JP2006296801A - 衣類乾燥機 - Google Patents

Abstract

【課題】衣類の乾燥中に悪臭が発生しないようにする。
【解決手段】衣類を掛けた物干しアーム１２に被せたカバー１３内に温風を吹き込んで乾燥させる簡易型の衣類乾燥機の前記カバー１３内に、紫外線灯２１を設ける。こうすることで、乾燥中に紫外線灯２１を点灯すれば、点灯した紫外線灯２１からの紫外線の照射で洗濯物の細菌の繁殖を抑えることができるので、ニオイの発生を防止できる。
【選択図】図８

Description

この発明は、衣類を掛けた物干しアームに被せたカバー内に温風を吹き込んで乾燥させる簡易型の衣類乾燥機に関するものである。

衣類などの洗濯物を乾かす乾燥機には据え置き型の回転ドラム式のものもあるが、高価であるし、寸法も大きく、重いので設置場所に困る。

そのため、（特許文献１）に、図９に示すような手軽な室内用の乾燥機が記載されている。

この乾燥機は、図９に示すように、スタンド１、物干しアーム２、温風機３、カバー４とで構成されるもので、組立式になっている。

すなわち、スタンド１に物干しアーム２を立設し、その立設したアーム２に温風機３を取り付け、その温風機３を取り付けたアーム２に衣類を掛けてカバー４で被い、その衣類に被せたカバー４の中に温風を吹き込んで乾燥させるというものである。

このように、この乾燥機は組立式で軽量なので移動が楽で設置場所を選ばない。しかも、分解すれば小さくなるのでどこにでもしまえる。しかも安価である。
というものである。
実開平４−８９２９４号公報

しかしながら、上記のような簡易型の乾燥機では、カバー内に温風を吹き込む温風機の能力が回転ドラム式などの据え置き型に比べて非常に低く、洗濯物を乾かすまでに時間が掛かる。

そのため、乾燥中に洗濯物が生乾きになる期間が回転ドラム式の物に比べて長く、生乾きの時の「イヤなニオイ」（悪臭）が温風により室内に充満してしまうという問題がある。

この悪臭は、洗濯で落ちきれずに洗濯物に残った汚れを栄養にして細菌が繁殖したことによるものであると言われている。

そこで、この発明の課題は、乾燥中に悪臭が発生しないようにすることである。

上記の課題を解決するため、この発明では、スタンドに立設した物干しアームを被うカバー内に紫外線灯を設けた構成を採用したのである。

このような構成を採用したことにより、乾燥中に紫外線灯を点灯すれば、点灯した紫外線灯からの紫外線の照射で洗濯物の細菌の繁殖を抑えることができるので、ニオイの発生を抑制できる。

この発明は、以上のように構成したことにより、乾燥中の衣類からの匂いの発生を防止できる。

以下、この発明の最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。

図１に示すように、この形態の衣類乾燥機は、スタンド１１、物干しアーム１２、カバー１３の各部材で構成され、各部材は図２に示すように分離してコンパクトに梱包できるようになっており、搬送や収納が容易にできるようにしてある。

スタンド１１は、スタンド本体１４と脚１５とからなり、前記脚１５はスタンド本体１４と分離できるようになっている。前記スタンド本体１４は、球形の温風を発生する温風部１６と、スカート状の吸引部１７とからなっている。

球形の温風部１６は、図３及び図４に示すように、上部に吹き出し口１８が形成され、底部には吸引口１９が形成されている。前記吹き出し口１８には、図５に示すような円錐台形のノズル２０が取り付けられている。前記ノズル２０は、周囲にスリットを形成し、中央にネジ穴を設けたもので、そのノズル２０の取り付けられた吹き出し口１８の周囲には、紫外線灯（殺菌灯）が取り付けられている。前記紫外線灯２１はサークライン型のもので、吹き出し口１８の周囲を取り囲むように形成された取り付け溝２２に嵌入して取り付ける。また、前記紫外線灯２１を嵌め込んだ溝２２には、透光性のあるカバー２３を取り付ける。

この吹き出し口１８の内部には、ヒーター２４とファン２５とが設けられている。前記ヒーター２４はＰＴＣヒーターを複数のフィンを正方形に並べた放熱板に取り付けたもので、前記放熱板は角形のファン２５と一体にして吹き出し口１８の真下に取り付けられている。

このようにヒーター２４とファン２５とを吹き出し口１８の真下に取り付けることにより、ファン２５の作動で底部の吸引口１９から吸引した外気（後述するようにカバー１３の外から）をヒーター２４で温めて吹き出し口１８から吹き出すことができるようになっている。

