JP2006324187A - 燃料電池システム及びその制御装置、制御方法並びにコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract


【課題】 エゼクタを用いて燃料オフガスを環流する燃料電池システムにおいて、応答特性を改善するための制御技術を提供する。
【解決手段】 本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、正圧ポートと負圧ポートと正圧ポートと負圧ポートとから供給された流体が排出される混合ポートとを有するエゼクタと、正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、燃料ガス排出口から排出された環流ガスを環流させる環流ガス路と、混合ポートから燃料ガス供給口に、元燃料ガスと環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、正圧ポートの開度を制御してエゼクタにおける元燃料ガスと環流ガスの混合比を調整する制御部とを備える。この制御部は、負圧ポートの圧力の低下に応じて、負圧による吸引力を大きくするように正圧ポートの開度を制御することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、反応ガスの一部を環流させる燃料電池システムに関する。
従来から、燃料ガスの利用効率を高めるために、燃料電池から排出されたオフガスを環流させて再利用することが提案されている。さらに、オフガスの燃料ガスへの混合にエゼクタを用いてエネルギ効率を高めることも提案されている。たとえば特許文献1には、エゼクタを操作してオフガスの環流量を制御する技術が開示されている。
特開2004−95528号公報 特開平9−213353号公報 特開2004−192845号公報 特開2004−178897号公報 特開2003−100334号公報
しかし、従来技術では、燃料電池システムの定常状態にのみ着目したレギュレータ系として制御系の設計がなされていたため、出力の変動が要求されるサーボ系としての制御性能は不十分であった。具体的には、たとえば燃料ガス供給量増大における過度の時間遅れや燃料ガス供給圧のハンチングといった応答特性上の問題が生じていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、エゼクタを用いて燃料オフガスを環流する燃料電池システムにおいて、要求出力の変動時における制御性能を向上させるための制御技術を提供することを目的とする。
本発明は、燃料電池システムを提供する。この燃料電池システムは、
燃料ガス供給口と、燃料ガス排出口と、を有する燃料電池と、
正圧で流体が供給される正圧ポートと、負圧で流体が吸引される負圧ポートと、前記正圧ポートと前記負圧ポートとから供給された流体が混合されて排出される混合ポートと、を有するエゼクタと、
前記正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
前記燃料ガス排出口から排出された環流ガスを前記負圧ポートに環流させる環流ガス路と、
前記混合ポートから前記燃料ガス供給口に、前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、
前記正圧ポートの開度を制御して、前記エゼクタにおける前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合比を調整する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記負圧による流体の吸引力を大きくするように前記正圧ポートの開度を制御することを特徴とする。
本発明の燃料電池システムでは、エゼクタの負圧ポートの圧力の低下に応じて、負圧による流体の吸引力を大きくするように正圧ポートの開度を調整して混合比が制御されるので、要求出力の変動時における混合比の制御性能を高めることができる。エゼクタの負圧ポートの圧力を制御入力とすることで混合比の制御性能を高めることができるのは、要求出力の変動時にはエゼクタの負圧ポートの圧力が変動しやすい一方、エゼクタでは負圧ポートの圧力変動に対する混合比の変動量が大きいからである。
エゼクタは、正圧ポートから導入された流体を後述するノズルから高速度で噴射して負圧を作り出すことによって負圧ポートから環流ガスを吸引して混合する。このように、環流ガスの吸引は、ノズルの先端で発生する負圧と、負圧ポートの圧力との間の圧力差によって発生するので、環流ガスの吸引量は、負圧ポートの圧力に直接依存することになる。本発明は、このようなエゼクタの物理的特性に着目し、エゼクタの負圧ポートの圧力を制御入力とすることによって混合比の制御性能を高めているのである。
