JP2006279923A - パケットベースのアクセス・ネットワークにおいてインターネット・プロトコルベースのリソースを管理する方法 - Google Patents

パケットベースのアクセス・ネットワークにおいてインターネット・プロトコルベースのリソースを管理する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インターネット・プロトコルベースのリソース管理を実行し、複数のパケットをルーティングする方法および装置を提供すること。
【解決手段】本方法および装置では、ネットワーク・レイヤー上のインターネット・プロトコル(IP)メカニズムで利用し、次世代ネットワークにおいてIPベースのリソース管理を提供するユーザーおよびサービスに固有のメトリックを定義する。ワイヤレス・ルーターは、ネットワーク・リンクとワイヤレス・リンクの1つまたは複数のプロパティをメトリックとしてキャプチャし、これをIPメカニズムで使用するリソース管理を採用することで、ワイヤレス無線アクセスを提供できる。このメトリックに関連する配信情報に基づいて、ワイヤレス・ルーターとIPルーターを含む各ルーターは、関連のワイヤレス・リンクまたはネットワーク・リンク上でパケットを転送するかどうかを決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に通信に関し、より詳細にはワイヤレス通信に関する。
インターネットは、ワイヤレス通信デバイスまたはモバイル通信デバイスのユーザーに対して、さまざまなタイプの通信サービスを提供する。このような通信サービスを提供するには、さまざまな通信およびネットワーク・プロトコルを使用できる。1つの新しい通信サービスは、インターネット・プロトコル(IP:Internet Protocol)ベースのIPを経由するワイヤレス電話であり、一般にVoice over IP (VoIP)と呼ばれている。インターネット・プロトコルは、インターネットが機能するプロトコル・スタックを実装する通信プロトコル・セットである。
ただし、インターネット・プロトコルは、当初の設計ではパケット交換通信ネットワークを使用するように意図されており、音声やビデオの送信をサポートするために必要な特性を提供しない。サポートする接続の数に関する制御が不十分なために、パケットの遅延の変動が大きくなり、パケット・ロスが発生する。さらに、IPネットワークを経由して多くのリアルタイム・マルチメディア・ストリームを送信するには、IP以外のデータに比べて遅延の変動が小さい、エンドツーエンドの配信の保証が高いなどの固有のタイミング要件を満たす高帯域幅が必要である。
IPネットワークにおいて、サービス品質(QoS:Quality of Service)は平均スループットを低下せずにトラフィックの特性を補償する能力と定義される。従来の通信ネットワークとIPネットワークとの1つの相違点は、シグナリング・パケット(signaling packet)伝送の明示的な補償がないと、特定のQoSメカニズムでコール・シグナリング(call−signaling)・メッセージの信頼性の高い配信を保証できないことである。通信ネットワークは、綿密にキャリブレーションされた冗長性の高いネットワーク上でシグナリング・トラフィック(signaling traffic)を物理的に分離する。
第3世代(3G)モバイル通信システム、すなわちUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)は、3rd Generation Partnership Project(3GPP)仕様によるマルチメディア・サービスをサポートする。UMTSは、Wideband Code Division Multiple Access(WCDMA)とも呼ばれており、パケット交換ネットワークであるCore Networks(CN)、たとえばIPベースのネットワークを含む。インターネットとモバイル・アプリケーションが融合することで、UMTSユーザーは通信とインターネットの両方のリソースにアクセスできる。ただし、IPベースのネットワークはマルチメディア指向ではない。したがって、UMTSサービスを提供するときにさまざまなノードのIPベースのネットワーク・リソースが十分に活用されていない場合に、サービス品質(QoS)は、エンド・ユーザーに望ましいQoSを提供する上で、UMTSが成功するためのクリティカルな問題になる可能性がある。
UMTSやCDMA2000などの3Gモバイル通信システムの利用が広範囲に拡大しており、次世代ネットワーク(NGN:next generation networks)の存在は必須になってきている。International Telecommunication Union(ITU)により、NGNはサービス品質(QoS)対応の複数のブロードバンド伝送標準を使用して通信サービスを含むサービスを提供するパケットベースのアクセス・ネットワークである。ITUでは、QoSをサービスに関するユーザーの満足度を決定するサービス性能の集合的な効果と定義している。つまり、提供されるQoSに満足しているかどうかを決定するのはエンド・ユーザーである。次世代ネットワークに対して期待されるのは、ユーザーに対して高いエンドツーエンド品質(高速データ転送、広範な有効域、新しいサービスなど)のモバイル・インターネット・アプリケーションを提供することである。こうした要求と同時に、次世代ネットワークの1つの問題として、たとえば3Gモバイル・システム標準とIEEE 802.xx標準(たとえばWLAN、WIMAX)といった異種モバイル通信の利用がある。
ユーザーにエンドツーエンドのサービスを提供するために、UMTSネットワークはThird Generation Project Partnership(3GPP)標準で指定されるUMTSベアラ(bearer)・サービスのレイヤード・アーキテクチャ(layered architecture)を利用してもよい。エンドツーエンドのサービスの提供は、複数のネットワークを経由して伝送され、プロトコル・レイヤー間の対話によって実現される。リソース管理は、UMTSベアラ・サービスの提供に影響を及ぼす可能性がある。QoSを効果的に提供するために、ネットワーク全域にわたっていくつかのリソース・マネージャが採用されている。このように、リソース管理はエンドツーエンドのQoSを提供する上で重要である。1つのセル内の干渉管理(interference management)と無線ネットワーク・コントローラ(RNC:Radio Network Controller)のリソース管理は同様に重要である。外部のネットワークと無線ネットワークをインターフェイスするゲートウェイとして動作するRNCは、ベース・ステーション(ノードBs)より多くのリソースを制御し、モバイル・ステーションと外部ネットワークの両方からのサービス要求を調整する。
具体的には、ネットワーク全体がコア・ネットワーク(固定)のリソース、無線アクセス・ネットワークの固定部分(ワイヤード)のリソース、およびワイヤレス・アクセス部分のリソースを自発的に管理する。つまり、統合ネットワーク(converged network)はそのネットワークそれぞれの部分に固有の要件や制約を満たすように特に設計された専用のリソース管理を実行する。さらに、ワイヤードとワイヤレスの部分は、さまざまな無線アクセス・システム標準(たとえば、UMTSやIEEE 802.xx)によって実装される。個々の無線アクセス・システムは、自らのシステム固有のリソースと移動性(mobility)の管理を実行する。ワイヤード部分とワイヤレス部分とのインターワーキング(inter−working)を行う無線アクセス・システムの場合は、2つの一般的な従来のリソースおよび移動性の管理スキーマが、集中的な移動性管理エンティティによってさまざまな無線アクセス・システム間の縦のハンドオーバーを管理する。または別の縦のハンドオーバーは2つの無線アクセス・システム間の専用のインターフェイスによって実行される。インターワーキングの各ペアは、ペアに固有のインターフェイス、たとえばIa、Ib、Icを使用する。
ただし、統合ネットワークのシナリオにおいて、専用の固定/ワイヤード/ワイヤレス・システムに固有のリソース管理スキーマは、専用のインターワーキング・インターフェイスを経由するさまざまな無線アクセス技術を使用しているので、新しい無線アクセス・システムまたは既存のシステム(Digital Video Broadcast(DVB)など)を統合するたびに既存のインターフェイスを設計変更することになり、柔軟性に欠けるとともに効率が悪いと言える。つまり、インターフェイスIbとIcは、新しい将来の無線アクセス・システムが要求されるたびに設計変更が必要になる。
さらに、このようなインターフェイスには、パケット・ロスが発生せず、1つの無線アクセス・システムから別のシステムに移行するときにユーザーに固有のサービスに関する遅延の制約に従うことが期待されているので、インターフェイスの仕様は次世代ネットワークによって全体的に複雑性が増す可能性が非常に高い。要約すると、無線アクセス・システム・インターフェイスを利用するこうしたNGNアーキテクチャによって、前述の無線アクセス・システムの専用の固定/ワイヤード/ワイヤレス・システムに固有のリソース管理と同様に柔軟性に欠ける効率の悪いソリューションがもう1つ増える。したがって、次世代ネットワークにおけるリソース管理へのこの専用のアプローチでは、ワイヤレスおよび/またはワイヤライン通信リンク用のさまざまな通信インターフェイス技術を使用して複数の接続を同時にアクティブにする可能性のあるユーザーをサポートできない。
IETF RFC 791、1981年9月
本発明は、前述の1つまたは複数の問題の影響を克服すること、または少なくともそれを軽減することを目的とする。
