JP2006276289A - 平版印刷版原版 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アルミニウム支持体上に、赤外線吸収剤、重合開始剤、及び、重合性化合物を含有する画像記録層と、保護層と、を順次積層してなる平版印刷版原版であって、製版を行うためのアルカリ現像処理における版材からのアルミニウム溶出量が30mg/m2以下であることを特徴とする平版印刷版原版。支持体としては、アルミニウム基板にシリケ−トによる親水化処理が施されてなる支持体であり、基板表面に存在するシリケートの量が0.5mg/m2以上5mg/m2以下であることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
この問題に対し、画像記録層上に水溶性ポリマーを含有する保護層を設ける方法、或いは、無機質の層状化合物と水溶性ポリマーを含有する保護層を設ける方法(例えば、特許文献3参照。)が知られている。これらの保護層の存在により、重合阻害が防止され、画像記録層の硬化反応が促進され、画像部の強度を向上させることが可能となる。
このような現像処理により、現像浴に溶出する高分子化合物の量が増加するという問題がある。
さらに、現像に要する時間を長くすることで、支持体を構成するアルミニウム基板がアルカリ性の現像液によるダメージを受けて溶出し、大量に処理した場合などに水酸化アルミが析出するという問題がある。これらの析出物に起因して、現像処理装置内のローラーの汚染、配管や廃液配管などの詰まり、さらには、平版印刷版の版面付着による版面故障などを発生させるといった問題があった。
即ち、本発明は、赤外線レーザーにより高感度で書き込みが可能であり、耐刷性、及び、現像処理における安定性が良好な平版印刷版原版を提供することにある。
より具体的には、赤外線レーザーによる書き込みが可能であり、保護層を有する平版印刷版原版であって、多量の平版印刷版原版を連続的に現像処理した場合においても、高分子化合物や水酸化アルミの析出が抑制され、現像処理装置内のローラー、配管、廃液配管などにおける水酸化アルミ析出により引き起こされる詰まりや汚染、版付着による版面故障などに発生が抑制されることで長期の現像処理安定性を確保した平版印刷版原版を提供することにある。
ここで用いられるアルミニウム支持体としては、アルミニウム基板にシリケ−トによる親水化処理が施されてなる支持体であり、基板表面に存在するシリケートの量が0.5mg/m2以上5mg/m2以下であることが好ましい態様である。
より具体的には、赤外線レーザーによる書き込みが可能であり、保護層を有する平版印刷版原版であって、多量の平版印刷版原版を連続的に現像処理した場合においても、高分子化合物や水酸化アルミの析出が抑制され、現像処理装置内のローラー、配管、廃液配管などにおける水酸化アルミ析出により引き起こされる詰まりや汚染、版付着による版面故障などに発生が抑制されることで長期の現像処理安定性を確保した平版印刷版原版を提供することができる。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、赤外線吸収剤、重合開始剤、重合性化合物、及びバインダーポリマーを含有する画像記録層と、保護層と、を順次積層してなる平版印刷版原版であって、製版を行うためのアルカリ現像処理における版材からのアルミニウム溶出量が30mg/m2以下であることを特徴とする。ここで、アルミニウム溶出量は25mg/m2以下であることが好ましく、15mg/m2以下であることがより好ましい。
(アルミニウム溶出量の定量)
平版印刷版原版を0.1m2に裁断した試験サンプルを、100mlの現像液を入れたバット中で現像液に浸漬する。ここで使用する現像液は、実際に使用する自動現像機において用いる現像液であり、現像液の温度、浸漬時間は、この自動現像機の現像部処理条件に適合させる。所定時間浸漬した後、試験サンプルを取りだし、バット中に残った処理済み現像液を0.1N KOH水溶液で希釈し、現像液中のアルミニウムを定量する。本発明においては、ICP−AES装置(島津製作所ICPS−1000IV)を用いて定量を行っている。
〔支持体〕
本発明における支持体としては、従来公知の、平版印刷版原版に使用されるアルミニウム支持体を限定無く使用することができる。
使用される支持体は寸度的に安定な板状物であることが好ましく、アルミニウム板、或いは、アルミニウムがラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれ、これらの表面に対し、必要に応じ親水性の付与や、強度向上等の目的で、適切な公知の物理的、化学的処理を施してもよい。
本発明において最も好適な支持体としてのアルミニウム板とは、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属板であり、純アルミニウム板の他、アルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板、又はアルミニウム(合金)がラミネート若しくは蒸着されたプラスチックフィルム又は紙の中から選ばれる。以下の説明において、上記に挙げたアルミニウム又はアルミニウム合金からなる支持体をアルミニウム支持体と総称して用いる。前記アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがあり、合金中の異元素の含有量は10質量%以下である。本発明では純アルミニウム板が好適であるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。
このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来公知公用の素材のもの、例えば、JIS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3103、JIS A 3005などを適宜利用することができる。
