JP2006283767A - 燃料ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、燃料室内の摺動機構部品が潤滑性の劣るガソリン中での耐久性、特に耐摩耗性に優れた材料組合せで構成することにより、信頼性に優れた高圧燃料ポンプを提供することにある。
【解決手段】本発明は、液体燃料を輸送する燃料ポンプにおいて、互いに接触して摺動する部材表面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されていることを特徴とする燃料ポンプにある。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、液体燃料を輸送する燃料ポンプにおいて、互いに接触して摺動する部材表面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されていることを特徴とする燃料ポンプにある。
【選択図】図1
Description
本発明は、新規な燃料ポンプに係わり、特に自動車ガソリンエンジン用筒内直接燃料噴射装置の高圧ポンプとして使用するに好適な斜板式アキシャルプランジャ式燃料ポンプに関する。
近年、内燃機関、特に自動車用ガソリンエンジンにおいては、燃料消費特性の向上,有害排気ガスの削減,加速性等の運転応答性の向上等の目的から筒内直接燃料噴射装置の適用が望まれている。
筒内直接燃料噴射装置では、内燃機関の気筒内に、気筒内の圧縮行程時にも直接ガソリンを噴射する必要があるために、3Mpa以上の高圧でガソリンを供給できる高圧燃料ポンプが必要となる。
高圧ポンプの型式の一つに、ハウジング内において、シャフトで回転する斜板の回転運動を揺動板により揺動運動に変換し、この揺動板の揺動運動により往復動するプランジャによって流体を吸入し、加圧して高圧で吐出する方式の斜板式アキシャルプランジャポンプがある。
この型式の高圧燃料ポンプについて、本発明者等の特開平8−238039 号がある。
外部からの駆動力を伝達するシャフトと、このシャフトによって回転される斜板と、この斜板の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、この揺動板の揺動運動により往復動する複数のピストンと、上記斜板および揺動板およびピストンを収納するクランク室を燃料室と機構室に分離する隔壁を備え、上記シャフトと上記斜板間の駆動力伝達をする軸受部と、上記斜板と上記揺動板間の駆動力伝達をする軸受部を上記機構室内に配置して上記軸受部を油潤滑するとともに、上記燃料室内に上記複数のピストンを配置して、それぞれのピストンにより、燃料を吸入吐出することを特徴とする燃料ポンプ。
この発明では高圧燃料ポンプとして、ガソリンを供給する目的の使用に際しては、ガソリンを昇圧する機構部においては潤滑性に優れた高粘性油を用いることができない。それが燃料油に混入して燃焼に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
そのため、隔壁によってクランク室は燃料室と機構室に分けられることになった。
すなわち、機構室では耐摩耗性を改善するために潤滑性に優れた高粘性油を潤滑油として封入されて存在し、各機構部品の摺動面間の耐摩耗性等への対策が施されている。
一方、この構造での高圧を発生させる機構部の燃料室内では、揺動板の揺動運動で往復動する複数のピストンの運動により燃料の吸入がされ、吐出がされて、それにより燃料は高圧になる。したがって、燃料室の流体として存在するのは燃料のガソリンのみである。そのため、各機構部の摺動部で潤滑油として作用するのはガソリンになる。
この燃料室内において、揺動運動を往復運動への変換部,往復運動するプランジャ部は、どうしてもガソリン中での高面圧環境下での摺動になる。そのため、高面圧で接触して摺動するために摩耗で損耗する主な部分として考えられる。
燃料室内におけるガソリンを昇圧する機構部において潤滑油としてガソリンで行うと、ガソリンは、通常の潤滑油に比べ粘度が極端に小さいため、上記の摺動機構部においては互いの摺動面が早期に摩耗したり、焼き付いてしまう問題が考えられる。
摺動機構部の接触部が摩耗して損耗量が多くなると、吸入吐出の効率低下、あるいは焼き付きにより稼働不能になるなどの可能性があり、信頼性に問題が考えられる。
そのため、摺動機構部における各部品は、潤滑性の劣るガソリン中での耐久性、特に耐摩耗性が要求される。
2つの物体の互いの摺動面において耐摩耗性が要求される場合、各摺動面の表面に耐摩耗性の表面処理が適用される。表面処理としては、例えば窒化,浸炭,PVD,CVDによるTiC,TiN,CrN等の硬質被膜のコーティング等があり、これによって早期摩耗を防止する技術が公知である。
