JP2006293700A - 通信装置、及び、コンテンツ配信方法 - Google Patents

通信装置、及び、コンテンツ配信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 リアルタイムコンテンツや更新頻度の高いコンテンツを配信する際に、コンテンツサーバやネットワークの負荷を軽減させることが可能な通信装置、及び、コンテンツ配信方法を提供する。
【解決手段】 無線LAN装置30の他装置状況取得部381は他の無線LAN装置30が受信しているコンテンツの情報を取得し、接続先登録部382は当該情報を接続先DB31に登録する。受信装置判定部384は、接続先DB31を参照し、利用者端末10から配信要求を受けたコンテンツを受信している他の無線LAN装置30が存在するかを判定し、転送元選択部385は転送元装置を選択する。転送要求送信部386は選択された転送元装置にコンテンツの転送要求を送信する。転送コンテンツ受信部361は転送元装置から転送されたコンテンツを受信し、コンテンツ配信部362はコンテンツを利用者端末10に配信する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、コンテンツサーバからのコンテンツ配信を中継する通信装置、及び、コンテンツ配信方法に関するものである。
近年、公衆無線LAN(Local Area Network)サービスが普及してきている。公衆無線LANサービスとは、空港、駅、ホテルや喫茶店等に無線LAN装置を設置しておき、利用者がこれらの無線LAN装置が設置されている場所にPC(Personal Computer、以下「パソコン」という)やPDA(Personal Digital Assistance)等の無線LANを利用できる機器(以下「利用者端末」という)を持っていくと、これらの利用者端末からインターネットに接続することができるというサービスである。利用者はインターネットに接続することにより、ホームページの閲覧や電子メールの送受信を行うことが出来る。また、ノートブックパソコン等の性能が向上し、ブロードバンド化が進んでいることから、利用者は空港や駅などにおける待ち時間にノートブックパソコンを利用してマルチメディアコンテンツ(ニュースやアーティストのライブ映像等)を視聴することも可能となっている。
このマルチメディアコンテンツはコンテンツプロバイダにより提供されている。提供されるマルチメディアコンテンツの中には公衆無線LANサービス向けコンテンツも存在する。コンテンツプロバイダはマルチメディアコンテンツをインターネット上のコンテンツサーバに登録する。利用者は、利用者端末からインターネットを介してコンテンツサーバに接続し、マルチメディアコンテンツをダウンロードして視聴する。
図10は、従来の公衆無線LANサービスで利用される無線LAN装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、無線LAN装置は、制御部と、データ送受信部と、利用者情報データベースと、無線装置と、で構成される。無線LAN装置の制御部は、定期的に、公衆無線LANエリア内に利用者端末が存在しているか否かを確認するための確認メッセージを無線装置から送信する。利用者が利用者端末を携帯して公衆無線LANエリア内に進入した際に、利用者端末は無線LAN装置から確認メッセージを受信する。利用者端末は、確認メッセージに応答して、MAC(Media Access Control)アドレス等の利用者端末の情報を付加した応答メッセージを無線LAN装置に送信する。
応答メッセージを受信した無線LAN装置の制御部は、MACアドレス等の利用者端末の情報と、公衆無線LANサービスを利用するためのIP(Internet Protocol)アドレス等のIDとを関連付けて利用者情報データベースに登録する。制御部は登録されたIDを利用者端末に対して送信する。この結果、利用者端末は、無線LAN装置を介してインターネットに接続することが可能となる。
また、利用者が無線LANへの接続要求を行う場合もある。この場合の動作としては、利用者は公衆無線LANエリア内にて利用者端末を操作して無線LAN装置に接続要求を行う。これにより、利用者端末は、MACアドレス等の利用者端末の情報を含む接続要求メッセージを生成して、無線LAN装置に送信する。
接続要求メッセージは、無線LAN装置の無線装置で受信され、データ送受信部を経由して制御部にて処理される。制御部は、接続要求メッセージに含まれる利用者端末の情報をIPアドレス等のIDと関連付けて利用者情報データベースに登録し、登録されたIDを利用者端末に送信する。
コンテンツサーバから公衆無線LANエリアに存在する利用者端末に対してマルチメディアコンテンツを配信する方法にはいくつか存在する。従来の方法として最も単純な方法は、ユニキャストにて配信する方式である。ユニキャストとは、単一のアドレスを指定してデータを配信する方法である。ユニキャストを用いた場合、コンテンツサーバが配信しなければいけないコンテンツの数は、コンテンツを視聴している利用者の数となる。このため、ユニキャスト方式では、利用者の数が増えれば増えるほど配信すべきコンテンツの数が増加し、コンテンツサーバにおける負荷が増加することになる。さらに、重複したデータが数多くインターネット上を流れることになるため、ネットワーク帯域も圧迫することになる。
マルチメディアコンテンツを配信する別の方法として、IPマルチキャストによりマルチメディアコンテンツを複数の利用者端末に同時配信する方法がある。IPマルチキャストとは、送信者マルチキャストアドレスと呼ばれるアドレス宛てにデータを送信することにより、そのアドレスで待ち受ける複数の利用者端末に対してデータを送信することが可能な技術である。特定の相手にデータを送信するユニキャストと比べて、コンテンツサーバやネットワーク負荷を軽減できる等のメリットがある。そのため、既存のメディア配信サーバでは、IPマルチキャストをサポートしているものも多い。しかし、IPマルチキャストを利用するためには、転送経路上に存在する全てのルータがIPマルチキャストに対応しているなど、いくつかの条件を満たす必要がある。企業内のローカルエリアネットワークなどでは、全てマルチキャストに対応しているルータを利用している場合もあるが、インターネットに代表される広域ネットワーク(WAN;Wide Area Network)では、マルチキャストに未対応なルータも多く存在する。そのため、広域ネットワークではIPマルチキャストが利用出来ないというのが現状となっている。
