JP2006276312A - 光変調素子の位置合わせ方法 - Google Patents

光変調素子の位置合わせ方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 より高精度に光変調素子の位置合わせを行う。
【解決手段】 第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域が同色及び同輝度のベタ表示となるような第1表示パターン及び第2表示パターンが選択され、第1表示パターンと第2表示パターンとを重ね合わせることによって第1光変調素子と第2光変調素子との位置合わせ状態を判断する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光変調素子の位置合わせ方法に関するものである。
従来より、光変調素子によって変調された照明光をスクリーンに拡大投射することによって、スクリーン上に画像を表示するプロジェクタが用いられている。このようなプロジェクタの中には、複数の光変調素子を備えるものがある。
具体的には、RGBの3色の色光ごとに光変調する複数の光変調素子を備える3板式のプロジェクタが知られている。
このような複数の光変調素子を備えるプロジェクタにおいては、表示特性を向上させ鮮明な画像を表示させるために、各光変調素子を正確に位置合わせする必要がある。仮に、各光変調素子が正確に位置合わせされていない場合には、異なる光変調素子に変調された照明光同士のスクリーン上における投射領域がずれてしまい、色ずれが生じた画像となる。
また、プロジェクタにおいては、その内部に備える光学素子の位置あわせも重要である。例えば、照明光をスクリーンに向けて拡大投射する投射レンズや複数の光変調素子によって変調された照明光を合成するクロスダイクロイックプリズム等の光学素子の位置がずれている場合には、画像に色収差やモアレ等が生じ、表示特性が劣化する。
そこで、特許文献1には、光変調素子以外の構成部材を先に配置し、最後に光変調素子を、色ずれ、色収差及びモアレ等が生じないように位置調整する技術が開示されている。
このような技術によれば、光学素子等の位置合わせずれ等に起因する表示特性の劣化がキャンセルされるように光変調素子が配置されるため、プロジェクタの表示特性が向上される。
特開2002−31787号公報
ところで、近年、照明光に対して複数の光変調素子を直列に配置することによって、輝度ダイナミックレンジを向上させるプロジェクタが提案されている。このような、プロジェクタは、3板式のプロジェクタが備える光変調素子にさらに輝度変調を行う光変調素子を備えており、従来の3つの光変調素子において変調された照明光をさらに輝度変調を行う光変調素子で変調する構成を有している。また、輝度変調を行う光変調素子と従来の3つの光変調素子との間には、照明光をリレーするためのリレーレンズが配置されている。このため、輝度ダイナミックレンジを向上させるプロジェクタにおいては、従来の3板式のプロジェクタに加え、輝度変調を行う光変調素子とリレーレンズとの位置合わせを行う必要が生じ、各部材の位置合わせをより高精度に行わなければ、モアレ等が強調されて表示特性が劣化する恐れがある。
これに対して、特許文献1に記載された技術では簡単なパターンマッチングによってのみ光変調素子の位置合わせを行っているため、輝度ダイナミックレンジが向上されたプロジェクタのように、光変調素子の位置合わせに従来よりもさらなる精度が要求される場合には、十分な位置合わせ精度を実現できない恐れがある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、より高精度に光変調素子の位置合わせを行うことを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光変調素子の位置合わせ方法は、複数の光変調素子によって変調された照明光をスクリーンに投射することによって画像を表示するプロジェクタにおける上記光変調素子の位置合わせ方法であって、上記複数の光変調素子の1つである第1光変調素子の表示パターンである第1表示パターン及び上記複数の光変調素子の1つである第2光変調素子の表示パターンである第2表示パターンとして、上記第1光変調素子と上記第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域が同色及び同輝度のベタ表示となるような上記第1表示パターン及び上記第2表示パターンが選択され、上記第1表示パターンと上記第2表示パターンとを重ね合わせることによって上記第1光変調素子と上記第2光変調素子との位置合わせ状態を判断した後、上記第1光変調素子及び上記第2光変調素子を位置合わせすることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の光変調素子の位置合わせ方法によれば、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態においてのみ、重ね合わされることによってベタ表示となる第1表示パターン(第1光変調素子の表示パターン)と第2表示パターン(第2光変調素子の表示パターン)とが選択される。そして、これらの第1表示パターンと第2表示パターンとを重ね合わせることによって第1光変調素子と第2光変調素子との位置合わせ状態が判断され、その後、位置合わせ状態に応じて第1光変調素子と第2光変調素子とが位置合わせされる。
このように、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態においてのみ重ね合わせ領域がベタ表示とされる。言い換えれば、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされていいない場合には、重ね合わせ領域のベタ表示が崩れることとなる。ベタ表示であるはずの領域の中にベタ表示以外の表示がされた場合には非常に目立つため、容易にかつ高精度にベタ表示が崩れたことを検出することができる。したがって、本発明の光変調素子の位置合わせ方法によれば、従来の簡単なパターンマッチングによる光変調素子の位置合わせ方法よりも、より高精度に光変調素子の位置合わせを行うことが可能となる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記ベタ表示の色が、無彩色であるという構成を採用することが好ましい。
