JP2006299725A - フラッシュゲート - Google Patents

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Abstract

【課題】 起立止水姿勢から転倒姿勢に確実に移行でき、転倒姿勢から起立止水姿勢に確実に自律復帰できるフラッシュゲートを提供し、低水位であっても確実にフラッシュ洗浄できるフラッシュゲートを提供する。
【解決手段】 基部が水路8の底部または底部近傍で左右の構造体に軸支され、前記水路8を閉塞する起立止水姿勢と前記水路8を開放する転倒姿勢との間で揺動自在な弁体2を備えたフラッシュゲートであって、前記弁体2の揺動軸に配置されたつる巻きバネに前記弁体2の起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴なって蓄積されたエネルギーにより前記弁体2を転倒姿勢から起立止水姿勢に復帰させる第一の姿勢復帰機構と、転倒姿勢において前記弁体に起立止水姿勢方向の復帰モーメントを発生させる揺動重錘機構5による第二の姿勢復帰機構を備えてある。
【選択図】 図4

Description

本発明は、河川、下水配管、用水路等を定期的にフラッシュ洗浄するフラッシュゲートに関する。
従来より、河川、下水配管、用水路等を定期的にフラッシュ洗浄するフラッシュゲートが知られている。例えば、特許文献1には、基部が水路の底部に枢着された起立・転倒自在な堰板と、堤防上に設置された巻上装置とを備え、前記巻上装置によって起立状態に支持された堰板が、水位の一定以上の上昇によって転倒させられるとともに、転倒によって水路の水位が所定の起立水位まで低下したときは巻上装置を作動させて再度起立させられるように構成された転倒堰において、前記堰板に水路の水が流入する水タンクを設けるとともに、該水タンクには、水タンクの横断面積と同等以上の面積を有する上向きの開口を形成することにより、転倒時には堰板の重量を大きくして、確実かつ迅速に倒伏させることができるとともに、該倒伏によって迅速に重量を低減することが可能となり、放水後に迅速に再起立させ、貯水を再開することのできるものが提案されている。
上述した特許文献1等に記載された技術によれば、転倒した堰板を再度起立させるための巻上装置や堰板支持ワイヤなどの部品が必要とされ、構造が複雑になるばかりか、電源設備が整備されていない地域、場所では稼動できないという問題があり、特許文献2に示すように、本願出願人は先に人力や電動機等の動力を必要とする巻上装置を使用せずに、起立止水姿勢にある弁体を自律的に転倒させてフラッシュ洗浄を行ない、洗浄後に弁体を起立止水姿勢に自律的に復帰させるフラッシュゲートとして、図7に示すように、基部aが水路bの底部で枢着され、前記水路bを閉塞する起立止水姿勢(図中、実線で示す)と前記水路bを開放する転倒姿勢(図中、二点差線で示す)との間で揺動自在な弁体cと、前記水路bの水位がフラッシュ実行水位HHWLに上昇するまで前記起立止水姿勢をロック機構(保持部)により維持するとともに、フラッシュ実行水位HHWLに達するとフロートfに連動して前記ロック機構を解除して、前記転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構dと、揺動軸心周りに配置された弾性部材を備え、転倒姿勢にある前記弁体を前記基部aに設けた捻りバネ機構による弾性力により前記起立止水姿勢に自律復帰させる姿勢復帰機構eを備えたフラッシュゲートを提案している。
当該フラッシュゲートには、弁体cの左右両端側に空洞を形成し、その空洞の内部を上下に移動可能なバランスウェイトwを設けてあり、弁体が転倒姿勢にあるときにバランスウェイトwが弁体の先端側に移動してその転倒姿勢を維持し、フラッシュ洗浄の後の起立止水姿勢への復帰時にバランスウェイトwが弁体の基端側に移動して前記姿勢復帰機構eによる自律復帰力を強めるように構成されている。
特開2001−131945号公報 特開2004−300895号公報
