JP2006338312A - 調査支援装置、調査支援システム、調査支援方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 調査支援システム1は、サーバ装置2及び調査員端末3Aを含み、サーバ装置2は、調査員端末3Aに対して各入力ステップで提供する選択肢を、その前の入力ステップで入力された入力情報に基づいて絞り込み、かつ、各入力ステップで選択された選択肢に基づいて、劣化(損傷)の原因を判定する。各ステップの選択肢は、調査対象である建造物の構造に関する情報及び材料に関する情報であり、サーバ装置2は、構造及び材料の因果関係に基づいて、次の入力ステップで提供すべき選択肢、及び、劣化の原因を絞り込んでいく。また、サーバ装置2は、各入力ステップで選択された選択肢に基づいて、調査結果を報告するための報告書案を調査員端末3に提供する。
【選択図】図10
Description
http://www.jip-ts.co.jp/product/bridge/soft/introduction/kyoshiro/kyoshiro.html
様々な分野において、調査又は点検等が行われている。このような調査又は点検等が、互いに離れた複数の地点で実施される場合には、調査又は点検等を行う調査員が多数必要になる。例えば、調査又は点検の対象が、トンネル、橋梁又は擁壁などの土木構造物、家屋又はタワーなどの建築物、鉄塔、街灯、電柱又は柵などの構造物、或いは、船舶又は航空機などの建造物などである場合に、調査員が現地に赴き点検又は調査等を行う必要があるため、多数の調査員が必要になる。なお、土木構造物、建築物及び構造物等を総称して建造物という。
しかしながら、このような調査又は点検には、一定以上の専門知識や経験が必要となり、十分な専門知識及び経験を有する調査員を必要な人数確保することは困難な場合が多い。
一方で、点検すべき建造物が、全国各地に多数散在しているため、構造物の劣化診断を行うことができる人材が不足して大きな問題となっている。
特に、昨今、コンクリート材料の早期劣化が問題となっており、全国にあるコンクリート構造物を迅速に点検する必要がある。その際に、材料的な見地のみならず、構造的な見地からコンクリート構造物を調査して、補修の必要性及びその優先順位などを検討する必要がある。また、コンクリート構造物の数が膨大であることなどを考えると、物性変化の検出などを伴う綿密な調査よりもむしろ、損傷状況又は劣化状況の外観に基づく予備的な点検調査がその迅速性の観点から重要になってきている。
なお、このような状況にあって、コンクリート診断士資格認定制度が2001年から発足している。
より具体的には、本例の調査支援システム1は、複数の入力ステップを予め用意し、それぞれの入力ステップにおいて調査員により入力された入力情報(調査対象の構造又は材料に関する情報)に基づいて、次の入力ステップで提供される選択肢を絞り込む。すなわち、調査支援システム1は、調査対象の構造又は材料の因果関係に基づいて、不要な選択肢を除外して、次の入力ステップにおける選択肢の選択を容易にする。
また、本例の調査支援システム1は、複数の入力ステップにおいて入力された入力情報に基づいて、調査対象の劣化原因を判定する。すなわち、調査支援システム1は、予め用意された一連の入力ステップで、熟練技能者の絞込みロジックを再現し、調査対象の劣化原因を判定する。
このように、本実施形態における調査支援システム1は、熟練技能者が劣化原因を推定し、この劣化原因に応じた対策を立案していく過程を、非熟練技能者により再現可能にする。これにより、点検又は調査を行う人材の質的又は量的な問題を解決し、かつ、必要経費の低廉化を実現する。
まず、本発明が適用される調査支援システム1の全体構成を説明する。
図1は、調査支援システム1の全体構成を例示する図である。
図1に例示するように、調査支援システム1は、サーバ装置2及び複数のクライアント端末3を含む。
点検支援システム1において、クライアント端末3は、例えば、携帯端末であり、ネットワーク4を介してサーバ端末2と接続している。より具体的には、クライアント端末3には、調査員が調査現場で使用する調査員端末3A及び3Bと、熟練技能者(管理者)が使用する管理者端末3Cとがある。
本例の調査員端末3A及び3Bは、画像撮影機能、音声通信機能及びブラウザ機能が設けられたPDA(Personal Digital Assistant)であるが、これに限定されるものではなく、例えば、ブラウザ機能を有する携帯電話、又は、ノートPC等であってもよい。
また、本例の管理者端末3Cは、画像撮影機能、音声通信機能及びブラウザ機能が設けられたノート型コンピュータ(ノートPC)であるが、これに限定されるものではなく、例えば、ブラウザ機能を有する携帯電話、又は、PDA等であってもよい。
より具体的には、サーバ装置2は、後述する調査支援プログラム5がインストールされ、かつ、調査支援データベース(調査支援DB)を有するコンピュータシステムである。
本例のサーバ装置2は、調査支援DBを参照して調査支援情報を生成し、生成された調査支援情報を表示させるHTMLファイルを作成してクライアント端末3に送信する。
図2に例示するように、サーバ装置2は、CPU202及びメモリ204などを含む制御装置20、通信装置22、HDD・CD装置などの記録装置24、並びに、LCD表示装置あるいはCRT表示装置及びキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインタフェース装置(UI装置)26から構成される。
サーバ装置2は、例えば、調査支援プログラム5(後述)がインストールされた汎用コンピュータであり、通信装置22又は記録装置24などを介して、調査員端末3A又は3Bから入力情報を取得し、取得された入力情報に応じて、調査支援情報を生成して、生成された調査支援情報を調査員端末3A又は3Bに送信する。
図3は、制御装置20(図2)により実行され、本発明にかかる調査支援方法を実現する調査支援プログラム5の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、調査支援プログラム5は、モード切替部500、受信部505、入力情報保持部510、選択肢選択部515、選択肢提供部520、報告書案作成部525、報告書修正部530、情報転送部535、説明情報選択部540、送信部545及び状況情報提供部550を有する。
また、記録装置24には、選択肢データベース(選択肢DB)610、説明情報データベース(説明情報DB)640、用語辞書データベース(用語辞書DB)650及び文要素データベース(文要素DB)660を含む調査支援データベースが設けられており、調査支援プログラム5は、調査支援データベースにアクセスして、調査支援情報を生成する。
なお、本例の調査支援プログラム5は、ソフトウェアであるが、これに限定されるものではなく、例えば、調査支援プログラム5の全部又は一部が、ASICなどのハードウェアで実現されてもよい。
本例のモード切替部500は、調査員からの要求に応じて、通常モード、ヘルプモード及び学習モードの中から、適用すべき動作モードを選択し、選択された動作モードで動作するよう他の構成を制御する。ここで、通常モードとは、調査対象物(例えば、コンクリート建造物)の調査を実施するための動作モードであり、調査対象物の劣化状況に基づいて調査対象物の劣化原因及び対策区分を判定し報告書を作成する作業を支援する。また、ヘルプモードとは、熟練技能者による調査員の補助を支援する動作モードである。また、学習モードとは、劣化原因に対応する劣化状況を提供する動作モードであり、劣化原因と劣化状況との関係の学習又は再確認を支援する。
例えば、入力情報保持部510は、受信部505から入力された入力情報を、この入力情報を入力した調査員(又は、調査員端末)、及び、この入力情報に関する調査対象(例えば、建造物)に対応付けて、少なくともこの調査対象に対する報告書が作成されるまで保持する。
本例の入力情報保持部510は、調査員により選択された選択肢の識別情報を、この入力情報を送信した調査員端末、及び、この入力情報の対象である建造物に対応付けて保持し、この建造物に関する報告書が作成されたことを条件として、これらの入力情報の転送又は削除を可能にする。