このような構成を採用することによって、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされていない場合には、ベタ表示の領域の中に有彩色が生じるため、より容易にかつ高精度にベタ表示が崩れたことを検出することができる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記第1表示パターンと上記第2表示パターンとをキャリブレーションすることによって上記重ね合わせ領域がベタ表示となるような上記第1表示パターン及び上記第2表示パターンを選択するという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、第1表示パターンと第2表示パターンとを重ねた場合に、重ね合わせ領域に完全なベタ表示を表示することができる。よって、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされていいない場合におけるベタ表示の崩れをより確実に検出することができる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記重ね合わせ領域が完全なベタ表示である場合に最高となる評価値を用い、当該評価値に基づいて上記第1光変調素子及び上記第2光変調素子を位置合わせするという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、第1光変調素子と第2光変調素子とのずれを評価値として数値化することができる。このため、評価値を用いて第1変調素子と第2変調素子の位置合わせを自動で行うことが可能となる。
なお、上記評価値が、上記ベタ表示からの輝度及び色のずれ量に基づく値であるという構成を採用することができる。このような構成を採用することによって、簡易な評価方法によって容易に高精度な位置合わせが可能となる。
また、ベタ表示の色が無彩色である場合には、上記重ね合わせ領域において有彩色が確認された場合に、上記有彩色に対応する上記第1光変調素子あるいは上記第2光変調素子を移動することによって、上記第1光変調素子及び上記第2光変調素子を位置合わせするという構成を採用することができる。このような構成を採用することによって、位置合わせのために移動する光変調素子の特定が容易となる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記評価値が、上記重ね合わせ領域を撮像し、この撮像結果を空間周波数解析することによって得られる値であるという構成を採用することもできる。
このような構成を採用することによって、例えば、人間の視角特性に基づいた評価を行うことが可能となり、鑑賞者に対してより良い画像を提供することが可能となる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記第1表示パターン及び上記第2表示パターンが、徐々に細かいパターンに変化されるという構成を採用することができる。
このような構成を採用することによって、まず、大きな表示パターンによって大まかな位置合わせを行い、次に細かい表示パターンによって細かい位置合わせを行うというように、光変調素子の位置合わせを段階を踏んで行うことができる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記複数の光変調素子を上記画像の輝度への影響度が高い順に位置合わせするという構成を採用することができる。
また、本発明の光変調素子の位置合わせ方法においては、上記複数の光変調素子のうち、上記照明光を色変調する上記光変調素子の位置合わせを行った後、上記照明光を輝度変調する上記光変調素子の位置合わせを行うという構成を採用することもできる。
画像の輝度への影響度が高い順に位置合わせする場合には、人間の輝度に対する知覚感度が色に対する知覚感度よりも高いため、光変調素子をより正確に位置合わせすることが可能となる。
一方、色変調する光変調素子の位置合わせを行った後に輝度変調する光変調素子の位置合わせを行う場合には、光変調素子を簡易に位置合わせすることが可能となる。
次に、本発明の光変調素子の位置合わせ装置は、複数の光変調素子によって変調された照明光をスクリーンに投射することによって画像を表示するプロジェクタにおける上記光変調素子の位置合わせ装置であって、上記複数の光変調素子の1つである第1光変調素子の表示パターンである第1表示パターン及び上記複数の光変調素子の1つである第2光変調素子の表示パターンである第2表示パターンとして、上記第1光変調素子と上記第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域が同色及び同輝度のベタ表示となるような上記第1表示パターン及び上記第2表示パターンが選択され、上記第1表示パターン及び上記第2表示パターンとの重ね合わせ領域を撮像する撮像素子と、上記撮像素子の撮像結果から上記第1光変調素子及び上記第2光変調素子の位置合わせ状態を検出する検出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて上記第1光変調素子及び上記第2光変調素子を位置合わせする位置合わせ手段とを有することを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の光変調素子の位置合わせ装置によれば、撮像素子によって第1表示パターンと第2表示パターンとの重ね合わせ領域が撮像され、検出手段によって撮像結果から第1光変調素子と第2光変調素子の位置合わせ状態が検出され、位置合わせ手段によって検出結果に基づいて第1光変調素子及び第2光変調素子が位置合わせされる。そして、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域がベタ表示となるように第1表示パターン及び第2表示パターンが選択されている。
このため、第1光変調素子と第2光変調素子とが正確に位置合わせされていいない場合には、撮像素子によって撮像された撮像結果を検出手段において処理することによって、重ね合わせ領域のベタ表示の崩れを容易にかつ高精度に検出することができる。したがって、本発明の光変調素子の位置合わせ装置によれば、従来の簡単なパターンマッチングによる光変調素子の位置合わせ方法よりも、より高精度に光変調素子の位置合わせを行うことが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る光変調素子の位置合わせ方法及び装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態の光変調素子の位置合わせ装置によって光変調素子(液晶ライトバルブ)が位置合わせされたプロジェクタPJ1の主たる光学構成を示す図である。
プロジェクタPJ1は、光源10と、光源10から入射した光の輝度分布を均一化する均一照明系20と、均一照明系20から入射した光の波長領域のうちのRGB3原色の輝度をそれぞれ変調する色変調部25と、色変調部25から入射した光をリレーするリレーレンズ90と、リレーレンズ90から入射した光の全波長領域の輝度を変調する液晶ライトバルブ100とを有する画像表示装置と、液晶ライトバルブ100から入射した光をスクリーン120に投射する投射レンズ110とを備えて構成されている。
