JP2006325722A - 簡易型低酸素呼吸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の自発呼吸を継続するだけで低酸素状態を作り出すことができ、簡単な構成で安価に製造することができ、低酸素空気状態を長時間持続させることができ、長時間の継続使用でも使用者に負担がかからない低酸素呼吸装置を提供する。
【解決手段】使用者の口及び鼻を覆うマスク部材4と、使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部6と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部14とからなり、呼気格納部は、炭酸ガス吸収部を介してマスク部材と通気可能に連結されている。他の形態としては、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とを備え、マスク部材及び呼気格納部間には、使用者の呼気が通過する呼気路と、使用者の吸気が通過する吸気路とが設けられ、呼気路には、呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部が設けられている。炭酸ガス吸収部としては、中空の略筒状体内部に二酸化炭素吸収剤を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、低酸素濃度の空気を呼吸し続けることによって、健康増進、病気の予防や治療の促進に貢献することを目的とした低酸素呼吸装置に関するものである。
近年、通常時よりも単位体積当りの酸素濃度が低い状態が健康に好ましい影響を与えることが知られるようになった。この通常時よりも酸素濃度が低い状態を低酸素空気又は低酸素状態と呼ぶ。Michael P. Ward London Chapman And Hall Medicine社出版の「HighAltitude Medicine And Physiology 」中には、3000m以上のエチオピア高原の原住民にマラリア疾患が極めて少ないことを発見し、低酸素空気が健康に好影響を与えているといった報告を記載している。また、最近では多くのマラソンランナーが、国内又は海外の標高の高い場所でトレーニングを行い、好成績を収めている。これも、低酸素状態でトレーニングを行うことにより、心肺機能、持久力、基礎体力が向上したためと考えられている。
そこで、本発明者は、簡単な構成によって安価に低酸素空気が得られる「呼吸気体格納装置」を平成3年6月24日に出願し、平成7年6月5日付けで出願公告(実公平7−24110号、登録第2,115,446号)を受けた。
この呼吸気体格納装置は、貫通部を有し呼吸口に当てるマスクと、このマスクに連結されるとともにその貫通部を介してそのマスクの呼吸口側と連通された閉鎖空間を有する呼吸気体格納タンクを有するものである。閉鎖区間内又はこれに連通する部分に二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収剤を配置し、各々逆止部材を有する吸気管および又は排気管をその閉鎖区間内に差込んで上記マスクと閉鎖空間を連通する構成となっている。
実公平7−24110号 Michael P. Ward London Chapman And Hall Medicine社出版「HighAltitude Medicine And Physiology 」の71〜73頁
しかし、上記した実公平7−24110号に記載の呼吸気体格納装置は、使用中に酸素濃度が急激に低下するため、低酸素空気の効果を得にくいという問題を有していた。図7は、従来の呼吸気体格納装置を使用し、安静状態の呼吸を継続した時の呼吸気体格納タンク内の酸素濃度変化を示したグラフである。なお、呼吸気体格納タンクは、5リットル程度の容量のものを使用した。このグラフが示すように、使用開始から約2〜3分で酸素濃度が10%以下に低下してしまい、健康に好ましいとされる15〜10%程度の低酸素空気状態を長く維持することができない。
また、従来の呼吸気体格納装置は基本的に密閉状態であるため、自発呼吸を継続すると徐々に息苦しくなる。つまり、安静状態の通常呼吸が困難となり、呼吸が乱れてしまうため、呼吸気体格納タンク内の酸素濃度が不安定になりやすいという問題を有していた。また、使用者は呼気及び吸気を二酸化炭素吸収剤に通過させなければならない。つまり、通常呼吸時よりも呼気及び吸気に圧力をかけなければならないため、使用者に負担が生じ、呼吸が乱れやすく、長時間の継続しようが困難であるという問題を有していた。
また、自動的に低酸素状態を作り出すような機械や装置を設けると、呼吸気体格納装置のコストが高くなってしまうと共に、メンテナンスなどが非常に面倒であるという問題も有している。更に、装置自体が複雑化・大型化し、設置場所や設置環境が限られ、手軽・簡単に使用することができないという問題もある。