一方、これらの紫外線灯２１、ヒーター２４及びファン２５は、それぞれ、図６に示すように、点灯回路２６、ヒーター回路２７、ファンモータ駆動回路２８の各作動回路で駆動するようになっており、それぞれの駆動回路２６〜２８は、並列にタイマ回路２９と接続することにより、タイマ回路２９でコントロールするようになっている。このタイマ回路２９は、オン・オフスイッチと機械式（ゼンマイ）のタイマとを一体に形成したもので、図４のように温風部１６の側面に設けたダイヤル３０で操作する。

また、前記吸引部１７のスカート内には、図４に示すように、脚１５を取り付けるための接合部が設けられている。前記各接合部は、嵌合部材３２とその嵌合部材３２を係止するためのホルダー部３３とからなっており、１２０°間隔で三箇所設けられている。このホルダー部３３は、前記スカートの内側に形成した空室で、嵌合部材３２が嵌まる大きさに形成したもので、空室の両サイドには固定用のネジ穴が形成されている。

嵌合部材３２は、ブロック体に脚１５の断面と同じ蒲鉾形に形成した嵌合穴を設けたもので、両サイドに突片を張り出して貫通孔を設けた形状となっている。ここでブロック体の嵌合穴を蒲鉾形にしたのは、脚１５の向きが一義的に決まるようにするためである。また、ブロック体の突片は、図４のように、嵌合部材３２を前記ホルダー部３３に嵌入した際に、ホルダー部３３の空室の壁に当接させるためのもので、このように突片を壁に当接させると、当接させた突片の貫通孔と空室のネジ穴とが合致し、ネジを挿通してネジ止めできるようになっている。

このようにネジ止めされた嵌合部材３２の嵌合穴に脚１５を嵌めれば、脚１５と温風部１６とが一体になってスタンド１１が形成される。

物干しアーム１２は、図２のように、支柱部３４とアーム部３５とで構成されている。支柱部３４は、パイプの両端にネジ溝を形成したネジ部を設けた連結用の部材で、前記ネジ部の一方をアーム部３５と螺合させ、他方をスタンド１１のノズル２０のネジ穴と螺合させる。

アーム部３５は、支柱３６と支柱３６の先端に設けたハンガー部とからなり、支柱３６に開閉リング３８を挿通した構成となっている。また、前記支柱３６は、後端に連結用のナット３９が取り付けられている。前記ナット３９は、支柱部３４に設けられたネジ部に螺合するもので、連結用のものである。

前記ハンガー部は、例えば、薄い円柱状のキャップ部材４０に等間隔（６０°）で６箇所の切欠を設けて腕木４１を配置し、その各切欠に配置した腕木４１をピンなどで回動自在に取り付けたものである。また、各腕木４１は、衣類を吊るすハンガーなどを掛けやすくするため、滑り止めの溝を設けるとともに、腕木４１自体も湾曲させてある。

また、腕木４１には、ここでは、細い金属製のロッド４２を取り付けて開閉リング３８と接続するとともに、前記開閉リング３８と係合するストッパーピン４３を支柱３６に設けてある。このストッパーピン４３は、バネで進退自在に付勢したもので、図７（ａ）〜（ｃ）のように開閉リング３８で押されると支柱３６内に凹み、前記リング３８が通過すると支柱３６から先端が飛び出す。そのため、図７（ａ）のように、開閉リング３８をストッパーピン４３より上方に上げると、飛び出たストッパーピン４３に支持されてそれより下がらない。このとき、腕木４１は開閉リング３８に接続されたロッド４２によって支持されるので、図１のように水平に開くことができる。一方、開閉リング３８を図７（ｃ）のように、ストッパーピン４３より下方へ下げると、開閉リング３８は支持されなくなるので、腕木４１を閉じることができる。

カバー１３は、この形態では、直方体の形状をしたもので、その一面に上下方向と左右方向のファスナー４４を設けることにより、前記一面を図８の矢印に示すように開放できるようにしたものである。また、カバー１３の上面には、金属製のリングを取り付けた排気孔４５を設けるとともに、底部に孔４６を設けて、その孔４６をスタンド１１の温風部１６の球形と吸引部１７のスカートとの切替え部分に合致する大きさにしてある。このように底部の孔４６を切替え部分に合致する大きさにすることで、温風が下方から逃げないようにして乾燥効率を向上させるようにしてある。

因みに、カバー１３は不透明にして目や肌に有害な紫外線が漏れないようにすれば、安全性を向上できる。

なお、図中の符号４７は、円盤の中央に挿通孔を設けた防水用の蓋で、前記挿通孔に支柱部３４のパイプを挿通し、スタンド１１のノズル２０に載置したもので、例えば、アーム部３５に吊り下げた洗濯物の滴が、直接ノズル２０に入らないようにするとともに、温風の吹き出し方向を規制してカバー１３内に均一に分散させようとするものである。

