JP2006329300A - 多回転絶対角度検出機能付軸受 - Google Patents

多回転絶対角度検出機能付軸受 Download PDF

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政敏 水谷
Hiroshi Isobe
浩 磯部
Norihiko Sasaki
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Abstract

【課題】 外部磁界の影響、および内部の各回転検出部相互の磁気的干渉を避けて、多回転絶対角度検出を精度良く行うことができる多回転絶対角度検出機能付軸受を提供する。【解決手段】 この多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体24を介して相対回転自在な外輪23A,23Bおよび内輪22A,22Bを有する軸受部21A,21Bに、1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構を取付けたものである。多回転絶対角度検出機構は、それぞれ磁気的に回転を検出する多回転検出部3および1回転検出部18を有する。多回転絶対角度検出機構1を収容するハウジング11は非磁性材料で形成し、ハウジング11の外側に外部磁界シールド材27を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ステアリングの絶対的な舵角などを検出する多回転絶対角度検出機能付軸受に関する。
回転角度を絶対角度として検出する機構として、軸受の回転側軌道輪に、1回転を1周期として磁気特性を変化させた被検出部を取付けると共に、軸受の固定側軌道輪に前記被検出部に対向して磁気センサを取付け、電源投入時にイニシャライズ動作を行わずに絶対回転角度を検出するようにしたものが提案されている(特許文献1)。
また、多回転の絶対角度を検出する機構として、軸受の保持器に、1回転を1周期として磁気特性を変化させた被検出部を取付けると共に、軸受の固定側軌道輪に前記被検出部に対向して磁気センサを取付け、保持器が回転側軌道輪よりも減速して回転することを利用して、回転側軌道輪の回転絶対角度を多回転にわたって検出するようにしたものが提案されている(特許文献2)。
他の多回転絶対角度検出機構として、遊星歯車機構の出力軸の回転をセンサで検出することにより、遊星歯車機構の入力軸に直結される被測定物の多回転絶対角度を検出するように構成したものも提案されている(特許文献3)。
特開2004−4028号公報 特開2004−308724号公報 特開2002−340545号公報
しかし、特許文献1に開示の構成のものでは、1回転の絶対角度しか検出することができない。
また、保持器に被検出部を取付ける特許文献2に開示の構成のものでは、回転中もしくは回転停止・開始時に転動体に滑りが生じることがあるため、正確な絶対角度検出が困難である。
遊星歯車機構を用いる特許文献3に開示の構成のものでは、ギヤの個数が増え、さらにそれらのギヤ(特に遊星ギヤ)をどのように支持するかが課題となる。また、減速比を稼ごうとすると、機構の径方向のスペースが大きくなる。
このような従来例の課題を解決するものとして、図7に示す構成の多回転絶対角度検出機能付軸受を提案した(特願2005−121793)。この多回転絶対角度検出機能付軸受では、左右一対の転がり軸受61A,61Bの間に多回転検出機構41と1回転検出機構48とを設けている。
多回転検出機構41は減速機構42および多回転検出器43からなる。両転がり軸受61A,61Bの間には、固定側軌道輪である外輪63A,63Bに渡ってステータハウジング51が設けられ、回転側軌道輪である内輪62A,62Bに渡ってロータハウジング50が設けられている。
減速機構42は、ロータハウジング50の外周に取付けられて内輪62A,62Bと共に回転する偏心リング44と、ステータハウジング51の内周に取付けられた内歯付き部材45と、この内歯付き部材45と噛み合う外歯付き部材46と、外歯付き部材46から回転伝達されて減速回転する減速部材47とでなる。外歯付き部材46は、内歯付き部材45と噛み合って偏心リング44の回転中心である偏心回転中心O’上を減速比1/L(L:1以上の任意の値)で減速回転する。減速部材47は、ロータハウジング50の外周に回転自在に設けられ、外歯付き部材46の回転と等しい速度で回転側軌道輪62A,62Bの回転中心O上を減速比1/Lで減速回転する。多回転検出器43は、1回転に1山の正弦波または鋸波を出力する回転検出器であって、減速部材47に設けられた磁気エンコーダ等の被検出部54と、ステータハウジング51の内周に取付けられ前記被検出部54を検出する検出部55とでなる。
