JP2006337127A - Analog watch - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、アナログ時計の構造に関する。 The present invention relates to the structure of an analog timepiece.
従来、時計はその時刻の表示形態として、2本或いは3本の指針によって時刻を表示するアナログ表示方式と、液晶やLEDに代表される電子光学的表示装置によって時刻を表示するデジタル表示方式と、前記アナログ表示方式と前記デジタル表示方式とを組み合わせたコンビネーション方式に大別できることが知られている。また、このうちアナログ方式の時計の中でも、例えば秒針やカレンダーの有無、更にはタイマー機能、クロノグラフ機能やアラーム機能、月齢表示機能等に代表される従属的な計時機能の有無を、ユーザがそれぞれの好みに合わせて選択できることも知られている。 Conventionally, a timepiece has a display format of time, an analog display system that displays time by two or three hands, a digital display system that displays time by an electro-optical display device typified by liquid crystal or LED, It is known that the method can be roughly divided into a combination method in which the analog display method and the digital display method are combined. In addition, among analog timepieces, for example, the user has the presence or absence of a second hand or calendar, and the presence or absence of a subordinate timekeeping function represented by a timer function, a chronograph function, an alarm function, a moon age display function, etc. It is also known that you can choose according to your preference.
また、これらの時計はその動力源として、ぜんまいの巻上げによって駆動力を得る機械式と、一次電池、或いは二次電池といった電気的なエネルギによってモータを駆動するクオーツタイプとに大別される事も知られている。 In addition, these timepieces can be broadly divided into a mechanical type that obtains driving force by winding the mainspring and a quartz type that drives the motor by electrical energy such as a primary battery or a secondary battery. Are known.
これら種々の時計のうち、アナログ表示方式の時計は、上記のぜんまいやステップモーターなどに代表される駆動源の運動を、複数の減速輪列を介して減速し、指針が係合された輪列を駆動する事により、指針を駆動して時刻を表示する方法が一般的である。 Among these various types of timepieces, the analog display type timepieces decelerate the movement of the drive source represented by the above-described mainspring and step motor through a plurality of reduction gear trains, and a train wheel engaged with hands. A general method is to display the time by driving the hands by driving.
これらアナログ時計に内蔵された減速輪列類、或いは指針を係合する輪列類は、その保持構造によって時計の品質及び機能が左右される事があり、その設計には非常に注意が必要である。 The quality and functions of the speed reduction gear trains built in these analog watches or the gear trains that engage the hands may be affected by the holding structure, and the design of the watch must be very careful. is there.
例えば特許文献1では、金属製の輪列受及び金属製の中受の、二つの輪列保持部材によって複数の輪列を保持する構造が第1図〜第4図に開示されている。この従来例においては、時計中心に位置する秒針を駆動する輪列である秒車29、秒車29を駆動する秒ローター27、秒ローター27の回転を減速して秒車29に伝達する減速車である秒中間車28は、地板10及び輪列受13によって挟持されるとともに、その上下軸が軸支保持されている。また、時分針を駆動する輪列であるローター16、減速車17、18、19及び時計中心に位置する分針を駆動する輪列である二番車20については、地板10及び、輪列受13と地板10の間に配設された中受12によって挟持されるとともに、その上下軸が軸支保持されている。このように、地板10及び輪列受13或いは中受12で輪列を挟持することによって、この時計ムーブメントの構成輪列は、その軸線を中心に回動可能な状態で保持されている。なお、本明細書では、ムーブメント構成部品の文字板側を「下」、裏蓋側を「上」と呼称するものとする。
For example, in
この従来例においては、地板10、輪列受13及び中受12は、全て略平板状の金属部材によって形成されている。また、地板10、輪列受13及び中受12の、各輪列の上下軸受部には、ルビーに代表される貴石で形成された軸受が押込固定されており、各輪列と輪列受の摺動摩擦負荷を低減する事によって、各モーターの消費電流を低減すると共に、安定した運針を図っている。
In this conventional example, the
また、特許文献2では、地板、輪列受及び中受が、高分子樹脂による成形品で形成された構造が開示されている。この従来例では、秒ローター23の回転を減速して秒針47を駆動する四番車41へ伝達する減速車である中間車31については、その下側の軸を地板1ではなく、中受3で軸支保持している点が特許文献1と異なる。
このように、アナログ時計の輪列保持構造については、輪列受及び中受の材質や形状、軸穴の構造や、どの輪列を輪列受及び中受のどちらの受部材で保持するかなど、様々な構造が考案及び実用化されている。 In this way, for the train wheel holding structure of the analog timepiece, the material and shape of the train wheel bridge and the core holder, the structure of the shaft hole, and which wheel train is held by the wheel bridge holder or the inner ring receiving member Various structures have been devised and put to practical use.
