JP2006328489A - 還元金属の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 還元金属の再酸化を招くことなく、炉内で発生する支燃性ガスの有効利用を通じて燃料原単位の低減を図ることのできる技術を提案すること。
【解決手段】 加熱炉内を移動する移動床上に、固体還元剤を敷き詰めて床敷層を形成し、その床敷層の上に、金属含有原料と固体還元剤との混合物からなる原料を装入し堆積させ、その原料を加熱炉内を移動する間に、前記移動床の上方へバーナーから供給する燃料の燃焼熱によって加熱し、還元し、さらに溶融帯に導いて溶融させた後に冷却することにより還元金属を製造する方法において、前記溶融帯に配置されたバーナーへの燃料に対する支燃性ガスの総量を、酸素量として前記燃料の理論燃焼酸素量の1.01〜1.5倍に相当する量を供給することを特徴とする還元金属の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動型炉床炉を用いて金属成分を含む物質から還元金属を製造する方法に関し、特に、鉄鉱石等の含金属鉱石、製鉄所や製錬所、精錬所等で発生する鉄分や各種金属成分を含むダスト、スラッジあるいはスケール等の金属含有原料から、還元鉄などの還元金属を製造する方法について提案する。
従来、鋼は、主として高炉−転炉法または電気炉法によって製造されている。これらのうち、電気炉法は、スクラップや還元鉄を原料として、これらを電気エネルギーによって加熱溶解し、場合によってはさらに精錬して鋼にする方法である。現在、この方法は、スクラップを主な原料としているが、近年、そのスクラップの需給が逼迫しており、とくに高級製品の製造には、スクラップに代わる鉄含有原料、たとえば還元鉄などの要望が高まりつつある。
前記還元鉄を製造するプロセス(移動型炉床炉による方法)としては、例えば、特許文献1に開示されているような、水平方向に回転移動する移動床上に鉄鉱石と固体還元剤とからなる混合物を積み付け、上方からの幅射伝熱によって鉄鉱石を加熱して還元し、還元鉄とする回転炉床炉法がある。この回転炉床炉法による還元鉄の製造は、設備の建設費が比較的安価で、操業トラブルが比較的少なく、安定して還元鉄の製造を行うことができる等の利点がある。
このような還元鉄の製造方法において、加熱炉内における還元反応は鉄鉱石と固体還元剤との間での直接還元によって進行するものと考えられている。この直接還元は吸熱反応であって、この熱の供給および還元速度が生産性を決定づけている。その熱の供給は、バーナーを熱源とし、バーナー火炎や炉内壁からの幅射伝熱によって行なわれる。そして、移動床上に供給された原料が、加熱炉内の高温雰囲気中を移動するとき、その原料中の固体還元剤からは揮発分が発生する他、固体還元剤と酸化鉄の反応によってCOガス等の可燃性ガスが発生する。これらのガス成分は、重要な熱源となり得るものであり、これを炉内で有効に用いることができれば、燃料比の低減に効果があるものと考えられる。
その他、前記回転炉床炉の操業については、生産性の向上を目的として、還元された鉄の再酸化を防止する技術についても検討が進められている。それは、回転炉床炉による還元鉄製造においては、溶融帯以後は、COガス等可燃性ガスの発生が少ないため、吸い込み空気や主バーナーの燃焼時に発生する酸化性ガス等により、炉内雰囲気が酸化性になることがあり、これを防止するために、炉内の圧力やガス流れの細かい調整が必要になるからである。
例えば、特許文献2、特許文献3は、加熱炉内のガス流を制御し、還元金属の再酸化防止とCOを含むガスの有効利用を図ることにより、燃料原単位を減少させる技術が開示されている。この技術は、回転炉床炉内に上下動可能な仕切壁を設置したり、排ガスダクトの構造を工夫したり、排ガス圧力制御弁を設置して前記ガスの有効利用を図るというものであるが、設備費が高くなることはもちろん、操業性や設備メンテナンス性が悪いという問題がある。
特許文献4は、還元金属の再酸化の防止を目的として、移動床の途中に上下動可能な仕切壁を設置することに加え、その仕切壁自体にも流量調整用の通口を設けることにより、加熱・還元工程、溶融工程、冷却工程、排出工程毎に圧力調整を行って炉内のガス流を制御する方法を開示している。しかしながら、この技術は、還元金属の再酸化の防止には効果的であるが、仕切壁の構造が複雑になるため、設備費が嵩むと共に、メンテナンスコストも高くなるだけでなく、安定した操業を困難にする。
