JP2006349231A - 陶芸窯の上扉開閉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータが、上扉を上向きに揺動させる際には揺動に要する力を補助し、上扉を下向きに揺動させる際には急激に揺動することのないように緩衝し、操作性の優れた上扉開閉構造を提供する。
【解決手段】オペレータが上扉3を上方に揺動する際にその力を補助するために、炉本体2の両側方にシリンダ装置4を夫々備え、このシリンダ装置のピストンロッドの先端部23aとシリンダ21の端部21cが、炉本体の側壁と上扉の側壁間に回動自在に連結されている。また、炉本体2の開口部を遮蔽する遮蔽位置において、シリンダ装置の軸方向が、斜め上方に向かって配設され、上扉を付勢するように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、炉本体の上方を開閉する上扉を備えた陶芸窯の上扉開閉構造に関する。
従来、粘土を原料として造形された陶芸作品を。所定の強度及び外観を得るために、焼成炉内で焼成する陶芸窯が知られている。そして、この陶芸窯において、上扉の一端側が炉本体に揺動自在に支持され、上扉を上下に揺動して炉本体の開口部を開放したり閉鎖したりする上扉の開閉構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、比較的大型の陶芸窯では、オペレータが上扉を上方に揺動する際に、上扉の重量によって操作性を損なう虞があるので、上扉の上方への揺動を補助するために、上扉が揺動する支点を境に、上扉の揺動側とは反対側に上扉を下方に付勢するバネ部材を備えているものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001―122656号公報 特開2000−007005号公報
しかしながら、上述の従来例の構成によれば、上扉の揺動に伴って、上扉と炉本体との揺動支点に応力集中が発生し易く、延いては、破損が生じる虞があった。また、バネ部材のバネ圧によって、上扉を上方に揺動させる際に上扉が上方に急に跳ね上がり、上扉を下方に揺動させる際に揺動に要する力が急激に変化し、操作性を損なう虞があった。
そこで、本発明は、オペレータが、上扉を上向きに揺動させる際には揺動に要する力を補助し、上扉を下向きに揺動させる際には急激に揺動することのないように緩衝し、上扉を下向きに揺動させる際には揺動に要する力が急激に変化することがないように緩衝し、操作性の優れた上扉開閉構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、上方に開口部を有する炉本体と、該炉本体の上方に配設され、一端側が炉本体上部に揺動自在に連結し、該一端側を支点として上下に揺動し前記開口部の開放と遮蔽を行う上扉と、該開口部を開放する向きに該上扉を付勢し、上扉の揺動を補助する揺動補助部材と、を備えた陶芸窯の上扉開閉構造であって、前記揺動補助部材は、前記炉本体の両側方に一対備えられ、当該揺動補助部材の一端が前記炉本体の側壁に回動自在に連結すると共に、他端が上扉の側壁に回動自在に連結し、前記上扉が前記炉本体の開口部を遮蔽する遮蔽位置において、前記一端が、前記他端よりも前記支点の近傍に位置して下方に配設され、前記一端から他端に向かって、前記上扉を付勢するように構成されている、ことを特徴とする。
請求項1に記載の陶芸窯の上扉開閉構造によれば、開口部を開放する向きに上扉を付勢し、上扉の回動を補助する揺動補助部材を備えた陶芸窯の上扉開閉構造であって、この揺動補助部材が、炉本体の両側方に一対備えられ、一端が炉本体の側壁に回動自在に連結すると共に、他端が上扉の側壁に回動自在に連結し、前記上扉が前記炉本体の開口部を遮蔽する遮蔽位置において、一端が他端よりも支点の近傍に位置して下方に配設され、一端から他端に向かって、上扉を付勢するように構成されているので、上扉の上下方向の揺動に伴って、揺動補助部材の他端が上扉と一体となって一端を支点に揺動し、オペレータが、上扉を上向きに揺動させる際には揺動に要する力を補助し、上扉を下向きに揺動させる際には急激に揺動することのないように緩衝し、操作性を向上できる。