本発明のいくつかの態様について基本的な理解が得られるように、本発明の概要について以下に簡単に説明する。以下の説明は、本発明の概要を包括的に示すものではない。本発明の重要または不可欠な要素を特定したり、本発明の範囲を限定したりするものでもない。唯一の目的は、後述の実施形態に関する説明の準備として、いくつかの概念を簡略化した形で示すことである。
本発明の1つの実施形態では、パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理する方法が提供される。本方法は、特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化する工程と、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続にわたって複数のパケットの伝送を示す情報を配信する工程と、関連の情報に基づいて第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続から少なくとも1つの接続を選択し、パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて複数のパケットのルーティングを決定する工程とを備えている。
別の実施形態では、パケットベースのアクセス・ネットワークの1つまたは複数のリソースを、ワイヤレス・ネットワーク部分および固定のワイヤード・ネットワーク部分にわたって共通して管理するワイヤレス・ルーターがベース・ステーションに配置されている。ワイヤレス・ルーターは、ワイヤレス通信デバイスとの第1の接続をその特定のユーザーに対してアクティブに維持する第1のインターフェイスと、ワイヤレス通信デバイスへの第2の接続をその特定のユーザーに対して同時にアクティブに維持してネットワーク・レイヤー上の1つまたは複数のリソースを共同で管理する第2のインターフェイスと(第1のインターフェイスと第2のインターフェイスは、それぞれ異なるタイプのインターネット・プロトコルベースのアクセスを有効化する)、特定のユーザーに対する特定のサービスの間にワイヤレス・ルーター全体にわたる複数のパケットの伝送を分析し、このネットワーク・レイヤー上で利用されているインターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて複数のパケットを転送する命令を格納するストレージを備えている。
さらに別の実施形態において、通信システムはパケットベースのアクセス・ネットワークの固定のワイヤード・ネットワーク部分とワイヤレス・ネットワーク部分の全域にわたって、1つまたは複数のリソースを共通して管理し、ネットワーク・レイヤー上の特定のユーザーに関する複数のパケットのルーティングを決定できる。本通信システムは、ワイヤレス・ネットワーク部分に関連する第1と第2のワイヤレス・ルーターを備えている。第1のワイヤレス・ルーターと第2のワイヤレス・ルーターのそれぞれは、第1のインターフェイスを経由してアクティブになる第1の接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2の接続の少なくとも1つを有効化し、第1のインターフェイスと第2のインターフェイスはそれぞれ異なるタイプのインターネット・プロトコルベースのアクセスを提供する。第1のワイヤレス・ルーターと第2のワイヤレス・ルーターの特定の1つは、第1のインターフェイスを経由してアクティブになる第1の接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2の接続の少なくとも1つのいずれか1つを経由するワイヤレス通信を使用して選択的に通信できる。第1のワイヤレス・ルーターと第2のワイヤレス・ルーターの特定の1つは、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に第1のワイヤレス・ルーターとパケットベースのアクセス・ネットワークの固定のワイヤード・ネットワーク部分に関連する第1のインターネット・プロトコルベースのルーターとの間で行われる複数のパケットの伝送を分析し、このネットワーク・レイヤー上で利用されているインターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて複数のパケットを転送できる。
さらに別の実施形態において、製品は、実行した場合に通信システムは特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化してパケットベースのアクセス・ネットワークにおける1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理し、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続のすべてにわたる複数のパケットの伝送を示す情報を配信し、さらに第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続から関連の情報に基づいて少なくとも1つの接続を選択することによって、パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて複数のパケットのルーティングを決定する命令を格納するコンピュータ可読の記憶媒体を備えている。
1つの例示的な実施形態では、装置によってパケットベースのアクセス・ネットワーク内にある1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理できる。本装置は、特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続を有効化する手段と、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続を経由して複数のパケットの伝送を示す情報を配信する手段と、関連の情報に基づいて第1のワイヤレス接続と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続から少なくとも1つの接続を選択し、パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて複数のパケットのルーティングを決定する手段とを備えている。
本発明は、以下の説明と添付の図面を併せて参照することで理解できる。図面では、同様の要素を同様の参照番号で示している。
本発明は、さまざまな変更や変形が可能であるが、例としてその特定の実施形態を図示し、本明細書で詳述する。ただし、以下に示す特定の実施形態の説明は、本発明の開示された特定の形態への限定を意味するものでないこと、逆に、すべての変更、同等の方法、代替の方法は、前述の請求項で定義する本発明の精神と範囲を逸脱しないことは言うまでもない。
以下に、本発明の説明を目的とした実施形態について説明する。明確にするために、この明細書では実際の実装で提供するすべての機能について説明するわけではない。こうした実際の実施形態を開発する上で、実装ごとに異なるシステム関連およびビジネス関連の制約への準拠など、開発者の独自の目標を達成するための実装に固有のさまざまな意志決定がなされることは言うまでもない。さらに、こうした開発の労力は複雑で時間のかかるものであるが、当業者がこの開示を利用するために必要な作業であることを理解されたい。
一般的には、次世代ネットワークにおいてリソース管理を実行する方法および装置が提供される。比較的品質の高いエンドツーエンドのサービスを保証するために、本方法および装置はネットワーク・レイヤー上のインターネット・プロトコル(IP)メカニズムで利用する1つまたは複数のユーザーおよびサービスに固有のメトリックを定義し、次世代ネットワークにおいてIPベースのリソース管理を提供する。次世代ネットワークのコンテクストにおいて、ワイヤレス・ルーターなどのワイヤレス・ルーターは、ワイヤレス・リンクおよびネットワーク・リンクの1つまたは複数のプロパティをIPメカニズムで使用できるメトリックとしてキャプチャするリソース管理を使用してワイヤレス無線アクセスを提供できる。無線アクセス・システムにおいて、ネットワークを固定/ワイヤード/ワイヤレスの部分に分割することで、ネットワーク全域(固定/ワイヤード/ワイヤレス)のあらゆるリソースに共通の管理が可能になる。リソース管理は、ネットワーク・レイヤー上で実行され、リンク・レイヤーには無関係である。共通のリソース管理ソフトウェアは、ワイヤレス・リンクとネットワーク・リンクのプロパティを収集するメトリックを利用するワイヤレス・アクセス・モジュールを備えていてもよい。リソース管理を実行するために使用する1つまたは複数のメトリックは、ユーザーに対するエンドツーエンドの比較的高いサービス品質(QoS)を得るために、ユーザーおよびサービスに固有でもよい。リンクの場合は、唯一のリンクのメトリックに依存せず、集中管理IPドメインにあるすべてのワイヤレス・ネットワーク・リンクおよび/またはワイヤライン・ネットワーク・リンクのユーザーあたり、サービスあたりのメトリックの情報を使用してもよい。このように、1つのリンクに特定のユーザーあたり、特定のサービスあたりの複数のメトリックを関連付けてもよい。これで、このようなメトリックの情報はIPベースのメカニズムで管理できる。したがって、共通のリソース管理ソフトウェアは無線リンクを「もう1のIPホップ(hop)」として処理してもよい。このように、ワイヤレス・ルーターは次世代ネットワークにおいてインターネット・プロトコルベースのリソースのリソース管理を実行できる。ワイヤレス・ルーターでさまざまな電波すなわちワイヤレス・インターフェイスおよび/またはワイヤライン・インターフェイスを経由するアクティブな接続を同時に有効化することで、将来のモバイル・システムのワイヤレス通信デバイスによるパケットベースのセルラー通信で、特定のサービス実行時に特定のユーザーに望ましい品質サービス(QoS)を提供できる。
