JP2006299359A - エッチング組成液中の添加剤の定量方法 - Google Patents

エッチング組成液中の添加剤の定量方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 塩化第二銅、塩化水素および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)
Figure 2006299359

を含むエッチング組成液中の上記2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量しうる方法を提供する。
【解決手段】 エッチング組成液の紫外線吸収スペクトルにおいて波長285nm近傍に吸収極大を示すピークの強度から、濃度を測定することを特徴とする。例えばエッチングしたのちのエッチング組成液に、過酸化水素水、塩化水素水および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を添加して再生するにあたり、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量し、得られた定量値に基づき、2−アミノベンゾチアゾール(I)の添加量を定める。再生されたエッチング組成液により、銅薄膜(4)をエッチングして銅プリント配線基板(1)を製造できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、エッチング組成液中の添加剤の定量方法に関し、詳しくは銅塩化物および塩化水素を含むエッチング組成液中に添加剤として含まれる2−アミノベンゾチアゾール化合物を定量する方法に関する。
基板(2)上に銅プリント配線(3)が形成された銅プリント配線基板(1)は、電子部品として広く用いられている。かかる銅プリント配線基板(1)を製造する方法としては、
図1(1)に示すように、電気絶縁性の樹脂基板、ガラス基板などの基板(2)上に銅薄膜(4)が積層された銅薄膜積層基板(1')の、この銅薄膜(4)の上に、所望の回路パターンのエッチングレジスト薄膜(5)を形成し、
図1(2)に示すように、上記銅薄膜(4)のうち、エッチングレジスト薄膜(5)で覆われていない露出部分(41)を本発明のエッチング組成液と接触させることによりエッチングすることにより、
図1(3)に示すように、所望パターンの銅プリント配線(3)を形成する、いわゆる湿式エッチングが広く用いられており、このような湿式エッチングに用いられるエッチング組成液として、塩化第二銅および塩化水素を含み、さらに添加剤として式(I)
Figure 2006299359
〔式中、X1は水素原子、ニトロ基、メトキシ基または塩素原子を示す。〕
で示される2−アミノベンゾチアゾール化合物を含むものが知られている〔特許文献1:特開平6−57453号公報〕。
湿式エッチングによれば、エッチング組成液中の塩化第二銅〔Cu(II)Cl2〕と、銅薄膜(4)を構成する金属銅〔Cu(0)〕とが、式(1)
Cu(II)Cl2 + Cu(0) → 2Cu(I)Cl・・・(1)
に従って反応することにより、塩化第一銅〔Cu(I)Cl〕を生成しながら、塩化第二銅が消費され、また金属銅が溶出して、エッチングが進行する。
エッチング組成液における塩化第二銅、塩化水素および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の含有量は重要であり、例えば塩化第二銅が少ないとエッチングに長時間を要し、多いとエッチング速度が早くなり過ぎてコントロールが難くなる。塩化水素が少ないと、得られる銅プリント配線(3)の線幅が不均一になり易く、多いと、露出部分(41)に対して垂直方向(L)だけでなく、水平方向(H)にも露出部分(4)がエッチングされる、いわゆるサイドエッチングと呼ばれる現象が生じ易い。2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)が少ないとサイドエッチングが生じ易く、多いとエッチングに長時間を要する。
ところで、エッチング後のエッチング組成液は、環境保全および経済性の観点から、再生してエッチングに再び使用することが望まれる。エッチング組成液の再生方法としては、一般に、過酸化水素水および塩化水素水〔塩酸〕を添加して、式(2)
2Cu(I)Cl + H22 + 2HCl → 2Cu(II)Cl2 + H2O・・・(2)
に従って、過酸化水素〔H22〕および塩化水素〔HCl〕により、塩化第一銅を塩化第二銅に酸化する方法が採用されている。かかる再生方法に際して、過酸化水素水の添加量は、エッチング組成液中の塩化第一銅および塩化第二銅の含有量から求められており、ここで塩化第一銅は、例えば酸化還元電位計により測定されるエッチング組成液の酸化還元電位などから、塩化第二銅は、例えば比重計により測定されるエッチング組成液の比重などから、それぞれ定量することができる。また、塩化水素水の添加量は、エッチング組成液中の塩化水素の含有量から求められており、塩化水素は、例えば塩化物イオン選択性電極を用いた塩化水素濃度計により定量することができる〔特許文献2:特開平6−316778号公報第3頁段落番号0015など〕。
