JP2006277023A - 3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 空間コード化法を用いてより正確な3次元形状情報などを取得することができる3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】 3次元情報取得装置は、対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、その対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する。3次元情報取得装置は、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、各測定領域の測定領域境界部を検出する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体に関するものであり、特に、パターン光が投影された対象物を撮像することによって取得されるパターン画像に基づき、対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体に関する。
従来、対象物の3次元形状を計測することなどを目的として、パターン光が投影された対象物を撮像することによって取得されるパターン画像に基づき、対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得装置が存在する。
このような3次元情報取得装置の一例として、空間コード化法が用いられたものがあり、この空間コード化法の詳細は、例えば、非特許文献1に開示されている。この空間コード化法においては、例えば、n種類のパターン光が順次、対象物に投影され、それらパターン光ごとに、対象物がパターン画像として撮像される。このようなパターン光は、具体的には図18(b)に示すように、分割したい領域を順に明部S1、暗部S2としたストライプ状のパターン光である。その結果、その対象物が置かれている空間(対象領域)が2n個の測定領域に分割され、それにより、n枚のパターン画像、すなわち、ストライプ状の輝度画像または濃淡画像が取得される。
この空間コード化法においては、さらに、それら取得されたn枚のパターン画像が、それぞれに対して閾値処理が行われることにより、n枚の2値化画像に変換され、さらに、画素ごとに、それらn枚の2値化画像の輝度値(0または1)が順次、空間コードを構成する最下位ビットLSBから最上位ビットMSBまでのn個のビットに割り当てられる。
その結果、画素ごとに空間コードが割り当てられた空間コード画像が取得され、その取得された空間コード画像に基づき、かつ、三角測量の原理に従うことにより、対象物を構成する複数の画素のそれぞれの3次元位置を始めとする3次元情報が取得される。
尚、この空間コード化法においては、図19(b)に示すように、閾値処理が、一般に、パターン画像における輝度値が所定値である座標が、明部と暗部との境界部として、更には、測定領域を分割する境界部として検出されることとなる。
佐藤宏介、他1名著、「空間コード化による距離画像入力」、電子通信学会論文誌、85/3Vol.J 68−D No3 p369〜375
しかしながら、上述したような3次元情報取得装置では、隣り合う領域を明部と暗部とにした複数種類のパターン光を投影することによって、撮像されたパターン画像から測定領域の境界部が検出できるが、それら境界部を検出するための輝度の設定に応じて、境界部の座標が大きく異なるおそれがあり、それら明部と暗部との間において、それら測定領域の境界部の検出誤差が生じるおそれがあり、正確に境界部を検出することが困難であるという問題があった。
具体的な一例としては、図19(b)に示すように、境界部を検出するための輝度が符号T1の輝度として設定されていた場合には境界部の座標が符号B1の位置と検出されるが、境界部を検出するための輝度が符号T2の輝度として設定されていた場合には境界部の座標が符号B2の位置と検出されることとなる。
このように、輝度の設定に応じて境界部が大きく異なることとなるため、境界部を正確に検出することは容易ではなく、境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる空間コード化法を用いた3次元情報取得装置を提供することが望まれている。
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、空間コード化法を用いて、より正確な3次元形状情報などを取得することができる3次元情報取得装置、パターン光生成方法、3次元情報取得方法、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
すなわち、請求項1記載の本発明では、複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域における対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、前記対象物を各測定領域に分割し、前記対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得装置において、前記対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、当該対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する投影部と、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、前記各測定領域の測定領域境界部を検出する処理部と、を備えたことを特徴とする3次元情報取得装置とした。
また、請求項2記載の本発明では、前記処理部は、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する輝度重心算出部と、前記輝度重心算出部によって算出された前記輝度の重心に基づいて前記測定領域境界部を検出する境界部検出部と、を備えた請求項1に記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項3記載の本発明では、前記処理部は、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出部と、前記最高輝度検出部による前記最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定する輝度抽出範囲決定部と、前記輝度抽出範囲決定部によって決定された輝度抽出範囲における輝度を抽出する輝度抽出部と、を備え、前記輝度重心算出部は、前記輝度抽出部によって抽出された輝度に基づいて、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出することを特徴とする請求項2に記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項4記載の本発明では、前記輝度重心算出部は、前記輝度分布の重心を台形近似により算出する機能を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項5記載の本発明では、前記処理部は、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出部と、前記最高輝度検出部による前記最高輝度の検出結果に基づいて、前記測定領域境界部を検出する境界部検出部を備えた請求項1に記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項6記載の本発明では、前記複数種類のパターン光には、前記対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、当該第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光と、当該第一の対象領域境界部によって等分されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、当該複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光とが含まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項7記載の本発明では、前記境界部検出部は、前記複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像を探索し、測定領域境界部を順次検出する機能を有し、前記境界部検出部は、分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出する機能を有することを特徴とする請求項6に記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項8記載の本発明では、前記投影部によって複数種類のパターン光が順次に投影された対象物をそれぞれ前記複数種類のパターン画像として撮像する撮像部を備え、前記複数種類のパターン光は、特定の光学特性成分を主として含み、前記撮像部は、前記光学特性成分を含んだ複数種類のパターン光を主として透過するフィルタを有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の3次元情報取得装置とした。
また、請求項9記載の本発明では、前記対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、当該第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光を生成する工程と、前記第一の対象領域境界部によって分割されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、当該複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光を生成する工程と、を含むパターン光生成方法とした。
また、請求項10記載の本発明では、複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域における対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、前記対象物を各測定領域に分割し、前記対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得方法において、前記対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、当該対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する投影工程と、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、前記各測定領域の測定領域境界部を検出する処理工程と、を含む3次元情報取得方法とした。
また、請求項11記載の本発明では、請求項10に記載の3次元情報取得方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラムとした。
また、請求項12記載の本発明では、請求項11に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体とした。
請求項1、10から12のいずれか記載の発明によれば、対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、その対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光が順次に投影され、それにより取得される複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、各測定領域の測定領域境界部を検出する。従って、複数種類のパターン光を用いて対象物を各測定領域に分割し、対象物の3次元情報を取得する方法(所謂、空間コード化法)において、隣り合う一方の測定領域が明部であり、他方の測定領域が暗部である従来のパターン光と比べて、対象領域境界部が明部となる複数種類のパターン光を投影することにより、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる。
また、請求項2記載の発明によれば、算出された輝度の重心に基づいて測定領域境界部を検出するので、明部における輝度の分布に応じて測定領域境界部を検出することができ、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、明部における最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定し、その輝度抽出範囲における輝度を抽出し、明部近傍の輝度分布の重心を算出する。従って、輝度の最も大きい最高輝度と、明部の輝度の重心との両者に基づいて測定領域境界部を検出することとなり、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、台形近似により輝度の重心を算出するため、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、明部における最高輝度の検出結果に基づいて測定領域境界部を検出するので、明部における輝度の大きさに応じて測定領域境界部を検出することができ、相対的な制御負荷を軽減することができるとともに、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、請求項6又は9記載の発明によれば、第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、その第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光を生成し、第一の対象領域境界部によって等分されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、それら複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光を生成する。従って、対象領域に含まれる第一の領域を分割する複数のパターン光を規則的に効率よく生成することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、その測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出するので、全ての測定領域境界部を検出する場合に探索する領域を限定して測定領域境界部を検出するため、全ての測定領域境界部を検出する度に全領域を探索する必要がなく、探索効率を高め、制御負荷を軽減することができる。
