JP2006342162A - 3−アミノ−4,5二置換ピラゾール誘導体の製造 - Google Patents

3−アミノ−4,5二置換ピラゾール誘導体の製造 Download PDF

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Abstract

【課題】3−アミノ−4,5二置換ピラゾール誘導体の製造方法およびこの化合物を用いて有用な中間体を提供する。
【解決手段】下式で示すように、クロロフェニルエタノンとアミノ保護基を有するチオセミカルバジドを反応させて、3アミノ−4,5二置換ピラゾールを製造する。該化合物はCB−1アンタゴニストの製造に使用できる。
Figure 2006342162

【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、3−アミノ−4,5二置換ピラゾール誘導体、特に、3−アミノ−4,5−ジフェニル−ピラゾール誘導体を製造する方法、および、有用なCB−1アンタゴニストである中間体および化合物を製造するための、それらの使用に関する。
背景
7,8−ジアリール置換ピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジン−4−イル−アミノ化合物は、有用なカンナビノイド−1受容体(CB−1)アンタゴニストであることが示されている。例えば、米国特許公報番号2004/0157839、および、PCT公報番号WO2005/049615を参照。US2004/0157839、および、WO2005/049615において、これらのCB−1アンタゴニスト合成で用いられるピラゾロトリアジノン中間体は、出発原料の5−置換ピラゾール−3−イルアミン(例えば、5−(2−クロロフェニル)−2H−ピラゾール−3−イルアミン)から製造される。この製造でも優れた収率での妥当な合成経路が提供されるが、より大きな製造規模の反応には、さらに合理的で操作上扱いやすい合成が必要である。
要約
本発明は、式(I):
Figure 2006342162
[式中、R0a、R0b、R1aおよびR1bは、それぞれ独立して、ハロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、シアノであり(好ましくは、R0aおよびR1aはいずれも、クロロである);および、nおよびmは、それぞれ独立して、0、1または2である(好ましくは、nおよびmはいずれも、0である)]
で示される中間体化合物を製造する方法を提供するものである。本方法は、
(i)酸(好ましくはプロトン酸)の存在下で、式(1a)で示される化合物と、式(1b)で示される化合物とを反応させる工程、
Figure 2006342162
[式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(I)で示される化合物について定義された通りであり、Pgは、アミノ保護基であり(好ましくは、ベンジル、アリル、または、ベンズヒドリル)];および、
(ii)保護基(Pg)を除去して、式(I)で示される化合物を製造する工程、
を含む。好ましい実施形態において、工程(i)および(ii)は、ワンポット反応で達成される。
その他の本発明の実施形態において、式(II):
Figure 2006342162
で示される化合物を製造する方法が提供され、ここで、式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(I)で示される化合物について定義された通りであり、Rは、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシである。本方法は、式(I)で示される化合物を、式(II)で示される化合物に変換する工程を含む。
さらにその他の本発明の実施形態において、式(III):
Figure 2006342162
で示される化合物を製造する方法が提供され、ここで、式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(I)で示される化合物について定義された通りであり;Rは、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシであり;および、Rは、式(IA):
Figure 2006342162
を有する基であり、ここで、式中、R4bおよびR4b’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
あるいは、R4bまたはR4b’のいずれかは、R4e、 R4e’、 R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
Xは、結合、−CHCH−、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
あるいは、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
Yは、酸素、硫黄、−C(O)−、または、−C(R4d)(R4d’)−であり、ここで、R4dおよびR4d’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
あるいは、R4dおよびR4d’は、一緒になって、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、5〜6員環のラクトン環、または、4〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記複素環、前記ラクトン環および前記ラクタム環は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、前記ラクトン環および前記ラクタム環は、場合により、酸素、窒素または硫黄から選択される追加のヘテロ原子を含み、あるいは、
Yは、-NR4d’’−であり、ここで、R4d’’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルキルスルホニル−、(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、アリール、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており;
Zは、結合、-CHCH−、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
あるいは、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;および、
4fおよびR4f’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
あるいは、R4fまたはR4f’のいずれかは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する。
本方法は、式(II)で示される化合物のカルボニル基を脱離基に変換する工程、および、この脱離基を、アミノ化合物R−H(式中、Rは、上記と同じ意味を有する)と反応させる工程を含む。好ましくは、Rは、3−エチルアミノ−アゼチジン−3−カルボン酸アミドである。
好ましい式(III)で示される化合物は、以下で示される一種か、それらの製薬上許容できる塩、本化合物または塩のプロドラッグ、または、本化合物、塩またはプロドラッグの溶媒化合物または水和物である:
式中、R4bおよびR4b’は、それぞれ独立して、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4bまたはR4b’は、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
Xは、結合、−CHCH−、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cは、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4cは、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成し、R4c’は、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4c’は、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
Yは、酸素、硫黄、−C(O)−、または、−C(R4d)(R4d’)−であり、ここで、R4dは、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されており、R4d’は、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4dおよびR4d’は、一緒になって、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、5または6員環のラクトン環、または、4〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記複素環、ラクトン環およびラクタム環は、場合により、置換されており、前記ラクトン環およびラクタム環は、場合により、酸素、窒素または硫黄から選択される追加のヘテロ原子を含み、あるいは、
Yは、-NR4d’’−であり、ここで、R4d’’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルキルスルホニル−、(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、アリール、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されており;
