JP2006338607A - 配線整形装置およびこの配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム - Google Patents

配線整形装置およびこの配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する作業を容易にする配線整形装置およびこの配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを実現する。
【解決手段】 配線整形装置1は、予め設定される基準点と整形対象となる配線部分の両端を画定する2つの境界点それぞれとを結ぶチェック直線と、当該整形対象となる配線部分と、で画定された整形領域内に存在する、当該整形対象となる配線部分の隣接物について、該隣接物とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線を設定するクリアランス確保手段11と、チェック直線とクリアランス線との2つの交点で挟まれたクリアランス線の部分を、整形済配線として確定する確定手段12と、整形対象となる配線部分を整形済配線に置き換える置換手段13と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する配線整形装置およびこの配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムに関する。
例えばLSIやPCBなどの半導体集積回路においては、配線の各セグメントは直線状の線分で形成され、これら各セグメントが90度もしくは45度の方向に連なるようにして配線を設計するのが一般的である。また、LSIやPCBでは、配線周辺部のスペースに比較的余裕がある。したがって、LSIやPCBなどの配線設計については、コンピュータによる演算処理が可能となるようなルール化が容易であり、既にいくつか提案されている(例えば、特許文献1参照)。
これに対し、PBGAやEBGAなどの半導体パッケージでは、その基板上には、プレーン(Plane)、ゲート(Gate)、マーク(Mark)、パッケージ内部品もしくは他の配線などといったような、配線にとっては障害物となり得るものが多数存在し、その障害物の形状、配置位置あるいは配置角度も多種多様である。また、配線の始点もしくは終点となるべきビア(Via)、ボール(ball)、ボンディングパッド(B/P)、あるいはフリップチップパッド(F/C)などの位置も様々であり、配線の周辺部に十分なスペースを確保できないことも多い。このため、半導体パッケージの配線設計においては、上記のような90度や45度の方向に限定されない任意の角度方向に配線していく必要がある。
このような事情から、半導体パッケージの配線設計においては、設計者自身が、例えばCADシステムを用いて仮想平面上で半導体パッケージの配線のルートを自らの技量や経験や勘を頼りに試行錯誤しながら設計するのが一般的である。試行錯誤しながらの手動による配線設計では、要求される配線の内容が複雑になるほど、最適な配線を実現するには多大なる労力および時間を要し、難易度も増す。さらに、完成品の品質のバラツキも大きくなる。
半導体パッケージの配線設計方法として、例えば、CADシステムを用いて、例えばビアの周辺部に設計ルールに基づいた円弧を発生させ、この円弧の接線に基づき配線を結合していくことで、設計ルールを満たした配線形状を自動演算処理により生成する自動配線方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
また例えば、自動演算処理によらず、手動で経路概略を作成し、半導体素子以外の半導体素子を障害物とみなした場合に最適な経路を決定する半自動配線方法が提案されている(例えば、特許文献3)。
従来、上述のような方法を用いて、配線のルートを決定してもなお、種々の理由により、配線のルートを変更しなければならないことがある。図16〜19は、配線のルートの整形処理の一従来例を説明する図である。
ここでは、CADシステム上で、既にルートが定まっている配線や障害物(例えば、プレーン、パッド、パッケージ内部品など)に対し、設計ルールを満たした最も近接した位置に配線を配置することを考える。なお、配線は線分(すなわちセグメント)のみで構成され、障害物101は直線や円弧を含んだ任意形状であるものとする。また、斜め45度方向配線および水平方向配線もしくは垂直方向配線の組み合わせで配線のルートを決定していくものとする。
図16は、配線のルートのみが決定されており、パッド(図中、長方形で示す。以下同様。)からボール(図中、円で示す。以下同様。)までを線分のみで構成された概略配線の形状を示す。
