JP2006329897A - 透明板に映る2重像を用いた距離計測方法 - Google Patents

透明板に映る2重像を用いた距離計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
透明板に映る2重像を、可動部を持たない1台の撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、安価な装置構成及び短い計測時間で距離計測を行い得るようにした、透明板に映る2重像を用いた距離計測方法を提供する。
【解決手段】
両面が平行平面で構成される1枚の透明板と、可動部を持たない1台の撮像装置とから構成される距離計測装置を用いて、前記透明板に映る位置ずれのある2重像を前記撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、距離計測を行う。より詳細に、2重像間の変位拘束を前記透明板と前記撮像装置との位置関係から幾何学的に導き、導かれた2重像間の変位拘束に沿って画像の自己相関極大位置を探索することで2重像間の変位を計測し、計測された2重像間の変位に対応して、計測対象までの距離を求める。
【選択図】 図2

Description

本発明は、受動的な手法を用いる距離計測方法に関し、特に、透明板に映る2重像を、可動部を持たない1台の撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、安価な装置構成及び短い計測時間で、距離計測を行い得るようにした距離計測方法に関する。
一般的に、距離計測方法を能動的な手法を用いる方法と、受動的な手法を用いる方法に分けることができる。能動的な距離計測方法では、レーザ光源や空間的光コーディングなどを利用しているので、大がかりな装置が必要で高価なシステムになり、また、計測時間も比較的に長い。
これに対し、2台又は2台以上のカメラを利用したステレオ距離計測は、受動的検出だけを利用した受動的な距離計測方法として古くから利用されてきた。コンピュータビジョン分野では、3次元幾何学が解析され、この結果を基に多くのバリエーションが提案されてきた。例えば、マルチカメラ(非特許文献1参照)やマルチベースライン(非特許文献2参照)は、システムのコストがあまり問題にならない場合には、対応付けの曖昧さを大きく減少する手法として有効である。
しかし、2台又は2台以上のカメラを利用したステレオ距離計測方法では、複数台のカメラと撮影レンズが必要なので、計測装置が高価になる。また、カメラ台数分のキャリブレーションを行う必要があるので、計測準備としてかなりの手間を必要とした。さらに、実際の計測では、カメラ台数分の画像をコンピュータに取り込む必要があり、コンピュータ内にはその台数分に相当する画像用メモリを確保する必要がある。また、カメラ間は同期して時間的に同時に画像を撮影する必要があった。
ところで、最近では、ITS分野での交通計測(非特許文献3参照)や歩行者検出(非特許文献4参照)、セキュリティ分野でのセンサとしても、距離計測が利用されるようになり、計測精度や信頼性、ロバスト性だけでなく、コスト面での考慮が必要になってきた。
距離計測におけるコストは、使用するカメラ台数が多くなるほど高くなる。このときのコストは、カメラと撮影レンズだけではなく、画像キャプチャや画像処理で必要とするメモリや計算量も含まれている。このため、1台のカメラによるステレオ距離計測方法が提案されてきた。1台の固定カメラによるステレオ距離計測方法は、画像分割法、複数画像法、複数露出法の3種類に分類することができる。
エス.ビー.カン(S.B.Kang)・アール.スゼリスキ(R.Szeliski)・ジェー.チャイ(J.Chai)共著,「ハンドリング オクルジョン イン デンス マルチビュー ステレオ (Handling Occlusions in DenseMulti-View Stereo)」,プロク. オン コンピュータ ビジョン アンド パターン レコグニション (Proc. on Computer Vision andPattern Recognition),第I巻,p.103-110,2001年12月 エム.オクトミ(M.Okutomi)・ティー.カナデ(T. Kanade)共著,「ア マルチプルーベースライン ステレオ (A Multiple-Baseline Stereo),IEEE トランス. オン パターン アナリシス アンド マシン インテリジェンス (IEEE Trans. on Pattern Analysisand Machine Intelligence),第15巻,第4号,p.353-363,1993年4月 ゼッド.サン(Z.Sun)・ジー.ベビス(G. Bebis)・アール.ミラー(R. Miller)共著,「オンーロード ビヒクル デテクション ユージング オプティカル センサズ: ア レビュー (On-Road Vehicle Detection usingOptical Sensors: A Review)」,プロク. オン IEEE インテリジェント トランスポーテイション システムズ コンファレンス (Proc. on IEEE IntelligentTransportation Systems Conference),米国,2004年10月 ジー.グラッブ(G.Grubb)・エイ.ゼリンスキー(A.Zelinsky)・エル.ニルソン(L.Nilsson)・エム.リルベ(M.Rilbe)共著,「3D ビジョン センシング フォー インプルーブド ペデストリアン セイフティ (3D Vision Sensing for ImprovedPedestrian Safety)」,プロク. オン IEEE インテリジェント ビヒクルズ シンポジウム (Proc. on IEEE IntelligentVehicles Symposium),p.19-24,2004年6月 ジェー.エム. グラックマン(J.M.Gluckman)・エス.ケイ. ナイヤル(S.K.Nayar)共著,「プレーナー カタディオプトリック ステレオ: ジオメトリー アンド キャリブレーション (Planar Catadioptric Stereo:Geometry and Calibration)」,プロク. オン コンピュータ ビジョン アンド パターン レコグニション (Proc. on Computer Vision andPattern Recognition),第1巻,p.22-28,1999年6月 エイチ.シム(H.Shim)著,「ライト ウエイト マルチビュー キャプチャーイング プロジェクトズ(Light Weight Multi-View CapturingProjects)」,http://amp.ece.cmu.edu/projects/MIRRORARRAY/ ディー.エイチ.リー(D.H.Lee)・アイ.エス.クウィーオン(I.S. Kweon)共著,「ア ノベル ステレオ カメラ システム バイ ア バイプリズム (A Novel Stereo Camera System by aBiprism)」,IEEE トランス. オン ロボッチック アンド オートメイション (IEEE Trans. on Robotics and Automation),第16巻,第5号,p.528-541,2000年10月 ワイ.ニシモト(Y.Nishimoto)・ワイ.