また、炉本体の両側方に一対の揺動補助部材を備えたので、その接続部の応力集中を低減し破損を防止できる。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の陶芸窯の上扉開閉構造において、前記揺動補助部材は、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられ、該シリンダ内を二室に画成するピストンと、基端側が前記ピストンに連結され、先端側が前記シリンダの外方に突出したピストンロッドと、を備え、前記シリンダ内には、前記ピストンロッドに軸方向の反力を加える圧縮ガスが充填され、前記ピストンロッドの先端部と、前記シリンダの該ピストンロッドとは反対側に位置する外端部とが、前記炉本体の側壁と前記上扉の側壁間に連結されている、ことを特徴とする。
請求項2に記載の陶芸窯の上扉開閉構造によれば、上扉の揺動に伴って、シリンダの外端部が上扉と一体となって揺動し、上扉の遮蔽位置から開放位置に向かう揺動範囲では、シリンダの外端部がピストンロッドの先端から除々に遠ざかる回動軌跡となるので、ピストンロッドの先端部からシリンダの外端部に至る両端間の長さが除々に長くなり、ピストンがピストンロッドの突出方向に摺動し、一方、上扉の開放位置から遮蔽位置に向かう揺動範囲では、ピストンロッドの先端部からシリンダの外端部に至る両端間の長さが除々短くなり、ピストンがピストンロッドの突出方向に摺動する。
そして、請求項2に記載の陶芸窯の上扉開閉構造は、上扉を上方へ揺動させる際には、圧縮ガスの反力によって揺動を促進する力を発現させ、上扉の下方への揺動する際には、上扉が急激に揺動することのないように、圧縮ガスの反力によって緩衝力を発現させ、オペレータの操作性を向上できる。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の陶芸窯の上扉開閉構造において、前記ピストンには、前記シリンダ内の二室を連通する連通路が形成され、前記シリンダ内には、前記ピストンの摺動に伴って前記連通路を流動し、前記ピストンロッドに軸方向の反力を加える流体が充填されている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の陶芸窯の上扉開閉構造によれば、前記ピストンには、前記シリンダ内の二室を連通する連通路が形成され、前記シリンダ内には、前記ピストンの摺動に伴って前記連通路を流動し、前記ピストンロッドに軸方向の反力を加える流体が充填されているので、扉を上方へ揺動させる際には、圧縮ガスの反力によって揺動を促進する力を発現させると共に、流体が連通路を流動する流動抵抗によって上扉が上方に急に跳ね上がることのないように揺動を緩衝し、上扉の下方への揺動する際には、連通路を流動する流体の流動抵抗によって緩衝力を発現させ、オペレータの操作性を向上できる。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の陶芸窯の上扉開閉構造において、前記シリンダの外周をスライド自在に覆うと共に、基端部が前記ピストンロッドの先端側に連結された筒状部材が備えられ、前記上扉の揺動に伴って、前記筒状部材が前記シリンダに沿ってスライドし、前記上扉が前記炉本体の開口部を開放する所定の開放位置において、該筒状部材が前記シリンダ外周から離脱して、該筒状部材の先端部が前記シリンダの開口端部に当接し、前記シリンダ方向への前記ピストンロッドの移動を係止するように構成されている、ことを特徴とする。
請求項4に記載の陶芸窯の上扉開閉構造によれば、上扉の揺動に伴って、筒状部材がシリンダに沿ってスライドし、所定の開放位置において、筒状部材がシリンダ外周から離脱して、筒状部材の先端部がシリンダの開口端部に当接し、シリンダ方向へのピストンロッドの移動を係止するように構成されているので、下方に向かう上扉の揺動を所定の開放位置で係止でき、利便性を向上できる。
