JP2006323942A - 楽曲再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】FM多重放送で放送中の気に入った楽曲を簡単な操作で自己の装置内にある楽曲データに基づいて再生させる。
【解決手段】FM多重放送受信手段と、リッピングした楽曲データを保管する楽曲データベースと、楽曲データを音に再生させる楽曲再生手段と、入出力手段と、制御手段とを備えて構成する。制御手段は入出力手段より指示を受けてFM多重放送受信手段で受信中の楽曲の楽曲情報をFM多重放送受信手段の文字情報から取得し、その楽曲情報に対応する楽曲データが楽曲データベースに存在するか検索する。存在した場合にはその楽曲データを抽出して楽曲再生手段にて直ちに再生させる。
【選択図】図1
【解決手段】FM多重放送受信手段と、リッピングした楽曲データを保管する楽曲データベースと、楽曲データを音に再生させる楽曲再生手段と、入出力手段と、制御手段とを備えて構成する。制御手段は入出力手段より指示を受けてFM多重放送受信手段で受信中の楽曲の楽曲情報をFM多重放送受信手段の文字情報から取得し、その楽曲情報に対応する楽曲データが楽曲データベースに存在するか検索する。存在した場合にはその楽曲データを抽出して楽曲再生手段にて直ちに再生させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、FM多重放送で放送中の楽曲に気に入ったものがあった場合に、その楽曲を自己の装置内にある楽曲データに基づいて速やかに再生させる楽曲再生装置に関する。
FM放送のステレオ音声信号より少し高い周波数に文字情報をディジタル形式で重畳し
て送信するFM多重放送が開始されている。送信される文字情報にはニュース、天気予報
、交通情報、株式市況等があり、対応オーディオ機器で放送を受信するとディスプレイにそれら情報が文字で表示される。
て送信するFM多重放送が開始されている。送信される文字情報にはニュース、天気予報
、交通情報、株式市況等があり、対応オーディオ機器で放送を受信するとディスプレイにそれら情報が文字で表示される。
また、FM多重放送では様々な楽曲が良質なステレオ音声で放送されることから車両の運転中にFM多重放送から流れる楽曲を聴いて楽しむドライバも多い。そうしたFM多重放送から流れる楽曲を聴いていると、“あ、この曲いいな" と気に入る楽曲に出会うことがある。そうした場合、ドライバはその楽曲を再生するための楽曲データを入手したいと考えたり、あるいはそれがリッピングにより既に入手してある楽曲であったりすると直ぐに再生してもう一度聴きたいと考えることがある。
FM多重放送では流れている曲の曲名やアーティスト名等の楽曲情報が文字情報で送信されており、対応オーディオ機器を使用すればそれらをディスプレイに表示させたりメモリに記録させたりすることができる。しかし、もう一度聴きたいと思って楽曲情報を記録したとしても、その楽曲データが自己の装置内に存在するか否かを確認する操作や再生操作を運転しながら行なうことには安全上の問題がある。また、楽曲データが存在せず、新たに入手したいと考えた場合の入手操作は、運転中では尚更危険を伴う。
特開昭60−77218号公報
中澤良充 :"CD−ROMによるソフトウェア流通技術"、電子情報通信学会信学技報ISEC94-22、pp.41-46 (1994)
Steve R. White, Liam D. Commerford :"ABYSS:A Trusted Architecture for Software Protection"、Proc. IEEE Sympo. on Security and Privacy、pp.38-51、1987
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その課題は、FM多重放送で放送中の楽曲に気に入ったものがあった場合に、その楽曲を自己の装置内にある楽曲データに基づいて簡単な操作で速やかに再生させることのできる楽曲再生装置を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、FM多重放送受信手段と、リッピングした楽曲データを保管する楽曲データベースを記憶する記憶手段と、楽曲データを音声に再生させる楽曲再生手段と、入出力手段と、制御手段とを備えた楽曲再生装置であって、その制御手段は入出力手段を介して指示を受けた場合には、FM多重放送受信手段にて受信中の楽曲の楽曲情報をFM多重放送受信手段から取得してその楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データが楽曲データベースに存在するか検索し、存在した場合にはその楽曲データを抽出して前記楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする楽曲再生装置である。
