JP2006308549A - 配向膜の配向状態評価方法、液晶パネルの製造方法及び液晶パネルの検査方法 - Google Patents

配向膜の配向状態評価方法、液晶パネルの製造方法及び液晶パネルの検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配向膜を形成した下地基板の種類や配向膜の膜厚に依存することなく、配向膜の配向状態を良好に評価することのできる、配向膜の配向状態評価方法を提供する。
【解決手段】配向膜の配向状態を評価する配向状態評価方法である。被評価物となる配向膜上に、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなる発光ポリマー液を塗布する工程と、塗布した発光ポリマー液を加熱処理して発光ポリマー膜2bを形成する工程と、発光ポリマー膜2bの偏光蛍光スペクトルを測定する工程と、偏光蛍光スペクトルの測定結果を基に配向関数式から配向パラメータを求め、得られた配向パラメータによって配向膜の配向状態を評価する工程と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、配向膜の配向状態を評価するための、配向膜の配向状態評価方法、及び、この配向状態評価方法を用いた液晶パネルの製造方法、液晶パネルの検査方法に関する。
液晶分子に初期配向を与える液晶装置用の配向膜など、分子配向に異方性がある薄膜の分子配向状態を評価する方法としては、直線偏光した赤外線を用いることによる赤外線吸収分光法が広く行われている(例えば、非特許文献1参照)。この方法は、基板上に形成された試料(配向膜)を透過する赤外線の強度の偏光方位と試料方位の相対角度に対する変化量を測定するものである。つまり、赤外線吸収量が分子配向方位によって違う二色性を検出して、配向方位を評価する手法である。ところが、この手法が適用できるのは、シリコンやフッ化カルシウム(ホタル石;CaF)など、赤外線を透過する基板上に作製された配向膜に限られてしまう。
このような背景のもとに、FT−IR(フーリエ変換赤外分光)を用い、試料薄膜に入射した赤外線の反射光の偏光状態の入射方位依存性を測定することにより、薄膜の分子配向状態の決定を行うようにした、赤外分光エリプソメトリを用いた方法が提供されている(例えば、特許文献1参照)。このような赤外分光エリプソメトリを用いた方法によれば、シリコンやフッ化カルシウムなどの赤外線を透過する基板上に作製された膜だけでなく、ガラス基板上に作製された液晶配向膜についても測定が可能となる。
荒船他 Appl.Phys.Lett.71,2755p 1998 特開2001−4534号公報
しかしながら、前記の赤外分光エリプソメトリを用いた方法にあっても、その測定が試料の膜厚に依存するため、試料についての自由度が制限されるといった課題がある。
また、この方法では、エネルギー的に低い状態である赤外線を用いているため、感度が低くなってしまい、配向膜についての細かな配向状態までを明確にするのは困難であった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、配向膜を形成した下地基板の種類や配向膜の膜厚に依存することなく、配向膜の配向状態を良好に評価することのできる、配向膜の配向状態評価方法を提供することにある。また、この配向膜の配向状態評価方法の応用技術として、液晶パネルの製造方法と液晶パネルの検査方法とを提供することも目的としている。
本発明の配向膜の配向状態評価方法は、配向膜の配向状態を評価する配向状態評価方法であって、
被評価物となる配向膜上に、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなる発光ポリマー液を塗布する工程と、
塗布した発光ポリマー液を加熱処理して発光ポリマー膜を形成する工程と、
前記発光ポリマー膜の偏光蛍光スペクトルを測定する工程と、
偏光蛍光スペクトルの測定結果を基に配向関数式から配向パラメータを求め、得られた配向パラメータによって前記配向膜の配向状態を評価する工程と、を備えたことを特徴としている。
この配向膜の配向状態評価方法によれば、被評価物となる配向膜の上に、下地の配向状態を反映して配向する発光ポリマー液を塗布し加熱処理して発光ポリマー膜を形成するので、この発光ポリマー膜は下地である配向膜の配向状態を反映して配向したものとなる。したがって、この発光ポリマー膜の配向状態について偏光蛍光スペクトルを測定し、得られた測定結果を基に配向関数式から配向パラメータを求めることにより、被評価物となる配向膜の配向状態を発光ポリマー膜の配向状態から間接的に求め、評価することが可能になる。よって、配向膜を形成した下地基板の種類や配向膜の膜厚に依存することなく、配向膜の配向状態を良好に評価することが可能になる。また、このような方法にあっては、特に蛍光が赤外光よりも高感度であることから、微妙な配向状態の差も検出可能になる。さらに、検出感度が低くなってしまう微小域についても検出可能となり、逆に広域の配向状態についても検出可能となる。
