JP2006339764A - 通信機器、その通信方式および基地局 - Google Patents
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Abstract
ハイブリッド通信方式の移動体通信で、移動中の受信品質を向上させる。
【解決手段】
間欠的にコンテンツの放送を行う第1の通信方式と、受信側が前記第1の通信方式と切り替えて定期的に監視対象とする第2の通信方式とを行う通信方式において、第1の通信方式は、コンテンツをパケットに分割して送出し、かつ、パケットの送出タイミングを変更することにより、通信機器が移動中、安定した受信品質を確保するようにした。
【選択図】図3
Description
また端末はどちらのシステムからでも音声・データ着信ができるように5.12秒周期でRF回路を各システム側へ切り替え、1xシステムであればPage(ページ)チャネルをサーチし、Page(ページ)メッセージの受信、EV−DOシステムであればControl ChannelをサーチしOverheadメッセージの受信ができる。
ここで5.12秒の間隔をスロット単位(80ms)で表した値をSlot Cycleと呼ぶ。
(1)1xシステムへの切り替えについて説明する。
RF回路を1xシステムに切り替えるタイミングは、端末が起動するときに端末を識別する番号の1つであるIMSI(International mobile Subscriber Identity)より算出されるPGSLOT(PGスロット)によって決定される。
1xシステムでは基地局が、システムが起動してからの時間を5.12秒毎に分割し、そこからPGSLOT(単位は80ms)をオフセットとしてPageメッセージを80ms間受信し続け、自分宛のPageが無いか監視を行う。EV−DO通信中でも1xPageメッセージを受信する必要があり、このときの様子を図9に示す。
[数1]
T=4
PGSLOT=(2)式
t=1xシステムが起動してからの時間
このとき、時間tは次の式(1)を満たす。
この一連の動作に何度か失敗すると端末はそのシステムが圏外になったと判定し、システムの再サーチを行う。
ここでBCMCS(Broadcast Multicast Service)とはEV−DOシステムで使用されるストリーミングサービスで、下り方向(基地局→端末)に動画や音楽等のストリーミングデータが送信され、端末がそれを受信する。
またこの時、通常の1xやEV−DO通信のように再送はおこなわれない。
通常BCMCSデータとして使用するストリーミングデータは始めから終わりまで途切れることのないRTP等の連続したパケット群である。
本発明は、コンテンツの放送を行う基地局において、前記基地局は、間欠的に前記コンテンツを前記パケットに分割して送出する送出部と、前記パケットの送出タイミングを変更する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明は、間欠的にコンテンツの放送の受信を行う第1通信部と、前記第1通信部と切り替えて定期的に監視対象とする第2通信部と、を有する通信機器において、前記第1通信部と第2通信部との切り替えを制御する制御部とを有することを特徴とする。
更にSlot Cycle毎にmずつBCMCSデータの送信間隔をシフトするようにした(図2,3)。
このmの設定値について以下のように設定する。
図1にハイブリッド動作中のRF回路のシステム切り替え状態を示す。
切り替え波形は、たとえばローレベルをEV−DOシステム受信時とし、ハイレベルを1xシステム受信時とすると、ローレベルから立ち上がり時間をTD0、1xシステム受信可能時間をTpage、また立下り時間をT1xと表すことができる。
1xシステムからEV−DOシステム、あるいはその逆のEV−DOシステムから1xシステムへ切り替わるには時間TD0及びT1xが必要となる。これらの時間は端末の個体差、温度条件、電波状態によって変動するため、必ずしも一定ではない。
このように、現実には、EV−DOシステムから1xシステムに切り替える、あるいはその逆に切り替えるのに、TD0とT1xの余分の切り替え時間が必要である。
mを色々な値に設定した場合の具体例を示す。
図2(A)に、mの値を、TD0+TPage+T1xの合計値より小さくし、たとえばm=(TD0+TPage+T1x)/2と設定した例を示す。
