JP2006279318A - スイッチ回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 HBTのベースが直接制御端子に接続するスイッチ回路装置では、制御端子から、HBTの駆動に必要なベース電流を供給する必要がある。しかし、この回路構造ではHBTの電流増幅率hFEが限られているため、必要なベース電流を制御端子から十分に得られない問題があった。
【解決手段】スイッチング素子を構成するHBTのベースにソースが接続する駆動FETを設け、駆動FETのドレインを電源端子に接続し、ゲートを制御端子に接続する。制御信号により駆動FETが導通し、電源端子から供給される電流によってHBTが動作する。従って一般的な制御用LSIからの制御信号を利用できる。またHBTの各単位HBTに駆動FETの各単位FETを対応させることによりHBTの2次降伏による破壊を防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ヘテロ接合型バイポーラトランジスタをスイッチング素子として用いた高周波用途のスイッチ回路装置に関する。
ヘテロ接合型バイポーラトランジスタ(Heterojunction Bipolar Transistor:以下HBT)は、通常のホモ接合型バイポーラトランジスタに比べエミッタ効率が高く電流増幅率hFEが高いためベース濃度を大幅に上げることができ、ベース全体に渡ってトランジスタ動作を均一にできる。その結果GaAs MESFET(Metal Semiconductor Field Effect Transistor)、GaAs JFET(Junction FET)、HEMT(High Electron Mobility Transistor)と比較して電流密度が高く低オン抵抗のため、効率性、利得性、歪特性が優れており、チップサイズを小型にできる。
携帯電話等の移動体用通信機器では、GHz帯のマイクロ波を使用している場合が多い。そのため、アンテナの送受信信号を受信側回路に接続する場合と送信側回路に接続する場合とを切り替える為の切り替え回路用途等で、高効率、小型の高周波スイッチング素子が不可欠となる。
そこで、図13のごとく、双方向のヘテロ接合型バイポーラトランジスタをスイッチング素子としてスイッチ回路を構成したものが知られている。
図13は、HBT素子をスイッチング素子として使用した、スイッチ回路の一例を示している。この回路は、エミッタがアンテナANTに接続される第1のスイッチトランジスタ120と、コレクタがアンテナANTに接続される第2のスイッチトランジスタ121とを具備し、第1のスイッチトランジスタ120のコレクタが発信用側回路Txに接続され、第2のスイッチトランジスタ121のエミッタが受信側回路Rxに接続され、トランジスタ120、121の各ベースが抵抗122を介して発信用制御端子CtrlTxと受信用制御端子CtrlRxに各々接続された構成を具備している。受信用制御端子CtrlRxと発信用制御端子CtrlTxに印加される信号は互いに相補の信号であり、受信用制御端子CtrlRxがHレベル(例えば3V)の時は発信用制御端子CtrlTxがLレベル(例えば、0V)になる。今、受信用制御端子CtrlRxがHレベルである時、第2のスイッチトランジスタ121がオン、第1のスイッチトランジスタ120がオフとなり、アンテナANTで受信した高周波信号を受信側回路Rxに接続する。他方、送信用制御端子CtrlTxがHレベルである時、第1のスイッチトランジスタ120がオン、第2のスイッチトランジスタ121がオフとなり、送信側回路TxからアンテナANTに高周波信号を接続する。また図14はHBT素子を直列に3段接続してより高出力の信号をスイッチングできるようにしている。
特開2000−260782号公報
図13のスイッチ回路装置では、HBTのベースが直接、制御端子に接続しているため、制御端子から、HBTの駆動に必要なベース電流を供給する必要がある。しかし、この回路では、HBTの電流増幅率hFEが限られており、制御端子に印加される制御信号の電流供給能力も限られているため、HBTが十分駆動できない問題があった。
無線LANやBluetoothの場合、スイッチ回路装置を20dBm程度のパワーが通過する。20dBm程度のパワーが通過するスイッチ回路装置は図13の如く1段である。その際200mA程度の電流をHBTのコレクタ電流Iとして流せるバイアスを印加することが必要である。ところで、スイッチ回路装置を制御するLSIの制御信号の電流供給能力は、LSIの機種によっては、1mA程度である。HBTは電流駆動のため、ベースに印加するバイアスとしての電流をベース電流Iとする。この場合、ベース電流Iとして供給できる最大の電流値は1mAである。ここで、HBTの電流増幅率hFEは、コレクタ電流I/ベース電流Iである。すなわち、最低で200(=200mA/1mA)の電流増幅率hFEが必要となる。通常HBTの電流増幅率hFEは、数十〜百程度である。従って通常のHBTでは電流増幅率hFEが不足しているため、結果的にLSIの制御信号による電流供給が不十分となり、無線LANやBluetooth用のスイッチ回路装置を駆動することができない。
CDMAの携帯電話の場合は、スイッチ回路装置を26dBm程度のパワーが通過する。26dBmのパワーを通過させるにはスイッチ回路装置は図14の如く最低3段とする必要がある。そのため1段のときと比べて第1RFポート−第2RFポート間のオン抵抗を同じにする必要からHBTのサイズは1段のときの3倍にする必要がある。すなわち600mA(=200mA×3)程度の電流がHBTのコレクタ電流Iとして流せるバイアスを印加することが必要である。HBTは電流駆動のため、ベースに印加するバイアスとしての電流をベース電流Iとすると、3段のスイッチ回路装置を駆動するにはベース電流Iの3倍の電流を制御端子に供給することが必要となる。
ところで、携帯電話のスイッチ回路装置を制御するベースバンドLSIの制御信号の電流供給能力は、ベースバンドLSIの機種によっては、1mA程度である。この場合、ベース電流Iの3倍の最大値が1mAとなるのでベース電流Iとして供給できる最大の電流値は0.33mAである。
ここで、HBTの電流増幅率hFEは、コレクタ電流I/ベース電流Iである。すなわち、HBTは最低で1800(=600mA/0.33mA)の電流増幅率hFEが必要となる。しかし、電流増幅率hFEとして最低1800という値を達成することは難しい。従ってHBTの電流増幅率hFEが不足しているため、結果的にベースバンドLSIの制御信号による電流供給が不十分となり、CDMA用携帯電話のスイッチ回路装置を駆動することができない。
また、GSM用の携帯電話においてはスイッチを35dBm程度のパワーが通過する。35dBmのパワーを通過させるにはスイッチ回路は最低5段とする必要がある。そのため1段のときと比べて第1RFポート−第2RFポート間のオン抵抗を同じにする必要からHBTのサイズは1段のときの5倍にする必要がある。すなわち1000mA(200mA×5)程度の電流がHBTのコレクタ電流Iとして流せるバイアスを印加することが必要である。5段のスイッチ回路装置を駆動するにはベース電流Iの5倍の電流を制御端子に供給することが必要となる。
ベースバンドLSIの制御信号の電流供給能力が上記の如く1mA程度とすると、この場合ベース電流Iの5倍の最大値が1mAとなるので、ベース電流Iとして供給できる最大の電流値は0.2mAである。つまり、HBTは最低で5000(=1000mA/0.2mA)の電流増幅率hFEが、必要となる。しかし、HBTの電流増幅率hFEとして最低5000という値を達成することは不可能である。従ってHBTの電流増幅率hFEが全く不足しているため、結果的にベースバンドLSIの制御信号による電流供給が不十分となり、GSM用携帯電話のスイッチ回路装置を駆動することができない。
つまり、図13や図14に示すスイッチ回路装置ではスイッチ回路装置を制御するLSIからの制御信号は限られた電流供給能力しか持っていないため、結果としてHBTにベース電流を十分供給できず、動作が不十分となってしまう。すなわちスイッチング素子としてHBTの本来の低オン抵抗値を得ることができない問題があった。
また、HBTでは前述の如くエミッタ効率が高く電流増幅率hFEが高いためベース濃度を大幅に上げることができる。つまり、ベース全体に渡ってトランジスタ動作を均一化でき、HEMTより低オン抵抗を得ることができる。しかし、HBTでは一般的にエミッタ、ベース、コレクタを櫛状に形成し、複数のバイポーラトランジスタ(単位HBT)を並列接続している。このため、ベースバイアスを各単位HBTに対して完全には均一に印加できず、ある1つの単位HBTでコレクタ電流Iが微量に増加すると微小な温度上昇が発生してしまう。HBTのベース電圧―ベース電流特性は温度に対して正の特性を持っているため、その温度上昇した単位HBTにおいて正帰還が起こり結果として非常に大きなコレクタ電流Iが流れ、最後は二次降伏に至る。つまり各単位HBTにおいて動作上の微小なアンバランスから二次降伏による破壊を起こすため、信頼性が低い問題があった。
本発明は上述した諸々の事情に鑑み成されたもので、第1に、ヘテロ接合型バイポーラトランジスタを有するスイッチング素子と、ソースを前記スイッチング素子のベースに接続した駆動トランジスタと、前記スイッチング素子のコレクタおよびエミッタにそれぞれ接続する第1RFポートおよび第2RFポートと、前記駆動トランジスタのドレインに接続する電源端子とを具備し、前記駆動トランジスタのゲートに制御信号を印加して前記駆動トランジスタのソース−ドレイン間を導通させ、該駆動トランジスタにより供給される電流によって前記スイッチング素子を駆動し、前記第1および第2RFポート間に1つの信号経路を形成することにより解決するものである。