このような構成の楽曲再生装置によれば、FM多重放送で流れている楽曲の中に気に入った楽曲があった場合、ユーザの簡単な指示操作のみでその楽曲の楽曲情報が文字放送から入手される。そして、入手された楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データの存在が調べられ、存在する場合には直ちに再生が実行される。従って、ユーザは極めて簡単な操作をするのみで、放送中の気に入った楽曲を自己のリッピングした楽曲データに基づいて再生させることができるという効果を奏する。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の楽曲再生装置であって、楽曲再生装置は楽曲ライセンス管理装置(14)を更に備え、また前記楽曲データベースは楽曲ライセンス管理装置により再生可と判断された場合のみ再生を受けることができる管理された楽曲データを更に保管し、前記記憶手段は楽曲ライセンス管理装置によりその管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスの有無を記憶する再生ライセンス・データベースを更に備え、前記制御手段はFM多重放送受信手段から取得した楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データが楽曲データベースに存在しなかった場合には、その楽曲情報に対応する管理された楽曲データが楽曲データベースに存在するか調べ、存在した場合にはその管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスが再生ライセンス・データベースに存在するか調べ、存在した場合には楽曲ライセンス管理装置に対してその管理された楽曲データの再生の可否判断を求め、その求めに応じて楽曲ライセンス管理装置がその管理された楽曲データを楽曲再生手段にて再生できる形式に変換したならばその楽曲データを受け取って楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする。
このような構成の楽曲再生装置によれば、FM多重放送で流れている楽曲の中に気に入った楽曲があった場合、ユーザの簡単な指示操作のみでその楽曲の楽曲情報が文字放送から入手される。そして、入手された楽曲情報に対応するリッピングされた楽曲データの存在が調べられ、存在しなかった場合には更にその楽曲情報に対応する管理された楽曲データ、及びその管理された楽曲データを再生するための再生ライセンスの存在が調べられる。そして、両者が存在する場合には直ちにその管理された楽曲データに基づいて再生が実行される。従って、ユーザは極めて簡単な操作をするのみで、放送中の気に入った楽曲を管理された楽曲データに基づいて再生させることができるという効果を奏する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の楽曲再生装置であって、楽曲再生装置は通信手段を更に備え、前記制御手段はFM多重放送受信手段から取得した楽曲情報に対応する管理された楽曲データが楽曲データベースに存在しなかった場合には、通信手段を介してその管理された楽曲データを入手可能な音楽配信サイトにアクセスしてその管理された楽曲データを入手し、その管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスが再生ライセンス・データベースに存在しなかった場合には更にその再生ライセンスを供与する音楽配信サイトに通信手段を介してアクセスして再生ライセンスを取得し、その上で楽曲ライセンス管理装置に対して入手した管理された楽曲データの再生の可否判断を求め、その求めに応じて楽曲ライセンス管理装置がその管理された楽曲データを楽曲再生手段にて再生できる形式に変換したならばその楽曲データを受け取って楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする。
このような構成の楽曲再生装置によれば、文字放送から入手した楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データも管理された楽曲データも存在しなかった場合には、管理された楽曲データが入手される。更にその管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスの存在が調べられ、存在しない場合にはその再生ライセンスも取得される。その上で入手した管理された楽曲データに基づいて再生が実行に移される。従って、放送中の楽曲に気に入ったものがあった場合、ユーザは極めて簡単な操作をするのみで、対応するリッピングした楽曲データも管理された楽曲データも、更にはそれを再生する再生ライセンスも存在しない場合であってもその楽曲の再生を行なわせることができるという効果を奏する。