また、特許文献5は、溶融工程における雰囲気調整剤として炭素質雰囲気調整剤を、少なくとも原料成型体が溶融する前に炉床上に装入し、製造の末期における特に浸炭・溶融時の雰囲気条件を適正にコントロールすることによって、還元鉄の再酸化を防止するという技術である。しかし、この技術の実用化にはさらに、雰囲気調整剤の粒径やその装入量の細かい制御が必要になると同時に、コスト的にも好ましい状態に維持するための制御が不可欠になるという問題があった。
特開昭63−108188号公報 特開2001−107120号公報 特開2001−107121号公報 特開2004−315910号公報 特開2001−279315号公報
本発明は、従来技術が抱えている上述した各種の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、還元金属の再酸化を招くことなく、炉内で発生する支燃性ガスの有効利用を通じて燃料原単位の低減を図ることのできる技術を提案することにある。本発明の他の目的は、過剰な設備投資を必要とせず、前記燃料原単位の低減を実現することにある。本発明のさらに他の目的は、溶融工程で発生するCOガスを酸素で有効に燃焼させることにより、還元工程以前の燃料消費量の低減を図り、還元金属の再酸化を防止できるような回転炉床炉の操業方法を提案することにある。
本発明では上記目的を実現するために、鋭意検討を重ねた結果、加熱炉内を移動する移動床上に、固体還元剤を敷き詰めて床敷層を形成し、その床敷層の上に、金属含有原料と固体還元剤との混合物からなる原料を装入し堆積させ、その原料を加熱炉内を移動する間に、前記移動床の上方へバーナーから供給する燃料の燃焼熱によって加熱し、還元し、さらに溶融帯に導いて溶融させた後に冷却することにより還元金属を製造する方法において、前記溶融帯に配置されたバーナーへの燃料に対する支燃性ガスの総量を、酸素量として前記燃料の理論燃焼酸素量の1.01〜1.5倍に相当する量を供給することを特徴とする還元金属の製造方法を採用することが有効であることを突き止めた。
かかる本発明において、前記溶融帯には、主バーナーの他、2次燃焼用バーナーを配置し、これらのバーナーを介して燃料と支燃性ガス、もしくは支燃性ガスのみを供給すること、前記溶融帯に配置する2次燃焼用バーナーには、支燃性ガスのみを供給すること、および支燃性ガスのみを供給する2次燃焼用バーナーの高さ方向の位置を、燃料と支燃性ガスとを供給する主バーナーの位置よりも下方に位置させることがより有効な解決手段と考えられる。
以上のように本発明によれば、第1に、固体還元剤を、酸化鉄含有物質等の原料における還元金属に混合するだけでなく、移動床上にも別途、床敷材として使用することにより、該移動床の保護だけでなく、溶融帯に生成した還元金属の再酸化を防止することでき、第2に、炉内で発生する余分な可燃性ガスを溶融帯に配置する2次燃焼バーナーにて燃焼させることにより還元帯(加熱工程)の熱源とすることで、複雑で高価な装置を必要とせずに、燃料原単位の削減を図ることができる。とくに、装入原料の還元が終了するまでの間に発生する可燃性のCOガス成分を、溶融帯の熱源としても有効に利用することができるので、燃料原単位の低減に極めて有効である。
また、溶融帯では、生成した溶融金属が凝集するために、移動床上に敷かれた固体還元剤が雰囲気ガス中に暴露された状態になるため、過剰な酸素があっても該移動床上の固体還元剤の燃焼に使用されるようになるため、炉内で発生する可燃性ガス成分(酸素)が下流方向へ無駄に流出するおそれが少ない。
図1は、本発明方法の実施に当たり好適に用いられる移動型炉床炉の例として「回転炉床炉」を示すものであり、炉体10は原料の装入側から順次、予熱帯10a、還元帯10b、溶融帯10c、冷却帯10dに区画形成されており、この炉体10内には、連続的に移動する移動床11が配設されているものである。そして、その移動床11の上には、金属含有原料たとえば鉄鉱石と、固体還元剤たとえば石炭との混合物からなる原料12を装入し、所定の厚みに堆積させるようになっている。なお、この原料12としては、炭材内装ペレットを用いることもある。