特に、特開平5−60058号,同6−159230号,同8−82278 号公報に窒化層を形成させることが示されている。
摺動機構部における各部品は、単に摺動するだけでなく、高面圧で摺動する。このため、各摺動面における材質の組合せを考慮せずに単に表面処理を適用したのでは、摺動面の早期摩耗および焼き付きを防止することができない。さらに場合によっては摩擦抵抗が増大する等の問題が生じることが判明した。
また、前述の窒化層は表面に高次Fe窒化層の硬くて脆い層が形成され、その層の欠落という問題がある。
本発明の目的は、燃料室内の摺動機構部品が潤滑性の劣るガソリン中での耐久性、特に耐摩耗性に優れた材料組合せで構成することにより、信頼性に優れた高圧燃料ポンプを提供することにある。
そこで、鋭意研究した結果、各摺動面の材質,表面処理、あるいはその硬さの値を限定した組合せで構成させることにより、上記の問題を解決することができるということを見い出した。
本発明は、液体燃料を輸送する燃料ポンプにおいて、互いに接触して摺動する部材表面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されていることを特徴とする燃料ポンプにある。
本発明は、ハウジング内に外部からの駆動力を伝達するシャフトによって回転される斜板と、この斜板の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、この揺動板の揺動運動により往復動する複数のプランジャにより燃料を吸入吐出するシリンダブロックを有する斜板式アキシャルプランジャの燃料ポンプにおいて、
上記揺動板と上記プランジャの間にスリッパが設けられ、このスリッパは、上記揺動板との接触側は、実質的に平面とし、上記プランジャとの接触側は球面状とし、上記プランジャの吸入孔に連通する連通孔を有し、上記揺動板と上記スリッパ、上記スリッパと上記プランジャとの互いに接する2つの接触面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されて構成されているものがよい。
上記揺動板と上記プランジャの間にスリッパが設けられ、このスリッパは、上記揺動板との接触側は、実質的に平面とし、上記プランジャとの接触側は球面状とし、上記プランジャの吸入孔に連通する連通孔を有し、上記揺動板と上記スリッパ、上記スリッパと上記プランジャとの互いに接する2つの接触面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されて構成されているものがよい。
本発明は、前記揺動板部材,スリッパ部材及びプランジャ部材は、ステンレス鋼あるいは合金工具鋼で形成されるものがよい。
本発明は、前記シリンダブロック部材は、マルテンサイト系ステンレス鋼材料を焼入れ処理をした材料で形成されるものがよい。
本発明は、前記スリッパ部材の窒化層の硬さは、ビッカース硬さで700以上(Hv
700以上)の値であるものがよい。
700以上)の値であるものがよい。
本発明は、前記揺動板部材の窒化層の硬さは、ビッカース硬さで900以上(Hv900以上)の値であるものがよい。
本発明は、前記プランジャ部材の材料の硬さは、ビッカース硬さで900以上(Hv
900以上)の値であるものがよい。
900以上)の値であるものがよい。
本発明は、前記シリンダブロック部材の材料の硬さは、ビッカース硬さで500から
700(Hv500〜Hv700)の値であるものがよい。
700(Hv500〜Hv700)の値であるものがよい。
本発明は、前記スリッパ部材及びプランジャ部材の窒化層は、窒化と拡散の処理工程で形成されることがよい。
燃料室内で、潤滑性の劣るガソリン中で高面圧で摺動する摺動機構部において、各摺動部品の材質,表面処理及びその組合せを最適に設定した。すなわち、揺動運動を往復運動への変換部すなわち揺動板とスリッパ,往復運動するプランジャ部すなわちプランジャとシリンダにおける各摺動面の材質,表面処理、あるいはその硬さの値を制限した組合せとした。
表面処理としては、基材材質の特性を損なわない温度領域において窒素を拡散させ、微細窒化物を析出させて硬さを高める窒化処理を適用した。窒化層は基材の硬さよりも高くなり、また凝着しにくい特性が得られ、基材の反応性が改善される。また本発明の表面に形成される高次鉄窒化物を消失させる拡散処理を施した窒化層であるため表面層を研削することなく靭性が高く、そのまま使用でき、またその窒化層は基材と連続した処理層であるため高面圧でも剥離しにくい特性がある。これらの特性によって耐摩耗性が改善される。
窒化層の硬さは各摺動部品の部位,材質の組合せによって値を制御した。それによって互いの耐摩耗性が改善される。
基材材質は耐食性,窒化性等を考慮して、クロムの含有量が多いステンレス鋼,合金工具鋼を選定した。