より具体的には、選択肢DB610が、それぞれの入力ステップの選択肢を記憶しており、それぞれの入力ステップの選択肢を、この入力ステップよりも前の入力ステップ(以下、先行ステップ)の選択肢に対応付けている。そして、選択肢選択部515は、それぞれの調査対象に関してこれまでに入力された入力情報を入力情報保持部510から取り出し、取り出された入力情報に対応する選択肢を選択肢DBから読み出す。
本例の選択肢選択部515は、調査員が1つの調査対象(構造物)について選択した全ての選択肢(すなわち、全ての先行ステップで選択された選択肢)に対応する選択肢を、選択肢DB610から読み出し、読み出された選択肢を選択肢提供部520に出力する。
より具体的には、選択肢提供部520は、選択肢提供部520から入力情報に対応する選択肢が入力されると、入力された選択肢を、この入力情報を入力した調査員の調査員端末3A又は3Bに送信するよう送信部545に指示する。
また、選択肢提供部520は、選択肢選択部515により選択された選択肢のうち、入力情報に基づいて選択された1つの選択肢を仮の選択状態にして、調査員に提供する。ここで、仮の選択状態とは、いずれかの選択肢が既に選択されてはいるが、他の選択肢に変更可能な状態をいう。
本例では、選択肢DB610が、先行ステップの入力情報の組合せと、この入力情報の組合せに最も関連性の高い選択肢とを互いに対応付けて記憶しており、選択肢提供部520は、選択肢提供部520により選択された入力ステップの選択肢のうち、先行ステップの入力情報の組合せに対応付けられた選択肢を仮の選択状態にして、調査員端末3A又は3Bに送信するよう送信部545に指示する。
より具体的には、文要素DB660が、予め用意された文字列を、それぞれの入力ステップの入力情報に対応付けて記憶しており、報告書案作成部525は、入力情報保持部510により保持されている入力情報に対応する文字列を文字要素DB660から読み出し、読み出された文字列を組み合わせることにより、所見文を作成し、作成された所見文を用いて報告書案を生成する。
本例では、文要素DB660は、所見案の一部となる文字列を、それぞれの入力ステップの選択肢に対応付けて記憶し、報告書案作成部525は、それぞれの入力ステップで選択された選択肢に対応する文字列を、既定の順序で組み合わせることにより、所見文を作成する。
なお、調査員端末3A又は3B(図1)上で報告書案が修正され、修正された報告書案がサーバ装置2(図1)に返信される形態では、報告書修正部530は必ずしも必要でない。
本例では、ヘルプモードにおいて、調査員端末3A又は3Bと管理者端末3Cとの間で、音声通信が行われる。すなわち、情報転送部535は、調査員端末3A又は3Bと管理者端末3Cとの間で音声通信が行われている場合に、この調査員端末3A又は3Bから受信した入力情報を、管理者端末3Cに送信する。
なお、本例では、ヘルプモードにおいて、調査員端末3A又は3Bと管理者端末3Cとの間の音声通信を用いて、熟練技能者が調査員をサポートする形態を具体例として説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、テレビ電話などの他のマルチメディア通信を用いて、熟練技能者が調査員をサポートしてもよい。
より具体的には、説明情報DB640が、選択肢DB610に記憶されている選択肢それぞれに対応付けて、それぞれの選択肢を説明するマルチメディアデータ(文字列、写真、動画、又は、これらの組合せ)を記憶しており、説明情報選択部540は、調査員の要求に応じて、調査員により指定された選択肢に対応するマルチメディアデータを説明情報DB640から読み出し、読み出されたマルチメディアデータを、この調査員の調査員端末3A又は3Bに提供する。
また、用語辞書DB650は、それぞれ選択肢に含まれる用語の意味を説明する辞書データを記憶しており、説明情報選択部540は、調査員からの要求に応じて、調査員が指定した用語の辞書データを用語辞書DB650から読み出し、読み出された辞書データを、この調査員の調査員端末3A又は3Bに提供する。これにより、非熟練者であっても、各選択肢の意味を理解することができる。特に、本例の報告書案は、各選択肢に含まれる文字列を組み合わせて作成されるため、各選択肢に含まれる用語について辞書データが提供されることが望ましい。
すなわち、選択肢DB610は、調査対象の劣化状況と、劣化原因とを互いに対応付けて記憶しており、選択肢選択部515は、選択肢DB610から、劣化状況に対応する劣化原因を読み出し、状況情報提供部550は、選択肢選択部515とは逆に、劣化原因に対応する劣化状況を、選択肢DB610から読み出す。
図4(A)に例示するように、選択肢DB610は、調査対象の部材を入力情報に対応付ける部材選択肢テーブル612を有する。本例の部材選択肢テーブル612は、工種と、工種に関連する部材とを互いに対応付けている。なお、工種とは、建造物の工事を構成している部分工事の種類であるが、ここでは、これらの部分工事により建造された部分建造物を意味し、例えば、上部工、下部工橋脚、下部工橋台などである。また、これらの工種に関連する部材とは、部分建造物を構成する部材である。例えば、工種「上部工」に関連する部材は、主桁、横桁、縦桁、床版、対傾構などである。
選択肢選択部515は、調査員により入力された工種に対応する部材群を、部材選択肢テーブル612から読み出し、読み出された部材群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員がたとえ建造物の構造に詳しくないコンクリートの専門家等であっても、容易に部材を選択することができる。
選択肢選択部515は、調査員により入力された工種及び部材に対応する材料群を、材料選択肢テーブル614から読み出し、読み出された材料群を、次の選択肢として調査員に提供する。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材及び材料に対応する損傷区分群を、損傷区分選択肢テーブル616から読み出し、読み出された損傷区分群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、調査対象の工種、部材及び材料の組合せで発生しうる損傷区分群の中から、適切な損傷区分を選択することができる。
損傷程度の選択肢とは、既定の評価基準で区分された損傷の程度であり、損傷の評価項目毎に設けられる。損傷の評価項目とは、例えば、「ひび割れ長」及び「ひび割れ間隔」などであり、損傷区分によって項目数及び項目内容が異なる。また、損傷の評価基準とは、例えば、「ひび割れが大きい(RC構造物0.3mm以上、PC構造物0.2mm以上)」などのように損傷の絶対的な大きさを示す数値基準などであり、損傷の程度に基づいて損傷原因及び損傷の影響を的確に評価するためには、部材、材料及び損傷区分などによって損傷の程度の評価基準を変える必要がある。
そこで、本例の損傷程度選択肢テーブル618に登録されている損傷程度の選択肢は、それぞれの工種、部材、材料及び損傷区分の組合せで発生しうる損傷の程度を的確に評価するための選択肢となっている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料及び損傷区分に対応する損傷程度の選択肢群を、損傷程度選択肢テーブル618から読み出し、読み出された損傷程度の選択肢群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、工種、部材、材料及び損傷区分に対応する損傷程度の選択肢(評価項目及び評価基準)をガイドラインとすることにより、選択された損傷区分に含まれるそれぞれの損傷を、適切に評価することができる。
損傷位置は、損傷の原因が同一であっても、外部拘束の位置、施工順序、材料の種類(PC/RC)等によって異なる。例えば、中空床版橋の外面では、中空部中心上からではなく、中空部の間隔の約1/4の位置から応力ひび割れが始まる。また、損傷区分等によって、損傷位置を大雑把に評価してもよい場合と、損傷位置をより精密に評価すべき場合とがある。