ところで、上記の再生方法に用いられる過酸化水素水および塩化水素水の濃度は、それぞれ高々35質量%程度であることから、エッチング組成液を再生に際しては、添加された過酸化水素水および塩化水素水の65質量%以上に相当する水分が持ち込まれることとなり、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の濃度の低下をきたすことになる。このため、エッチング組成液の再生に際しては、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を更に添加することにより濃度の維持を図っており、その添加量は、使用する過酸化水素水および塩化水素水により持ち込まれる水分量に応じて定められるが、水の蒸発分に相当する誤差が生ずる等の問題があるため、エッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量し、その定量値に基づいて、添加すべき2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)量を定めることが望まれる。
しかし、塩化第二銅、塩化水素および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を含むエッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を簡便に、かつ的確に定量しうる方法は、これまで知られていなかった。
特開平6−57453号公報 特開平6−316778号公報の第3頁段落番号0015
そこで本発明者は、塩化第二銅、塩化水素および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を含むエッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を簡便かつ的確に定量しうる方法を開発するべく鋭意検討した結果、エッチング組成液の紫外線吸収スペクトルにおいて波長285nm近傍に吸収極大を示すピークの強度から、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量しうることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、塩化第二銅、塩化水素および前記式(I)で示される2−アミノベンゾチアゾール化合物を含むエッチング組成液中の前記2−アミノベンゾチアゾール化合物を定量するに際し、
前記エッチング組成液の紫外線吸収スペクトルにおいて波長285nm近傍に吸収極大を示すピークの強度を測定することを特徴とする前記2−アミノベンゾチアゾール化合物の定量方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、塩化第二銅および塩化水素を含むエッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を簡便、かつ的確に定量することができる。
本発明の方法に適用されるエッチング組成液における塩化第二銅の含有量は、エッチング組成液を基準として、通常50g/L以上、好ましくは100g/L以上、さらに好ましくは120g/L以上であり、通常300g/L以下、好ましくは280g/L以下である。
エッチング組成液における塩化水素の含有量は、エッチング組成液を基準とし、遊離酸として通常20g/L以上、好ましくは40g/L以上、通常130g/L以下程度である。
2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)としては、例えば2−アミノベンゾチアゾール、2−アミノ−6−ニトロベンゾチアゾール、2−アミノ−6−メトキシベンゾチアゾール、2−アミノ−6−クロロベンゾチアゾールなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。エッチング組成液における2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の含有量は、エッチング組成液を基準として、通常0.02質量%〜3質量%、好ましくは0.05質量%〜2質量%、さらに好ましくは0.1質量%以上である。
エッチング組成物は、他の添加剤、例えば
式(II−1)
HO(CH2CH2O)nH (II−1)
〔式中、nは1〜130の数を示す。〕
で示されるエチレングリコール化合物、
式(II−2)
Figure 2006299359
〔式中、X2は、水素原子、ヒドロキシル基、メチル基、アミノ基または塩素原子を示す。〕
で示されるベンゾトリアゾール化合物、
式(III−1)
2N(CH2CH2NH)mH (III−1)
〔式中、mは1〜5の数を示す。〕
で示されるポリアミン化合物またはその塩、
式(III−2)
pN(CH2CH2OH)qH (III−2)
〔式中、qは1〜3の数を示し、p=3−qである。〕
で示されるエタノールアミン化合物またはその塩、
式(IV-a)
