JP2006286747A - 位置合わせ方法、その装置、プロセス制御装置およびプログラム - Google Patents

位置合わせ方法、その装置、プロセス制御装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】合わせ誤差の計測箇所間の非計測領域を含めたパターン領域全体で合わせ精度を最適化する。
【解決手段】位置を合わせるパターン領域の合わせずれ量を表す誤差関数F(x,y)を作成する(S1,S2)。つぎに、誤差関数F(x,y)の絶対値を積分することにより得られる値Sが最小となるような当該誤差関数の補正係数f0を求め(S3)、複数の位置合わせ箇所の各座標および補正係数f0を誤差関数F(x,y)にそれぞれ代入する。これにより、位置合わせ箇所ごとの目標とする合わせずれ量(目標値)を算出する(S4)。その後、位置合わせ箇所ごとに目標値が得られるように下地層のパターンに対してアライメント層のパターンの位置を合わせて、露光を行う(S5)。
【選択図】図7

Description

本発明は、被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせ方法、その装置、プロセス制御装置およびプログラムに関するものである。
半導体デバイスの製造において用いられる露光装置として、フォトマスク(レチクル等)のパターンをウェハの局所領域に投影露光し、露光し終えたらウェハを一定距離だけステッピングさせた後、さらに露光を行うステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(ステッパ)が主流である。また、照明領域をスリット状に限定して走査と露光を繰り返すスキャン方式の露光装置(スキャナ)も用いられている。これらの露光装置における一回の露光を「ショット(露光)」、そのウェハ上の露光領域を「ショット領域」と称する。
半導体デバイスの製造に代表される用途に使用されるリソグラフィにおいては、一般的に、ウェハに既に形成されている下地層に対し、合わせようとする層(以下、アライメント層という)のパターンの位置決めを、いわゆるエンハンスド・グローバル・アライメント(EGA)を用いて行っている(たとえば特許文献1参照)。
いわゆるダイバイダイ・アライメントにおいては、個々のショット領域(またはチップ)ごとに位置ずれを計測して、それが所定の許容範囲内に入るようにアライメント補正する。
これに対して、EGAを含むグローバル・アライメントでは、たとえば、ウェハ全体の4隅、または、これに中央を加えた合計5箇所といった数箇所(所定数のショットまたはチップ)で位置ずれを計測し、その計測値を数値処理してアライメント補正量を決定する。このためグローバル・アライメントは、ダイバイダイ・アライメントに比べてスループットが格段に高い。このことは、グローバル・アライメントが、より多く用いられる主な理由の一つである。
特許文献1によれば、各ショット領域におけるパターンの位置合わせ誤差(アドレス誤差)は、ウェハの回転誤差(ローテーション)、ウェハステージ送りのx方向とy方向が正確に直交していないことによる直交度誤差、ウェハのx方向とy方向の線形伸縮(スケーリング)、x方向とy方向の位置ずれ(オフセット)の4つの要因により生じる。そして、この特許文献1の記載によれば、アドレス誤差は、実際の測定値と位置決めすべき位置との差分であり、さらにそれは、設計位置座標の係数(変換行列)AとオフセットOとにより表される。特許文献1に記載の方法では、このアドレス誤差が最小二乗誤差をとるときに、当該アドレス誤差を最小にする誤差パラメータ、すなわち変換行列AとオフセットOとを求めている。つまり、求める誤差パラメータの条件として、アドレス誤差を最小にすることが記述されている。一般に、上記4つの要因が全てゼロになったときアドレス誤差が最小になることから、これを理想として、その理想に一番近い状態が実現できる誤差パラメータを算出することを位置合わせ制御の目標にしている。
特開昭61−44429号公報
ショット領域内の合わせ精度の誤差要因として、レチクル自体の歪み、レンズ加工面の歪み、スキャナの同期精度、照明光学条件の差など、様々なものが存在する。それらの誤差要因はショット内位置が異なると変化し、その変化の傾向は複雑である。つまり、個々の誤差要因は固有の誤差関数にしたがって露光面内で変化し、それらが重畳して合わせ精度の誤差を発生させていることから、高次の誤差成分を含むと考えられる。
しかし、通常のグローバル・アライメントにおいては、ショット面内の測定が数箇所(典型的には4隅)であり、それらの箇所における合わせ精度評価マークを用いて誤差測定を行っている。このためグローバル・アライメントにおいては高次の誤差成分の詳細を把握することができず、4隅の測定点で位置合わせが十分でも、その間の非計測領域で位置合わせが十分であるとは限らない。つまり、合わせ精度評価マークの合わせずれをゼロに追い込めたとしても、必ずしも非計測領域も含めたパターン領域全体の合わせ精度を最適化していることにはなっていない。
本発明が解決しようとする課題は、スループットを重視し数箇所の計測を行うグローバル・アライメントでは、合わせ誤差の計測箇所間の非計測領域を含めたパターン領域全体で合わせ精度の最適化ができていないことである。
