JP2006335079A - 自動車用ガラスラン及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 押出成形により成形された直線部と、直線部の上辺部と縦辺部を型成形により成形されたコーナー部で一体的に接続する自動車用ガラスランにおいて、ガラスラン10は、車外側側壁20、車内側側壁30と底壁40とからなる断面略U字形をなし、コーナー部12と型成形により接続される部分のガラスラン10の直線部11は、その先端部分の車内側側壁30の側端部側の一部を車内側シールリップ31とともに切欠いて、切欠かれた車内側側壁30と車内側シールリップ31の部分に、コーナー部12を形成する材料が充填されて、コーナー部12の車内側側壁30の一部と車内側シールリップ31が一体的に形成された自動車用ガラスランである。
【選択図】 図 1
Description
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ108および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ109によりなされている。
車外側側壁120、車内側側壁130と底壁140はドアフレーム2に設けられたチャンネル3内に挿入され、各壁の外面の一部がチャンネル3の内面に当接されて、ガラスラン110を保持している。
このガラスラン110は、上述の通り、コーナー部112においては型成形により形成されて、直線部111を型成形時に接続している(例えば、特許文献2および3参照。)。
その接続において、図14に示すように、接続強度を向上させるために、直線部111の接続端面111aを長くするように階段状に切欠くことが行なわれている(例えば、特許文献4参照。)。
この場合において、接続面を目立たなくして見栄えを良くするために、直線部111の車外側を長くして、コーナー部112の角近くまで延長し、車内側を長く切欠くことが行なわれている。
しかしながら、この場合は、直線部111の残された部分は車外側側壁120と底壁140の一部であり、板状に近くなり、曲がりやすく、柔軟性が大きくなってガラスラン110の端部の形状保持が困難となっていた。
また、コーナー部112と直線部111の接続部分が底壁140の中央部に位置するため、ドアガラス5の先端が底壁140に当接したときに接続部分の凹凸やバリにより摺動抵抗が増大したり、接続部が剥離したりする恐れがあった。
ガラスランは、車外側側壁、車内側側壁と底壁とからなる断面略U字形をなし、コーナー部との接続部分のガラスランの直線部は、車内側側壁の側端部側の一部を切欠いて、切欠かれた車内側側壁の部分に、コーナー部の車内側側壁の一部が形成された自動車用ガラスランである。
このため、切欠かれたガラスランの直線部の端部は、車外側側壁と底壁の全部および車内側側壁の一部が残っており、断面略U字形の形状をなしているため、折れ曲がり難く、端部が垂れたり、変形することがなく形状が保持される。したがって、コーナー部を成形するときに、直線部の端部をコーナー部成形金型に挿入したり、中子に装着することが容易である。
また、直線部とコーナー部との接続部分が、車内側側壁の中央付近に位置するため、ドアガラスの先端が当接することがなく、摺動抵抗が増加することがない。
コーナー部の成形は、直線部のガラスランの先端における車内側側壁の側端側の一部を切欠いて、コーナー部成形金型に装着し、その後、コーナー部を形成する材料を注入して製造するガラスランの製造方法である。
このため、コーナー部成形金型に、ガラスランの直線部の端部を挿入、装着するときに、ガラスランの端部は、車外側側壁と底壁の全部および車内側側壁の一部が残っており、断面略U字形の形状をなしているため、端部が折れ曲がったり、垂れたり、変形することがなく、コーナー部成形金型に挿入したり装着することが容易である。
図11は自動車のフロントのドア1の側面図であり、図6は、ドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図11に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
本発明の実施の形態をフロントドアのガラスラン10を例にとり説明するが、リヤドアのガラスラン10にも使用することができる。
第1の実施の形態のガラスラン10は、図6に示すように、全体として押出成形で形成された略直線状の直線部11と、ドアフレーム2のコーナー部2bに取付けられ、直線部11を接続するコーナー部12からなる。
直線部11は、ドアフレーム2の上辺部2gに取付けられる部分と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺部2hに取付けられる部分と、ドアフレーム2のフロント側縦辺部2fに取付けられる部分とからなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、コーナー部分において型成形により成形してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bに対応して装着される。