Zは、結合、-CHCH−、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eは、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4eは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成し、R4e’は、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4e’は、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;および、
4fおよびR4f’は、それぞれ独立して、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されているか、または、R4fまたはR4f’は、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する。
好ましくは、R4bは、水素、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;R4b’は、水素、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;R4fは、水素、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;および、R4f’は、水素、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成し、さらにより好ましくは、R4b、R4b’、R4fおよびR4f’は、全て水素である。
Yが-NR4d’’−である場合、R4d’’は、好ましくは、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルキルスルホニル、(C〜C)アルキルアミノスルホニル、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、アリール、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている(より好ましくは、Rd’’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキルスルホニル、(C〜C)アルキルアミノスルホニル、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている(好ましくは、前記(C〜C)アルキルスルホニル、(C〜C)アルキルアミノスルホニル、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル、アシル、および、(C〜C)アルキル−O−C(O)−は、場合により、1〜3個のフッ素で置換されており、前記ヘテロアリールは、場合により、1〜2個の置換基(独立して、クロロ、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、および、フルオロで置換された(C〜C)アルキル)からなる群より選択される)で置換されている);
Xは、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’は、それぞれ独立して、水素、HNC(O)−、場合により置換された(C〜C)アルキル、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、または、((C〜C)アルキル)N−C(O)−であるか、または、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;および、
Zは、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’は、それぞれ独立して、水素、HNC(O)−、場合により置換された(C〜C)アルキル、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、または、((C〜C)アルキル)N−C(O)−であるか、または、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する。
Yが、−C(R4d)(R4d’)−である場合、R4dは、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されており(好ましくは、R4dは、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、(C〜C)シクロアルキルアミノ、アシルアミノ、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、または、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノであり、より好ましくは、R4dは、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ(C〜C)アルキルアミノ、(C〜C)シクロアルキルアミノである)、および、
4d’は、水素、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、アリール、ヘテロアリール、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、および、部分的または完全に飽和した3〜8員環の炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている(好ましくは、R4d’は、(C〜C)アルキル、HNC(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、または、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、または、アリールであり、より好ましくは、R4d’は、HNC(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、または、((C〜C)アルキル)N−C(O)−である)、
あるいは、R4dおよびR4d’は、一緒になって、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、5〜6員環のラクトン環、または、4〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記複素環、ラクトン環およびラクタム環は、場合により、置換されており、前記ラクトン環およびラクタム環は、場合により、酸素、窒素または硫黄から選択される追加のヘテロ原子を含む;
Xは、結合、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’はそれぞれ、水素であり;および、Zは、結合、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’はそれぞれ、水素である。
その他の好ましい式(III)で示される化合物は、以下で示されるもの一種である:Yは、
−C(R4d)(R4d’)−であり、R4b、R4b’、R4fおよびR4f’は、全て水素であり;R4dは、水素、ヒドロキシ、アミノであるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、および、ジ(C〜C)アルキルアミノ−からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている(好ましくは、R4dは、水素、ヒドロキシ、アミノであるか、または、(C〜C)アルコキシ、アシル、(C〜C)アルキルアミノ−、および、ジ(C〜C)アルキルアミノ−からなる群より選択される化学部分である);および、R4d’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、アリール、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている(好ましくは、R4d’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、および、アリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、置換されている)。この実施形態において、Xは、好ましくは、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’は、それぞれ独立して、水素、または、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4eまたはR4e’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成し(好ましくは、R4cおよびR4c’はそれぞれ、水素であるか、または、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4eまたはR4e’と一緒になって、結合を形成する);および、Zは、好ましくは、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’は、それぞれ独立して、水素、または、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する(好ましくは、R4eおよびR4e’はそれぞれ、水素であるか、または、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合を形成する)。
さらにその他の好ましい式(III)で示される化合物は、以下で示されるもの一種である:Yは、
