチャアレイと形状変化防止部材とを兼用することができる。
なお、本実施形態では、マイクロレンズアレイ55の温度を直接検出すると共に、マイクロレンズアレイ55を直接温度調整する場合について説明したが、これに限らず、マイクロレンズアレイ55の周囲の温度を検出し、その周囲の雰囲気の温度を冷却又は加熱することでマイクロレンズアレイ55の温度を調整するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図5に示すように、マイクロレンズアレイ55と感光材料150との間に、レンズ系57,58からなる第2結像光学系とプリズムペア73とが配置された構成の露光ヘッドについて説明したが、図21に示すように、前記第2結像光学系及びプリズムペア73を省略した構成にも本発明を適用可能である。この場合、マイクロレンズアレイ55の集光位置に感光材料150が配置される構成とし、マイクロレンズアレイ55で集光された光ビームにより感光材料150が直接露光される構成となる。
本発明の一実施形態である画像露光装置の外観を示す斜視図である。 図1の画像露光装置のスキャナの構成を示す斜視図である。 (A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図である。 図1の画像露光装置の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 上記露光ヘッドの断面図である。 デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。 (A)および(B)はDMDの動作を説明するための説明図である。 (A)および(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置および走査線を比較して示す平面図である。 (A)はファイバアレイ光源の構成を示す斜視図、(B)はファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す正面図である。 マルチモード光ファイバの構成を示す図である。 合波レーザ光源の構成を示す平面図である。 レーザモジュールの構成を示す平面図である。 図12に示すレーザモジュールの構成を示す側面図である。 図12に示すレーザモジュールの構成を示す部分正面図である。 上記画像露光装置の電気的構成を示すブロック図である。 (A)および(B)は、DMDの使用領域の例を示す図である。 (A)は温度検出センサ及び温度調整装置が取り付けられた状態のマイクロレンズアレイの断面図、(B)はマイクロレンズアレイを作製するためのモールドの断面図である。 全体制御部で実行されるマイクロレンズアレイの温度調整に関する制御ルーチンのフローチャートである。 形状変化防止部材が貼付されたマイクロレンズアレイの断面図である。 マイクロレンズアレイのレンズ形成面側にアパーチャアレイを設けた形態を示す図である。 露光ヘッドの変形例を示す断面図である。
符号の説明
30 マルチモード光ファイバ
31 光ファイバ
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
51 結像光学系
55 マイクロレンズアレイ
62 マイクロミラー
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
68 レーザ出射部
80 モールド
84 形状変化防止部材(貼付部材)
88 アパーチャアレイ
90 マイクロレンズアレイ
94 モールド
150 感光材料
162 スキャナ
166 露光ヘッド
300 全体制御部
305 温度検出センサ(検出手段)
306 温度調整装置(温度調整手段)

Claims (6)

  1. 照射された光を各々変調する多数の画素部が2次元状に配列されてなる空間光変調素子と、
    この空間光変調素子に光を照射する光源と、
    前記空間光変調素子の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイと、
    を備えた画像露光装置において、
    前記マイクロレンズアレイの形状変化を防止する形状変化防止手段を備えたことを特徴とする画像露光装置。
  2. 前記形状変化防止手段は、前記マイクロレンズアレイの温度を検出する検出手段と、前記検出した温度が所定温度範囲内となるように前記マイクロレンズアレイの温度を調整する温度調整手段と、を含むことを特徴とする請求項1記載の画像露光装置。
  3. 前記形状変化防止手段は、前記マイクロレンズアレイの少なくとも一部に貼付され、前記マイクロレンズアレイよりも線膨張係数が小さい貼付部材を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像露光装置。
  4. 前記マイクロレンズアレイは、モールド成形により作製されて成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像露光装置。
  5. 前記マイクロレンズアレイの前記マイクロレンズが形成された面の外側に、遮光性のマスクが配設されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の画像露光装置。
  6. 前記空間光変調素子が、前記画素部としての微小ミラーが2次元状に配列されてなるDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の画像露光装置。
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