以上のことから、使用者が自発呼吸を継続するだけで低酸素状態を作り出すことができ、簡単な構成で安価に製造することができ、低酸素空気状態を長時間持続させることができ、長時間使用しても使用者に負担がかかりにくい低酸素呼吸装置の開発が望まれていた。
上記課題を解決するために本発明に係る低酸素呼吸装置は、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とからなり、呼気格納部は、炭酸ガス吸収部を介してマスク部材と通気可能に連結されていることを特徴とする。
また、炭酸ガス吸収部は、中空の略筒状体からなり、内部に二酸化炭素吸収剤が設けられていても良い。更に、二酸化炭素吸収剤は、筒状体頂部及び周面に間隙を設けて筒状体内に充填され、二酸化炭素吸収剤内には、筒状体底部から二酸化炭素吸収剤内部に向かって伸びる略筒状の通気路が設けられ、通気路は、呼気格納部と通気可能に連結しても良い。
また、炭酸ガス吸収部及び呼気格納部内には一対の排気管と吸気管が設けられ、排気管は、炭酸ガス吸収部内に排気管吸気口が設けられ、呼気格納部内に排気管排出口が設けられ、排気管排出口は、呼気格納部の底部近傍に位置し、排気管排出口には逆止弁が設けられ、吸気管は、炭酸ガス吸収部内に吸気管排出口が設けられ、呼気格納部内に吸気管吸気口が設けられ、吸気管吸気口は、炭酸ガス吸収部内と呼気格納部内の連結部近傍に位置し、吸気管排出口には逆止弁が設けられていることを特徴とする。
また、マスク部材、炭酸ガス吸収部、呼気格納部が各々取り外し可能に連結していても良い。
また、炭酸ガス吸収部には、所定量の外気を補給するための補給孔が設けられていても良い。
また、前記課題を解決するために本発明に係る低酸素呼吸装置の一実施の形態として、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とを備え、マスク部材及び呼気格納部間には、使用者の呼気が通過する呼気路と、使用者の吸気が通過する吸気路とが設けられ、呼気路には、呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部が設けられていることを特徴とする。
また、呼気路及び吸気路のマスク部材近傍には、それぞれ逆止弁が設けられ、逆止弁は、使用者の呼気時に吸気路を閉塞し、使用者の吸気時に呼気路を閉塞することを特徴とする。
また、炭酸ガス吸収部は、中空の略筒状体からなり、内部に二酸化炭素吸収剤が設けられていても良い。更に、二酸化炭素吸収剤は、筒状体頂部及び周面に間隙を設けて筒状体内に充填され、二酸化炭素吸収剤内には、筒状体底部から二酸化炭素吸収剤内部に向かって伸びる略筒状の通気路が設けられ、通気路は、呼気格納部と通気可能に連結しても良い。
また、マスク部材、炭酸ガス吸収部、呼気格納部が各々取り外し可能に連結していても良い。
また、炭酸ガス吸収部には、所定量の外気を補給するための補給孔が設けられていても良い。
本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置は、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とからなり、呼気格納部は、炭酸ガス吸収部を介してマスク部材と通気可能に連結されているため、使用者が自発呼吸を継続することで呼気格納部内を低酸素状態とすることができ、特別な機器や装置などを必要とせず、小型化・軽量化が可能となる。
また、炭酸ガス吸収部は中空の略筒状体からなり、内部に二酸化炭素吸収剤が設けられているため、使用者の呼気内の炭酸ガス又は二酸化炭素を大量に吸収でき、呼気格納部内の炭酸ガス又は二酸化炭素の増加を防止することができ、低酸素呼吸装置の長時間使用が可能となる。
また、炭酸ガス吸収部及び呼気格納部内には一対の排気管と吸気管が設けられ、排気管は、炭酸ガス吸収部内に排気管吸気口が設けられ、呼気格納部内に排気管排出口が設けられ、排気管排出口は、呼気格納部の底部近傍に位置し、排気管排出口には逆止弁が設けられ、吸気管は、炭酸ガス吸収部内に吸気管排出口が設けられ、呼気格納部内に吸気管吸気口が設けられ、吸気管吸気口は、炭酸ガス吸収部内と呼気格納部内の連結部近傍に位置し、吸気管排出口には逆止弁が設けられているため、呼気格納部内の空気を十分に攪拌することができ、呼気格納部内の酸素濃度及び他の気体濃度の局部的なばらつきを無くすことができる。
また、マスク部材、炭酸ガス吸収部、呼気格納部が各々取り外し可能に連結可能であるため、低酸素呼吸装置の使用場所・使用環境を使用者の都合に応じて使用することができる。また、分解して保管し、組み立てて使用することができるため、保管が省スペースで良い。更に、各部材を分解して洗浄、消毒ができるため、衛生的である。