なお、本発明の配向状態評価方法は、特に、ポリイミド等の液晶装置用の配向膜について、その配向状態を評価するのに好適となる。
また、前記配向膜上への発光ポリマー液の塗布をスピンコート法で行うことにより、発光ポリマー膜を均一で比較的薄い膜厚に形成することができ、したがって下地の配向状態をより良好に反映して配向した発光ポリマー膜を形成することが可能になる。
本発明の液晶パネルの製造方法は、第1の基板と第2の基板との間に液晶が挟持されてなる液晶パネルの製造方法であって、
前記第1の基板及び第2の基板のそれぞれの内面に配向膜を形成する工程と、
配向膜を形成した前記基板の配向膜の配向状態を評価する工程と、
前記配向膜の配向状態を評価する工程で配向膜の配向状態が良と評価された第1の基板及び第2の基板を用い、これら基板を接合して液晶パネルに組み立てる工程と、を備えてなり、
前記配向膜の配向状態を評価する工程では、請求項1記載の配向膜の配向状態評価方法を用いて、配向膜の配向状態を評価することを特徴としている。
この液晶パネルの製造方法によれば、配向膜を形成した後に行う配向膜の配向状態の評価を、前記の配向膜の配向状態評価方法を用いて行うので、前述したように配向膜の配向状態を良好に評価することができ、したがって、配向状態が良と評価された第1の基板及び第2の基板を用いて液晶パネルを組み立てることにより、配向膜の配向状態不良に起因して液晶パネルの不良が発生するのを防止することができる。また、このように配向状態を評価することで、配向膜の形成工程を管理することができる。
本発明の液晶パネルの検査方法は、第1の基板と第2の基板とを備え、これら基板の内面にそれぞれ配向膜が形成され、該配向膜間に液晶が挟持されてなる液晶パネルの検査方法であって、
前記液晶パネルを分解して第1の基板と第2の基板とにする工程と、
分解後の前記第1の基板及び/又は第2の基板の配向膜の配向状態を評価することにより、該基板の配向膜の配向状態を検査する工程と、を備え、
前記配向膜の配向状態を検査する工程では、請求項1記載の配向膜の配向状態評価方法を用いて、配向膜の配向状態を検査することを特徴としている。
この液晶パネルの検査方法によれば、第1の基板と第2の基板とが組み立てられてなる液晶パネルについて、抜き取り検査などによって液晶パネルの検査を行う際、特に配向膜の配向状態について前記の配向膜の配向状態評価方法を用いて検査することにより、前述したように配向膜の配向状態を良好に評価(検査)することができる。したがって、配向膜の配向状態不良に起因して液晶パネルの不良が発生するのを防止することができる。また、このように配向状態を評価することで、配向膜の形成工程を管理することができる。
また、前記液晶パネルの検査方法においては、前記液晶パネルを分解して第1の基板と第2の基板とにする工程は、この工程に先立って液晶パネルの信頼性試験を行った結果、不良と判定されたものに対して行うのが好ましい。
このようにすれば、不良の原因が配向膜の配向状態にあるか否かを容易に判定することができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
まず、本発明の配向膜の配向状態評価方法を説明する。
本発明の配向膜の配向状態評価方法は、特に、液晶パネルを備えた液晶装置用の配向膜について、その配向状態を評価するのに好適に用いられる。液晶装置(液晶パネル)用の配向膜としては、ポリイミドからなるのが一般的であり、通常はガラス基板上にITO等の透明電極を介して形成された後、ラビング処理がなされることにより、所望の配向状態に形成される。なお、液晶装置用の配向膜としては、ポリイミド以外にも、斜め蒸着法等によって形成されたSiOやAlなどの無機配向膜が、一部に用いられている。したがって、このような無機配向膜も、本発明における被評価物となる。
本実施形態では、被評価物となる配向膜を、ガラス基板上に透明電極(ITO)等を介して形成され、さらにラビング処理がなされたポリイミド膜とする。なお、ガラス基板上へのポリイミド膜の形成、およびそのラビング処理については、液晶装置を形成する際の一般的な手法が用いられるものとする。
このような被評価物としての配向膜を用意したら、この配向膜上に、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなる発光ポリマーの溶液を塗布する。塗布方法としては、特に限定されることなく各種の塗布法が採用可能であるが、特にスピンコート法を用いるのが、発光ポリマー膜を均一で比較的薄い膜厚に形成することができ、好ましい。
