JP2006317368A - Memsを用いたファブリペロー型波長可変フィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】
光学基板の高い平行度を保ちながら、基板間隔の変動幅の拡大と変動単位の微小化を両立させつつ高速に基板間隔を変化できるようにし、任意所望の波長の赤外線を選択して透過させるファブリペローフィルタを提供する。
【解決手段】
相対する片面に透光性を有する反射層を形成した対向する2枚の基板を有し、アクチュエータの作動により一方の基板を移動させて基板間のギャップを変化させることにより透過若しくは反射スペクトル特性を変化させるフィルタにおいて、可動基板を固定基板に対し平行を保持したまま斜め横方向にスライド移動させることにより、両基板間の間隔を制御する。この斜め横方向への移動量と上下方向への移動量の比率を拡大することで、従来不可能であった高精度な波長選択が可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明はMEMS(Micro Electro Mechanical Systems;微小電気機械システム)技術を用いた光の波長の超精密選択技術に関するものである。特に、可視光線や赤外線を用いて物質の分析測定を行なう分光分析装置における波長可変フィルタ制御装置及び波長可変フィルタに関するものである。
液体や固体などの試料中の成分分析を行なう方法として、光を波長ごとに分けることにより物資の構造等を解析、測定する分光分析法が知られており、科学分野、産業界において広く利用されている。かかる分光分析法において代表的な方法の1つとして、多重干渉を用いて透過できる光の波長を選択するファブリペロー分光分析法がある。
ファブリペロー分光分析法は互いに平行な2枚の半透過鏡(ファブリペローフィルタ)により、多重反射によって生ずる干渉作用を利用した分光分析法である。通常、高い波長選択性を実現するために、半透過鏡の透過率は低く、したがって反射率は高く設定している(例えば99%)。ファブリペローフィルタにおいて、半透過鏡の間隔をd、半透過鏡の屈折率をnとすると、入射光のうち2nd=Nλ´(Nは整数)の条件を満たす波長λ´を選択して透過させる。つまり、半透過膜の間隔を調整することにより、透過させたい波長の光を選択することができるのである。
又、ファブリペローフィルタは対向させた2枚の半透過鏡のうち1枚を固定鏡、他の1枚を可動鏡とし、可動鏡を微小移動させて固定鏡との間隔を微小変位させることにより、透過する波長帯域を変えることができるので波長可変フィルタとして利用することができる。このようなファブリペロー波長可変フィルタは、MEMS技術、いわゆるシリコンのマイクロ加工技術によって作成される。例えば、シリコン基板上に積層された固定鏡と、固定鏡上にギャップを介して対向配置された可動鏡が形成され、固定鏡と可動鏡とが対向する部分の一部には不純物が高濃度に注入された導電性の多結晶シリコンからなる電極がそれぞれ形成されるのである。そして、両鏡間で可動鏡を微小に移動させるために圧電アクチュエータが用いられている。
かかる固定鏡と可動鏡の2枚の光学基板のギャップを変化させることで、任意の波長光を透過させる波長可変フィルタに関する発明として例えば特許文献1がある。この波長可変フィルタは、Auなどの透光性の反射層を2枚のガラス等の基板の対向面に形成すると共に、基板間に圧電アクチュエータを介して対向配置し、圧電アクチュエータに印加する駆動電圧を変えることで基板間隔を微小間隔変位させるものである。
しかし、この波長可変フィルタは光学基板の平行度を高い精度で維持するものではなく、基板間の間隔の高精度の制御も十分なものとはいえなかった。
基板間の平行度を制御する発明として特許文献2が提案されている。この発明は、2枚の光学基板に容量電極を形成し、基板間隔に依存した容量を検出することで目標間隔を維持するようにフィードバック制御することで、波長可変フィルタをその使用中を通じて積極的に基板間隔と平行度を高精度に維持することができるというものである。
しかし、この発明により基板間隔と平行度を制御するためには、複数の容量電極からの容量検出に基づくフィードバックを行なう複雑な仕組みが必要であり、また基板間隔の制御そのものを高精度に行なうという点でまだ十分なものとはいえなかった。
さらに、従来のファブリペローフィルタは支持鏡により可動鏡を支持しているため、Si基盤の応力・可動鏡の応力により、可動鏡に反りが生ずる等の問題があったが、厚肉の突起部を設けた構造により反りを防ぐこととした発明として特許文献3が提案されている。しかし、この発明も基板間隔の制御そのものをより高精度に行なうものとはいえなかった。
特開平08−285688号公報 特開2002−277758号公報 特開2003−84216号公報
