JP2006346309A - 超音波診断装置の可変開口制御方法 - Google Patents

超音波診断装置の可変開口制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能な超音波診断装置の可変開口制御方法を提供する。
【解決手段】 探触子からの距離に応じて励振される振動子の数を変化させるとき、超音波の送信時に被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の振動子1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する振動子2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d、2m〜2p、3k〜3p、4m〜4pを励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、エコーの受信時に被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の振動子1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する振動子3f〜3kのみを励振させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び被検体からのエコーの受信時にそれぞれ同時に励振される振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法に関する。
超音波診断装置は、超音波を被検体内に送信し、受信したエコーから体内の臓器などの形態情報や血液の流れを表示することができるもので、その原理はよく知られている。被検体に対する超音波の送信時及び被検体からのエコーの受信時にそれぞれ超音波ビームの集束を作成する手法もよく知られている。
図8は超音波ビームの集束を、送受信時、いくつかの焦点を電子制御で作成する、電子走査方式の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。図8において、探触子100は列状に配置された複数の振動子100a〜100hを有し、これらの振動子100a〜100hは送信回路102から出力される電気パルスにより励振されて超音波を発生する。探触子100から発生された超音波は図示省略の被検体の内部に送信され、反射して戻ってきた振動、すなわちエコーにより振動子100a〜100hは励振され、ここで電気パルスに変換される。変換された電気パルスは受信回路103において1つの信号に合成され、合成された信号が信号処理部104に加えられる。信号処理部104においては合成された信号に基づいて被検体の内部の情報を抽出する処理が行われる。信号処理部104で抽出された情報はDSC(デジタルスキャンコンバータ)105において走査変換され、表示部106に表示される。
超音波ビームの集束を電子制御で作成する場合、基本的には焦点位置に対する各振動子の距離の差による超音波パルスの到達時間の差を電気的な手段により補正する。このうち、超音波パルスの送信においては、焦点位置に対して遠距離にある振動子の励振タイミングに比べて、近距離にある振動子の励振タイミングを遅くし、また、エコーの受信においては、焦点位置に対して近距離にある振動子の信号を電気的に遅延させることによって、焦点位置に対して遠距離にある振動子とタイミングを揃えるのが一般的な方法である。
さらに、超音波ビームの集束を電子制御で作成する場合、被検体に対する超音波の送信時及び被検体からのエコーの受信時に、振動子からの距離に応じて励振される振動子の数を変化させる。これを可変開口制御あるいはダイナミックアパーチャと言う(例えば、下記の非特許文献1参照)。図9(a)〜(c)は従来の可変開口制御方法の一例を説明するために、焦点の深さと列状に配置された16個の振動子101a〜101pの開口との関係を示した図である。ここで、近距離部、すなわち被検体の浅部を超音波ビームの集束域とする場合、(a)に示したように、振動子101a〜101pのうち、中央部に位置する4個の振動子を励振させ、中距離部、すなわち被検体の深さの中位部を超音波ビームの集束域とする場合、(b)に示したように、振動子101a〜101pのうち、中央部に位置する8個の振動子を励振させ、遠距離部、すなわち被検体の深部を超音波ビームの集束域とする場合、(c)に示したように、振動子101a〜101pのすべてを励振させる。このように振動子からの距離に応じて励振される振動子の数を変化させることは、光学レンズにおいてFナンバーを一定に保つことと同等であり、これによって画像の均一性を向上させることができる。
被検体に対する超音波の送信と、被検体からのエコーの受信とでは1つの点で大きな違いがある。それは、エコーの受信においては、被検体の浅部から帰ってくる信号と深部から帰ってくる信号とで互いに時間差があるのでそれぞれに適した時間の遅延量を用いることができるため、どのような深さの信号に対しても最適な遅延加算を行うことができるのに対して、超音波の送信においては、任意の1点にしか集束がかけられないことにある。
辻本文雄:超音波医学辞典、秀潤社、pp306〜309
被検体の深部を超音波ビームの集束域とする場合、図9(c)に示したように、励振される振動子の数、すなわち開口を広げる必要がある。しかしながら、広い開口を用いて深部を焦点として超音波ビームを形成すると浅部での分解能が劣化するという問題があった。図10はこのことを説明するために、開口と超音波ビーム幅との関係を示した図であり、開口を広げて深部を焦点として超音波ビームを形成すると、深部におけるビーム幅dfは狭くなるが、浅部におけるビーム幅dnはかなり広がるため、浅部での分解能が劣化することになる。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は深部に焦点を設定した場合でも浅部での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能な超音波診断装置の可変開口制御方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させることを特徴とする。
このように送受信開口を制御することによって、エコーの受信時に浅部を超音波ビームの集束域として2次元領域の中央部に位置する振動子がビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないので、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
また、本発明は、x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向の中央部に位置し、かつ前記y軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させることを特徴とする。
このように送受信開口を制御することによって、エコーの受信時に浅部を超音波ビームの集束域として2次元領域のx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する振動子がビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないので、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