以下、本発明に係る楽曲再生装置の一実施形態を図面を参照して詳しく説明する。図1はその楽曲再生装置の構成をブロック図で示したものである。本実施形態の楽曲再生装置1は、制御回路2、表示装置3、タッチパネル4、音声認識装置6、音声出力装置7、磁気ディスク装置(以下、HDDという。)8、FM多重放送受信機9、D/A変換器11、アンプ12、スピーカ13、楽曲ライセンス管理装置14、通信装置15を備えて構成される。
制御回路2は楽曲再生装置1の全体動作を制御するもので、マイクロコンピュータを主体に構成されており内部には周知のCPU、RAM、ROM、これらを接続するバスライン、電源回路等を備える。制御回路2はHDD8に記憶されたプログラムにより動作し、制御手段として機能する。
表示装置3は制御回路2からの出力情報を表示するためのもので、例えばカラー液晶ディスプレイで構成される。タッチパネル4は制御回路2にコマンドやデータを入力するためのものである。タッチパネル4は表示装置3の表示画面上に取り付けられており、表示装置3とタッチパネル4とは組み合わせてタッチパネル付き表示装置5として機能する。音声認識装置6は、マイク6aを介して音声で制御回路2にコマンドやデータを入力するためのものである。音声出力装置7は制御回路2からの出力情報をスピーカ7aより音声で知らせるためのものである。タッチパネル付き表示装置5、音声認識装置6、マイク6a、音声出力装置7、スピーカ7aとが入出力手段に相当する。
HDD8は記憶手段に相当し、制御回路2を動作させて本発明特有の機能を発揮させるプログラムと、楽曲データベース、再生ライセンス・データベースが格納されている。楽曲データベースにはリッピングした楽曲データと管理された楽曲データとが保管されている。リッピングした楽曲データとは、音楽CDに記録されているディジタル形式の音声データを抽出してパソコンで処理できるようなファイル形式に変換したり、インターネット等を介して所定の音楽配信サイトからダウンロードして取り込んだりした楽曲データのことを指す。管理された楽曲データと再生ライセンス・データベースについては後で説明する。
FM多重放送受信機9はFM多重放送受信手段に相当し、FM多重放送を聴くためのオーディオ機器である。FM多重放送は音声信号に合わせて文字情報を同時に送信しているFMラジオ放送のことであり、1994年の電波監理審議会の実用化答申を受けて1996年にサービスが開始された。FM放送のステレオ音声信号より少し高い周波数にディジタル化した文字情報を重畳して送信している。送信される文字情報にはニュース、天気予報、交通情報などがある。音楽放送番組の場合には流れている曲の曲名やアーティスト名などの楽曲情報が文字情報にて送信される。楽曲情報はディジタル形式で送信されているのでディスプレイに表示させたり記憶装置に記憶させたりすることができる。本実施形態では、ユーザが入力手段を操作することにより放送中の楽曲の楽曲情報を制御回路2が読み込めるようになっている。
D/A変換器11、アンプ12、スピーカ13は、楽曲データベースにディジタル形式で記憶された楽曲データを音に再生するためのものである。楽曲再生手段はこれらの装置と制御回路2により構成される。D/A変換器11は制御回路2から出力されるディジタル楽曲データをアナログ電圧に変換してアンプ12に供給する。アンプ12はアナログ電圧を増幅してスピーカ13に供給する。これによりディジタルな楽曲データが音声で再生される。なお、FM多重放送受信機9が出力するアナログ音声もアンプ12に供給されてスピーカ13より音声で放送される。
楽曲ライセンス管理装置14は、管理された楽曲データを再生する再生ライセンスの有無をチェックし、再生ライセンスが存在する場合にはその管理された楽曲データを再生できるデータ形式に変換する装置である。楽曲ライセンス管理装置14については後で更に説明する。
通信装置15は、無線又は有線によりインターネット20に接続するためのものである。音楽配信サイト21から楽曲データや管理された楽曲データをダウンロードしたり、管理された楽曲データを再生する再生ライセンスを取得したりする場合などに使用される。
次に、このような構成の下でユーザがFM多重放送で放送中の気に入った楽曲を、自己の装置が保有する楽曲データ中から探して再生させる場合の楽曲再生装置1の制御について説明する。