コンテンツ配信時のコンテンツサーバ及びネットワークの負荷を軽減するための従来技術として、コンテンツを配信するコンテンツサーバを複数分散して配置する方式が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
図11には、このようなコンテンツサーバ分散配信方式を実現するためのシステム構成例を示す。このような方式では、コンテンツサーバは、各公衆無線LANエリアに配置されている代理コンテンツサーバに、自装置が持つコンテンツを定期的にコピーしておく。利用者がコンテンツサーバにアクセスすると、コンテンツサーバは利用者のIPアドレスを利用してどの公衆無線LANエリアからの接続か否かを確認し、その公衆無線LANエリア内に配備されている代理コンテンツサーバにコンテンツ配信要求を行う。その配信要求を受信した代理コンテンツサーバは、利用者が希望するマルチメディアコンテンツを利用者に対して配信する。
特開2004−054792号公報 特開2004−054382号公報 特開2003−256310号公報
しかしながら、上述した従来技術ではコンテンツをあらかじめ代理コンテンツサーバにコピーしておく必要があるため、テレビ放送やラジオ放送等、定常的にコンテンツを配信し続ける放送型コンテンツ配信のようなリアルタイムコンテンツ配信を行う場合には、ネットワークやコンテンツサーバの負荷が増大することとなる。
また、最新のコンテンツを分散配信する場合にも、ネットワークやコンテンツサーバの負荷が増大することとなる。なぜならば、最新のコンテンツを常に代理コンテンツサーバに持たせることを考えた場合、コンテンツサーバで新たに追加されたコンテンツを即座に代理コンテンツサーバに対して配信しなければならない。その結果、新たなコンテンツが追加される頻度が多ければ多いほど、コンテンツサーバの負荷が増加してしまうことになる。また、コンテンツサーバが定期的な情報更新のみを代理コンテンツサーバに対して実施し、全ての利用者端末は、代理コンテンツサーバで更新されていない新たな情報をコンテンツサーバから直接取得することを考えた場合、利用者端末からのコンテンツサーバに対するアクセスにより負荷分散が出来ず、コンテンツサーバの負荷が増加することになってしまう。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、リアルタイムコンテンツや更新頻度の高いコンテンツを配信する際に、コンテンツサーバやネットワークの負荷を軽減させることが可能な通信装置、及び、コンテンツ配信方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、コンテンツサーバから利用者端末へのコンテンツの配信を中継する通信装置において、前記コンテンツサーバから配信されたコンテンツを受信している他の通信装置から、該コンテンツの転送を受ける転送コンテンツ受信手段を備えることを特徴とする通信装置を提供する。
この構成によれば、通信装置は、コンテンツサーバから配信されたコンテンツを受信している他の通信装置からコンテンツの転送を受けることができるため、コンテンツサーバから直接コンテンツを受信せずに利用者端末にコンテンツを配信することができ、コンテンツサーバやネットワークの負荷を軽減しながら、リアルタイムコンテンツや更新頻度の高いコンテンツを利用者端末に配信することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の通信装置において、所定のコンテンツの配信要求を利用者端末から受け付ける配信要求受付手段と、前記配信要求受付手段により配信要求が受け付けられた前記所定のコンテンツの転送を自装置に対して行うべき転送元装置を選択する転送元選択手段と、前記転送元選択手段により選択された転送元装置に対して、前記所定のコンテンツの転送要求を送信する転送要求送信手段とをさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、所定のコンテンツの配信要求を利用者端末から受け付けた場合に転送元装置を選択し、選択された転送元装置に対して所定のコンテンツの転送要求を送信するため、直接コンテンツサーバからではなく、選択された転送元装置からコンテンツの転送を受けることができるため、コンテンツサーバ及びネットワークの負荷を軽減させることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の通信装置において、コンテンツを受信している他の通信装置についての情報を管理する接続先データベースと、前記接続先データベースで管理されている情報に基づいて、前記配信要求受付手段により配信要求が受け付けられた所定のコンテンツを受信している他の通信装置が存在するか否かを判定する受信装置判定手段とをさらに備え、前記転送元選択手段は、前記受信装置判定手段により前記所定のコンテンツを受信していると判定された他の通信装置を前記転送元装置として選択することを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、接続先データベースで管理されている情報に基づいて、配信要求が受け付けられた所定のコンテンツを受信している他の通信装置が存在するか否かを判定し、所定のコンテンツを受信していると判定された他の通信装置を転送元装置として選択することができるため、接続先データベースで管理されている情報によって容易に転送元装置を選択することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の通信装置において、前記転送元選択手段は、自装置から前記所定のコンテンツの転送要求が送信された複数の他の通信装置のうち、該コンテンツの転送要求を承諾する旨のメッセージを最も早く自装置に対して返信した他の通信装置を、前記転送元装置として選択することを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、接続先データベースでコンテンツを受信している他の通信装置についての情報を管理していなくても、複数の他の通信装置に対して所定のコンテンツの転送要求を送信することで、容易に転送元装置を選択することができる。
