JP2006286193A - 記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録密度の異なる標準的な光ディスクと高密度な光ディスクに対し、入力される信号の種類(アナログ/デジタル、TS/PS)とデジタル放送の画質(SD/HD)などに応じて、それぞれのディスクに最適なストリーム形式で記録再生する。
【解決手段】 高密度な光ディスクにTS及びPS双方の記録フォーマットを定め、入力判別結果とSD/HD判別結果を元に、PS/TS変換回路を制御し、最適な記録ストリームで記録を行う。
【選択図】 図12

Description

本発明は、デジタル信号等をディスク記録媒体に記録再生可能なディスク記録再生装置に係り、特に高密度記録可能な光ディスク記録媒体にMPEGストリーム形式の信号を好適に記録再生を行うディスク記録再生装置に関する。
数年前からCSデジタル放送が開始され、デジタル放送をストリーム記録可能なデジタルVTRが市場に投入されている。2000年末からはBSデジタル放送が開始され、新たにハイビジョン映像も配信されている。一般に、複数の映像や音声などのデジタルコンテンツを一つのビットストリームに多重する方式としては、ビット多重とパケット多重がある。MPEGシステムでは、後者のパケット多重が採用されている。パケット多重の中にはトランスポートストリーム(TS)とプログラムストリーム(PS)の2つがあり、MPEG方式ではTSとPSの2種類のストリーム構造を持つ。デジタル放送はTSを採用しており、デジタルチューナーは、そのサービスや伝送される番組を問題なく受信機側で受け取るために、TS形式のストリームをそのまま処理しており、デジタルインターフェース出力もTSのまま出力している。これに対し、現在製品化されている記録可能な光ディスクはPS記録が規定されており、ドライブ装置やAV用の記録再生装置においても、PS形式で記録するようになっている。
さらにデジタル放送信号の詳細を説明すると、CSデジタル放送で送られてくる標準的な画質のMPEGストリーム(以下SD(Standard Definition)と呼ぶ)に対し、BSデジタル放送で送られてくる高画質なMPEGストリーム(以下HD(High Definition)と呼ぶ)が実用化されている。
図20は、上記のSD信号を記録する標準的な光ディスクと記録方式、HD信号を記録する高密度な光ディスクと記録方式を示す。例えば、6Mbps(bit per sec)程度の平均転送レートを有するSD放送に対しては、4.7GB程度の標準の光ディスクに赤色レーザーを用いて記録を行い、約100分の記録を実現している。HD放送は平均転送レートが約20Mbps程度であり、2時間程度の記録時間を確保するには更に高密度な光ディスクが必要となり、20GB程度の高密度な光ディスクに例えば青色レーザーを用いて情報を記録するものが提案されている。
上述したPS及びTSストリームとの関連については、特開平10−154373号公報において触れられている。その中で、PSを扱う光ディスク再生装置からTSを扱う他の装置に信号を送信する際に、PSからTSに変換することで、再生信号をストリーム形式の異なる装置(例えばテレビ受像機)へ出力することが提案されている。
さらには、特開平11−345459号公報において、HDDなどの大容量な記憶メディアを一時記憶手段として光ディスク装置に組み込み、これを介して光ディスクに記録または光ディスクから再生する装置も紹介されている。
特開平10−154373号公報 特開平11−345459号公報
上述した従来のSD信号を記録する標準的な光ディスク及び記録再生装置に対して、HD信号を記録する高密度な光ディスク及び記録再生装置が考案されつつあるが、記録ストリーム形式を含めた記録再生装置の製品形態等に関する詳細は報告されていない。さらに高密度な光ディスクと従来の標準的な光ディスクとの関係などに関しても報告はされていない。
前述したように、これまでの光ディスク記録再生装置においては、PS形式のストリーム構造でデータが定義されている。これに対して、デジタル放送で送られてくるSD並びにHD信号はTS形式であり、デジタル放送のストリームを記録するには、TSからPSへの変換が必要であった。
また、図20に記載した赤色レーザーと青色レーザーでは波長が異なり、例えば青色レーザーで記録した光ディスクは記録密度が高すぎてスポット径の大きな赤色レーザーでは隣接パターンまで読んでしまい性能確保ができないため、基本的に互換は取れないのが実情である。
図21は従来の光ディスクに記録する1セクタ単位のデータ構造を示すものである。メインデータは2048バイト(1バイトは8ビット)であり、その前段にID270と、IED(ID用のエラー検出フラグ)271と、RSV(リザーブ領域)272が付加され、後段にメインデータに対するエラー検出フラグが付加される。
図22は、高密度光ディスクに対応したエラー訂正符号を付加した訂正ブロックの一例を示すものである。セクタ276を16個単位で内パリティ277(279)と外パリティ276(278)を付加し、それらを2組結合した、トータル32セクタブロックでのエラー訂正を行う。従来は左半分の16セクタブロックで実施してきたが、高密度なディスクであるために、同じサイズの傷に対して標準的なディスクに対し影響が大きくなる。このようなことを考慮して、セクタ数を倍にしてエラー訂正の可能な領域を増加する工夫をしている。以上のように、物理的な部分でこのような工夫がなされ、従来の標準光ディスクとは全く互換性がないのが実情である。
したがって、HD記録を行う高密度な光ディスクに関しては、必ずしも標準光ディスクに対する互換性を考慮する必要はなく、使い勝手の良くなるアプリケーションを考えるほうが得策である。その一例として、記録するストリームを従来の標準光ディスクと同じPS形式のストリームとして記録することは必ずしも得策とは言えない。さらに、HD信号は情報量が多いためTS/PS変換時の処理に関してもバッファメモリ等の増加に繋がる。また、TSからPSに変換する過程で100%の情報を保持するためには、変換に要する回路規模の増加も生じ、コストアップに繋がる問題もある。
また、その他の課題として以下の点が指摘できる。デジタル放送で扱われるHD信号は高精細であり、HD信号のデコードには極めて膨大な回路規模を有する。したがって、低価格な記録再生装置を提供するには、これを搭載したデジタルBSチューナーの機能を活用すべきである。
前記特開平10−154373号公報では再生時のPS/TS変換について報告されているが、記録メディアの種類は考慮されていない。前記特開平11−345459号公報には、デジタルチューナーが扱うTS形式の多重ストリームをどのようにHDDに記録するかなど詳細に関して述べられていない。