そこで、本例の損傷位置選択肢テーブル620に登録されている損傷区分は、工種、部材、材料及び損傷区分の組合せに応じて損傷原因を的確に判別できる損傷位置となっている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷位置群を、損傷位置選択肢テーブル620から読み出し、読み出された損傷位置群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、調査対象の工種、部材及び材料等の組合せで損傷が発生しうる位置を重点的に点検して、損傷原因を判別するために有効な精度で損傷位置を判別することができる。
損傷パターンは、損傷の原因が同一であっても、外部拘束の位置等によって異なる。例えば、アルカリ骨材反応により発生するひび割れは、通常120°交角の等方性パターンとなるが、外部から拘束されテいる場合には、拘束直角方向のひび割れが抑制され、拘束方向のみひび割れが卓越して発生する。
そこで、本例の損傷パターン選択肢テーブル622に登録されている損傷パターンは、工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度及び損傷位置の組合せに応じて損傷原因を的確に判別できる損傷パターンとなっている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷パターン群を、損傷パターン選択肢テーブル622から読み出し、読み出された損傷パターン群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、調査対象の工種、部材及び材料等の組合せで発生しうる損傷パターンの中から、調査対象の損傷パターンを選択できるため、損傷原因の判定に必要な損傷のパターンを優先的に見つけることができる。
損傷状況の選択肢とは、既定の判定基準で区分された損傷状況であり、損傷の判定項目毎に設けられる。損傷の判定項目とは、例えば、「ひび割れ長」及び「ひび割れ間隔」などであり、損傷区分によって判定項目の項目数及び内容が異なる。なお、損傷状況の選択肢には、調査対象の環境条件などが含まれてもよい。例えば、損傷の判定項目に、「調査対象に対する日射の方向」、及び、「調査対象に供給される水の量及び供給方向」などが含まれてもよい。
また、損傷の判定基準とは、例えば、「部材高の1/2」などのように損傷の相対的な大きさを示す判定基準、「スケーリング」などようのように付随損傷の有無を示す判定基準、又は、「中立軸以下」などのように構造力学上の判定基準などであり、損傷状況に基づいて損傷原因及び損傷の影響を的確に判定するためには、部材、材料及び損傷区分などによって損傷状況の判定基準を変える必要がある。
そこで、本例の損傷状況選択肢テーブル624に登録されている損傷状況の選択肢は、それぞれの工種、部材、材料及び損傷区分等の組合せで発生しうる損傷の状況を的確に判定するための選択肢となっている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷状況の選択肢群を、損傷状況選択肢テーブル624から読み出し、読み出された損傷状況の選択肢群を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷状況の選択肢(判定項目及び判定基準)をガイドラインとすることにより、選択された損傷区分に含まれるそれぞれの損傷の状況を、適切に評価することができる。
コンクリート構造物の損傷原因は、工種、部材及び損傷位置などの構造に関する情報、並びに、材料及び付随損傷(ひび割れに付随する遊離石灰など)などの材料に関する情報に基づいて判定する必要がある。例えば、損傷区分が「ひび割れ」である場合には、建造物の曲げによるひび割れ、せん断ひび割れ、応力拡散ひび割れなどように構造又は外力にのみ起因するひび割れと、アルカリ骨材反応又は塩害などように材料の化学変化に起因するひび割れとが存在する。
そこで、本例のコンクリート損傷原因選択肢テーブル626に登録されている損傷原因及びその確度は、それぞれの工種、部材、損傷位置などの構造に関する情報と、材料及び付随損傷(錆汁又は遊離石灰等の有無)などの材料に関する情報とに対応付けられている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、損傷位置、損傷パターン及び損傷状況に対応するコンクリートの損傷原因及びその確度を、コンクリート損傷原因選択肢テーブル626から読み出し、読み出された損傷原因及びその確度を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷原因を知ることができ、さらに、後述する学習モードを用いて、損傷原因に対応する損傷状況を確認することにより、選択肢選択部515により判定された損傷原因の妥当性を判定できる。
また、損傷原因それぞれの確度は変更可能になっており、調査員は、選択肢選択部515により選択された損傷原因の確度を基準として、調査対象の状況(例えば、調査対象が設けられている環境(塩害発生の可能性、凍害発生の可能性、水がかかる部分であるか否か等)、又は、通行車両の重量などのように調査対象の利用状況など)を勘案して、損傷原因の確度を調整することもできる。
鋼構造物の損傷原因は、工種及び部材などの構造に関する情報、並びに、材料に関する情報に基づいて判定する必要がある。
そこで、本例の鋼損傷原因選択肢テーブル628に登録されている損傷原因及びその確度は、それぞれの工種、部材などの構造に関する情報と、材料に関する情報とに対応付けられている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料、損傷区分及び損傷程度に対応する鋼構造物の損傷原因及びその確度を、鋼損傷原因選択肢テーブル628から読み出し、読み出された損傷原因及びその確度を、次の選択肢として調査員に提供する。
例えば、PCコンクリート又はRCコンクリートにひび割れが発生している場合に、「ひび割れの拡大」、「耐荷力の低下」、「鉄筋の腐食」、「漏水・遊離石灰の発生」などが、ひび割れの影響として現れてくる可能性がある。このような損傷に起因する影響の種類は、工種、部材、材料、損傷位置、損傷程度及び損傷原因等によって異なる。また、これらの影響が現れる可能性は、さらに、損傷原因の確度等によって異なる。
そこで、本例の影響選択肢テーブル630に登録されている損傷の影響及びその可能性は、工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、並びに、損傷原因及びその確度等に対応付けられている。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、並びに、損傷原因及びその確度等に対応する損傷の影響及びその可能性を、影響選択肢テーブル630から読み出し、読み出された損傷の影響及びその可能性を、次の選択肢として調査員に提供する。
これにより、調査員は、工種、部材、材料及び損傷区分等に対応する損傷の影響の中から、適切な損傷の影響を選択することができる。
また、損傷の影響それぞれの確度は変更可能になっており、調査員は、選択肢選択部515により選択された損傷の影響の確度を基準として、調査対象の状況(例えば、調査対象が設けられている環境(塩害発生の可能性、凍害発生の可能性、水がかかる部分であるか否か等)、又は、通行車両の重量などのように調査対象の利用状況など)を勘案して、影響の確度を調整することもできる。
選択肢選択部515(図3)は、調査員により入力された工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、損傷原因及びその確度、並びに、損傷の影響及びその可能性等に対応する損傷区分を、損傷区分テーブル632から読み出し、読み出された損傷区分を仮の選択状態にして、損傷区分の選択肢を調査員に提供する。
これにより、調査員は、工種、部材、材料、損傷区分、損傷原因及び損傷の影響に対応する損傷区分を基準として、適切な損傷の区分の設定を行うことができる。
