JP2006284247A - サイリスタ素子の劣化診断方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイリスタ素子を構成している半導体素子の特徴に着目し、各素子における周波数特性を測定することにより、劣化による特性変動を的確に検知するサイリスタ素子の劣化診断方法を提供することを目的とする。
【解決手段】診断対象であるサイリスタ素子における3つの端子であるアノード、カソードおよびゲートのうちのいずれか2つの端子間に周波数を変化させた交流電圧を印加し、前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線を採取して、採取したインピーダンス周波数特性曲線と、正常状態にあるサイリスタ素子における前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線との比較により診断対象であるサイリスタ素子の劣化状態を診断する。
【選択図】図1
【解決手段】診断対象であるサイリスタ素子における3つの端子であるアノード、カソードおよびゲートのうちのいずれか2つの端子間に周波数を変化させた交流電圧を印加し、前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線を採取して、採取したインピーダンス周波数特性曲線と、正常状態にあるサイリスタ素子における前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線との比較により診断対象であるサイリスタ素子の劣化状態を診断する。
【選択図】図1
Description
本発明は、交流電力を直流電力に変換または、交流周波数を変換するパワーエレクトロニクス分野におけるサイリスタ素子の劣化診断方法に関するものである。
これまでのパワーエレクトロニクス分野におけるサイリスタ素子の故障検知方法としては、以下の方法が一般的である。
(1)絶縁低下による短絡電流を過電流検出回路で検知する方法
(2)絶縁低下による短絡電流を保護ヒューズで遮断し検知する方法
しかしながら、上記方法は故障検知方法と言う名称からも判るように、素子の異常により当該設備が機能を果たさない状態になって初めて検出できる方法であり、生産ロスが非常に大きいばかりでなく、事後処理に要する労力・コストが非常に大きいという問題がある。また、上記(2)の方法は、1素子の異常が他の健全な素子を破壊する危険性も有している。
(1)絶縁低下による短絡電流を過電流検出回路で検知する方法
(2)絶縁低下による短絡電流を保護ヒューズで遮断し検知する方法
しかしながら、上記方法は故障検知方法と言う名称からも判るように、素子の異常により当該設備が機能を果たさない状態になって初めて検出できる方法であり、生産ロスが非常に大きいばかりでなく、事後処理に要する労力・コストが非常に大きいという問題がある。また、上記(2)の方法は、1素子の異常が他の健全な素子を破壊する危険性も有している。
そこで、劣化診断方法すなわち故障に至る前の劣化の程度を診断する方法として、以下のオフライン劣化診断方法がある。
(3)絶縁抵抗測定による絶縁低下を検知する方法(劣化診断方法1)
(4)直流電圧印加による漏れ電流の増加を検知する方法(劣化診断方法2)
また、素子を回路または装置内に接続したまま行う、オンライン劣化診断方法として、例えば特許文献1に開示されている技術がある。この技術は、回路内に電流検出器・電圧検出器を組み込み、電力素子がオフ状態の時の電圧・電流により劣化状態を診断するものである。
特開平9−257870号公報
(3)絶縁抵抗測定による絶縁低下を検知する方法(劣化診断方法1)
(4)直流電圧印加による漏れ電流の増加を検知する方法(劣化診断方法2)
また、素子を回路または装置内に接続したまま行う、オンライン劣化診断方法として、例えば特許文献1に開示されている技術がある。この技術は、回路内に電流検出器・電圧検出器を組み込み、電力素子がオフ状態の時の電圧・電流により劣化状態を診断するものである。
しかしながら、上述の劣化診断方法1および2は、スポット的な不良品の選別としては有効であるものの、当該オフライン測定により正常であったものがオンライン直後に故障する等、的確な劣化判定方法として採用することは困難であるという問題がある。
また、特許文献1に開示された技術では、各素子毎に電流検出器・電圧検出器を組み込む必要があり、スイッチングノイズ対策等の回路構造が複雑になり、実用的な劣化診断方法ではないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、上記課題を解決して、サイリスタ素子を構成している半導体素子の特徴に着目し、各素子における周波数特性を測定することにより、劣化による特性変動を的確に検知するサイリスタ素子の劣化診断方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、診断対象であるサイリスタ素子における3つの端子であるアノード、カソードおよびゲートのうちのいずれか2つの端子間に周波数を変化させた交流電圧を印加し、前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線を採取して、採取したインピーダンス周波数特性曲線と、正常状態にあるサイリスタ素子における前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線との比較により診断対象であるサイリスタ素子の劣化状態を診断することを特徴とするサイリスタ素子の劣化診断方法である。
さらに本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載のサイリスタ素子の劣化診断方法において、周波数を変化させた交流電圧の印加手段として、周波数特性分析装置を用いることを特徴とするサイリスタ素子の劣化診断方法である。
本発明によれば、周波数を変化させた交流電圧印加により各端子間のインピーダンス周波数特性曲線を採取し、採取したゲインおよび位相の周波数特性曲線の滑らかさ(変動の程度)を正常状態にあるサイリスタ素子の周波数特曲線と比較するようにしたので、正確なサイリスタ素子の劣化状況判定が可能となった。また、診断対象であるサイリスタ素子を非破壊で診断することが可能であり、診断後の原状復旧に関しても非常に容易に対応できる。
サイリスタ素子を構成している半導体素子の電圧・電流を検出するために各端子(アノード・ゲート・カソード)電圧を引き出すとともに、電流に関しては電流検出器(CT等)を取り付けることにより流入電流を引き出し、各検出値を初期値と比較することにより劣化状況を判定する。