なお、図1と図2は、ガラスラン10のコーナー部の上辺部側と縦辺部側の断面図である。図3は、ガラスラン10のコーナー部の斜視図である。図4は、コーナー部12において切欠き状態を示すガラスラン10の展開図である。図1〜図4のコーナー部12については、後に詳述する。
車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が上記断面略U字状の内側に向けて、延設されている。また、車外側カバーリップ22が車外側側壁20の先端から車外方向に延設されている。車内側側壁30の先端から車内側シールリップ31が上記断面略U字状の内側に向けて延設されており、また、車内側カバーリップ32が車内側側壁30の先端からインナーパネル2cとガーニッシュ50の先端を覆うように延設されている。
底壁40においても、断面略U字形の内面には、シールリップ21、31と同様にウレタン樹脂等の低摺動部材が塗布されている。このため、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができる。
コーナー部12は、図6に示すように、上辺部を形成する直線部11と縦辺部を形成する直線部11を型成形で接続したものである。コーナー部12の斜視図を図3に示し、上辺部側の図3のB−B線に沿った断面図を図1に示し、縦辺部側の図3のC−C線に沿った断面図を図2に示す。
なお、本発明をリヤ側のコーナー部12を例に取り説明するが、フロント側のコーナー部12にも使用することができる。
さらに、上辺部と縦辺部の断面形状に合わせて、車外側側壁20の先端付近から車外側シールリップ21が上記断面略U字状の内側に向けて延設されている。また、車外側カバーリップ22が車外側側壁20の先端で車外方向に延設されて、ドアモール4の先端をカバーしている。
なお、コーナー部12の底壁40の外面には、コーキングスポンジ45が貼着されており、ドアフレーム2のコーナー部の隅のシール性を確保している。
車内側側壁30の側端部側が中央付近まで切欠かれているため、直線部11の端部は、車外側側壁20と底壁40が全部残り、車内側側壁30の底壁40と連続する部分の一部が残っており、断面略U字形の形状をなしている。このため、直線部11の端部が曲がって垂たり、変形することがなく、形状が保持される。したがって、コーナー部12を成形するときに、直線部11の端部を後述するコーナー部成形金型60に挿入したり、中子63に装着することが容易である。
この直線部11に対して、コーナー部12を型成形すると、コーナー部12は、図4に示すように、階段状に直線部11と接続される。このため、コーナー部12と直線部11との接合面が長くなり、強固に接合される。
第2の実施の形態は、ドアフレーム2に断面略U字形のチャンネル3が取り付けられたものであり、このチャンネル3にガラスラン10が装着されたものである。
第2の実施の形態のガラスラン10は、第1の実施の形態のガラスラン10と同様に、
図8に示すように、全体として押出成形で形成された略直線状の直線部11と、ドアフレーム2のコーナー部に取付けられ、その直線部11を接続し型成形で形成されるコーナー部12からなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、コーナー部分において型成形により成形して接続してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bに対応して装着される。
ドアフレーム2の上辺部に取付けられる直線部11の断面形状は、第1の実施の形態と同様に、図8に示すように、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略U字状に形成されている。
上辺部側の断面形状は、図7に示すように、上述の直線部の断面形状と略同じである。即ち、車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略U字状に形成されているが、上辺部と縦辺部の断面形状の相違をコーナー部で連続的に変化させることにより、接続している。
車内側側壁30の側端部側が中央付近まで切欠かれているため、第1の実施の形態と同様に、直線部11の端部は、車外側側壁20と底壁40が全部残り、車内側側壁30は、底壁40と連続する部分の一部が残っており、断面略U字形の形状をなしている。このため、直線部11の端部が垂れたり、変形することがなく、形状が保持される。したがって、コーナー部12を成形するときに、直線部11の端部を後述するコーナー部成形金型60に挿入したり、装着することが容易である。
この直線部11に対して、コーナー部12を型成形すると、コーナー部12は、第1の実施の形態と同様に、階段状に直線部11と接続される。このため、コーナー部12と直線部11との接合面が長くなり、強固に接合される。