また、請求項4に記載の陶芸窯の上扉開閉構造は、請求項5に記載の発明のように、前記筒状部材が、ピストンロッドの先端側に対して、前記基端部を支点に揺動自在に連結され、該筒状部材を、軸方向と直交する向きの一方側に付勢する付勢部材が備えられていることにより、所定の開放位置において、筒状部材が、シリンダ外周から離脱すると共に、付勢部材の付勢圧によって先端部が揺動し、筒状部材の先端部をシリンダの開口端部に当接できる。
また、請求項1乃至請求項5の何れか記載の陶芸窯の上扉開閉構造は、請求項6に記載の発明のように、前記遮蔽位置において、前記上扉の側壁に連結する揺動補助部材の他端が、前記炉本体の上面よりも下方に位置し、この位置から上方に延出する取付部材を介して、前記上扉の側壁に連結されていることにより、炉内の高温ガスが炉本体の開口部から外方に流出しても、揺動補助部材への接触を低減でき、揺動補助部材の損傷を低減できる。
本発明の陶芸窯の上扉の開閉構造によれば、上扉の上下方向の揺動に伴って、揺動補助部材の他端が上扉と一体となって一端を支点に揺動し、オペレータが、上扉を上向きに揺動させる際には揺動に要する力を補助し、上扉を下向きに揺動させる際には急激に揺動することのないように緩衝し、操作性を向上できる。また、炉本体の両側方に夫々揺動補助部材備えたので、その接続部の応力集中を低減でき、破損を防止できる。
また、本発明の陶芸窯の上扉の開閉構造によれば、揺動補助部材は、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に設けられ、該シリンダ内を二室に画成するピストンと、基端側が前記ピストンに連結され、先端側がシリンダの外方に突出したピストンロッドと、を備え、シリンダ内には、ピストンロッドに軸方向の反力を加える圧縮ガスが充填され、ピストンロッドの先端と、シリンダのピストンロッドとは反対側に位置する外端部とが、炉本体の側壁と上扉の側壁間に連結されているので、上扉を上方へ揺動させる際には、圧縮ガスの反力によって揺動を促進する力を発現させ、上扉の下方への揺動する際には、圧縮ガスの反力によって緩衝力を発現させ、オペレータの操作性を向上できる。
また、本発明の陶芸窯の上扉の開閉構造によれば、ピストンには、シリンダ内の二室を連通する連通路が形成され、シリンダ内には、ピストンの摺動に伴って連通路を流動し、ピストンロッドに軸方向の反力を加える流体が充填されているので、扉を上方へ揺動させる際には、圧縮ガスの反力によって揺動を促進する力を発現させると共に、流体が連通路を流動する流動抵抗によって上扉が上方に急に跳ね上がることのないように揺動を緩衝し、上扉の下方への揺動する際には、急激に揺動することがないように、連通路を流動する流体の流動抵抗によって緩衝力を発現させ、オペレータの操作性を向上できる。
また、本発明の陶芸窯の上扉の開閉構造によれば、上扉の揺動動作に伴って、筒状部材がシリンダに沿ってスライドし、所定の開放位置において、筒状部材がシリンダ外周から離脱して、筒状部材の先端部がシリンダの開口端部に当接し、シリンダ方向へのピストンロッドの移動を係止するように構成されているので、下方に向かう上扉の揺動を所定の開放位置で係止でき、利便性を向上できる。
また、本発明の陶芸窯の上扉の開閉構造によれば、揺動補助部材が、炉本体の遮蔽位置において、上扉の側壁に連結する他端が、前記炉本体の上面よりも下方に位置し、この位置から上方に延出する取付部材を介して、上扉の側壁に連結されているので、炉内の高温ガスが炉本体の開口部から外方に流出しても、揺動補助部材への接触を低減でき、揺動補助部材の損傷を低減できる。