また、請求項8記載の発明によれば、特定の特性成分(例えば、特定の波長や偏光方向など)を透過するフィルタを有する。従って、外光などの影響を防止することのできるパターン光を用いて測定領域境界部を検出することにより、より正確な3次元情報を取得することができる。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[3次元画像処理装置の外観]
図1には、本発明の一実施形態に従う3次元情報取得装置1が外観斜視図で示されている。この3次元情報取得装置1は、画像を表す画像光(「画像信号光」ともいう。)の投影面(例えば、平面、スクリーン、机上面など)への投影(通常の投影)、空間コード化法を用いるための複数種類のパターン光の被写体(対象物)への投影(3次元情報取得のための投影)と、被写体の撮像と、その撮像結果に基づき、被写体の3次元情報(3次元位置情報を含む。)をコンピュータによって取得する処理とを行うように設計されている。即ち、3次元情報取得装置1は、複数種類のパターン光が順次に投影された対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、対象物を各測定領域に分割し、対象物の3次元情報を取得する装置である。そのため、この3次元情報取得装置1は、後述する投影部13と、撮像部14と、処理部15とを含むように構成されている(ともに図2参照)。
この3次元情報取得装置1は、複数種類のモードのうちユーザによって選択されたものに従って作動する。それらモードは、この3次元情報取得装置1がデジタルカメラとして機能するデジカメモードと、ウェブカメラとして機能するwebcamモードと、被写体の3次元形状を検出して立体画像を取得するための立体画像モードと、湾曲した原稿等の被写体の立体画像を平面化した平面化画像を取得するための平面化画像モードとを含んでいる。
図1には、この3次元情報取得装置1が、特に、立体画像モードや平面化画像モードにおいて、被写体としての原稿Pの3次元形状を検出するために、複数種類のパターン光を投影部13(図2参照)から原稿Pに投影している状態で示されている。尚、詳しくは後述するが、これら複数種類のパターン光は、撮像の対象となる空間(対象物がある対象領域Q)を分割するための境界部(対象領域境界部Rと称することがある)が明部となり、その境界部以外が暗部となる複数種類のパターン光である。また、所定のパターン光は、特定の光学特性成分を主として含んでいる。
図1に示すように、この3次元情報取得装置1は、略箱状を成す撮像ヘッド2と、一端においてその撮像ヘッド2に連結されたパイプ状のアーム部材3と、そのアーム部材3の他端に連結されたベース4であって、平面視において略L字状を成すように形成されたものとを備えている。それらアーム部材3とベース4とは互いに共同して、撮像ヘッド2を片持ち状で保持するスタンドとして機能する。
撮像ヘッド2は、投影部13や撮像部14(ともに図2参照)がケース内に収容されて構成されている。この撮像ヘッド2は、鏡筒5と、ファインダ6と、フラッシュ7とを、それぞれが部分的に撮像ヘッド2の正面において露出する姿勢で備えている。この撮像ヘッド2は、さらに、撮像部14の一部である撮像光学系21を、それのレンズの一部が撮像ヘッド2の正面において露出する姿勢で備えている。その撮像光学系21は、それの露出部分において、被写体を表す画像光を受光する。
鏡筒5は、図1に示すように、撮像ヘッド2の正面から突出しており、その内部において、投影部13の一部である投影光学系20(図2参照)を収容している。この鏡筒5は投影光学系20を、焦点調節のために全体的に移動可能である状態で保持し、さらに、この鏡筒5は、投影光学系20を損傷から保護している。鏡筒5の露出端面から、投影部13の一部である投影光学系20のレンズの一部が露出している。投影光学系20は、それの露出部分において、投影面または被写体に向かって画像光または複数種類のパターン光を投影する。
ファインダ6は、撮像ヘッド2の正面から入射した光をそれの背面まで誘導するように配設される光学レンズによって構成されている。ユーザがファインダ6を3次元情報取得装置1の背面からのぞき込むと、ユーザが、撮像光学系21のうちのイメージセンサの一例であるCCD22(結像面)(図2参照)上に画像が結像する領域とほぼ一致する領域内においてその画像を視認できるようになっている。
フラッシュ7は、例えば、デジカメモードにおいて、不足光量を補充するために発光する光源であり、キセノンガスが充填された放電管を用いて構成されている。したがって、このフラッシュ7は、撮像ヘッド2に内蔵されているコンデンサ(図示しない)の放電により繰り返し使用することができる。
撮像ヘッド2は、さらに、それの上面において、レリーズボタン8と、モード切替スイッチ9と、モニタLCD10とを備えている。
レリーズボタン8は、3次元情報取得装置1を作動させるためにユーザによって操作される。このレリーズボタン8は、ユーザの操作状態(押下状態)が「半押し状態」である場合と「全押し状態」である場合とで異なる指令を発令できる2段階の押しボタン式のスイッチによって構成されている。レリーズボタン8の操作状態は処理部15によって監視される。処理部15によって「半押し状態」が検出されれば、よく知られたオートフォーカス(AF)および自動露出(AE)の機能が起動し、ピント、絞りおよびシャッタスピードが自動的に調節される。これに対し、処理部15によって「全押し状態」が検出されれば、撮像等が行われる。
モード切替スイッチ9は、3次元情報取得装置1の作動モードを、前述のデジカメモード、webcamモード、立体画像モード、および平面化画像モードと、オフモード等を含む複数種類のモードのいずれかとして設定するためにユーザによって操作される。このモード切替スイッチ9の操作状態は処理部15によって監視されており、モード切替スイッチ9の操作状態が処理部15によって検出されると、その検出された操作状態に対応するモードでの処理が3次元情報取得装置1に対して行われる。
モニタLCD10は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)を用いて構成されており、処理部15から画像信号を受けて、画像をユーザに表示する。このモニタLCD10は、例えば、デジカメモードやwebcamモードにおける撮像画像、立体画像モードにおける3次元形状検出結果画像、平面化画像モードにおける平面化画像等を表示する。
図1に示すように、撮像ヘッド2は、さらに、RF(無線)インターフェイスとしてのアンテナ11と、撮像ヘッド2とアーム部材3とを互いに連結する連結部材12とを備えている。
アンテナ11は、図2及び図4に示すように、RFドライバ24に接続されている。このアンテナ11は、デジカメモードで取得した撮像画像データ、立体画像モードで取得した立体画像データ等を、RFドライバ24を介して、図示しない外部インターフェイスに無線によって送信する。
連結部材12は、撮像ヘッド2とアーム部材3の一端部とを、ねじ機構により、着脱可能であり、かつ、相対取付け角度が調節可能である状態で互いに連結する。具体的には、この連結部材12は、例えば、内周面に雌ねじが形成されたリングとして形成され、撮像ヘッド2の一側面に回転可能かつ離脱不能に保持されている。その雌ねじに対応し、アーム部材3の一端部に雄ねじが形成されている。それら雌ねじと雄ねじとが互いに螺合されることにより、撮像ヘッド2とアーム部材3とが着脱可能に互いに連結される。したがって、撮像ヘッド2は、アーム部材3から取り外せば、通常のデジタルカメラとして使用することができる。さらに、それら雌ねじと雄ねじとが互いに螺合されることにより、撮像ヘッド2を、アーム部材3の一端部に任意の角度で固定することができる。
図1に示すように、アーム部材3は、任意の形状に屈曲可能であり、かつ、外力が加えられない限りその形状が復元しない素材または機構によって構成されている。これにより、アーム部材3は、それに装着された撮像ヘッド2を、それの位置および向きを任意に調整可能に保持することができる。このアーム部材3は、例えば、任意の形状に屈曲可能な蛇腹状のパイプによって構成される。
図1に示すように、ベース4は、前述のように、アーム部材3の他端に連結されている。このベース4は、机等の載置台に載置され、撮像ヘッド2とアーム部材3とを支持する。このベース4は、平面視において略L字状を成すように形成されているため、重量の割に高い安定度で撮像ヘッド2およびアーム部材3を支持することができる。さらに、それらアーム部材3とベース4とは着脱可能に互いに連結されているため、例えば搬送や収納の先立ち、それらアーム部材3とベース4とを互いに分離することにより、それらアーム部材3とベース4とが占めるスペースの形態を任意に変更することが可能となり、よって、搬送し易さの向上および収納スペースの削減を容易に図り得る。
[3次元画像処理装置の構成]
図2には、撮像ヘッド2の内部構成が概念的に表されている。撮像ヘッド2は、前述のように、投影部13と、撮像部14と、処理部15とを主に内蔵している。
投影部13は、投影面または被写体に任意の画像光(投影画像)または複数種類のパターン光を投影するためのユニットである。この投影部13は、図2に示すように、基板16と、複数個のLED17(以下、それらのアレイを「LEDアレイ17A」という。)と、光源レンズ18と、投影LCD19と、投影光学系20とを、投影方向に沿って直列に備えている。この投影部13の詳細は、後に図3を参照して説明する。
撮像部14は、被写体としての原稿P(図1参照)を撮像するためのユニットである。特に、撮像部14は、投影部13によって複数種類のパターン光が順次に投影された対象物をそれぞれパターン画像として撮像する。この撮像部14は、図2に示すように、撮像光学系21と、CCD22とを、画像光の入射方向に沿って直列に備えている。
撮像光学系21は、図2に示すように、複数枚のレンズを用いて構成されている。この撮像光学系21は、よく知られたオートフォーカス機能により、焦点距離および絞りを自動調整して外部からの光をCCD22上に結像する。
CCD(Charge Coupled Device)22は、フォトダイオード素子などの光電変換素子をマトリクス状に配列して構成されている。このCCD22は、撮像光学系21を介してこのCCD22の表面に結像される画像の光の色および強さに応じた信号を各画素ごとに生成する。その生成された信号は、デジタルデータに変換されて処理部15に出力される。
また、撮像光学系21には、CCD22との間に配設されるフィルタ21aを含んでいる。このフィルタ21aは、特定の光学特性成分を含んだ所定のパターン光を主として透過するフィルタである。従って、外光などの影響を防止することのできるパターン光を用いて測定領域境界部T(図8参照)を検出することにより、より正確な3次元情報を取得することができる。尚、このフィルタ21aを介して対象物の撮像を行うか、このフィルタ21aを介さずに対象物の撮像を行うかが切替可能であり、パターン光が投影されたパターン光有画像も、パターン光が投影されていないパターン光無画像も撮像可能である。
また、図4のブロック図においても示すように、処理部15は、フラッシュ7、レリーズボタン8およびモード切替スイッチ9にそれぞれ電気的に接続されている。処理部15は、さらに、モニタLCD10にはモニタLCDドライバ23を介して、アンテナ11にはRFドライバ24を介して、バッテリ26には電源インターフェイス25を介してそれぞれ電気的に接続されている。処理部15は、さらに、外部メモリ27およびキャッシュメモリ28にそれぞれ電気的に接続されている。処理部15は、さらに、LEDアレイ17Aには光源ドライバ29を介して、投影LCD19には投影LCDドライバ30を介して、CCD22にはCCDインターフェイス31を介してそれぞれ電気的に接続されている。それらフラッシュ7等は、処理部15によって制御される。
外部メモリ27は、着脱可能なフラッシュROMであり、デジカメモードやwebcamモード、さらに立体画像モードにおいて撮像された撮像画像や3次元情報を記憶することが可能である。外部メモリ27を構成するために、例えば、SDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード等を使用することができる。
キャッシュメモリ28は、データの読み書きを高速で行い得る記憶装置である。キャッシュメモリ28は、例えば、デジカメモードにおいて撮像された撮像画像を高速でキャッシュメモリ28に転送し、処理部15で画像処理を行ってから外部メモリ27に格納することを可能にするために使用される。キャッシュメモリ28を構成するために、例えば、SDRAM、DDRRAM等を使用することができる。
