JP2006341920A - ポリエチレンまたは弗素樹脂製通い用耐圧容器 - Google Patents

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Kinnosuke Yoshioka
欣之助 吉岡
Hirosuke Sato
裕亮 佐藤
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Abstract

【課題】 半導体製造用各種薬液と飲料品を同一容器にて経時的な汚染等は絶無で、またOリングの交換等余分な経費の掛からない上記物品の納入通い用耐圧容器を開発することである。
【解決手段】 通い用耐圧容器の気密性を得るOリングの太さの適正化と、Oリングの収納にかかわる口栓部を上下動により気密性を保持するように設計した。
【選択図】 図3

Description

本発明は特に金属イオン、異物所謂パーティクルを極度にきらう半導体製造用の化学薬品とか、食品関係特に圧力の掛る炭酸飲料を入れて運び、幾度も繰り返し使用される通い用耐圧容器に関する。
近年半導体素子の集積度は高まる一方である、それに伴って半導体製造に使用される材料に対する高純度化の要求は高まり、特に不純物としての金属、異物業界で言うところのパーティクルの混入は極力避けなければならない。また食品業界異物の混入は当然ながら細菌類による汚染等は許されない。
したがって、使用薬品及び飲料品そのものが高純度であるばかりでなく、経時的に容器との接触によって汚染されることを防止する必要がある。
そのため、従来薬品及び飲料品をステンレス容器に入れて運搬し、この容器を窒素加圧して容器中の薬品及び飲料品を所定の場所に送給する自動供給システムが開発使用されている。しかしステンレス容器は半導体製造において最もきらわれるFe,Ni,Cu等の金属イオンの混入のおそれがある。また重量も重く使用者の負担が大で腰痛の原因となる。また窒素加圧により所定場所に内容物を送給するためには1.9kg f/cm程度の加圧に耐えるものでなければならない、よって先に我社東興業株式会社を主体として特許文献1として登録第1857135号考案の名称 高純度試薬液用コンテナー。特許文献2として登録第2018446号考案の名称ポリエチレン耐圧容器 を考案し開示して来た。しかし上記2考案後我社は鋭意実験、研究改良し今回の発明に至った。
実用新案登録第1857135号 実用新案登録第2018446号
しかしながら、特許文献1および2に開示したものは、熱流動性含弗素樹脂製容器で高純度試薬液用コンテナーとしての耐薬品性を発揮し、また球状にしたことにより耐圧性を持たし、更に外層に補強材をつけた構造を開示した。
ここに開示した熱流動性含弗素樹脂とはテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピヘン共重合体樹脂(商品名:テフロンFEP)、テトラフルオロエチレン/パープルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(商品名:テフロンPFA)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パープルオロアルキルビニールエーテル共重合体樹脂(商品名:テフロンEPE)、あるいはテトラフルオロエチレン/エチレン共重合体樹脂(商品名:テフゼル)である。
また特許文献によって行うべく、ガス導入ノズルと液導出ノズルを有するポリエチレン製の口栓を容器につけ、耐圧性向上のために保護用円筒体を外側につけた。
これらは高純度性を要求される半導体製造時に使用される薬品を輸送する時に使用される所謂通い用容器で、薬品そのものが高純度であるだけではなく、経時的に容器との接触その他により汚染されることを防止する必要がある。
また従来薬品をステンレス容器に入れて運搬し、この容器に窒素加圧して容器中の薬品を使用する場所に送給する自動供給システムが開発使用されている。
しかし上記ステンレス容器は半導体製造において最もきらわれるFe,Ni,Cu,等の金属イオンを混入するおそれがある。また半導体製造に用いられる薬品にはNH、H等温度によって若干蒸気圧を発生し、加圧状態となるものもあり、さらに窒素加圧によって薬品を使用する場所に送給しなければならないため、1.9kg f/cm程度の加圧に耐えるものでなければならない。よって我社が先に開示した2件の特許文献1と特許文献2によって一応この目的は達成出来たが、そこに開示した耐圧容器によって薬品を多数回輸送した場合に、口栓部のOリングの傷付き、破損によって圧洩れ等の不具合が生じ、Oリングの交換等が必要となる可能性がある。
本発明の目的は以下の手段を採用することによって達成される。
請求項2記載の如く口栓部のOリング太さを2.4mm(±0.07)及至8.4mm(±0.15)の即ちより太めのものを使用すること。および請求項3記載の口栓を上下動による気密性の保持をすることである。