また、本発明は、x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する所定数の前記振動子、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の各端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させることを特徴とする。
このように送受信開口を制御することによって、エコーの受信時に浅部を超音波ビームの集束域として2次元領域の中央部に位置する振動子がビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないので、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
また、本発明は、x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の他方の端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させることを特徴とする。
このように送受信開口を制御することによって、エコーの受信時に浅部を超音波ビームの集束域として2次元領域のx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する振動子がビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないので、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
本発明は上記のように構成したことによって、深部に焦点を設定した場合でも浅部での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能になる。
以下、本発明を図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法を実施する電子走査方式の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。図1において、探触子101はx軸及びy軸で定義される2次元領域に行列に配置された多数の振動子を含んで構成されるが、ここでは図面の簡単化のためにその数が減らされ、x軸方向に8個、y軸方向に3個並べられて合計24個の振動子101a1、101a2、101a3、・・・、101h1、101h2、101h3が例示されている。これらの振動子101a1〜101h3の一部又は全部は送信回路102から出力される電気パルスによって励振されて超音波を発生する。探触子101から発生された超音波は図示省略の被検体の内部に送信され、反射して戻ってきたエコーは振動子101a1〜101h3の一部又は全部で受信され、ここで電気パルスに変換される。変換された電気パルスは受信回路103において1つの信号に合成され、合成された信号が信号処理部104に加えられる。信号処理部104においては合成された信号に基づいて被検体の内部の情報を抽出する処理が行われる。信号処理部104で抽出された情報はDSC105において走査変換され、表示部106に表示される。
超音波の送信及びそのエコーの受信に際して、同時に励振される振動子の数を変化させる本発明の開口制御について、図1に例示したものよりも多数の振動子を有する5×16チャネルの探触子を例にして、図2及び図3を用いて説明する。図2において合計80個の振動子がx軸方向に16個(a、…、pで示す)、y軸方向に5個(1、…、5で示す)並べられて5×16行列に配置されている。以下、これらの振動子を要素1a、1b、…、5o、5pと称することとする。
いま、被検体における超音波の集束域を探触子からの距離に応じて近距離部、中距離部、遠距離部に区分けすることとし、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図2(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する合計28個の要素、すなわち要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に被検体の近距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図2(b)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する6個の要素、すなわち要素3f〜3kのみを励振させる。
また、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図2(a)に示したように、要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に中距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図2(c)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する24個の要素、すなわち要素2e〜2l、3e〜3l、4e〜4lのみを励振させる。
さらに、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図2(a)に示したように、要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に遠距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図2(d)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのすべてを励振させる。
図3は超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図2(a)に示したように、要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4pを励振させないで、これら以外の要素を励振させた場合のy軸方向中央部の送信ビームの形状を示す説明図である。ここで、図3(a)の送信開口に引いた直線Pを通る平面上での送信ビーム形状は図3(b)に示したように遠距離部のビーム幅df、中距離部のビーム幅dm、近距離部のビーム幅dnがいずれも狭くなっている。このような送信ビームに対して、エコーの受信時に近距離部を超音波ビームの集束域として要素3f〜3kのみを励振させることは、これらの要素3f〜3kがビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないことになる。この結果、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
なお、中距離部又は遠距離部を超音波ビームの集束域としてエコーを受信する場合には、距離に応じて励振される要素を多くして開口が広げられるため高い分解能を維持することができる。
このように、第1の実施の形態によれば、遠距離部に焦点を設定した場合でも近距離での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能になる。
<第2の実施の形態>