a(OCH2CH2)2OH (IV-a)
〔式中、Raは炭素数1〜3のアルキル基を示す〕
または式(IV-b)
(RbOCH2CH2)2O (IV-b)
〔式中、Rbは炭素数1〜3のアルキル基を示す〕
で示されるグリコールエーテル化合物、
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルホルムアミドからなる群から選ばれる1以上の極性化合物などを含んでいてもよい。
エチレングリコール化合物(II−1)としては、例えばエチレングリコール(n=1)、ジエチレングリコール(n=2)、トリエチレングリコール(n=3)、分子量6000(n=130)以下のものが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。エチレングリコール化合物(II−1)を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.02質量%〜2質量%程度である。
ベンゾトリアゾール化合物(II−2)としては、例えばベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。ベンゾトリアゾール化合物(II−2)を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.03質量%〜0.3質量%程度である。
ポリアミン化合物(III−1)としては、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンなどが挙げられ、その塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩およびリン酸塩などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。ポリアミン化合物(III−1)またはその塩を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.01質量%〜1質量%程度である。
エタノールアミン化合物(III−2)としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられ、その塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。エタノールアミン化合物(III−2)またはその塩を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.01質量%〜2質量%程度である。
式(IV-a)または式(IV-b)で示されるグリコールエーテル化合物としては、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジn−ブチルエーテルなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。かかるグリコールエーテル化合物を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.01質量%〜1質量%程度である。
上記極性化合物を含む場合、その含有量はエッチング組成液を基準として通常0.01質量%〜2質量%以下である。
かかるエッチング組成液の紫外線吸収スペクトルは、例えばエッチング組成液を試料とし、通常の紫外線分光光度計を用いて、この試料に紫外線を透過させたときの吸光度を測定し、紫外線波長に対してプロットすることにより得ることができる。
エッチング組成液は、希釈することなく、そのまま試料として用いてもよいし、水で希釈して用いてもよい。水で希釈して用いる場合の希釈倍率は、エッチング組成液の組成、例えば塩化第二銅および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の含有量などにより異なるが、通常は500容量倍以下、好ましくは50容量倍〜150容量倍程度である。
紫外線吸収スペクトルは、エッチング組成液の吸光度を、そのまま波長に対してプロットして得てもよいが、より的確に2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量しうる点で、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を含まず、エッチング組成液と同程度の濃度で塩化第二銅および塩化水素を含む水溶液を対照試料(リファレンス)として用い、試料の吸光度から対照試料の吸光度を差し引き、波長に対してプロットして得ることが好ましい。対照試料における塩化第二銅の濃度は、エッチング組成物における濃度に対して通常0.9倍〜1.1倍、好ましくは0.95倍〜1.05倍程度の範囲であり、塩化水素の濃度はエッチング組成物における濃度に対して通常0.9倍〜1.1倍、好ましくは0.95倍〜1.05倍程度の範囲である。
本発明の方法では、用いる2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の種類、エッチング組成液の組成により異なるが、通常は波長範囲282nm〜288nmに吸収極大を示すピークの強度を求める。ピーク強度は、ピーク高さとして求めてもよいし、ピーク面積として求めてもよい。