このようなアルミニウム支持体には、必要に応じて、後述の支持体表面処理が施されてもよい。
粗面化処理方法は、特開昭56−28893号公報に開示されているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレインなどがある。更に塩酸又は硝酸電解液中で電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化方法、及びアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立でするポールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を粗面化するブラシグレイン法のような機械的粗面化法を用いることができ、上記粗面化方法を単独或いは組み合わせて用いることもできる。その中でも粗面化に有用に使用される方法は塩酸又は硝酸電解液中で化学的に粗面化する電気化学的方法であり、適する陽極時電気量は50C/dm2〜400C/dm2の範囲である。更に具体的には、0.1〜50%の塩酸又は硝酸を含む電解液中、温度20〜80℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で交流及び/又は直流電解を行うことが好ましい。
以上のようにして処理され酸化物層を形成したアルミニウム支持体には、その後に陽極酸化処理がなされる。
陽極酸化処理は硫酸、燐酸、シュウ酸若しくは硼酸/硼酸ナトリウムの水溶液が単独若しくは複数種類組み合わせて電解浴の主成分として用いられる。この際、電解液中に少なくともAl合金板、電極、水道水、地下水等に通常含まれる成分はもちろん含まれても構わない。更には第2、第3成分が添加されていても構わない。ここでいう第2、3成分とは、例えば、Na、K、Mg、Li、Ca、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の金属のイオンやアンモニウムイオン等に陽イオンや、硝酸イオン、炭酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン、フッ素イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ酸イオン、硼酸イオン等の陰イオンが挙げられ、その濃度としては0〜10000ppm程度含まれてもよい。陽極酸化処理の条件に特に限定はないが、好ましくは30〜500g/リットル、処理液温10〜70℃で、電流密度0.1〜40A/m2の範囲で直流又は交流電解によって処理される。形成される陽極酸化皮膜の厚さは0.5〜1.5μmの範囲である。好ましくは0.5〜1.0μmの範囲である。以上の処理によって作製された支持体が、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアのポア径が5〜10nm、ポア密度が8×1015〜2×1016個/m2の範囲に入るように処理条件が選択されることが好ましい。
前記支持体表面の親水化処理としては、広く公知の方法が適用できる。特に好ましい処理としては、シリケート又はポリビニルホスホン酸等による親水化処理が施されるが、アルミニウム溶出抑制の観点からは、シリケート処理がより好ましい。通常は、シリケート処理により形成される親水性被膜におけるSiは元素量として2〜40mg/m2、より好ましくは4〜30mg/m2で形成されるが、アルミニウム溶出抑制と耐刷性のバランスといった観点からは、0.5〜5mg/m2の範囲が好ましく、1.0mg/m2〜3.5mg/m2の範囲がより好ましい。なお、ケイ素(Si)の塗布量はケイ光X線分析法により測定できる。
また、アルミニウム溶出抑制の観点からは、平版印刷版原版の支持体裏面にバックコート層を設けることも好ましい態様である。かかるバックコート層としては、特開平5−45885号公報記載の有機高分子化合物及び特開平6−35174号公報記載の有機又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4などのケイ素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆層が耐アルカリ現像液性に優れており特に好ましい。
〔保護層〕
本発明の平版印刷版原版は、後述するように、画像記録層が重合性ネガ型画像記録層であることから、通常、露光を大気中で行うために、画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や水分、塩基性物質等の低分子化合物の画像記録層への混入を防止する目的で、該画像記録層の上に、保護層を設けている。
このような目的のために設けられている保護層は、ポリビニルアルコールなどの酸素遮断性の被膜を形成しうるバインダーポリマーと、所望により、雲母化合物とを含有させることで、優れた現像除去性及び膜強度を達成することがでる。
即ち、保護層に無機質の層状化合物を含有させることで、保護層にはマット性が付与されると共に、膜強度を向上させることができる。その結果、上記の酸素等の遮断性に加え、変形などによる保護層の劣化を防止することが可能となり、更に、保護層にマット性が付与されたことから、本発明の平版印刷版原版を積層した場合、平版印刷版原版の画像記録層側表面(保護層表面)と隣接する平版印刷版原版の支持体側表面との接着を抑制することができる。
以下、無機質の層状化合物について説明する。