次に、本発明の陶芸窯の扉の開閉構造の一実施例を、図面にもとづいて説明する。図1は、本発明の一実施例の陶芸窯の外観を表す外観図であって、(a)が上方から視た平面図、(b)は、正面から視た正面図、図2は、同実施例の陶芸窯の上扉開閉構造を表す外観図であって、(a)が遮蔽位置を表す図、(b)が開放位置を表す図、図3は、同実施例の陶芸窯の上扉開閉構造を表す外観斜視図、図4は、同実施例の陶芸窯の上扉揺動構造に用いられるシりンダ装置の構成を表す図であって、(a)が上扉の遮蔽位置に対応する図、(b)が、上扉の遮蔽位置と開放位置との中間位置に対応する図、(c)が上扉の開放位置に対応する図である。
図1に表したように、陶芸窯1は、上方が開口し十角形の形状に形成された炉本体2と、炉本体2の開口部2bを覆うように炉本体2に開閉自在に装着された上扉3と、上扉3の揺動を補助する一対のシリンダ装置(所謂、本発明における揺動補助部材である。)4、5と、炉本体2内の温度を制御する制御装置6とを備えている。
炉本体2は、金属性の外枠と、外枠の内部に設けられた耐火レンガ製の内枠とから構成され、この内枠の上方が開口され、陶芸作品が収納されて焼成される開口部2bを備えている。また、内枠の内周には、螺旋状の溝が形成されて、この溝にヒータとしての熱線が装着されている。
次に、本実施例における陶芸窯1の上扉3の開閉構造を説明する。図1、図3に表したように、上扉3は、炉本体2の一端側に備えた回転軸7を支点として、上下に揺動し炉本体2上方の開口部2bの開放と遮蔽を行うように構成されている。詳しくは、炉本体2の一端側に、回転軸7を支持する回転軸支持金具8が固定され、この回転軸7に、上扉3が上扉支持金具9を介して揺動自在に係合している。また、回転軸支持金具8は、炉本体2の周壁にボルトを介して固定され、上扉支持金具9は、上扉3の周壁にボルトを介して固定されている。また、上扉3の他端側には、オペレータが上扉3を開閉する際に把持する取っ手12が備えられている。
次に、図1(a)に表したように、シリンダ装置4、5は、回転軸7と取っ手12を結ぶ線X−Xを対象軸として、炉本体2の両側方の夫々に備えられている。シリンダ装置4、5は、ピストンロッドの先端部23aが、取付金具10、11及び回転軸36を介して、炉本体2の側壁に揺動自在に連結すると共に、シリンダ21の外端部21cが、取付金具35(所謂、本発明における取付部材である。)及び回転軸37を介して上扉3の側壁に揺動自在に連結している。また、図1(b)に表したように、シリンダ装置4、5は、上扉3が炉本体2の開口部2bを遮蔽する遮蔽位置において、ピストンロッドの先端部23aが、シリンダの外端部21cよりも回転軸7の近傍に位置して下方に配設され、ピストンロッドの先端部23aからシリンダ21の外端部21cに向かって、上扉を付勢するように構成されている。
次に、シリンダ装置4、5は、図4に表したように、シリンダ21、シリンダ21内に摺動可能に設けられ、シリンダ21内を二室21a、21bに画成するピストン22、ピストン22に設けられ、シリンダ21内の二室21a、21bを連通する連通路22a、基端部23bがピストン22に連結され、先端部23aがシリンダ21の外方に突出したピストンロッド23、ピストン22を介してシリンダ21の底部側に配設されシリンダ21内に摺動可能に設けられたフリーピストン24、シリンダ21の開口側に設けられ、開口部を密閉するシール材25及びピストンロッド23の摺動を案内するガイド体26、等を備えている。
また、シリンダ装置4、5は、フリーピストン24とシリンダ21の底壁との間には、圧縮ガス(本実施例では、窒素ガスである。)Gが充填され、シリンダ21内の二室21a、21bには、ピストン22の摺動に伴って連通路22aを流動するオイル(所謂、本発明における流体である。)Oが充填されている。
また、シリンダ装置4、5は、ピストンロッド23の先端23aに、炉本体2の側壁に回転軸(図2中の符号36)を介して回動自在に係合する係合孔23dを備えると共に、シリンダ21のピストンロッド23とは反対側に位置する外端部21cに、上扉3の側壁に回転軸(図2中の符号37)を介して回動自在に係合する係合孔21dを備えている。
