JP2006284366A - トイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法 - Google Patents

トイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製品時や製品搬送時には十分なテールシールの接着強度がありながら、製品使用時にはテール部が破れることなくスムーズに剥がれるといった剥がし易さをもつトイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法を提供する。
【解決手段】トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度をテールシール剥離強度として計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法に関するものである。
トイレットロールのテール部は、ノズルで糊をテール部にスプレーして糊付けするスプレーノズル移動式、ブレードが昇降してログ本体に塗布して糊付けする糊付けブレード式等によって、トイレットロールの本体側に接着(テールシール)されており、トイレットロールからシートを最初に引き出す際に、テール部を引張って、テールシールを剥がして使用している(例えば、特許文献1参照)。
実開昭58−8396号公報(図1)
しかしながら、テールシールの剥がし易さについて官能評価に頼った評価方法しか確立されていなかった。そして、このような評価方法で評価されたトイレットロールは、テールシールの剥がし易さについて製品ごとのバラつきが多かった。
また、引張強さの測定は、JIS P 8113の規定に基づいてロードセル式引張試験機等を通常使用しているが、試験片の作成が必要なこと、測定開始から終了までに時間がかかることから、生産現場における大量の製品に対し、個々に測定することは困難であり、ひいては不良品の発生に繋がる恐れがあった。
そこで、本発明の主たる課題は、製品時や製品搬送時には十分なテールシールの接着強度がありながら、製品使用時にはテール部が破れることなくスムーズに剥がれるといった剥がし易さをもつトイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
請求項1記載の発明は、トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度をテールシール剥離強度として計測する、ことを特徴とするテールシール剥離強度測定方法である。
<請求項2記載の発明>
請求項2記載の発明は、トイレットロールのテール部における、テールシールに近接した部分を挟持して引張る、請求項1記載のテールシール剥離強度測定方法である。
(作用効果)
トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度を計測し、この引張強度をテールシール剥離強度として把握することにより、テールシートの剥がし易さを数値化して評価することができる。
また、狭持する位置は、テールシールに近接することで、引張る際のテール部の破断を防止することができ、より正確なテールシール剥離強度を計測することができる。
ここで、テールシールの剥がし易さを、製品搬送時等にテールが剥がれることなく、トイレットロールの本体側からテール部分を剥がす際に、シートの2周目が破れず、スムーズに剥がれること、というものとする。
<請求項3記載の発明>
請求項2記載の発明は、トイレットロールをその芯を中心として回動自在に保持するロール保持部と、このトイレットロールのテール部を引張る引張強度を測定する引張強度測定器と、この引張強度測定器を、水平方向かつトイレットロールのシート巻取り方向に移動可能に保持する測定器保持部と、を備えた、ことを特徴とするテールシール剥離強度測定装置である。
<請求項4記載の発明>
請求項4記載の発明は、トイレットロールの芯中心と引張強度測定器の計測軸と略同じ高さになるように構成された、請求項3記載のテールシール剥離強度測定装置である。
(作用効果)
本装置によれば、トイレットロールの本体側からテール部を引張ることによって、テールシールを剥離するという人間の行為を忠実に再現することができ、テールシールが剥離する際の引張強度をテールシール剥離強度として把握し、テールシールの剥がし易さを数値化して評価することができる。
また、トイレットロールの芯中心と引張強度測定器の計測軸と略同じ高さになるように構成することにより、テールシールの剥離強度をより適切に計測できる。
<請求項5記載の発明>
請求項5記載の発明は、シートの1プライ当りの坪量が11.0〜35.0g/m2、1プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜550cN/25mmであり、ソフトネスが1.5〜6.5gとされる1プライトイレットロールであって、テールシール剥離強度が30〜300cNである、ことを特徴とするトイレットロール。テールシール剥離強度:トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度(cN)である。
<請求項6記載の発明>