1回転検出機構48は、1回転にn山(n=1,2,3 …)の正弦波または鋸波を出力する1回転検出部58を有する。この1回転検出部58は、前記ロータハウジング50の外周に取付けられる磁気エンコーダ等の被検出部59と、ステータハウジング51の内周に取付けられる検出部60とでなる。
上記構成によると、偏心リング44、内歯付き部材45、および外歯付き部材46からなる内接噛合遊星歯車機構と、外歯付き部材46および減速部材47からなる等速度内歯車機構とで高減速比の減速機構が構成されるので、コンパトな軸貫通型に構成でき、かつ広範囲な多回転絶対角度検出が可能となる。また、1回転検出機構48も設けているので、多回転検出機構41により判別される回転側軌道輪62A,62Bの回転数と、1回転検出機構48の出力信号とにより、より高度な多回転絶対角度検出を行うことができる。
この場合に、多回転検出機構41および1回転検出機構48は、被検出部54,59として磁気エンコーダ等の磁石が用いられているため、外部磁界の影響があると、検出精度が低下する。そこで、外部磁界をシールドするために、強磁性材料を用いてステータハウジング51を製作した。
しかし、強磁性材料のステータハウジングのために、各被検出部54,59となる内部の磁石同士の干渉が大きくなり、絶対角度検出の精度が悪くなるという問題がある。
この発明の目的は、外部磁界の影響、および内部の各回転検出部相互の磁気的な干渉を避けて、多回転絶対角度検出を精度良く行うことができる多回転絶対角度検出機能付軸受を提供することである。
この発明の多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、この軸受部に取付けられ1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構とを備え、前記多回転絶対角度検出機構が磁気的に回転を検出する複数の回転検出部を有するものである多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構を収容するハウジングを非磁性材料で形成し、前記ハウジングの外側に外部磁界シールド材を設けたことを特徴とする。複数の回転検出部は、例えば後述の多回転検出部および1回転検出部である。
この構成によると、外部磁界シールド材を設けたため、外部磁界により多回転絶対角度検出機構の検出精度が低下することが回避される。外部磁界シールド材は強磁性体等からなるが、多回転絶対角度検出機構を収容するハウジングを非磁性材料とし、外部磁界シールド材はその外周に設けたため、複数設けられた各回転検出部と外部磁界シールド材との距離が大きくなる。例えば、各回転検出部の被検出部として磁石が用いられている場合、それらの磁石と外部磁界シールド材との距離が大きくなる。そのため、外部磁界シールド材の介在によって内部の回転検出部同士の磁気的干渉を大きくすることなく、外部磁界のシールドを行うことができる。これにより高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
この発明の他の多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、この軸受部に取付けられ1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構とを備え、前記多回転絶対角度検出機構が磁気的に回転を検出する複数の回転検出部を有するものである多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構を収容したハウジングを、樹脂部分およびこの樹脂部分と一体成形した磁性材料部分からなるものとしたことを特徴とする。複数の回転検出部は、例えば後述の多回転検出部および1回転検出部である。
この構成によると、多回転絶対角度検出機構を構成する内部の各回転検出部の磁石などと、外部磁界シールド材となるハウジングの磁性材料部分とが、樹脂部分で磁気的に遮断されるので、磁性材料部分による回転検出部相互の、磁石同士等の磁気的な干渉を大きくすることなく、外部磁界のシールドを行うことができ、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
上記のように、ハウジングを、樹脂部分およびこの樹脂部分と一体成形した磁性材料部分からなるものとした場合に、多回転絶対角度検出機構を構成するセンサのセンサハウジング、または多回転絶対角度検出機構を構成するその他の構成部材を、多回転絶対角度検出機構のハウジングの樹脂部分にインサート成形しても良い。