請求項5に記載の発明は、コンテンツの転送先についての情報を管理する転送先データベースと、前記転送先データベースにより管理されている情報に従って、受信したコンテンツを転送先装置に転送するコンテンツ転送手段とをさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、コンテンツの転送先についての情報を転送先データベースで管理し、転送先データベースにより管理されている情報に従って受信したコンテンツを転送するため、他の通信装置は、コンテンツサーバから直接コンテンツを受信しなくても通信装置からコンテンツを受信することができ、コンテンツサーバ及びネットワークの負荷を軽減することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の通信装置において、所定のコンテンツの転送要求を他の通信装置から受信する転送要求受信手段と、前記転送先データベースで管理されているコンテンツの転送先の数に基づいて、前記転送要求受信手段により転送要求を受けた所定のコンテンツを自装置から転送することが可能か否かを判定する転送可否判定手段とをさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、転送先データベースで管理されている転送先の数に基づいて、転送要求を受けた所定のコンテンツを自装置から転送することが可能か否かを判定するため、コンテンツの転送先の数が増加して自装置に大きな負荷がかかるのを防ぐことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の通信装置において、前記転送要求受信手段により受信した情報に基づいて、前記所定のコンテンツの転送先となる前記他の通信装置についての情報を前記転送先データベースに登録する転送先登録手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、通信装置は、転送要求受信手段により受信した情報に基づいて所定のコンテンツの転送先となる他の通信装置についての情報を転送先データベースに登録することができるため、転送先についての情報を正確に転送先データベースで管理することができ、転送先データベースで管理されている情報に基づいて正確にコンテンツの転送を行うことができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7の何れか1項に記載の通信装置において、コンテンツを受信した時に、自装置が該コンテンツを受信していることを他の通信装置に対して通知する受信状況通知手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、他の通信装置は、自装置が受信しているコンテンツについての情報の通知を受けることにより当該情報を管理することができ、自装置に対して自装置が受信しているコンテンツの転送要求を容易に行うことができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1から8の何れか1項に記載の通信装置において、自装置と前記コンテンツサーバとは広域ネットワークで接続され、自装置と前記利用者端末とはLAN(Local Area Network)で接続されており、前記転送コンテンツ受信手段により転送を受けたコンテンツを前記利用者端末に対してマルチキャスト配信するコンテンツ配信手段をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、マルチキャスト配信が困難な広域ネットワーク区間においては、通信装置間でコンテンツを転送することによりコンテンツサーバ及び広域ネットワークの負荷を軽減することができ、LAN区間においては、マルチキャスト配信を行うことによりLANにおけるネットワーク負荷を軽減することが可能となる。
請求項10に記載の発明は、コンテンツサーバから利用者端末へのコンテンツ配信を中継する通信装置が行うコンテンツ配信方法において、所定のコンテンツの配信要求を利用者端末から受け付ける配信要求受付ステップと、前記配信要求受付ステップにおいて配信要求が受け付けられた前記所定のコンテンツの転送を自装置に対して行うべき転送元装置を選択する転送元選択ステップと、前記転送元選択ステップにおいて選択された転送元装置に対して、前記所定のコンテンツの転送要求を送信する転送要求送信ステップと、前記転送要求送信ステップにおいて送信された転送要求に応答して、前記転送元装置から転送されてきた前記所定のコンテンツを受信する転送コンテンツ受信ステップと、前記転送コンテンツ受信ステップにおいて受信したコンテンツを前記利用者端末に配信するコンテンツ配信ステップとを有することを特徴とするコンテンツ配信方法を提供する。
この方法によれば、通信装置は、他の通信装置からコンテンツの転送を受けることができるため、コンテンツサーバから直接コンテンツを受信せずに利用者端末にコンテンツを配信することができ、コンテンツサーバやネットワークの負荷を軽減しながら、リアルタイムコンテンツや更新頻度の高いコンテンツを利用者端末に配信することが可能となる。
本発明によれば、通信装置は、コンテンツサーバから配信されたコンテンツを受信している他の通信装置からコンテンツの転送を受けることができるため、コンテンツサーバから直接コンテンツを受信せずに利用者端末にコンテンツを配信することができ、コンテンツサーバやネットワークの負荷を軽減しながら、リアルタイムコンテンツや更新頻度の高いコンテンツを利用者端末に配信することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る通信装置を無線LAN装置に適用した場合の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成を示す図である。同図に示すように、コンテンツ配信システムは、コンテンツサーバ20と、PDA、ノートブックパソコン、携帯電話機等からなる利用者端末10と、各地に点在する公衆無線LANエリアE1,E2,E3に配備されている複数の無線LAN装置30と、を含んで構成される。コンテンツサーバ20と無線LAN装置30とは、広域ネットワーク(WAN)としてのインターネット40で接続されている。
