JP2006288369A

JP2006288369A - 新鮮な土付き野菜及びその土壌栽培方法。

Info

Publication number: JP2006288369A
Application number: JP2005140329A
Authority: JP
Inventors: Yasumasa Tsukuda; 康正佃; Makoto Obara; 真小原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2005-04-11
Filing date: 2005-04-11
Publication date: 2006-10-26

Abstract

【課題】無農薬土壌が容易に造れて、無農薬栽培が容易にできること。従来、以上の野菜栽培の採算性を向上させること。そして、消費者に賞味期限が長く栄養のある、新鮮な土付き野菜及びその土壌栽培方法提供することを目的にしている。
【解決手段】無農薬土壌を少量で有効に栽培できる土壌栽培用トレーを開発して、細かい粒子の土壌深さ４ｃｍ以下で野菜を栽培して、底部の防根透水シートで直根を曲げ直根の成長を止めさせて、直根の長さ４ｃｍ以下で野菜を生育させ直根から細根を無数に出させてトレーの底部で隣接する野菜の細根と交差させるように野菜と土壌と細根を一体化する栽培を特徴とする野菜の土壌栽培方法にある。
【選択図】図１

Description

この発明は野菜の土壌栽培方法に関するものである。
｛背景技術｝

土付き野菜及びその土壌栽培方法はない。
｛発明の開示｝
｛発明が解決しようとする課題｝

野菜の食品成分が減少している。化学技術庁の食品成分分析調査によると昭和２６年と平成１３年の比較で一例をあげると、ほうれん草１００ｇ中ビタミンＡは昭和２６年には８０００ｍｇあったものが、平成１３年には７００ｍｇに減少している。ビタミンＣは昭和２６年には１５０ｍｇあったものが、平成１３年には６０ｍｇに減少している。鉄分は昭和２６年には１３ｍｇあったものが、平成１３年には２ｍｇに減少している。それは全て土壌に原因がある。土壌には乳酸菌や酵素菌など野菜の養分となる、多くの有用菌が含まれていたが、危険な農薬や、化学肥料の使用で激減してしまった。大地から養分が無くなれば、野菜の栄養も当然減ってしまう。そこで昭和２６年当時の無農薬土壌が容易に造れて、無農薬栽培が容易にできること。従来の畑作以上の野菜栽培の採算性を向上させること。そして、消費者に賞味期限が長く栄養のある、新鮮な土付き野菜及びその土壌栽培方法を提供することを目的にしている。
｛課題を解決するための手段｝

