JP2006348876A - 蒸気供給システム及び発電プラント - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギー効率の高い蒸気供給システムを提供する。
【解決手段】 蒸気供給システムS1は、多段に組み合わされた複数のヒートポンプ回路HP1,HP2と、被加熱媒体の供給経路100とを備える。供給経路100を流れる被加熱媒体は、複数のヒートポンプ回路HP1,HP2の各々で順次加熱される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気供給システム及び発電プラントに関する。
蒸気供給システムとしては、ボイラの燃焼部で燃料を燃焼させて被加熱媒体を加熱する構成が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−249450号公報
ボイラのエネルギー効率は一般に約0.8(80%)である。環境問題に対する意識の高まりとともに、蒸気供給システムに関して、より一層のエネルギー効率の向上が望まれている。
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、エネルギー効率の高い蒸気供給システムを提供することにある。
本発明の蒸気供給システムは、多段に組み合わされた複数のヒートポンプ回路と、前記ヒートポンプ回路とは別の独立した経路である被加熱媒体の供給経路と、を備えてなり、前記供給経路を流れる前記被加熱媒体が、前記複数のヒートポンプ回路の各々で順次加熱されて蒸気となることを特徴とする。
この蒸気供給システムによれば、独立した経路を流れる被加熱媒体が複数のヒートポンプ回路の各々で順次加熱されて蒸気となる。そして、複数のヒートポンプ回路の使用により、エネルギー効率の向上を図ることができる。すなわち、ヒートポンプ回路の成績係数は、被加熱媒体の入力温度と出力温度との差に応じて変化するものの、複数のヒートポンプ回路を使用して加熱温度領域を複数段に分けて順次加熱を行うことにより、ボイラに比べて高いエネルギー効率が得られる。
上記の蒸気供給システムにおいて、前記複数のヒートポンプ回路は、吸熱部、圧縮部、放熱部、及び膨張部をそれぞれ含む第1ヒートポンプ回路と第2ヒートポンプ回路とを有しており、前記第1ヒートポンプ回路と前記第2ヒートポンプ回路とは、互いに熱交換する関係にあり、前記第1ヒートポンプ回路は、前記第2ヒートポンプ回路の熱媒体と前記供給経路を流れる前記被加熱媒体とを加熱する構成とすることができる。
この構成によれば、第1ヒートポンプ回路によって被加熱媒体に対する比較的低温域の加熱が行われ、第2ヒートポンプ回路によって被加熱媒体に対する比較的高温域の加熱が行われる。
この場合、例えば、前記供給経路の比較的上流位置で、前記第1ヒートポンプ回路の放熱部と前記第2ヒートポンプ回路の吸熱部と前記供給経路の一部とが互いに隣接して配設され、前記供給経路の比較的下流位置で、前記第2ヒートポンプ回路の放熱部と前記供給経路の一部とが互いに隣接して配設されている構成とすることができる。
また、前記複数のヒートポンプ回路が、3段以上に組み合わされていることにより、比較的高温の蒸気供給が可能となる。
また、上記の蒸気供給システムにおいて、前記複数のヒートポンプ回路で使用されるエネルギーを蓄えるエネルギー蓄積部をさらに備える構成とすることができる。
この場合、前記エネルギー蓄積部は、蓄電装置を含む構成とすることができる。
また、前記エネルギー蓄積部は、夜間電力を利用して前記エネルギーを蓄えることが好ましい。
また、上記の蒸気供給システムにおいて、前記複数のヒートポンプ回路で加熱された前記被加熱媒体を蓄える蓄熱槽をさらに備える構成とすることができる。
本発明の発電プラントは、本発明の蒸気供給システムと、前記蒸気供給システムから供給される蒸気を用いて発電する発電機と、を備えることを特徴とする。
この発電プラントにおいて、蒸気を復水させる復水器をさらに備えており、前記蒸気供給システムは、前記復水器内の熱を汲み上げる構成とするのが好ましい。
本発明の蒸気供給システムによれば、ヒートポンプ回路を用いた多段順次加熱により、エネルギー効率の向上を図ることができる。また、この蒸気供給システムにおいて、ヒートポンプで使用されるエネルギーを蓄えるエネルギー蓄積部をさらに備えることにより、夜間電力の利用が可能となり、運転コストの低減を図ることができる。
本発明の発電プラントによれば、本発明の蒸気供給システムから供給される蒸気を用いて発電することにより、エネルギー効率の向上を図ることができる。
以下、本発明の蒸気供給システムについて図面を参照して説明する。
図1は、本発明の蒸気供給システムを概念的に示す図である。