請求項6記載の発明は、シートの1プライ当りの坪量が11.0〜22.0g/m2、2プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜500cN/25mmであり、ソフトネスが1.0〜4.0gとされる2プライトイレットロールであって、テールシール剥離強度が30〜300cNである、ことを特徴とするトイレットロール。テールシール剥離強度:トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度(cN)である。
<請求項7記載の発明>
請求項7記載の発明は、シートにローション薬液が添加された、請求項5又は6記載のトイレットロールである。
<請求項8記載の発明>
請求項8記載の発明は、ローション薬液が柔軟剤である、請求項7記載のトイレットロールである。
(作用効果)
本トイレットロールによれば、テールシール剥離強度が30〜300cNであることにより、製品時や製品搬送時等にテールが剥がれることなく、トイレットロールの本体側からテール部分を剥がす際に、シートの2周目が破れず、スムーズに剥がすことができる。
本発明によれば、テールシールの剥がし易さを数値化して測定できる等の利点がもたらされる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<テールシール剥離強度測定装置>
トイレットロールにおいて、テールシールの接着強度が強い場合には、テールを剥がす際に2,3周目のシートまで剥がれてしまい、ミシン目ずれやプライ離れになってしまう。逆に、接着強度が弱い場合には、不用意にテールが剥がれ、ミシン目ズレやプライ離れが生じてしまう。このような製品は、テールシール不良として消費者からの苦情の対象となる。このようなテールシール不良の発生を未然に防止するために、予め製品時や製品搬送時等にテールが剥がれることなく、かつトイレットロールの使用開始の際に剥がしやすさを定量化し、数値で管理することが不良発生の防止につながることになる。
そこで、テールシールの剥がし易さを、製品搬送時等にテールが剥がれることなく、トイレットロールの本体側からテール部分を剥がす際に、シートの2周目が破れず、スムーズに剥がれること、と定義し、このテールシートの剥がれ易さを数値化できるような装置を本発明者らは開発した。
本発明に係るテールシール剥離強度測定装置は、トイレットロールの本体側からテール部を引張ることによって、テールシールを剥離するという人間の動作・行為を忠実に再現するものであり、テールシールが剥離する際の引張強度(cN)をテールシール剥離強度として把握し、テールシールの剥がし易さを数値化して評価する測定装置である。
このテールシール剥離強度測定装置は、トイレットロール9をその芯を中心として回動自在に保持するロール保持部1と、トイレットロール9のテール部91を引張る引張強度を測定する引張強度測定器2と、この引張強度測定器2を、水平方向かつトイレットロールのシート巻取り方向に移動可能に保持する測定器保持部3と、を備えている。
ロール保持部1は、トイレットロール9の芯に水平方向に挿入可能で、トイレットロール9をその芯を中心として回動自在に軸支するロール保持軸11と、このロール保持軸11の一端に取付けられ、ロール保持軸11を支持する支持部材12と、この支持部材12を固定する底板13と、を備えている。
なお、ロール保持軸11の直径は、トイレットロール9の芯の内径に合わせて適宜変更することができ、好ましくは5〜50mmであればよい。
引張強度測定器2は、公知のものを用いることができ、本実施の形態では、プッシュプルゲージを用いている(例えば、イマダ製「デジタルフォースゲージDPS−20」)。引張強度測定器2の計測軸には、フック21が取付けられており、後述する狭持部材4のリング部42に引掛けて、狭持部材4自体を引張ることができるようになっている。引張強度測定器2には、計測した引張強度をディスプレイに表示できるようになっている。
後述するように、テールシール剥離強度の測定の際には、引張強度測定器2を手で把持するか、駆動モータ等によりトイレットロール9から遠ざかるように等速に引張るものである。
測定器保持部3は、引張強度測定器2を水平方向に移動可能とする移動手段31と、この移動手段を固定すると共に、引張強度測定器2の計測軸とトイレットロール9の芯中心との高さを調整する固定台32と、を備えている。本実施の形態における移動手段31は、レール31Aと、このレール31Aに係合すると共に、摺動自在なスライドベアリング等の摺動部材31Bと、からなっている。なお、本実施の形態では、測定の際、引張強度測定器2を手で引張るが、それに換えて、摺動部材31Bを駆動モータ(図示せず)によって引張るように構成してもよい。なお、移動手段31は、これに限られるものではなく、例えば、戸車とレール溝のようなものでもよい。また、摺動部材31Bと引張強度測定器2とは取外しが可能となっている。
固定台32の高さが、引張強度測定器2の計測軸とトイレットロール9の芯中心と略同じ高さになるように構成されているので、テールシール92の剥離強度を適切に計測できるようになっている。また、本実施の形態では、固定台32は底板13に取付けられており、ロール保持部1と測定器保持部3とが一体化されているが、これに限らずロール保持部1と測定器保持部3とを分離した構成としてもよい。