本発明に係る位置合わせ方法は、被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を合わせる方法であって、前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成するステップと、前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求めるステップと、複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求めるステップと、前記位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量が得られるように、前記下地層のパターンに対して前記アライメント層のパターンの位置を合わせるステップと、を含む。
本発明に係る位置合わせ装置は、被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を複数の箇所で合わせるものであって、前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成する誤差関数作成部と、前記誤差関数に基づいて位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求める目標設定部と、前記目標設定部により設定した前記目標とする合わせずれ量が各位置合わせ箇所で得られるように、前記下地層のパターンに対して前記アライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせ部と、を有する。
本発明に係るプロセス制御装置は、露光を含む半導体プロセスの制御を行うものであって、露光装置および重ね合わせ測定装置にケーブルまたはネットワークを介して接続されている処理装置を有し、前記処理装置は、位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成し、前記誤差関数に基づいて位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求め、前記重ね合わせ測定装置が計測した前記被処理基板と同じ条件で他の被処理基板を露光する際に、前記位置合わせ箇所ごとに前記目標とする合わせずれ量を前記露光装置に出力する。
好適に、前記処理装置は、前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求め、複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに前記目標とする合わせずれ量を求める。
好適に、前記処理装置は、露光装置または露光条件の変更ごとに前記誤差関数を新たに作成し、前記位置合わせ箇所ごとの目標とする合わせずれ量を更新する。
本発明に係るプログラムは、被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせで目標を設定するためのものであって、前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成する手順と、前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求める手順と、複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求める手順と、をコンピュータまたはコンピュータベースの処理装置に実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、スループットを重視し数箇所の計測を行うグローバル・アライメント等において、合わせ誤差の計測箇所間の非計測領域を含めたパターン領域全体で合わせ精度の最適化が可能である。そのため、本発明をデバイス製造に適用すれば、その被処理基板全体でデバイスの歩留まりが向上する。
以下、本発明の実施の形態を、半導体デバイス製造の露光に関するプロセス制御を行う場合を例として図面を参照しつつ説明する。
よく知られているように、半導体デバイスの製造においては、被処理基板としてのウェハ上にレジスト等の感光層を形成し、それにパターンを転写する露光、感光層を解像する現像等を含むリソグラフィの工程を有する。このリソグラフィ工程と、他の処理工程、たとえばイオン注入、エッチングなどの工程とを組み合わせた一連の工程を何度も繰り返すことによって、半導体デバイスが製造される。
各露光においては、ウェハ上に既にパターンが形成されている下地層上に感光層を塗布し、つぎに形成する層(アライメント層)のパターンを当該感光層に転写する。このパターン転写では、下地層のパターンに対して、アライメント層のパターンが形成されているフォトマスク(以下、アライメントマスクという)を相対的に位置合わせした後、アライメントマスクを通して光を照射することによりパターン転写を行う。位置合わせ可能な下地層が複数存在する場合は、精度よく検出可能で、より高い位置合わせ精度が要求される一の下地層に対して、アライメントマスクを精度よく位置合わせする必要がある。