−C(R4d)(R4d’)−、R4b、R4b’、R4fおよびR4f’は、全て水素であり;および、R4dおよびR4d’は、一緒になって、部分的または完全に飽和した3〜6員環の複素環、5〜6員環のラクトン環、または、4〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記複素環、ラクトン環およびラクタム環は、場合により、置換されており、前記ラクトン環またはラクタム環は、場合により、酸素、窒素または硫黄から選択される追加のヘテロ原子を含む(好ましくは、R4dおよびR4d’は、一緒になって、5〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記ラクタム環は、場合により、置換されており、さらに、場合により、窒素または酸素から選択される追加のヘテロ原子を含む)。この実施形態において、Xは、好ましくは結合、-CHCH−、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’は、それぞれ独立して、水素、または、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4eまたはR4e’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する(より好ましくは、Xは、結合、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’はそれぞれ、水素である);および、Zは、好ましくは結合、-CHCH−、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’は、それぞれ独立して、水素、または、場合により置換された(C〜C)アルキルであるか、または、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する(より好ましくは、Zは、結合、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’はそれぞれ、水素である)。
さらにその他の本発明の実施形態において、式(IV)
Figure 2006342162
で示される化合物を製造する方法が提供され、ここで、式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(I)で示される化合物について定義された通りであり;Rは、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシであり;および、Rは、(C〜C)アルキル、アリール(C〜C)アルキル、3〜8員環の部分的または完全に飽和した炭素環、または、ヘテロアリール(C〜C)アルキルである。本方法は、式(II)で示される化合物をN−アルキル化し、式(IV)で示される化合物を形成する工程を含む。
定義
本明細書で用いられる用語「場合により置換された」は、非置換でもよいし、または、1個またはそれ以上の置換基(好ましくは、1〜3個の置換基、ただし、ペルクロロまたはペルフルオロアルキルのようなハロゲン置換基の場合を除く)で置換されていてもよい部分を意味する。このような置換基は、同一または異なっていてもよい。用語「置換された」は、具体的には、当業界において一般的な1またはそれ以上の置換を想定しており、それらを考慮に入れている。しかしながら、当業者であれば一般的に理解されるように、このような置換基は、本化合物の薬理学的特徴に逆影響を与えないように、または、本医薬品の使用に不利に干渉しないように選択されるべきである。
用語「アルキル」は、一般式C2n+1で示される炭化水素のラジカルを意味する。アルカンのラジカルは、直鎖状でもよいし、または、分岐状でもよい。例えば、用語「(C〜C)アルキル」は、1〜4個の炭素原子を含む1価の直鎖状または分岐状の脂肪族基を意味する(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、および、t−ブチル)。アルコキシ基のアルキル部分も同じ意味を有する。置換されている場合、アルカンのラジカルまたはアルキル部分は、好ましくは、1〜3個のフルオロ置換基で置換されているか、または、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、クロロ、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ−(C〜C)アルキルアミノ、アミノカルボキシラート(すなわち、(C〜C)アルキル−O−C(O)−NH−)、ヒドロキシ(C〜C)アルキルアミノ、または、ケト(オキソ)から選択される1または2個の置換基で置換されているか、より好ましくは1〜3個のフルオロ基、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C)アリール、6員環の−ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキルアミノ、または、ジ−(C〜C)アルキルアミノから選択される1個の置換基で置換されている。
用語「ハロで置換されたアルキル」は、1個またはそれ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する(例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチルなど)。
用語「ハロ」は、クロロ、ブロモ、フルオロ、または、ヨード基を意味する(例えば、放射標識したハロゲン原子など)。
用語「部分的または完全に飽和した炭素環」(また、「部分的または完全に飽和したシクロアルキル」とも称される)は、部分的または完全に水素化されている非芳香環を意味し、これらは、単環、二環、または、らせん環(spiral ring)として存在していてもよい。特に他の規定がない限り、上記炭素環は、一般的に、3〜8員環(好ましくは、3〜6員環)である。例えば、部分的または完全に飽和した炭素環(またはシクロアルキル)としては、例えば、シクロプロピル、シクロプロペニル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、ノルボルニル(ビシクロ[2.2.1]ヘプチル)、ノルボルネニル、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどの基が挙げられる。「場合により置換された」と指定された場合、部分的に飽和した、または、完全に飽和したシクロアルキル基は、非置換でもよいし、または、独立して、「置換された」に関する定義で以下に列挙された置換基群から選択される1個またはそれ以上の置換基(典型的には、1〜3個の置換基)で置換されていてもよい。また、置換された炭素環としては、炭素環がフェニル環に縮合した基も挙げられる(例えば、インダニル)。このような炭素環式基は、炭素環系内の炭素原子のいずれか一つを介して、化学物質または部分に結合していてもよい。置換されている場合、このような炭素環式基は、好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキリデニル、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ−(C〜C)アルキルアミノ、アミノカルボキシラート(すなわち、(C〜C)アルキル−O−C(O)−NH−)、ヒドロキシ(C〜C)アルキルアミノ、または、ケト(オキソ)から選択される1または2個の置換基で置換されており、より好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、3〜6員環の複素環、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキルアミノ、または、ジ−(C〜C)アルキルアミノから選択される1または2個の置換基で置換されている。同様に、基のあらゆるシクロアルキル部分(例えば、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアミノなど)は、上記と同じ定義を有する。
用語「部分的に飽和した、または、完全に飽和した複素環(heterocyclic ring)」(また、「部分的に飽和した、または、完全に飽和した複素環(heterocycle)とも称される」)は、部分的または完全に水素化されている非芳香環を意味し、これらは、単環、二環、または、らせん環(spiral ring)として存在していてもよい。特に他の規定がない限り、複素環は、一般的に、独立して、硫黄、酸素または窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子(好ましくは1または2個のヘテロ原子)を含む3〜6員環である。部分的に飽和した、または、完全に飽和した複素環としては、エポキシ、アジリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、ジヒドロピリジニル、ピロリジニル、N−メチルピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラゾリジニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、2H−クロメニル、オキサジニル、モルホリノ、チオモルホリノ、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロチエニル1,1−二酸化物などのような基が挙げられる。「場合により置換された」と指定された場合、部分的に飽和した、または、完全に飽和した複素環基は、置換されていなくてもよいし、または、独立して、「置換された」に関する定義で以下に列挙された置換基群から選択される1個またはそれ以上の置換基(典型的には、1〜3個の置換基)で置換されていてもよい。置換された複素環としては、複素環が、アリールまたはヘテロアリール環に縮合した基が挙げられる(例えば、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、2,3−ジヒドロベンゾチアゾリルなど)。置換されている場合、複素環基は、好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ−(C〜C)アルキルアミノ、アミノカルボキシラート(すなわち、(C〜C)アルキル−O−C(O)−NH−)、または、ケト(オキソ)から選択される1または2個の置換基で置換されており、より好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C)アリール、6員環のヘテロアリール、3〜6員環の複素環、または、フルオロから選択される1または2個の置換基で置換されている。ヘテロ環式基は、複素環系内の環原子のいずれか一つを介して化学物質または化学部分に結合していてもよい。同様に、基のあらゆる複素環部分(例えば、複素環で置換されたアルキル、複素環カルボニルなど)は、上記と同じ定義を有する。