また、炭酸ガス吸収部には、所定量の外気を補給するための補給孔が設けられ、低酸素呼吸装置の使用中に所定量の酸素を供給できるため、呼気格納部内の酸素含有量を一定率に維持することができ、長時間の継続使用が可能となる。
また、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とを備え、マスク部材及び呼気格納部間には、使用者の呼気が通過する呼気路と、使用者の吸気が通過する吸気路とが設けられ、呼気路には、呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部が設けられているため、使用者が呼気格納部から容易に吸気でき、使用者の自発呼吸に無理が生じず、安静状態での長時間使用が可能となる。
また、呼気路及び吸気路のマスク部材近傍には、それぞれ逆止弁が設けられ、逆止弁は、使用者の呼気時に吸気路を閉塞し、使用者の吸気時に呼気路を閉塞するため、使用者の吸気と呼気が混合せず、呼気格納部内の酸素含有量を安定させることができる。
本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置2について図面を参照にしながら説明する。図1は、本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置2を示した説明図であり、図2は、低酸素呼吸装置2の一実施の形態を示した断面図である。なお、これらの図は説明のためだけのものであり、本発明を何ら限定するものではない。また、本文中の使用者とは、低酸素呼吸装置を使用する者を指す。
本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置2は、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材4と、使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部6と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部14とからなることを特徴とする。
マスク部材4の形状については、図1に示されたように口と鼻を同時に覆って気密可能な形状であればどの様な形状でも良く、適宜設定すれば良い。マスク部材4のその他の形状としては、図3に示されたように、口に含んで使用するストロー部材、チューブ部材なども使用可能である。また、マスク部材4の材料としては、可撓性を有する材料が良く、例えば、天然ゴム、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等の合成樹脂などを使用するのが良いが、その他にも各種金属を使用しても良い。
次に、呼気格納部14は、使用者の呼気を貯留可能な部材を指す。呼気格納部14としては、ビニール袋、合成ゴム・天然ゴム・紙製の袋又は風船など、膨張収縮が可能又は空気の流入排出に応じて形状が変化する材料を使用するのが良い。つまり、呼気格納部14が使用者の呼吸に応じて変形すれば、使用者の通常呼吸の負担になりにくい。例えば、呼気格納部14が変形しない場合、常に使用者の力のみで呼吸をする必要がある。吸気時には使用者の吸引力のみで呼気格納部14から吸気しなければならない。短時間の使用であれば使用者にとって負担にはならないが、長時間の継続使用は非常に負担となる。それに対し、呼気格納部14が変形可能であれば、呼気格納部14を外側から押圧して呼気格納部14内の空気を送り込むこともでき、使用者の負担を軽減することも可能である。なお、呼気格納部14にゴム風船などの伸縮する材料を使用した時、低い膨張率のものを使用すると、呼気格納部14を膨張させるために圧力を必要とし、使用者の通常呼吸が困難になる可能性があるため、材料の選択には注意が必要である。この呼気格納部14の容量としては、4リットル程度の容量が好ましいが、使用者の肺活量、低酸素呼吸装置2の使用環境、使用目的に応じて設定しても良い。また、異なる容量の呼気格納部14を複数用意すれば、用途や使用者の肺活量などに応じて適したものを選択して使用することができる。
次に、炭酸ガス吸収部6は、低酸素呼吸装置2の使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する部材を指す。上記した呼気格納部14は、この炭酸ガス吸収部6を介してマスク部材4と通気可能に連結されている構造になっている。つまり、使用者の呼気は、炭酸ガス吸収部6を通過して呼気格納部14に貯留される構造になっている。この炭酸ガス吸収部6は、図2に示されたように、中空の略筒状体を設けるのが良いが、マスク部材4の一部に炭酸ガス吸収部6を設けても良いし、呼気格納部14の一部に炭酸ガス吸収部6を設けても良く、その形態や構造については適宜設定することができる。
