JP2006337126A - 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置 - Google Patents

固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006337126A
JP2006337126A JP2005160874A JP2005160874A JP2006337126A JP 2006337126 A JP2006337126 A JP 2006337126A JP 2005160874 A JP2005160874 A JP 2005160874A JP 2005160874 A JP2005160874 A JP 2005160874A JP 2006337126 A JP2006337126 A JP 2006337126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte membrane
polymer electrolyte
solid polymer
deterioration
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005160874A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuko Nosaka
篤子 野坂
Yoshio Nosaka
芳雄 野坂
Ichiro Toyoda
一郎 豊田
Satoru Watanabe
渡邊  悟
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nagaoka University of Technology NUC
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nagaoka University of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd, Nagaoka University of Technology NUC filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2005160874A priority Critical patent/JP2006337126A/ja
Publication of JP2006337126A publication Critical patent/JP2006337126A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができる固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置を提供する。
【解決手段】 固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定するNMR装置11と、NMR装置11でプロトン吸収スペクトルを測定する固体高分子電解質膜を順次交換するサンプル自動交換手段であるサンプルオートチェンジャ12と、NMR装置11で測定されたプロトン吸収スペクトルに基づいて、固体高分子電解質膜の劣化状態を算出する演算装置13と、演算装置13で算出された固体高分子電解質膜の劣化状態を表示する表示装置14とを備えて固体高分子電解質膜の劣化計測装置10を構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体高分子電解質形燃料電池等で使用される固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する方法及びその装置に関する。
固体高分子電解質形燃料電池は、プロトン(H+)伝導性を有する固体高分子電解質膜を燃料極膜及び酸化極膜で挟んだセルを複数積層してスタックを構成し、水素(H2)を含有する燃料ガスを燃料極膜側に供給すると共に、酸素(O2)を含有する酸化ガスを酸化極膜側に供給し、上記固体高分子電解質膜を介して水素及び酸素を電気化学的に反応させることにより、電力を得ることができるようになっている。
このような固体高分子電解質形燃料電池においては、燃料ガス及び酸化ガスをセル内に供給した際や、上述した電気化学反応の際等に過酸化水素(H22)等の副反応物質を生じて、ヒドロキシラジカル(・OH)等のラジカルを発生してしまう場合がある。このようなヒドロキシラジカル(・OH)等のラジカルを発生してしまうと、当該ラジカルは、固体高分子電解質膜と反応して当該固体高分子電解質膜を分解して劣化させてしまうおそれがあった。このため、現在、固体高分子電解質膜の上述したような劣化を抑制するための研究開発が種々行われている。
このような固体高分子電解質膜の劣化抑制を検討するにあたっては、固体高分子電解質膜の劣化状態を知見する必要がある。そのため、現状においては、固体高分子電解質膜を切断して、その断面を電子顕微鏡等で観察することにより、固体高分子電解質膜の劣化状態を計測して評価するようにしていた。
特開2004−265667号公報
しかしながら、前述したように電子顕微鏡等で観察することにより、固体高分子電解質膜の劣化状態を計測して評価しようとすると、1回で計測可能な範囲が数十〜数百μm四方程度しかないため、数十cm四方程度の大きさの固体高分子電解質膜を全体にわたって計測するのに手間及び時間が非常にかかってしまっていた。
このようなことから、本発明は、固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができる固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための、第一番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、核磁気共鳴(NMR)法により、固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定し、このプロトン吸収スペクトルに基づいて、当該固体高分子電解質膜の劣化状態を計測することを特徴とする。
第二番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第一番目の発明において、プロトン吸収スペクトルの化学シフト値に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測することを特徴とする。
第三番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第一番目又は第二番目の発明において、プロトン吸収スペクトルの線幅の大きさに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測することを特徴とする。