用語「アリール」または「芳香族炭素環」は、単環系(例えば、フェニル)、または、縮合環系(例えば、ナフタレン、アントラセン、フェナントレンなど)を有する芳香族部分を意味する。典型的なアリール基は、6〜10員環の芳香族炭素環である。「場合により置換された」と指定された場合、アリール基は、非置換でもよいし、または、独立して、「置換された」に関する定義で以下に列挙された置換基群から選択される1個またはそれ以上の置換基(好ましくは、3個以下の置換基)で置換されていてもよい。置換されたアリール基としては、芳香族部分の鎖が挙げられる(例えば、ビフェニル、テルフェニル、フェニルナフタリルなど)。置換されている場合、このような芳香族部分は、好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ−(C〜C)アルキルアミノ、または、アミノカルボキシラート(すなわち、(C〜C)アルキル−O−C(O)−NH−)から選択される1または2個の置換基で置換されており、より好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、または、(C〜C)アルコキシから選択される1または2個の置換基で置換されている。このようなアリール基は、芳香環系内の炭素原子のいずれか一つを介して化学物質または部分に結合していてもよい。同様に、アロイルまたはアロイルオキシ(すなわち、(アリール)−C(O)−O−)のアリール部分(すなわち、芳香族部分)は、上記と同じ定義を有する。
用語「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香環」は、5〜10員環の芳香環系中に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、窒素、またはそれらの組み合わせ)を含む芳香族部分を意味する(例えば、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、インドリル、インタゾリル、チエニル、フラニル、ベンゾフラニル、オキサゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、ピリミジル、ピラジニル、チアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリルなど)。このようなヘテロ芳香族部分は、単環系または縮合環系からなっていてもよい。典型的な単環ヘテロアリール環は、独立して、酸素、硫黄および窒素から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜6員環であり、典型的な縮合ヘテロアリール環系は、独立して、酸素、硫黄および窒素から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む9〜10員環の環系である。「場合により置換された」と指定された場合、ヘテロアリール基は、非置換でもよいし、または、独立して、「置換された」に関する定義で以下に列挙された置換基群から選択される1個またはそれ以上の置換基(好ましくは、3個以下の置換基)で置換されていてもよい。置換されている場合、ヘテロ芳香族部分は、好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の複素環、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨード、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、(C〜C)アルキルアミノ、ジ−(C〜C)アルキルアミノ、または、アミノカルボキシラート(すなわち、(C〜C)アルキル−O−C(O)−NH−)から選択される1または2個の置換基で置換されており、より好ましくは、独立して、(C〜C)アルキル、クロロ、フルオロ、シアノ、ヒドロキシ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキルアミノ、または、ジ−(C〜C)アルキルアミノから選択される1または2個の置換基で置換されている。このようなヘテロアリール基は、芳香環系内の原子のいずれか一つを介して化学物質または部分に結合していてもよい(例えば、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、イミダゾール−5−イル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、ピリド−5−イル、または、ピリド−6−イル)。同様に、ヘテロアロイルまたはヘテロアロイルオキシ(すなわち、(ヘテロアリール)−C(O)−O−)のヘテロアリール部分(すなわち、ヘテロ芳香族部分)は、上記と同じ定義を有する。
用語「アシル」は、アルキル、部分的に飽和した、または、完全に飽和したシクロアルキル、部分的に飽和した、または、完全に飽和した複素環、アリール、および、ヘテロアリールで置換されたカルボニル基を意味する。例えば、アシルとしては、(C〜C)アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、カプロイル、t−ブチルアセチルなど)、(C〜C)シクロアルキルカルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルなど)、複素環式のカルボニル(例えば、ピロリジニルカルボニル、ピロリド−2−オン−5−カルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、テトラヒドロフラニルカルボニルなど)、アロイル(例えば、ベンゾイル)、および、ヘテロアロイル(例えば、チオフェニル−2−カルボニル、チオフェニル−3−カルボニル、フラニル−2−カルボニル、フラニル−3−カルボニル、1H−ピロリル−2−カルボニル、1H−ピロリル−3−カルボニル、ベンゾ[b]チオフェニル−2−カルボニルなど)のような基が挙げられる。加えて、このようなアシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリール、および、ヘテロアリール部分は、上記のそれぞれの定義で説明されたような基のいずれか一つであってもよい。「場合により置換された」と指定された場合、このようなアシル基は、非置換でもよいし、または、場合により、独立して、以下に「置換された」に関する定義で列挙された置換基の群から選択される1個またはそれ以上の置換基(典型的には、1〜3個の置換基)で置換されていてもよいし、または、このようなアシル基のアルキル、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール部分は、それぞれ、好ましい置換基の例、および、より好ましい置換基の例で記載されたように置換されていてもよい。
用語「保護基」または「Pg」は、特定の官能基を、化合物に存在する他の官能基とは反応しつつブロックまたは保護するために一般的に用いられる置換基を意味する。例えば、「アミノ保護基」は、アミノ基に結合した、化合物中のアミノ官能基をブロックまたは保護する置換基である。適切なアミノ保護基としては、ベンジル、アリル、および、ベンズヒドリルが挙げられる。
用語「プロトン酸」は、他の化合物に少なくとも1つの水素イオン(H)を供与する化合物を意味する。典型的なプロトン性の酸(protic acid)としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酢酸などの酸が挙げられる。
詳細な説明
本明細書で説明される方法で用いられる出発原料は、一般的に、アルドリッチ・ケミカルズ(Aldrich Chemicals,ミルウォーキー,ウィスコンシン州)のような商業的な供給源より入手可能であり、または、当業者既知の既知の方法を用いて簡単に製造される(例えば、一般的に、Louis F.FieserおよびMary Fieser,Reagents for Organic Synthesis,v.1〜19,ワイリー(Wiley),ニューヨーク(1967年〜1999年編集)、または、Beilsteins Handbuch der organischen Chemie,4,Aufl.編.スプリンガー・フェルラーク(Springer−Verlag),ベルリン(別冊も含む)で説明されている方法で製造される(また、Beilsteinオンラインデータベース)によっても利用可能である))。
以下のスキームIは、本発明の方法、同様に、主要な中間体を要約したものである。個々の反応工程のより詳細な説明のために、以下の実施例の章を参照すること。具体的な出発原料および試薬をスキームに示し、さらに以下で考察するが、多種多様な誘導体を提供するために、その他の出発原料および試薬で容易に置き換えることができる。
Figure 2006342162
