JP2006323041A - 積層偏光フィルムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 直線偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを積層してなる積層偏光フィルムの製造方法であって、直線偏光フィルムを構成する偏光子の少なくとも片面に透湿度が100g/m2以下のフィルムが積層された直線偏光フィルムの透湿度が100g/m2以下のフィルム側に、直線偏光分離フィルムを積層することを特徴とする、ならびに直線偏光フィルムまたは直線偏光分離フィルムに透湿度が100g/m2以下のフィルムを積層し、次いで透湿度が100g/m2以下のフィルム側に直線偏光分離フィルムまたは直線偏光フィルムを積層することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、従来の方法で得られた積層偏光フィルムを放置すると、液晶セルに貼着する側である直線偏光フィルム21側が凹となるようにカール(以下、「逆カール」と称する。)が発生する。この逆カールは積層偏光フィルムの1辺が8cm以上、特に20cm以上の場合に顕著である。かかる大きな逆カールは、剥離フィルム26を剥離して液晶セル10に貼着する際に、接着面に気泡が残りやすくなり液晶パネルに不良を発生する原因となる。
また、直線偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを積層してなる積層偏光フィルムの製造方法であって、直線偏光フィルムまたは直線偏光分離フィルムに透湿度が100g/m2以下のフィルムを積層し、次いで透湿度が100g/m2以下のフィルム側に直線偏光分離フィルムまたは直線偏光フィルムを積層することを特徴とする積層偏光フィルムの製造方法である。
トリアセチルセルロースフィルムには、富士写真フィルム(株)から販売されている「フジタック(登録商標)TD80」、「フジタック(登録商標)TD80UF」及び「フジタック(登録商標)TD80UZ」、コニカ(株)から販売されている「KC8UX2M」及び「KC8UY」などがある。
酢酸セルロース系保護フィルムの厚みは、20〜200μm程度である。
また、保護フィルムの他の例として、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂からなるフィルム、ポリカーボネート系樹脂からなるフィルムなど、光学的な透明性に優れたフィルムも挙げることができる。
具体的には、直線偏光フィルムを構成する偏光子の少なくとも片面に透湿度が100g/m2以下のフィルムが積層された直線偏光フィルムの透湿度が100g/m2以下のフィルム側に、直線偏光分離フィルムを積層する。
また、直線偏光フィルムに透湿度が100g/m2以下のフィルムを積層し、次いで透湿度が100g/m2以下のフィルム側に直線偏光分離フィルムを積層する。あるいは直線偏光分離フィルムに透湿度が100g/m2以下のフィルムを積層し、次いで透湿度が100g/m2以下のフィルム側に直線偏光フィルムを積層する。
直線偏光フィルム41(偏光子および保護膜は図示していない。)に透湿度が100g/m2以下のフィルム48が接着剤層49を介して積層され、更に透湿度が100g/m2以下のフィルム48に直線偏光分離フィルム42が接着剤層43を介して積層されている。直線偏光フィルム41の反対側には、積層偏光フィルムを液晶セルに貼着するための接着剤層44並びにその接着剤層を保護する剥離フィルム46が設けられている。また直線偏光分離フィルムの反対側には、接着剤層45を介して保護フィルム47が積層されている。
ここで実質的な逆カールとは、液晶セルに貼着する際に気泡が残る等の不良を発生させる程度の逆カールを意味し、若干の逆カールは許容され、その程度は20インチサイズの積層偏光フィルムで、下記するカール量で約1〜2mmである。逆カール量が約3mm以上になると液晶パネルに不良を発生する原因となり、好ましくない。
なお、カール量は、直線偏光フィルム側を下にして平板上に置いたときに、積層偏光フィルムの四頂点の平板からの高さの平均値として求めた。プラスは正カール、マイナスは逆カールであることを示す。
なお、測定方法は以下のとおりである。
(1)透湿度:上記したJIS Z 0208の「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に準じて測定した。
(2)カール量:直線偏光フィルム側を下にして平板上に置いたときに、積層偏光フィルムの四頂点の平板からの高さの平均値として求めた。プラスは正カール、マイナスは逆カールであることを示す。