図1において、蒸気供給システムS1は、多段(本例では2段)に組み合わされた複数のヒートポンプ回路(第1ヒートポンプ回路HP1、第2ヒートポンプ回路HP2)と、被加熱媒体(本例では水)の供給経路100とを備えて構成されている。
第1及び第2ヒートポンプ回路HP1,HP2はそれぞれ、蒸発、圧縮、凝縮、及び膨張の各工程からなるサイクルにより、低温の物体から熱を汲み上げ、高温の物体に熱を与える装置である。ヒートポンプは一般に、エネルギー利用効率が比較的高く、また、結果として、CO2等の排出量が比較的少く、環境によいという利点を有する。
具体的に、第1ヒートポンプ回路HP1は、吸熱部11、圧縮部12、放熱部13、及び膨張部14を含み、これらは配管を介して順次接続されている。同様に、第2ヒートポンプ回路HP2は、吸熱部21、圧縮部22、放熱部23、及び膨張部24を含み、これらは配管を介して順次接続されている。吸熱部11,21は、吸熱機能を有し、熱媒体が吸熱する際、その吸収熱に相当する熱を各サイクル外の熱源から吸収する。また、放熱部13,23は、放熱機能を有し、熱媒体が放熱する際、その放出熱に相当する熱を各サイクル外の熱源に与える。圧縮部12,22は、圧縮機等によって熱媒体を圧縮する。この際、通常熱媒体は昇温することとなる。また、上記圧縮機には動力を供給する必要がある。膨張部14,24は、減圧弁またはタービン等によって熱媒体を膨張させる。この際、通常、熱媒体は温度降下することとなる。また、タービンを使用した場合には動力を取り出すことができ、例えば上記圧縮機の動力としてもよい。そして、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13と第2ヒートポンプ回路HP2の吸熱部21とが互いに熱交換する関係にあり、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13で放出される熱が第2ヒートポンプ回路HP2の吸熱部21で吸収される。2段構成により、この蒸気供給システムS1では、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13における放熱温度に比べ、第2ヒートポンプ回路HP2の放熱部23における放熱温度が高くなっている。ヒートポンプ回路の熱媒体としては、フロン系媒体、アンモニア、水、二酸化炭素、空気などの公知の様々な熱媒体が適用される。
ここで、図1に示すように、被加熱媒体である水の流れ方向に関して、供給経路100の比較的上流位置で、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13と第2ヒートポンプ回路HP2の吸熱部21と供給経路100の一部とが互いに隣接して配設されており、それらは一つの熱交換器(第1熱交換器HE1)を構成している。すなわち、第1熱交換器HE1は、第1ヒートポンプ回路HP1を流れる熱媒体に対して第2ヒートポンプ回路HP2を流れる熱媒体と供給経路100を流れる水とが対向して流れる3流体向流型の熱交換構造を有している。そして、第1熱交換器HE1では、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13からの熱によって、第2ヒートポンプ回路HP2の熱媒体と供給経路100の水とが同時に加熱される。なお、第1熱交換器HE1は、上記向流型に限らず、例えば、高温熱媒と低温熱媒とが並行して流れる平行流型の熱交換構造を有してもよい。
また、供給経路100の比較的下流位置で、第2ヒートポンプ回路HP2の放熱部23と供給経路100の一部とが互いに隣接して配設されており、それらは、別の一つの熱交換器(第2熱交換器HE2)を構成している。すなわち、第2熱交換器HE2は、第2ヒートポンプ回路HP2を流れる熱媒体に対して供給経路100を流れる水が対向して流れる2流体向流型の熱交換構造を有している。そして、第2熱交換器HE2では、第2ヒートポンプ回路HP2の放熱部23から放出される熱によって、供給経路100の水が加熱される。
上記構成の蒸気供給システムS1では、供給経路100を流れる水が、2段のヒートポンプ回路HP1,HP2の各々によって順次加熱される。すなわち、供給経路100を流れる水は、第1ヒートポンプ回路HP1によって所定の温度まで加熱された後、第2ヒートポンプ回路HP2によって加熱されてさらに温度上昇して蒸発して蒸気となる。そして、蒸気供給システムS1からの蒸気は、外部の所定設備、例えば製造設備、調理設備、空調設備、発電設備などに供給される。
このように、この蒸気供給システムS1では、被加熱媒体(水)に対する加熱温度領域のうち、比較的低温域の加熱に第1ヒートポンプ回路HP1を用い、比較的高温域の加熱に第2ヒートポンプ回路HP2を用いる。例えば、20℃〜90℃までの加熱に第1ヒートポンプ回路HP1を用い、90℃〜161℃の加熱に第2ヒートポンプ回路HP2を用いる。
