JP2006309985A - 照明器具 - Google Patents

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智宏 上津
Hirohisa Okuno
裕寿 奥野
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Abstract

【課題】出射面や照射領域において色むらの発生を防止することができる照明器具を提供する。
【解決手段】複数個の発光ダイオードチップ2a,2bを光源1として備え、導光板3の1つの周面を光源1からの光を導入する入射面4とすることにより、導光板3の厚み方向の一面である出射面5を面発光させる照明器具において、光源1は、発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップ2a,2bを1組として入射面4の幅方向に列設するとともに、入射面4の長手方向に複数組の発光ダイオードチップ2a,2bを並設することにより構成される。ここで、各組の発光ダイオードチップ2a,2bは、入射面4の長手方向に隣接する発光ダイオードチップ2a,2bの発光色が互いに異なるようにそれぞれ配列される。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップを光源として備え、導光板の厚み方向の一面である出射面を面発光させる照明器具に関するものである。
近年、発光ダイオードチップ(以下では「LEDチップ」という)を光源として用いた照明器具が増えており、導光板の厚み方向の一面である出射面を面発光させる照明器具においてもLEDチップを光源として用いたものがある。この導光板は、出射面に交差した1つの周面である入射面より光源からの光を導入する。LEDチップを光源として導光板を面発光させる技術は、たとえば壁面の下部に取り付けられて、導光板の前面を出射面、上端面を入射面とし床面の一部(以下では「照射領域」という)を照射する足元灯にも用いられている。
ところで、この種の照明器具として、図5または図6に示すように、それぞれ発光色が異なる2個のLEDチップ2a,2bを組として近接配置し、両LEDチップ2a,2bからの光を導光板3内において混色させることにより、出射面5から出射される光を所望の色に調節したものが提供されている。
これらの照明器具は、導光板3の出射面5を面発光させるために、3組のLEDチップ2a,2bが入射面4の長手方向に並設されて光源1を構成している。図5の照明器具では、入射面4の長手方向において、異なる発光色のLEDチップ2a,2bが一列にかつ交互に並ぶように配置され、一方、図6の照明器具は、異なる発光色のLEDチップ2a,2bが入射面4の幅方向に並ぶように、LEDチップ2a,2bを発光色毎に入射面4の長手方向に沿って列設している(たとえば特許文献1参照)。図5,7では、出射面5より出射されるLEDチップ2aからの光を「A」で表し、LEDチップ2bからの光を「B」で表している。
特開平11−353920号公報(第3頁)
しかし、図5のように異なる発光色のLEDチップ2a,2bが入射面4の長手方向に一列に並ぶ照明器具では、出射面5において入射面4の長手方向(横方向)に沿って色むらが生じ、また、図6のようにLEDチップ2a,2bが発光色毎に入射面4の長手方向に沿って列設された照明器具では、出射面5において入射面4に直交する方向(縦方向)に色むらが生じるという問題がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、出射面において色むらの発生を防止することができる照明器具を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、複数個の発光ダイオードチップからなり筐体内に収納される光源と、板状であって1つの周面を光源からの光を導入する入射面とし厚み方向の少なくとも一面を光が出射される出射面とする導光板とを備え、光源は、発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップを1組として導光板の厚み方向である入射面の幅方向に列設するとともに、入射面の長手方向に隣接する発光ダイオードチップの発光色が互いに異なるように複数組の発光ダイオードチップを入射面の長手方向に並設して成ることを特徴とする。