電源インターフェイス25、光源ドライバ29、投影LCDドライバ30およびCCDインターフェイス31はそれぞれ、バッテリ26、LEDアレイ17A、投影LCD19およびCCD22を制御する各種の集積回路IC(Integrated Circuit)によって構成されている。
[投影部の構成]
ここで、投影部13の詳細について図3を参照することによって説明する。図3(a)は投影部13の拡大図であり、図3(b)は光源レンズ18の正面図であり、図3(c)は投影LCD19とCCD22との配置関係を説明するための正面図である。
前述のように、投影部13は、図3(a)に示すように、基板16と、LEDアレイ17Aと、光源レンズ18と、投影LCD19と、投影光学系20とをパターン光の投影方向に沿って直列に備えている。
基板16は、それにLEDアレイ17Aが装着されることにより、その装着されたLEDアレイ17Aとの間において電気的な配線を行う。基板16は、例えば、アルミニウム製基板に絶縁性合成樹脂を塗布してから無電解メッキにてパターンを形成したものや、ガラスエポキシ基材をコアとする単層または多層構造の基板を使用して製作することができる。
LEDアレイ17Aは、投影LCD19に向けて放射状の光を発光する光源である。このLEDアレイ17Aにおいては、基板16上に複数個のLED(発光ダイオード)17が、図3(b)に示すように、千鳥状配列のもとに、銀ペーストを介して接着されている。それら基板16と複数個のLED17とは、ボンディングワイヤを介して電気的に結線されている。
このように、本実施形態においては、投影部13の光源として複数個のLED17が使用されているため、光源として白熱電球、ハロゲンランプ等が使用される場合に比べて、電気が光に変換される電気光変換効率の向上や、赤外線や紫外線の発生の抑制を容易に行い得る。よって、3次元情報取得装置1の節電、長寿命化、発熱抑制等を容易に図り得る。
また、このように、LED17はハロゲンランプ等に比べて熱線の発生率が極めて低いため、光源レンズ18や投影光学系20に合成樹脂製のレンズを採用することができる。よって、ガラス製のレンズを採用する場合に比べて、光源レンズ18および投影光学系20を安価で軽量に構成することができる。
さらに、本実施形態においては、LEDアレイ17Aを構成する各LED17が、互いに同じ色の光を発光し、具体的には、材料にAl、In、GaおよびPの4元素を用いたアンバー色を発光するように構成されている。したがって、複数色の光を発光させる場合に考慮しなければならない問題である色収差の補正を考慮する必要がなく、よって、色収差を補正するために投影光学系20に色消しレンズを採用する必要もない。その結果、投影光学系20の設計の自由度を向上させることができる。
さらに、本実施形態においては、電気光変換効率が約80[lumen/W]というように他の発光色に比べて高い4元素材料のアンバー色LEDが採用されるため、3次元情報取得装置1の高輝度化、節電および長寿命化を容易に図り得る。つまり、投影部13は、特定の光学特性成分(例えば、アンバー色)を主として含パターン光を対象領域に投影することとなる。
本実施形態においては、具体的には、LEDアレイ17Aが59個のLED17によって構成され、各LED17は50[mW](20[mA],2.5[V])で駆動され、結局、59個のLED17の全体は略3[W]の消費電力で駆動される。
さらに、本実施形態においては、各LED17から発光される光が光源レンズ18および投影LCD19を通過して投影光学系20から出射する場合の光束値としての明るさが、全面照射の場合であっても25ANSIルーメン程度に設定されている。
本実施形態においては、3次元情報取得装置1の投影部13からの出射光の明るさがその程度に選定されるため、例えば、被写体が人や動物の顔である場合に、立体画像モードにおいて、その被写体の3次元形状を検出するためにその被写体にパターン光を投影しても、被写体に眩しさを与えずに済む。したがって、本実施形態によれば、被写体が人や動物である場合に、その被写体が目をつぶらない状態でその被写体の3次元形状を検出することが容易となる。
図3に示すように、光源レンズ18は、LEDアレイ17Aから放射状に発光される光を集光するレンズであり、その材質はアクリルに代表される光学樹脂である。
図3(a)に示すように、光源レンズ18は、複数個の凸状のレンズ部18aと、それらレンズ部18aを支持するベース部18bと、エポキシ封止材18cと、複数本の位置決めピン18dとを備えている。
図3(a)に示すように、各レンズ部18aは、ベース部18bのうちLEDアレイ17Aの各LED17に対向する位置に、ベース部18bから投影LCD19に向かって突設されている。エポキシ封止材18cは、ベース部18bのうちLEDアレイ17Aが気密に収容されるべき凹部18e内に充填され、それにより、その凹部18e内においてLEDアレイ17Aが封止される。このエポキシ封止材18cは、LEDアレイ17Aの封止機能を有するのであり、さらに、基板16と光源レンズ18とを互いに接着する機能も有する。
図3(a)に示すように、複数本の位置決めピン18dは、光源レンズ18と基板16とを相対的に位置決めするために、光源レンズ18に、その光源レンズ18から基板16に向かって突設されている。図3(b)に示すように、複数本の位置決めピン18dのうちの一部は、基板16に穿設された長穴16aに挿入される一方、残りは、基板16に穿設された真円穴16bに挿入され、それにより、基板16に光源レンズ18が正規の位置に固定される。
このように、本実施形態においては、光源レンズ18と、LEDアレイ17Aと、基板16とが、投影方向に空間的に詰めて互いに積層されているため、それら光源レンズ18等の組立体のコンパクト化および省スペース化が容易となる。
さらに、本実施形態においては、基板16が、LEDアレイ17Aを保持するという基本的な機能の他に、光源レンズ18を保持するという付随的な機能をも果たしている。したがって、本実施形態によれば、光源レンズ18を専ら保持する部品の追加を省略でき、その結果、3次元情報取得装置1の部品点数の削減が容易となる。
さらに、本実施形態においては、各レンズ部18aが、図3(a)に示すように、LEDアレイ17Aの各LED17に1対1の関係で正対するように配置されている。よって、各LED17から発光される放射状の光は、各LED17に対向する各レンズ部18aによって効率良く集光され、図3(a)に示すように、指向性の高い放射光として投影LCD19に照射される。
このように指向性を高めたのは、投影LCD19に略垂直に光が入射すれば、その投影LCD19の面内における透過率むらが抑制されて画質が向上し得るという理由からである。
投影光学系20は、投影LCD19を通過した光を投影面または被写体に向かって投影するための複数枚のレンズである。それらレンズは、ガラス製レンズと合成樹脂製レンズとの組合せから成るテレセントリックレンズによって構成されている。テレセントリックとは、投影光学系20を通過する主光線は、入射側の空間では光軸に平行になり、射出瞳の位置は無限になる構成をいう。
投影光学系20は、上述のようにテレセントリック特性を持ち、その入射NAが0.1程度であるため、垂直±5°以内の光のみが投影光学系20の内部の絞りを通過できるように、投影光学系20の光路が規制されている。
したがって、本実施形態においては、投影光学系20のテレセントリック性により、投影LCD19を垂直±5°で通過する光のみを投影光学系20に投影し得る構成と相俟って、画質の向上を容易に図り得る。
よって、本実施形態においては、画質向上のために、各LED17からの出射光が投影LCD19に略垂直に入射するように各LED17からの光の出射角度を揃え、かつ、各LED17からの出射光のほとんどが投影光学系20に垂直±5°の入射角度範囲内で入射させることが重要である。
図3(c)に示すように、投影LCD19は、光源レンズ18を通過して集光された光に空間変調を施して、投影光学系20に向けてパターン光を出力する空間変調素子である。この投影LCD19は、具体的には、縦横比が1:1ではない板状の液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)によって構成されている。
図3(c)に示すように、この投影LCD19においては、その投影LCD19を構成する複数個の画素が一平面上において千鳥状に配列されている。具体的には、この投影LCD19においては、その液晶ディスプレイの長手方向(横方向)に複数個の画素が予め定められた画素ピッチで等間隔に並んだ画素列が複数並列に配置され、かつ、互いに隣接する2つの画素列が、その画素ピッチより短い長さで、その液晶ディスプレイの長手方向にシフトされている。
このように、本実施形態においては、投影LCD19を構成する複数個の画素が千鳥状に配列されているため、投影LCD19によって空間変調が施される光を投影LCD19の長手方向において前記画素ピッチの1/2のピッチで制御することができる。したがって、本実施形態によれば、細いピッチで投影パターン光を制御することができ、よって、被写体の3次元の形状を高い分解能で高精度に検出することができる。
特に、後に詳述する立体画像モードや平面化画像モードにおいては、被写体の3次元形状を検出すべく、図1に示すように、複数種類のパターン光が被写体に向けて投影される。本実施形態においては、それらパターン光において一又は複数本のスリット(スリット部、明部)が並ぶ方向(各スリットの幅方向)が投影LCD19の長手方向に一致するようにパターン光が予め定義されている。したがって、パターン光において明部と暗部との境界を1/2ピッチで制御することができ、よって、同様に高精度に3次元の形状を検出することができる。
図3(c)においては、投影LCD19とCCD22とが横に並んで示されているが、それら投影LCD19とCCD22とは、紙面手前側に撮像ヘッド2の正面が存在し、紙面裏側から光が投影LCD19に入射し、紙面手間側から光がCCD22に入射してそのCCD22に被写体像が結像される状態で、配置されている。
それら投影LCD19とCCD22とは、撮像ヘッド2の内部においては、図3(c)に示すレイアウトで配置される。具体的には、それら投影LCD19とCCD22とは、投影LCD19の幅広面とCCD22の幅広面とが略同一の方向を向くように配置されている。したがって、本実施形態によれば、投影LCD19がパターン光を投影している被写体からの反射光を3次元情報取得装置1内においてCCD22に結像させることによって被写体の3次元形状を検出するために、投影LCD19の中心とCCD22の中心とを結ぶ一直線を、三角測量を行う際に着目される3辺のうちの1辺として利用することができる。
また、CCD22は、投影LCD19の長手方向に位置する側(画素列が延びる方向に位置する側)に配置されている。よって、特に、立体画像モードや平面化画像モードにおいて、三角測量の原理を利用して被写体の3次元形状を検出する場合には、CCD22と被写体とのなす傾きを1/2ピッチで制御することができるため、同様に高精度に被写体の3次元形状を検出することができる。
本実施形態においては、投影LCD19が画素配列として千鳥配列を採用するため、画素列において画素が並ぶ間隔と等しい間隔で複数本のスリットが並んだパターン光、すなわち、千鳥配列を利用せずに形成される複数種類の標準的なパターン光のうち各スリット間の間隔が最も狭いものより各スリット間の間隔が狭い別のパターン光を形成することが可能となる。したがって、本実施形態によれば、標準的なパターン光の種類がn種類である場合に、(n+1)ビットの空間コードを扱うことが可能となり、このことによっても、被写体の3次元形状を検出する精度が向上する。
よって、本実施形態によれば、投影LCD19における画素ピッチ間の間隔、すなわち、投影LCD19の解像度の割に多数のビットの空間コードを扱うことが可能となる。
[3次元画像処理装置の電気的構成]
図4には、3次元情報取得装置1の電気的な構成がブロック図で表されている。処理部15はコンピュータを主体として構成されており、そのコンピュータは、CPU35と、ROM36と、RAM37とを含むように構成されている。
CPU35は、ROM36に記憶されたプログラムを、RAM37を利用しつつ実行することにより、レリーズボタン8の操作状態の検出、CCD22からの画像データの取込み、その取り込まれた画像データの転送および格納、モード切替スイッチ9の操作状態の検出等の各種処理を行う。
ROM36には、カメラ制御プログラム36aと、パターン光撮影プログラム36bと、輝度画像生成プログラム36cと、コード境界抽出プログラム36eと、レンズ収差補正プログラム36fと、三角測量演算プログラム36gと、原稿姿勢演算プログラム36hと、平面変換プログラム36iと、パターン光設定プログラム36jと、輝度分布検出プログラム36kと、探索範囲決定プログラム36lと、抽出範囲決定プログラム36mとが格納されている。
カメラ制御プログラム36aは、3次元情報取得装置1全体の制御を実行するために実行され、その制御には、図11にフローチャートで概念的に表されているメイン処理が含まれる。
パターン光撮影プログラム36bは、原稿Pの3次元形状を検出するためにパターン光が投影された被写体を撮像してパターン光有画像を取得し、さらに、パターン光が投影されていない被写体を撮像してパターン光無画像を取得するために実行される。
輝度画像生成プログラム36cは、パターン光撮影プログラム36bの実行によって同じ被写体について取得されたパターン光有画像とパターン光無画像との差分をとり、パターン光が投影された被写体を表す輝度画像を生成するために実行される。