シライ(Y,Shirai)共著,「ア フィーチャーベーセド ステレオ モデル ユージング スモール ディスパリティス (A Feature-Based Stereo Modelusing Small Disparities)」,プロク. オン IEEE インターナショナル ワークショップ オン インダストリアル アプリケーションズ オフ マシン ビジョン アンド マシン インテリジェンス (Proc. on IEEE InternationalWorkshop on Industrial Applications of Machine Vision and Machine Intelligence),セイケイ シンポジウム(Seiken Symposium),p.192-196,日本,1987年2月 シー.ガオ(C. Gao)・エヌ.アフジァ(N. Ahuja)共著,「シングル カメラ ステレオ ユージング プレーナー パラレル プレート (Single Camera Stereo using PlanarParallel Plate)」,プロク. オン インターナショナル コンファレンス オン パターン レコグニション (Proc. on International Conferenceon Pattern Recognition),第IV巻,p.108-111,イギリス,2004年8月 イー.エイチ.アデルソン(E.H.Adelson)・ジェー.ワイ.エイ.ワン(J.Y.A. Wang)共著,「シングル レンズ ステレオ ウィズ ア プレノピチック カメラ (Single Lens Stereo with aPlenoptic Camera)」,IEEE トランス. オン パターン アナリシス アンド マシン インテリジェンス (IEEE Trans. on Pattern Analysisand Machine Intelligence),第14巻,第2号,p.99-106,1992年2月 エム.アムトン(M.Amtoun)・ビー.ブーファマ(B. Boufama)共著,「マルチベースライン ステレオ ユージング ア シングルーレンズ カメラ (MultibaselineStereo using a Single-Lens Camera)」,プロク. オン インターナショナル コンファレンス オン イメージ プロセシング (Proc. on International Conferenceon Image Processing),第1巻,p.401-404,2003年9月 エス.ヒウラ(S.Hiura)・ティー.マツヤマ(T.Matsuyama)共著,「デプス メジャーメント バイ ザ マルチフォーカス カメラ (Depth Measurement by theMulti-Focus Camera)」,プロク. オン コンピュータ ビジョン アンド パターン レコグニション (Proc. on Computer Vision andPattern Recognition),p.953-959,1998年6月 イー.ピー.シモンセリ(E.P. Simoncelli)・エイチ.ファリード(H. Farid)共著,「ダイレクト デファレンシャル レンジ エスティメイション ユージング オプティカル マスクズ (Direct Differential RangeEstimation using Optical Masks)」,プロク. オン ヨーロッピアン コンファレンス オン コンピュータ ビジョン (Proc. on European Conference onComputer Vision),第2巻,p.82-93,イギリス,1996年4月 山田憲嗣・高橋秀也・志水英二共著,「符号化開口法を用いた3次元形状検出手法」,電子情報通信学会論文誌,第J80-D-II巻,第11号,p.2986-2994,1997年11月 清原將裕・数井誠人・池田光二共著,「1台のカメラとレンズアレイとを用いた距離計測」,画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2004)論文集,第I巻,p.392-397,2004年7月 ジェー.ワイ.ブーゲット(J.Y.Bouguet),「カメラ キャリブレーション ツールボックス フォー マットラブ (Camera Calibration Toolbox forMatlab)」, http://www.vision.caltech.edu/bouguetj/calib_doc/index.html,2004年10月
画像分割法とは、ミラー(非特許文献5、非特許文献6参照)やプリズム(非特許文献7参照)などの光学的な手段を利用して画像を複数の領域に分割することで、つまり、基本的には複数台分のカメラの画像を1台のカメラで同時に撮影できるように工夫したものであり、位置や向きが異なる複数のカメラで撮影した画像を1枚の画像に映し込む手法である。
画像分割法では、カメラ間での画像濃度やコントラスト、色彩などの差がない。また、時間的に完全に同期した複数の画像を利用するので、動的な対象にも適用でき、リアルタイムのアプリケーションにも応用できる。しかし、1台のカメラの画素数を分割利用するため(つまり、1つの視点からの画像に相当する分割画像の画素数は小さくなるため)、計測精度が低下する問題があった。また、複数台のカメラを利用したステレオ距離計測と同様に、カメラの外部パラメータのキャリブレーションを行う必要がある。
また、複数画像法とは、光学的な手段を利用して1台のカメラの位置を等価的に移動しながら複数枚の画像を撮影し、対象までの距離を推定する手法である。例えば、カメラ光軸上に配置した平行平面透明板の光軸に対する角度を変更する(非特許文献8参照)ことや、透明板の角度は一定のままでカメラ光軸に沿って回転する(非特許文献9参照)ことで、カメラ位置の精密な平行移動を実現している。
複数画像法では、カメラは平行移動するため、外部パラメータを推定する必要はなく、距離計算が容易である。しかし、複数画像を撮影した後で対象までの距離を求めるため、移動物体に対する距離計測を行うことは原理的に不可能である。また、光学的手段は作動部材を含む機構で構成されているので、その製造のために結果的に高価なシステムになり、調整のために手間のかかる計測になっていた。
そして、複数露出法とは、単一レンズの開口(非特許文献10、非特許文献11参照)や、符号化開口(非特許文献12、非特許文献13、非特許文献14参照)、レンズアレイ(非特許文献15参照)を利用し、異なる位置を通過する光線を1枚の画像に撮影して距離情報を得る手法である。
複数露出法では、複数の開口を設けるために光量に対する使用効率が低下し、レンズ開口でベースライン長が制限される。また、レンズアレイを使った撮影画像における対応点探索の曖昧さに起因する計測精度の低さや、原理的にピンホールによる撮影である符号化開口を使った撮影画像におけるコントラストの低さなどの問題がある。
本発明は、上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、上述した従来の問題点を解決し、透明板に映る2重像を、可動部を持たない1台の撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、安価な装置構成及び短い計測時間で距離計測を行い得るようにした、透明板に映る2重像を用いた距離計測方法を提供することにある。