なお、本明細書では、「正圧ポート」は、ノズルから高速度で流体を噴射して負圧を生成するように構成されたエゼクタのポートを意味し、常に正圧がかかっていることを意味するものではない。一方、「負圧ポート」は、生成された負圧によって流体を吸引するように構成されたエゼクタのポートを意味し、常に負圧がかかっていることを意味するものではない。
上記燃料電池システムにおいて、さらに、
前記燃料ガス供給部は、前記正圧ポートに供給される元燃料ガスの圧力と流量の少なくとも一方を制御するレギュレータバルブを備え、
前記制御部は、さらに、前記燃料電池に対する発電要求電流値に応じて、前記レギュレータバルブの開度を制御し、
前記レギュレータバルブの制御は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記開度が大きくなるように補償されているようにしても良い。
こうすれば、発電要求電流値の急激な変動によって生ずる負圧ポートの圧力低下に起因する好ましくない応答状態を緩和することができる。
本発明は、上述の燃料電池システムの他、燃料電池システムを搭載する車両、燃料電池システムの制御装置や制御方法、コンピュータプログラムといった種々の態様として構成することもできる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.本発明の実施例における燃料電池システムを備える車両の構成:
B.変形例:
A.本発明の実施例における燃料電池システムを備える車両の構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムを備える車両の概略構成図である。車両200は、電源システム120と、負荷部230と、制御部50とを備えている。電源システム120は、車両200の動力源としての電力を供給する。負荷部230は、供給された電力を車両200を駆動するための機械的動力に変換する。制御部50は、電源システム120と負荷部230とを制御する。
電源システム120は、燃料電池システム100と、2次電池126と、DC−DCコンバータ164とを備えている。負荷部230は、アクセル237と、アクセル237の踏み込み量(アクセル開度とも呼ばれる)を計測するアクセルセンサ235と、駆動回路236と、モータ231と、ギヤ機構32と、車輪34とを備えている。駆動回路236は、モータ231を駆動するための回路である。モータ231で発生した動力は、ギヤ機構32を介して車輪34に伝達される。
駆動回路236は、電源システム120から供給された直流電力を三相交流電力に変換してモータ231に供給する。供給される三相交流電力の大きさは、アクセルセンサ235からの入力(アクセル開度Wt)に応じて制御部50が制御する駆動回路236によって決定される。このように、モータ231に供給される三相交流電力の大きさが電源システム120の出力電圧には依存しないように車両システムが構成されている。
一方、燃料電池システム100の出力電流は、電源システム120の出力電圧に大きく依存する。すなわち、電源システム120の出力電圧が高くなると、燃料電池システム100の電気化学反応が抑制されて出力電流が小さくなり、電源システム120の出力電圧が低くなると、燃料電池システム100の電気化学反応が促進されて出力電流が大きくなる。電源システム120の出力電圧は、制御部50によってDC−DCコンバータ164の出力電圧を操作することによって制御される。
具体的には、制御部50は、たとえばアクセル237が大きく踏み込まれると、DC−DCコンバータ164の出力電圧を小さくする。これにより、DC−DCコンバータ164に並列に接続された燃料電池システム100の電気化学反応を促進して出力電流を大きくすることができる。制御部50は、さらに、促進された電気化学反応を維持させるために、後述するように燃料電池システム100における反応ガスの供給量も増大させる。
制御部50は、燃料電池システム100と、DC−DCコンバータ164と、駆動回路236とに電気的に接続されており、これらの回路の制御を含む各種の制御を実行する。制御部50の各種の制御動作は、制御部50に内蔵されている図示しないメモリ内に格納されたコンピュータプログラムを、制御部50が実行することによって実現される。このメモリとしては、ROMやハードディスクなどの種々の記録媒体を利用することが可能である。
図2は、本発明の実施例における燃料電池システム100の構成を示すブロック図である。燃料電池システム100は、燃料電池スタック10と、混合ガス循環系統20と、空気供給系統30と、水素ガス供給系統40と、水素ガス圧力計測センサP1と、オフガス圧力計測センサP2と、制御部50とを備える。燃料電池スタック10は、図示しない燃料電池セルを複数積層したスタック構造を有する固体高分子電解質型の燃料電池である。