本実施形態においては、同じ被写体に対して複数種類のパターン光が時系列に順次投影され、各パターン光が投影されるごとに被写体が撮像される。そのようにして撮像された複数枚のパターン光有画像の各々とパターン光無画像との差分がとられ、その結果、パターン光の種類と同数の輝度画像が生成される。
コード境界抽出プログラム36eは、輝度画像生成プログラム36cの実行によって生成された輝度画像を利用することにより、コードの境界座標(測定領域境界部T(図8参照)の座標とも称する)を検出するために実行される。輝度分布検出プログラム36kは、コード境界抽出プログラム36eが実行されることによって、輝度画像(特に、後述するパターン光有画像)における輝度分布を検出するために実行される。探索範囲決定プログラム36lは、輝度分布検出プログラム36kの実行によって、輝度分布の探索範囲を決定するためのプログラムである。抽出範囲決定プログラム36mは、輝度分布検出プログラム36kの実行によって、輝度を抽出する輝度抽出範囲を決定するためのプログラムである。
レンズ収差補正プログラム36fは、コード境界抽出プログラム36eの実行によってサブピクセル精度で求められたコードの境界座標に対して、撮像光学系21の収差補正を行うために実行される。
三角測量演算プログラム36gは、レンズ収差補正プログラム36fの実行によって収差補正が行われたコードの境界座標から、その境界座標に関する実空間の3次元座標を演算するために実行される。
原稿姿勢演算プログラム36hは、三角測量演算プログラム36gの実行によって演算された3次元座標から原稿Pの3次元形状を推定して求めるために実行される。
平面変換プログラム36iは、原稿姿勢演算プログラム36hの実行によって演算された原稿Pの3次元形状に基づき、原稿Pをその正面から撮像した場合に生成される如き平面化画像を生成するために実行される。
パターン光設定プログラム36jは、投影部13が被写体に投影する投影画像すなわちパターン光に関する設定を行うために実行される。
また、図4に示すように、RAM37には、パターン光有画像格納部37aと、パターン光無画像格納部37bと、輝度画像格納部37cと、コード境界座標格納部37eと、収差補正座標格納部37gと、3次元座標格納部37hと、原稿姿勢演算結果格納部37iと、平面変換結果格納部37jと、投影画像格納部37kと、ワーキングエリア37lとがそれぞれ記憶領域として割り当てられている。
パターン光有画像格納部37aは、パターン光撮影プログラム36bの実行によって撮像されたパターン光有画像(パターン画像とも称する)を表すパターン光有画像データを格納する。パターン光無画像格納部37bは、パターン光撮影プログラム36bの実行によって撮像されたパターン光無画像を表すパターン光無画像データを格納する。
輝度画像格納部37cは、輝度画像生成プログラム36cの実行によって生成された輝度画像を表すデータを格納する。コード境界座標格納部37eは、コード境界抽出プログラム36eの実行によって抽出された各コードの境界座標を表すデータを格納する。
収差補正座標格納部37gは、レンズ収差補正プログラム36fの実行によって収差補正が行われたコードの境界座標を表すデータを格納する。3次元座標格納部37hは、三角測量演算プログラム36gの実行によって演算された実空間の3次元座標を表すデータを格納する。
原稿姿勢演算結果格納部37iは、原稿姿勢演算プログラム36hの実行によって演算された原稿Pの3次元形状に関するパラメータを格納する。平面変換結果格納部37jは、平面変換プログラム36iの実行によって取得された平面変換結果を表すデータを格納する。投影画像格納部37kは、パターン光設定プログラム36jの実行により、投影部13が被写体に投影する投影画像すなわちパターン光に関する情報が格納される。ワーキングエリア37lは、CPU35がその動作のために一時的に使用するデータを格納する。
尚、本実施形態においては、上述したプログラム、格納部について説明したが、もちろんこれらに限ることはない。
[空間コード化法]
以下に、上述したように構成された3次元情報取得装置1において用いられる空間コード化法について図5を参照することにより説明する。図5(a)には、3次元座標系XYZが設定された実空間をY座標軸方向に見た図と、X座標軸方向に見た図と、純2進コードによる3種類のマスクA,BおよびCのパターンとが示されている。これに対し、図5(b)には、グレイコードによる3種類のマスクA,BおよびCのパターンと、複数個の空間コードとが示されている。
図5(a)に示すように、空間コード化法は、観察対象である被写体の像である観察画像と、その被写体に光(拡散光)を投影する投影光源(例えば、プロジェクタ)と、被写体を観測する観測器(例えば、カメラ)との間に三角測量の原理を適用することによって被写体の3次元形状を検出する手法の一種である。この空間コード化法においては、図5(a)に示すように、投影光源L(PROJECTOR)と観測器O(CAMERA)とが距離dだけ離して設置される。したがって、観測空間内の任意の点Pは、投影光の向きψと、観測器Oから見える向きθとが計測できれば、特定できる。この空間コード化法においては、さらに、被写体表面上の任意の位置を特定するため、観測空間が複数個の細長い扇状領域に分割されてコード化されている。
被写体表面上の任意の位置のコードを観測画像から取得するために、複数種類のパターン光が時系列的に被写体に投影される。パターン光の切換えは、パターン光の種類と同数のマスクを用意し、マスクを機械的に交換する機械式として実施したり、電気光学効果を有する材料を用いてストライプ状の光シャッタ列を構成し、その光シャッタ列における各ストライプの光透過率を電子的に制御する電子式として実施することが可能である。もっとも、本実施形態においては、後者の電子式が採用され、具体的には、投影LCD19によって複数種類のマスクパターンが時系列的に再現すなわち表示される。
図5(a)に示す例においては、投影光源Lと被写体(四角柱と円柱)との間にマスクが交換可能に設置される。この例においては、パターンが互いに異なる3種類のマスクA,BおよびCが用意されており、よって、3種類のパターン光が時系列的に被写体に投影される。
各マスクA,B,Cによって生成されたパターン光を被写体に投影すると、明部を境界として、8個の扇状領域のそれぞれが、「1」と「0」とのいずれかにコード化される。3枚のマスクA,B,Cを経た光をそれらの順に被写体に投影すると、各扇状領域には、3ビットから成るコードが割り当てられる。それら3ビットは、最初のマスクAに対応する最上位ビットMSBから、最後のマスクCに対応する最下位ビットLSBまで順に並んでいる。例えば、図5(a)に示す例においては、点Pが属する扇状領域は、図中の左方向から探索すると、マスクA,Bにおいては明部が1回も検出されていないのに対し、マスクCにおいては明部が1回検出されているため、「001(A=0、B=0、C=1)」としてコード化される。
このように、各扇状領域には、投影光源Lからの向きψに相当するコードが割り当てられる。一方、各パターン光が投影された被写体の明暗パターンを各マスクごとに2値化してメモリの各ビットプレーンを構成すれば、各ビットプレーン画像の横方向の位置(アドレス)は、観測器Oからの向きθに相当する。また、3枚のマスクにそれぞれ対応する3枚のビットプレーンのメモリ内容を各ビット(各画素)ごとに注目すれば、各画素ごとに3ビットのコードが取得される。このコードから、各扇状領域の投影光源Lからの向きψが特定される。そして、距離dが既知である状況において、向きψおよびθが特定されれば、三角測量の原理により、被写体表面上の注目点の3次元座標が特定される。
図5(a)には、マスクA,BおよびCの如き複数のマスクを用いることにより、空間を、純2進コードを用いてコード化する例が示されているが、図5(b)には、マスクA,BおよびCの如き複数のマスクを用いることにより、隣接するコード間のハミング距離が常に1であるグレイコードを空間コードとして用いて空間をコード化する例が示されている。
尚、本実施形態においては、前述の3次元形状検出処理において、純2進コードによる空間コード化法を採用しても、グレイコードによる空間コード化法を採用してもよい。
[パターン光について]
ここで本実施形態における複数種類のパターン光について図18を用いて説明する。
本実施形態における複数種類のパターン光は、図18(a)に示すように、領域を略二等分する位置にスリット部S(明部)があるパターン光である。また、複数種類のパターン光は、複数のパターン番号に対応するパターン光である。また、この略二等分する領域は、複数のパターン番号毎に異なり、対象物がある対象領域全域Qであったり、その全域Qが分割された分割領域V(V1からV3)であったりする。つまり、対象領域Qを分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部(スリット部S)となるとともに、その対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光が対象物に順次に投影されることとなる。
具体的には、パターン番号PNmax(最大値PNmax)のパターン光は、全領域Qを略二等分する位置にスリット部Sがあるパターン光である。また、パターン番号PNmax−1のパターン光は、パターン番号PNmaxのパターン光によって分割された領域V1を略二等分する位置にスリット部Sがあるパターン光である。また、パターン番号PNmax−2以下のパターン光も、同じように、パターン番号PNmax及びパターン番号PNmax−1などのパターン光によって分割された領域V2を略二等分する位置にスリット部Sがあるパターン光である。更にまた、パターン番号PNmax−3以下のパターン光も、同じように、パターン番号PNmax、パターン番号PNmax−1及びパターン番号PNmax−2などのパターン光によって分割された領域V3を略二等分する位置にスリット部Sがあるパターン光である。
つまり、複数種類のパターン光には、対象領域(例えば、全領域や、パターン番号PNmaxのパターン光によって分割された領域など)に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、その第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光や、その第一の対象領域境界部によって等分されて生成された複数の第二の領域(例えば、パターン番号PNmaxのパターン光によって分割された領域V1や、パターン番号PNmaxのパターン光及びパターン番号PNmax−1のパターン光によって分割された領域V2など)のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、それら複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光などが含まれている。
[パターン光生成テーブル]
また、上述したようなパターン光を生成する方法について図6及び図7を用いて説明する。図6は、投影部13によって投影される複数種類のパターン光を生成するためのパターン光生成テーブルを示す説明図である。また、図7は、投影部13によって投影されるパターン光を示す説明図である。
パターン光生成テーブルは、複数種類のパターン光を生成するためのデータ群である。特に、このパターン光生成テーブルは、投影LCD19の表示制御を行うためのデータ群である。このパターン光生成テーブルには、パターン番号と、明画素位置とが対応付けられている。
このパターン番号とは、複数種類のパターン光に対して付された番号であり、番号が大きいほど、分割する領域面積が大きくなる。尚、本実施形態においては、8種類のパターン光が投影されることとなるため、PNmax=7として“0”から“7”までのいずれかが用いられる。また、このパターン番号は、後述するパターン画像番号と対応付けられる。また、明画素位置とは、上述したスリット部の位置を示すデータである。特に、明画素位置とは、投影LCD19においてLEDアレイ17Aからの発光を透過させる位置を示すデータである。尚、本実施形態においては、投影LCD19の解像度がXGA(1024画素×768画素)であり、Y座標方向を幅方向としたスリット光が投影される。
具体的には、パターン番号が“7”であるパターン光においては、Y=“511”に相当する位置のみがスリット光となるように、投影LCD19の制御が行われる。また、パターン番号が“6”であるパターン光においては、“255”、“767”に相当する位置のみがスリット光となるように、投影LCD19の制御が行われる。また、パターン番号が“5”であるパターン光においては、“127”、“383”、“639”、“895”に相当する位置のみがスリット光となるように、投影LCD19の制御が行われる。また、パターン番号が“4”から“0”であるパターン光においても同じように、投影LCD19の制御が行われる。
このように、対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、その第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光と、その第一の対象領域境界部によって等分されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、その複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光とが、投影部13によって投影される複数種類のパターン光に含まれている。従って、対象領域に含まれる第一の領域を分割する複数のパターン光を規則的に効率よく生成することができる。