本発明は、透明板に映る2重像を用いた距離計測方法に関し、本発明の上記目的は、両面が平行平面で構成される1枚の透明板と、可動部を持たない1台の撮像装置とから構成される距離計測装置を用いて、前記透明板に映る位置ずれのある2重像を前記撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、距離計測を行うことにより、或いは、前記撮像装置は固体撮像素子を用いるものであることにより、或いは、前記透明板は透明アクリル板であり、また、前記撮像装置はCCDカメラであることにより、或いは、2重像間の変位拘束を前記透明板と前記撮像装置との位置関係から幾何学的に導き、導かれた2重像間の変位拘束に沿って画像の自己相関極大位置を探索することで2重像間の変位を計測し、計測された2重像間の変位に対応して、計測対象までの距離を求めることにより、或いは、前記2重像は表面反射像Iと裏面反射像Iとから構成され、前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から前記計測対象までの距離(D+D)は次の式によって求め、
Figure 2006329897
ただし、θは前記表面反射像Iと前記裏面反射像Iとの間の角度視差で、nは空気に対する前記透明板の相対屈折率で、dは前記透明板の厚さで、θは前記撮像装置の撮影レンズの光軸と前記透明板との成す角度であることにより、或いは、前記2重像は、反射無し透過像(即ち、透明板内部での反射がない透過像)と2回反射透過像(即ち、透明板内部で2回反射した後の透過像)とから構成され、前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から前記計測対象までの距離(D+D)は次の式によって求め、
Figure 2006329897
ただし、θは前記反射無し透過像と前記2回反射透過像との間の角度視差で、nは空気に対する前記透明板の相対屈折率で、dは前記透明板の厚さで、θは前記撮像装置の撮影レンズの光軸と前記透明板との成す角度であることにより、或いは、前記2重像上の注目点に対する対応位置探索を拘束直線上に限って行うことによって効果的に達成される。
また、本発明の上記目的は、非平行度を持つ1枚の透明板と、可動部を持たない1台の撮像装置とから構成される距離計測装置を用いて、前記透明板に映る位置ずれのある2重像を前記撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、距離計測を行うことにより、或いは、前記撮像装置は固体撮像素子を用いるものであることにより、或いは、前記2重像は表面反射像Iと裏面反射像Iとから構成され、前記透明板は透明アクリル板であり、また、前記撮像装置はCCDカメラであることにより、或いは、前記撮像装置の内部パラメータのキャリブレーションを行う第1のステップと、前記距離計測装置のキャリブレーションを行う第2のステップと、2重像間の角度視差θを計算する第3のステップと、前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から計測対象までの距離を計算する第4のステップとを有することにより、或いは、前記第1のステップでは、画像の画素数とレンズ焦点距離f/δを求め、画像からレンズ歪みを除去するようにし、前記第2のステップでは、
Figure 2006329897
を求め、Dを測定し、前記第3のステップでは、まず、注目点
Figure 2006329897
に対する対応位置を、次の2直線上の点
Figure 2006329897
で探索し、
Figure 2006329897
ただし、tは画素単位の媒介変数であり、次に、前記透明板の非平行度を考慮した2重像間変位Δは、次の式によって求め、
Figure 2006329897
そして、前記2重像間の角度視差θは次のように計算し、
Figure 2006329897
ただし、
Figure 2006329897
はカメラ座標で表した画像上の位置であるようになっており、前記第4のステップでは、まず、拘束直線の方向に沿った非平行度を表す角度θは、次の式によって求め、
Figure 2006329897
そして、前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から計測対象までの距離(D+D)は、次の式によって求め、
Figure 2006329897
ただし、dは、一定と近似された前記透明板の厚さであることによってより一層効果的に達成される。
本発明に係る透明板に映る2重像を用いた距離計測方法を用いれば、両面が平行平面で構成される透明板に映る位置ずれのある2重像の変位拘束を導き、導かれた2重像の変位拘束に沿って画像の自己相関極大位置を探索することで2重像間の変位を計測し、そして、計測された2重像間の変位に対応して、計測対象との距離を簡単に求めることができる。
本発明によれば、1枚の安価な透明板(例えば、透明アクリル板)及び可動部を持たない1台の撮像装置(例えば、CCDカメラ)という極めて簡単な装置構成と短い計測時間で、低コスト且つ高精度に距離計測を行うことができるという優れた効果を奏する。
つまり、本発明の距離計測方法において、従来の1台のカメラによるステレオ距離計測方法における必要である駆動機構や特殊な光学系などの高価な部品が、一切不要である。しかも、本発明では、透明板として、透明アクリル板を用いた場合に、完全な平行板だけではなく、市販されている量産品で非平行度を持つ透明アクリル板を利用することもできる。
また、本発明を静的な計測対象に適用できるのだけでなく、動的な計測対象にも適用できるので、リアルタイム用途を含めた実際のアプリケーションをはじめとする幅広い分野に本発明を応用することが可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
本発明では、両面が平行平面で構成される透明板に映る2重像を、可動部を持たない1台の撮像装置(その一例として、CCDカメラ)で撮影した1枚の画像を使って、距離計測を行うようにしている。
ところで、透明板に入射する光線は、透明板表面の反射光(以下、これを表面反射像Iと呼ぶことにする)と透過光とに分かれる。この透過光は透明板の裏面に到達するが、裏面で一部が反射し、再び表面を透過する(以下、これを裏面反射像Iと呼ぶことにする)。従って、このような平行平面透明板に映る像は、位置ずれのある2重像として観測できる。この2重像は、小さなベースラインを持つステレオ画像が重なって撮影された画像と考えることができる。
本発明に係る距離計測方法で使用される距離計測装置の基本的な構成を図1(A)に示す。図1(A)に示されるように、本発明の距離計測方法で使用される距離計測装置は、可動部を持たない1台の撮像装置と、両面が平行平面で構成される透明板(以下、単に平行平面透明板、或いは、透明板とも称する)とから構成されている。
本発明を実施するための最良の形態において、可動部を持たない1台の撮像装置として、CCDカメラ(以下、単にカメラとも称する)を用いる。図1(A)の距離計測装置によって得られた画像(2重像)の一例を図1(B)に示す。
なお、本発明で使用される距離計測装置の撮像装置として、固体撮像素子を用いる撮像装置であれば良いので、CCDカメラに限定する必要がなく、例えば、CMOSイメージセンサを用いるCMOSカメラを用いるようにしても良い。
本発明の距離計測方法の最大な特徴として、図1(B)に示すような2重像間の変位拘束を透明板とカメラとの位置関係から幾何学的に導き、そして、この変位拘束に沿って画像の自己相関極大位置を探索することで、2重像間の変位を計測し、計測された変位に対応して計測対象との距離を求めるようにすることである。以下、本発明を詳細に説明する。