本発明において用いられる無機質の層状化合物とは、薄い平板状の形状を有する粒子であり、例えば、一般式A(B,C)2−5D4O10(OH,F,O)2〔ただし、Aは、K,Na,Caの何れか、B及びCは、Fe(II),Fe(III),Mn,Al,Mg,Vの何れかであり、Dは、Si又はAlである。〕で表される天然雲母、合成雲母等の雲母群、一般式3MgO・4SiO・H2Oで表されるタルク、テニオライト、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、りん酸ジルコニウムなどが挙げられる。
複数種の無機質の層状化合物を併用した場合でも、これらの無機質の層状化合物の合計の量が上記の質量比であることが好ましい。
本発明のように、重合性ネガ型画像記録層上に設けられる保護層に望まれる基本的特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、また、露光に用いる光の透過は実質阻害せず、更に、画像記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることである。
このような、保護層に関する工夫が従来なされており、米国特許第3、458、311号、特公昭55−49729号に詳しく記載されている。保護層に使用できる材料としては、例えば、比較的結晶性に優れた水溶性高分子化合物を用いることがよく、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸などのような水溶性ポリマーが知られているが、これらの内、ポリビニルアルコールを主成分として用いることが、酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも良好な結果を与える。
本発明に係る保護層は、上述の無機質の層状化合物に加え、これらの水溶性高分子化合物をバインダーとして用いることで、保護層に望まれる各種の特性を得ることができる。
本発明における保護層に対しては、上述の無機質の層状化合物を含有することによる効果を損なわない範囲において、これらの公知の技術をいずれも適用することができる。
本発明における無機質の層状化合物を含有する保護層は、無機質の層状化合物が分散する分散液を調製し、その分散液と、上述のバインダー成分(又は、バインダー成分を溶解した水溶液)と、を配合してなる保護層用塗布液を、画像記録層上に塗布することで形成される。
この分散物を用いて保護層用塗布液を調製する際には、水で希釈し、充分攪拌した後、バインダー成分(又はバインダー成分を溶解した水溶液)と配合して調製するのが好ましい。
本発明に係る平版印刷版原版の画像記録層は、必須成分として、赤外線吸収剤、重合開始剤、重合性化合物、及びバインダーポリマーを含有し、更に必要に応じて、着色剤や他の任意成分を含む重合性ネガ型の画像記録層である。
ラジカルの生成機構としては、1.赤外線吸収剤の光熱変換機能により発生した熱が、後述する重合開始剤(例えば、スルホニウム塩)を熱分解しラジカルを発生させる、2.赤外線吸収剤が発生した励起電子が、重合開始剤(例えば、活性ハロゲン化合物)に移動しラジカルをさせる、3.励起した赤外線吸収剤に重合開始剤(例えば、ボレート化合物)から電子移動してラジカルが発生する、等が挙げられる。そして、生成したラジカルにより重合性化合物が重合反応を起こし、露光部が硬化して画像部となる。
以下に、本発明に係る画像記録層を構成する各成分について説明する。
本発明に係る画像記録層は、エネルギー移動機能(電子移動)や光熱変換機能などの発現を目的にして、赤外線吸収剤を含有する。
赤外線吸収剤は、赤外線レーザーの照射(露光)に対し高感度で電子励起状態となり、かかる電子励起状態に係る電子移動、エネルギー移動、発熱(光熱変換機能)などが、後述する重合開始剤に作用して、該重合開始剤に高感度で化学変化を生起させてラジカルを生成させるのに有用である。
本発明において使用される赤外線吸収剤は、750nm〜1400nmの波長に吸収極大を有する染料又は顔料であることが好ましい。
好ましい染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭60−78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−173696号、特開昭58−181690号、特開昭58−194595号等に記載されているメチン染料、特開昭58−112793号、特開昭58−224793号、特開昭59−48187号、特開昭59−73996号、特開昭60−52940号、特開昭60−63744号等に記載されているナフトキノン染料、特開昭58−112792号等に記載されているスクワリリウム色素、英国特許434,875号記載のシアニン染料等を挙げることができる。
また、本発明における赤外線吸収色素の好ましい他の例としては、以下に例示するような特願2001−6326、特願2001−237840記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
また、特に好ましい他の例として更に、前記した特願平2001−6326、特願平2001−237840明細書に記載の特定インドレニンシアニン色素が挙げられる。
但し、対イオンとして、ハロゲンイオンを含有してないものが特に好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤は、後述する重合性化合物の硬化反応を開始、進行させる機能を有し、熱により分解してラジカルを発生する熱分解型のラジカル発生剤、赤外線吸収剤の励起電子を受容してラジカルを発生する電子移動型のラジカル発生剤、又は、励起した赤外線吸収剤に電子移動してラジカルを発生する電子移動型のラジカル発生剤など、エネルギーを付与することでラジカルを生成させるものであればいかなる化合物を用いてもよい。例えば、オニウム塩、活性ハロゲン化合物、オキシムエステル化合物、ボレート化合物などが挙げられる。これらは併用してもよい。本発明ではオニウム塩が好ましく、中でも、スルホニウム塩が特に好ましい。