車外側側壁20と車外側カバーリップ22との間にも同様に、溝部が設けられ、この溝部にインナーパネル2cとチャンネル3の先端が挿入される。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、冷却され固化される。その後所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
コーナー部12の型成形部分の成形は、まず、上記により製造された押出成形部材を所定寸法に切断する。そして、その切断した押出部分のコーナー部12との接続部分において、ガラスラン10の車内側側壁30の半分と車内側側壁30と連続する車内側シールリップ31と車内側カバーリップ32の全体を同時に切除する。
なお、中子63を下型62に嵌め込んだ後に、ガラスラン10の直線部11の先端を挿入して上型61を閉じてもよい。
成形材料は、押出成形部分に使用した材料と同じ種類のものを使用することが好ましい。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、金型に注入されたときに注入材料は溶融されているため、その熱と圧力とで押出成形部分と型成形部分は一体的に融着される。
合成ゴムの場合は、金型に注入した後に金型を加熱して加硫する。このとき、押出成形部分と型成形部分は同じ材料あるいは同種類の材料を使用して加硫接着をすることができるため一体的に固着する。
5 ドアガラス
10 ガラスラン
11 直線部
12 コーナー部
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
40 底壁
60 コーナー部成形金型
Claims (8)
- 押出成形により成形された直線部と、該直線部を型成形により成形されたコーナー部で一体的に接続する自動車用ガラスランにおいて、
上記ガラスランは、車外側側壁、車内側側壁と底壁とからなる断面略U字形をなし、
上記コーナー部との接続部分のガラスランの直線部は、車内側側壁の側端部側の一部を切欠いて、該切欠かれた車内側側壁の部分に、上記コーナー部の車内側側壁の一部が形成された自動車用ガラスラン。 - ドアフレームの縦辺部に装着されるガラスランの直線部の端末の切欠きにおいて、少なくとも車外側側壁部分の切欠き端面が、上記ガラスランをドアフレームに装着したときに略水平になるように斜めに切欠かれた請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ上記断面略U字状の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、該車外側シールリップと車内側シールリップにより上記ドアガラスの両側端部の車外側面及び車内側面をシールし、上記直線部の車内側側壁の切欠きは、上記車内側シールリップも併せて切欠かれ、コーナー部の車内側シールリップで充足された請求項1または請求項2に記載の自動車用ガラスラン。
- 上記直線部の底壁、車内側シールリップおよび車外側シールリップのそれぞれの表面には、低摺動部材が塗布または貼着されている請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自動車用ガラスラン。
- 上記ガラスランの直線部は、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーで形成され、上記ガラスランのコーナー部は、オレフィン系熱可塑性エラストマーで形成された請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車ドアのシール構造。
- 車外側側壁、車内側側壁と底壁とからなる断面略U字形をなすガラスランの直線部を押出成形により成形し、該ガラスランのコーナー部をコーナー部成形金型により型成形し、上記直線部の先端をコーナー部の型成形と同時にコーナー部と一体的に接続する自動車用ガラスランの製造方法において、
上記コーナー部の成形は、上記直線部のガラスランの先端における上記車内側側壁の側端側の一部を切欠いて、上記コーナー部成形金型に装着し、その後、コーナー部を形成する材料を注入して、製造するガラスランの製造方法。 - 上記直線部のガラスランの先端の車外側側壁と底壁、および車内側側壁の底壁と連続する側の一部を上記コーナー部成形金型の中子に装着し、上記コーナー部成形金型の内部に嵌め込んで、その後、上記コーナー部を形成する材料をコーナー部成形金型に注入して、成形する請求項6に記載のガラスランの製造方法。
- 上記ガラスランの直線部を、EPDMゴムまたはオレフィン系熱可塑性エラストマーを使用して押出成形し、上記コーナー部を、オレフィン系熱可塑性エラストマーを使用して型成形する請求項6または請求項7に記載のガラスランの製造方法。
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JP2008213498A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Toyoda Gosei Co Ltd | 自動車用ガラスラン |
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