α−ブロモ−ベンジルケトン出発原料(1a)は、望ましいp−R1aで置換された臭化ベンジル(すなわち、臭化p−クロロベンジル)、および、望ましいo−R0aで置換された塩化ベンゾイル(例えば、塩化o−クロロベンゾイル)から、穏和な条件下でZnとパラジウム触媒とを併用し、続いて従来の当業者周知のα−臭素化手順(例えば、塩化メチレン/酢酸混合物のような弱酸性溶媒中で臭素で処理すること)を用いて臭素化することによって製造してもよい。チオセミカルバジド出発原料(1b)は、Chem.Ber.,45,2194(1912)に記載の手法に類似した手法を用いて製造してもよい。例えば、望ましいアミノが保護されたイソチオシアネートを、極性プロトン性溶媒(例えば、エタノール)中、室温で、またはほぼ室温で、ヒドラジン水和物と反応させてもよい。
α−ブロモ−ベンジルケトン出発原料(1a)と、チオセミカルバジド出発原料(1b)とを、プロトン酸(例えば、塩酸、臭化水素酸および酢酸)の存在下で、極性プロトン性または非プロトン性溶媒(例えば、エタノール、メタノール、イソプロパノール、および、アセトニトリル)中で縮合させる。環状生成物に縮合したら、次に、用いられる特定の保護基に応じた従来の方法を用いて保護基を除去する。アミノが保護された環状化合物は、保護基(例えば、Pgがベンジルまたはアリルの化合物)の除去の前に単離してもよいし、または、アミノが保護された化合物(例えば、Pgがベンズヒドリル)を単離しないで除去してもよい。ベンジル保護基は、Pd/Cの存在下で、水素添加によって除去してもよい。アリル保護基は、Jaime−Figueroa等によってTetrahedron Lett.39,1313(1998年)で説明されている手法を用いて除去してもよく、例えば、同量のメタンスルホン酸を含む沸騰するエタノール中で、触媒的に有効な量の10%Pd/Cで処理することである。ベンズヒドリル保護基は、シングルポット反応で、プロトン酸の存在下で(例えば、臭化水素水溶液および/または塩化水素水溶液)、縮合反応混合物を高温に加熱することによって除去してもよい。
スキームIで上述された方法は、7,8−ジアリール置換ピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジン−4−イル−アミノ化合物の製造で用いることができる中間体を提供し、これは、ピラゾロトリアジノン中間体の形成の前に第二のアリール基をピラゾール環に組み込み、米国特許第2004/0157839号に記載のヨウ素化とスズキ(Suzuki)プロセス工程を省略することによってさらに合理化されている。スキームIIは、上記のスキームIからの二置換されたピラゾール化合物を用いた、ピラゾロトリアジノン中間体製造の改善された方法を説明する。
Figure 2006342162
アミジン(2a)は、反応不活性溶媒(例えば、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム)中で、酸の存在下または非存在下で、3−アミノピラゾール(I)のアルキルイミダート(RC(=NH)Oアルキル)での縮合から形成することもできる。好ましいアルキルイミダートとしては、エチルアセトイミダート、メチルアセトイミダート、および、エチルホルムイミダートが挙げられる。酸としては、アルカン酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸)、スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸)、および、塩酸が挙げられる。アミジン(2a)の酢酸塩としての単離が特に好ましい。
ピラゾロトリアジノン(II)は、塩基(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド)の存在下で、適切な溶媒(例えば、メタノール、エタノール)中で、約30℃〜150℃の反応温度で、アミジン(2a)を、ジアルキルカーボネート(例えば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート)、または、ジアルキルジチオカーボネートで処理することによって形成されてもよい。あるいは、ピラゾロトリアジノン(II)は、アミジン(2a)を、例えばホスゲン、トリホスゲンまたはカルボニルジイミダゾールのような試薬で、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、イミダゾール)の存在下または非存在下で、反応不活性溶媒(例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、および、アセトニトリル)中で、約−40℃〜100℃の反応温度で処理することによって形成されてもよい。
あるいは、ピラゾロトリアジノン(II,R=H)は、C.K.Chu等のNucleic Acid Chem.,4,19〜23(1991年)によって説明された手法に従って、強塩基(例えば、ナトリウムエトキシド)の存在下で、3−アミノピラゾール()を、1,3−ジメチル−5−アザウラシルで処理することによって形成することもできる。
以下のスキームIIIで説明されるように、ピラゾロトリアジノン(II)は、式IIIで示されるCB−1アンタゴニスト(これは、米国特許公報番号2004/0157839で説明されており、この参照により開示に含まれる(US2004/0157839AのスキームI、および、それに関連した原文を参照))、または、式IVで示されるCB−1アンタゴニスト(PCT公報番号WO2005/049615で説明されており、これは、この参照により開示に含まれる(WO2005/049615のスキームI、および、それに関連した原文を参照))に、そこで説明されている手法(以下にそれを再掲する)を用いて変換されてもよい。
Figure 2006342162
ピラゾロトリアジノン(II)の、7−ハロピラゾロトリアジン((3a),X=Cl,Br)への変換は、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジエチルアニリン)の存在下または非存在下で、反応不活性溶媒(例えば、トルエン、キシレン、ジオキサン)の存在または非存在下で、約−40℃〜200℃の範囲の温度での、ハロゲン化剤(例えば、SOCl、POCl、PCl、PCl、POBr、PBr、PBr、または、PPh/NBS)での処理によって達成することもできる(類似の変換については、以下を参照:WO02/072202、および、O.Sugimoto等,Tetrahedron Lett.,40,7477〜7478(1999年))。好ましい実施例において、ピラゾロトリアジノン(II)は、トルエンを還流させながら、トリアルキルアミン塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、オキシ塩化リンで処理され、それに対応する7−クロロピラゾロトリアジン(3a)を得ることができる。あるいは、ピラゾロトリアジノン(II)は、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、または、コリジン)の存在下で、反応不活性溶媒(例えば、塩化メチレン)中での、メタンスルホン酸無水物、塩化メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、または、塩化p−トルエンスルホニルのような試薬での処理によって活性化されていてもよい((3a),X=脱離基)。
置換基R(式中、Rは、アミノ基、または、1個またはそれ以上の置換基で置換されたアミノ基である)は、中間体(3a)と、それに対応するアミノ化合物(R−H)との間のカップリング反応を介して導入してもよく、それにより、式IIIで示される化合物を製造することができる。例えば、中間体(3a)は一般的に、望ましいアミン(R−H)と共に撹拌される。このアミンは、溶媒として作用する場合もあり(例えば、ブチルアミン、モルホリン、または、ピロリジン)、または、溶媒(例えば、塩化メチレン、N,N−ジメチルホルムアミド、水、または、ジメトキシエタン)を、反応物の可溶化を補助するために、および/または、置換を完了させるのに適した還流温度を有する媒体を提供するために添加してもよい。この反応は、この方法を促進するために加熱してもよい。適切な反応温度は、約−40℃〜100℃の範囲であり、好ましくは約30℃で行われる。加えて、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン、または、ジイソプロピルエチルアミン)を用いて、この方法で生産された酸をクエンチしてもよい。適切なアミノ化合物は、市販品を購入してもよいし、または、当業者周知の標準的な手法を用いて簡単に製造することもできる。好ましいアミノ化合物(R−H)としては、4−アルキルアミノピペリジン−4−カルボキサミド、および、3−アルキルアミノアゼチジン−3−カルボキサミドが挙げられる。
式IVで示される化合物は、望ましいアルキル化剤(例えばヨウ化アルキル、アルキルトリフレート、または、置換された臭化ベンジル、および、塩基、好ましくは炭酸セシウムまたは炭酸カリウム)を用いて、極性非プロトン性溶媒(例えばDMFまたはTHF)中で、約37℃〜約150℃の範囲の温度で(好ましくは、約20℃〜40℃)、ピラゾロトリアジノン(II)をN−アルキル化することによって製造してもよい。
当業者既知の分離および精製の従来方法および/または技術を用いて、様々な中間体を単離することができる。このような技術は当業者周知と予想され、例えば、あらゆるタイプのクロマトグラフィー(高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、シリカゲルのような一般的な吸着剤を用いたカラムクロマトグラフィー、および、薄層クロマトグラフィー)、再結晶、および、示差(すなわち、液体−液体)抽出技術が挙げられる。
本発明の中間体および化合物を、様々な互変異性型で存在させることが可能であり、このような形態は全て、本発明の範囲に含まれる。用語「互変異性体」または「互変異性型」は、低いエネルギー障壁によって相互に変換可能な異なるエネルギーの構造異性体を意味する。例えば、プロトンの互変異性体(また、プロトトロピーの互変異性体としても知られている)としては、プロトンの移動による相互変換が挙げられ、例えば、ケト−エノール、および、イミン−エナミンの異性化である。プロトンの互変異性体の具体例は、2つの環の窒素間をプロトンが移動することが可能なピラゾール部分である。