ボイラのエネルギー効率は一般に約0.8(80%)であるのに対して、ヒートポンプのエネルギー効率としての成績係数(COP:coefficient of performance)は一般に2.5〜5.0である。ヒートポンプの成績係数は、被加熱媒体の入力温度と出力温度との差に応じて変化し、その温度差が大きすぎると成績係数が低下する場合がある。そのため、水から水蒸気を発生させる場合などの比較的広い加熱温度領域に対して、複数のヒートポンプを用いるともに、その加熱温度領域を複数段に分けて順次加熱することにより、ボイラに比べて高いエネルギー効率を得ることが可能となる。
ここで、試算例を示す。水の加熱温度領域を20℃〜161℃(0.8MPaの飽和蒸気)とする。この温度領域の加熱にボイラを用いた場合、所要一次エネルギーは約335×10J/kgである。これに対して、上記温度領域の加熱にヒートポンプ(HP1、HP2)を用い、かつ2段階(HP1:20℃〜90℃、HP2:90℃〜161℃)に分けて順次加熱を行う場合、所要一次エネルギーは約295×10J/kgとなる。すなわち、ヒートポンプを用いた2段順次加熱により、約14%の一次投入エネルギーが低減される。なお、上記試算では、ボイラ効率を80%、1台あたりのヒートポンプのCOPを4、発電効率(送電端、送電ロス含む)を38%、とした。また、ボイラの一次投入エネルギーは燃料熱量から求め、ヒートポンプの一次投入エネルギーは電力を燃料換算して求めた。上記試算においては、HP1の動力:52.2×10J/kg、HP1の放出エンタルピ:209×10J/kg、HP1から水への付与エンタルピ:29.3×10J/kg、HP2が汲み上げるエンタルピ:179×10J/kg、HP2の動力:59.8×10J/kg、HP2から水(蒸気)への付与エンタルピ:239×10J/kg、である。また、ヒートポンプのCOPが3である場合、約4%の一次投入エネルギーが低減される。
図2は、図1の変形例であり、ヒートポンプを用いた3段順次加熱式の蒸気供給システムS2を示している。なお、この図2において、図1と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
図2において、蒸気供給システムS2は、3段に組み合わされたヒートポンプ回路(第1ヒートポンプ回路HP1、第2ヒートポンプ回路HP2、第3ヒートポンプ回路HP3)と、被加熱媒体である水の供給経路100とを備えて構成されている。第3ヒートポンプ回路HP3は、第1及び第2ヒートポンプ回路HP1,HP2と同様に、吸熱部31、圧縮部32、放熱部33、及び膨張部34を含み、これらは配管を介して順次接続されている。3段構成により、この蒸気供給システムS2では、第1ヒートポンプ回路HP1、第2ヒートポンプ回路HP2、第3ヒートポンプ回路HP3の順に、放熱部における放熱温度が高くなっている(HP1<HP2<HP3)。そして、供給経路100を流れる水は、3段のヒートポンプ回路HP1,HP2,HP3によって順次加熱される。
すなわち、供給経路100上には、下流側から順に、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13と第2ヒートポンプ回路HP2の吸熱部21と供給経路100の一部とを含む3流体型の第1熱交換器HE1と、第2ヒートポンプ回路HP2の放熱部23と第3ヒートポンプ回路HP3の吸熱部31と供給経路100の一部とを含む3流体型の第2熱交換器HE2と、第3ヒートポンプ回路HP3の放熱部23と供給経路100の一部とを含む2流体型の第3熱交換器HE3とが配設されている。第1熱交換器HE1では、第1ヒートポンプ回路HP1の放熱部13から放出される熱によって、第2ヒートポンプ回路HP2の熱媒体と供給経路100の水とが同時に加熱され、第2熱交換器HE2では、第2ヒートポンプ回路HP2の放熱部23から放出される熱によって、第3ヒートポンプ回路HP3の熱媒体と供給経路100の水とが同時に加熱され、第3熱交換器HE3では、第3ヒートポンプ回路HP3の放熱部33から放出される熱によって、供給経路100の水が加熱される。そして、供給経路100を流れる水は、第1熱交換器HE1、第2熱交換器HE2、及び第3熱交換器HE3の順に、各熱交換器を通過するごとに温度上昇して水蒸気となる。
このように、この蒸気供給システムS2では、被加熱媒体(水)に対する加熱温度領域のうち、比較的低温域の加熱に第1ヒートポンプ回路HP1を用い、比較的中温域の加熱に第2ヒートポンプ回路HP2を用い、比較的高温域の加熱第3ヒートポンプ回路HP3を用いる。例えば、加熱温度域は、第1ヒートポンプ回路HP1:20℃〜90℃、第2ヒートポンプ回路:90℃〜160℃、第3ヒートポンプ回路HP3:160℃〜245℃、である。この3段順次加熱式の蒸気供給システムS2では、2段式の蒸気供給システムS1(図1参照)比べて、より高温の蒸気の供給が可能となる。