第四番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第一番目の発明において、核磁気共鳴(NMR)法により前記固体高分子電解質膜を計測するに先立って、前記固体高分子電解質膜にアルカリ液を予め含浸させることを特徴とする。
第五番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第四番目の発明において、プロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測することを特徴とする。
第六番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第五番目の発明において、プロトン吸収スペクトルの高化学シフト値側のピーク強度に対する低化学シフト値側のピーク強度の割合に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測することを特徴とする。
第七番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第四番目から第六番目の発明のいずれかにおいて、前記アルカリ液が、ナトリウム塩水溶液であることを特徴とする。
第八番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測方法は、第七番目の発明において、前記ナトリウム塩水溶液が、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラアセテートのナトリウム塩水溶液であることを特徴とする。
また、前述した課題を解決するための、第九番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定する核磁気共鳴(NMR)装置と、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出する演算手段とを備えていることを特徴とする。
第十番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第九番目の発明において、前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの化学シフト値に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものであることを特徴とする。
第十一番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第九番目又は第十番目の発明において、前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの線幅の大きさに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものであることを特徴とする。
第十二番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第九番目の発明において、前記固体高分子電解質膜がアルカリ液を予め含浸されたものであり、前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものであることを特徴とする。
第十三番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第十二番目の発明において、前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの高化学シフト値側のピーク強度に対する低化学シフト値側のピーク強度の割合に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものであることを特徴とする。
第十四番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第九番目から第十三番目の発明のいずれかにおいて、前記核磁気共鳴(NMR)装置でプロトン吸収スペクトルを測定する前記固体高分子電解質膜を順次交換するサンプル自動交換手段を備えていることを特徴とする。
第十五番目の発明に係る固体電解質膜の劣化計測装置は、第九番目から第十三番目の発明のいずれかにおいて、前記核磁気共鳴(NMR)装置が、磁気共鳴画像(MRI)装置であることを特徴とする。
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置によれば、NMRで固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定することにより、固体高分子電解質膜の劣化状態を求めることができるので、従来のような電子顕微鏡等で観察して固体高分子電解質膜の全体の劣化状態を把握する場合よりも、固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができる。
特に、アルカリ液に予め浸漬した固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルをNMRで測定することにより、固体高分子電解質膜の劣化状態をより明確に把握することができる。
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置の実施形態を図面に基づいて以下に説明するが、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
[第一番目の実施形態]
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置の第一番目の実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、固体高分子電解質膜の劣化計測装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る固体高分子電解質膜の劣化計測装置10は、固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定する核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance:NMR)装置11と、NMR装置11でプロトン吸収スペクトルを測定する固体高分子電解質膜を順次交換するサンプル自動交換手段であるサンプルオートチェンジャ12と、NMR装置11で測定されたプロトン吸収スペクトルに基づいて、固体高分子電解質膜の劣化状態を算出する演算手段である演算装置13と、演算装置13で算出された固体高分子電解質膜の劣化状態を表示するディスプレイやプリンタ等の表示手段である表示装置14とを備えている。
このような固体高分子電解質膜の劣化計測装置10を使用する固体高分子電解質膜の劣化計測方法を次に説明する。
まず、計測対象の固体高分子電解質膜(数十cm四方)を数cm四方程度に裁断し、これらの試料を試料管にそれぞれ入れ(数十本程度)、これら試料管を前記サンプルオートチェンジャ12に装填する。