以下の実施例で、本発明の実施形態を説明する。しかしながら、本発明の実施形態は、それらのその他の変化形が当業者既知であるか、または、当業者であれば本発明の開示から明白であると予想されるため、これらの実施例の具体的な詳細に限定されないと理解することとする。
実施例
特に他の規定がない限り、出発原料は一般的に商業的な供給源より入手可能であり、例えば、アルドリッチ・ケミカルズ社(ミルウォーキー,ウィスコンシン州)、ランカスター・シンセシス社(Lancaster Synthesis,Inc.)(ウィンダム,ニューハンプシャー州)、アクロス・オーガニクス(Acros Organics,フェアローン,ニュージャージー州)、メイブリッジ・ケミカル・カンパニー社(Maybridge Chemical Company,Ltd.)(コーンウォール州,英国)、および、タイガー・サイエンティフィック(Tyger scientific,プリンストン,ニュージャージー州)より入手可能である。
一般的な実験手法
NMRスペクトルを、バリアン・ユニティ(Varian UnityTM)400または500(バリアン社(Varian Inc.,パロアルト、CA)より入手可能)で、室温で、それぞれ400および500MHzHで記録した。化学シフトは、内部標準としての残留溶媒に対する100万分の1(δ)で示された。ピークの形状は、以下のように示す:s,一重項;d,二重項;t,三重項;q,四重項;m,多重項;br s,幅広の一重項;v br s,極めて幅広の一重項;br m,幅広の多重項;2s,2つの一重項。場合によっては代表的なH NMRピークのみを示す。
マススペクトルを、正および負の大気圧化学イオン化(APcI)のスキャンモードを用いた直接的なフロー分析で記録した。ギルソン215(Gilson)液体操作システムを備えたウォーターズ(Waters)のApcI/MSモデルZMDマススペクトロメーターを用いて、実験を実施した。
また、マススペクトロメトリー解析も、クロマトグラフィー分離のためのRP−HPLC勾配法により得られた。分子量の同定を、正および負のエレクトロスプレーイオン化(ESI)のスキャンモードによって記録した。ウォーターズ/マイクロマス(Micromass)ESI/MSモデルZMD、または、ギルソン215液体操作システムとHP1100DADを備えたLCZマススペクトロメーターを用いて、実験を実施した。
塩素または臭素を含むイオンの強度が説明されている場合、予想される強度比を観察し(35Cl/37Clを含むイオンの場合、約3:1、および、79Br/81Brを含むイオンの場合、1:1)、より低い質量のイオンだけを示した。全ての実施例に関して、MSピークを報告した。
カラムクロマトグラフィーは、低い窒素圧下で、ガラス製カラム、または、バイオタージ(BiotageTM)カラム(ISC,Inc.,シェルトン,コネチカット州)中の、ベーカー(BakerTM)シリカゲル(40μm;J.T.ベーカー(J.T.Baker),フィリップスバーグ,ニュージャージー州)、または、シリカゲル50(EMサイエンス(EM SciencesTM),ギブスタウン,ニュージャージー州)のいずれかを用いて行われた。円形クロマトグラフィーを、クロマトトロン(ChromatotronTM)(ハリソン・リサーチ(Harrison Research))を用いて行った。
出発原料の製造
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a)の製造
Figure 2006342162
1,2−ジメトキシエタン(DME,50ml)中の、亜鉛(30メッシュ,17.98g,275mmol)、および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.00g,1.73mmol)の懸濁液に、塩化o−クロロベンゾイル(23.8g,136.4mmol)のDME(50ml)溶液を、室温で、N雰囲気下で添加した。この混合物に、臭化p−クロロベンジル(28.25g,137.5mmol)のDME(100ml)溶液を、氷槽で冷却しながら滴下して添加した。この反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。不溶性材料をセライトでろ過して除去し、ろ液を真空中で濃縮した。残留物を200mlのEtOAcに再溶解させた。有機層を、100mlの2NのHClとブラインで洗浄した。有機溶媒を、真空中で蒸発させることによって除去した。残留物を200mlのヘキサン中でスラリー化し、沈殿を、ろ過によって回収し、28g(78%)の1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノンを得て、これを、それ以上精製しないで次の工程に用いた。H NMR(CDCl)δ4.26(s,2H),7.20〜7.44(m,8H)。
1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(21.12g,80mmol)のCHCl(200ml)溶液に、Br(14.3g,89.6mmol)の酢酸(200ml)溶液を添加し、この混合物を室温で一晩撹拌した。この反応液を、200mlの水で希釈し、二つの層を分離した。水層を、CHCl(2×100ml)で抽出し、混合されたCHClを、HOで洗浄した。溶媒を除去し、残留物をヘキサン(250ml)中でスラリー化した。わずかに黄色の固体をろ過によって回収し、20g(73%)の表題の化合物(SM−1a)を得た。H NMR(CDCl)δ6.24 (s,1H),7.20〜7.44(m,8H)。
4−ベンズヒドリルチオセミカルバジド(SM−1b−1)の製造
Figure 2006342162
ヒドラジン水和物(55%,2.5ml,約44mmol)を、ベンズヒドリルイソチオシアネート(9.5g,42mmol)のEtOH(120ml)溶液に室温で添加した。この溶液を温めたところ、わずかに黄色になった。この溶液を室温で2時間撹拌した。得られた白色の結晶質固体をろ過した、EtOHで洗浄した、および、乾燥させ、9g(83%)の4−ベンズヒドリル−チオセミカルバジド(SM−1b−1)を得た(融点=144〜146℃)。
4−アリルチオセミカルバジド(SM−1b−2):4−アリルチオセミカルバジドを、SM−1b−1に関して上述された手法を用いて(ただし、ベンズヒドリルイソチオシアネートの代わりに、アリルイソチオシアネートを用いたことを除く)製造した(融点=98〜99℃)。
4−ベンジルチオセミカルバジド(SM−1b−3):4−ベンジルチオセミカルバジドを、SM−1b−1に関して上述された手法を用いて(ただし、ベンズヒドリルイソチオシアネートの代わりに、ベンジルイソチオシアネートを用いたことを除く)製造した(融点=150〜151℃)。
実施例1は、ベンズヒドリルで保護されたチオセミカルバジドを用いた、4,5−二置換1H−ピラゾール−3−イルアミンの製造を説明する。
実施例1
4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)の製造
Figure 2006342162
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a:3.42g,10mmol)、および、4−ベンズヒドリルチオセミカルバジド(SM−1b−1:2.58g,10mmol)を、120mlのエタノールに0℃で懸濁した。この混合物を室温に温め、一晩撹拌した。2mlの48%臭化水素酸水溶液を添加した後に、得られたスラリーを、80℃で4時間加熱し、次に、透明な黄色の溶液(少量の不溶性材料を含む)として室温まで冷却した。この黄色の溶液を、10mlの6NのHClを添加した後に、再度、80℃で16時間加熱し、室温に冷却した。得られた懸濁液を濃縮し、残留物を、50mlの2NのNaOHと、100mlの酢酸エチルとで分配した。不溶性材料をろ過し、二つの層を分離した。有機相を濃縮して粗生成物にし、次に、シリカゲルクロマトグラフィー(4:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製し、表題の化合物(I)をわずかに黄褐色の固体として得た(2.1g,70%)。
HPLC(3.0×50mmのルナ(Luna)製のフェニルヘキシルカラム、10分間かけて(2分間保持してから切り替え)、30℃、0.7ml/分で、3μmの90/10〜10/90の0.1%トリエチルアミン(pH=7)/アセトニトリルの濃度勾配)、保持時間:6.808分間、
LCMS(50/50のMeCN−0.02%ギ酸、ゾルバックス(Zorbax)SB−CN4.6×150mm,1.0ml/分)、保持時間:3.631、
H NMR(CDCl)δ7.08〜7.43(m,8H)。
実施例2は、ベンジルで保護されたチオセミカルバジドを用いた4,5−二置換1H−ピラゾール−3−イルアミンの製造を説明する。
実施例2
4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)の製造
Figure 2006342162
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a:1.7g,5mmol)、および、4−ベンジルチオセミカルバジド(SM−1b−3)(0.905g,5mmol)を、60mlのエタノールに0℃で懸濁した。この混合物を室温に温め、一晩撹拌した。1mlの48%臭化水素酸水溶液を添加した後に、得られたスラリーを、80℃で4時間加熱し、次に、透明な黄色の溶液(少量の不溶性材料を含む)として室温まで冷却した。この黄色の溶液を、5mlの6NのHClを添加した後に、再度、80℃で16時間加熱し、室温に冷却した。得られた懸濁液を濃縮し、残留物を、25mlの2NのNaOHと、50mlの酢酸エチルとで分配した。不溶性材料をろ過し、二つの層を分離した。有機相を濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(4:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製し、ベンジルで保護された表題の化合物(I)をわずかに黄褐色の固体として得た(1.7g,87%)。H NMR(CDCl)δ4.5(d,2H)7.14〜7.47(m,13H)。