このように、センサハウジングや、多回転絶対角度検出機構を構成するその他の構成部材をインサート成形した場合、組立性、コンパクト性の向上が図れる。
この発明において、前記多回転絶対角度検出機構が、前記軸受で支持される回転体の回転を減速する減速機構と、この減速機構の出力部の回転を検出する多回転検出部と、前記回転体またはこの回転体と一体に取付けられた部材の回転を検出する1回転検出部とを有するものであっても良い。多回転検出部および1回転検出部の被検出部は、例えば磁石とされる。
この構成の場合、多回転検出部により回転体の回転数を判別でき、1回転検出部により回転体の回転絶対角度を1/n(n=1,2,3 …)回転間隔で検出できるので、より高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。この場合に、多回転検出部および1回転検出部の被検出部に磁石等が用いられていても、両磁石が外部磁界シールド材で磁気的に干渉することが、この発明の構成によって回避される。
この発明の多回転絶対角度検出機能付軸受は、互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、この軸受部に取付けられ1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構とを備え、前記多回転絶対角度検出機構が磁気的に回転を検出する複数の回転検出部を有するものである多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構を収容するハウジングを非磁性材料で形成し、前記ハウジングの外側に外部磁界シールド材を設けたため、外部磁界シールド材による各回転検出部相互の磁石同士等の干渉を大きくすることなく外部磁界のシールドを行うことができ、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
この発明の他の多回転絶対角度検出機能付軸受は、前記多回転絶対角度検出機構を収容したハウジングを、樹脂部分およびこの樹脂部分と一体成形した磁性材料部分からなるものとしたため、磁性材料部分による各回転検出部相互の磁石同士等の干渉を大きくすることなく外部磁界のシールドを行うことができ、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。この多回転絶対角度検出機構付き軸受Aは、例えばステアリングの舵角センサとして用いられるものである。この多回転絶対角度検出機構付き軸受Aは、軸方向に並ぶ2つの転がり軸受部21A,21Bの間に、多回転検出機構1と1回転検出機構8とからなる多回転絶対角度検出機構を設置したものである。各転がり軸受部21A,21Bは、内輪22A,22B、外輪23A,23B、および転動体24を有する。この実施形態では、転がり軸受部21A,21Bの回転側軌道輪が内輪22A,22B、固定側軌道輪が外輪23A,23B、転動体24がボールからなり、内輪22A,22Bは回転軸30の外周に圧入固定される。
多回転検出機構1は、減速機構2および多回転検出部3からなる。減速機構2は、回転側軌道輪22A,22Bの回転を減速回転に変換する機構である。多回転検出部3は、減速機構2で変換された減速回転を検出するものである。減速機構2は、内輪22A,22B側に固定され内輪22A,22Bと共に回転する偏心リング4と、外輪23A,23A側に回転軸30と同心に取付けられた内歯付き部材5と、外歯付き部材6と、減速部材7とからなる。外歯付き部材6は、内歯付き部材5に噛み合うことで前記偏心リング4の偏心回転中心O’回りに回転する部材である。減速部材7は、内輪22A,22B側に回転軸30の回転中心O回りに回転自在に設けられ前記外歯付き部材6から回転伝達されて外歯付き部材6と等しい速度で回転する部材である。
2つの転がり軸受部21A,21Bにおける両内輪22A,22B間には、対向する各端部の内周部間に渡って円筒状のロータハウジング10が圧入により固定される。このロータハウジング10の外周の転がり軸受部21A寄りの位置に、前記偏心リング4が圧入または接着により固定されている。偏心リング4は、ロータハウジング10に嵌合する内周面に対して外周面が偏心しており、外周面の中心である偏心回転中心O’が、回転軸30の軸心Oに対して偏った位置となる。これにより、偏心リング4は、回転軸30と共に回転するときに、外周面が偏心回転を行う。
外歯付き部材6は外向きの歯を持つ平歯車からなり、偏心リング4の外周に回転自在に設けられることで、偏心回転中心O’回りに回転する。
