JP2006302185A - 適合農薬判定携帯端末機、適合農薬判定システム、適合農薬判定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 管理装置14において、各利用者の指定品目毎に、該当農薬使用地域での最適な防除基準を対応付けると共に、同基準に適合する同地域での流通農薬のみを対応付けて携帯端末用データを作成する。携帯端末機16において、その携帯端末用データ中の最適な防除基準に判定対象農薬と同一農薬が対応付けられている場合に、防除記録の履歴情報中の判定対象農薬の使用回数が農薬使用基準の規定回数未満であれば判定対象農薬を使用可能と判定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、有線設備も無く尚且つ電波も届かない場所においても、使用前に農薬使用基準に適合する農薬を簡単に判定することができる適合農薬判定携帯端末機、適合農薬判定システム、適合農薬判定方法を提供することを目的としている。
これら請求項1及び2の構成によれば、管理装置から携帯端末用データを受信することによって、最適な防除基準である農薬使用基準に適合する農薬を判定するために必要な基本情報及び防除基準をデータベースとして記憶し、この記憶情報を用いて適合農薬を判定するようにしたので、その後、携帯端末機は通信を行わなくても単体で、使用前に農薬使用基準に適合する農薬を判定することができる。従って、携帯端末機のみによって、有線設備も無く尚且つ電波も届かない場所にある圃場や農薬保管庫においても、農薬を使用前に農薬使用基準に適合する農薬を容易に判定することができる。
この構成によれば、携帯端末機に防除記録の履歴情報を記憶しておくことができるので、必要時に活用することができる。
この構成によれば、携帯端末機にて生成した防除記録の履歴情報を管理装置へ送信することができるので、その防除記録の履歴情報を管理装置にて記憶しておけば、後の必要時に活用することができる。
この構成によれば、1つの防除基準における登録農薬の比較判定で済むので、従来の上記3つ全ての基準での登録農薬の比較判定処理よりも大幅に短縮することができる。
また、携帯端末機から農薬データベースへのアクセス時間を大幅に短縮することができ、更に、携帯端末機での判定処理時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
図1は、本発明の実施の形態に係る適合農薬判定システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す適合農薬判定システム10は、有線又は無線による通信ネットワーク12を介して接続されるパソコン等による管理装置14及びPDAや携帯電話機等による携帯端末機16を備えて構成され、管理装置14は、通信ネットワーク18を介して農薬データベース装置19に接続されている。
携帯端末機16は、通信部31と、基本情報受信部32と、基本情報記憶部(第1の記憶手段)33と、基本情報抽出部(抽出手段)34と、利用者基本情報入力部35と、防除基準受信部36と、防除基準記憶部(第2の記憶手段)37と、防除基準判定抽出部(判定手段)38と、農薬選択部39と、表示部40と、防除記録記憶部41と、防除記録送信部42とを備えて構成されている。
農薬データは、図2(a−1)に示す農薬マスタ情報と、(a−2)に示す適用病害虫情報と、(a−3)に示す農薬成分マスタ情報と、(a−4)に示す残留基準マスタ情報とを有して構成される。
農薬データ変換部22は、農薬データ変換情報入力部25から入力される農薬データ変換情報に応じて農薬データを変換するものである。この変換処理は、農薬製品の屋号(会社名)は異なるが中身は同じといった複数の農薬を1つの農薬に纏め、この纏めた農薬の希釈率及び使用量を規定の値に合わせる。このような処理を代表的な農薬に対して行い、この結果得られる変換農薬データを基本情報記憶部23へ出力するようになっている。
混用情報は、農薬と農薬を混ぜるための指示情報であり、例えば図2(b)に示す混合事例マスタ情報が該当する。この混合事例マスタ情報は、品目、作目、農薬識別子、混合先農薬識別子、混合有無、使用時期の各情報を有して成る。また、上記のJPP−NETのデータには混用情報はなく、利用者が任意で入力するようになっている。
ここでいう防除基準とは、農薬取締法、有機農産物又は特別栽培農産物の基準、都道府県の防除基準の3つの農薬使用基準(以降、3つの基準とも略す)であり、該当農薬を使用可能な農作物の品目、使用時期、使用回数、成分回数、使用量などが定められている。但し、都道府県の防除基準とは、都道府県庁が作成し、農薬の標準的な使用の目安を示した基準であり、都道府県内で生産されている主な農作物について、いつ、どのような防除を、どのように実施したらよいかということを纏めた内容となっている。つまり、上記2つの基準は、都道府県に応じて農薬取締法を更に厳しく制限した内容となっている。
また、防除基準には、図2(a−2)に示した適用病害虫情報と、(b)に示した残留基準マスタ情報も含まれる。
即ち、携帯端末用データ作成部24は、基本情報記憶部23に記憶された基本情報において、利用者毎に自分が耕作或いは今後耕作する農作物の品目のみを絞り込んで指定する。更に、その指定した品目毎に、当該品目の農作物に使用する農薬の使用地域での農薬使用基準に適合するか否かを判定するための最も厳しい、言い換えれば最適な農薬使用基準を、防除基準入力部27から入力された上記3つの基準の中から選択して対応付けると共に、利用者の農薬使用地域で流通する農薬のみを対応付けて携帯端末用データを作成するようになっている。
防除記録記憶部29は、携帯端末機16から送信されてきた後述で説明する防除記録の情報を記憶するものである。
通信部28,31は、通信ネットワーク12を介して管理装置14及び携帯端末機16間のデータの送受信を行うものである。
基本情報受信部32は、通信部31で受信された携帯端末用データの中から基本情報を受信し、この受信された基本情報が、基本情報記憶部33に記憶されるようになっている。
基本情報抽出部34は、基本情報記憶部33に記憶された基本情報の中から利用者基本情報に対応する複数の農薬名と、これら農薬の各成分との情報を抽出し、この情報と共に上記入力された品目と、は種日、定植日、収穫予定日の何れかの情報とを組にして防除基準判定抽出部38へ出力する。更に、複数の農薬名と、これら農薬の各成分との情報を表示部40へ出力して表示させるものである。
防除基準判定抽出部38は、まず、基本情報抽出部34からの複数の農薬名の内、農薬選択部39で選択された農薬名と同一の農薬(成分情報を含む)を判定対象と定める。更に、その判定対象農薬が防除基準記憶部37に記憶された防除基準に対応付けられているか否かを判定し、対応付けられている場合は、防除記録記憶部29に記憶された防除記録の履歴でもある防除記録情報中に判定対象農薬と同一農薬が有るか否かを判定する。この結果、有れば、その農薬の使用回数が農薬使用基準の規定回数未満か否かを判定し、未満であれば、判定対象農薬を使用可能と判定する。規定回数以上であれば使用不可能と判定する。判定結果は表示部40に表示されるようになっている。
また、判定対象農薬が防除基準記憶部37に記憶された防除基準に対応付けられていない場合は、判定対象農薬が、その記憶された防除基準(農薬使用基準)に登録されているか否かを判定し、登録されている場合に当該農薬の使用回数が規定回数未満であれば、判定対象農薬を使用可能と判定する。
防除記録送信部42は、防除記録記憶部41に記憶された防除記録情報を通信部31から送信するものである。この送信された防除記録情報は、通信ネットワーク12を介して管理装置14の通信部28で受信され、防除記録記憶部29にバックアップデータとして記憶されるようになっている。
ステップS1において、管理装置14において管理者や利用者によって農薬データの取得操作が行われると、農薬データ受信部21により通信ネットワーク18を介して農薬データベース装置19から図2(a)に一例を示した農薬データが受信される。
この変換後の農薬データは、基本情報記憶部23へ出力され、ステップS3において、混用情報入力部26にて利用者により任意入力された図2(b)に一例を示した混用情報と合わされ、これが基本情報として記憶される。但し、混用情報は入力されない場合もあり、この場合は変換後の農薬データのみが基本情報として記憶される。
この作成された携帯端末用データは、ステップS7において、通信部28から送信され、通信ネットワーク12を介して通信部31で受信される。更に、ステップS8において、基本情報受信部32にて携帯端末用データの中から基本情報が受信され、基本情報記憶部33に記憶される。また、ステップS9において、防除基準受信部36にて携帯端末用データの中から防除基準が受信され、防除基準記憶部37に記憶される。この記憶された防除基準は、該当長野県での最適な農薬使用基準に、利用者U1の指定品目レタス、キャベツ、キュウリと、長野県での流通農薬A1〜Anが対応付けられた構成となっている。
これによって、ステップS11において、基本情報抽出部34にて、基本情報記憶部33に記憶された基本情報の中から利用者基本情報に対応する複数の農薬名、例えば農薬名A1,A2,A3と、これら農薬A1,A2,A3の各成分との情報が抽出され、この抽出情報と共に先に入力された品目のレタスと、収穫予定日2005年7月5日の情報とが組にされて防除基準判定抽出部38へ出力される。
次に、ステップS13において、防除基準判定抽出部38で、まず、基本情報抽出部34からの複数の農薬A1,A2,A3の内、農薬選択部39で選択された農薬A1と同一の農薬(成分情報を含む)が判定対象と定められる。更に、ステップS14において、その判定対象農薬A1が防除基準記憶部37に記憶された防除基準に対応付けられているか否かが判定される。
上記ステップS14において、判定対象農薬A1が、長野県の防除基準に対応付けられていないと判定された場合は、ステップS20において、判定対象農薬A1が、長野県の防除基準に登録されているか否かが判定され、登録されている場合に、上記ステップS15へ進み、ここで、防除記録の履歴情報中にあると判定され、次のステップS16にて、当該農薬A1の使用回数が規定回数未満であると判定された場合に、ステップS17にて農薬A1が使用可能と判定される。
上記ステップS19にて農薬A1が使用可能と決定された場合、ステップS21において、図3(a)に示したように、その農薬名A1、散布量、単位、登録年月日2005年5月15日、更新年月日2005年6月1日、組合員U1の各情報が記載され、これによって防除記録情報が作成される。更に、基本情報抽出部34から当該農薬A1と組で入力された品目レタスと、収穫予定日2005年7月5日の何れかの情報とが用いられ、図3(d)に示す収穫情報が作成され、この情報の末尾に上記の防除記録情報が付加され、これによって収穫時の防除記録情報が作成される。
また、管理装置14において、各利用者の指定品目毎に、該当農薬使用地域での最適な防除基準を対応付けると共に、同基準に適合する同地域での流通農薬のみを対応付けて携帯端末用データを作成する。そして、携帯端末機16において、その携帯端末用データ中の最適な防除基準に判定対象農薬と同一農薬が対応付けられている場合に、防除記録の履歴情報中の判定対象農薬の使用回数が農薬使用基準の規定回数未満であれば判定対象農薬を使用可能と判定するようにした。
この結果、携帯端末機16の基準適合農薬の判定に必要なデータの取得時間を大幅に短縮することができる。これは従来技術の適合農薬判定を行う装置から農薬データベースへのアクセス時間に該当する。結果的に、本実施の形態では、携帯端末機16から農薬データベースへのアクセス時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
12,18 通信ネットワーク
14 管理装置
16 携帯端末機
19 農薬データベース装置
21 農薬データ受信部
22 農薬データ変換部
23 基本情報記憶部
24 携帯端末用データ作成部
25 農薬データ変換情報入力部
26 混用情報入力部
27 防除基準入力部
28,31 通信部
29 防除記録記憶部
32 基本情報受信部
33 基本情報記憶部
34 基本情報抽出部
35 利用者基本情報入力部
36 防除基準受信部
37 防除基準記憶部
38 防除基準判定抽出部
39 農薬選択部
40 表示部
41 防除記録記憶部
42 防除記録送信部
Claims (7)
- 農作物の病害虫防除に関する情報、農薬登録及び農薬基準値を含む農薬に係わる種々のデータベース情報を農薬データとして格納する農薬データベース装置から管理装置にて前記農薬データを受信し、この農薬データに農薬の混用情報を任意に付加して成る基本情報を記憶し、この基本情報をもとに、指定農作物の品目毎に該当農薬使用地域での最適な防除基準を対応付けると共に、同農薬使用地域での流通農薬を対応付けて作成した携帯端末用データを該管理装置から受信する携帯端末機において、
前記携帯端末用データ中の基本情報を記憶する第1の記憶手段と、
前記携帯端末用データ中の防除基準を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された基本情報の中から、利用者にて入力された農薬使用対象の農作物の品目及び使用時期に対応する複数の農薬名及び各農薬成分の情報を抽出し、この情報に入力品目及び使用時期の情報を組にして出力する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された複数の農薬名の中から利用者が選択した農薬名と同一農薬を判定対象と定め、この判定対象農薬が前記第2の記憶手段に記憶された最適な防除基準に対応付けられている場合に、防除記録の履歴中の判定対象農薬と同一農薬の使用回数が最適な防除基準の規定回数未満であれば判定対象農薬を使用可能と判定し、前記履歴中の使用回数を更新する判定手段と
を備えたことを特徴とする携帯端末機。 - 前記判定手段は、前記判定対象農薬が前記第2の記憶手段に記憶された最適な防除基準に対応付けられていない場合に、当該判定対象農薬が最適な防除基準に登録され、当該農薬の使用回数が規定回数未満であれば使用可能と判定し、前記履歴中の使用回数を更新する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機。 - 前記判定手段は、前記使用可能と判定した場合、その使用可能な農薬を該当農作物の品目及び使用時期に当該農薬の更新後の使用回数を対応付けて防除記録の履歴情報を作成し、これを第3の記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末機。 - 前記第3の記憶手段に記憶された防除記録の履歴情報を、前記管理装置へ送信する送信手段
を更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末機。 - 農作物の病害虫防除に関する情報、農薬登録及び農薬基準値を含む農薬に係わる種々のデータベース情報を農薬データとして格納する農薬データベース装置から前記農薬データを受信する管理装置と、この管理装置に通信ネットワークを介してアクセスする携帯端末機とを有する適合農薬判定システムにおいて、
前記管理装置は、前記農薬データを受信し、この農薬データに農薬の混用情報を任意に付加して成る基本情報をもとに、指定農作物の品目毎に該当農薬使用地域での最適な防除基準を対応付けると共に、同農薬使用地域での流通農薬を対応付けて携帯端末用データを作成する作成手段を備え、
前記携帯端末機は、携帯端末用データ中の基本情報を記憶する第1の記憶手段と、前記携帯端末用データ中の防除基準を記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された基本情報の中から、利用者にて入力された農薬使用対象の農作物の品目及び使用時期に対応する複数の農薬名及び各農薬成分の情報を抽出し、この情報に入力品目及び使用時期の情報を組にして出力する抽出手段と、前記抽出手段にて抽出された複数の農薬名の中から利用者が選択した農薬名と同一農薬を判定対象と定め、この判定対象農薬が前記第2の記憶手段に記憶された最適な防除基準に対応付けられている場合に、防除記録の履歴中の判定対象農薬と同一農薬の使用回数が最適な防除基準の規定回数未満であれば判定対象農薬を使用可能と判定し、前記履歴中の使用回数を更新する判定手段と
を備えたことを特徴とする適合農薬判定システム。 - 前記判定手段は、前記判定対象農薬が前記第2の記憶手段に記憶された最適な防除基準に対応付けられていない場合に、当該判定対象農薬が最適な防除基準に登録され、当該農薬の使用回数が規定回数未満であれば使用可能と判定し、前記履歴中の使用回数を更新する
ことを特徴とする請求項5に記載の適合農薬判定システム。 - 農作物の病害虫防除に関する情報、農薬登録及び農薬基準値を含む農薬に係わる種々のデータベース情報を農薬データとして格納する農薬データベース装置から前記農薬データを受信する管理装置に、通信ネットワークを介して携帯端末機でアクセスする適合農薬判定方法において、
前記管理装置にて、農薬の混用情報を任意に付加した農薬データに、利用者の指定品目毎に該当農薬使用地域での最適な防除基準を対応付けると共に、同基準に適合する同地域での流通農薬のみを対応付けて携帯端末用データを作成し、
前記携帯端末機にて、その携帯端末用データを受信して記憶し、この記憶データ中の最適な防除基準に、利用者が入力した判定対象農薬と同一農薬が対応付けられている場合に、防除記録の履歴情報中の判定対象農薬の使用回数が前記最適な防除基準の規定回数未満であれば判定対象農薬を使用可能と判定し、防除記録の履歴情報中の使用回数を更新する
ことを特徴とする適合農薬判定方法。
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