これらの構成により、摩擦抵抗が小さく、しかも一方の材料が他方の材料へ付着したり、凝着することがほとんど発生しない。したがって、初期摩耗,定常摩耗および焼付き等が防止される。これにより信頼性に優れた高圧燃料ポンプが提供される。
本発明によれば、燃料ポンプとして互いに摺動する摺動面、特に斜板式アキシャルプランジャポンプの燃料室内の揺動板24とスリッパ45,スリッパ45とプランジャ31、及びプランジャ31とシリンダ50の材料構成,組み合わせを考慮し、互いに摺動する機構部品に靭性の高い窒化層を形成したことにより、初期摩耗,定常摩耗及び焼付きを防止することができるという効果がある。それにより、信頼性の高い高圧燃料ポンプが提供される。
図1において、ハウジングは第1ハウジング11および第2ハウジング12からなり、これらはボルト13により一体化されている。ハウジングの内部はクランク室15となっており、後述するようにガソリンの吸引室16および高圧の圧力室17が形成される。第1ハウジング11の上端部には軸受19が設けてあり、この軸受19に駆動シャフト20が受け入れられている。駆動シャフト20は、周知のように、エンジンのカム軸(開示していない)に連結されて駆動される。駆動シャフト20の一端には、シャフト回転によって摺動運動を発生させる斜板21が設けてあり、ハウジング内面との間にはスラスト軸受22が設けてある。斜板21の内部の凹部には軸受23が設けてあり、揺動板24の一部が受け入れられている。
斜板21に対して揺動板24がラジアル軸受23およびスラスト軸受25を介して結合(カップル)されている。揺動板24は、駆動シャフト20の回転運動に基づく斜板21の回転運動によって揺動することになる。
揺動板24に対向して空間を置いてシリンダブロック30が配設してあり、このシリンダブロック30には5個のプランジャ31,圧力調整レギュレータ32および圧力逃し孔33が設けてあり、ボルト34によって第2のハウジング12と一体化されている。
揺動板24の下端には上側ベローズキャップ34が固定され、シリンダブロック30には下側ベローズキャップ35が固着され、ベローズ36がこれら上下のベローズキャップ34,35によって保持されている。ベローズ36は、クランク室15中の駆動シャフト20を回転運動から揺動運動に変換する機構部を包含する機構室37と吐出されるべきガソリンで満たされた吸引室16とに分けている。機構室37には、機構部の潤滑を行うために油あるいはグリースが封入される。38はオイルプラグで、オイル封入後、装着される。
プランジャ31は、シリンダ29内に設けたプランジャヘッド40と、その中に配設される上下のスプリング41,42,ボール43およびスプリング押え44からなり、プランジャヘッドの球状の頂面にはこれに合致する形状とされたスリッパ45が配設されている。プランジャヘッド40にはその長手方向に孔があけてあり、プランジャヘッド内部の空間を介して圧力室17に連通する構成としてあり、圧力室17への出口には、シリンダブロック30に形成された孔を塞ぐチェック弁46が設けてあり、孔はボールによって閉塞される構成とされている。従って、吸引室16を満たすガソリンは、揺動板24の揺動運動に伴ってスリッパ45に設けた溝およびプランジャに設けた連通路を介してチェック弁46を押し下げて圧力室17に送られることになる。この場合、この作動は5つのプランジャについて順次行われることになる。安全のために設けられる圧力逃し孔33にも同様にチェック弁47が設けてあり、シリンダブロックに設けた孔をボールが塞ぐ構成とされている。
圧力調整レギュレータ32は、シリンダブロック30に形成されたシリンダ50内で、このシリンダブロック30に対してその位置がネジ機構とこれを回転させる回転機構により、調整されて固着され、かつ連通孔が形成された固着台51と、シリンダ50と圧力室17とを連通するバルブ孔53を閉塞・開放する圧力リリーフボール弁54と、該圧力リリーフボール弁54の押え55と、前記固着台51とこの押え55との間に両者を押圧するように装置されたスプリング56とから構成されている。圧力リリーフボール弁54はバルブ孔53のシート面に接着するボールを有しており、このボールは押え55に設けた凹部によって保持される。押え55には連通孔58が設けてある。押え55とシリンダ
50面との間に間隙によって、ガソリンが流通できるようになっている。
50面との間に間隙によって、ガソリンが流通できるようになっている。
揺動板24の揺動に伴って、圧力リリーフボール弁54は閉塞・開放を繰り返し、ガソリンを圧力室17に吐出することになる。この場合、その吐出はON−OFF制御される。