まず、図17に示すように、障害物101に対して最も近接した配線102について配線の整形を行う。設計ルールで定められているクリアランスを確保するクリアランス線103を設定する。配線102の開始点であるパッド105より、水平方向に直線を延ばし、クリアランス線103との交点106を求める。また、配線102の終端点であるボール107からも同様に水平方向に直線を延ばし、クリアランス線103との交点108を求める。配線102がクリアランス線103の内部にある場合には、クリアランス線103の交点106から交点108までの間の外周部分を配線経路とし、該配線経路を含めて開始点105から終端点107までの配線のルート(参照符号109)を決定する。配線のルートが決定したら、CAD図面上に配線を描画し、不要な配線については削除する。次に、図18に示すように、配線109に対して最も近接した配線110について配線の整形を行う。この場合、設計ルールで定められているクリアランスを確保するクリアランス線111を設定する。配線経路110の終端点114から左斜め45度の方向に引き出した線と、ボール115とボール116との間隔を二等分水平線との交点を交点117とする。交点117から障害物101の方向に水平線を引き、該水平線とクリアランス線111との交点を交点118とする。以上求めた交点を上述のものと同様に直線で補完していくことで配線のルートを決定していく。このような整形処理を繰り返して最終的な配線のルートを決定した結果を図19に示す。
特開平11−161694号公報 特開2002−083006号公報 特開平9−069118号公報
半導体パッケージの場合、設計ルール上最も緻密な配線配置を行うことが多いことから、配線を1本だけ整形しようとしても他の配線の配置位置に大きな影響を及ぼしてしまうことが多い。このため配置位置について影響を受けた配線については、配線のルートの見直しや整形処理のやり直しを余儀なくされる。
また、上記障害物などに代表される基準(目印)となる部品が配置されていない領域では配線の自動配置決定処理を実行するのが難しい。このような場合は、設計ルールを満たす概略的な配線位置を決定した後、CADシステムを用いて手動で配線を適切な位置に移動もしくは整形するという、設計者にとっては負担となる作業をしなければならない。
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する作業を容易にする配線整形装置およびこの配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムを提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明においては、基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形(すなわちアライメント)する配線整形装置は、次のような構成を有する。図1は、本発明による配線整形装置の原理ブロック図である。
本発明による配線整形装置1は、予め設定される基準点と整形対象となる配線部分の両端を画定する2つの境界点それぞれとを結ぶチェック直線と、当該整形対象となる配線部分と、で画定された整形領域内に存在する、当該整形対象となる配線部分の隣接物について、該隣接物とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線を設定するクリアランス確保手段11と、チェック直線とクリアランス線との2つの交点で挟まれたクリアランス線の部分を、整形済配線として確定する確定手段12と、整形対象となる配線部分を整形済配線に置き換える置換手段13と、を備える。上記の基準点は、当該隣接物に対して当該整形対象となる配線とは反対側の位置に予め設定される。
なお、配線整形装置1におけるクリアランス確保手段11、確定手段12および置換手段13は、コンピュータ等の演算処理装置が実行することができるソフトウェアプログラム形式で実現できる。以上の処理を実施する装置や、以上の処理をコンピュータに実行させるプログラムを作成することは、以下の説明を理解した当業者には容易に実施できる事項である。また、以上の処理をコンピュータにより実行させるプログラムを記録媒体に格納するという事項も当業者には自明である。
本発明によれば、基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する作業を容易にすることができる。設計者は、整形後の配線位置を予め計算したり決定しておくようなことなく、設計ルールを満たした配線形状を容易に作成できる。また、複数の配線を、設計ルールを満たしつつ一括して整形することができる。
図2は、本発明の実施例による配線整形装置の動作フローを示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、大体の配置位置が決定している配線の中から、整形対象となる配線部分を選択する。選択の具体的なやり方については後述する。
次いで、ステップS102において、整形対象となる配線の隣接物に対して、当該整形対象となる配線とは反対側の位置に、基準点を設定する。基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係を表示するディスプレイ画面においては、基準点の位置はカーソルで示される。また、ここでいう隣接物とは、整形対象となる配線に隣接するものであって、設計データ上、整形対象となる配線が交差することのない障害物や、当該整形対象となる配線とは異なる他の配線のことを意味する。
ステップS102で基準点が設定されると、ステップS103において、この基準点とステップS101で選択された整形対象となる配線部分の両端を画定する2つの境界点それぞれとを結ぶチェック直線と、当該整形対象となる配線部分と、で囲まれる領域が、「整形領域」として画定される。
次に、ステップS104において、整形領域内に隣接物が存在するか否かを判定する。隣接物が存在する場合はステップS105へ進む。