図2は、その再生をさせる場合の楽曲再生装置1の制御フローを示したものである。この制御フローは制御回路2で実行される。この制御フローは、ユーザがFM多重放送で音楽番組を聴いている途中で、“あ、この曲いいな" と気に入った楽曲に出会い、同じ楽曲を自分の楽曲データベースの中から探して再生したいと考えた場合に開始される。
再生するためには、楽曲の名称、アーティスト名等の楽曲情報によりその楽曲を特定し、特定した楽曲に対応するディジタルな楽曲データを自己の楽曲データベースから抽出して再生する必要がある。そこで最初のステップS1では、FM多重放送で放送中の楽曲の楽曲情報の入手とその再生の指示を受ける。ユーザはタッチパネル4の操作、又は音声認識装置6を介した音声入力により楽曲情報の入手と再生の指示を行なう。なお、ステップS1の枠外の指差しマークはユーザの操作を伴うことを表わしている(以下、同じ)。
楽曲情報の入手と再生の指示を受けると、制御回路2はFM多重放送受信機9より放送中の楽曲の楽曲情報を取得する(ステップS2)。先に説明したようにFM多重放送による楽曲の放送中には、流れている曲の曲名やアーティスト名などの楽曲情報がディジタル情報で提供されている。制御回路2はその楽曲情報を入手して一時記憶する。
続くステップS3では、制御回路2は入手した楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データを楽曲データベース内で検索し、楽曲データが存在するか否かをチェックする(ステップS4)。存在したならばステップS5に移りその楽曲データを抽出する。楽曲データにはD/A変換してアナログの音声信号に変換されるディジタルなデータの他に、その楽曲の曲名、アーティスト名、再生時間、再生速度等の情報も含まれている。制御回路2は、抽出した楽曲データ中のアナログの音声信号に変換されるディジタルなデータをその再生速度に従って順次、D/A変換器11に出力して音声に変換させる。これによりユーザの指示した楽曲の再生が行なわれる(ステップS6)。
ステップS4においてリッピングした楽曲データが楽曲データベースに存在していなかった場合にはステップS7に移る。ステップS7と次のステップS8では、入手した楽曲情報に対応する管理された楽曲データを楽曲データベース内で検出し、データが存在するかチェックを行なう。
ここで、本明細書で使用している管理された楽曲データについて説明する。一般に楽曲データのようなディジタル情報(広義にはソフトウェア)は、従来の有体物製品とは異なり複製が容易で複製費用も殆ど無視できるほど小さい上、複製したものを相手に渡しても自分の所有していたディジタル情報はなくならないという性質を持つ。このためディジタル情報(ソフトウェア)の販売、流通には不法な複製を防止するための様々な工夫がなされている。
リッピングにより楽曲データベースに格納された楽曲データは、それが不法なリッピング操作によって得られたものでない限りユーザはその楽曲データを何回でも自由に再生させることができる。リッピングで得られた楽曲データは、通常、MP3(MPEG1 Audio Layer-3)やWMA(Windows(R) Media Audio)(登録商標)等に代表される音声圧縮技術を利用して圧縮記録されたものである。このように圧縮された形式の楽曲データはその圧縮を解いたり、圧縮データのまま再生できる楽曲再生装置を用いたりすることで元の音質と同等の音質で再生させることができる。
音楽CDやダウンロードによる音声圧縮された楽曲データの販売では不法な複製を完全に防止することが困難であることから、これらに代わる楽曲データの流通システムが種々提案されている。有力な考えとして楽曲データのようなディジタル情報(ソフトウェア)を情報財本体と使用ライセンス(実行権)とに分けて別々に流通させる考えがある。ここで、情報財とは商品としてのディジタル情報を意味し、楽曲データの場合にはアナログ音声に変換するためにD/A変換器に出力されるディジタルデータと、楽曲名、アーティスト名、再生時間、再生速度等の楽曲情報とがそれに相当する。一方、使用ライセンスとは、その情報財本体を使用するライセンスを意味する。
情報財本体と使用ライセンスとに分けて流通させるシステムでは、情報財本体の複製自体は自由でありその入手、配布、複製に対しては対価は要求されない。ユーザは情報財本体を任意の流通経路から自由に無料で入手できる。情報財本体の生産者や友人等の任意の経路で入手してよい。但し、その情報財本体は暗号化されていて特殊なソフトウェアを使用して復号したり、特殊なハードウェアを使用したりしないと利用できないようにされている。