次に、本装置10を作動させると、サンプルオートチェンジャ12に装填された所定の一本の試料管がNMR装置11に装着され、NMR装置11により、当該試料管内の固体高分子電解質膜の試料のプロトン吸収スペクトルが測定される。
前記演算装置13は、NMR装置11で測定された固体高分子電解質膜の試料に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルの化学シフト値及び線幅の大きさに基づいて、前記固体高分子電解質膜の試料の劣化状態を算出する(詳細は後述する)。
このようにしてNMR装置11に装着された前記試料管内の固体高分子電解質膜の試料の劣化状態が算出し終わると、サンプルオートチェンジャ12が、NMR装置11に装着されている前記試料管を当該NMR装置11から取り出して当初の位置に格納すると共に、次の試料管を当該NMR装置11に新たに装着する。
以下、上述した操作が繰り返されることにより、サンプルオートチェンジャ12に装填されたすべての試料管内の固体高分子電解質膜の試料の劣化状態が算出され、固体高分子電解質膜全体の劣化状態が表示装置14に表示される。
ここで、固体高分子電解質膜の劣化状態と当該固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルとの関係について説明する。
先に説明したように、固体高分子電解質膜は、ヒドロキシラジカル(・OH)等のラジカルが発生すると、当該ラジカルと反応して分解劣化してしまう。このとき、ラジカルは、まず、固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基(例えばスルホン酸基(−SO3 -)等)部分を攻撃して切断し、続いて、固体高分子電解質膜の主鎖や側鎖を攻撃して切断してしまうと考えられる。このようにして固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基の解離や主鎖及び側鎖の断裂を生じると、当該固体高分子電解質膜に吸着している水分子の構造や化学的環境や運動性等が大きく変化すると考えられる。
このため、NMR法により、固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定すれば、固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基や主鎖及び側鎖の状態、すなわち、固体高分子電解質膜の劣化状態を把握することができる。
具体的には、固体高分子電解質膜をプロトンNMR(1H−NMR)法により測定すると、プロトン吸収スペクトルは、その化学シフト値及び線幅が、固体高分子電解質膜に劣化を生じると急激に大きくなり、その後、固体高分子電解質膜の劣化が進行するにしたがって次第に小さくなる傾向を示す(後述する実施例参照)。
この詳細な理由は定かではないが、劣化の初期には、固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基が解離することにより、当該プロトン伝導性基の周辺に配位する親水性の運動性の高い水(化学シフト値及び線幅が小さい水)が急速に減少すると共に、主鎖や側鎖の周辺に配位する疎水性の運動性の低い水(化学シフト値及び線幅が大きい水)が増加し、劣化の進行に伴って、固体高分子電解質膜の主鎖や側鎖が断裂することにより、高分子の網目構造が崩壊してポア部分が増加し、当該ポア内に存在する水の量が増加する(化学シフト値及び線幅が変化する)と共に、断裂した側鎖の運動性が増大して、当該側鎖の周辺に配位する疎水性の水の運動性が高くなる(線幅の減少)からではないかと考えられる。
よって、NMR装置11で固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定することにより、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を求めることができるのである。
したがって、本実施形態によれば、従来のような電子顕微鏡等で観察して固体高分子電解質膜の全体の劣化状態を把握する場合よりも、少ない回数で把握することができるので、固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができる。
なお、本実施形態では、プロトン吸収スペクトルの化学シフト値及び線幅の両方の大きさに基づいて固体高分子電解質膜の劣化状態を演算装置13で算出するようにしたが、プロトン吸収スペクトルの化学シフト値及び線幅のいずれか一方のみの大きさに基づいて固体高分子電解質膜の劣化状態を演算手段で算出するようにすることも可能である。
[第二番目の実施形態]
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置の第二番目の実施形態を図2に基づいて説明する。図2は、固体高分子電解質膜の劣化計測装置の概略構成図である。なお、前述した第一番目の実施形態と同様な部分については、前述した第一番目の実施形態の説明で用いた符号と同様な符号を本実施形態にも適用することにより、前述した第一番目の実施形態での説明と重複する説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態に係る固体高分子電解質膜の劣化計測装置20は、アルカリ液に予め浸漬された固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定するNMR装置11と、NMR装置11でプロトン吸収スペクトルを測定する固体高分子電解質膜を順次交換するサンプルオートチェンジャ12と、NMR装置11で測定されたプロトン吸収スペクトルに基づいて、固体高分子電解質膜の劣化状態を算出する演算手段である演算装置23と、演算装置23で算出された固体高分子電解質膜の劣化状態を表示する表示装置14とを備えている。
このような固体高分子電解質膜の劣化計測装置20を使用する固体高分子電解質膜の劣化計測方法を次に説明する。
まず、計測対象の固体高分子電解質膜をアルカリ液(例えば、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラアセテートのナトリウム塩水溶液(EDTA−Na/aq)等)中に浸漬することにより、当該固体高分子電解質膜に当該アルカリ液を含浸させた後、水洗して数cm四方程度に切断し、これらの試料を試料管にそれぞれ入れ(数十本程度)、これら試料管を前記サンプルオートチェンジャ12に装填する。
次に、本装置20を作動させると、前述した第一番目の実施形態の場合と同様にして、サンプルオートチェンジャ12に装填された所定の一本の試料管がNMR装置11に装着され、NMR装置11により、当該試料管内の固体高分子電解質膜の試料のプロトン吸収スペクトルが測定される。
前記演算装置23は、NMR装置11で測定された固体高分子電解質膜の試料に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、前記固体高分子電解質膜の試料の劣化状態を算出する(詳細は後述する)。