更に、光ディスク記録再生装置とHDDを用いた記録再生装置を組み合わせた場合に、それぞれの機器間の多重ストリームの受け渡しを実現する手段については記載されていない。また、HDDなどのノンリムーバブルな記録メディアを内蔵した光ディスク記録再生装置などにおいて、光ディスクとHDD間の多重ストリームの受け渡しの実現手段に関して述べられていない。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、記録密度の異なるディスク媒体に対し、入力信号の種類(アナログ/デジタル、TS/PS)やデジタル放送の画質(SD/HD)などに応じて、それぞれのディスクに最適なストリーム形式で記録再生可能としたディスク記録再生装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のディスク記録再生装置は、記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、入力信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、ディスク記録媒体から信号を再生する再生手段と、記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有する。この制御手段は、高密度仕様の記録媒体にはトランスポートストリーム形式のままで信号を記録し、高密度仕様の記録媒体から再生された信号はトランスポートストリーム形式のまま出力し、一方、標準仕様の記録媒体にはトランスポートストリーム形式の信号の記録再生を停止する構成とした。
また本発明のディスク記録再生装置は、記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するものであって、さらに、トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換する変換手段を有し、制御手段は、標準仕様の記録媒体には、トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換して記録する構成とした。
また本発明のディスク記録再生装置は、さらに、トランスポートストリーム形式の信号を入力する第1の入力手段と、アナログ信号を入力する第2の入力手段と、第2の入力手段に入力したアナログ信号からMPEG規格のプログラムストリーム形式の信号を生成する信号生成手段と、第1または第2の入力手段への入力信号から記録再生すべき信号を選択する選択手段とを有する。制御手段は、第1の入力信号が選択された場合には高密度仕様の記録媒体にトランスポートストリーム形式で信号を記録し、第2の入力信号が選択された場合には高密度仕様の記録媒体にプログラムストリーム形式の信号で記録する構成とした。
また本発明のディスク記録再生装置は、トランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、入出力手段へ入出力する信号をトランスポートストリーム形式のまま記憶する一時記憶手段と、一時記憶手段から読み出された信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、ディスク記録媒体から信号を再生し一時記憶手段に転送する再生手段と、記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有する。この制御手段は、高密度仕様の記録媒体にはトランスポートストリーム形式のままで信号を記録し、高密度仕様の記録媒体から再生された信号はトランスポートストリーム形式のまま転送し、一方、標準仕様の記録媒体にはトランスポートストリーム形式の信号の記録再生を停止する構成とした。
また本発明のディスク記録再生装置は、さらに、トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換する変換手段を有し、制御手段は、標準仕様の記録媒体には、一時記憶手段から読み出されたトランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換して記録する構成とした。
本発明によれば、高密度な光ディスクにTS及びPS双方の記録フォーマットを定め、入力判別結果とSD/HD判別結果を元に、PS/TS変換回路を制御し記録ストリームを決定することで、互換性を考慮した上でPS/TS変換処理などの簡略化が可能でコストパフォーマンスの良い装置を提供できる。また、高密度光ディスクにTS記録することで、高価なBSデジタルチューナーのHDデコーダ機能を十分に活用でき、低コストの光ディスク記録再生装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる記録再生装置のブロック図である。本記録再生装置は、HDDと例えば光ディスクのようなリムーバブルなメディアをドライブするディスクドライブ装置(以下ディスクドライブと称す)を有している。ここで、1は記録再生装置、2はデジタルインターフェース、3はHDDインターフェース、4はHDD、5はディスクドライブ、6はディスクドライブインターフェース、7はTS/PS変換回路、8はインターフェースブロック、9はメモリ、10はマイクロコンピュータ(以下マイコンと略記)、11はデータバス、17はデジタル信号入出力端子、22はデジタルBSチューナーである。
まず、デジタルチューナー22からHDDへの記録に関して説明する。デジタルチューナー22からのMPEGストリームは、TS形式の多重ストリームである。端子17から入力された信号は、デジタルインターフェース2を介してHDDインターフェース3に送られる。そして、その出力がデータバス11を介してHDD4に送られ、記録される。このとき、HDDへの記録はマイコン10によって制御される。以上のようにBSデジタルチューナーからのTSは、一旦そのままの形式でHDD4に記録されることになる。HDDは大容量であり、転送レートが高いため、TSに含まれる情報全てを高速にかつ長時間の情報を記録することができる。
HDD4からの再生に関して説明する。データバス11を介してHDD4から読み出されたTSは、HDDインターフェース3を介してデジタルインターフェース2に送られる。そして、端子17から出力されTSは、デジタルチューナー22側でTS形式のMPEG信号がデコードされ、ビデオ信号に変換されて、テレビなどに出力される。TSで記録されたことにより、データ放送などの情報も全て再生可能であり、現放送と何ら変わりない放送をタイムシフトして再生することが容易に実現できる。
次に、HDD4から光ディスクへのダビング記録に関して説明する。データバス11、ディスクドライブインターフェース6を介してHDD4から読み出されたTSは、TS/PS変換回路7でPSに変換される。その後、再度ディスクドライブインターフェース6、データバス11を介してディスクドライブ5に送られ光ディスクに書き込まれる。メモリ9は、TS/PS変換の際にデータを一時的に格納するのに用いる。こうすることで、光ディスクへの記録速度や、TS/PS変換時間などにとらわれることなく、光ディスクにダビング記録でき、必要な情報を保存することができる。また、光ディスク側の処理速度の問題やコスト低減を考慮した際のパフォーマンスの低下などにより、TS/PS変換時に100%の情報を保持できなかった場合(例えば、データ放送など)にも、HDDには100%の情報を一時記録しているため、HDDの容量が満杯にならない限り放送と同等の画質、機能を保つことが可能である。
また、MPEGの場合、高画質モードになればなるほど圧縮比が低くなり、転送レートが増加する。このため、光ディスクへの書き込みなどに時間がかかり、配信されてきた信号を記録できなくなるという問題も生じる。本実施例のように、一度HDDを経由することで、放送のようにリアルタイムに連続して送られている信号を損なうことなく記録することができる。