本発明における他のオニウム塩としては、下記一般式(2)及び(3)で表されるオニウム塩が挙げられる。
スルホニウム塩重合開始剤と他の重合開始剤とを併用する場合、その含有比(質量比)としては、100/1〜100/50が好ましく、100/5〜100/25がより好ましい。
また、重合開始剤は、他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。
本発明に用いられる重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、即ち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン、ビニルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
イソクロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトールジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネート等がある。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等がある。
(ただし、Ra及びRbは、H又はCH3を示す。)
また、本発明の平版印刷版原版では、後述の支持体や保護層等との密着性を向上せしめる目的で特定の構造を選択することもあり得る。
また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。その他、付加重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択できる。更に、本発明の平版印刷版原版では、下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も実施し得る。
本発明に係る画像記録層には、膜性向上の観点から、バインダーポリマーを含有することが好ましい。バインダーポリマーとしては、膜性を向上させる機能を有していれば、種々のものを使用することがすることができる。
本発明におけるバインダーポリマーとしては、側鎖に架橋性基を有するバインダーポリマーを用いることが好ましい。
ここで架橋性基とは、平版印刷版原版を露光した際に、画像記録層中で起こるラジカル重合反応の過程でバインダーポリマーを架橋させる基のことである。架橋性基としては、このような機能を有する基であれば特に限定されないが、例えば、付加重合反応し得る官能基としてエチレン性不飽和結合基、アミノ基、エポキシ基、等が挙げられる。
また、光照射によりラジカルになり得る官能基であってもよく、そのような架橋性基としては、例えば、チオール基、ハロゲン基、オニウム塩構造等が挙げられる。中でも、エチレン性不飽和結合基が好ましく、下記一般式(A)〜(C)で表される官能基が特に好ましい。
R1としては、好ましくは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられ、中でも、水素原子、メチル基が、ラジカル反応性が高いことから好ましい。
R2及びR3としては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことから好ましい。
R4〜R8として、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が好ましい。
R9としては、好ましくは、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられ、中でも、水素原子、メチル基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
R10及びR11は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
(2)スルホンアミド基(−SO2NH−R)
(3)置換スルホンアミド系酸基(以下、「活性イミド基」という。)
〔−SO2NHCOR、−SO2NHSO2R、−CONHSO2R〕
(4)カルボン酸基(−CO2H)
(5)スルホン酸基(−SO3H)
(6)リン酸基(−OPO3H2)
上記(1)〜(6)中、Arは置換基を有していてもよい2価のアリール連結基を表し、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。
本発明に用いられるバインダーポリマーとしては、下記一般式(i)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーであることが特に好ましい。以下、一般式(i)で表される繰り返し単位を有するバインダーポリマーを、適宜、特定バインダーポリマーと称し、詳細に説明する。
鎖状構造の連結基としては、エチレン、プロピレン等が挙げられる。また、これらのアルキレンがエステル結合を介して連結されている構造もまた好ましいものとして例示することができる。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−ノルボルニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルキル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等の炭素数1〜10までのアリール基、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を1個含有する炭素数1〜10までのヘテロアリール基、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基等が挙げられる。
アルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルケニル基が挙げられる。
アルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−オクチニル基等の炭素数1〜10までのアルキニル基が挙げられる。R3が有してもよい置換基としては、R2が導入し得る置換基として挙げたものと同様である。但し、R3の炭素数は、置換基の炭素数を含めて1〜10である。
また、このようなバインダーポリマーの酸価(meg/g)としては、2.00〜3.60の範囲であることが好ましい。
前記特定バインダーポリマーと併用可能な他のバインダーポリマーは、ラジカル重合性基を有するバインダーポリマーであることが好ましい。
そのラジカル重合性基としては、ラジカルにより重合することが可能であれば特に限定されないが、α−置換メチルアクリル基[−OC(=O)−C(−CH2Z)=CH2、Z=ヘテロ原子から始まる炭化水素基]、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチリル基が挙げられ、この中でも、アクリル基、メタクリル基が好ましい。
かかるバインダーポリマー中のラジカル重合性基の含有量(ヨウ素滴定によるラジカル重合可能な不飽和二重結合の含有量)は、感度や保存性の観点から、バインダーポリマー1g当たり、好ましくは0.1〜10.0mmol、より好ましくは1.0〜7.0mmol、最も好ましくは2.0〜5.5mmolである。
バインダーポリマーのガラス転移点を高めるため手段としては、その分子中に、アミド基やイミド基を含有することが好ましく、特に、メタクリルアミドやメタクリルアミド誘導体を含有することが好ましい。
本発明に係る画像記録層には、以上の基本成分の他に、更にその用途、製造方法等に適したその他の成分を適宜添加することができる。以下、好ましい添加剤に関し例示する。
本発明に係る画像記録層には、その着色を目的として、染料若しくは顔料を添加してもよい。これにより、印刷版としての製版後の画像の視認性や、画像濃度測定機適性といったいわゆる検版性を向上させることができる。着色剤としては、具体例としては、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料があり、中でも、カチオン性染料が好ましい。
着色剤としての染料及び顔料の添加量は、全画像記録層組成物中の不揮発性成分に対して約0.5質量%〜約5質量%が好ましい。
本発明に係る画像記録層においては、重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物、即ち、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合禁止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合禁止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合禁止剤の添加量は、画像記録層組成物中の不揮発性成分の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、画像記録層組成物中の不揮発性成分に対して約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
更に、本発明に係る画像記録層には、硬化皮膜の物性を改良するための無機充填剤や、その他可塑剤、画像記録層表面のインク着肉性を向上させ得る感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、バインダーポリマーと付加重合性化合物との合計質量に対し一般的に10質量%以下の範囲で添加することができる。
また、本発明に係る画像記録層において、後述する膜強度(耐刷性)向上を目的とした、現像後の加熱・露光の効果を強化するために、UV開始剤や、熱架橋剤等の添加も行うことができる。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、画像記録層と保護層とをこの順に設け、更に必要に応じて、下塗り層等を設けてなる。かかる平版印刷版原版は、上述の各種成分を含む塗布液を、それぞれ、適当な溶媒に溶かして、支持体上に、順次塗布することにより製造することができる。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独或いは混合して使用することができる。そして、画像記録層塗布液中の固形分の濃度は、2〜50質量%が適当である。
なお、本発明に係る画像記録層の物性としては、その画像記録層の物性としては、pH10〜13.5のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度が80nm/sec以上、かつ、該アルカリ現像液の露光部での浸透速度が50nF/sec以下であることが好ましい。
なお、ここで、pH10〜13.5のアルカリ現像液による未露光部の現像速度とは、画像記録層の膜厚(nm)を現像に要する時間(sec)で除した値であり、アルカリ現像液の露光部での浸透速度とは、導電性支持体上に前記画像記録層を製膜し、現像液に浸漬した場合の静電容量(nF)の変化速度を示す値である。
以下に、本発明における「アルカリ現像液に対する未露光部の現像速度」及び「アルカリ現像液の露光部での浸透速度」の測定方法について詳細に説明する。
ここで、画像記録層のアルカリ現像液に対する未露光部の現像速度とは、画像記録層の膜厚(nm)を現像に要する時間(sec)で除した値である。