図3は、本発明の蒸気供給システムをプラント設備(発電プラント)に適用した実施の形態例を模式的に示す図である。なお、この図3において、図1及び図2と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
図3に示すように、発電プラントP1は、高圧タービンT1及び低圧タービンT2を備えた発電機G1と、中圧タービンT3及び低圧タービンT4を備えた発電機G2とを含む2機構成の蒸気タービンプラントである。また、発電プラントP1は、ヒートポンプを用いた多段順次加熱式の蒸気供給システムS3を備えており、この蒸気供給システムS3は、多段(本例では5段)に組み合わされたヒートポンプ回路(HP1,HP2,HP3,HP4,HP5)を含む。発電プラントP1では、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で発生された水蒸気を用いて発電運転が行われる。
具体的に、復水器CD1からの水は、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5によって順次加熱される。すなわち、復水器CD1からの水は供給経路100を流れるとともに、HP1、HP2、HP3、HP4、及びHP5の順に、各ヒートポンプ回路を通過するごとに温度上昇して水蒸気となる。多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で発生した水蒸気は高圧タービンT1に供給され、その高圧タービンT1を駆動する。また、水蒸気の一部は、高温熱交換器150で再熱された後に中圧タービンT3に送られ、その水蒸気は、中圧タービンT3、低圧タービンT2,T4を順次駆動する。余剰あるいは使用後の水蒸気は復水器CD1に入る。復水器CD1内で水蒸気は冷却されて水となり、再び多段ヒートポンプ回路HP1−HP5に送られる。そして、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で加熱されて水蒸気となり、再び高圧タービンT1に供給される。なお、図3の発電プラントP1の構成は一例であり、本発明の蒸気供給システムは、水蒸気を利用して発電を行う他の形態のプラントにも適用可能である。
このように、本例の発電プラントP1では、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5を用いた順次加熱により、蒸気タービン発電で使用する水蒸気を発生させるから、エネルギー効率の向上を図ることができる。なお、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5の段数は、使用される蒸気の温度域等に応じて適宜設定される。
さらに、本例の発電プラントP1は、復水器CD1の排熱を多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で利用するように構成されている。すなわち、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5における、第1ヒートポンプ回路HP1の吸熱部11が、復水器CD1の内部に配設されており、復水器CD1内の水蒸気(または水)と熱交換可能である。そして、第1ヒートポンプ回路HP1では、吸熱部11において熱媒体が蒸発する際、その蒸発熱に相当する熱を復水器CD1内の水蒸気から吸収する。これに伴い、復水器CD1内の水蒸気が冷却されて水となる。
このように、本例の発電プラントP1では、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5が復水器CD1内の熱を汲み上げる構成を有していることから、復水器CD1用の冷却システムの不要化あるいは低機能化を図ることが可能であり、設備コストの低減ならびに運転コストの低減が図られる。
なお、本例の発電プラントP1において、図3に示すように、蒸気供給システムS3が、エネルギー蓄積部160を備える構成であってもよい。エネルギー蓄積部160は、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で使用されるエネルギーを蓄えるものであり、蓄電装置を含んで構成されている。蓄電装置としては、揚水発電システム、フライホイール、NAS電池 (ナトリウム・硫黄電池)やレドックスフロー電池等の蓄電池、などの電力貯蔵に適した公知の様々な種類のものが適用される。蓄電装置に蓄えられた電力は、ヒートポンプ回路の動力エネルギー(圧縮動力など)として使用される。エネルギー蓄積部160では、夜間電力を利用してエネルギーを蓄える。比較的安価な夜間電力を利用することにより、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5の運転コストの低減が図られる。