<1>平行平面透明板に映る2重像の性質
以下では、まず、本発明で使用される距離計測装置の構成要件の1つである平行平面透明板に映る2重像の性質を示す。そして、2重像間の角度視差と対象との距離の関係、変位方向拘束、画像の自己相関の極大位置を探索することによる変位の検出などの本発明に係る距離計測方法で利用される基本的な性質を詳細に説明する。

<1−1>2重像間の角度視差と対象までの距離
図2は、図1(A)の構成を有する距離計測装置の基本的な幾何学関係を説明するための模式図である。
図2に示すように、表面反射像Iと裏面反射像Iとの間の角度視差θは、空気に対する透明板の相対屈折率n(以下、単に屈折率nとも称する)、透明板の厚さd(以下、単に厚さd、或いは、板厚dとも称する)、カメラ光軸と透明板との成す角度(以下、単に入射角度とも称する)θ、及び計測対象である物体(ここで、説明を簡単にするために、以下、物体中の1点を計測対象とする。)までの距離によって変化する。
計測対象(以下、単に対象と称する)とカメラ光学中心、及び透明板の法線ベクトルを通る平面上での光線を考えることで、表面反射像Iと裏面反射像Iとの間の角度視差(以下、単に2重像間の角度視差とも称する)と対象までの距離の基本的な関係を説明する。この平面(即ち、後述する拘束平面)は、透明板の法線ベクトルを含むので、対象から来る光線の反射や屈折は、この平面上で記述することができる。
ここで、対象からの光線が透明板上で反射する位置を原点とする座標系(ξ,υ)を設定する。座標系(ξ,υ)の原点から対象までの距離をDとし、また、座標系(ξ,υ)の原点からカメラ光学中心までの距離をDとする。
従って、座標系(ξ,υ)における対象の位置とカメラ光学中心位置は、それぞれ(−Dsinθ,Dcosθ)及び(Dsinθ,Dcosθ)となるので、透明板の表面反射と裏面反射に関して、これらの位置をξ軸上に投影することで、下記数1で表す関係を得る。
Figure 2006329897
カメラ光学中心から対象までの距離でまとめると、下記数2を得る。
Figure 2006329897
数2から、2重像間の角度視差θの最大値と最小値を求めることができる。D=0のとき、すなわち、対象が透明板に接触するまで近距離になったときに、θは最大値θ 〈max〉をとる。具体的な例として、例えば、Dc=60[mm]、n=1.49(透明板として透明アクリル板を用いた場合)、d=10[mm]のとき、θ≒55[度]でθ 〈max〉≒7.5[度]となる。この角度に対応する変位まで探索すれば十分である。
また、D=∞のとき、すなわち、対象が無限遠方にあるときに、θは最小値0をとる。ただし、これは、透明板が完全な平行平面のときのものである。なお、後述する本発明で使用される距離計測装置の詳細な構成では、透明板が完全な平行平面でないときも、つまり、透明板の平行度も考慮して説明を行う。
ところで、表面反射像Iと裏面反射像Iは、小さなベースラインを持つステレオ画像と考えることができる。対象が無限遠方にあるとき、このベースライン長は、下記数3のように計算することができる。
Figure 2006329897
また、このときのステレオ配置は、表面反射像Iを撮影するカメラの方が対象に近くなるように前後にオフセットしている。このオフセット長は、下記数4のように計算することができる。
Figure 2006329897
具体的な例として、例えば、n=1.49(透明板として透明アクリル板を用いた場合)、d=10[mm]、θ=45[度]のとき、base=7.6[mm]、offset=15.1[mm]である。図3に、n=1.00(真空や空気)、n=1.49(透明板として透明アクリル板、ガラス板を用いた場合)、n=2.42(透明板の材質としてダイヤモンドを用いた場合)のときの、入射角度θに対するベースライン長baseとオフセットoffsetを示す。それぞれに板厚dを乗じることで、実際の長さを求めることができる。

<1−2>距離計測装置の別の幾何学関係
本発明で使用される距離計測装置について、図2に示すような基本的な幾何学関係、即ち、表面反射像と裏面反射像を利用することができるだけではなく、透明板内部での反射がない透過像(以下、単に反射なし透過像とも称する)と内部で2回反射した後の透過像(以下、単に2回反射透過像とも称する)を利用することもできる。図4に、本発明で使用される距離計測装置の別の幾何学関係(つまり、透過像を利用する)を示す。
図4に示されるように、反射なし透過像と2回反射透過像について、数1と同様に、ξ軸上に投影すると、下記数5で表す関係を得る。
Figure 2006329897
角度視差θと対象までの距離D+Dの関係は、下記数6のようになる。
Figure 2006329897

<1−3>透明板の反射率
以下では、透明板の表面反射像と裏面反射像の輝度の関係を示す。透明板の表面や裏面に反射膜や反射防止膜をコーティングすることによって、反射率は大きく異なる。このため、以下のように、コーティングがある場合と、コーティングがない場合に分けて説明する。

<1−3−1>コーティングがない場合
図5に示すように、対象からの光線が空気中を通り透明板表面に到達するとき、表面での反射率k (1)は、下記数7のフレネルの公式で表すことができる。
Figure 2006329897
ただし、θは入射角で、θは屈折角である。また、nは屈折率である。透過率k (1)は、k (1)=1−k (1)である。
次に、光線が透明板の裏面に到達するとき、透明板内部への反射率k (2)は、同様に下記数8のように表すことができる。
Figure 2006329897
さらに、裏面で反射した光線が透明板内部から表面に到達するとき、透明板内部への反射率k (3)は、下記数9のようになる。
Figure 2006329897
透明板から空気中への透過率k (3)は、k (3)=1−k (3)である。
従って、裏面反射像の合成反射率k <1>は、下記数10のようになる。
Figure 2006329897
この合成反射率k <1>を、1段目の裏面反射像の合成反射率と呼ぶことにする。図6に、表面反射像と裏面反射像に対するそれぞれの反射率k (1)とk <1>を示す。
なお、透明板内部では、さらに反射と透過を繰り返し、裏面反射像として観測されるはずである。n段目の裏面反射像の合成反射率k <n>は、下記数11のようになる。
Figure 2006329897
後述するように、透明板への入射角θの範囲は、カメラの撮影レンズ画角と透明板取り付け角度によって異なるが、標準レンズ画角の場合には、およそ30≦θ≦60[度]程度である。この範囲では、k (1)<0.088なので、k <1>とk <2>は、それぞれ下記数12、数13に示すような範囲になる。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
つまり、k <1>/k <2>≒129が成立するので、1段目の裏面反射像が2段目の裏面反射像より約129倍も明るい反射像で、しかも表面反射像の明るさとほぼ等しい。このため、2段目以後の裏面反射像が無視できる2重像を観測することができる。
しかし、透明板に反射膜コーティングがない場合には、2重像を作る反射率は、総じて数%〜10%程度であるため、2重像はかなり暗い(カメラ単体での撮影に対して3絞り程度暗い)。
一方、反射なし透過像と2回反射透過像を利用する図4のような幾何学関係の場合には、それぞれの像に対応する反射率は、下記数14、数15のようになる。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
2つの像の反射率が129倍程度異なるため、この場合は実用的ではない。