略筒状体の形状については、図1に示されたように円柱状であるのが良いが、角柱状であっても良く、内部が中空であれば形状や寸法については適宜設定すれば良い。また、材料については、樹脂、硬質ガラス、各種金属などを使用するのが良いが、その他の材料でも良い。
この筒状体内には、二酸化炭素吸収剤8が設けられていても良い。二酸化炭素吸収剤8としては、一般的に市販されているものが使用可能であり、例えばソーダライム等を使用するのが良いが、適宜設定すれば良い。二酸化炭素吸収剤8の設置場所としては、使用者の呼気が二酸化炭素吸収剤8を通過するように設置するのが良く、図2に示されたように設置するのが良い。また、図4に示されたように、筒状体の頂部及び周面に若干の間隙を設けて筒状体内に充填されても良い。この形状は、図2に示された状態よりも二酸化炭素吸収剤8の表面積が大きいため、呼気内の二酸化炭素を吸収しやすい。また、二酸化炭素吸収剤8内に筒状体の通気路36を設け、呼気格納部14と通気可能に連結すれば、呼気が二酸化炭素吸収剤8を通過しやすくなる。また、二酸化炭素吸収剤8の表面に穴や窪みを形成しても良く、二酸化炭素吸収剤8と呼気の接触面積を大きくする何らかの処理・加工を施しても良い。また、二酸化炭素吸収剤8は、筒状体と交換可能に設けられているのが良い。例えば、はめ込み式、ねじ込み式に取り付けられているのが良いが、容易に交換可能であればその他の方式でも良い。
また、二酸化炭素吸収剤8の近傍に、使用者が二酸化炭素吸収剤8を吸引しない目的でフィルター部材10を設けても良い。このフィルター部材10も、筒状体と交換可能に設けられているのが良い。フィルター部材10も二酸化炭素吸収剤8と同様に、はめ込み式、ねじ込み式に取り付けられているのが良いが、容易に交換可能であればその他の方式でも良い。また、フィルター部材10と二酸化炭素吸収剤8が一体となっていても良い。
また、この筒状体には、所定量の外気を補給するための補給孔12が設けられていても良い。この補給孔12は、使用者が低酸素呼吸装置2を使用して自発呼吸を継続した時、呼気格納部14内の酸素が消費され続け、酸素濃度が低下し続けるため、補給孔12を設けて呼気格納部14内に所定量の外気を補給し、酸素濃度を一定に保つ又は酸素濃度の低下速度を鈍化させることを目的とする。補給孔12の形状については特に限定しないが、寸法、形成数、形成位置については、気格納部14内の酸素濃度を一定に保つことが可能か、または、酸素濃度の低下を鈍化させるように、適宜設定する必要がある。呼気格納部14内の酸素濃度が上昇するほど外気を補給してしまうと、本発明の目的を達成できないばかりか、一般的に医療現場で使用されている酸素マスクと同じ構造になってしまうため、注意が必要である。
なお、補給孔12の寸法を設定する目安として、成人男性の酸素消費量を参考にする方法がある。成人男性が安静状態の呼吸時に消費する酸素は、体内組織で250ml/分とされ、吸気量で約1000ml/分とされている。従って、補給孔12の寸法は、外気を取り込む時に、この数値以下になるように設定すれば良い。
また、低酸素呼吸装置2の表面積(容積)に応じて補給孔12の寸法を設定する方法もある。例えば、マスク部材4、炭酸ガス吸収部6、呼気格納部14などの全ての合成表面積に対して、補給孔12の寸法を約1/400〜1/1400にしても良い。この方法を用いて、本発明者が実験を行ったところ、使用開始から3分程度で呼気格納部14内の酸素濃度を18%程度にでき、その後180分に渡って呼気格納部14内の酸素濃度を15〜16%に維持することができた。
また、炭酸ガス吸収部6及び呼気格納部14内には一対の排気管16と吸気管22を設けても良い。図5は、排気管16及び吸気管22を設けた低酸素呼吸装置2を示した断面図である。排気管16及び吸気管22は、通気可能な管状部材であれば良く、形状や寸法については、適宜設定すればよい。材料についても特に限定しないが、可撓性を有する材料が良く、樹脂が良い。
排気管16は、排気管吸気口18が炭酸ガス吸収部6内に設けられ、排気管排気口20が呼気格納部14内に設けられ、呼気を炭酸ガス吸収部6から呼気格納部14に送る管である。また、吸気管22は、吸気管吸気口24が呼気格納部14に設けられ、吸気管排気口26が炭酸ガス吸収部6内に設けられ、吸気を呼気格納部14から炭酸ガス吸収部6へと送る管である。排気管16については、図5に示されているように、排気管排気口20を呼気格納部14の底部近傍に設け、吸気管吸気口24を炭酸ガス吸収部6と呼気格納部14の連結部近傍に設けるのが良い。この状態で使用者が自発呼吸をすると、排気管排気口20と吸気管吸気口24の距離が遠いため、呼気格納部14内の空気の対流が生じ、呼気格納部14内の気体が十分に攪拌される。従って、酸素濃度又はその他の気体濃度が、極端に高い箇所や低い箇所が無くなり、呼気格納部14内の酸素濃度又は他の気体濃度を安定させることができ、長時間使用が可能となる。