この発光ポリマーとしては、例えばポリ(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)[Poly(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)](末端をdimethylphenylでキャップ処理したもの)が好適に用いられる。また、Poly(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)と同様にフルオレン骨格を含有するポリマーも適用することが可能である。このポリマーを、溶媒としてのp-Xyleneや1,3,5-Trimethylbenzeneなど、ポリマーが可溶な溶媒に対し、例えば濃度が1重量%となるように調製して溶解し、発光ポリマー液とする。そして、この発光ポリマー液を、前記のガラス基板上に形成された配向膜上に、スピンコート法で塗布する。なお、発光ポリマーとしては、前記化合物に限定されることなく、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなるものであれば、種々のものを用いることができる。
このようにして発光ポリマー液をスピンコート法で塗布したら、得られた塗布膜を加熱処理することにより、配向状態の発光ポリマー膜を形成する。加熱処理条件としては、特に限定されることはないものの、例えば180℃で2時間程度行い、2〜3時間程度かけてゆっくりと室温まで冷却を行うものとする。このようにして加熱処理すると、前記発光ポリマー膜は、例えば、L.M.Herz and R.T.Phillips Physical Review B Vol.61,No.20 p.691-697の「Effects of interchain interactions,polarization anisotropy,and photo-oxidation on the ultrafast photoluminescence decay from a polyfluorene」に記載されているように、下地である配向膜の配向状態を良好に反映して配向する。したがって、この発光ポリマー膜の配向状態を調べることにより、被評価物となる配向膜の配向状態を間接的に求めることができるのである。
すなわち、発光ポリマー膜を形成したら、蛍光分光計によってこの発光ポリマー膜の偏光蛍光スペクトルを測定する。図1はこの測定に用いられる蛍光分光計の一例を示す図であり、図1中符号1は蛍光分光計、2は試料である。試料2は、ガラス基板上の配向膜上に形成された前記発光ポリマー膜であって、ガラス基板ごと、試料を配置するための所定位置に配置される。なお、この試料2については、図2に示すように、図示しない挟持体によって配向膜や透明電極が形成されたガラス基板2aが立てられ、発光ポリマー膜2bが形成された面に励起側の光Bが入射するように配置される。その際、配向膜の配向方向が鉛直方向に向くよう、すなわち、図2中矢印Aで示す配向膜の配向方向が、地面に対して垂直となるように試料2を立てて配置する。
このようにして試料2を配置したら、図1に示す蛍光分光計1のキセノンランプ(150W)からなる光源Lより光を出射する。すると、この光源Lからの光は、楕円鏡M1および凹面鏡M0によって励起側分光器3の入射スリットS1に焦点を結ぶ。入射スリットS1からの入射光は、回折格子G1によって分散され、出射スリットS2によって任意の単色光が選択される。ここで、単色光の一部は、石英製ビームスプリッタBSおよび凹面鏡M2と減光器DGとにより、モニタ用光電子増倍管PM1に導かれる。一方、ビームスプリッタBSを透過した単色光は、平面鏡M3とトロイダル鏡M4によって偏光子4に導かれ、さらにこの偏光子4で偏光された後、試料2に導かれてここに焦点を結ぶ。
すると、試料2では、その発光ポリマー膜に前記単色光が入射することにより、蛍光を発する。この発光ポリマー膜からの蛍光は、偏光子5で偏光された後、トロイダル鏡M5と平面鏡M6、M7とによって蛍光側分光器6の入射スリットS3上に焦点を結ぶ。なお、蛍光側分光器6は、前記励起側分光器3と全く同様な構成になっている。そして、入射スリットS3からの蛍光は、回折格子G2によって分散され、出射スリットS4からの光は、凹面鏡M8によって光電子増倍管PM2に導かれる。
このような構成の蛍光分光計1において、入射側である励起側(Ex)側の偏光子4と、蛍光(Em)側の偏光子5とについては、それぞれ垂直偏光(0°)、平行偏光(90°)にしたものを組み合わせて用いる。すなわち、以下の(1)〜(3)に示す3通りの条件で、各偏光子を組み合わせて測定を行う。
(1)励起側偏光子4;平行偏光(90°)、蛍光側偏光子5;平行偏光(90°)
(2)励起側偏光子4;平行偏光(90°)、蛍光側偏光子5;垂直偏光(0°)
(3)励起側偏光子4;垂直偏光(0°) 、蛍光側偏光子5;垂直偏光(0°)
なお、(1)〜(3)の各条件での測定において、試料2における配向膜の配向方向については、前述したように鉛直方向(地面に対して垂直となる方向)となる状態で行う。
そして、このような各条件のもとで偏光蛍光スペクトルを測定し、得られた測定結果を基に、例えば、Akiharu Kobayasi et.al Jpn.J.Phys.Vol.41(2002)pp.L1467-L1470) Part2,No.12B,15 December 2002 の「Photoluminescence Anisotropy of Ultraviolet-Light-Irradiated Organic Polysilane-Silica Hybrid Thin Films」などに記載されている公知の配向関数式から、配向パラメータf20(前記文献中ではSとして記載されている)を求める。