実施例3は、アリルで保護されたチオセミカルバジドを用いた4,5−二置換1H−ピラゾール−3−イルアミンの製造を説明する。
実施例3
4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)の製造
Figure 2006342162
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a:3.41g,10mmol)、および、4−アリルチオセミカルバジド(SM−1b−2)(1.31g,10mmol)を、120mlのエタノールに0℃で懸濁した。この混合物を室温に温め、一晩撹拌した。2mlの48%臭化水素酸水溶液を添加した後に、得られたスラリーを、80℃で4時間加熱し、次に、透明な黄色の溶液(少量の不溶性材料を含む)として室温まで冷却した。この黄色の溶液を、10mlの6NのHClを添加した後に、再度、80℃で16時間加熱し、室温に冷却した。得られた懸濁液を濃縮し、残留物を、50mlの2NのNaOHと、100mlの酢酸エチルとで分配した。不溶性材料をろ過し、二つの層を分離した。有機相を濃縮し、粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(4:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製し、アリルで保護された表題の化合物(I)をわずかに黄褐色の固体として得た(2.8g,82%)。H NMR(CDCl)δ3.94(d,2H,J=5.6Hz)5.13〜5.28(2H,dd,J=12,50Hz)7.01〜7.43(m,8H)。脱アリル化を、同量のメタンスルホン酸を含む沸騰するエタノール中で、触媒的な量の10%パラジウムを担持した活性炭を用いて達成した(〜30%収率,最適化せず)。
実施例4は、アミノ保護基を有さないチオセミカルバジドを用いた4,5−二置換1H−ピラゾール−3−イルアミンの製造を説明する。
実施例4(比較)
4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)の製造
Figure 2006342162
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a:3.41g,10mmol)、および、チオセミカルバジド(0.91g,10mmol)を、120mlのエタノールに0℃で懸濁した。この混合物を室温に温め、一晩撹拌した。2mlの48%臭化水素酸水溶液を添加した後に、得られたスラリーを、80℃で4時間加熱し、次に、透明な黄色の溶液(少量の不溶性材料を含む)として室温まで冷却した。この黄色の溶液を、10mlの6NのHClを添加した後に、再度、80℃で16時間加熱し、室温に冷却した。得られた懸濁液を濃縮し、残留物を、50mlの2NのNaOHと、100mlの酢酸エチルとで分配した。不溶性材料をろ過し、二つの層を分離した。有機相を濃縮して粗生成物にし、次に、シリカゲルクロマトグラフィー(4:1の酢酸エチル:ヘキサン)で精製し、表題の化合物(I)を得た(約15%収率,測定はHPLCによる)。
実施例5
7−(2−クロロフェニル)−8−(4−クロロフェニル)−3H−ピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジン−4−オン(II)の製造
Figure 2006342162
2−ブロモ−1−(2−クロロ−フェニル)−2−(4−クロロ−フェニル)−エタノン(SM−1a:10.26g,30mmol)を、360mlの温かいエタノールに溶解させ、0℃に冷却した。この濁った溶液に、4−ベンズヒドリルチオセミカルバジド(SM−1b−1:8.1g,31.5mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温に温め、一晩撹拌した。6mlの48%臭化水素酸水溶液を添加した後に、得られたスラリーを、80℃で4時間加熱し、次に、室温に冷却した。この濁った溶液を、30mlの6NのHClを添加した後に、再度、80℃で24時間加熱し、室温に冷却した。この溶液を室温に冷却し、不溶性材料をろ過した。ろ液を濃縮し、水をトルエン(約400ml)で共沸させて除いた。得られた塩をろ過し、トルエンで洗浄した。その塩の塩基を、100mlの2NのNaOH/100mlの2−メチル−テトラヒドロフラン(2−MeTHF)で遊離させた。NaOH層を、2−MeTHF(100ml)で1回より多く抽出した。混合した2−MeTHF溶液を、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、約8gの発泡性の固体4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)を得た。上記の8gの未精製の固体4−(4−クロロ−フェニル)−5−(2−クロロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−イルアミン(1A)を、130mlのエタノールに溶解させ、0℃に冷却した。この溶液に、S−2−ナフチルメチルチオアセトアミド臭化水素酸塩(7.47g,25.2mmol)を添加した。氷槽を除去し、得られた混合物を室温に温め、一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を、25mlのメタノールに溶解させた。このメタノール溶液を、250mlのイソプロピルエーテルに添加し、得られた固体をろ過し、乾燥させた。その塩の塩基を、100mlの2NのNaOH/100mlの2−MeTHFで遊離させた。NaOH層を、2−MeTHF(100ml)で1回より多く抽出した。混合した2−MeTHF溶液を、MgSO上で乾燥させ、ろ過し、濃縮し、未精製の固体を得た。上記の未精製の固体を、100mlのDMSOに溶解させ、室温で1,1’−カルボニルジイミダゾール(23mmol,3.73g)で処理した。得られた溶液を室温で3時間撹拌した。このDMSO溶液を、500mlの1NのHCl溶液に添加した。得られた沈殿をろ過し、水で洗浄し、ヘキサン中で撹拌し、一晩乾燥させた。5.9g(53%)の7−(2−クロロフェニル)−8−(4−クロロフェニル)−3H−ピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジン−4−オン(II)が得られた。
HPLC:ゾルバックス(Zorbax)SB−8で、10%CHCN/aq〜90%CHCN/aqで10分間、続いて、10%CHCN/aqに戻して4分間。
aq=2mlのHPO、および、1gのSDS/L、
保持時間:7.48分間。

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1aおよびR1bは、それぞれ独立して、ハロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、シアノであり;および、nおよびmは、それぞれ独立して、0、1または2である]
    で示される化合物を製造する方法であって;
    (i)酸の存在下で、式(1a)で示される化合物と、式(1b)で示される化合物とを反応させる工程
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(I)で示される化合物について定義された通りであり、Pgは、アミノ保護基である];および、
    (ii)保護基(Pg)を除去して、式(I)で示される化合物を製造する工程、
    を含む、上記方法。
  2. Pgが、ベンジル、アリル、および、ベンズヒドリルからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. Pgが、ベンズヒドリルであり、工程(i)および(ii)は、シングルポット反応で達成される、請求項2に記載の方法。
  4. 0a、R0b、R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、クロロ、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、フルオロで置換された(C〜C)アルキル)、および、シアノからなる群より選択され;および、nおよびmは、それぞれ独立して、0または1である、請求項1に記載の方法。
  5. 0aおよびR1bがいずれも、クロロであり;および、nおよびmはいずれも、0である、請求項4に記載の方法。
  6. 式(II):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1aおよびR1bは、それぞれ独立して、ハロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、シアノであり;nおよびmは、それぞれ独立して、0、1または2であり;および、Rは、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシである]
    で示される化合物を製造する方法であって;
    式(I):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で定義された通り]
    で示される化合物を、式(II)で示される化合物に変換する工程を含む、上記方法。
  7. 前記式(I)で示される化合物が、請求項1に記載の方法によって製造される、請求項6に記載の方法。