光ディスクからの再生に関して説明する。ここで、光ディスクから読み出された信号が直接出力されるモードと、一度HDDを経由した上で出力されるモードがある。前者の場合、ディスクドライブ5から再生されたPSは、データバス11とディスクドライブインターフェース6を介した後、TS/PS変換回路7でTSに変換される。そして、再度ディスクドライブインターフェース6とデータバス11を介して、HDDインターフェース3を介してデジタルインターフェース2に送られる。また、後者の場合には、TS/PS変換回路7でTSストリームに変換された後、再度ディスクドライブインターフェース6とデータバス11を介して、HDD4によってTSの状態で記録される。そして、同時にHDD4から読み出しが行われる。読み出されたTSは、データバス11とHDDインターフェース3を介してデジタルインターフェース2に送られ、その出力は端子17を経由してデジタルBSチューナー22に送られてTSがデコードされる。記録と同様に、高画質モードなど転送レートが増加した場合、光ディスクからの読み出しなどに時間がかかり、瞬時に読み出しができない場合も生じるが、一度HDDを経由することで連続して映像・音声を再生できる。
次に、図2を用いてTS/PS変換について説明する。同図(a)で示すTS30はいくつかのTSパケットで構成される。(b)に示すようにTSパケット31はTSヘッダ32とTSペイロード34で構成され、そのサイズは188バイトの固定長である。(c)に示すこのTSペイロードのみを繋ぎ合わせてできたストリーム35はPES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれるものであり、特に先頭部分にPESヘッダ36が含まれる。(d)で示すストリーム38はパックと呼ばれ、いくつかのPES35で構成され、その先頭にはパックヘッダ39が繋がる。(e)に示すこうしたパックの連続したストリーム41がPSである。以上のような、ストリームの繋ぎ変えを行うことでTS/PS変換が実現できる。また、変換に際しては各ヘッダの内容を認識した上でペイロード部分やPESをつなぎ合わせる作業が伴うため、ある程度の変換回路や変換時間などを要する。
次に、図3は、図1に示した記録再生装置に、さらに外部からのビデオ入力信号に対しMPEGエンコードしたデジタル信号を記録再生する機能を追加した実施形態である。ここでは、図1の実施形態と異なる点を中心に説明し、同一箇所は説明を省略する。
まず、外部入力信号の記録に関して説明する。外部入力端子18から入力された映像及び音声信号はAD/DA変換回路15でデジタル信号に変換され、ビデオエンコーダ/デコーダブロック14でデコードされる。その後MPEGコーデック13(エンコーダおよびデコーダを持つものをコーデックと称す)で圧縮(エンコード)され、データバス11を介してインターフェースブロック8に入力される。ここで、一般にMPEGエンコードされた信号はPS形式の多重ストリームとして出力される。したがって、このインターフェースブロックに入力される信号はPSストリーム形式の信号であり、光ディスクへの記録に対しては次の2通りのモードがある。第1のモードは、HDDをバッファとして利用するものである。即ち、一時的にHDDに記録し、特に保存する価値の無い番組に関してはHDDから再生した後消去し、保存したい番組に関しては光ディスク等にダビング記録するモードである。第2のモードは、直接光ディスクに記録するモードである。
第1のモードでは、データバス11から入力されたPSストリームをTS/PS変換回路7でTSに変換する。そして、ディスクドライブインターフェース6とデータバス11を介してHDD4に送られ、記録される。一時的にHDD4に記録された信号は読み出され、データバス11とディスクドライブインターフェース6を介し、TS/PS変換回路7でPSに再度変換される。その後、ディスクドライブインターフェース6とデータバス11を介してディスクドライブ5に送られ、光ディスクに記録される。このようにすることで、保存したい番組のみ、光ディスクに記録できる。また、外部入力信号を圧縮率の低い高画質モード、即ち高レートで記録を希望する場合、直接光ディスクなどに記録すると速度的に間に合わない場合にも、高速記録が可能なHDDに一時的に記録することで問題を解決できる。尚、本実施形態では、データバス11から入力されたPSストリームをTSに変換後にHDD4に記録したが、アナログ信号入出力に対応しデジタルチューナーとのインターフェースがないようなセットの場合には、PS形式のままHDDに記録するようにしても良い。この方法によれば、HDD4に記録された信号を光ディスクに記録する際にも変換を要さず、記録時間を短縮することができる。
第2のモードでは、データバス11から入力されたPSを変換せずに直接ディスクドライブインターフェース6に送り、データバス11を介して光ディスクに直接記録するものである。これは、記録時点で100%保存したい番組を直接記録するモードであり、ダビング操作を回避し簡単に録画できるメリットがある。
図4は、TS/PS変換回路の詳細ブロック図を示したものである。まず、点線58で示されるパスについて説明する。これは、HDDから光ディスクへのダビング時のパスである。端子56からのTSストリームがTS→PS変換回路54でPSストリームに変換された後、スイッチ53を介して端子57に出力され、ディスクドライブインターフェース6にPS形式のストリームが送られる。
次に、一点鎖線59で示されるパスについて説明する。再生時、光ディスクからの再生信号はPSである。端子56から入力されたPSは、PS→TS変換回路51でTSに変換後、スイッチ52,53を経由して端子57に出力され、ディスクドライブインターフェース6に信号が送られる。また、外部入力を記録する場合、MPEGエンコーダで変換されたPSは、端子56から入力されPS→TS変換回路51でTSに変換される。その後、スイッチ52,53を介して出力端子57に出力され、ディスクドライブインターフェース6に信号が送られる。
最後に、二点鎖線60で示されるパスについて説明する。直接光ディスクに記録する場合には、MPEGエンコーダで変換されたPSが端子56から入力され、スイッチ52,53を介して直接出力端子57に出力される。すなわち、PS→TS変換回路51を介さずに、ディスクドライブインターフェース6に信号が送られる。
図5と図6は、デジタルBSチューナー内蔵の表示装置と光ディスク記録再生装置との構成と接続を示したものである。BSチューナー内蔵の表示装置350は表示装置351、デジタルBSチューナー352とからなり、デジタルBSチューナー352はデジタルチューナー353、SD/HDデコーダ354、デジタルインターフェース355とから構成される。図5で示す光ディスク記録再生装置250は、デジタルインターフェース251とディスク記録再生装置252とからなり、自分自身ではSD/HDデコーダを持たずにストリームを記録再生し、デジタルインターフェースを介しBSチューナー内蔵の表示装置350との間でデータのやり取りを行うものである。現時点ではSD/HDデコーダは極めて回路規模が大きく、コストパフォーマンスの点ではデジタルインターフェースからの信号のみを記録再生する装置がより好ましい。したがって、こうした記録再生装置においては、TSのまま記録することでTS/PS変換などの処理が省けより低価格の製品を提供できることになる。