野菜が望んでいる土壌条件とは、常に適当な水と適当な空気が土壌中に存在することである。このような適当な環境条件を人為的につくることは容易なことではない。それを実現させるのが、堆肥のような有機物とそれを利用する微生物の働きであり、その一つが土壌を団粒構造にする能力で、細かい土壌の粒子を集めて団粒を造り、その中に水を蓄え、団粒と団粒の間の大きな空間には十分な空気を蓄える。このような理由で完熟堆肥を中心とした無農薬土壌をつくり無農薬土壌栽培をする。無農薬土壌栽培を容易にするには、無農薬土壌を小量で有効に栽培できるトレーによる栽培に到達した。育苗用トレーはあるが、野菜を植え付け、生育させ、取り入れ、出荷まで使用する、持ち運びができて、土壌が少量で有効に栽培できる底の浅い土壌栽培用トレーを開発する。持ち運びできるトレーの底部に防根透水シートと親水性不織布及び不織布支持具を設けたことを特徴とする土壌栽培用トレー。で栽培すると、防根透水シートは細根の進入を防止すると同時に根水分離性を備えて、細根を傷めないで細根が気持ち良く伸びる、土中のセン虫などの侵入を防ぐことができる。親水性不織布は底面で均一水分を蓄えるので生育の揃いがよい等の長所がある。トレーの材質は植物プラスチックが望ましいが限定はしない。持ち運びができて、土壌が少量で軽く効率よく栽培できるトレーの深さ２〜４ｃｍを特長としている。微生物の働きを助ける、細かい土壌の粒子を深さ４ｃｍ以下で野菜を栽培して、底部で直根を曲げて直根の成長を止めさせて、直根の長さ４ｃｍ以下で野菜を生育させ細根を無数に出させて、底部で隣接する野菜の細根と交差するように、野菜と土壌と細根を一体化する栽培を特徴とする野菜の土壌栽培方法にある。土壌は４〜８メッシュの篩いで選別して、細かい土壌の粒子をトレーの底面から１．５〜４ｃｍの量にするのが最適である。１．５ｃｍ以下では土壌４の管理等がむつかしい。また、４ｃｍ以上はトレーに入れる土壌の量を最小限で栽培する及び土壌の重量を軽くして作業の効率化する、の支障になる。野菜の直根は、例えば、ほうれん草で説明すると、従来の栽培では直根の長さが６〜１５ｃｍであるが，本発明で栽培した、ほうれん草は直根が２〜４ｃｍで直根は底部で曲げて成長を止めて、細根が無数に出て横に伸びて広がり隣接する株の細根とトレーの底部で交差して網状させる。土壌の深さ４ｃｍ以下で良質の野菜を土壌栽培するには、堆肥を中心とした無農薬土壌づくりと微生物の働きで土壌を団粒構造にする、細かい土壌の粒子で野菜を栽培することが必要である。新鮮な土付き野菜を消費者に届けることは、野菜の賞味期限を２〜５倍以上にして栄養も落ちない。土壌栽培用トレーに種又は苗を１〜６ｃｍ以内の間隔で野菜を植え付け生育させることを特徴とする野菜の土壌栽培方法にある。６ｃｍ以内の間隔は土壌栽培用トレーに、野菜を最大限植付けることで増産と採算性を向上させるためで従来の畑栽培の約３〜４倍の株数を植え付けできる。取り入れも、野菜と土壌と細根を一体化した野菜の株周囲の細根をカットして取り入れすることを特徴とした取り入れ方法にある。底部に防根透水シートを設けてあり簡単にはがせる。根と土の部分を紙で包み、袋に詰めて出荷する。また、横長の袋状の物に種又は苗を植え付ける穴を設け、袋状の物に土壌を包み、穴に野菜を植え付け生育させることを特徴とする土壌栽培方法。は野菜の土壌と根を包んだ袋状の物を取れ入れする。横長に袋状で土壌と根で繋がっている野菜を、適当な本数に袋状をカットして、土壌と根の部分を紙で包み、袋に詰めて出荷する。新鮮な土付きで賞味期限の長い栄養のある野菜を消費者に届けられる。横長の袋状の物は袋も含む。袋状の物は細根が通る隙間があることが望ましいが限定はしない。材質は土にかえる綿，麻、植物プラスチック等が望ましいが限定しない。横長の長さは限定しない、大きさは高さ４ｃｍ幅４ｃｍ以下が望ましいが限定はしない。
｛発明の効果｝

１）トレーで栽培は、無農薬土壌が少なく有効に栽培できる。農薬栽培の環境が容易にできる。また、土壌を効率よく使えること。
２）人と環境にやさしい栽培方法で消費者に安全、安心な、栄養のある無農薬野菜を供給できること。
３）土付き野菜は土嬢検査で正確な無農薬の有機栽培判定ができること。
４）農機具を使うことなく、同面積で従来の畑作での３〜４倍の株数が植えられ野菜栽培の採算性を向上させることができる。
５）底面を防根透水シートと親水性不織布にすることで、根の侵入を防止する根水分離性を備えること、根で細根をはがし易くすること。細根を傷めないこと、土中のセン虫などの侵入も防ぐこと。底面から均一に給水するので生育の揃いがよいこと。
６）栽培、取れ入れをトレーの移動することで楽な姿勢で作業できること。
７）新鮮な土付き野菜で賞味期限を従来の２〜５倍になり栄養が落ちないこと。
８）トレーの棚を複数段作ることで、狭い場所で野菜の栽培面積を増やせること。
９）荒地でも軒先、マンションのベランダでもトレーによる野菜の栽培及び作業ができること。
１０）温度、光、水、空気、肥料等の管理をすれば野菜工場ができること。
｛発明を実施するための最良の形態｝