また、略号は以下のフィルムを表す。
PVA:ポリビニルアルコールフィルム
TAC:トリアセチルセルロースフィルム
COP:シクロオレフィン系フィルム
PVA(25μm)とからなる偏光子の片面にTAC(80μm)、他の片面にCOP(80μm)が積層された3層構造を有する厚さが約185μmの直線偏光フィルム「SRD141A」(住友化学社製)を準備した。
使用されているフィルムの透湿度の測定結果は、TACは540g/m2、COPは1.3g/m2であった。
この直線偏光フィルムのCOP側に接着剤を塗工(厚み25μm)し、250mm×250mmに切断した。
積層偏光フィルムの構成:TAC/PVA/COP/接着剤/DBEF
得られた積層偏光フィルムを防湿袋に入れて密封し、20℃で表1に示す時間を経過した後に取り出してカール量を測定した。結果を表1に示す。
直線偏光フィルムのTAC側に接着剤を塗工し、TAC側に直線偏光分離フィルムを積層して積層偏光フィルムを得た以外は、実施例1と同様に行った。
積層偏光フィルムの構成:COP/PVA/TAC/接着剤/DBEF
結果を表1に示す。
直線偏光フィルムのCOPの代わりに、他の片面のTACと同じTAC(80μm)が積層された3層構造を有する厚さが約185μmの直線偏光フィルム「SRW862A」(住友化学社製)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。
積層偏光フィルムの構成:TAC/PVA/TAC/接着剤/DBEF
結果を表1に示す。
11:接着剤層
12、21、31、41:直線偏光フィルム
16:偏光子
17:保護膜
18:保護膜(透湿度:100g/m2以下)
20、30、40:積層偏光フィルム
22、32、42:直線偏光分離フィルム
23、24、25:接着剤層
33、34、35:接着剤層
43、44、45、49:接着剤層
26、36、46:剥離フィルム
27、37、47:保護フィルム
Claims (5)
- 直線偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを積層してなる積層偏光フィルムの製造方法であって、直線偏光フィルムを構成する偏光子の少なくとも片面に透湿度が100g/m2以下のフィルムが積層された直線偏光フィルムの透湿度が100g/m2以下のフィルム側に、直線偏光分離フィルムを積層することを特徴とする積層偏光フィルムの製造方法。
- 直線偏光フィルムと直線偏光分離フィルムとを積層してなる積層偏光フィルムの製造方法であって、直線偏光フィルムまたは直線偏光分離フィルムに透湿度が100g/m2以下のフィルムを積層し、次いで透湿度が100g/m2以下のフィルム側に直線偏光分離フィルムまたは直線偏光フィルムを積層することを特徴とする積層偏光フィルムの製造方法。
- 偏光子が、ポリビニルアルコールフィルムに一軸延伸、二色性色素による染色およびホウ酸処理してなるフィルムであることを特徴とする請求項1記載の積層偏光フィルムの製造方法。
- 透湿度が100g/m2以下のフィルムが、シクロオレフィン系フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の積層偏光フィルム。
- 直線偏光分離フィルムが、透過軸方向に平行な光を透過し、透過軸と直交する反射軸方向に平行な光を反射する機能を有するフィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の積層偏光フィルム。
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JP2001228332A (ja) * | 1999-12-09 | 2001-08-24 | Sumitomo Chem Co Ltd | 偏光素子、偏光光源装置及び液晶表示装置 |
JP2003215570A (ja) * | 2002-01-22 | 2003-07-30 | Sumitomo Chem Co Ltd | 半透過半反射型液晶表示装置とそれ用の光源装置及びフィルム |
JP2004219800A (ja) * | 2003-01-16 | 2004-08-05 | Sumitomo Chem Co Ltd | 積層偏光フィルムの製造方法及び積層偏光フィルム |
JP2004287347A (ja) * | 2003-03-25 | 2004-10-14 | Sumitomo Chem Co Ltd | 積層偏光フィルム |
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