このようにして求めたピーク強度から、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量するには、例えば、あらかじめ、2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)の含有量が既知である標準試料について紫外線吸光スペクトルを求め、この紫外線吸収スペクトルにおける上記ピークの強度から、ピーク強度と2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)濃度との関係を示す検量線を求めておき、この検量線に基づき、エッチング組成液の上記ピーク強度から2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を定量すればよい。
本発明の方法によれば、エッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を簡便かつ的確に定量することができるので、例えば塩化第二銅、塩化水素および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を含むエッチング組成液を、基板(2)上に積層された銅薄膜(4)に接触させて該銅薄膜(4)をエッチングしたのちのエッチング組成液に、過酸化水素水、塩化水素水および2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を添加することにより、このエッチング組成液を再生するにあたり、
エッチング後のエッチング組成液中の2−アミノベンゾチアゾール化合物(I)を、本発明の定量方法により、簡便かつ的確に定量することができ、このようにして得られた定量値に基づき、2−アミノベンゾチアゾールの添加量を定め、このエッチング組成液に、必要とされる量の2−アミノベンゾチアゾール(I)を添加することにより、エッチング組成液を再生することができる。
なお、上記のとおり、再生にあたり過酸化水素水および塩化水素水は、エッチング後のエッチング組成液に含まれる塩化第一銅を塩化第二銅に酸化するために用いられ、再生に要する添加量は、エッチング組成液中の塩化第一銅および塩化第二銅の含有量から求めることができ、ここで塩化第一銅の含有量は、例えば白金電極を指示電極として測定されるエッチング組成液の酸化還元電位から、また、塩化第二銅の含有量は、例えば比重計により測定されるエッチング組成液の比重から、それぞれ定量することができる。塩化水素水の添加量は、エッチング組成液中の塩化水素の含有量から求めることができ、塩化水素の含有量は、例えば塩化物イオン選択性電極を用いた塩化水素濃度計(塩酸濃度計)により定量することができる。
再生されたエッチング組成液は、銅プリント配線基板(1)の製造に再使用することができ、この再生されたエッチング組成液により、基板(2)上に積層された銅薄膜(4)をエッチングすることにより、銅プリント配線基板(1)を製造することができる。
エッチングは、例えば
図1(1)に示すように、の基板(2)上に銅薄膜(4)が積層された銅薄膜積層基板(1')における銅薄膜(4)の上に、所望の回路パターンのエッチングレジスト薄膜(5)を形成し、
図1(2)に示すように、上記銅薄膜(4)のうち、エッチングレジスト薄膜(5)で覆われていない露出部分(41)を本発明のエッチング組成液と接触させることにより行われ、これにより、
図1(3)に示すような、所望パターンの銅プリント配線(3)が形成される。
基板(2)としては、例えば電気絶縁性の樹脂基板、ガラス基板などが挙げられる。銅薄膜(4)は、銅単独からなる薄膜であってもよいし、銅を主成分とする合金であってもよい。
露出部分(41)をエッチング組成液と接触させる方法は特に限定されるものではなく、通常と同様に、例えばエッチング組成液に銅薄膜積層基板(1')を浸漬させる浸漬法により接触させてもよいし、エッチング組成液を銅薄膜の露出部分(41)にスプレーなどの方法により吹き付けて接触させるスプレーエッチング法により接触させてもよい。サイドエッチングを抑制できる点では、スプレーエッチング法が好ましく、さらに露出部分(41)に対して垂直方向(L)からエッチング組成液を吹き付けることが好ましい。
エッチング組成液の温度は、通常は25℃〜80℃の範囲であり、速やかにエッチングしうる点で40℃以上、塩化水素の揮発が少ない点で50℃以下であることが好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例により限定されるものではない。
実施例1
〔検量線の作成〕
純水に、塩化第二銅〔CuCl2〕、濃塩酸〔35%塩酸〕および2−アミノベンゾチアゾールを溶解させて、第1表に示すエッチング組成液〔標準試料1〜標準試料7〕を得た。得られた標準試料1〜標準試料7を、それぞれ純水で100容量倍に希釈し、光路長10mmの石英製セルに充填して、紫外線分光光度計〔島津製作所製、「UV2400PC」〕により、紫外線吸収スペクトルを得た。紫外線吸収スペクトルの測定には、純水に塩化第二銅および濃塩酸だけを加えて塩化第二銅濃度120g/L、塩化水素濃度110g/Lとした組成液を対照試料として用いた。