しかし、上述した揺動軸心周りに配置された弾性部材としてのバネ機構に起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴って蓄積された弾性エネルギーにより生じる復帰力で、転倒姿勢から起立止水姿勢に弁体を自律復帰させる姿勢復帰機構を備えたフラッシュゲートでは、フロート室やバランスウェイトの移動のための空洞が弁体に形成されるものであったために弁体の厚みが増すとともに重量物となり、転倒姿勢においてバランスウェイトが弁体の先端部に移動して上流側の水が十分に流下するまで安定的に転倒姿勢を維持することができるものの、起立止水姿勢に自律復帰するときにはバランスウェイトによる弁体の転倒モーメントに打ち勝つだけの弾性力を備えたバネ機構を設ける必要があった。
バネ機構による復帰付勢力は、フラッシュ洗浄時に起立止水姿勢にある弁体に作用する水圧及び弁体の自重による転倒力よりも小さくなければスムーズな転倒姿勢への移行が妨げられ、また転倒姿勢にあるときの弁体の自重による転倒力よりも大きくなければ起立止水姿勢へのスムーズな姿勢復帰が妨げられる。しかしながら、フラッシュ実行水位が低く設定される場合には起立止水姿勢において弁体に作用する転倒力と、転倒姿勢において弁体に作用する転倒力との差が小さくなり、安定した復帰付勢力を付与するように捻りバネを調整することが困難となり、弁体を安定して動作させることが困難となっていた。
よって、上述のフラッシュゲートを小径の下水配管等のフラッシュ実行水位が低く設定されるような場所に設置する場合には、弾性部材による姿勢復帰力に抗して小さな水圧でも容易に転倒でき、またフラッシュ洗浄後にはスムーズに自律復帰できるように、弁体を軽量化するとともにバネ機構による起立止水姿勢への復帰モーメントの微妙な調整を容易に行なえるように、さらなる改良の余地があった。
また、弁体の厚みが大きいほど、転倒姿勢でフラッシュ洗浄されるときに洗浄水の流れが妨げられ、洗浄効果が低減する虞もあった。
本発明の目的は、上述の問題に鑑み、起立止水姿勢から転倒姿勢に確実に移行でき、転倒姿勢から起立止水姿勢に確実に自律復帰できるフラッシュゲートを提供し、低水位であっても確実にフラッシュ洗浄できるフラッシュゲートを提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるフラッシュゲートの第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、基部が水路の底部または底部近傍で左右の構造体に軸支され、前記水路を閉塞する起立止水姿勢と前記水路を開放する転倒姿勢との間で揺動自在な弁体を備えたフラッシュゲートであって、前記弁体の起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴なって蓄積されたエネルギーにより前記弁体を転倒姿勢から起立止水姿勢に復帰させる第一の姿勢復帰機構と、転倒姿勢において前記弁体に起立止水姿勢方向の復帰モーメントを発生させる揺動重錘機構による第二の姿勢復帰機構を備えてある点にある。
上述の構成によれば、第一の姿勢復帰機構による弁体の起立止水姿勢への復帰力の作用に加えて第二の姿勢復帰機構である揺動重錘機構によって起立止水姿勢への復帰モーメントが働いて適正に起立止水姿勢に復帰できるようになり、弁体を起立止水姿勢と転倒姿勢との間で安定的に動作させることができるようになるのである。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記水路の上流側水位がフラッシュ実行水位に上昇するまで少なくとも水の押圧力に抗して前記弁体を起立止水姿勢に保持し、フラッシュ実行水位に達したときに前記水位に応じて上下動するフロートに連動して前記起立止水姿勢の保持を解除して、少なくとも前記水の押圧力による前記弁体の転倒姿勢への傾動を許容する姿勢切替機構を備えてある点にある。
上述の構成によれば、姿勢切替機構によってフラッシュ実行水位に達したときのフロート上昇位置で起立止水姿勢が解除されるので、フラッシュ実行水位まで確実に起立止水姿勢を維持できるようになり、その後水の押圧力や弁体自重により速やかに転倒姿勢に移行させることができるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、フラッシュ実行水位の近傍の起立止水姿勢において、前記弁体と前記弁体の水平投影面上に位置する上流側の水を合わせた系の重心位置が前記弁体の揺動軸心よりも下流側に位置するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、フラッシュ実行時に弁体と前記水を合わせた系の自重による転倒モーメントによって、速やかに転倒姿勢に移行できるようになるのである。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記揺動重錘機構に、起立止水姿勢から転倒姿勢に到るまでの間の所定の転倒角度の間において前記復帰モーメントが前記弁体に作用しない不感領域が設けられている点にある。