燃料タンク(図示せず)内に設けられているフィードポンプ(図示せず)によって0.3Mpaに加圧されたガソリンが吸引通路60を介して吸引室16に吸引され、プランジャ31によって3Mpa以上に昇圧されて高圧の圧力室17に吐出される。圧力室17に吐出されたガソリンは吐出通路61からエンジン(図示せず)へと導かれる。
以上の構成は、従来の斜板式アキシャルプランジャポンプと同様である。図2は図1の一部拡大図である。本発明では、燃料室内の示す揺動運動を往復運動への変換部である揺動板24とスリッパ45,スリッパ45とプランジャ31(プランジャヘッド40)、及び往復運動するプランジャ部のプランジャ31とシリンダ29であり、材料構成を以下のようにしている。
揺動板24とスリッパ45は互いが平面状態で摺動するが、その際スリッパ45に設けられた溝からガソリンが供給される。その際の材料構成として、揺動板24はスリッパ
45よりも硬くする。あるいは同等とする。
45よりも硬くする。あるいは同等とする。
スリッパ45とプランジャ31は、スリッパ45の凹面形状の球面部とプランジャヘッド40の球状との凸面形状の球面部が点接触で揺動運動に伴った摺動をするため、この部分では高い面圧になる。なお、スリッパ45に設けられた連通路からガソリンが供給される。その際の材料構成として、スリッパ45はプランジャヘッド40と同等とする。あるいはプランジャヘッド40を硬くする。
プランジャ31とシリンダ29は、プランジャ31の外径とシリンダ29が数μm程度の間隙で配設されて摺動する。摺動部にはプランジャヘッド40側からガソリンが供給される。
揺動板24,スリッパ45,プランジャ31,シリンダ29の基材材質としては、マルテンサイト系ステンレス鋼のSUS440C,SUS420J2,SUS403 材を焼入・焼戻しをして用いられる。また、合金工具鋼SKD61,SKD11材を焼入・焼戻しをして用いられる。あるいはこれらの基材材質に表面処理として窒化処理が施されて供される。
SUS440C,SUS420J2 材は焼入・焼戻しにより基材の硬さがHv500〜700になる。また、ステンレス鋼のため耐食性がよい。
SUS403材は炭素量が少ないため、焼入・焼戻しを行ってもその硬さがHv300程度で軟らかい。そのため耐摩耗性を得るため、表面処理の窒化処理が適用されて供される。
但し、SUS403材は焼入・焼戻し前の調質した基材の硬さはHv190以下と軟らかいため、加工性がよく、冷間域での塑性加工が可能であり、プレス加工等により製品形状に加工できる。したがって生産性に優れている。一方、基材の硬さがHv190以下と軟らかいために、耐摩耗性は劣る。そこで、耐摩耗性を付与する必要から、窒化処理が行われる。
SUS403材は材料中の合金元素に窒化物形成元素のCrが13%程度添加されているため、一般的な窒化処理により、窒化層の硬さはHv1000以上になる。その硬さ分布は、窒化層内では硬さの変化が少なくHv1000程度で、境界で急激に低下して基材硬さを示す。
合金工具鋼のSKD61,SKD11材は、焼入・焼戻しにより基材の硬さを高くできる。そのため高面圧下においても材料に強度,耐力があり、耐摩耗性もよい。
また、合金工具鋼には窒化物形成元素のCr等が5〜13%程度添加されているため、一般的な窒化処理により、窒化層の硬さはHv1000以上になり、窒化処理の適用により硬い表面層を形成して供することもできる。その硬さ分布は表面は高く内部になるにしたがい漸次低下する。但し、SKD11材は窒化処理の熱履歴により基材の硬さは焼入・焼戻しに比べて幾分低下する。
次に、各部品における表面処理についての適用例を述べる。
本発明で適用する表面処理は窒化処理である。現在の一般的な窒化処理としては、(1)600℃以下程度の温度域に加熱された鉄鋼材料表面で、NH3 ガスの触媒反応で活性なNを発生させ、それを内部に拡散させるガス窒化法、(2)減圧容器(陽極)内に処理品を陰極に配設し、窒素源ガス(N2 )と希釈ガス(H2 )を導入して直流の高電圧を印加して直流放電(グロー放電)を発生させ、直流プラズマでイオン化したNを内部に拡散させるイオン窒化法(プラズマ窒化法)がある。
図3にこれらの窒化処理で形成される表面層の化合物の一例を示す。試料はマルテンサイト系ステンレス鋼のSUS403で、イオン窒化処理したものである。最表面部で同定された化合物は高次Fe窒化物の白色化合物と言われるε相であるFe2N,Fe3N、とγ′相のFe4N 、及びCr窒化物のCrNである。ここで、白色化合物のε相は脆弱なために摺動等の摩耗に際しては脱落して摩耗紛となり研磨作用をする。このため耐摩耗性の観点から、最面部10μm程度は研削等により除去して用いられることが一般的である。