この形態は、上記のように構成されており、この乾燥機はスタンド１１、物干しアーム１２、カバー１３に分解して梱包や収納ができるようにしたので、移動も楽で、設置場所も選ばない。そのため、まず、組み立て方から説明する。

組立は、スタンド本体１４に脚１５か、あるいは、物干しアーム１２の支柱部３４を取り付けるのであるが、ここでは脚１５を取り付けることにして説明する。

脚１５の取り付けは、例えばスタンド本体１４を裏返し、ホルダー部３３の嵌合部材３２に脚１５を嵌める。脚１５が嵌まると、表返して嵌めた脚１５で立たせて物干しアーム１２を取り付ける。前記アーム１２は、先ず、支柱部３４をスタンド本体１４のノズル２０のネジ穴にねじ込み固定する。支柱部３４が固定できると、固定した支柱部３４にアーム部３５を連結する。この連結はアーム部３５の連結用のナット３９を支柱部３４のネジ部に螺合して固定する。アーム部３５が固定できるとアーム部３５の開閉リング３８をストッパーピン４３の上に押し上げて固定し、アーム部３５の腕木４１を開く。腕木４１を開くとほぼ完成なので、腕木４１に衣類（例えば洗濯物）を例えば、ハンガーでもって図８に示すように掛けた（吊るした）のち、カバー１３を被せる。カバー１３は、ファスナー４４でもって一面を開放すれば簡単に被せられる。

なお、ここでは、腕木４１に衣類を吊るしてからカバー１３を掛けたが、カバー１３を被せてから衣類を吊るすようにしてもよい。

これで、準備が整ったので、電源に接続してダイヤル３０で乾燥時間をセットしてファスナー４４を閉じる。すると、図８のようにカバー１３は閉じられ、底部も閉じられるので、下方からも温風が逃げないようにできる。

温風部１６が作動すると、ヒーター２４が発熱し、ファン２５が作動して底部の吸引口１９から吸引した外気（カバー１３の外）をヒーター２４で温めてノズル２０から図８の矢印にように吹き出す。吹き出した温風は、カバー１３の上面の排気孔４５から衣類の湿気を一緒にカバー１３の外へ排出する。

このとき、紫外線灯２１も点灯して紫外線を放射する。ここで、紫外線灯２１は、衣類を掛けた（吊り下げた）物干しアーム１２を取り付けたノズル２０のある吹き出し口１８の周囲に設けてあるので、この周囲に衣類が吊り下げられることになり、吊り下げられた衣類の全てに紫外線を照射することができる。また、その際、吊り下げられた衣類はノズル２０からの温風で揺らされて紫外線灯２１と向き合う面も変わるため、衣類の隅々まで満遍なく死角が発生しないように紫外線を照射することができる。

したがって、照射される紫外線でもって、例えば、洗濯で落ちきれずに衣類に残った汚れを栄養にして細菌が繁殖しないように細菌を殺すことができるので、衣類の生乾きによる悪臭の発生を効率よく減らせる。

このように雑菌の繁殖を抑制して悪臭を除けるので、例えば、着用した衣類（衣服）の乾燥にも使用できる。その際には、着用後の汗などによる悪臭の発生が考えられるが、それも紫外線灯の照射によって防ぐことができるので、洗濯だけでなく他のものの乾燥にも使用できる
なお、この形態では、紫外線灯をスタンド本体１４の吹き出し口１８の周囲に設けたが、これに限定されるものではなく、これ以外にも例えば、物干しアーム１２の支柱部３４の支柱３６やアーム部３５のキャップに設けるようにしても良く、物干しアーム１２やスタンドなどの形状に合わせてカバー１３に配置すれば良い。

実施形態の正面図 実施形態の部材の正面図 図１の要部の斜視図 図３の底部の斜視図 図３の断面図 実施形態の回路ブロック図 （ａ）、（ｂ）、（ｃ）実施形態の作用説明図 実施形態の作用説明図 従来例の斜視図

符号の説明

１１ スタンド
１２ 物干しアーム
１３ カバー
１４ スタンド本体
１６ 温風部
１７ 吸引部
１８ 吹き出し口
１９ 吸引口
２０ ノズル
２１ 紫外線灯
２４ ヒーター
２５ ファン

Claims (1)

1. スタンドに立設した物干しアームに衣類を吊るしてカバーを被せ、その被せたカバー内に温風を吹き込んで乾燥させる衣類乾燥機において、
   上記カバー内に紫外線灯を備えた衣類乾燥機。

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