この構成によれば、入射面の幅方向においては発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップからの光が混色され、入射面の長手方向においては発光色が互いに異なる発光ダイオードチップからの光が混色されるので、入射面の幅方向と長手方向との両方向について発光色がそれぞれ異なる複数個の発光ダイオードからの光が混色されることになる。したがって、出射面においては縦横の両方向について色むらの発生が防止されることになる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記筐体は壁面に取り付けられ、前記導光板は、壁面に沿って配置され厚み方向において壁面とは反対側の面を前記出射面とするとともに、厚み方向の一面に、出射面から漏光して出射する光を床面に向かうように配光する配光手段を有することを特徴とする。
この構成は、本発明を床面の一部を照射領域とする足元灯に用いる実施形態の1つであって、出射面において色むらが生じることがないので、照射領域においても色むらが生じることはない。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記光源は、各組の前記発光ダイオードチップの発光色が、前記入射面の長手方向の一方に向かって循環的に変化するように設定されていることを特徴とする。
ここでいう循環的に変化するとは、AとBとの2個の発光ダイオードチップを1組とする場合には、各組の発光ダイオードチップの並び方が「A,B」→「B,A」→「A,B」……の順に変化し、AとBとCとの3個の発光ダイオードチップを1組とする場合には、各組の発光ダイオードチップの並び方が「A,B,C」→「B,C,A」→「C,A,B」→「A,B,C」……の順に変化することを意味する。請求項3の構成によれば、3種類以上の発光ダイオードチップを1組として入射面の幅方向に列設する場合にも、各種類の発光ダイオードチップからの光を入射面の長手方向において略均一に混色させることができる。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記光源が、発光色がそれぞれ青緑色と黄色とである2個の前記発光ダイオードチップを1組としていることを特徴とする。
この構成によれば、各組の両発光ダイオードチップからの光が混色されると色温度が白熱電球に近い光になるので、発光ダイオードチップを光源として用いながらも白熱電球を光源とする照明器具に近似した光出力を再現することができる。
本発明は、入射面の幅方向においては発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップからの光が混色され、入射面の長手方向においては発光色が互いに異なる発光ダイオードチップからの光が混色されるので、入射面の幅方向と長手方向との両方向について発光色がそれぞれ異なる複数個の発光ダイオードからの光が混色されることになる。したがって、出射面においては縦横の両方向について色むらの発生が防止されるという利点がある。
以下では、照明器具として、壁面の下部に取り付けられ床面の一部である照射領域を照射する足元灯を例示する。この足元灯は、図1の左下方を前方として壁面に取り付けられるものであって、以下では壁面に取り付けられた状態の足元灯を正面から見た上下左右を上下左右として説明する。
本実施形態の足元灯は、図1に示すように、光源1として複数個の発光ダイオードチップ2a,2b(以下では「LEDチップ」という)を筐体(図示せず)内に備え、導光板3の1つの周面を光源1からの光を導入する入射面4とし、導光板3の厚み方向の一面を出射面5としている。
導光板3は板面が矩形状であって、上端面が入射面4、前面が出射面5となるように壁面に沿って配置される。すなわち、光源1は導光板3の上方において、下方に光を出力する向きに配設される。入射面4と出射面5とは互いに直交して形成され、導光板3の厚み方向の両面は互いに平行に形成される。導光板3は、透明な合成樹脂であるアクリル樹脂から形成されており、入射面4より導入した光を下方に向かって導光することによって出射面5の全面から光を出射するものである。
本実施形態では、導光板3の厚み方向において出射面5とは反対側の面(背面)に、出射面5から漏光して出射する光が床面に向かうように光源1からの光の配光を制御する配光手段として、左右方向に長い導光溝6が上下方向に複数本凹設されている。各導光溝6はそれぞれ導光板3の入射面4および出射面5に交わる断面が楔状に形成されている。ただし、配光手段としての導光溝6は、導光板3の背面側に代えて出射面5側に形成されていてもよい。また、図示しないが、導光板3の入射面4および出射面5以外の面を覆う形で拡散反射板を設けることが望ましく、拡散反射板を設けておけば、出射面5以外の面から漏光した光を拡散反射板で拡散反射することにより再び導光板3内に導入することができるので、光の利用効率が高くなる。
さらに、ここでは図示しないが、出射面5の前方に出射面5からの光を拡散させる拡散透過板を設けて照射領域における輝度むらを低減することも望ましい。ただし、本実施形態のような足元灯では出射面5からの光を床面に向けて配光しており、仮に出射面5からの光が上下方向に拡散されると配光を制御できなくなるので、拡散透過板には、出射面5からの光を左右方向に拡散させるものが用いられる。