位置合わせに関する露光装置起因の誤差は、露光装置の周辺環境の変化や部材の劣化等で経時変化する。このため、半導体デバイスの生産ラインでは、露光装置などの定期点検後に、その装置の変動を把握し、変動に適合した露光量等の照明光学条件を見直す必要がある。また、照明光学条件の変更、露光時位置合わせ対象(下地層とアライメント層との組み合わせ)の変更ごとに位置合わせの目標を含む露光パラメータ等の照明光学条件を最適化する必要がある。その一方、ウェハ製造はロット単位で管理され、過去のロット処理履歴の結果から、そのロットに最適な露光パラメータ等をできるだけ速やかに露光装置にフィードバックする必要がある。
以上の要請から、本実施の形態においては、いわゆるAPC(Advanced Process Control)という管理方法を適用する。
図1に、本実施の形態に係るプロセス制御装置(APC装置)の概略的な構成を示す。
図解したプロセス制御装置1は、露光装置(Exp.)2、重ね合わせ測定装置3、データベース(D.B.)4、および、処理装置としてのコンピュータ(COM.)5を有する。露光装置2は1台でもよいが、ここでは要求される解像度、処理能力などに応じて複数台の露光装置が設けられている。
これらの各装置はケーブルまたはネットワークにより相互に接続され、コンピュータ5により制御されて露光に関する処理およびプロセス制御を全体として実行する。なお、図1においてレジスト塗布や現像等を行うコータデベロッパは省略しているが、コータデベロッパもコンピュータ5により制御される装置として設けてもよい。また、データベース4は、コンピュータ5内の記憶手段として設けてもよい。
コンピュータ5は、露光装置2が下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置(アライメントマスクの位置)を複数の箇所で合わせる際に用い、位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数F(x,y)を作成する誤差関数作成部51を有する。また、コンピュータ5は、この誤差関数F(x,y)に基づいて位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量(以下、単に「目標値」という)Ftを求める目標設定部52を有する。
本例において、これらの誤差関数作成部51および目標設定部52の機能は、コンピュータ5内に書き換え可能に格納され、あるいは、外部から記憶媒体としてコンピュータ5に入力されるプログラムの手順として記述されている。
この誤差関数F(x,y)および/または目標値Ftは、アライメント層とアライメントターゲットである下地層との組み合わせ、および、使用する露光装置2ごとに上記コンピュータ5によって作成され、識別可能にデータベース4にテーブルとして格納されている。また、アライメント層と下地層との組み合わせや露光装置2が同じ場合でも、ロットが違えば異なる誤差関数F(x,y)および/または目標値Ftを設定してもよい。さらに、装置(とくに露光装置2)のメンテナンスがある度に、誤差関数F(x,y)および/または目標値Ftをデータベース4のテーブルにおいて識別可能に新たに設定するか、既存のテーブルを修正して用いてもよい。
図2に、露光装置2の一般的な構成を示す。
露光装置2は、いわゆるステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(ステッパ)、照明領域をスリット状に限定して走査と露光を繰り返すスキャン方式の露光装置(スキャナ)のいずれであってもよい。
図解した露光装置2は、レチクル等のフォトマスクMを保持する機構(不図示)、ウェハWを保持するステージ21、照明光学系22、投影光学系23、および、フォトマスクMとウェハWの相対的な位置を制御する位置合わせ部24を備える。本実施の形態で「照明光学条件」というときに、照明光学系22の条件、投影光学系23の条件をすべて含む。
なお、詳細な図解を省略しているが、位置合わせ部24は、ステージ21(およびフォトマスクM)を駆動するための制御機構、ウェハWに既に形成されている各層の合わせ精度評価マークを検出するための検出光の発光部および受光部を含む検出光学系を含む。位置合わせ部24には、図1に示すコンピュータ5から、位置合わせ箇所(すなわち、合わせ精度評価マーク)ごとに目標値Ftを入力する。そして、その個別の目標値Ftが全ての合わせ精度評価マークの検出において得られるように、位置合わせ部24がウェハWとフォトマスクMとの相対的位置を制御する。なお、本発明において「目標値が得られる」とは、目標値を中心としたある程度の幅を有する許容範囲内に合わせ精度を収めることをいう。
本発明では上記誤差関数F(x,y)として、マスク誤差関数と装置誤差関数が存在する。
マスク誤差関数は、下地層のフォトマスク(以下、下地層マスクという)とアライメントマスクで各々が持つ歪み成分に起因した相対的な合わせずれ量を表す誤差関数である。また、装置誤差関数は、下地層とアライメント層にそれぞれパターンを転写する際に用いる露光装置に起因する相対的な合わせずれ量を表す誤差関数である。
本発明ではマスク誤差関数と装置誤差関数のいずれか一方を求めてもよいが、より望ましくは、マスク誤差関数と装置誤差関数をそれぞれ求めて両者を統合することによって誤差関数F(x,y)を作成する。さらに望ましくは、装置誤差関数としては、投影光学系23(図2参照)のコマ収差に起因した装置誤差関数と、その他の装置パラメータに起因した装置誤差関数をそれぞれ作成するとよい。