本実施形態によれば、スイッチング素子の駆動トランジスタであるFETからベース電流を供給できる。またFETのドレインは電源(VDD)に接続しているため、電流供給能力は十分である。すなわち制御用LSIからの制御信号はFETのゲートに接続されており、ゲートにはリーク電流しか流れない。従って、制御信号の電流供給能力は1mAもあれば十分であり、一般的な制御用LSIからの制御信号を利用できる。
そして、制御端子の電位−RFポートの電位(HBTのコレクタおよびエミッタの電位)において、オン側の経路が導通し始める電位差をオン側立ち上がり電圧とすると、オン側立ち上がり電圧を1.6V程度に設定できる。そのためにはHBTのオン電圧(ベース−エミッタ間電圧)VBE+FETのピンチオフ電圧Vpがオン側立ち上がり電圧であるため、HBTおよびFETをそれぞれ適当に設計すれば良い。すなわちRFポートの電位(HBTのコレクタおよびエミッタの電位)をGND電位とし、制御端子に0Vが印加されるオフ側は、無線LANやBluetoothに使用する20dBmのパワーに対応した1.6Vの振幅に耐えることができる。またオン側では制御端子に3Vを印加することにより十分HBTをオンさせることができる。通常のFETをスイッチング素子とするスイッチ回路装置がRFポートの電位をGND電位にできないため、外付けでRFポートに容量を接続する必要があるのに比べ、外付け容量が必要でない分実装面積を大幅に小さくできる。
また、駆動用トランジスタがGaAsのFETであれば、HBTと1チップに集積化することができ、スイッチ回路装置のトータルサイズの低減が図れる。さらにその場合は、HBTの各単位HBTごとに各単位FETを接続することができる。つまり、HBTの各単位HBTに対してベースバイアスが均一に印可できず微小な温度上昇があった場合でも、各単位HBTに接続した各単位FETから供給されるHBTのベース電流は一定であるため、コレクタ電流の増加が抑制できる。従って、HBTにおいて1つの単位HBTに電流が集中することによる二次降伏を回避できる。
以下に図1から図13を用いて、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、図1を参照し、本実施形態で用いる順方向と逆方向の双方向に対称に動作可能な対称型HBTについて説明する。図1(A)は対称型HBTの一例を示す断面図であり、図1(B)(C)は、対称型HBTの特性図である。
HBTは、エミッタ/ベース接合に、AlGaAs又はInGaP/GaAs等の異材質の接合を用いることにより、エミッタのバンドギャップがベースのバンドギャップより大きいことからエミッタ効率が高く取れる分ベース濃度を大幅に上げることができる。その結果、電流密度を大幅に上げることができ、HEMTと比較して低いオン抵抗が容易に得られる素子である。
図1(A)を参照して、半絶縁性のGaAs基板10上にn+GaAsのサブコレクタ層11が形成され、サブコレクタ層11上にn型InGaPのコレクタ層12、p型GaAsのベース層13、n型InGaPのエミッタ層14、n+GaAsのエミッタコンタクト層15等がメサ型に積層されて構成されている。
サブコレクタ層11は、基板10上にエピタキシャル成長法によって形成され、3〜6E18cm−3の比較的高不純物濃度にシリコン(Si)ドープされたn型のGaAs層である。その膜厚は数千Åである。コレクタ層12は、サブコレクタ層11の一部領域上に形成され、シリコンドープによって1〜5E17cm−3程度に不純物濃度にドープされたn型のInGaP層である。膜厚は1000〜5000Åである。ベース層13は、コレクタ層12の上に形成され、カーボン(C)ドープによって1〜50E18cm−3程度の不純物濃度にドープされたp型のGaAs層である。膜厚は数百〜2000Åである。エミッタ層14は、ベース層13の一部領域上に形成され、シリコンドープによって1〜5E17cm−3程度の不純物濃度にドープされたn型のInGaP層である。膜厚は1000〜5000Åである。エミッタコンタクト層15は、エミッタ層14の上に形成され、シリコンドープによって3〜6E18cm−3程度の不純物濃度にドープされたn+GaAs層で、膜厚は数千Åである。尚、コレクタ層12およびエミッタ層14はInGaP層に代えてAlGaAs層であってもよい。
サブコレクタ層11の表面には、コレクタ層12を挟む位置に、AuGe/Ni/Au層からなるコレクタ電極16が配置される。ベース層13の表面には、エミッタ層14を挟む位置に、Pt/Ti/Pt/Au層からなるベース電極17が配置される。エミッタコンタクト層15の上部にはAuGe/Ni/Au層からなるエミッタ電極18が配置される。
本実施形態のHBTは、エミッタ層14とベース層13とで、InGaP/GaAsへテロ接合を形成しているのに加え、コレクタ層12とベース層13とでもInGaP/GaAsへテロ接合を形成している。そして、エミッタ層14をエミッタとして動作する順方向のトランジスタ動作時(以下順トランジスタ動作時)と、エミッタ層14をコレクタとして動作する逆方向のトランジスタ動作時(以下逆トランジスタ動作時)とで、トランジスタ特性がほぼ同じ特性となるように構造上の各パラメータを制御し、コレクターエミッタ間電圧を0V、コレクターエミッタ間電流を0A付近のバイアスで動作させる。本明細書では、このようにベースを基準としてエミッタとコレクタが対称なHBTを対称型HBTと称する。
図1(B)(C)は、対称型HBTの特性図である。図は、所定のベース電流Iにおけるコレクタ−エミッタ電圧VCEとコレクタ電流IcのV−Iカーブを示す。
ある所定のベース電流Iにおいてコレクタ−エミッタ電圧VCEおよびコレクタ電流Icが正(+)値を示すトランジスタを順トランジスタといい、負(−)の値を示すトランジスタを逆トランジスタという。
図1(B)のごとく、本実施形態の対称型HBTは、順トランジスタ動作時のオン抵抗Ron(=ΔVCE/ΔI)と逆トランジスタ動作時のオン抵抗Ron’(=ΔVCE’/ΔI’)がほぼ等しくなるように構成したHBTである。これを実現するために、エミッタ層14とコレクタ層12は基本的に同じ構造とする。例えば、エミッタ層14にInGaP層を使用する場合はコレクタ層12にもInGaP層を使用する。そして、エミッタ層14とコレクタ層12にInGaP層を使用する場合はGaAs層(サブコレクタ層11およびエミッタコンタクト層15)とそれぞれ格子整合させる。また、エミッタ層14とコレクタ層12にAlGaAs層を使用する場合はAlのモル比率を同じにする。
そして、エミッタ層14の不純物濃度とコレクタ層12の不純物濃度をほぼ同等の値に設定する。これにより、通常のHBTに比べベース−コレクタ耐圧が低下するが、スイッチ回路装置ではベース−コレクタ耐圧は7〜8Vあれば十分である。
対称型HBTはコレクタ−エミッタ間電圧を0Vのバイアスで動作させることにより、基本的にコレクタ−エミッタ間の消費電流を0Aにすることができる。
尚、順トランジスタの立ち上がり電圧(逆トランジスタの立ち上がり電圧と同じ)は図1(B)の如く0Vが望ましい。しかし、図1(C)の如く順トランジスタの立ち上がり電圧が0Vでなく、オフセット電圧VOFFを持つ場合がある。この場合、コレクターエミッタ間電圧VCEを0Vにバイアスしたとき、コレクタ−エミッタ間において若干の消費電流が発生してしまう。
エミッタとコレクタが対称でないHBTにおいてオフセット電圧が発生する原因のひとつにエミッタとコレクタの非対称性がある。しかし、対称型HBTは、エミッタとコレクタを基本的にほぼ同じ構造とする場合が多い。従って対称型HBTは対称型でないHBTに比べオフセット電圧は非常に小さい。しかし、小さいながらもオフセット電圧が有る場合がある。原因はベース−エミッタ間、ベース−コレクタ間のヘテロ接合の伝導帯底におけるバンドスパイクである。このバンドスパイクを無くすためには、例えばエミッタおよびコレクタがAl0.3Ga0.7Asの場合は、図示は省略するが図1(A)のベース−エミッタ間、ベース−コレクタ間にGrading層を挟むと良い。すなわちベース−エミッタ間においてはGaAsからAl0.3Ga0.7Asに徐々に変化するn型のAlGa1−XAs(X=0→0.3)層を配置し、ベース−コレクタ間においては例えばAl0.3Ga0.7AsからGaAsに徐々に変化するn型のAlGa1−XAs(X=0.3→0)層を配置する。また別の手法としてバンドスパイクが発生するヘテロ接合の位置をベース−エミッタ接合、ベース−コレクタ接合の位置からずらすことによりオフセット電圧を小さくできる(不図示)。すなわちエミッタおよびコレクタにおいてべース層と直接接する層として、InGaP層またはAlGaAs層とベース層との間にn型GaAs層をそれぞれ配置する。これらの手法によりオフセット電圧をさらに極めて小さくすることができる。
また、オフセット電圧以外の非対称性としてオン抵抗RonとRon’が多少異なる場合がある。原因は構造上のエミッタ寄生抵抗、コレクタ寄生抵抗の違いである。その場合はエミッタ層14やコレクタ層12さらにはエミッタコンタクト層15やサブコレクタ層11の不純物濃度や厚みを、オン抵抗RonとRon’が等しくなるように調整するとよい。
さらにエミッタ層14とエミッタコンタクト層15の間やコレクタ層12とサブコレクタ層11の間に、ノンドープまたは低濃度(1〜70E15cm−3)で数千Åの厚みを持つ、n型の、GaAs層、InGaP層またはAlGaAs層のバラスト抵抗層を挿入して2次破壊に強くしても良い。