本発明が解決しようとする課題は光波長の高精度な制御を行なうことにより、0.1nm単位での波長の選択を可能にすることである。特に、ファブリペロー波長可変フィルタにおいては、可動鏡を固定鏡との平行度を精度良く維持したまま、可動鏡と固定鏡のギャップを従来よりもはるかに微小単位で細密に制御することができる技術を提供することである。更に、波長可変レーザにおける波長選択を高精度に行なう技術及び発光した波長を可変に選択するマルチ発光素子の技術を提供することである。
本発明により、相対する片面に透光性を有する反射層を形成した対向する2枚の基板を有し、アクチュエータの作動により一方の基板を移動させて基板間のギャップを変化させることにより透過若しくは反射スペクトル特性を変化させるフィルタにおいて、可動基板を固定基板に対し平行を保持したまま斜め横方向にスライド移動させることにより、両基板間の間隔を制御することを特徴とするファブリペロー波長可変フィルタが提供される。近年の分光分析装置では可変波長幅について極めて微小な単位での変化が要求されるが、変化する波長幅に対応して基板間のギャップを高精度に制御することは困難であった。この課題を解決するために、本発明では可動鏡を上下ではなく固定鏡との平行度を保持したまま斜め横方向に移動させることとし、その結果可動鏡と固定鏡との上下の間隔の距離(ギャップ長)の変化を生じさせることとした。斜め横方向への移動量と上下方向への移動量の比率を拡大することで、従来困難であった高精度な波長選択が可能となる。
又、本発明により、可動基板を懸架する下面に傾斜部を有する上部支持体と固定基板を保持する上面に傾斜部を有する下部支持体を有し、上部支持体の傾斜部の角度と下部支持体の傾斜部の角度が適合するように形成され、上部支持体が横移動することにより上部支持体に懸架された可動基板が固定基板に対し平行を保持したまま斜め横に移動することを特徴とする請求項1に記載のファブリペロー波長可変フィルタが提供される。上部支持体の傾斜部と下部支持体の傾斜部は接しているので、上部支持体が横方向に移動する外力を受けた場合、上部支持体は全体の姿勢を保持したまま下部支持体の斜面に沿う形で斜め横方向に移動する。可動鏡は上部支持体に懸架されており、上部支持体の移動方向に関わらず固定鏡との平行度を保持することができる。
又、本発明により、ピエゾ素子を有し、前記上部支持体の一端がピエゾ素子と結合していることを特徴とするファブリペロー波長可変フィルタが提供される。ピエゾ素子によるアクチュエータに印加することにより電気エネルギーが機械的直線運動に変化し、ピエゾ素子アクチュエータに横方向への引張力が生じる。したがって、上部支持体は斜め横方向に移動し、その結果可動鏡と固定鏡の上下ギャップが変化することとなる。このようにピエゾ素子を用いることにより基板間のギャップを制御することができる。ピエゾ素子はナノメートル単位の微小な伸張の変化が可能である。又、可動鏡の斜め横方向への移動距離に対する上下ギャップの移動距離は十分の一乃至百分の一に制御可能である。したがって、基板間の上下ギャップは0.1nm単位で制御できることとなる。
又、本発明により、モータ部を有し、モータ部が前記上部支持体と接続していることを特徴とするファブリペロー波長可変フィルタが提供される。モータ部の駆動により上部支持体は横方向への外力を受け、下部支持体の斜面に沿って斜め横に移動する。MEMS技術を用いることによりこのような微小なモータを製作することが可能になっており、上部支持体に微小な横方向への外力を与えることができる。
又、本発明により、前記上部支持体の両側面に下面の傾斜部と同角度に傾斜した凸部を有し、前記下部支持体の内側両側面に前記凸部と嵌合する凹部を有していることを特徴とするファブリペロー波長可変フィルタが提供される。MEMS技術を用いることにより、このような超微小な加工をすることも可能になった。ピエゾ素子、マイクロモータにより横方向への外力を受けた上部支持体は上部支持体に設けられた両側面の凸部が嵌合する下部支持体の凹部の中を移動する。下部支持体の凹部は傾斜して設置されているので、上部支持体は斜め横方向に移動することとなる。
又、本発明のファブリペロー波長可変フィルタを含む分光分析装置が提供される。光波長の高精度な制御が可能な分光分析が実現できる。
又、本発明により任意の波長を選択可能な波長可変レーザにおいて、本発明のファブリペロー波長可変フィルタの構造を有することにより波長可変とする波長可変レーザが提供される。キャビティ内に入射した光は本発明の構造により波長が選択され、選択された波長が誘導放出により増幅されて放出されることになる。さらに、本発明のファブリペロー波長可変フィルタの構造とLEDチップを有し、LEDチップで自発光した光の波長の中から選択した任意の波長を透過又は反射し、かつ選択する波長が可変であることを特徴とする発光素子が提供される。LEDチップにより自発光した光の波長を本発明に係る構造により任意の波長に選択することができる。