以下、この最も望ましい実施の形態を前提とし、マスク誤差関数の作成、コマ収差以外の装置パラメータに起因した装置誤差関数の作成、および、コマ収差に起因した装置誤差関数の作成について順次説明する。
<マスク誤差関数の作成>
マスクの品質保証の一つとして、ショット内に5μmの十字マークを配置し光学式絶対位置測定器(たとえばNikon製の「光波6I」(製品名))で位置精度を測定する手法が知られている。この手法については、たとえば「T.Ototake, et.al.“Next generation mask coordinate measuring system” Digest Papers of Photomask Japan(1994)」に記載されている。このような手法により得られた測定データは、フォトマスクの歪みデータを表すものであり、フォトマスク出荷時に添付される。
一般的にダイシング用に設けられたスクライブラインの空き領域に十字マークを配置する。フォトマスクごとに十字マークの位置が異なるが、添付された測定データの値を二次元(x方向およびy方向のそれぞれ)でスプライン補間などの手法により補間すれば、フォトマスクのパターン領域のほぼ全域で等間隔の歪みデータを得ることができる。
この補間による等間隔の歪みデータの生成を、アライメントマスクおよび下地層マスクのそれぞれで行う。つぎに、アライメントマスクの歪みデータと、下地層マスクの歪みデータとの差をとる。たとえば、補間格子上のマスクアドレス(x,y)座標の各点において、アライメントマスクの歪みデータから下地層マスクの歪みデータを引き算する。この引き算により、十字マークの位置および形状に起因した誤差、その絶対位置測定に起因した誤差が相殺され、基準となる下地層マスクに対する当該アライメントマスクの相対的歪み成分(規定の格子座標点におけるx方向およびy方向の二次元的なパターン位置のずれ量)が抽出される。
図3に、この引き算により得られた相対的な歪み成分のマップを示す。このマップは、図中の格子点(破線の各交点)から、ドットにより示す相対的な歪みデータがどの程度変位しているかを示すものである。このマップに示された歪みが、下地層パターンにアライメント層パターンを転写する際に合わせずれの要因となる。
この相対的歪成分を、高次関数とフィッティングさせ、その一次、2次、…の各項における係数を抽出する。関数の次数は任意である。その次数が高いほど精度が高いが、余り高いと処理時間がかかる割に得られる効果が、ある程度以上の次数では大きく変わらないことから、両者の兼ね合いで適当な次数を選ぶ。この高次関数と、その係数群によりマスク誤差関数F1(x, y)を定義する。この演算は、図1に示すコンピュータ5内の誤差関数作成部51により実行され、データベース4に識別可能なテーブルとして格納される。
<コマ収差以外の装置パラメータに起因した装置誤差関数の作成>
ショット面内の合わせずれを生じさせる他の原因として、転写層とアライメント層とで露光装置が違うこと、あるいは、同じ露光装置でもメンテナンス等で露光パラメータが微妙に変化したことに起因した誤差がある。
このような装置起因の誤差要因としては、図2に示す投影光学系23のパラメータ、たとえば開口数NA、フォーカスオフセット等、装置ごとに固有なレンズ歪み、液浸露光か否かなどがある。また、機械的精度、とくにスキャンニング露光装置におけるスキャナ同期精度のミスマッチング、および、マーク位置検出精度などの違いが、ショット面内の合わせずれの原因となる。さらに、投影光学系が同じ場合でも照明光学系のパラメータ、たとえばσ値、変形照明方式(輪帯、2極、4極、クロスポールなど)が違えば照度(illumination)のミスマッチングが発生する。ここでσ値はマスクへの照明光の入射角の指標であり、その値が大きいほど入射角が大きい。
これら装置起因の誤差、その誤差を増大させるミスマッチングの程度を把握する方法は任意であるが、以下、基準マスクを用いた算出例を述べる。
基準マスクAとマスクBとを用意し、基準マスクAには合わせ精度評価マークの主尺をショット面内に格子状(たとえば1mm間隔で)に並べ、さらにアライメントマークを配置する。マスクBには、マスクAの主尺と対応する位置に合わせ精度評価マークの副尺を配置する。
合わせ精度評価マークは、ボックス・イン・ボックス、フレーム・イン・フレーム、バー・イン・バーの何れのタイプでもよい。
図4に、一例としてバー・イン・バータイプの合わせ精度評価マークを示す。外側に配置されているのがメインバー(主尺)MB1であり、その内側にサブバー(副尺)SB1が配置されている。ここで線幅の影響を排除するために、主尺MB1および副尺SB1は、それぞれ十分大きな線幅、たとえば1μm程度とすることが望ましい。
主尺が形成されている基準マスクAを用いて基準ウェハを作成する。基準ウェハを作成する方法は幾つか考えられるが、たとえば酸化膜段差を用いる。シリコンウェハに酸化膜を300nmほど形成し、その上にレジストを塗布してパターンを形成した後、レジストをマスクとして酸化膜をエッチングする。これによりレジストのパターンが下地の酸化膜に転写される。その後、レジストを剥離し、酸化膜のパターンが形成されたシリコンウェハ(基準ウェハ)を洗浄する。基準ウェハのパターンニングは、転写再現性が一番よい露光装置を用いて行うことが望ましい。