ところで、本実施形態の足元灯は、光源1としてのLEDチップ2a,2bを以下に説明するように配置することにより、出射面5や照射領域における色むらの発生を防止する。光源1は、発光色がそれぞれ異なる複数種類のLEDチップ2a,2bを1組として導光板3の厚み方向である前後方向(入射面4の幅方向)に列設するとともに、左右方向(入射面4の長手方向)に複数組のLEDチップ2a,2bを並設することにより構成される。ここで、すべての組において発光色が異なるLEDチップ2a,2bの前後方向における配列を同じにするのではなく、左右方向に隣接するLEDチップ2a,2bの発光色が互いに異なるように各組のLEDチップ2a,2bの配列を設定する。具体的には、各組のLEDチップ2a,2bの発光色が左右方向の一方に向かって循環的に変化するように配列される。言い換えると、発光色が同じLEDチップ2a,2b同士は、左右方向に連続して並ぶことはなく、入射面4に対して所謂千鳥状に配置されることになる。
この構成によれば、図2に示すように、前後方向に発光色が異なるLEDチップ2a,2bが並ぶことにより、導光板3に導入される光の色が左右方向において略均一になるので、出射面5においては左右方向に沿って色むらが生じることはない。かつ、左右方向に隣接するLEDチップ2a,2bの発光色が異なることにより、導光板3に導入される光の色が前後方向において略均一になるので、出射面5においては上下方向に沿っても色むらが生じることはない。すなわち、出射面5において縦横の両方向について色むらが生じることを防止でき、結果的に、照射領域においても色むらが生じることを防止できる。図2では、出射面5より出射されるLEDチップ2aからの光を「A」で表し、LEDチップ2bからの光を「B」で表している。
以下では、本実施形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態の光源1としては、発光色が青緑色であるLEDチップ2aと発光色が黄色であるLEDチップ2bとを用いており、LEDチップ2a,2bを2個1組として前後方向に列設するとともに、左右方向に3組並設している。ここで、左右方向に隣接するLEDチップ2a,2bの発光色が互いに異なるように、各組のLEDチップ2a,2bがそれぞれ配列される。つまり、LEDチップ2aとLEDチップ2bとは左右方向において交互に配置されることになる。
青緑色の光と黄色の光とを混色すると色温度が白熱電球に近い光になるので、本実施形態のように発光色がそれぞれ青緑色と黄色とであるLEDチップ2a,2bを採用することによって、LEDチップ2a,2bを光源1として用いながらも白熱電球を光源とする照明器具に近似した光を再現することができる。しかも、各LEDチップ2a,2bの発光色に光の三原色(赤、緑、青)そのものを用いるのではなく、白熱電球の色温度に近い色とは補色の関係にない色を用いているから、仮にいずれかのLEDチップ2a,2bからの光が単独で足元灯から漏光することがあっても比較的目立ち難い。また、左右方向にLEDチップ2a,2bを3組並べたことにより、出射面5においては左右方向の各端部と中央部とから同程度の光量の光を出射させることができ、出射面5において左右方向に輝度むらが生じることを防止できる。
図3には、本実施形態の足元灯を点灯させた際の照射領域において、出射面5における左右方向の中心に対応する位置から出射面5に直交する方向(前後方向)に沿って延長された直線を想定し、ある輝度について当該直線上の複数の点の色をプロットした色度分布図を示す。
図3においては、青色と輝度との色差に相当する値Uを横軸にとり、かつ赤色と輝度との色差に相当する値Vを縦軸にとることにより、破線で示した円弧の周方向θにおける位置が色相に相当している。この色度分布図では、色相が一定(つまり破線で示した円弧の周方向θにおける位置が一定)であれば色むらが生じていないことを意味し、逆に色相にばらつきがあれば色むらが生じていることを意味する。図3では、本実施形態の足元灯についてプロットしたものを丸印(○)で示し、図6の従来構成を採用した他の足元灯についてプロットしたものを三角印(△)で示す。図6の従来構成を採用した足元灯では、出射面5の上下方向に色むらが生じるので、照射領域においては足元灯から離れる方向に色の異なる領域が交互に存在することになる。図3によれば、従来構成に対応する三角印の分布は色相に大きなばらつきがあるのに対して、本実施形態に対応する丸印の分布は色相が略一定である。要するに、図3のような色度分布図からも、本実施形態の足元灯では照射領域に色むらが生じないことを確認できる。