<1−3−2>コーティングがある場合
ところで、金属(クロム)膜や誘電体多層膜を透明板にコーティングすることで、ハーフミラーを作ることができる。このコーティングによって、反射率を変化させることができる。ここでは、反射膜コーティングによって2重像をより明るく、しかも2重像間の明るさが同じになるような反射率と透過率について検討する。
コーティングがない場合と同様に、透明板表面での反射率と透過率をそれぞれk (s)とk (s)、透明板裏面での反射率と透過率をそれぞれk (r)とk (r)とする。このとき、コーティング膜での吸収があるので、k+k≦1である。
1段目の裏面反射像の合成反射率k <1>は、下記数16のようになる。
Figure 2006329897
同様に、n段目の裏面反射像の合成反射率k <n>は、下記数17のようになる。
Figure 2006329897
従って、2重像間の明るさが同じで、且つ2段目以後の裏面反射像が暗くなる条件は、下記数18のようになる。
Figure 2006329897
(s)を消去して1つの式にまとめると、数18は下記数19のようになる。
Figure 2006329897
コーティングがない場合の反射率の条件は、この条件を満たしている。しかし、2重像は明るくならないので、数10の2番目の条件をとりやめ、透明板裏面での反射率をk (r)=1(全反射)とすると、下記数20で表すような透明板表面での反射率と透過率の関係を得る。
Figure 2006329897
例えば、k (s)=0.38、k (s)=0.62とすれば、2重像の明るさは、コーティングがない場合の約4倍(2絞り明るい)になる。ただし、このとき、2段目の裏面反射像の反射率k <2>=0.24のために、十分に明るく、3重以上の多重像が観測される。
反射なし透過像と2回反射透過像を利用する図4のような幾何学関係の場合には、それぞれの像に対応する反射率は、下記数21、数22のようになる。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
<r> <s>≒1のとき、つまり、表面と裏面での反射率がどちらも1に近いときに、2重像間の明るさは、ほぼ等しくなる。しかし、逆に透過率が小さくなるため、結果として2重像はかなり暗くなる。また、このときにも3重以上の多重像が観測される。
まとめると、反射像を利用するときは反射率を小さく、透過像を利用するときは反射率を大きくすると、都合がよい。
このため、図2に示されるような反射像を利用することに基づいた距離計測装置を構成する場合には、透明板にコーティングの必要がないので、透明板をそのまま使用でき、簡単に距離計測装置を構成することができる。
一方、図4に示されるような透過像を利用することに基づいた距離計測装置を構成する場合には、透明板の両面がハーフミラーになるようにコーティングする必要があると共に、3重以上の多重像から角度視差を求める必要もあるので、距離計測装置を構成するのにすこし手間がかかる。
なお、以後は、反射像を利用する図2の幾何学関係に基づいて構成された距離計測装置について検討を進める。また、反射像を利用する図2の幾何学関係に基づいて構成された距離計測装置を使用する前提で、本発明の距離計測方法を詳細に説明する。

<1−4>2重像間の変位方向拘束
<1−1>で示したように、対象中の1点に対する2重像間の変位は、図2のように透明板の法線ベクトルを含む平面上での反射と屈折として表すことができる。本発明では、この平面を拘束平面と呼ぶことにする。ここでは、透明板からの反射像をカメラで撮影したときに、画像上の位置に対応する2重像の変位拘束を調べる。
図7に示すように、カメラ光学中心Oをカメラ座標原点とする座標系を設定する。透明板を、Z軸に垂直な平面に対して角度θだけ傾いて配置する。透明板の法線ベクトル
Figure 2006329897
は、関係式導出における符号の扱いやすさの都合上、裏面向きに設定している。カメラ座標原点(以下、単に原点とも称する)と画像面との距離は、CCDの画素間隔を単位として、計測したレンズ焦点距離f/δとする。2重像の変位拘束は、画像面と拘束平面との交線で表すことができる。
拘束平面の正規化前の法線ベクトルを、(c,c,1)とする。拘束平面の法線ベクトルは、原点から画像面上の位置
Figure 2006329897
へのベクトルと、透明板の法線ベクトル
Figure 2006329897
とに直交するので、下記数23、数24に示されるように、内積がともに0になる。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
従って、原点を通る拘束平面cX+cY+Z=0と画像面Z=f/δとの交線は、画像座標(u,v)を使って、下記数25のように表すことができる。
Figure 2006329897
これは、画像座標上の位置
Figure 2006329897
を通る直線を表している。図8に、例として、画像サイズ1024×768[画素]、f/δ=1070.0591、θ=45[度]のときの、画像上の各位置に対する拘束直線の方向を示す。図8において、矢印の向きは、裏面反射像に対する表面反射像の向きを表している。
カメラ座標で表した画像上の位置
Figure 2006329897
に対応する2重像の位置を拘束直線上で探索した結果、位置
Figure 2006329897
から画素単位で表す符号付き距離Δの位置に見つかったとする。このとき、2重像間の角度視差θは、下記数26のように求めることができる。
Figure 2006329897
ただし、
Figure 2006329897
である。
また、θは、下記数27のように求めることができる。
Figure 2006329897

<1−5>自己相関による対応位置探索
2重像画像中のある注目位置に対する対応位置は、拘束直線上を探索すればよいことがわかった。ここでは、拘束直線上の画素値を取り出した1次元関数の自己相関を使って、対応位置を探索する方法を説明する。
変数tに対する関数f(t)の自己相関関数
Figure 2006329897
は、下記数28のように定義される。
Figure 2006329897
数28で定義される自己相関関数
Figure 2006329897
は、τに関する偶関数で、τ=0で最大値を取る。関数f(t)に周期性がないときは、その自己相関関数
Figure 2006329897
は、τ=0で極大且つ最大値を取る。
関数f(t)として、2重像画像中のある注目位置を通り、拘束直線上の画素値を取り出した関数を考える。2重画像間の変位をΔ、2重画像を構成する中の1枚の画像をI(t)とすると、2重像はf(t)=I(t)+I(t−Δ)と表すことができる。このf(t)に対する自己相関関数
Figure 2006329897
は、下記数29のようになる。
Figure 2006329897
つまり、2重画像の自己相関関数は、I(t)の自己相関関数の2倍と、I(t)の自己相関関数を±Δだけシフトした関数との和になっている。従って、2重像画像中のある注目位置に対する対応位置は、拘束直線上の画素値で構成した関数の自己相関関数を求め、その第2極大位置を探索すればよいことがわかる。
図9(A)に、注目点
Figure 2006329897
に対する拘束直線を示す。拘束直線の長さは、探索範囲を示す。対象までの距離が大きくなると、次第に対応位置が注目点に近づき、D=∞のときには完全に一致する。図9(B)に、2重像間変位量に対応する自己相関関数の例を示す。対応点は、この自己相関関数の第2極大位置を探索することで求められるが、2重像間変位Δが小さくなると、即ち、対象までの距離が大きくなると、第2極大が分離できなくなることがわかる。しかし、この問題に関しては、後述する簡単な解決策を示している。