本実施形態では上記の対称型HBTを用い、スイッチ回路装置を構成する。すなわち、サブコレクタ層11上に形成したメサ構造のエミッタ層14、ベース層13及びコレクタ層12を1つの単位ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(単位HBT)として、共通のサブコレクタ層11上に多数個配置する。そしてこれらを櫛状に延在させ、コレクタ電極16、エミッタ電極18同士をそれぞれ共通接続する。後に詳述するがベース電極17については共通接続する場合としない場合がある。そして、コレクタ−エミッタ電圧VCEを0Vにバイアスし、所定のベース電流を印加したときにコレクタ−エミッタ間が導通し、ベース電流を0としたときにコレクタ−エミッタ間が遮断する回路構成とする。
これによりコレクタ−エミッタ間の消費電流が0Aのスイッチ回路が実現する。さらに対称型HBTは順トランジスタ動作時のオン抵抗Ronと逆トランジスタ動作時のオン抵抗Ron’がほぼ等しいため、高周波信号の振幅においてコレクタ−エミッタ電圧VCEが正の部分と、コレクタ−エミッタ電圧VCEが負の部分の切り替え部分において線型性が良いスイッチ回路を得られる。
GaAsMESFETやHEMTによるスイッチ回路は、ドレイン−ソース間のバイアスが0Vのためドレイン−ソース間の消費電流が0Aで、高周波信号の振幅においてドレイン−ソース電圧VDSが正の部分と、ドレイン−ソース電圧VDSが負の部分の切り替え部分において線型性が良い。つまり本実施形態のスイッチ回路は、GaAsMESFETやHEMTのスイッチ回路と同様の長所を有している。さらに、ユニポーラデバイスのFETよりもバイポーラデバイスのHBTの方が圧倒的にオン抵抗が低く、スイッチ回路を形成する場合、高周波特性が大幅に向上し、チップサイズを大幅に小型化できる。
以下の図2から図13を参照して具体的に説明する。本実施形態のスイッチ回路装置は、対称型HBTを有するスイッチング素子と、駆動トランジスタと有し、スイッチング素子のエミッタおよびコレクタをそれぞれ第1RFポートおよび第2RFポートに接続し、駆動トランジスタのドレインを電源端子に接続した構成である。
そして、駆動トランジスタのゲートに制御信号を印加し、駆動トランジスタのソース−ドレイン間を導通させ、駆動トランジスタにより供給される電流によってスイッチング素子を駆動し、第1および第2RFポート間に1つの信号経路を形成するものである。尚、特に断りが無い限り、以下のHBTは全て対称型HBTとする。また、本実施形態のHBTではエミッタ、コレクタの電気的特性が対称であるので、これらを入れ替えても等価である。
図2は、本発明の第1実施形態として2つのスイッチング素子によりSPDT(Single Pole Double Throw)スイッチ回路装置を構成した場合を示す。図2(A)はロジック回路を有しない場合であり、図2(B)はロジック回路を有する場合である。
図2(A)の如く、第1スイッチング素子21はHBT1により構成され、第2スイッチング素子22はHBT2により構成される。HBT1、HBT2はそれぞれ図1に示すHBTである。HBTのオン電圧(ベース−エミッタ間電圧)VBEは例えば1.0Vである。そして、第1スイッチング素子21(HBT1)、第2スイッチング素子22(HBT2)の、コレクタが共通で第1RFポートに接続する。第1RFポートは、例えば共通入力端子INである。
また、第1スイッチング素子21のエミッタ、および第2スイッチング素子22のエミッタがそれぞれ第2RFポートに接続される。第2RFポートは、例えば第1出力端子OUT1と、第2出力端子OUT2である。
第1および第2スイッチング素子21、22の各ベースが、それぞれ駆動トランジスタを介して、例えば第1制御端子Ctl1、第2制御端子Ctl2に接続される。
第1駆動トランジスタ25は第1スイッチング素子21に、第2駆動トランジスタ26は第2スイッチング素子22にそれぞれ対応して設けられ、ソース、ゲート及びドレインを有するFETである。
第1実施形態の第1および第2駆動トランジスタ25、26は、nチャネル型のシリコンMOSFET(閾値電圧Vt=0.6V:エンハンスメント型)である。すなわち、第1実施形態のスイッチ回路装置は、シリコン基板のチップとGaAs基板のチップより構成される。以下、シリコン基板とGaAs基板を用いる回路の場合、図中一点鎖線の内部がGaAs基板のチップである。
そして第1駆動トランジスタ25のドレインは電源端子VDDに接続し、ソースは第1スイッチング素子21のベースに接続する。また、第2駆動トランジスタ26のドレインは電源端子VDDに接続し、ソースは第2スイッチング素子22のベースに接続する。第1および第2駆動トランジスタ25、26の各ゲートは、それぞれコントロール抵抗R1およびR2を介して第1制御端子Ctl1、第2制御端子Ctl2に接続する。コントロール抵抗R1、R2は、交流接地となる制御端子Ctl1、Ctl2の直流電位に対して、ゲートを介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。コントロール抵抗R1、R2の抵抗値は5KΩ〜10KΩ程度である。
第1制御端子Ctl1および第2制御端子Ctl2に印加される制御信号が相補信号の場合を説明する。その場合、第1制御端子Ctl1の信号がHレベル(例えば3V)の時は第2制御端子Ctl2の信号がLレベル(例えば、0V)になる。そして、Hレベルが印加された側の駆動トランジスタが導通し、駆動トランジスタにより供給される電流によって第1スイッチング素子21または第2スイッチング素子22のいずれかを駆動する。そして第1RFポートおよび第2RFポート間に1つの信号経路を形成する。
例えば、第1制御端子Ctl1にHレベルの信号が印加されると、第1駆動トランジスタ25のゲート−ソース間電圧が第1駆動トランジスタ25の閾値電圧Vthを上まわり、さらにHBT1のベース−エミッタ間電圧がHBT1のオン電圧VBEを上まわるため、第1駆動トランジスタ25とHBT1の両方がオンとなる。すなわち第1駆動トランジスタ25のソース−ドレイン間が導通する。これにより電源端子VDDから供給されるベース電流Iをベースバイアスとして、HBT1が動作する。
このとき、第2制御端子Ctl2はLレベルの信号が印可されるので、第2駆動トランジスタ26は導通せず、第2スイッチング素子22(HBT2)は動作しない。これにより、共通入力端子IN−第1出力端子OUT1間に1つの信号経路が形成され、例えば共通入力端子INに入力された高周波アナログ信号が第1出力端子OUT1より出力される。
一方第2制御端子Ctl2にHレベルの信号が印可されると、共通入力端子IN−第2出力端子OUT2間に1つの信号経路が形成される。
尚、第1制御端子Ctl1および第2制御端子Ctl2に印加される制御信号が両方Lレベルの場合もある。その場合は、共通入力端子IN−第1出力端子OUT1間および共通入力端子IN−第2出力端子OUT2間のいずれにも信号経路は形成されない。
第1および第2スイッチング素子21、22のエミッタおよびコレクタにはバイアスポイントBPをそれぞれ接続する。バイアスポイントBPは、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22のエミッタおよびコレクタに等しいバイアス電位(例えばGND電位)を印加する。これによりベース電流の引き込みが可能となる。
そして、第1および第2スイッチング素子21、22のエミッタとバイアスポイントBP間、および第1および第2スイッチング素子21、22のコレクタとバイアスポイントBP間にそれぞれ高周波信号の分離素子30を接続する。分離素子30は、例えば抵抗値5KΩから10KΩの抵抗であり、バイアス電位(GND電位)に対して高周波信号が漏れることを防止する。
更に、同様の理由により、ドレインバイアスを印加する電源端子VDDと第1駆動トランジスタ25間、および電源端子VDDと第2駆動トランジスタ26間にも、高周波信号の分離素子30を接続する。
以下、図2(A)の回路動作について、説明する。第1スイッチング素子21であるHBT1および第2スイッチング素子22であるHBT2は、オン電圧(ベース−エミッタ間電圧)VBEが例えば1.0Vである。また、第1および第2駆動トランジスタ25、26のFETの閾値電圧Vthは0.6Vである。
つまり、駆動トランジスタに接続する制御端子の電位が、スイッチング素子のエミッタおよびコレクタの電位より、1.6V(=1.0V+0.6V)以上高くなった時点で初めて駆動トランジスタとスイッチング素子がオンする。
ここではHBT1、HBT2のエミッタおよびコレクタの電位はバイアスポイントBPによりGND電位(0V)が印加されている。そして、オン側の制御端子(例えば第1制御端子Ctl1)には3Vが印加されるため、第1制御端子Ctl1と、HBT1のエミッタおよびコレクタの電位との電位差は3V(=3V−0V)となる。これは、第1駆動トランジスタ(第1駆動FET)25および第1スイッチング素子21(HBT1)が共にオンする電位(1.6V)より十分高い。
バイアスポイントBPに接続する分離素子30である抵抗の抵抗値は5〜10KΩ程度である。この抵抗を流れるベース電流によって電圧ドロップが発生するが、それを考慮しても第1制御端子Ctl1より印加される電位によって第1駆動FETとHBT1は十分オンし、HBT1のエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方オフ側は第2スイッチング素子22(HBT2)のエミッタおよびコレクタの電位0V(GND)に対して、第2駆動トランジスタ(第2駆動FET)26に接続する第1制御端子Ctl2の電位は0Vである。第2制御端子Ctl2の電位がHBT2のエミッタおよびコレクタの電位より1.6V以上高くなった時点で第2駆動FET26とHBT2がオンするため、オフ側のHBT2は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。1.6Vの振幅は20.1dBmのパワーに対応し、無線LANやBluetoothに用途に十分使用できる。