このようにしてNMR装置11に装着された前記試料管内の固体高分子電解質膜の試料の劣化状態が算出し終わると、前述した第一番目の実施形態の場合と同様に、サンプルオートチェンジャ12が、NMR装置11に装着されている前記試料管を当該NMR装置11から取り出して当初の位置に格納すると共に、次の試料管を当該NMR装置11に新たに装着する。
以下、上述した操作が繰り返されることにより、サンプルオートチェンジャ12に装填されたすべての試料管内の固体高分子電解質膜の試料の劣化状態が算出され、固体高分子電解質膜全体の劣化状態が表示装置14に表示される。
つまり、本実施形態は、NMR装置11で固体高分子電解質膜を計測するに先立って、当該固体高分子電解質膜にアルカリ液を予め含浸させると共に、NMR装置11で測定されたプロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、演算装置23で固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するようにしたのである。
具体的には、アルカリ液を含浸させて水洗した固体高分子電解質膜を1H−NMR法により測定すると、プロトン吸収スペクトルは、ピークが2つ現れ、高化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)に対する低化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)の割合を求めると、固体高分子電解質膜の劣化に伴って、当該割合の値が漸次減少する傾向を示すことから(後述する実施例参照)、この値に基づいて、固体高分子電解質膜の劣化状態を求めるのである。
このようにアルカリ液を含浸させた固体高分子電解質膜をNMR法により測定すると、プロトン吸収スペクトルのピークが2つ現れる理由は、定かではないが、固体高分子電解質膜にアルカリ液(例えば、EDTA−Na/aq等)を含浸させると、固体高分子電解質膜のプロトン伝導性基(例えばスルホン酸基(−SO3 -)等)に対して、プロトン(H+)に代わってアルカリイオン(例えばNa+等)が配位するため、プロトン伝導性基の周辺に配位する水分子のプロトンと主鎖や側鎖の周辺に配位する水分子のプロトンとの受ける電磁気的な影響が大きく異なるからではないかと考えられる。
そこで、前述した第一番目の実施形態で説明したように、劣化の進行に伴って、プロトン伝導性基の周辺に配位する水分子が減少する一方、主鎖や側鎖の周辺やポア等に配位する水分子が増加すると考えられることから、本発明者らは、高化学シフト値側(主鎖や側鎖の周辺に配位する水分子に起因するものと推察される)のピーク強度(ピーク面積)に対する低化学シフト値側(プロトン伝導性基の周辺に配位する水分子に起因するものと推察される)のピーク強度(ピーク面積)の割合を求めれば、当該値は、劣化の進行に伴って漸次減少するようになると考えたのである。
このため、アルカリ液を含浸させた固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルをNMR装置11で測定すれば、前記固体高分子電解質膜の劣化状態をより明確に求めることができるようになる。
したがって、本実施形態によれば、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様に、従来のような電子顕微鏡等で観察して固体高分子電解質膜の全体の劣化状態を把握する場合よりも、少ない回数で把握することができるので、固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができるのはもちろんのこと、前述した第一番目の実施の形態の場合よりも、固体高分子電解質膜の劣化状態をより明確に把握することができる。
なお、前記アルカリ液としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物や塩化合物や、アンモニアを始めとするアミン類等の塩基性化合物やその塩化合物等のような、水溶性アルカリ化合物を挙げることができ、特に、ナトリウム塩の水溶液であると好ましく、なかでも、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラアセテートのナトリウム塩水溶液(EDTA−Na/aq)であると非常に好ましい。
また、本実施形態では、プロトン吸収スペクトルの高化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)に対する低化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)の割合の値に基づいて固体高分子電解質膜の劣化状態を演算装置23で算出するようにしたが、プロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)のみに基づいて固体高分子電解質膜の劣化状態を演算手段で算出することも可能である。
ただし、上述の場合には、サンプリングした固体高分子電解質膜の大きさにバラツキを生じてしまうことによってプロトン吸収スペクトルのピーク強度(ピーク面積)にバラツキを生じてしまう可能性があることから、正常な固体高分子電解質膜の大きさごとにプロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)を求めたグラフ(検量線)を演算手段に予め記憶させておき、サンプリングした固体高分子電解質膜の大きさと対応させることにより、本実施形態の場合と同様に、固体高分子電解質膜の劣化状態を算出することが可能となる。
[他の実施形態]
前述した第一,二番目の実施形態のNMR装置11及びサンプルオートチェンジャ12に代えて、例えば、医療用として人体の診察にNMR法を応用した磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置を適用すれば、計測対象の固体高分子電解質膜を切断することなくそのまま計測することができるのはもちろんのこと、固体高分子電解質膜の劣化部分を三次元的に画像表示することも可能となり、固体高分子電解質膜の劣化状態を非常に簡単且つ迅速に計測することができるようになる。
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置の効果を確認するために行った確認試験を以下に説明する。
[確認試験A:第一番目の実施形態に対応]
〈試験方法〉
重量を予め計測した固体高分子電解質膜(デュポン社製「ナフィオン112(商品名)」)をFeSO4・7H2Oの水溶液中に浸漬した後、過酸化水素水溶液(濃度:30%)中に浸漬して加熱(70℃)することにより、フェントン反応を生じさせてヒドロキシラジカルを発生させて、当該固体高分子電解質膜を強制劣化させる。