尚、第一の領域とは、対象領域に含まれておればよく、もちろん、対象領域自体であってもよい。この場合においては、対象領域を略等分し、その略等分された領域を更に略等分することとなるため、複数のパターン光を効率よく生成することができる。一方、第一の領域とは、対象領域において略等分された領域であってもよい。この場合においては、略等分された領域を更に繰り返して略等分することとなり、このような工程を繰り返すことによって複数のパターン光が規則的に効率よく生成可能である。
また、具体的な一例としては、パターン番号が“0”であるパターン光においては、図7(a)に示すように、1024画素を128で分割するためのパターン光が生成される。この場合においては、8画素おきにスリット部S(明部)となるように、投影LCD19の制御が行われる。従来においては、図7(b)に示すように、8画素おきに明部S1と暗部S2とがストライプ状に交互に並べられるように、投影LCD19の制御が行われる。本実施形態においては、従来とは異なり、明部における輝度分布に基づいて、測定領域境界部の検出が行われるため、基準となる輝度などの設定による測定領域境界部の検出誤差を小さくすることなどができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる。また、従来と比べて、明部となる面積が狭くなるため、主にパターン光の回り込みによる測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる。
このように撮像されたパターン画像が参照され、測定領域境界部が探索されることとなる。測定領域境界部の探索方法について図8から図10を用いて説明する。尚、図8は、撮像されるパターン画像の一例を示す説明図及び拡大図であり、図9及び図10は、処理部15によって測定領域境界部を探索する方法を示す説明図である。
図8に示すように、スリットの幅方向をY軸、そのY軸に垂直な方向をX軸とすると、決定されたX軸において、Y座標方向に、輝度分布が探索され、測定領域境界部Tが検出され、所定のコード番号に対応した複数の測定領域U(例えば、“0”から“255”までの256個の測定領域)に分割される。
また、この測定領域の境界部Tを探索するために、図9(a)に示すように、探索範囲決定用テーブルが記憶されている。この探索範囲決定テーブルは、Y座標方向に輝度分布を探索する範囲を決定するためのテーブルである。また、探索範囲決定テーブルには、パターン画像番号と、探索番号と、探索開始位置の探索番号と、探索終了位置の探索番号とが対応付けられて記憶されている。
パターン画像番号とは、複数種類のパターン光のいずれかが投影された複数種類のパターン画像を示す番号であり、測定領域として分割される領域面積が大きいほど、大きな番号が付されている。尚、本実施形態においては、8種類のパターン画像が取得されるため、パターン画像番号は、“0”から“7”のいずれかとなる。また、パターン画像番号は、上述したパターン番号に対応する番号である。また、探索番号とは、各コードに対応する番号である。尚、本実施形態においては、“0”から“255”に分割される。更には、探索開始位置の探索番号と、探索終了位置の探索番号は、探索番号に対応する境界部の座標を探索する場合における探索開始の座標位置と、探索終了の座標位置とを示す。
また、このような探索は、パターン画像番号が大きい順、つまり、分割される領域面積が大きい順に行われる。
具体的には、図9(a)に示すように、パターン画像番号が最も大きい(例えば、“7”)パターン画像においては、探索番号として“127”が設定されている。また、その探索番号“127”に対する探索開始位置の探索番号として“0”が、探索終了位置の探索番号として“255”がそれぞれ設定されている。
つまり、図9(b)(1)に示すように、この探索番号“127”の座標位置の探索のために、探索番号が“0”である座標位置から、探索番号が“255”である座標位置まで、即ち、全ての領域が探索範囲として決定される。詳しい輝度分布の探索方法については、後述する。
また、図9(a)に示すように、パターン画像番号が次に大きい(例えば、“6”)パターン画像においては、探索番号として“63”、“191”が設定されている。また、探索番号“63”に対する探索開始位置の探索番号として“0”、探索終了位置の探索番号として“127”がそれぞれ設定されている。また、探索番号“191”に対する探索開始位置の探索番号として“127”が、探索終了位置の探索番号として“255”がそれぞれ設定されている。
つまり、図9(b)(1)及び図9(b)(2)に示すように、探索番号“63”の座標位置の探索のために、探索番号が“0”である座標位置から、パターン画像番号が最も大きい(例えば、“7”)パターン画像において検出された探索番号“127”の座標位置までの領域が探索範囲として決定される。一方、探索番号“191”の座標位置の探索のために、パターン画像番号が最も大きい(例えば、“7”)パターン画像において検出された探索番号“127”の座標位置から、探索番号が“255”である座標位置までの領域が探索範囲として決定される。
また、図9(a)に示すように、パターン画像番号が次に大きい(例えば、“5”)パターン画像においては、探索番号として“31”、“95”、“159”、“223”が設定されている。また、探索番号“31”に対する探索開始位置の探索番号として“0”、探索終了位置の探索番号として“63”がそれぞれ設定されている。また、探索番号“95”に対する探索開始位置の探索番号として“63”が、探索終了位置の探索番号として“127”がそれぞれ設定されている。また、探索番号“159”に対する探索開始位置の探索番号として“127”、探索終了位置の探索番号として“191”がそれぞれ設定されている。また、探索番号“223”に対する探索開始位置の探索番号として“191”が、探索終了位置の探索番号として“255”がそれぞれ設定されている。
つまり、図9(b)(1)から図9(b)(3)に示すように、探索番号“31”の座標位置の探索のために、探索番号が“0”である座標位置から、パターン画像番号が相対的に大きい(例えば、“6”)パターン画像において検出された探索番号“63”の座標位置までの領域が探索範囲として決定される。また、探索番号“95”の座標位置の探索のために、パターン画像番号が相対的に大きい(例えば、“6”)パターン画像において検出された探索番号“63”の座標位置から、パターン画像番号が相対的に大きい(例えば、“7”)パターン画像において検出された探索番号“63”の座標位置までの領域が探索範囲として決定される。探索番号“159”、“223”についても同じような処理が実行される。更には、全てのパターン画像に対応して同じような処理が実行される。
このように、複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像が探索され、測定領域境界部が順次検出される。そして、分割される領域が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれが探索され、新たな測定領域境界部が検出される。従って、全ての測定領域境界部を検出する場合に探索する領域を限定して測定領域境界部を検出するため、全ての測定領域境界部を検出する度に全領域を探索する必要がなく、探索効率を高め、制御負荷を軽減することができる。
また、このように決定される探索範囲では、図10(a)に示すように、所定のX座標(例えば、符号Aで示すX座標)において、Y座標方向に輝度分布の探索が行われる。この探索においては、測定領域の境界部に明部が検出可能である。この明部の位置は、パターン光におけるスリットの位置に対応しており、暗部と比較してある程度以上の輝度が検出される。そして、図10(b)に示すように、その明部における輝度分布の重心gが算出され、その重心gの位置が測定領域の境界部として検出される。
具体的には、探索範囲内においてY座標方向に輝度が探索され、その探索範囲内における最高輝度の座標(例えば、輝度がL(y)を示す座標C)が検出される。また、検出された最高輝度の座標からY座標方向に前後2m+1画素の輝度(例えば、L(y―3)からL(y+3)など)が抽出され、明部における輝度分布の重心gが算出される。これによって、重心gが測定領域の境界部として検出される。
このような方法を用いることによって、図19(a)に示すように、輝度分布の重心gを算出した結果に基づいて、測定領域境界部が検出される。このため、隣り合う一方の測定領域が明部であり、他方の測定領域が暗部である従来のグレーコード法に基づいたパターン光(図18(b)及び図19(b)参照)と比べて、図18(a)に示すように、図18(b)のパターン光の明暗境界部に対応した対象領域境界部が明部となる複数種類のパターン光を投影することにより、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる。また、輝度の最も大きい最高輝度と、明部の輝度の重心gとの両者に基づいて測定領域境界部を検出することとなり、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
尚、実際に上述したようなテーブルが記憶されていなくても、これらのデータ群を算出可能なプログラムなどが記憶されていてもよい。
[メイン処理]
ここで、図11を参照することにより、カメラ制御プログラム36aを説明する。このカメラ制御プログラム36aが前記コンピュータによって実行されることにより、前述のメイン処理が実行される。
このメイン処理においては、まず、ステップS601(以下、単に「S601」で表す。他のステップについても同じとする。)において、バッテリ26を含む電源がONされる。次に、S602において、処理部15、周辺インターフェイス等が初期化される。
続いて、S603において、モード切替スイッチ9の操作状態を判別するためにキースキャンが行われ、その後、S604において、モード切替スイッチ9の操作によってデジカメモードが選択されたか否かが判定される。今回は、デジカメモードが選択されたと仮定すれば、判定がYesとなり、S605において、後述のデジカメ処理(図12参照)が実行される。
これに対し、今回は、モード切替スイッチ9の操作によってデジカメモードが選択されなかったと仮定すれば、S604の判定がNoとなり、S606において、モード切替スイッチ9の操作によってwebcamモードが選択されたか否かが判定される。今回は、webcamモードが選択されたと仮定すれば、判定がYesとなり、S607において、後述のwebcam処理(図13参照)が実行される。
これに対し、今回は、モード切替スイッチ9の操作によってwebcamモードが選択されなかったと仮定すれば、S606の判定がNoとなり、S608において、モード切替スイッチ9の操作によって立体画像モードが選択されたか否かが判定される。今回は、立体画像モードが選択されたと仮定すれば、判定がYesとなり、S609において、後述の立体画像処理(図15参照)が実行される。
これに対し、今回は、モード切替スイッチ9の操作によって立体画像モードが選択されなかったと仮定すれば、S608の判定がNoとなり、S610において、モード切替スイッチ9の操作によって平面化画像モードが選択されたか否かが判定される。今回は、平面化画像モードが選択されたと仮定すれば、判定がYesとなり、S611において、平面化画像処理が実行される。
この平面化画像処理によれば、例えば、原稿Pが実際には図1に示すように湾曲している状態で撮像されたにもかかわらず、あたかも湾曲していない状態で同じ原稿Pが撮像されたかのように、実際に撮像された画像が平面化される。さらに、この平面化画像処理によれば、正面視において長方形を成す原稿Pが実際には斜めから撮像されたにもかかわらず、あたかも正面から同じ原稿Pが撮像されたかのように、実際に撮像された画像が平面化される。この平面化画像処理は、本発明を理解するために不可欠な事項ではなく、しかも、前記特願2004−105426号明細書に詳細に開示されているため、それを参照することによって引用することにより、本明細書においては詳細な説明を省略する。
これに対し、今回は、モード切替スイッチ9の操作によって平面化画像モードが選択されなかったと仮定すれば、S610の判定がNoとなり、S612において、モード切替スイッチ9の操作によってオフモードが選択されたか否かが判定される。今回は、モード切替スイッチ9の操作によってオフモードが選択されたと仮定すれば、判定がYesとなり、直ちに今回のメイン処理が終了するが、今回は、モード切替スイッチ9の操作によってオフモードが選択されなかったと仮定すれば、判定がYesとなり、S603に戻る。
[デジカメ処理]
図12には、図11におけるS605がデジカメ処理ルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。このデジカメ処理ルーチンの実行により、撮像部14によって撮像された画像を取得するデジカメ処理が実行される。
このデジカメ処理においては、まず、S701において、CCD22に高解像度設定信号が送信される。これにより、高品質の撮像画像をユーザに提供することができる。
次に、S702において、ファインダ画像、すなわち、ファインダ6を通して見える範囲の画像と同じ画像がモニタLCD10に表示される。よって、ユーザは、ファインダ6をのぞき込むことなく、モニタLCD10に表示された画像を見ることにより、実際の撮像前に、撮像画像(撮像範囲)を確認することができる。
続いて、S703aにおいて、レリーズボタン8の操作状態がスキャンされ、その後、S703bにおいて、そのスキャン結果に基づき、レリーズボタン8が半押し状態にあるか否かが判定される。半押し状態にあれば、判定がYesとなり、S703cにおいて、オートフォーカス(AF)および自動露出(AE)機能が起動し、それにより、ピント、絞りおよびシャッタスピードが調節される。S703bにおいては、レリーズボタン8が半押し状態に移行しているか否かが判定され、移行していなければ、このS703bの判定がNoとなって後述するS710に移行する。