制御部50は、空気供給系統30、水素ガス供給系統40、および混合ガス循環系統20を制御するとともに、水素ガス圧力計測センサP1およびオフガス圧力計測センサP2を用いて水素ガスやアノードオフガスの圧力を計測することができる。
空気供給系統30は、燃料電池内空気流路35に加湿された空気を供給するための系統である。空気供給系統30は、外気を吸入するブロワ31と、吸入された空気を加湿する加湿器39と、この加湿された空気を燃料電池内空気流路35に供給する加湿空気供給配管34と、燃料電池内空気流路35から排気するための排気管36とを備える。
水素ガス供給系統40は、水素ガスを貯蔵する水素タンク42と、混合ガス循環系統20への水素ガスの供給圧力を制御するレギュレータバルブ41とを備える。レギュレータバルブ41は、混合ガス循環系統20への水素の供給圧力を調整するレギュレータとして機能している。
混合ガス循環系統20は、エゼクタ60と、混合ガス供給配管24と、排ガス配管26と、気液分離部29と、パージ弁28とを備える。エゼクタ60は、水素ガス供給系統40から供給される水素ガスと、燃料電池スタック10から排出されたアノードオフガスとを混合させる。混合ガス供給配管24は、水素ガスとアノードオフガスの混合ガスを燃料電池内水素流路25に供給する。排ガス配管26は、燃料電池内水素流路25から排出された混合ガスを気液分離部29に供給する。気液分離部29は、アノードオフガスから水を分離してパージ弁28に供給する。パージ弁28は、アノードオフガスの一部を混合ガス循環系統20から外部に排出するための弁である。
水素ガス圧力計測センサP1は、水素ガス供給系統40からエゼクタ60に供給される水素ガスの圧力計測に用いられる。オフガス圧力計測センサP2は、エゼクタ60に供給されるアノードオフガスの圧力計測に用いられる。なお、本実施例では、水素ガスが特許請求の範囲における「燃料ガス」に相当する。
図3は、本発明の実施例におけるエゼクタ60の内部構造を示す説明図である。エゼクタ60は、オフガス吸気ポート61Pinと混合ガス排気ポート61Poutとを有するハウジング61と、水素ガス吸気ポート62Pとノズル開口部62Nとを有するノズル部62と、ノズル開口部62Nの開口量を調整するニードル63と、ニードル63を駆動するアクチュエータ70とを備えている。水素ガス圧力計測センサP1とオフガス圧力計測センサP2は、それぞれ水素ガス吸気ポート62Pとオフガス吸気ポート61Pinの近傍に装備され、これらのポートの圧力を計測することができる。
エゼクタ60は、水素ガス供給系統40から供給された水素ガスと、気液分離部29から供給されたアノードオフガスとを混合する。この混合は、ノズル開口部62Nから高速に吐出される水素ガスの高速流の中に、気液分離部29から供給されたアノードオフガスが吸い込まれることによって行われる。この吸引は、ノズル開口部62Nから高速に吐出された水素ガスの圧力ポテンシャルエネルギの低下に起因して生ずる。この圧力ポテンシャルエネルギの低下は、水素ガス流の運動エネルギの増大と、流れ場におけるエネルギ保存の法則(ベルヌーイの定理)によるものである。
エゼクタ60は、レギュレータバルブ41で圧力調整がなされた水素ガスの流速を操作することによって負圧を調整し、これによりアノードオフガスの吸引量を調節する。水素ガスの流速の調整は、アクチュエータ70でニードル63を駆動して、ノズル開口部62Nの開口量を調節することによって実現される。エゼクタ60は、ノズル開口部62Nの開口量を全開状態とすると、水素ガスの流速低下によって負圧が消滅しアノードオフガスの吸引量がゼロになるように構成されている。
図4は、本発明の実施例における水素ガスとアノードオフガスの混合ガスの供給量を制御するためのルーチンを示すフローチャートである。水素ガスとアノードオフガスの混合ガスの供給は、レギュレータバルブ41のバルブ開度とエゼクタ60のノズル開口部62Nの開口量とを操作することによって制御部50(図2)によって制御される。
ステップS100では、制御部50は、発電電流指令値を算出する。発電電流指令値は、アクセル開度Wt(図1)に応じて、図示しないマップに基づいて決定される。ステップS200では、制御部50は、発電電流指令値に応じて水素供給量目標値を算出する。水素供給量目標値は、発電電流指令値の出力電流を維持させるために、水素ガス供給系統40(図2)からエゼクタ60に供給されるべき水素ガスの供給流量の目標値である。
ステップS300では、制御部50は、オフガス循環量目標値を算出する。オフガス循環量目標値は、燃料電池スタック10の排ガス配管26からエゼクタ60に供給されるアノードオフガス流量の目標値である。オフガス循環量目標値は、たとえば水素ガスとアノードオフガスの流量比を固定値としている場合には、水素ガスの流量に応じて一義的に定めることができる。