尚、第1実施形態のように第1および第2駆動トランジスタ25、26がシリコン基板を使用する場合、第1および第2スイッチング素子21、22であるHBT1、HBT2の各単位HBTのエミッタ電極、ベース電極、コレクタ電極同士は共通接続される。またここではRFポートのIN、OUT1、OUT2をGND電位としている。FETをスイッチング素子とするスイッチ回路装置はRFポートをGND電位にできないため、RFポートに外付けで容量を接続する必要がある。しかし、第1実施形態ではその必要がなく、FETをスイッチング素子とするスイッチ回路装置に比べ実装面積を減らすことができる。
図2(B)は、ロジック回路を接続することにより、制御端子数を2から1に減じたスイッチ回路装置である。
ロジック回路29はシリコンCMOSトランジスタのインバータ回路である。すなわち、pチャネル型MOSFET291のドレインとnチャネル型MOSFET292のドレインを接続点CPにて直列に接続し、接続点CPと例えば第2駆動FET26のゲートとを、コントロール抵抗R2を介して接続する。また、pチャネル型MOSFET291とnチャネル型MOSFET292のゲートを共通で、1つの制御端子Ctlに接続する。更に、pチャネル型MOSFET291のソースを電源端子VDDに接続し、nチャネル型MSOFET292のソースをGND端子に接続する。尚、他の構成要素は、図2(A)と同様であるので、説明は省略する。
1つの制御端子Ctlに印加された制御信号は、第1駆動FET25のゲートおよび第2駆動FET26のゲートにそれぞれ印加される。例えば、制御端子CtlがHレベルのとき、第1駆動トランジスタ25および第1スイッチング素子21がオンする。そのときインバータ回路29のゲートにもHレベルの信号が印加され、反転されたLレベルの信号が、第2駆動トランジスタ26のゲートに印加される。よって、第2駆動トランジスタ26および第2スイッチング素子22はオフとなる。従って、共通入力端子IN−第1出力端子OUT1間に1つの信号経路が形成される。
このように、インバータ回路29を接続することにより、SPDTスイッチ回路装置で制御端子数を1つにすることができる。
図3は、第2実施形態を示す。第2実施形態は、高周波信号の分離素子30として、インダクタを採用する場合である。すなわち、第1および第2スイッチング素子21、22のエミッタとバイアスポイントBP間、および第1および第2スイッチング素子21、22のコレクタとバイアスポイントBP間に、それぞれインダクタ30を接続する。また、ドレインバイアスを印加する電源端子VDDと第1駆動トランジスタ25間、および電源端子VDDと第2駆動トランジスタ26間にも、インダクタ30を接続する。
それ以外の構成要素は、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。なお図ではインバータ回路29を接続し、制御端子数を1としているが、図2(A)の如く、インバータ回路29を用いない構成でもよい。
第2実施形態では、HBT1およびHBT2のエミッタおよびコレクタにGNDバイアスを印加する時の高周波信号の分離素子30に、インダクタを使用している。インダクタ30を流れるベース電流による電圧ドロップは0Vである。第1実施形態と同様に、駆動トランジスタのゲート電位が、スイッチング素子のエミッタおよびコレクタの電位より、1.6V以上高くなった時点で初めて駆動トランジスタとスイッチング素子がオンする。従ってHレベル(3V)が印加される側の駆動トランジスタとスイッチング素子(例えば第1駆動トランジスタ(第1駆動FET)25とHBT1)は十分オンし、HBT1のエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方オフ側はHBT2のエミッタおよびコレクタの電位0V(GND)に対して、第2駆動FET26のゲート電位は0Vである。第2駆動FET26のゲート電位がHBT2のエミッタおよびコレクタの電位より1.6V以上高くなった時点で第2駆動FET26とHBT2がオンする。従ってオフ側は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができ、無線LANやBluetoothに用途に十分使用できる。
また、図3ではインダクタを、第1および第2駆動FET25、26にドレインバイアスを印加する時の高周波信号の分離素子30にも採用する。つまり、オン側の第1駆動FET25のドレインに流れる電流による電圧ドロップも0Vである。従ってオン側のHBT1の電流増幅率hFEが低く、HBT1のベースに大きな電流を流す必要がある場合にも十分対応できる。インダクタ30は基板パターンに作り込むことができ、その場合のコストはほとんどかからない。
尚図において全ての分離素子30としてインダクタを接続しているが、いずれかが抵抗値5KΩ〜10KΩ程度の抵抗であってもよい。
図4は、第3実施形態を示す。図4(A)は回路概要図であり、図4(B)は図4(A)の実際の接続を示した回路図である。
第3実施形態は、第1実施形態と同様のSPDTスイッチ回路装置であり、第1および第2駆動トランジスタ25、26に化合物半導体のFETを採用するものである。
例えば、第1および第2駆動トランジスタ25、26は、GaAsMESFET(ピンチオフ電圧Vp=0V:エンハンスメント型)である。
そして第1駆動トランジスタ25のドレインは電源端子VDDに接続し、ソースは第1スイッチング素子21のベースに接続する。また、第2駆動トランジスタ26のドレインは電源端子VDDに接続し、ソースは第2スイッチング素子22のベースに接続する。第1および第2駆動トランジスタ25、26の各ゲートは、それぞれコントロール抵抗R1およびR2を介して第1制御端子Ctl1、第2制御端子Ctl2に接続する。コントロール抵抗R1、R2は、交流接地となる制御端子Ctl1、Ctl2の直流電位に対して、ゲートを介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。コントロール抵抗R1、R2の抵抗値は5KΩ〜10KΩである。他の構成要素については、第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
駆動トランジスタを、MESFETで形成すると、第1および第2スイッチング素子21、22と、第1および第2駆動トランジスタ25、26をすべてGaAs基板の1チップに集積化できる。第1および第2実施形態の如く、駆動トランジスタをSiMOSFETで形成すると、GaAs基板を用いる第1および第2スイッチング素子21、22とは別のチップに形成する必要がある。しかし、第3実施形態によれば、GaAs基板の1チップに全て集積化できるので、スイッチ回路装置のトータルサイズを低減することができる。
図4(A)の回路動作について説明する。
第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22であるHBT1、HBT2のオン電圧(ベース−エミッタ間電圧VBE)は例えば1.6Vである。駆動トランジスタであるFETのピンチオフ電圧Vpは0Vである。
つまり、オン側の制御端子(例えば第1制御端子Ctl1)の電位がHBT1のエミッタおよびコレクタの電位より、1.6V(=1.6V+0V)以上高くなった時点で、初めて第1駆動トランジスタ(第1駆動FET)25とHBT1がオンする。
ここではHBT1、HBT2のエミッタおよびコレクタの電位はGND電位(0V)としている。これによりベース電流の引き込みが可能となる。オン側の第1制御端子Ctl1には3Vが印加されるため、第1制御端子Ctl1と、HBT1のエミッタおよびコレクタの電位との電位差は3V(=3V−0V)となる。これは、第1駆動FET25およびHBT1が共にオンする電位(1.6V)より十分高い。つまり、バイアスポイントBPに接続する分離素子30(抵抗)による電圧ドロップを考慮しても第1制御端子Ctl1より印加される電位によって第1駆動FET25とHBT1は十分オンし、HBT1のエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方オフ側は、HBT2のエミッタおよびコレクタの電位0V(GND)に対して、第2制御端子Ctl2は0Vである。第2制御端子Ctl2の電位がHBT2のエミッタおよびコレクタの電位より1.6V以上高くなった時点で第2駆動トランジスタ(第2駆動FET)26とHBT2がオンするためOFF側は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。つまり、無線LANやBluetoothに用途に十分使用できる。
ここで、第1および第2駆動FET25、26は、GaAsMESFETに限らず、GaAs JFET、またはHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)でも適用できる。
図4(B)は、図4(A)に示した第1スイッチング素子21と第1駆動トランジスタ25の実際の接続、および第2スイッチング素子22と第2駆動トランジスタ26の実際の接続を示す回路図である。
スイッチング素子を構成するHBTの実際のパターンはコレクタ、ベース、エミッタを櫛状に配置し、駆動トランジスタであるFETもソース、ドレイン、ゲートを櫛状に配置している。そして、第3実施形態の如く、GaAs基板の1チップにスイッチング素子と駆動トランジスタを設ける場合は、HBT1のベースと第1駆動トランジスタ(第1駆動FET)のソース、およびHBT2のベースと第2駆動トランジスタ(第2駆動FET)のソースは、実際はすべて各単位HBTごとに単位FETが対応している。