1xデータでBCMCSデータがフローされる時間を、5.12秒(Slot Cycle)毎に、時刻t0で0×m、時刻t1で1×m、時刻t2で2×m、・・・、時刻tnでn×mの間隔をずらしている。これに対して、AT(端末;たとえば携帯端末)のRF回路の切り替え信号は5.12秒のほぼ一定周期で繰り返し出力されている。
すると、時間t2とt3の期間と、時間t3とt4の期間に、BCMCSデータのmとATのRF回路切り替え信号(波形)とが重なり合い(以後、衝突とも記載する)、しかも連続で1xPage受信タイミングに衝突することが起こる。
このmの値が、図2(A)のmの値の2倍であり、5.12秒毎に、mの値の整数倍を間隔としてBCMCSデータのフローをシフトする。
しかし、mの値が大きくなるが、ATからのRF回路の切り替え信号と衝突する時間領域は、図2(A)と比較して少なく、時刻t1とt2の期間の1個だけである。またこのBCMCSデータのフローとRF回路切り替え信号は連続して2回以上衝突していないので、ATの1xPage受信動作には影響が無い。
このmの値は、図2(B)のmの値の2倍で、BCMCSデータのフロー期間がより長くなり、BCMCSデータとATのRF回路切り替え信号との衝突する時間(5.12秒の繰り返し周期)が短くなる。
たとえば、最初BCMCSのフローが時刻t0でスタートし、5.12秒周期でm間隔ずれていく。時刻t3になると、またmのずれは5.12秒のスタート時刻(t0)から始まる。
図2(B)と比較して、BCMCSデータとRF回路の切り替え信号の衝突回数は増えるが、連続して衝突することは無いので、ATの1xPage受信動作には影響が無い。
よって、mの最小値をTD0+TPage+T1xの合計値とする。
図3(A)に、1xPageのタイミングがmの範囲に収まっていれば1xPageとBCMCSデータ送信のタイミングが重なる事は最小限度で済む。この場合、時刻t0とt1の期間、時刻t3(t0)とt4(t1)の期間にのみBCMCSのデータフローとRF回路切り替え信号が衝突しているが、連続して衝突することは無い。
しかしながら、図3(B)に示すように、ATのRF回路切り替え信号がBCMCSデータのフロートが僅かでもずれると連続して衝突が発生することになる。この図3(B)に示す例では、時刻t0と時刻t1、時刻t1とt2、時刻t3(t0)とt4(t1)、時刻t4(t1)とt5(t2)のそれぞれの期間にBCMCSデータのフローとRF回路切り替え信号が衝突し、しかも連続して衝突している。
そこで図3(C)に示すように、BCMCSフローの送信間隔をmずつシフトする点は変更せず(図3(A)と同じ)、1回に送信する間隔をm期間内である図の斜線部分、1xPage(TD0+TPage+T1x)分だけ短縮した。
mから1xPage(TD0+TPage+T1x)だけ短縮した例を図3(C)に示す。この例は図3(B)に対応し、この図3(B)で衝突した、時刻t0とt1、時刻t3(t0)とt4(t1)期間の衝突がなくなっている。
そのため、連続した衝突を避けることができ、ATの1xPage受信動作に対する影響を削減することができる。
図3(D)に、図3(A)に対する、mを1xPage(TD0+TPage+T1x)だけ短縮した例を示す。
この場合、BCMCSのデータフローとRF回路切り替え信号が衝突するタイミングは変わらない。
今まで、送出タイミングの変更について、1xPageの監視時間だけ短縮した例を示したが、この監視時間以上短縮することもでき、明らかにこれらの値に限定する者では無い。
BCMCSデータが1xPage短縮され、繰り返し周期に対応して順次m間隔づつシフトした位置に設定されている。またこれに対して、複数の携帯端末(端末1、・・・、端末4)の各RF回路切り替え信号のタイミングを示している。
端末1は時刻t0とt1の期間のみBCMCSデータとRF回路の切り替え信号と衝突している。端末2と端末3は時刻t2とt3の期間のみ衝突が発生している。また端末4は時刻t1とt2の期間のみ衝突が発生している。
この例では、mを1xPageの監視時間だけ短縮した例を示したが、この監視時間以上短縮しても良く、これらの値に限定されるべきものではない。
注意が必要なのは実際の運用ではmの値を小さくし過ぎると送信できるBCMCSデータが少なくなるため実用的ではなくなることである。
またmを大きくしすぎると、BCMCSデータ送信のタイミングが1xPageメッセージと重なることが多くなることがあり、これを防止するため通信端末数や通信状態によってmの最適値を動的に変更する必要がある。
(1) システムパラメータに定義してEV−DOセッションの確立時にネゴシエーションを行う。