しかし、図2に示す本実施例におけるスリッパ45の球面側のような複雑な形状の場合、最面部10μm程度を精度よく研削等により除去するには手間を要し、コストの上でも問題がある。そのため、窒化処理後の最表面部の後加工は行わないか、あるいは最小限に押さえて、簡便な手法、例えばバレル研磨等で除去できることが望まれる。しかし簡便な手法では、最面部10μm程度を精度よく研削等により除去することはできない。
したがって、窒化処理に際しては、脆弱な白色化合物のε相を形成しないか、簡便な手法で除去しなくてはならない。
一方、前述のように、各摺動部品の揺動板24,スリッパ45,プランジャ31,シリンダ29には組合わせた際の各部品の硬さの構成には適性な値がある。
そのため、各材料からなる摺動部品、すなわち揺動板24,スリッパ45,プランジャ31に窒化処理を適用した際、各々の部品での窒化層の硬さは制御する必要がある。
窒化層の硬さは、材料の合金元素の窒化物形成元素(例えばCr,Al,V,Mo,
Ti等)が一定量以上の添加されるとHv1000以上になり、ほぼ飽和する。また、同一材料であれば処理温度が高温になるにしたがって析出する窒化物が大きくなって硬さが低下する。この現象を利用して、処理温度で制御して窒化層の硬さを制御することが可能である。しかし、窒化層の硬さは制御できるものの、処理温度を高くすると最表面部の白色化合物のε相が厚く生成されてしまうために好ましくない。また、ガス窒化法では600℃程度より高い温度域での処理は装置上困難である。そのため、ガス窒化法では制御できる硬さの範囲には限度がある。そこで、窒化層の硬さをより広範囲域で制御できる処理プロセスを考慮する必要がある。
Ti等)が一定量以上の添加されるとHv1000以上になり、ほぼ飽和する。また、同一材料であれば処理温度が高温になるにしたがって析出する窒化物が大きくなって硬さが低下する。この現象を利用して、処理温度で制御して窒化層の硬さを制御することが可能である。しかし、窒化層の硬さは制御できるものの、処理温度を高くすると最表面部の白色化合物のε相が厚く生成されてしまうために好ましくない。また、ガス窒化法では600℃程度より高い温度域での処理は装置上困難である。そのため、ガス窒化法では制御できる硬さの範囲には限度がある。そこで、窒化層の硬さをより広範囲域で制御できる処理プロセスを考慮する必要がある。
そこで、本発明での実施例においては、(1)窒化層の脆弱な白色化合物のε相を形成しないか、簡便な手法で除去できる厚さへの制御、(2)窒化層の硬さの制御を、窒化処理工程における、窒化反応と拡散反応を温度,時間及び雰囲気(ガス組成)を制御することで目的を達成した。
図4は、本発明の実施例に用いた、窒化層硬さを制御する処理工程をグラフで示した図である。この場合、処理工程の中の窒化処理はガス窒化法等の適用も可能である。しかし、表面層の化合物をガス組成により広範囲に制御できるイオン窒化法(プラズマ窒化法)がより適している。
a処理工程は、窒化処理と拡散工程を連続して行うものである。実施例では、この工程をイオン窒化法で処理した。イオン窒化処理法では、減圧容器が冷却されており、処理品温度を入力電力(放電電力)により任意に加熱保持できる。また、ガス組成を制御して窒化雰囲気、あるいは非窒化雰囲気(拡散)にできる特徴がある。一方、ガス窒化処理法では前述のように600℃程度域以上での処理では装置上困難なことから、600℃程度域以上での拡散処理に問題がある。
b処理工程は窒化処理と拡散工程を不連続の工程で行うものである。実施例では、窒化処理はイオン窒化法で処理した。拡散工程は真空熱処理炉により加熱保持した。その他に非酸化雰囲気中、例えば不活性ガスのN2 ,Ar等での雰囲気熱処理炉による処理も適用できる。
図5〜図8に、図4の処理工程により、本発明の一実施例に用いた各種鋼の窒化層硬さの分布状態をグラフで示した図である。図4のa処理工程ではマルテンサイト系ステンレス鋼のSUS420J2,SUS403と合金工具鋼のSKD11を、図4のb処理工程では合金工具鋼のSKD61を処理した。窒化層の仕様は、図5〜図7では表面硬さはHv750±50、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)、図8では表面硬さはHv1000以上、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)である。これを目標にして各処理工程における処理条件,温度,時間を検討したものの硬さの分布である。
図5〜図7の窒化処理はいずれもイオン窒化法で処理した。処理条件として温度;530℃,時間;5時間,ガス組成;N2/H2=1/3,圧力(ピラニー);40Torrである。窒化のままの硬さ分布を見ると、各鋼種においても表面から25μmの位置でHv1000以上を示し、表面から内部になるに従って漸次低下してそれぞれの基材硬さになっている。
この硬さの分布の各鋼種を拡散工程を行った。