ステップS105では、整形の基準となる隣接物を決定する。
次いで、ステップS106において、設計ルールを検索し、クリアランスに関する情報などを入手する。
次に、ステップS107において、隣接物とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線を設定する。
次に、ステップS108においてチェック直線とクリアランス線との交点を計算し、ステップS109において、このような交点が存在するか否かを判定する。交点が存在する場合はステップS110へ進み、交点が存在しない場合はステップS112へ進む。
次いで、ステップS110において、チェック直線とクリアランス線とで生じた2つの交点で挟まれることになるクリアランス線の部分、換言すれば、チェック直線とクリアランス線とで生じた2つの交点を両端に有することになるクリアランス線の部分を、整形済配線として確定する。
ステップS111では、上記2つの境界点でその両端が画定されている整形対象となる配線部分を、整形済配線に置き換える。整形対象となる配線部分以外の配線部分については、整形せずにそのままの配線とする。結果をディスプレイ画面に表示する。
ステップS112では、整形領域内に他に隣接物が存在するか否かを判定する。隣接物が存在する場合はステップS105へ戻る。
本発明の実施例による配線整形処理におけるステップS101〜S112の各処理は、コンピュータ等の演算処理装置により実行される。なお、ステップS101の実行を開始する前に、プレーン(Plane)、ゲート(Gate)、マーク(Mark)、パッケージ内部品もしくは他の配線などといったような配線にとっては障害物となり得るものに関する情報、すなわち障害物の形状、配置位置あるいは配置角度に関する情報や、配線の始点もしくは終点となるべきビア(Via)、ボール(ball)、ボンディングパッド(B/P)、あるいはフリップチップパッド(F/C)や、設計データや、クリアランスに関するルールなど関する種々のデータを、演算処理装置に予め入力しておくのが好ましい。上記演算処理装置は、入力された上記データを用いてステップS101から処理を開始する。ステップS101〜S112を経て、配線を整形(アライメント)する処理が実現される。
以下に、いくつか具体例を挙げる。図3〜5は、本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第1の具体例を説明する図である。
本具体例では、図3に示すように、基板上に配線19および配線31が存在する場合において、配線19について、クリアランス要件を満たしつつできるだけ緻密な配線となるよう配線31の方向に近づけるようにして整形する処理を考える。
図3において、まず、配線19のうち、整形対象となる配線部分を選択する。選択のやり方は、例えば次の2通りある。
その1つのやり方は、作業者がマウス操作などにより、基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係が表示されているディスプレイ画面に表示された折れ線状の配線上の所望の位置を選択して枠状の表示(以下、「選択枠」と称する。)をあてがう作業を行い、この選択枠により、整形対象となる配線部分を特定するものである。より具体的にいえば、図3に示すようにディスプレイ画面に表示された折れ線状の配線19のうち、マウス操作により指定した選択枠18と交差する線分部分の外方に位置する各端点21および22をその両端に有する部分20(図中、太線で示す。)を、整形対象となる配線部分として設定する。
もう1つのやり方は、作業者がまず配線19をマウス操作で選択し、次いで配線19上の点21および22を、整形対象となる配線部分の境界点とすべく、マウス操作で指定するものである。つまり、マウス操作で指定された当該両端点21および22が、当該整形対象となる配線部分20の両端を画定する各境界点となる。
続いて、整形対象となる配線部分20の隣接物である配線31に対して、当該整形対象となる配線部分20とは反対側の位置に、基準点23を設定する。ディスプレイ画面においては基準点23の位置は例えばカーソルで示される。
この基準点23と整形対象となる配線部分20の両端を画定する2つの境界点21および22それぞれとを結ぶチェック直線29および30と、当該整形対象となる配線部分20と、で囲まれる領域が、整形領域として画定される。
次に、この整形領域内に、整形対象となる配線部分の隣接物が存在するか否かを判定する。図3に示す例では、配線31が、整形対象となる配線部分20の隣接物として存在する。本具体例では、配線31を、整形対象となる配線部分20の配線整形処理の際の基準とする。
設計ルールを検索してクリアランスに関する情報を入手した後、図4に示すように、配線31とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線32を設定する。
次に、チェック直線29および30とクリアランス線32との交点を計算する。図4に示す例では、交点33および34が算出される。
次いで、交点33および34で挟まれることになるクリアランス線の部分35(図中、太線で示す。)、換言すれば、チェック直線29および30とクリアランス線32とで生じた2つの交点33および34を両端に有することになるクリアランス線の部分35を、整形済配線として確定する。