前記移動床11は、耐火物の内張りを有する炉体10によって囲われているが、本発明において特徴的なことは、この移動床11の上に、これを保護するために、固体還元剤すなわち炭材を原料の装入するに先立って予め、床敷材として堆積させる点にある。また、炉体10の側部上部には2種類のバーナー13a、13bが配設され、このバーナー13a、13bの燃焼熱を熱源として、移動床11上の前記鉄鉱石を加熱還元するようになっている。なお、図1において、14は原料を移動床11上に装入するための装入装置および、15は還元物を排出する排出装置である。また、この回転炉床炉は、炉体10内の雰囲気温度を、1300℃程度に保持して、未溶融の還元鉄を回収する方式とすることができる一方、1500℃程度の高温にして溶融させ、メタルとスラグとに分離して回収する方式とすることもできる。
いずれの操業を行う場合であっても、この回転炉床炉では、鉄鉱石等の鉄含有物と石炭等の炭素質固体還元剤とを含む混合物を塊成化したものなどを用いることにより、これらの相互の接触面積を増大させることで、還元時の反応速度を促進させ、処理時間を短縮するようにしてもよく、こうした処理時間の短縮は、生産性向上につながり、生産コストの低減をもたらす上で望ましいことである。
図2は、上記回転炉床炉を原料の装入装置と製品の排出装置の間を直線状に展開した周方向の垂直断面図である。符号はそれぞれ、図1に示すものと同じ構成部品を示しているが、装入装置は原料装入装置を14a、還元剤装入装置を14bとし、バーナーは還元帯から溶融帯にかけて配置される主バーナー13aと溶融帯のみに配置される2次燃焼バーナー13bとがある。なお、図示の16は冷却装置である。
この炉の操業は、所定の速度で移動させる移動床11の上に、まず還元剤装入装置14bから床敷用固体還元剤を供給して下層とし、その下層上に、金属含有物質と固体還元剤との混合物からなる原料12が原料装入装置14aからが供給されて上層となり、炉内の各帯域10a〜10dを移動する。ここで、金属含有物質を含む原料と固体還元剤との混合物は粉であってもペレットやブリケット等の塊であってもよい。
金属含有物質を含む原料としては、鉄鉱石等の含金属鉱石や製鉄所、精錬所等で発生する鉄分や各種金属成分を含むダスト、スラッジ、スケール等を使用することができる。固体還元剤としては、石炭、コークス等の固体燃料や廃棄物等から合成された固体の合成燃料が使用できる。これらの固体還元剤は、移動床11の上の固体還元材層17として使用することができるし、前記混合物である原料の構成物質とすることもできる。
上述したように、本発明方法に適用する回転炉床炉は、移動床11の上方に当たる加熱炉の両側壁に、還元帯10b以降〜溶融帯10cにかけて複数の主バーナー13aが設置される。この主バーナー13aでは、燃料(重油や天然ガス、もしくはプロパンガス、微粉炭等)と、この主バーナーから供給する燃料を燃焼するための1次燃焼用の空気(もしくは酸素富化空気)が供給される。この主バーナーは、炉内の加熱・還元工程から溶融工程の全域に設けられる。なお、図2では主バーナー13aを炉壁上部に設置した例を示しているが、この主バーナー13aの目的は、炉内への熱供給を円滑に行うことであるから、その意味で、該主バーナー13aを炉体の天井部分に下向きに設けてもよい。
さらに、溶融帯10cについては、1ないし複数本の2次燃焼バーナー13bが併せて設置される。図2は2本の2次燃焼バーナー13bを設置した例を示している。この2次燃焼バーナー13bには2次燃焼用の空気(もしくは酸素富化空気)を好適例とする支燃性ガス、つまり炉内で生成した余剰COガスの燃焼を促進するためのガスとして供給する。この発明において、2次燃焼とは、還元帯から溶融帯までの反応において、金属分の還元が終了するにいたるまでに発生したCOガスを燃焼させることを意味すると共に、2次燃焼用空気等から供給される酸素が炉床上の固体還元剤を酸化することによって発生したCOガスを燃焼させることである。
ただし、バーナーによる燃焼では、実際には燃料と酸素の混合の状態によって、完全燃焼しないケースがあり、理論燃焼酸素量に等しい量の酸素を供給しても、COガス等の可燃性ガスが残る場合がある。