また、光源10は、超高圧水銀ランプやキセノンランプ等からなるランプ11と、ランプ11からの射出光を反射・集光するリフレクタ12とを備えている。
なお、以下の説明において、光学系全体のxyz直交座標系は、液晶ライトバルブ100の画素面をxy平面とし、クロスダイクロイックプリズム80から射出され、投射レンズ110に向かう光の方向をz方向とする。
均一照明系20は、フライアイレンズ等からなる第1,第2のレンズアレイ21,22と、偏光変換素子23と、集光レンズ24とを含んで構成されている。そして、光源10から射出された光の輝度分布を第1,第2のレンズアレイ21,22により均一化し、第1,第2のレンズアレイ21,22を通過した光を偏光変換素子23により色変調部の入射可能偏光方向に偏光し、偏光した光を集光レンズ24により集光して色変調部25に射出する。なお、偏光変換素子23は、例えば、PBSアレイと、1/2波長板とで構成されており、ランダム偏光を特定の直線偏光に変換するものである。
色変調部25は、光分離手段としての2つのダイクロイックミラー30,35と、3つのミラー(反射ミラー36,45,46)と、5つのフィールドレンズ(レンズ41、リレーレンズ42、平行化レンズ50B,50G,50R)と、3つの液晶ライトバルブ60B,60G,60Rと、クロスダイクロイックプリズム80と、を含んで構成されている。
ダイクロイックミラー30,35は、光源10からの光(白色光)を、赤(R)、緑(G)、青(B)のRGB3原色光に分離(分光)するものである。ダイクロイックミラー30は、ガラス板等にB光及びG光を反射し、R光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したもので、光源10からの白色光に対して、当該白色光に含まれるB光及びG光を反射し、R光を透過する。ダイクロイックミラー35は、ガラス板等にG光を反射し、B光を透過する性質のダイクロイック膜を形成したもので、ダイクロイックミラー30を透過したG光及びB光のうち、G光を反射して平行化レンズ50Gに伝達し、青色光を透過してレンズ41に伝達する。
リレーレンズ42はレンズ41近傍の光を平行化レンズ50B近傍に伝達するもので、レンズ41はリレーレンズ42に光を効率よく入射させる機能を有する。また、レンズ41に入射したB光は、その強度分布をほぼ保存された状態で、かつ光損失を殆ど伴うことなく空間的に離れた液晶ライトバルブ60Bに伝達される。
平行化レンズ50B,50G,50Rは対応する液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに入射する各色光を略平行化して、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを透過した光を効率よくリレーレンズ90に入射させる機能を有している。そして、ダイクロイックミラー30,35で分光されたRGB3原色の光は、上述したミラー(反射ミラー36,45,46)及びレンズ(レンズ41、リレーレンズ42、平行化レンズ50B,50G,50R)を介して液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに入射する。
液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、画素電極及びこれを駆動するための薄膜トランジスタ素子や薄膜ダイオード等のスイッチング素子がマトリクス状に形成されたガラス基板と、全面にわたって共通電極が形成されたガラス基板との間にTN型液晶を挟み込むとともに、外面に偏光板を配置したアクティブマトリクス型の液晶表示素子である。
また、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは、電圧非印加状態で白/明(透過)状態、電圧印加状態で黒/暗(非透過)状態となるノーマリーホワイトモードまたはその逆のノーマリーブラックモードで駆動され、与えられた制御値に応じて明暗間の階調がアナログ制御される。液晶ライトバルブ60Bは、入射されたB光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。液晶ライトバルブ60Gは、入射されたG光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。液晶ライトバルブ60Rは、入射されたR光を表示画像データに基づいて光変調し、光学像を内包した変調光を射出する。
クロスダイクロイックプリズム80は、4つの直角プリズムが貼り合わされた構造からなり、その内部には、B光を反射する誘電体多層膜(B光反射ダイクロイック膜81)及びR光を反射する誘電体多層膜(R光反射ダイクロイック膜82)が断面X字状に形成されている。そして、液晶ライトバルブ60GからのG光を透過し、液晶ライトバルブ60RからのR光と液晶ライトバルブ60BからのB光とを折り曲げてこれらの3色の光を合成し、カラー画像を形成する。
図2は、リレーレンズ90の構成を示す図である。
リレーレンズ90は、クロスダイクロイックプリズム80で合成された液晶ライトバルブ60B,60G,60Rからの光学像を液晶ライトバルブ100の画素面上に伝達するものである。また、本実施形態において使用するリレーレンズ90は、倒立結像手段であるため、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rから射出されリレーレンズ90を介して液晶ライトバルブ100に結像される像は倒立像となる。
なお、図2に示すリレーレンズ90は、説明を簡潔にするために、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rとリレーレンズ90との間にあるクロスダイクロイックプリズム80を省略して描いてあるが、光学的には図1に示すプロジェクタPJ1の構成と等価なものである。
リレーレンズ90は、開口絞り91に対してほぼ対称に配置された前段レンズ群90a及び後段レンズ群90bからなる等倍結像レンズである。また、液晶の視野角特性を考慮して両側テレセントリック特性を有することが望ましい。このようなリレーレンズ90は、前段レンズ群90aの像側焦点位置と開口絞り91と後段レンズ群90bの物体側焦点位置とを一致させ、かつ、前段レンズ群90aの物体側焦点位置に液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを配置し、後段レンズ群90bの像側焦点位置に液晶ライトバルブ100を配置する。前段レンズ群90a及び後段レンズ群90bは、複数の凸レンズ及び凹レンズを含んで構成されている。ただし、レンズの形状、大きさ、配置間隔及び枚数、テレセントリック性、倍率その他のレンズ特性は、要求される特性によって適宜変更され得るものであり、図2の例に限定されるものではない。
