JP2006308833A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電流の増加を抑制することが可能なシフトレジスタ回路を備えた表示装置を提供する。
【解決手段】この表示装置では、シフトレジスタ回路部50nの第1回路部50naは、負側電位VBBに接続されたトランジスタNT10n1と、トランジスタNT10n1とクロック信号線(CKV1)との間に接続されたトランジスタNT10n7とを含む。そして、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、トランジスタNT10n1がオンする際には、トランジスタNT10n7は、ゲートにHレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフする。
【選択図】図3
【解決手段】この表示装置では、シフトレジスタ回路部50nの第1回路部50naは、負側電位VBBに接続されたトランジスタNT10n1と、トランジスタNT10n1とクロック信号線(CKV1)との間に接続されたトランジスタNT10n7とを含む。そして、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、トランジスタNT10n1がオンする際には、トランジスタNT10n7は、ゲートにHレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフする。
【選択図】図3
Description
本発明は、表示装置に関し、特に、シフトレジスタ回路を備えた表示装置に関する。
従来、シフトレジスタ回路を備えた表示装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
図25は、上記特許文献1に開示された従来の一例による表示装置のドレイン線を駆動させるシフトレジスタ回路の最終段近傍の回路構成を示した回路図である。図25を参照して、従来の一例による表示装置のドレイン線を駆動させるシフトレジスタ回路1000では、複数段のシフトレジスタ回路部が設けられている。そして、所定段のシフトレジスタ回路部1001は、前段の第1回路部1001aおよび後段の第2回路部1001bによって構成されている。また、シフトレジスタ回路部1001の第1回路部1001aは、nチャネルトランジスタNT701〜NT704と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT705と、容量C701とを含んでいる。また、シフトレジスタ回路部1001の第2回路部1001bは、nチャネルトランジスタNT706〜NT709と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT710と、容量C702と、抵抗R701とを含んでいる。以下、nチャネルトランジスタNT701〜NT710は、トランジスタNT701〜NT710と称する。
また、第1回路部1001aにおいて、トランジスタNT701のソースは、負側電位VSSに接続されているとともに、ドレインは、トランジスタNT702のソースと接続されている。また、トランジスタNT701のゲートは、前段のシフトレジスタ回路部の出力ノードに接続されている。また、トランジスタNT702のドレインは、ダイオード接続されたトランジスタNT705を介してクロック信号線(CLK1)に接続されている。また、トランジスタNT702のゲートは、次段のシフトレジスタ回路部の出力ノードND704に接続されている。これにより、トランジスタNT702のゲートには、次段のシフトレジスタ回路部から出力されるシフト信号SR700(n−1)が入力されるように構成されている。なお、この次段のシフト信号SR700(n−1)は、前段のシフトレジスタ回路部の出力ノードからトランジスタNT701のゲートに入力されるシフト信号がHレベルの期間は、Lレベルに保持されるように構成されている。これにより、前段のシフト信号によりトランジスタNT701がオンする期間には、トランジスタNT702はオフ状態に保持されるように構成されている。
また、トランジスタNT703のソースは、負側電位VSSに接続されているとともに、ドレインは、トランジスタNT704のソースに接続されている。また、トランジスタNT703のゲートは、前段のシフトレジスタ回路部の出力ノードに接続されている。また、トランジスタNT704のドレインには、固定的な正側電位VDDが供給される。また、トランジスタNT704のゲートは、トランジスタNT701とトランジスタNT702との間のノードND701に接続されている。また、容量C701は、トランジスタNT704のゲートとソースとの間に接続されている。
また、第2回路部1001bにおいて、トランジスタNT706のソースは、負側電位VSSに接続されているとともに、ドレインは、トランジスタNT707のソースと接続されている。また、トランジスタNT706のゲートは、第1回路部1001aのトランジスタNT703とトランジスタNT704との間のノードND702に接続されている。また、トランジスタNT707のドレインは、ダイオード接続されたトランジスタNT510および抵抗R701を介してクロック信号線(CLK1)に接続されている。また、トランジスタNT707のゲートは、シフトレジスタ回路部1001の前段のシフトレジスタ回路部の出力ノードに接続されている。また、トランジスタNT708のソースは、負側電位VSSに接続されているとともに、ドレインは、トランジスタNT709のソースに接続されている。また、トランジスタNT708のゲートは、第1回路部1001aのノードND702に接続されている。また、トランジスタNT709のドレインには、固定的な正側電位VDDが供給される。また、トランジスタNT709のゲートは、トランジスタNT706とトランジスタNT707との間のノードND703に接続されている。また、容量C702は、トランジスタNT709のゲートとソースとの間に接続されている。また、シフトレジスタ回路部1001は、トランジスタNT708とトランジスタNT709との間の出力ノードND704からシフト信号SR701が出力されるように構成されている。
そして、上記したシフトレジスタ回路部1001と同様の回路構成を有するシフトレジスタ回路部が直列に接続されることによって、従来の一例によるシフトレジスタ回路1000が構成されている。ただし、各段のシフトレジスタ回路部には、タイミングの異なるクロック信号CLK1とクロック信号CLK2とをそれぞれ供給するクロック信号線(CLK1)とクロック信号線(CLK2)とが交互に接続されている。また、最終段のシフトレジスタ回路部1000nは、上記のシフトレジスタ回路部1001の第1回路部1001aおよび第2回路部1001bと同様の構成を有する第1回路部1000naおよび第2回路部1000nbによって構成されている。最終段のシフトレジスタ回路部1000nの第1回路部1000naは、nチャネルトランジスタNT701n〜NT704nと、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT705nと、容量C701nとを含んでいる。また、第2回路部1000nbは、nチャネルトランジスタNT706n〜NT709nと、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT710nと、容量C702nとを含んでいる。以下、nチャネルトランジスタNT701n〜NT710nは、トランジスタNT701n〜NT710nと称する。
この第1回路部1000naのトランジスタNT701n〜NT705nおよび容量C701nは、それぞれ、シフトレジスタ回路部1001の第1回路部1001aのトランジスタNT701〜NT705および容量C701と同様に接続されている。ただし、最終段のシフトレジスタ回路部1000nでは、次段のシフトレジスタ回路部が存在しないので、第1回路部1000naのトランジスタNT702nのゲートに固定的な正側電位VDDが供給されるように構成されている。これにより、トランジスタNT702nは、常時オン状態に保持されるように構成されている。また、第2回路部1000nbのトランジスタNT706n〜NT710n、容量C701nおよび抵抗R701nは、それぞれ、シフトレジスタ回路部1001の第2回路部1001bのトランジスタNT706〜NT710、容量C701および抵抗R701と同様に接続されている。
また、各段のシフトレジスタ回路部の出力ノードND704は、水平スイッチ1100に接続されている。具体的には、水平スイッチ1100は、複数のトランジスタNT801およびNT802を備えている。このトランジスタNT801およびNT802のゲートは、それぞれ、対応するシフトレジスタ回路部の出力ノードND704に接続されている。これにより、シフトレジスタ回路部のシフト信号SR701およびSR700(n−1)は、それぞれ、水平スイッチ1100のトランジスタNT801およびNT802のゲートに入力される。また、トランジスタNT801およびNT802のドレインは、それぞれ、各段のドレイン線に接続されている。また、トランジスタNT801およびNT802のソースは、ビデオ信号線Videoに接続されている。
上記のように構成することによって、各段のシフトレジスタ回路部によってHレベルに立ち上がるタイミングがシフトされたシフト出力信号SR701およびSR700(n−1)が水平スイッチ1100のトランジスタNT801およびNT802のゲートにそれぞれ入力される。これにより、水平スイッチ1100のトランジスタNT801およびNT802が順次オン状態になるので、トランジスタNT801およびNT802を介して、ビデオ信号線Videoから各段のドレイン線に、順次、映像信号が出力されるように構成されている。
しかしながら、図25に示した従来の一例による表示装置のシフトレジスタ回路では、最終段のシフトレジスタ回路部1000nにおいて、次段のシフトレジスタ回路部が存在しないために第1回路部1000naのトランジスタNT702nのゲートには固定的な正側電位VDDを供給している。このため、トランジスタNT702nが常時オン状態に保持されるという不都合がある。これにより、最終段の前段のシフトレジスタ回路部からHレベルのシフト信号SR700(n−1)が最終段のシフトレジスタ回路部1000nのトランジスタNT701nのゲートに入力されることによりトランジスタNT701nがオンする期間に、クロック信号CLK1がHレベルに立ち上がる場合には、オン状態のトランジスタNT701nおよびNT702nを介してクロック信号線(CLK1)と負側電位VSSとの間で貫通電流が流れるという不都合がある。その結果、シフトレジスタ回路の消費電流が増加するので、シフトレジスタ回路を備えた表示装置の消費電流が増加するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、消費電流の増加を抑制することが可能なシフトレジスタ回路を備えた表示装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における表示装置は、前段の第1回路部および後段の第2回路部を有するとともに、シフト信号を出力する複数段のシフトレジスタ回路部を含むシフトレジスタ回路を備えている。また、シフトレジスタ回路部の第1回路部は、第1電位側に接続された第1トランジスタと、第1トランジスタとクロック信号線との間に接続された第2トランジスタとを含んでいる。そして、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオンする際には、第2トランジスタは、ゲートに第1電位のシフトレジスタ回路を駆動させるための駆動信号が入力されることによりオフする。
この一の局面による表示装置では、上記のように、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1電位側に接続された第1トランジスタがオンする際に、第1トランジスタとクロック信号線との間に接続された第2トランジスタが、ゲートに第1電位のシフトレジスタ回路を駆動させるための駆動信号が入力されることによりオフするように構成することによって、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオン状態で、かつ、クロック信号線から第2トランジスタに供給されるクロック信号が第2電位になる場合にも、第2トランジスタはオフ状態に維持されるので、第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位側との間で貫通電流が流れるのを抑制することができる。これにより、シフトレジスタ回路の消費電流が増加するのを抑制することができるので、シフトレジスタ回路を備えた表示装置の消費電流の増加を抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、駆動信号は、シフトレジスタ回路による走査を開始させるためのスタート信号である。このように構成すれば、駆動信号を生成するための信号生成回路を別途形成する必要がないので、表示装置の回路構成が複雑化するのを抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、駆動信号は、少なくとも、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオン状態で、かつ、クロック信号線から第2トランジスタに供給されるクロック信号が第2電位の期間は、第1電位に保持される。このように構成すれば、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオン状態で、かつ、クロック信号線から第2トランジスタに供給されるクロック信号が第2電位の期間に、容易に、第2トランジスタをオフ状態に保持することができるので、第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位との間で貫通電流が流れるのを容易に抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、シフトレジスタ回路は、第1の走査方向と、第1の走査方向と逆の第2の走査方向とに走査を行う機能を有し、第1の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部と、第2の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部との両方において、第1トランジスタがオンする際には、第2トランジスタは、ゲートに第1電位の駆動信号が入力されることによりオフする。このように構成すれば、第1の走査方向および第2の走査方向の双方向に走査可能なシフトレジスタ回路において、第1および第2の走査方向に対して最終段に位置する両端部の2つのシフトレジスタ回路部の第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位との間で貫通電流が流れるのを抑制することができる。これにより、消費電流の増加をより抑制することができる。
上記シフトレジスタ回路が第1の走査方向と、第1の走査方向と逆の第2の走査方向とに走査を行う機能を有する構成において、好ましくは、シフトレジスタ回路は、第1の走査方向と、第2の走査方向とに走査方向を切り替えるための走査方向切替回路部を含む。このように構成すれば、容易に、走査方向切替回路部によりシフトレジスタ回路に第1の走査方向と第2の走査方向との双方向に走査する機能を持たせることができる。
上記走査方向切替回路部を含む構成において、好ましくは、走査方向切替回路部は、第1の走査方向に走査を行う際にオンする第3トランジスタと、第2の走査方向に走査を行う際にオンする第4トランジスタとを含み、第1の走査方向に走査を行う際には、第1の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオンする際に第2トランジスタのゲートに第3トランジスタを介して第1電位の駆動信号が入力されることにより、第2トランジスタがオフし、第2の走査方向に走査を行う際には、第2の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオンする際に第2トランジスタのゲートに第4トランジスタを介して第1電位の駆動信号が入力されることにより、第2トランジスタがオフする。このように構成すれば、走査方向切替回路部により、走査方向を第1の走査方向と第2の走査方向とに切り替えながら、第1の走査方向へ走査を行う際には、走査方向切替回路部の第3トランジスタにより第1の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の第2トランジスタをオフする制御を行うとともに、第2の走査方向へ走査を行う際には、走査方向切替回路部の第4トランジスタにより第2の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の第2トランジスタをオフする制御を行うことができる。これにより、走査方向切替回路部により、走査方向を第1の走査方向と第2の走査方向とに切り替えながら、容易に、第1の走査方向または第2の走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位との間で貫通電流が流れるのを抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部以外の所定段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがオンする際には、第2トランジスタは、ゲートに所定段の次段のシフトレジスタ回路部から出力される第2電位のシフト信号が入力されることによりオフする。このように構成すれば、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部のみならず、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部以外のシフトレジスタ回路部においても、第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位との間で貫通電流が流れるのを抑制することができるので、シフトレジスタ回路を備えた表示装置において、消費電流の増加をより抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、第1導電型の複数のトランジスタによって構成され、所定段のシフトレジスタ回路部のシフト信号と、所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号とが入力されるとともに、所定段のシフトレジスタ回路部のシフト信号と、所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号とを論理合成してシフト出力信号を出力する論理合成回路部をさらに備える。このように構成すれば、所定段のシフトレジスタ回路部のシフト信号と、所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号とを論理合成して、論理合成回路部から所定のシフト出力信号を出力させることができるとともに、所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号と、所定段の次々段のシフトレジスタ回路部のシフト信号とを論理合成して、論理合成回路部から上記の所定のシフト出力信号に対してタイミングの重ならない次段のシフト出力信号を出力させることができる。これにより、シフトレジスタ回路からタイミングの重ならない各段のシフト出力信号を順次出力させる場合に、所定のシフト出力信号を出力するために用いる2段分のシフトレジスタ回路部と、所定のシフト出力信号に対してタイミングの重ならない次段のシフト出力信号を出力するために用いる2段分のシフトレジスタ回路部とにおいて、1段分のシフトレジスタ回路部を共用することができる。このため、シフトレジスタ回路部の段数を少なくすることができるので、シフトレジスタ回路を含む表示装置の回路構成を簡素化することができる。
上記所定段のシフト信号と所定段の次段のシフト信号とを論理合成してシフト出力信号を出力する論理合成回路部を含む構成において、好ましくは、シフトレジスタ回路部の第2回路部は、ドレインに少なくとも第2電位が供給されるとともに、ゲートがシフト信号が出力されるノードに接続される第5トランジスタと、第5トランジスタのゲート−ソース間に接続される第1容量とを含む。このように構成すれば、たとえば、第5トランジスタのドレインに正側電位VDDが供給されるとともに、第5トランジスタがnチャネルトランジスタの場合、第5トランジスタのゲート電位をVDDよりも第5トランジスタのしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vα)分高い電位まで上昇させることができるので、論理合成回路部の論理合成を行う2つのトランジスタのゲートに、それぞれ、VDD+Vtよりも高い電位(VDD+Vα)を有するシフト信号を供給することができる。これにより、論理合成回路部の論理合成を行う2つのトランジスタを介して出力されるシフト出力信号の電位が、VDDから論理合成を行う2つのトランジスタのしきい値電圧(Vt)分だけ低下するのを抑制することができる。また、第5トランジスタのドレインに負側電位VBBが供給されるとともに、第5トランジスタがpチャネルトランジスタの場合、第5トランジスタのゲート電位をVBBよりも第5トランジスタのしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vα)分低い電位まで低下させることができるので、論理合成回路部の論理合成を行う2つのトランジスタのゲートに、それぞれ、VBB−Vtよりも低い電位(VDD−Vα)を有するシフト信号を供給することができる。これにより、論理合成回路部の論理合成を行う2つのトランジスタを介して出力されるシフト出力信号の電位が、VBBから論理合成を行う2つのトランジスタのしきい値電圧(Vt)分だけ上昇するのを抑制することができる。
上記第5トランジスタを含む構成において、好ましくは、所定段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、第1電位と第2電位とに切り替わる第1信号を供給する第1信号線が接続されるとともに、ゲートには、第1クロック信号が供給され、所定段の次段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、第1信号を供給する第1信号線が接続されるとともに、ゲートには、第2クロック信号が供給され、第1信号は、第1クロック信号が第1電位から第2電位になった後と、第2クロック信号が第1電位から第2電位になった後とに、それぞれ、第1電位から第2電位に切り替わる。このように構成すれば、第1クロック信号(第2クロック信号)により第5トランジスタのゲート電位を第1電位から第2電位に変化させるのに伴って、第5トランジスタをオン状態にさせた後、第1信号により第5トランジスタのソース電位を第1電位から第2電位に変化させることができる。これにより、その際の第5トランジスタのソース電位の変化分も第5トランジスタのゲート電位を上昇または低下させることができる。すなわち、第5トランジスタのドレインに固定的な電位である第2電位が供給されている場合の第5トランジスタのゲートとソースとの間の第1容量による第5トランジスタのゲート電位の上昇または低下に加えて、ソース電位を第1電位から第2電位に変化させるときの変化分も第5トランジスタのゲート電位をより高くまたは低くすることができる。これにより、より容易に、第5トランジスタのゲートが接続されたノードから出力されるシフト信号の電位を、VDDよりもしきい値電圧(Vt)以上高い電位またはVBBよりもしきい値電圧(Vt)以上低い電位にすることができる。したがって、より容易に、論理合成回路部の論理合成を行う2つのトランジスタのゲートに、VDD+Vt以上の電位またはVBB−Vt以下の電位を有するシフト信号を供給することができるので、論理合成を行う2つのトランジスタを介して出力されるシフト出力信号の電位がしきい値電圧(Vt)分だけ低下または上昇するのをより抑制することができる。
上記第5トランジスタを含む構成において、好ましくは、所定段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、第1電位と第2電位とに切り替わる第2信号を供給する第2信号線が接続されるとともに、ゲートには、第1クロック信号が供給され、所定段の次段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、第1電位と第2電位とに切り替わる第3信号を供給する第3信号線が接続されるとともに、ゲートには、第2クロック信号が供給され、第2信号は、第1クロック信号が第1電位から前記第2電位になった後、第1電位から第2電位に切り替わり、第3信号は、第2クロック信号が第1電位から第2電位になった後、第1電位から第2電位に切り替わる。このように構成すれば、所定段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタと、所定段の次段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタとが、それぞれ、第1クロック信号と第2クロック信号とに応答してオンするタイミングに合わせて所定段の第5トランジスタおよび所定段の次段の第5トランジスタのソース電位を第1電位から第2電位に変化させることができる。また、所定段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタと、所定段の次段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタとがそれぞれ第1クロック信号と第2クロック信号とに応答してオフ状態になるまで、所定段の第5トランジスタおよび所定段の次段の第5トランジスタのソース電位をそれぞれ第2電位に保持することができる。これにより、所定段の第5トランジスタおよび所定段の次段の第5トランジスタが第1および第2クロック信号に応答してオフするまでの間に、所定段の第5トランジスタおよび所定段の次段の第5トランジスタのソース電位が第1電位になることに起因して、所定段の第5トランジスタおよび所定段の次段の第5トランジスタのゲート電位が変動するという不都合が発生するのを抑制することができる。この場合、所定段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのゲートが接続されたノードから出力されるシフト信号と、所定段の次段のシフトレジスタ回路部の第5トランジスタのゲートが接続されたノードから出力されるシフト信号とが変動するのを抑制することができるので、所定段のシフトレジスタ回路部のシフト信号がゲートに入力される論理合成回路部のトランジスタの動作と、所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号がゲートに入力される論理合成回路部のトランジスタの動作とが不安定になるのを抑制することができる。
上記第1信号、第2信号または第3信号を供給する構成において、好ましくは、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の第2回路部は、シフト信号が出力されるノードと第1電位側との間に接続されるとともに、ゲートが第1回路部の第1トランジスタと第2トランジスタとの間の出力ノードに接続される第6トランジスタを含み、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、第1電位の駆動信号がゲートに入力されることによりオフ状態の第2トランジスタのドレインにクロック信号線から第2電位のクロック信号が供給されている際に、走査方向に対して最終段の前段のシフトレジスタ回路部から、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の第1トランジスタのゲートに、第1信号、第2信号または第3信号が第2電位から第1電位に切り替わるのに応答して第2電位から第1電位に変化する出力信号が入力されることにより最終段の第1トランジスタはオフする。このように構成すれば、最終段のシフトレジスタ回路部において、第1トランジスタがゲートに第1電位の出力信号が入力されてオフすることにより第1電位側から第1トランジスタを介して出力ノードに第1電位が供給されない場合に、第2トランジスタがゲートに第1電位の駆動信号が入力されることによりオフ状態になっているので、第2トランジスタのドレインに第2電位のクロック信号が供給されても、第1トランジスタと第2トランジスタとの間の出力ノードは第2電位にならない。これにより、その出力ノードにゲートが接続された第6トランジスタがオンするのが抑制されるので、第6トランジスタを介して第1電位側からシフト信号が出力されるノードに第1電位が供給されることにより意図しないタイミングで最終段のシフト信号が第1電位に変化するのを抑制することができる。このため、最終段のシフト信号が意図しないタイミングで第1電位に変化することに起因するシフトレジスタ回路の誤動作を抑制することができる。
上記論理合成回路部を含む構成において、好ましくは、所定段のシフトレジスタ回路部は、駆動信号が第1電位から第2電位に変化するのに応答して、シフト信号が出力されるノードの電位を論理合成回路部のトランジスタがオンしない第1電位にリセットするためのリセットトランジスタを含む。このように構成すれば、シフトレジスタ回路への電源投入後に、駆動信号が第1電位から第2電位に変化するのに応答して、リセットトランジスタにより所定段のシフトレジスタ回路部または所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号が出力されるノードの電位を第1電位にリセットすることにより、論理合成回路部へ出力される所定段のシフト信号および所定段の次段のシフト信号の少なくとも一方を論理合成回路部のトランジスタがオンしない第1電位に固定することができる。これにより、論理合成回路部の2つのトランジスタのゲートにそれぞれ所定段のシフト信号と所定段の次段のシフト信号とを入力するとともに、その2つのトランジスタを介して出力される信号を所定段のシフト信号と所定段の次段のシフト信号とが論理合成されたシフト出力信号として用いる場合に、論理合成回路部の2つのトランジスタの少なくとも一方をオフ状態に保持することができる。このため、論理合成回路部の2つのトランジスタを介してシフト出力信号は出力されないので、シフトレジスタ回路から意図しないタイミングで信号が出力されるのを抑制することができる。
上記シフトレジスタ回路部、論理合成回路部およびリセットトランジスタを含む構成において、好ましくは、シフトレジスタ回路部および論理合成回路部を構成するトランジスタと、リセットトランジスタとは、第1導電型を有する。このように構成すれば、シフトレジスタ回路部および論理合成回路部を構成するトランジスタと、リセットトランジスタとを第1導電型または第2導電型の2種類の導電型を有するトランジスタによって構成する場合に比べて、それらのトランジスタを形成する際のイオン注入工程の回数およびイオン注入マスクの枚数を低減することができる。これにより、製造プロセスが複雑化するのを抑制することができるとともに、製造コストが増大するのを抑制することができる。