ユーザは、情報財本体を任意の経路で入手した後、更に情報財提供者、対価を得る権利者等からその情報財を使用する使用ライセンスを得る必要がある。使用ライセンスの供給経路も様々で、情報財本体と同時あるいは別に供給される。ユーザが入手した情報財を使用する際には、情報財とその使用ライセンスを特殊なソフトウェアを搭載した装置に入力したり、あるいは特殊なハードウェア構成を持つ装置に入力したりする。そして、それらの特殊なソフトウェアあるいはハードウェアにより入力した情報財を一般に利用できるデータ形式に変換してもらう。あるいは再生してもらう。情報財の使用に対する対価は、使用ライセンスの入手の際に支払ったり使用ライセンス取得後における使用実績に応じて後払いしたりする仕組みになっている。
このようにしてディジタル情報を情報財本体と使用ライセンスとに分けて流通させる具体的システムの例としては、例えば「超流通」と呼ばれる流通システムがある(特許文献1参照)。超流通システムは、ディジタル情報を所有することに対価を支払うのではなく使用実績に対して料金を支払う仕組みになっている。商品としての情報財(ディジタル情報)を流通させるにはその製造者、所有者、対価を得るべき者のリスト、原価、流通コスト、マージン、減価償却などの情報が必要であり、これら情報は「流通ラベル」と呼ばれる。超流通システムにおける流通ラベルは「超流通ラベル」と呼ばれる。
超流通ラベルには流通対象であるディジタル情報の識別子、対価を得るべき権利者のリスト、課金情報などの情報が書き込まれている。超流通ラベルは識別子によりディジタル情報に不可分の形でリンクさせられており、情報財であるディジタル情報(超流通では超流通コンテンツと呼ばれる。)に電子的に添付されている。超流通コンテンツを処理するハードウェアは超流通ラベルリーダを持つ。超流通ラベルリーダは超流通ラベルを解釈し、その記載条件に従って超流通コンテンツの利用を制御し使用記録を作成する。この使用記録が権利者によって回収されて料金が精算される。超流通ラベルは前述した使用ライセンス(実行権)に相当すると考えられるが、超流通ラベルは超流通コンテンツに添付されており超流通ラベルの入手に対する対価は無料である。その代わり、超流通コンテンツを使用した後でその使用実績に対して対価が発生する仕組みとなっている。
別の流通システムとして、CD−ROMとパスワードを組み合わせたシステムが提案されている(非特許文献1参照)。CD−ROMには複数の暗号化されたディジタル情報(ソフトウェア)が格納してあり、無料または極めて低価格であらかじめユーザの手元に届けておかれる。ユーザは暗号化されたディジタル情報を自分の計算機にインストールする際、復号に用いるパスワードを料金の支払いと引換えに入手する。パスワードの入手には電話やパソコンネットワークが利用される。この流通システムではパスワードの入手が使用ライセンス(実行権)の入手に当たる。インストールのためのパスワードは、ユーザの計算機に固有な情報(例えば、ハードディスクのフォーマット情報など)を使って、同じものでは他の計算機にはインストールできないようにしてある。この流通システムの場合、ディジタル情報は暗号化されているのでCD−ROMの代わりにインターネット等を介して配信しておくこともできると考えられる。
更に別の流通システムとして、暗号と物理的防御機構と電子的に処理される実行権 (Right To Execute:RTE)を組み合わせたシステムも提案されている(非特許文献2参照)。暗号化されたディジタル情報(ソフトウェア)自体は任意の流通経路から無料で入手される。ユーザは、予めそのソフトウェアに対応する実行権(RTE)を購入し、計算機内の物理的に保護されたプロセッサにインストールしなければならず、この点が超流通システムと異なる。実行権(RTE)はトークンカードと呼ばれる物理的に保護された媒体や通信回線を利用して入手される。あるソフトウェアに対応する実行権(RTE)をインストールした計算機では、そのソフトウェアを自由に利用できる。
本題に戻り、本実施形態で使用している管理された楽曲データの用語は、上述したような情報財本体と使用ライセンス(実行権)とを分けて別々に流通させる流通システムにおける情報財本体を意味する。前述した超流通システムにおける超流通コンテンツ、暗号化されたディジタル情報(ソフトウェア)がそれに相当する。本実施形態では楽曲を扱っているので、情報財としての超流通コンテンツあるいはディジタル情報(ソフトウェア)に対応するものは楽曲データである。
この管理された楽曲データは通信装置15等を介して予め無料で入手して楽曲データベースに記憶させておく。従って、図2のステップS8ではステップS2で入手した楽曲情報に対応する管理された楽曲データを楽曲データベース内で検索し、その存在の有無をチェックする。存在する場合は直ちにステップS9に移り、存在しない場合には図3のステップS15に移る。