ステップS400では、制御部50は、各ポートの圧力を計測する。具体的には、水素ガス吸気ポート62Pおよびオフガス吸気ポート61Pinの圧力が、それぞれ水素ガス圧力計測センサP1とオフガス圧力計測センサP2とを用いて計測される。
ステップS500では、制御部50は、エゼクタ開度指令値および水素供給ポートの圧力目標値を算出する。エゼクタ開度指令値および水素供給ポートの圧力目標値は、水素供給量およびオフガス循環量が、それぞれの算出された目標値となるように推定された値である。エゼクタ開度指令値および水素供給ポートの圧力目標値は、計測されたオフガス吸気ポート61Pinの圧力に応じて、図示しないマップに基づいて算出される。
エゼクタ開度指令値がオフガス吸気ポート61Pinの圧力に基づいて算出されるのは、オフガス循環量が、オフガス吸気ポート61Pinの圧力に応じて大きく変動することを考慮したものである。かかる変動が生ずるのは、オフガスの循環がエゼクタ60(図3)のノズル開口部62Nの先端で発生する負圧と、オフガス吸気ポート61Pinの圧力との間の圧力差によって発生するからである。
一方、水素供給ポートの圧力目標値がエゼクタ開度指令値と同時に算出されるのは、水素ガス供給系統40(図2)からエゼクタ60に供給される水素ガスの供給流量がエゼクタ開度に応じて大きく変動するからである。換言すれば、水素ガスの供給流量は、水素供給ポートの圧力とエゼクタ開度によって変動する圧力損失によって決定されるので、結果的に水素供給ポートの圧力とエゼクタ開度とが有機的な関係を有することになるからである。
具体的には、たとえばオフガス吸気ポート61Pinの圧力が低いときには、エゼクタ開度を比較的に小さくして、ノズル開口部62Nの先端で発生する負圧を大きくしなければオフガス循環量を維持することができない。一方、エゼクタ開度を比較的に小さくすると、水素ガス吸気ポート62Pから混合ガス排気ポート61Poutへの圧力損失が大きくなるため、水素ガス吸気ポート62Pの圧力を高くしなければ水素ガスの供給流量も負圧も維持することができなくなる場合がある。
本実施例は、このようなエゼクタ60の物理的特性を考慮して、オフガス吸気ポート61Pinの圧力に基づいて、水素供給ポートの圧力とエゼクタ開度とを一体として操作するように構成されている。これにより、制御部50は、水素供給量目標値とオフガス循環量目標値と達成させることができるように構成されている。
ステップS600では、制御部50は、レギュレータバルブ開度指令値を算出する。レギュレータバルブ開度指令値は、計測された水素ガス吸気ポート62Pの圧力に応じて、水素供給ポートの圧力が算出された水素供給ポートの圧力目標値に近づくように算出された値である。
ステップS700では、制御部50は、エゼクタ開度を操作する。エゼクタ開度の操作は、制御部50がアクチュエータ70を操作してニードル63を駆動し、ノズル開口部62Nの開口量がエゼクタ開度指令値に近づくように調整することによって行われる。
ステップS800では、制御部50は、レギュレータバルブ41を操作する。レギュレータバルブ41は、水素ガス圧力計測センサP1の計測値と水素供給ポートの圧力目標値の偏差に応じたフィードバック制御として処理される。これにより、水素供給ポートの圧力が圧力目標値に近づけられることになる。
ステップS100〜ステップS800の処理は、所定の制御クロック(たとえば0.1秒)で繰り返される。これにより、燃料電池システム100は、アクセル開度に応じて適切な電力を出力することができる。
このように、本実施例では、オフガス吸気ポート61Pinの圧力に応じて、エゼクタ開度指令値および水素供給ポートの圧力目標値が一体として算出されるので、従来は両立させて可変制御することが困難であった元燃料ガスの供給量と環流ガスの供給量の双方を好ましい応答特性で可変制御することができる。
具体的には、エゼクタ60とレギュレータバルブ41とを別個に制御していた従来技術において発生していた以下のような好ましくない応答状態を抑制して応答特性を改善することができる。すなわち、
(1)発電要求電流値の急激な増大に対して、レギュレータバルブ開度が大きくされる。これにより、エゼクタは、元燃料ガスと環流ガスの双方の供給量を増大させる。環流ガスの供給量が増大するのは、元燃料ガスの流量増大に起因する流速の高速化によって負圧が増大するからである。
(2)燃料電池への混合ガスの供給量は増大するが、燃料電池からの環流ガスの排出量は一定の時間遅れをもって増大する。加えて、出力電力の増大に応じて燃料電池スタック10内部で吸収される水素量も増加する。このため、エゼクタの負圧ポートの圧力が一時的に低下して、環流ガスの供給量が減少することになる。これにより、燃料電池スタック10への反応ガスの供給と燃料電池スタック10からのオフガスの排出の双方が少なくなるため、燃料電池スタック10内部に水素分圧が低下した反応ガスが滞留しやすくなることになる。