図6で示す光ディスク記録再生装置260は、図5で示した光ディスク記録再生装置250に対しSD/HDコーデック(エンコーダおよびデコーダを持つものをコーデックと称す)263を有したものであり、図5の装置とは逆に、当分の間需要の見込める地上波放送や別の機器からのダビングニーズに対して必要となる記録再生装置であり、高級機としての位置付けになる。将来的には、HDエンコーダの実現もありうるため、SD/HDコーデックを搭載した装置を前提とする。こうした高級機では対応する光ディスクとして、標準ディスクと高密度ディスク双方に対応する必要があり、ディスク記録再生装置としては双方のディスクがかかるディスクドライブ装置を搭載することになる。図7は、本発明の実施形態にかかる記録再生装置のブロック図で、図5における記録再生装置250を具体的に示したものである。本記録再生装置は、光ディスクのようなリムーバブルなメディアをドライブするディスクドライブ装置(以下ディスクドライブと称す)を有している。ここで、200は記録再生装置(図5の250に対応)、2はデジタルインターフェース、206はタイムスタンプ処理回路、204はディスクドライブ、6はディスクドライブインターフェース、205はインターフェースブロック、9はメモリ、10はマイクロコンピュータ(以下マイコンと略記)、11はデータバス、17はデジタル信号入出力端子、400はデジタルBSチューナー内蔵の表示装置であり、デジタルチューナー401、SD/HDデコーダ402、デジタルインターフェース403、表示装置404からなる。
まず、デジタルチューナー401で受信した信号の光ディスクへの記録に関して説明する。デジタルチューナー401で受信・復調された信号は、TS形式のMPEG多重ストリームである。この信号は、記録再生装置200の端子17から入力され、デジタルインターフェース2を介してタイムスタンプ処理回路206に送られ、多重ストリームに時刻管理をするためのタイムスタンプを付加する。その後ディスクドライブインターフェース6、データバス11を介してディスクドライブ204に信号を送り記録を行う。このとき、ディスクドライブ204への記録はマイコン10によって制御される。一般にディスクドライブ204からの信号はディスクドライブ側のタイミングで出力され、必ずしもMPEGデコーダ側がデータを要求するタイミングとは一致しない。上記のタイムスタンプは、記録時にタイムスタンプなる時間情報を付加し、再生時にそのタイムスタンプに基づきデータをMPEGデコーダ側に一定間隔で送り出すものであり、このときタイムスタンプは取り除かれる。メモリ9は、タイムスタンプ処理やディスクドライブインターフェースにおいて、データを格納するバッファの役割を果たす。
図8にタイムスタンプを付加した記録ストリームの構成について、簡単に説明する。(a)がPSのパック構造を示すものであり、図2(d)と同じ構造である。ただし、光ディスクに記録するデータの単位は2048バイトに規定されており、これを1パックと呼びこれがベースとなる。(b)がデジタルチューナーから出力されるTSストリームであり、188バイトのパケットが連続する。光ディスクにTSで記録する場合は、188バイトのTSパケット146にタイムスタンプ147を付加してそれらをつなぎ合わせ2048バイトの単位にまとめる。例えば、タイムスタンプを4バイトとすると、1単位が192バイトとなり10個つないで残り128バイトできれるが、この残り分64バイトは次のパックに引き継がれるものとする。以上のように、TSのまま記録する場合には比較的簡単な変換で実現できるが、PSへ変換する場合には図2で前述したように非常に複雑な変換が必要となる。
図7に戻り、光ディスクからの再生に関して説明する。データバス11を介してディスクドライブ204から読み出されたTSは、ディスクドライブインターフェース6を介して、タイムスタンプ処理回路206でデータ間隔を一定に保つような処理を行い、かつタイムスタンプを削除した後、デジタルインターフェース2に送られる。そして、端子17から出力されたTSは、デジタルBSチューナー内蔵の表示装置400側のデジタルインターフェース403を介してSD/HDデコーダ402でTS形式のMPEG信号がデコードされ、ビデオ信号に変換されて、表示装置404に出力される。
以上のようにデジタルBSチューナーからのTSは、タイムスタンプは付加されるものの、ほぼそのままの形式で光ディスクに記録される。こうすることで、複雑なストリーム変換などが不要となり、自ら高価なデコード機能を持たずにデジタルインターフェースを介してのみストリームを記録再生する機器として低コストで実現できる。また、TSで記録されることにより、データ放送などの情報が変換処理などにより欠落することもなく全て再生可能であり、現放送と何ら変わりない放送をタイムシフトして再生することが容易に実現できる。
次に、図9は、図7におけるディスクドライブ204が高密度ディスクに対してのみ記録再生可能なものであるとした場合の、ディスクドライブ204の内部構造を示す。ここで、81が光ディスク、82がモータ軸、83がスピンドルモータ、210が光学レンズ、211が光ヘッド、212がリードスクリュー、213がステッピングモータ、90が記録再生アンプ、91がディスク信号処理回路、92がATAPI処理回路、93がピックアップ制御回路、94がマイコン、95が入出力端子、226が制御信号出力端子を示す。211は青色レーザーを搭載した光ヘッドであり、210〜213で構成されるピックアップは高密度光ディスクに対するものである。赤色レーザーは有しておらず、標準ディスクの記録再生は基本的にできない構成である。
まず、サーボ制御について簡単に説明する。光ディスク81はスピンドルモータ83によって回転制御される一方、スッテピングモータ213の制御によりそれに接続されたリードスクリュー212が移動しリードスクリュー212に固定された光ヘッド211が移動することで光ディスク上の書き込みもしくは読み出し位置がほぼ決定する。さらに、光ヘッド内部の制御機構により細かな制御がなされる。記録時及び再生時には光ディスク81からの反射光が光学レンズ210、光ヘッド211を介し読み出され、記録再生アンプ90で増幅された後ピックアップ制御回路93に送られ、その情報をもとに、ステッピングモータ213に対して制御信号(D1)によってフィードバック制御をかけるものである。
また、記録再生の過程は以下のとおりである。記録時は、端子95から入力された記録情報(MPEGストリーム)はATAPI処理回路92で処理された後、光ディスク信号処理回路91で記録信号に変換される。そして、記録再生アンプ90を介して光ヘッド211に送られ、レーザーが光学レンズ210を通して照射され、光ディスク81上に記録が行われる。再生時は、光ディスク81からの反射光が、光学レンズ210を介し光ヘッド211で読み出された後、記録再生アンプ90で増幅される。そして、光ディスク信号処理回路91でMPEGのストリームに戻され、ATAPI処理回路92を介して端子95に出力される。マイコン94は、ATAPI処理回路92、光ディスク信号処理回路91、ピックアップ制御回路93を制御するものである。
次にディスク判別に関して簡単に説明する。挿入されたディスク81が標準ディスクか高密度ディスクかをディスク信号処理回路91もしくはピックアップ制御回路93からの情報によりマイコン94で判別する。上記マイコン94からの判別信号を(C1)として、ディスクドライブの外に端子226を経由して出力する。もしくは、ATAPIコマンド情報として端子95にその情報を載せることも可能である。この判別信号(C1)は、下記のように標準ディスクへの記録を停止する場合に用いる。