上記一の局面による表示装置において、好ましくは、シフトレジスタ回路は、ゲート線を駆動するためのシフトレジスタ回路、および、ドレイン線を駆動するためのシフトレジスタ回路の少なくとも一方に適用されている。このように構成すれば、ゲート線を駆動するためのシフトレジスタ回路、および、ドレイン線を駆動するためのシフトレジスタ回路の少なくとも一方において、走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の第1トランジスタおよび第2トランジスタを介してクロック信号線と第1電位との間で貫通電流が流れるのを抑制することができる。これにより、ゲート線を駆動するためのシフトレジスタ回路、および、ドレイン線を駆動するためのシフトレジスタ回路の少なくとも一方において、消費電流が増加するのを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による液晶表示装置を示した平面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図3は、図1に示した第1実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。
図1は、本発明の第1実施形態による液晶表示装置を示した平面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図3は、図1に示した第1実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。
まず、図1を参照して、この第1実施形態では、基板1上に、表示部2が設けられている。この表示部2には、画素20がマトリクス状に配置されている。なお、図1では、図面の簡略化のため、1つの画素20のみを図示している。各々の画素20は、nチャネルトランジスタ21(以下、トランジスタ21という)、画素電極22、画素電極22に対向配置された各画素20に共通の対向電極23、画素電極22と対向電極23との間に挟持された液晶24、および、補助容量25によって構成されている。そして、トランジスタ21のソースは、画素電極22および補助容量25に接続されているとともに、ドレインは、ドレイン線に接続されている。このトランジスタ21のゲートはゲート線に接続されている。
また、表示部2の一辺に沿うように、基板1上に、表示部2のドレイン線を駆動(走査)するための水平スイッチ(HSW)3およびHドライバ4が設けられている。また、表示部2の他の辺に沿うように、基板1上に、表示部2のゲート線を駆動(走査)するためのVドライバ5が設けられている。なお、図1の水平スイッチ3には、2つのスイッチのみを図示しているが、実際は画素数に応じた数のスイッチが配置されている。また、図1のHドライバ4およびVドライバ5には、それぞれ、シフトレジスタ回路部を2つのみ図示しているが、実際は画素数に応じた数のシフトレジスタ回路部が配置されている。
また、基板1の外部には、駆動IC10が設置されている。この駆動IC10は、信号発生回路11および電源回路12を備えている。駆動IC10からHドライバ4へは、ビデオ信号Video、スタート信号STH、走査方向切替信号CSH、クロック信号CKH、イネーブル信号ENB、正側電位VDDおよび負側電位VBBが供給される。また、駆動IC10からVドライバ5へは、スタート信号STV、イネーブル信号ENB、走査方向切替信号CSV、クロック信号CKV、正側電位VDDおよび負側電位VBBが供給される。
また、図2および図3に示すように、第1実施形態では、Vドライバ5の内部に、複数段のシフトレジスタ回路部51〜50nと、出力信号入力切替回路部60aおよびシフト信号入力切替回路部60bからなる走査方向切替回路部70と、複数段の論理合成回路部81〜80mと、回路部91および92とが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部51〜50nおよび論理合成回路部81〜80mは、画素数に応じた数だけ設けられている。
そして、図2に示すように、1段目のシフトレジスタ回路部51は、前段の第1回路部51aと、後段の第2回路部51bとによって構成されている。第1回路部51aは、nチャネルトランジスタNT1およびNT2と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT3と、容量C1およびC2とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT1は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT2は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部51bは、nチャネルトランジスタNT4、NT5、NT6およびNT7と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT8と、容量C3およびC4とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT4は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT6は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C3は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT1〜NT8は、それぞれ、トランジスタNT1〜NT8と称する。
また、1段目のシフトレジスタ回路部51に設けられたトランジスタNT1〜NT8は、すべてn型のMOSトランジスタ(電界効果型トランジスタ)からなるTFT(薄膜トランジスタ)により構成されている。また、トランジスタNT1、NT2、NT6、NT7およびNT8は、互いに電気的に接続された2つのゲート電極を有する。また、第1回路部51aにおいて、トランジスタNT1のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、第1回路部51aの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、容量C1の一方の電極は、負側電位VBBに接続されているとともに、他方の電極は、ノードND1に接続されている。また、トランジスタNT2のソースは、トランジスタNT3を介してノードND1に接続されているとともに、ドレインは、クロック信号線(CKV1)に接続されている。また、容量C2は、トランジスタNT2のゲートとソースとの間に接続されている。
また、第2回路部51bにおいて、トランジスタNT4のソースは、ノードND3に接続されているとともに、ゲートは、ノードND2に接続されている。また、トランジスタNT5のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND3に接続されている。このトランジスタNT5のゲートは、第1回路部51aのノードND1に接続されている。また、トランジスタNT6のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND2に接続されている。このトランジスタNT6のゲートは、第1回路部51aのノードND1に接続されている。また、トランジスタNT6は、トランジスタNT5がオン状態のときに、トランジスタNT4をオフ状態にするために設けられている。また、トランジスタNT7のソースは、トランジスタNT8を介してノードND2に接続されているとともに、ドレインは、クロック信号線(CKV1)に接続されている。また、容量C3は、トランジスタNT4のゲートとソースとの間に接続されている。また、容量C4は、トランジスタNT7のゲートとソースとの間に接続されている。
また、図2に示すように、2段目〜5段目のシフトレジスタ回路部52〜55は、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51とほぼ同様の回路構成を有する。具体的には、2段目〜5段目のシフトレジスタ回路部52〜55は、それぞれ、1段目のシフトレジスタ回路部51の第1回路部51aとほぼ同様の回路構成を有する第1回路部52a〜55aと、第2回路部51bとほぼ同様の回路構成を有する第2回路部52b〜55bとによって構成されている。
2段目のシフトレジスタ回路部52は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1〜NT8に対応するnチャネルトランジスタNT11〜NT18と、容量C1〜C4に対応する容量C11〜C14とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT11は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT12は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、nチャネルトランジスタNT14は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT16は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C13は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT11〜NT18は、それぞれ、トランジスタNT11〜NT18と称する。
また、3段目のシフトレジスタ回路部53は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1〜NT8に対応するnチャネルトランジスタNT21〜NT28と、容量C1〜C4に対応する容量C21〜C24とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT21は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT22は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、nチャネルトランジスタNT24は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT26は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C23は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT21〜NT28は、それぞれ、トランジスタNT21〜NT28と称する。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1〜NT8に対応するnチャネルトランジスタNT31〜NT38と、容量C1〜C4に対応する容量C31〜C34とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT31は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT32は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、nチャネルトランジスタNT34は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT36は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C33は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT31〜NT38は、それぞれ、トランジスタNT31〜NT38と称する。
また、5段目のシフトレジスタ回路部55は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1〜NT8に対応するnチャネルトランジスタNT41〜NT48と、容量C1〜C4に対応する容量C41〜C44とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT41は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT42は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。なお、nチャネルトランジスタNT44は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT46は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C43は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT41〜NT48は、それぞれ、トランジスタNT41〜NT48と称する。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54の第1回路部54aは、シフト信号SR4を出力するノードND2の電位を負側電位VBBにリセットするためのnチャネルトランジスタNT39を含んでいる。また、5段目のシフトレジスタ回路部55の第1回路部55aは、シフト信号SR5を出力するノードND2の電位を負側電位VBBにリセットするためのnチャネルトランジスタNT49を含んでいる。以下、nチャネルトランジスタNT39およびNT49は、それぞれ、リセットトランジスタNT39およびNT49と称する。なお、このリセットトランジスタNT39およびNT49は、n型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
また、リセットトランジスタNT39のドレインには、正側電位VDDが供給されるとともに、ソースは、4段目のシフトレジスタ回路部54の第1回路部54aの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、リセットトランジスタNT39のゲートには、スタート信号STVを供給するためのスタート信号線(STV)が接続されている。なお、スタート信号STVは、本発明の「駆動信号」の一例である。これにより、Hレベルのスタート信号STVに応答してリセットトランジスタNT39がオンすると、リセットトランジスタNT39を介して正側電位VDDが供給されることにより、第1回路部54aのノードND1の電位が正側電位VDD(Hレベル)になるように構成されている。そして、第1回路部54aのノードND1の電位が正側電位VDD(Hレベル)になると、第2回路部54bのトランジスタNT36がオンするので、トランジスタNT36を介して負側電位VBBが供給されることにより、シフト信号SR4を出力する第2回路部54bのノードND2が負側電位VBBにリセットされるように構成されている。
また、リセットトランジスタNT49のドレインには、正側電位VDDが供給されるとともに、ソースは、5段目のシフトレジスタ回路部55の第1回路部55aの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、リセットトランジスタNT49のゲートには、スタート信号STVを供給するためのスタート信号線(STV)が接続されている。これにより、5段目のシフトレジスタ回路部55では、上記した4段目のシフトレジスタ回路部54と同様にして、シフト信号SR5を出力する第2回路部55bのノードND2が負側電位VBBにリセットされるように構成されている。
また、6段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部は、上記したリセットトランジスタNT39およびNT49を有する4段目および5段目のシフトレジスタ回路部54および55と同様に構成されている。また、最終段の前段のシフトレジスタ回路部および最終段の2段前のシフトレジスタ回路部は、それぞれ、上記した2段目および3段目のシフトレジスタ回路部52および53と同様の構成を有する。
また、最終段のシフトレジスタ回路部50n(図3参照)は、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51(図2参照)と同様の構成を有する。すなわち、最終段のシフトレジスタ回路部50nは、図3に示すように、前段の第1回路部50naと、後段の第2回路部50nbとによって構成されている。第1回路部50naは、nチャネルトランジスタNT10n1およびNT10n2と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT10n3と、容量C10n1およびC10n2とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT10n1は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT10n2は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部50nbは、nチャネルトランジスタNT10n4、NT10n5、NT10n6およびNT10n7と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT10n8と、容量C10n3およびC10n4とを含む。なお、nチャネルトランジスタNT10n4は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT10n6は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C10n3は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT10n1〜NT10n8は、それぞれ、トランジスタNT10n1〜NT10n8と称する。
また、最終段のシフトレジスタ回路部50nに設けられたトランジスタNT10n1〜NT10n8は、すべてn型のMOSトランジスタ(電界効果型トランジスタ)からなるTFT(薄膜トランジスタ)により構成されている。また、トランジスタNT10n1、NT10n2、NT10n6、NT10n7およびNT10n8は、互いに電気的に接続された2つのゲート電極を有する。また、第1回路部50naにおいて、トランジスタNT10n1のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、第1回路部50naの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、容量C10n1の一方の電極は、負側電位VBBに接続されているとともに、他方の電極は、ノードND1に接続されている。また、トランジスタNT10n2のソースは、トランジスタNT10n3を介してノードND1に接続されているとともに、ドレインは、クロック信号線(CKV1)に接続されている。また、容量C10n2は、トランジスタNT10n2のゲートとソースとの間に接続されている。
また、第2回路部50nbにおいて、トランジスタNT10n4のソースは、ノードND3に接続されているとともに、ゲートは、ノードND2に接続されている。また、トランジスタNT10n5のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND3に接続されている。このトランジスタNT10n5のゲートは、第1回路部50naのノードND1に接続されている。また、トランジスタNT10n6のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND2に接続されている。このトランジスタNT10n6のゲートは、第1回路部50naのノードND1に接続されている。また、トランジスタNT10n6は、トランジスタNT10n5がオン状態のときに、トランジスタNT10n4をオフ状態にするために設けられている。また、トランジスタNT10n7のソースは、トランジスタNT10n8を介してノードND2に接続されているとともに、ドレインは、クロック信号線(CKV1)に接続されている。また、容量C10n3は、トランジスタNT10n4のゲートとソースとの間に接続されている。また、容量C10n4は、トランジスタNT10n7のゲートとソースとの間に接続されている。
また、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT12およびNT17と、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT32およびNT37とは、クロック信号線(CKV2)に接続されている。また、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT22およびNT27と、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT42およびNT47とは、クロック信号線(CKV1)に接続されている。すなわち、クロック信号線(CKV1)とクロック信号線(CKV2)とが1段毎に交互に接続されている。
また、第1実施形態では、各段のシフトレジスタ回路部51〜50nに、イネーブル信号線(ENB1)とイネーブル信号線(ENB2)とが1つずつ交互に接続されている。なお、このイネーブル信号線(ENB1)および(ENB2)は、本発明の「第2信号線」および「第3信号線」の一例である。このイネーブル信号線(ENB1)を介して、所定のタイミングで電位がLレベルからHレベルに切り替わるイネーブル信号ENB1が供給されるとともに、イネーブル信号線(ENB2)を介して、イネーブル信号ENB1と異なるタイミングで電位がLレベルからHレベルに切り替わるイネーブル信号ENB2が供給されるように構成されている。そして、1段目のシフトレジスタ回路部51、3段目のシフトレジスタ回路部53、5段目のシフトレジスタ回路部55および最終段のシフトレジスタ回路部50nなどの奇数段のシフトレジスタ回路部では、それぞれ、シフト信号が出力されるノードND2にゲートが接続されたトランジスタ(NT4、NT24、NT44およびNT10n4)のドレインにイネーブル信号線(ENB1)が接続されている。また、2段目のシフトレジスタ回路部52および4段目のシフトレジスタ回路部54などの偶数段のシフトレジスタ回路部では、それぞれ、シフト信号が出力されるノードND2にゲートが接続されたトランジスタ(NT14およびNT34)のドレインに、イネーブル信号線(ENB2)が接続されている。
また、出力信号入力切替回路部60aおよびシフト信号入力切替回路部60bからなる走査方向切替回路部70は、走査方向を図2中の順方向と逆方向とに切り替えるために設けられている。具体的には、走査方向切替回路部70の出力信号入力切替回路部60aは、nチャネルトランジスタNT101〜NT100nおよびNT201〜NT200nを含む。以下、nチャネルトランジスタNT101〜NT100nおよびNT201〜NT200nは、それぞれ、トランジスタNT101〜NT100nおよびNT201〜NT200nと称する。また、このトランジスタNT101〜NT100nおよびNT201〜NT200nは、すべてn型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
また、トランジスタNT101、NT202、NT103、NT204、NT105、・・・、NT100(n−1)およびNT200nは、この順番でソース/ドレインの一方とソース/ドレインの他方とが互いに接続されている。また、トランジスタNT201は、後述する回路部91のノードND6に接続されている。また、トランジスタNT102、NT203、NT104、NT205、・・・、NT200(n−1)は、この順番でソース/ドレインの一方とソース/ドレインの他方とが互いに接続されている。また、トランジスタNT100nは、後述する回路部92のノードND6に接続されている。また、トランジスタNT101〜NT100nのゲートには、走査方向切替信号線(CSV)が接続されているとともに、トランジスタNT201〜NT200nのゲートには、反転走査方向切替信号線(XCSV)が接続されている。
なお、走査方向が順方向の場合には、走査方向切替信号CSVがHレベル(VDD)になるように、かつ、反転走査方向切替信号XCSVがLレベル(VBB)になるように制御される。このため、走査方向が順方向の場合には、トランジスタNT101〜NT100nがオン状態になるように、かつ、トランジスタNT201〜NT200nがオフ状態になるように制御される。また、走査方向が逆方向の場合には、走査方向切替信号CSVがLレベル(VBB)になるように、かつ、反転走査方向切替信号XCSVがHレベル(VDD)になるように制御される。このため、走査方向が逆方向の場合には、トランジスタNT101〜NT100nがオフ状態になるように、かつ、トランジスタNT201〜NT200nがオン状態になるように制御される。
また、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT101のソース/ドレインの他方(トランジスタNT102のソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT102のソース/ドレインの一方に接続されている。
また、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT11のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT102のソース/ドレインの他方(トランジスタNT203のソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT202のソース/ドレインの他方(トランジスタNT103のソース/ドレインの一方)に接続されている。
また、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT21のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT103のソース/ドレインの他方(トランジスタNT204のソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT203のソース/ドレインの他方(トランジスタNT104のソース/ドレインの一方)に接続されている。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT31のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT104のソース/ドレインの他方(トランジスタNT205のソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT204のソース/ドレインの他方(トランジスタNT105のソース/ドレインの一方)に接続されている。
また、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT41のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT105のソース/ドレインの他方に接続されているとともに、5段目のシフトレジスタ回路部55のノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT205のソース/ドレインの他方に接続されている。
また、6段目以降のシフトレジスタ回路部においても、1〜5段目のシフトレジスタ回路部と同様に、上記トランジスタNT1、NT11、NT21、NT31およびNT41に対応するトランジスタのゲートと、ノードND3とが、それぞれ、出力信号入力切替回路部60aの対応する各トランジスタのソース/ドレインに接続されている。そして、最終段のシフトレジスタ回路部50nでは、トランジスタNT10n1のゲートが、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT100(n−1)のソース/ドレインの他方(トランジスタNT200nのソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、ノードND3が、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT200(n−1)のソース/ドレインの他方に接続されている。
各段のシフトレジスタ回路部51〜50nと出力信号入力切替回路部60aとを上記のように接続することによって、走査方向に応じて、所定段のシフトレジスタ回路部の第1回路部に走査方向に対して前段の出力信号(SR11〜SR(10(n−1))が入力されるように制御される。ただし、走査方向が順方向の場合の先頭段のシフトレジスタ回路部51の第1回路部51aと、走査方向が逆方向の場合の先頭段のシフトレジスタ回路部50nの第1回路部50naとには、それぞれ、スタート信号STVが入力される。
また、走査方向切替回路部70のシフト信号入力切替回路部60bは、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたnチャネルトランジスタNT301〜NT300nと、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたnチャネルトランジスタNT401〜NT400nとを含む。なお、nチャネルトランジスタNT300(n−1)は、本発明の「第3トランジスタ」の一例であり、nチャネルトランジスタNT401は、本発明の「第4トランジスタ」の一例である。以下、nチャネルトランジスタNT301〜NT300nおよびNT401〜NT400nは、それぞれ、トランジスタNT301〜NT300nおよびNT401〜NT400nと称する。また、シフト信号入力切替回路部60bを構成するトランジスタNT301〜NT300nおよびNT401〜NT400nは、すべてn型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
また、シフト信号入力切替回路部60bにおいて、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたnチャネルトランジスタと、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたnチャネルトランジスタとは、各段のシフトレジスタ回路部51〜50nに対して、それぞれ2つずつ配置されている。具体的には、1段目のシフトレジスタ回路部51に対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT301およびNT302と、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT401およびNT402とが配置されている。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、1段目(先頭段)のシフトレジスタ回路部51に対応して設けられたトランジスタNT401のソース/ドレインの一方は、シフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2のゲートに接続されているとともに、ソース/ドレインの他方には、スタート信号STVが供給される。これにより、逆方向走査の場合には、トランジスタNT401がオン状態に保持されるとともに、このトランジスタNT401を介して、逆方向の走査時に最終段となるシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2のゲートにスタート信号STVが入力されるように構成されている。このため、逆方向走査時には、シフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2は、走査開始時にスタート信号STVがHレベルに立ち上がることによりオン状態になった後、スタート信号STVがLレベルに立ち下がった後は、オフ状態に保持されるように構成されている。