本発明を実施するための最良の形態を図１により具体的に説明する。
新鮮な土付き野菜及びその土壌栽培方法。はまず土壌４づくりで、野菜１が望んでいる土壌条件とは、常に適当な水と適当な空気が土壌中に存在すること満たすことである。このような適当な環境条件を人為的につくることは容易なことではない。それを実現させるのが、堆肥のような有機物とそれを利用する微生物の働きであり、その一つが土壌４を団粒構造にする能力で、細かい土壌４の粒子を集めて団粒を造り、その中に水を蓄え，団粒と団粒の間の大きな空間には十分な空気をたくわえる。この大きな空間は、降雨などによって士壌水分が高まったときに、過剰な水分を団粒と団粒の間隔を通し排除してしまう。このような土壌４の構造は野菜１の細根３にとっても必要な環境条件である。このような理由で完熟堆肥を中心とした無農薬土壌４をつくり無農薬土壌栽培をする。その土壌４はミミズを飼って判定する。無農薬土壌栽培を容易にするには、無農薬土壌４が小量で有効に栽培できるトレー５による栽培に到達した。野菜１を植え付け、生育させ、取り入れ、出荷まで使用する、持ち運びできて土壌４が少量で軽く効率よく栽培できる底の浅い土壌栽培用トレー５を開発する。四角形をしているトレー５の外枠５−１の一角を取り外せる枠５−２にすること、底部に防根透水シート６と親水性不織布７及び不織布支持具５−３を設けることを特徴とする土壌栽培用トレー５。で栽培すると防根透水シートで細根３の進入を防止する根水分離性を備えて、細根３を傷めないで細根３がのびる、土中のセン虫などの進入を防ぐことができる。親水性不織布は底面で均一に水分を蓄えるので生育の揃いがよい等の長所がある。野菜の取り入れは、取り外せる枠５−２を外して、底部の防根透水シート６を引き出すことで野菜１と土壌４及び細根３をトレー５の外に取り出すことができる。トレー５の外に取り出すことで取り入れ作業の効率を上げられる。底部の防根透水シート７は簡単にはがせる。トレー５の材質は植物プラスチックが望ましいが限定はしない。大きさは持ち運びできる、深さ２〜４ｃｍを特長としている。微生物の働きを助ける、細かい土壌４の粒子を土壌４深さ４ｃｍ以下で野菜１を栽培して、底部で直根２を曲げ直根２の成長を止めさせて、直根２の長さ４ｃｍ以下で野菜を生育させ細根３を無数に出させて、底部で隣接する野菜１の細根３と交差させるように、野菜と土壌と細根を一体化する栽培を特徴とする野菜１の土壌栽培方法にある。土壌４は４〜８メッシュの篩いで選別して細かい土壌４の粒子をトレー５の底面から１．５〜４ｃｍの量にするのが最適である。１．５ｃｍ以下では土壌４の管理等がむつかしい。また、４ｃｍ以上はトレー５に入れる土壌４の量を最小限で栽培する及び土壌４の重量を軽くして作業の効率化する、の支障になる。野菜１の直根２は例えば、ほうれん草で説明すると、従来の栽培では直根２の長さが６〜１５ｃｍであるが、本発明で栽培した、ほうれん草の直根２は２〜４ｃｍ以下で直根２は底部で曲げて直根２の成長を止めて、細根３が無数に出させ横に伸び広がり隣接する株の細根３とトレー５の底部で交差して網状にさせる。土壌４の深さ４ｃｍ以下で良質の野菜１を土壌栽培するには、堆肥を中心とした無農薬土壌４づくりと、微生物の働きで土壌４を団粒構造にする、細かい土壌の粒子で野菜を栽培することが必要である。新鮮な土付き野菜１を消費者に届けることは野菜１の賞味期限を２〜５倍以上のばすことになり栄養も落ちない。土壌栽培用トレー５に種又は苗を直列は１〜４ｃｍの間隔で、並列は３〜６ｃｍの間隔で植え付け生育させることを特徴とする野菜１の土壌栽培方法にある。６ｃｍ以内の間隔は土壌栽培用トレー５に、野菜を最大限植え付けることで増産と採算性を向上させるためで従来の畑栽培は１ｍ^２当たり１００〜１５０株が標準であるが４００〜６００株植え付けできる。密集させて栽培することで最近需要の増えている柔らかく灰汁の少ないサラダ用野菜１の栽培ができる長所がある。取り入れは図１の通り、野菜１と土壌４と細根３が一体化した野菜１の株周囲の細根３をハサミ、ナイフ等でカットして取り入れすることを特徴としている。細根３と土嬢４の部分を紙で包み、ビニール袋に入れて出荷する。更に、紙の外側をアルミ箔で覆い鮮度保持液を噴霧してビニール袋に入れて出荷すれぱ消費者のもとで新しい葉が生えてくる鑑賞用野菜にもなる。
｛実施例｝
｛実施例１｝