本発明における現像速度の測定方法としては、図1に示すように、アルミニウム支持体上に未露光の画像記録層を備えたものをpH10〜13.5の範囲の一定のアルカリ現像液(30℃)中に浸漬し、画像記録層の溶解挙動をDRM干渉波測定装置で調査した。図1に、画像記録層の溶解挙動を測定するためのDRM干渉波測定装置の概略図を示す。本発明においては、640nmの光を用い干渉により膜厚の変化を検出した。現像挙動が画像記録層表面からの非膨潤的現像の場合、膜厚は現像時間に対して徐々に薄くなり、その厚みに応じた干渉波が得られる。また、膨潤的溶解(脱膜的溶解)の場合には、膜厚は現像液の浸透により変化するため、きれいな干渉波が得られない。
(未露光部の)現像速度=〔画像記録層厚(nm)/記録完了時間(sec)〕
また、アルカリ現像液の露光部での浸透速度とは、導電性支持体上に前記画像記録層を製膜し、現像液に浸漬した場合の静電容量(nF)の変化速度を示す値である。
本発明における浸透性の目安となる静電容量の測定方法としては、図2に示すように、pH10〜13.5の範囲の一定のアルカリ現像液(28℃)中にアルミニウム支持体上に所定の露光量にて露光を行ない、硬化した画像記録層(図2中では記録層と表記)を備えたものを一方の電極として浸漬し、アルミニウム支持体に導線をつなぎ、他方に通常の電極を用いて電圧を印加する方法が挙げられる。電圧を印加後、浸漬時間の経過に従って現像液が支持体と画像記録層との界面に浸透し、静電容量が変化する。
(露光部の)現像液浸透速度=
〔画像記録層の静電容量の飽和値(nF)/
静電容量変化が一定になるまでに要する時間(sec)〕
上述の特定バインダーポリマーを使用することで、画像記録層の現像速度、現像液の浸透速度を容易に上記の好ましい範囲に調製することができる。
本発明の平版印刷版原版には、画像記録層と支持体との間の密着性や汚れ性を改善する目的で、中間層(下塗り層)を設けてもよい。このような中間層の具体例としては、特公昭50−7481号、特開昭54−72104号、特開昭59−101651号、特開昭60−149491号、特開昭60−232998号、特開平3−56177号、特開平4−282637号、特開平5−16558号、特開平5−246171号、特開平7−159983号、特開平7−314937号、特開平8−202025号、特開平8−320551号、特開平9−34104号、特開平9−236911号、特開平9−269593号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平10−161317号、特開平10−260536号、特開平10−282682号、特開平11−84674号、特願平8−225335号、特願平8−270098号、特願平9−195863号、特願平9−195864号、特願平9−89646号、特願平9−106068号、特願平9−183834号、特願平9−264311号、特願平9−127232号、特願平9−245419号、特願平10−127602号、特願平10−170202号、特願平11−36377号、特願平11−165861号、特願平11−284091号、特願2000−14697号等に記載のものを挙げることができる。
以下、本発明の平版印刷版原版の製版方法について説明する。
本発明の平版印刷版原版の製版方法は、上述の平版印刷版原版を、750nm〜1400nmの波長で露光処理をした後、実質的に加熱処理を経ることなく、現像処理を行うことが好ましい。更に好ましくは、露光処理をした後、実質的に加熱処理及び水洗処理を経ることなく、現像処理を行なうことが好ましい。なお、本発明においては、上記現像処理における平版印刷版原版の搬送速度が1.25m/分以上の条件であることが好ましい。
本発明における露光処理に用いられる光源としては、750nm〜1400nmの波長で露光し得るものであれば、如何なるものでもよいが、赤外線レーザーが好適なものとして挙げられる。中でも、本発明においては、750nm〜1400nmの波長の赤外線を放射する固体レーザー及び半導体レーザーにより画像露光されることが好ましい。レーザーの出力は100mW以上が好ましく、露光時間を短縮するため、マルチビームレーザデバイスを用いることが好ましい。また、1画素あたりの露光時間は20μ秒以内であることが好ましい。平版印刷版原版に照射されるエネルギーは10〜300mJ/cm2であることが好ましい。露光のエネルギーが低すぎると画像記録層の硬化が十分に進行しない。また、露光のエネルギーが高すぎると画像記録層がレーザーアブレーションされ、画像が損傷することがある。
本発明における現像処理では、現像液を用いて、画像記録層の非画像部を除去する。
なお、本発明においては、上述のように、現像処理における処理速度、即ち、現像処理における平版印刷版原版の搬送速度(ライン速度)は、1.25m/分以上であることが好ましく、更に好ましくは、1.35m/分以上である。搬送速度の上限値には特に制限はないが、搬送の安定性の観点からは、3m/分以下であることが好ましい。
以下、本発明に用いられる現像液について説明する。
本発明に用いられる現像液は、pH14以下のアルカリ水溶液であることが好ましく、モノアルコール化合物及びモノケトン化合物からなる群より選択される少なくとも1種のゲル化防止剤及びアニオン系界面活性剤を含有するアルカリ水溶液であることがより好ましい。
本発明における現像液に含有されるモノアルコール化合物、モノケトン化合物とは、分子中にアルコール又はケトンを一つ有する単官能化合物である。また、本発明におけるモノアルコール化合物、モノケトン化合物としては、高沸点のものが蒸発しにくく、長期間効果が持続するため、好ましい。これらの化合物を使用することにより、現像液中に溶解した、保護層由来の水溶性ポリマーによるゲル化を抑制することができる。
これらは1種若しくは2種以上併用してもよい。モノアルコール及び/又はモノケトン化合物の現像液中の含有量としては、0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは1〜8質量%であり、更に好ましくは2〜8質量%である。