また、トランジスタNT301のソース/ドレインの一方は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2のゲートに接続されているとともに、ソース/ドレインの他方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2に接続されている。また、トランジスタNT302およびNT402のソース/ドレインの一方は、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT7のゲートに接続されている。トランジスタNT302のソース/ドレインの他方は、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT101のソース/ドレインの他方(トランジスタNT202のソース/ドレインの一方)に接続されているとともに、トランジスタNT402のソース/ドレインの他方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2に接続されている。
また、2段目のシフトレジスタ回路部52に対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT303およびNT304と、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT403およびNT404とが配置されている。トランジスタNT303およびNT403のソース/ドレインの一方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT12のゲートに接続されている。トランジスタNT303のソース/ドレインの他方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT403のソース/ドレインの他方は、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2に接続されている。また、トランジスタNT304およびNT404のソース/ドレインの一方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT17のゲートに接続されている。トランジスタNT304のソース/ドレインの他方は、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT404のソース/ドレインの他方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2に接続されている。
また、3段目のシフトレジスタ回路部53に対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT305およびNT306と、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT405およびNT406とが配置されている。トランジスタNT305およびNT405のソース/ドレインの一方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT22のゲートに接続されている。トランジスタNT305のソース/ドレインの他方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT405のソース/ドレインの他方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2に接続されている。また、トランジスタNT306およびNT406のソース/ドレインの一方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT27のゲートに接続されている。トランジスタNT306のソース/ドレインの他方は、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT406のソース/ドレインの他方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2に接続されている。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54に対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT307およびNT308と、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT407およびNT408とが配置されている。トランジスタNT307およびNT407のソース/ドレインの一方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT32のゲートに接続されている。トランジスタNT307のソース/ドレインの他方は、5段目のシフトレジスタ回路部55のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT407のソース/ドレインの他方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2に接続されている。また、トランジスタNT308およびNT408のソース/ドレインの一方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT37のゲートに接続されている。トランジスタNT308のソース/ドレインの他方は、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT408のソース/ドレインの他方は、5段目のシフトレジスタ回路部55のノードND2に接続されている。
また、5段目のシフトレジスタ回路部55に対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT309およびNT310と、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT409およびNT410とが配置されている。トランジスタNT309およびNT409のソース/ドレインの一方は、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT42のゲートに接続されている。トランジスタNT309のソース/ドレインの他方は、図示しない6段目のシフトレジスタ回路部のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT409のソース/ドレインの他方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2に接続されている。また、トランジスタNT310およびNT410のソース/ドレインの一方は、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT47のゲートに接続されている。トランジスタNT310のソース/ドレインの他方は、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT410のソース/ドレインの他方は、図示しない6段目のシフトレジスタ回路部のノードND2に接続されている。
また、6段目以降のシフトレジスタ回路部に対応するように、シフト信号入力切替回路部60bのゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたnチャネルトランジスタと、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたnチャネルトランジスタとが2つずつ配置されている。そして、それらのnチャネルトランジスタと6段目以降のシフトレジスタ回路部とがそれぞれ1段目〜5段目のシフトレジスタ回路部51〜55の場合と同様に接続されている。また、最終段のシフトレジスタ回路部50nに対応して、ゲートが走査方向切替信号線(CSV)に接続されたトランジスタNT300(n−1)およびNT300nと、ゲートが反転走査方向切替信号線(XCSV)に接続されたトランジスタNT400(n−1)およびNT400nとが配置されている。
ここで、第1実施形態では、図3に示すように、最終段のシフトレジスタ回路部50nに対応して設けられたトランジスタNT300(n−1)のソース/ドレインの一方は、シフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2のゲートに接続されているとともに、ソース/ドレインの他方には、スタート信号STVが供給される。これにより、順方向走査の場合には、トランジスタNT300(n−1)がオン状態に保持されるとともに、このトランジスタNT300(n−1)を介して、順方向の走査時に最終段となるシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2のゲートにスタート信号STVが入力されるように構成されている。このため、順方向走査時には、シフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2は、走査開始時にスタート信号STVがHレベルに立ち上がることによりオン状態になった後、スタート信号STVがLレベルに立ち下がった後は、オフ状態に保持されるように構成されている。
また、トランジスタNT400(n−1)のソース/ドレインの一方は、シフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2のゲートに接続されているとともに、ソース/ドレインの他方は、前段のシフトレジスタ回路部のシフト信号SR(n−1)が出力されるノードND2に接続されている。また、トランジスタNT300nおよびNT400nのソース/ドレインの一方は、シフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n7のゲートに接続されている。トランジスタNT300nのソース/ドレインの他方は、前段のシフトレジスタ回路部のシフト信号SR(n−1)が出力されるノードND2に接続されている。トランジスタNT400nのソース/ドレインの他方は、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT100(n−1)のソース/ドレインの他方(トランジスタNT200nのソース/ドレインの一方)に接続されている。
シフト信号入力切替回路部60bを構成するトランジスタNT301〜NT300nおよびNT401〜NT400nを上記のように構成することによって、走査方向が順方向の場合には、トランジスタNT301〜NT300nがオン状態になるように、かつ、トランジスタNT401〜NT400nがオフ状態になるように制御される。また、各段のシフトレジスタ回路部51〜50nとシフト信号入力切替回路部60bとを上記のように接続することによって、走査方向に応じて、所定段のシフトレジスタ回路部の第1回路部に走査方向に対して次段のシフト信号(SR1〜SR(n))が入力されるように、かつ、所定段のシフトレジスタ回路部の第2回路部に走査方向に対して前段のシフト信号(SR1〜SR(n))が入力されるように制御される。
また、論理合成回路部81〜80mは、それぞれ、ダミーゲート線(Dummy1)、各段のゲート線(Gate1〜Gate(m−1))およびダミーゲート線(Dummy2)に接続されている。なお、ダミーゲート線(Dummy1およびDummy2)は、表示部2に設けられた画素20(図1参照)に接続されないゲート線である。また、論理合成回路部81〜80mは、それぞれ、対応する所定段のシフトレジスタ回路部から出力されたシフト信号と、その所定段の次段のシフトレジスタ回路部から出力されたシフト信号とを論理合成して、対応するゲート線にシフト出力信号を出力するように構成されている。また、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81は、nチャネルトランジスタNT501〜NT504と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT505と、容量C501とを含む。以下、nチャネルトランジスタNT501〜NT505は、それぞれ、トランジスタNT501〜NT505と称する。なお、トランジスタNT501〜NT505は、すべて、n型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
また、トランジスタNT503〜NT505と、容量C501とによって、電位固定回路部81aが構成されている。この電位固定回路部81aは、論理合成回路部81からLレベルのシフト出力信号がダミーゲート線(Dummy1)に出力される際、そのシフト出力信号のLレベルの電位を固定するために設けられている。また、論理合成回路部81を構成するトランジスタNT501〜NT505は、すべてn型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。また、トランジスタNT501のドレインは、イネーブル信号線(ENB)に接続されているとともに、ソースは、トランジスタNT502のドレインに接続されている。また、トランジスタNT502のソースは、ノードND4(ダミーゲート線(Dummy1))に接続されている。トランジスタNT501のゲートは、2段目のシフトレジスタ回路部52のシフト信号SR2が出力されるノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT502のゲートは、3段目のシフトレジスタ回路部53のシフト信号SR3が出力されるノードND2に接続されている。
また、トランジスタNT503のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND4(ダミーゲート線(Dummy1))に接続されている。このトランジスタNT503のゲートは、ノードND5に接続されている。また、トランジスタNT504のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND5に接続されている。このトランジスタNT504のゲートは、ノードND4(ダミーゲート線(Dummy1))に接続されている。また、容量C501の一方の電極は、負側電位VBBに接続されているとともに、他方の電極は、ノードND5に接続されている。また、ノードND5は、トランジスタNT505を介して、反転イネーブル信号線(XENB)に接続されている。
また、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部82は、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81と同様の回路構成を有する。具体的には、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部82は、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81のトランジスタNT501〜NT505と、容量C501とに対応するnチャネルトランジスタNT511〜NT515と、容量C511とを含む。以下、nチャネルトランジスタNT511〜NT515は、それぞれ、トランジスタNT511〜NT515と称する。また、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81の電位固定回路部81aに対応する電位固定回路部82aが、トランジスタNT513〜NT515と、容量C511とによって構成されている。
なお、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部82において、トランジスタNT511のゲートは、3段目のシフトレジスタ回路部53のシフト信号SR3が出力されるノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT512のゲートは、4段目のシフトレジスタ回路部54のシフト信号SR4が出力されるノードND2に接続されている。また、ノードND5は、トランジスタNT515を介して、反転イネーブル信号線(XENB)に接続されている。
また、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部83は、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81と同様の回路構成を有する。具体的には、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部83は、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81のトランジスタNT501〜NT505と、容量C501とに対応するnチャネルトランジスタNT521〜NT525と、容量C521とを含む。以下、nチャネルトランジスタNT521〜NT525は、それぞれ、トランジスタNT521〜NT525と称する。また、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81の電位固定回路部81aに対応する電位固定回路部83aが、トランジスタNT523〜NT525と、容量C521とによって構成されている。
なお、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部83において、トランジスタNT511のゲートは、4段目のシフトレジスタ回路部54のシフト信号SR4が出力されるノードND2に接続されているとともに、トランジスタNT512のゲートは、5段目のシフトレジスタ回路部55のシフト信号SR5が出力されるノードND2に接続されている。また、ノードND5は、トランジスタNT515を介して、反転イネーブル信号線(XENB)に接続されている。
また、3段目以降のゲート線にそれぞれ接続される論理合成回路部は、上記の論理合成回路部81〜83と同様の回路構成を有する。また、最終段のダミーゲート線(Dummy2)に接続される論理合成回路部80mも上記した初段のダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81と同様の回路構成を有している。なお、この最終段の論理合成回路部80mには、論理合成回路部81の電位固定回路部81aと同様の構成を有する電位固定回路部80maが設けられている。
また、回路部91は、nチャネルトランジスタNT601〜NT603と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT604と、容量C601とを含む。以下、nチャネルトランジスタNT601〜NT604は、それぞれ、トランジスタNT601〜NT604と称する。また、回路部91を構成するトランジスタNT601〜NT604は、すべてn型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
そして、トランジスタNT601のドレインは、イネーブル信号線(ENB)に接続されているとともに、ソースは、ノードND6に接続されている。このトランジスタNT601のゲートは、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2に接続されている。トランジスタNT602のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND6に接続されている。このトランジスタNT602のゲートは、ノードND7に接続されている。トランジスタNT603のソースは、負側電位VBBに接続されているとともに、ドレインは、ノードND7に接続されている。このトランジスタNT603のゲートは、ノードND6に接続されている。容量C601の一方の電極は、負側電位VBBに接続されているとともに、他方の電極は、ノードND7に接続されている。また、ノードND6は、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT201のソース/ドレインの他方に接続されている。また、ノードND7は、トランジスタNT604を介して、反転イネーブル信号線(XENB)に接続されている。
また、回路部92は、nチャネルトランジスタNT611〜NT613と、ダイオード接続されたnチャネルトランジスタNT614と、容量C611とを含む。以下、nチャネルトランジスタNT611〜NT614は、それぞれ、トランジスタNT611〜NT614と称する。また、回路部92を構成するトランジスタNT611〜NT614は、すべてn型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。この回路部92のトランジスタNT611〜NT614および容量C611は、回路部91のトランジスタNT601〜NT604および容量C601と同様に構成されている。ただし、回路部92のトランジスタNT611のゲートは、シフトレジスタ回路部50nの前段のシフトレジスタ回路部のシフト信号SR(n−1)が出力されるノードND2に接続されている。また、回路部92のノードND6は、出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT100nのソース/ドレインの一方に接続されている。
図4は、本発明の第1実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図1〜図4を参照して、第1実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作について説明する。
まず、図2および図3中の順方向に沿って、各段のゲート線にタイミングのシフトしたシフト出力信号が順次出力される場合(順方向走査の場合)について説明する。まず、電源を投入することにより、Vドライバ5の各段のシフトレジスタ回路部に正側電位VDDおよび負側電位VBBを供給する。そして、順方向走査の場合には、走査方向切替信号CSVがHレベルに保持されるとともに、反転走査方向切替信号XCSVがLレベルに保持される。これにより、順方向走査時には、走査方向切替信号CSVがゲートに入力されるトランジスタNT101〜NT100nおよびNT301〜NT300nがオン状態に保持される。また、反転走査方向切替信号XCSVがゲートに入力されるトランジスタNT201〜NT200nおよびNT401〜NT400nがオフ状態に保持される。そして、初期状態では、各段のシフトレジスタ回路部51〜50nのノードND1〜ND3の電位は、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位となっている。これにより、初期状態では、各段のシフトレジスタ回路部51〜50nから出力されるシフト信号SR1〜SR(n)と、出力信号SR11〜SR(10n)とは、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位となっている。この状態で、図3に示すように、スタート信号STVをHレベルに上昇させる。これにより、Hレベルのスタート信号STVが、トランジスタNT300(n−1)を介して最終段のシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2のゲートに入力される。このため、トランジスタNT10n2はオン状態になる。なお、この後、トランジスタNT10n2のドレインに入力されるクロック信号CKV1がLレベルからHレベルに上昇する。この際、トランジスタNT10n1は、前段のLレベルの出力信号SR10(n−1)がゲートに入力されることによりオフ状態に保持されているので、トランジスタNT10n1、NT10n2およびNT10n3を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れることはない。
また、第1実施形態では、Hレベルのスタート信号STVが4段目のシフトレジスタ回路部54の第1回路部54aのリセットトランジスタNT39のゲートに入力される。このため、リセットトランジスタNT39がオンするので、リセットトランジスタNT39を介して正側電位VDDが4段目のシフトレジスタ回路部54の第1回路部54aのノードND1に供給される。これにより、初期状態では正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位であった第1回路部54aのノードND1の電位が正側電位VDD(Hレベル)にリセットされる。このため、第1回路部54aのノードND1に繋がる第2回路部54bのトランジスタNT36およびNT35のゲートにそれぞれ正側電位VDD(Hレベル)が印加される。これにより、トランジスタNT36およびNT35がオンするので、トランジスタNT36およびNT35を介して、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2およびND3にそれぞれ負側電位VBBが供給される。
このため、初期状態では正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位であった4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2およびND3の電位は、スタート信号STVがHレベルの期間において、負側電位VBBにリセットされる。これにより、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND2およびND3からそれぞれ出力されるシフト信号SR4および出力信号SR14は、共に、負側電位VBB(Lレベル)にリセットされる。
そして、Lレベルのシフト信号SR4は、論理合成回路部82のトランジスタNT512のゲート、および、論理合成回路部83のトランジスタNT521のゲートに入力されるので、これらのトランジスタNT512およびNT521はオフ状態に固定される。また、Lレベルのシフト信号SR4は、シフト信号入力切替回路部60bのオン状態のトランジスタNT305を介して、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT22のゲートに入力される。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT22は、オフ状態に固定される。また、Lレベルのシフト信号SR4は、シフト信号入力切替回路部60bのオン状態のトランジスタNT310を介して、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT47のゲートに入力される。これにより、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT47は、オフ状態に固定される。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54のノードND3から出力されるLレベルの出力信号SR14は、出力信号入力切替回路部60aのオン状態のトランジスタNT105を介して、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT41のゲートに入力される。これにより、5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT41は、オフ状態に固定される。
また、5段目のシフトレジスタ回路部55では、Hレベルのスタート信号STVが第1回路部55aのリセットトランジスタNT49のゲートに入力されることにより、上記した4段目のシフトレジスタ回路部54と同様にして、ノードND1の電位が正側電位VDD(Hレベル)にリセットされるとともに、ノードND2およびND3の電位が負側電位VBB(Lレベル)にリセットされる。これに伴って、5段目のシフトレジスタ回路部55のノードND2およびND3からそれぞれ出力されるシフト信号SR5および出力信号SR15も負側電位VBB(Lレベル)にリセットされる。そして、このLレベルのシフト信号SR5は、論理合成回路部83のトランジスタNT522のゲートと、論理合成回路部83のトランジスタNT521に対応する論理合成回路部83の次段の論理合成回路部のnチャネルトランジスタのゲートとに入力される。これにより、これらのトランジスタがオフ状態に固定される。また、Lレベルのシフト信号SR5は、シフト信号入力切替回路部60bのオン状態のトランジスタNT307を介して、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT32のゲートに入力される。これにより、トランジスタNT32は、オフ状態に固定される。
上記のようにして、スタート信号STVがHレベルになる期間には、リセットトランジスタが設けられた4段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部において、ノードND1の電位と、ノードND2およびND3の電位とがそれぞれ正側電位VDDと負側電位VBBとに一括してリセットされる。そして、これに伴って、4段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部からそれぞれ出力されるシフト信号および出力信号が負側電位VBB(Lレベル)にリセットされる。これにより、そのLレベルのシフト信号または出力信号がゲートに入力される各段のシフトレジスタ回路部のトランジスタと各段の論理合成回路部の論理合成を行うトランジスタとが、オフ状態に固定される。
また、Hレベルのスタート信号STVは、Hレベルのスタート信号STVが、出力信号入力切替回路部60aのオン状態のトランジスタNT101を介して1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1のゲートに入力される。このため、トランジスタNT1がオン状態になる。この後、トランジスタNT2のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇する。
この際、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2のゲートに、2段目のシフトレジスタ回路部52から出力されるシフト信号SR2がオン状態のトランジスタNT301を介して入力されている。なお、このときのトランジスタNT2のゲートに入力されるシフト信号SR2は、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位ではあるが、トランジスタNT2をオフさせることが可能な電位になっている。これにより、トランジスタNT2は、オフ状態になっている。