例えば特許文献2においては、輪列受及び中受の、各輪列の軸受部は、素材に直接輪列の軸穴をあけているが、特許文献1に挙げられているように、ルビーなどの貴石で形成された軸受を押込固定する方式もある。素材に直接ホゾ穴をあける方式よりも、軸受押込方式の方が、輪列軸と穴の摺動摩擦が少ない事が一般的に知られており、軸受押込方式については、高級品を中心に広く使われている方式である。
For example, in
また、輪列受及び中受は、ともに板状の金属素材のプレス加工によって成形されることが多いが、特許文献2の如く、高分子樹脂の射出成形品で形成しても良い。高分子樹脂の射出成形品でこれら受部材を形成する場合、製造コストの面、形状的に自由度が効き易い面からは有利である。但し、高分子樹脂製の受で軸受押込方式を採用する場合、受の材質と貴石の材質の硬度差が大きいため、部品の形状精度ばらつきによって軸受固定力にばらつきが生じやすいため、注意が必要であるという問題点がある。また、材質として剛性に欠ける為、全体的に肉厚を大きめに設定する必要があり、時計ムーブメントが厚くなるという欠点もある。
Both the train wheel bridge and the center ring are often formed by pressing a plate-shaped metal material. However, as in
但し、アナログ時計の輪列は、通常は指針が時計中心に配置されることから、時計の中心に向かって配置が集中する事が多い。即ち、時計中心部は、少なくとも2本の指針、即ち分針と時針、更に秒針を駆動する輪列が全て平面的に重なった配置になる事が一般的であり、これらの輪列、輪列受や中受などの構成部品が積層される事で厚くなりやすい箇所である。従って、輪列受と中受を併用する構造の場合、少しでもムーブメント厚を薄くする為、中受は金属板材のプレス加工によって形成する場合が多い。 However, the wheel train of an analog timepiece usually has the hands concentrated at the center of the timepiece because the hands are usually arranged at the center of the timepiece. That is, it is common for the watch center portion to have at least two hands, that is, a minute hand and an hour hand, and a train wheel for driving the second hand all overlapped in a plane. It is a place that tends to be thickened by stacking component parts such as the inner shell and the core. Therefore, in the case of a structure using both the train wheel bridge and the center ring, the center wall is often formed by pressing a metal plate material in order to reduce the movement thickness as much as possible.
また、特許文献1及び特許文献2は共に、各構成輪列の上軸側は、中受及び輪列受の2つの受部材によって軸支保持される構造となっているが、例えばステップモーターが1つしかなく輪列が少ない時計や、廉価版の時計などでは、中受を廃止して全ての輪列を地板と輪列受で保持するタイプのものもある。
Further, both
但し品質面を考慮すると、輪列受と中受の二つの部品で輪列保持を行った方が望ましい。この理由を以下に説明する。 However, considering the quality, it is desirable to hold the train wheel with two parts, the train wheel bridge and the center ring. The reason for this will be described below.
特許文献1にて開示されている時計ムーブメントにおいては、分針を係合固定する二番車20を中受12と地板10で挟持して断面方向の位置決めを行い、秒針を係合固定する秒車29を地板10と中受29で挟持して断面方向の位置決めを行っている。このような構造とする事によって、互いに異なる速度で運針する秒車29と二番車20が断面的に接触する事を防止する事ができる。これにより、例えば時刻修正時などの指針の早送り時に、秒車29と二番車20の接触面の面摺動によって他の指針が微動する、いわゆる連れ回り現象を防止する事が可能となる。
In the timepiece movement disclosed in
また、二番車20の軸線方向に対する傾きを中受12と地板10で規制し、秒車29の傾きを輪列受13で規制する構造の方が、二番車20の傾き量が秒車29の部品公差の影
響を受けないため、二番車20の傾き量を少なくできる。即ち、分針の指針軸方向に対する傾きを少なくできる為、各指針の断面間隔を小さく設定し、完成時計を薄型化することが可能となる。
Further, in the structure in which the inclination of the
以上のような理由により、輪列受及び中受の二種類の受部材を使用した輪列保持構造は、部品点数が一点増える事によるコストアップは生じるものの、省スペース化及び品質の安定性を図れる為、特に高級時計、薄型の時計を中心に幅広く採用されている構造である。 For the reasons described above, the train wheel holding structure using the two types of receiving members, the train wheel receiver and the core receiver, increases the cost by increasing the number of parts by one, but saves space and stabilizes the quality. Therefore, it is a structure that is widely used especially for high-end watches and thin watches.
また、品質面からだけでなく、時計ムーブメントの小型化の観点から考慮しても、中受で下端側を軸支する輪列の中心軸位置を、他の部品と平面的に重ねる事ができるため、輪列と地板の間のスペースを有効活用し、時計ムーブメントを小型化する事が可能となる。 In addition, not only from the viewpoint of quality, but also from the viewpoint of downsizing the watch movement, the center axis position of the train wheel that pivotally supports the lower end side with the core can be overlapped with other parts in a plane. Therefore, the space between the train wheel and the main plate can be effectively used, and the timepiece movement can be downsized.
ここで重要なのが、一般的には略平板状の金属部材のプレス加工によって形成される中受を安定して保持し、更に部品の加工精度誤差が時計品質に与える影響を最小限に抑制する事である。 What is important here is that the core formed by pressing a generally flat plate-shaped metal member is held stably, and the effect of part processing accuracy on the watch quality is minimized. It is a thing.