S703cの実行後、S703dにおいて、再度、レリーズボタン8の操作状態がスキャンされ、その後、S703eにおいて、そのスキャン結果に基づき、レリーズボタン8が全押し状態にあるか否かが判定される。このS703eにおいては、レリーズボタン8が全押し状態に移行しているか否かが判定され、移行していなければ、このS703eの判定がNoとなってS703aに戻る。
レリーズボタン8が半押し状態から全押し状態に移行すれば、S703eの判定がYesとなり、S704において、フラッシュモードが選択されているか否かが判定される。フラッシュモードが選択されていれば、判定がYesとなり、S705において、フラッシュ7が発光させられるが、フラッシュモードが選択されていなければ、S704の判定がNoとなり、S705がスキップされる。
いずれにしても、その後、S706において、被写体が撮像される。続いて、S707において、被写体が撮像された撮像画像がCCD22からキャッシュメモリ28に転送されて記憶される。その後、S708において、キャッシュメモリ28に記憶された撮像画像がモニタLCD10に表示される。本実施形態においては、撮像画像がキャッシュメモリ28に転送されるため、メインメモリに転送される場合に比較して、撮像画像を高速にモニタLCD10に表示させることができる。続いて、S709において、その撮像画像が外部メモリ27に格納される。
その後、S710において、モード切替スイッチ9の操作状態に変化が無いか否かが判定される。変化が無ければ、判定がYesとなり、S702に戻るが、変化が有れば、S710の判定がNoとなり、今回のデジカメ処理が終了する。
[webcam処理]
図13には、図11におけるS607がwebcam処理ルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。このwebcam処理ルーチンの実行により、撮像部14によって撮像された撮像画像(静止画および動画を含む。)を外部ネットワークに送信するwebcam処理が実行される。本実施形態においては、撮像画像として動画が、図示しない外部ネットワーク(例えば、インターネット)に送信される場合が想定されている。
このwebcam処理においては、まず、S801において、CCD22に低解像度設定信号が送信される。次に、S802において、オートフォーカスおよび自動露出の機能が起動し、それにより、ピント、絞りおよびシャッタスピードが調節される。続いて、S803において、被写体が撮像される。
その後、S804において、撮像された撮像画像がCCD22からキャッシュメモリ28に転送され、続いて、S805において、その撮像画像がモニタLCD10に表示される。
その後、S806において、その撮像画像が投影画像格納部37kに格納される。続いて、S807において、後述の投影処理(図14参照)が実行され、それにより、投影画像格納部37kに格納されている画像が投影面に投影される。
その後、S808において、キャッシュメモリ28に転送された撮像画像が図示しないRFインターフェイスを介して前記外部ネットワークに送信される。
続いて、S809において、モード切替スイッチ9の操作状態に変化が無いか否かが判定される。変化が無ければ、判定がYesとなり、S802に戻るが、変化が有れば、S809の判定がNoとなり、今回のwebcam処理が終了する。
[投影処理]
図14には、図13におけるS806が投影ルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。この投影ルーチンの実行により、投影画像格納部37kに格納されている画像を投影部13から投影面に投影する投影処理が実行される。
この投影処理においては、まず、S901において、投影画像格納部37kに画像が格納されているか否かが判定される。格納されていない場合には、判定がNoとなり、直ちに今回の投影処理が終了する。これに対し、格納されている場合には、判定がYesとなり、S902において、投影画像格納部37kに格納されている画像が投影LCDドライバ30に転送される。続いて、S903において、その格納されている画像に応じた画像信号が投影LCDドライバ30から投影LCD19に送出され、それにより、その投影LCD19に画像が表示される。
その後、S904において、光源ドライバ29が駆動され、続いて、S905において、その光源ドライバ29からの電気信号によってLEDアレイ17Aが発光する。以上で、今回の投影処理が終了する。
LEDアレイ17Aから発光した光は、光源レンズ18を経て投影LCD19に到達する。その投影LCD19においては、投影LCDドライバ30から送信された画像信号に応じた空間変調が施され、その結果、投影LCD19への入射光が画像信号光に変換されて出力される。その投影LCD19から出力される画像信号光は、投影光学系20を経て投影面に投影画像として投影される。
[立体画像処理]
図15には、図11におけるS609が立体画像処理ルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。この立体画像処理ルーチンの実行により、被写体の3次元形状を検出し、その立体画像としての3次元形状検出結果画像を取得し、表示し、投影する立体画像処理が実行される。
この立体画像処理においては、まず、S1001において、CCD22に高解像度設定信号が送信される。次に、S1002ないしS1003hが、図12におけるS702ないしS706と同様にして実行される。
具体的には、S1002において、モニタLCD10にファインダ画像が表示される。続いて、S1003aにおいて、レリーズボタン8の操作状態がスキャンされ、その後、S1003bにおいて、そのスキャン結果に基づき、レリーズボタン8が半押し状態にあるか否かが判定される。半押し状態にあれば、判定がYesとなり、S1003cにおいて、オートフォーカス(AF)および自動露出(AE)機能が起動する。
S1003cの実行後、S1003dにおいて、再度、レリーズボタン8の操作状態がスキャンされ、その後、S1003eにおいて、そのスキャン結果に基づき、レリーズボタン8が全押し状態にあるか否かが判定される。
レリーズボタン8が半押し状態から全押し状態に移行すれば、S1003eの判定がYesとなり、S1003fにおいて、フラッシュモードが選択されているか否かが判定される。フラッシュモードが選択されていれば、判定がYesとなり、S1003gにおいて、フラッシュ7が発光させられるが、フラッシュモードが選択されていなければ、S1003fの判定がNoとなり、S1003gがスキップされる。いずれにしても、その後、S1003hにおいて、被写体が撮像される。
続いて、S1006において、後述の3次元形状検出処理(図16参照)が実行され、それにより、被写体の3次元形状が検出される。
その後、S1007において、その3次元形状検出処理による3次元形状検出結果が外部メモリ27に格納され、続いて、S1008において、その3次元形状検出結果が3次元コンピュータグラフィック画像としてモニタLCD10に表示される。ここに、3次元形状検出結果とは、後述の空間コード画像において検出される複数の空間コード境界画像を3次元座標に変換した結果取得される頂点座標の集合体を意味する。
その後、S1009において、その3次元形状検出結果としての複数個の計測頂点を通過するポリゴン図形が想定され、その想定されたポリゴン図形のサーフェスを表現する立体画像(3次元のコンピュータグラフィック画像)としての3次元形状検出結果画像が投影画像格納部37kに格納される。
続いて、S1010において、図14におけるS806の投影処理と同様な投影処理が実行される。
その後、S1011において、モード切替スイッチ9の操作状態に変化が無いか否かが判定される。変化が無ければ、判定がYesとなり、S1002に戻るが、変化が有れば、S1011の判定がNoとなり、今回の立体画像処理が終了する。
[3次元形状検出処理]
図16(a)には、図15におけるS1006が3次元形状検出処理ルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。
この3次元形状検出処理ルーチンにおいては、まず、S1210において、S1210において、後述の撮像処理(図16(b)参照)が実行される。この撮像処理が実行されれば、例えば、図16(b)に示す複数枚のグレイコードのマスクパターンを利用して投影部13からスリット部を有する複数種類のパターン光(図1参照)が時系列的に被写体に投影される。さらに、複数種類のパターン光が投影されている被写体をそれぞれ撮像した複数枚のパターン光有画像と、パターン光が投影されていない同じ被写体を撮像した1枚のパターン光無画像とが取得される。
撮像処理が終了すると、S1220において、後述の3次元計測処理(図16(c)参照)が実行される。この3次元計測処理が実行されると、上述の撮像処理によって取得された複数枚のパターン光有画像と1枚のパターン光無画像とが利用されて、実際に被写体の3次元形状が計測される。この3次元計測処理が終了すると、今回の3次元形状検出処理が終了する。
[撮像処理]
図16(b)には、図16(a)におけるS1210が撮像処理サブルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。
この撮像処理サブルーチンにおいては、まず、S1211において、パターン光撮影プログラム36bの実行により、投影部13からパターン光を被写体に投影することなく、撮像部14によって被写体を撮像することにより、1枚のパターン光無画像が取得される。その取得されたパターン光無画像はパターン光無画像格納部37bに格納される。
次に、S1212において、パターン光を形成するために使用されるマスクパターンの番号を表すパターン番号PNが0に初期化される。続いて、S1213において、そのパターン番号PNの現在値が最大値PNmaxより小さいか否かが判定される。その最大値PNmaxは、使用されるマスクパターンの合計数に応じて決定される。例えば、8種類のマスクパターンが使用される場合には、最大値PNmaxが8に設定される。
今回は、パターン番号PNの現在値が最大値PNmaxより小さいと仮定すれば、S1213の判定がYesとなり、その後、S1214において、使用される複数種類のマスクパターンのうち、パターン番号PNの現在値と等しい番号が付されたPN番目のマスクパターンが投影LCD19に表示される。このS1214においては、さらに、そのPN番目のマスクパターンによって形成されるPN番目のパターン光が被写体に投影される。続いて、S1215において、そのPN番目のパターン光が投影されている被写体が撮像部14によって撮像される。
その撮像により、PN番目のパターン光が投影されている被写体を撮像したPN番目のパターン光有画像が取得される。その取得されたパターン光有画像は、対応するパターン番号PNに関連付けてパターン光有画像格納部37aに格納される。
その撮像が終了すると、S1216において、PN番目のパターン光の投影が終了し、続いて、S1217において、次のパターン光を投影すべく、パターン番号PNが1だけインクリメントされ、その後、S1213に戻る。
S1213ないしS1217の実行がパターン光の種類の数と同数回繰り返された結果、パターン番号PNの現在値が最大値PNmaxより小さくはない値になると、S1213の判定がNoとなり、今回の撮像処理が終了する。したがって、一回の撮像処理により、1枚のパターン光無画像と、最大値PNmaxと同数枚のパターン光有画像とが取得されることになる。
[3次元計測処理]
図16(c)には、図16(a)におけるS1220が3次元計測処理サブルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。
この3次元計測処理サブルーチンにおいては、まず、S1221において、輝度画像生成プログラム36cの実行により、輝度画像が生成される。このS1221においては、輝度値が、YCbCr空間におけるY値として定義されており、各画素のRGB値より、Y=0.2989・R+0.5866・G+0.1145・Bなる式を用いて計算される。各画素についてY値を求めることにより、複数枚のパターン光有画像と1枚のパターン光無画像とに関する複数枚の輝度画像が生成される。それら生成された輝度画像は、パターン番号PNに関連付けて輝度画像格納部37cに格納される。ただし、輝度値の算出に用いられる式は、上記式に限定されるものではなく、他の式に適宜変更することが可能である。
次に、S1222において、スリット光座標検出処理が実行される。この処理において、輝度画像格納部37cに格納された輝度画像(複数種類のパターン画像を含む)において、スリット部(明部)の輝度分布に基づいて、測定領域の境界部となる座標(コード境界座標値)が検出され、コード境界座標格納部37eに格納される。具体的には、図17を用いて後述する。
続いて、S1223において、レンズ収差補正プログラム36fの実行により、レンズ収差補正処理が実施される。このレンズ収差補正処理は、撮像光学系21に入射した光束の実際の結像位置であってその撮像光学系21の収差の影響を受けたものを、その撮像光学系21が理想レンズであったならば結像されるはずである理想結像位置に近づくように補正する処理である。
このレンズ収差補正処理により、S1222において検出されるコード境界座標値が、撮像光学系21の歪みなどに起因した誤差が除去されるように補正される。そのようにして補正されたコード境界座標は収差補正座標格納部37gに格納される。