各無線LAN装置30は全て同じ構成を備えている装置であるが、以下では、それぞれを区別して説明する場合には、無線LAN装置30a、無線LAN装置30b、・・・、と記述する。同様に、利用者端末10それぞれを区別して説明する場合には、利用者端末10a、利用者端末10b、・・・、と記述する。
無線LAN装置30は、ハードウェア構成として、図示せぬ、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、及び、無線通信インターフェースを備えている。無線LAN装置30のメモリには、プログラム及びデータ等のソフトウェアが記憶されている。無線LAN装置30のメモリに記憶されるソフトウェアの中には、コンテンツの送受信を制御するためのプログラム、他の無線LAN装置30の識別情報としてのIPアドレス、他の無線LAN装置30におけるコンテンツの受信状況、及び、他の無線LAN装置30に対するコンテンツの転送状況を示す情報が含まれている。無線LAN装置30が備えるこれらのハードウェア及びソフトウェアにより、図2に示す機能構成が無線LAN装置30に実現される。
この無線LAN装置30は、従来から保持している機能であるインターネット接続サービスを提供する機能部と、本実施形態における特徴的な機能であるマルチメディアコンテンツの送受信を行う機能部と、の大きく2つの機能部から構成されている。
1つ目の利用者のインターネット接続サービスを提供する機能部は、データ送受信部32、制御部33、利用者情報データベース34、及び、無線装置35を含んで構成される。
2つ目のマルチメディアコンテンツの送受信を行う機能部には、コンテンツデータ送受信部36、コンテンツ転送制御部37、転送経路制御部38、転送先データベース39、及び、接続先データベース31を含んで構成される。以下マルチメディアコンテンツの送受信を行う2つ目の機能部について詳細に説明する。
接続先データベース(以下「接続先DB」という)31は、マルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30についての情報を管理するためのデータベースである。図3には接続先DB31のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、接続先DB31には、データ項目として「接続先」と「コンテンツ番号」とが設けられている。
「接続先」は、他の無線LAN装置30の識別情報を示す。ここで、無線LAN装置30の識別情報には、例えば、無線LAN装置30のIPアドレスが含まれる。
「コンテンツ番号」は、「接続先」で識別される無線LAN装置30が受信しているマルチメディアコンテンツの種類を示す。または、「コンテンツ番号」は、「接続先」で識別されるコンテンツサーバ20が配信しているマルチメディアコンテンツの種類を示す。
図3に示す接続先DB31のデータ例は、コンテンツサーバ(CS)20がコンテンツ番号“1”で識別されるコンテンツC1と、コンテンツ番号“2”で識別されるコンテンツC2とを配信しており、無線LANエリアE1をカバーする無線LAN装置30がコンテンツ番号“1”で識別されるコンテンツC1を受信していることを示している。
転送先データベース(以下、「転送先DB」という)39は、自装置30が受信しているマルチメディアコンテンツの転送先の無線LAN装置30についての情報を管理するデータベースである。図4には、転送先DB39のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、転送先DB39は、データ項目として、コンテンツ転送先の無線LAN装置30の識別情報を示す「転送先」と、「転送先」に転送すべきマルチメディアコンテンツの種類を示す「コンテンツ番号」と、が設けられている。図4に示す転送先DB39のデータ例は、この転送先DB39を保持する無線LAN装置30が、公衆無線LANエリアE2をカバーする無線LAN装置30に対して、コンテンツ番号“2”で識別されるコンテンツC2を転送していることを示している。
転送経路制御部38は、他装置状況取得部381と、接続先登録部382と、配信要求受付部383と、受信装置判定部384と、転送元選択部385と、転送要求送信部386と、受信状況通知部387と、転送要求受信部388と、転送可否判定部389と、を含んで構成される。
他装置状況取得部381は、他の無線LAN装置30から、当該他の無線LAN装置30が受信しているマルチメディアコンテンツについての情報を取得する。
接続先登録部382は、他装置状況取得部381が取得した情報に基づいて、マルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30についての情報を接続先DB31に登録する。
配信要求受付部383は、利用者端末10から送信されたマルチメディアコンテンツの配信要求を受け付ける。
受信装置判定部384は、配信要求受付部383が利用者端末10からマルチメディアコンテンツの配信要求を受信したことを検知した場合に、接続先DB31を参照して、配信要求を受けた所定のマルチメディアコンテンツと同様のマルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30が存在するか否か、及び、同様のマルチメディアコンテンツを配信しているコンテンツサーバ20が存在するか否かを判定する。
転送元選択部385は、配信要求受付部383により受け付けられた所定のマルチメディアコンテンツの転送を自装置30に対して行うべき無線LAN装置30を選択する。