図7(A)に例示するように、説明情報DB640は、損傷区分に関する説明情報のデータファイルを、損傷区分に対応付ける損傷区分説明テーブル642を有する。本例の損傷区分説明テーブル642は、複数の損傷区分と、これら損傷区分それぞれに関する説明情報のデータファイルとを互いに対応付けている。本例の説明情報のデータファイルには、損傷区分の内容(例えば、一般的性状・損傷の特徴)、他の損傷区分との関係、及び、損傷区分それぞれの調査における留意点などを示す文字列データと、損傷区分に含まれる損傷の実例写真とが含まれている。
すなわち、説明情報DB640は、特定の入力ステップにおける選択肢と、選択肢それぞれに関する説明情報とを互いに対応付けている。
説明情報選択部540(図3)は、調査員により指定された損傷区分に対応する説明情報のデータファイルを、説明情報DB640から読み出し、読み出された説明情報のデータファイルを用いて、損傷区分の説明情報を調査員に提供する。
なお、本例では、損傷区分の説明情報を提供する形態を具体例として説明するが、これに限定されるものでなく、他の入力ステップの選択肢に関する説明情報を提供するようにしてもよい。
文字要素テーブル662に登録されている主要文字列は、各入力ステップで提供される選択肢に含まれている文字列(例えば、「上部工支間中央部」、「凍害」、「曲げ」、「スケーリング」)であり、これらの選択肢に対応付けられている。これにより、報告書案作成部525は、一連の入力ステップで選択された選択肢に対応する主要文字列(すなわち、選択された選択肢に含まれる文字列)を用いて、報告書案を作成することができる。
また、文字要素テーブル662に登録されている補助文字列は、複数の入力ステップの選択肢、又は、同一入力ステップの複数の選択肢に対応付けられている。例えば、助詞「や」は、複数の損傷原因の確度に対応付けられており、報告書案作成部525は、複数の損傷原因の確度が既定の閾値以上である場合(すなわち、複数の損傷原因が推定される場合)に、文字要素テーブル662から、助詞「や」を読み出し、読み出された助詞「や」を用いて、例えば、「(損傷原因A)や(損傷原因B)が・・・」という報告文を作成する。
次に、調査支援システム1の全体動作を説明する。
図8は、サーバ装置2(調査支援プログラム5)による調査支援処理(S10)のフローチャートである。なお、以下の説明では、サーバ装置2が調査員端末3Aの調査員を支援する形態を具体例として説明する。
図8に示すように、ステップ100(S100)において、サーバ装置2(調査支援プログラム5)は、調査員端末3A(図1)からログインの要求を受けると、調査員端末3Aを操作する調査員のユーザ認証を行い、ログインを許可する。
なお、調査支援プログラム5は、動作モードの切替え要求を受信しない場合には、現在設定されている動作モードで調査支援処理を続行する。
調査支援プログラム5の他の構成は、モード切替部500からの指示に応じて、通常モード(図9を参照して後述)で動作する。
調査支援プログラム5の他の構成は、モード切替部500からの指示に応じて、ヘルプモード(図11を参照して後述)で動作する。
調査支援プログラム5の他の構成は、モード切替部500からの指示に応じて、学習モード(図13を参照して後述)で動作する。
図9は、図8に示された通常モード処理(S110)のフローチャートである。
また、図14〜26は、通常モード処理においてサーバ装置2が調査員端末3Aに提供する表示画面900を例示する図である。
図9に示すように、ステップ112(S112)において、モード切替部500(図3)は、調査支援プログラム5の他の構成に対して、通常モードで動作するよう指示する。
入力情報保持部510は、予め登録された調査対象の書誌的な情報を読み出す。書誌的な情報には、調査対象の名称(橋梁の名称など)及び調査対象の設置場所などが含まれる。
選択肢提供部520は、送信部545を介して、選択肢選択部515から入力された工種群のうち、予め定められた工種(例えば、出現頻度の最も高い工種)を仮の選択状態にし、送信部545を介して、これらの工種群を選択肢として調査員端末3A(図1)に送信する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、選択肢「上部工」の位置にラジオボタンが表示され、「上部工」が仮の選択状態になっている。調査員は、ラジオボタンの位置を切り替えることにより、他の選択肢を選ぶこともできる。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの工種を選択し確定させると、選択された工種の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した工種の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に工種の識別情報が入力されると、選択肢DB610の部材選択肢テーブル612(図4(A))を参照して、入力された工種の識別情報に対応する部材群を選択し、選択された部材群を選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、選択肢「主桁」の位置にラジオボタンが表示され、「主桁」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの部材を選択し確定させると、選択された部材の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した部材の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に部材の識別情報が入力されると、選択肢DB610の材料選択肢テーブル614(図4(B))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種及び部材の識別情報に対応する材料群を選択し、選択された材料群を選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、選択肢「コンクリート(PC)」の位置にラジオボタンが表示され、「PCコンクリート」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの材料を選択し確定させると、選択された材料の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した材料の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に材料の識別情報が入力されると、選択肢DB610の損傷区分選択肢テーブル616(図4(C))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材及び材料の識別情報に対応する損傷区分群を選択し、選択された損傷区分群を選択肢提供部520に出力する。
なお、入力ステップ表示領域910には、現在の入力ステップ(本例では、「損傷区分」)に加えて、既に終了した入力ステップ(本例では、「工種」、「部材」及び「材料」)と、この後に続く入力ステップ(本例では、「損傷程度」など)とを互いに区別できる表示態様(本例では、現在の入力ステップが最も太い文字で表示され、この後に続く入力ステップが最も細い文字で表示されている)で表示される。これにより、調査員は、調査の流れ、及び、調査の進捗状況を知ることができる。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、選択肢「ひび割れ」の位置にラジオボタンが表示され、「ひび割れ」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの損傷区分を選択し確定させると、選択された損傷区分の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