本発明に係るファブリペロー波長可変フィルタは、可動鏡の斜め横移動により平行度を保持しつつ、可動鏡と固定鏡間のギャップを極めて高精度に制御することができるといった効果を有する。
波長を0.1nm単位で選択するには基板間のギャップを、0.1nm又はそれ以下の精度で制御する必要がある。従来の可動鏡を固定鏡に対し上下に移動してギャップを変化させる方法では、このような精密な制御は困難であった。本発明では横方向への移動距離と上下の移動距離の関係(比率)を調整することが可能であり、横方向への移動距離の十分の一から百分の一の単位で上下方向の移動距離を制御することができる。したがって、横方向に1nmから10nmの精度で制御すれば、0.1nm単位で基板間のギャップが制御できることになり、選択する波長についても0.1nm単位で制御することが可能になる。
又、本発明は上部構造体の下面と下部構造体の上面に各々傾斜部を有し、傾斜部どうしが適合するような傾斜を有しているので、上部構造体は傾くことなく、その姿勢を保持しつつ下部構造体の傾斜面に接触したまま横に移動することとなる。その結果、上部構造体は斜め横に移動するが、上部構造体に懸架された可動鏡は傾斜することなく、すなわち固定鏡に対し平行度を保持したまま斜め横に移動することとなる。このように簡略な構造により可動鏡の平行移動を実現することが可能となる。したがって、複雑な平行度調整機構を要せず、平行度維持のための動力も必要としない。
又、本発明はピエゾ素子を用いることにより上部構造体に横方向の外力を与え、斜め横に移動させることができる。ピエゾ素子によるアクチュエータにより、ナノメートルの単位で横移動が可能となり、さらにその数十分の一の微小な単位で上下移動が可能となるのである。又、本発明はMEMS技術によるマイクロモータを使用することによっても、ピエゾ素子を用いたのと同様な効果をもたらす。又、いずれも駆動軸を単一で構成することが可能であり、複数軸構成では必要な干渉調整などが不要になる。
又、本発明は上部支持体の両側面に凸部を有し下部支持体に凸部と嵌合する凹部を持つ構造を有することにより、可動鏡の平行度をさらに正確に保持することができ、横方向への駆動部のメカニズムに異常があった場合であっても平行度が崩れることはない。
又、本発明に係る構造を用いることにより極めて精密であり、かつコンパクトな分光分析装置が実現可能となった。本発明はMEMS技術を用いているので、装置を格段に小型化することができる。本発明に係る装置は光源を特定するものではないが、小型の光源と本発明による分光装置を組合わせた超小型分光分析装置、あるいは本発明による分光機能を備えた可変波長レーザや発光素子などの光源を備えた超小型分光分析装置が完成すれば、人間、動物、植物等を対象としたリアルタイムで計測可能な画期的な分光分析装置が実現することとなる。
又、本発明に係る反射鏡を用いることにより放出波長を微小コントロールし、チューニングレンジ超狭線幅発信が可能となる。
さらに、本発明に係る構造を有することにより、LEDチップから自発光した光の波長をセレクトし、細密な色彩のコントロール等波長の任意の制御を選択波長可変に行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例1はピエゾ素子によるアクチュエータを用いて本発明を実施するものである。図1は本発明に係るファブリペローフィルタの外観斜視図であり、図2は本発明に係るファブリペローフィルタの正面図で、(a)は上部支持体の動作前、(b)は上部支持体の動作後を示している。
図2に示すファブリペローフィルタは反射層3を有する可動鏡1と反射層4を有する固定鏡2と上部支持体5と下部支持体6とピエゾ素子によるアクチュエータ7と電極、電線(図示しない)より成る。上部支持体5は下面に傾斜部を有しており、下部支持体は上面に傾斜面を有している。上部支持体の傾斜面と下部支持体の傾斜面の傾斜は一致しており、上部支持体の傾斜面は下部支持体の傾斜面に接している。可動鏡1は上部支持体5に懸架されているが、可動鏡の外側に上部支持体の傾斜部及び下部支持体の傾斜部があり側面から視認することはできない。固定鏡4も同様である。また、上部支持体の端部はピエゾ素子によるアクチュエータと接続している。ピエゾ素子は例えばPbZrTiOからなる圧電セラミックスを使用するが、これに限定されるものではない。
図2を参照して、その動作について説明する。可動鏡1は上部支持体に懸架されており上方から視認することはできない。固定鏡2も同様である。上部支持体5はピエゾ素子によるアクチュエータ7と接続している。下部支持体6は左右両サイドに傾斜部を有し、上部支持体5の傾斜部と接している。