具体的な選択方法としては、転送元選択部385は、受信装置判定部384が接続先DB31を検索した結果発見した、所定のマルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30を、転送元装置として選択する。
あるいは、転送元選択部385は、自装置30から所定のマルチメディアコンテンツの転送要求を複数の他の無線LAN装置30に送信し、所定のマルチメディアコンテンツの転送を承諾する旨のメッセージを最も早く自装置30に対して返信した他の無線LAN装置30を転送元装置として選択する。
転送要求送信部386は、転送元選択部385により転送元装置として選択された他の無線LAN装置30に対して、マルチメディアコンテンツの転送要求を送信する。
受信状況通知部387は、コンテンツデータ送受信部36から、自装置30が受信しているマルチメディアコンテンツについての通知を受けた場合に、メモリに記憶されている他の無線LAN装置30の識別情報としてのIPアドレスを読み出し、他の無線LAN装置30宛てに自装置30が受信しているマルチメディアコンテンツについての情報を送信する。ここで、他の無線LAN装置30に送信する情報には、自装置30の識別情報とマルチメディアコンテンツの識別情報とが含まれる。
転送要求受信部388は、他の無線LAN装置30からマルチメディアコンテンツの転送要求を受信する。
転送可否判定部389は、転送先DB39で管理されている情報に基づいて、転送要求を受けたマルチメディアコンテンツを転送要求元に転送可能か否かを判定する。具体的には、転送可否判定部389は、転送先DB39で管理されている転送先の数が転送許容数未満である場合に、転送要求されたマルチメディアコンテンツを自装置30から転送要求元へ転送可能であると判定する。この転送許容数は、例えば、無線LAN装置30が接続されているネットワーク環境(ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)や光ファイバ)や無線LAN装置30の処理能力などに基づいてあらかじめ定められ、当該定められた数値がメモリに記憶されている。
コンテンツデータ送受信部36は、転送コンテンツ受信部361と、コンテンツ配信部362と、を含んで構成される。
転送コンテンツ受信部361は、コンテンツサーバ20により配信されるマルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30から、マルチメディアコンテンツの転送を受ける。なお、当該他の無線LAN装置30は、直接コンテンツサーバ20からマルチメディアコンテンツを受信してもよいし、別の無線LAN装置30を経由してマルチメディアコンテンツを受信してもよい。
コンテンツ配信部362は、データ送受信部32を介して、マルチメディアコンテンツを利用者端末10に配信する。配信方式としては、ユニキャストによる配信及びマルチキャストによる配信が存在する。
コンテンツ転送制御部37は、転送先登録部372とコンテンツ転送部373とを含んで構成される。
転送先登録部372は、転送要求受信部388が他の無線LAN装置30から所定のマルチメディアコンテンツの転送要求を受信した際に、当該所定のマルチメディアコンテンツの転送先となる他の無線LAN装置30についての情報を転送先DB39に登録する。
コンテンツ転送部373は、転送先DB39で管理されている情報に基づいて、受信したマルチメディアコンテンツを転送する。具体的には、コンテンツ転送部373は、コンテンツデータ送受信部36で受信されるマルチメディアコンテンツを監視し、受信したマルチメディアコンテンツが転送先DB39に登録されていた場合は、登録内容に従って、受信されたマルチメディアコンテンツを他の無線LAN装置30に対して転送する。
(コンテンツ配信処理)
次に、図5に示すフローチャートを参照して、利用者が利用者端末10を用いて配信を要求したマルチメディアコンテンツを配信する際のコンテンツ配信処理を説明する。ここでは、他の無線LAN装置30が、利用者から配信要求のあったマルチメディアコンテンツを受信していない場合について説明する。
無線LAN装置30の転送経路制御部38の配信要求受付部383は、利用者端末10からマルチメディアコンテンツの配信要求を受け付ける。
転送経路制御部38の受信装置判定部384は、利用者が要求するマルチメディアコンテンツを、他の無線LAN装置30が受信しているか否かを検索する(ステップ401)。
検索の結果、他の無線LAN装置30において利用者が要求するマルチメディアコンテンツが受信されていないことが判明した場合、無線LAN装置30は、直接コンテンツサーバ20に対してデータ配信の要求を送信する(ステップ402)。
データ配信の要求を送信した結果、コンテンツデータ送受信部36は、コンテンツサーバ20からマルチメディアコンテンツを受信する。コンテンツ配信部362は、受信したマルチメディアコンテンツを利用者端末10に配信する(ステップ403)。
受信状況通知部387は、自装置30が受信しているマルチメディアコンテンツについての情報を、他の無線LAN装置30に対して配信する(ステップ404)。
他の無線LAN装置30の他装置状況取得部381は、無線LAN装置30から送信された情報を取得する。接続先登録部382は、取得した情報に基づいて、マルチメディアコンテンツを受信及び配信している無線LAN装置30の装置名やマルチメディアコンテンツ名を接続先DB31に登録する(ステップ405)。
(コンテンツ配信処理の動作例)
次に、図6を参照して、上述したコンテンツ配信処理の動作例を説明する。この動作例では、公衆無線LANエリアE1をカバーする無線LAN装置30aと、公衆無線LANエリアE2をカバーする無線LAN装置30bと、公衆無線LANエリアE3をカバーする無線LAN装置30cと、が存在し、コンテンツサーバ20が保有するマルチメディアコンテンツ(番組)数は、コンテンツC1とコンテンツC2との2つであるものとする。また、公衆無線LANエリアE1内の利用者がコンテンツC2を希望するものとする。
まず、利用者は、利用者端末10aを操作して、任意のコンテンツサーバ20が保有するコンテンツC2を選択し、視聴要求を行う。このコンテンツサーバ20への接続や、マルチメディアコンテンツの選択方法には、検索エンジン等から検索する方法に加えて、利用者が既知の情報を基に接続する方法などがある。