(2) 基地局から端末(通信機器)へBCMCS情報を通知するためのBroadcast Overhead Messageにmを格納するフィールドを追加する。
以上の変更の具体的な内容を端末側(通信機器)について図5を用いて説明する。
図5に示す(携帯)端末100のブロックは、アンテナ10、ハードウエア20とソフトウエア40で構成され、ハードウエア20は、RF(回路)切替部21、EV−DO信号処理部、1x信号処理部とソフトウエアを用いて演算処理するCPU(マイクロコンピュータ)で構成される。
またソフトウエア(CPU)40は、機能的に、EV−DOプロトコル処理部41、1xプロトコル処理部、アプリケーション処理部43、ストリーム処理・表示部44、タイミング制御部45、番組情報制御部46とタイマ制御部47などから構成されている。
タイマ制御部47はシステム時間を監視して511.2秒のSlotCycle毎にタイミング制御部45にモードを1xに切り替えるよう働きかける。
タイミング制御部45はRF(回路)切替部21に1x/EV−DO各モードに切り替えるよう指示する。
RF回路切替部21は1x及びEV−DOにRF回路を切り替えるスイッチでEV−DOモードに切り替わるとEV−DO信号処理部23、1xモードに切り替わると1x信号処理部22が無線データの送受を行う。
またソフトウエア40の一部を構成する、EV−DOプロトコル処理部41、1xプロトコル処理部42は無線制御メッセージやフレーミング、リンク制御等の処理を行う。
この4ブロックは無線に関わる物理レイヤからアプリケーションレイヤまでを司る。
次にアプリケーション処理部43では無線レイヤからのデータ、主にPPP/IP/TCPパケットを扱う。
番組情報制御部46は利用可能なBCMCSデータの番組データの取得を行い、番組内容に応じてBCMCSプロトコルを制御する。番組データにはBCMCSデータの開始時刻、終了時刻、フォーマットや識別番号等が格納されている。
ストリーム処理・表示部44は取得したBCMCSデータから動画や音声データの表示・再生を行う。
ステップST1:
端末はまず起動すると各種内部パラメータを初期化した後、RF回路切替部21でRF回路(21)を1xモードに切り替え、1x基地局とネゴシエーションを行い1xセッションを確立する。
ステップST2:
次に図5に示すタイミング制御部45で通常のPGSLOTの計算を行い、パラメータを保存する。
ステップST3:
そしてRF回路切替部21をEV−DOモードに切り替えEV−DO基地局とネゴシエーションを行ってEV−DOセッションを確立する。
ステップST4,ST5,ST6:
端末はBCMCSデータを受信するため番組表(番組情報)を取得し、番組を基地局へ要求すると基地局からBCMCSデータの送信が開始される。
ステップST7:
BCMCSデータの受信が終了したかどうかを判断する。
ステップST8:
BCMCSデータの受信が終了しないとき待ち受ける。
ステップST9:
ステップST7でBCMCSデータの受信が終了しないとき、常にタイマ制御部47が、現在時刻がSlotCycle+PGSLOTかどうか(5.12秒毎の1xPage受信時刻)を監視する。
ステップST10:
タイマ制御部47が現在時刻のSlotCycle+PGSLOTを満たすかどうか判断する。
ステップST11からST13:
タイマ制御部47が現在時刻のSlotCycle+PGSLOTを満たすと、RF回路切替部21を1xモードに切り替え1xPageメッセージを受信し(ステップST12)、EV−DOモードに戻る(ステップST13)。
ステップST10において、(3)式の範囲である場合は上記動作を行わず、ステップST6に戻る。
この一連の動作が受信するBCMCSデータの終了予定時間まで繰り返される。
次に基地局側の動作について説明する。
図7に基地局が属するEV−DOネットワーク200の構成図を示す。
EV−DOネットワーク200は、基地局201、EV−DOハイブリッド端末202、PCF203、BSN204,BCMCSコントローラ205、BCMCSコンテンツ・プロバイダー206、BCMCSコンテンツ・サーバー207などで構成されている。
PCF203はEV−DOセッションの管理、BSN204はBCMCSに対応したIPネットワークと無線ネットワークの変換ゲートウェイである。
BCMCS Content Provider(BCMCSコンテンツ・プロバイダー)206はストリーミングコンテンツのフレーミング・暗号化・エンコード処理を行う中間サーバである。