上記のように、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1がオン状態でトランジスタNT2がオフ状態であるので、トランジスタNT1を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることによりノードND1の電位がLレベルに低下する。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1にゲートが接続されるトランジスタNT5およびNT6がオフ状態になる。また、Hレベルのスタート信号STVは、オン状態のトランジスタNT101およびNT302を介して、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT7のゲートにも入力される。これにより、トランジスタNT7はオン状態になっている。そして、トランジスタNT7のドレインに入力されるクロック信号CKV1の電位がHレベルに上昇する。
この際、トランジスタNT7がオン状態であっても、トランジスタNT6がオフ状態であるので、トランジスタNT7、NT8およびNT6を介してクロック信号線(CKV1)と、負側電位VBBとの間で貫通電流が流れることはない。また、Hレベルのクロック信号CKV1がトランジスタNT7と、ダイオード接続されたトランジスタNT8とを介して入力されることにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位がHレベルに上昇する。これにより、トランジスタNT4がオン状態になる。この際、トランジスタNT4のドレインにLレベルのイネーブル信号ENB1が供給されているので、トランジスタNT4のソース電位(ノードND3の電位)はLレベルに保持される。
この後、イネーブル信号ENB1の電位がLレベルからHレベルに上昇する。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND3の電位がHレベル(VDD)に上昇する。この際、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位は、容量C3によりトランジスタNT4のゲート−ソース間電圧が維持されるようにノードND3の電位の上昇に伴ってブートされることによって、VDDからさらに上昇する。これにより、ノードND2の電位は、VDDよりもトランジスタNT4のしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vβ)分高い電位(VDD+Vβ>VDD+Vt)まで上昇する。なお、このときのノードND2の電位(VDD+Vβ)は、トランジスタNT4のドレインに固定的な正側電位VDDを供給する場合にノードND2の電位が上昇して到達する電位よりも高い電位となる。そして、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR1が出力される。また、同時に、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR11が出力される。
そして、1段目のシフトレジスタ回路部51のHレベル(VDD)の出力信号SR11は、オン状態のトランジスタNT102を介して2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT11のゲートに入力される。これにより、トランジスタNT11は、オン状態になる。そして、1段目のシフトレジスタ回路部51のHレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR1は、オン状態のトランジスタNT304のドレインに入力される。この際、トランジスタNT304のゲート電圧は走査方向切替信号CSVの電位(VDD)に等しいので、トランジスタNT304のソースに接続されるトランジスタNT17のゲート電圧は(VDD−Vt)に充電される。これにより、トランジスタNT17は、オン状態になる。
また、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT12のゲートには、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2から出力されるシフト信号SR3がオン状態のトランジスタNT303を介して入力されている。なお、このときのトランジスタNT12のゲートに入力されるシフト信号SR3は、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位ではあるが、トランジスタNT12をオフさせることが可能な電位になっている。これにより、トランジスタNT12は、オフ状態になっている。
この後、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT17のドレインに入力されるクロック信号CKV2の電位がLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇する。これにより、トランジスタNT17では、容量C14の機能によりゲート−ソース間電圧が保持されながら、ゲート電位がVDD−VtからVDDとVBBとの電位差分上昇する。このため、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2の電位は、トランジスタNT17のしきい値電圧(Vt)分低下することなく、Hレベル(VDD)に上昇する。この後、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51の動作と同様にして、イネーブル信号ENB2がLレベルからHレベルに上昇するのに伴って、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR2が出力される。また、同時に、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR12が出力される。
そして、2段目のシフトレジスタ回路部52のHレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR2は、ダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81のトランジスタNT501のゲートに入力される。また、Hレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR2は、ゲートにVDDの走査方向切替信号CSVが入力されることによりオンしているトランジスタNT301およびNT306のドレインに入力される。これにより、トランジスタNT301およびNT306のソース電位は、(VDD−Vt)になるので、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2のゲートと、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT27のゲートとには、(VDD−Vt)の電位が入力される。また、Hレベル(VDD)の出力信号SR12は、オン状態のトランジスタNT103を介して3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT21のゲートに入力される。
そして、ダミーゲート線に繋がる論理合成回路部81のトランジスタNT501は、Hレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR2がゲートに入力されることにより、オン状態になる。この際、トランジスタNT503は、オン状態に保持されているので、トランジスタNT503を介して論理合成回路部81のノードND4に負側電位VBBが供給されている。また、この際、トランジスタNT502のゲートには、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2から正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位のシフト信号SR3が入力されている。これにより、トランジスタNT502は、意図しないオン状態になる場合がある。
トランジスタNT502が意図しないオン状態になる場合には、トランジスタNT501およびNT502を介して供給されるイネーブル信号ENBにより、ノードND4の電位がVBBよりも高い電位に上昇する。これにより、論理合成回路部81のノードND4から、意図しないタイミングでVBBよりも高い電位のシフト出力信号Dummy1がダミーゲート線に出力される場合がある。なお、このように意図しないタイミングでVBBよりも高い電位のシフト出力信号Dummy1がダミーゲート線に出力されたとしても、ダミーゲート線は画素20(図1参照)に接続されていないので、映像の表示に影響を及ぼすことはない。
また、(VDD−Vt)の電位がトランジスタNT301からゲートに入力されることにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT2は、オン状態になる。そして、トランジスタNT2およびNT7のドレインに入力されるクロック信号CKV1の電位はLレベルに低下する。この際、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1の電位は、Lレベルに保持される。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT5およびNT6は、オフ状態に保持される。
また、クロック信号CKV1がLレベルに低下することにより、トランジスタNT8のゲート電圧はLレベルに低下するので、トランジスタNT8はオフ状態になる。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位は、Hレベル(VDD+Vβ)に保持されるので、1段目のシフトレジスタ回路部51からHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR1が続けて出力される。また、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位がHレベル(VDD+Vβ)に保持されることにより、トランジスタNT4はオン状態に保持されるので、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR11が続けて出力される。
また、(VDD−Vt)の電位がトランジスタNT306からゲートに入力されることにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT27は、オン状態になる。また、トランジスタNT21は、ゲートにHレベル(VDD)の出力信号SR12が入力されることによりオン状態になる。このとき、3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT22は、オフ状態に固定されている。そして、トランジスタNT21がオンすることによりトランジスタNT21を介して負側電位VBBが供給されることによって、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND1の電位は、負側電位VBB(Lレベル)に固定される。これにより、トランジスタNT25およびNT26はオフ状態になる。
このとき、クロック信号線(CKV1)からオン状態のトランジスタNT27を介してトランジスタNT28のゲートに供給されるクロック信号CKV1がHレベル(VDD)からLレベル(VBB)に低下するので、トランジスタNT28はオフ状態になる。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2の電位は、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位に保持される。このため、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2から正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位のシフト信号SR3が続けて出力される。また、このとき、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND3の電位も正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位に保持されることにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND3から正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位の出力信号SR13が続けて出力される。
そして、スタート信号STVの電位がLレベルに低下する。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1がオフ状態になる。このため、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1の電位は、Lレベルに保持されるので、トランジスタNT5およびNT6は、オフ状態に保持される。また、スタート信号STVの電位がLレベルに低下することにより、スタート信号STVがトランジスタNT101およびNT302を介してゲートに入力されるトランジスタNT7もオフ状態になる。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位は、Hレベル(VDD+Vβ)に保持されるとともに、ノードND3の電位は、Hレベル(VDD)に保持される。このため、1段目のシフトレジスタ回路部51から、Hレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR1と、Hレベル(VDD)の出力信号SR11とが続けて出力される。
また、Lレベルに低下したスタート信号STVは、4段目のシフトレジスタ回路部54のリセットトランジスタNT39、5段目のシフトレジスタ回路部55のリセットトランジスタNT49、および、6段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部のリセットトランジスタのゲートにもそれぞれ入力されるので、これらのトランジスタはオフする。これにより、4段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部において、ノードND1は、Hレベルの電位を保持しながらフローティング状態になるとともに、ノードND2およびND3の電位はLレベルに保持される。このため、4段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部のノードND2から出力されるシフト信号とノードND3から出力される出力信号とは、共に、Lレベルに保持される。さらに、Lレベルに低下したスタート信号STVは、トランジスタNT300(n−1)を介して、最終段のシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n2のゲートにも入力される。これにより、トランジスタNT10n2は、オフ状態になる。そして、これ以降、次にスタート信号STVがHレベルに上昇するまでトランジスタNT10n2はオフ状態に保持される。
そして、3段目のシフトレジスタ回路部53において、トランジスタNT21が2段目のHレベルの出力信号SR12によりオンしている状態で、トランジスタNT22のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇する。この際、第1実施形態では、トランジスタNT22は、ゲートに4段目のシフトレジスタ回路部54のLレベルのシフト信号SR4が入力されることによりオフ状態に保持されているので、トランジスタNT22のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇しても、トランジスタNT21およびNT22を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流は流れない。また、トランジスタNT27のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇することにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2の電位はHレベル(VDD)に上昇するので、シフト信号SR3の電位はHレベル(VDD)に上昇する。また、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2にゲートが接続されたトランジスタNT24はオン状態になる。このとき、トランジスタNT24のドレインにLレベルのイネーブル信号ENB1が供給されているので、トランジスタNT24のソース電位(ノードND3の電位)はLレベルに保持される。
この後、イネーブル信号ENB1の電位がLレベルからHレベルに上昇する。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND3の電位がHレベル(VDD)に上昇するので、出力信号SR13の電位もHレベル(VDD)に上昇する。なお、この際、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2の電位は、ノードND3の電位の上昇に伴って、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51の動作と同様にしてVDDよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vβ)分高い電位(VDD+Vβ>VDD+Vt)まで上昇する。そして、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR3が出力される。また、同時に、3段目のシフトレジスタ回路部53のノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR13が出力される。
そして、Hレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR3は、ダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81のトランジスタNT502のゲートと、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部82のトランジスタNT511のゲートとに入力される。また、Hレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR3は、オン状態のトランジスタNT303のドレインに入力されるとともに、オン状態のトランジスタNT308のドレインに入力される。また、Hレベル(VDD)の出力信号SR13は、オン状態のトランジスタNT104を介して4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT31のゲートに入力される。
そして、第1実施形態では、ダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81において、トランジスタNT501およびNT502のゲートにそれぞれ入力されるシフト信号SR2とシフト信号SR3とが両方ともHレベル(VDD+Vβ)になるので、トランジスタNT501およびトランジスタNT502が両方ともオン状態になる。これにより、イネーブル信号線(ENB)からトランジスタNT501およびNT502を介して論理合成回路部81のノードND4にイネーブル信号ENBが供給される。このイネーブル信号ENBは、シフト信号SR2およびSR3が両方ともHレベルになった時点では、Lレベルであり、その後わずかな期間後にLレベルからHレベルに電位が切り替わる。これにより、論理合成回路部81のノードND4の電位がLレベルからHレベルに上昇するので、論理合成回路部81からダミーゲート線にHレベルのシフト出力信号Dummy1が出力される。すなわち、イネーブル信号ENBがLレベルの間は、シフト出力信号Dummy1の電位は、強制的にLレベルに保持されるとともに、イネーブル信号ENBの電位がLレベルからHレベルに上昇するのに伴って、Hレベルに上昇される。
なお、この際、論理合成回路部81のノードND4の電位(シフト出力信号Dummy1の電位)がHレベルに上昇するのに伴って、ノードND4にゲートが接続されたトランジスタNT504がオン状態になる。これにより、トランジスタNT504を介して負側電位VBBからLレベルの電位がトランジスタNT503のゲートに供給されるので、トランジスタNT503は、オフ状態になる。このため、トランジスタNT501およびNT502が両方ともオン状態になった場合にも、トランジスタNT503がオフ状態になるので、トランジスタNT501、NT502およびNT503を介して、イネーブル信号線(ENB)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制される。
また、第1実施形態では、トランジスタNT501およびNT502のゲートに、VDDよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vβ)分高い電位(VDD+Vβ)のHレベルのシフト信号SR2およびSR3がそれぞれ入力される。これにより、トランジスタNT501のドレインにVDDの電位を有するHレベルのイネーブル信号ENBが供給された場合に、ダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81のノードND4に現れる電位が、VDDからトランジスタNT501およびNT502のしきい値電圧(Vt)分低下するのが抑制される。このため、論理合成回路部81からダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位がHレベルから低下するのが抑制される。
また、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部82では、トランジスタNT511のゲートに3段目のシフトレジスタ回路部53のHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR3が入力されることにより、トランジスタNT511はオンする。このとき、トランジスタNT512がオフ状態に固定されているので、イネーブル信号線(ENB)からトランジスタNT511およびNT512を介してノードND4にイネーブル信号ENBは供給されない。
なお、この時点より前の反転イネーブル信号XENBがHレベルの期間において、反転イネーブル信号線(XENB)にゲートが接続されたトランジスタNT515がオンする。これにより、トランジスタNT515を介して論理合成回路部82のノードND5にHレベルの反転イネーブル信号XENBが供給される。このため、ノードND5にゲートが接続されたトランジスタNT513がオンするとともに、容量C511が充電される。これにより、トランジスタNT513を介して負側電位VBB(Lレベル)が論理合成回路部82のノードND4に供給される。このため、論理合成回路部82から1段目のゲート線にLレベルのシフト出力信号Gate1が出力される。なお、この際、論理合成回路部82のノードND4の電位がLレベルになることにより、そのノードND4にゲートが接続されるトランジスタNT514はオフ状態になる。これにより、論理合成回路部82のノードND5の電位はHレベルに保持される。
そして、反転イネーブル信号XENBの電位がHレベルからLレベルに切り替わる際には、トランジスタNT515はオフするので、トランジスタNT515を介して論理合成回路部82のノードND5に、Lレベルの反転イネーブル信号XENBは供給されない。これにより、トランジスタNT513はオン状態に保持されるので、トランジスタNT513を介して、ノードND4に負側電位VBBが続けて供給される。このため、反転イネーブル信号XENBがHレベルの期間に加えてLレベルの期間にも、論理合成回路部82のノードND4から1段目のゲート線にLレベルのシフト出力信号Gate1が出力される。
また、Hレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR3が、ゲートにVDDの走査方向切替信号CSVが入力されることによりオンしているトランジスタNT303のドレインに入力されることにより、トランジスタNT303のソース電位は、(VDD−Vt)になる。これにより、2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT12のゲートには、(VDD−Vt)の電位が入力される。このため、トランジスタNT12がオン状態になる。この際、クロック信号CKV2の電位はLレベルである。これにより、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND1の電位はLレベルに保持されるので、トランジスタNT15およびNT16はオフ状態に保持される。また、この際、Lレベルのシフト信号SR1がドレインに入力されたトランジスタNT304からLレベルの電位がトランジスタNT17のゲートに入力されることにより、トランジスタNT17はオフしている。したがって、ノードND2の電位は、Hレベル(VDD+Vβ)に保持される。これにより、2段目のシフトレジスタ回路部52からHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR2が続けて出力される。また、トランジスタNT15がオフ状態に保持されることにより、2段目のシフトレジスタ回路部52のノードND3の電位は、Hレベル(VDD)に保持される。これにより、2段目のシフトレジスタ回路部52からHレベル(VDD)の出力信号SR12が続けて出力される。
また、1段目のシフトレジスタ回路部51では、Hレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR2がドレインに入力されるトランジスタNT301から続けて(VDD−Vt)の電位がゲートに入力されることにより、トランジスタNT2がオン状態に保持される。そして、1段目のシフトレジスタ回路部51では、ノードND2からHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR1が出力されるとともに、ノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR11が出力されている状態で、トランジスタNT4のドレインに入力されるイネーブル信号ENB1がHレベル(VDD)からLレベル(VBB)に立ち下がる。これにより、ノードND3の電位(トランジスタNT4のソース電位)がLレベルに低下するので、出力信号SR11の電位もLレベルに低下する。また、ノードND2の電位(シフト信号SR1の電位)は、容量C3によりトランジスタNT4のゲート−ソース間電圧が維持されるようにノードND3の電位の低下に伴ってブートされることによって、Hレベル(VDD+Vβ)から低下する。
この後、クロック信号CKV1がLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に立ち上がることにより、トランジスタNT2のソース電位が上昇する。この際、トランジスタNT2では、容量C2によりゲート−ソース間電圧が保持されながら、ゲート電位が(VDD−Vt)からVDDとVBBとの電位差分上昇する。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1の電位(トランジスタNT2のソース電位)は、トランジスタNT2のしきい値電圧(Vt)分低下することなく、Hレベル(VDD)の電位に上昇する。そして、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1の電位がHレベルに上昇することにより、トランジスタNT5およびNT6がオン状態になる。この際、トランジスタNT7がオフ状態であるので、トランジスタNT6を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND2の電位はさらに低下してLレベル(VBB)になる。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51から出力されるシフト信号SR1の電位は、Lレベルに低下する。
また、ノードND2の電位がLレベルに低下することにより、トランジスタNT4はオフ状態になる。また、トランジスタNT5がオン状態になることにより、トランジスタNT5を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給される。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND3の電位はLレベルに保持される。このため、1段目のシフトレジスタ回路部51から出力される出力信号SR11の電位は、Lレベルに保持される。また、1段目のシフトレジスタ回路部51のノードND1の電位がHレベルに上昇した際、容量C1が充電される。これにより、次にトランジスタNT1がオン状態になって、トランジスタNT1を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されるまで、ノードND1の電位がHレベルに保持される。このため、次にトランジスタNT1がオン状態になるまで、トランジスタNT5およびNT6がオン状態に保持されるので、シフト信号SR1および出力信号SR11の電位はLレベルに保持される。
次に、イネーブル信号ENBの電位がHレベルからLレベルに低下する。これにより、ダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81では、トランジスタNT501およびNT502を介して、Lレベルの電位が供給されることにより、ノードND4の電位がLレベルに低下する。このため、論理合成回路部81からダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位は、Lレベルに低下する。また、イネーブル信号ENBがHレベルからLレベルに低下するのと同時に、反転イネーブル信号XENBがLレベルからHレベルに上昇する。これにより、Hレベルの反転イネーブル信号XENBが、論理合成回路部81のダイオード接続されたトランジスタNT505を介してトランジスタNT503のゲートに入力される。これにより、トランジスタNT503は、オン状態になる。このため、トランジスタNT123を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、論理合成回路部81のノードND4の電位は、Lレベルに固定される。これにより、論理合成回路部81からダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位は、Lレベルに固定される。
また、Hレベルの反転イネーブル信号XENBがトランジスタNT503のゲートに入力された際、容量C501が充電される。これにより、次に、トランジスタNT504がオン状態になって負側電位VBBからトランジスタNT504を介してLレベルの電位が供給されるまで、論理合成回路部81のノードND5の電位(トランジスタNT503のゲート電位)は、Hレベルに保持される。このため、次にトランジスタNT504がオン状態になるまで、トランジスタNT503はオン状態に保持されるので、論理合成回路部81からダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位はLレベルに固定された状態で保持される。