図1を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態により、パケットベースのアクセス・ネットワーク100において、統合ネットワーク110に関連する1つまたは複数のワイヤレス・ルーター105(1〜N)は、統合ネットワーク環境の1つまたは複数のインターネット・プロトコル(IP)ベースのリソースを共通してまたは共同で管理できる。インターネット・プロトコルベースのリソースの例には、通信インターフェイスや、IPベースの無線アクセス・ネットワーク(RAN)を含むバックホール・ネットワーク(backhaul network)が含まれる。統合ネットワーク100は、タイプの異なる通信プラットフォーム(IPベースの通信を使用したものを含む)を使用して実装したモバイル・ユニットまたはワイヤレス通信デバイスのホストにインターフェイスすることができる。統合ネットワーク100において、リソース割り当てに関連する最適性とオーバーヘッドとの間に相容れない問題がある。したがって、インターネット・プロトコルベースのリソースを共通してまたは共同で管理することによって、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)はこれを柔軟かつ/または効率的に管理できる。
パケットベースのアクセス・ネットワークの1つの例100は次世代ネットワーク(NGN)である。NGNにおいて、サービス関連の機能は基盤となる伝送インフラストラクチャには依存しなくてもよい。NGNでは、ユーザーがさまざまなサービス・プロバイダに無制限にアクセスできる。NGNは、ユーザーに一貫性のある一般的なサービスを提供できる一般的な移動性をサポートできる。NGNは、ワイヤレス・インフラストラクチャと固定のワイヤード・インフラストラクチャの統合をシームレスに処理するので、たとえばインターネット上の望ましいサービス品質(QoS)を保証できる。こうしたQoSにより、一般にネットワーク要素はあらゆるトラフィック・ストリームを識別し、性能に関する制約に基づいて各ストリームをあらかじめ指定した方法で処理できる。NGNは、2G、3G、4Gのいずれかの標準に関連付けられており、UMTS、CDMA200、GSM、Bluetoothなどを含むいずれかのプロトコルを採用できる。ただし、特定の標準または特定のプロトコルの使用は設計上の選択の問題であり、本発明の必須の要素ではない。
1つの例として、パケットベースのアクセス・ネットワーク100におけるIPベースの通信は、このネットワークのワイヤレス・ネットワーク部分および/または固定のワイヤード・ネットワーク部分の全域にわたって、データ、音声、ビデオのリアルタイムのマルチメディア・ストリームを搬送する情報のパケットを備えている。1つの実施形態では、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)によってこうしたIPベースの通信のリアルタイム・マルチメディア・ストリームにおいてパケットが転送され、ネットワーク全体の性能を向上したり、エンドツーエンドのサービスを提供したりできる。ワイヤレス・ネットワーク部分および/または固定のワイヤード・ネットワーク部分を経由する複数種類のワイヤレスおよびワイヤードの技術を処理するために、個々のワイヤレス・ルーター105にワイヤレス・インターフェイスおよび/またはワイヤライン・インターフェイスなどのさまざまな内蔵の通信インターフェイス(1つまたは複数)を含めてもよい。
より具体的には、個々のワイヤレス・ルーター105は、ワイヤレス・インターフェイスおよび/またはワイヤライン・インターフェイスを含む1つまたは複数のこうした内蔵の通信インターフェイスを備えることで、ワイヤレス通信デバイス115を使用したさまざまなIPベースの通信に関連するUMTS、IEEE 802.xx、GSM、Bluetoothなどのモバイル通信標準のホストに基づく通信を同時にサポートできる。たとえば、第3のワイヤレス・ルーター105(3)は第1のインターフェイス(I/F)120(1)を備えることで、その特定のユーザーのためにワイヤレス通信デバイス115との第1の接続をアクティブに維持でき、第2のインターフェイス120(2)を備えることでワイヤレス通信デバイス115への第2の接続を同時にアクティブに維持でき、さらに第3のインターフェイス120(3)を備えることで、ワイヤレス通信デバイス115への第3の接続を同時にアクティブに維持できる。具体的には、第1のワイヤレス・ルーター105(1)はその特定のユーザーに対するワイヤレス通信デバイス115との第1のワイヤレス・リンク122(1)をアクティブに維持でき、第2のワイヤレス・ルーター105(2)はワイヤレス通信デバイス115への第2のワイヤレス・リンク122(2)を同時にアクティブに維持できる。第1と第2のワイヤレス・リンクの例122(1〜2)には、ワイヤレスIPホップが含まれる。第1と第2のワイヤレス・リンク122(1〜2)のプロパティの測定は、対応するワイヤレス・ルーター、すなわちそれぞれ第1のワイヤレス・ルーター105(1)と第2のワイヤレス・ルーター105(2)で実行できる。
個々のインターフェイス120は、統合ネットワーク100へのさまざまなインターネット・プロトコルベースのアクセスを有効化できる。第3のワイヤレス・ルーター105(3)は、プロトコル・スタックのネットワーク・レイヤー上で1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを共同で管理できる。ネットワーク・レイヤーは、ネットワーク・プロトコル・アドレス(media access control(MAC)アドレスに対して)を保持するOpen Systems Interconnection(OSI)モデルの第3のレイヤーすなわちレイヤー3である。ネットワーク・レイヤーではパケットのルーティングは1つまたは複数の高水準のネットワーク・プロトコルに基づいて行われるので、ネットワーク・レイヤーはワイヤレス対応のインターネットなど、統合ネットワーク110の全域にわたってパケットのアドレス指定と配信を行う。
たとえば、ワイヤレス・ルーター105はワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(ワイヤレスLAN、WLAN:wireless local area network)からLANおよび/またはバーチャルLAN(VLAN:virtual LAN)への接続機能を備えるデバイスである。個々のワイヤレス・ルーター105は、パケットの送信元から送信先へのルーティングを制御でき、必要に応じて代替パスを提示できる。個々のワイヤレス・ルーター105は、送信されたパケットのネットワーク・レイヤー・アドレスを解読し、1つのワイヤレス・ネットワークから別のワイヤードまたは固定ネットワークに向けられた情報のパケットのみを転送できる。
統合ネットワーク110は、パケットベースのアクセス・ネットワーク100の固定のワイヤード・ネットワーク部分に関連する第1、第2、第3のインターネット・プロトコルベースのルーター125(1〜3)を備えていてもよい。たとえば、インターネット・プロトコルベースのルーター125は、IEEE 802.xxベースのワイヤレスEthernet(登録商標)アクセス・ポイントと10/100 Base−T Ethernet(登録商標)スイッチング・ハブを組み込むATMベースのルーターでもよい。第1のワイヤレス・ルーター105(1)と第1のインターネット・プロトコルベースのルーター125(1)の間の第1のワイヤレス・リンク122(1)とネットワーク・リンク127の伝送プロパティは、ワイヤレス通信デバイス115の特定のユーザーに対する特定のサービスに関連するメトリックからキャプチャできる。第1のワイヤレス・リンク122(1)とネットワーク・リンク127の伝送プロパティの例には、帯域幅、遅延、ジッター、パケット・ロスがある。ネットワーク・リンク127のプロパティの測定は、インターネットで実行できる。ただし、インターネット以外に、メトリックの計算はMACレイヤー情報に基づいて第1のワイヤレス・ルーター105(1)でも実行できる。
ワイヤレス通信デバイス115、たとえばユーザー装置(UE)は従来のトランシーバ135を備えていてもよい。トランシーバがコントローラ140に接続し、さらにコントローラがクライアント・モジュール150などの命令を格納するストレージ145に接続することで、デバイスは統合ネットワーク110と通信する。ワイヤレス通信デバイス115は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ・コンピュータ、デジタル・ポケットベル(digital pager)、ワイヤレス・カード、統合ネットワーク110と通信できる他の任意のデバイスを含むモバイル端末など、さまざまなデバイスのいずれの形式をとっていてもよい。
多くのアクセス技術が標準化されているが、NGNなど、こうした技術統合ネットワーク(technology comprehensive network)のリソース全体の管理は難しい問題である。特に、リソース管理タスクはアクセス技術不問で操作しやすいだけでなく、エンドツーエンドの高いQoSをサポートできる。リソース管理を実行するために、1つの実施形態において、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)は固定、ワイヤード、ワイヤレスのリンク特性を組み合わせることで、インターネット・プロトコルなどの指定されたプロトコル・メカニズムを活用できる。具体的には、パケット交換通信ネットワーク100で相互接続システムのネットワーク・レイヤー・プロトコルとしてインターネット・プロトコルを使用でき、データ通信に伴って音声やビデオの送信をサポートできる。