本発明における現像液に用いられる芳香族アニオン界面活性剤は、現像促進効果、重合性ネガ型の画像記録層成分及び保護層成分の現像液中での分散安定化効果があり、現像処理安定化において好ましい。中でも、本発明に用いられる芳香族アニオン界面活性剤としては、下記一般式(A)又は一般式(B)で表される化合物であることが好ましい。
m、nはそれぞれ、1〜100から選択される整数を表し、中でも、1〜30が好ましく、2〜20がより好ましい。また、mが2以上の場合、複数存在するR3は同一でも異なっていてもよい。同じく、nが2以上の場合、複数存在するR5は同一でも異なっていてもよい。
t、uは、それぞれ独立に、0又は1を表す。
p、qはそれぞれ、0〜2から選択される整数を表す。Y1、Y2は、それぞれ単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、具体的には、単結合、メチレン基、エチレン基が好ましく、特に単結合が好ましい。
(Z1)r+、(Z2)s+はそれぞれ、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、或いは、無置換又はアルキル基で置換されたアンモニウムイオンを表し、具体例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオン、炭素数1〜20のアルキル基・アリール基、アラルキル基が置換した2級〜4級のアンモニウムイオンなどが挙げられ、特にナトリウムイオンが好ましい。r、sはそれぞれ、1又は2を表す。
以下に、具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
これらその他の界面活性剤の現像液中における含有量は有効成分換算で、0.1から10質量%が好ましい。
本発明に係る現像液には、例えば、硬水に含まれるカルシウムイオンなどによる影響を抑制する目的で、2価金属に対するキレート剤を含有させることが好ましい。2価金属に対するキレート剤としては、例えば、Na2P2O7、Na5P3O3、Na3P3O9、Na2O4P(NaO3P)PO3Na2、カルゴン(ポリメタリン酸ナトリウム)などのポリリン酸塩、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、そのアミン塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、ナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのようなアミノポリカルボン酸類の他2−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;2−ホスホノブタノントリカルボン酸−2,3,4、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ホスホノエタントリカルボン酸−1,2、2、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類を挙げることができ、中でも、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、そのアミン塩;エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、そのアンモニウム塩、そのカリウム塩、;ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、そのアンモニウム塩、そのカリウム塩が好ましい。
このようなキレート剤の最適量は使用される硬水の硬度及びその使用量に応じて変化するが、一般的には、使用時の現像液中に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲で含有させる。
本発明に係る現像液に用いられるアルカリ剤としては、例えば、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、硼酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、及び同リチウムなどの無機アルカリ剤及び、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機アルカリ剤等が挙げられる。本発明においては、これらを単独で用いてもよいし、若しくは2種以上を組み合わせて混合して用いてもよい。
ここで、導電率を調整するための導電率調整剤として、有機酸のアルカリ金属塩類、無機酸のアルカリ金属塩類等を添加することが好ましい。
なお、本発明においては、現像処理における析出物の発生が効果的に抑制されているため、多量の平版印刷版原版を連続的に製版処理した場合においても、析出物に起因する装置内壁への汚れの付着や配管の詰まりが発生し難く、自動現像機のメンテナンスが容易であるという利点をも有するものである。
現像後の加熱には非常に強い条件を利用することができる。通常は加熱温度が200〜500℃の範囲で実施される。現像後の加熱温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じるおそれがある。
印刷時、版上の汚れ除去のため使用するプレートクリーナーとしては、従来より知られているPS版用プレートクリーナーが使用され、例えば、CL−1、CL−2、CP、CN−4、CN、CG−1、PC−1、SR、IC(富士写真フイルム株式会社製)等が挙げられる。
〔実施例1〕
(支持体の作製)
厚さ0.30mm、幅1030mmのJIS A 1050アルミニウム板を用いて、以下に示す表面処理を行った。
表面処理は、以下の(a)〜(f)の各種処理を連続的に行った。なお、各処理及び水洗の後にはニップローラで液切りを行った。