また、2段目のシフトレジスタ回路部52では、イネーブル信号ENB2がHレベル(VDD)からLレベル(VBB)に立ち下がることにより、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51と同様にして、出力信号SR12がHレベル(VDD)からLレベル(VBB)に低下するとともに、シフト信号SR2がHレベル(VDD+Vβ)から低下する。そして、その後、2段目のシフトレジスタ回路部52では、クロック信号CKV2がHレベルに上昇することにより、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51と同様にして、出力信号SR12の電位がさらに低下してLレベル(VBB)になる。
また、4段目のシフトレジスタ回路部54では、3段目のHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR3がドレインに入力されるトランジスタNT308から、(VDD−Vt)の電位がトランジスタNT37のゲートに入力されることにより、トランジスタNT37はオンしている。また、トランジスタNT31のゲートに3段目のHレベル(VDD)の出力信号SR13が入力されることにより、トランジスタNT31はオンしている。また、5段目のシフトレジスタ回路部55のLレベルにリセットされたシフト信号SR5がゲートに入力されることにより、トランジスタNT32はオフ状態に固定されている。この状態で、4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT37のドレインに入力されるクロック信号CKV2がHレベル(VDD)に上昇した後、トランジスタNT34のドレインに入力されるイネーブル信号ENB2の電位がLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇する。これにより、上記した3段目のシフトレジスタ回路部53の動作と同様にして、4段目のシフトレジスタ回路部54からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR4と、Hレベル(VDD)の出力信号SR14とが出力される。
そして、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部82では、トランジスタNT511のゲートにHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR3が入力されるととともに、トランジスタNT512のゲートにHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR4が入力される。これにより、トランジスタNT511とトランジスタNT512とが両方ともオン状態になるので、イネーブル信号線(ENB)からトランジスタNT511およびNT512を介して論理合成回路部82のノードND4にイネーブル信号ENBが供給される。このイネーブル信号ENBは、シフト信号SR4がHレベル(VDD+Vβ)に上昇する際には、Lレベルであり、シフト信号SR4がHレベル(VDD+Vβ)に到達した時点でLレベルからHレベルに切り替わる。そして、Hレベルのイネーブル信号ENBが供給されることにより、1段目のゲート線に繋がる論理合成回路部82のノードND4の電位がHレベルに上昇するので、論理合成回路部82から1段目のゲート線にHレベルのシフト出力信号Gate1が出力される。
すなわち、シフト出力信号Gate1の電位は、イネーブル信号ENBがLレベルの間は、強制的にLレベルに保持されるとともに、イネーブル信号ENBの電位がLレベルからHレベルに上昇するのに伴って、LレベルからHレベルに上昇される。したがって、イネーブル信号ENBがLレベルの際、論理合成回路部81からダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1も強制的にLレベルに保持されているので、シフト出力信号Dummy1がHレベルからLレベルに立ち下がるタイミングと、シフト出力信号Gate1がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングとが重なるのが抑制される。これにより、シフト出力信号Dummy1がHレベルからLレベルに立ち下がるタイミングと、シフト出力信号Gate1がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングとが重なることに起因して、ノイズが発生するのが抑制される。
この後、上記した3段目のシフトレジスタ回路部53と同様の動作が、4段目以降のシフトレジスタ回路部54〜50nにおいて順次行われる。そして、最終段のシフトレジスタ回路部50nでは、前段のシフトレジスタ回路部からHレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR(n−1)がVDDの走査方向切替信号CSVがゲートに入力されることによりオン状態のトランジスタNT300nのドレインに入力されることによって、トランジスタNT10n7のゲートに(VDD−Vt)の電位が入力される。これにより、最終段のシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n7は、オン状態になる。また、トランジスタNT10n1は、Hレベル(VDD)の前段のシフトレジスタ回路部の出力信号SR10(n−1)がゲートに入力されることによりオン状態になる。
この際、第1実施形態では、トランジスタNT10n2のゲートにLレベル(VBB)のスタート信号STVがオン状態のトランジスタNT300(n−1)を介して入力されている。これにより、トランジスタNT10n2はオフ状態に保持されている。この後、トランジスタNT10n2のドレインに入力されるクロック信号CKV1がLレベルからHレベルに立ち上がる。この場合にも、トランジスタNT10n2がオフ状態に保持されているので、トランジスタNT10n2、NT10n3およびNT10n1を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制される。
そして、最終段のシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n7のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇すると、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND2の電位はHレベル(VDD)に上昇するので、シフト信号SR(n)の電位はHレベル(VDD)に上昇する。また、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND2にゲートが接続されたトランジスタNT10n4はオン状態になる。このとき、トランジスタNT10n4のドレインにLレベルのイネーブル信号ENB1が供給されているので、トランジスタNT10n4のソース電位(ノードND3の電位)はLレベルに保持される。
この後、イネーブル信号ENB1の電位がLレベルからHレベルに上昇する。これにより、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND3の電位がHレベル(VDD)に上昇するので、出力信号SR(10n)の電位もHレベル(VDD)に上昇する。なお、この際、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND2の電位は、ノードND3の電位の上昇に伴って、上記した1段目のシフトレジスタ回路部51の動作と同様にしてVDDよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vβ)分高い電位(VDD+Vβ>VDD+Vt)まで上昇する。そして、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR(n)が出力される。また、同時に、最終段のシフトレジスタ回路部50nのノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR(10n)が出力される。この後、イネーブル信号ENB2がHレベルからLレベルに低下する。これに伴って、最終段の前段のシフト信号SR(n−1)および出力信号SR10(n−1)がHレベルからLレベルに低下する。
この際、第1実施形態では、シフトレジスタ回路部50nにおいて、Lレベルの出力信号SR10(n−1)がゲートに入力されることにより、トランジスタNT10n1がオフするので、負側電位VBBからトランジスタNT10n1を介してノードND1にLレベルの電位が供給されなくなる。この際、第1実施形態では、トランジスタNT10n2がLレベルのスタート信号STVがゲートに入力されることによりオフ状態に保持されているので、クロック信号線(CKV1)からトランジスタNT10n2を介してノードND1にHレベルのクロック信号CKV1が供給されるのが抑制される。これにより、ノードND1の電位がLレベルからHレベルに上昇するのが抑制されるので、ノードND1にゲートが接続されたトランジスタNT10n6がオンするのが抑制される。このため、意図しないタイミングでトランジスタNT10n6を介して負側電位VBBからノードND2にLレベルの電位が供給されることにより、最終段のシフト信号SR(n)が意図しないタイミングでLレベルに低下するのを抑制することができる。これにより、最終段のシフト信号SR(n)がゲートに入力される最終段の前段のシフトレジスタ回路部のnチャネルトランジスタが意図しないタイミングでオフするなどの誤動作が発生するのが抑制される。
また、上記したダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部81と同様の動作が、1段目以降のゲート線に繋がる論理合成回路部82〜80mにおいて行われる。そして、各段のシフトレジスタ回路部からHレベルのシフト信号と、Hレベルの出力信号とが出力されるタイミングがシフトする。これに伴って、前段のシフト信号と次段のシフト信号とが両方ともHレベルになるタイミングも後段に進むにつれてシフトする。これにより、前段のHレベルのシフト信号と、次段のHレベルのシフト信号とが重なる期間において、イネーブル信号ENBがHレベルに上昇することにより、各段の論理合成回路部から対応するゲート線にHレベルのシフト出力信号が出力されるタイミングも後段に進むにつれてシフトする。そして、このタイミングのシフトしたHレベルのシフト出力信号により、各段のゲート線が順次駆動される。
上記のようにして、第1実施形態による液晶表示装置の各段のゲート線が、順次、駆動(走査)される。そして、最後のゲート線の走査が終了すると、再度、1段目のシフトレジスタ回路部51から上記の動作が繰り返し行われる。なお、1回目の走査の後、最終段のシフトレジスタ回路部50nからは、Hレベルのシフト信号SR(n)が続けて出力されている。この最終段のHレベルのシフト信号SR(n)は、最終段の前段のシフトレジスタ回路部のノードND1とクロック信号線(CKV2)との間に接続されたnチャネルトランジスタのゲートに入力されている。このため、このnチャネルトランジスタは、オン状態に保持されている。そして、2回目の順方向の走査時に、再び、スタート信号STVがHレベルに立ち上がった後、クロック信号CKV1がHレベルに立ち上がった際には、最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、ノードND1の電位がHレベルになることにより、トランジスタNT10n6がオン状態になる。そして、オン状態になったトランジスタNT10n6を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、最終段のシフト信号SR(n)(ノードND2の電位)はLレベルに低下する。これにより、最終段の前段のシフトレジスタ回路部のノードND1とクロック信号線(CKV2)との間に接続されたnチャネルトランジスタはオフする。このため、この後、最終段の前段のシフトレジスタ回路部において、ノードND1と負側電位VBBとの間に接続されたnチャネルトランジスタがオンする際に、クロック信号線(CKV2)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制される。
次に、図2中の逆方向に沿って、各段のゲート線にタイミングのシフトしたシフト出力信号が順次出力される場合(逆方向走査の場合)には、走査方向切替信号CSVがLレベルに保持されるとともに、反転走査方向切替信号XCSVがHレベルに保持される。これにより、逆方向走査時には、走査方向切替信号CSVがゲートに入力されるトランジスタNT101〜NT100nおよびNT301〜NT300nがオフ状態に保持されるとともに、反転走査方向切替信号XCSVがゲートに入力されるトランジスタNT201〜NT200nおよびNT401〜NT400nがオン状態に保持される。そして、逆方向走査時には、上記した順方向走査時と同様の動作が、図2中の逆方向に沿って各段のシフトレジスタ回路部と、各段のゲート線に繋がる論理合成回路部とにおいて行われる。この際、前段のシフトレジスタ回路部から次段のシフトレジスタ回路部にシフト信号および出力信号が入力される場合や、次段のシフトレジスタ回路部から前段のシフトレジスタ回路部にシフト信号が入力される場合には、上記したHレベルの反転走査方向切替信号XSCVによってオン状態にされたトランジスタNT201〜NT200nおよびNT401〜NT400nを介してそれぞれ入力される。また、逆方向走査時には、最終段となるシフトレジスタ回路部51において、トランジスタNT1がオンする際に、トランジスタNT2がゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されていることによって、トランジスタNT1およびNT2を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制される。
第1実施形態では、上記のように、走査方向(順方向)に対して最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、負側電位VBBに接続されたトランジスタNT10n1がオンする際に、トランジスタNT10n1とクロック信号線(CKV1)との間に接続されたトランジスタNT10n2が、ゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフするように構成することによって、走査方向(順方向)に対して最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、トランジスタNT10n1がオン状態で、かつ、クロック信号線(CKV1)からトランジスタNT10n2に供給されるクロック信号CKV1がHレベル(VDD)に上昇する場合にも、トランジスタNT10n2はオフ状態に維持されるので、トランジスタNT10n1およびトランジスタNT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのを抑制することができる。これにより、Vドライバ5の消費電流が増加するのを抑制することができるので、Vドライバ5を備えた液晶表示装置の消費電流の増加を抑制することができる。
また、第1実施形態では、前段のシフト信号と、次段のシフト信号とを論理合成してシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2を出力する論理合成回路部81〜80mを含むように、Vドライバ5を構成することによって、たとえば、2段目のシフトレジスタ回路部52のシフト信号SR2と、3段目のシフトレジスタ回路部53のシフト信号SR3とを論理合成して、論理合成回路部81からシフト出力信号Dummy1を出力させることができるとともに、3段目のシフトレジスタ回路部53のシフト信号SR3と、4段目のシフトレジスタ回路部54のシフト信号SR4とを論理合成して、論理合成回路部82から上記のシフト出力信号Dummy1に対してHレベルになるタイミングの重ならない次段のシフト出力信号Gate1を出力させることができる。これにより、シフト出力信号Dummy1を出力するために用いる2段分のシフトレジスタ回路部52および53と、次段のシフト出力信号Gate1を出力するために用いる2段分のシフトレジスタ回路部53および54とにおいて、1段分のシフトレジスタ回路部53を共用することができる。このため、Vドライバ5を構成するシフトレジスタ回路部の段数を少なくすることができるので、Vドライバ5を含む液晶表示装置の回路構成を簡素化することができる。
また、第1実施形態では、シフトレジスタ回路部51〜50nのトランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のゲートにクロック信号CKV1およびCKV2を交互に供給するとともに、ドレインにタイミングの異なるイネーブル信号ENB1およびENB2を交互に供給することによって、たとえば、3段目のシフトレジスタ回路部53において、クロック信号CKV1によりトランジスタNT24がオン状態になった後、イネーブル信号ENB1によりトランジスタNT24のソース電位がVBBからVDDに上昇するので、その電位の上昇分(Vβ)だけトランジスタNT24のゲート電位を上昇させることができる。また、4段目のシフトレジスタ回路部54において、クロック信号CKV2によりトランジスタNT34がオン状態になった後、イネーブル信号ENB2によりトランジスタNT34のソース電位がVBBからVDDに上昇するので、その電位の上昇分(Vβ)だけトランジスタNT34のゲート電位を上昇させることができる。これにより、トランジスタNT24およびNT34のドレインが固定的な正側電位VDDに接続されている場合に比べて、シフト信号SR3およびSR4の電位(VDD+Vβ<VDD+Vt)をより高くすることができるので、容易に、シフト信号SR3およびSR4の電位を、VDDよりもしきい値電圧(Vt)以上高い電位にすることができる。したがって、容易に、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部82のトランジスタNT511およびNT512のゲートに、それぞれ、VDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するシフト信号SR3およびSR4を供給することができる。これにより、論理合成回路部82のトランジスタNT511およびNT512を介して1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位が、トランジスタNT511およびNT512のしきい値電圧(Vt)分だけ低下するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、シフトレジスタ回路部50nにおいて、Lレベルのスタート信号STVがゲートに入力されることによりオフ状態のトランジスタNT10n2のドレインにHレベル(VDD)のクロック信号CKV1が供給されている際に、シフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n1のゲートに、イネーブル信号ENB2がHレベルからLレベルに切り替わるのに応答してHレベルからLレベルに低下する前段の出力信号SR10(n−1)が入力されることによりトランジスタNT10n1がオフするように構成することによって、最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、トランジスタNT10n1がオフすることにより負側電位VBBからトランジスタNT10n1を介してノードND1にLレベルの電位が供給されない場合に、トランジスタNT10n2がゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態になるので、トランジスタNT10n2のドレインにHレベルのクロック信号CKV1が供給されても、トランジスタNT10n1とトランジスタNT10n2との間のノードND1はHレベルに上昇しない。これにより、そのノードND1にゲートが接続されたトランジスタNT10n6がオンするのが抑制されるので、トランジスタNT10n6を介して負側電位VBBからノードND2にLレベルの電位が供給されることにより意図しないタイミングで最終段のシフト信号SR(n)がLレベルに低下するのを抑制することができる。このため、最終段のシフト信号SR(n)が意図しないタイミングでLレベルに低下することに起因するVドライバ5の誤動作を抑制することができる。
また、第1実施形態では、シフトレジスタ回路部54に、シフト信号SR4が出力されるノードND2と負側電位VBBとの間に接続されたトランジスタNT36のゲートが接続される第1回路部54aのノードND1を正側電位VDDにリセットするためのリセットトランジスタNT39を設けることによって、Vドライバ5への正側電位VDDおよび負側電位VBBの供給後、Hレベルのスタート信号STVを入力してリセットトランジスタNT39により第1回路部54aのノードND1を正側電位VDDにリセットすれば、トランジスタNT36がオンするので、トランジスタNT36を介して、ノードND2に負側電位VBBを供給することができる。これにより、シフト信号SR4を負側電位VBBに固定することができる。また、シフトレジスタ回路部55に、シフト信号SR5が出力されるノードND2と負側電位VBBとの間に接続されたトランジスタNT46のゲートが接続される第1回路部55aのノードND1を正側電位VDDにリセットするためのリセットトランジスタNT49を設けることによって、Vドライバ5への正側電位VDDおよび負側電位VBBの供給後、Hレベルのスタート信号STVを入力してリセットトランジスタNT49により第1回路部55aのノードND1を正側電位VDDにリセットすれば、トランジスタNT46がオンするので、トランジスタNT46を介して、ノードND2に負側電位VBBを供給することができる。これにより、シフト信号SR5を負側電位VBBに固定することができる。これにより、論理合成回路部83のトランジスタNT521およびNT522を両方ともオフ状態に保持することができる。このため、論理合成回路部83のトランジスタNT521およびNT522を介してシフト出力信号Gate2が出力されるのを抑制することができる。上記と同様の動作によって、ダミーゲート線(Dummy1およびDummy2)以外の各段のゲート線に接続される論理合成回路部から対応するゲート線に意図しないタイミングでシフト出力信号が出力されるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、リセットトランジスタNT39およびNT49を用いてノードND2の電位を負側電位VBBにリセットする際に、リセットトランジスタNT39およびNT49のゲートにHレベルのスタート信号STVを入力することによって、リセットトランジスタNT39およびNT49を用いてノードND2の電位を負側電位VBBにリセットする際に、リセットトランジスタNT39およびNT49のゲートに入力する駆動信号を生成するために信号生成回路を別途形成する必要がないので、Vドライバ5を含む液晶表示装置の回路構成が複雑化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、シフトレジスタ回路部51〜50n、走査方向切替回路部70、論理合成回路部81〜80mおよび回路部91および92を構成するトランジスタを、n型のMOSトランジスタによって構成することによって、これらのトランジスタをn型またはp型の2種類の導電型を有するトランジスタによって構成する場合に比べて、これらのトランジスタを形成する際のイオン注入工程の回数およびイオン注入マスクの枚数を低減することができる。これにより、製造プロセスが複雑化するのを抑制することができるとともに、製造コストが増大するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態による液晶表示装置を示した平面図である。図6は、図5に示した第2実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図7は、図5に示した第2実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図5〜図7を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態による液晶表示装置を示した平面図である。図6は、図5に示した第2実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図7は、図5に示した第2実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図5〜図7を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
まず、図5を参照して、この第2実施形態では、基板1a上に、表示部2aが設けられている。この表示部2aには、画素20aがマトリクス状に配置されている。なお、図5では、図面の簡略化のため、1つの画素20aのみを図示している。各々の画素20aは、pチャネルランジスタ21a(以下、トランジスタ21aという)、画素電極22a、画素電極22aに対向配置された各画素20aに共通の対向電極23a、画素電極22aと対向電極23aとの間に挟持された液晶24a、および、補助容量25aによって構成されている。そして、トランジスタ21aのソースは、ドレイン線に接続されているとともに、ドレインは、画素電極22aおよび補助容量25aに接続されている。このトランジスタ21aのゲートはゲート線に接続されている。
また、表示部2aの一辺に沿うように、基板1a上に、表示部2aのドレイン線を駆動(走査)するための水平スイッチ(HSW)3aおよびHドライバ4aが設けられている。また、表示部2aの他の辺に沿うように、基板1a上に、表示部2aのゲート線を駆動(走査)するためのVドライバ5aが設けられている。なお、図5の水平スイッチ3aには、2つのスイッチのみを図示しているが、実際は画素数に応じた数のスイッチが配置されている。また、図5のHドライバ4aおよびVドライバ5aには、それぞれ、シフトレジスタ回路部を2つのみ図示しているが、実際は画素数に応じた数のシフトレジスタ回路部が配置されている。また、基板1aの外部には、上記第1実施形態と同様、信号発生回路11および電源回路12を含む駆動IC10が設置されている。
また、図6および図7に示すように、第2実施形態では、Vドライバ5aの内部に、複数段のシフトレジスタ回路部501〜500nと、出力信号入力切替回路部600aおよびシフト信号入力切替回路部600bからなる走査方向切替回路部700と、複数段の論理合成回路部801〜800mと、回路部901および902とが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部501〜500nおよび論理合成回路部801〜800mは、画素数に応じた数だけ設けられている。
また、1段目のシフトレジスタ回路部501は、第1回路部501aと第2回路部501bとによって構成されている。第1回路部501aは、pチャネルトランジスタPT1およびPT2と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT3と、容量C1およびC2とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT1は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT2は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部501bは、pチャネルトランジスタPT4〜PT7と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT8と、容量C3およびC4とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT4は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT6は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C3は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT1〜PT8は、それぞれ、トランジスタPT1〜PT8と称する。
また、1段目のシフトレジスタ回路部501を構成するトランジスタPT1〜PT8は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の1段目のシフトレジスタ回路部51のトランジスタNT1〜NT8に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT1、PT5およびPT6のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
2段目のシフトレジスタ回路部502は、第1回路部502aと第2回路部502bとによって構成されている。第1回路部502aは、pチャネルトランジスタPT11およびPT12と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT13と、容量C11およびC12とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT11は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT12は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部502bは、pチャネルトランジスタPT14〜PT17と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT18と、容量C13およびC14とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT14は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT16は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C13は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT11〜PT18は、それぞれ、トランジスタPT11〜PT18と称する。また、2段目のシフトレジスタ回路部502を構成するトランジスタPT11〜PT18は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の2段目のシフトレジスタ回路部52のトランジスタNT11〜NT18に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT11、PT15およびPT16のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