例えば特許文献1の場合、中受12をプレス加工によって形成した場合、プレス加工時に反りが生じてしまう。ここで、中受12の固定が不充分であると、中受12によって保持されているローター16及び中間車17、18、19といった各輪列の保持状態が影響されてしまうという問題がある。例えば、中受12が上方向に反ってしまうと、輪列受13と中受12との断面隙は狭くなる為、秒車29が持っている最低限の上下ガタが設計意図に反して狭くなってしまい、最悪の場合、きしみによる止まりの要因になってしまう可能性がある。また、中受12と地板10の断面隙は広くなる為、二番車20が持っている最小限の上下ガタが設計意図に反して広くなってしまい、二番車20の上下の動きが必要以上に大きくなってしまう可能性がある。この場合は二番車20に係合している分針のアオリが大きくなり、上下に配置されている秒針或いは時針に接触し、時刻遅れなどの原因になる危険性がある。また、ローター16及び中間車17、18、19の各輪列の上下軸が地板10或いは中受12の軸穴から外れてしまい、止まりの要因になってしまう可能性がある。
For example, in the case of
このように、中受13の保持固定構造は時計ムーブメントの品質面に直結する為、特に注意が必要であるといえる。特許文献1では、中受12は時計ムーブメントに、合計5本のねじによって固定する事により、安定した保持を図っている。
In this way, the holding and fixing structure of the
しかしながら、中受の固定にねじ5本を使用しており、ねじのスペースをムーブメント内に確保する必要がある。具体的な数字で説明すると、仮にねじの頭部の直径を1mmとしても、地板10に直径1mm+周辺部品のクリアランスを考慮したスペースをねじの本数だけ確保する必要があり、ムーブメントの小型化を阻害する要因となっていた。また、ねじのコスト自体かかる為、ムーブメントのコストアップの要因となる。
However, five screws are used for fixing the inner support, and it is necessary to secure a screw space in the movement. Explaining with specific numbers, even if the diameter of the screw head is 1 mm, it is necessary to secure a space on the
ねじ以外で固定する方法として、例えば中受の位置決めに使用しているボスを、地板と嵌合設定として、嵌合力によって浮きを防止する方法、或いはカシメなどによる固定も考えられる。しかしながらこの場合、ボスの径公差のばらつきによって嵌合力の変動が大きくなり、不安定になりやすい欠点がある。また、嵌合代を大きくしすぎると、実際の組立時に押込みが固くなったり、嵌合時にボスを削ってしまう可能性もある。中受12は、各輪列を軸支保持するという役割から、近傍に輪列部品が配置されている場合が多く、嵌合時にボスの一部が削れ、それにより発生した破片が輪列に回りこんでしまうと、やはり止まりの原因になりかねない。また、カシメによる固定は分解不可である事から、製品のアフターサービス面を考慮すると課題がある。 As a method of fixing by other than screws, for example, a boss used for positioning the inner support is set to be fitted to the base plate, and a method of preventing floating by a fitting force, or fixing by caulking or the like is also conceivable. However, in this case, there is a drawback that the variation of the fitting force increases due to variation in the boss diameter tolerance, which tends to be unstable. Further, if the fitting allowance is too large, there is a possibility that the push-in becomes hard during actual assembly or the boss is shaved during fitting. Since the inner support 12 has a role of supporting each train wheel in a pivotal manner, a train wheel part is often arranged in the vicinity, and a part of the boss is scraped off at the time of fitting. If you run around, it can still cause a stop. In addition, since fixing by caulking cannot be disassembled, there is a problem when considering after-sales service of the product.
また、特許文献2の如く、輪列受を高分子樹脂製の成形部品とすれば、金属板状部品のプレス成形品と比較して、形状の自由度が生じる為、効率的に中受を押さえ込んで保持する事も可能となる。但しこの場合、前述したように軸受部に貴石を使用したい場合、貴石の固定力が安定しない等の問題点もある。また、ムーブメントの内観品質の観点から考慮しても、輪列受はムーブメント最上面に位置することが多く、完成ムーブ状態で見える事が多い為、高級時計に使用するムーブメントにはそぐわないという問題点もある。
Further, as in
これらの理由により、例えばアンテナや受信用のIC、フィルタ水晶など、通常の時計には存在しない特殊構成部品が必要となる電波時計や、多モーター仕様の多機能時計に、中受を使用した輪列保持構造を適用する場合、ムーブメントの小型化を図る事が難しかった。 For these reasons, for example, an antenna, a receiving IC, a filter crystal, etc. When applying the column holding structure, it is difficult to reduce the size of the movement.
本発明の目的は、上述の欠点を解消すべく、簡便な構造により、部品点数を増加させる事なく中受を安定して保持する事が可能な、金属製の輪列受及び中受を使用したアナログ時計の時計ムーブメントを提供することである。 The object of the present invention is to use a metal train wheel bridge and a core support that can stably hold the core support without increasing the number of parts with a simple structure in order to eliminate the above-mentioned drawbacks. It is to provide a watch movement for an analog watch.
上記目的を達成する為の本発明の主旨は、アナログ輪列と、時計ムーブメントの基材となる地板と、略平板状の金属部材からなる輪列受と、略平板状の金属部材からなる中受と、その他の時計機能部材とを有し、前記アナログ輪列の一部を前記地板と前記輪列受で回転可能に支持し、その他の前記アナログ輪列を、前記中受と前記地板、または前記中受と前記輪列受の少なくとも一方で回転可能に支持したアナログ時計において、前記時計機能部材から延出して前記輪列受と前記中受の間に介在するスペーサ部を設け、前記スペーサ部によって前記中受を前記地板側へ押圧して前記中受の断面方向位置を規制したことを特徴とする。これにより、ねじなどの固定部材を用いる事なく、安定した中受保持構造を提供できる。 In order to achieve the above object, the gist of the present invention is that an analog wheel train, a ground plate serving as a base material for a timepiece movement, a train wheel bridge comprising a substantially flat metal member, and a substantially flat metal member. And a timepiece functional member, and a part of the analog wheel train is rotatably supported by the base plate and the train wheel bridge, and the other analog wheel train is connected to the core support and the base plate, Alternatively, in an analog timepiece that is rotatably supported by at least one of the inner ring and the train wheel bridge, a spacer portion that extends from the timepiece function member and is interposed between the train wheel bridge and the intermediate ring is provided, and the spacer It is characterized in that the position of the inner support in the cross-sectional direction is regulated by pressing the inner support toward the main plate by the portion. Thereby, a stable intermediate holding structure can be provided without using a fixing member such as a screw.
また、前記スペーサ部に、上下に突出した凸部を配設し、該凸部が所定の押圧代を持って前記中受を前記地板に押圧固定する事を特徴とする。これにより、各部品の加工精度のばらつきを吸収し、安定した中受保持構造を提供できる。 Further, the spacer portion is provided with a convex portion protruding vertically, and the convex portion presses and fixes the inner support to the base plate with a predetermined pressing margin. Thereby, the dispersion | variation in the processing precision of each component is absorbed and the stable receiving support structure can be provided.