2つの転がり軸受部21A,21Bにおける両外輪23A,23B間には、対向する各端部の外周部間に渡ってステータハウジング11が圧入により固定され、このステータハウジング11の内周の前記外歯付き部材6と対向する位置に前記内歯付き部材5が圧入または接着により固定されている。ステータハウジング11は、多回転絶対角度検出機構を収容する部材であって非磁性材料からなる。ステータハウジング11の外周には、強磁性体からなる外部磁界シールド材27が設けられる。内歯付き部材5は内向きの歯を持つ内歯車からなる。なお、外輪23A,23Bの外周へのステータハウジング11の固定や、内輪22A,22Bの内周への前記ロータハウジング10の固定は、圧入に替えて溶接や接着により固定するようにしても良い。
内歯付き部材5の内向きの歯に、外歯付き部材6の外向きの歯が噛み合うことで、内輪22A,22Bの回転に伴い、外歯付き部材6が偏心回転中心O’回りに内輪22A,22Bの回転方向と反対方向に所定の減速比1/L(L:1以上の任意の値)で減速回転する。この場合の内歯付き部材5と外歯付き部材6の関係は、一般に広く知られている内接噛合遊星歯車機構を構成するものである。外歯付き部材6の歯数をZ1 、内歯付き部材5の歯数をZ2 とすると、減速比は(Z2 −Z1 )/Z1 となる。なお、ここでは歯数の差の小さい外歯付き部材6と内歯付き部材5を噛み合わせて減速させているが、歯が噛み合うものであれば、内歯付き部材5および外歯付き部材6の歯形状はどのようなものであっても構わない。
前記外歯付き部材6の一側面には、軸方向に向けて突出する複数本の係合ピン12が、周方向に所定の間隔を開けて等配されている。
減速部材7は、ロータハウジング10の外周に回転自在に外嵌する環状部材であって、ロータハウジング10の外周に嵌まる円筒部7aと、この円筒部7aの一端から外径側に延びるフランジ部7bとでなる。そのフランジ部7bが外歯付き部材6の係合ピン12と軸方向に対向するように、前記偏心リング4に隣接して減速部材7が配置される。
減速部材7におけるフランジ部7bの外歯付き部材6に対向する側面には、図2に示すように前記各係合ピン12の係合する複数の案内凹部13が、周方向に所定の間隔を開けて等配されている。案内凹部13は、偏心回転中心O’回りに回る係合ピン12の案内凹部13内での変位が許容されるように、係合ピン12の軸径よりも十分大きい径の円形孔に形成されている。このように外歯付き部材6の係合ピン12が減速部材6の案内凹部13に係合することにより、外歯付き部材6の回転と等しい速度で回転軸30の軸心Oの回りを減速部材7が回転する。この場合の外歯付き部材6と減速部材7の関係は、一般に広く知られている等速度内歯車機構を構成する。
なお、この機構において、前記係合ピン12を減速部材7に設け、前記案内凹部13を外歯付き部材6に設けても良い。
外歯付き部材6は偏心回転中心O’回りに減速回転するので、この回転角度を直接検出することは困難であるが、上記構成により外歯付き部材6の回転が回転軸30の軸心O回りに回転する減速部材7に伝達されることから、減速部材7の回転を検出することで間接的に外歯付き部材6の減速回転を容易に検出することができる。
前記多回転検出部3は、減速部材7における円筒部7aの外周に設けられた被検出部14と、この被検出部14と対向するように外輪23A,23B側のステータハウジング11の内周に設けられた検出部15とでなる。多回転検出部3は、減速部材7が1回転する間に、検出部15が1山の正弦波または鋸波を出力する。多回転検出部3は、例えば被検出部14として磁気エンコーダを、検出部15としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いて構成される。あるいは、例えば被検出部14としてレゾルバのロータを、検出部15としてレゾルバのステータを用いて構成される。図1では、被検出部14を磁気エンコーダ、検出部15を、ホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングとした例を示している。この場合、センサハウジングは、ホールICと共に樹脂モールドで一体成形されたものであっても良い。上記被検出部14となる磁気エンコーダは、永久磁石で構成されたものである。
図3に示すように、減速部材7におけるフランジ部7bの外周、およびこれに径方向に対向するステータハウジング11の内周に、互いに当接して減速部材7の回転を、多回転検出部3による絶対角度検出が可能な1回転の範囲内に限定する一対の係合部16,17を設けると、回転範囲を限定できる。