次に、超音波診断装置の可変開口制御方法の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、図1に示した電子走査方式の超音波診断装置を用いて実施するもので、図4及び図5を用いてその詳細を説明する。なお、図4及び図5中、第1の実施の形態を示す図2及び図3と同一の要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分を中心にして以下に説明する。
図4において合計80個の要素1a、1b、…、5o、5pがx軸方向に16個(a、…、pで示す)、y軸方向に5個(1、…、5で示す)並べられて5×16行列に配置されている。いま、被検体における超音波の集束域を探触子からの距離に応じて近距離部、中距離部、遠距離部に区分けすることとし、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図4(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部から一方の端部にかけて位置する合計40個の要素、すなわち要素2a〜2c、3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び2n〜2p、3l〜3p、4k〜4p、5k〜5pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に被検体の近距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図4(b)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する12個の要素、すなわち要素4f〜4k、5f〜5kのみを励振させる。
また、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図4(a)に示したように、要素2a〜2c、3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び2n〜2p、3l〜3p、4k〜4p、5k〜5pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に中距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図4(c)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部から一方の端部にかけて位置する32個の要素、すなわち要素2e〜2l、3e〜3l、4e〜4l、5e〜5lのみを励振させる。
さらに、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図4(a)に示したように、要素2a〜2c、3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び2n〜2p、3l〜3p、4k〜4p、5k〜5pを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に遠距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図4(d)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのすべてを励振させる。
図5は超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図4(a)に示したように、要素2a〜2c、3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び2n〜2p、3l〜3p、4k〜4p、5k〜5pを励振させないで、これら以外の要素を励振させた場合のy軸方向の一方の端部の送信ビームの形状を示す説明図である。ここで、図5(a)の送信開口に引いた直線Qを通る平面上での送信ビーム形状は図5(b)に示したように遠距離部のビーム幅df、中距離部のビーム幅dm、近距離部のビーム幅dnがいずれも狭くなっている。このような送信ビームに対して、エコーの受信時に近距離部を超音波ビームの集束域として要素4f〜4k、5f〜5kのみを励振させることは、送信ビームのうちのビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないことになる。この結果、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
なお、中距離部又は遠距離部を超音波ビームの集束域としてエコーを受信する場合には、距離に応じて使用する要素を多くして開口が広げられるため高い分解能を維持することができる。
このように、第2の実施の形態によれば、遠距離部に焦点を設定した場合でも近距離部での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能になる。
<第3の実施の形態>
次に、超音波診断装置の可変開口制御方法の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、図1に示した電子走査方式の超音波診断装置を用いて実施するもので、図6を用いてその詳細を説明する。なお、図6中、第1の実施の形態を示す図2と同一の要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分を中心にして以下に説明する。
図6において合計80個の要素1a、1b、…、5o、5pがx軸方向に16個(a、…、pで示す)、y軸方向に5個(1、…、5で示す)並べられて5×16行列に配置されている。いま、被検体における超音波の集束域を探触子からの距離に応じて近距離部、中距離部、遠距離部に区分けすることとし、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図6(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する28個の要素、すなわち要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4p、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の各端部に位置する12個の要素、すなわち要素1g〜1j、2h、2i及び4h、4i、5g〜5jを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に被検体の近距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図6(b)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する6個の要素、すなわち要素3f〜3kのみを励振させる。