また、シリンダ装置4は、シリンダ21の外周をスライド自在に覆うと共に、基端部31bがピストンロッド23の先端側に支持ピン38を介して連結された筒状部材31が備えられ、シリンダ22の摺動に伴って、筒状部材31がシリンダ22の外周に沿ってスライドし、上扉3が炉本体2の開口部を開放する所定の開放位置(図2(b)の位置)において、筒状部材31がシリンダ22の外周から離脱して、筒状部材31の先端部31aがシリンダ21の開口端部21fに当接し、シリンダ21方向へのピストンロッド23のスライドを係止するように構成されている。
筒状部材31は、基端部31bが支持ピン38を介して、揺動自在にシリンダロッド23に係合し、筒状部材31を軸方向と直交する向きの一方側に付勢する板バネ(所謂、本発明における付勢部材である。)32、33を備えている。また、板バネ32と板バネ33は、互いに径方向に対向する位置に配設され、且つ軸方向にずらして配設され、上扉3の遮蔽位置においては、夫々、シリンダ21の外周に当接してシリンダ21を径方向に付勢し、上扉3が炉本体2を開放する所定の開放位置(図2の(a))においては、一方の板バネ33がシリンダ21の外周から離脱し、他方の板バネ32のみがシリンダ21の外周に当接して、シリンダ21を径方向の一方側(所謂、本発明における、軸方向と直交する向きの一方側である。)に付勢するように構成されている。
図2(a)に表したように、シリンダ装置4、5は、上扉2が炉本体2を遮蔽する遮蔽位置において、上扉3の側壁に連結するシリンダ21の外端部21cが、炉本体2の上面2cよりも下方に位置し、この位置から上方に延出する取付部材35を介して、上扉3の側壁に連結されている。
次に、前記の構成を有する陶芸窯1の上扉開閉構造の動作を、図2、図4を用いて説明する。まず、シリンダ装置4、5は、図2(a)に表したように、上扉3が炉本体2を遮蔽する遮蔽位置においては、ピストンロッド23の先端部23aからシリンダ21の外端部21cが、斜め上方に向かって配設されている。そして、この際、シリンダ装置4、5は、ピストンロッド23がシリンダ21内に最も深く挿入され、軸方向に圧縮ガスGの反力を受け、上扉3を上方に揺動する力を発現する。
次に、オペレータが取っ手6を把持し、図2(a)の遮蔽位置から図2(b)の開放位置に向けて上扉3を上方に揺動させると、シリンダ21の外端部21cが、上扉3と一体となって揺動する。
この際、ピストンロッド23の先端部23aからシリンダ21の外端部21cまでの距離が、除々に遠ざかる揺動軌跡となるので、シリンダ装置4、5は、図4(a)〜(c)のように、ピストン22がシリンダ21の開口側に向かって摺動し、ピストンロッド23が筒状部材31と共にシリンダ21の外方へ徐徐に突出する。
そして、シリンダ装置4、5は、上扉3の上方に向かう揺動に伴って、オイルOが連通路22aを流動する流動抵抗が発現し、上扉3の上方への急激な揺動を緩和する。
次いで、図2(b)に表したように上扉3が開放位置に至ると、シリンダ装置4、5は、図4(c)に表したように、一方の板バネ33がシリンダ21の外周から離脱して、他方の板バネ32のみがシリンダ21に当接し、板バネ32の付勢力により、筒状部材21がシリンダ21に対して揺動し、筒状部材31の先端部31aがシリンダ21の開口端部21fに当接して、シリンダ21方向へのピストンロッド23のスライドを係止し、延いては、上扉3の下方に向かう揺動を係止する。
次に、炉本体2を開放状態(図2(b)の状態)から遮蔽状態にする際には、オペレータが、筒状部材31の先端を把持して揺動させ、筒状部材31の先端部の中心とシリンダ21の中心とを合わせ、筒状部材31の先端部31aとシリンダ21の開口端部21fとの当接を解除すると共に、取っ手6を把持し遮蔽位置(図2(a)の位置)に向けて上扉3を下方に揺動させるとよい。
この際、シリンダ21の外端部21が、上扉3と一体となって揺動し、ピストンロッド23の先端部23aからシリンダ21の外端部21cまでの距離が、除々に近づく揺動軌跡となるので、シリンダ装置4、5は、図4(c)〜(a)のように、ピストン22がシリンダ21の底壁側に向かって摺動し、ピストンロッド23が筒状部材31と共にシリンダ21に向かってスライドする。そして、上扉3が炉本体2の開口部2b上面に重なった位置で、上扉3の下方への揺動が停止する。