下地層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置(および/または露光条件)と、アライメント層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置(および/または露光条件)とを用いて、それぞれ、副尺が形成されているマスクBの基準ウェハに対するアライメントと露光(パターン転写)を行う。その際の露光条件、たとえば照明条件、開口数NA、σ値、フォーカスオフセット等は、ロット処理時の条件を用いる。パターン転写後の合わせ精度評価マークを、図1に示す重ね合わせ測定装置3で測定し、コンピュータ5によって基準ウェハに対する合わせずれ量をx方向、y方向のそれぞれで算出する。
その後、下地層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置(および/または露光条件)を用いて形成したウェハの合わせ精度評価マークの測定結果と、アライメント層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置(および/または露光条件)を用いて形成したウェハの合わせ精度評価マークの測定結果との差をとる。たとえば、ウェハアドレス(x,y)座標の各点において、前者のウェハのx方向測定結果から後者のウェハのx方向測定結果を引き算し、同様に、前者のウェハのy方向測定結果から後者のウェハのy方向測定結果を引き算する。この引き算により、基準マスクAの歪みに起因した合わせ精度評価マークの主尺の位置および形状に関する誤差、ならびに、マスクBの歪みに起因した合わせ精度評価マークの副尺の位置および形状に関する誤差がそれぞれ相殺される。その結果、純粋に露光装置(および/または露光条件)のミスマッチング量に相当するx方向およびy方向の二次元的な合わせ精度評価マークの形状および位置のずれ量が抽出される。
この露光装置(および/または露光条件)のミスマッチング量に相当する誤差成分を、高次関数とフィッティングさせ、その一次、2次、…の各項における係数を抽出する。関数の次数は任意である。その次数が高いほど精度が高いが、余り高いと処理時間がかかる割に得られる効果が、ある程度以上の次数では大きく変わらないことから、両者の兼ね合いで適当な次数を選ぶ。この高次関数と、その係数群により装置誤差関数F2(x, y)を定義する。この演算は、図1に示すコンピュータ5内の誤差関数作成部51により実行され、データベース4に識別可能なテーブルとして格納される。
<コマ収差に起因した装置誤差関数の作成>
露光においては、遮光層によりパターンが形成さているマスクに光が入ったときに、パターンの密度やサイズ(とくに線幅)等により回折現象に程度の差が生じる。回折現象に差が生じた投影像が投影レンズに入って、そこで集光されウェハ上で結像する。そのとき投影レンズに多少なりともコマ収差が存在すると、線幅が小さい箇所では回折角が相対的に大きく、線幅が大きい箇所では回折角が相対的に小さくなる。つまり、線幅が小さい箇所の投影光はレンズ中心より外側に広がってレンズに入る傾向にあり、逆に、線幅が大きい箇所の投影光の広がりは相対的に小さい。その結果、コマ収差の程度に応じて、線幅が異なるラインの位置がずれる現象が生じる。この現象が生じると、マスク歪みや装置起因の歪みを補正して、合わせ精度評価マークの形状や位置をほぼ同じにしても、コマ収差に起因したデバイスパターンに位置ずれが生じることになり、これが歩留まり低下の要因となる。
コマ収差の評価方法を下記に示す。
一つのマスク上に合わせ精度評価マークの主尺と副尺を同時に形成する。
このときの合わせ精度評価マークは、図5に示すように、主尺MB2を通常の合わせ精度評価マークの線幅、たとえば1μm(設計値)で作成し、副尺SB2をデバイスパターンの線幅、たとえば0.1μm(設計値)で作成する。
図5に示す合わせ精度評価マークが所定の配列、たとえば等間隔に二次元で配置されたマスクを作成する。このマスクを用いて精度評価マークをウェハの感光層に転写して、前述したと同様に酸化膜段差のパターンを形成する。このとき評価露光装置、たとえば転写再現性が一番よい露光装置を用いて、ウェハに合わせ精度評価マークの転写を行うことが望ましい。
その後、重ね合わせ測定装置3を用いてウェハ上の転写パターンの位置ずれ測定を行う。重ね合わせの位置ずれの測定は基準となるウェハが通常必要であり、評価ウェハの作成に手間がかかる。これに対し、本例では線幅の異なる主尺と副尺を同一ウェハに形成しており、コマ収差の程度に応じて、線幅が小さい副尺の重心位置が主尺の重心位置からずれることから、その重心位置の偏差を計測するという簡単で高い精度の位置ずれ測定が可能である。
図6に、コマ収差の評価結果の一例を示す。
この評価実験では、スキャン方式の露光装置(スキャナ)を用いて露光を行った。スキャナは、その露光領域をx方向とy方向の一方に長いスリットにより規定するが、スリットの幅方向はスリット寸法が小さいことからコマ収差の影響が小さく、スリットの長手方向でコマ収差の影響が大きい。そこで、この評価実験では、スリットの長手方向における合わせ精度評価マークの重心の位置ずれを測定した。
図6の横軸はスキャナの長手方向の中心からのスリット内座標位置を表し、その縦軸はコマ収差による合わせ精度評価マークの重心位置偏差(コマ収差による位置ずれ)を、設計位置に対するx方向偏差dxとy方向偏差dyのそれぞれで示している。