弁体の上流側の貯留水位がフラッシュ洗浄水位に達して弁体が起立止水姿勢から転倒姿勢へ傾動する初期に重錘揺動機構による復帰モーメントが作用すると弁体の転倒姿勢への移行が妨げられる。そこで、不感領域を設け、転倒姿勢への揺動の初期に前記復帰力が作用しないように構成することによって、弁体が速やかに転倒姿勢へ傾動でき、ある程度傾動した後に重錘揺動機構による復帰モーメントが作用しても、水圧及び慣性力による転倒モーメントが上回ってスムーズに転倒姿勢に移行することができるようになるのである。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記揺動重錘機構が前記弁体基部の軸部に接続機構を介して取り付けた揺動アームと前記揺動アームに取り付けた重錘とからなり、少なくとも前記重錘が前記揺動アームの長手方向に取付位置を変更可能に構成され、または、前記重錘が前記揺動アームに対して着脱可能に構成されている点にある。
上述の構成によれば、揺動アームに取り付ける重錘の位置及び重量を調節できるので、重錘による起立止水姿勢への復帰モーメントを容易且つ精細に調節することができるようになる。その結果、第一の姿勢復帰機構による弁体の起立止水姿勢への復帰力が多少弱く調整される場合には、重錘を揺動軸の他端側にずらせ或いはより重いものを取り付けることにより起立止水姿勢への復帰モーメントを大に調節し、第一の姿勢復帰機構による弁体の起立止水姿勢への復帰力が多少強く調整される場合には、重錘を揺動軸の基端側にずらせ或いはより軽いものを取り付けることにより起立止水姿勢への復帰モーメントを小に調節するといった具合に微調整することができるようになるのである。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記弁体に、転倒姿勢において上流側の水を一時蓄積して転倒姿勢を維持する貯水部と、前記貯水部に貯留された水を下流側に流下させる排水口が設けられている点にある。
上述の構成によれば、軽量化された弁体であっても、フラッシュ洗浄の際に貯水部に貯えられた水の重量により姿勢復帰機構による復帰力及び重錘による復帰モーメントに抗して弁体を確実に所定の時間転倒姿勢に維持することができるようになるのである。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第六特徴構成に加えて、前記排水口の面積を調整する排水口面積調整機構が設けられている点にある。
フラッシュ洗浄時に弁体の転倒姿勢が維持されるのは第一及び第二の復帰付勢力が弁体及び貯水部の水の重量による転倒モーメントを上回るまでの間である。上述の構成によれば、排水口面積調整手段により排水口面積が調整されることにより貯水部の水量の減少率が調整でき、フラッシュ洗浄時に転倒姿勢が維持される時間を調整して確実に洗浄処理することができるようになるのである。
同第八の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、上述の第六または第七特徴構成に加えて、前記貯水部が、前記弁体の上流側対向面に設けられ、前記貯水部の上流側対向面が前記水路に開放されている点にある。
上述の構成によれば、貯水部の構成部材を少なくできるので、貯水部を設けても弁体を軽量にすることができ、且つ、弁体が転倒姿勢へ移行する際に容易に水を蓄積することができるようになる。また、上流側対向面が水路に開放されているので転倒時のフラッシュ水の勢いにより、水に含まれる異物が弁体水路部に蓄積されることが極めて少なくなる。
以上説明した通り、本発明によれば、起立止水姿勢から転倒姿勢に確実に移行でき、転倒姿勢から起立止水姿勢に確実に自律復帰できるフラッシュゲートを提供し、低水位であっても確実にフラッシュ洗浄できるフラッシュゲートを提供することができるようになった。