また、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図6(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する28個の要素、すなわち要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4p、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の各端部に位置する12個の要素、すなわち要素1g〜1j、2h、2i及び4h、4i、5g〜5jを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に中距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図6(c)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する32個の要素、すなわち要素2e〜2l、3e〜3l、4e〜4l、5e〜5lのみを励振させる。
さらに、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図6(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する28個の要素、すなわち要素2a〜2d、3a〜3f、4a〜4d及び2m〜2p、3k〜3p、4m〜4p、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の各端部に位置する12個の要素、すなわち要素1g〜1j、2h、2i及び4h、4i、5g〜5jを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に遠距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図6(d)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのすべてを励振させる。
このように、エコーの受信時に近距離部を超音波ビームの集束域として要素3f〜3kのみを励振させることは、送信ビームのうちのビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないことになる。この結果、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
なお、中距離部又は遠距離部を超音波ビームの集束域としてエコーを受信する場合には、距離に応じて使用する要素を多くして開口が広げられるため高い分解能を維持することができる。
このように、第3の実施の形態によれば、遠距離部に焦点を設定した場合でも近距離部での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能になる。
<第4の実施の形態>
次に、超音波診断装置の可変開口制御方法の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は、図1に示した電子走査方式の超音波診断装置を用いて実施するもので、図7を用いてその詳細を説明する。なお、図7中、第1の実施の形態を示す図2と同一の要素には同一の符号を付してそれらの説明を省略し、第1の実施の形態と異なる部分を中心にして以下に説明する。
図7において合計80個の要素1a、1b、…、5o、5pがx軸方向に16個(a、…、pで示す)、y軸方向に5個(1、…、5で示す)並べられて5×16行列に配置されている。いま、被検体における超音波の集束域を探触子からの距離に応じて近距離部、中距離部、遠距離部に区分けすることとし、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図7(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部から一方の端部にかけて位置する34個の要素、すなわち要素3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び3l〜3p、4k〜4p、5k〜5p並びにx軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の他方の端部に位置する8個の要素、すなわち1g〜1j、2h、2i、3h、3iを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に被検体の近距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図7(b)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する8個の要素、すなわち要素4f〜4k、5f〜5kのみを励振させる。
また、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図7(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部から一方の端部にかけて位置する34個の要素、すなわち要素3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び3l〜3p、4k〜4p、5k〜5p並びにx軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の他方の端部に位置する8個の要素、すなわち1g〜1j、2h、2i、3h、3iを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に中距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図7(c)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部から一方の端部にかけて位置する32個の要素、すなわち要素2e〜2l、3e〜3l、4e〜4l、5e〜5lのみを励振させる。
さらに、超音波の送信時に遠距離部を超音波ビームの集束域として、図7(a)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部から一方の端部にかけて位置する34個の要素、すなわち要素3a〜3e、4a〜4f、5a〜5f及び3l〜3p、4k〜4p、5k〜5p並びにx軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の他方の端部に位置する8個の要素、すなわち1g〜1j、2h、2i、3h、3iを励振させないで、これら以外の要素を励振させ、エコーの受信時に遠距離部を超音波ビームの集束域とする場合には、図7(d)に示したように、行列配置された80個の要素1a〜5pのすべてを励振させる。
このように、エコーの受信時に近距離部を超音波ビームの集束域として要素4f〜4k、5f〜5kのみを励振させることは、送信ビームのうちのビーム幅の狭い超音波のエコーしか受信しないことになる。この結果、送受信合成ビームの幅を狭くすることができて分解能が高められる。
なお、中距離部又は遠距離部を超音波ビームの集束域としてエコーを受信する場合には、距離に応じて使用する要素を多くして開口が広げられるため高い分解能を維持することができる。
このように、第4の実施の形態によれば、遠距離部に焦点を設定した場合でも近距離部での分解能の低下を防ぐことができ、これによって浅部から深部まで良好な画質を得ることが可能になる。