この際、シリンダ装置4、5は、上扉3の下方に向かう揺動に伴って、圧縮ガスGによる反力と共に、オイルOが連通路22aを流動する流動抵抗が発現し、上扉3の下方への急激な揺動を緩和する。
以下に、前記の構成を有する陶芸窯1の上扉開閉構造の作用効果を記載する。
本実施例に記載の陶芸窯1の上扉開閉構造によれば、、炉本体2の両側方にシリンダ装置4、5を夫々備え、ピストンロッド23の先端部23aが炉本体2の側壁に回動自在に連結すると共に、シリンダ21の外端部21cが上扉3の側壁に回動自在に連結し、先端部23aが、外端部21cよりも、上扉3の揺動支点の近傍に位置して下方に配設され、先端部23aから外端部21cに向かって、上扉3を付勢するように構成されているので、上扉3の上下方向の揺動に伴って、シリンダ21の外端部21cが上扉3と一体となって揺動し、オペレータが、上扉3を上向きに揺動させる際には揺動に要する力を補助し、上扉3を下向きに揺動させる際には急激に揺動することのないように緩衝し、操作性を向上できる。また、炉本体2の両側方の夫々にシリンダ装置を備えたので、その接続部の応力集中を低減でき、破損を防止できる。
また、本実施例の陶芸窯1の上扉開閉構造は、シリンダ装置4に、シリンダ21の外周をスライド自在に覆うと共に、基端部31bがピストンロッド23の先端側に連結された筒状部材31が備えられ、上扉3の揺動に伴って、筒状部材31がシリンダ21に沿ってスライドし、上扉3の所定の開放位置において、筒状部材31がシリンダ21の外周から離脱して、筒状部材31の先端部31aがシリンダ21の開口端部21fに当接し、シリンダ21方向へのピストンロッド23の移動を係止するように構成されているので、所定の開放位置で、下方に向かう上扉3の揺動を係止でき、利便性を向上できる。
また、本実施例の陶芸窯の上扉開閉構造は、シリンダ装置4、5が、上扉3の遮蔽位置において、上扉3の側壁に連結する外端部21cが、炉本体2の上面よりも下方に位置し、この位置から上方に延出する取付部材35を介して、上扉3の側壁に連結されていることにより、炉内の高温ガスが炉本体2の開口部2bから外方に流出しても、シリンダ装置4、5への接触を低減でき、シリンダ装置4、5の損傷を低減できる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでなく、種各の態様を取ることができる。例えば、本実施例の陶芸窯1の上扉開閉構造は、炉本体の両側方にシリンダ装置を夫々1個づつ備えたが、複数個備えてもよい。
また、本実施例の陶芸窯1の上扉開閉構造は、シリンダ21内に圧縮ガスGとオイルOの両者を充填したが、圧縮ガスGのみを充填してもよい。その際、フリーピストン24を除き、ピストン22に画成される二室に圧縮ガスを充填すればよい。また、シリンダ内に、フリーピストン24を装着することなく、圧縮ガスGとオイルOの両者を充填してもよい。さらに、シリンダ装置4、5に、連通路22aを開閉する弁機構を備え、この弁機構の開閉させることによって、ピストン22の摺動を係止したり係止を解除したりして上扉3の揺動の係止及び係止の解除を行うようにしてもよい。
本発明の一実施例の陶芸窯の外観を表す外観図であって、(a)が上方から視た平面図、(b)は、正面から視た正面図である。 同実施例の陶芸窯の上扉開閉構造を表す外観図であって、(a)が遮蔽位置を表す図、(b)が開放位置を表す図である。 同実施例の陶芸窯の上扉開閉構造を表す外観斜視図である。 同実施の陶芸窯の上扉開閉構造に用いられるシりンダ装置の構成を表す図であって、(a)が上扉の遮蔽位置に対応する構成図、(b)が、上扉の遮蔽位置と開放位置との中間位置に対応する構成図である。、(c)が上扉の開放位置に対応する構成図である。
符号の説明