調査員は、この表示画面900Eを参照することにより、損傷区分(選択肢)の意味を確認し、適切な損傷区分(選択肢)を選択することができる。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷区分の識別情報が入力されると、選択肢DB610の損傷区分選択肢テーブル618(図4(D))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料及び損傷区分の識別情報に対応する損傷程度の選択肢群を選択し、選択された損傷程度の選択肢群を選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの第1の選択肢表示領域920aには、選択肢「ひび割れが大きい」の位置にラジオボタンが表示され、第1の評価項目について「損傷程度大」が仮の選択状態になっている。同様に、第2の選択肢表示領域920bには、選択肢「ひび間隔が小さい」の位置にラジオボタンが表示され、第2の評価項目について「損傷程度大」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がそれぞれの評価項目についていずれかの損傷程度の選択肢を選択し確定させると、選択された選択肢の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した選択肢の識別情報(すなわち、損傷程度の識別情報)を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷程度の選択肢の識別情報が入力されると、選択肢DB610の損傷位置選択肢テーブル620(図5(A))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分及び損傷程度の識別情報に対応する損傷位置群を選択し、選択された損傷位置群を選択肢として選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、損傷位置の選択肢「上部工支間中央部」の位置にラジオボタンが表示され、「上部工支間中央部」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの損傷位置を選択し確定させると、選択された損傷位置の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した損傷位置の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷位置の識別情報が入力されると、選択肢DB610の損傷位置選択肢テーブル622(図5(B))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度及び損傷位置の識別情報に対応する損傷パターン群を選択し、選択された損傷パターン群を選択肢として選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、選択肢「主桁直角方向の桁下面及び側面の鉛直ひび割れ」の位置にラジオボタンが表示され、「主桁直角方向の桁下面及び側面の鉛直ひび割れ」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員がいずれかの損傷パターンを選択し確定させると、選択された損傷パターンの識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した損傷パターンの識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷パターンの識別情報が入力されると、選択肢DB610の損傷位置選択肢テーブル624(図5(C))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、損傷位置及び損傷パターンの識別情報に対応する損傷状況の選択肢群を選択し、選択された損傷状況の選択肢群を選択肢提供部520に出力する。
本例の第3の選択肢表示領域920cには、スケーリングの有無、及び、骨材のポップアウトの有無などの付随的な劣化状況(損傷状況)を選択するチェックボックスが設けられている。
また、本例の第1の選択肢表示領域920aには、選択肢「中立軸以下」の位置にラジオボタンが表示され、第1の判定項目について「中立軸以下」が仮の選択状態になっている。同様に、第2の選択肢表示領域920bには、選択肢「部材高の1/2以下」の位置にラジオボタンが表示され、第2の判定項目について「損傷程度大」が仮の選択状態になっている。同様に、第3の選択肢表示領域920cでは、「スケーリング」のチェックボックスをオンにして、「スケーリング有り」が仮の選択状態になっており、「骨材のポップアウト」のチェックボックスをオンにして、「骨材のポップアウト有り」が仮の選択状態になっている。調査員は、図22(B)に例示するように、これらの選択肢を調査対象の状況に応じて切り替えることができる。
調査員端末3Aは、調査員がそれぞれの判定項目についていずれかの選択肢を選択し確定させると、選択された選択肢の識別情報(すなわち、損傷状況の識別情報)をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した損傷状況の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷状況の識別情報が入力されると、選択肢DB610のコンクリート損傷原因選択肢テーブル626(図6(A))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、損傷位置、損傷パターン及び損傷状況の識別情報に対応する損傷原因群を選択し、選択された損傷原因群を選択肢提供部520に出力する。損傷原因群には、少なくとも1つの損傷原因と、それぞれの損傷原因の推定確度とが含まれている。
調査員端末3Aは、調査員がそれぞれの評価項目についていずれかの損傷程度の選択肢を選択し確定させると、選択された選択肢の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した選択肢の識別情報(すなわち、損傷程度の識別情報)を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に損傷程度の選択肢の識別情報が入力されると、選択肢DB610の鋼損傷原因選択肢テーブル628(図6(B))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分及び損傷程度の識別情報に対応する損傷原因群を選択し、選択された損傷原因群を選択肢として選択肢提供部520に出力する。この場合の損傷原因群にも、少なくとも1つの損傷原因と、それぞれの損傷原因の推定確度とが含まれている。
本例の選択肢表示領域920には、少なくとも1つの劣化原因(又は損傷原因)と、これらの推定確度の選択肢とが表示されている。推定確度の選択肢は、チェックボックスになっており、調査対象の状況に応じて調査員が推定確度を選択することができる。また、調査員は、提示された劣化原因(損傷原因)が全く妥当でないと考える場合には、全てのチェックボックスをオフにすることにより、この劣化原因を除外することができる。
また、本例の選択肢表示領域920では、劣化原因「凍害」の推定確度について、選択肢「極めて高い」のチェックボックスがオンになり、仮の選択状態になっている。同様に、劣化原因「曲げ」の推定確度について、選択肢「高い」のチェックボックスがオンになり、仮の選択状態になっている。調査員は、図23(B)に例示するように、チェックボックスのチェック位置を変えることができる。
調査員端末3Aは、調査員がそれぞれの劣化原因(損傷原因)の推定確度を選択し確定させると、各劣化原因(損傷原因)について選択された推定確度の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した推定確度の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に各損傷原因の推定確度の識別情報が入力されると、選択肢DB610の影響選択肢テーブル630(図6(C))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、各損傷原因の推定確度の識別情報に対応する影響群を選択し、選択された影響群を選択肢として選択肢提供部520に出力する。この場合の影響群にも、少なくとも1つの影響と、それぞれの影響が現れる可能性とが含まれている。
本例の選択肢表示領域920には、少なくとも1つの影響と、これらの影響が現れる可能性(以下、影響可能性)の選択肢とが表示されている。影響可能性の選択肢は、ラジオボタンになっており、調査対象の状況に応じて調査員が影響可能性を選択することができる。