そこで、本発明では、溶融帯10cに配設した2次燃焼バーナー13bにより、還元金属が生成した環境である溶融帯の上方で2次燃焼を起させて、熱エネルギーの有効利用を図ることにしたのである。なお、この2次燃焼バーナー13bは、還元帯10bに配設してもよいが、この場合、原料が還元されることにより発生したCOガスを燃焼するので、本発明の作用効果を妨げるものではない。
上述したように、本発明では、溶融帯10cの段階において、この帯域に供給する酸素の如き支燃性ガスの量を、燃料の燃焼に必要な量よりも過剰に供給することにより、該溶融帯10cで発生する可燃性ガスを完全に燃焼させ、炉内を高温雰囲気にすることにした。そのために、本発明では、溶融帯10cにおける主バーナー13aおよび2次燃焼バーナー13bから供給される支燃性ガス中の酸素の総量を、主バーナー13aから一緒に供給される燃料に対する理論燃焼酸素量の1.01〜1.5倍に当たる酸素量に相当する量を供給することにした。この理論燃焼酸素量は、燃料中の炭素、水素等の可燃性ガスが完全燃焼し、二酸化炭素や水といった燃焼生成物となるのに必要な酸素量を意味しており、理論燃焼酸素量に等しい量以上の酸素分を供給することで、可燃性ガス成分を完全燃焼させることができる。
そこで、本発明において、バーナー13a、13bを通じて溶融帯10cへ供給する支燃性ガスの総量を、酸素量にして燃料の理論燃焼酸素量の1.01〜1.5倍相当量とした理由は以下の通りである。すなわち、下限の1.01については、これよりも酸素量が少ないと炉床上の固体還元剤を酸化してCOガスを発生させる効果がほとんどないために溶融帯10cの温度上昇が期待できないためである。また、上限の1.5については、これを超えて過剰な酸素を供給すると、炉床上の固体還元剤の燃焼に寄与しない酸素が生じるようになるためである。この場合、燃焼に寄与しない酸素は、常温で溶融帯10cへ入り、溶融帯の高温雰囲気の温度で溶融帯から還元帯へと出て行くので、却って溶融帯10cの温度を低下させることになる。このため、炉の生産性を低下させてしまう原因ともなるので、溶融帯10cへ供給する支燃性ガス中の酸素量の上限は1.5が望ましい。
移動型炉床炉では、熱源として期待される上述した揮発分やCOガス等の可燃性ガスの発生量が、還元帯10bの後期から溶融帯10cにかけてはかなり減少し、還元性雰囲気が縮少するので、生成した還元鉄の再酸化に対して注意する必要がある。
しかし、本発明方法については、原料層の下に固体還元剤からなる床敷層を設けているため、必ずしもこの状況に陥ることはない。即ち、図3にこの状況の概念を示すように、本発明方法における移動床11上には溶融して凝集した溶融金属(メタル)および溶融スラグからなる溶融還元生成物18のほかに、下層の固体還元剤層が表面に露出した状態になるため、炉内雰囲気ガス中の過剰酸素の一部は、この床敷用固体還元剤を燃焼するのにも消費される。また、他の一部の過剰酸素は、溶融金属の酸化に消費される場合もあるが、本発明方法の実施下では、溶融金属は固体還元剤層の上に存在しているので、溶融金属中には常に炭素が供給される状態となっており、酸化された金属分が炭素によって直ちに還元されて金属に戻ることになる。
本発明において、溶融帯10cに配設してなるバーナー13a、13bへの燃料および支燃性ガスの供給は、上述した方法の採用に併せ、微粉炭、重油等を併用してもよい。なお、使用するバーナー13a、13bはプレミックスタイプ、ポストミックスタイプ等のいずれの形式のものも使用することができる。
上記の2次燃焼バーナー13bの採用に当たって、本発明では、図2に示すように、主バーナー13aと同一レベルに配置したものを示したが、その他、図4に示すように、複数の2次燃焼バーナー13bの高さ方向の設置位置を、主バーナー13aの設置位置よりも下方にすることにより、過剰酸素が移動床上の固体還元剤や原料、溶融金属から生成したCOガス等の可燃性ガスとの接触が早まるようにすると、溶融帯10cの温度上昇により効果的に使用することができる。
この実施例は、図1と図2に示すような回転炉床炉を用いて還元鉄の製造実験を行った結果を示すものである。なお、燃料としてはLNGを用い、支燃性ガスとしては空気と酸素を用いて還元鉄製造実験したときの操業条件とその結果を表1に示す。
溶融帯10cへの熱供給源として、主バーナー13aのみを用いて空燃比1.00の条件でLNGを70m3(標準状態)/h燃焼させた例を比較例とした。