図10は記録ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに記録する場合は、記録を停止する。(2)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのSDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。図4において、スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(3)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのHDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。図4において、スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。
図11は再生ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクを再生する場合は、再生を停止する。(2)高密度ディスクに記録されたTSストリームは入力/出力スルーでTSのままデジタルインターフェース出力端子に出力する一方、TSをPSに変換してアナログ変換処理後出力する。
以上のように、高密度光ディスクにデジタル放送をTSのまま記録することで、変換による情報の欠落や、HD信号に対するPS/TS変換処理を省略でき、回路的にシンプルな構成となる他、ディスクドライブも青色レーザーのみに対応したものを用いることで、更なるコスト低減が見込め、低価格な記録再生装置を提供できることになる。
次に、図12は、図5における記録再生装置250の別の実施形態を示したもので、先の図7の実施例に対しディスクドライブが標準ディスクと高密度ディスク双方に対して記録再生が可能なものであり、同一ブロックには同一符号を付し説明は省略する。本実施形態の場合、標準ディスクと高密度ディスク双方に対して記録再生が可能なことから、それぞれのディスクに対してどのようなストリームを記録するかの切替えが発生する。ストリーム判別回路201、PS/TS判別回路203は、上記切替えに必要な制御信号を生成する回路である。
図13は、ディスクドライブ202の内部構造を示す。標準ディスクに対するピックアップが追加され、220が光学レンズ、221が光ヘッド、222がリードスクリュー、223がステッピングモータであり、他は図9のディスクドライブと同様であり説明は省略する。ここで、221は赤色レーザーを搭載した光ヘッドである。
次に、ディスク判別とピックアップの切替えに関して簡単に説明する。挿入されたディスク81が標準ディスクか高密度ディスクかをディスク信号処理回路91もしくはピックアップ制御回路93からの情報によりマイコン94で判別し、標準ディスクであればスイッチ225を白側に接続し、高密度ディスクであればスイッチ225を黒側に接続する。同様に、各ピックアップを制御する制御信号(D1)(D2)に関してもマイコンの判別結果を元に制御される。ただし、メカ的な切替えについては、省略する。上記マイコン94からの判別信号を(C1)として、ディスクドライブの外に端子226を経由して出力する。もしくは、ATAPIコマンド情報として端子95にその情報を載せることも可能である。
次に、再度図12に戻って説明する。ストリーム判別回路201は、デジタルインターフェース2で受けたデジタルBSチューナー内蔵の表示装置400からの放送信号がSD信号かHD信号かを判別するものであり、その判別信号を(C2)とする。PS/TS判別回路203は、光ディスクから再生された信号のMPEGストリームがPSかTSかを判別するものであり、判別信号を(C3)とする。上記(C1)(C2)(C3)の3つの判別信号を受けて、マイコン10はTS/PS変換回路7にSEL1、SEL2を送って変換のルートを切り替えるように制御し、光ディスクに記録する際のストリームを決定する。また、再生時のストリーム変換の制御も行う。先に説明したように、TS/PS変換回路7は図4に示す構成であり、制御信号SEL1、SEL2は端子61、端子62にそれぞれ入力される。
次に、図14、図15、及び図4を用いてストリームの切替えについて説明する。図14は記録ストリームについて説明したものである。図7の実施例はデジタルインターフェース入力のみであり、入力信号は常時TS形式のMPEGストリームである。(1)標準ディスクにSDを記録する場合は、TS→PS変換しPSで記録する。スイッチ52は指定なしで、スイッチ53は白側に接続する。(2)標準ディスクにHDを記録する場合も(1)同様。ただし、標準ディスクでは記録時間が確保できないため、記録停止にすることも可能。(3)高密度ディスクにSDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(4)高密度ディスクにHDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。
図15は再生ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに記録されているストリームはPSであり、デジタルインターフェース出力端子にはPSをTSに変換して出力する。(2)高密度ディスクに記録されたPSストリームはTSに変換してデジタルインターフェース出力端子に出力する。(3)高密度ディスクに記録されたTSストリームは入力/出力スルーでTSのままデジタルインターフェース出力端子に出力する。
次に図16は、図12の実施形態に対し、HDD4が内蔵されたものであり、3はHDDインターフェース回路である。デジタルインターフェース2からのストリームは、HDDインターフェース3に転送され、タイムスタンプ処理回路206でタイムスタンプが付加され、TSのままHDD4に格納される。次に、HDDから光ディスクへのダピングに関して説明する。HDD4に格納されたTSは再生されHDDインターフェース3を介し再生された後、データバス11からデータをディスクドライブインターフェース6で吸い上げTS/PS変換回路7を介してディスクドライブ202にデータを送り光ディスクに記録するものである。
光ディスクへの記録過程において、ディスク判別信号(C1)、PS/TS判別信号(C3)に対するストリームの変換過程は図12の実施例と同様である。しかしながら、デジタルBSチューナー内蔵の表示装置400へ信号を送り返すために、デジタルインターフェース2の部分では常時TSとなっている。そのため、ストリーム判別信号(C2)に関しては、図12と同様にデジタルインターフェース2からの信号を元に判別するわけにはいかない。したがってHDD4から再生された信号がデータバス11上に吸い上げられた時点でストリーム判別回路201に送り判別する必要がある。光ディスクからの再生に関しては、ディスクドライブ202から再生された信号がデータバス11を介してディスクドライブインターフェース6に送られタイムスタンプ処理回路206でタイムスタンプがはずされTS/PS変換回路7を経由してデジタルインターフェース2に戻され、端子17を経由してデジタルBSチューナー内蔵の表示装置400へ送られる。