また、本例の選択肢表示領域920では、影響「ひび割れの拡大」の影響可能性について、選択肢「極めて高い」の位置にラジオボタンが表示され、仮の選択状態になっている。同様に、影響「耐荷力の低下」及び「漏水・遊離石灰の発生」の影響可能性について選択肢「高い」が仮の選択状態になっており、影響「ひび割れによる鉄筋の腐食」の影響可能性について選択肢「低い」が仮の選択状態になっている。調査員は、図24(B)に例示するように、ラジオボタンの位置を変えることができる
調査員端末3Aは、調査員がそれぞれの影響の影響可能性を選択し確定させると、各影響について選択された影響可能性の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した影響可能性の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
選択肢選択部515(図3)は、入力情報保持部510に影響可能性の識別情報が入力されると、選択肢DB610の対策区分テーブル632(図6(D))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、各損傷原因の推定確度及び影響可能性の識別情報に対応する対策区分を選択し、選択された対策区分を選択肢提供部520に出力する。
また、本入力ステップの選択肢表示領域920には、対策区分の選択肢「E1」の位置にラジオボタンが表示され、「対策区分E1」が仮の選択状態になっている。
調査員端末3Aは、調査員が対策区分を選択し確定させると、選択された対策区分の識別情報をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した対策区分の識別情報を入力情報保持部510に出力する。
報告書案作成部525は、入力情報保持部510に対策区分の識別情報が入力されると、文要素DB660の文要素テーブル662(図7(B))を参照して、入力情報保持部510に保持されている工種、部材、材料、損傷区分、損傷程度、各損傷原因の推定確度、影響可能性及び損傷区分の識別情報に対応する文字列を抽出し、抽出された文字列を適宜配置して報告文を作成し、作成された報告文を用いて報告書案を生成する。
送信部545(テンプレート送信手段)は、報告書案作成部525により生成された報告書案を調査員端末3Aに送信する。
所見文領域980には、報告書案作成部525により作成された所見文(報告書)が表示され、調査員は、この所見文領域980で、直接所見文を編集することができる。
調査員端末3Aは、調査員が所見文(報告書案)を修正し確定させると、修正された報告書案(すなわち、完成した報告書)をサーバ端末2(受信部505)に送信する。
受信部505(図3)は、調査員端末3Aから受信した報告書を報告書修正部530に出力する。
報告書修正部530(図3)は、受信部505から入力された報告書を記録装置24(図2)に格納して、通常モードの処理を終了する。
図10に例示するように、ステップ200(S200)において、調査員端末3Aは、サーバ装置2に対してログインを要求し、サーバ装置2は、調査員端末3Aの要求に対して、ユーザ認証を行った後に、ログインを許可する。
ステップ202(S202)において、サーバ装置2は、最初の選択肢(すなわち、工種の選択肢)を調査員端末3Aに送信する。
なお、サーバ装置2の具体的な動作は、図9に示したS114の処理に相当する。
調査員は、調査員端末3Aに表示された選択肢の中から、調査対象に合致する選択肢を選び、選ばれた選択肢を確定させる。
ステップ206(S206)において、調査員端末3Aは、確定した選択肢の識別情報(例えば、工種)をサーバ装置2に送信する。
ステップ210(S210)において、サーバ装置2は、絞り込まれた選択肢を調査員端末3Aに送信する。
なお、サーバ装置2の具体的な動作は、図9に示すS116〜S154の処理に相当する。
ステップ214(S214)において、サーバ装置2は、調査員端末3Aから最後の選択肢に対する入力情報(対策区分の識別情報)を受信すると、これまでに受信した入力情報(具体的には、工種、部材、材料、損傷区分、損傷原因、損傷の影響及び損傷区分)に基づいて、報告書案を作成する。
ステップ216(S216)において、サーバ装置2は、作成された報告書案を調査員端末3Aに送信する。
なお、サーバ装置2の具体的な動作は、図9に示すS156の処理に相当する。
調査員は、調査員端末3Aに表示された報告書案を確認し、必要に応じて修正を行い、報告書として確定させる。
ステップ220(S220)において、調査員端末3Aは、確定した報告書をサーバ装置2に送信する。
ステップ222(S222)において、サーバ装置2は、調査員端末3Aから受信した報告書を格納して、この調査対象に関する調査支援を終了する。
また、調査員は、調査を終了する場合には、調査員端末3Aを用いて、サーバ装置2にログアウトの要求を送信し、サーバ装置2は、調査員端末3Aからログアウトの要求を受信すると、要求に応じてログアウトを完了させる。
図11は、図8に示されたヘルプモード処理(S160)のフローチャートである。
図11に示すように、ステップ162(S162)において、モード切替部500(図3)は、調査支援プログラム5の他の構成に対して、ヘルプモードで動作するよう指示する。
情報転送部535(図3)は、ヘルプモードへの切替え要求を行った調査員端末3A(第1のクライアント端末)の識別情報(以下、調査員ID)を取得する。調査員IDは、例えば、調査員端末3AのMACアドレス、調査員端末3Aの電話番号、又は、調査員が入力したユーザIDなどである。
次に、情報転送部535は、読み出された入力情報(工種、部材、材料、損傷区分等)を、送信部545を介して、管理者端末3C(第2のクライアント端末)に送信する。
すなわち、入力情報保持部510は、それぞれの調査員から入力された入力情報を、これらの調査員の調査員IDに対応付けて保持しており、情報転送部535は、特定の調査員からヘルプモードへの切替えが要求された場合に、この調査員がこれまでに入力した入力情報を入力情報保持部510から抽出し、抽出された入力情報を管理者端末3Cに転送する。
ステップ168(S168)において、情報転送部535は、受信した写真データを管理者端末3Cに送信する。
図12に例示するように、ステップ300(S300)において、調査員端末3Aは、サーバ装置2に対してヘルプモードへの切替えを要求し、サーバ装置2は、調査員端末3Aからの要求に応じて、ヘルプモードへの切替えを実施する。
また、サーバ装置2は、ヘルプモードへの切替えを要求した調査員端末3Aの調査員IDを取得する。
音声通信は、調査員及び管理者がそれぞれ使用する電話機の間で、公衆回線網を用いて実現されてもよいし、調査員端末3Aと管理者端末3Cとの間で、IP網を用いて実現されてもよい。
また、音声通信は、サーバ装置2を介して実現されてもよい。
ステップ306(S306)において、サーバ装置2は、抽出された入力情報(すなわち、調査員端末3Aから受信した入力情報)を管理者端末3Cに送信する。
なお、サーバ装置2の具体的な動作は、図11に示すS164の処理に相当する。
ステップ310(S310)において、管理者は、管理者端末3Cに表示された入力情報(工種、部材、材料、損傷区分等)を見ながら、音声通信により、調査員にアドバイスを行う。その際に、管理者は、調査員に対して、特定の箇所の写真を撮影してその写真データを送るよう指示することができる。
ステップ314(S314)において、調査員端末3Aは、撮影された写真のデータをサーバ装置2に送信する。
ステップ316(S316)において、サーバ装置2は、調査員端末3Aから受信した写真データをこの調査員端末3Aの調査員IDに対応付けて記憶し、この写真データを管理者端末3Cに送信する。
ステップ320(S320)において、管理者は、管理者端末3Cに表示された写真を確認しながら、音声通信により、調査員にさらなるアドバイスを行う。
ステップ324(S324)において、調査員は、調査員端末3Aを用いて、通常モードへの切替えを要求し、サーバ装置2は、調査員端末3Aからの要求に応じて、通常モードに戻る。