インターネット・プロトコルの例には、インターネット・プロトコルのバージョン4(IPv4)やバージョン6(IPv6)が含まれる。IPv4では、パブリック・インターネット・アドレスとして割り当てることができる32ビットの一意のアドレスを使用できる。このことについては、1981年9月に発表されたIETF RFC 791に説明されている。IPv6では、最大約3.4 x 1038のパブリック・インターネット・アドレスをサポートする128ビットのアドレスを使用する。ルーターの処理を支援するために、IPv6パケットには、リアルタイムのビデオや音声などの優先アプリケーションのサービス品質(QoS)を提示するためのラベルが含まれる。IPv6の128ビット・アドレス空間は、パケット・ヘッダー内のフローIDを使用してインターネット上の接続を構築してフローを特定する場合に、電話、自動車などのさまざまなデバイスをサポートする。
リソース管理を実行するために、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)はさまざまな特定スキーマを使用してIPアドレスを解決でき、IPネットワークを含むNGN内でパケットをルーティングできる。IPネットワークは、アプリケーション・レイヤーから物理レイヤーまでの論理レイヤーを備えることで、ネットワーク要素はネットワーク・トラフィックに関するエンドツーエンドのサービスを提供できる。IPネットワークは、1つのチャネル上でベアラ・トラフィックとシグナリング・トラフィックを組み合わせるので、ストリームあたり、パケットあたりの問題点を考慮できない。
ワイヤレス・ルーター105(1〜N)は、QoSモデルをIPネットワーク上のワイヤレス・セルラー・ネットワーク領域に拡張でき、マルチメディア・トラフィックのQoSを維持しながら、システムの性能および容量を大幅に向上する。一般に、リソース管理によって1つまたは複数のリソースを管理することでリソース利用を制御し、2つ以上のエンティティが同時に同じリソースを要求するリソースの競合を回避する。たとえば、セルラー・システムは無線リソースを管理して音声サービスを提供する。無線リソースのリソース管理を実行することで、たとえば、IPベースのQoS要件にスループット、遅延、遅延の変動(ジッター)、ロスやエラーの比率、セキュリティの保証などに関するサービスの保証および/またはサービスの識別を含めることができる場合は、IPベースのQoSの提供が可能になる。
インターネット・プロトコルを使用して、ワイヤレス・ネットワーク部分と固定のワイヤード・ネットワーク部分とを含むパケットベースのアクセス・ネットワーク100上で、複数のブロードバンドのサービス品質(QoS)対応の伝送チャネルにおいて通信サービスを含む1つまたは複数のサービスを提供できる。固定のワイヤード・ネットワーク部分における複数のパケットの伝送を分析してもよい。第1のインターフェイスと第2のインターフェイス120(1〜2)は、それぞれワイヤレス通信デバイス115への異なるインターネット・プロトコルベースのアクセスを有効化できる。
パケットベースのアクセス・ネットワーク100は、第1のチャネルを経由する第1のブロードバンド信号を使用して、音声、ビデオ、データを含む第1のマルチメディア・コンテンツを搬送し、同時に第1のチャネルで使用するのとは別の帯域幅を使用する第2のチャネルを経由する第2のブロードバンド信号を使用して、音声、ビデオ、データを含む第のマルチメディア・コンテンツを搬送する。さまざまな第1のチャネルと第2のチャネルのそれぞれについて、少なくとも2つのサービス品質(QoS)対応の伝送戦略を提供する。このように、パケットベースのアクセス・ネットワーク100内のワイヤレス通信デバイス115と少なくとも1つのワイヤレスおよびワイヤードのローカル・エリア・ネットワークとの間のマルチメディア・トラフィック・ストリーム内で複数のパケットをリアルタイムで送信できる。
パケットベースのアクセス・ネットワーク100と少なくとも1つのワイヤレスおよびワイヤード・ローカル・エリア・ネットワークとをインターネット・プロトコルベースの(IP)ネットワークに統合するために、パケットベースのアクセス・ネットワーク100における1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースの第1のリソースは、少なくとも1つのワイヤレスおよびワイヤード・ローカル・エリア・ネットワークにおける1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースの第2のリソースとマージしてもよい。ベース・ステーション・ルーターなどのワイヤレス・ルーター105を活用するために、第1と第2のワイヤレス・ルーター105(1〜2)のそれぞれは、同時に少なくとも2つの異なるインターフェイス120を経由してユーザーに接続し、共通のリソース管理を実現できる。第1のワイヤレス・ルーター105(1)からワイヤレス通信デバイス115への第1のワイヤレス・リンクを含む1つまたは複数のワイヤレス・リンクは、インターネット・プロトコル・ホップとして処理できる。
第1のワイヤレス・ルーター105(1)で利用できる1つまたは複数の異なるインターフェイス120の任意の1つまたは複数を介して同時にアクティブな状態を維持する1つまたは複数のワイヤレス・リンク上の複数のユーザーに対して提供される。つまり、第1と第2の無線アクセス・リソースを含むこうしたインターネット・プロトコルベースのリソース(1つまたは複数)は、特定のユーザーを対象とする特定のサービスに関連するさまざまな制約の少なくとも1つをインターネット・プロトコルベースのサービス品質(QoS)の基準と比較し、第1の無線アクセス・リソースから第2の無線アクセス・リソースへの移行時間中に特定のユーザーを対象とする特定のサービスのさまざまな制約の少なくとも1つを満たすことで、パケットベースのアクセス・ネットワーク100において共通して管理できる。
ここで図2を参照すると、セルラー通信システム200には本発明の1つの実施形態によるワイヤレス・ルーター205(ベース・ステーションなど)が含まれている。図示されるように、第3のワイヤレス・ルーター105(3)は、ベース・ステーション・ルーター(BSR)カードを備えていてもよい。ワイヤレス・ルーター205は、セルラー通信システム200においてモバイル・トラフィックを操作する固定の送信および受信ステーションでもよい。ワイヤレス・サービスを提供するために、ワイヤレス・ルーター205はセルラー通信システム200においてセル内の複数のモバイルまたはワイヤレス通信デバイス(携帯電話など)115(1〜M)との間で情報の送信と受信を行う少なくとも1つのアンテナ210を備えている。セルは複数のセクターに分割でき、アンテナ210はセル内の1つまたは複数のセクターに対して機能できる。少なくとも1つのアンテナ210に加えて、ワイヤレス・ルーター205にはベース・トランシーバ(BTS)回路215を含めてもよい。
1つの実施形態において、ワイヤレス・ルーター205にはフォーリン・エージェント(FA:foreign agent)230を含むPDSN(packet data serving node)225に接続する従来の無線ネットワーク・コントローラ(RNC)220を含めてもよい。ストレージ235には、それぞれUMTS標準、IEEE 802.xx標準、および将来のモバイル・システム(FSM)標準によって少なくとも一部を定義された第1、第2、第3のインターフェイス120(1〜3)を介してパケットをルーティングする共通リソース管理ソフトウェア(S/W)240を格納できる。ワイヤレス・ルーター205には、ホーム・エージェント(HA:home agent)255を介して複数のモバイルまたはワイヤレス通信デバイス115(1〜M)をインターネット250にリンクするIPコア245に接続できる。IPコア245は、認証、認可、課金(AAA:Authentication、Authorization and Accounting)ユニット260およびセッション開始プロトコル(SIP:session initiation protocol)サーバー265に接続してもよい。動的ホスト構成プログラム(DHCP:dynamic host configuration program)270は、ドメイン・ネーム・サービス(DNS:domain name service)275に接続し、DNSはさらにIPコア245に接続する。
セルラー通信システム200内のネットワーク・コンポーネントとしてのRNC 220は、共通のリソース管理ソフトウェア240に基づいて、モバイル通信、特にパケットのフローを制御できる。このために、RNC 220は無線アクセスとIPネットワークの間の接続ポイントとして機能するPDSN 225を使用してもよい。セルラー通信システム200内のFA 230は、モバイルまたはワイヤレス通信デバイス115とネットワークのその他の部分とのネットワーク接続ポイントを提供する。FA 230は、ホーム・エージェント255からモバイルまたはワイヤレス通信デバイス115にトンネリングするパケットのエンドポイントを提供してもよい。HA 255は、PDSN 225と組み合わせて、図1に示すクライアント・モジュール150によるモバイルIP登録を認証し、現在の場所の情報を保持する。HA 255は、PDSN 225を経由してモバイルまたはワイヤレス通信デバイス115にパケットを送信できる。