この図6から、スリットの長手方向であるx方向における重心偏差dxの変動が、y方向の重心偏差dyに比べ大きく発生しており、コマ収差の影響がスリットの長手方向で大きいことがわかる。
このような評価ウェハを、下地層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置を用いて形成し、アライメント層へのパターン転写を行うことが予定されている露光装置を用いて形成する。このとき各露光における露光条件、たとえば照明条件、開口数NA、σ値、フォーカスオフセット等は、ロット処理時の条件を用いる。
そして、それぞれのウェハにおいて、上述したと同様に合わせ精度評価マークの副尺重心が主尺重心からどの程度変位しているかを測定し、両測定結果の差をとる。たとえば、合わせ精度評価マークが配置されているウェハアドレス(x,y)座標の各点において、下地層パターン用の露光装置で形成した評価ウェハのスリット長手方向(x方向)測定結果から、アライメント層パターン用の露光装置で形成した評価ウェハのx方向測定結果を引き算する。また、同様に、スリット幅方向(y方向)測定結果から、アライメント層パターン用の露光装置で形成した評価ウェハのy方向測定結果を引き算する。この引き算により、マスク歪みに起因した合わせ精度評価マークの位置に関する誤差、ならびに、コマ収差以外の露光パラメータに起因した合わせ精度評価マークの位置に関する誤差がそれぞれ相殺される。その結果、x方向およびy方向の二次元ベクトルで表されるコマ収差に起因した合わせ精度評価マークの重心位置のずれ量が抽出される。
このコマ収差起因の誤差成分を、高次関数とフィッティングさせ、その一次、2次、…の各項における係数を抽出する。関数の次数は任意である。その次数が高いほど精度が高いが、余り高いと処理時間がかかる割に得られる効果が、ある程度以上の次数では大きく変わらないことから、両者の兼ね合いで適当な次数を選ぶ。この高次関数と、その係数群により、コマ収差起因の装置誤差関数F3(x, y)を定義する。この演算は、図1に示すコンピュータ5内の誤差関数作成部51により実行され、データベース4に識別可能なテーブルとして格納される。
なお、微細な領域になると合わせ精度測定装置3(図1)でシグナルが弱くなり測定精度が劣化する問題が発生することがある。その解決手段として、たとえばKLA Tencor社が開発しているAIM (Advanced Imaging Metrology)マーク(Proc. SPIE Vol. 5038, p. 453-463 (2003)参照)を用いることができる。これにより、0.1μm程度の微細な線幅まで位置ずれの計測が可能となる。
つぎに、以上のマスク誤差関数F1(x,y)、装置誤差関数F2(x,y)およびF3(x,y)の作成手法を前提として、本発明に係る位置合わせ方法の実施の形態を説明する。
図7は、位置合わせ方法の手順を示すフローチャートである。
ステップS0において、図1に示すコンピュータ5が露光条件、すなわち使用する露光装置の変更、露光パラメータの変更の有無を確認する。露光条件に変更がなければアライメントの目標値Ftが位置合わせ箇所ごとに既に得られていることから、コンピュータ5は、図1に示すデータベース4から該当する複数の目標値Ftを読み出して、該当する露光装置2に出力する。露光装置2は、複数の目標値Ftを入力し、その位置合わせ部24(図2参照)にセットする。この場合、図7に示すように処理がステップS5に移行し、位置合わせ部24にセットされた目標値Ft(実際には、Ft中心としたある幅の許容範囲)が各位置合わせ箇所で得られるように、アライメントマスクを下地層パターンに対してアライメントし、所定の条件で露光を行う。
ステップS0において露光条件の変更が検出された場合、つぎのステップS1において前述した方法により、マスク誤差関数F1(x,y)、装置誤差関数F2(x,y)およびF3(x,y)の少なくとも1つを新たに作成する。
どの誤差関数を作成し直す必要があるかは、変更された条件により異なる。たとえば、マスクが新たに作成された場合は、マスク誤差関数F1(x,y)のみ新たに作成し直す。用いる露光装置2が変更された場合などでは、装置誤差関数F2(x,y)およびF3(x,y)を新たに作成し直す。また、露光量などのパラメータが変更され、あるいは、露光装置2がメンテナンスされた場合は、装置誤差関数F2(x,y)のみを新たに作成し直す。なお、これら何れの場合においても、マスク誤差関数F1(x,y)、装置誤差関数F2(x,y)およびF3(x,y)の全てを新たに作成し直してもよい。この判断はコンピュータ5自身、あるいは、オペレータの指示により実行される。また、実際の誤差関数の作成は、前述したように、コンピュータ5内の誤差関数作成部51(図1参照)が実行し、作成したマスク誤差関数および装置誤差関数を一旦、データベース4に格納する。
ステップS2において、新たに作成した誤差関数、既に格納されている誤差関数を適宜データベース4から読み出して、マスク誤差関数F1(x,y)、装置誤差関数F2(x,y)およびF3(x,y)を、単一の誤差関数F(x,y)に合成する。ここで誤差関数F(x,y)は、x方向の位置ずれとy方向の位置ずれを表す2次元ベクトルである。この合成は、コンピュータ5内の目標設定部52により実行される。
ステップS3において、補正係数の算出が実行される。