また、液晶ライトバルブ100は、図1に示すように、前述した液晶ライトバルブ60B,60G,60Rと同等の構成からなり、入射した光の全波長領域の輝度を表示画像データに基づいて変調し、最終的な光学像を内包した変調光を投射レンズ110に射出する。
投射レンズ110は、液晶ライトバルブ100の表示面上に形成された光学像をスクリーン120上に投射してカラー画像を表示する。
ここで、液晶ライトバルブ60B,60G,60R及び液晶ライトバルブ100はいずれも透過光の強度を変調し、その変調度合いに応じた光学像を内包する点では同じであるが、後者の液晶ライトバルブ100は全波長域の光(白色光)を変調するのに対して、前者の液晶ライトバルブ60B,60G,60Rは光分離手段であるダイクロイックミラー30,35で分光された特定波長領域の光(R,G,Bなどの色光)を変調する点で両者は異なっている。したがって、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rで行われる光強度変調を色変調、液晶ライトバルブ100で行われる光強度変調を輝度変調と便宜的に呼称して区別する。
また、同様の観点から、以下の説明では液晶ライトバルブ60B,60G,60Rを色変調ライトバルブ、液晶ライトバルブ100を輝度変調ライトバルブと呼称して区別する場合がある。
次に、プロジェクタPJ1の全体的な光伝達の流れを説明する。光源10からの白色光はダイクロイックミラー30,35により赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3原色光に分光されるとともに、平行化レンズ50B,50G,50Rを含むレンズ及びミラーを介して、液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに入射される。液晶ライトバルブ60B,60G,60Rに入射した各々の色光はそれぞれの波長領域に応じた外部データに基づいて色変調され、光学像を内包した変調光として射出される。液晶ライトバルブ60B,60G,60Rからの各変調光は、それぞれクロスダイクロイックプリズム80に入射し、そこで一つの光に合成される。
その後、クロスダイクロイックプリズム80を射出した光線は、リレーレンズ90を介して液晶ライトバルブ100に入射される。液晶ライトバルブ100に入射した合成光は全波長域に応じた外部データに基づいて輝度変調され、最終的な光学像を内包した変調光として投射レンズ110へ射出される。そして、投射レンズ110において、液晶ライトバルブ100からの最終的な合成光をスクリーン120上に投射し所望の画像を表示する。
このように、プロジェクタPJ1では、第1光変調素子としての液晶ライトバルブ60B,60G,60Rで光学像(画像)を形成した変調光を用いて、最終的な表示画像を第2光変調素子としての液晶ライトバルブ100で形成する形態を採用しており、直列に配置された2つの光変調素子(色変調ライトバルブ及び輝度変調ライトバルブ)を介して、2段階の画像形成過程によって光源10からの光を変調する。なお、画像形成過程については、例えば、「Helge Seetzen, Lorne A. Whitehead “A High Dynamic Range Display Using Low and High Resolution Modulators”, SID Symposium 2003, pp.1450-1453(2003)」に掲載されている。その結果、プロジェクタPJ1は、輝度ダイナミックレンジの拡大と階調数の増大を実現することができる。
更に、プロジェクタPJ1は、プロジェクタPJ1を制御する表示制御装置200を有している。
図3は、表示制御装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
表示制御装置200は、図3に示すように、制御プログラムに基づいて演算及びシステム全体を制御するCPU170と、所定領域にあらかじめCPU170の制御プログラム等を格納しているROM172と、ROM172等から読み出したデータやCPU170の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM174と、外部装置に対してデータの入出力を媒介するI/F178とで構成されており、これらは、データを転送するための信号線であるバス179で相互にかつデータ授受可能に接続されている。
I/F178には、外部装置として、輝度変調ライトバルブ及び色変調ライトバルブを駆動するライトバルブ駆動装置180と、データやテーブル等をファイルとして格納する記憶装置182と、外部のネットワーク199に接続するための信号線とが接続されている。
記憶装置182には、輝度変調ライトバルブ及び色変調ライトバルブを駆動するためのHDR表示データおよび制御値登録テーブルが記憶されている。
本実施の形態において、プロジェクタPJ1は、外部からのHDR映像信号及びRGBに基づき表示制御装置200において液晶ライトバルブ60B,60G,60R及び液晶ライトバルブ100の透過率を制御し、スクリーン120上にHDR画像を表示するようになっている。
ここで、HDR画像データは、従来のsRGB等の画像フォーマットでは実現できない高い輝度ダイナミックレンジを実現することができる画像データであり、画素の輝度レベルを示す画素値を画像の全画素について格納している。本実施の形態では、HDR表示データとして、1つの画素についてRGB3原色ごとに輝度レベルを示す画素値を浮動小数点値として格納した形式を用いる。例えば、1つの画素の画素値として(1.2,5.4,2.3)という値が格納されている。
また、HDR画像データは、高い輝度ダイナミックレンジのHDR画像を撮影し、撮影したHDR画像に基づいて生成する。
なお、HDR画像データの生成方法の詳細については、例えば公知文献「P.E.Debevec, J.Malik, "Recovering High Dynamic Range Radiance Maps from Photographs", Proceedings of ACM SIGGRAPH97 , p.367-378 , 1997」」に掲載されている。
図4は、上述のように構成された プロジェクタPJ1が備える液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100(光変調素子)の位置合わせを行う際に用いられる本実施形態における光変調素子の位置合わせ装置S1の機能構成を示したブロック図である。