AAAユニット260は、ユーザーによる特定のリソースのみへのアクセスを特定してそれに限定することでリモート・アクセス・セキュリティを提供し、課金とネットワーク監査の利用に関する記録を保守する。AAAユニット260は、ベース・ステーション・ルーターまたはアクセス・サーバー上のアクセス制御を設定する基本的なフレームワークを提供するネットワーク・セキュリティ・サービスを有効化できる。SIP 265サーバーは、分散リソースを使用してIP(VoIP)を経由する音声を含むマルチメディア・アプリケーションを作成する。従来のプロトコルであるDHCP 270は、セルラー通信システム200内の複数のモバイルまたはワイヤレス通信デバイス115(1〜M)に動的IPアドレスを割り当てることができ、従来のインターネット・サービスであるDNS 275は、ドメイン名とインターネット250で使用するIPアドレスとを両方向に変換できる。
図3を参照すると、本発明の1つの実施形態による、ソフトウェア240を使用してネットワーク・レイヤー上のインターネット・プロトコルベースのリソースを共同で管理するベース・ステーション・ルーターなどのワイヤレス・ルーター105(3)用の例示的なプロトコル・スタック300が示されている。プロトコル・スタック305(1)は、UEなどのワイヤレス通信デバイス115用として示されている。さらに、プロトコル・スタック305(2)はBTS回路215を含む第3のワイヤレス・ルーター105(3)用として示されており、第3のワイヤレス・ルーター105(3)、すなわちBSRカードはFA 230を備えている。同様に、HA 255には関連のプロトコル・スタック305(3)があってもよい。このように3つのプロトコル・スタック305(1〜3)のネットワーク・レイヤーには、インターネット・プロトコル(IP)レイヤー310とモバイルIPレイヤー315が含まれていてもよい。
1つの実施形態において、ネットワーク・レイヤーには関連のインターネット・プロトコルベースの戦略を適用してもよい。キューイング(queuing)QoS戦略の例には、パケットを到着した順に転送する先入れ先出し(FIFO:first−in first−out)戦略、あらかじめ指定した基準に基づいてトラフィックに優先順位を付けることができる優先キューイング戦略、クラスごとに特定のサイズのキューを割り当て、キューの残りの部分をラウンドロビン方式で埋めることができるカスタム・キューイング戦略、対話型のトラフィックをキューの前にスケジュールして残りの帯域幅を高帯域幅のフローで共有する均等化キューイング(weighted fair queuing)戦略、カスタム・キューイングと均等化を組み合わせたクラスベースの均等化キューイング戦略、厳密な優先キューイングを使用して音声のように遅延に左右されやすいデータに他のトラフィックより優先する処理を指定できるローレイテンシー(low−latency)キューイング戦略がある。
QoS戦略の予約、割り当て、監視の例には、リソース予約プロトコル(RSVP)、すなわち予約を設定し、統合サービスが指定するリソース予約を制御するシグナリング・プロトコルがある。ホストとルーターは、RSVPを使用してデータ・ストリーム・パスに従ってルーターへのQoS要求を配信し、ルーターとホストの状態を保守して帯域幅と遅延に基づいて要求されたQoSを提供する。real−time protocol(RTP)で音声トラフィック・パケットが優先され、コミットされたアクセス速度戦略によってトラフィックの送信元と送信先に帯域幅確約と制限を割り当てるトラフィック監視機能が提供され、同時に帯域幅の割り当てを超えた場合のトラフィック操作ポリシーが指定される。
プロトコル・スタック305(1〜2)は、さらにダイヤルアップ電話接続をポイントツーポイント・インターネット接続に切り替え、電話回線を経由してworld wide web(WWW)ブラウザを実行するための通信プロトコルを提供するポイントツーポイント・プロトコル(PPP:Point−to−Point Protocol)レイヤー320を備えていてもよい。プロトコル・スタック305(1〜2)に共通するもう1つのレイヤーに、Radio Link Protocol(RLP)レイヤー325がある。これは、インターフェイスを経由して使用するプロトコルである。
Medium Access Control(MAC)レイヤー330も、プロトコル・スタック305(1〜2)全体で共有できる。MACレイヤー330は、通信チャネルへのアクセスを制御するデータ・リンク・レイヤーの一部であることで、ローカル・エリア・ネットワーキングにおいて送信要求、認証、およびその他のオーバーヘッドを処理するネットワーキング・プロトコルを提供する。MACレイヤー330は、媒体の共有、パケットのフォーマットとアドレス指定、およびエラー検出を目的としてIEEE 802.xx標準で指定されている。エア・リンク(air link)レイヤー335は、統合ネットワーク110からワイヤレス通信デバイス115への順方向(forward)無線周波数(RF:radio frequency)チャネルと、ワイヤレス通信デバイス115から統合ネットワーク110への逆方向(reverse)RFチャネルを指定できる。
プロトコル・スタック305(2〜3)は、物理(PHY:physical)レイヤー340を備えていてもよい。物理レイヤーは、ワイヤレス・ネットワーキングのためのネットワーク通信モデルにおいて最下位のレイヤーであり、信号変調とRF送信の使用を定義できる。PHYレイヤー340は、無線フロント・エンドとベースバンド信号処理セクションに対応しており、データ転送速度、変調、シグナリング、送信機/受信機の同期化などのパラメータを定義できる。ワイヤレス通信の場合に、PHYレイヤー340は伝送媒体すなわち通信インターフェイスを定義する。プロトコル・スタック305(2〜3)のリンク・レイヤー345は、高水準のレイヤーで送信したデータからパケットを構成し、このようなパケットを下位のPHYレイヤー340に渡す。プロトコル・スタック305(1〜3)を使用すると、第3のワイヤレス・ルーター105(3)、すなわちIPプロトコル互換のBSRを有効化できる。
図4に関連して、インターネット・プロトコルベースのリソースのリソース管理を行い、図2に示す本発明の1つの実施形態による第3のワイヤレス・ルーター105(3)と通信できるワイヤレス通信デバイス115の複数のパケットのルーティングを決定する方法の図式化された表現が示されている。ブロック400で、共通のリソース管理ソフトウェア240は、第3のワイヤレス・ルーター105(3)で特定のユーザーに対して第1のインターフェイス120(1)を経由する第1のワイヤレス接続と、第2のインターフェイス120(2)を経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化する。
共通のリソース管理ソフトウェア240は、ブロック405に示すように、第1と第2のワイヤレス接続、第3のワイヤレス・ルーター105(3)を含む各ワイヤレス・ルーター105およびIPルーター125への少なくとも1つのワイヤライン接続に関連する情報を配信し、インターネット・プロトコルベースの戦略を適用する前記1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを共通して管理する。たとえば、第1のワイヤレス接続は第1のワイヤレス・リンク122(1)またはワイヤレスIPホップでもよい。ワイヤライン接続は、ネットワーク・リンク127またはIPホップでもよい。ブロック410で、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、第1と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続(たとえばネットワーク・リンク127)のすべてについて複数のパケットの伝送を分析し、インターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて複数のパケットを転送する。
1つの例示的な実施形態により、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、図1に示すパケットベースのアクセス・ネットワーク100の固定のワイヤード・ネットワーク部分とワイヤレス・ネットワーク部分の全体にわたって、複数のパケットの伝送を分析し、インターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて転送する方法の図式化された表現を図5に示す。ブロック500で、特定のユーザーに対する特定のサービスに関連して、少なくとも1つの第1のネットワーク・リンク(たとえば、第1のワイヤレス・ルーター105(1)と第1のインターネット・プロトコルベースのルーター125(1)の間のネットワーク・リンク127)の少なくとも1つの伝送プロパティは第1のメトリックにキャプチャされ、少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンク(たとえば、第1のワイヤレス・ルーター105(1)とワイヤレス通信デバイス115の間の第1のワイヤレス・リンク122(1))の少なくとも1つの伝送プロパティは第2のメトリックにキャプチャされる。これが、ネットワーク・レイヤーに関するインターネット・プロトコルベースのサービス品質(QoS)の基準で使用され、第1と第2のメトリックが定義される。