その後、S1224において、三角測量演算プログラム36gの実行により、三角測量の原理による実空間変換処理が実施される。この実空間変換処理が実施されれば、三角測量の原理により、前述の、CCD座標系ccdx−ccdy上のコード境界座標値であって収差補正が施されたものが、実空間に設定された3次元座標系である実空間座標系X−Y−Z上の3次元座標値に変換され、その結果、3次元形状検出結果としての3次元座標値が取得される。その取得された3次元座標値は3次元座標格納部37hに格納される。
これらレンズ収差補正処理や、三角測量の原理による実空間変換処理は、本発明を理解するために不可欠な事項ではなく、しかも、本出願人の特願2004−105426号明細書、特願2004−285736号明細書に詳細に開示されているため、それを参照することによって引用することにより、本明細書においては詳細な説明を省略する。
[スリット光座標検出処理]
図17には、図16(c)におけるS1222がスリット光座標検出処理サブルーチンとしてフローチャートで概念的に表されている。
このスリット光座標検出処理においては、まず、S2001において、初期化が行われる。本処理の具体的な一例としては、以降の処理において実行される変数などに初期値がセットされる。
続いて、S2002において、探索パターン画像決定処理が行われる。この処理において、探索するパターン画像が決定される。具体的には、最初に、測定領域として分割される面積が最も大きいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“7”)が探索パターン画像として決定される。また、その後に実行される場合には、測定領域として分割される面積が次に大きいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“6”など)が探索パターン画像として決定されることとなる。尚、その後に実行される場合においては、測定領域として分割される面積が大きい順に(例えば、パターン画像番号が“5”、“4”、“3”、“2”、“1”、“0”の順など)パターン画像が探索パターン画像として決定されることとなる。つまり、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像を探索する境界部検出部の一例に相当する。
そして、S2003において、探索コード数決定処理が行われる。続いて、S2004において、探索コード番号決定処理が行われる。これらの処理において、S2002において決定されたパターン画像に対応する探索コード数、探索コード数に対応する探索コード番号が決定される。具体的には、測定領域として分割される面積が最も大きいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“7”など)が探索される場合には、探索するコードが1つと決定され、そのコード番号が、“127”として決定される。そして、その後に実行される場合には、測定領域として分割される面積が次に大きいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“6”など)が探索される場合には、探索するコード数が、2つと決定され、それらコード番号が、“63”、“191”として決定される。もちろん、その後に実行される場合には、測定領域として分割される面積が大きい順に(例えば、パターン画像番号が“5”、“4”、“3”、“2”、“1”、“0”の順など)対応して、探索コード数、探索コード番号が決定される。
次に、S2005において、探索するX座標が決定される。S2002において決定された探索パターン画像におけるX座標が決定される。具体的には、最初に、初期座標がX座標として決定され、その後においては、順次、座標がインクリメントするようにX座標が決定される。また、S2002において決定される探索パターン画像が変更された場合には、同じように、再度、初期の座標がX座標として決定される。
そして、S2006において、Y座標方向探索範囲決定処理が行われる。S2005で決定されたX座標において、Y座標方向に探索する範囲が決定される。
具体的には、パターン画像番号が“7”であるパターン画像の探索が行われている場合には、Y座標方向探索範囲として全範囲(例えば、“0”から“255”までなど)が決定される。
そして、その後において、パターン画像番号が“6”以下であるパターン画像の探索が行われている場合には、そのパターン画像番号より大きい番号のパターン画像(例えば、パターン画像番号“7”のパターン画像)の探索の結果が参照され、S2005において決定され、今現在探索するX座標に対応する境界部の座標が読み出され、その座標を基準として、Y座標方向探索範囲が決定される。
例えば、パターン画像番号が“6”であるパターン画像の探索が行われている場合には、パターン画像番号が“7”であるパターン画像の探索によって検出され、今現在のX座標に対応する境界部を基準として、その境界部によって分割された領域のそれぞれが探索される。また、例えば、パターン画像番号が“5”であるパターン画像の探索が行われている場合には、パターン画像番号が“6”及び“7”であるパターン画像の探索によって検出され、今現在のX座標に対応する境界部を基準として、その境界部によって分割された領域のそれぞれが探索される。つまり、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15は、分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“5”など)を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像(例えば、パターン画像番号が“7”、“6”など)を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索する境界部検出部の一例に相当する。
続いて、S2007において、Y座標方向探索範囲内で最高輝度画素の座標が探索される。S2006において決定されたY座標方向探索範囲内における輝度が画素毎に探索され、その中で最も輝度が高い最高輝度画素の座標が抽出される。つまり、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出部の一例に相当する。
続いて、S2008において、最高輝度画素の座標から前後2m+1画素から重心が算出される。S2007において検出された最高輝度画素の座標から、Y座標方向に前後2m+1画素分(もちろん、最高輝度画素も含む)の輝度が抽出される。そして、それらの輝度に基づいて、輝度分布の重心が算出される。そして、S2009において、重心算出結果がコード境界座標格納部37eに格納される。
つまり、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定する輝度抽出範囲決定部の一例に相当する。また、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、決定された輝度抽出範囲における輝度を抽出する輝度抽出部の一例に相当する。また、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、抽出された輝度に基づいて、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する輝度重心算出部の一例である。言い換えると、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する輝度重心算出部の一例である。また、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、算出された輝度の重心に基づいて測定領域境界部を検出する境界部検出部の一例に相当する。また、言い換えると、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、各測定領域の測定領域境界部を検出する機能を有する。
このように、対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、その対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を対象物に順次に投影する。そして、複数種類のパターン光が順次に投影された対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、各測定領域の測定領域境界部を検出し、対象物を各測定領域に分割し、対象物の3次元情報を取得する。従って、複数種類のパターン光を用いて対象物を各測定領域に分割し、対象物の3次元情報を取得する方法(所謂、空間コード化法)において、隣り合う一方の測定領域が明部であり、他方の測定領域が暗部である従来のパターン光と比べて、対象領域境界部が明部となる複数種類のパターン光を投影することにより、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元形状情報などを取得することができる。
また、算出された輝度の重心に基づいて測定領域境界部を検出するので、明部における輝度の分布に応じて測定領域境界部を検出することができ、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
更には、明部における最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定し、その輝度抽出範囲における輝度を抽出する。そして、抽出された輝度に基づいて、複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する。従って、輝度の最も大きい最高輝度と、明部の輝度の重心との両者に基づいて測定領域境界部を検出することとなり、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
そして、S2010において、S2002において決定されたパターン画像における全てのX座標の探索が終了であるか否かが判定される。ここでは、S2002において決定されたパターン画像における全てのX座標に対する重心算出結果が決定されたか否かが判定される。決定されたパターン画像における探索が終了していれば、判定がYesとなり、S2011に進み、探索が終了していないならば、判定がNoとなり、S2005に進む。
そして、S2011において、全てのパターン画像における探索が終了であるか否かが判定される。ここでは、全てのパターン画像において探索が行われ、全てのコードに対応する境界部の座標が取得されたことによって、全てのパターン画像における探索が終了であるか否かが判定される。探索が終了していれば、判定がYesとなり、今回のスリット光座標検出処理が終了し、探索が終了していないならば、判定がNoとなり、S2002に進む。
このように、上述したようにS2002からS2011が繰り返し実行される。特に、S2006が繰り返し実行されることにより、複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像を探索し、測定領域境界部を順次検出するとともに、分割される領域が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出することとなる。つまり、本実施形態において、このような処理を実行する処理部15(コンピュータ)は、境界部検出部の一例に相当する。
このように、明部によって分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、その測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出するので、全ての測定領域境界部を検出する場合に探索する領域を限定して測定領域境界部を検出するため、全ての測定領域境界部を検出する度に全領域を探索する必要がなく、探索効率を高め、制御負荷を軽減することができる。
[その他の実施形態]
尚、上述した実施形態においては、撮像したパターン画像における画素毎に、輝度を抽出し、その輝度分布の重心を算出したが、これに限らず、例えば、輝度分布の重心を台形近似により算出するようにしてもよい。これにより、従来の技術と比べて、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、上述した実施形態においては、撮像したパターン画像における最高輝度を探索し、その最高輝度から輝度抽出範囲を決定し、その範囲内における輝度を抽出し、輝度分布の重心を算出したが、これに限らず、例えば、予め設定されている輝度抽出範囲内における輝度を抽出し、輝度分布の重心を求めても問題ない。
更には、上述した実施形態においては、輝度分布の重心に基づいて、測定領域境界部を検出したが、これに限らず、例えば、輝度分布のうち最高輝度の検出結果に基づいて、測定領域境界部として検出してもよい。これにより、従来の技術と比べて、輝度の大きさに応じて測定領域境界部を検出することができ、相対的な制御負荷を軽減することができるとともに、より一層、測定領域境界部の検出誤差を小さくすることができ、より正確な3次元情報を取得することができる。
また、対象物の表面の一部が黒色などで検出すべき境界が部分的に見つからなかった場合においては、そのパターン画像に対して更に領域面積が相対的に大きいパターン画像によって得られた境界を利用して次の境界を分割領域にて2点発見させるように構成してもよい。このような構成により、境界の検出ミスに対して最良な境界の推定を行うことができる。
更に、対象領域境界部の明部の幅は、重心が求まる幅であればどのような幅でもよく、輝線ではなく一定の幅を持たせてもよいし、パターン番号によって幅を変更するようにしてもよい。