この図に示すように、本実施形態における光変調素子の位置合わせ装置S1は、システム制御部1、撮像部2(撮像素子)、評価値算出部3(検出部)及び位置合わせ機構4(位置合わせ手段)を備えて構成されている。
システム制御部1は、本実施形態における光変調素子の位置合わせ装置S1全体を制御するものである。そして、本実施形態においては、システム制御部1は、例えば、プロジェクタPJ1が備える液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の各々に対して画像信号を供給したり、撮像部2や位置合わせ機構4を制御する。そして、図4に示すように、システム制御部1は、撮像部2、評価値算出部3、位置合わせ機構4及びプロジェクタPJ1が備える液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の各々に対して電気的に接続されている。なお、図4においては、プロジェクタPJ1が備える構成部材のうち、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100とスクリーン120のみを図示しており、他の部材は、図示を省略している。
撮像部2は、評価値算出部3と電気的に接続されており、プロジェクタPJ1が備えるスクリーン120上に表示された画像を撮像し、この撮像結果を評価値算出部3に向けて出力する。
評価値算出部3は、上述のようにシステム制御部1と電気的に接続されており、撮像部2から入力される撮像結果に基づいて液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせ状態を検出し、この検出結果を評価値としてシステム制御部1に向けて出力するものである。
位置合わせ機構4は、プロジェクタPJ1が備える液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100に直接接続されており、システム制御部1によって制御されることで、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100を移動するものである。
次に、このように構成された本実施形態の光変調素子の位置合わせ装置S1の動作(光変調素子の位置合わせ方法)について、図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、システム制御部1は、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100をおおよその位置に配置する事前調整を行う(ステップS1)。具体的には、システム制御部1が位置合わせ機構4を制御することによって、例えば、従来の手法を用いて、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100をおおよその位置に配置して行く。なお、本事前調整(ステップS1)より以前に、プロジェクタPJ1を構成する部材のうち、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100以外の部材は、全て配置されているものとする。
続いて、システム制御部1は、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100に対して画像信号を供給する。ここで、本実施形態においては、システム制御部1は、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされている場合にのみ、スクリーン120上に表示される画像が同色及び同輝度のベタ表示となるように、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100に供給する画像信号を選択する。すなわち、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の表示パターンがスクリーン120上において完全に重なった場合においてのみ、各表示パターンを重ね合わせた領域がベタ表示とされるように、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の表示パターンが選択される。そして、システム制御部1から各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100に対して画像信号が供給されることによって、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の表示パターンがスクリーン120上に重ねられて表示される(ステップS2)。
ここで、例えば、図6(a)に示すように、輝度変調ライトバルブ100の表示パターンの階調数が一列毎に255と192とに変化される表示パターンであり、図6(b)に示すように、各色変調ライトバルブ60B,60G,60Rの表示パターンを重ね合わせた表示パターンが、赤色変調ライトバルブ60Rの表示パターンの階調数が一列毎に74と166とに変化される表示パターンと、緑色変調ライトバルブ60Gの表示パターンの階調数が40と99とに変化される表示パターンと、青色変調ライトバルブ60Bの表示パターンの階調数が68と112とに変化される表示パターンとが重ねられた表示パターンである場合には、図6(a)に示す表示パターンと図6(b)に示す表示パターンとが重ねられることによって、重ねられた領域は、灰色(無彩色)のベタ表示となる。しかしながら、いずれかの液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置が正確に位置合わせされていない場合には、図7に示すように、各表示パターンが重ねられた領域のベタ表示が崩れることとなる。ベタ表示であるはずの領域の中にベタ表示以外の表示がされた場合には非常に目立つため、容易にかつ高精度に液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100のずれを検出することができる。そして、特にベタ表示が無彩色であり、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100がずれている場合には、無彩色の中に有彩色が存在することとなり、より容易かつ高精度にベタ表示が崩れたことを検出することができる。