以下に本発明によるフラッシュゲートの実施の形態を図面に基づいて説明する。図1から図4に示すように、フラッシュゲート1は、基部に設けた揺動軸9が水路8の平坦な底部または底部近傍でゲート部(弁胴)7を構成する左右の構造体としての門柱7Aの間に枢着され、前記水路8を閉塞し水路8の上流側に水を貯留する起立止水姿勢(図4(a)参照)と、前記水路8を開放して下流側に通水する転倒姿勢(図4(b)実線参照)との間で軸心P周りに揺動自在な弁体2と、前記水路8の上流側水位がフラッシュ実行水位HHWLに上昇するまで前記起立止水姿勢を維持するとともに、フラッシュ実行水位HHWLに達すると前記転倒姿勢への揺動を許容する姿勢切替機構3と、前記転倒姿勢にある前記弁体2を前記起立止水姿勢に自律復帰させる第一の姿勢復帰機構4を備えて構成される。ここに、ゲート部7はアルミやSUS等の金属で構成し、前記弁体2は、アルミやFRP等の軽量部材で構成することが可能である。
図2に示すように、前記弁体2は幅方向下側両端部に切欠部27が形成され、前記起立止水姿勢において下端部に前記水路8の底部と面一に配置されたゲート部7の基部7Cと水密に接触するシール部材2cを取り付けるとともに、図1に示すように、水路8の上流側対向面22の幅方向両端部が前記門柱7Aに配されたシール面7aにシール部材2aを介して水密に接当し、前記切欠部27の端部が前記門柱7Aの下部から中央方向に突出形成された膨出部7Bに配されたシール面7bにシール部材2bを介して水密に接当することで、上流側から下流側への水の流出を防止するように構成されている。
図1に示すように、前記ゲート部7の上流側左方には上下が開放されたフロート収容部7Bが区画形成され、その内部に上流側水位に連動して上下移動するフロート30が収容され、以って、水路8の上流側に貯留される水の水位に連動してフロート30が上昇し、フラッシュ実行水位が検出できるように構成され、また、フロート収容部7Bの壁面によってフラッシュ洗浄の実行時等の水流によってフロート30に異常な付勢力が作用して破損するような事態が回避されるように構成されている。
前記第一の姿勢復帰機構4は、前記弁体2の揺動軸9の左右の枢着部に配置されたスプリングケース41と、前記スプリングケース41内に捻り固定された左右一対のつる巻スプリング40と、つる巻スプリング40の捻り力を調整する一対のラチェット機構42で構成され、前記つる巻スプリング40の一端が前記弁体2の軸部9に固定され、他端が前記ラチェット機構42に固定され、以って、前記起立止水姿勢から前記転倒姿勢への姿勢変更に伴って前記つる巻スプリング40に蓄積された弾性エネルギーによる復帰力を弁体の下端部近傍に作用させることにより、前記弁体2を揺動軸心P周りに揺動させて前記転倒姿勢から前記起立止水姿勢に自律復帰するように構成されている。尚、エネルギーの蓄積体は弾性エネルギーを蓄積するつる巻きスプリングに限定されるものではなく、圧縮ばねや圧縮ガスを用いたガスダンパ等他のエネルギー蓄積体を適宜選定して構成してもよい。
図1、2、4、6に示すように、右方のゲート部7(7A)に前記第一の姿勢復帰機構4による復帰付勢時に前記起立止水姿勢への復帰力を付与する第二の姿勢復帰機構としての揺動重錘機構5が設けられている。前記揺動重錘機構5は、重錘5aと前記重錘5aが取り付けられた揺動アーム5bで構成され、前記揺動アーム5bの基端側が前記弁体2の揺動軸9に接続機構6を介して連結されている。当該接続機構6は、例えば、前記スプリングケース41内に延出した前記揺動軸9の端部にキー溝を介して嵌入され前記揺動軸9と一体回転する内側軸(図示省略)と、前記内側軸の外側にキー溝を介して嵌合したスリーブ61と、前記スリーブの他端部に取り付けられ径方向に突出したピン62と、前記スリーブ61に嵌入固定された連結部材63とで構成することができる。