また、前記スペーサ部が、少なくとも一つの輪列の歯車部と平面的に重なり、断面的に逃げている事を特徴とする。これにより、時計ムーブメント内のデッドスペースを有効活用し、小型かつ安定した中受保持構造を提供できる。 In addition, the spacer portion overlaps with a gear portion of at least one wheel train in a plane and escapes in a cross-section. Thereby, the dead space in the timepiece movement can be effectively used, and a small and stable inner support holding structure can be provided.
また、電源と、電源の陰極及び陽極と電気的に接続する導電性部品を有し、前記スペーサ部を有する前記時計機能部材の、前記スペーサ部以外の主要部分が該陰極導通部材と該陽極導通部材の間に配設されている事を特徴とする。これにより、スペーサ部を独立した部品として追加する事なく、他の時計機能部材の一部形状として一体成形する事により、大幅なコストアップなしで安定した中受保持構造を提供できる。 The watch functional member having a power source and a conductive part electrically connected to a cathode and an anode of the power source, and having the spacer portion, the main portion other than the spacer portion is connected to the cathode conducting member and the anode conducting portion. It is characterized by being arranged between members. As a result, it is possible to provide a stable intermediate holding structure without a significant increase in cost by integrally forming it as a partial shape of another timepiece function member without adding the spacer portion as an independent component.
また、前記時計機能部材が、高分子樹脂による成形品である事を特徴とする。これにより、比較的自由度の高い形状のスペーサ部を形成する事が可能となる。 The timepiece functional member is a molded product made of a polymer resin. This makes it possible to form a spacer portion having a relatively high degree of freedom.
また、前記輪列受を前記地板に固定する固定部が二ヶ所以下であり、かつ前記輪列受の上に板状の第二の時計機能部材が配設され、該第二の時計機能部材によって前記輪列受の断面方向位置を規制した事を特徴とする。これにより、輪列受を比較的安定しやすい三点での保持とすることが可能となり、安定した輪列受保持構造及び中受保持構造を提供できる。 Further, the number of fixing portions for fixing the train wheel bridge to the main plate is two or less, and a plate-like second timepiece function member is disposed on the train wheel bridge, and the second timepiece function member The position in the cross-sectional direction of the train wheel bridge is regulated by the above. As a result, the train wheel bridge can be held at three points that are relatively stable, and a stable train wheel bridge holding structure and a middle receiving structure can be provided.
また、前記第二の時計機能部材が、少なくとも回路基板、該回路基板に実装されたICから構成される回路ブロックである事を特徴とする。これにより、輪列受を固定する保持部材を別に設ける事なく、回路ブロックを保持する事で間接的に輪列受を保持し、結果的に中受を安定して保持する構造を提供する事が可能となる。 The second timepiece function member is a circuit block including at least a circuit board and an IC mounted on the circuit board. As a result, it is possible to provide a structure for holding the train wheel bridge indirectly by holding the circuit block without providing a separate holding member for fixing the train wheel bridge, and as a result, stably holding the core bridge. Is possible.
また、りゅうずと、りゅうずによる指針修正機構である裏回りを有し、前記時計機能部材が前記回路基板と裏回りの間に配設されている事を特徴とする。これにより、スペーサ部を独立した部品として追加する事なく、他の時計機能部材の一部形状として一体成形する事により、大幅なコストアップなしで安定した中受保持構造を提供できる。 Further, the crown has a back which is a pointer correcting mechanism using the crown, and the timepiece function member is disposed between the circuit board and the back. As a result, it is possible to provide a stable intermediate holding structure without a significant increase in cost by integrally forming it as a partial shape of another timepiece function member without adding the spacer portion as an independent component.
また、時計ムーブメントの基材となる地板と、略平板状の金属部材からなる輪列受と、略平板状の金属部材からなる中受とを有し、該輪列受にプレス加工による縦曲げ形状を配設し、該縦曲げ形状先端を断面的に下の部品に当接させる事を特徴とする。これにより、輪列受の断面方向の規制部を、時計中心に対して略放射状に必要充分な箇所だけ配設する事が可能となり、輪列受の傾きを抑制し、輪列受の保持、強いては中受の保持を安定させる事ができる。 Further, the main body of the timepiece movement has a base plate, a train wheel bridge made of a substantially flat metal member, and a core ring made of a substantially flat metal member. A shape is provided, and the longitudinally bent shape tip is brought into contact with a lower part in cross section. As a result, it is possible to dispose the restricting portion in the cross-sectional direction of the train wheel bridge only in a necessary and sufficient location substantially radially with respect to the center of the watch, suppressing the inclination of the train wheel bridge, If it is strong, the holding of the inner support can be stabilized.
また、時計ムーブメントが、アンテナを有するアナログ電波時計である事を特徴とする。これにより、アンテナや受信ICなど、特殊構成部品を数多く有するアナログ電波時計ムーブメントにおいて、ムーブメントサイズを可能な限り小型化すると共に、安定した中受の保持構造を提供する事ができる。 Further, the timepiece movement is an analog radio timepiece having an antenna. Accordingly, in an analog radio timepiece movement having a large number of special components such as an antenna and a receiving IC, the movement size can be reduced as much as possible, and a stable holding structure for receiving the core can be provided.