次に図17の実施形態は、図6の構成において記録再生装置260を具体的に示したものである。図12の実施形態との違いは、アナログ信号入力モードおよびアナログ出力モードを持つ点であり、端子18からの外部入力信号に対しては、AD/DA15、ビデオエンコーダ14、SD/HDコーデック13を介してディスクドライブインターフェース6に送られる。記録に際しては、ディスクドライブインターフェース6においてデジタルインターフェース2からのストリームとの切替えが発生する。また、デジタルインターフェース2からのストリームがTSなのに対して、SD/HDコーデック13からの信号は一般にPSであり、記録再生に関して変換等が必要になる。マイコン16から出力される制御信号(C4)は、例えばアナログ入力端子18から信号が入力された場合と、デジタル入力端子17から入力された場合とを判別した信号であり、また、双方に信号が入力された場合には、ユーザーボタンによる切替えに対応した信号である。この制御信号(C4)が、(C1)(C2)(C3)とともにマイコン10に入力され、ストリームの切替えを行うことになる。
図18は記録ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに外部からのアナログ信号を記録する場合は、入力/出力スルーでPSのまま記録する。図4において、スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(2)標準ディスクにデジタルインターフェースからのSDを記録する場合は、TS→PS変換しPSで記録する。スイッチ52は指定なしで、スイッチ53は白側に接続する。(3)標準ディスクにデジタルインターフェースからのHDを記録する場合も(2)と同様。(4)高密度ディスクに外部からのアナログ信号を記録する場合は、入力/出力スルーでPSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(5)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのSDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(6)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのHDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。
図19は再生ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに記録されているストリームはPSであり、デジタルインターフェース出力端子にはPSをTSに変換して出力する一方、アナログ信号出力端子には入力/出力スルーでPSのままアナログ処理して出力する。(2)高密度ディスクに記録されたPSストリームはTSに変換してデジタルインターフェース出力端子に出力する一方、アナログ信号出力端子には入力/出力スルーでPSのままアナログ処理して出力する。(3)高密度ディスクに記録されたTSストリームは入力/出力スルーでTSのままデジタルインターフェース出力端子に出力する一方、アナログ信号出力端子にはTSをPSに変換後アナログ処理して出力する。
以上のように、高密度光ディスクにおいて、デジタル放送はTSのまま記録でき、HD信号に対するPS/TS変換処理による情報の欠落を回避できる一方、外部からのアナログ信号入力に関してはPSのまま記録することで、高速で記録するHD信号に対し信号変換などの時間ロスを減らし、ディスクドライブ側への負担を軽減できるメリットがある。また、PSで記録できるモードを持つことで、再生専用の高密度光ディスクに対してもソフトを作成する上でのオーサリング処理などが簡単になるというメリットも生まれる。また、再生時デジタルチューナーに出力する経路にはPS/TS変換が必要になるが、この変換する回路は、膨大な回路規模を有するSD/HDコーデックと同時にLSI化(例えば241のようなくくりで集積化)する場合極めて微小な回路規模でありコストアップにはほとんど影響しない。一方、標準光ディスクに対しても互換性を保つことができ、コストパフォーマンスの良い記録再生装置を提供できることになる。
さらに別の実施形態としては、次のようなものがある。上記高密度光ディスクにTS、PS双方の記録フォーマットを規定することで、再生専用光ディスクとの互換を重視するか、高画質なデジタルインターフェース経由でBSデジタルチューナーとの接続を重視するのかをユーザー側が選択できる装置も提供できる。
これを、再度図18、図19を用いて説明する。本実施形態は、高密度光ディスクにおいて、デジタルBSチューナーからのTSストリームに対しては、TSのまま記録し、外部入力のアナログ信号に対してはSD/HDエンコード信号をPSからTSに変換して記録するものである。標準光ディスクに対しては、これまでの実施例同様にPSのまま記録するものとする。図17の記録再生装置において、ディスクドライブは標準光ディスク及び高密度光ディスク双方に対し記録再生が可能なものとして考える。
図18は記録ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに外部からのアナログ信号を記録する場合は、入力/出力スルーでPSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(2)標準ディスクにデジタルインターフェースからのSDを記録する場合は、TS→PS変換しPSで記録する。スイッチ52は指定なしで、スイッチ53は白側に接続する。(3)標準ディスクにデジタルインターフェースからのHDを記録する場合も(2)と同様。(4)高密度ディスクに外部からのアナログ信号を記録する場合は、PS→TS変換しTSで記録する。スイッチ52は黒側、スイッチ53は黒側に接続する。(5)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのSDを記録する場合は、入力/出力スルーでTSのまま記録する。スイッチ52は白側、スイッチ53は黒側に接続する。(6)高密度ディスクにデジタルインターフェースからのHDを記録する場合も(5)と同様。
図19は再生ストリームの切替えを示すものであり、詳細は以下の通りである。(1)標準ディスクに記録されているストリームはPSであり、デジタルインターフェース出力端子にはPSをTSに変換して出力する一方、アナログ信号出力端子には入力/出力スルーでPSのまま出力する。(2)高密度ディスクに記録されたPSストリームはPSをTSに変換してTSでデジタルインターフェース出力端子に出力する一方、アナログ信号出力端子には入力/出力スルーでPSのまま出力する。本実施例での装置で記録した高密度光ディスクにはPSでの記録はないが、他の装置で記録された高密度光ディスクにはPSで記録されている場合もありうるため、ここではPS記録のディスクに対する再生を記述した。(3)高密度のディスクに記録されたTSストリームは入力/出力スルーでTSのままデジタルインターフェース出力端子に出力する一方、アナログ信号出力端子にはTSをPSに変換してPSで出力する。
以上のように、高密度光ディスクにはデジタル放送をTSのまま記録でき、変換による情報の欠落や、HD信号に対するPS/TS変換処理を省略でき、回路的にシンプルな構成となる一方、標準光ディスクに対して互換性を保つことができ、コストパフォーマンスの良い記録再生装置を提供できることになる。また、高密度光ディスクに対し、アナログ入力をSD/HDエンコーダでエンコード後TSに変換してディスク上に記録することで、再生時に変換なしでTS出力ができ、外部のSD/HDデコーダに対しても有効に働く。すなわち、このようにTSで記録することで、図6の実施例のように、外部のSD/HDデコーダを流用する廉価な装置においても、再生互換を保てるメリットもある。また、記録時に変換する回路は、膨大な回路規模を有するSD/HDコーデックをLSI化(例えば241のようなくくりで集積化)する場合極めて微小な回路規模でありコストアップにはほとんど影響しない。