前記連結部材63は前記揺動アーム5bの基端側に一体的に形成されており、前記起立止水姿勢から前記転倒姿勢に向けた前記弁体2の揺動に連動して前記軸心P周りに回転するピン2に対して所定範囲で遊転を許容する長孔63aが形成されている。図6(a)に示すように、前記弁体2が前記起立止水姿勢にあるときに前記ピン62が前記長孔63aの上端側に位置し、前記弁体2が傾動するにつれて回転する前記ピン62が前記長孔63a内を遊転し、図6(b)に示すように、所定角度、ここでは約20度傾動したときに前記ピン62が前記長孔63aの下端側に位置するように構成されている。図6(c)に示すように、前記弁体2がさらに傾動して前記ピン62が前記長孔63aの下端側に接当すると前記重錘5aを持ち上げるようにトルクが伝達され、前記弁体2の前記転倒姿勢への揺動に伴って前記重錘5aが前記揺動軸心P周りに上昇する。即ち、前記接続機構63には、起立止水姿勢から転倒姿勢に到るまでの間の所定の転倒角度の間において後述の復帰モーメントが前記弁体2に作用しない不感領域として、前記弁体2の前記起立止水姿勢から前記転倒姿勢への揺動の初期に前記復帰力が作用しない遊び機構が設けられている。
さらに、前記揺動重錘機構5は、前記揺動アーム5bの他端側の長手方向に沿った所定範囲で前記重錘5aの取付位置を調節できるようにボルトにより着脱自在に固定できるように構成されている。
前記姿勢切替機構3は、図1から図3に示すように、前記弁体2が離接する左右のゲート部7(7A)に設置された係合部32と、前記弁体2に設置され前記係合部32に係入して前記起立止水姿勢を維持する係止片33とを備えてなる保持部31による保持状態を解除する機構で、前記フロート30と、前記フロート30の前記フラッシュ実行水位HHWLへの上昇により前記係合部32から前記係止片33を引退させ前記転倒姿勢への揺動を許容するフロート連動機構34等で構成される。
前記保持部31は、さらに、前記弁体2に取り付けられたパンタグラフ機構31aと、前記パンタグラフ機構31aの両端部に連結された連結棒31b,31cとからなる保持付勢機構を備え、前記連結棒31b,31cの先端部に前記係止片33が取り付けられるとともに、前記係止片33が前記弁体2の側方に突出するように、一方の連結棒31c側にバネ機構31dを介して前記パンタグラフ機構31aが開き方向に付勢されている。
フラッシュ洗浄の後に前記姿勢復帰機構4によって前記弁体2が前記転倒姿勢から前記起立止水姿勢に姿勢復帰する際に、前記係止片33に形成されたテーパー面33aが前記係合部32に当接し、その反力で前記パンタグラフ機構31aが前記バネ機構31dによる付勢力に抗して閉じ方向に作動し、前記係合部32を通過した後に再び前記パンタグラフ機構31aが開き方向に付勢されることで前記係合部32と前記係止片33が係合するように構成されている。
前記フロート連動機構34は、図3(a),(b),(c)に示すように、前記フロート30に一端が固定された第一アーム30aと、前記第一アーム30aの揺動軸30bに固定されて連動して揺動する第二アーム30cと、前記第二アーム30cの揺動に連動する「く」の字形アーム34aと、前記「く」の字形アーム34aの揺動により前記連結棒31bを押し操作して前記パンタグラフ機構31aを閉じ方向に付勢するL字状部材34cとで構成されている。ここに、前記L字状部材34cは前記連結棒31bの端部に固定されている。
つまり、水路上流側の貯留水位が上昇して前記フロート30が上方に移動すると、前記揺動軸30b周りに前記第一アーム30aが下方に揺動し、それに連動して下方に揺動する前記第二アーム30cに取り付けられている「く」の字形アーム34aが揺動軸34b周りに揺動することによって、前記L字状部材34cが前記「く」の字形アーム34aの先端部で押圧され、以って、前記係合部32と前記係止片33の係合状態が解除されるのである。このとき、前記パンタグラフ機構31を介して他方の保持部31も解除される。つまり、前記保持付勢機構は同時に前記フロート連動機構34の作動に伴ない他方の保持部31を解除する解除機構として機能するように構成されている。
さらに、前記連結棒31bと前記パンタグラフ機構31aとがタイミング調整機構としてのターンバックル31eを介して連結され、前記ターンバックル31eを調整することによって、フラッシュ実行水位となったときに、左右双方の保持部31が同時に解除されるように調整可能に構成されている。
さらに、図4に示すように、前記弁体2のうち、水路8の上流側対向面には前記転倒姿勢において上流側の水を一時蓄積して転倒姿勢を維持する貯水部50が設けられ、この貯水部50は、上端縁部50aと左右に設けた側端縁部50bとからなり、貯水部50の上流側対向面と下端面は水路に開放されている。前記弁体2の上端側縁部50aに前記貯水部50に貯留された水を下流側に流下させる最大幅が数mmのV字形状の排水口51が形成されている。