整形領域以外に位置する、整形対象となる配線部分20以外の配線部分25および24については、整形せずにそのままの配線を用いる。そして、2つの境界点27および28でその両端が画定されている整形対象となる配線部分20を、整形済配線35に置き換えることになるが、この置き換えの際には、交点27と交点33との間を配線16で結び、交点28と交点34との間を配線17で結び、これらの配線も含める。すなわち、配線部分20は、配線16、35および17に置き換えられることになる。
以上より、配線19は、本実施例による配線整形処理により、図5に示すような、一連の配線25、16、35、17および24からなる配線19’となる。
図6〜9は、本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第2の具体例を説明する図である。
本具体例では、図6に示すように、基板上に配線38、39および40が存在する場合において、配線39および40について、クリアランス要件を満たしつつできるだけ緻密な配線となるよう配線38の方向に近づけるように一括整形する処理を考える。
図6において、まず、配線39および40のうち、整形対象となる配線部分を選択する。ディスプレイ画面に表示された折れ線状の配線39のうち、作業者がマウス操作などにより指定した選択枠36と交差する線分部分の外方に位置する各端点71および72をその両端に有する部分60(図中、太線で示す。)と、同じく配線40のうち、選択枠36と交差する線分部分の外方に位置する各端点73および74をその両端に有する部分61(図中、太線で示す。)と、を整形対象となる配線部分として設定する。
次に、整形対象となる配線部分39および40の隣接物である配線38に対して、当該整形対象となる配線部分39および40とは反対側の位置に、基準点37を設定する。ディスプレイ画面においては基準点37の位置は例えばカーソルで示される。
この基準点37と整形対象となる配線部分60の両端を画定する2つの境界点71および72それぞれとを結ぶチェック直線62および63と、当該整形対象となる配線部分60と、で囲まれる領域が、第1の整形領域として画定される。また、この基準点37と整形対象となる配線部分61の両端を画定する2つの境界点73および74それぞれとを結ぶチェック直線64および65と、当該整形対象となる配線部分61と、で囲まれる領域が、第2の整形領域として画定される。
次に、この第1および第2整形領域内に、整形対象となる配線部分の隣接物が存在するか否かを判定する。図6に示す例では、第1の整形領域内では、配線38が、整形対象となる配線部分60の隣接物として存在し、第2の整形領域内では、配線39が、整形対象となる配線部分61の隣接物として存在する。
本実施例においては、複数の配線を一括して整形する場合は、基準点に近い配線から、配線整形処理を実行していく。すなわち、図6に示す具体例では、配線39のほうが配線40よりも基準点37に近い。したがって、本実施例ではまず、配線38を、整形対象となる配線部分60の整形の基準として設定し、配線部分60について配線整形処理を実行する。そして、この配線整形処理が済んだ後に、配線39(但し、先の配線整形処理にて整形済みの配線42に置き換わることになるが、これについては後述する。)を、整形対象となる配線部分61の整形の基準として設定し、配線部分61についての配線整形処理を実行する。
設計ルールを検索してクリアランスに関する情報を入手した後、図7に示すように、配線38とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線41を設定する。
続いて、チェック直線62および63とクリアランス線41との交点を計算する。図7に示す例では、交点75および76が算出される。
次いで、交点75および76で挟まれることになるクリアランス線の部分66(図中、太線で示す。)、換言すれば、チェック直線62および63とクリアランス線41とで生じた2つの交点75および76を両端に有することになるクリアランス線の部分66を、整形済配線として確定する。
そして、整形対象となる配線部分60を、整形済配線66を含む配線に置き換える。よって、配線39は、配線整形処理により、図8に示すような配線42となる。
次に、配線39に代えて配線42を、整形対象となる配線部分61の整形の基準として設定し、配線部分61についての配線整形処理を実行する。以降の処理フローは先で説明した通りである。すなわち、図8に示すように、配線42とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線67をまず設定する。次に、チェック直線64および65とクリアランス線67との交点を計算する。図8に示す例では、交点77および78が算出される。次いで、交点75および76で挟まれることになるクリアランス線の部分43(図中、太線で示す。)、換言すれば、チェック直線62および63とクリアランス線41とで生じた2つの交点75および76を両端に有することになるクリアランス線の部分43を、整形済配線として確定する。そして、整形対象となる配線部分61を、整形済配線43を含む配線に置き換える。よって、配線40は、配線整形処理により、図9に示すような配線69となる。例えば、図9の左下部分の配線については未だ整形が不十分であるとするならば、この部分についても整形領域を設定して本発明による配線形成処理を実行すれば、さらに緻密な配線形状を形成することも可能である。