3段目のシフトレジスタ回路部503は、第1回路部503aと第2回路部503bとによって構成されている。第1回路部503aは、pチャネルトランジスタPT21およびPT22と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT23と、容量C21およびC22とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT21は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT22は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部503bは、pチャネルトランジスタPT24〜PT27と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT28と、容量C23およびC24とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT24は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT26は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C23は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT21〜PT28は、それぞれ、トランジスタPT21〜PT28と称する。また、3段目のシフトレジスタ回路部503を構成するトランジスタPT21〜PT28は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の3段目のシフトレジスタ回路部53のトランジスタNT21〜NT28に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT21、PT25およびPT26のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
4段目のシフトレジスタ回路部504は、第1回路部504aと第2回路部504bとによって構成されている。第1回路部504aは、pチャネルトランジスタPT31およびPT32と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT33と、容量C31およびC32とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT31は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT32は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部504bは、pチャネルトランジスタPT34〜PT37と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT38と、容量C33およびC34とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT34は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT36は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C33は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT31〜PT38は、それぞれ、トランジスタPT31〜PT38と称する。また、4段目のシフトレジスタ回路部504を構成するトランジスタPT31〜PT38は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の4段目のシフトレジスタ回路部54のトランジスタNT31〜NT38に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT31、PT35およびPT36のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
5段目のシフトレジスタ回路部505は、第1回路部505aと第2回路部505bとによって構成されている。第1回路部505aは、pチャネルトランジスタPT41およびPT42と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT43と、容量C41およびC42とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT41は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT42は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部505bは、pチャネルトランジスタPT44〜PT47と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT48と、容量C43およびC44とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT44は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT46は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C43は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT41〜PT48は、それぞれ、トランジスタPT41〜PT48と称する。また、5段目のシフトレジスタ回路部505を構成するトランジスタPT41〜PT48は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の5段目のシフトレジスタ回路部55のトランジスタNT41〜PT48に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT41、PT45およびPT46のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
ここで、第2実施形態では、4段目のシフトレジスタ回路部504の第1回路部504aは、シフト信号SR4を出力するノードND2の電位を正側電位VDDにリセットするためのpチャネルトランジスタPT39を含んでいる。また、5段目のシフトレジスタ回路部505の第1回路部505aは、シフト信号SR5を出力するノードND2の電位を正側電位VDDにリセットするためのpチャネルトランジスタPT49を含んでいる。以下、pチャネルトランジスタPT39およびPT49は、それぞれ、リセットトランジスタPT39およびPT49と称する。
また、リセットトランジスタPT39のドレインには、負側電位VBBが供給されるとともに、ソースは、4段目のシフトレジスタ回路部504の第1回路部504aの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、リセットトランジスタPT39のゲートには、スタート信号STVを供給するためのスタート信号線(STV)が接続されている。これにより、Lレベルのスタート信号STVに応答してリセットトランジスタPT39がオンすると、リセットトランジスタPT39を介して負側電位VBBが供給されることにより、第1回路部504aのノードND1の電位が負側電位VBB(Lレベル)になるように構成されている。そして、第1回路部504aのノードND1の電位が負側電位VBB(Lレベル)になると、第2回路部504bのトランジスタPT36がオンするので、トランジスタPT36を介して正側電位VDDが供給されることにより、シフト信号SR4を出力する第2回路部504bのノードND2が正側電位VDDにリセットされるように構成されている。
また、リセットトランジスタPT49のドレインには、負側電位VBBが供給されるとともに、ソースは、5段目のシフトレジスタ回路部505の第1回路部505aの出力ノードであるノードND1に接続されている。また、リセットトランジスタPT49のゲートには、スタート信号STVを供給するためのスタート信号線(STV)が接続されている。これにより、5段目のシフトレジスタ回路部505では、上記した4段目のシフトレジスタ回路部504と同様にして、シフト信号SR5を出力する第2回路部505bのノードND2が正側電位VDDにリセットされるように構成されている。
また、6段目から最終段の3段前までのシフトレジスタ回路部は、上記したリセットトランジスタPT39およびPT49を有する4段目および5段目のシフトレジスタ回路部504および505と同様に構成されている。また、最終段の前段のシフトレジスタ回路部および最終段の2段前のシフトレジスタ回路部は、それぞれ、上記した2段目および3段目のシフトレジスタ回路部502および503と同様の構成を有する。
また、最終段のシフトレジスタ回路部500nは、第1回路部500naと第2回路部500nbとによって構成されている。第1回路部500naは、pチャネルトランジスタPT10n1およびPT10n2と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT10n3と、容量C10n1およびC10n2とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT10n1は、本発明の「第1トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT10n2は、本発明の「第2トランジスタ」の一例である。また、第2回路部500nbは、pチャネルトランジスタPT10n4〜PT10n7と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT10n8と、容量C10n3およびC10n4とを含む。なお、pチャネルトランジスタPT10n4は、本発明の「第5トランジスタ」の一例であり、pチャネルトランジスタPT10n6は、本発明の「第6トランジスタ」の一例である。また、容量C10n3は、本発明の「第1容量」の一例である。以下、pチャネルトランジスタPT10n1〜PT10n8は、それぞれ、トランジスタPT10n1〜PT10n8と称する。また、最終段のシフトレジスタ回路部500nを構成するトランジスタPT10n1〜PT10n8は、それぞれ、図3に示した第1実施形態の最終段のシフトレジスタ回路部50nのトランジスタNT10n1〜NT10n8に対応した位置に接続されている。ただし、上記第1実施形態と異なり、トランジスタPT10n1、PT10n5およびPT10n6のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
また、上記した各段のシフトレジスタ回路部501〜505に設けられたトランジスタPT1〜PT8、PT11〜PT18、PT21〜PT28、PT31〜PT38およびPT41〜PT48と、リセットトランジスタPT39およびPT49とは、全て、p型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。また、トランジスタPT1、PT2、PT6、PT7、PT8、PT11、PT12、PT16、PT17、PT18、PT21、PT22、PT26、PT27、PT28、PT31、PT32、PT36、PT37、PT38、PT41、PT42、PT46、PT47およびPT48は、それぞれ、互いに電気的に接続された2つのゲート電極を有する。
また、出力信号入力切替回路部600aは、pチャネルトランジスタPT101〜PT100nおよびPT201〜PT200nを含む。以下、pチャネルトランジスタPT101〜PT100nおよびPT201〜PT200nは、それぞれ、トランジスタPT101〜PT100nおよびPT201〜PT200nと称する。このトランジスタPT101〜PT100nおよびPT201〜PT200nは、すべてp型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。そして、出力信号入力切替回路部600aを構成するトランジスタPT101〜PT100nおよびPT201〜PT200nは、それぞれ、図2および図3に示した第1実施形態の出力信号入力切替回路部60aのトランジスタNT101〜NT100nおよびNT201〜NT200nに対応した位置に接続されている。
また、シフト信号入力切替回路部600bは、pチャネルトランジスタPT301〜PT300nおよびPT401〜PT400nを含む。以下、pチャネルトランジスタPT301〜PT300nおよびPT401〜PT400nは、それぞれ、トランジスタPT301〜PT300nおよびPT401〜PT400nと称する。このトランジスタPT301〜PT300nおよびPT401〜PT400nは、すべてp型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。そして、シフト信号入力切替回路部600bを構成するトランジスタPT301〜PT300nおよびPT401〜PT400nは、それぞれ、図2および図3に示した第1実施形態のシフト信号入力切替回路部60bのトランジスタNT301〜NT300nおよびNT401〜NT400nに対応した位置に接続されている。
また、論理合成回路部801〜800mは、それぞれ、ダミーゲート線(Dummy1)、各段のゲート線(Gate1〜Gate(m−1))およびダミーゲート線(Dummy2)に接続されている。ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部801は、pチャネルトランジスタPT501〜PT504と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT505と、容量C501とを含む。以下、pチャネルトランジスタPT501〜PT505は、それぞれ、トランジスタPT501〜PT505と称する。また、トランジスタPT503〜PT505と、容量C501とによって、電位固定回路部801aが構成されている。そして、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部801を構成するトランジスタPT501〜PT505は、それぞれ、図2に示した第1実施形態のダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部81のトランジスタNT501〜NT505に対応した位置に接続されている。ただし、トランジスタPT503のソースは、正側電位VDDに接続されている。
また、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部802は、pチャネルトランジスタPT511〜PT514と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT515と、容量C511とを含む。以下、pチャネルトランジスタPT511〜PT515は、それぞれ、トランジスタPT511〜PT515と称する。また、トランジスタPT513〜PT515と、容量C511とによって、電位固定回路部802aが構成されている。そして、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部802を構成するトランジスタPT511〜PT515は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部82のトランジスタNT511〜NT515に対応した位置に接続されている。ただし、トランジスタPT513のソースは、正側電位VDDに接続されている。
また、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部803は、pチャネルトランジスタPT521〜PT524と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT525と、容量C521とを含む。以下、pチャネルトランジスタPT521〜PT525は、それぞれ、トランジスタPT521〜PT525と称する。また、トランジスタPT523〜PT525と、容量C521とによって、電位固定回路部803aが構成されている。そして、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部803を構成するトランジスタPT521〜PT525は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部83のトランジスタNT521〜NT525に対応した位置に接続されている。ただし、トランジスタPT523のソースは、正側電位VDDに接続されている。
また、3段目以降のゲート線に接続される論理合成回路部は、上記した論理合成回路部801〜803と同様に構成されている。そして、ダミーゲート線(Dummy2)に接続される最終段の論理合成回路部800mも上記論理合成回路部801〜803と同様に構成されている。また、ダミーゲート線(Dummy2)に接続される最終段の論理合成回路部800mは、上記の電位固定回路部801a〜803aと同様の構成を有する電位固定回路部800maを含んでいる。なお、論理合成回路部801〜800mに設けられたトランジスタは、全て、p型のMOSトランジスタからなるTFTにより構成されている。
また、回路部901は、pチャネルトランジスタPT601〜PT603と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT604と、容量C601とを含んでいる。以下、pチャネルトランジスタPT601〜PT604は、それぞれ、トランジスタPT601〜PT604と称する。そして、回路部901を構成するトランジスタPT601〜PT604は、それぞれ、図2に示した第1実施形態の回路部91のトランジスタNT601〜NT604に対応した位置に接続されている。ただし、トランジスタPT602のソースは、正側電位VDDに接続されている。
また、回路部902は、pチャネルトランジスタPT611〜PT613と、ダイオード接続されたpチャネルトランジスタPT614と、容量C611とを含んでいる。以下、pチャネルトランジスタPT611〜PT614は、それぞれ、トランジスタPT611〜PT614と称する。そして、回路部902を構成するトランジスタPT611〜PT614は、それぞれ、図3に示した第1実施形態の回路部92のトランジスタNT611〜NT614に対応した位置に接続されている。ただし、トランジスタPT612のソースは、正側電位VDDに接続されている。
図8は、本発明の第2実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図6〜図8を参照して、第2実施形態によるVドライバ5aの動作を説明する。この第2実施形態によるVドライバ5aでは、図4に示した第1実施形態のスタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2、イネーブル信号ENB、ENB1、ENB2および反転イネーブル信号XENBのHレベルとLレベルとを反転させた波形の信号を、それぞれ、スタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2、イネーブル信号ENB、ENB1、ENB2および反転イネーブル信号XENBとして入力する。これにより、第2実施形態によるシフトレジスタ回路部501〜500nからは、図2および図3に示した第1実施形態によるシフトレジスタ回路部51〜50nから出力されるシフト信号SR1〜SR(n)および出力信号SR11〜SR(10n)のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号が出力される。また、第2実施形態による論理合成回路部801〜800mからは、図2および図3に示した第1実施形態による論理合成回路部81〜80mから出力されるシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号が出力される。この第2実施形態によるVドライバの上記以外の動作は、図2に示した上記第1実施形態によるVドライバの動作と同様である。
なお、第2実施形態では、シフトレジスタ回路部501〜500nのトランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のゲートにクロック信号CKV1およびCKV2を交互に供給するとともに、ドレインにタイミングの異なるイネーブル信号ENB1およびENB2を交互に供給することによって、以下のような動作が行われる。たとえば、3段目のシフトレジスタ回路部503において、クロック信号CKV1によりトランジスタPT24がオン状態になった後、イネーブル信号ENB1によりトランジスタPT24のソース電位がVDDからVBBに低下するので、その電位の低下分(Vβ)だけトランジスタPT24のゲート電位が低下する。また、4段目のシフトレジスタ回路部504において、クロック信号CKV2によりトランジスタPT34がオン状態になった後、イネーブル信号ENB2によりトランジスタPT34のソース電位がVDDからVBBに低下するので、その電位の低下分(Vβ)だけトランジスタPT34のゲート電位が低下する。これにより、トランジスタPT24およびPT34のドレインが固定的な負側電位VBBに接続されている場合に比べて、シフト信号SR3およびSR4の電位(VBB−Vβ<VBB−Vt)をより低くすることができるので、より容易に、シフト信号SR3およびSR4の電位を、VBBよりもしきい値電圧(Vt)以上低い電位にすることができる。したがって、より容易に、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部802のトランジスタPT511およびPT512のゲートに、それぞれ、VBB−Vt以下の電位(VBB−Vβ)を有するシフト信号SR3およびSR4を供給することができる。これにより、論理合成回路部802のトランジスタPT511およびPT512を介して1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位が、しきい値電圧(Vt)分だけ上昇するのをより抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部500nにおいて、トランジスタPT10n1がオンする際には、トランジスタPT10n2がゲートにHレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタPT10n1およびPT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と正側電位VDDとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図10は、本発明の第3実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図9および図10を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態の構成において、出力信号が出力されるノードに接続されたトランジスタのドレインに正側電位VDDを供給するとともに、シフトレジスタ回路部の出力信号を用いて論理合成回路部から出力するシフト出力信号をLレベルに固定した状態で保持する場合について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図10は、本発明の第3実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図9および図10を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態の構成において、出力信号が出力されるノードに接続されたトランジスタのドレインに正側電位VDDを供給するとともに、シフトレジスタ回路部の出力信号を用いて論理合成回路部から出力するシフト出力信号をLレベルに固定した状態で保持する場合について説明する。
すなわち、この第3実施形態によるVドライバでは、図9および図10に示すように、複数段のシフトレジスタ回路部511〜510nと、出力信号入力切替回路部610aおよびシフト信号入力切替回路部610bからなる走査方向切替回路部710と、複数段の論理合成回路部811〜810mとが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部511〜510nおよび論理合成回路部811〜810mは、画素数に応じた数だけ設けられている。
そして、第3実施形態によるシフトレジスタ回路部511〜510nは、それぞれ、図2および図3に示した第1実施形態のシフトレジスタ回路部51〜50nの第1回路部51a〜50naおよび第2回路部51b〜50nbと同様の回路構成を有する第1回路部511a〜510naおよび第2回路部511b〜510nbによって構成されている。ただし、第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、各段のシフトレジスタ回路部511〜510nの出力信号SR11〜SR(10n)を出力するノードND3にソースが接続されたトランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインに正側電位VDDがそれぞれ供給されている。
また、出力信号入力切替回路部610aは、図2および図3に示した第1実施形態の出力信号入力切替回路部60aと同様の回路構成を有する。ただし、第3実施形態では、トランジスタNT201のソース/ドレインの他方と、トランジスタNT102のソース/ドレインの一方とが接続されているとともに、トランジスタNT200(n−1)のソース/ドレインの他方と、トランジスタNT100nのソース/ドレインの一方とが接続されている。また、第3実施形態のシフト信号入力切替回路部610bは、図2および図3に示した第1実施形態のシフト信号入力切替回路部60bと同様の回路構成を有する。
また、ダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部811は、トランジスタNT501〜NT504と、ダイオード接続されたトランジスタNT505およびNT506と、容量C501とを含む。すなわち、第3実施形態の論理合成回路部811は、図2に示した第1実施形態の論理合成回路部81の回路構成において、ダイオード接続されたトランジスタNT506を加えた回路構成を有する。また、トランジスタNT503〜NT506と、容量C501とによって、電位固定回路部811aが構成されている。また、第3実施形態では、トランジスタNT505のソースは、1段目のシフトレジスタ回路部511の出力信号SR11が出力されるノードND3に接続されている。また、トランジスタNT506のソースは、4段目のシフトレジスタ回路部514の出力信号SR14が出力されるノードND3に接続されているとともに、ドレインは、論理合成回路部811のノードND5に接続されている。
また、1段目のゲート線(Gate1)に接続される論理合成回路部812は、トランジスタNT511〜NT514と、ダイオード接続されたトランジスタNT515およびNT516と、容量C511とを含む。すなわち、第3実施形態の論理合成回路部812は、図2に示した第1実施形態の論理合成回路部82の回路構成において、ダイオード接続されたトランジスタNT516を加えた回路構成を有する。また、トランジスタNT513〜NT516と、容量C511とによって、電位固定回路部812aが構成されている。また、第3実施形態では、トランジスタNT515のソースは、2段目のシフトレジスタ回路部512の出力信号SR12が出力されるノードND3に接続されている。また、トランジスタNT516のソースは、5段目のシフトレジスタ回路部515の出力信号SR15が出力されるノードND3に接続されているとともに、ドレインは、論理合成回路部812のノードND5に接続されている。
また、2段目のゲート線(Gate2)に接続される論理合成回路部813は、トランジスタNT521〜NT524と、ダイオード接続されたトランジスタNT525およびNT526と、容量C521とを含む。すなわち、第3実施形態の論理合成回路部813は、図2に示した第1実施形態の論理合成回路部83の回路構成において、ダイオード接続されたトランジスタNT526を加えた回路構成を有する。また、トランジスタNT523〜NT526と、容量C521とによって、電位固定回路部813aが構成されている。また、第3実施形態では、トランジスタNT525のソースは、3段目のシフトレジスタ回路部513の出力信号SR13が出力されるノードND3に接続されている。また、トランジスタNT526のソースは、6段目のシフトレジスタ回路部のシフト信号が出力されるノードND3に接続されているとともに、ドレインは、論理合成回路部813のノードND5に接続されている。
また、3段目以降のゲート線にそれぞれ接続される論理合成回路部は、上記の論理合成回路部811〜813と同様の回路構成を有する。また、最終段のダミーゲート線(Dummy2)に接続される論理合成回路部810mも上記した初段のダミーゲート線(Dummy1)に接続される論理合成回路部811と同様の回路構成を有している。なお、この最終段の論理合成回路部810mには、論理合成回路部811の電位固定回路部811aと同様の構成を有する電位固定回路部810maが設けられている。
図11は、本発明の第3実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図9〜図11を参照して、第3実施形態によるVドライバの動作について説明する。
この第3実施形態によるVドライバの動作は、基本的には、上記第1実施形態によるVドライバの動作と同様である。ただし、この第3実施形態によるVドライバでは、上記第1実施形態と異なり、シフトレジスタ回路部511〜510nの出力信号SR11〜SR10nが出力されるノードND3に接続されたトランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインに、それぞれ、固定的な正側電位VDDを供給する。具体的には、1段目のシフトレジスタ回路部511において、Hレベルのスタート信号STVが、出力信号入力切替回路部610aのオン状態のトランジスタNT101を介してトランジスタNT1のゲートに入力される。このため、トランジスタNT1がオン状態になる。この後、トランジスタNT2のドレインに入力されるクロック信号CKV1がHレベルに上昇する。
この際、1段目のシフトレジスタ回路部511のトランジスタNT2のゲートに、2段目のシフトレジスタ回路部522から出力されるシフト信号SR2がオン状態のトランジスタNT81を介して入力されている。なお、このときのトランジスタNT2のゲートに入力されるシフト信号SR2は、正側電位VDDと負側電位VBBとの間の不安定な電位ではあるが、トランジスタNT2をオフさせることが可能な電位になっている。これにより、トランジスタNT2は、オフ状態になっている。これにより、トランジスタNT1を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、ノードND1の電位がLレベルに低下する。このため、トランジスタNT5およびNT6がオフ状態になる。また、Hレベルのスタート信号STVは、オン状態のトランジスタNT101およびNT302を介して、1段目のシフトレジスタ回路部511のトランジスタNT7のゲートにも入力される。これにより、トランジスタNT7はオン状態になっている。その後、トランジスタNT7のドレインに入力されるクロック信号CKV1の電位がHレベルに上昇する。これにより、1段目のシフトレジスタ回路部511のノードND2の電位がHレベル(VDD)に上昇するので、トランジスタNT4がオン状態になる。