水路8の上流側水位がフラッシュ実行水位に達し、起立止水姿勢から転倒姿勢への移行時に前記貯水部50に上流側に貯留された水の一部が溜まり、前記排水口51から少量ずつ流出する。転倒姿勢にある弁体2には前記姿勢復帰機構4による起立止水姿勢への自立復帰力及び前記揺動重錘機構5による復帰モーメントが作用するが、前記貯水部50への貯留水の重量によりフラッシュ洗浄の終了までは弁体2が確実に転倒姿勢に維持されるように構成されている。
さらに、当該フラッシュゲートの設置環境においてフラッシュ洗浄時に確実に所定の時間転倒姿勢を維持できるように、前記排水口51の開口面積を可変に調整する排水口面積調整機構が設けられている。具体的には、前記排水口51部位の部材が前記貯水部50の上端側縁部50aにボルト等の締付け具により着脱自在に取り付けられ、開口面積の異なる種々の排水口51に取り替えることができるように構成することができ、また、角度または間隙の異なる複数のV字形状のスリットが形成された板状体を、前記縁部50aにスライド移動可能に取り付け、前記縁部50aの中央部の開口に位置するスリットの形状をスライド移動によって可変に設定できるように構成するものであってもよい。尚、開口部の一や形状、数量はこれに限定されるものではない。
また、前記排水口51部位の部材は、銅や銀等の抗菌性を示す金属で構成されるか、或いは抗菌剤で表面処理されており、フラッシュゲートが下水配管に設置されるようなときに、抗菌処理された排水口部位に生物膜等が付着して閉塞するような事態を回避するように構成されている。
上述したフラッシュゲートによれば、フラッシュ実行水位に達して前記姿勢切替機構3により保持部31が解除され、上流貯留水の水圧によって前記弁体2が起立止水姿勢から転倒姿勢に向けて僅かに傾動する初期には、前記不感領域により揺動重錘機構5による復帰力が作用しないために滑らかに揺動し、遊びが解消された後は前記弁体2の揺動慣性力によって重錘5aを持ち上げながら一気に転倒姿勢に移行してフラッシュ洗浄される。転倒姿勢では前記貯水部50に貯留される水の重量によって転倒姿勢が維持され、確実にフラッシュ洗浄が行なわれるようになる。その後前記貯水部50の貯留水が流出したときに前記姿勢復帰機構4による前記起立止水姿勢への姿勢復帰力が弁体の重量に勝って復帰作動が開始される。姿勢復帰力が多少弱く設定された場合であっても、前記揺動重錘機構5による復帰モーメントの作用で一気に前記起立止水姿勢に復帰することが可能になるのである。
そして、上述のフラッシュゲートによれば、設置初期に所定の治具を用いて前記ラチェットギア42bを回転させて前記つる巻スプリング40に捻りを与えて復帰付勢力を調節した後に、前記重錘5aの前記揺動アーム5bへの取り付け位置を調節することによって復帰付勢力を適切に調整することができるようになるので、以後のフラッシュ洗浄動作は極めて円滑に行なえるようになるのである。
以下に本発明によるフラッシュゲートの別実施形態を説明する。上述した実施形態では、揺動重錘機構5が重錘5aと前記重錘5aが取り付けられた揺動アーム5bで構成され、前記揺動アーム5bの基端側が前記弁体2の揺動軸9に連結機構6を介して連結されたものを説明したが、揺動重錘機構がゲート部に設けられているものであれば、揺動重錘機構、接続機構、不感領域の具体的構成は上述の構成に限定されるものではない。また、不感領域を構成する角度も実施形態の値に制限されるものではなく適宜設定されるものである。
上述した実施形態では、起立止水姿勢において弁体2がほぼ垂直な姿勢で姿勢保持部により保持されるものを説明したが、起立止水姿勢における弁体2の姿勢は必ずしも垂直姿勢である必要はなく、図5(a)に示すように、水路の下流側方向に傾斜した姿勢(図中、実線で示す姿勢)で保持されるものであってもよい。この場合には前記弁体2がフラッシュ実行水位近傍の起立止水姿勢において水路8の水により転倒方向のモーメントを受けるとともに、弁体自重による転倒モーメントも受けるようになり、フラッシュ実行時に速やかに転倒姿勢に移行できるようになる。また、転倒モーメントを前記弁体2に作用させるための構造としては、上述した起立止水姿勢において弁体を傾斜姿勢に保持するものばかりでなく、図5(b)、(c)に示すように、前記弁体2の止水面である上流側対向面22に水路8の下流側に膨出する凹部2aを形成し、当該凹部2aに浸入する水の重量により弁体と前記水を合わせた系の重心位置を揺動軸心よりも下流側に作用させるように構成してもよい。尚、図5(b)、(c)は弁体2の要部のみ示す図であり、貯水部等の他の構造は省略されているが、上述した水を合わせた系の重心を求めるときには、前記弁体2とともに揺動する部材全てを含めて算出する必要がある。