そして、上記処理を所定時間(1,5,10,24時間)行ったら、当該固体高分子電解質膜を過酸化水素水溶液中から取り出し、希塩酸水溶液中に浸漬して鉄イオンを除去した後、当該固体高分子電解質膜を水洗して乾燥させ、当該固体高分子電解質膜の重量を再び計測して当初からの重量減少率を求める、つまり、劣化が進行すると、高分子から断裂した低分子部分が離脱して重量が低下することに基づいて、劣化程度を求めると共に、当該固体高分子電解質膜を所定のサイズ(3×40mm)に裁断して、1H−NMR法により当該固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定し(測定温度:25℃、測定周波数:400MHz)、その化学シフト値及び線幅を求めた。なお、比較のため、劣化させていない固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルも測定して、その化学シフト値及び線幅も求めた。
〈試験結果〉
上記試験による重量減少率を下記の表1に示すと共に、プロトン吸収スペクトルを図3〜7に示し、その化学シフト値を図8に示し、その線幅を図9に示す。
Figure 2006337126
上記表1からわかるように、処理時間が長くなるにしたがって、重量減少率も次第に増加することから、当該処理を行うことによって固体高分子電解質膜の劣化が経時的に進行することが確認された。
そして、図8,9からわかるように、プロトン吸収スペクトルの化学シフト値及び線幅は、固体高分子電解質膜の劣化開始当初(処理時間:1時間)に急激に大きくなり、その後、固体高分子電解質膜の劣化が進行するにしたがって次第に小さくなる。なお、このような現象を生じる理由は定かではないが、前述した第一番目の実施形態で説明した原因によるものと推察される。
よって、固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定して、その化学シフト値及び線幅を求めることにより、当該固体高分子電解質膜の劣化状態が把握できるといえる。
[確認試験B:第二番目の実施形態に対応]
〈試験方法〉
上述した確認試験Aの場合と同様に、固体高分子電解質膜の強制劣化処理を所定時間(1,5,10,24時間)行って、希塩酸水溶液中に浸漬して鉄イオンを除去した後に水洗する。次に、当該固体高分子電解質膜をエチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラアセテートのナトリウム塩水溶液(EDTA−Na/aq)に浸漬して当該固体高分子電解質膜に当該EDTA−Na/aqを含浸させた後、水洗処理する。
そして、上述した確認試験Aの場合と同様にして、上記固体高分子電解質膜を所定のサイズ(3×40mm)に裁断して、1H−NMR法により当該固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定し(測定温度:25℃、測定周波数:400MHz)、各ピークの強度(面積)を求めると共に、高化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)に対する低化学シフト値側のピーク強度(ピーク面積)の割合(相対比)を求めた。なお、比較のため、劣化させていない固体高分子電解質膜をEDTA−Na/aqに浸漬した場合のプロトン吸収スペクトルも測定して、その各ピークの強度(面積)及び上記割合(相対比)も求めた。
〈試験結果〉
上記試験によるプロトン吸収スペクトルを図10〜14に示し、その各ピーク強度(ピーク面積)を図15に示し、その前記割合(相対比)を図16に示す。なお、図15に示した各ピーク強度(ピーク面積)は、劣化させていない固体高分子電解質膜の対応する各ピーク強度(ピーク面積)に対する割合(相対値)である。
図15からわかるように、高化学シフト値側(低磁場側)のピーク(ピークI)は、固体高分子電解質膜の劣化開始当初(処理時間:1時間)に急激に小さくなり、その後、固体高分子電解質膜の劣化が進行するにしたがって次第に大きくなる一方、低化学シフト値側(高磁場側)のピーク(ピークII)は、固体高分子電解質膜の劣化が進行するにしたがって次第に小さくなる。そして、図16からわかるように、ピークIに対するピークIIの割合(相対比)は、固体高分子電解質膜の劣化が進行するにしたがって漸次減少するようになる。なお、このような現象を生じる理由は定かではないが、前述した第二番目の実施形態で説明した原因によるものと推察される。
よって、アルカリ液を含浸させた固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルを測定して、その低化学シフト値側(高磁場側)のピーク(ピークII)のピーク強度(ピーク面積)を求めることにより、当該固体高分子電解質膜の劣化状態が把握でき、さらに、高化学シフト値側(低磁場側)のピーク(ピークI)のピーク強度(ピーク面積)に対する低化学シフト値側(高磁場側)のピーク(ピークII)のピーク強度(ピーク面積)の割合(相対比)を求めることにより、当該固体高分子電解質膜の劣化状態がより明確に把握できるといえる。
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置は、固体高分子電解質形燃料電池等で使用される固体高分子電解質膜の劣化状態を簡単且つ迅速に計測することができるので、産業上、極めて有益に利用することができる。
本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測装置の第一番目の実施形態の概略構成図である。 本発明に係る固体高分子電解質膜の劣化計測装置の第二番目の実施形態の概略構成図である。 確認試験Aにおける未劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Aにおける1時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Aにおける5時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Aにおける10時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Aにおける24時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Aにおける劣化処理時間と化学シフト値との関係を表わすグラフである。 確認試験Aにおける劣化処理時間と線幅との関係を表わすグラフである。 確認試験Bにおける未劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Bにおける1時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Bにおける5時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Bにおける10時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Bにおける24時間劣化処理の固体高分子電解質膜のプロトン吸収スペクトルである。 確認試験Bにおける劣化処理時間とピークIのピーク強度(ピーク面積)及びピークIIのピーク強度(ピーク面積)との関係を表わすグラフである。 確認試験Bにおける劣化処理時間とピークIのピーク強度(ピーク面積)に対するピークIIのピーク強度(ピーク面積)の割合(相対比)との関係を表わすグラフである。