1回転検出機構8は回転軸30の1回転を検出する機構であって、1回転検出部18と、これを支持するロータハウジング10およびステータハジング11とでなる。1回転検出部18は、ロータハウジング10の外周に設けられた被検出部19と、この被検出部19に対向してステータハウジング11の内周に設けられた検出部20とでなり、回転軸30が1回転する間に、検出部20はn山(n=1,2,3…)(すなわちnは自然数)の正弦波または鋸波を出力する。1回転検出部18は、例えば被検出部19として磁気エンコーダを、検出部20としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いて構成される。あるいは、例えば被検出部19としてレゾルバのロータを、検出部20としてレゾルバのステータを用いて構成される。図1では、被検出部19として磁気エンコーダを、検出部20としてホールICを90°位相差で配置したセンサハウジングを用いた例を示している。上記被検出部19となる磁気エンコーダは、磁石で構成される。
また、外輪23Aと内歯付き部材5との間にスペーサ25が、内歯付き部材5と多回転検出部用被検出部14との間にスペーサ26がそれぞれ介在させてある。これにより、内歯付き部材5および多回転検出部用被検出部14の軸方向の位置決めが図られている。
次に、上記構成の多回転絶対角度検出機構付き軸受Aの動作を説明する。回転軸30が回転すると、偏心リング4の外周に回転自在に設けられた外歯付き部材6が内歯付き部材5に噛み合いながら、回転軸30の回転方向と逆方向に減速比1/Lで減速回転する。その減速回転はロータハウジング10の外周に回転自在に設けられた減速部材7に等速度で伝達される。減速部材7の1回転内の絶対角度は、多回転検出部3の検出部15の出力波形から検出できる。回転軸30の回転は、減速機構2により減速比1/Lで減速回転されて減速部材7の回転に変換されるので、減速部材7の1回転は回転軸30のL回転に相当する。そこで、多回転検出部3の検出部15の出力波形から、回転軸30のL回転以内の絶対角度を検出することができる。
このように、この多回転絶対角度検出機能付き軸受Aでは、偏心リング4、内歯付き部材5、および外歯付き部材6からなる内接噛合遊星歯車機構と、外歯付き部材6および減速部材7からなる等速度内歯車機構とで高減速比の減速機構2が構成されるので、多回転絶対角度検出機構をコンパクトな軸貫通型に構成でき、かつ高い減速比が得られて広範囲な多回転絶対角度検出が可能となる。また、多回転検出部3により回転軸30の回転数を判別でき、1回転検出部18により回転軸30の回転絶対角度を1/n回転間隔で検出できるので、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
この場合に、外部磁界シールド材27が設けられているので、外部磁界により多回転検出部3および1回転検出部18の検出精度が低下することが回避される。
外部磁界シールド材27は強磁性体からなるが、多回転絶対角度検出機構を収容するステータハウジング11は非磁性材料からなるものとし、その外周に外部磁界シールド材27を設けたので、多回転絶対角度検出機構を構成する多回転検出部3および1回転検出部18の被検出部14,19となる磁石と外部磁界シールド材27との距離が大きくなり、磁気抵抗が増大する。このため、外部磁界シールド材27による磁石等の被検出部14,19同士の磁気的干渉を大きくすることなく外部磁界のシールドを行うことができる。これにより、より高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
図4は、この発明の他の実施形態を示す。この多回転絶対角度検出機能付軸受Bは、図1の実施形態において、非磁性材料からなるステータハウジング11に替えて、樹脂部分11Aaと、この樹脂部分11Aaと一体成形した磁性材料部分11Abとからなるステータハウジング11Aを用いている。樹脂部分11Aaは磁性材料部分11Abの内周に設けられ、樹脂部分11Aaに多回転検出部3の検出部15、および1回転検出部18の検出部20が取付けられる。磁性材料部分11Abは強磁性体からなり、外部磁界シールド材として機能する。その他の構成は、図1の実施形態と同様である。
この実施形態では、多回転絶対角度検出機構を構成する内部の各磁石、つまり多回転検出部3および1回転検出部18の被検出部14,19と、外部磁界シールド材となるステータハウジング11Aの磁性材料部分11Abとが、樹脂部分11Aaで磁気的に遮断される。そのため、磁性材料部分11Abによる内部磁石同士の干渉を大きくすることなく外部磁界のシールドを行うことができ、高精度な多回転の絶対角度検出を行うことができる。