この際、第3実施形態では、正側電位VDDからトランジスタNT4を介してHレベル(VDD)の電位が供給されることにより、1段目のシフトレジスタ回路部511のノードND3の電位は、VDD側に上昇する。この際、1段目のシフトレジスタ回路部511のノードND2の電位は、容量C3によりトランジスタNT4のゲート−ソース間電圧が維持されるようにノードND3の電位の上昇に伴ってブートされることによって、VDDからさらに上昇する。これにより、ノードND2の電位は、VDDよりもトランジスタNT4のしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vα)分高い電位(VDD+Vα>VDD+Vt)まで上昇する。その結果、1段目のシフトレジスタ回路部511のノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vα)を有するHレベルのシフト信号SR1が出力される。なお、このシフト信号SR1の(VDD+Vα)の電位は、上記した第1実施形態によるシフト信号SR1の(VDD+Vβ)の電位よりは低い電位となる。また、同時に、1段目のシフトレジスタ回路部511のノードND3からHレベル(VDD)の出力信号SR11が出力される。
そして、上記した1段目のシフトレジスタ回路部511の動作と同様の動作が2段目以降のシフトレジスタ回路部512〜516において順次行われる。これにより、各段のシフトレジスタ回路部511〜516からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vα)を有するHレベルのシフト信号SR1〜SR6と、Hレベル(VDD)の出力信号SR11〜SR16とが順次出力される。
また、第3実施形態では、論理合成回路部811〜810mから対応するゲート線に出力するシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)aおよびDummy2の電位をLレベルに固定する際、シフトレジスタ回路部からの出力信号を用いて電位を固定する。たとえば、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部812において、共にオン状態になっているトランジスタNT511およびNT512を介してHレベルのイネーブル信号ENBが供給されることにより、1段目のゲート線に出力するシフト出力信号Gate1がHレベルになっている。この後、イネーブル信号ENBの電位がLレベルに低下する。これにより、Lレベルのイネーブル信号ENBがトランジスタNT511およびNT512を介して供給されることにより、1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位がLレベルに低下する。
この後、第3実施形態では、Hレベル(VDD)の出力信号SR15が、論理合成回路部812のトランジスタNT513のゲートにダイオード接続されたトランジスタNT516を介して入力される。これにより、トランジスタNT513は、オン状態になる。このため、トランジスタNT513を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、1段目のゲート線に繋がる論理合成回路部812のノードND4の電位は、Lレベルに固定される。これにより、論理合成回路部812から1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位は、Lレべルに固定される。また、第3実施形態では、Hレベル(VDD)の出力信号SR15がトランジスタNT513のゲートに入力される際、容量C511が充電される。これにより、次に、トランジスタNT514がオン状態になって負側電位VBBからトランジスタNT514を介してLレベルの電位が供給されるまで、ノードND5の電位(トランジスタNT513のゲート電位)は、Hレベルに保持される。このため、次にトランジスタNT514がオン状態になるまで、トランジスタNT513はオン状態に保持されるので、論理合成回路部812から1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位はLレベルに固定された状態で保持される。
そして、各段の論理合成回路部において、上記した1段目のゲート線に繋がる論理合成回路部812の動作と同様の動作により、シフトレジスタ回路部の出力信号を用いてシフト出力信号の電位がLレベルに固定される。第3実施形態によるVドライバの上記以外の動作は、上記第1実施形態によるVドライバの動作と同様である。
なお、第3実施形態では、トランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のゲートとソースとの間に、それぞれ、容量C3、C13、C23、C33、C43、・・・、C10n3を接続するとともに、トランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインに正側電位VDDを供給することによって、以下のような動作が行われる。たとえば、2段目のシフトレジスタ回路部512において、クロック信号CKV2に応答してトランジスタNT14がオンする際に、容量C13が接続されたトランジスタNT14のゲート−ソース間電圧を維持するように、トランジスタNT14のソース電位の上昇に伴ってトランジスタNT14のゲート電位(シフト信号SR2の電位)が上昇する。また、3段目のシフトレジスタ回路部513において、クロック信号CKV1に応答してトランジスタNT24がオンする際に、容量C23が接続されたトランジスタNT24のゲート−ソース間電圧を維持するように、トランジスタNT24のソース電位の上昇に伴ってトランジスタNT24のゲート電位(シフト信号SR3の電位)が上昇する。上記のようにして、トランジスタNT14のゲート電位(シフト信号SR2の電位)と、トランジスタNT24のゲート電位(シフト信号SR3の電位)とがVDDよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vα)分高い電位まで上昇する。これにより、ダミーゲート線に繋がる論理合成回路部811のトランジスタNT501およびトランジスタNT502のゲートに、それぞれ、VDD+Vtよりも高い電位(VDD+Vα)を有するシフト信号SR2およびSR3が供給される。このため、論理合成回路部811のトランジスタNT501およびNT502を介してダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位が、VDDからトランジスタNT501およびNT502のしきい値電圧(Vt)分だけ低下するのが抑制される。
また、第3実施形態では、上記のように、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部510nにおいて、トランジスタNT10n1がオンする際には、トランジスタNT10n2がゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタNT10n1およびNT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図12は、本発明の第4実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図13は、本発明の第4実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図12および図13を参照して、この第4実施形態では、上記第3実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
図12は、本発明の第4実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図13は、本発明の第4実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図12および図13を参照して、この第4実施形態では、上記第3実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
この第4実施形態によるVドライバでは、図12および図13に示すように、複数段のシフトレジスタ回路部521〜520nと、出力信号入力切替回路部620aおよびシフト信号入力切替回路部620bからなる走査方向切替回路部720と、複数段の論理合成回路部821〜820mとが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部521〜520nおよび論理合成回路部821〜820mは、画素数に応じた数だけ設けられている。
そして、第4実施形態によるシフトレジスタ回路部521〜520nは、それぞれ、図6および図7に示した第2実施形態のシフトレジスタ回路部501〜500nの第1回路部501a〜500naおよび第2回路部501b〜500nbと同様の回路構成を有する第1回路部521a〜520naおよび第2回路部521b〜520nbによって構成されている。ただし、第4実施形態では、上記第2実施形態と異なり、各段のシフトレジスタ回路部521〜520nの出力信号SR11〜SR(10n)を出力するノードND3にソースが接続されたトランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のドレインに負側電位VBBがそれぞれ供給されている。
また、出力信号入力切替回路部620aは、基本的には、図6および図7に示した第2実施形態による出力信号入力切替回路部600aと同様の回路構成を有している。ただし、第4実施形態による出力信号入力切替回路部620aでは、トランジスタPT201のソース/ドレインの他方と、トランジスタPT102のソース/ドレインの一方とが接続されているとともに、トランジスタPT200(n−1)のソース/ドレインの他方と、トランジスタPT100nのソース/ドレインの一方とが接続されている。また、第4実施形態によるシフト信号入力切替回路部620bは、図6および図7に示した第2実施形態のシフト信号入力切替回路部600bと同様の回路構成を有する。
また、論理合成回路部821〜820mは、図9および図10に示した第3実施形態の論理合成回路部811〜810mを構成するnチャネルトランジスタをpチャネルトランジスタで置き換えた構成を有している。具体的には、第4実施形態によるダミーゲート線(Dummy1)に繋がる論理合成回路部821は、図9に示した第3実施形態の論理合成回路部811のトランジスタNT501〜NT506をそれぞれトランジスタPT501〜PT506で置き換えた回路構成を有している。また、第4実施形態による1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部822は、図9に示した第3実施形態の論理合成回路部812のトランジスタNT511〜NT516をそれぞれトランジスタPT511〜PT516で置き換えた回路構成を有している。また、第4実施形態による2段目のゲート線(Gate2)に繋がる論理合成回路部823は、図9に示した第3実施形態の論理合成回路部813のトランジスタNT521〜NT526をそれぞれトランジスタPT521〜PT526で置き換えた回路構成を有している。
また、3段目のゲート線に繋がる論理合成回路部から最終段のダミーゲート線(Dummy2)に繋がる論理合成回路部820mまでの各段の論理合成回路部は、それぞれ、図9に示した第3実施形態の3段目のゲート線に繋がる論理合成回路部から最終段のダミーゲート線(Dummy2)に繋がる論理合成回路部810mまでの各段の論理合成回路部を構成するnチャネルトランジスタをpチャネルトランジスタで置き換えた回路構成を有している。なお、第4実施形態では、論理合成回路部821〜820mのシフト出力信号が出力されるノードND4にドレインが接続されたトランジスタ(PT503、PT513およびPT523)のソースは、それぞれ、正側電位VDDに接続されている。
図14は、本発明の第4実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図12〜図14を参照して、第4実施形態によるVドライバの動作を説明する。この第4実施形態によるVドライバでは、図11に示した第3実施形態のスタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2およびイネーブル信号ENBのHレベルとLレベルとを反転させた波形の信号を、それぞれ、スタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2およびイネーブル信号ENBとして入力する。これにより、第4実施形態によるシフトレジスタ回路部521〜520nからは、図9および図10に示した第3実施形態によるシフトレジスタ回路部511〜510nから出力されるシフト信号SR1〜SR(n)および出力信号SR11〜SR(10n)のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号がそれぞれ出力される。また、第4実施形態による論理合成回路部821〜820mからは、図9および図10に示した第3実施形態による論理合成回路部811〜810mから出力されるシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号が出力される。この第4実施形態によるVドライバの上記以外の動作は、図9および図10に示した上記第3実施形態によるVドライバの動作と同様である。
なお、第4実施形態では、トランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のゲートとソースとの間に、それぞれ、容量C3、C13、C23、C33、C43、・・・、C10n3を接続するとともに、トランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のドレインに負側電位VBBを供給することによって、以下のような動作が行われる。たとえば、2段目のシフトレジスタ回路部522において、クロック信号CKV2に応答してトランジスタPT14がオンする際に、容量C13が接続されたトランジスタPT14のゲート−ソース間電圧を維持するように、トランジスタPT14のソース電位の低下に伴ってトランジスタPT14のゲート電位(シフト信号SR2の電位)が低下する。また、3段目のシフトレジスタ回路部523において、クロック信号CKV1に応答してトランジスタPT24がオンする際に、容量C23が接続されたトランジスタPT24のゲート−ソース間電圧を維持するように、トランジスタPT24のソース電位の低下に伴ってトランジスタPT24のゲート電位(シフト信号SR3の電位)が低下する。上記のようにして、トランジスタPT14のゲート電位(シフト信号SR2の電位)と、トランジスタPT24のゲート電位(シフト信号SR3の電位)とがVBBよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vα)分低い電位まで低下する。これにより、ダミーゲート線に繋がる論理合成回路部821のトランジスタPT501およびトランジスタPT502のゲートに、それぞれ、VBB−Vtよりも低い電位(VBB−Vα)を有するシフト信号SR2およびSR3が供給される。このため、論理合成回路部821のトランジスタPT501およびPT502を介してダミーゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1の電位が、VBBからトランジスタPT501およびPT502のしきい値電圧(Vt)分だけ上昇するのが抑制される。
また、第4実施形態では、上記のように、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部520nにおいて、トランジスタPT10n1がオンする際には、トランジスタPT10n2がゲートにHレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタPT10n1およびPT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と正側電位VDDとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第3実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第5実施形態)
図15は、本発明の第5実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図16は、本発明の第5実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図15および図16を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態の構成において、シフトレジスタ回路部のシフト信号を出力するノードにゲートが接続されたnチャネルトランジスタのドレインに共通のイネーブル信号を供給する場合について説明する。
図15は、本発明の第5実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図16は、本発明の第5実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図15および図16を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態の構成において、シフトレジスタ回路部のシフト信号を出力するノードにゲートが接続されたnチャネルトランジスタのドレインに共通のイネーブル信号を供給する場合について説明する。
すなわち、この第5実施形態によるVドライバでは、図15および図16に示すように、複数段のシフトレジスタ回路部531〜530nと、出力信号入力切替回路部630aおよびシフト信号入力切替回路部630bからなる走査方向切替回路部730と、複数段の論理合成回路部831〜830mと、回路部911および912とが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部531〜530nおよび論理合成回路部831〜830mは、画素数に応じた数だけ設けられている。
そして、第5実施形態によるシフトレジスタ回路部531〜530nは、それぞれ、図2および図3に示した第1実施形態によるシフトレジスタ回路部51〜50nの第1回路部51a〜50naおよび第2回路部51b〜50nbと同様の回路構成を有する第1回路部531a〜530naおよび第2回路部531b〜530nbによって構成されている。ただし、第5実施形態では、上記第1実施形態と異なり、各段のシフトレジスタ回路部531〜530nのシフト信号SR1〜SR(n)を出力するノードND2にゲートが接続されたトランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインにイネーブル信号線(ENB)がそれぞれ接続されている。
また、第5実施形態の出力信号入力切替回路部630aは、図2および図3に示した第1実施形態の出力信号入力切替回路部60aと同様の回路構成を有する。また、第5実施形態のシフト信号入力切替回路部630bは、図2および図3に示した第1実施形態の入力信号切替回路部60bと同様の回路構成を有する。また、第5実施形態の論理合成回路部831〜830mは、図2および図3に示した第1実施形態の論理合成回路部81〜80mと同様の回路構成を有する。また、論理合成回路部831〜830mは、それぞれ、図2および図3に示した第1実施形態の電位固定回路部81a〜80maと同様の回路構成を有する電位固定回路部831a〜830maを備えている。また、回路部911および912は、図2および図3に示した第1実施形態の回路部91および92と同様の回路構成を有する。
図17は、本発明の第5実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図15〜図17を参照して、第5実施形態によるVドライバの動作について説明する。
この第5実施形態によるVドライバの動作は、基本的には、上記第1実施形態によるVドライバの動作と同様である。ただし、この第5実施形態によるVドライバでは、上記第1実施形態と異なり、各段のシフトレジスタ回路部531〜530nのシフト信号SR1〜SR(n)を出力するノードND2にゲートが接続されたトランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインに、それぞれ、共通のイネーブル信号ENBを供給する。
具体的には、たとえば、3段目のシフトレジスタ回路部533において、2段目のシフトレジスタ回路部532のHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR2がドレインに入力されるトランジスタNT306のソースから(VDD−Vt)の電位がトランジスタNT27のゲートに入力される。また、トランジスタNT21のゲートにHレベル(VDD)の出力信号SR12が入力される。また、トランジスタNT22のゲートには、4段目のシフトレジスタ回路部534からLレベルのシフト信号SR4が入力される。これにより、トランジスタNT21およびNT27は、オン状態になるとともに、トランジスタNT22はオフ状態になる。このため、トランジスタNT21を介して負側電位VBBからLレベルの電位が供給されることにより、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND1の電位はLレベルに低下する。これにより、トランジスタNT25およびNT26は、オフ状態になる。この状態で、トランジスタNT27のドレインに入力されるクロック信号CKV1がLレベルからHレベルに上昇する。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND2の電位はHレベルに上昇するので、トランジスタNT24はオン状態になる。このとき、トランジスタNT24のドレインにLレベルのイネーブル信号ENBが供給されているので、トランジスタNT24のソース電位(ノードND3の電位)はLレベルに保持される。
この後、第5実施形態では、イネーブル信号ENBの電位がLレベルからHレベルに上昇する。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND3の電位がHレベルに上昇する。この際、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND2の電位は、容量C23によってトランジスタNT24のゲート−ソース間電圧が維持されるように、ノードND3の電位の上昇に伴ってブートされることにより上昇する。これにより、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND2の電位がVDDよりもしきい値電圧(Vt)以上の所定の電圧(Vβ)分高い電位(VDD+Vβ>VDD+Vt)まで上昇する。なお、このときのノードND2の電位(VDD+Vβ)は、上記第3実施形態のようにトランジスタNT24のドレインに固定的な正側電位VDDが供給される場合において、ノードND2の上昇した後の電位(VDD+Vβ)よりもさらに高い電位となる。そして、3段目のシフトレジスタ回路部533のノードND2からVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR3が出力される。
なお、上記した3段目のシフトレジスタ回路部533の動作と同様の動作が、1段目、2段目および4段目以降のシフトレジスタ回路部においても行われる。このようにして、各段のシフトレジスタ回路部531〜530nから、それぞれ、上記第3実施形態によるシフトレジスタ回路部のHレベル(VDD+Vα)のシフト信号よりもさらに高いVDD+Vt以上の電位(VDD+Vβ)を有するHレベルのシフト信号SR1〜SR(n)が出力される。
また、3段目のシフトレジスタ回路部533のHレベル(VDD+Vβ>VDD+Vt)のシフト信号SR3は、トランジスタNT303およびNT308のドレインにそれぞれ入力される。これにより、ゲートにVDDの電位の走査方向切替信号CSVが入力されることによりオンしているトランジスタNT303およびNT308のソース電位は、共に、(VDD−Vt)の電位になる。このため、2段目のシフトレジスタ回路部532のトランジスタNT12のゲートと、4段目のシフトレジスタ回路部534のトランジスタNT37のゲートとに(VDD−Vt)の電位が入力される。この状態で、クロック信号CKV2がLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に立ち上がることにより、2段目のシフトレジスタ回路部532のトランジスタNT12では、容量C12によりゲート−ソース間電圧が保持されながら、ゲート電位が(VDD−Vt)からVDDとVBBとの電位差分上昇する。これにより、トランジスタNT12のノードND1側に発生する電位がVDDからトランジスタNT12のしきい値電圧(Vt)分低下するのが抑制される。このため、2段目のシフトレジスタ回路部532のノードND1に生じるHレベルの電位が低下するのが抑制される。
また、4段目のシフトレジスタ回路部534のトランジスタNT37のゲートに(VDD−Vt)の電位が入力された状態で、クロック信号CKV2がLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に立ち上がることにより、トランジスタNT37では、容量C34によりゲート−ソース間電圧が保持されながら、ゲート電位が(VDD−Vt)からVDDとVBBとの電位差分上昇する。これにより、トランジスタNT37のノードND2側に発生する電位がVDDからトランジスタNT37のしきい値電圧(Vt)分低下するのが抑制される。このため、4段目のシフトレジスタ回路部534のノードND2に生じるHレベルの電位が低下するのが抑制される。上記のようにして、各段のシフトレジスタ回路部において、クロック信号CKV1またはCKV2の電位がHレベル(VDD)に上昇するのに伴って、ノードND1またはND2の電位が上昇する場合に、ノードND1およびND2に生じるHレベルの電位が低下するのが抑制される。
また、3段目のシフトレジスタ回路部533のHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR3は、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部832のトランジスタNT511のゲートにも入力される。また、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部832のトランジスタNT512のゲートには、4段目のシフトレジスタ回路部534のHレベル(VDD+Vβ)のシフト信号SR4が入力される。これにより、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部832において、トランジスタNT511のドレインに入力されるイネーブル信号ENBの電位がHレベル(VDD)の電位に上昇した場合に、ノードND4に発生する電位がVDDからトランジスタNT511およびNT512のしきい値電圧(Vt)分低下するのが抑制される。このようにして、各段のゲート線に繋がる論理合成回路部831〜830mにおいて、イネーブル信号ENBの電位がHレベル(VDD)に上昇するのに伴ってノードND4の電位が上昇する場合に、ノードND4に生じるHレベルの電位が低下するのが抑制される。これにより、各段のゲート線に出力されるシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2のHレベルの電位が低下するのが抑制される。
第5実施形態によるVドライバの上記以外の動作は、上記第1実施形態によるVドライバの動作と同様である。
第5実施形態では、上記のように、シフトレジスタ回路部531〜530nにおいて、トランジスタNT4、NT14、NT24、NT34、NT44、・・・、NT10n4のドレインにそれぞれイネーブル信号線(ENB)を接続するとともに、ゲートにクロック信号CKV1(CKV2)を供給し、イネーブル信号ENBが、クロック信号CKV1(CKV2)がLレベルからHレベルに上昇した後に、LレベルからHレベルに切り替わるように構成することによって、たとえば、3段目のシフトレジスタ回路部533において、クロック信号CKV1によりトランジスタNT24のゲート電位をLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇させるのに伴って、トランジスタNT24をオン状態にさせた後、イネーブル信号ENBによりトランジスタNT24のソース電位をLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇させることができる。これにより、その際のトランジスタNT24のソース電位の上昇分(Vβ)だけトランジスタNT24のゲート電位を上昇させることができる。また、4段目のシフトレジスタ回路部534において、クロック信号CKV2によりトランジスタNT34のゲート電位をLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇させるのに伴って、トランジスタNT34をオン状態にさせた後、イネーブル信号ENBによりトランジスタNT34のソース電位をLレベル(VBB)からHレベル(VDD)に上昇させることができる。これにより、その際のトランジスタNT34のソース電位の上昇分(Vβ)だけトランジスタNT34のゲート電位を上昇させることができる。これにより、トランジスタNT24およびNT34のドレインが固定的な正側電位VDDに接続されている場合に比べて、シフト信号SR3およびSR4の電位(VDD+Vβ>VDD+Vt)をより高くすることができるので、より容易に、シフト信号SR3およびSR4の電位を、VDDよりもしきい値電圧(Vt)以上高い電位にすることができる。したがって、より容易に、1段目のゲート線に繋がる論理合成回路部832のトランジスタNT511のゲートおよびトランジスタNT512のゲートに、それぞれ、VDD+Vt以上の電位を有するシフト信号SR3およびSR4を供給することができる。これにより、論理合成回路部832のトランジスタNT511およびNT512を介して1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位が、しきい値電圧(Vt)分だけ低下するのをより抑制することができる。
第5実施形態では、上記の効果以外にも、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部530nにおいて、トランジスタNT10n1がオンする際には、トランジスタNT10n2がゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタNT10n1およびNT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第6実施形態)