以上、各実施形態では記録メディアとして、光ディスクを前提に説明してきたが、光磁気ディスクなどのメディアをも包含するものであると同時に、メモリカードなどの半導体メモリや磁気テープに関しても発明の範疇である。また、一時記憶装置としてHDDを前提に説明してきたが、取り外しの不可能な他の記録メディア、例えば半導体メモリなどであっても良い。
また、各実施形態では、外部から入来するデジタル信号をデジタルチューナーからの信号として説明してきたが、モデムを経由して入力された信号や、他のデジタルインターフェースを介して入力された信号に対しても有効であり、特に限定するものではない。
また、入力の信号に関係なく、高密度光ディスクに対し常時TS形式のストリームを記録することで、高密度光ディスクに対し、アナログ入力をSD/HDエンコーダでエンコード後TSに変換してディスク上に記録することで、再生時に変換なしでTS出力ができ、外部のSD/HDデコーダに対しても有効に働く。すなわち、このようにTSで記録することで、外部のSD/HDデコーダを流用する廉価な装置においても、再生互換を保てるメリットもある。
本発明のディスク記録再生装置の一実施形態を示すブロック図である。 TS→PS変換の原理を示す図である。 本発明のアナログ信号入出力端子付きディスク記録再生装置のブロック図である。 本発明におけるTS/PS変換回路の一実施形態を示すブロック図である。 デジタルBSチューナー内蔵の表示装置と本発明の光ディスク記録再生装置との接続を示す図である。 デジタルBSチューナー内蔵の表示装置と本発明の光ディスク記録再生装置との接続を示す図である。 本発明のディスク記録再生装置の他の実施形態を示すブロック図である。 TS形式のストリーム構造を示す図。 本発明におけるディスクドライブ装置の一実施形態を示す図である。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する記録ストリームの関係を示す図。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する再生ストリームの関係を示す図。 本発明のディスク記録再生装置の他の実施形態を示すブロック図である。 本発明におけるディスクドライブ装置の他の実施形態を示す図である。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する記録ストリームの関係を示す図。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する再生ストリームの関係を示す図。 本発明のディスク記録再生装置の他の実施形態を示すブロック図である。 本発明のディスク記録再生装置の他の実施形態を示すブロック図である。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する記録ストリームの関係を示す図。 標準光ディスクと高密度光ディスクに対する再生ストリームの関係を示す図。 標準光ディスクと高密度光ディスクの比較を示す図。 セクタの構成を示す図。 各セクタに対するエラー訂正符号の割り当て方を示す図。
符号の説明
1、25…記録再生装置
4…HDD
5、202、204…ディスクドライブ
7…TS/PS変換回路
11…データバス
13…SD/HDコーデック
22…デジタルBSチューナー
51…PS→TS変換回路
54…TS→PS変換回路
81…光ディスク
91…ディスク信号処理回路
93…ピックアップ制御回路
201…ストリーム判別回路
203…PS/TS判別回路
206…タイムスタンプ処理回路
200、210、230、240、250、260…光ディスク記録再生装置

























Claims (13)

  1. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、
    入力信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生する再生手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、高密度仕様の記録媒体には上記トランスポートストリーム形式のままで信号を記録し、高密度仕様の記録媒体から再生された信号を上記トランスポートストリーム形式のまま出力し、
    標準仕様の記録媒体には上記トランスポートストリーム形式の信号の記録再生を停止することを特徴とするディスク記録再生装置。
  2. 請求項1に記載のディスク記録再生装置において、
    さらに、再生信号の形式を判別する信号判別手段と、
    MPEG規格のプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換する変換手段とを有し、
    前記制御手段は、高密度仕様の記録媒体から再生した信号がプログラムストリーム形式の信号である場合には、該再生されたプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換して出力することを特徴とするディスク記録再生装置。
  3. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するディスク記録再生装置において、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、
    上記複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    入力信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生する再生手段と、
    上記トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換する変換手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、高密度仕様の記録媒体には上記トランスポートストリーム形式のままで信号を記録し、
    標準仕様の記録媒体には、上記トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換して記録することを特徴とするディスク記録再生装置。
  4. 請求項3に記載の記録再生装置において、
    さらに、再生信号の形式を判別する信号判別手段と、
    MPEG規格のプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換する変換手段とを有し、
    前記制御手段は、ディスク記録媒体から再生した信号がプログラムストリーム形式の信号である場合には、該再生されたプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換して出力することを特徴とするディスク記録再生装置。
  5. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するディスク記録再生装置において、