BCMCS Content Server(BCMCSコンテンツ・サーバー)207はストリーミングコンテンツの生成ポイントである。
最後にBCMCS Controller(BCMCSコントローラ)205はBCMCSセッションの管理と番組表データ等の管理を行っている。
この中で基地局201はPCFから送られてくるBCMCSデータをEV−DO無線フレームの乗せ換え、無線データとして送信する機能を持っている。
基地局300は、アンテナ301、ハードウエア310とソフトウエア(CPU)320で構成されている。
ハードウエア310は、EV−DO信号処理部311とソフトウエアを用いて演算処理するCPU(マイクロコンピュータ)などで構成される。
ソフトウエア(CPU)320は、EV−DOプロトコル処理部321、タイミング制御部322とアプリケーション処理部333で構成されている。
このタイミングは、図3(C)と図3(D)に示すように、上述したmをたとえば1xPage短縮し、かつPGSLOT周期に対して、逐次mずつ時間をシフトした構成となっている。これにより、たとえば複数の端末に対して、RF回路切り替えの信号とタイミングが衝突しないようにされている。
図3(C)と図3(D)においては、受信側(通信機器、例えばEV−DOハイブリッド端末)の1xPageの監視時間だけパケットの送出タイミングを変化させた例を示したが、この監視時間以上送出タイミングを変化させても良く、これらの値に限定されるべきものでは無い。
EV−DO信号処理部311は無線データの送受を行い、EV−DOプロトコル処理部321は無線制御メッセージやフレーミング、リンク制御等の処理を行う。この2ブロックは無線に関わる物理レイヤからアプリケーションレイヤまでを司る。
次にアプリケーション処理部333では無線レイヤからのデータ、主にPPP/IP/TCPパケットを扱う。
番組情報制御部は利用可能なBCMCSデータの番組データの取得を行い、番組内容に応じてBCMCSプロトコルを制御する。
番組データにはBCMCSデータの開始時刻、終了時刻、フォーマットや識別番号等が格納されている。
ストリーム処理・表示部は取得したBCMCSデータから動画や音声データの表示・再生を行う。
その結果、基地局から送信されるBCMCSデータのフローと各移動体端末のRF回路切り替え信号と連続して衝突することを回避できる。
したがって、移動体端末がセル境界を移動中、1xシステムが圏外判定されることを極力低減し、安定した受信品質を確保することができる。
Claims (9)
- 間欠的にコンテンツの放送を行う第1の通信方式と、
受信側が前記第1の通信方式と切り替えて定期的に監視対象とする第2の通信方式と、
を行う通信方式において、
前記第1の通信方式は、前記コンテンツをパケットに分割して送出し、かつ、前記パケットの送出タイミングを変更することを特とする通信方式。 - 前記通信送出タイミングの変更は、第2の通信方式の監視時間分以上を変化させることを特徴とする請求項1に記載の通信方式。
- 前記第1の通信方式は、前記パケットを前記第2の通信方式の監視時間またはそれ以上短縮することを特徴とする請求項1または2に記載の通信方式。
- コンテンツの放送を行う基地局において、
前記基地局は、間欠的に前記コンテンツを前記パケットに分割して送出する送出部と、
前記パケットの送出タイミングを変更する制御部と
を有することを特徴とする基地局。 - 前記制御部は、受信側が前記放送と切り替えて定期的に監視対象とする第2の通信方式の通信方法の監視時間分以上を変化させることを特徴とする請求項4記載の基地局。
- 前記制御部は、前記パケットを第2の通信方式の監視時間またはそれ以上短縮することを特徴とする請求項4または5に記載の基地局。
- 間欠的にコンテンツの放送の受信を行う第1通信部と、
前記第1通信部と切り替えて定期的に監視対象とする第2通信部と、
を有する通信機器において、
前記第1通信部と第2通信部との切り替えを制御する制御部とを有することを特徴とする通信機器。 - 前記制御部は、
前記第1通信部が通信期間内と推定される場合には、前記切り替えを行わないようにすることを特徴とする請求項7記載の通信機器。 - 前記推定は、前記第1通信部の間欠周期と前記第2通信部の監視間隔時間とから推測することを特徴とする請求項7または8に記載の通信機器。
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