狭持部材4は、トイレットロール9のテール部91を上下から狭持片41,41により挟み込み狭持するものであり、例えば、クリップ等の公知のものを用いることができる。この狭持部材4は、テール部91を摘む人の手に相当するものである。そして、狭持部材4の後方には、前述した引張強度測定器2のフック21に引っ掛かるリング部42が形成されている。
本発明に係るテールシール剥離強度測定装置では、狭持部材4で挟み込んだトイレットロール9のテール部91を水平方向に引張る構成としていることにより、狭持部材4の自重の影響を排除できるようになっている。
<テールシール剥離強度の測定方法>
以下に、上記のテールシール剥離強度測定装置を用いたテールシール剥離強度の測定方法を説明する。
まず、図3に示すように、トイレットロール9をロール保持部1のロール保持軸11に差し込む。なお、これに前後して引張強度測定器2を測定器保持部3の移動手段31に取付けておく。
次に、テール部91に、狭持部材4を挟み込むと共に、狭持部材4のリング部42に引張強度測定器2のフック21を引掛ける。これに前後して、引張強度測定器2の電源を入れておく。なお、狭持部材4を挟み込む際、挟持部材4はテールシール92に近接して挟み込む方が好ましい。テール部91の末端を挟持すると、引張る際にテール部91が破断したりする恐れがあるからである。
さらに、手でトイレットロール9を回転させ、テール部91が引張強度測定器2の計測軸とトイレットロール9の芯中心とを結ぶ軸線上に位置させる。この状態で図1及び図2に示す太い矢印方向に、テール部91に負荷がかからず、かつ剥がれないように、引張強度測定器2をゆっくりと引張り、テール部91及び狭持部材4、リング部42、フック21が一直線上、つまり水平状態になるように初期緊張を与える。この状態で引張強度測定器2のディスプレイ上の数値表示を補正し、ゼロとする。
その後、図1及び図2に示す太い矢印方向に、引張強度測定器2をゆっくりと引張る。この際に、加速度が加らないように、ゆっくりと等速に引張る必要がある。そして、テールシールが剥がれた時の引張強度を引張強度測定器2のディスプレイから読み取り、この引張強度をテールシール剥離強度として把握すればよい。
<トイレットロール>
本発明に係るトイレットロールのシートは、1プライであっても、2プライ(2枚重ねで一組)、又はそれ以上の複数プライであってもよい。例えば、1プライとする場合は、各シート(1枚)のJIS P 8124に基づく米坪(坪量)を、11.0〜35.0g/m2とするのが好ましく、15.0〜25.0g/m2とするのがより好ましい。坪量が、11.0g/m2未満であると、抄造が困難となる。他方、坪量が、35.0g/m2を超えると、柔らかさが低下し、使用感等が低下する。さらに、1プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜550cN/25mmであることが好ましい。乾燥引張強度が、150cN/25mm未満であれば、使用時トイレットロールをロールフォルダーから引き出す際、破れやすいため、使用者が所望の長さで切り取りにくい恐れがある。他方、550cN/25mm超であれば、逆に切れにくい恐れがあるからである。
トイレットロールのシートは、1プライとする場合は、ソフトネスが1.5〜6.5gとされることが好ましい。この値を満たせば、シートは、十分な柔らかさとなる。
また、2プライとする場合は、各シート(1枚)のJIS P 8124に基づく米坪(坪量)を、11.0〜22.0g/m2とするのが好ましく、13.0〜18.0g/m2とするのがより好ましい。坪量が、11.0g/m2未満であると、抄造が困難となる。他方、坪量が、22.0g/m2を超えると、柔らかさが低下し、使用感等が低下する。さらに、2プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜500cN/25mmであることが好ましい。乾燥引張強度が、150cN/25mm未満であれば、使用時トイレットロールをロールフォルダーから引き出す際、破れやすいため、使用者が所望の長さで切り取りにくい恐れがある。他方、500cN/25mm超であれば、逆に切れにくい恐れがあるからである。
トイレットロールのシートは、2プライとする場合は、ソフトネスが1.0〜4.0gとされることが好ましい。この値を満たせば、シートは、十分な柔らかさとなる。
ここで、ソフトネスとは、10cm巾の衛生薄葉紙を端子によって巾5.0mmの隙間に押し込んだときの抵抗値(縦横の平均値)であり、値が小さいほど、柔らかいことを意味する。本明細書でソフトネス は、ハンドルオメータ法(JIS L−1096 E法)によって測定した値をいう。ソフトネスは、例えば、坪量、層の数、層を形成する繊維・フィルム等の種類、融着加工条件などを変化させることにより、調節することができる。
〔基紙の原料等〕