図10〜14は、本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図である。
上述のように、本発明は、整形対象となる配線に隣接する隣接物、すなわち障害物や当該整形対象となる配線とは異なる他の配線などを、当該整形対象となる配線を配線整形処理する際の基準としている。これに対し、第3の具体例は、整形対象となる配線に隣接物が存在しない場合においても、当該整形対象となる配線を整形可能とするものである。
本具体例は、図10に示すように、パッド(図中、長方形で示す。以下同様。)からボール(図中、円で示す。以下同様。)までの配線201〜206が、障害物300付近に配置されており、なおかつ、障害物300以外には他の障害物は存在しない場合において、障害物300から比較的離れた部分における配線についても整形するものである。
まず、図11に示すように、選択枠89、基準点80、チェック直線92および93、ならびに整形領域88を、既に説明したやり方で設定する。次いで、付近に隣接物が存在しない整形対象となる配線部分の、配線の位置を確定する際の基準となる暫定基準線90および91を設定する。暫定基準線90および91の位置は、任意の位置に設定可能であるが、例えば図11では、暫定基準線90および91を障害物300と交差するように設定している。こうすることにより、整形領域88内では、暫定基準線90および91ならびに障害物300を、一連の障害物としてみなすことができるので、コンピュータによる演算処理の一層の効率化を図ることができる。
次に、図12に示すように、障害物300とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線94を設定するとともに、暫定基準線90および91とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線95および96を設定する。このようなクリアランス線94、95および96に基づいて上述した処理を実行すると、図13に示すように、配線201を整形した配線201’が得られる。
続いて、配線201’を、整形対象となる配線202の整形の基準とし、配線202の配線整形処理を実行する。以後、同様の処理を繰り返すことにより、図14に示すように、整形された配線201’、202’、203’、204’、205’および206’の配線位置が確定する。なお配線位置の確定後は、暫定基準線90および91を削除する。
上述した本実施例による配線整形装置は、コンピュータを用いて実現される。図15は、記録媒体に格納された配線整形処理を実行するためのプログラムにより動作する本発明の実施例の配線整形装置の構成を示すブロック図である。
コンピュータによって実行させるプログラムは、図15に示すように、記憶媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM等の外部記憶媒体)510に格納されており、一例として、次に説明するような構成によるコンピュータにインストールされてCAD装置(配線整形装置)として動作する。
CPU511は、配線整形装置全体を制御する。このCPU511に、バス512を介してROM513、RAM514、HD(ハードディスク装置)515、マウスやキーボード等の入力装置516、外部記憶媒体ドライブ装置517およびLCD、CRT等の表示装置518が接続されている。CPU511の制御プログラムはROM513に格納されている。
配線整形処理方法を実行するプログラム(以下、「配線整形処理プログラム」と称する。)は、記憶媒体510からHD515にインストール(記憶)される。また、RAM514には、配線整形処理方法をCPU511が実行する際の作業領域や、配線整形処理方法を実行するプログラムの一部が記憶される領域が確保されている。また、HD515には、入力データ、最終データ、さらにOS(オペレーティングシステム)等が予め記憶される。
まず、コンピュータの電源を投入すると、CPU511がROM510から制御プログラムを読み出し、さらにHD515からOSを読み込み、OSを起動させる。これによりコンピュータは配線整形処理プログラムを記憶媒体510からインストール可能な状態となる。
次に、記憶媒体510を外部記憶媒体ドライブ装置517に装着し、入力装置516から制御コマンドをCPU511に入力し、記憶媒体510に格納された配線整形処理プログラムを読み取ってHD515等に記憶する。つまり配線整形処理プログラムをコンピュータにインストールする。
その後は、配線整形処理プログラムを起動させると、コンピュータは配線整形装置として動作する。オペレータは、配線整形処理プログラムが表示装置518に表示される対話形式による作業内容と手順に従って、入力装置516を操作することで、上述した配線整形処理を行うことができる。
なお、図15のコンピュータでは、記憶媒体510に記憶されたプログラムをHD515にインストールするようにしたが、これに限らず、LAN等の情報伝送媒体を介して、コンピュータにインストールされてもよいし、予めコンピュータに内蔵のHD515に格納されていてもよい。
本発明によれば、基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する作業を容易にすることができる。設計者は、整形後の配線位置を予め計算したり決定しておくようなことなく、設計ルールを満たした配線形状を容易に作成できる。また、複数の配線を、設計ルールを満たしつつ一括して整形することができる。