なお、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされている場合には、表示パターンが重ねられた領域が確実にベタ表示となる必要がある。例えば、投射レンズ110等の分光特性や液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の分光特性は個体によって異なる場合があるため、このような特性の違いによって、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされている場合にベタ表示が表示されない恐れがある。このため、ステップS2以前に、表示パターンが重ねられた領域が確実にベタ表示となるように表示パターンをキャリブレーションすることが好ましい。このキャリブレーションによって、重ねられた場合に確実にベタ表示となる表示パターンの組み合わせが予め検出されるため、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされていることを確実に知ることができる。
そして、システム制御部1は、撮像部2に向けて撮像命令を出力し、撮像部2を制御することによって、スクリーン120上、すなわち、各表示パターンが重ねられた領域を撮像する(ステップS3)。この撮像部2によって撮像された撮像結果は、評価値算出部3に入力される。
そして、評価値算出部3は、撮像部2の撮像結果に基づいて各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせ状態を検出し、この検出結果から評価値を算出する(ステップS4)。なお、本実施形態においては、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされた場合にベタ表示が表示されるため、評価値としては、重ね合わせ領域の全面ベタ表示が最高値をとるような評価値を用いる。このような評価値を算出することによって、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100のずれが数値化されるため、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせを自動化することが可能となる。
なお、撮像結果の輝度及び色に基づいて評価値を算出する場合には、ベタ表示からの輝度及び色のずれ量に基づく値を評価値とすることができる。このような評価値としては、例えば、Lab(輝度と色差)を算出し、L,a,b各々の差の二乗和の平方根であるデルタEを評価値として用いることができる。このため、容易かつ高精度に評価値を算出することができる。
また、このように輝度及び色に基づく評価値を使用した場合には、図8に示すように、ずれている色変調ライトバルブ60B,60G,60Rに対応する色がスクリーン120上に表示されるため、いずれの色変調ライトバルブ60B,60G,60Rが正確に位置合わせされてないかを容易に検出することができる。
また、評価値としては、撮像結果を空間周波数解析した結果に基づく値を用いることもできる。このように撮像結果を空間周波数解析することによって、輝度や色あるいは異なる周波数に分けて評価することが可能となるため、より高精度な評価値となる。
また、このように撮像結果を空間周波数解析した結果に基づく値を用いる場合には、人間の視角の周波数特性等を考慮することによって、人が見て一番好ましい結果となるように、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100を位置合わせすることが可能となる。また、スペックル(シンチレーション)といった高周波帯域での表示ノイズ成分も考慮して、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100を位置合わせすることも可能となり、最終表示画質を向上させることが可能となる。なお、空間周波数解析を用いた評価値は、ISO15739あるいは特開平7−220083号公報等に記載されている計算方法を使用して求めることができる。基本的な考え方としては、撮像結果から輝度、色それぞれに対して2次元フーリエ変換することによって2次元スペクトルを求め、その2次元スペクトルに対して、周波数ごとの重みを掛けて評価値とする。例えば、液晶ライトバルブには、ブラックストライプ(BS)と呼ばれる非開口部が存在するため、撮像結果にもそのBSが撮像されることとなるが、BSは規則的に存在するため周波数で見るとBSによるスペクトルピークが検出される。このため、その分を除いた評価をすることによってBSが存在しても高精度に評価が可能となる。
続いて、評価値算出部3によって算出された評価値は、システム制御部1に入力する。そして、システム制御部1は、入力された評価値が今まで入力された評価値と比較して最大値であるか否かを判断する(ステップS5)。そして、最大値である場合には、その評価値を記憶し(ステップS6)、その評価値に基づいて調整値を算出して記憶する(ステップS7)。なお、ここで言う、調整値とは、位置合わせ機構5を制御するための値であり、実際にいずれの液晶ライトバルブをどのように移動させるかを示した値である。
なお、調整値は1つであるとは限らない。例えば、それぞれの液晶ライトバルブに対してXYZ方向及び回転方向に対応する複数の調整値を決定しても良い。このため、システム制御部1は、全ての調整値における評価値算出が行われたかを判断する(ステップS8)。なおステップS5において、入力された評価値が今まで入力された評価値と比較して最大値でない場合には、このステップS8に進む。
そして、全ての調整値における評価値算出が行われていない場合には、次に調整値に変更(ステップS9)した後、再びステップS3に戻る。
なお、各液晶ライトバルブが表示する表示パターンが単一のみである場合には、全ての調整値における正確な評価をすることが困難となる。例えば、図6に示す表示パターンにおいては、液晶ライトバルブの横方向のずれは検出し易いが、液晶ライトバルブの縦方向のずれ及び回転方向のずれを検出することが難しい。このため、複数の表示パターンを用いて全ての調整値における評価を行うことが望ましい。例えば、図9(a),(b)に示すような表示パターンの階調数が一行毎に変化される表示パターンを用いた場合には、液晶ライトバルブの縦方向のずれの検出を容易かつ高精度に行うことができる。また、図10(a),(b)に示すような表示パターンの階調数が一列及び一行毎に変化される表示パターンを用いた場合には、液晶ライトバルブの回転方向のずれの検出を容易かつ高精度に行うことができる。
そこで、システム制御部1は、全ての調整値における評価値算出が行われている場合には、続いて、システム制御部1は、全ての表示パターンでの評価が行われたか否かを判断する(ステップS10)。そして、システム制御部1は、全ての表示パターンでの評価が行われていない場合には、次ぎの表示パターンに変更(ステップS11)した後、再びステップS2に戻る。