本発明においては、金属板材のプレス成形によって形成された輪列受及び中受を使用したアナログ時計ムーブメントにおいて、輪列受及び中受とは異なる別の時計機能部材に中受の浮きを抑制するためのスペーサ部を介在させ、このスペーサ部を輪列受と中受で挟持する事で中受の浮きを押さえる構造を提示した。これにより、部品点数を増加させる事なく、簡便な方法で中受の浮きを抑制し、機能面、品質面の安定化及びコストダウンが可能となった。 In the present invention, in an analog timepiece movement using a train wheel bridge and a middle bridge formed by press molding of a metal plate material, the float of the middle bridge is restrained by another timepiece function member different from the train wheel bridge and the middle bridge. For this reason, a structure has been proposed in which a spacer portion is interposed, and the spacer portion is sandwiched between the train wheel bridge and the inner ring to suppress the floating of the inner ring. Thereby, without increasing the number of parts, it is possible to suppress the floating of the core by a simple method, to stabilize the function and quality, and to reduce the cost.
また、このスペーサ部を、例えば輪列と輪列受の間など、従来のムーブメントではデッドスペースであった箇所を利用して配置する事により、より高密度なムーブメント構造を実現でき、ムーブメントの小型化及び薄型化を実現できた。 In addition, by arranging this spacer part using a place that was a dead space in the conventional movement, for example, between the train wheel and the train wheel bridge, a higher-density movement structure can be realized, and the movement can be made compact. Can be realized.
本発明は、その実施形態として小型の電波時計及びスタンダードタイプのアナログ時計を例示して説明するが、輪列受及び中受という2つ以上の輪列保持部材と、その近傍に別の時計機能部材を有するアナログ時計であれば全て適用可能であり、その応用範囲は極めて広く、その効果は大きいと言える。 The present invention will be described by exemplifying a small radio timepiece and a standard type analog timepiece as an embodiment, but two or more train wheel holding members, a train wheel bridge and a middle ring, and another clock function in the vicinity thereof. Any analog timepiece having members can be applied, and its application range is extremely wide, and the effect is great.
以下、本発明の詳細を図面に基づいて詳述する。 Hereinafter, the details of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
図1〜7は、本発明を適用したアナログ時計ムーブメントの第一の実施例であり、図1はアナログ時計ムーブメントの上面側の要部平面図、図2は図1に示すアナログ時計ムーブメントの一部部品を非表示とした、中受及び輪列受の保持構造付近の要部拡大図、図3は図1に示すアナログ時計ムーブメントの、輪列の保持構造を示す時計中心付近の要部断面図、図4は図1に示すアナログ時計ムーブメントの中受保持構造を示す要部断面図である。 FIGS. 1 to 7 show a first embodiment of an analog timepiece movement to which the present invention is applied. FIG. 1 is a plan view of a main part on the upper surface side of the analog timepiece movement, and FIG. 2 shows one of the analog timepiece movements shown in FIG. FIG. 3 is a cross-sectional view of the main part of the analog watch movement shown in FIG. 1 near the center of the watch showing the wheel train holding structure. 4 and 4 are cross-sectional views showing the main part of the analog watch movement intermediate holding structure shown in FIG.
図1〜4において、1は時計のベースとなり、輪列などの各構成部品を組み込む母材となる地板、2はステップモーターの一構成部品であり、モーターの出力によって1秒間に1回、半回転するローター、3はローター2と噛合い、ローター2の回転を減速する輪列である五番車、4は五番車3と噛合い、図示しない秒針が取り付けられ、秒針を駆動する四番車、5は四番車4と噛合い、四番車4の回転を減速する輪列である三番車、6は三番車5と噛合い、図示しない分針を取り付ける二番車、23は図示しない時針を取り付ける筒車、7はローター2、五番車3、四番車4を軸支保持する板状部品である輪列受、8は五番車3、二番車6を軸支保持する板状部品である中受、9は文字板、10は駆動源である電池、11は巻真、12は巻真11による手動時刻修正機構である裏回り機構の一構成部品であり、巻真11と係合してその位置を規制する部品であるおしどり、13は同じく裏回りの一構成部品であり、おしどり12の平面位置を規制する事によって、おしどり12と係合した巻真11の平面位置の規制を行う裏押さえ、14は二番車6及び筒車23と噛合い、二番車6の回転を減速して筒車23に伝達する減速車である日の裏車、15はマイコンIC15a、水晶振動子15bなどを実装する回路基板、16は回路基板15と裏回り機構の間に配設され、裏回り機構の構成部品であるおしどり12や裏押さえ13の断面位置決めを行う時計機能部材であるスイッチレバー押さえ、17はステップモーターの一構成部品であるステーター、18はステップモーターの一構成部品であるコイルブロックである。