図4(B)では、破線丸印がHBT1、HBT2、第1および第2駆動FETの各単位を示す。つまり、第3実施形態ではHBT1(以下HBT2も同様)のベースと第1駆動FET25(以下第2駆動FET26のFETも同様)のソースは、各単位ごとに個別に接続されている。すなわち各単位ごとのHBT1のベース同士は接続されておらず、また第1駆動FET25においても各単位ごとのソース同士は接続されていない。このような接続方法を採用することにより、1つの単位HBTに電流が集中して二次降伏によりHBT1が破壊することを防止できる。
その理由を説明する。HBT1のベース−エミッタ間電圧−ベース電流の特性は温度に対して正の係数を持っている。そして、HBT1は複数の単位HBTを並列接続している。このため、ベースバイアスの均一性が崩れて1つの単位HBTが他の単位HBTに対してベース−エミッタ間電圧が少し大きく印加される場合がある。するとベース電流、コレクタ電流が微量に増加してこれにより微量の温度上昇が起こる。そして温度が上がると、さらにより多くのベース電流、コレクタ電流を流すという正帰還が始まり最後は破壊に至る。これが二次降伏のプロセスである。
しかし、第3実施形態では、ベースバイアスの印加が不均一となっても、HBT1の各単位HBT(破線丸印)にベース電流を供給するのは第1駆動FET25の各単位FET(破線丸印)であり、第1駆動FET25から供給されるベース電流は一定である。つまり、温度による正帰還が阻害されて、二次降伏のプロセスが開始せず、結果的にHBT1の二次降伏の発生を防ぐことができる。
本明細書では以下の実施形態において、駆動トランジスタであるGaAs MESFETとスイッチング素子との接続の記載を簡略化し、図4(A)に示す回路概要図を用いる。しかし実際は、図4(B)の如く各単位毎にスイッチング素子を構成するHBTのベースと、駆動トランジスタのFETのソースが接続した回路となっている。
図5を参照して、第4実施形態を説明する。第4実施形態は、第3実施形態の回路にGaAs基板に集積化できるロジック回路を接続し、制御端子数を1としたものである。
図5(A)は、ロジック回路として抵抗負荷のインバータ回路31を接続した場合である。すなわち、抵抗負荷311と、GaAs MESFET312(ピンチオフ電圧Vp=0V:エンハンスメント型)を接続点CPにて直列接続し、接続点CPと、例えば第2駆動トランジスタ26のゲートとを、コントロール抵抗R2を介して接続する。また、MESFET312のゲートは、1つの制御端子Ctlに接続する。
図5(B)は、ロジック回路としてエンハンスメント型/ディプレッション型DCFL(Direct Coupled FET Logic)のインバータ回路31を接続した場合である。すなわち、ディプレッション型MESFET313(ピンチオフ電圧Vp=−1V)のソースおよびゲートと、エンハンスメント型MESFET314(ピンチオフ電圧Vp=0V)のドレインを接続点CPにより直列接続し、接続点CPと、例えば第2駆動トランジスタ26のゲートをコントロール抵抗R2を介して接続する。また、エンハンスメント型MESFET314のゲートを、1つの制御端子Ctl1に接続する。
図5の何れも、他の構成要素は第3実施形態と同様であるので、説明は省略する。また、HBT1と第1駆動トランジスタ25であるFETの実際の接続、およびHBT2と第2駆動トランジスタであるFETの実際の接続は、図4(B)と同様である。
そして、インバータ回路31を接続することにより、制御端子Ctlに印加された制御信号が第1駆動トランジスタ25のゲートに印加され、制御信号の相補信号が第2駆動トランジスタ26のゲートに印加される。すなわちSPDTスイッチMMICで制御端子を1つにできる。
更に、ロジック回路31も、抵抗及び/又はMESFETで形成できる。つまりロジック回路を内蔵したスイッチMMICを、GaAs基板の1チップに全て集積化することができる。
図6には、第5実施形態を示す。第5実施形態は、SP3T(Single Pole Three Throw)スイッチMMICである。
SP3Tは、第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22、第3スイッチング素子23からなる。第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22、第3スイッチング素子23は、それぞれHBTを3段直列に接続したHBT群である。第1スイッチング素子21の一端のコレクタ、第2スイッチング素子22の一端のコレクタ、および第3スイッチング素子23の一端のコレクタが共通入力端子INに接続する。
第1スイッチング素子21はHBT1−1、HBT1−2、HBT1−3を直列に接続したものである。また、HBT1−1、HBT1−2、HBT1−3にそれぞれ対応する第1駆動トランジスタ251、252、253が設けられる、第1駆動トランジスタ251、252、253はMESFETであり、ソースがそれぞれHBT1−1、HBT1−2、HBT1−3のベースに接続している。そして、第1駆動トランジスタ251、252、253の各ゲートがそれぞれコントロール抵抗R11、R12、R13を介して第1制御端子Ctl1に接続する。
同様に、第2スイッチング素子22を構成するHBT2−1、HBT2−2、HBT2−3のベースは、第2駆動トランジスタ261、262、263のソースとそれぞれ接続し、各ゲートがコントロール抵抗R21、R22、R23を介して第2制御端子Ctl2に接続する。
第3スイッチング素子23を構成するHBT3−1、HBT3−2、HBT3−3のベースも第3駆動トランジスタ271、272、273のソースとそれぞれ接続し、各ゲートがコントロール抵抗R31、R32、R33を介して第3制御端子Ctl3に接続する。
更に、第1スイッチング素子21、第2スイッチング素子22、第3スイッチング素子23の他端の各エミッタが、それぞれ第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2、第3出力端子OUT3に接続する。
第1、第2および第3制御端子Ctl1、Ctl2、Ctl3に印加される制御信号はいずれか1つがHレベルでその他がLレベルの組み合わせとなっているかまたはすべてがLレベルとなっており、Hレベルの信号が印加された駆動トランジスタがオンしてスイッチング素子のベースに電流を供給する。これにより、ベース電流が供給さえたスイッチング素子がオンして1つの信号経路を形成し、共通入力端子INに入力された高周波アナログ信号をオンしたスイッチング素子に接続された出力端子に伝達するようになっている。抵抗は、交流接地となる制御端子Ctl1、Ctl2、Clt3の直流電位に対してゲート電極を介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。また各HBTのコレクタおよびエミッタとGND間の分離素子30、および各駆動トランジスタのドレインとVDD間の分離素子30はすべてインダクタを使用している。
他の構成要素は、第3実施形態と同様であるので説明は省略する。また、駆動トランジスタを構成するFETは、GaAs JFET、HEMTであっても適用できる。また、各HBTのベースと各FETのソースは、実際には図4(B)に示す接続となっている。
図6のスイッチ回路装置は、HBTのオン電圧(ベース−エミッタ間電圧)VBEが例えば1.6Vであり、駆動トランジスタのピンチオフ電圧Vpがすべて0Vである。従って、分離素子30はインダクタであるためインダクタを流れるベース電流による電圧ドロップは0Vであり、Hレベル(3V)の信号が印加されたHBTと駆動トランジスタは十分オンし、オン側のスイッチング素子のエミッタ−コレクタ間が導通する。一方オフ側は、1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。このとき、SP3Tは3段構成のため、1.6Vの振幅は29.6dBmのパワーに対応し、CDMA携帯電話用途に十分使用できる。また各HBTのエミッタ、コレクタ両方をGND電位に接続しており、各HBTのベース電流の引き込みに使用している。尚CDMA携帯電話用スイッチ回路装置などハイパワー用途においてはHBTを駆動するベース電流が大きいため分離素子30としては、ベース電流が流れることによる電圧ドロップが無いインダクタを使用する。
図7には、第6実施形態を示す。第6実施形態は、SPST(Single Pole Single Throw)スイッチMMICである。
SPSTは、1つのスイッチング素子31を有し、スイッチング素子31の導通及び遮断により1つの信号経路を形成する。スイッチング素子31は、ここでは1つの対称型HBT(オン電圧VBE=1.6V)により構成され、スイッチング素子31のコレクタが第1RFポートである入力端子INに接続し、スイッチング素子31のエミッタが第2RFポートである出力端子OUTに接続する。
スイッチング素子31のベースが、駆動トランジスタ32を介して制御端子Ctlに接続される。駆動トランジスタ32は、GaAs MESFET(ピンチオフ電圧Vp=0V:エンハンスメント型)である。
そして駆動トランジスタ32のドレインは電源端子VDDに接続し、ソースはスイッチング素子31のベースに接続する。駆動トランジスタ32のゲートは、コントロール抵抗Rを介して制御端子Ctlに接続する。コントロール抵抗Rは交流接地となる制御端子Ctlの直流電位に対して、ゲートを介して高周波信号が漏出することを防止する目的で配置されている。
また、スイッチング素子31のエミッタおよびコレクタにバイアスポイントBPをそれぞれ接続する。バイアスポイントBPは、スイッチング素子31のエミッタおよびコレクタに等しいバイアス電位(例えばGND電位)を印加する。これによりベース電流の引き込みが可能となる。