３３×６６ｃｍの四角形をしているトレー５の外枠５−１の一角を取り外せる枠５−２にすること、底部に防根透水シート６と親水性不織布７及び不織布支持具を設けることを特徴とする土壌栽培用トレー５に完塾堆肥を中心とした無農薬土壌４を６メッシュの篩いに掛けて細かい土壌の粒子を選別して、底面（防根透水シート）より約２ｃｍ、（土壌４リットル）入れてジョロで全体に水をまき、１時間ほど置いてから少し芽の出た、ほうれん草の種を直列に３ｃｍの間隔で１粒づつ２０粒植付け、並列に５ｃｍ間隔で６通り計１２０粒植付けした。その上を土で覆いトンネルハウスの中に入れて栽培３日目に二葉が出た。１２日目に本葉が出たときＥＭボカシ肥料を施し、３０日目にもう一度ＥＭボカシ肥料を施す、かん水は防虫予防もかねてＥＭ−５の１０００倍液を施す、底部の防根透水シート６で直根２を曲げ直根２の成長を止め直根の長さ２ｃｍで生育させて細根３を無数に生えさせて、根水分離性で細根３を傷めずに広げて伸ばし隣接する株の細根３と交差し網状にさせた。土中のセン虫などの侵入を防ぎ、親水性不織布７は底面で均一に水分を蓄えるので生育の揃いがよい。４５日で草丈１８ｃｍ本葉６〜８枚になり、取り入れは、取り外せる枠５−２をはずして、底部の防根透水シート６を引き出して、野菜１と土壌４及び細根３をトレー５の外に取り出して防根透水シート６をはがして、野菜１と土壌４及び細根３が一体化した５株の周囲をハサミでカットして、図１の通りの品を２４個つくり取り入れした。細根３と土嬢４の部分にトレハロース５％液を噴霧して紙とアルミ箔で包みビニール袋に入れて２４袋の商品を出荷した。従来は店頭でほうれん草は１〜２日の賞味期限であるが途中水分補給して、１週間以上新鮮さを保った。
｛産業上の利用可能性｝

有機堆肥づくり、無農薬土壌づくり、ミミズの養殖、土壌栽培用トレー製作等の産業の過程を経て、新鮮な土付き野菜及びその栽培方法は、消費者の望んでいる新鮮で栄養ある野菜の提供ができると同時に、消費者がより満足する商品やサービスを提供しようと、本物志向、安全志向が高まる中、原料の産地や栽培方法にこだわる加工業者、外食、中食業者の台頭で産業上の利用可能性は充分である。また、この土壌栽培方法で温度、光、水、空気、肥料等の管理をする、野菜工場の建設が可能である。

｛図１｝本発明の、新鮮な土付き野菜及びその栽培方法の野菜の取り入れ、正面図、側面図、断面図、土壌栽培用トレー、平面図、断面図である。

符号の説明

１）野菜２）直根３）細根
４）土壌５）トレー
５−１）外枠５−２）取り外せる枠５−３）不織布支持具
６）防根透水シート７）親水性不織布

Claims

持ち運びできるトレーの底部に防根透水シートと親水性不織布及び不織布支持具を設けたことを特徴とする土壌栽培用トレー。
細かい土壌の粒子を深さ４ｃｍ以下で野菜を栽培して、底部で直根を曲げ直根の成長を止めさせて、直根の長さ４ｃｍ以下で野菜を生育させ細根を無数に出させて、底部で隣接する野菜の細根と交差させるように、野菜と土壌と細根を一体化する栽培を特徴とする野菜の土嬢栽培方法。
請求項２の野菜の土壌栽培方法で、土壌栽培用トレーに種又は苗を１〜６ｃｍ以内の間隔で野菜を植え付け生育させることを特徴とする野菜の土壌栽方法。
野菜と土壌と細根を一体化した野菜の株周囲の細根をカットして取り入れすることを特徴とする野菜の取り入れ方法。
横長の袋状の物に種又は苗を植え付ける穴を設け、袋状の物に土壌を包み、穴に野菜を植え付け生育させることを特徴とする土壌栽培方法。
請求項２．３．４．５の野菜の土壌栽培に用いる土壌栽培用トレー。