SKD61は真空熱処理炉により、圧力;1×10-5Torr,温度;630℃,時間;3時間で加熱保持をした。
SUS420J2はイオン窒化処理で、温度;590℃,時間;3時間,ガス組成;H2 のみ、圧力(ピラニー);40Torrである。SUS403はイオン窒化処理で、温度;610℃,時間;5時間,ガス組成;H2 のみ、圧力(ピラニー);40Torrである。
窒化処理後に拡散工程を行ったものの硬さ分布状態は、表面部でHv700〜800の値を示した後、内部になるに従って漸次低下してそれぞれの基材硬さになっている。表面硬さはHv750±50、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)の目標値を満足した結果が得られている。
図8においても窒化処理はイオン窒化法で処理した。処理条件として温度;530℃,時間;8時間,ガス組成;N2/H2=1/3,圧力(ピラニー);40Torrである。窒化のままの硬さ分布を見ると、表面から25μmの位置でHv1060を示し、表面から内部になるに従って漸次低下して基材硬さになっている。
この硬さの分布の処理品を拡散工程を行った。イオン窒化処理で、温度;550℃,時間;2.5時間,ガス組成;H2のみ、圧力(ピラニー);40Torrである。
窒化処理後に拡散工程を行ったものの硬さ分布状態は、表面部でHv1010の値を示した後、内部になるに従って漸次低下して基材硬さになっている。
図9に光学顕微鏡による窒化層の断面の組織観察結果の一例として、SUS403について示す。(a)窒化処理のままでは最表面部に白く見える鉄窒化物を有する層が存在しているのが分かる。一方(b)窒化処理と拡散処理では最表面部にそのような白く見える鉄窒化物を有する層が消失し、存在していないものである。この様な組織の変化は、他の鋼種についても同様な結果であった。
図10に、窒化処理と拡散処理により、窒化層硬さを制御した表面層をX線回折により解析した結果を示す。図5の硬さ分布を示すSUS403についての一例であるが、表面部で同定された化合物はCr窒化物のCrNと基材のα−Feである。窒化処理後の拡散処理により、図3の窒化処理のままと比較すると、耐摩耗性に悪影響がある脆弱な白色化合物の高次Fe窒化物のε相であるFe2N,Fe3N、が消失し、存在していないことが分かる。Fe4N の低次Fe窒化物はより高い精度で測定することにより検出できると思われる。なお、他の鋼種についても同様な結果であった。
この結果により、本発明法で適用した窒化層硬さを制御した処理によれば、硬さが制御されて靭性のある窒化層が形成されてる。また、表面層の化合物も制御できる。そのため、脆弱なε相の表面を研削する必要がなく、処理のままでも供することができる。しかし、イオン窒化処理の場合、最表面にスパッタ現象による微粒子が1〜2μm程度被膜として付着している。この微粒子による、初期の摩耗への悪影響を考慮して、表面は研磨(ラッピング)等して除去することが望ましい。
図11は窒化層硬さを制御した処理をスリッパ45、及びプランジャ31(プランジャヘッド40)に適用した際の断面模式図である。揺動板24,スリッパ45,プランジャ31(プランジャヘッド40),シリンダ29の材料構成,仕様を以下のようにしている。
揺動板24はスリッパ45よりも表面硬さを高くした構成にするため、SUS403にイオン窒化処理し、揺動板の窒化層24aを形成した。処理条件は温度;530℃,時間;7時間,ガス組成;N2/H2=1/3,圧力(ピラニー);40Torrにおいてイオン窒化処理したもので、窒化層硬さHv900以上、硬化深さは0.1mm(Hv500以上)である。窒化処理後、耐摩耗性に悪影響がある脆弱な白色化合物のε相を除去するため、表面は
20μm研磨加工した。なお、揺動板24の基材材質は、この他にSUS420J2,SUS440C 材、SKD61,SKD11材も用いられ、窒化処理が施されて供される。
20μm研磨加工した。なお、揺動板24の基材材質は、この他にSUS420J2,SUS440C 材、SKD61,SKD11材も用いられ、窒化処理が施されて供される。
スリッパ45の一例として、スリッパの窒化層45a硬さを、揺動板の窒化層24a及びプランジャヘッドの窒化層40aよりも低くした例を示す。図4に示した窒化層硬さを制御する処理工程aを適用した。基材にSUS403を用い、処理条件,窒化層の仕様は図4〜図8と同じにし、窒化層45aを形成した。窒化層45aは表面硬さはHv750、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)である。窒化処理後、最表面の微粒子の除去、及び表面粗さの向上のためバレル研磨加工をした。なお、スリッパ45の基材材質は、この他に