すなわち、(1)の条件で測定して得られた結果をIVVV、(2)の条件で測定して得られた結果をIVVH、(3)の条件で測定して得られた結果をIVHHとする。そして、これらの測定結果を以下の式(1)、式(2)に代入し、配向パラメータf20を求める。
cosθ=(IVVV+2IVVH)/{(8/3)IVHH+4IVVH+IVVV}…式(1)
20=(3cosθ−1)/2 …式(2)
ここで、前記の各偏光蛍光スペクトルの測定結果から得られるIVVV、IVVH、IVHHについては、各偏光蛍光スペクトルにおいて蛍光強度が最大となる波長での値(スペクトル強度)を用いる。
このようにして式(1)、式(2)から求められた配向パラメータf20は、測定対象である膜(発光ポリマー膜)の配向の度合い(配向状態)を、0≦f20≦1の範囲で表すことができ、これにより、配向の不良箇所や配向不良状態を表すことができる。すなわち、f20がゼロのときは発光ポリマー膜が未配向であり、したがってこれの下地である配向膜も未配向であることを示す。また、f20が1のときは発光ポリマー膜が完全配向であり、したがってこれの下地である配向膜も完全配向であることを示す。
よって、得られた配向パラメータf20により、被評価物である前記配向膜の配向状態を評価することができる。すなわち、配向膜に必要な配向度を予め実験等によって求めておくとともに、この配向度が得られる基準の配向パラメータf20についても、実験等によって求めておく。そして、配向膜を形成しさらにラビング処理を行った後、得られた配向膜について前述した手法で配向パラメータf20を求め、得られた配向パラメータf20が前記の基準配向パラメータf20より同等以上であるか否か、あるいはその範囲内であるか否かを調べることにより、配向膜の配向状態、すなわちその良否を評価することができる。また、配向膜上での測定箇所を適宜に変えることにより、配向の不良箇所を探すことも可能になる。
なお、配向膜については、これが用いられる液晶装置において使用される液晶の種類等により、必要な配向度(配向状態)が異なる。例えば、使用される液晶がネマチック相液晶である場合、要求される配向度としては、f20=0.5程度とされる。したがって、ネマチック相液晶を用いる場合には、f20が0.5程度となるような条件で配向膜を形成するのが好ましいことになる。
また、後述するように配向膜の配向状態の良否を判定する場合には、前述した手法で得られた配向パラメータf20(以下、測定配向パラメータf20(x)と記載する)と、要求される配向度に対応する基準配向パラメータf20(以下、基準配向パラメータf20の上限をf20(a)、下限をf20(b)と記載する)とを比較し、測定配向パラメータf20(x)の値が基準配向パラメータf20(a)、f20(b)の値以内となれば、配向膜の配向状態は良、外れれば、配向膜の配向状態は否と判定されることになる。すなわち、以下の式(3)を満足すれば配向膜の配向状態は良、満足しなければ配向膜の配向状態は否(不良)と判定される。
20(b)≦f20(x)≦f20(a) …式(3)
なお、要求される配向度に対応する基準配向パラメータf20については、使用される液晶の種類等によっては、特に上限値(f20(a))を設定せず、下限値のみを設定するだけでよい場合もある。すなわち、以下の式(4)を満足すれば配向膜の配向状態は良、満足しなければ配向膜の配向状態は否(不良)と判定される。
20(b)≦f20(x) …式(4)
(実験例)
配向膜の配向度(配向状態)と、前記発光ポリマー膜から求めた配向パラメータf20との間の相関を、実験により確認した。
まず、試料として、ガラス基板上にITO膜を形成し、さらにその上にポリイミド膜(配向膜)を形成したものを8枚用意した。続いて、これら試料について、以下の4通りの条件(ラビング強度条件)によるラビング処理を行った。なお、ラビング処理は、各条件ごとに2枚ずつ行った。
・試料#1、#2 ;ラビング強度「最大」
(ロール回転数;500rpm、ラビングテーブル速度;20(mm/sec))
・試料#3、#4 ;ラビング強度「中間」
(ロール回転数;300rpm、ラビングテーブル速度;120(mm/sec))
・試料#5、#6 ;ラビング強度「弱」
(ロール回転数;200rpm、ラビングテーブル速度;200(mm/sec))
・試料#7、#8 ;ラビング強度「無し」
このような各条件でラビング処理した後のポリイミド膜(配向膜)上に、前述した方法で発光ポリマー膜を形成した。そして、このようにして形成した各発光ポリマー膜について、前記蛍光分光計1によって偏光蛍光スペクトルを測定した。なお、各測定においては、それぞれ偏光子4、5を前記の(1)〜(3)の条件にして偏光蛍光スペクトルの測定を行った。試料#1、#2について得られた結果を図3に、試料#3、#4について得られた結果を図4に、試料#5、#6について得られた結果を図5に、試料#7、#8について得られた結果を図6に示す。なお、各図に示す測定結果は、それぞれ二つの試料についての平均値に基づくものとする。