1 to 4,
図5は、輪列受7の形状概略を示す外観図である。この輪列受7は、母体となる輪列受体7aの、ローター2、五番車3、四番車4の各上軸部に、それぞれローター軸受7b、五番車軸受7c、四番車軸受7dの3つの軸受を押込固定している。輪列受体7aは金属部材のプレス加工により成形された略平板状の部品である。これにより、各軸受7b〜7dの固定力ばらつきを最小限に抑制している。
FIG. 5 is an external view schematically showing the shape of the
また、図6は中受8の形状概略を示す外観図である。この中受8は、母体となる中受体8aの、五番車3の下軸部に、五番車軸受8bを押込固定している。中受体8aは金属部材のプレス加工により成形された略平板状の部品である。これにより、五番車軸受8bの固定力を安定化させると共に、時計ムーブメントを薄型化している。また、図1、図3に示すように、五番車3の下軸を中受8の五番車軸受8bで軸支保持する構造とする事により、五番車3の中心付近までステーター17を張り出して、ステーター17を大型化している。これにより、モーター性能の向上を図る事が可能となる。即ち、五番車3の下のデッドスペースをステーター17が有効に活用する事により、ムーブメントの小型化とモーター性能の向上という、相反する課題を克服する事が可能となる。
FIG. 6 is an external view schematically showing the shape of the
また、輪列受7にはねじ穴7eが、中受8にはねじ穴8cが形成されている。これにより、輪列受7及び中受8は、輪列受ねじ19の一本で時計ムーブメントに固定される構造となっている。また、回路基板15は、時計ムーブメントのほぼ全域を覆っており、輪列受7の上に組まれている。回路基板15の上には、回路押さえ20が配置されている。回路押さえ20は金属板材のプレス加工によって形成される板状部品であり、回路押さえねじ21によって時計ムーブメントに固定されている。即ち、回路基板15は、回路押さえ20を介して、回路押さえねじ21によって時計ムーブメントに固定される構造となっている。
Further, the
ここで、輪列受7の上には回路基板15が配置されている為、金属製の輪列受体7aが回路基板15の下面に形成された図示しないパターンと接触すると、電気的にショートしてしまう。これに対して、輪列受7の回路基板15側に、プレス加工による半抜き形状7fを形成しており、この半抜き形状7fが回路基板15と当接する構造としている。半抜き7fの場所は回路基板15のパターンがない場所に形成してある為、実際に回路基板1
5のパターンが形成してある箇所と輪列受7は、半抜き7fの高さ分だけは断面隙を確保しており、ショートを防止する事が可能となっている。
Here, since the
The portion where the
また、図7は、スイッチレバー押さえ16の形状を示す外観図である。スイッチレバー押さえ16は、裏押さえ13及びおしどり12と回路基板15の間に配設されており、高分子樹脂による射出成形によってなる部品である。ユーザが巻真11を介して時刻を修正する機構である裏回りは、ばね形状を有する作動部品によって構成されており、ユーザが直接操作する機構である事から、比較的大きな荷重がかかりやすい部品である。特におしどり12は、巻真11が引かれた時に巻真11と連動して地板1に配設されたおしどり軸1aを中心として回動するが、巻真11によって大きな力で引かれる事が多く、作動に注意が必要な部品である。即ち、おしどり12が作動時に浮く等の不安定動作を生じると、裏回りの作動が不安定になったり、最悪巻真11が抜けるなどの不良の原因になる可能性がある。
FIG. 7 is an external view showing the shape of the
これに対して、スイッチレバー押さえ16をこれらの部品と回路基板15の間に配設する事によって、おしどり12や裏押さえ13と回路基板15の隙を埋めて、各部品の浮きを最小限に抑制する。即ち、スイッチレバー押さえ16は、裏回りの作動を安定化させるスペーサの役割を果たしている。
On the other hand, by disposing the
図1〜4に示す時計ムーブメントは、ムーブメント内部にアンテナ22を有するアナログ電波時計であり、アンテナで受信した標準時刻電波により誘起された電流信号を受信用IC15cで処理し、抽出した時刻信号をマイコンIC15aに送る事により時刻を自動修正する機能を有する。
The watch movement shown in FIGS. 1 to 4 is an analog radio timepiece having an
これらの電波時計は、時計ムーブメント内にアンテナ22や受信用IC15cなど、通常のアナログ時計ムーブメントには存在しない構成部品が数多く必要となる。また、回路基板15に実装するコンデンサなどの素子の種類や数も多く必要となる事から、小型化が難しいムーブメントである。
These radio timepieces require a large number of components such as the
例えば、図1で、中受8を、輪列受ねじ19と、もう一本のねじの、合計二本のねじで時計ムーブメントに固定しようとした場合、ねじをもう一本配置しようとすると、ステーター17と平面的に干渉してしまう。これを避けるためには、ステーター17に切欠を形成してねじを入れるスペースを確保するか、或いはステーター17をムーブメントの外周側に移動させてねじを入れるスペースを確保する必要が生じる。しかしながら、ステーター17の一部に切欠を形成すると、ステーター17の平面面積が局部的に一部小さい箇所が生じてしまい、磁気抵抗が大きくなる事によって消費電流が増えるなど、モーター性能に悪影響が出る。また、ステーター17をムーブメントの外周方向に移動させると、結果的にムーブメントサイズが大きくなってしまう。
For example, in FIG. 1, when trying to fix the
これに対して本発明は、ねじ1本で安定して金属製の平板状部品である中受8を安定して保持可能な構造としているが、その構造を以下に説明する。
On the other hand, the present invention has a structure that can stably hold the
本発明では、図6に示す中受8において、五番車3を保持する部分の外周側に、凸部8dを形成しており、その先端部付近が、地板1に一体で成形された島形状1bに乗った形となっているのが特徴である。
In the present invention, in the
また、図7に示すように、スイッチレバー押さえ16に、スペーサ部16aを形成している事が特徴である。このスペーサ部16aは、図4に示す如く、輪列受7と日の裏車14の間を通って中受8の凸部8d付近まで延出した形状となっており、その先端部は前述した凸部8dと、ある重なり領域30を以って平面的に重なった形状となっている。図4