SUS420J2,SUS440C,SKD61,SKD11 材も用いられ、上述の窒化処理が施されて供される。なお、その際のスリッパ45の硬さは、揺動板の窒化層24a及びプランジャヘッドの窒化層40aと同等にしてもよい。
SUS420J2,SUS440C,SKD61,SKD11 材も用いられ、上述の窒化処理が施されて供される。なお、その際のスリッパ45の硬さは、揺動板の窒化層24a及びプランジャヘッドの窒化層40aと同等にしてもよい。
プランジャ31(プランジャヘッド40)は、SKD11材の焼入・焼戻し材を図4aの窒化処理工程で行い、図8の硬さ分布を示す窒化層の仕様である。プランジャヘッドの窒化層40a及びプランジャの外径面の窒化層31aは、表面硬さはHv1000、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)である。窒化処理後、最表面の微粒子の除去、及び表面粗さの向上のためバレル研磨加工及びラッピングを行った。なお、プランジャ31の基材材質には、この他にSUS420J2 ,SUS440C,SKD61材も用いられ、窒化処理が施されて供される。
シリンダ29は、SUS420J2の焼入・焼戻し材を用いた。シリンダ29の内径面は耐摩耗性の観点から研磨加工した。なお、シリンダ29の材質は、この他にSUS440C,SKD61,SKD11材の焼入・焼戻し材も用いられる。
燃料室内が以上の構成からなる、図1の斜板式アキシャルプランジャポンプの実機耐久試験を行った。
その結果、ポンプは異常なく稼働し、ガソリン吐出流量性能も安定した値が得られた。試験後、分解して燃料室内の各部品の検査結果、上記のいずれの部品においても異常摩耗の発生は認められず、定常摩耗状態であった。
一方、無処理のものでは、耐久試験中にガソリン吐出流量性能に異常が発生し、運転の続行ができなかった。試験後の分解の検査結果、揺動板24は摩耗量が多く、段差が見られた。また、スリッパ45の球面部、及びプランジャヘッド40においても摩耗により減肉していた。これらの摩耗粉がさらにプランジャ31の外径面とシリンダ29の内径面の間隙部に入り、異常摩耗を生じていた。
以上の結果により、本発明法で構成したポンプでは、窒化層は基材の硬さよりも高くなり、また凝着しにくく、摺動部品間の反応性が改善された。また窒化層は基材と連続した処理層であるため高面圧でも剥離しにくい特性がある。これらの特性によって耐摩耗性が改善され、目的の高圧燃料ポンプが可能になった。
(実施例2)
図11の断面模式図において、揺動板24,プランジャ31(プランジャヘッド40),シリンダ29の材料構成,仕様は前実施例と同じである。
図11の断面模式図において、揺動板24,プランジャ31(プランジャヘッド40),シリンダ29の材料構成,仕様は前実施例と同じである。
スリッパ45の他の一例として、スリッパの窒化層45aの硬さを、揺動板の窒化層
24a及びプランジャヘッドの窒化層40aと同等にした例を示す。
24a及びプランジャヘッドの窒化層40aと同等にした例を示す。
基材にSUS403を用い、図4のa処理工程により窒化層硬さを制御した。窒化層45aは表面硬さはHv950、硬化深さを0.1mm(Hv500以上)である。窒化処理後、最表面の微粒子の除去、及び表面粗さの向上のためバレル研磨加工をした。
燃料室内が以上の構成からなる、図1の斜板式アキシャルプランジャポンプの実機耐久試験を行った。
その結果、前実施例と同様にポンプは異常なく稼働し、ガソリン吐出流量性能も安定した値が得られた。試験後、分解して燃料室内の各部品の検査結果、上記のいずれの部品においても異常摩耗の発生は認められず、定常摩耗状態であった。その摩耗量は前実施例と同様であった。
以上、種々の実機耐久試験の結果、各機構部品の硬さは各機構部品の摩耗量に影響することが分かった。図12に、本発明のポンプにおける各機構部品の硬さと摩耗量の概念図を示す。各機構部品を組合せた場合において、摩耗量の少ない領域を示す硬さの領域がある。したがって、各機構部品の硬さを制御した窒化層を形成することにより、信頼性の高い高圧燃料ポンプが得られる。
図13に他の発明例を示す(3筒式)。図13の発明例においては、図1の発明例のベローズ36をなくした型式である。ベローズ36をなくすることにより、部品点数が少なくなり、コストを低減できる特徴がある。本実施例はベローズ36をなくしているために揺動板24,球面ブッシュ72との摺動、並びに揺動板24の軸とボールジョイント71に設けた軸受71aの摺動、さらに、シャフト1と、軸受11aの摺動はすべてフィード圧0.3MPa のガソリン中での摺動となっている。
このガソリンのシールをオイルシール70a,70bで2重にシールしている。またオイルシール70a,70b間は燃料タンクと連通する構造とし、オイルシール70bが内部圧0.3MPa で漏れが発生しても、オイルシール70aで大気圧の燃料シールとするために外部への漏れ防止を図っている。