図3〜図6のグラフにおいて、横軸は波長であり、縦軸はスペクトル強度である。また、これらのグラフにおいて、(1)は前記(1)の条件で得られた測定結果を示し、(2)は前記(2)の条件で得られた測定結果を示し、(3)は前記(3)の条件で得られた測定結果を示す。
図3〜図6においてそれぞれ、得られた三つの測定結果から全体の波長領域での最大強度を選択する。ここでは、特にラビング強度が最大である図3を基準とし、その三つの測定結果から最大強度となる波長を選択する。そして、この波長での強度を(1)〜(3)ごとに求め、(1)についての強度をIVVVとし、(2)についての強度をIVVHとし、(3)についての強度をIVHHとする。
すなわち、図3においては(1)の条件での波長が約460nmのときに最大強度となっているので、この460nmの波長でのスペクトル強度を(1)〜(3)ごとにそれぞれ求め、IVVV、IVVH、IVHHとする。同様に、図4〜図6においても、460nmの波長でのスペクトル強度を(1)〜(3)ごとにそれぞれ求め、IVVV、IVVH、IVHHとする。
そして、このようにして得られた各ラビング処理条件ごとのIVVV、IVVH、IVHHから、前記式(1)、(2)よりf20を求めた。得られた結果を以下に示す。
・試料#1、#2(ラビング強度「最大」);f20=0.72
・試料#3、#4(ラビング強度「中間」);f20=0.65
・試料#5、#6(ラビング強度「弱」) ;f20=0.01
・試料#7、#8(ラビング強度「無し」);f20=0.08
得られたf20より、特にラビング強度を「最大」とした試料#1、#2については、配向パラメータf20が0.72と一番大きくなり、ラビング強度を「中間」とした試料#3、#4については、配向パラメータf20が0.65と二番目になった。また、ラビング強度「弱」または「無し」とした試料では、いずれもその配向パラメータf20が「最大」「中間」とした試料に比べ十分に小さくなった。
したがって、配向膜の配向度と、前記発光ポリマー膜から求めた配向パラメータf20とは、良好な相関を有し、配向膜の配向度が高いときに配向パラメータf20が大きくなり、配向膜の配向度が低いときに配向パラメータf20が小さくなることが確認された。
なお、前記例ではラビング強度が最大である図3を基準とし、その三つの測定結果から最大強度となる波長を選択したが、例えば図6を基準とし、その三つの測定結果から最大強度となる波長を選択してもよく、その場合にも、配向パラメータf20については前記例と同様の結果が得られた。
以上に説明した配向膜の配向状態評価方法によれば、下地である配向膜の配向状態を反映して配向した発光ポリマー膜の配向状態について、偏光蛍光スペクトルを測定し、得られた測定結果を基に配向関数式から配向パラメータf20を求めるようにしているので、被評価物となる配向膜の配向状態を発光ポリマー膜の配向状態から間接的に求め、数値化してこれを評価することができる。よって、配向膜を形成した下地基板の種類(材質)や配向膜の膜厚に依存することなく、配向膜の配向状態を良好に、しかも配向不良状態を明確化して評価することができる。
また、この方法にあっては、特に蛍光が赤外光よりも高感度であることから、微妙な配向状態の差も検出可能になり、また、検出感度が低くなってしまう微小域についても検出可能となり、逆に広域の配向状態についても検出可能となる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では被評価物となる配向膜としてポリイミドを用いたが、このような有機配向膜に代えて、前述したように無機配向膜を被評価物としてもよい。
また、配向膜についても、液晶装置(液晶パネル)用のものでなく、例えば延伸フィルムからなる配向膜や、繊維による配向をなす配向膜などを被評価物とし、これに本発明を適用することもできる。
次に、このような配向膜の配向状態評価方法を応用した技術として、本発明の液晶パネルの製造方法を説明する。
この液晶パネルの製造方法は、第1の基板と第2の基板との間に液晶が挟持されてなる液晶パネルの製造方法である。
まず、液晶パネルについて説明する。図7は液晶パネルについて、各構成要素とともに示す対向基板側から見た平面図であり、図8は図7のH−H’線に沿う断面図である。
図7及び図8において、液晶パネル100は、対をなすTFTアレイ基板(第1の基板)35と対向基板(第2の基板)40とが光硬化性の封止材であるシール材52によって貼り合わされたものである。また、図8に示すようにTFTアレイ基板(第1の基板)35及び対向基板(第2の基板)40には、それぞれの内面にITO等からなる電極37、39が形成されており、これら電極37、39を覆って配向膜38が形成されている。シール材52は、基板面内の領域において閉ざされた枠状に形成されており、このシール材52によって区画された領域内には、液晶50が封入、保持(挟持)されている。