最初に、目標設定部52が、合成により得られた誤差関数F(x,y)の絶対値を積分する。この積分はマスクのショット領域全域、すなわちm×n個のショット領域がある場合は、その全ての領域で誤差関数F(x,y)の絶対値を積分し、積分値Sを得る。
つぎに、この積分値Sが最小となるような当該誤差関数の補正係数f0を求める。より詳細には、誤差関数F(x,y)の一次の係数f1、二次の係数f2、…、k次の係数fkをパラメータとして、誤差関数の積分値Sが最小となる補正係数f0=(f10,f20,…,fk0)を求める。
求めた補正係数f10,f20,…,fk0をそれぞれ、一次の係数f1、二次の係数f2、…、k次の係数fkと置き換えた補正誤差関数F0(x,y)を求める。なお、この補正誤差関数F0(x,y)は、合わせ位置のみ異なる場合に流用できることから、この段階で図1に示すデータベース4に識別可能に格納してもよい。
最後に、補正誤差関数F0(x,y)に、想定している合わせ位置の座標(x1,y1), (x2,y2), …をそれぞれ代入することによって、位置合わせ座標ごとの目標値Ft1, Ft2, …を算出する。算出した目標値Ft1, Ft2, …を識別可能に図1に示すデータベース4に格納すると、このステップS4の処理が終了する。
ステップS5において、位置合わせ座標ごとの目標値Ft1, Ft2, …を読み出して、該当する露光装置2の位置合わせ部24にセットし、前述したと同様に、この目標値(実際にはある幅の許容範囲)が得られるようにアライメントし、露光を実行すると、処理全体が終了する。
本実施の形態によれば、上述したように、従来の合わせ精度管理では考慮されていなかった、レチクル(マスク)の誤差、レンズ歪み、コマ収差、光学条件に起因した誤差をモデル関数化している。また、そのモデル関数を合成したモデル関数の絶対値の積分が最小になる補正係数を求め、その補正係数を代入したときの合わせ箇所での理想的なモデル関数の値(目標値)を算出する。そして、合わせずれをゼロではなく、得られた目標値に制御するようにマスクアライメントを行う。
また、本実施の形態では、この合わせ精度管理手法をAPCに取りいれ、装置の定期点検データ等を元にモデル関数を逐次更新する。
これらの対策を講じることにより、測定点以外の測定点間の未測定点を含むショット領域全体で高い合わせ精度が得られる。その結果、ウェハ全体の多数のデバイス(ICチップ)において、合わせずれによる不良発生率が全体として低減し、製品歩留まりが向上するという利益が得られる。
また、露光装置に経時変化が発生した場合でも、定期点検等で誤差関数を逐次更新することにより、迅速な対応で、合わせずれによる不良の発生を未然にかつ有効に抑制することが可能となる。
なお、以上の説明は、最良の形態としてプロセス制御装置に本発明を適用した場合を示すものである。ただし本発明は、プロセス制御装置以外への適用も可能である。
この場合、図1に示す制御部(コンピュータ5)の機能、データベース4の機能を位置合わせ装置、たとえば露光装置2内の位置合わせ機構に持たせるとよい。このため、本発明の本質的な部分である位置合わせ方法の手順は、上述した説明が類推適用できる。
本実施の形態に係るプロセス制御装置(APC装置)の概略的な構成を示すブロック図である。 露光装置の一般的な構成を示すブロック図である。 マスク歪みに起因した相対的な歪み成分のマップを示す図である。 装置誤差関数の作成時に用いたバー・イン・バータイプの合わせ精度評価マークを示す図である。 コマ収差評価時に用いたバー・イン・バータイプの合わせ精度評価マークを示す図である。 コマ収差の評価結果の一例を示すグラフである。 位置合わせ方法の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…プロセス制御装置、2…露光装置、3…重ね合わせ測定装置、4…データベース、21…ステージ、22…照明光学系、23…投影光学系、24…位置合わせ部、51…誤差関数作成部、52…目標値設定部、W…ウェハ、M…マスク、MB1,MB2…主尺、SB1,SB2…副尺

Claims (15)

  1. 被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせ方法であって、
    前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成するステップと、
    前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求めるステップと、
    複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求めるステップと、
    前記位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量が得られるように、前記下地層のパターンに対して前記アライメント層のパターンの位置を合わせるステップと、
    を含む位置合わせ方法。
  2. 前記下地層のマスクと前記アライメント層のマスクで各々が持つ歪み成分に起因した相対的な合わせずれ量を表すマスク誤差関数と、前記下地層と前記アライメント層にそれぞれパターンを転写する際に用いる露光装置に起因する相対的な合わせずれ量を表す装置誤差関数とのいずれか一方を求め、あるいは、前記マスク誤差関数と前記装置誤差関数をそれぞれ求めて両者を統合することによって、前記誤差関数を作成する