符号の説明
10 固体高分子電解質膜の劣化計測装置
11 核磁気共鳴(NMR)装置
12 サンプルオートチェンジャ
13 演算装置
14 表示装置
20 固体高分子電解質膜の劣化計測装置
23 演算装置

Claims (15)

  1. 核磁気共鳴(NMR)法により、固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定し、このプロトン吸収スペクトルに基づいて、当該固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  2. 請求項1において、
    プロトン吸収スペクトルの化学シフト値に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    プロトン吸収スペクトルの線幅の大きさに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  4. 請求項1において、
    核磁気共鳴(NMR)法により前記固体高分子電解質膜を計測するに先立って、前記固体高分子電解質膜にアルカリ液を予め含浸させる
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  5. 請求項4において、
    プロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  6. 請求項5において、
    プロトン吸収スペクトルの高化学シフト値側のピーク強度に対する低化学シフト値側のピーク強度の割合に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を計測する
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  7. 請求項4から請求項6のいずれかにおいて、
    前記アルカリ液が、ナトリウム塩水溶液である
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  8. 請求項7において、
    前記ナトリウム塩水溶液が、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラアセテートのナトリウム塩水溶液である
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測方法。
  9. 固体高分子電解質膜に吸着している水に由来するプロトン吸収スペクトルを測定する核磁気共鳴(NMR)装置と、
    前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出する演算手段と
    を備えている
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  10. 請求項9において、
    前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの化学シフト値に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものである
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  11. 請求項9又は請求項10において、
    前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの線幅の大きさに基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものである
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  12. 請求項9において、
    前記固体高分子電解質膜がアルカリ液を予め含浸されたものであり、
    前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの低化学シフト値側のピーク強度に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものである
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  13. 請求項12において、
    前記演算手段が、前記核磁気共鳴(NMR)装置で測定されたプロトン吸収スペクトルの高化学シフト値側のピーク強度に対する低化学シフト値側のピーク強度の割合に基づいて、前記固体高分子電解質膜の劣化状態を算出するものである
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  14. 請求項9から請求項13のいずれかにおいて、
    前記核磁気共鳴(NMR)装置でプロトン吸収スペクトルを測定する前記固体高分子電解質膜を順次交換するサンプル自動交換手段を備えている
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
  15. 請求項9から請求項13のいずれかにおいて、
    前記核磁気共鳴(NMR)装置が、磁気共鳴画像(MRI)装置である
    ことを特徴とする固体電解質膜の劣化計測装置。
JP2005160874A 2005-06-01 2005-06-01 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置 Withdrawn JP2006337126A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005160874A JP2006337126A (ja) 2005-06-01 2005-06-01 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005160874A JP2006337126A (ja) 2005-06-01 2005-06-01 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006337126A true JP2006337126A (ja) 2006-12-14

Family

ID=37557815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005160874A Withdrawn JP2006337126A (ja) 2005-06-01 2005-06-01 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006337126A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102192920A (zh) * 2010-02-12 2011-09-21 宝理塑料株式会社 劣化评价方法