そして、このように全ての表示パターンにおいて全ての評価値を算出した場合には、最も正確に液晶ライトバルブを位置合わせするための調整値がシステム制御部1において記憶されている。このため、システム制御部1は、全ての表示パターンでの評価が行われている場合には、記憶している調整値に基づいて位置合わせ機構5を制御することによって液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100を位置合わせする(ステップS12)。
なお、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせの順番であるが、人は輝度に対する知覚感度の方が色に対する知覚感度よりも優れているため、スクリーン120上の画像の輝度に与える影響が大きい順、すなわち輝度変調ライトバルブ100と緑色変調ライトバルブ60Gとをまず位置合わせし、その後、赤色変調ライトバルブ60R、青色変調ライトバルブ60Bの順に各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100を位置合わせすることによって、より正確な位置合わせが可能となる。
また、赤色変調ライトバルブ60R、緑色変調ライトバルブ60G及び青色変調ライトバルブ60Bである色変調ライトバルブをまず位置合わせした後、輝度変調ライトバルブ100を位置合わせしても良い。この場合には、まず色ずれをなくしてから輝度変調ライトバルブ100の位置合わせを行うため、位置合わせにかかる時間を短縮できる可能性が高くなる。
このような本実施形態の光変調素子の位置合わせ装置及び方法によれば、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされている状態においてのみ、スクリーン120上にベタ表示が表示される。このため、いずれかの液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が少しでも正確に位置合わせされていない場合には、ベタ表示が崩れる。したがって、本実施形態の光変調素子の位置合わせ装置及び方法によれば、従来の簡単なパターンマッチングによる光変調素子の位置合わせ方法よりも、高精度に液晶ライトバルブの位置合わせを行うことが可能となる。
なお、以上の説明から分かるように、本実施形態においては、全ての液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が本発明の第1光変調素子となりうる。すなわち、液晶ライトバルブ60Bが第1光変調素子として構成されている場合には、第2変調素子は、液晶ライトバルブ60G,60R,100のいずれかあるいは複数によって構成される。また、液晶ライトバルブ60Gが第1光変調素子として構成されている場合には、第2変調素子は、液晶ライトバルブ60B,60R,100のいずれかあるいは複数によって構成される。また、液晶ライトバルブ60Rが第1光変調素子として構成されている場合には、第2変調素子は、液晶ライトバルブ60G,60B,100のいずれかあるいは複数によって構成される。また、液晶ライトバルブ100が第1光変調素子として構成されている場合には、第2変調素子は、液晶ライトバルブ60G,60R,60Bのいずれかあるいは複数によって構成される。
また、本実施形態の光変調素子の位置合わせ装置及び方法によれば、スクリーン120上に表示された表示パターンを撮像することによって、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせ状態を検出している。このため、リレーレンズ90、投射レンズ110あるいはクロスダイクロイックプリズム80等の光学素子の位置合わせずれ等に起因する表示特性の劣化がキャンセルされるように、より正確な液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせを行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る光変調素子の位置合わせ方法及び装置の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、色変調ライトバルブ60B,60G,60R及び輝度変調ライトバルブ100を備えるプロジェクタにおける液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、3板式のプロジェクタや単板式に輝度変調ライトバルブを備えるプロジェクタに応用することも可能である。
また、複数の表示パターンを用い、大きな表示パターンから小さな表示パターンに徐々に変化させて行っても良い。これによって、まず、大きな表示パターンによって液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の大まかな位置合わせを行い、その後、細かい表示パターンによって液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の細かい位置合わせを行うというように、液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の位置合わせを段階を踏んで行うことが可能となる。
また、上記実施形態においては、全ての調整値における正確な評価を行うために、複数の表示パターンを用いて評価を行ったが、これらの複数の表示パターンを同時にスクリーン120の異なる箇所に表示して、一度に複数の表示パターンを用いた評価を行うこともできる。
また、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100が正確に位置合わせされた場合に、各液晶ライトバルブ60B,60G,60R,100の表示パターンの重ね合わせ領域の全領域がベタ表示となるようにする必要はなく、その所定箇所の一部がベタ表示となるようにしても良い。
また、上記実施形態においては、色変調ライトバルブ60B,60G,60Rで色変調された照明光に対し、輝度変調ライトバルブ100にて輝度変調を行うように構成したが、これに限らず、輝度変調ライトバルブで輝度変調された光に対し、色変調ライトバルブにて色変調を行うように構成することもできる。また、輝度変調ライトバルブ及び色変調ライトバルブを用いて光の輝度を2段階に変調するように構成したが、これに限らず、輝度変調ライトバルブを2セット用いて光の輝度を2段階に変調するように構成することもできる。
また、上記実施形態においては、光源10として白色光を射出する単体の光源を用い、この白色光をRGBの3原色の光に分光するようにしているが、これに限らず、RGBの3原色にそれぞれ対応した、赤色の光を射出する光源、青色の光を射出する光源及び緑色の光を射出する光源の3つの光源を用い、白色光を分光する手段を取り除いた構成としても良い。