たとえば、インターネット250上ではユーザーあたり、サービスあたりのメトリックはエンドツーエンドのQoSに関連してもよい。ユーザーごと、およびサービスごとに、ユーザーあたり、サービスあたりのメトリックは、ネットワーク・リンクごと、およびワイヤレス・リンクごとに使用してもよい。ネットワーク・リンク127の第1のメトリックの1つの例は帯域幅である。第1のワイヤレス・リンク122の第2のメトリックの例は、スループット、遅延、あるいはビット・レートである。値または情報は、対応するメトリックのワイヤレス・リンクとネットワーク・リンクのそれぞれに関連付けられる。こうしたメトリックの値または情報は、複数のパケットの経路を見つけるためのリンクのそれぞれを特徴付けることができる。1つの実施形態では、各メトリックの値または情報は、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)とIPルーター125(1〜3)のそれぞれに配信される。このメトリックに関連する配信情報に基づいて、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)とIPルーター125(1〜3)を含む各ルーターは、関連のワイヤレス・リンクまたはネットワーク・リンク上でパケットを転送するかどうかを決定する。ワイヤレス・リンクとネットワーク・リンクを区別しないことによって、ワイヤレス・ルーター105(1〜N)とIPルーター125(1〜3)は統合ネットワーク110を経由する複数のパケットのルーティングを可能にする。
こうした第1と第2のユーザーあたり、サービスあたりのメトリック(user−service metric)については、多くの適切な測定方法を使用できる。直接測定してもよいが、メトリック値の見積もり(projection)または評価(estimation)を求めても良い。直接測定に基づいて、テスト・トラフィックを挿入してユーザーあたり、サービスあたりのメトリック値を取得してもよい。たとえば、所定の時間に所定の経路で所定のサイズのIPパケットが往復した場合の遅延の測定値は、ユーザーあたり、サービスあたりのメトリックの値を示すことができる。
見積もりのアプローチにおいて、メトリック値は低レベルの測定値から得られる。つまり、パスに沿った刻み幅ごとに伝搬遅延と帯域幅の正確な測定値が指定された場合に、所定のサイズのIPパケットのパス全体の遅延の見積もりが得られる。メトリック値の評価は、さまざまなサイズのIPパケットに関する所定のワンホップ・パス(one−hop path)一連の遅延の測定値を集計して決定してもよい。たとえば、ワンホップ・パスのリンクに関する伝搬遅延の評価値を計算できる。
ブロック505で、パケットベースのアクセス・ネットワーク100は、インターネット・プロトコルベースのQoS基準によって、前記第1と第2のメトリックに基づいて前記少なくとも1つの第1のネットワーク・リンクと前記少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンクが選択されるように構成できる。ブロック510で、少なくとも1つの第1のネットワーク・リンク(たとえば、第1のワイヤレス・ルーター105(1)と第1のインターネット・プロトコルベースのルーター125(1)の間のネットワーク・リンク127)と、少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンク(たとえば122(1))を経由して複数のパケットを伝送でき、特定のユーザーに対する特定のサービスにおいて望ましいエンドツーエンドのQoSを提供できる。このようにして、ワイヤレス・ルーター105とIPルーター125は、統合ネットワーク110のワイヤード/固定部分とワイヤレス部分の少なくとも1つのワイヤレス・リンクと少なくとも1つのネットワーク・リンク上で、多くのアクセス技術を使用してユーザーに同時アクセスを提供でき、相対的に最高品質のエンドツーエンドQoSを提供できる。
インターネット250を経由する2つの例として、リソース予約プロトコル(RSVP:Resource Reservation Protocol)の支援による統合サービス(IntServ:Integrated Services)とDifferentiated Services(DiffServ)を含むQoSモデルを導入してもよい。IntServモデルはエンドツーエンドのきめ細かなQoSを保証できるのに対して、DiffServモデルはフローあたりのサービスを全体規模のホップあたりのサービスに置き換えることができ、フローあたりの状態管理をエッジ・ルーターにプッシュできる。
統合ネットワーク110のネットワーク構成には、必然的に第1、第2、IPルーター120(1〜3)のワイヤード・リンクを経由した接続が必要である。無線アクセスは、対応するワイヤレス・リンクに接続するワイヤレス・ルーター105(1〜N)で行われる。ネットワーク・レイヤー管理は、IPベースであり、したがって第1、第2、IPルーター120(1〜3)と第1、第2、第3、第4、および第Nのワイヤレス・ルーター105(1〜N)全体に分散されることから、非集中管理を実現する。
いくつかの実施形態において、リンク技術不問(agnostic)のアプローチをユーザーおよびサービスに固有のメトリックの使用と組み合わせることで、異機種の統合ネットワークのリソース管理を実現できる。リソース管理の場合は、ワイヤレス・リンクがIPホップになり、既存のIPメカニズムを利用できるようになる。別の実施形態では、ネットワーク・レイヤーでのリソース管理によって比較的低コストで複雑性の低いワイヤレス・ルーターが提供される。したがって、IPベースのリソース管理はルーターに関してフラットなアーキテクチャになる。
このように柔軟なリソース管理のアプローチによって、新しい無線アクセス技術に関するメトリックを適用することで、リソース管理に加えてシステム・アーキテクチャ全体およびプロトコルに影響することなく既存の拡張または新しい通信インターフェイス技術の統合が可能になる。BSRをワイヤレス・ルーターとして活用することで、さまざまな無線アクセス技術を使用する同時アクセス技術を完全にサポートできる。したがって、次世代ネットワークにおいて、リソース管理はIPベースのメカニズムを利用する1つまたは複数のユーザーとサービスに固有のメトリックに基づくことができる。いくつかのIPベースのQoSメカニズムには、QoSに基づいてネットワーク・トラフィック・ストリームを区別するIPルーター内のパケット転送に関するキューイング戦略および/または予約、割り当て、監視の技術が含まれる。より具体的には、区別されたサービスと統合されたサービスに関するIPベースのQoSメカニズムでは、キュー、予約、割り当て、監視のQoS戦略を使用してネットワーク・トラフィックを区別してもよい。
図6を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態による集中管理IPドメインにおいて、1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを共通してまたは共同で管理する次世代ネットワーク(NGN)600の概略が示されている。集中管理IPドメイン605は、サービス・プロバイダのバックボーンIPネットワーク610に接続してもよい。ネットワーク610はさらに情報管理システム(IMS:information management system)615に接続する。集中管理IPドメイン605には、複数のワイヤレス・ルーター(WR)105a(1〜4)と多くのIPルーター125a(1〜5)、および管理用エッジ・ルーター125bが含まれる。いくつかの実施形態では、前述のように、専用のリソース管理を行う代わりに、ワイヤレス通信デバイス115は1つまたは複数の第1または第2のワイヤレスIPホップ、たとえばワイヤレス・リンク620(1〜2)上で、および1つまたは複数の第1または第2のワイヤレスIPホップ、たとえばネットワーク・リンク127a(1〜2)の少なくとも1つの上で集中管理IPドメイン605を使用して通信できる。
ここで図7を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態によるワイヤレス・インターフェイスおよび/またはワイヤライン・インターフェイスを介してパケットをルーティングできるワイヤレス・ルーター105aの概略が示されている。ワイヤレス・ルーター105aは、システム・マネージャ、セッション・マネージャ、リソース・マネージャを含む共通のソフトウェア240を備えていてもよい。ワイヤレス・ルーター105aには、IPルーティング・テーブルと、複数のワイヤレス・アクセス・モジュールが接続するネットワークIPレイヤーとがさらに含まれていてもよい。対応するワイヤレス・アクセス・モジュールは、それぞれのインターフェイス120に関連付けられる。
最後に、図8は本発明の1つの実施形態による、マルチ入力マルチ出力(MIMO)アンテナ編成における次世代ネットワーク600の受信機(RX)と送信機(TX)のパラメータからメトリックを評価できるワイヤレス・アクセス・モジュール(図7に示す)の概略を示している。ワイヤレス・アクセス・モジュールは、送信機に接続するメトリック・エバリュエータ(evaluator)およびスケジューラを備えていてもよい。前述のように、RXパラメータとTXパラメータはそれぞれ受信機と送信機で取得でき、メトリック・エバリュエータはIPベースのメカニズムに関するメトリックを処理する。
NGN 600では、いくつかの実施形態において、こうしたIPベースのメカニズムには、パケットベースの転送、ベアラ機能からの制御機能の分離、コール/セッション、アプリケーション/サービス、ネットワークからのサービス提供の切り離しが含まれるが、これに限定はされない。さらに、オープン・インターフェイスの提供、サービスのビルディング・ブロック(リアルタイム/ストリーミング/非リアルタイムのサービスおよびマルチメディア)、エンドツーエンドのQoSと透過性を伴うブロードバンド機能、オープン・インターフェイスを介した従来のネットワークとのインターワーキング、一般的な移動性、さまざまなサービス・プロバイダへの制限のないユーザー・アクセスに基づく広範なサービス、アプリケーション、メカニズムをサポートする。