図13は、図8に示された学習モード処理(S170)のフローチャートである。
図13に示すように、ステップ172(S172)において、モード切替部500(図3)は、調査支援プログラム5の他の構成に対して、学習モードで動作するよう指示する。
状況情報提供部550(図3)は、損傷原因の選択を受け付ける入力画面のデータを、送信部545を介して、調査員端末3Aに送信し、調査員に損傷原因の選択を促す。
調査員は、調査員端末3Aに表示された入力画面において、所望の損傷原因を選択する。
状況情報提供部550は、調査員により選択された損傷原因の識別情報を、受信部545を介して、調査員端末3Aから受信する。
調査員は、サーバ装置2から受信した解説情報を調査員端末3Aに表示して、損傷原因による生じうる損傷の解説情報を確認することができる。
また、調査員は、調査員端末3Aを用いて、表示されている損傷の実例写真をサーバ装置2に要求することができる。
損傷原因の判定に要する入力情報は、部材、材料及び損傷区分などの組合せによって大きく異なり、その数は膨大である。
例えば、国土交通省から発表された平成16年度版の橋梁定期点検要領(案)によると、橋梁の定期点検業務で考慮すべき損傷区分は、26項目あるが、これらの損傷区分には、鋼材のみに発生する損傷と、コンクリートのみに発生する損傷と、これらに共通して発生する損傷とが含まれている。したがって、損傷区分を入力する入力ステップにおいて、これら26項目全てを表示するよりも、材料(鋼材/コンクリート)に基づいて絞り込まれた損傷区分のみを表示して、調査対象に適合する損傷区分を選択させるほうが、損傷区分の選択が容易になる。特に、調査員端末の携帯性などを考慮すると、調査員端末の表示画面は比較的小さく、かつ、入力時の操作性に劣るため、損傷区分等の選択肢が予め絞り込まれているほうが望ましい。
また、材料などに基づいて損傷区分が予め絞り込まれることにより、選択ミスの減少が期待できる。
また、本サーバ装置2は、1つの入力項目毎に、調査員端末から入力情報を取得し、取得された入力情報を用いて次の入力項目の選択肢を絞り込む。
これにより、調査員は、より一層絞り込まれた、より少ない選択肢の中から、調査対象に合致する選択肢を選ぶことができる。
これにより、建造物の調査結果の報告書が用意に作成できる。これは、調査員端末の入力操作性が劣る場合に好適である。
また、調査員が非熟練技能者であるために適切な報告文を作成できない場合に好適にである。例えば、国土交通省から発表された平成16年度版の橋梁定期点検要領(案)によると、「所見は、(中略)単に損傷の外観的特徴などの客観的事実を記述するだけでなく、(中略)損傷に関する各種の判定とその根拠や考え方など橋梁検査院の意見を記述する」と記載されている。しかしながら、劣化原因(損傷原因)推定の根拠は、非熟練技能者が容易に判断できるものではなく、さらに、これを適切な専門用語を用いて説明するのは非常に困難である。そこで、本調査支援システム1は、複数の入力ステップで選択された選択肢の組合せに基づいて、損傷原因推定の根拠を含む報告文を調査員に提示し、必要に応じて修正させることにより、適切な報告書の作成を容易にする。
これにより、ヘルプモードに移行した場合に、管理者は、これまでに入力された入力情報(最新の入力情報を含む)を確認しながら調査員にアドバイスすることができる。
例えば、1ページに含まれる複数の入力項目について全て入力された後にこれらの入力情報を送信する形態では、1ページの途中まで入力した時点でヘルプモードに移行すると、このページで入力された情報は、サーバ装置2に転送されていないため、管理者は、このページの情報を確認することができない。そこで、本調査支援システム1は、細かい単位で入力情報をサーバ装置2に転送することにより、このような不都合を解消している。
実際のフィールドワークでは、建造物の外観などを視認して劣化の状況を把握し、劣化の原因を推定する必要があるが、建造物の劣化に関する知識を整理する場合には、劣化原因を起点として、この劣化原因に対応する劣化状況を確認していくことが望ましいからである。
このように、調査支援システム1は、通常モードと学習モードとを実現するため、非熟練技能者の実務補助を実現すると共に、非熟練技能者のスキルアップに資する。
2・・・サーバ装置
3・・・クライアント端末
5・・・調査支援プログラム
500・・・モード切替部
505・・・受信部
510・・・入力情報保持部
515・・・選択肢選択部
520・・・選択肢提供部
525・・・報告書案作成部
530・・・報告書修正部
535・・・情報転送部
540・・・説明情報選択部
545・・・送信部
550・・・状況情報提供部
610・・・選択肢データベース
640・・・説明情報データベース
650・・・用語辞書データベース
660・・・文要素データベース
Claims (25)
- 建造物の調査を支援する調査支援装置であって、
ユーザから、建造物に関する入力情報を取得する入力情報取得手段と、
前記入力情報に対応付けて、ユーザが次に選択すべき選択肢を記憶する選択肢記憶手段と、
前記選択肢記憶手段に記憶されている選択肢の中から、前記入力情報取得手段により取得された入力情報に対応する選択肢を選択する選択肢選択手段と、
前記選択肢選択手段により選択された少なくとも1つの選択肢をユーザに提供する選択肢提供手段と
を有する調査支援装置。 - 前記入力情報取得手段は、それぞれの入力項目毎に、前記入力情報を取得し、
前記選択肢選択手段は、それぞれの入力項目毎に、少なくとも1つの選択肢を選択する
請求項1に記載の調査支援装置。 - 前記入力情報取得手段は、前記選択肢提供手段により提供された選択肢のうち、ユーザに選択された選択肢の識別情報を、前記入力情報として取得し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報として取得された選択肢の識別情報に基づいて、次に選択すべき選択肢を選択する
請求項1又は2に記載の調査支援装置。 - 前記入力情報は、建造物の構造に関する構造情報、及び、建造物の材料に関する材料情報を含み、
前記選択肢記憶手段は、建造物の構造情報及び材料情報に対応付けて、これら構造情報及び材料情報に対して因果関係を有する損傷の損傷区分を前記選択肢として記憶し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された構造情報及び材料情報に対応する損傷区分を前記選択肢として選択し、
前記選択肢提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された損傷区分を前記選択肢としてユーザに提供する
請求項1に記載の調査支援装置。 - 前記入力情報は、建造物の構造に関する構造情報、建造物の材料に関する材料情報、及び、建造物における損傷位置を含み、
前記選択肢記憶手段は、建造物の構造情報、建造物の材料情報、及び、建造物における損傷位置に対応付けて、損傷パターンを前記選択肢として記憶し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された構造情報、材料情報及び損傷位置に対応する損傷パターンを前記選択肢として選択し、
前記選択肢提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された損傷パターンを前記選択肢としてユーザに提供する
請求項1に記載の調査支援装置。 - 前記選択肢記憶手段は、建造物の構造を示す構造情報、建造物の材料を示す材料情報、及び、建造物における損傷位置に対応付けて、この材料で構成されたこの構造の建造物においてこの損傷位置で発生しうる損傷のパターンを前記損傷パターンとして記憶し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された構造情報、材料情報及び損傷位置に対応する損傷パターンを選択する
請求項5に記載の調査支援装置。 - 選択肢の選択を支援するためのマルチメディアデータを選択肢に対応付けて記憶するマルチメディア記憶手段と、
前記マルチメディアデータ記憶手段により記憶されているマルチメディアデータのうち、前記選択肢選択手段により選択された選択肢に対応するマルチメディアデータをユーザに提供するマルチメディア提供手段と
をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載の調査支援装置。 - 前記マルチメディア記憶手段は、調査対象の劣化状況を示すマルチメディアデータを記憶し、
前記マルチメディア提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された選択肢に対応するマルチメディアデータを用いて、調査対象の劣化状況を示すマルチメディアを出力させる
請求項7に記載の調査支援装置。 - 前記マルチメディアデータは、建造物に生じた劣化の範囲、位置及び大きさの少なくとも1つを示す
請求項8に記載の調査支援装置。 - 前記マルチメディアデータは、建造物に生じた劣化部分を撮影した画像データを含む
請求項9に記載の調査支援装置。 - 前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された入力情報に基づいて、複数の選択肢を選択し、
前記選択肢提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された複数の選択肢うち、前記入力情報取得手段により取得された入力情報と最も関連性の高い選択肢を、変更可能な仮の選択状態にしてユーザに提供する
請求項1〜3のいずれかに記載の調査支援装置。 - 前記入力情報は、建造物の構造に関する構造情報、建造物の材料に関する材料情報、及び、建造物に発生した損傷に関する損傷情報を含み、
前記選択肢記憶手段は、建造物の構造を示す構造情報、建造物の材料を示す材料情報、及び、建造物の損傷情報に対応付けて、少なくとも1つの損傷原因を前記選択肢として記憶し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された構造情報、材料情報及び損傷情報に対応する損傷原因を前記選択肢として選択し、
前記選択肢提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された損傷原因を選択肢としてユーザに提供する
請求項1に記載の調査支援装置。 - 前記損傷情報は、建造物に生じた損傷の損傷位置、損傷の形状又は方向を示す損傷パターン、及び、損傷の状況を示す損傷状況を含み、
前記選択肢記憶手段は、損傷位置、損傷パターン、損傷状況、構造情報及び材料情報に対応付けて、前記損傷原因を記憶し、
前記選択肢選択手段は、前記入力情報取得手段により取得された損傷位置、損傷パターン、損傷状況、構造情報及び材料情報に対応する損傷原因を前記選択肢として選択し、
前記選択肢提供手段は、前記選択肢選択手段により選択された損傷原因を選択肢としてユーザに提供する
請求項12に記載の調査支援装置。 - 報告文の一部となる文要素を、前記選択肢に対応付けて記憶する文要素記憶手段と
ユーザにより選択された選択肢に対応する文要素を選択する文要素選択手段と、
前記文要素選択手段により選択された文要素を用いて、報告書のテンプレートを作成するテンプレート作成手段と
をさらに有する請求項1〜13のいずれかに記載の調査支援装置。 - 前記テンプレート作成手段により作成された報告書テンプレートに対する修正を指示する修正データに応じて、この報告書テンプレートを修正する報告書修正手段
をさらに有する請求項14に記載の調査支援装置。 - 前記テンプレート作成手段は、ユーザにより選択された選択肢に含まれている文字列と、前記文要素選択手段により選択された文要素とを用いて、報告書のテンプレートを作成する
請求項14又は15に記載の調査支援装置。 - 前記選択肢記憶手段は、建造物における損傷の状況を示す損傷状況情報を前記入力情報として記憶し、この損傷の原因を示す損傷原因情報を前記選択肢として記憶し、
ユーザからの入力に応じて、損傷原因を指定する原因指定手段と、
前記原因指定手段により指定された損傷原因に対応する損傷状況情報を、前記選択肢記憶手段に記憶されている損傷状況情報の中から選択する損傷状況情報選択手段と、
前記損傷状況情報選択手段により選択された損傷状況情報をユーザに提供する損傷状況情報提供手段と
をさらに有する請求項1に記載の調査支援装置。 - ユーザにより第1の動作モードが選択された場合に、前記入力情報取得手段に対する損傷状況情報の入力を可能にし、入力された損傷状況情報に対応する選択肢を前記選択肢提供手段に提供させ、ユーザにより第2の動作モードが選択された場合に、前記原因指定手段に対する損傷原因情報の入力を可能にし、入力された損傷原因情報に対応する損傷状況情報を前記損傷状況提供手段に提供させるモード切替手段
をさらに有する請求項17に記載の調査支援装置。 - クライアント端末とサーバ端末とを含む調査支援システムであって、
前記クライアント端末は、建造物に関する入力情報の入力を受け付けて、ユーザにより入力された入力情報を前記サーバ端末に送信し、
前記サーバ端末は、
前記クライアント端末から受信した入力情報に基づいて、選択肢を絞り込む選択肢絞込み手段と、
前記選択肢絞込み手段により絞り込まれた選択肢を、前記クライアント端末に通知する選択肢通知手段と
を有する
調査支援システム。 - 第1の前記クライアント端末は、
それぞれの入力項目について入力された入力情報を、これらの入力項目毎に前記サーバ端末に送信し、
前記サーバ端末は、
第1の前記クライアント端末から受信した入力情報を、第2の前記クライアント端末に転送する転送手段
をさらに有する
請求項19に記載の調査支援システム。 - この調査支援システムは、前記第1のクライアント端末のユーザが利用する第1のマルチメディア通信手段と、前記第2のクライアント端末のユーザが利用する第2のマルチメディア通信手段とをさらに含み、
前記第2のクライアント端末は、前記第1のマルチメディア通信手段と前記第2のマルチメディア通信手段との間で通信が行われている場合に、前記転送手段から転送された入力情報を表示する
請求項19又は20に記載の調査支援システム。 - クライアント端末とサーバ端末とを含む調査支援システムであって、
前記クライアント端末は、ユーザから入力された入力情報を前記サーバ端末に送信し、
前記サーバ端末は、
前記クライアント端末から受信した入力情報に基づいて、調査対象に関する報告書のテンプレートを作成するテンプレート作成手段と、
前記テンプレート作成手段により作成された報告書のテンプレートを、前記クライアント端末に送信するテンプレート送信手段と
を有する
調査支援システム。 - 前記クライアント端末は、ユーザからの入力に応じて、前記テンプレート送信手段から受信した報告書のテンプレートに対して修正を指示する修正データを前記サーバ端末に送信し、
前記サーバ装置は、
前記クライアント端末から受信した修正データに応じて、前記テンプレート作成手段により作成された報告書のテンプレートを修正する報告書修正手段
をさらに有する
請求項22に記載の調査支援システム。 - クライアント端末とサーバ端末とを用いた調査支援方法であって、
前記クライアント端末は、建造物に関する入力情報を前記サーバ端末に送信し、
前記サーバ端末は、前記クライアント端末から受信した入力情報に基づいて、複数の選択肢の中から、少なくとも1つの選択肢を選択し、
前記サーバ端末は、選択された少なくとも1つの選択肢を、前記クライアント端末に送信し、
前記クライアント端末は、前記サーバ端末から受信した選択肢を表示し、
前記クライアント端末は、表示された選択肢のうち、ユーザにより選択された選択肢を前記サーバ端末に通知し、
前記サーバ端末は、前記クライアント端末から受信した入力情報と、前記クライアント端末から通知された選択肢とに基づいて、調査対象に関する報告書のテンプレートを作成する
調査支援方法。 - ユーザから、建造物に関する入力情報を取得するステップと、
取得された入力情報に基づいて、ユーザが次に選択すべき選択肢のうち、少なくとも1つの選択肢を選択するステップと、
選択された少なくとも1つの選択肢をユーザに提供するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
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