サイリスタ素子アノード−カソード間の場合は、例えば最大10kHzまでの両端子間の周波数特性を測定し、例えば100Hz以上の周波数領域での変動幅が初期値に対して5%以上になった場合を注意監視状態と判定する。
同様に、サイリスタ素子アノード−ゲード間の場合は、例えば最大10kHzまでの両端子間における周波数特性を測定し、例えば100Hz以上の周波数領域での変動幅が初期値に対して5%以上になった場合を注意監視状態と判定する。
同様に、サイリスタ素子カソード−ゲード間の場合は、例えば最大10kHzまでの両端子間における周波数特性を測定し、例えば100Hz以上の周波数領域での変動幅が初期値に対して5%以上になった場合を注意監視状態と判定する。
さらに、上記各端子間におけるそれぞれの変動幅が連続的に10%以上となった場合を更新を必要とする異常状態と判定する。
図1ないし3は、本発明を実施するための測定回路構成の一例を示す図である。図中、1はP型半導体、2はN型半導体、3はアノード、4はカソード、5はゲート、6は周波数特性分析装置、および7は測定リード線をそれぞれ表す。
図1は、アノード3とカソード4の間におけるインピーダンス周波数特性を、周波数特性分析装置6により測定リード線7を介して測定する回路構成である。同様に、図2はアノード3とゲート5の間、図3はカソード4とゲート5の間におけるインピーダンス周波数特性を、周波数特性分析装置6により測定リード線7を介して測定する回路構成である。
各端子間に与える電圧は測定リード線7により周波数特性分析装置6から供給され、端子間に流れる電流は、周波数特性分析装置6の内部で検出する。また、供給電圧の周波数も、周波数特性分析装置6の内部発信回路により自動的に設定範囲をスイープさせることにより変化させることが可能である。なお、ここでの周波数特性分析装置6は、端子間のインピーダンス周波数特性を分析する機能、電圧周波数を変化して供給する機能、および端子間に流れる電流を検出する機能を有しているが、それぞれの機能を別個の装置として持たせるようにしても良い。
上記の回路構成により、測定端子間における電圧・電流・位相からインピーダンスを計算し、各発信周波数におけるインピーダンスとして算出する。図4および図5は、インピーダンス周波数特性(ゲイン特性)曲線の一例を示す図であり、図4は素子が正常状態におけるインピーダンス周波数特性曲線を、図5は素子の劣化が進んだ状態におけるインピーダンス周波数特性曲線をそれぞれ表している。
図5で示す通り劣化状態にあるサイリスタ素子のインピーダンス周波数特性は安定せず変動幅が大きいに対して、図4で示す正常状態にあるサイリスタ素子のインピーダンス周波数特性は変動幅が非常に少ないことが分る。このように、測定したサイリスタ素子のインピーダンス周波数特性曲線の変動の程度を、正常状態にあるサイリスタ素子のそれと比較することにより、サイリスタ素子の劣化状態を診断することが可能である。
1 P型半導体
2 N型半導体
3 アノード
4 カソード
5 ゲート
6 周波数特性分析装置
7 測定リード線
2 N型半導体
3 アノード
4 カソード
5 ゲート
6 周波数特性分析装置
7 測定リード線
Claims (2)
- 診断対象であるサイリスタ素子における3つの端子であるアノード、カソードおよびゲートのうちのいずれか2つの端子間に周波数を変化させた交流電圧を印加し、前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線を採取して、採取したインピーダンス周波数特性曲線と、正常状態にあるサイリスタ素子における前記端子間のインピーダンス周波数特性曲線との比較により診断対象であるサイリスタ素子の劣化状態を診断することを特徴とするサイリスタ素子の劣化診断方法。
- 請求項1に記載のサイリスタ素子の劣化診断方法において、
周波数を変化させた交流電圧の印加手段として、周波数特性分析装置を用いることを特徴とするサイリスタ素子の劣化診断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005101828A JP2006284247A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | サイリスタ素子の劣化診断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005101828A JP2006284247A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | サイリスタ素子の劣化診断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006284247A true JP2006284247A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37406340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005101828A Pending JP2006284247A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | サイリスタ素子の劣化診断方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006284247A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011202956A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Hokuriku Electric Power Co Inc:The | 避雷装置の故障判定方法 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005101828A patent/JP2006284247A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011202956A (ja) * | 2010-03-24 | 2011-10-13 | Hokuriku Electric Power Co Inc:The | 避雷装置の故障判定方法 |
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