直方体よりなるピエゾ素子7の両側面に電圧を印加すると、逆圧電効果が生じてピエゾ素子によるアクチュエータ7は図の左右方向に圧縮すると同時に、上下方向に伸長する。
この変形による上部支持体への外力は傾斜部の角度に平行に働くべく斜面の角度を調整したり、選択するピエゾ素子の設計を行っている。ピエゾ素子の水平方向の圧縮力と垂直方向の伸縮力の組み合わさったベクトルが傾斜部の傾斜に沿った方向になるように設計するのである。伸張可能な範囲はピエゾ素子の組合わせにより変動するが、30μm程度の範囲は確保できる。又、伸張する単位については、印加する電圧の変化単位に依存するが、ナノメートル単位で伸張の単位を制御することができる。又、ピエゾ素子は応答性が極めて速いので、ピエゾ素子の伸張に起因する可動鏡の移動も高速で行なうことができる。
次に、ピエゾ素子印加後の本発明に係るフィルタについて、図2(b)に参照して説明する。ピエゾ素子によるアクチュエータ7が上下支持体の傾斜面と平行に図の左右方向に伸張した結果、上部支持体5はピエゾ素子アクチュエータに引っ張られ、図の右に移動する。上部支持体5は下面傾斜部が接している下部支持体6の上面傾斜部に接触しながら移動するので、斜め上方に移動することとなるが、上部支持体は傾斜せず姿勢を保持したまま移動する。したがって、上部支持体5に懸架されている可動鏡は、姿勢を保持したまま、すなわち固定鏡との平行度を保持したまま、右上方に移動することとなる。可動鏡の移動単位はピエゾ素子の伸張単位に依存するので、ナノメートル単位で移動することが可能である。
又、可動鏡と固定鏡とのギャップの移動単位(制御単位)は上部支持体の移動単位及び上下傾斜部の傾斜角度に依存することになるが、横移動距離10乃至100に対し、ギャップの移動距離1の比率を確保することは可能である。したがって、上下0.1nm単位の移動を確保するためにはピアゾ素子の伸張単位は1乃至10nm程度あれば良いこととなる。ピアゾ素子の伸張単位は前述通りナノメートルオーダーなので、本発明に係るフィルタにより、上下0.1nm単位の移動を行なうことができる。
本実施例2は、マイクロモータを用いて本発明を実施するものである。本実施例2に係るフィルタは、図3に示すように、反射層3を有する可動鏡1と反射層4を有する固定鏡2と上部支持体9と下部支持体10とマイクロモータ12と上部支持体9とマイクロモータを接続する手段11よりなる。上部支持体と下部支持体が傾斜部を有することは実施例1と同様である。
MEMS技術の発達により微小なモータを作製することが容易となり、本発明に係る上部支持体を、マイクロモータを用いて移動させることも可能となった。
マイクロモータ12が作動し、連接手段11を通じて上部支持体に上下傾斜部の角度に沿った右方向への外力を加えることにより、上部支持体は図面右方向に移動する。上部支持体に懸架される可動鏡は実施例1と同様に固定鏡と平行度を保持しつつ右上方に移動する。可動鏡の横移動距離と固定鏡とのギャップ移動距離との比率により、ギャップの移動単位を微小に制御できる点も実施例1と同様である。
本実施形態について、図4と5を参照して説明する。本実施形態は、可動鏡の固定鏡とのギャップ制御方法において、平行度の保持をさらに確実に行なうものである。本実施形態に係る上部支持体の移動動力源は実施例1又は実施例2のいずれであっても可能である。また実施例1や実施例2以外の駆動方法においても実施可能であることは勿論である。
図4は本実施例3のフィルタで、(a)は上部支持体の外観斜視図、(b)は下部支持体の外観斜視図を示している。また、図5は、実施例3のフィルタの正面図である。本実施形態のフィルタは反射鏡3を有する可動鏡1と反射鏡4を有する固定鏡2と上部支持体13と下部支持体14とからなる。図6は上部支持体13の斜面図である。上部支持体の両側面には凸部15が設けられている。図7は下部支持体14の斜面図である。下部支持体には上部支持体に設けられている凸部が嵌合するように凹部16が設けられている。
上部支持体は実施例1又は実施例2に示す方法、或いは、他の方法により横方向に移動を開始する。この場合、下部支持体の凹部16が上部支持体の凸部15を介した上部支持体の適切な移動のガイドとなって、上部支持体は移動することとなる。本実施例では上部支持体への外力に何らかの異常な力が加わった場合であっても、上部支持体は凹部16により傾斜を規制されるので、姿勢が変更することはない。その結果、可動鏡は実施例1及び2に比べ、より一層固定鏡に対する平行度の保持を確実なものとすることができる。