この排気管16及び吸気管22の吸気口・排気口には逆止弁28が設けられていても良い。逆止弁28の形状、構造、設置位置、設置数などについては、特に限定せず適宜設定すればよい。
また、マスク部材4、炭酸ガス吸収部6、呼気格納部14がそれぞれ取り外し可能に連結されていても良い。連結方法としては、図1に示されたように、通気管同士をはめ込むように形成されるのが良い。図1では、マスク部材4の通気管と炭酸ガス吸収部6の通気管、炭酸ガス吸収部6の通気管と呼気格納部14の通気管をそれぞれ異なる径に形成し、互いの通気管をはめ込んで連結している。また、どちらかの通気管を伸縮可能で密閉可能なゴム部材で形成し、はめ込んで連結しても良い。また、排気管16及び吸気管22も取り外し可能に連結可能であっても良い。
次に、上記とは異なる形態の低酸素呼吸装置2について説明する。図6は、この低酸素呼吸装置2の一実施の形態を示した説明図である。この低酸素呼吸装置2は、使用者の口及び鼻を覆うマスク部材4と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部14とを備え、マスク部材4及び呼気格納部14間には、使用者の呼気が通過する呼気路32と、使用者の吸気が通過する吸気路30とが設けられ、呼気路32には、呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部6が設けられていることを特徴とする。
マスク部材4、呼気格納部14については、上記の説明と同様であるため、詳細な説明は省略する。
この低酸素呼吸装置2は、使用者の呼気及び吸気が通過する部位が別々に設けられている点が前記したものと異なる。また、炭酸ガス吸収部6は、呼気路32にのみ設けられている点も異なる。呼気及び吸気が
二酸化炭素吸収剤8及びフィルターを通過する構造の場合、ある程度の吸引力を必要とし、使用者にとって負担であり、安静状態の呼吸を継続することが困難となる。その結果、呼吸が乱れ、呼気格納部14内の酸素濃度に変化を生じるおそれがある。そこで、呼気路32を設け、呼気格納部14直接吸気することにより、吸気時にかかる負担を低減させようとするものである。
この吸気路30及び呼気路32の形状や寸法などについては、低酸素呼吸装置2の形状や構造などを考慮して適宜設定すれば良い。例えば、図6に示されたようにマスク部材4、炭酸ガス吸収部6、呼気格納部14がそれぞれ取り外し可能に連結されている場合は、連結した時に吸気路30及び呼気路32が位置ずれしないように、何らかの目印を設けたり、連結した時に吸気路30及び呼気路32が一致するような連結方法・連結手段を使用すると更に良い。
また、炭酸ガス吸収部6については、呼気路32内に設けられていれば、その形状及び構造については特に限定せず適宜設定すれば良い。また、図6に示されているように、略筒状体を設け、筒状体内に二酸化炭素吸収剤8及びフィルター部材10を設けても良い。図中の筒状体は、呼気路32と吸気路30が併設されているが、この形状に限らず、呼気路32にのみ筒状体を設けても良い。筒状体の形状も、図示されたような形状で無くても良く、呼気路32の形状、低酸素呼吸装置2の形状・構造を考慮し、適宜設定すれば良い。
また、吸気路30及び呼気路32には、それぞれ逆止弁34を設けても良い。この逆止弁34は、使用者の呼気時に吸気路30を閉塞し、使用者の吸気時に呼気路32を閉塞する。図6では、それぞれマスク部材4近傍に設けられているが、設置位置や形状、構造、形成数などについては適宜設定すれば良い。
以上が本発明に係る低酸素呼吸装置2についての説明であるが、本発明の目的を逸脱しない限り種々の条件・設定は変更が可能である。例えば、外気を補給する補給孔12を設ける換わりに、呼気格納部14内に所定量の酸素を供給する酸素供給剤などを設けても良い。また、低酸素呼吸装置2を使用者の体の一部に取り付け、係止するため、低酸素呼吸装置2ベルト部材や連結部材などを設けても良い。
本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置を示した説明図である。 本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置の一実施の形態を示した断面図である。 本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置の一実施の形態を示した断面図である。 本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置の一実施の形態を示した断面図である。 本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置の一実施の形態を示した断面図である。 本発明に係る簡易型低酸素呼吸装置の一実施の形態を示した断面図である。 従来の呼吸気体格納装置を使用した時の酸素濃度の変化を表したグラフである。