図18は、本発明の第6実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図19は、本発明の第6実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図18および図19を参照して、この第6実施形態では、上記第5実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
図18は、本発明の第6実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の先頭段近傍の回路図である。図19は、本発明の第6実施形態による液晶表示装置のVドライバ内部の最終段近傍の回路図である。図18および図19を参照して、この第6実施形態では、上記第5実施形態のVドライバをpチャネルトランジスタで構成する場合について説明する。
すなわち、この第6実施形態によるVドライバでは、図18および図19に示すように、複数段のシフトレジスタ回路部541〜540nと、出力信号入力切替回路部640aおよびシフト信号入力切替回路部640bからなる走査方向切替回路部740と、複数段の論理合成回路部841〜840mと、回路部921および922とが設けられている。なお、シフトレジスタ回路部541〜540nおよび論理合成回路部841〜840mは、それぞれ、画素数に応じた数だけ設けられている。
そして、第6実施形態によるシフトレジスタ回路部541〜540nは、それぞれ、図6および図7に示した第2実施形態のシフトレジスタ回路部501〜500nの第1回路部501a〜500naおよび第2回路部501b〜500nbと同様の回路構成を有する第1回路部541a〜540naおよび第2回路部541b〜540nbによって構成されている。ただし、第6実施形態では、上記第2実施形態と異なり、各段のシフトレジスタ回路部541〜540nのシフト信号SR1〜SR(n)を出力するノードND2にゲートが接続されたトランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のドレインにイネーブル信号線(ENB)がそれぞれ接続されている。
また、第6実施形態の出力信号入力切替回路部640aは、図6および図7に示した第2実施形態の出力信号入力切替回路部600aと同様の回路構成を有する。また、第6実施形態のシフト信号入力切替回路部640bは、図6および図7に示した第2実施形態のシフト信号入力切替回路部600bと同様の回路構成を有する。また、論理合成回路部841〜840mは、それぞれ、図6および図7に示した第2実施形態の論理合成回路部801〜800mと同様の回路構成を有する。また、論路合成回路部841〜840mは、それぞれ、図6および図7に示した第2実施形態の電位固定回路部801a〜800maと同様の回路構成を有する電位固定回路部841a〜840maを備えている。また、回路部921および922は、それぞれ、図6および図7に示した第2実施形態の回路部901および902と同様の回路構成を有する。
図20は、本発明の第6実施形態による液晶表示装置のVドライバの動作を説明するための電圧波形図である。次に、図18〜図20を参照して、第6実施形態によるVドライバの動作を説明する。この第6実施形態によるVドライバでは、図17に示した第5実施形態のスタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2、イネーブル信号ENBおよび反転イネーブル信号XENBのHレベルとLレベルとを反転させた波形の信号を、それぞれ、スタート信号STV、クロック信号CKV1、CKV2、イネーブル信号ENBおよび反転イネーブル信号XENBとして入力する。これにより、第6実施形態によるシフトレジスタ回路部541〜540nからは、図15および図16に示した第5実施形態によるシフトレジスタ回路部531〜530nから出力されるシフト信号SR1〜SR(n)および出力信号SR11〜SR(10n)のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号がそれぞれ出力される。また、第6実施形態による論理合成回路部841〜840mからは、図15および図16に示した第5実施形態による論理合成回路部831〜830mから出力されるシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2のHレベルとLレベルとを反転させた波形を有する信号が出力される。この第6実施形態によるVドライバの上記以外の動作は、図15および図16に示した上記第5実施形態によるVドライバの動作と同様である。
第6実施形態では、上記のように、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部540nにおいて、トランジスタPT10n1がオンする際には、トランジスタPT10n2がゲートにHレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタPT10n1およびPT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と正側電位VDDとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第6実施形態では、シフトレジスタ回路部541〜540nにおいて、トランジスタPT4、PT14、PT24、PT34、PT44、・・・、PT10n4のゲートにクロック信号CKV1(CKV2)を供給するとともに、ドレインにHレベル(VDD)とLレベル(VBB)とに切り替わるイネーブル信号ENBを供給することによって、以下のような動作が行われる。たとえば、3段目のシフトレジスタ回路部543において、クロック信号CKV1によりトランジスタPT24がオン状態になった後、イネーブル信号ENBによりトランジスタPT24のソース電位がVDDからVBBに低下するので、その電位の低下分(Vβ)だけトランジスタPT24のゲート電位が低下する。また、4段目のシフトレジスタ回路部544において、クロック信号CKV2によりトランジスタPT34がオン状態になった後、イネーブル信号ENBによりトランジスタPT34のソース電位がVDDからVBBに低下するので、その電位の低下分(Vβ)だけトランジスタPT34のゲート電位が低下する。これにより、トランジスタPT24およびPT34のドレインが固定的な負側電位VBBに接続されている場合に比べて、シフト信号SR3およびSR4の電位(VBB−Vβ<VBB−Vt)をより低くすることができるので、より容易に、シフト信号SR3およびSR4の電位を、VBBよりもしきい値電圧(Vt)以上低い電位にすることができる。したがって、より容易に、1段目のゲート線(Gate1)に繋がる論理合成回路部842のトランジスタPT511およびPT512のゲートに、それぞれ、VBB−Vt以下の電位(VBB−Vβ)を有するシフト信号SR3およびSR4を供給することができる。これにより、論理合成回路部842のトランジスタPT511およびPT512を介して1段目のゲート線に出力されるシフト出力信号Gate1の電位が、しきい値電圧(Vt)分だけ上昇するのをより抑制することができる。
(第7実施形態)
図21は、本発明の第7実施形態による液晶表示装置の水平スイッチおよびHドライバの内部の先頭段近傍の回路図である。図22は、本発明の第7実施形態による液晶表示装置の水平スイッチおよびHドライバの内部の最終段近傍の回路図である。図21および図22を参照して、この第7実施形態では、図1に示した第1実施形態の液晶表示装置において、ドレイン線を駆動(走査)するためのHドライバに本発明を適用する場合について説明する。
図21は、本発明の第7実施形態による液晶表示装置の水平スイッチおよびHドライバの内部の先頭段近傍の回路図である。図22は、本発明の第7実施形態による液晶表示装置の水平スイッチおよびHドライバの内部の最終段近傍の回路図である。図21および図22を参照して、この第7実施形態では、図1に示した第1実施形態の液晶表示装置において、ドレイン線を駆動(走査)するためのHドライバに本発明を適用する場合について説明する。
この第7実施形態による液晶表示装置のHドライバ4の内部には、図21および図22に示すように、図2および図3に示した第1実施形態のVドライバ5と同様、複数段のシフトレジスタ回路部51〜50nと、出力信号入力切替回路部60aおよびシフト信号入力切替回路部60bからなる走査方向切替回路部70と、複数段の論理合成回路部81〜80mと、回路部91および92とが設けられている。そして、この第7実施形態では、論理合成回路部81〜80mと水平スイッチ3とが接続されている。具体的には、水平スイッチ3は、論理合成回路部81〜80mの段数に応じた数のnチャネルトランジスタNT701〜NT700mを含む。以下、nチャネルトランジスタNT701〜NT700mは、それぞれ、トランジスタNT701〜NT700mと称する。
そして、トランジスタNT701およびNT700mのソースには、それぞれ、ダミードレイン線が接続されているとともに、トランジスタNT702〜NT700(m−1)のソースには、それぞれ、対応する各段のドレイン線が接続されている。また、トランジスタNT701〜NT700mのゲートは、それぞれ、対応する論理合成回路部81〜80mのノードND4に接続されている。また、トランジスタNT701〜NT700mのドレインは、それぞれ、ビデオ信号線(Video)に接続されている。また、第7実施形態によるHドライバ4では、図2に示した第1実施形態によるVドライバ5において供給されるスタート信号STV、走査方向切替信号CSV、反転走査方向切替信号XCSV、クロック信号CKV1およびCKV2の替わりに、スタート信号STH、走査方向切替信号CSH、反転走査方向切替信号XCSH、クロック信号CKH1およびCKH2が供給される。なお、これらのスタート信号STH、走査方向切替信号CSH、反転走査方向切替信号XCSH、クロック信号CKH1およびCKH2の波形は、それぞれ、上記第1実施形態によるスタート信号STV、走査方向切替信号CSV、反転走査方向切替信号XCSV、クロック信号CKV1およびCKV2の波形と同様である。
次に、図21および図22を参照して、第7実施形態によるHドライバのシフトレジスタ回路の動作を説明する。この第7実施形態によるHドライバ4では、各段の論理合成回路部81〜80mから、上記第1実施形態のシフト出力信号Dummy1、Gate1〜Gate(m−1)およびDummy2に対応するHレベルのシフト出力信号Dummy1、Drain1〜Drain(m−1)およびDummy2が順次出力される。そして、このシフト出力信号Dummy1、Drain1〜Drain(m−1)およびDummy2は、対応する水平スイッチ3のトランジスタNT701〜NT700mのゲートにそれぞれ入力される。これにより、水平スイッチ3の各段のトランジスタNT701〜NT700mが順次オン状態になる。このため、ビデオ信号線(Video)から映像信号が水平スイッチ3の各段のトランジスタNT701〜NT700mを介して、順次各段のドレイン線に出力される。この第7実施形態によるHドライバ4の上記以外の動作は、図2および図3に示した上記第1実施形態によるVドライバ5の動作と同様である。
第7実施形態では、上記のように、順方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部50nにおいて、トランジスタNT10n1がオンする際には、トランジスタNT10n2がゲートにLレベルのスタート信号STVが入力されることによりオフ状態に保持されるように構成することによって、トランジスタNT10n1およびNT10n2を介してクロック信号線(CKV1)と負側電位VBBとの間で貫通電流が流れるのが抑制されて消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
図23は、本発明の第8実施形態による有機EL表示装置を示した平面図である。図23を参照して、この第8実施形態では、本発明を、nチャネルトランジスタを有する画素を含む有機EL表示装置に適用する場合について説明する。
図23は、本発明の第8実施形態による有機EL表示装置を示した平面図である。図23を参照して、この第8実施形態では、本発明を、nチャネルトランジスタを有する画素を含む有機EL表示装置に適用する場合について説明する。
すなわち、この第8実施形態では、図23に示すように、基板1b上に、表示部102が形成されている。この表示部102には、nチャネルトランジスタ121および122(以下、トランジスタ121および122という)と、補助容量123と、陽極124と、陰極125と、陽極124と陰極125との間に挟持された有機EL素子126とを含む画素120がマトリクス状に配置されている。なお、図23の表示部102には、1画素分の構成を示している。そして、トランジスタ121のソースは、トランジスタ122のゲートと補助容量123の一方の電極とに接続されているとともに、ドレインは、ドレイン線に接続されている。このトランジスタ121のゲートは、ゲート線に接続されている。また、トランジスタ122のソースは、陽極124に接続されているとともに、ドレインは、電流供給線(図示せず)に接続されている。
また、Hドライバ4内部の回路構成は、図21および図22に示した第7実施形態のHドライバ4の回路構成と同様である。また、Vドライバ5内部の回路構成は、図2および図3に示した第1実施形態のVドライバ5の回路構成と同様である。第8実施形態による有機EL表示装置のこれら以外の部分の構成は、図1に示した第1実施形態による液晶表示装置と同様である。
第8実施形態では、上記のように構成することによって、有機EL表示装置において、消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第1および第7実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第9実施形態)
図24は、本発明の第9実施形態による有機EL表示装置を示した平面図である。図24を参照して、この第9実施形態では、本発明を、pチャネルトランジスタを有する画素を含む有機EL表示装置に適用する場合について説明する。
図24は、本発明の第9実施形態による有機EL表示装置を示した平面図である。図24を参照して、この第9実施形態では、本発明を、pチャネルトランジスタを有する画素を含む有機EL表示装置に適用する場合について説明する。
すなわち、この第9実施形態では、図24に示すように、基板1c上に、表示部102aが形成されている。この表示部102aには、pチャネルトランジスタ121aおよび122a(以下、トランジスタ121aおよび122aという)と、補助容量123aと、陽極124aと、陰極125aと、陽極124aと陰極125aとの間に挟持された有機EL素子126aとを含む画素120aがマトリクス状に配置されている。なお、図24の表示部102aには、1画素分の構成を示している。そして、トランジスタ121aのソースは、ドレイン線に接続されているとともに、ドレインは、トランジスタ122aのゲートと補助容量123aの一方の電極とに接続されている。このトランジスタ121aのゲートは、ゲート線に接続されている。また、トランジスタ122aのソースは、電流供給線(図示せず)に接続されているとともに、ドレインは、陽極124aに接続されている。
また、Vドライバ5a内部の回路構成は、図6および図7に示した第2実施形態のVドライバ5aの回路構成と同様である。第9実施形態による有機EL表示装置のこれら以外の部分の構成は、図5に示した第2実施形態による液晶表示装置と同様である。
第9実施形態では、上記のように構成することによって、有機EL表示装置において、消費電流の増加を抑制することができるなどの上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第9実施形態では、本発明を液晶表示装置または有機EL表示装置に適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、液晶表示装置および有機EL表示装置以外の表示装置にも適用可能である。
また、上記第1〜第7実施形態では、VドライバまたはHドライバのいずれか一方にのみ本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限らず、VドライバおよびHドライバの両方に、本発明を適用するようにしてもよい。
また、上記第7実施形態では、本発明によるHドライバに用いるトランジスタを全てnチャネルトランジスタで構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、本発明によるHドライバに用いるトランジスタを全てpチャネルトランジスタで構成してもよい。
また、nチャネルトランジスタを用いた第1、第3、第5、第7および第8実施形態において、全ての容量をnチャネルトランジスタにより構成してもよい。また、pチャネルトランジスタを用いた第2、第4、第6および第9実施形態において、全ての容量をpチャネルトランジスタにより構成してもよい。
51、52、53、54、55、50n、501、502、503、504、505、500n、511、512、513、514、515、510n、521、522、523、524、525、520n、531、532、533、534、535、530n、541、542、543、544、545、540n シフトレジスタ回路部
51a、52a、53a、54a、55a、50ma、501a、502a、503a、504a、505a、500ma、511a、512a、513a、514a、515a、510na、521a、522a、523a、524a、525a、520na、531a、532a、533a、534a、535a、530na、541a、542a、543a、544a、545a、540na 第1回路部
51b、52b、53b、54b、55b、50nb、501b、502b、503b、504b、505b、500nb、511b、512b、513b、514b、515b、510nb、521b、522b、523b、524b、525b、520nb、531b、532b、533b、534b、535b、530nb、541b、542b、543b、544b、545b、540nb 第2回路部
70、700、710、720、730、740 走査方向切替回路部
81、82、83、80m、801、802、803、800m、811、812、813、810m、821、822、823、820m、831、832、833、830m、841、842、843、840m 論理合成回路部
NT1、NT11、NT21、NT31、NT41、NT10n1 nチャネルトランジスタ(第1トランジスタ)
NT2、NT12、NT22、NT32、NT42、NT10n2 nチャネルトランジスタ(第2トランジスタ)
NT4、NT14、NT24、NT34、NT44、NT10n4 nチャネルトランジスタ(第5トランジスタ)
NT6、NT10n6 nチャネルトランジスタ(第6トランジスタ)
NT39、NT49、PT39、PT49 リセットトランジスタ
NT300(n−1) nチャネルトランジスタ(第3トランジスタ)
NT401 nチャネルトランジスタ(第4トランジスタ)
PT1、PT11、PT21、PT31、PT41、PT10n1 pチャネルトランジスタ(第1トランジスタ)
PT2、PT12、PT22、PT32、PT42、PT10n2 pチャネルトランジスタ(第2トランジスタ)
PT4、PT14、PT24、PT34、PT44、PT10n4 pチャネルトランジスタ(第5トランジスタ)
PT6、PT10n6 pチャネルトランジスタ(第6トランジスタ)
PT300(n−1) pチャネルトランジスタ(第3トランジスタ)
PT401 pチャネルトランジスタ(第4トランジスタ)
C3、C13、C23、C33、C43、C10n3 容量(第1容量)
51a、52a、53a、54a、55a、50ma、501a、502a、503a、504a、505a、500ma、511a、512a、513a、514a、515a、510na、521a、522a、523a、524a、525a、520na、531a、532a、533a、534a、535a、530na、541a、542a、543a、544a、545a、540na 第1回路部
51b、52b、53b、54b、55b、50nb、501b、502b、503b、504b、505b、500nb、511b、512b、513b、514b、515b、510nb、521b、522b、523b、524b、525b、520nb、531b、532b、533b、534b、535b、530nb、541b、542b、543b、544b、545b、540nb 第2回路部
70、700、710、720、730、740 走査方向切替回路部
81、82、83、80m、801、802、803、800m、811、812、813、810m、821、822、823、820m、831、832、833、830m、841、842、843、840m 論理合成回路部
NT1、NT11、NT21、NT31、NT41、NT10n1 nチャネルトランジスタ(第1トランジスタ)
NT2、NT12、NT22、NT32、NT42、NT10n2 nチャネルトランジスタ(第2トランジスタ)
NT4、NT14、NT24、NT34、NT44、NT10n4 nチャネルトランジスタ(第5トランジスタ)
NT6、NT10n6 nチャネルトランジスタ(第6トランジスタ)
NT39、NT49、PT39、PT49 リセットトランジスタ
NT300(n−1) nチャネルトランジスタ(第3トランジスタ)
NT401 nチャネルトランジスタ(第4トランジスタ)
PT1、PT11、PT21、PT31、PT41、PT10n1 pチャネルトランジスタ(第1トランジスタ)
PT2、PT12、PT22、PT32、PT42、PT10n2 pチャネルトランジスタ(第2トランジスタ)
PT4、PT14、PT24、PT34、PT44、PT10n4 pチャネルトランジスタ(第5トランジスタ)
PT6、PT10n6 pチャネルトランジスタ(第6トランジスタ)
PT300(n−1) pチャネルトランジスタ(第3トランジスタ)
PT401 pチャネルトランジスタ(第4トランジスタ)
C3、C13、C23、C33、C43、C10n3 容量(第1容量)
Claims (15)
- 前段の第1回路部および後段の第2回路部を有するとともに、シフト信号を出力する複数段のシフトレジスタ回路部を含むシフトレジスタ回路を備え、
前記シフトレジスタ回路部の第1回路部は、第1電位側に接続された第1トランジスタと、前記第1トランジスタとクロック信号線との間に接続された第2トランジスタとを含み、
走査方向に対して最終段の前記シフトレジスタ回路部において、前記第1トランジスタがオンする際には、前記第2トランジスタは、ゲートに前記第1電位の前記シフトレジスタ回路を駆動させるための駆動信号が入力されることによりオフする、表示装置。 - 前記駆動信号は、前記シフトレジスタ回路による走査を開始させるためのスタート信号である、請求項1に記載の表示装置。
- 前記駆動信号は、少なくとも、前記走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、前記第1トランジスタがオン状態で、かつ、前記クロック信号線から前記第2トランジスタに供給されるクロック信号が第2電位の期間は、前記第1電位に保持される、請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記シフトレジスタ回路は、第1の走査方向と、前記第1の走査方向と逆の第2の走査方向とに走査を行う機能を有し、
前記第1の走査方向に対して最終段の前記シフトレジスタ回路部と、前記第2の走査方向に対して最終段の前記シフトレジスタ回路部との両方において、前記第1トランジスタがオンする際には、前記第2トランジスタは、ゲートに前記第1電位の駆動信号が入力されることによりオフする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。 - 前記シフトレジスタ回路は、前記第1の走査方向と、前記第2の走査方向とに走査方向を切り替えるための走査方向切替回路部を含む、請求項4に記載の表示装置。
- 前記走査方向切替回路部は、前記第1の走査方向に走査を行う際にオンする第3トランジスタと、前記第2の走査方向に走査を行う際にオンする第4トランジスタとを含み、
前記第1の走査方向に走査を行う際には、前記第1の走査方向に対して最終段の前記シフトレジスタ回路部において、前記第1トランジスタがオンする際に前記第2トランジスタのゲートに前記第3トランジスタを介して前記第1電位の駆動信号が入力されることにより、前記第2トランジスタがオフし、
前記第2の走査方向に走査を行う際には、前記第2の走査方向に対して最終段の前記シフトレジスタ回路部において、前記第1トランジスタがオンする際に前記第2トランジスタのゲートに前記第4トランジスタを介して前記第1電位の駆動信号が入力されることにより、前記第2トランジスタがオフする、請求項5に記載の表示装置。 - 前記走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部以外の所定段の前記シフトレジスタ回路部において、前記第1トランジスタがオンする際には、前記第2トランジスタは、ゲートに前記所定段の次段の前記シフトレジスタ回路部から出力される前記第2電位の前記シフト信号が入力されることによりオフする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
- 第1導電型の複数のトランジスタによって構成され、所定段の前記シフトレジスタ回路部の前記シフト信号と、前記所定段の次段の前記シフトレジスタ回路部の前記シフト信号とが入力されるとともに、前記所定段のシフトレジスタ回路部のシフト信号と、前記所定段の次段のシフトレジスタ回路部のシフト信号とを論理合成してシフト出力信号を出力する論理合成回路部をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記シフトレジスタ回路部の第2回路部は、ドレインに少なくとも前記第2電位が供給されるとともに、ゲートが前記シフト信号が出力されるノードに接続される第5トランジスタと、前記第5トランジスタのゲート−ソース間に接続される第1容量とを含む、請求項8に記載の表示装置。
- 所定段の前記シフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、前記第1電位と前記第2電位とに切り替わる第1信号を供給する第1信号線が接続されるとともに、ゲートには、第1クロック信号が供給され、
前記所定段の次段の前記シフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、前記第1信号を供給する前記第1信号線が接続されるとともに、ゲートには、第2クロック信号が供給され、
前記第1信号は、前記第1クロック信号が前記第1電位から前記第2電位になった後と、前記第2クロック信号が前記第1電位から前記第2電位になった後とに、それぞれ、前記第1電位から前記第2電位に切り替わる、請求項9に記載の表示装置。 - 所定段の前記シフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、前記第1電位と前記第2電位とに切り替わる第2信号を供給する第2信号線が接続されるとともに、ゲートには、第1クロック信号が供給され、
前記所定段の次段の前記シフトレジスタ回路部の第5トランジスタのドレインには、前記第1電位と前記第2電位とに切り替わる第3信号を供給する第3信号線が接続されるとともに、ゲートには、第2クロック信号が供給され、
前記第2信号は、前記第1クロック信号が前記第1電位から前記第2電位になった後、前記第1電位から前記第2電位に切り替わり、
前記第3信号は、前記第2クロック信号が前記第1電位から前記第2電位になった後、前記第1電位から前記第2電位に切り替わる、請求項9に記載の表示装置。 - 前記走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の前記第2回路部は、前記シフト信号が出力されるノードと前記第1電位側との間に接続されるとともに、ゲートが前記第1回路部の前記第1トランジスタと前記第2トランジスタとの間の出力ノードに接続される第6トランジスタを含み、
前記走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部において、前記第1電位の駆動信号がゲートに入力されることによりオフ状態の前記第2トランジスタのドレインに前記クロック信号線から前記第2電位のクロック信号が供給されている際に、前記走査方向に対して最終段の前段の前記シフトレジスタ回路部から、前記走査方向に対して最終段のシフトレジスタ回路部の前記第1トランジスタのゲートに、前記第1信号、前記第2信号または前記第3信号が前記第2電位から前記第1電位に切り替わるのに応答して前記第2電位から前記第1電位に変化する出力信号が入力されることにより前記最終段の第1トランジスタはオフする、請求項10または11に記載の表示装置。 - 所定段の前記シフトレジスタ回路部は、前記駆動信号が前記第1電位から第2電位に変化するのに応答して、前記シフト信号が出力されるノードの電位を前記論理合成回路部のトランジスタがオンしない前記第1電位にリセットするためのリセットトランジスタを含む、請求項8〜12のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記シフトレジスタ回路部および前記論理合成回路部を構成するトランジスタと、前記リセットトランジスタとは、第1導電型を有する、請求項13に記載の表示装置。
- 前記シフトレジスタ回路は、ゲート線を駆動するためのシフトレジスタ回路、および、ドレイン線を駆動するためのシフトレジスタ回路の少なくとも一方に適用されている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の表示装置。
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US9711075B2 (en) | 2013-12-30 | 2017-07-18 | Samsung Display Co., Ltd. | Display panel and gate driver with reduced power consumption |
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2005
- 2005-04-28 JP JP2005130808A patent/JP2006308833A/ja active Pending
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US9711075B2 (en) | 2013-12-30 | 2017-07-18 | Samsung Display Co., Ltd. | Display panel and gate driver with reduced power consumption |
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