ところで、上述した各実施の形態においては、超音波の集束域を遠距離部、中距離部、近距離部の3つの領域に区分けして説明したが、1つの走査線をつくるためには近距離部から遠距離部まで連続する多数の部位を集束域とすることから、各実施の形態の遠距離部を探触子に対して距離的により遠い深部、中距離部及び近距離部を探触子から距離的により近い浅部とそれぞれ読み替えるようにしても上述したと同様な効果が得られる。
また、上述した各実施の形態においては、振動子配列がy軸方向に短く、x軸方向に長い2次元配列振動子について説明したが、本発明はこれに適用が限定されるものではなく、振動子配列がx軸方向とy軸方向とで等しい場合にも適用可能であり、さらに、振動子配列の長いx軸を長軸、振動子配列の短いy軸を短軸と読み替えても上述したと同様な効果が得られる。
さらに、上述した各実施の形態では走査方法については特に説明していないが、本発明は開口を移動させる走査、ビームを偏向させる走査を含む2次元走査のすべての場合に適用することができる。
本発明は、振動子が2次元に配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び被検体からのエコーの受信時に、探触子からの距離に応じて励振される振動子の数を変化させるだけでなく、端部と中央部の各振動子を適切な組み合わせで選択することによって、浅部における送受信合成ビームの幅を狭くすることができ、浅部から深部まで分解能の高い超音波画像を得る超音波診断装置を実現することができる。
本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法を実施する電子走査方式の超音波診断装置の構成を示すブロック図 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第1の実施の形態における振動子配置及び送受信開口を示した図 (a)遠距離部を集束域とする送信開口 (b)近距離部を集束域とする受信開口 (c)中距離部を集束域とする受信開口 (d)遠距離部を集束域とする受信開口 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第1の実施の形態を説明するために、送信開口と送信ビーム形状を示す図 (a)送信開口 (b)送信ビーム形状 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第2の実施の形態における振動子配置及び送受信開口を示した図 (a)遠距離部を集束域とする送信開口 (b)近距離部を集束域とする受信開口 (c)中距離部を集束域とする受信開口 (d)遠距離部を集束域とする受信開口 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第2の実施の形態を説明するために、送信開口と送信ビーム形状を示す図 (a)送信開口 (b)送信ビーム形状 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第3の実施の形態における振動子配置及び送受信開口を示した図 (a)遠距離部を集束域とする送信開口 (b)近距離部を集束域とする受信開口 (c)中距離部を集束域とする受信開口 (d)遠距離部を集束域とする受信開口 本発明に係る超音波診断装置の可変開口制御方法の第4の実施の形態における振動子配置及び送受信開口を示した図 (a)遠距離部を集束域とする送信開口 (b)近距離部を集束域とする受信開口 (c)中距離部を集束域とする受信開口 (d)遠距離部を集束域とする受信開口 可変開口制御方法を適用する、電子走査方式の超音波診断装置の一般的な構成を示すブロック図 従来の可変開口制御方法の一例を説明するために、焦点の深さと開口との関係を示した図 (a)近距離部を集束域とする送受信開口 (b)中距離部を集束域とする送受信開口 (c)遠距離部を集束域とする送受信開口 深部を焦点として超音波ビームを形成する場合の開口と超音波ビーム幅との関係を示した図
符号の説明
1a〜5p、101a1〜101h3 振動子
101 探触子
102 送信回路
103 受信回路
104 信号処理部
105 DSC
106 表示部

Claims (4)

  1. x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
    前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
    エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させる、
    ことを特徴とする超音波診断装置の可変開口制御方法。
  2. x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
    前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
    エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向の中央部に位置し、かつ前記y軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させる、
    ことを特徴とする超音波診断装置の可変開口制御方法。
  3. x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
    前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の中央部に位置する所定数の前記振動子、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の各端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
    エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向中央部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させる、
    ことを特徴とする超音波診断装置の可変開口制御方法。
  4. x軸及びy軸で定義される2次元領域に複数の振動子が配列された探触子を用いて、被検体に対する超音波の送信時及び前記被検体からのエコーの受信時に、前記探触子からの距離に応じて励振される前記振動子の数を変化させて超音波ビームの集束を作成する超音波診断装置の可変開口制御方法において、
    前記被検体中の部位であって、前記探触子からの距離が異なる2つの部位のうち距離の大きい部位を深部、距離の小さい部位を浅部とし、超音波の送信時に前記被検体の深部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、x軸方向の各端部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子、並びにx軸方向の中央部に位置し、かつy軸方向の他方の端部に位置する所定数の前記振動子を励振させず、これら以外の前記振動子を励振させ、
    エコーの受信時に前記被検体の浅部を超音波ビームの集束域として、複数の前記振動子のうち、前記x軸方向中央部に位置し、かつy軸方向の一方の端部に位置する所定数の前記振動子のみを励振させる、
    ことを特徴とする超音波診断装置の可変開口制御方法。
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