符号の説明
2 低酸素呼吸装置
4 マスク部材
6 炭酸ガス吸収部
8 二酸化炭素吸収剤
10 フィルター部材
12 補給孔
14 呼気格納部
16 排気管
18 排気管吸気口
20 排気管排気口
22 吸気管
24 吸気管吸気口
26 吸気管排気口
28 逆止弁
30 吸気路
32 呼気路
34 逆止弁
36 通気路

Claims (12)

  1. 使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、該使用者の呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とからなり、該呼気格納部は、前記炭酸ガス吸収部を介して該マスク部材と通気可能に連結されていることを特徴とする簡易型低酸素呼吸装置。
  2. 前記炭酸ガス吸収部は、中空の略筒状体からなり、内部に二酸化炭素吸収剤が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  3. 前記二酸化炭素吸収剤は、該筒状体頂部及び周面に間隙を設けて該筒状体内に充填され、該二酸化炭素吸収剤内には、該筒状体底部から該二酸化炭素吸収剤内部に向かって伸びる略筒状の通気路が設けられ、該通気路は、前記呼気格納部と通気可能に連結していることを特徴とする請求項2に記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  4. 前記炭酸ガス吸収部及び前記呼気格納部内には一対の排気管と吸気管が設けられ、該排気管は、前記炭酸ガス吸収部内に排気管吸気口が設けられ、前記呼気格納部内に排気管排出口が設けられ、該排気管排出口は、該呼気格納部の底部近傍に位置し、該排気管排出口には逆止弁が設けられ、該吸気管は、前記炭酸ガス吸収部内に吸気管排出口が設けられ、前記呼気格納部内に吸気管吸気口が設けられ、該吸気管吸気口は、該炭酸ガス吸収部内と該呼気格納部内の連結部近傍に位置し、該吸気管排出口には逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  5. 前記マスク部材、前記炭酸ガス吸収部、前記呼気格納部が各々取り外し可能に連結していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  6. 前記炭酸ガス吸収部には、所定量の外気を補給するための補給孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  7. 使用者の口及び鼻を覆うマスク部材と、所定量の空気を格納可能な呼気格納部とを備え、該マスク部材及び該呼気格納部間には、使用者の呼気が通過する呼気路と、使用者の吸気が通過する吸気路とが設けられ、該呼気路には、呼気内の炭酸ガスを吸収する炭酸ガス吸収部が設けられていることを特徴とする簡易型低酸素呼吸装置。
  8. 前記呼気路及び前記吸気路はそれぞれ逆止弁が設けられ、該逆止弁は、使用者の呼気時に吸気路を閉塞し、使用者の吸気時に呼気路を閉塞することを特徴とする請求項7に記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  9. 前記炭酸ガス吸収部は、中空の略筒状体からなり、内部に二酸化炭素吸収剤が設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  10. 前記二酸化炭素吸収剤は、該筒状体頂部及び周面に間隙を設けて該筒状体内に充填され、該二酸化炭素吸収剤内には、該筒状体底部から該二酸化炭素吸収剤内部に向かって伸びる略筒状の通気路が設けられ、該通気路は、前記呼気格納部と通気可能に連結していることを特徴とする請求項9に記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  11. 前記マスク部材、前記炭酸ガス吸収部、前記呼気格納部が各々取り外し可能に連結していることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の簡易型低酸素呼吸装置。
  12. 前記炭酸ガス吸収部には、所定量の外気を補給するための補給孔が設けられていることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の簡易型低酸素呼吸装置。
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