本発明に係るトイレットロールのシートにおいて、基紙の原料は、特に限定されず、適宜の原料を使用することができる。原料として、パルプ繊維を使用する場合、このパルプ繊維(原料パルプ)としては、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプ、などから、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
パルプ繊維等の原料は、例えば、公知の抄紙工程、具体的には、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、サイズプレス、カレンダパート等を経るなどして、基紙とする。この抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
〔ローション薬液〕
本発明に係るトイレットロールのシートにおいて、使用するローション薬液とは、肌触り性(風合い)を高め、あるいは保湿性を高め、あるいはパルプ繊維の肌への刺激を和らげ、あるいは潤い感を高めることを主眼とするものであり、その種類は、特に限定されない。例えば、保湿性薬液としては、シリコーンオイル、シリコーンパウダー等のポリシロキサン、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、ソルビトール、グルコース等の糖類、グリコール系溶剤及びその誘導体のうちの少なくとも1種の保湿剤を含むものを用いてなるものを、例示することができる。また、以上の薬液には、例えば、ビタミンC、ビタミンE、コラーゲンなどを含む薬液を併用することができる。この種の薬液は、潤い感を高める機能がある。ビタミンCおよびビタミンEは抗酸化剤としても機能する。ビタミンEは、還元力の強い成分で、活性酸素・フリーラジカルを消去し、あるいは過酸化脂質の発生を防ぐ抗酸化作用がある。したがって、ビタミンEは薬液の安定化剤として機能するとともに、肌の皮脂の酸化防止効果および血行促進効果が発揮される。また、保湿機能もある。ビタミンCは、ビタミンEと同じく皮脂の抗酸化作用がある。ビタミンCは、ビタミンEを還元するする作用があるため、ビタミンC,Eの両方を用いると、ビタミンCがビタミンEの助剤として働き、活性酸素などにより酸化されたビタミンEを還元し、ビタミンEの強力な皮脂の抗酸化作用を維持する作用が奏せられる。コラーゲンは、肌の真皮の90%を形成しており、これが減少すると肌に潤いや張りがなくなる。したがって、肌と接触したときに肌に潤いを与える保湿効果を発揮する。また、薬液としては、特にpHが5.0〜6.0の弱酸性とされたものであると、肌に対して接触させても肌がアルカリ性になることがなく、薬液pHの影響による肌荒れを効果的に防止できる。特に好適なpH範囲は5.3〜5.7である。pHの調整法としては、酸性又は塩基性のpH調整剤を薬液に添加することにより行うことができ、薬液が強酸性の場合には水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶液を用いることができ、中性・アルカリ性の場合にはクエン酸やリンゴ酸、乳酸を用いることができる。
清涼感を得るための薬液としては、ソルビトール、アルチトール、キシリトール、エリスリトール、ラクチトール、パラチニットを挙げることができる。特に好ましいものは、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールであり、さらに好ましいくはエリスリトール又はキシリトールである。さらに、メントール、サリチル酸、α−シネロール、及びこれらの誘導体の群から選ばれた一種又は二種以上の冷感剤を含ませることができる。
柔軟剤の代表例は、界面活性剤系の柔軟剤であり、その柔軟剤としては、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性イオン界面活性剤の中から適宜選択して用いることができ、特にアニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤としては、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、硫酸エステル塩系、燐酸エステル塩系などを用いることができる。特にアルキル燐酸エステル塩が好ましい。
非イオン界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレートなどの多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロシキ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット密ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどを用いることができる。
カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩、アミン塩、またはアミンなどをもちいることができる。また、両性イオン界面活性剤としては、カルボキシ、スルホネート、サルフェートを含有する第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体、または複素環式第2級または第3級アミンの脂肪族誘導体などを用いることができる。