特に本発明は、基板上に存在する障害物の形状、配置位置および配置角度などに制限されない。すなわち、本発明によれば、多種多様な障害物が存在する基板上において、障害物の形状、配置位置および配置角度に制限されず、また、配線したい方向、配線したい角度および配線の開始終了位置がどのようなものであっても、クリアランス要件を満足した配線の最適なルートに短時間で整形することができる。したがって、本発明は、LSIやPCBなどの半導体集積回路はもちろん、PBGAやEBGAなどの半導体パッケージ、あるいはMCM、SIPなど、様々な種類の配線基板について、配線整形作業が容易となる。
本発明による配線整形装置の原理ブロック図である。 本発明の実施例による配線整形装置の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第1の具体例を説明する図(その1)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第1の具体例を説明する図(その2)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第1の具体例を説明する図(その3)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第2の具体例を説明する図(その1)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第2の具体例を説明する図(その2)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第2の具体例を説明する図(その3)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第2の具体例を説明する図(その4)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図(その1)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図(その2)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図(その3)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図(その4)である。 本発明の実施例における配線整形装置による配線整形処理の第3の具体例を説明する図(その5)である。 記録媒体に格納された配線整形処理を実行するためのプログラムにより動作する本発明の実施例の配線整形装置の構成を示すブロック図である。 配線のルートの整形処理の一従来例を説明する図(その1)である。 配線のルートの整形処理の一従来例を説明する図(その2)である。 配線のルートの整形処理の一従来例を説明する図(その3)である。 配線のルートの整形処理の一従来例を説明する図(その4)である。
符号の説明
1 配線整形装置
11 クリアランス確保手段
12 確定手段
13 置換手段

Claims (18)

  1. 基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する配線整形装置であって、
    予め設定される基準点と整形対象となる配線部分の両端を画定する2つの境界点それぞれとを結ぶチェック直線と、当該整形対象となる配線部分と、で画定された整形領域内に存在する、当該整形対象となる配線部分の隣接物について、該隣接物とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線を設定するクリアランス確保手段と、
    前記チェック直線と前記クリアランス線との2つの交点で挟まれた前記クリアランス線の部分を、整形済配線として確定する確定手段と、
    前記整形対象となる配線部分を前記整形済配線に置き換える置換手段と、
    を備えることを特徴とする配線整形装置。
  2. 前記整形領域内に前記隣接物が存在するか否かを判定する判定手段をさらに備える請求項1に記載の配線整形装置。
  3. 前記基準点は、当該隣接物に対して当該整形対象となる配線とは反対側の位置に予め設定される請求項1に記載の配線整形装置。
  4. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項1に記載の配線整形装置であって、
    前記ディスプレイ画面において、前記基準点の位置はカーソルで示される配線整形装置。
  5. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項1に記載の配線整形装置であって、
    前記ディスプレイ画面に表示された折れ線状の配線のうち、指定した選択枠と交差する線分部分の外方の各端点を、前記整形対象となる配線部分の両端を確定する前記2つの境界点として設定する指定手段をさらに備える配線整形装置。
  6. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項1に記載の配線整形装置であって、