なお、この空燃比は、溶融帯10cへ供給したLNGを完全燃焼させるのに必要な理論燃焼酸素量を酸素濃度35vol%の富化酸素空気で供給したときを、1として表わしたものである。
このとき、還元帯10bへは110m3(標準状態)/hのLNGを供給し、溶融帯雰囲気温度1510℃、還元帯雰囲気温度1505℃を達成し、安定した操業を継続することができた。
これに対して、図2に示すように、溶融帯10cの、主バーナーと同じ高さレベルに設置した2次燃焼バーナー13bから、100m3(標準状態)/h、150m3(標準状態)/hの空気を供給するとともに、溶融帯10c内での空燃比をそれぞれ1.3、1.5とした例を、それぞれ実施例1、2として示した。なお、溶融帯10cで発生する揮発成分や炉床上の固体還元剤を、過剰な酸素で燃焼させているため、溶融帯10cでの温度が上昇した。そのため、還元帯10bでのLNG供給量を実施例1、2では、それぞれ90m3(標準状態)/h、60m3(標準状態)/hと低減することができた。しかも、溶融帯10c、還元帯10bの温度を比較例とほぼ同等以上の温度に維持することができた。
次に、実施例3、4は、実施例1、2の条件に対してそれぞれ、溶融帯10cへの主バーナーからのLNG供給量の一部を、2次燃焼バーナーからの供給に移した例である。これらの例も、溶融帯10c、還元帯10bの温度は実施例1、2とほぼ同等の結果となった。従って、2次燃焼バーナーから燃料を送る場合でも問題がないことが判った。
さらに、実施例5は、実施例3と同様の燃焼条件を採用した例であるが、図4に示すように、2次燃焼バーナーの高さ方向のレベルを、炉床上面と主バーナーとの間の半分の高さに下げた構成にして還元鉄製造を実施した例である。
この場合、揮発成分や炉床上の固体還元剤が燃焼して発生するCOガスを効果的に燃焼させることができるため、溶融帯10c内の温度はさらに上昇させることができ、表1に示すように、還元帯10bへのLNG供給量を実施例3よりさらに低減させたとしても、還元帯10b、溶融帯10cはほぼ同等の温度を保持することができた。
Figure 2006328489
本発明に係る技術は、回転炉床炉による鉄などの還元金属の製造に採用されるが、この技術はまた、海綿鉄の製造や鉄粉の他、他の金属粉の製造に際しても利用することができる。
回転炉床炉の模式図である。 本発明の実施の形態に係る回転炉床炉を展開した状態の垂直断面図である。 溶融工程における過剰酸素の反応の概念図である。 本発明の実施の別の形態に係る回転炉床炉を展開した状態の垂直断面図である。
符号の説明
10 回転炉床炉
10a 予熱帯
10b 還元帯
10c 溶融帯
11 移動床
12 原料
13a 主バーナー
13b 2次燃焼バーナー
14a 原料装入装置
14b 固体還元剤装入装置
15 原料排出装置
16 冷却装置
17 床敷用固体還元剤(層)

Claims (4)

  1. 加熱炉内を移動する移動床上に、固体還元剤を敷き詰めて床敷層を形成し、その床敷層の上に、金属含有原料と固体還元剤との混合物からなる原料を装入し堆積させ、その原料を加熱炉内を移動する間に、前記移動床の上方へバーナーから供給する燃料の燃焼熱によって加熱し、還元し、さらに溶融帯に導いて溶融させた後に冷却することにより還元金属を製造する方法において、前記溶融帯に配置されたバーナーへの燃料に対する支燃性ガスの総量を、酸素量として前記燃料の理論燃焼酸素量の1.01〜1.5倍に相当する量を供給することを特徴とする還元金属の製造方法。
  2. 前記溶融帯には、主バーナーの他、2次燃焼用バーナーを配置し、これらのバーナーを介して燃料と支燃性ガス、もしくは支燃性ガスのみを供給することを特徴とする請求項1に記載の還元金属の製造方法。
  3. 前記溶融帯に配置する2次燃焼用バーナーには、支燃性ガスのみを供給することを特徴とする請求項1または2に記載の還元金属の製造方法。
  4. 支燃性ガスのみを供給する2次燃焼用バーナーの高さ方向の位置を、燃料と支燃性ガスとを供給する主バーナーの位置よりも下方に位置させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の還元金属の製造方法。
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