<2>距離計測装置の構成及びキャリブレーション
<2−1>距離計測装置の構成例
カメラと透明板を図10に示されるように配置して本発明で使用される距離計測装置を構成した。カメラには、市販のディジタルカメラを利用した。撮影レンズの焦点距離は、f=7.09[mm](公称)である。この焦点距離と公称撮像面サイズ(6.91×5.18[mm])を使って、下記数30、数31を用いて、水平画角FOVと垂直画角FOVを求め、適切な透明板サイズの選択と配置に利用した。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
透明板には、容易に入手可能な透明アクリル板(サイズは100×100[mm]で、板厚は10[mm]である)を使用した。透明板の取付角度θは45[度]である。このとき、透明板への入射角度は、約25〜65[度]になる。透明板の裏面と側面からの入射光を避けるため、それぞれ遮光のための黒色シートを貼り付けた。

<2−2>カメラ内部パラメータのキャリブレーション
ここで、カメラ内部パラメータのキャリブレーション方法について述べる。
カメラ内部パラメータは、公開されているキャリブレーションツール(非特許文献16参照)を使って求めた。図11に、キャリブレーションに利用した画像の一例を示す。このような画像を18枚使って、カメラ内部パラメータのキャリブレーションを行った。
カメラの画素数は2048×1536[画素]だが、計算時間短縮のため、バイキュービック補間によって1024×768[画素]に縮小した。キャリブレーションによって求めたパラメータは、CCD画素間隔で測ったレンズ焦点距離f/δ=1070.0591と、画像中心(c,c)=(−7.8384,−12.7181)である。同時に得られる歪曲収差パラメータを使って、画像から歪曲収差を取り除いた。

<3>透明板の非平行度と取付角度の検討、及び距離計測手順
<3−1>透明板の非平行度の影響
透明アクリル板は、完全な平行板のように思えるが、厳密には平行ではない。市販されている量産品である透明アクリル板は、完全な平行板ではなく、非平行度を持つ。
ここでは、まず、図2の拘束平面上で透明板の非平行度の影響を調べる(例えば、本発明で使用される距離計測装置において、透明板として市販されている透明アクリル板を用いた場合)。
図12に示すように、図2と同様な拘束平面上での光線の反射と屈折に影響する非平行度として、角度θを考える。このとき、数1と同様に、下記数32を得る。
Figure 2006329897
ただし、透明板の厚さdは、図12に示されるように、一定と近似している。カメラ光学中心から対象までの距離でまとめると、下記数33を得る。
Figure 2006329897
このとき、右辺第2項には距離Dを含むので、距離計測装置を構成したときに、Dを予め測定する必要がある。
しかし、θ=45[度]、θ=0.058[度]、θ<8[度]のとき、実際に第1項に対する重みを計算すると、下記数34のようになる。
Figure 2006329897
このため、Dは概略測定で十分である(カメラ光学中心、つまり、撮影レンズの光学中心を正確に求める必要はない)。
また、θとθは、図12に示すように、それぞれ下記数35と数36で表す角度である。
Figure 2006329897
Figure 2006329897
図13に、θ=0[度](透明板が完全な平行板のとき)とθ=0.058[度]に対する、2重像間の角度視差θと、カメラ光学中心から対象までの距離(D+D)との関係を示す。図13から分かるように、θ>0[度]のとき、カメラ光学中心から対象までの距離(D+D)が大きくなるにつれて角度視差θは小さくなるが、一定の角度θ より小さくならず、2重像が重なることはない。本発明では、この性質によって、2重像の自己相関を利用した対応位置探索において、第2極大位置を効果的に分離することができる。
対象が無限遠方にあるときには、数33の分母が0になり、下記数37が得られる。
Figure 2006329897
すなわち、無限遠方距離に対応するθ とθの間には、下記数38で表す関係が成立する。
Figure 2006329897
数38にはθを含むが、θの変化に対する影響は比較的小さい。画像中央部、即ち、θ=40〜50[度]付近で、θ を調べれば、θを求めることができる。
なお、θ<0[度]のときには、図13から容易に想像できるように、ある距離において、角度視差θが0[度]となり、2重像が重なる。このため、自己相関を利用した対応位置探索では、計測距離に制限が生じる。さらに、距離が大きくなると、表面反射像Iと裏面反射像Iの変位関係が逆になり、角度視差は次第に大きくなる。しかし、2重像の自己相関からは表面反射像Iと裏面反射像Iの変位の向きを検出できない。このため、自己相関を利用した対応位置探索では、正しい距離を求めることができなくなる。従って、本発明で使用される距離計測装置を構成するときに、θ>0[度]になるように透明板を配置する必要がある。

<3−2>透明板の非平行度の推定
次に、図10に示す構成で撮影した2重像を利用して、透明板の非平行度を求める方法を説明する。
<3−1>で述べた理由によって、無限遠方の対象が図14のような2重像の変位関係になるように、透明板の上下左右裏表を選択して配置する。図14に示されるこの変位関係は、透明板に映る画像を観察しながら、一部を遮るなどすれば容易に判断できる。また、透明板の厚さを実際に計測して判断することもできる。
このように配置した距離計測装置を使って、図15(A)に示すような無限遠方と見なせるような画像を撮影する。画像の中央部分の赤色矩形で囲む部分を使って、2次元自己相関関数を求めた結果を、図15(C)、(D)に示す。図15(D)から、第2及び第3極大位置は
Figure 2006329897
であり、自己相関関数からはIとIの変位関係を求めることはできないが、先に述べて理由で、下記数39で表す、変位原点に対して右下方向の極大位置
Figure 2006329897
を利用する。
Figure 2006329897
図16に示すように、透明板の非平行度を、2つの角度θph及びθpvで表す。
Figure 2006329897
から、水平方向と垂直方向に対応する角度視差θsh とθsv を求め、数38を使うことで、θphとθpvを下記数40、数41のように推定することができる。
Figure 2006329897
Figure 2006329897

<3−3>透明板の非平行度を考慮した対応点探索
以下に、透明板の非平行度によって、どのような直線上で対応点探索を行うべきかを説明する。
透明板が完全な平行板の場合、2重像上のある注目点に対する対応点は、拘束直線上にある。拘束直線上の画素値を補間して取り出して1次元関数として扱い、この1次元関数の自己相関関数を計算することで、対象が近距離のときには極大を3個検出できる。第2極大位置を探索することで、対応点を検出することができる。対象の距離が大きくなるにつれて、これら3個の極大位置は近づき、やがて分離できなくなる。原理的には、対象が無限遠方にあるときに3個の極大は1点で一致する。
しかし、透明板に非平行度があるときには、つまり、透明板が完全な平行板でない場合に、図15(C)、(D)に示すように、対象が無限遠方にあるときでも、極大は3個に分離する。この第2極大と第3極大の位置は、図17に示すように、注目点
Figure 2006329897
に対して、2点
Figure 2006329897
を通る拘束直線に平行な2直線上を移動する。