また、上部支持体と下部支持体の両者の位置関係を確実に保持させる別の手段として、両者間に磁力又は各種の応力を用いる構造も考えられる。例えば上部支持体にS極、下部支持体にN極を設けて、両者が適度な磁力による近接力を持てば、上部支持体の移動に伴う変動や各種振動、あるいは両者の上下位置等が変化しても常に両者は接触あるいは一定の間隔を保持することが可能となる。
本発明の活用により、きわめて小型で簡単な機構により波長を微細に選択できる分光分析器の提供が可能になる。係る分析器を用いて、人間、動物、植物等広範囲な対象物を容易に分析、計測可能となる。また、レーザやLEDによる発光素子においても利用可能である。
実施例1のフィルタの外観斜視図である。 実施例1のフィルタの正面図で、(a)は上部支持体の動作前、(b)は上部支持体の動作後を示している。 実施例2のフィルタの正面図で、(a)は上部支持体の動作前、(b)は上部支持体の動作後を示している。 実施例3のフィルタで、(a)は上部支持体の外観斜視図、(b)は下部支持体の外観斜視図である。 実施例3のフィルタの正面図である。
符号の説明
1 可動鏡
2 固定鏡
3 (可動鏡に配設された)反射層
4 (固定鏡に配設された)反射層
5 上部支持体(実施例1)
6 下部支持体( 同 )
7 ピエゾ素子によるアクチュエータ
8 下部支持体の平坦部
9 上部支持体(実施例2)
10 下部支持体( 同 )
11 連接手段( 同 )
12 マイクロモータ
13 上部支持体(実施例3)
14 下部支持体( 同 )
15 上部支持体に設けられている凸部
16 下部支持体に設けられている凹部

Claims (11)

  1. 相対する片面に透光性を有する反射層を形成した対向する2枚の基板を有し、アクチュエータの作動により一方の基板を移動させて基板間のギャップを変化させることにより透過若しくは反射スペクトル特性を変化させるフィルタにおいて、可動基板を固定基板に対し平行を保持したまま斜め横方向に移動させることにより、両基板間の間隔距離(ギャップ長)を制御することを特徴とするファブリペロー波長可変フィルタ。
  2. 可動基板を懸架する下面に傾斜部を有する上部支持体と固定基板を保持する上面に傾斜部を有する下部支持体を有し、上部支持体の傾斜部の角度と下部支持体の傾斜部の角度が適合するように形成され、上部支持体が横移動することにより上部支持体に懸架された可動基板が固定基板に対し平行を保持したまま斜め横に移動することを特徴とする請求項1に記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  3. ピエゾ素子を有し、前記上部支持体の一端がピエゾ素子と結合していることを特徴とする、請求項2に記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  4. モータ部を有し、モータ部が前記上部支持体と連接していることを特徴とする請求項2に記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  5. 前記上部支持体の両側面に下面の傾斜と同角度に傾斜した凸部を有し、前記下部支持体の内側両側面に前記凸部と嵌合する凹部を有し、前記凹部がガイドとなって前記上部支持体を移動することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  6. 可動基板を懸架する下面に傾斜部を有する上部支持体と固定基板を保持する上面に傾斜部を有する下部支持体において、上部支持体と下部支持体の両者間に磁力手段や応力手段を加えて、両者が接する機構を加えたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  7. 可動基板を駆動するアクチュエータ手段を単一構成としたことを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタ。
  8. 任意の波長を選択可能な波長可変レーザにおいて、請求項1乃至7のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタを有することにより波長可変とする光源を有し光源から発せられた光の波長を選択し、増幅することを特徴とする波長可変レーザ。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタとLEDチップを有し、LEDチップで自発光した光の波長の中から選択した任意の波長を透過又は反射し、かつ選択する波長が可変であることを特徴とする発光素子。
  10. 請求項2乃至7のいずれかに記載のファブリペロー波長可変フィルタを含む分光分析装置。
  11. 請求項8または9に記載の波長可変レーザまたは発光素子を含む分光分析装置。


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