また、上記実施形態においては、スクリーン120をプロジェクタPJ1の一構成として説明したが、スクリーン120は、必ずしもプロジェクタPJ1の一構成である必要はなく、例えば、壁等を本発明のスクリーンとして用いることも可能である。
また、上記実施形態においては、本発明の光変調素子として液晶ライトバルブを用いた。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、光変調素子として、微小ミラーアレイデバイス等を採用することも可能である。
本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置によって光変調素子が位置合わせされたプロジェクタPJ1の主たる光学構成を示した図である。 リレーレンズの構成を示す図である。 表示制御装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の機能構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するためのフローチャート図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態である光変調素子の位置合わせ装置の動作を説明するための図である。
符号の説明
S1……光変調素子の位置合わせ装置、PJ1……プロジェクタ、1……システム制御部、2……撮像部(撮像素子)、3……評価値算出部(検出部)、4……位置合わせ機構(位置合わせ手段)、60B,60G,60R,100……液晶ライトバルブ(光変調素子)

Claims (11)

  1. 複数の光変調素子によって変調された照明光をスクリーンに投射することによって画像を表示するプロジェクタにおける前記光変調素子の位置合わせ方法であって、
    前記複数の光変調素子の1つである第1光変調素子の表示パターンである第1表示パターン及び前記複数の光変調素子の1つである第2光変調素子の表示パターンである第2表示パターンとして、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域が同色及び同輝度のベタ表示となるような前記第1表示パターン及び前記第2表示パターンが選択され、
    前記第1表示パターンと前記第2表示パターンとを重ね合わせることによって前記第1光変調素子と前記第2光変調素子との位置合わせ状態を判断した後、前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を位置合わせすることを特徴とする光変調素子の位置合わせ方法。
  2. 前記ベタ表示の色が、無彩色であることを特徴とする請求項1記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  3. 前記第1表示パターンと前記第2表示パターンとをキャリブレーションすることによって前記重ね合わせ領域がベタ表示となるような前記第1表示パターン及び前記第2表示パターンを選択することを特徴とする請求項1または2記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  4. 前記重ね合わせ領域が完全なベタ表示である場合に最高となる評価値を用い、当該評価値に基づいて前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を位置合わせすることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  5. 前記評価値は、前記ベタ表示からの輝度及び色のずれ量に基づく値であることを特徴とする請求項4記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  6. 前記ベタ表示の色が無彩色であり、前記重ね合わせ領域において有彩色が確認された場合に、前記有彩色に対応する前記第1光変調素子あるいは前記第2光変調素子を移動することによって、前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を位置合わせすることを特徴とする請求項5記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  7. 前記評価値は、前記重ね合わせ領域を撮像し、この撮像結果を空間周波数解析することによって得られる値であることを特徴とする請求項4記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  8. 前記第1表示パターン及び前記第2表示パターンが、徐々に細かいパターンに変化されることを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  9. 前記複数の光変調素子を前記画像の輝度への影響度が高い順に位置合わせすることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  10. 前記複数の光変調素子のうち、前記照明光を色変調する前記光変調素子の位置合わせを行った後、前記照明光を輝度変調する前記光変調素子の位置合わせを行うことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の光変調素子の位置合わせ方法。
  11. 複数の光変調素子によって変調された照明光をスクリーンに投射することによって画像を表示するプロジェクタにおける前記光変調素子の位置合わせ装置であって、
    前記複数の光変調素子の1つである第1光変調素子の表示パターンである第1表示パターン及び前記複数の光変調素子の1つである第2光変調素子の表示パターンである第2表示パターンとして、前記第1光変調素子と前記第2光変調素子とが正確に位置合わせされている状態において重ね合わされた場合にのみ、重ね合わせ領域が同色及び同輝度のベタ表示となるような前記第1表示パターン及び前記第2表示パターンが選択され、
    前記第1表示パターン及び前記第2表示パターンとの重ね合わせ領域を撮像する撮像素子と、
    前記撮像素子の撮像結果から前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子の位置合わせ状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基づいて前記第1光変調素子及び前記第2光変調素子を位置合わせする位置合わせ手段と
    を有することを特徴とする光変調素子の位置合わせ装置。
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