<3−4>透明板の取付角度のキャリブレーション
カメラに対する透明板の取付角度には、2自由度の不確かさがある。この不確かさによって、<1−4>で示した拘束直線交点位置
Figure 2006329897
は、実際に撮影した画像では異なる位置に現れる。この移動量を
Figure 2006329897
とすると、拘束直線の交点は、
Figure 2006329897
となる。
対応位置を探索するときに利用する自己相関関数において、第2極大の大きさは、対応点の対応の良さを表している。この対応の良さは、拘束直線の向き、即ち、拘束直線の交点
Figure 2006329897
が正確なほど大きくなると考えることができる。
そこで、第2極大値
Figure 2006329897
を画像上の注目位置
Figure 2006329897
の関数と考え、下記数42のように、
Figure 2006329897
を求める。
Figure 2006329897
本発明で使用される距離計測装置において、透明板の取付角度のキャリブレーションに利用される2重像は、自己相関関数の第2極大が明確に現れる画像なら、どのような距離の対象を撮影したものでも利用することができる。
本実施例では、図18に示すような一定距離(透明板から1[m])にある平面(壁面)を撮影して得られた画像を透明板の取付角度のキャリブレーションに利用した。自己相関関数を計算するときには、総和領域がある程度大きな方が極大値が正確に現れる。
そこで、直線上の画素値だけではなく、その周囲21×21[画素]の領域を使って、自己相関を計算した。また、自己相関関数は直線上で離散化した変位(1[画素]の大きさ)に対して計算するため、
Figure 2006329897
は離散化極大値を含む3点を使ったパラボラフィッティングによって推定した。
Figure 2006329897
は、画像上に均等に分布する63個の位置を利用した。
Figure 2006329897
は、水平方向と垂直方向にそれぞれ10[画素]おきに変化させて総和を計算した。
図19に、−100≦u≦+100、−100≦v≦+100に対して、
Figure 2006329897
を計算した結果を示す。この結果から、
Figure 2006329897
を得る。
上述したように、本発明では、市販されている量産品である透明アクリル板を透明板として用いた場合に、その透明アクリル板が持つ非平行度を利用して、理想的な平行板を使う場合よりも、効果的に対応位置探索ができる。また、上述したように、透明板の非平行度と透明板の取付角度の誤差は、透明板とカメラで構成した距離計測装置で撮影した画像を利用したキャリブレーションによって推定することができる。

<3−5>距離計測手順
以上の説明に基づいて、本発明に係る透明板に映る2重像を用いた距離計測方法における距離計測手順をより詳細に説明すると、以下のようになる。
ステップA:カメラ内部パラメータのキャリブレーション
画像の画素数とレンズ焦点距離f/δを求める。画像からレンズ歪みを除去する。

ステップB:距離計測装置のキャリブレーション
距離計測装置を構成してから、
Figure 2006329897
を求める。また、Dを測定する。なお、距離計測装置のキャリブレーションは、予め行うことができる。

ステップC:2重像間の角度視差θの計算
まず、注目点
Figure 2006329897
に対する対応位置を、次の2直線上の点
Figure 2006329897
で探索する。
Figure 2006329897
ただし、tは画素単位の媒介変数である。また、tmaxは、距離計測装置の構成から決定でき、
Figure 2006329897
に応じて変えてもよい。
次に、下記数44で表すように、探索した結果、|t|に拘束直線の方向に投影した
Figure 2006329897
の大きさを加算して、透明板の非平行度を考慮した2重像間変位Δとする。
Figure 2006329897
そして、数44で算出された透明板の非平行度を考慮した2重像間変位Δに基づき、数26によって、2重像間の角度視差θを計算する。

ステップD:カメラ光学中心から対象までの距離の計算
まず、下記数45で表すように、2つの角度θphとθpvを、拘束直線の方向に沿った非平行度を表す角度θに合成する。
Figure 2006329897
そして、数33によって、カメラ光学中心から対象までの距離(D+D)を計算する。

ステップE:距離計測結果の補正
本発明の距離計測方法では、カメラ光学中心(レンズ光学中心)から対象までの距離を測定している。カメラ光軸に投影した距離に補正するために、画像位置(u,v)に対して計算した距離に、
Figure 2006329897
を乗じる。

<4>実験結果
ここでは、実画像を使って、本発明の距離計測方法を用いて実際に距離計測が可能なことを確認する。
<4−1>正対する平面(壁面)
本発明の距離計測方法によって距離計測が可能なことを確認するために、まず、図20に示すように、距離計測装置に正対する壁面を撮影して距離測定実験を行った。実験に利用した距離計測装置の構成では、D=60[mm]である。
壁面までの距離D=0.5[m]のときの入力画像(2重像)に対する自己相関関数値を、図21に示す。図21(A)は、入力画像中央(u,v)=(0,0)を通る垂直線上の各点に対する自己相関関数値を示し、赤い部分の値は大きく青い部分の値は小さいことを表す。横軸は探索した媒介変数tで、縦軸は入力画像上の垂直位置である。計測対象は平面(壁面)だが、入力画像での垂直位置に応じて変位量が異なる様子がわかる。図21(B)は、入力画像中央位置に対する自己相関関数を表し、つまり、図21(A)の赤水平線に対する断面図である。なお、自己相関関数は、41×41[画素]の領域に対して計算した。
図22に、Dを0.5[m]から3.0[m]まで変化させたときの距離(D)マップの計測結果を示す。図23に、図22の距離計測結果の直線性を示す。
図23において、画像中央部に画像の1/4の面積の領域を設定し、領域内で17×17=289箇所の距離を計測し、計測した距離の平均値を黒丸で、±標準偏差をエラーバーで示す。この結果から、対象までの距離Dが2〜2.5[m]において、計測値のばらつきと対象までの距離の差が判断できなくなることを読みとることができる。従って、図20に示す装置構成では、2[m]程度までの距離計測が可能である。

<4−2>人物
次に、図24(A)に示すような、より自然な環境での入力画像(人物の2重像)を利用して、距離測定実験を行うことにより、本発明の距離計測方法によって距離計測が可能なことを確認した。
入力画像(2重像)をそのまま利用した場合に、自己相関関数の極大位置周辺で値の変化がなだらかになり、第2極大位置が有効に分離できなかった。このため、入力画像の低周波数成分を低減してから処理した。図24(B)に、距離マップ計測結果を示す。距離マップ計測結果は、入力画像の周辺部分を除いた224×224箇所の位置に対して距離を求めている。対象までの距離は、約0.5[m](青)〜1.5[m](緑)に分布している。画像の上下が逆転しているのは、ミラーで上下反転するためである。白く抜けている領域は、テクスチャがないために対応位置が求まらなかった領域である。なお、この結果は、今までに説明した自己相関関数から対応位置を検出する方法だけを利用し、その他のエラー回復処理などは、いっさい行っていない。