ステップS15では存在しなかった管理された楽曲データを入手するか否かをユーザに問い合わせる。問い合わせ文章を表示装置3に表示しタッチパネル4を介してユーザの回答を得る。表示装置3とタッチパネル4の代わりに音声出力装置7により音声で問い合わせを行ない、音声認識装置6を介した音声入力により回答を受けてもよい。入手しないとの回答であった場合にはそのまま終了する。入手するとの回答であった場合にはステップS16に移りその管理された楽曲データの入手を行なう。入手は通信装置15を介して音楽配信サイト21にアクセスして入手する。音楽配信サイトのアドレスは予めHDD8に記憶させておく。こうして入手した管理された楽曲データは楽曲データベースに保管してステップS9に移る。
ステップS9では、ステップS2で入手した楽曲情報に対応する管理された楽曲データが楽曲データベースに存在していることが判明しているので、今度はその管理された楽曲データを再生するための再生ライセンスが存在するか否かをチェックする。再生ライセンスは前述した使用ライセンス(実行権)のことで、前述した超流通ラベル、パスワード、実行権(RTE)等がこれに相当する。再生ライセンスはこのように流通システムにより様々な形式で存在するので、本実施形態では再生ライセンス・データベースをHDD8内に設け、管理された楽曲データ別の再生ライセンスの有無情報と、必要な場合にはその再生ライセンスそのものをその中に保管するようにしている。
従って、ステップS9では再生ライセンス・データベース内を検索してその管理された楽曲データを再生する再生ライセンスの有無を調べる。存在する場合にはステップS10に移り、存在しない場合は図3のステップS13に移る。
ステップS13では、存在しなかった再生ライセンスを入手するか否かをユーザに問い合わせる。問い合わせとそれに対する回答の取得はステップS13の場合と同様にして行なう。入手しないとの回答を受けた場合はそのまま終了する。入手するとの回答を受けた場合はステップS14に移り、その管理された楽曲データの再生ライセンスを入手する。入手は、通信装置15を介して音楽配信サイト21にアクセスして行なう。音楽配信サイトのアドレスは予めHDD8に記憶させておく。再生ライセンス入手済み情報と、入手した再生ライセンスを再生ライセンス・データベースに保管してステップS10に移る。
ステップS10では、ステップS2で入手した楽曲情報に対応する管理された楽曲データとその再生ライセンスが存在することは判明しているので、その管理された楽曲データの再生の依頼を楽曲再生ライセンス管理装置14に対して行なう。楽曲再生ライセンス管理装置14は依頼された管理された楽曲データについての再生ライセンスの有無をチェックする。そして、有りの場合には暗号又は特別な物理的防御機構、あるいはその双方により保護されている管理された楽曲データを一般に再生できるデータ形式に変換する。超流通システムの場合には超流通ラベルリーダがこの楽曲再生ライセンス管理装置14に相当する。
続くステップS11では、制御回路2は楽曲再生ライセンス管理装置14によって一般に再生できるデータ形式に変換されたデータを受けとり、受け取ったデータをそのデータ中に含まれる指定再生速度に従ってD/A変換器11に出力する。これにより管理された楽曲データが音声で再生される。
このように本実施形態の楽曲再生装置1によれば、ユーザが入出力手段から再生を希望する旨の簡単な操作を行なうとFM多重放送の文字放送を通じてその時に流れている楽曲の楽曲情報が取得される。そして、直ちにその楽曲についてのリッピングされた楽曲データが楽曲データベースから抽出されて再生が実行される。
楽曲データベースにそのリッピングされた楽曲データが存在しない場合には、代わりに対応する管理された楽曲データが存在しないかチェックされる。対応する管理された楽曲データが存在した場合には、更にそれを再生する再生ライセンスの有無が再生ライセンス・データベースで調べられる。そして、存在した場合には楽曲ライセンス管理装置14に依頼してその管理された楽曲データの再生が実行される。管理された楽曲データが存在しなかった場合、あるいは存在してもその再生ライセンスが取得してなかった場合には、ユーザの取得意思を確認した上で音楽配信サイトからそれらが取得される。そして楽曲ライセンス管理装置に依頼して再生が実行に移される。
これら一連の流れの中でユーザが行なう操作は流れている楽曲の再生指示を音声あるいはタッチパネル4上の押し釦操作で指示すること、及び管理された楽曲データあるいはその再生ライセンスの取得の意思を音声あるいはタッチパネル4上の押し釦操作で指示することのみである。従って、ユーザがFM多重放送で音楽番組を聴いている途中で、“あ、この曲いいな" と気に入る楽曲に出会い、同じ楽曲を自分の楽曲データベースの中から探して再生したいと考えた場合、その再生を極めて簡単な操作でもって行なわせることができるという効果を奏する。