たとえば、次世代のワイヤレス・セルラー・ネットワークにおいて、無線リソース管理戦略を使用してIPベースのQoSを提供できる。次世代のワイヤレス・ネットワークでは、さまざまな帯域幅とサービス品質の要件、リアルタイムと非リアルタイムの混合、回路交換サービスとパケット交換サービス、さまざまな送信機能、周波数アジリティ(frequency agility)を伴うアプリケーションを提供できる。無線スペクトルの制限、無線アクセス・ネットワークのコスト高、揮発性ワイヤレス・チャネル条件、さまざまな厳しいQoS要件などの多くの課題があるため、エンドツーエンドのIP通信をサポートし、こうしたアプリケーションとデバイス向けのユニバーサル・プラットフォームを安価で提供することで、拡張性、信頼性を実現できることがある。無線アクセス・システム上で異種トラフィックをシームレスにサポートすることで、個別のワイヤレス・アクセス技術に対してシステム規模のリソース管理が可能になる。異種トラフィックは、個別のワイヤレス・アクセス技術による無線アクセス・システム上でシームレスにサポートされる。このようなリソース管理によって、システム・アーキテクチャ全体およびプロトコルに影響することなく既存の拡張または新しい通信インターフェイスの統合が可能になる。
本発明の各部分と対応する詳細な説明は、ソフトウェアまたはコンピュータ・メモリ内のデータ・ビット操作のアルゴリズムと記号の表現によって示される。このような説明や表現によって、当業者は自らの作業を他の当業者に効果的に伝えることができる。アルゴリズムという用語は、本明細書で使用する場合も一般的に使用する場合も、望ましい結果に至る首尾一貫したなシーケンスと考えられる。各ステップは、物理量に関する物理的な操作を要求するものである。必須ではないが、通常、このような数量は格納、転送、合成、比較、それ以外の操作が可能な光学的、電気的、磁気的な信号の形をとる。主として一般的な使用上の理由により、こうした信号はビット、値、エレメント、シンボル、文字、項、数値などで表すと好都合であることがたびたび示されている。
ただし、これらはすべて適切な物理量に関連する同類の用語であり、こうした数量に適用する都合のよいラベルであることに留意されたい。特に記載のない限り、あるいは説明から明らかなように、「処理」、「演算」、「計算」、「判断」、「表示」などの用語は、コンピュータ・システムのレジスタ内とメモリ内の物理的、電子的数量として表現されたデータを、コンピュータ・システムのメモリ、レジスタ、または他の同様の情報記憶域内の物理的数量として同様に表現された他のデータへと操作し変換するコンピュータ・システムまたは同様の電子的な計算装置、送信装置、または表示装置の動作および処理を表す。
ソフトウェアによって実装される本発明の態様は、通常は何らかのプログラム記憶媒体の形式にエンコードされ、何らかの送信媒体を介して実装される。プログラム記憶媒体は、磁気的(たとえばフロッピー(登録商標)・ディスクやハード・ドライブ)でも、光学的(たとえば、「CD ROM」(compact disk read only memory))でもよい。あるいは、読み取り専用でもランダム・アクセスでもよい。同様に、送信媒体はツイストペア線、同軸ケーブル、光ファイバ、あるいは当業者に知られているそれ以外の適切な送信媒体のいずれでもよい。本発明は、以上に示された実装の態様のいずれにも限定されない。
以上、本発明について添付の図面に関連して説明してきた。さまざまな構造、システム、デバイスは、説明のみのために簡略化して示されており、当業者には周知である本発明の詳細な部分については明らかにしていない。ただし、本発明の例示的な例について説明するために図面を添付する。本明細書で使用する用語や表現の意味は、こうした用語や表現に関する当業者の理解に矛盾しないことを理解されたい。本明細書における用語や表現の一貫した使用により、用語や表現の特殊な定義、すなわち当業者が理解する一般の慣例的な意味とは異なる定義は示されていない。用語や表現が特殊な意味、すなわち当業者の理解とは異なる意味を持つ場合は、こうした特殊な定義について本明細書で定義として直接的かつ明確に記載し、用語や表現の特殊な定義を示す。
本発明について、本発明では通信ネットワーク環境で有効であるとして説明してきたが、本発明はその他の接続環境にも適用できる。たとえば、前述の2つ以上のデバイスをデバイスツーデバイス接続で接続してもよい。たとえば、ハード・ケーブル、無線周波数信号(たとえば、802.11(a)、802.11(b)、802.11(g)、Bluetoothなど)、赤外線接続、電話回線とモデム、などを使用してもよい。本発明は、2人以上のユーザーが相互接続し、相互に通信できる任意の環境に適用できる。
本明細書に示すさまざまな実施形態で説明するさまざまなシステム・レイヤー、ルーチン、またはモジュールが制御装置でもよいことは、当業者には言うまでもない。制御ユニットには、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、プロセッサ・カード(1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはコントローラを含む)、または他の制御装置または演算装置、および1つまたは複数の記憶装置に格納された実行可能命令を含めることができる。ここに記述する記憶装置には、データまたは命令を格納する1つまたは複数の機械可読の記憶媒体を含めてもよい。記憶媒体には、ダイナミックRAMまたはスタティックRAM(DRAMまたはSRAM)、消去可能書き込み可能ROM(EPROM)、電気的消去可能書き込み可能ROM(EEPROM)、フラッシュ・メモリなどの半導体メモリ・デバイス、固定ディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク、リムーバブル・ディスクなどの磁気ディスク、テープなどの他の磁気媒体、コンパクト・ディスク(CD)またはデジタル・ビデオ・ディスク(DVD)などの光媒体などを含めてもよい。さまざまなシステム内のさまざまなソフトウェア・レイヤ、ルーチン、モジュールを構成する命令を、それぞれの記憶装置に格納できる。それぞれの制御ユニットで命令を実行すると、結果として、対応するシステムがプログラムされた動作を実行する。
以上に開示する特定の実施形態は説明のみを目的としており、別ではあるが等価な方法で本発明を変更および実施できることは、本明細書の内容によって恩恵を被る当業者には言うまでもない。さらに、前述の特許請求の範囲に記載する以外に、ここに示す詳細な構成または設計への制限を意図するものではない。したがって、上に開示された特定の実施形態の変更または変形が可能であり、そうした変更のすべてが本発明の範囲と精神を逸脱しないと見なされることは言うまでもない。したがって、本明細書で要求する保護は前述の特許請求の範囲に記載するとおりである。
本発明の1つの例示的な実施形態による統合ネットワーク環境において、1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを共通してまたは共同で管理するパケットベースのアクセス・ネットワークの概略を示す図である。 本発明の1つの実施形態による、少なくとも一部をそれぞれUMTS標準、IEEE 802.xx標準、および将来のモバイル標準によって定義された第1、第2、第3のインターフェイスを介してパケットをルーティングするワイヤレス・ルーターを備えるセルラー通信システムの概略を示す図である。 本発明の1つの実施形態による、ネットワーク・レイヤー上のインターネット・プロトコルベースのリソース(関連のインターネット・プロトコルベースの戦略を伴う)を、ソフトウェアを使用して共同で管理するワイヤレス・ルーター(ベース・ステーション・ルーターなど)のインターネット・プロトコル(IP)レイヤーとモバイルIPレイヤーによるプロトコル・スタックを示す図である。 本発明の1つの実施形態による、インターネット・プロトコルベースのリソース管理を実行することによって図2に示すワイヤレス・ルーターと通信するワイヤレス通信デバイスの複数のパケットをルーティングする方法を図式化した表現を示す図である。 本発明の1つの例示的な実施形態による、図1に示すパケットベースのアクセス・ネットワークの固定のワイヤード・ネットワーク部分とワイヤレス・ネットワーク部分のすべてについて、特定のユーザーに対する特定のサービスの間に行われる複数のパケットの伝送を分析し、このネットワークのインターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて複数のパケットを転送する方法の図式化された表現を示す図である。 本発明の1つの例示的な実施形態による、集中管理IPドメインにおいて1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを共通してまたは共同で管理する次世代ネットワークの概略を示す図である。 本発明の1つの例示的な実施形態による、ワイヤレス・インターフェイスおよび/またはワイヤライン・インターフェイスを介してパケットをルーティングできるワイヤレス・ルーターの概略を示す図である。 本発明の1つの実施形態による、図7に示すマルチ入力マルチ出力(MIMO:multi−input−multi−output)のアンテナ編成における次世代ネットワーク用の受信機と送信機のメトリック(metrics)を評価できるワイヤレス・アクセス・モジュールの概略を示す図である。

Claims (10)