シール材52の形成領域の内側の領域には、図7に示すように遮光性材料からなる周辺見切り53が形成されている。シール材52の外側の領域には、データ線駆動回路101及び実装端子102がTFTアレイ基板35の一辺に沿って形成されており、この一辺に隣接する2辺に沿って走査線駆動回路104が形成されている。TFTアレイ基板35の残る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路104の間を接続するための複数の配線105が設けられている。また、対向基板40のコーナー部の少なくとも1箇所においては、TFTアレイ基板35と対向基板40との間で電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
このような構成からなる液晶パネル100を製造するには、基本的に図9に示すフローにしたがって各製造工程を行う。
まず、TFTアレイ基板(第1の基板)35、対向基板(第2の基板)40の、配向膜形成前の状態にある基板を用意する。すなわち、TFTアレイ基板(第1の基板)としては、前記のデータ線駆動回路101や走査線駆動回路104等を形成し、さらに電極(画素電極)37を形成したものを用意する。また、対向基板(第2の基板)としては、必要に応じてカラーフィルタ(図示せず)等を形成し、さらに電極(透明電極)39を形成したものを用意する。
そして、このようにして用意した各基板を洗浄する(図9中にST1と記す。以下同じ)。
次に、洗浄後乾燥した各基板(第1の基板と第2の基板)に対し、それぞれの内面に配向膜38を形成する。この配向膜38の形成は、特に配向膜としてポリイミドを用いる場合、ポリイミドの塗布・乾燥工程ST2と、ラビング処理工程ST3と、洗浄・乾燥工程ST4とからなる。なお、配向膜としてSiO等の無機配向膜を例えば斜め蒸着法で形成する場合、斜め蒸着による配向膜形成工程(図示せず)と、洗浄・乾燥工程とにより、配向膜38の形成を行う。
このようにして配向膜38を形成し、TFTアレイ基板(第1の基板)35、対向基板(第2の基板)40をそれぞれ完成させたら、その全数について、あるいは抜き取りにより、配向膜38の配向状態を評価し、その良否を判定する。この配向膜38の配向状態の評価に際しては、前述した本発明の配向膜の配向状態評価方法を用いる。
すなわち、各基板(第1の基板と第2の基板)の配向膜38上に、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなる発光ポリマー液、具体的には前記のポリ(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)[Poly(9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl)](末端をdimethylphenylでキャップ処理したもの)などをスピンコート法等によって塗布し、さらに加熱乾燥して発光ポリマー膜を形成する(ST5)。
次いで、前述したように前記発光ポリマー膜の偏光蛍光スペクトル(蛍光強度)を測定する(ST6)。
その後、得られた偏光蛍光スペクトルの測定結果を基に、前記式(1)、式(2)からなる配向関数式によって配向パラメータf20を求める。そして、得られた配向パラメータf20によって前記配向膜の配向状態を評価し、その良否、すなわち配向正常(良)か配向不良(否)かを判定する(ST7)。
ここで、配向膜の配向状態の評価(配向状態の判定)については、前述したように、得られた測定配向パラメータf20(x)と、要求される配向度に対応する基準配向パラメータの上限値f20(a)および基準配向パラメータの下限値f20(b)、もしくは基準配向パラメータの下限値f20(b)のみを用い、前記の式(3)もしくは式(4)を用いて評価し、良否を判定する。なお、要求される配向度に対応する基準配向パラメータの上限値f20(a)、基準配向パラメータの下限値f20(b)については、前述したように、予め実験等によって求めておく。
このようにして良否を判定した結果、配向膜38の配向状態が否、すなわち配向不良と判定された場合には、この被評価物となった基板を廃却処分とする。また、特に抜き取りで検査(評価)を行った場合には、この被評価物となった基板を含む製造ロットを、廃却処分とする。その際、配向不良の原因がどの工程にあるのか、すなわち、前記のST2〜ST4のいずれの工程に原因があるのか、あるいはこれら工程以外のところに原因があるのかを究明するため、評価結果(検査結果)をフィードバックし、資料とする。
一方、配向膜38の配向状態が良、すなわち配向正常と評価されたら、この被評価物となった基板を次工程に送る。また、特に抜き取りで検査(評価)を行った場合には、この被評価物となった基板を含む製造ロットを、次工程に送る(ST8)。そして、被評価物となった基板に関しては、先に形成した発光ポリマー膜を剥離し、さらに洗浄し乾燥する(ST9)。ただし、この処理工程(ST9)に関しては、例えば被評価物が抜き取りにより製造ロット中の数枚程度とされている場合では、そのまま廃却処分とし、残りの製造ロット分のみを次工程に送るようにしてもよい。