この型式のポンプにおいても図2に示す揺動運動を往復運動への変換部である揺動板
24とスリッパ45,プランジャ31、及び往復運動するプランジャ部のプランジャ31とシリンダ50の作動状態は全く同一である。
24とスリッパ45,プランジャ31、及び往復運動するプランジャ部のプランジャ31とシリンダ50の作動状態は全く同一である。
燃料室内が以上の構成からなる、図13の斜板式アキシャルプランジャポンプの実機耐久試験を行った。
その結果、ポンプは異常なく稼働し、ガソリン吐出流量性能も安定した値が得られた。試験後、分解して燃料室内の各部品の検査結果、上記のいずれの部品においても異常摩耗の発生は認められず、定常摩耗状態であった。
11…第1ハウジング、12…第2ハウジング、15…クランク室、16…吸引室、
17…圧力室、20…駆動シャフト、21…斜板、24…揺動板、24a…揺動板の窒化層、30…シリンダブロック、31…プランジャ、31a…プランジャの外径面の窒化層、40…プランジャヘッド、40a…プランジャヘッドの窒化層、45…スリッパ、45a…スリッパの窒化層、50…シリンダ、51…固着台、52…連通孔、53…バルブ孔、54…圧力リリーフボール弁、55…スプリング押え、56…スプリング、70…オイルシール、71…ボールジョイント、72…球面軸受。
17…圧力室、20…駆動シャフト、21…斜板、24…揺動板、24a…揺動板の窒化層、30…シリンダブロック、31…プランジャ、31a…プランジャの外径面の窒化層、40…プランジャヘッド、40a…プランジャヘッドの窒化層、45…スリッパ、45a…スリッパの窒化層、50…シリンダ、51…固着台、52…連通孔、53…バルブ孔、54…圧力リリーフボール弁、55…スプリング押え、56…スプリング、70…オイルシール、71…ボールジョイント、72…球面軸受。
Claims (9)
- ハウジング内に外部からの駆動力を伝達するシャフトによって回転される斜板と、この斜板の回転運動を揺動運動に変換する揺動板と、この揺動板の揺動運動により往復動する複数のプランジャにより燃料を吸入吐出するシリンダブロックを有する斜板式アキシャルプランジャの燃料ポンプにおいて、
上記揺動板と上記プランジャの間にスリッパが設けられ、このスリッパは、上記揺動板との接触側は、実質的に平面とし、上記プランジャとの接触側は球面状とし、上記プランジャの吸入孔に連通する連通孔を有し、
上記揺動板と上記スリッパ、上記スリッパと上記プランジャとの互いに接する両者の接触面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されて構成されていることを特徴とする斜板式アキシャルプランジャの燃料ポンプ。 - 請求項1において、前記揺動板部材,スリッパ部材及びプランジャ部材は、ステンレス鋼あるいは合金工具鋼で形成されることを特徴とする燃料ポンプ。
- 請求項1において、前記シリンダブロック部材は、マルテンサイト系ステンレス鋼材料を焼入れ処理された材料で形成されることを特徴とする燃料ポンプ。
- 請求項1又は2において、前記スリッパ部材の窒化層の硬さは、ビッカース硬さが700以上であることを特徴とする燃料ポンプ。
- 請求項1又は2において、前記揺動板部材の窒化層の硬さは、ビッカース硬さが900以上であることを特徴とする燃料ポンプ。
- 請求項1又は2において、前記プランジャ部材の窒化層の硬さは、ビッカース硬さが
900以上であることを特徴とする燃料ポンプ。 - 請求項1又は3において、前記シリンダブロック部材の硬さは、ビッカース硬さで500〜700であることを特徴とする燃料ポンプ。
- 請求項1,4及び6のいずれかにおいて、前記スリッパ部材及びプランジャ部材の窒化層は、窒化処理後拡散処理が施されていることを特徴とする燃料ポンプ。
- 液体燃料を輸送する燃料ポンプにおいて、互いに接触して摺動する部材表面に高次鉄窒化物を消失させた窒化層が形成されていることを特徴とする燃料ポンプ。
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JP2018141392A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | 日立建機株式会社 | 液圧回転機 |
-
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- 2006-06-12 JP JP2006161768A patent/JP2006283767A/ja active Pending
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