スイッチング素子31のエミッタとバイアスポイントBP間、およびスイッチング素子31のコレクタとバイアスポイントBP間にそれぞれ高周波信号の分離素子30を接続する。分離素子30は、例えば抵抗値5KΩから10KΩの抵抗であり、バイアス電位(GND電位)に対して高周波信号が漏れることを防止する。
更に、同様の理由により、ドレインバイアスを印加する電源端子VDDと駆動トランジスタ32間にも、高周波信号の分離素子30を接続する。
制御端子Ctlには、Hレベル、Lレベルの2種の信号が印加される。そして、Hレベルが印加されたときに駆動トランジスタ32が導通し、駆動トランジスタ32により供給される電流によってスイッチング素子31を駆動する。そして入力端子IN−出力端子OUT間に1つの信号経路を形成する。
HBTのオン電圧VBEは、例えば1.6Vで、駆動トランジスタ(駆動FET)32のピンチオフ電圧Vpが0Vである。つまり制御端子Ctlの電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より、1.6V(=1.6V+0V)以上高くなった時点で初めて駆動FETとHBTがオンする。ここではHBTのエミッタおよびコレクタの電位はGND電位(0V)としている。制御端子CtlがHレベルのときには駆動FET32に3Vが印加されるため、制御端子CtlとHBTのエミッタおよびコレクタ電位の電位差は1.6Vより十分高い3V(=3V−0V)となる。つまり、分離素子30(抵抗)による電圧ドロップを考慮しても駆動FET32とHBTは十分オンし、HBTのエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方制御端子CtlがLレベルのときHBTのエミッタおよびコレクタの電位0V(GND)に対して、制御端子Ctlの電位は0Vである。制御端子Ctlの電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より1.6V以上高くなった時点で駆動FET32とHBTがオンするため、オフ時には1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。
図8および図9には、第7実施形態を示す。第7実施形態は、高周波信号の漏れを防止する分流素子を有するSPDTスイッチMMICである。図8は分流素子としてシャントFETを採用する場合であり、図9は分流素子としてシャントHBTおよびその駆動のトランジスタを採用する場合である。
SPDTの第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22は第3実施形態と同様である。第1駆動トランジスタ25および第2駆動トランジスタ26は、ピンチオフ電圧Vp=−1.0Vのディプレッション型MESFETである。
そして、第7実施形態では、第1スイッチング素子21の第2RFポートに接続する分流素子33、および第2スイッチング素子の第2RFポートに接続する分流素子34を設ける。
図8の如く、この回路では第1スイッチング素子21(HBT1)および第2スイッチング素子22(HBT2)の第1出力端子OUT1および第2出力端子OUT2と、接地間に、それぞれシャントFET33、34を接続する。そして、シャントFET33のゲートは高周波信号漏出防止用の抵抗R3を介して第2制御端子Ctl2に接続し、シャントFET34のゲートは高周波信号漏出防止用の抵抗R4を介して第1制御端子Ctl1に接続する。シャントFET33、34は例えばピンチオフ電圧Vp=0Vのエンハンスメント型MESFETである。
つまり、シャントFET33のゲートには第1駆動トランジスタ25に印加される制御信号の相補信号が印加され、シャントFET34のゲートには第2駆動トランジスタ26に印加される制御信号の相補信号が印加される。この結果、HBT1がオンのときはシャントFET34がONし、HBT2およびシャントFET33がオフしている。
そして、共通入力端子IN−第1出力端子OUT1の信号経路が形成される場合に、シャントFET34がオンしているので、第2出力端子OUT2への入力信号の漏れは接地された外付けのコンデンサCを介して接地に逃げ、アイソレーションが向上できる。
また、第1および第2スイッチング素子21、22のエミッタおよびコレクタにバイアスポイントBPをそれぞれ接続する。バイアスポイントBPは、第1スイッチング素子21および第2スイッチング素子22のエミッタおよびコレクタに等しいバイアス電位を印加する。ここでは、抵抗分割などにより得られる所定の定電位(例えば1.6V)をバイアス電位とする。これによりベース電流の引き込みが可能となる。
図は、抵抗分割の場合を示す。バイアス電位は電源端子VDD−接地間を、例えばそれぞれ3.5KΩ、4KΩの抵抗値を有する抵抗Rb1、Rb2で分割し、バイアスポイントBPの電位を1.6Vに設定する。これ以外にもダイオードを用いてバイアスポイントBPの所定の電位を設定する方法等がある。
そして、第1および第2スイッチング素子21、22のエミッタとバイアスポイントBP間、および第1および第2スイッチング素子21、22のコレクタとバイアスポイントBP間にそれぞれ高周波信号の分離素子30を接続する。分離素子30は、例えば抵抗値5KΩから10KΩの抵抗であり、バイアス電位(1.6V)に対して高周波信号が漏れることを防止する。
同様の理由により、ドレインバイアスを印加する電源端子VDDと第1駆動FET25間、および電源端子VDDと第2駆動FET26間にも、高周波信号の分離素子30を接続する。
図8では、スイッチング素子であるHBT1、HBT2のオン電圧VBEが例えば1Vで、また、第1および第2駆動FET25、26であるFETのピンチオフ電圧Vpが−1.0Vである。つまり制御端子の電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より、0V(1V−1V)以上高くなった時点で初めて駆動FETとHBTがオンする。
ここでは第1および第2RFポートの電位は抵抗分割により1.6Vにバイアスされている。オン側の制御端子(例えば第1制御端子Ctl1)には3Vが印加されるため、第1制御端子Ctl1と、HBT1のエミッタおよびコレクタの電位との電位差は1.4V(=3V−1.6V)となり0Vより十分高い。つまり分離素子30(抵抗)による電圧ドロップを考慮しても、第1駆動FET25とHBT1は十分オンし、HBT1のエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方オフ側はHBT2のエミッタおよびコレクタの電位1.6Vに対して、第2制御端子Ctl2の電位は0Vである。従って第2制御端子Ctl2の電位はHBT2のエミッタおよびコレクタの電位に対して−1.6Vとなる。第2制御端子Ctl2の電位がHBT2のエミッタおよびコレクタの電位より0V以上高くなった時点で第2駆動FET26とHBT2がオンする。つまり、オフ側は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。
更に、シャントFET33、34のピンチオフ電圧Vpは0Vである。オン側に接続するシャントFET34のゲートには3Vが印加され、シャントFET34のドレインまたはソースの電位は1.6Vであるため、その電位差1.4V(=3V−1.6V)は0Vより十分高い。従ってオン側のシャントFET34は十分オンする。
一方オフ側に接続するシャントFET33はシャントFET33のドレインまたはソースの電位1.6Vに対して、ゲートの電位は0Vである。従ってシャントFET33のゲートの電位はシャントFET33のドレインまたはソースの電位に対して−1.6Vとなる。ゲートの電位がドレインまたはソースの電位より0V以上高くなった時点でシャントFET33がオンするためオフ側のシャントFET33は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。
すなわち上述の如くオフ側のスイッチング素子であるHBT2に第2駆動FET26が接続した回路ブロックと同じ振幅のパワーに耐えることができる。この回路はシャントFET33、34を有するため、シャントFETを持たないスイッチ回路装置に比べて大幅にアイソレーションを向上させることができる。
尚、HBTのオン電圧(ベース-エミッタ間電圧)VBE+駆動FETのピンチオフ電圧Vpの値に対応したバイアスポイントBPの電位を、抵抗分割などで設定することにより、オン電圧VBEやピンチオフ電圧Vpがどのような値であっても自由に所定の特性を実現できる。
図9は、分流素子をシャントHBTとその駆動トランジスタとで構成するものである。つまり、第1スイッチング素子21の第1出力端子OUT1にシャントHBT351のコレクタを接続し、第2スイッチング素子22の第2出力端子OUT2にシャントHBT361のコレクタを接続する。
分流素子35は、シャントHBT351と駆動トランジスタ352とで構成され、HBT351のベースに駆動トランジスタ(駆動FET)352のソースを接続し、駆動FET352のドレインを電源端子VDDに接続したものである。HBT351は、オン電圧VBE=1.6Vであり、駆動FET352はピンチオフ電圧Vp=0Vのエンハンスメント型MESFETである。第2スイッチング素子22に接続する分流素子36も同様である。
第1および第2スイッチング素子21、22の動作については第3実施形態と同様であるので説明は省略し、分流素子35、36の動作について説明する。
シャントHBT351、361のオン電圧VBEも1.6Vであり、駆動FET352、362のピンチオフ電圧Vpも0Vである。つまり、第1および第2スイッチング素子21、22と、第1および第2駆動トランジスタ25、26と全く同様である。従ってオン側、オフ側とも分流素子35、36は、スイッチング素子とその駆動トランジスタと電位関係は同じであり、同じ動作状況となる。この回路は分流素子35、36を有するため、分流素子がない構成に比べて大幅にアイソレーションを向上させることができる。