無線LAN装置30aの配信要求受付部383は、公衆無線LANエリアE1内の利用者が所持する利用者端末10aからコンテンツC2の配信要求を受信する。
受信装置判定部384は、配信要求を受けたコンテンツC2を受信又は配信している装置が存在するか否かを確認するために接続先DB31を検索する(ステップS1)。この時点での接続先DB31には、コンテンツC2を配信している装置としてコンテンツサーバ20のみが登録されているため、無線LAN装置30aは、コンテンツサーバ20にコンテンツC2の配信要求を送信する(ステップS2)。なお、無線LAN装置30aは、コンテンツサーバ20に対してコンテンツC2の配信を要求する際に、コンテンツC2を配信する際に用いられる情報、例えば、RTP(Real-time Transport Protocol)等のストリーミング転送用プロトコルに用いる情報も合わせて送信する。
無線LAN装置30aから配信要求を受信したコンテンツサーバ20は、無線LAN装置30aに対してコンテンツC2を配信する(ステップS3)。
無線LAN装置30aのコンテンツデータ送受信部36はコンテンツサーバ20からコンテンツを受信する。コンテンツデータ送受信部36のコンテンツ配信部362は、無線装置35を介して、コンテンツC2を利用者端末10aに送信する。さらに、コンテンツサーバ20からコンテンツC2を受信したことを検知したコンテンツ転送制御部37は、転送経路制御部38にその旨の情報を送信する。
転送経路制御部38の受信状況通知部387は、公衆無線LANエリアE2をカバーする無線LAN装置30bと、公衆無線LANエリアE3をカバーする無線LAN装置30cとに対して、自装置30aがコンテンツC2を受信している旨を示す受信状況情報を送信する(ステップS4)。
無線LAN装置30aから受信状況情報を受信した無線LAN装置30b,30cの接続先登録部382は、自装置30内の接続先DB31に「接続先」“E1”及び「コンテンツ番号」“2”を登録する(ステップS5)。
このように、無線LAN装置30b,30cは、無線LAN装置30aからの通知を受けて、コンテンツC2を受信している無線LAN装置30aについての情報を接続先DB31に登録するため、接続先DB31に基づいて無線LAN装置30aがコンテンツC2を受信していることを正確に把握することができ、無線LAN装置30aに対してコンテンツC2の転送要求を容易に行うことができる。
なお、上述した動作例は一例に過ぎず、コンテンツサーバ20が保有するマルチメディアコンテンツ数については2つに限るものではない。さらに、公衆無線LANエリアE1の利用者がコンテンツ配信を希望しているものとしたが、公衆無線LANエリアE2,E3内の利用者がコンテンツ配信を希望していてもよい。
また、後述するように、無線LAN装置30aは、利用者端末10aに対してユニキャストでコンテンツを送信する以外にも、マルチキャストにより公衆無線LANエリアE1内の利用者端末10全部に対してコンテンツを配信することも可能である。
(コンテンツ転送処理)
次に、図7に示すフローチャートを参照して、無線LAN装置30が、利用者が配信を希望するマルチメディアコンテンツを受信している他の無線LAN装置30に対してマルチメディアコンテンツの転送要求を行った場合のコンテンツ転送処理について説明する。
図5に示すステップ401における処理と同様に、無線LAN装置30の受信装置判定部384は、接続先DB31を参照して、利用者が要求するマルチメディアコンテンツが他の無線LAN装置30で受信されているか否かを検索する(ステップ601)。
検索の結果、他の無線LAN装置30が、利用者が要求するマルチメディアコンテンツを受信していることを発見した場合、転送要求送信部386は、その無線LAN装置30に対してマルチメディアコンテンツの転送要求を送信する(ステップ602)。
他の無線LAN装置30の転送要求受信部388は転送要求を受信する。転送可否判定部389は、転送先DB39を参照して、自装置30が現在いくつの無線LAN装置30に対してコンテンツの転送を行っているかを確認し、転送が可能か否かを判定する。転送可否判定部389は、現在の転送数に基づいて、転送要求元にコンテンツの転送が可能である場合には転送を承諾(転送受託)することに決定し、転送が不可能である場合には転送を承諾しないことに決定する。転送可否判定部389は、当該決定内容を無線LAN装置30に応答する(ステップ603)。転送を承諾した場合には、転送先登録部372は転送先DB39に転送先についての情報を登録する(ステップ604)。
最後に、コンテンツ転送部363は、転送要求元の無線LAN装置30に対して、要求されているマルチメディアコンテンツを転送する(ステップ605)。
(コンテンツ転送処理の動作例)
次に、図8を参照して、上述したコンテンツ転送処理の動作例について説明する。ここでは、公衆無線LANエリアE1の無線LAN装置30aは、既にコンテンツサーバ20からコンテンツC2を受信している状態であるものとする。また、無線LAN装置30aのメモリには、公衆無線LANエリアE1の転送許容数“3”があらかじめ記憶されており、無線LAN装置30aは他の無線LAN装置30にコンテンツの転送を行っていないものとする。また、無線LAN装置30bの接続先DB31には、図3に示す情報が記憶されているものとする。
公衆無線LANエリアE2内の利用者は、利用者が携帯している利用者端末10bを操作してコンテンツC2の受信を要求する。利用者端末10bはコンテンツC2の転送要求を無線LAN装置30bに送信する。