(3)一方、エゼクタの負圧ポートの圧力の低下に起因する環流量の減少を抑制するために、エゼクタの正圧ポートの開度を小さくして流速を増大させると、正圧ポートの流路抵抗の増大によって元燃料ガスの供給量の減少を招く。このように、従来は、発電要求電流値の急激な増大に応じて元燃料ガスの供給量と環流ガスの供給量の双方を安定して増大させることが困難であった。
B.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
B−1.上記実施例では、エゼクタへの燃料ガスの供給は、燃料ガスの供給圧力を調整するレギュレータバルブを用いて行われているが、たとえば燃料ガスの供給流量を調整するレギュレータバルブを用いて行うようにしても良い。本発明では、エゼクタへの燃料ガスの供給は、燃料ガスの圧力と流量の少なくとも一方を制御するレギュレータバルブを用いて行われれば良い。
B−2.上記実施例では、オフガス吸気ポート61Pinの圧力に応じて、エゼクタ開度指令値および水素供給ポートの圧力目標値が算出されているが、たとえば水素供給ポートの圧力目標値の代わりにレギュレータバルブの開度を直接算出するようにしても良い。一般に、レギュレータバルブの制御は、負圧ポートの圧力の低下に応じて、開度が大きくなるように補償されていれば良い。なお、「オフガス吸気ポート61Pin」は、特許請求の範囲における「負圧ポート」に相当する。
B−3.上記実施例では、オフガス吸気ポート61Pinの圧力に応じて、エゼクタおよびレギュレータバルブが一体として制御されているが、たとえばエゼクタ開度のみをオフガス吸気ポート61Pinの圧力と水素ガス吸気ポート62Pの圧力とに応じて、両者の差圧が大きくなるように制御するように構成しても良い。こうすれば、簡易な制御則で燃料電池スタック10内部への水素分圧が低下した反応ガスの滞留を抑制することができる。
B−4.上記実施例では、本願発明は、車両に搭載された燃料電池システムとして構成されているが、たとえば住宅や工場施設といった固定施設に電力を供給する燃料電池システムにも適用することができる。
本発明の一実施例としての燃料電池システムを備える車両の概略構成図。 本発明の実施例における燃料電池システム100の構成を示すブロック図図。 本発明の実施例におけるエゼクタ60の内部構造を示す説明図。 本発明の実施例における水素ガスとアノードオフガスの混合ガスの供給量を制御するためのルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
10…燃料電池スタック
20…混合ガス循環系統
24…混合ガス供給配管
25…燃料電池内水素流路
26…排ガス配管
28…パージ弁
29…気液分離部
30…空気供給系統
31…ブロワ
32…ギヤ機構
34…加湿空気供給配管
34…車輪
35…燃料電池内空気流路
36…排気管
39…加湿器
40…水素ガス供給系統
41…レギュレータバルブ
42…水素タンク
50…制御部
60…エゼクタ
61…ハウジング
61Pin…オフガス吸気ポート
61Pout…混合ガス排気ポート
62…ノズル部
62N…ノズル開口部
62P…水素ガス吸気ポート
63…ニードル
70…アクチュエータ
100…燃料電池システム
120…電源システム
164…DCコンバータ
200…車両
230…負荷部
231…モータ
235…アクセルセンサ
236…駆動回路
237…アクセル
P1…水素ガス圧力計測センサ
P2…オフガス圧力計測センサ

Claims (5)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料ガス供給口と、燃料ガス排出口と、を有する燃料電池と、
    正圧で流体が供給される正圧ポートと、負圧で流体が吸引される負圧ポートと、前記正圧ポートと前記負圧ポートとから供給された流体が混合されて排出される混合ポートと、を有するエゼクタと、
    前記正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料ガス排出口から排出された環流ガスを前記負圧ポートに環流させる環流ガス路と、
    前記混合ポートから前記燃料ガス供給口に、前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、