尚、分流素子35の、HBT351のベースと駆動FET352のソースとの接続は、実際には図4(B)の如く各単位毎に接続されている。分流素子36も同様である。
図10には、第8実施形態を示す。第8実施形態は、GaAs基板の1チップに集積化したDPDT(Double Pole Double Throw)スイッチMMICである。
DPDTは、第1〜第4スイッチング素子21、22、23、24と、2つの第1RFポートと2つの第2RFポートを有する。第1および第2スイッチング素子21、22で構成されるSPDTスイッチと、第3および第4スイッチング素子23、24で構成される他のSPDTスイッチを、第2RFポートで互いに接続した構成である。
つまり、第1スイッチング素子21(HBT1)のエミッタに第3スイッチング素子(HBT3)コレクタを接続し、第2スイッチング素子22(HBT2)のエミッタに第4スイッチング素子(HBT4)コレクタが接続する。そして、第1および第2スイッチング素子21、22の共通入力端子IN1と、第3および第4スイッチング素子23、24の共通入力端子IN2を有し、出力端子はそれぞれのSPDTスイッチに共通で、第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2を有する。
各スイッチング素子には、第1〜第4駆動トランジスタ25、26、27、28がそれぞれ接続する。そして、第1制御端子Ctl1は第1駆動トランジスタ25のゲートと第4駆動トランジスタ28のゲートに接続し、第2制御端子Ctl2は第2駆動トランジスタ26のゲートと第3駆動トランジスタ27のゲートに接続する。
この回路は、第1制御端子Ctl1がHレベルで第2制御端子Ctl2がLレベルの時、第1スイッチング素子21と第4スイッチング素子24が同時にオンする。すなわち、共通入力端子IN1−第1出力端子OUT1間に1つの信号経路が形成される。また同時に共通入力端子IN2−第2出力端子OUT2間に他の信号経路が形成される。
一方、第2制御端子Ctl2がHレベルで第1制御端子Ctl1がLレベルの時、第2スイッチング素子22と第3スイッチング素子23が同時にオンする。すなわち、共通入力端子IN1−第2出力端子OUT2間に1つの信号経路が形成される。また同時に共通入力端子IN2−第1出力端子OUT1間に他の信号経路が形成される。
スイッチング素子のHBT1〜HBT4は、オン電圧VBE=1.6Vである。また駆動トランジスタ25〜28は、ピンチオフ電圧Vp=0Vのエンハンスメント型MESFETである。つまり、スイッチMMICはGaAs基板の1チップに集積化することができる。この回路は、第2RFポートを共通として2組のSPDTスイッチを接続した構成であり、他の構成要素は第3実施形態と同様であるので説明は省略する。
図11には、第9実施形態を示す。第9実施形態はスイッチング素子として、HBTとFETが混在する場合である。
この回路は、GaAs基板の1チップに集積化したSPDTスイッチである。第1スイッチング素子21がHBT(オン電圧VBE=1.0V)により構成され、第2スイッチング素子22がMESFET(ピンチオフ電圧Vp=0V:エンハンスメント型)により構成される。
HBTのコレクタとFETのドレインが共通入力端子INに接続し、HBTのエミッタとFETのソースがそれぞれ第1出力端子OUT1、第2出力端子OUT2に接続する。
第1スイッチング素子21のベースには駆動トランジスタ25のソースが接続し、駆動トランジスタ25のドレインは、電源端子VDDに接続する。駆動トランジスタ25はピンチオフ電圧Vp=−1.0Vでディプレッション型のMESFETであり、ゲートはコントロール抵抗R1を介して第1制御端子に接続する。第2スイッチング素子22のゲートも、コントロール抵抗R2を介して第2制御端子Ctl2に接続する。
第1スイッチング素子のエミッタおよびコレクタにバイアスポイントBPをそれぞれ接続する。バイアスポイントBPは、第1スイッチング素子21のエミッタおよびコレクタに等しいバイアス電位を印加する。バイアス電位は、ここでは第7実施形態と同様の抵抗分割により得る。すなわち、電源端子VDD−接地間を抵抗Rb1、Rb2で分割して得られる所定の定電位(例えば1.6V)をバイアス電位とし、バイアスポイントBPに印加する。これによりベース電流の引き込みが可能となる。
また、第2スイッチング素子22のソースおよびドレインもバイアスポイントBPに接続し、バイアス電位を印加する。
そして、第1スイッチング素子21のエミッタとバイアスポイントBP間、および第1スイッチング素子21のコレクタとバイアスポイントBP間にそれぞれ高周波信号の分離素子30を接続する。同様に、第2スイッチング素子22のドレインとバイアスポイントBP間、および第2スイッチング素子22のソースとバイアスポイントBP間にそれぞれ高周波信号の分離素子30を接続する。また、ドレインバイアスを印加する電源端子VDDと駆動トランジスタ25間にも、高周波信号の分離素子30を接続する。分離素子30は、例えば抵抗値5KΩから10KΩの抵抗であり、バイアス電位に対して高周波信号が漏れることを防止する。
この回路動作を、まず第1スイッチング素子21について説明する。
第1スイッチング素子21(HBT)のオン電圧VBEは1Vであり、駆動トランジスタ(駆動FET)25のピンチオフ電圧Vpは−1.0Vである。つまり、制御端子の電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より、0V(=1V−1V)以上高くなった時点で初めて駆動FET25とHBTがオンする。ここではHBTのエミッタおよびコレクタの電位は抵抗分割により1.6Vにバイアスされている。
HBTがオンの場合、すなわちIN−OUT1間に信号経路を形成する場合は、第1制御端子Ctl1には3Vが印加される。このため、HBTのエミッタおよびコレクタの電位との電位差は1.4V(=3V−1.6)となり0Vより十分高い。つまり、バイアスポイントBPに接続する分離素子30(抵抗)による電圧ドロップを考慮しても駆動FET25とHBTは十分オンし、HBTのエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方HBTがオフの場合はエミッタおよびコレクタの電位1.6Vに対して、第1制御端子Ctl1の電位は0Vである。従って第1制御端子Ctl1の電位はHBTのエミッタおよびコレクタの電位に対して−1.6Vとなる。つまり、オフ時には1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。
次に、第2スイッチング素子22について説明する。
第2スイッチング素子22(FET)のピンチオフ電圧Vpは0Vである。第2制御端子Ctl2が3VのときFETのゲートには3Vが印加される。FETのソースおよびドレインの電位は1.6Vであり、第2制御端子Ctl2とソースおよびドレインの電位差1.4V(=3V−1.6V)は0Vより十分高い。従ってFETは十分オンする。
一方第2制御端子Ctl2が0VのときFETはソースおよびドレインの電位1.6Vに対して、ゲートの電位は0Vである。従ってゲートの電位はFETのソースおよびドレインの電位に対して−1.6Vとなる。ゲートの電位がFETのソースおよびドレインの電位より0V以上高くなった時点でFETがオンするため、1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。すなわち第1スイッチング素子21と同じ振幅のパワーに耐えることができる。第2スイッチング素子22のFETのピンチオフ電圧Vpを例えば−0.8Vとしても良い。その場合は0.8V(1.6V−0.8V)の振幅のパワーに耐えることができ、そのパワーとは14dBmである。オフ時のとき耐えられるパワーは小さくなるが、ピンチオフ電圧Vpが深い分、オン時のオン抵抗を小さくでき、その分インサーションロスを小さくできる。
ここで、スイッチング素子にHBTとFETが混在する場合について更に説明する。
例えば、第1スイッチング素子21であるHBTのオン電圧VBEが1Vで、駆動トランジスタ(駆動FET)25のピンチオフ電圧Vpが−1.0Vの場合、第1制御端子Ctl1の電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より、0V以上高くなった時点で駆動FET25とHBTがオンする。一方第2スイッチング素子22(FET)のピンチオフ電圧Vpは0Vである。従ってFETのソースおよびドレインの電位よりゲートの電位が0V以上高くなった時点でFETがオンする。
すなわち以下の式が成り立つ場合に、スイッチング素子を構成するHBTとFETは電圧的に同じ動作となる。
スイッチング素子(HBT)のオン電圧VBE+駆動FETのピンチオフ電圧Vp=スイッチング素子(FET)のピンチオフ電圧Vp
従って上式が成り立つときはスイッチング素子として、HBTとFETを入れ替えても電圧的な動作は全く変わらない。電圧的な動作とはオフ時の動作であり、オフ時に同じパワーに耐えることができることを意味する。
但し、スイッチ回路装置のスイッチング素子にHBTとFETを混在させるとき、必ずしも上式を成立させる必要はない。オフ時に耐える必要のあるパワーと必要なインサーションロスに応じて、各素子の特性や回路を設計すれば良い。
図12には、第10実施形態を示す。第10実施形態は、1つのスイッチング素子にHBTとFETが混在する場合である。
図12は、GaAs基板の1チップに2段のSPDTスイッチを集積化した回路図を示す。第1および第2スイッチング素子21、22はそれぞれ、HBTのエミッタとMESFETのドレインを直列に接続して構成される。