JP2013142622A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Nippon Steel & Sumitomo Metal 無機酸化物材料に含まれるエトリンガイト分子中の水分量の決定方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102192920A (zh) * 2010-02-12 2011-09-21 宝理塑料株式会社 劣化评价方法
JP2013142622A (ja) * 2012-01-11 2013-07-22 Nippon Steel & Sumitomo Metal 無機酸化物材料に含まれるエトリンガイト分子中の水分量の決定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Friedman et al. Mapping microscale chemical heterogeneity in Nafion membranes with X-ray photoelectron spectroscopy
Ziv et al. A practical method for measuring the true hydroxide conductivity of anion exchange membranes
Babic et al. Understanding the effects of material properties and operating conditions on component aging in polymer electrolyte water electrolyzers
Liu et al. In situ detection of hydrogen peroxide in PEM fuel cells
Deevanhxay et al. In situ diagnostic of liquid water distribution in cathode catalyst layer in an operating PEMFC by high-resolution soft X-ray radiography
Hongsirikarn et al. Effect of H2O2 on Nafion® properties and conductivity at fuel cell conditions
JP5529839B2 (ja) ステンレス部材、その製造方法、固体高分子型燃料電池に用いるセパレータおよびその製造方法
Wang et al. Ex situ investigation of the proton exchange membrane chemical decomposition
Salleh et al. Stability of SPEEK/Cloisite®/TAP nanocomposite membrane under Fenton reagent condition for direct methanol fuel cell application
velan Venkatesan et al. Progression in the morphology of fuel cell membranes upon conjoint chemical and mechanical degradation
Schwämmlein et al. Anode aging during PEMFC start-up and shut-down: H2-air fronts vs voltage cycles
Ohma et al. Phenomenon analysis of PEFC for automotive use (1) membrane degradation behavior during OCV hold test
Miyazawa et al. Influence of corrosion of SS316L bipolar plate on PEFC performance
DE102006040749A1 (de) Oxidationsstabilisierte Polymer-Elektrolyt-Membranen für Brennstoffzellen
KR20200134276A (ko) 탄소 폼, 복합체 및 제조 방법
CN110006751A (zh) 高强度钢中非金属夹杂物的评估方法
Böhm et al. Spatially resolved quantification of ionomer degradation in fuel cells by confocal Raman microscopy
Arlt et al. Influence of artificial aging of gas diffusion layers on the water management of PEM fuel cells
JP2006337126A (ja) 固体高分子電解質膜の劣化計測方法及びその装置
Babic et al. CO2-assisted regeneration of a polymer electrolyte water electrolyzer contaminated with metal ion impurities
Schonvogel et al. Effect of air contamination by sulfur dioxide on the high temperature PEM fuel cell
CN108107101B (zh) 一种三维碳布/镍铁层状氢氧化物纳米片复合材料及其应用
Cheng et al. A strategy for facile durability improvement of perfluorosulfonic electrolyte for fuel cells: Counter ion-assisted decarboxylation at elevated temperatures
Rastedt et al. Impact of Load Cycling at High Current Densities on the Degradation Behavior of Membrane-Electrode-Assemblies
Arlt et al. Influence of artificial ageing of gas diffusion layers on the water management of PEM fuel cells

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080805