標準試料1〜標準試料7の紫外線吸収スペクトルを図2に示す。標準試料1〜標準試料7の紫外線吸収スペクトルにおいては、波長285.5nmに吸収極大を有するピークが見られ、その高さ(吸光度)は第1表に示すとおりであった。
第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
CuCl2 HCl 2−アミノベンゾチアゾール 吸光度
g/L g/L 質量% (285.5nm)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
標準試料1 120 110 0.1 0.051
標準試料2 120 110 0.2 0.105
標準試料3 120 110 0.3 0.159
標準試料4 120 110 0.4 0.210
標準試料5 120 110 0.6 0.314
標準試料6 120 110 0.8 0.410
標準試料7 120 110 1.0 0.512
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2−アミノベンゾチアゾールの濃度〔X(質量%)〕を上記で得た波長285.5nmにおける吸光度〔Y〕に対してプロットし、最小自乗法により、式(3)
Y=1.959×X+0.0074・・・(3)
で示される検量線を得た。この検量線を図3に示す。
〔模擬試料の調製〕
純水に、塩化第二銅および濃塩酸を加えて、塩化第二銅濃度140g/L、塩化水素濃度130g/Lの模擬エッチング組成液を調製した。
面積0.1m2の露光済みエッチングレジストドライフィルムを破砕し、上記で得た模擬エッチング組成液1Lに加え、45℃で10分間撹拌して接触させたのち、濾過操作により破砕物を取り除いて、模擬試料1を得た。
上記で得た模擬試料1に、それぞれ第2表に記載の濃度となるように2−アミノベンゾチアゾールを加えて、模擬試料1−1〜模擬試料1−7を得た。
〔紫外線吸収スペクトルの測定〕
上記で得た模擬試料1および模擬試料1−1〜標準試料1−7を、それぞれ純水で100容量倍に希釈し、光路長10mmの石英製セルに充填して、紫外線分光光度計〔島津製作所製、「UV2400PC」〕により、紫外線吸収スペクトルを得た。紫外線吸収スペクトルの測定には、上記で得た模擬エッチング組成液を対照試料として用いた。
模擬試料1−1〜模擬試料1−7の紫外線吸収スペクトルには、波長285.5nmに吸収極大を有するピークが見られ、その高さ(吸光度)は第2表に示すとおりであった。また、このピーク高さ(吸光度)から、式(3)により求めた2−アミノベンゾチアゾールの濃度(測定値)を第2表に、またその添加量と濃度(測定値)との関係を図4に、それぞれ示す。
第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2−アミノベンゾチアゾール 吸光度 濃度(測定値)
質量% (285.5nm) 質量%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
模擬試料1 − -0.007 -0.02
模擬試料1−1 0.1 0.043 0.08
模擬試料1−2 0.2 0.081 0.15
模擬試料1−3 0.3 0.145 0.28
模擬試料1−4 0.4 0.191 0.37
模擬試料1−5 0.6 0.289 0.56
模擬試料1−6 0.8 0.385 0.75
模擬試料1−7 1.0 0.495 0.96
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例2
〔模擬試料の調製〕
露光済みエッチングレジストドライフィルムの面積を0.5m2とした以外は実施例1と同様に操作して、模擬試料2を得た。
上記で得た模擬試料2に、それぞれ第3表に記載の濃度となるように2−アミノベンゾチアゾールを加えて、模擬試料2−1〜模擬試料2−7を得た。
〔紫外線吸収スペクトルの測定〕
実施例1と同様にして、上記で得た模擬試料2および模擬試料2−1〜標準試料2−7の紫外線級数スペクトルを得た。模擬試料2−1〜模擬試料2−7の紫外線吸収スペクトルには、波長285.5nmに吸収極大を有するピークが見られ、その高さ(吸光度)は第3表に示すとおりであった。また、このピーク高さ(吸光度)から、式(3)により求めた2−アミノベンゾチアゾールの濃度(測定値)を第3表に、またその添加量と濃度(測定値)との関係を図5に、それぞれ示す。
第 3 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2−アミノベンゾチアゾール 吸光度 濃度(測定値)
質量% (285.5nm) 質量%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
模擬試料2 − 0.000 -0.01
模擬試料2−1 0.1 0.042 0.08