無線LAN装置30bの転送要求受信部388は、利用者端末10bからコンテンツC2の転送要求を受信する。受信装置判定部384は、コンテンツC2を受信又は配信している装置を、接続先DB31から検索する(ステップS11)。ここでは、受信装置判定部384は、検索によって、コンテンツC2の受信を行っている無線LAN装置30a、及び、コンテンツC2の配信を行っているコンテンツサーバ20が存在することを発見する。転送元選択部385は、これらの中からコンテンツの転送元装置を選択する。ここでは、コンテンツサーバ20及びインターネット40の負荷軽減のために、コンテンツサーバ20以外の他の無線LAN装置30を転送元装置として選択するというルールに基づいて、転送元選択部385は、無線LAN装置30aを転送元装置として選択する。転送要求送信部386は、公衆無線LANエリアE1をカバーする無線LAN装置30aに対してコンテンツC2の転送要求を行う(ステップS12)。なお、転送元装置の選択方法はこれに限るものではなく、他の方法で選択しても構わない。例えば、無線LAN装置30bは、他の全ての無線LAN装置30に転送要求を送信して、一番早くコンテンツ転送の承諾結果が得られた無線LAN装置30を転送元装置として選択してもよい。
無線LAN装置30aの転送要求受信部388は無線LAN装置30bから転送要求を受信する。転送可否判定部389は、あらかじめ定めておいた転送許容数を確認する(ステップS13)。ここでは、転送許容数は“3”であり、また、無線LAN装置30aは他の無線LAN装置30に転送を行っていないため転送数は“0”である。このことから、転送可否判定部389は、転送要求を受けたコンテンツC2を転送要求元に転送可能であると判定し、公衆無線LANエリアE2からの転送要求を承諾する。転送可否判定部389はコンテンツ転送制御部37に対して公衆無線LANエリアE2へコンテンツを転送する旨を通知する。
コンテンツ転送制御部37の転送先登録部372は通知を受けると、公衆無線LANエリアE2をカバーする無線LAN装置30bに対してコンテンツC2を転送する旨を示す情報(「転送先」“E2”、「コンテンツ番号」“2”)を転送先DB39に登録する(ステップS14)。
登録処理完了後、コンテンツ転送部373は、公衆無線LANエリアE2をカバーする無線LAN装置30bに対して、転送要求を承諾した旨の情報及び転送に必要な情報を送信し(ステップS15)、コンテンツC2の転送を行う。
このように、無線LAN装置30bは、コンテンツサーバ20から直接マルチメディアコンテンツの配信を受けなくても、無線LAN装置30aからマルチメディアコンテンツの転送を受けることができるため、コンテンツサーバ20やインターネット40の負荷を軽減することができ、マルチメディアコンテンツのようなデータ量の多いコンテンツであっても効率的な配信を行うことができる。
以上で説明したように、放送型コンテンツ配信等、マルチメディアコンテンツのリアルタイム配信の際に、1つのコンテンツサーバ20を基点にマルチメディアコンテンツは配信されるが、コンテンツサーバ20から配信されたコンテンツを、各公衆無線LANエリアに配置されている無線LAN装置30を介して転送させることにより、各無線LAN装置30は、コンテンツサーバ20からのマルチメディアコンテンツの配信を受けている他の無線LAN装置30からもマルチメディアコンテンツの受信が可能となる。従って、任意のマルチメディアコンテンツは、コンテンツサーバ20を基点としてツリー構造で各無線LAN装置30に配信されることになる。
このため、放送型ストリーミングのようにリアルタイムにコンテンツを配信する場合や更新頻度の高いコンテンツを配信する場合であっても、コンテンツサーバ20から直接送信するデータ量を減少させることができ、その結果、コンテンツサーバ20の負荷やインターネット40の負荷を減少させることが可能になる。
(変形例)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で様々な変形が可能である。変形例としては、例えば、以下のようなものが考えられる。
(1)上述した実施形態においては、本発明に係る通信装置を無線LAN装置30に適用した場合について説明したが、これに限定されることはない。例えば、本発明に係る通信装置が移動通信網に利用される無線基地局であっても、LANを構成するルータやサーバであってもよい。また、上述した実施形態においては、コンテンツサーバ20から配信されるコンテンツはマルチメディアコンテンツであるとして説明したが、これに限定されることはなく、どのようなコンテンツであってもよい。なお、ネットワーク負荷の軽減効果が大きいのは、配信するコンテンツが、データ量の多いマルチメディアコンテンツの場合である。
(2)上述した実施形態においては、無線LAN装置30はユニキャストにより利用者端末10にコンテンツ配信を行うとして説明したが、マルチキャストによりコンテンツ配信を行うようにしてもよい。
図9には、無線LAN装置30から利用者端末10に対してコンテンツをマルチキャスト配信する場合におけるコンテンツ配信システムの構成の一例を示す。同図に示す公衆無線LANエリアEでは、容易にIPマルチキャスト配信に対応可能であるため、無線LAN装置30から利用者端末10に対してIPマルチキャストによりコンテンツ配信を行う。また、公衆無線LANエリアE同士を接続するインターネット40などの広域ネットワーク(WAN)では、マルチキャストに未対応なルータが多く存在しIPマルチキャストを利用することが困難であるため、本発明に係るコンテンツ配信技術を利用し、無線LAN装置30同士でコンテンツ転送を行う。このようなシステム構成とすることで、インターネット40と公衆無線LANエリアEとの両方のネットワークにおける負荷を軽減し、効率的なコンテンツ配信を行うことができる。
また、既存のメディア配信サーバ(図9に示す実際の配信サーバ)からコンテンツサーバ20に対してマルチメディアコンテンツを供給するようにすれば、既存のメディア配信サーバを利用することも可能となる。なお、無線LANエリアEは、有線で接続された企業内LANであってもよく、無線LAN装置30は、企業内LANに設けられたルータやプロキシサーバであってもよい。
更新頻度やデータ量の多いコンテンツを効率的にリアルタイム配信する必要がある産業に利用することができる。