ところで、光源1としてのLEDチップ2a,2bは、図4に示すように、筐体内において、下面開口の凹所7が左右方向に並んで3箇所凹設された基台8に実装されている。各凹所7はそれぞれ左右方向に長く開口しており、底面から開口面に向かって開口面に平行な断面を広げるように内側面が開口面に対して傾斜している。凹所7の左右両内側面はそれぞれ、凹所7の前後各端部における凹所7の左右寸法を小さくするように開口面に平行な断面が弧状となる曲面で構成されている。LEDチップ2a,2bは各組毎に各凹所7の底面にそれぞれ実装されており、各組の両LEDチップ2a,2bは各凹所7の長手方向(左右方向)における中央部に配置される。
また、本実施形態ではLEDチップ2a,2bとして発光ダイオードのベアチップを基台8に直接実装しているが、この構成に限らず、各色のベアチップを一体に搭載した発光ダイオードを基台8に実装してもよく、あるいは、チップ状に形成された表面実装用の発光ダイオードや砲弾型レンズを有した発光ダイオードなどを用いて各色の発光ダイオードを基台8に並設する構成としてもよい。
なお、導光溝6の形状の説明に用いた楔状とは、開口側が広く出射面5側ほど狭くなる形状を意味しており、本実施形態では入射面4および出射面5に交わる断面が導光溝6と導光板3の背面とで三角形状になるように導光溝6を形成しているが、導光溝6は、入射面4および出射面5に交わる断面が導光板3の背面とで台形などの多角形状になるものや弧状のものでもよい。さらに、導光溝6は、左右方向において複数個に分割されたものであってもよく、この場合には、各導光溝6をそれぞれ三角錐や四角錐、円錐等の錐状の所謂微小光学素子パターンとして、導光板3の厚み方向の一面上において縦横に複数個ずつ配設する。錐の先端部を切り落として平面とした形状としてもよい。また、球面の一部などの曲面で各導光溝6をそれぞれ形成してもよい。左右方向において複数個に分割された導光溝6の導光板3の背面における配置としては、格子点状に導光溝6を配置したり、上下方向に隣接する導光溝6同士を左右方向にずらして全体として千鳥状に導光溝6を配置することが望ましい。
上述した実施形態では照明器具の例として足元灯を示したが、本発明は、発光色がそれぞれ異なる複数種類のLEDチップ2a,2bを光源1として備え、導光板3の厚み方向の一面である出射面5を面発光させる照明器具であれば足元灯に限らず採用することができるものである。
本発明の実施形態1の構成を示す斜視図である。 同上の動作説明図である。 同上の特性を示す色度分布図である。 同上の要部を示す斜視図である。 従来例を示す斜視図である。 他の従来例を示す斜視図である。
符号の説明
1 光源
2a,2b 発光ダイオードチップ(LEDチップ)
3 導光板
4 入射面
5 出射面
6 導光溝(配光手段)

Claims (4)

  1. 複数個の発光ダイオードチップからなり筐体内に収納される光源と、板状であって1つの周面を光源からの光を導入する入射面とし厚み方向の少なくとも一面を光が出射される出射面とする導光板とを備え、光源は、発光色がそれぞれ異なる複数種類の発光ダイオードチップを1組として導光板の厚み方向である入射面の幅方向に列設するとともに、入射面の長手方向に隣接する発光ダイオードチップの発光色が互いに異なるように複数組の発光ダイオードチップを入射面の長手方向に並設して成ることを特徴とする照明器具。
  2. 前記筐体は壁面に取り付けられ、前記導光板は、壁面に沿って配置され厚み方向において壁面とは反対側の面を前記出射面とするとともに、厚み方向の一面に、出射面から漏光して出射する光を床面に向かうように配光する配光手段を有することを特徴とする請求項1記載の照明器具。
  3. 前記光源は、各組の前記発光ダイオードチップの発光色が、前記入射面の長手方向の一方に向かって循環的に変化するように設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明器具。
  4. 前記光源は、発光色がそれぞれ青緑色と黄色とである2個の前記発光ダイオードチップを1組としていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の照明器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008210691A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Minebea Co Ltd 面状照明装置
CN103471003A (zh) * 2010-02-23 2013-12-25 亿光电子工业股份有限公司 光源模块

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