以上、本発明に係るトイレットロールのシートにおいては、さまざまなローション薬液を使用することができるが、特に、流動パラフィン5〜20%と、多価アルコール類50〜85%と、糖類3〜30%と、さらに必要ならば5%以下の非イオン界面活性剤とを主剤とする薬液を用いると、好ましいものとなる。流動パラフィンの添加量が5%未満であると、しっとり感が低下し、また滑らかさが低下し、ざらつく。逆に20%を超えると、ねばつき感(べとつき感)を与えるとともに、ざらつき、さらに硬い感じを与えるようになる。より好適な範囲は、8〜15%である。本形態では、例えば、特開平2−104511号公報に示されるような、多価アルコールによる皮膚の油分の除去特性を過度にすることなく、流動パラフィンを混入することにより、皮膚の油分の除去特性を抑制しているために、ほどよいしっとり感を得ることができる。
多価アルコール類の添加量は50〜85%とされる。50%未満では、清拭効果としっとり感が劣る。85%を超えると、他の成分の添加量が少なくなり、全体の特性のバランスが悪くなる。また、強度の劣化が起こり、破れ易くなるとともに、べたついた感じを与えるようになる。多価アルコール類としては、特にグリセリン又はプロピレングリコールあるいはそれらの混合物からなるのが好ましい。
糖類の添加量は3〜30%とされる。3%未満では、しっとり感とやわらかさが低下し、30%を超えると、全体の特性のバランスが悪くなり、強度劣化が起こり、破れ易くなる。糖類としては、特にソルビトール又はグルコースあるいはそれらの混合物からなるものが好適である。
さらに必要ならば5%以下の非イオン界面活性剤を添加することができる。非イオン活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノステアレート、ジエチレングリコールモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレート、プロピレングリコールモノステアレート等の多価アルコールモノ脂肪酸エステル、N−(3−オレイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビット蜜ロウ、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンセスキステアレート、ポリオキシエチレングリセリルモノオレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等を挙げることができる。
これらの薬液のシートへの添加は、内添でも外添でもよい。また、薬液に対して、陰イオン界面活性剤、香料、着色料、防腐剤、酸化防止剤などの副次的添加剤を、1%以下の割合で添加することができる。
[テールシール剥離強度]
トイレットロールにおいて、テールシールの接着強度が強い場合には、テールを剥がす際に2,3周目のシートまで剥がれてしまい、ミシン目ずれやプライ離れになってしまう。逆に、接着強度が弱い場合には、不用意にテールが剥がれ、ミシン目ズレやプライ離れが生じてしまう。このような製品は、いずれもテールシール不良として扱われる。そこで、予め製品搬送時等にテールが剥がれることなく、かつトイレットロールの使用開始の際に剥がしやすいトイレットロールが求められていた。
本発明におけるテールシールの剥がし易さを、製品時や製品搬送時等にテールが剥がれることなく、トイレットロールの本体側からテール部分を剥がす際に、シートの2周目が破れず、スムーズに剥がれること、と定義し、このテールシールの剥がし易さを、上記テールシール剥離強度の測定方法によって数値化した。
その結果、テールシール剥離強度(cN)が30cN未満であれば、部分的にテール部が剥がれたり、剥がれなかったとしても、フィルム製の包装袋に挿入する際のフィルムとの擦れでテール部が剥がれてしまう恐れがあり、他方、300cN超であれば、テール部がロール本体から剥がれにくいものの使用時のテール部の挟持部分が破れたりするため、テールシール剥離強度(cN)が30〜300cNであれば、前述したテールシールの剥がし易さを有することが分かった。好ましくは、テールシール剥離強度(cN)が40〜250cNであればよい。
[テール部長さ]
テール部長さも、テールシール剥離強度と同様に、テールシールの剥がし易さに寄与する要素である。図4に示すテール部91のテール部長さLについて好適な長さを求めるため、5〜70mmまで5mm刻みで、上記テールシール剥離強度の測定方法によって計測すると共に、使い勝手等を考慮し、好適な長さを数値化した。
その結果、テール部長さLが15〜45mmであれば、前述したテールシールの剥がし易さを有し、かつ使い勝手等がよいことが分かった。一方、テール部長さLが15mm未満であれば、短すぎて剥がしにくく、手で挟持する挟持部分のみが破れたりする恐れがあり、他方、45mm超であれば、トイレットロールの見栄えが悪いだけでなく、加工ライン上のコンベアでトイレットロールを搬送する際のガイド部分に接触して剥がれ易くなることが分かった。
[テールシールの糊塗布幅]
テールシールの糊塗布幅も、テールシールの剥がし易さに寄与する要素である。図4に示すテールシール92の糊の塗布幅Wについて好適な幅を求めるため、0.5〜10mmまで0.5mm刻みで、上記テールシール剥離強度の測定方法によって計測し、好適な幅を数値化した。