上述した実施形態では、揺動重錘機構5が一方のゲート部7Aに設けられたものを説明したが、揺動重錘機構5は左右双方のゲート部7Aに設けられ、前記弁体2の揺動軸9の両端部に連結されるものであってもよい。
上述した実施形態は本発明の一例であり、フラッシュゲートを構成する各構成要素の材料、大きさ、構造等は適宜選択または変更設計することが可能であり、該記載の具体的構成により本発明の範囲が限定されるものではない。
フラッシュゲートの概略平面図 フラッシュゲートの下流側から見た概略正面図 フロート連動機構の要部説明図 弁体が起立止水姿勢から転倒姿勢に姿勢変更するフラッシュゲートの説明図 別実施形態を示す弁体の説明図 重錘機能の動作説明図 従来例を示し、弁体が起立止水姿勢から転倒姿勢に姿勢変更するフラッシュゲートの説明図
符号の説明
1:フラッシュゲート
2:弁体
3:姿勢切替機構
4:第一の姿勢復帰機構
5:第二の姿勢復帰機構(揺動重錘機構)
5a:重錘
5b:揺動アーム
6:接続機構
50:貯水部
51:排水口

Claims (8)

  1. 基部が水路の底部または底部近傍で左右の構造体に軸支され、前記水路を閉塞する起立止水姿勢と前記水路を開放する転倒姿勢との間で揺動自在な弁体を備えたフラッシュゲートであって、
    前記弁体の起立止水姿勢から転倒姿勢への姿勢変更に伴なって蓄積されたエネルギーにより前記弁体を転倒姿勢から起立止水姿勢に復帰させる第一の姿勢復帰機構と、転倒姿勢において前記弁体に起立止水姿勢方向の復帰モーメントを発生させる揺動重錘機構による第二の姿勢復帰機構を備えてあるフラッシュゲート。
  2. 前記水路の上流側水位がフラッシュ実行水位に上昇するまで水の押圧力に抗して前記弁体を起立止水姿勢に保持し、フラッシュ実行水位に達したときに前記水位に応じて上下動するフロートに連動して前記起立止水姿勢の保持を解除して、前記水の押圧力による前記弁体の転倒姿勢への傾動を許容する姿勢切替機構を備えてある請求項1記載のフラッシュゲート。
  3. フラッシュ実行水位の近傍の起立止水姿勢において、前記弁体と前記弁体の水平投影面上に位置する上流側の水を合わせた系の重心位置が前記弁体の揺動軸心よりも下流側に位置するように構成されている請求項1または2記載のフラッシュゲート。
  4. 前記揺動重錘機構に、起立止水姿勢から転倒姿勢に到るまでの間の所定の転倒角度の間において前記復帰モーメントが前記弁体に作用しない不感領域が設けられている請求項1または2記載のフラッシュゲート。
  5. 前記揺動重錘機構が前記弁体基部の軸部に接続機構を介して取り付けた揺動アームと前記揺動アームに取り付けた重錘とからなり、少なくとも前記重錘が前記揺動アームの長手方向に取付位置を変更可能に構成され、または、前記重錘が前記揺動アームに対して着脱可能に構成されている請求項1から4の何れかに記載のフラッシュゲート。
  6. 前記弁体に、転倒姿勢において上流側の水を一時蓄積して転倒姿勢を維持する貯水部と、前記貯水部に貯留された水を下流側に流下させる排水口が設けられている請求項1から5の何れかに記載のフラッシュゲート。
  7. 前記排水口の面積を調整する排水口面積調整機構が設けられている請求項6記載のフラッシュゲート。
  8. 前記貯水部が、前記弁体の上流側対向面に設けられ、前記貯水部の上流側対向面が前記水路に開放されている請求項6または7記載のフラッシュゲート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111661773A (zh) * 2020-06-15 2020-09-15 康健青 一种用于水利工程的闸口清淤装置

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