以上のように本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されることがなく、例えば、2重像ではなく、多重像(多重反射像、又は多重透過像)を使うことも可能である。その際、自己相関関数にも多重に極大が現れ、その周期も利用してより高精度に対応位置を探索できる可能性がある。
図1(A)は本発明の距離計測方法で使用される距離計測装置の基本構成図である。図1(B)には、図1(A)の距離計測装置によって得られた2重像の一例を示す。 図1(A)の構成を有する距離計測装置の基本的な幾何学関係を説明するための模式図である。 異なる屈折率を有する透明板に対して、入射角度とベースライン長との関係、及び、入射角度とオフセットとの関係を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置の別の幾何学関係(つまり、透過像を利用する)を説明するための模式図である。 透明板での表面反射と裏面反射を説明するための模式図である。 表面反射像と裏面反射像に対するそれぞれの反射率と入射角度との関係を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置において、透明板とカメラとの関係を説明するための模式図である。 画像上の各位置における拘束直線の方向を示す図である。 図9(A)には、注目点に対する拘束直線の一例を示す。図9(B)には、拘束直線上の画素値に対する自己相関関数の一例を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置において、透明板とカメラの具体的な配置関係を説明するための図である。 キャリブレーションに利用した画像の一例を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置において、透明板の非平行度の影響を説明するための模式図である。 2重像間の角度視差と、カメラ光学中心から対象までの距離との関係を示す図である。 2重像の変位関係を示す図である。 無限遠方の画像と2次元自己相関関数を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置において、透明板の非平行度を表す2つの角度を説明するための模式図である。 本発明において、透明板の非平行度を考慮した対応点探索を説明するための図である。図17(A)には、注目点に対する拘束直線(2本の拘束直線の場合)の一例を示す。図17(B)には、自己相関関数の極大位置の例を示す図である。 本発明で使用される距離計測装置において、透明板の取付角度のキャリブレーションに利用した画像を示す図である。 本発明において、拘束直線交点位置の補正量を変化させたときの評価値を示す図である。 本発明を適用して、壁面までの距離計測実験を説明するための模式図である。 図21(A)には自己相関関数マップを示す。図21(B)には、自己相関関数の例を示す。 距離マップの計測結果を示す図である。 距離マップ計測結果の直線性を説明するための図である。 図24(A)には、人物の入力画像を示す。図24(B)には、距離マップ計測結果を示す。

Claims (12)

  1. 両面が平行平面で構成される1枚の透明板と、可動部を持たない1台の撮像装置とから構成される距離計測装置を用いて、前記透明板に映る位置ずれのある2重像を前記撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、距離計測を行うことを特徴とする透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  2. 前記撮像装置は、固体撮像素子を用いるものである請求項1に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  3. 前記透明板は透明アクリル板であり、また、前記撮像装置はCCDカメラである請求項1に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  4. 2重像間の変位拘束を前記透明板と前記撮像装置との位置関係から幾何学的に導き、導かれた2重像間の変位拘束に沿って画像の自己相関極大位置を探索することで2重像間の変位を計測し、計測された2重像間の変位に対応して、計測対象までの距離を求める請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  5. 前記2重像は表面反射像Iと裏面反射像Iとから構成され、
    前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から前記計測対象までの距離(D+D)は次の式によって求め、
    Figure 2006329897
    ただし、θは前記表面反射像Iと前記裏面反射像Iとの間の角度視差で、nは空気に対する前記透明板の相対屈折率で、dは前記透明板の厚さで、θは前記撮像装置の撮影レンズの光軸と前記透明板との成す角度である請求項4に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  6. 前記2重像は、反射無し透過像(即ち、透明板内部での反射がない透過像)と2回反射透過像(即ち、透明板内部で2回反射した後の透過像)とから構成され、
    前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から前記計測対象までの距離(D+D)は次の式によって求め、
    Figure 2006329897
    ただし、θは前記反射無し透過像と前記2回反射透過像との間の角度視差で、nは空気に対する前記透明板の相対屈折率で、dは前記透明板の厚さで、θは前記撮像装置の撮影レンズの光軸と前記透明板との成す角度である請求項4に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  7. 前記2重像上の注目点に対する対応位置探索を拘束直線上に限って行う請求項5又は請求項6に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  8. 非平行度を持つ1枚の透明板と、可動部を持たない1台の撮像装置とから構成される距離計測装置を用いて、前記透明板に映る位置ずれのある2重像を前記撮像装置で撮影して得られた一枚の画像に基づいて、距離計測を行うことを特徴とする透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  9. 前記撮像装置は、固体撮像素子を用いるものである請求項8に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  10. 前記2重像は表面反射像Iと裏面反射像Iとから構成され、前記透明板は透明アクリル板であり、また、前記撮像装置はCCDカメラである請求項8に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  11. 前記撮像装置の内部パラメータのキャリブレーションを行う第1のステップと、
    前記距離計測装置のキャリブレーションを行う第2のステップと、
    2重像間の角度視差θを計算する第3のステップと、
    前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から計測対象までの距離を計算する第4のステップとを有する請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
  12. 前記第1のステップでは、画像の画素数とレンズ焦点距離f/δを求め、画像からレンズ歪みを除去するようにし、
    前記第2のステップでは、
    Figure 2006329897
    を求め、Dを測定し、
    前記第3のステップでは、
    まず、注目点
    Figure 2006329897
    に対する対応位置を、次の2直線上の点
    Figure 2006329897
    で探索し、
    Figure 2006329897
    ただし、tは画素単位の媒介変数であり、
    次に、前記透明板の非平行度を考慮した2重像間変位Δは、次の式によって求め、
    Figure 2006329897
    そして、前記2重像間の角度視差θは次のように計算し、
    Figure 2006329897
    ただし、
    Figure 2006329897
    はカメラ座標で表した画像上の位置であるようになっており、
    前記第4のステップでは、
    まず、拘束直線の方向に沿った非平行度を表す角度θは、次の式によって求め、
    Figure 2006329897
    そして、前記撮像装置の撮影レンズ光学中心から計測対象までの距離(D+D)は、次の式によって求め、
    Figure 2006329897
    ただし、dは、一定と近似された前記透明板の厚さである請求項11に記載の透明板に映る2重像を用いた距離計測方法。
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