に示すように、この重なり領域30の上には輪列受7及び回路基板15、回路押さえ20が配置されている。従って、この重なり領域30を断面的に見ると、下から順番に、地板の島形状1b、凸部8d、スペーサ部16a、輪列受7、回路基板15、回路押さえ20が、輪列受7と回路基板15の必要最低限の断面隙以外は隙間がなく重なった状態となっている。また、輪列受7と回路基板15は、前述したように、輪列受7の半抜き7fを介して当接している為、実質的には輪列受7は回路基板15によって押さえ込まれている。回路押さえ20は図1に示すように、回路押さえねじ21によって時計ムーブメントに確実に固定されている為、中受8の浮きを回路押さえねじ21を介して押さえ込むことが可能となる。即ち、中受8がプレス加工に伴って上側に反ってしまった場合は、重なり領域30の範囲で、回路押さえ20が回路押さえねじ21のねじ締めによって回路基板15を押さえ込み、回路基板15が下面側で当接している輪列受7を押さえ込み、更に輪列受7がスペーサ部16aを押さえ込む事により、スペーサ部16aが凸部8dを地板の島形状1bに押し付け、中受8が浮く事を防ぐ事が可能となる。これにより、中受固定のためにねじを新たに追加する事なく、各部品が平面的に重なる重なり領域30を意図的に形成する事により、回路押さえねじ21で間接的に中受8の浮きを防止する事が可能となる。つまり、ねじと比較して必要最小限のスペースで中受8の浮きを防止し、中受8で保持している五番車3及び二番車6の保持状態安定化を図ることが可能となる。
Further, as shown in FIG. 7, the
As shown in FIG. 3, the
ここで、スペーサ部16aの先端には、上下方向に凸形状16b及び16cが形成されているのが特徴である。この上下の凸形状16b及び16cのうち、下側に形成されている凸形状16cは、所定の押圧代を以って中受8の凸部8dを押圧している。また、上面側に形成されている凸形状16bは、所定の押圧代を以って輪列受7と当接している。このように、設計時に意図的に断面押圧代を設定する事により、各部品の誤差によって重なり領域30の押さえ状態が不充分になる事を防止する事が可能となる。また、比較的形状の自由度が大きく、金属と比べると柔らかい材料である高分子樹脂の成形品であるスイッチレバー押さえ16を利用してスペーサ部16aに押圧代を設定する事により、組立が難しくなる事を防止すると共に、大きなコストアップなく簡便に所定の効果を得る事が可能となる。
Here, a feature is that
また、凸部8d及びスペーサ部16aは、それぞれ時計ムーブメント内のデッドスペースを通して重なり領域30まで延出しているのが特徴である。即ち、図1、図4に示すように、スペーサ部16aは、日の裏車14の歯車部と輪列受7の間に生じたスペースを通って、重なり領域30まで延出させている。また、凸部8dは、日の裏車14の歯先と一定の平面隙を持って、なおかつステーター17の上に位置され回路基板15の下面に実装されたチップコンデンサ15dと一定の平面隙を保った形状となっている。従って、凸部8d及びスペーサ部16aは、回路基板15に実装されたチップコンデンサ15d及び日の裏車14には何ら設計制約を及ぼさない。
Further, the protruding portion 8d and the spacer portion 16a are characterized by extending to the overlapping
これらの領域は、凸部8d及びスペーサ部16aを配設しない場合は特に用途のない、いわゆるデッドスペースであり、本発明ではこれらのデッドスペースを利用して凸部8d及びスペーサ部16aを形成する事により、ムーブメント内のスペースの有効活用を図ると共に、ムーブメントサイズの増大なしに安定した中受保持構造を実現する事が可能となる。 These regions are so-called dead spaces that are not particularly used when the convex portions 8d and the spacer portions 16a are not provided. In the present invention, the convex portions 8d and the spacer portions 16a are formed using these dead spaces. As a result, it is possible to effectively use the space in the movement, and to realize a stable inner support holding structure without increasing the movement size.
また、図4及び図5に示すように、輪列受7のローター軸受7bの近傍には、下曲げ形状7gが曲げ加工によって形成されている。この下曲げ形状7gは、その先端部を、下に配置されているステーター17の上面に当接させる事により、輪列受7の傾き防止形状として機能させているのが特徴である。更に図4に示すように、輪列受7の位置決め穴7j付近は、スイッチレバー押さえ16に乗った状態となっている。また、図示しないが輪列受7の位置決め穴7h付近は地板の島形状が形成されており、この付近でも輪列受7は地
板1に乗る構造となっている。
As shown in FIGS. 4 and 5, a lower bending shape 7 g is formed by bending in the vicinity of the
これらの受面に加えて、下曲げ形状7gを設ける事により、輪列受7の断面方向の保持は、輪列受ねじ19の付近、下曲げ形状7g、重なり領域30に加えて、位置決め穴7h及び位置決め穴7jの付近が受け面となって行われる事となる。即ち、特に輪列受7の傾きの影響を受けやすい四番車4や五番車3、三番車5、ローター2などの輪列部品の周囲に、可能な限り均等にこれらの受け面を配置する事により、より輪列受7が傾きにくくなり、例えばスペーサなどの別部品を設ける事なく、輪列受7の安定した保持構造を簡便な方法で実現可能とした。
In addition to these receiving surfaces, the lower bending shape 7g is provided, so that the
なお、本実施例では、重なり領域30を1ヶ所だけ配置したが、構造として1ヶ所のみに限定される事はなく、同様の構造を複数箇所配置する事で、より安定した保持構造とする事も可能となる。極論すれば、輪列受ねじ19を廃止した輪列受7及び中受8の保持構造を実現する事も可能であるが、この場合は組立性の低下が問題となる。即ち、本固定構造は、回路押さえ20を回路押さえねじ21で時計ムーブメントにねじ締め固定する事によって間接的に輪列受7及び中受8を押圧し、各部品の浮きを防止する構造となっているが、これはあくまで完成ムーブメント状態での構造である。仮に輪列受ねじ19を廃止すると、組立工程上では回路押さえねじ21を締めるまでは輪列受7及び中受8の断面方向規制がない状態となるため、例えば輪列受7の組立工程後、回路押さえねじ21を締める工程までの間に軽衝撃等が加わった場合、輪列受7及び中受8が外れてしまうなどの組立不良が生じる可能性がある。特に自動組立の場合は、パーツフィーダなどの振動で外れの問題が顕著に出る可能性もあり、ねじなどの固定なしで輪列受7が乗った状態は可能な限り避ける必要がある。従って、仮固定の意味合いからも、最低限1本の輪列受ねじ19は残しておいた方が、組立性の面からは望ましいと言える。
In this embodiment, only one overlapping
次に、本発明の第二実施例について図を用いて説明する。なお、第一実施例と同一構成部品には同一名称を付して、その詳細説明を省略する。 Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The same components as those in the first embodiment are given the same names, and detailed description thereof is omitted.