  1. パケットベースのアクセス・ネットワーク内の1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理する方法であって、
    特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化する工程と、
    前記特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、前記第1と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続のすべてについて、複数のパケットの伝送を示す情報を配信する工程と、
    前記第1と第2のワイヤレス接続および前記少なくとも1つのワイヤライン接続から関連の情報に基づいて少なくとも1つの接続を選択し、前記パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて前記複数のパケットのルーティングを決定する工程とを備える方法。
  2. 関連するインターネット・プロトコルベースの戦略を適用するネットワーク・レイヤー上の前記1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソース管理を実行する工程と、
    前記第1と第2のワイヤレス接続および前記少なくとも1つのワイヤライン接続のすべてについて、前記特定のユーザーに対する前記特定のサービスの間に、前記複数のパケットの伝送を分析し、前記インターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて前記複数のパケットを転送する工程とをさらに備える請求項1に記載の方法。
  3. 前記特定のユーザーに対する前記特定のサービスに関連して、第1のワイヤレス・ルーターと第1のインターネット・プロトコルベースのルーターの間の少なくとも1つの第1のネットワーク・リンクの少なくとも1つの伝送プロパティを第1のメトリックにキャプチャし、前記第1のワイヤレス・ルーターとワイヤレス通信デバイスの間の少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンクの前記少なくとも1つの伝送プロパティを第2のメトリックにキャプチャする工程と、
    前記少なくとも1つの伝送プロパティをネットワーク・レイヤーに関するインターネット・プロトコルベースのサービス品質(QoS)の基準として使用し、前記第1と第2のメトリックとを定義する工程とをさらに備える請求項1に記載の方法。
  4. 前記パケットベースのアクセス・ネットワークを構成することで、前記インターネット・プロトコルベースのQoS基準で、前記第1と第2のメトリックに基づいて前記少なくとも1つの第1のネットワーク・リンクと前記少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンクを選択する工程と、
    前記少なくとも1つの第1のネットワーク・リンクと前記少なくとも1つの第1のワイヤレス・リンクを介して前記複数のパケットを伝送し、前記特定のユーザーに対する前記特定のサービスの望ましいエンドツーエンドのQoSを提供する工程とをさらに備える請求項3に記載の方法。
  5. インターネット・プロトコルを使用して、ワイヤレス・ネットワーク部分と固定のワイヤード・ネットワーク部分を含む前記パケットベースのアクセス・ネットワーク上にある複数のブロードバンドのサービス品質(QoS)対応の伝送チャネルにおいて、通信サービスを含む1つまたは複数のサービスを提供する工程と、
    前記固定のワイヤード・ネットワーク部分における前記複数のパケットの伝送を分析し、前記第1と第2のインターフェイスの各インターフェイスはワイヤレス通信デバイスへのインターネット・プロトコルベースの各種アクセスを有効化する工程とをさらに備える請求項1に記載の方法。
  6. 第1のチャネルを経由する第1のブロードバンド信号を使用して、音声、ビデオ、データを含む第1のマルチメディア・コンテンツを搬送し、同時に前記第1のチャネルで使用するのとは別の帯域幅を使用する第2のチャネルを経由する第2のブロードバンド信号を使用して、音声、ビデオ、データを含む第2のマルチメディア・コンテンツを搬送する工程と、
    前記異なる第1と第2のチャネルのそれぞれについて、少なくとも2つのサービス品質(QoS)対応の伝送戦略を提供する工程とをさらに備える請求項1に記載の方法。
  7. ベース・ステーションに配置され、パケットベースのアクセス・ネットワークの1つまたは複数のリソースを、そのワイヤレス・ネットワーク部分および固定のワイヤード・ネットワーク部分の全体にわたって共通して管理するワイヤレス・ルーターであって、
    その特定のユーザーに対してワイヤレス通信デバイスとの第1の接続をアクティブに維持する第1のインターフェイスと、
    前記ワイヤレス通信デバイスへの第2の接続を同時にアクティブに維持してネットワーク・レイヤー上の前記1つまたは複数のリソースを共同で管理し、前記第1と第2のインターフェイスは、それぞれ別のタイプのインターネット・プロトコルベースのアクセスを有効化する第2のインターフェイスと、
    前記特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、前記ワイヤレス・ルーター全体にわたる前記複数のパケットの伝送を分析し、前記ネットワーク・レイヤー上に適用されているインターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて前記複数のパケットを転送する命令を格納するストレージとを備えるワイヤレス・ルーター。
  8. パケットベースのアクセス・ネットワークのネットワーク・レイヤー上でそのワイヤレス・ネットワーク部分および固定のワイヤード・ネットワーク部分の全体にわたって、1つまたは複数のリソースを共通して管理し、特定のユーザーに関する複数のパケットのルーティングを決定する通信システムであって、
    前記ワイヤレス・ネットワーク部分に関連付けられた第1と第2のワイヤレス・ルーターであって、前記第1と第2のワイヤレス・ルーターの各ワイヤレス・ルーターは、第1のインターフェイスを経由してアクティブになる第1の接続と、第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2の接続の少なくとも1つを有効化し、前記第1と第2のインターフェイスの各インターフェイスは、異なるタイプのインターネット・プロトコルベースのアクセスを提供し、前記第1と第2のワイヤレス・ルーターの特定の1つは、前記第1のインターフェイスを経由してアクティブになる前記第1の接続と前記第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる前記第2の接続の少なくとも1つを経由してワイヤレス通信デバイスと選択的に通信し、前記第1と第2のワイヤレス・ルーターの特定の1つは、前記特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、前記第1のワイヤレス・ルーターと前記パケットベースのアクセス・ネットワークの前記固定のワイヤード・ネットワーク部分に関連付けられた第1のインターネット・プロトコルベースのルーターとの間の前記複数のパケットの伝送を分析し、前記ネットワーク・レイヤー上に適用されているインターネット・プロトコルベースの戦略に基づいて、前記複数のパケットを転送するワイヤレス・ルーターを備える通信システム。
  9. 命令を格納するコンピュータ可読の記憶媒体を備える製品であって、前記命令を実行した場合に、通信システムは、
    特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化してパケットベースのアクセス・ネットワークにおける1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理し、
    前記特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、前記第1と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続のすべてについて、複数のパケットの伝送を示す情報を配信し、
    さらに前記第1と第2のワイヤレス接続および前記少なくとも1つのワイヤライン接続からそれに関連の情報に基づいて少なくとも1つの接続を選択することによって、前記パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて前記複数のパケットのルーティングを決定する製品。
  10. パケットベースのアクセス・ネットワーク内で1つまたは複数のインターネット・プロトコルベースのリソースを管理する装置であって、
    特定のユーザーに対して第1のインターフェイスを経由する第1のワイヤレス接続と第2のインターフェイスを経由して同時にアクティブになる第2のワイヤレス接続の少なくとも1つを有効化する手段と、
    前記特定のユーザーに対する特定のサービスの間に、前記第1と第2のワイヤレス接続および少なくとも1つのワイヤライン接続のすべてについて、複数のパケットの伝送を示す情報を配信する手段と、
    前記第1と第2のワイヤレス接続および前記少なくとも1つのワイヤライン接続から関連の情報に基づいて少なくとも1つの接続を選択することによって、前記パケットベースのアクセス・ネットワークにおいて前記複数のパケットのルーティングを決定する手段とを備える装置。
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