    上記複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入力する第1の入力手段と、
    アナログ信号を入力する第2の入力手段と、
    該第2の入力手段に入力したアナログ信号から、MPEG規格のプログラムストリーム形式の信号を生成する信号生成手段と、
    上記第1または第2の入力手段への入力信号から記録再生すべき信号を選択する選択手段と、
    入力信号をディスク記録媒体に記録再生する記録再生手段と、
    該記録再生手段を制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、上記第1の入力手段への入力信号が選択された場合には、高密度仕様の記録媒体にトランスポートストリーム形式で信号を記録し、
    上記第2の入力手段への入力信号が選択された場合には、上記高密度仕様の記録媒体にプログラムストリーム形式の信号で記録することを特徴とするディスク記録再生装置。
  6. 請求項5に記載のディスク記録再生装置において、
    さらに、MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換する変換手段を有し、
    前記制御手段は、前記第1の入力手段への入力信号が選択された場合には、標準仕様の記録媒体には、トランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換した後記録し、
    前記第2の入力手段への入力信号が選択された場合には、上記標準仕様の記録媒体には、プログラムストリーム形式の信号のまま記録することを特徴とするディスク記録再生装置。
  7. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するディスク記録再生装置において、
    上記複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    高密度仕様の記録媒体にトランスポートストリーム形式の信号を記録再生する第1の記録再生手段と、
    標準仕様の記録媒体にプログラムストリーム形式の信号を記録再生する第2の記録再生手段とを有することを特徴とするディスク記録再生装置。
  8. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、
    該入出力手段へ入出力する信号をトランスポートストリーム形式のまま記憶する一時記憶手段と、
    該一時記憶手段から読み出された信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生し上記一時記憶手段に転送する再生手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、高密度仕様の記録媒体には上記トランスポートストリーム形式のままで信号を記録し、高密度仕様の記録媒体から再生された信号を上記トランスポートストリーム形式のまま転送し、
    標準仕様の記録媒体には上記トランスポートストリーム形式の信号の記録再生を停止することを特徴とするディスク記録再生装置。
  9. 請求項8に記載のディスク記録再生装置において、
    さらに、再生信号の形式を判別する信号判別手段と、
    MPEG規格のプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換する変換手段とを有し、
    前記制御手段は、高密度仕様の記録媒体から再生した信号がプログラムストリーム形式の信号である場合には、該再生されたプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換して出力することを特徴とするディスク記録再生装置。
  10. 記録密度仕様の異なる複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するディスク記録再生装置において、
    上記複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号を入出力する入出力手段と、
    該入出力手段へ入出力する信号をトランスポートストリーム形式のまま記憶する一時記憶手段と、
    該一時記憶手段から読み出された信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生し上記一時記憶手段に転送する再生手段と、
    MPEG規格のトランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換する変換手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    前記制御手段は、高密度仕様の記録媒体には、上記一時記憶手段から読み出されたトランスポートストリーム形式の信号を記録し、
    標準仕様の記録媒体には、上記一時記憶手段から読み出されたトランスポートストリーム形式の信号をプログラムストリーム形式の信号に変換して記録することを特徴とするディスク記録再生装置。
  11. 請求項10に記載の記録再生装置において、
    さらに、再生信号の形式を判別する信号判別手段と、
    MPEG規格のプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換する変換手段とを有し、
    前記制御手段は、ディスク記録媒体から再生した信号がプログラムストリーム形式の信号である場合には、該再生されたプログラムストリーム形式の信号をトランスポートストリーム形式の信号に変換して前記一時記憶手段に転送することを特徴とするディスク記録再生装置。
  12. 複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    第1の形式の信号を入出力する入出力手段と、
    入力信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生する再生手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、第1の記録媒体には上記第1の形式のままで信号を記録し、第1の記録媒体から再生された信号を上記第1の形式のままで出力し、
    第2の記録媒体には上記第1の形式の信号の記録再生を停止することを特徴とするディスク記録再生装置。
  13. 複数種類のディスク記録媒体に複数種類の形式の信号を記録再生するディスク記録再生装置において、
    第1の形式の信号を入出力する入出力手段と、
    上記複数種類のディスク記録媒体を判別する媒体判別手段と、
    入力信号をディスク記録媒体に記録する記録手段と、
    ディスク記録媒体から信号を再生する再生手段と、
    上記第1の形式の信号を第2の形式の信号に変換する変換手段と、
    上記記録手段と再生手段とを制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、第1の記録媒体には上記第1の形式のままで信号を記録し、
    標準仕様の記録媒体には、上記第1の形式の信号を第2の形式の信号に変換して記録することを特徴とするディスク記録再生装置。

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