このようにして、配向膜38の配向状態が良、すなわち配向正常と評価された第1の基板と第2の基板とを用意したら、これら基板を前記シール材52によって接合・接着するとともに、このシール材52によって区画された領域内に液晶50を封入し基板間に挟持させることにより、液晶パネル100を組み立てる(ST10)。そして、得られた液晶パネル100について、電気的な試験や目視による検査、さらには耐久性についての検査など各種の信頼性試験を行い、製品としての信頼性を評価する。
次いで、信頼性の評価が良と判定された液晶パネル100(またはその製造ロット)について、フレキシブルプリント配線板(FPC)などを取り付け、さらに筐体に入れることなどにより、モジュールとして組み立てる(ST11)。そして、得られたモジュールについて、再度電気的な試験や目視による検査など各種の信頼性試験を行い、その信頼性を評価する。
その後、信頼性の評価が良と判定されたモジュールについて、必要に応じて最終製品としての組立等を行った後、製品として出荷する。
このような液晶パネルの製造方法にあっては、配向膜38を形成した後に行う配向膜38の配向状態の評価(ST7)を、本発明の配向膜の配向状態評価方法を用いて行うので、前述したように配向膜38の配向状態を良好に評価することができる。したがって、配向状態が良と評価されたTFTアレイ基板(第1の基板)35及び対向基板(第2の基板)40を用いて液晶パネル100を組み立てることにより、配向膜38の配向状態不良に起因して液晶パネル100の不良が発生するのを防止することができる。また、このように配向状態を評価することで、例えば配向不良が発生した際にその評価結果(検査結果)をフィードバックすることなどにより、配向膜38の形成工程(ST2〜ST4)を管理することができる。
次に、本発明の配向膜の配向状態評価方法を応用した技術として、本発明の液晶パネルの検査方法を説明する。
この液晶パネルの検査方法は、図9に示したフローにおいて、パネル組立工程(ST10)の後に、配向膜の配向状態を評価し検査する方法である。すなわち、図8に示したように、TFTアレイ基板(第1の基板)35及び対向基板(第2の基板)40の内面にそれぞれ配向膜38が形成され、これら基板がシール材52によって接合・接着されるとともに、このシール材52によって区画された領域内に液晶50が封入され基板間に挟持させられた液晶パネル100について、その配向膜38の配向状態を評価し検査する方法である。
したがって、この検査方法において、特にその検査対象となる液晶パネル100は、図9に示したフローにおける、パネル組立工程(ST10)以降のものとなる。まず、液晶パネル100を組み立てた後の信頼性試験の結果、製品としての信頼性の評価が不良となった液晶パネル100。次に、モジュールとして組み立てた(ST11)後の信頼性試験の結果、信頼性の評価が不良となったモジュール中の液晶パネル100。最後に、最終製品としての組立等を行った後の出荷前の製品中の液晶パネル100、あるいは出荷後の製品中の液晶パネル100。なお、出荷前あるいは出荷後の製品中の液晶パネル100としては、例えば出荷前の最終的な抜き取り検査の対象品や、輸送中などにおいて不測の事故等により過度な衝撃や振動等が加えられた場合の、製品の品質を再確認し保証するうえでの検査対象となるもの、故障等に伴い品質検査が求められる場合のもの、などが挙げられる。
このような液晶パネル100を検査するには、基本的に図10に示すフローにしたがって各工程を行う。
まず、製品から検査対象となる液晶パネル100を取り出し、この液晶パネル100を分解してTFTアレイ基板(第1の基板)35と対向基板(第2の基板)40とにする(図10中にST21と記す。以下同じ)。なお、前記のモジュール組立(ST11)の前の状態であれば、当然ながら、直接液晶パネル100を分解すればよい。
次に、これら基板をそれぞれ洗浄し、乾燥する(ST22)。
次いで、洗浄・乾燥後の各基板の配向膜38について、その配向状態を評価する。この配向膜38の配向状態の評価については、前述した本発明の配向膜の配向状態評価方法を用いる。すなわち、図9のフローにおける、発光ポリマー膜の形成(ST5)、発光ポリマー膜の偏光蛍光スペクトル(蛍光強度)の測定(ST6)、得られた偏光蛍光スペクトルの測定結果を基にした配向パラメータf20による配向状態の評価(ST7)、の各工程を同様にして行うことにより、配向状態を評価する。
そして、評価の結果、配向膜の状態が配向正常と評価されたときには、特に検査対象が信頼性試験によってその信頼性評価が不良となったものの場合に、他の手法により、配向膜の配向状態以外のところで不良の原因がないかを調べる(ST23)。そして、得られた結果を製造工程にフィードバックすることにより、不良の発生防止を行うようにする。