    請求項1に記載の位置合わせ方法。
  3. 前記誤差関数の作成ステップでは、被処理基板の複数の箇所とその間の領域の合わせずれ量を表す前記誤差関数を作成する
    請求項1に記載の位置合わせ方法。
  4. 前記下地層のマスクで得られた所定の検出マーク位置の測定結果と、前記アライメント層のマスクで得られた所定の検出マーク位置の測定結果との差分を求め、
    当該差分に基づいて前記マスク誤差関数を作成する
    請求項2に記載の位置合わせ方法。
  5. 照明光学条件、光学レンズの歪みあるいは収差、フォトマスクに対する前記被処理基板の相対的移動精度の何れか、または、組み合わせに依存した転写位置ずれに関し、前記下地層へのパターン転写時と前記アライメント層へのパターン転写時とにおける転写位置ずれの差分を求め、
    当該差分に基づいて前記装置誤差関数を作成する
    請求項2に記載の位置合わせ方法。
  6. 投射光学レンズのコマ収差に関し、前記下地層へのパターン転写時と前記アライメント層へのパターン転写時とにおける転写位置ずれの差分を求め、
    当該差分に基づいて前記装置誤差関数を作成する
    請求項2に記載の位置合わせ方法。
  7. 設計値が異なる2つの線幅のパターンを転写し、当該2つの線幅が異なる相対的な位置ずれ量を求め、当該位置ずれ量に関して前記差分を求める
    請求項6に記載の位置合わせ方法。
  8. 前記パターン形成に関する条件が変更される度に、前記誤差関数の作成、前記補正係数の決定、および、前記目標とする合わせずれ量の決定の各ステップを再度行う
    請求項1に記載の位置合わせ方法。
  9. 被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を複数の箇所で合わせる位置合わせ装置であって、
    前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成する誤差関数作成部と、
    前記誤差関数に基づいて位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求める目標設定部と、
    前記目標設定部により設定した前記目標とする合わせずれ量が各位置合わせ箇所で得られるように、前記下地層のパターンに対して前記アライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせ部と、
    を有する位置合わせ装置。
  10. 前記誤差関数作成部は、被処理基板の複数の箇所とその間の領域の合わせずれ量を表す前記誤差関数を作成する
    請求項9に記載の位置合わせ装置。
  11. 前記目標設定部は、前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求め、複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに前記目標とする合わせずれ量を求める
    請求項9に記載の位置合わせ装置。
  12. 露光を含む半導体プロセスの制御を行うプロセス制御装置であって、
    露光装置および重ね合わせ測定装置にケーブルまたはネットワークを介して接続されている処理装置を有し、
    前記処理装置は、位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成し、前記誤差関数に基づいて位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求め、前記重ね合わせ測定装置が計測した前記被処理基板と同じ条件で他の被処理基板を露光する際に、前記位置合わせ箇所ごとに前記目標とする合わせずれ量を前記露光装置に出力する
    プロセス制御装置。
  13. 前記処理装置は、前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求め、複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに前記目標とする合わせずれ量を求める
    請求項12に記載のプロセス制御装置。
  14. 前記処理装置は、露光装置または露光条件の変更ごとに前記誤差関数を新たに作成し、前記位置合わせ箇所ごとの目標とする合わせずれ量を更新する
    請求項12に記載のプロセス制御装置。
  15. 被処理基板の下地層のパターンに対しアライメント層のパターンの位置を合わせる位置合わせで目標を設定するためのプログラムであって、
    前記位置を合わせるパターン領域の合わせずれを表す誤差関数を作成する手順と、
    前記誤差関数の絶対値を積分することにより得られる値が最小となるような当該誤差関数の補正係数を求める手順と、
    複数の位置合わせ箇所の各座標および前記補正係数を前記誤差関数にそれぞれ代入することによって、位置合わせ箇所ごとに目標とする合わせずれ量を求める手順と、
    をコンピュータまたはコンピュータベースの処理装置に実行させるためのプログラム。
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