本発明の実施の形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成を示す図である。 同実施の形態に係る無線LAN装置の構成を示すブロック図である。 同実施の形態に係る接続先DBのデータ構成の一例を示す図である。 同実施の形態に係る転送先DBのデータ構成の一例を示す図である。 同実施の形態に係るコンテンツ配信処理のフローチャートを示す図である。 同実施の形態に係るコンテンツ配信処理の動作例を示す図である。 同実施の形態に係るコンテンツ転送処理のフローチャートを示す図である。 同実施の形態に係るコンテンツ転送処理の動作例を示す図である。 変形例に係るコンテンツ配信システムの構成を示す図である。 従来の無線LAN装置の構成を示す図である。 従来のコンテンツ配信システムの構成を示す図である。
符号の説明
10 利用者端末
20 コンテンツサーバ
30,30a,30b,30c 無線LAN装置
31 接続先データベース(接続先DB)
32 データ送受信部
33 制御部
34 利用者情報データベース
35 無線装置
36 コンテンツデータ送受信部
37 コンテンツ転送制御部
38 転送経路制御部
39 転送先データベース
40 インターネット
302 データ送受信部
361 転送コンテンツ受信部
362 コンテンツ配信部
363 コンテンツ転送部
372 転送先登録部
373 コンテンツ転送部
381 他装置状況取得部
382 接続先登録部
383 配信要求受付部
384 受信装置判定部
385 転送元選択部
386 転送要求送信部
387 受信状況通知部
388 転送要求受信部
389 転送可否判定部
E,E1,E2,E3 公衆無線LANエリア

Claims (10)

  1. コンテンツサーバから利用者端末へのコンテンツの配信を中継する通信装置において、
    前記コンテンツサーバから配信されたコンテンツを受信している他の通信装置から、該コンテンツの転送を受ける転送コンテンツ受信手段を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 所定のコンテンツの配信要求を利用者端末から受け付ける配信要求受付手段と、
    前記配信要求受付手段により配信要求が受け付けられた前記所定のコンテンツの転送を自装置に対して行うべき転送元装置を選択する転送元選択手段と、
    前記転送元選択手段により選択された転送元装置に対して、前記所定のコンテンツの転送要求を送信する転送要求送信手段とをさらに備えることを特徴とする
    請求項1に記載の通信装置。
  3. コンテンツを受信している他の通信装置についての情報を管理する接続先データベースと、
    前記接続先データベースで管理されている情報に基づいて、前記配信要求受付手段により配信要求が受け付けられた所定のコンテンツを受信している他の通信装置が存在するか否かを判定する受信装置判定手段とをさらに備え、
    前記転送元選択手段は、
    前記受信装置判定手段により前記所定のコンテンツを受信していると判定された他の通信装置を前記転送元装置として選択することを特徴とする
    請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記転送元選択手段は、
    自装置から前記所定のコンテンツの転送要求が送信された複数の他の通信装置のうち、該コンテンツの転送要求を承諾する旨のメッセージを最も早く自装置に対して返信した他の通信装置を、前記転送元装置として選択することを特徴とする
    請求項2又は3に記載の通信装置。
  5. コンテンツの転送先についての情報を管理する転送先データベースと、
    前記転送先データベースにより管理されている情報に従って、受信したコンテンツを転送先装置に転送するコンテンツ転送手段と
    をさらに備えることを特徴とする
    請求項1から4の何れか1項に記載の通信装置。
  6. 所定のコンテンツの転送要求を他の通信装置から受信する転送要求受信手段と、
    前記転送先データベースで管理されているコンテンツの転送先の数に基づいて、前記転送要求受信手段により転送要求を受けた所定のコンテンツを自装置から転送することが可能か否かを判定する転送可否判定手段とをさらに備えることを特徴とする
    請求項5に記載の通信装置。
  7. 前記転送要求受信手段により受信した情報に基づいて、前記所定のコンテンツの転送先となる前記他の通信装置についての情報を前記転送先データベースに登録する転送先登録手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項6に記載の通信装置。
  8. コンテンツを受信した時に、自装置が該コンテンツを受信していることを他の通信装置に対して通知する受信状況通知手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項1から7の何れか1項に記載の通信装置。
  9. 自装置と前記コンテンツサーバとは広域ネットワークで接続され、
    自装置と前記利用者端末とはLAN(Local Area Network)で接続されており、
    前記転送コンテンツ受信手段により転送を受けたコンテンツを前記利用者端末に対してマルチキャスト配信するコンテンツ配信手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項1から8の何れか1項に記載の通信装置。
  10. コンテンツサーバから利用者端末へのコンテンツ配信を中継する通信装置が行うコンテンツ配信方法において、
    所定のコンテンツの配信要求を利用者端末から受け付ける配信要求受付ステップと、
    前記配信要求受付ステップにおいて配信要求が受け付けられた前記所定のコンテンツの転送を自装置に対して行うべき転送元装置を選択する転送元選択ステップと、
    前記転送元選択ステップにおいて選択された転送元装置に対して、前記所定のコンテンツの転送要求を送信する転送要求送信ステップと、
    前記転送要求送信ステップにおいて送信された転送要求に応答して、前記転送元装置から転送されてきた前記所定のコンテンツを受信する転送コンテンツ受信ステップと、
    前記転送コンテンツ受信ステップにおいて受信したコンテンツを前記利用者端末に配信するコンテンツ配信ステップと
    を有することを特徴とするコンテンツ配信方法。
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