    前記ディスプレイ画面に表示された配線のうち、マウス操作で指定された配線であって該指定された配線上における整形対象部分を画定する両端点についてもマウス操作で指定された配線を、前記整形対象となる配線部分として設定する指定手段をさらに備え、
    前記のマウス操作で指定された当該両端点が、当該整形対象となる配線部分の両端を画定する各前記境界点となる配線整形装置。
  7. 前記隣接物は、設計データ上、整形対象となる配線が交差することのない障害物である請求項1に記載の配線整形装置。
  8. 前記隣接物は、設計データ上、整形対象となる配線が交差することのない、該整形対象となる配線とは異なる他の配線である請求項1に記載の配線整形装置。
  9. 付近に前記隣接物が存在しない前記整形対象となる配線部分の、配線の位置を確定する際の基準となる暫定基準線を設定する設定手段と、
    該設定手段による前記の配線位置の確定後に、前記暫定基準線を削除する削除手段と、をさらに備え、
    付近に前記隣接物が存在しない前記整形対象となる配線部分を、前記暫定基準線とのクリアランスを確保する配線に置き換える請求項1に記載の配線整形装置。
  10. 基板上の配線のルートを、整形対象となる配線部分に対向する隣接物に対して少なくとも所定のクリアランスを確保するように整形する配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    予め設定される基準点と整形対象となる配線部分の両端を画定する2つの境界点それぞれとを結ぶチェック直線と、当該整形対象となる配線部分と、で画定された整形領域内に存在する、当該整形対象となる配線部分の隣接物について、該隣接物とのクリアランスを確保する位置を示すクリアランス線を設定するクリアランス確保ステップと、
    前記チェック直線と前記クリアランス線との2つの交点で挟まれた前記クリアランス線の部分を、整形済配線として確定する確定ステップと、
    前記整形対象となる配線部分を前記整形済配線に置き換える置換ステップと、
    を備えることを特徴とする配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  11. 前記整形領域内に前記隣接物が存在するか否かを判定する判定ステップをさらに備える請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  12. 前記基準点は、当該隣接物に対して当該整形対象となる配線とは反対側の位置に予め設定される請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  13. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記ディスプレイ画面において、前記基準点の位置をカーソルで示す配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  14. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記ディスプレイ画面に表示された折れ線状の配線のうち、指定した選択枠と交差する線分部分の外方の各端点を、前記整形対象となる配線部分の両端を確定する前記2つの境界点として設定する指定ステップをさらに備える配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  15. 基板上における配線と該配線の隣接物との位置関係をディスプレイ画面に表示する請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記ディスプレイ画面に表示された配線のうち、マウス操作で指定された配線であって該指定された配線上における整形対象部分を画定する両端点についてもマウス操作で指定された配線を、前記整形対象となる配線部分として設定する指定ステップをさらに備え、
    前記のマウス操作で指定された当該両端点が、当該整形対象となる配線部分の両端を画定する各前記境界点となる配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  16. 前記隣接物は、設計データ上、整形対象となる配線が交差することのない障害物である請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  17. 前記隣接物は、設計データ上、整形対象となる配線が交差することのない、該整形対象となる配線とは異なる他の配線である請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  18. 付近に前記隣接物が存在しない前記整形対象となる配線部分の、配線の位置を確定する際の基準となる暫定基準線を設定する設定ステップと、
    該設定ステップによる前記の配線位置の確定後に、前記暫定基準線を削除する削除ステップと、をさらに備え、
    付近に前記隣接物が存在しない前記整形対象となる配線部分を、前記暫定基準線とのクリアランスを確保する配線に置き換える請求項10に記載の配線整形処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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