即ちOリングは気密性を保ちながら使用される場合、装入された凹溝と蓋部面の間に噛みこみが生じる場合が多い。また上部口栓が廻転によりねじ絞めされる場合には口栓のOリングが接触部分によりOリング表面に引っ掻き傷を生じ再利用の場合の圧漏れの原因となる。 またOリングの太さが細かい場合には、口栓の廻転力により、よれ状態になり再度使用は不可能となる。よって噛みこみ部の影響を少なくしたりよれ状態を無くしてOリングの再度の使用を可能にするためには、多数回のテストの結果、Oリングの太さが2.4mm(±0.07)及至8.4mm(±0.15)のものを使用すること、また第3図に示すごとく口栓が上下動によって密封されることによって今迄のトラブルは解決された。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図1は実用新案登録第1857135号に開示した、熱流動性含弗素樹脂製容器による高純度試薬液コンテナーの説明図である。図中3はねじ蓋である。しかしこのねじ蓋構造では通い用耐圧容器としては多数度の通い作業において気密性の保持には不具合が生じる可能性がある。
図2は実用新案登録第2018446号に開示した、ポリエチレン耐圧容器の説明図である、図中6は口栓で、7がOリングである。しかしこの回転式口栓構造とOリング口径の選択ミスによっては、容器内薬液の納入先への数回の納入通い作業によりOリングの傷つき、よじれ等により気密性が損なわれ高価なOリングの交換を余儀なくされる。
そこで、図3に本発明の実施形態の一例を示す。これはあくまでも一例に過ぎず、本発明の実施形態の総てではない。
図中10は耐圧容器本体で、ポリエチレンまたは熱流動性含弗素樹脂にて製造される。図中16の容器底部付近迄とどく液導出ノズルと図中17のガス導入ノズルをつけた容器と同一の材料で製造された図中12の口栓は図中11の保護用円筒体に止められた図中15の押えボルト装置サポート台につけられた図中14の口栓押えボルト装置により図中13のOリングをかいして耐圧容器本体に圧着され気密性を保持する。
図2形状のポリエチレン耐圧容器にて、Oリング太さを2.4m/mのものを選択し、容器内容積は300φ×600m/m高さで約15lのものを製作し耐圧容器として使用できた。
図3形状の通い用耐圧容器を含弗素樹脂商品名テフロンPFAにて製作した。Oリング太さは5.7mmのものを選択し、容器内容積は300φ×600mm高さで約15lのものを製作した。通い用耐圧容器として10回使用したが充分にその用をはたした。
産業上利用の可能性
本発明により、半導体製造用各種薬液及び各種飲料品は製造もとより使用される場所迄多数回、経時的に何ら汚染されることもなくまたOリングの交換もなく納入された。
発明の効果
本発明により半導体製造用各種薬品および各種飲料品を同一の通い用耐圧容器にて、多数回、途中経時的な汚染もなく、またOリングの交換もなしに納入出来た。よって経費の低減効果も大であった。
実用新案登録第1857135号開示の高純度試薬液用コンテナー断面図 実用新案登録第2018446号開示のポリエチレン耐圧容器の断面図 本発明開示の通い用耐圧容器断面図の1例示
符号の説明
1 熱流動性含弗素樹脂製容器
2 熱硬化性合成樹脂含浸繊維状補強材よりなる外装
3 ねじ蓋
4 ポリエチレン製耐圧容器
5 保護用円筒体
6 口栓
7 Oリング
8 液導出ノズル
9 ガス導入ノズル
10 ポリエチレン又は熱流動性含弗素樹脂耐圧容器
11 保護用円筒体
12 口栓
13 Oリング
14 口栓押えボルト装置
15 押えボルト装置サポート台
16 液導出ノズル
17 ガス導入ノズル

Claims (3)

  1. 有底円筒状で上方に開口する口部を有する弗素樹脂またはポリエチレン製瓶形状の容器本体で、この容器本体の口部に着脱自在かつ気密に取付けられ、ガス導入ノズルおよび上記容器本体の内底部に近接して開口するよう接続された液導出ノズルを有する弗素樹脂またはポリエチレン製の口栓と、上記容器本体が外周面を、内周面に接して嵌合される保護用円筒体と、この保護用円筒体の内周面に外周面が接し、上記容器本体の底部または肩部に、上面または下面が当接するとともに、上記保護用円筒体に着脱自在に固定された上下の固定板とを有することを特徴とした弗素樹脂またはポリエチレン製通い用耐圧容器。
  2. 弗素樹脂またはポリエチレン製の口栓は、太さ2.4(±0.07)mm及至8.4(±0.15)mmのOリングにて密封されることを特徴とした請求項1の弗素樹脂またはポリエチレン製通い用耐圧容器。
  3. 弗素樹脂またはポリエチレン製の口栓は上下動にて弗素樹脂またはポリエチレン製容器本体の口部に着脱自在かつ気密に取付けられることを特徴とした請求項2の弗素樹脂またはポリエチレン製通い用耐圧容器。
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