図8及び図9は本発明の第二の実施例であるスタンダードタイプのアナログ時計ムーブメントであり、図8はその要部平面図、図9はその要部断面図である。なお、説明の便宜上、図8は回路押さえを分解した平面図となっている。 8 and 9 show a standard type analog timepiece movement according to a second embodiment of the present invention. FIG. 8 is a plan view of the main part thereof, and FIG. 9 is a sectional view of the main part thereof. For convenience of explanation, FIG. 8 is an exploded plan view of the circuit retainer.
図8及び図9において、51はその一端が電池110の陰極と、他端が回路基板115と、それぞれ所定のたわみ代をもって当接する事により、電池110の陰極と回路基板115を導通させているばね部品である電池受ばね、52は絶縁スペーサである。
8 and 9, 51 is electrically connected to the cathode of the
絶縁スペーサ52は電池受ばね51と輪列受107の間に配設され、電池陽極と導通している輪列受107と電池陰極と導通している電池受ばね51を絶縁する為の部品であり、絶縁という目的上、高分子樹脂による射出成形によって成形されている。
The insulating
図8に示す如く、絶縁スペーサ52は電池受ばね51に類似した細長い部品であり、その主要部分は電池受ばね51と平面的に重なっているが、その一部にスペーサ部52aを形成しているのが特徴である。このスペーサ部52aは、三番車105の下をくぐる形で、三番車105と日の裏車114、回路基板115に囲まれた略三角形の重なり領域130まで延出している。また、中受108は、三番車105の下を通って、同じく重なり領域130まで延出している凸部108dを有する。即ち、第一実施例と同様に、重なり領域130では、地板101の島形状101bの上に凸部108dが乗り、その上にスペーサ部52aを介して輪列受107が重なっている。最終的には輪列受107を回路押さえ120が押圧する事により、中受108の浮きを防止する構造となっている。
As shown in FIG. 8, the insulating
これにより、中受108を固定するねじを輪列受ねじ119の一本のみとし、他方は重なり領域130にて回路押さえ120で間接的に押圧保持する事により、ねじを必要最小限として部品コストの削減、組立工数の削減を達成している。
Accordingly, only one train
この実施例では、実施例1と異なり、輪列受107を固定する輪列受ねじ119は二本使用している。従って、最終的には輪列受107は輪列受ねじ119の二本及び重なり領域130の合計三ヶ所の受面により断面方向の保持がなされており、かつ各輪列位置に対してこの三ヶ所の受面が略均等に配置されている。これにより、輪列受107を安定して保持する事が可能となっている。
In this embodiment, unlike the first embodiment, two train
以上のように、本発明を適用すれば、特にねじや別スペーサなどの固定部品を追加する事なく、簡便な構造で板状の金属部材からなる輪列受107と中受108を確実に安定して保持する事が可能となる。
As described above, when the present invention is applied, the
1、101 地板
1a おしどり軸
1b、101b 島形状
2、102 ローター
3、103 五番車
4、104 四番車
5、105 三番車
6、106 二番車
7、107 輪列受
7a 輪列受体
7b ローター軸受
7c 五番車軸受
7d 四番車軸受
7e 輪列受ねじ穴
7f 半抜き形状
7g 下曲げ形状
7h 位置決め穴
7j 位置決め穴
8、108 中受
8a 中受体
8b 五番車軸受
8c ねじ締め穴
8d、108d 凸部
9、109 文字板
10、110 電池
11、111 巻真
12、112 おしどり
13、113 裏押さえ
14、114 日の裏車
15、115 回路基板
15a、115a マイコンIC
15b、115b 水晶
15c 受信IC
15d チップコンデンサ
16 スイッチレバー押さえ
16a スペーサ部
16b 上方向の凸形状
16c 下方向の凸形状
17、 ステーター
18、118 コイルブロック
19、119 輪列受ねじ
20、120 回路押さえ
21 回路押さえねじ
22 アンテナ
23、123 筒車
30、130 重なり領域
51 電池受ばね
52 絶縁スペーサ
52a スペーサ部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1,101 Ground plate 1a Ironing shaft 1b, 101b Island shape 2,102 Rotor 3,103 Fifth wheel 4,104 Fourth wheel 5,105 Third wheel 6,106 Second wheel 7,107 Wheel train
15b, 115b Crystal 15c Receiver IC
15
Claims (10)
前記時計機能部材から延出して前記輪列受と前記中受の間に介在するスペーサ部を設け、前記スペーサ部によって前記中受を前記地板側へ押圧して前記中受の断面方向位置を規制したことを特徴とするアナログ時計。 An analog train wheel, a ground plate as a base material for the watch movement, a train wheel bridge made of a substantially flat metal member, a core holder made of a substantially flat metal member, and other timepiece function members, A part of the analog wheel train is rotatably supported by the base plate and the train wheel bridge, and the other analog wheel train is supported by at least one of the core support and the base plate, or the core support and the train wheel bridge. In an analog watch that is rotatably supported,
A spacer portion is provided extending from the timepiece function member and interposed between the train wheel bridge and the inner ring, and the position of the inner ring in the cross-section direction is regulated by pressing the inner ring toward the main plate by the spacer. An analog clock characterized by
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