その結果、テールシールの糊の塗布幅Wが1〜8mmであれば、前述したテールシールの剥がし易さを有することが分かった。一方、1mm未満であれば、部分的にテール部が剥がれたり、剥がれなかったとしても、フィルム製の包装袋に挿入する際のフィルムとの擦れでテール部が剥がれてしまう恐れがあり、他方、8mm超であれば、テール部が剥がれにくいものの使用時のテールシール挟持部分が破れてしまうことが分かった。
なお、テールシールへの糊付け方法について、本発明は限定されるものではなく、ノズルで糊をテール部にスプレーして糊付けするスプレーノズル移動式、ブレードが昇降してログ本体に塗布して糊付けする糊付けブレード式等の公知の方法を用いることができる。
[テールシールの糊の粘度]
テールシール92の糊の粘度(Pa)としては、テールシールの剥がし易さの観点から、600〜950Paが好ましい。一方、600Pa未満であれば、テールシールの糊が浸透し易くなり、シートの3周目まで到達し、使用時にテール部を挟持して剥がす際、シートの3周目まで同時に剥がれてしまう恐れがあり、他方、950Pa超であれば、粘性により糊が糸を引き易くなり、例えば、糊の糸がテール部分に付着し、使用時に剥がす際の支障となったり、同様にトイレットロールの他の部分に付着する恐れがある。
1プライトイレットロール及び2プライトイレットロールについて、各々数種類のサンプルで、上記のテールシール剥離強度の測定方法に基づき試験を行った。表1及び表2に1プライトイレットロールの場合の試験例を示し、表3及び表4に2プライトイレットロールの場合の試験例を示している。なお、項目におけるローション塗布率(%)とは、基紙の原料に対する質量比である。
Figure 2006284366
Figure 2006284366
Figure 2006284366
Figure 2006284366
本発明は、トイレットロール、そのテールシール剥離強度測定装置及びその測定方法として、適用可能である。
本発明に係るテールシール剥離強度測定装置の、テールシール剥離強度測定前の説明図である。 本発明に係るテールシール剥離強度測定装置の、テールシール剥離強度測定中の説明図である。 トイレットロールをロール保持部に挿入する際の説明図である。 トイレットロールにおけるテール部長さとテールシールの糊の塗布幅の関係を示す説明図である。
符号の説明
1…ロール保持部、2…引張強度測定器、3…、4…狭持部材、9…トイレットロール、11…ロール保持軸、12…支持部材、13…底板、21…フック、31…移動手段、31A…レール、31B…摺動部材、32…固定台、41…狭持片、42…リング部、91…テール部、92…テールシール、L…テール部長さ、W…テールシールの糊の塗布幅。

Claims (8)

  1. トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度をテールシール剥離強度として計測する、
    ことを特徴とするテールシール剥離強度測定方法。
  2. トイレットロールのテール部における、テールシールに近接した部分を挟持して引張る、請求項1記載のテールシール剥離強度測定方法。
  3. トイレットロールをその芯を中心として回動自在に保持するロール保持部と、このトイレットロールのテール部を引張る引張強度を測定する引張強度測定器と、この引張強度測定器を、水平方向かつトイレットロールのシート巻取り方向に移動可能に保持する測定器保持部と、を備えた、
    ことを特徴とするテールシール剥離強度測定装置。
  4. トイレットロールの芯中心と引張強度測定器の計測軸と略同じ高さになるように構成された、請求項3記載のテールシール剥離強度測定装置。
  5. シートの1プライ当りの坪量が11.0〜35.0g/m2、1プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜550cN/25mmであり、
    ソフトネスが1.5〜6.5gとされる1プライトイレットロールであって、
    テールシール剥離強度が30〜300cNである、
    ことを特徴とするトイレットロール。
    テールシール剥離強度:トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度(cN)。
  6. シートの1プライ当りの坪量が11.0〜22.0g/m2、2プライ当りの縦方向の乾燥引張強度が150〜500cN/25mmであり、
    ソフトネスが1.0〜4.0gとされる2プライトイレットロールであって、
    テールシール剥離強度が30〜300cNである、
    ことを特徴とするトイレットロール。
    テールシール剥離強度:トイレットロールのテール部を水平方向に等速で引張り、テールシールが剥離する際の引張強度(cN)。
  7. シートにローション薬液が添加された、請求項5又は6記載のトイレットロール。
  8. ローション薬液が柔軟剤である、請求項7記載のトイレットロール。
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