図5は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この多回転絶対角度検出機能付軸受Cは、図4の実施形態において、多回転検出部3の検出部15を構成するセンサハウジングと、1回転検出部18の検出部20を構成するセンサハウジングとを、ステータハウジング11Aにおける樹脂部分11Aaにインサート成形、つまり一体成形したものである。上記各センサハウジングは金属製のものである。その他の構成は、図4の実施形態と同様である。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この多回転絶対角度検出機能付軸受Dは、図5の実施形態において、ステータハウジング11Aの磁性材料部分11Abが、両転がり軸受21A,21Bの外輪23A,23Bの対向する各端部の内周に圧入により固定されている。また、ロータハウジング10は、両内輪22A,22Bの両外周の対向する各端部に圧入により固定されている。なお、外輪23A,23Bの内周へのステータハウジング磁性材料部分11Abの固定や、内輪22A,22Bの外周への前記ロータハウジング10の固定は、圧入に替えて溶接や接着により固定するようにしても良い。
この発明の第1の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 図1におけるII−II矢視断面図である。 同軸受における回転範囲限定機構の側面図である。 この発明の他の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる多回転絶対角度検出機構付き軸受の断面図である。 提案例の断面図である。
符号の説明
1…多回転絶対角度検出機構
2…減速機構
3…多回転検出部
11,11A…ステータハウジング
11Aa…樹脂部分
11Ab…磁性材料部分
15…検出部(センサハウジング)
18…1回転検出部
20…検出部(センサハウジング)
21A,21B…転がり軸受部
22A,22B…内輪
23A,23B…外輪
24…転動体
27…外部磁界シールド材
30…回転軸(回転体)

Claims (4)

  1. 互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、この軸受部に取付けられ1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構とを備え、前記多回転絶対角度検出機構が磁気的に回転を検出する複数の回転検出部を有するものである多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構を収容するハウジングを非磁性材料で形成し、前記ハウジングの外側に外部磁界シールド材を設けたことを特徴とする多回転絶対角度検出機能付軸受。
  2. 互いに転動体を介して相対回転自在な外輪および内輪を有する軸受部と、この軸受部に取付けられ1回転以上の回転数と回転の絶対角度を検出する多回転絶対角度検出機構とを備え、前記多回転絶対角度検出機構が磁気的に回転を検出する複数の回転検出部を有するものである多回転絶対角度検出機能付軸受において、前記多回転絶対角度検出機構を収容したハウジングを、樹脂部分およびこの樹脂部分と一体成形した磁性材料部分からなるものとしたことを特徴とする多回転絶対角度検出機能付軸受。
  3. 請求項2において、多回転絶対角度検出機構を構成するセンサのセンサハウジング、または多回転絶対角度検出機構を構成するその他の構成部材を、前記多回転絶対角度検出機構のハウジングの樹脂部分にインサート成形した多回転絶対角度検出機能付軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記多回転絶対角度検出機構が、前記軸受で支持される回転体の回転を減速する減速機構と、この減速機構の出力部の回転を検出する多回転検出部と、前記回転体またはこの回転体と一体に取付けられた部材の回転を検出する1回転検出部とを有する多回転絶対角度検出機能付軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011112555A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Panasonic Electric Works Co Ltd センサ装置

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