模擬試料2−2 0.2 0.094 0.18
模擬試料2−3 0.3 0.135 0.26
模擬試料2−4 0.4 0.203 0.39
模擬試料2−5 0.6 0.296 0.57
模擬試料2−6 0.8 0.392 0.76
模擬試料2−7 1.0 0.497 0.97
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例3
基板(2)上に形成された銅薄膜(4)をエッチングして、基板(2)上に銅プリント配線(3)が設けられた銅プリント配線基板(1)を製造する工程に用いられているエッチング組成液を採取して実試料1とした。このエッチング組成液は、塩化第二銅濃度140g/L、塩化水素濃度130g/Lであり、2−アミノベンゾチアゾール化合物を含まないものであった。
この実試料1に、第4表に示す濃度となるように、2−アミノベンゾチアゾールを加えて、実試料1−1〜実試料1−7を得た。
実施例1と同様にして、上記で得た実試料1および実試料1−1〜実試料1−7の紫外線吸収スペクトルを得たところ、実試料1−1〜実試料1−7の紫外線吸収スペクトルには、波長285.5nmに吸収極大を有するピークが見られ、その高さ(吸光度)は第4表に示すとおりであった。また、このピーク高さ(吸光度)から、式(3)により求めた2−アミノベンゾチアゾールの濃度(測定値)を第4表に、またその添加量と濃度(測定値)との関係を図6に、それぞれ示す。
第 4 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2−アミノベンゾチアゾール 吸光度 濃度(測定値)
質量% (285.5nm) 質量%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実試料1 − -0.001 -0.01
実試料1−1 0.1 0.045 0.08
実試料1−2 0.2 0.086 0.16
実試料1−3 0.3 0.135 0.26
実試料1−4 0.4 0.187 0.36
実試料1−5 0.6 0.288 0.56
実試料1−6 0.8 0.399 0.77
実試料1−7 1.0 0.495 0.96
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
銅プリント配線板を製造する方法を説明するための模式図である。 実施例1で得た標準試料1〜標準試料4の紫外線吸収スペクトルである。 実施例1で得た検量線を示す図であり、横軸は波長285.5nmにおける吸光度を、縦軸は2−アミノベンゾチアゾールの濃度をそれぞれ示す。 実施例1における2ーアミノベンゾチアゾールの添加量と濃度(測定値)との関係を示す図である。 実施例2における2ーアミノベンゾチアゾールの添加量と濃度(測定値)との関係を示す図である。 実施例3における2ーアミノベンゾチアゾールの添加量と濃度(測定値)との関係を示す図である。
符号の説明
1:銅プリント配線板 1':銅薄膜積層基板 2:基板
3:銅プリント配線 30:上面
4:銅薄膜 40:境界部分 41:露出部分
5:エッチングレジスト薄膜 L:垂直方向 H:平行方向

Claims (4)

  1. 塩化第二銅、塩化水素および式(I)
    Figure 2006299359
    〔式中、X1は水素原子、ニトロ基、メトキシ基または塩素原子を示す。〕
    で示される2−アミノベンゾチアゾール化合物を含むエッチング組成液中の前記2−アミノベンゾチアゾール化合物を定量するに際し、
    前記エッチング組成液の紫外線吸収スペクトルにおいて波長285nm近傍に吸収極大を示すピークの強度を測定することを特徴とする前記2−アミノベンゾチアゾール化合物の定量方法。
  2. エッチング組成液における塩化第二銅の含有量が50g/L〜300g/Lであり、塩化水素の含有量が20g/L〜130g/Lであり、前記2−アミノベンゾチアゾール化合物の含有量が0.02質量%以上である請求項1に記載の測定方法。
  3. 塩化第二銅、塩化水素および前記2−アミノベンゾチアゾール化合物を含むエッチング組成液を、基板(2)上に積層された銅薄膜(4)に接触させて該銅薄膜(4)をエッチングしたのちのエッチング組成液に、過酸化水素水、塩化水素水および前記2−アミノベンゾチアゾール化合物を添加することにより、前記エッチング組成液を再生するにあたり、
    エッチング後の前記エッチング組成液中の前記2−アミノベンゾチアゾール化合物を、請求項1に記載の定量方法により定量し、得られた定量値に基づき、2−アミノベンゾチアゾールの添加量を定めることを特徴とする前記エッチング組成液の再生方法。
  4. 基板(2)上に積層された銅薄膜(4)をエッチングして、基板(2)上に銅プリント配線(3)が形成された銅プリント配線基板(1)を製造する方法であり、
    請求項3に記載の再生方法により再生されたエッチング組成液により、前記銅薄膜(4)をエッチングすることを特徴とする前記銅プリント配線基板(1)の製造方法。
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