また、本例の発電プラントP1において、多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で加熱された蒸発前の被加熱媒体を蓄える蓄熱槽をさらに備える構成としてもよい。この構成では、蓄熱槽を備えることにより、蒸発する手前の温度までの加熱のタイミングと、蒸発させるための加熱のタイミングとをずらすことができる。
例えば、比較的安価な夜間電力を利用して、蒸発する手前の温度まで多段ヒートポンプ回路HP1−HP5で被加熱媒体(例えば水)を加熱し、その被加熱媒体を、比容積が蒸気に比べて小さい高温液体(例えばお湯)の状態で蓄熱槽に蓄えておく。そして、必要に応じて、蓄熱槽内の被加熱媒体をさらに加熱して蒸気を発生させる。この場合、比較的安価な夜間電力を利用することにより、ヒートポンプの運転コストの低減が図られる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明の蒸気供給システム(2段順次加熱式)を概念的に示す図である。 図1の変形例であり、ヒートポンプを用いた3段順次加熱式の蒸気供給システムを示す図である。 本発明の蒸気供給システムを発電プラントに適用した実施の形態例を模式的に示す図である
符号の説明
S1,S2,S3…蒸気供給システム、HP1〜HP5…ヒートポンプ回路、P1…発電プラント、T1〜T4…タービン、CD1…復水器、G1,G2…発電機、11,21,31…吸熱部、12,22,32…圧縮部、13,23,33…放熱部、14,24,34…膨張部、HE1〜HE3…熱交換器、100…供給経路、150…高温熱交換器、、160…エネルギー蓄積部。

Claims (10)

  1. 蒸気供給システムであって、
    多段に組み合わされた複数のヒートポンプ回路と、
    前記ヒートポンプ回路とは別の独立した経路である被加熱媒体の供給経路と、を備えてなり、
    前記供給経路を流れる前記被加熱媒体が、前記複数のヒートポンプ回路の各々で順次加熱されて蒸気となることを特徴とする蒸気供給システム。
  2. 前記複数のヒートポンプ回路は、吸熱部、圧縮部、放熱部、及び膨張部をそれぞれ含む第1ヒートポンプ回路と第2ヒートポンプ回路とを有しており、
    前記第1ヒートポンプ回路と前記第2ヒートポンプ回路とは、互いに熱交換する関係にあり、
    前記第1ヒートポンプ回路は、前記第2ヒートポンプ回路の熱媒体と前記供給経路を流れる前記被加熱媒体とを加熱することを特徴とする請求項1に記載の蒸気供給システム。
  3. 前記供給経路の比較的上流位置で、前記第1ヒートポンプ回路の放熱部と前記第2ヒートポンプ回路の吸熱部と前記供給経路の一部とが互いに隣接して配設され、
    前記供給経路の比較的下流位置で、前記第2ヒートポンプ回路の放熱部と前記供給経路の一部とが互いに隣接して配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸気供給システム。
  4. 前記複数のヒートポンプ回路が、3段以上に組み合わされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の蒸気供給システム。
  5. 前記複数のヒートポンプ回路で使用されるエネルギーを蓄えるエネルギー蓄積部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の蒸気供給システム。
  6. 前記エネルギー蓄積部は、夜間電力を利用して前記エネルギーを蓄えることを特徴とする請求項5に記載の蒸気供給システム。
  7. 前記エネルギー蓄積部は、蓄電装置を含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の蒸気供給システム。
  8. 前記複数のヒートポンプ回路で加熱された前記被加熱媒体を蓄える蓄熱槽をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の蒸気供給システム。
  9. 発電プラントであって、
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の蒸気供給システムと、
    前記蒸気供給システムから供給される蒸気を用いて発電する発電機と、を備えることを特徴とする発電プラント。
  10. 蒸気を復水させる復水器をさらに備えており、
    前記蒸気供給システムは、前記復水器内の熱を汲み上げることを特徴とする請求項9に記載の発電プラント。
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