このような機能を備えた楽曲再生装置1は、装置が車両に搭載されて使用される場合に一層、その効果を発揮する。車両の運転者が走行中にFM多重放送の音楽番組を楽しむことは多い。聴いている途中で“あ、この曲いいな" と気に入る楽曲に出会うことがあり、その場合にその楽曲を直ぐに再生したいと考えることがある。しかし、運転しながらその楽曲についての楽曲情報を入手したり、対応するリッピングした楽曲データが楽曲データベースに存在するか検索したり、その再生を指示をしたり等をすることには安全上の問題がある。しかし、本実施形態の楽曲再生装置1によれば、それらに必要な処理が上述したような極めて簡単な操作のみで自動的に行なわれる。従って、運転しながらでも気に入った楽曲の再生を楽しむことができるという効果を奏する。
図面中、1は楽曲再生装置、2は制御回路、5はタッチパネル付き表示装置、8はHDD、9はFM多重放送受信機、11はD/A変換器、14は楽曲ライセンス管理装置、15は通信装置を示す。
Claims (3)
- FM多重放送受信手段と、リッピングした楽曲データを保管する楽曲データベースを記憶する記憶手段と、楽曲データを音声に再生させる楽曲再生手段と、入出力手段と、制御手段とを備えた楽曲再生装置であって、
前記制御手段は、前記入出力手段を介して指示を受けた場合には前記FM多重放送受信手段にて受信中の楽曲の楽曲情報を該FM多重放送受信手段から取得してその楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データが前記楽曲データベースに存在するか検索し、存在した場合には該楽曲データを抽出して前記楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする楽曲再生装置。 - 請求項1に記載の楽曲再生装置であって、該楽曲再生装置は楽曲ライセンス管理装置(14)を更に備え、また前記楽曲データベースは該楽曲ライセンス管理装置により再生可と判断された場合のみ再生を受けることができる管理された楽曲データを更に保管し、前記記憶手段は前記楽曲ライセンス管理装置により前記管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスの有無を記憶する再生ライセンス・データベースを更に備え、
前記制御手段は、前記FM多重放送受信手段から取得した前記楽曲情報に対応するリッピングした楽曲データが前記楽曲データベースに存在しなかった場合には、該楽曲情報に対応する前記管理された楽曲データが前記楽曲データベースに存在するか調べ、存在した場合には該管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスが前記再生ライセンス・データベースに存在するか調べ、存在した場合には前記楽曲ライセンス管理装置に対して該管理された楽曲データの再生の可否判断を求め、該求めに応じて前記楽曲ライセンス管理装置が該管理された楽曲データを前記楽曲再生手段にて再生できる形式に変換したならばその楽曲データを受け取って前記楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする楽曲再生装置。 - 請求項2に記載の楽曲再生装置であって、該楽曲再生装置は通信手段を更に備え、
前記制御手段は、前記FM多重放送受信手段から取得した前記楽曲情報に対応する前記管理された楽曲データが前記楽曲データベースに存在しなかった場合には、前記通信手段を介して該管理された楽曲データを入手可能な音楽配信サイトにアクセスして該管理された楽曲データを入手し、該管理された楽曲データの再生を可と判断してもらうのに必要な再生ライセンスが前記再生ライセンス・データベースに存在しなかった場合には更に該再生ライセンスを供与する音楽配信サイトに前記通信手段を介してアクセスして該再生ライセンスを取得し、その上で前記楽曲ライセンス管理装置に対して入手した管理された楽曲データの再生の可否判断を求め、該求めに応じて前記楽曲ライセンス管理装置が該管理された楽曲データを前記楽曲再生手段にて再生できる形式に変換したならばその楽曲データを受け取って前記楽曲再生手段にて再生させることを特徴とする楽曲再生装置。
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Legal Events
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Effective date: 20071109 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20081117 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |