JP2006299819A - タービン翼 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温環境でも耐えられるセラミックス系材料からなるタービン翼を提供する。
【解決手段】 セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみ、負の軸方向かつ正の周方向、正の軸方向のみ、又は、正の軸方向かつ負の周方向に変位して前記湾曲を形成している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、航空エンジンやガスタービンに用いるタービン翼に関し、より詳しくは、高温環境下で発生する最大熱応力を許容値内に低減できるセラミック系材料からなるタービン翼に関する。
近年熱効率向上のためにガスタービンの高温化が進められており、この場合のタービン入口温度は1200℃〜1700℃程度にまで達する。かかる高温下では金属製のタービン翼に十分な冷却空気が必要とされ効率が低下してしまうため、無冷却でも使用可能なセラミックス系材料からなるタービン翼の使用が有望視されている。このタービン翼は従来のタービン翼と同様に前縁と背側と後縁と腹側とで囲まれ、所定の転向角でできた翼断面を有している。
ここでセラミックス系材料を使用したタービン翼では、(1)セラミックス系材料の熱伝導率が非常に低いこと、(2)セラミックス系材料のヤング率が比較的大きいこと、が相まって、例えばタービンの起動時や停止時などに、主流ガスに急激な温度変化が発生した場合には、その内部に非常に高い熱応力が発生するといった問題があった。タービン翼に高い熱応力が作用すると、その低サイクル疲労寿命(以下「LCF寿命」という。)が低下し、極端な場合にはタービン翼に破断などの不具合が発生することも予測されていた。
この問題を解決するために、特許文献1では、セラミック系材料からなるタービン翼の内部を中空に形成することで、中実のタービン翼と比較して上記(1)及び(2)に起因して発生していた熱応力を低減している。
また、上記問題を解決するため、特許文献2では、タービン翼を分割構造とすることで、熱応力の低減を図っている。
上述のように、金属製のタービン翼は、高温環境下では冷却が必要とされるため、効率が低下してしまう。
また、セラミック系材料のタービン翼を用いた場合にも、以下の問題がある。
タービン入口の主流ガス温度が均一でない場合、例えば、図9に示すように実環境ではスパン方向(即ち、タービンの半径方向)の温度分布において大きな温度差が発生する場合がしばしば起こる。図9の縦軸は、翼の根元から先端までのスパン方向位置を、翼高さに対する割合として0〜100%で示している。図9のような温度分布の場合には、内部に中空を有するタービン翼では十分に熱応力を低減させることができない。
また、タービン翼を分割構造にした場合でも、図10に示すように翼背側と腹側の熱伝達率に差がある。そのため、ガスタービンの緊急停止などにより主流ガス温度が急激に変化する場合には、翼背側と腹側に温度差が発生し、高い熱応力が発生する。
このように、主流ガスがスパン方向に大きな温度差を持つ場合や、主流ガス温度が急激に変化した場合には、従来のセラミック系材料タービン翼では十分に熱応力を低減できなかった。
そこで、本発明の第1の目的は、セラミック系材料からなるタービン翼であって、1200℃〜1700℃の高温環境でも耐えられ、主流ガスがタービンの半径方向に大きな温度差を持つ場合でも、熱応力を低減することができるタービン翼を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、セラミック系材料からなるタービン翼において、主流ガスの温度が急激に変化した場合にも、熱応力を低減することができるタービン翼を提供することにある。
特開2004−19479号公報 「タービン翼」 特願2003−354719 「分割構造タービン翼」
上記第1の目的を達成するため、本発明によると、セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみ、負の軸方向かつ正の周方向、正の軸方向のみ、又は、正の軸方向かつ負の周方向に変位して前記湾曲を形成していることを特徴とするタービン翼が提供される(請求項1)。
周方向断面形状の変位方向を、負の軸方向のみ、負の軸方向かつ正の周方向、正の軸方向のみ、又は、正の軸方向かつ負の周方向とした場合に、1200℃〜1700℃の高温環境でも耐えられ、主流ガスがタービンの半径方向に大きな温度差を持つ場合でも、熱応力を低減できることが、コンピュータ解析により見出された。従って、このように湾曲した形状を採用することにより、上記第1の目的を達成できる。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記タービン翼は、根元から根元側にある第1の位置まで半径方向に直線的に延びる部分と、前記湾曲を形成するために周方向断面形状が変位している、第1の位置から先端側にある第2の位置までの中間部と、第2の位置から先端まで半径方向に直線的に延びる部分と、を有する(請求項2)。
前記タービン翼の形状を、このように湾曲させた形状とすることで現実の製造が容易になる。
また、本発明の別の実施形態によると、翼の周方向断面形状変位量の半径方向単位長さあたりに対する変化率が、根元から先端の範囲において、根元から根元側にある第1の変曲点までは次第に増加し、該第1の変曲点から先端側にある第2の変曲点までは次第に減少し、第2の変曲点から先端までは次第に増加している(請求項3)。
前記タービン翼の形状を、このように湾曲させた形状とすることでも、現実の製造を容易にすることができる。
また、好ましくは、翼の周方向断面形状の変位が半径方向中央で最大となり、半径方向中央の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第1の図形が、根元及び先端の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第2及び第3の図形から変位している距離が、翼の高さに対して少なくとも0.06である(請求項4)。
周方向断面形状の最大変位量を翼の高さに対して少なくとも0.06とすることで、タービン翼に発生する最大熱応力を約30%以上低減できる。
また、本発明によると、セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、翼の周方向断面形状変位量の半径方向単位長さあたりに対する変化率が、根元から先端の範囲において、根元から根元側にある第1の変曲点までは次第に増加し、該第1の変曲点から先端側にある第2の変曲点までは次第に減少し、第2の変曲点から先端までは次第に増加し、タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみ、又は、負の軸方向かつ正の周方向に変位して前記湾曲を形成し、翼の周方向断面形状の変位が半径方向中央で最大となり、半径方向中央の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第1の図形が、根元及び先端の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第2及び第3の図形から変位している距離が、翼の高さに対して少なくとも0.06であることを特徴とするタービン翼が提供される(請求項5)。
セラミック系材料のタービン翼をこのような形状にし、周方向断面形状の変位方向を、負の軸方向のみ、又は、負の軸方向かつ正の周方向とし、周方向断面形状の最大変位量を少なくとも0.06とすることで、高温の主流ガスがタービンの半径方向に大きな温度差を持つ場合でも、タービン翼に発生する最大熱応力を約30%以上低減できる。また、周方向断面形状の変位方向を、負の軸方向のみ、又は、負の軸方向かつ正の周方向としているので、良好な空力性能を得ることができる。
上記本発明の第2の目的を達成するため、本発明によると、セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみに変位して前記湾曲を形成していることを特徴とするタービン翼が提供される。
翼の周方向断面形状を負の軸方向のみに変位させることで湾曲させたセラミックス系材料からなるタービン翼は、1200℃〜1700℃の高温環境でも耐えられ、主流ガスがタービンの半径方向に大きな温度差を持つ場合でも、熱応力を低減することができ、しかも、主流ガスの温度が急激に変化した場合にも、熱応力を低減することができることがコンピュータ解析により確認された。従って、この湾曲形状により上記第2の目的も達成できる。
上述の形状を採用することで、1200℃〜1700℃の高温環境でも耐えられ、主流ガスがタービンの半径方向に大きな温度差を持つ場合や、主流ガスの温度が急激に変化した場合にも、熱応力を低減することができるセラミックス系材料からなるタービン翼を実現できる。
本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態によるタービン翼の形状を示す図である。図1(A)は斜視図であり、図1(B)は、後述するように、図1(A)の矢印A方向からの平面図によって湾曲状態を示している。図1に示すように、本発明の実施形態によるタービン翼は、タービンの半径方向(以下、単に半径方向と言う)と垂直な方向に変位して湾曲している。即ち、本発明のタービン翼は弓形形状を有する。
本発明の実施形態によるタービン翼の弓形形状の比較対象の基本形状を図2に示す。図2(A)は斜視図であり、図2(B)は図2(A)の矢印A方向から見た平面図である。図2に示すように、基本形状のタービン翼では、半径方向にその根元から先端まで直線的に延びている。また、図2(B)の平面図では、根元の周方向断面形状の図形Pと先端の周方向断面形状の図形Qと半径方向中央の周方向断面形状の図形Rとは同一位置にある。
次に、本発明の実施形態によるタービン翼の弓型形状を、図2の基本形状と対比すると、実施形態では図形Rが図形P,Qから変位している。以下、実施形態の弓形形状について説明する。
図1(B)の平面図では、タービン翼の根元の周方向断面形状を半径方向に投影した図形Pと、先端の周方向断面形状を半径方向に投影した図形Qは、同一位置にある。また、図1(B)において、タービン翼の根元と先端との間の半径方向中央における周方向断面形状を半径方向に投影した図形を図形Rとする。なお、タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とする。
図1の例では、図1(B)において、実線で示す図形Rは破線で示す図形P,Qから負の軸方向へ変位している。即ち、タービン翼の形状は、半径方向中央の変位を最大として、図形Rが図形P,Qから負の軸方向に変位している。
次に、図1の形状を持つタービン翼に対し、上述の図9に示す主流ガス温度分布を条件とし、翼の熱伝導率をセラミック材料の一種であるMGC材料(Melt-Growth Composite Material)の熱伝導率として、コンピュータによる熱応力解析を実施した。また、この解析において、図形Rの図形P,Qからの変位量を、翼の高さを1とした場合に、負の軸方向に0.15とした。これらの条件で、コンピュータ解析を行った結果を図3にCASE1として示す。なお、比較のために図2の基本形状のタービン翼に対しても同様のコンピュータ解析を行った。
図3のCASE1から分かるように、図1の形状を持つタービン翼に発生する最大熱応力は基本形状を持つタービン翼の最大発生熱応力を1とした場合に、0.56に低減されている。従って、図1の形状により、図9のように半径方向に大きな温度差が生じても最大熱応力を低減させることができる。
本願の発明者は、図1以外の他の方向に湾曲した弓形形状のタービン翼に対しても、同様に図9の主流ガス温度分布を条件とし、翼の熱伝導率をセラミック材料の熱伝導率として、コンピュータによる熱応力解析を実施した。
これらの弓形形状についての解析結果をそれぞれ図3のCASE2〜8に示す。図3で、CASE1〜8の各々の枠内において軸方向及び周方向の値は翼の高さを1とした場合の図形Rの図形P,Qからの変位量であり、最大熱応力の値は、図2の基本形状の最大熱応力を1とした場合の値である。
図3から分るように、CASE2、5、6についても、熱応力が低減されている。CASE2、5、6それぞれのタービン翼の形状を、図4、図5、図6に半径方向の平面図で示す。これらの場合も、図1の場合と同様に、翼を半径方向と垂直な方向に変位させている。
図4、図5、図6は、タービン翼の高さを1とした場合において、半径方向中央の周方向断面形状を半径方向に投影した図形Rが、根元及び先端の周方向断面形状を半径方向に投影した図形P,Qから変位している方向を示している。
図4の場合には、タービン翼の形状は、翼の高さを1とし半径方向中央の変位を最大として、図形Rは図形P,Qから負の軸方向へ0.15、かつ、正の周方向へ0.15だけ変位している。
図4の形状を持つタービン翼の最大発生熱応力は、図3のCASE2に示すように、基本形状の最大発生熱応力を1とすると、0.65である。
図5の場合には、タービン翼の形状は、翼の高さを1とし半径方向中央の変位を最大として、図形Rは図形P,Qから正の軸方向へ0.15だけ変位して湾曲している。
図5の形状を持つタービン翼の最大発生熱応力は、図3のCASE5に示すように、基本形状の最大発生熱応力を1とすると、0.61である。
図6の場合には、タービン翼の形状は、翼の高さを1とし半径方向中央の変位を最大として、図形Rは図形P,Qから正の軸方向へ0.15、負の周方向へ0.15だけ変位して湾曲している。
図6の形状を持つタービン翼の最大発生熱応力は、図4のCASE6に示すように、基本形状の最大発生熱応力を1とすると、0.53である。
なお、図3のCASE3、4、7,8に示すように、その他の方向に図形Rを変位させた場合には、最大熱応力は低減されていない。
以上のコンピュータ解析は、図3に示すように、CASE1,2,5,6の場合に、最大熱応力が低減されることを示している。また、空力性能を考慮すると図3のCASE1、2の場合が好ましい。
さらに、図形Rの変位量を変化させて上述と同様のコンピュータ解析をおこなった。その結果、図7に示す最大熱応力と湾曲量との関係が得られた。図7において黒丸の点は、それぞれ、負の軸方向に0.05かつ正の周方向に0.05だけ変位させた場合と、負の軸方向に0.10かつ正の周方向に0.10だけ変位させた場合と、負の軸方向に0.15かつ正の周方向に0.15だけ変位させた場合と、負の軸方向に0.20かつ正の周方向に0.20だけ変位させた場合と、について、上述と同じ条件でコンピュータ解析により得られた最大熱応力を示している。図7に示すように、タービン翼の半径方向中央をタービン翼高さに対し0.06以上変位させて湾曲させると、最大熱応力が約30%以上低減される。
図8は、翼の半径方向縦断面の外縁形状を曲線で示している。湾曲の仕方は、上述の図1の例では図8(A)のように、根元から根元側にある第1の位置aまでは周方向断面形状が変位せずに半径方向に直線的に延び、第1の位置aから先端側にある第2の位置bまでは周方向断面形状が半径方向と垂直な方向に変位して湾曲を形成し、第2の位置bから先端までは周方向断面形状が変位せずに半径方向に直線的に延びている。第1の位置cから第2の位置dまでは中間部を構成する。図8(A)において、第1の位置aから第2の位置bまでの湾曲量δは、図1の例では、rを半径方向の位置を示す座標とし第1の位置aをr座標の原点とすると、次の[数1]で与えられる。なお、図1の例では、根元のr座標の値はおよそ−0.2であり、先端のr座標の値はおよそ1.2であり、r=1/2で最大変位量δmaxをとる。
Figure 2006299819
図8(A)の湾曲形状は、タービン翼を実際に製造しやすい形状になっている。しかし、本発明はこれに限定されず、最大熱応力の低減が図れる範囲内で、湾曲の仕方を変更することができる。例えば、図8(B)に示すように、翼の周方向断面形状変位量の半径方向単位長さあたりに対する変化率が、根元から先端の範囲において、根元から根元側にある第1の変曲点cまでは次第に増加し、第1の変曲点cから先端側にある第2の変曲点dまでは次第に減少し、第2の変曲点dから先端までは次第に増加するように、タービン翼を湾曲させてもよい。
図1の場合と同じ形状を有しMGC材料からなるタービン翼について、さらに以下の解析を行った。
図1の形状を有するタービン翼に対して、翼の熱伝導率をMGC材料の熱伝導率として、タービン入口温度が1700℃の定常である条件でのコンピュータ解析と、タービン入口温度が1700℃から700℃まで1秒間で低下する条件でのコンピュータ解析とを行った。
1700℃の定常状態の条件での解析により、最大応力は、背側の後縁の半径方向中央付近に発生し、その値は117MPaであることが分かった。この最大応力の117MPaは、MGC材料の1700℃条件における許容応力370MPaよりも十分に小さいレベルである。
また、タービン入口温度が1秒間で1700℃から700℃まで低下する条件での解析によって、最大応力は根元付近に発生し、その値は482MPaと予測された。この最大応力が発生した時の当該部位の温度は1280℃であり、1300℃レベルのMGC材料強度490MPaに比べてマージンは小さいが、許容値以下であることが確認された。
さらに、図1の湾曲形状のタービン翼をMGC材料の代表的な組成であるAl/GAPによって試作した。この試作したタービン翼を1500℃定常条件の高温環境下に実際において評価を行った。得られた翼方面温度分布や、タービン翼を保持している部分の温度計測データなどを基に応力分布解析を行って得られた最大応力は44MPaであり、十分に許容値以下であることが分かった。また、この高温環境下の評価試験後に、試作のタービン翼を取り出して損傷がないかどうかを検査しところ、1500℃定常高温環境にも耐えられる健全性が確認された。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、熱応力の低減が図れる範囲内で、本発明の弓形形状から翼端の角を曲げてエンドベンドをつけることもできる。また、上述の湾曲を形成するために、翼の半径方向縦断面形状外縁を図8の曲線の代わりに円弧状にしてもよいが、製造性を考慮すると図8のほうが好ましい。なお、翼の半径方向縦断面の外縁形状を円弧状にしてもタービン入口温度1700℃に耐えられることが、コンピュータ解析で確認された。
図1(A)は本発明の実施形態による弓型形状を有するタービン翼の一例を示す斜視図であり、図1(B)は、図1(A)の矢印A方向から見た平面図により湾曲状態を示している。 図2(A)はタービン翼の基本形状を示す斜視図であり、図2(B)は図2(A)の矢印A方向からみた平面図である。 熱応力解析の結果を示す図である。 翼の周方向断面形状を変位させる他の方向を示す平面図である。 翼の周方向断面形状を変位させる他の方向を示す平面図である。 翼の周方向断面形状を変位させる他の方向を示す平面図である。 湾曲量と最大熱応力との関係を示す図である。 弓形を形成するための変位方法を説明する図である。 半径方向(スパン方向)の大きな温度差を持つ温度分布を示す図である。 特許文献2の分割構造タービン翼で生じる翼背側と腹側の熱伝達率を示す図である。

Claims (6)

  1. セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、
    タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみ、負の軸方向かつ正の周方向、正の軸方向のみ、又は、正の軸方向かつ負の周方向に変位して前記湾曲を形成していることを特徴とするタービン翼。
  2. 根元から根元側にある第1の位置まで半径方向に直線的に延びる部分と、
    前記湾曲を形成するために周方向断面形状が変位している、第1の位置から先端側にある第2の位置までの中間部と、
    第2の位置から先端まで半径方向に直線的に延びる部分と、を有することを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
  3. 翼の周方向断面形状変位量の半径方向単位長さあたりに対する変化率が、根元から先端の範囲において、根元から根元側にある第1の変曲点までは次第に増加し、該第1の変曲点から先端側にある第2の変曲点までは次第に減少し、第2の変曲点から先端までは次第に増加していることを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
  4. 翼の周方向断面形状の変位が半径方向中央で最大となり、
    半径方向中央の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第1の図形が、根元及び先端の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第2及び第3の図形から変位している距離が、翼の高さに対して少なくとも0.06であることを特徴とする請求項1に記載のタービン翼。
  5. セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、
    翼の周方向断面形状変位量の半径方向単位長さあたりに対する変化率が、根元から先端の範囲において、根元から根元側にある第1の変曲点までは次第に増加し、該第1の変曲点から先端側にある第2の変曲点までは次第に減少し、第2の変曲点から先端までは次第に増加し、
    タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみ、又は、負の軸方向かつ正の周方向に変位して前記湾曲を形成し、
    翼の周方向断面形状の変位が半径方向中央で最大となり、半径方向中央の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第1の図形が、根元及び先端の周方向断面形状を前記半径方向へ投影した第2及び第3の図形から変位している距離が、翼の高さに対して少なくとも0.06であることを特徴とするタービン翼。
  6. セラミックス系材料からなり、タービン周方向の翼断面形状がタービンの軸方向及び周方向の少なくとも一方に変位して湾曲しているタービン翼であって、
    タービンへ導入される流体の流れ方向を正の軸方向とし、翼の腹側を正の周方向とした場合に、翼の周方向断面形状が、負の軸方向のみに変位して前記湾曲を形成していることを特徴とするタービン翼。
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