  8. 0a、R0b、R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、クロロ、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、フルオロで置換された(C〜C)アルキル)、および、シアノからなる群より選択され;および、nおよびmは、それぞれ独立して、0または1である、請求項6に記載の方法。
  9. 0aおよびR1bがいずれも、クロロであり;および、nおよびmはいずれも、0である、請求項8に記載の方法。
  10. 式(III)で示される化合物を製造する方法であって:
    Figure 2006342162
    [式中、
    0a、R0b、R1aおよびR1bは、それぞれ独立して、ハロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、シアノであり;
    nおよびmは、それぞれ独立して、0、1または2であり;
    は、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシであり;および、
    は、式(IA)を有する基である:
    Figure 2006342162
    [式中、
    4bおよびR4b’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、(C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、((C〜C)アルキル)アミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
    あるいは、R4bまたはR4b’のいずれかは、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
    Xは、結合、−CHCH−、または、−C(R4c)(R4c’)−であり、ここで、R4cおよびR4c’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
    あるいは、R4cまたはR4c’のいずれかは、R4e、R4e’、R4fまたはR4f’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;
    Yは、酸素、硫黄、−C(O)−、または、−C(R4d)(R4d’)−であり、ここで、R4dおよびR4d’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
    あるいは、R4dおよびR4d’は、一緒になって、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、5〜6員環のラクトン環、または、4〜6員環のラクタム環を形成し、ここで、前記複素環、前記ラクトン環および前記ラクタム環は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、前記ラクトン環および前記ラクタム環は、場合により、酸素、窒素または硫黄から選択される追加のヘテロ原子を含み、あるいは、
    Yは、-NR4d’’−であり、ここで、R4d’’は、水素であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルキルスルホニル−、(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、ジ(C〜C)アルキルアミノスルホニル−、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、アリール、および、ヘテロアリールからなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており;
    Zは、結合、-CHCH−、または、−C(R4e)(R4e’)−であり、ここで、R4eおよびR4e’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
    あるいは、R4eまたはR4e’のいずれかは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成しており;および、
    4fおよびR4f’は、それぞれ独立して、水素、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、HNC(O)−であるか、または、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、アシルオキシ、アシル、(C〜C)アルキル−O−C(O)−、(C〜C)アルキル−NH−C(O)−、((C〜C)アルキル)N−C(O)−、(C〜C)アルキルアミノ−、ジ(C〜C)アルキルアミノ−、(C〜C)シクロアルキルアミノ−、アシルアミノ−、アリール(C〜C)アルキルアミノ−、ヘテロアリール(C〜C)アルキルアミノ−、アリール、ヘテロアリール、3〜6員環の部分的または完全に飽和した複素環、および、3〜6員環の部分的または完全に飽和した炭素環からなる群より選択される化学部分であり、ここで、前記部分は、場合により、1個またはそれ以上の置換基で置換されており、
    あるいは、R4fまたはR4f’のいずれかは、R4b、R4b’、R4cまたはR4c’と一緒になって、結合、メチレン架橋、または、エチレン架橋を形成する]]
    (i)酸の存在下で、式(1a)で示される化合物と、式(1b)で示される化合物とを反応させる工程
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で式(III)で示される化合物について定義された通りであり、Pgは、アミノ保護基である];および、
    (ii)保護基(Pg)を除去して、式(I):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で前記式(III)で示される化合物について定義された通り]
    で示される化合物を製造する工程;
    (iii)前記式(I)で示される化合物を、式(II):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1bおよびRは、上記で前記式(III)で示される化合物について定義された通り]
    で示される化合物に変換する工程;
    (iv)前記式(II)で示される化合物のカルボニル基を、脱離基に変換する工程;
    (v)前記脱離基と、アミノ化合物R−H[式中、Rは、前記式(III)で示される化合物に関するものと同じ意味を有する]とを反応させ、前記式(III)で示される化合物を製造する工程、
    を含む、上記方法。
  11. 0a、R0b、R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、クロロ、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、フルオロで置換された(C〜C)アルキル)、および、シアノからなる群より選択され;および、nおよびmは、それぞれ独立して、0または1である、請求項10に記載の方法。
  12. 0aおよびR1bがいずれも、クロロであり;および、nおよびmはいずれも、0である、請求項11に記載の方法。
  13. が、3−エチルアミノ−アゼチジン−3−カルボン酸アミドである、請求項11に記載の方法。
  14. 式(IV):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1aおよびR1bは、それぞれ独立して、ハロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、シアノであり;nおよびmは、それぞれ独立して、0、1または2であり;Rは、水素、(C〜C)アルキル、ハロで置換された(C〜C)アルキル、または、(C〜C)アルコキシであり;および、Rは、(C〜C)アルキル、アリール(C〜C)アルキル、3〜8員環の部分的または完全に飽和した炭素環、または、ヘテロアリール(C〜C)アルキルである]
    で示される化合物を製造する方法であって;
    (i)酸の存在下で、式(1a)で示される化合物と、式(1b)で示される化合物とを反応させる工程
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で前記式(IV)で示される化合物について定義された通りであり、Pgは、アミノ保護基である];および、
    (ii)保護基(Pg)を除去して、式(I):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1b、nおよびmは、上記で前記式(IV)で示される化合物について定義された通り]
    で示される化合物を製造する工程;
    (iii)前記式(I)で示される化合物を、式(II):
    Figure 2006342162
    [式中、R0a、R0b、R1a、R1bおよびRは、上記で前記式(IV)で示される化合物について定義された通り]
    で示される化合物に変換する工程;および、
    (iv)前記式(II)で示される化合物をN−アルキル化して、前記式(IV)で示される化合物を形成する工程、
    を含む、上記方法。
  15. 0a、R0b、R1aおよびR1bが、それぞれ独立して、クロロ、フルオロ、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキル、フルオロで置換された(C〜C)アルキル)、および、シアノからなる群より選択され;および、nおよびmは、それぞれ独立して、0または1である、請求項14に記載の方法。
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