1…陶芸窯、2…炉本体、2b…開口部、2c…上面、3…上扉、4,5…シリンダ装置、6…制御装置、7…回転軸、8…回転軸支持金具、9…上扉支持金具、10,11,35…取付金具、12…取っ手、21…シリンダ、21c…外端部、21d,23d…係合孔、21f…開口端部、22…ピストン、22a…連通路、23…ピストンロッド、23a…先端部、23b…基端部、24…フリーピストン、25…シール材、26…ガイド体、31…筒状部材、31a…先端部、32,33…板バネ、36,37…回転軸、38…支持ピン。

Claims (6)

  1. 上方に開口部を有する炉本体と、該炉本体の上方に配設され、一端側が炉本体上部に揺動自在に連結し、該一端側を支点として上下に揺動し前記開口部の開放と遮蔽を行う上扉と、該開口部を開放する向きに該上扉を付勢し、上扉の揺動を補助する揺動補助部材と、
    を備えた陶芸窯の上扉開閉構造であって、
    前記揺動補助部材は、
    前記炉本体の両側方に一対備えられ、
    当該揺動補助部材の一端が前記炉本体の側壁に回動自在に連結すると共に、他端が上扉の側壁に回動自在に連結し、
    前記上扉が前記炉本体の開口部を遮蔽する遮蔽位置において、
    前記一端が、前記他端よりも前記支点の近傍に位置して下方に配設され、
    前記一端から他端に向かって、前記上扉を付勢するように構成されている、
    ことを特徴とする陶芸窯の上扉開閉構造。
  2. 前記揺動補助部材は、
    シリンダと、
    該シリンダ内に摺動可能に設けられ、該シリンダ内を二室に画成するピストンと、
    基端側が前記ピストンに連結され、先端側が前記シリンダの外方に突出したピストンロッドと、
    を備え、
    前記シリンダ内には、前記ピストンロッドに軸方向の反力を加える圧縮ガスが充填され、
    前記ピストンロッドの先端部と、前記シリンダの該ピストンロッドとは反対側に位置する外端部とが、前記炉本体の側壁と前記上扉の側壁間に連結されている、

    ことを特徴とする請求項1に記載の陶芸窯の上扉開閉構造。
  3. 前記ピストンには、前記シリンダ内の二室を連通する連通路が形成され、前記シリンダ内には、前記ピストンの摺動に伴って前記連通路を流動し、前記ピストンロッドに軸方向の反力を加える流体が充填されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の陶芸窯の上扉開閉構造。
  4. 前記シリンダの外周をスライド自在に覆うと共に、基端部が前記ピストンロッドの先端側に連結された筒状部材が備えられ、
    前記上扉の揺動に伴って、前記筒状部材が前記シリンダに沿ってスライドし、
    前記上扉が前記炉本体の開口部を開放する所定の開放位置において、該筒状部材が前記シリンダ外周から離脱して、該筒状部材の先端部が前記シリンダの開口端部に当接し、前記シリンダ方向への前記ピストンロッドの移動を係止するように構成されている、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の陶芸窯の上扉開閉構造。
  5. 前記筒状部材が、ピストンロッドの先端側に対して、前記基端部を支点に揺動自在に連結され、
    該筒状部材を、軸方向と直交する向きの一方側に付勢する付勢部材が備えられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載の陶芸窯の上扉開閉構造。
  6. 前記揺動補助部材は、
    前記遮蔽位置において、
    前記上扉の側壁に連結する他端が、前記炉本体の上面よりも下方に位置し、この位置から上方に延出する取付部材を介して、前記上扉の側壁に連結されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか記載の陶芸窯の上扉開閉構造。
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