すなわち、第1スイッチング素子21の1段目はHBT(オン電圧VBE=1.0V)であり、ベースに第1駆動トランジスタ25のソースが接続する。第1駆動トランジスタ25はピンチオフ電圧Vp=−1.0Vでディプレッション型のMESFETである。
第1スイッチング素子21の2段目はMESFET(ピンチオフ電圧Vp=0V:エンハンスメント型)であり、ゲートが第1制御端子Ctl1に接続する。第2スイッチング素子22は第1スイッチング素子21と同様である。また他の構成要素については上記に説明したとおりであるので、説明は省略する。
以下は回路動作の説明であり、まず1段目について説明する。
第1および第2スイッチング素子21、22の1段目を構成するHBT1、HBT2のオン電圧VBEが1Vで、第1および第2駆動トランジスタ(第1および第2駆動FET)25、26のピンチオフ電圧Vpが−1.0Vである。従って制御端子の電位がHBTのエミッタおよびコレクタの電位より、0V(=1V−1V)以上高くなった時点で初めて駆動FETとHBTがオンする。ここではHBTのエミッタおよびコレクタの電位は抵抗分割により1.6Vにバイアスされている。これによりベース電流の引き込みが可能となる。
オン側の制御端子(例えば第1制御端子Ctl1)には3Vが印加されるため、HBT1のエミッタおよびコレクタと第1制御端子Ctl1との電位差は1.4V(=3V−1.6V)となり0Vより十分高い。従って、HBT1のエミッタおよびコレクタとバイアスポイントBP間に接続する分離素子30(抵抗)による電圧ドロップを考慮しても第1駆動FET25とHBT1は十分オンし、HBT1のエミッタ−コレクタ間が導通する。
一方オフ側はHBT2のエミッタおよびコレクタの電位1.6Vに対して、第2制御端子Ctl2の電位は0Vである。従って第2制御端子Ctl2の電位はHBT2のエミッタおよびコレクタの電位に対して−1.6Vとなる。従って、オフ側は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。
次に2段目について説明する。第1スイッチング素子21の2段目を構成するFET1のピンチオフ電圧Vpは0Vである。第1制御端子Ctl1が3VのときFET1のゲートには3Vが印加され、ソースおよびドレインの電位は1.6Vとなる。従ってこれらの電位差は1.4V(=3V−1.6)となり0Vより十分高い。従ってFET1は十分オンする。一方第1制御端子Ctl1が0VのときFET1はソースおよびドレインの電位1.6Vに対して、ゲートの電位は0Vである。従ってゲートの電位はFET1のソースおよびドレインの電位に対して−1.6Vとなる。つまり、FET1は1.6Vの振幅のパワーに耐えることができる。第2スイッチング素子22(FET2)側も同様である。
このように、オフ側では1段目、2段目とも振幅1.6Vのパワーに耐えることができるため、スイッチ回路としては26.1dBmのパワーに耐えることができる。
この場合も、スイッチング素子として、HBTとFETを入れ替えても電圧的な動作は全く変わらない。電圧的な動作とはオフ時の動作であり、オフ時に同じパワーに耐えることができることを意味する。
第1および第2スイッチング素子21、22を構成するFET1、FET2のピンチオフ電圧Vpを0Vではなく例えば−0.8Vとしても良い。そのオフ時のとき耐えられるパワーは26dBmより小さくなるが、ピンチオフ電圧Vpが深い分、オン時のオン抵抗を小さくでき、その分インサーションロスを小さくできる。
尚、上記の実施形態のGaAs MESFETは全て、GaAs JFETまたはHEMTであっても同様に実施できる。またエンハンスメント型、ディプレッション型のいずれであってもよい。
また、スイッチ回路の種類、分離素子、バイアス電位の印加方法、ロジック回路の有無、駆動トランジスタの基板(SiあるいはGaAs)、分流素子の有無、スイッチング素子においてHBTとFETが混在するか否か、の各要素については上記の構成に限らず、各々独立して選択が可能である。
本発明を説明するための(A)断面図、(B)特性図、(C)特性図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 本発明を説明するための回路図である。 従来技術を説明するための回路図である。 従来技術を説明するための回路図である。
符号の説明
10 GaAs基板
11 サブコレクタ層
12 コレクタ層
13 ベース層
14 エミッタ層
15 エミッタコンタクト層
16 コレクタ電極
17 ベース電極
18 エミッタ電極
21 第1スイッチング素子
22 第2スイッチング素子
23 第3スイッチング素子
24 第4スイッチング素子
25、251、252、253 第1駆動トランジスタ
26、261、262、263 第2駆動トランジスタ
27、271、272、273 第3駆動トランジスタ
28 第4駆動トランジスタ
29、31 ロジック回路
291 pチャネル型MOSFET
292 nチャネル型MOSFET
30 分離素子
31 スイッチング素子
311 負荷抵抗
312 E型MESFET
313 D型MESFET
314 E型MESFET
32 駆動トランジスタ
33、34 分流素子(シャントFET)
35、36 分流素子(シャントHBT)
351、361 HBT
352、362 駆動FET
BP バイアスポイント
CP 接続点

Claims (14)

  1. ヘテロ接合型バイポーラトランジスタを有するスイッチング素子と、
    ソースを前記スイッチング素子のベースに接続した駆動トランジスタと、
    前記スイッチング素子のコレクタおよびエミッタにそれぞれ接続する第1RFポートおよび第2RFポートと、
    前記駆動トランジスタのドレインに接続する電源端子とを具備し、
    前記駆動トランジスタのゲートに制御信号を印加して前記駆動トランジスタのソース−ドレイン間を導通させ、該駆動トランジスタにより供給される電流によって前記スイッチング素子を駆動し、前記第1および第2RFポート間に1つの信号経路を形成することを特徴とするスイッチ回路装置。
  2. 前記スイッチング素子は、エミッタおよびベース間とベースおよびコレクタ間にヘテロ接合を有し、順トランジスタ動作時のオン抵抗値と逆トランジスタ動作時のオン抵抗値が、一つのベース電流値においてほぼ等しいことを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  3. 前記駆動トランジスタは、MOSFETであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  4. 前記駆動トランジスタは、化合物半導体のFETであることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  5. 前記スイッチング素子のエミッタおよびコレクタにバイアスポイントをそれぞれ接続し、前記スイッチング素子のエミッタおよびコレクタに等しいバイアス電位を与えることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  6. 前記スイッチング素子のエミッタと前記バイアスポイント間、および前記スイッチング素子のコレクタと前記バイアスポイント間にそれぞれ高周波信号の分離素子を接続することを特徴とする請求項5に記載のスイッチ回路装置。
  7. 前記電源端子と前記駆動トランジスタ間に高周波信号の分離素子を接続することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  8. 複数の前記駆動トランジスタのゲートにそれぞれ制御端子が接続することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  9. 複数の前記駆動トランジスタの各ゲートと、少なくとも1つの制御端子に接続するロジック回路を有し、該1つの制御端子から各ゲートにそれぞれ制御信号を印加することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  10. 複数の前記スイッチング素子の、コレクタまたはエミッタを共通で前記第1RFポートに接続し、前記複数のスイッチング素子のエミッタまたはコレクタを複数の前記第2RFポートにそれぞれ接続することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  11. 前記複数の第2RFポートに一端が接続し、他端が共通で他の前記第1RFポートに接続する他のスイッチング素子を設け、他の信号経路を形成することを特徴とする請求項10に記載のスイッチ回路装置。
  12. 1つの前記スイッチング素子は、複数の前記ヘテロ接合型バイポーラトランジスタを直列に多段接続してなり、それぞれの前記ヘテロ接合型バイポーラトランジスタに前記駆動トランジスタが接続することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  13. 前記第2RFポートに接続し、前記1つの信号経路の高周波信号の漏れを遮断する分流素子を設けることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
  14. 前記第1および第2RFポート間に高周波アナログ信号の信号経路を形成することを特徴とする請求項1に記載のスイッチ回路装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012151340A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ヘテロ接合バイポーラトランジスタ

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