    前記正圧ポートの開度を制御して、前記エゼクタにおける前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合比を調整する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記負圧による流体の吸引力を大きくするように前記正圧ポートの開度を制御することを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記燃料ガス供給部は、前記正圧ポートに供給される元燃料ガスの圧力と流量の少なくとも一方を制御するレギュレータバルブを備え、
    前記制御部は、さらに、前記燃料電池に対する発電要求電流値に応じて、前記レギュレータバルブの開度を制御し、
    前記レギュレータバルブの制御は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記開度が大きくなるように補償されている、燃料電池システム。
  3. 燃料電池システムの制御装置であって、
    前記燃料電池システムは、
    燃料ガス供給口と、燃料ガス排出口と、を有する燃料電池と、
    正圧で流体が供給される正圧ポートと、負圧で流体が吸引される負圧ポートと、前記正圧ポートと前記負圧ポートとから供給された流体が混合されて排出される混合ポートと、を有するエゼクタと、
    前記正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料ガス排出口から排出された環流ガスを前記負圧ポートに環流させる環流ガス路と、
    前記混合ポートから前記燃料ガス供給口に、前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記正圧ポートの開度を制御して、前記エゼクタにおける前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合比を調整する制御部を備え、
    前記制御部は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記負圧による流体の吸引力を大きくするように前記正圧ポートの開度を制御することを特徴とする、制御装置。
  4. 燃料電池システムの制御方法であって、
    (a)燃料ガス供給口および燃料ガス排出口を有する燃料電池と、正圧で流体が供給される正圧ポートと負圧で流体が吸引される負圧ポートと前記正圧ポートと前記負圧ポートとから供給された流体が混合されて排出される混合ポートとを有するエゼクタと、前記正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、前記燃料ガス排出口から排出された環流ガスを前記負圧ポートに環流させる環流ガス路と、前記混合ポートから前記燃料ガス供給口に前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、を準備する工程と、
    (b)前記正圧ポートの開度を制御して、前記エゼクタにおける前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合比を調整する工程と、
    を備え、
    前記工程(b)は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記負圧による流体の吸引力を大きくするように前記正圧ポートの開度を制御する工程を含むことを特徴とする、制御方法。
  5. 燃料電池システムの制御をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記燃料電池システムは、
    燃料ガス供給口と、燃料ガス排出口と、を有する燃料電池と、
    正圧で流体が供給される正圧ポートと、負圧で流体が吸引される負圧ポートと、前記正圧ポートと前記負圧ポートとから供給された流体が混合されて排出される混合ポートと、を有するエゼクタと、
    前記正圧ポートに元燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料ガス排出口から排出された環流ガスを前記負圧ポートに環流させる環流ガス路と、
    前記混合ポートから前記燃料ガス供給口に、前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合ガスを供給する混合ガス供給路と、
    を備え、
    前記コンピュータプログラムは、前記正圧ポートの開度を制御して、前記エゼクタにおける前記元燃料ガスと前記環流ガスの混合比を調整する機能を前記コンピュータに実現させるプログラムを備え、
    前記機能は、前記負圧ポートの圧力の低下に応じて、前記負圧による流体の吸引力を大きくするように前記正圧ポートの開度を制御することを特徴とする、コンピュータプログラム。
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