一方、配向膜の状態が配向不良と評価されたときには、他の手法、例えば電気的な手法や顕微鏡などによる光学的な手法によっては配向不良の原因を調べ、その対策を考える(ST24)。例えば、ラビング処理に問題があって配向不良が起きているのか、または洗浄不良により異物が残留してしまっているのか、などを調べ、その対策を講じる。そして、その結果を製造工程にフィードバックすることにより、不良の発生防止を行うようにする(ST25)。
このような液晶パネルの検査方法にあっては、TFTアレイ基板(第1の基板)35と対向基板(第2の基板)40とが組み立てられてなる液晶パネル100について、最終的な抜き取り検査などによって液晶パネル100の検査を行う際、特に配向膜38の配向状態について前記の配向膜の配向状態評価方法を用いて検査することにより、前述したように配向膜の配向状態を良好に評価(検査)することができる。したがって、配向膜の配向状態不良に起因して液晶パネル100の不良が発生するのを防止することができる。また、このように配向状態を評価することで、例えば配向不良と判定された場合にその評価結果(検査結果)をフィードバックすることなどにより、配向膜38の形成工程(ST2〜ST4)などを管理することができる。
また、特に検査対象となる液晶パネル100が、液晶パネルの信頼性試験の結果、不良と判定されたものである場合には、不良の原因が配向膜の配向状態にあるか否かを容易に判定することができ、したがって製品不良の原因の解析を容易にかつ正確に行うことができる。
本発明に用いられる蛍光分光計の一例を示す模式図である。 測定時の試料の配置状態を説明するための斜視図である。 偏光蛍光スペクトルの測定結果を示すグラフである。 偏光蛍光スペクトルの測定結果を示すグラフである。 偏光蛍光スペクトルの測定結果を示すグラフである。 偏光蛍光スペクトルの測定結果を示すグラフである。 液晶パネルを対向基板側から見た平面図である。 図7のH−H’線に沿う断面図である。 液晶パネルの製造工程を説明するための工程フロー図である。 液晶パネルの検査工程を説明するための工程フロー図である。
符号の説明
1…蛍光分析計、2…試料、2a…ガラス基板、2b…発光ポリマー膜、4…偏光子、5…偏光子、35…TFTアレイ基板(第1の基板)、38…配向膜、40…対向基板(第2の基板)、50…液晶、100液晶パネル

Claims (7)

  1. 配向膜の配向状態を評価する配向状態評価方法であって、
    被評価物となる配向膜上に、下地の配向状態を反映して配向する蛍光材料からなる発光ポリマー液を塗布する工程と、
    塗布した発光ポリマー液を加熱処理して発光ポリマー膜を形成する工程と、
    前記発光ポリマー膜の偏光蛍光スペクトルを測定する工程と、
    偏光蛍光スペクトルの測定結果を基に配向関数式から配向パラメータを求め、得られた配向パラメータによって前記配向膜の配向状態を評価する工程と、を備えたことを特徴とする配向膜の配向状態評価方法。
  2. 前記配向膜が液晶装置用の配向膜であることを特徴とする請求項1記載の配向膜の配向状態評価方法。
  3. 前記配向膜がポリイミドであることを特徴とする請求項2記載の配向膜の配向状態評価方法。
  4. 前記配向膜上への発光ポリマー液の塗布を、スピンコート法で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の配向膜の配向状態評価方法。
  5. 第1の基板と第2の基板との間に液晶が挟持されてなる液晶パネルの製造方法であって、
    前記第1の基板及び第2の基板のそれぞれの内面に配向膜を形成する工程と、
    配向膜を形成した前記基板の配向膜の配向状態を評価する工程と、
    前記配向膜の配向状態を評価する工程で配向膜の配向状態が良と評価された第1の基板及び第2の基板を用い、これら基板を接合して液晶パネルに組み立てる工程と、を備えてなり、
    前記配向膜の配向状態を評価する工程では、請求項1記載の配向膜の配向状態評価方法を用いて、配向膜の配向状態を評価することを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  6. 第1の基板と第2の基板とを備え、これら基板の内面にそれぞれ配向膜が形成され、該配向膜間に液晶が挟持されてなる液晶パネルの検査方法であって、
    前記液晶パネルを分解して第1の基板と第2の基板とにする工程と、
    分解後の前記第1の基板及び/又は第2の基板の配向膜の配向状態を評価することにより、該基板の配向膜の配向状態を検査する工程と、を備え、
    前記配向膜の配向状態を検査する工程では、請求項1記載の配向膜の配向状態評価方法を用いて、配向膜の配向状態を検査することを特徴とする液晶パネルの検査方法。
  7. 前記液晶パネルを分解して第1の基板と第2の基板とにする工程は、この工程に先立って液晶パネルの信頼性試験を行った結果、不良と判定されたものに対して行うことを特徴とする請求項6記載の液晶パネルの検査方法。


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