また、上述した各種の工程(処理、ステップ)が含まれるパターン光生成方法、3次元情報取得方法や、各種の工程をコンピュータに実行させるためのプログラム、このような工程をコンピュータに実行させるためのプログラムが記憶された記録媒体などにも上述したような実施形態を適用可能である。このようなプログラムは、上述した実施形態における各種の手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムともいえる。以下に具体的な工程の一例について説明する。尚、各種の工程については、文頭に符号を用いて説明する。また、この文頭の符号は、投影に関する工程については符号Aと数字との組み合わせ、撮像に関する工程については符号Bと数字との組み合わせ、その他の処理に関する工程については符号Cと数字との組み合わせで示されている。
(A1) 対象領域における対象物に複数種類のパターン光を順次に投影する投影工程。
(B1) 投影工程において複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域における対象物をそれぞれ撮像する撮像工程。
(C1) 撮像工程において撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、前記対象物を各測定領域に分割し、前記対象物の3次元情報を取得する処理工程。
(A2) 前記投影工程において、複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、当該対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する工程。
(C2) 前記処理工程において、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、前記各測定領域の測定領域境界部を検出する工程。
(A3) 前記投影工程において、前記対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、当該第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光を生成する工程。
(A4) 前記投影工程において、前記第一の対象領域境界部によって分割されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、当該複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光を生成する工程。
(B2) 前記撮像工程において、光学特性成分を含んだ複数種類のパターン光を主として透過するフィルタ工程。
(B3) 前記撮像工程において、前記投影工程において複数種類のパターン光が、前記フィルタ工程において透過され、順次に投影された対象物をそれぞれ前記複数種類のパターン画像として撮像する工程。
(C3) 前記処理工程において、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する輝度重心算出工程。
(C4) 前記処理工程において、前記輝度重心算出工程において算出された前記輝度の重心に基づいて前記測定領域境界部を検出する境界部検出工程。
(C5) 前記処理工程において、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出工程。
(C6) 前記処理工程において、前記最高輝度検出工程における前記最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定する輝度抽出範囲決定工程。
(C7) 前記処理工程において、前記輝度抽出範囲決定工程において決定された輝度抽出範囲における輝度を抽出する輝度抽出工程。
(C8) 前記輝度重心算出工程において、前記輝度抽出工程において抽出された輝度に基づいて、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する工程。
(C9) 前記輝度重心算出工程において、前記輝度分布の重心を台形近似により算出する工程。
(C10) 前記処理工程において、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出工程。
(C11) 前記処理工程において、前記最高輝度検出工程における前記最高輝度の検出結果に基づいて、前記測定領域境界部を検出する境界部検出工程。
(C12) 前記境界部検出工程において、前記複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像を探索し、測定領域境界部を順次検出する工程。
(C13) 前記境界部検出工程において、分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出する工程。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の一実施形態に従う3次元情報取得装置1を示す外観斜視図である。 図1における撮像ヘッド2の内部構成を示す平面図である。 図2における投影部13を拡大して示す平面図、図2における光源レンズ18を拡大して示す正面図、および図2における投影LCD19およびCCD22を拡大して示す正面図である。 図1に示す3次元情報取得装置1の電気的構成を概念的に表すブロック図である。 本発明の一実施形態に従って採用される空間コード化法の原理を説明するための平面図および側面図と、マスクパターンを示す平面図とである。 図2における投影部13によって投影される複数種類のパターン光を生成するためのパターン光生成テーブルを示す説明図である。 図2における投影部13によって投影されるパターン光を示す説明図である。 図2における撮像部14によって撮像されるパターン画像の一例を示す説明図である。 図2における処理部15によって測定領域境界部を探索する方法を示す説明図である。 図2における処理部15によって測定領域境界部を探索する方法を示す説明図である。 図4におけるカメラ制御プログラムにおいて実行されるメイン処理を概念的に表すフローチャートである。 図11におけるS605において実行されるデジカメ処理を概念的に表すフローチャートである。 図11におけるS607において実行されるwebcam処理を概念的に表すフローチャートである。 図13におけるS806などにおいて実行される投影処理を概念的に表すフローチャートである。 図11におけるS609において実行される立体画像処理を概念的に表すフローチャートである。 図15におけるS1006において実行される3次元形状検出処理を3次元形状検出処理ルーチンとして概念的に表すフローチャートと、その3次元形状検出処理ルーチンにおけるS1210を撮像処理サブルーチンとして概念的に表すフローチャートと、その3次元形状検出処理ルーチンにおけるS1220を3次元計測処理サブルーチンとして概念的に表すフローチャートとである。 図16におけるS1222において実行されるコード画像生成プログラム36dを概念的に表すフローチャートである。 本発明の一実施形態に従う3次元情報取得装置1により投影される複数種類のパターン光と、従来の3次元情報取得装置により投影される複数種類のパターン光とを示す説明図である。 本発明の一実施形態に従う3次元情報取得装置1による測定領域境界部の検出方法と、従来の3次元情報取得装置による測定領域境界部の検出方法とを示す説明図である。
符号の説明
1 3次元情報取得装置
13 投影部
14 撮像部
15 処理部
18 光源レンズ
19 投影LCD
20 投影光学系
21 撮像光学系
21a フィルタ
22 CCD

Claims (12)

  1. 複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域における対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、前記対象物を各測定領域に分割し、前記対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得装置において、
    前記対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、当該対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する投影部と、
    前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、前記各測定領域の測定領域境界部を検出する処理部と、を備えたことを特徴とする3次元情報取得装置。
  2. 前記処理部は、
    前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出する輝度重心算出部と、
    前記輝度重心算出部によって算出された前記輝度の重心に基づいて前記測定領域境界部を検出する境界部検出部と、を備えた請求項1に記載の3次元情報取得装置。
  3. 前記処理部は、
    前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出部と、
    前記最高輝度検出部による前記最高輝度の検出結果に基づいて、輝度を抽出するための輝度抽出範囲を決定する輝度抽出範囲決定部と、
    前記輝度抽出範囲決定部によって決定された輝度抽出範囲における輝度を抽出する輝度抽出部と、を備え、
    前記輝度重心算出部は、前記輝度抽出部によって抽出された輝度に基づいて、前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布の重心を算出することを特徴とする請求項2に記載の3次元情報取得装置。
  4. 前記輝度重心算出部は、前記輝度分布の重心を台形近似により算出する機能を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の3次元情報取得装置。
  5. 前記処理部は、
    前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布のうち最高輝度を検出する最高輝度検出部と、
    前記最高輝度検出部による前記最高輝度の検出結果に基づいて、前記測定領域境界部を検出する境界部検出部を備えた請求項1に記載の3次元情報取得装置。
  6. 前記複数種類のパターン光には、前記対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、当該第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光と、当該第一の対象領域境界部によって等分されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、当該複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光とが含まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の3次元情報取得装置。
  7. 前記境界部検出部は、前記複数種類のパターン画像のうち、明部によって分割される領域面積が相対的に大きい順にパターン画像を探索し、測定領域境界部を順次検出する機能を有し、
    前記境界部検出部は、分割される領域面積が相対的に小さいパターン画像を探索する場合には、明部によって分割される領域面積が相対的に大きいパターン画像を探索する場合に検出された測定領域境界部を基準として、当該測定領域境界部によって分割された領域のそれぞれを探索し、新たな測定領域境界部を検出する機能を有することを特徴とする請求項6に記載の3次元情報取得装置。
  8. 前記投影部によって複数種類のパターン光が順次に投影された対象物をそれぞれ前記複数種類のパターン画像として撮像する撮像部を備え、
    前記複数種類のパターン光は、特定の光学特性成分を主として含み、
    前記撮像部は、前記光学特性成分を含んだ複数種類のパターン光を主として透過するフィルタを有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の3次元情報取得装置。
  9. 前記対象領域に含まれる第一の領域を分割する第一の対象領域境界部が明部となり、当該第一の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第一のパターン光を生成する工程と、
    前記第一の対象領域境界部によって分割されて生成された複数の第二の領域のそれぞれを分割する複数の第二の対象領域境界部が明部となり、当該複数の第二の対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる第二のパターン光を生成する工程と、を含むパターン光生成方法。
  10. 複数種類のパターン光が順次に投影された対象領域における対象物がそれぞれ撮像されることによって取得される複数種類のパターン画像に基づいて、前記対象物を各測定領域に分割し、前記対象物の3次元情報を取得する3次元情報取得方法において、
    前記対象領域を分割する複数の対象領域境界部の少なくともいずれかが明部となるとともに、当該対象領域境界部を除く対象領域が暗部となる複数種類のパターン光を前記対象物に順次に投影する投影工程と、
    前記複数種類のパターン画像における明部近傍の輝度分布に基づいて、前記各測定領域の測定領域境界部を検出する処理工程と、を含む3次元情報取得方法。
  11. 請求項10に記載の3次元情報取得方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
  12. 請求項11に記載のプログラムをコンピュータ読取り可能に記録した記録媒体。
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