(b)温度30℃の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオン0.5質量%含む)で、スプレーによるデスマット処理を行い、その後水洗した。
(g)得られた基板に珪酸ナトリウム0.8%水溶液で20℃ 6秒間処理し、さらに水洗して実施例1の支持体を得た。
次に、得られたアルミニウム支持体に下記下塗り層用塗布液をワイアーバーにて塗布し、温風式乾燥装置を用いて100℃10秒乾燥した。乾燥後の被覆量は、蛍光X線解析のC量から5mg/m2であった。
(下塗り層用塗布液)
・ビニル安息香酸とトリエチル(p−ビニルベンジル)アンモニウムクロリドの
モル比85:15の共重合体(数平均分子量2,100)の
30%メタノール溶液 0.15g
・メタノール 60g
次に、下記画像記録層塗布液[P−1]を調製し、上記のアルミニウム支持体にワイヤーバーを用いて塗布した。乾燥は、温風式乾燥装置にて115℃で34秒間行い、平版印刷版原版を得た。乾燥後の被覆量は1.4g/m2であった。
・赤外線吸収剤(IR−1) 0.074g
・重合開始剤(OS−12) 0.280g
・添加剤(PM−1) 0.20g
・重合性化合物(AM−1) 1.00g
・バインダーポリマー(BT−1) 1.00g
・エチルバイオレット(C−1) 0.04g
・フッ素系界面活性剤 0.015g
(メガファックF−780−F 大日本インキ化学工業(株)、
メチルイソブチルケトン(MIBK)30質量%溶液)
・メチルエチルケトン 10.4g
・メタノール 4.83g
・1−メトキシ−2−プロパノール 10.4g
上記の画像記録層表面に、下記水溶性保護層塗布液(OC−1)をワイヤーバーで塗布し、温風式乾燥装置にて125℃で75秒間乾燥させた。塗布量は(乾燥後の被覆量)は1.60g/m2であった。
<水溶性保護層塗布液OC−1>
・ポリビニルアルコール(ケン化度88モル%、重合度500) 40g
・ビニルピロリドンと酢酸ビニルのモル比60:40の共重合体の6%水溶液
(ルビテックVA64W:商品名、BASF製) 1g
・合成雲母3.2%水分散液(ソマシフMED-3L:商品名、コープケミカル(株)社
製、
アスペクト比:1000以上) 4.2g
・界面活性剤(エマレックス710:商品名、日本乳化剤製、) 1.25g
・蒸留水 50g
得られた平版印刷版原版を用い以下の評価を行った。
(1)感度の評価
得られた平版印刷版原版を、Creo社製Trendsetter Quantum800IIにて、1200dpi、外面ドラム回転数200rpm、出力0〜8Wの範囲でlogEで0.15ずつ変化させて露光した。露光後、富士フイルム(株)社製自動現像機LP−1310Newsを用い搬送速度(ライン速度)2m/分、現像温度30℃で現像処理した。第一浴には水を入れずに(即ち、プレ水洗工程を省略して)、第二浴には下記現像液を、第三浴には水を、第三浴には富士フイルム(株)社製GN−2Kの1:3水希釈液を用いた。
現像して得られた平版印刷版の画像部濃度を、マクベス反射濃度計RD−918を用い、該濃度計に装備されている赤フィルターを用いてシアン濃度を測定した。測定した濃度が現像前の濃度の9割得るのに必要な露光量を感度の指標とした。
(2)アルミ溶出量測定
平版印刷原版を現像する際のアルミ溶解量の見積もりを行った。
各平版印刷版原版を0.1m2に裁断した試料を、100mlの下記現像液に対し、自動現像機での現像部処理条件と同じ30℃で12秒浸漬させ、画像記録層および保護層を溶解させる。得られた液を0.1N KOH水溶液で希釈し、ICP−AES装置(島津製作所ICPS−1000IV)を用い、アルミイオン
の定量を行ったところ、1m2当たりで溶解するアルミイオンは30mgであった。
下記成分を水に溶解し、KOHでpH=11.95(25℃)になるように現像液を調整した。
・ニューコールB4SN(日本乳化剤(株)製) 4.0質量%
・オルフィンAK−02(日信化学工業(株)製) 0.08質量%
・エチレンジアミンテトラ酢酸4Na塩 0.16質量%
・炭酸カリウム 0.16質量%
上記現像液に、実施例1の未露光の平版原版を30℃12秒にて、20m2/L分溶解させ、KOH(16%液)を用いpHを11.95(25℃)に調整し、ローラー析出試験液を作成した。
次に、ローラー部材片(EPDM)をローラー析出試験液に一旦浸漬後、引出し、炭酸ガスを5分間吹き付けた。これを15回繰り返し、ローラー部材上に白い析出(水酸化アルミであることを確認)が析出するかどうかを官能評価した。(○:析出なし ×:析出)
白色の析出は観察されなかった。
作製された平版印刷版原版に、水冷式40W赤外線半導体レーザーを搭載したCreo社製Trendsetter Quantum800IIにて、1200dpi、100lpiの画像を、出力5.5W、外面ドラム回転数200rpm、版面エネルギー100mJ/cm2で露光した。露光後、(1)感度評価の現像工程と同じ方法で現像した。そして、得られた平版印刷版を、小森コーポレーション(株)製印刷機リスロンを用いて、インクに東洋インキ製トランス墨N、湿し水にイソプロピルアルコール10重量%、湿し水としてEU−3(富士写真フイルム(株)製)の1重量%混合水を使用し、印刷を行った。刷了枚数を耐刷性の指標とした。
以上の結果を表1に示す。
陽極酸化皮膜(f工程)までは、実施例1と同じ方法で表面処理した基板に、(g工程)に準じて表1記載の条件でシリケートによる親水化処理を行って実施例2〜4の平版印刷版原版に使用する支持体を得た。
該支持体に、それぞれ実施例1と同様下塗り層、画像記録層、保護層を設け、実施例2〜4の平版印刷版原版を得た。
実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
陽極酸化皮膜(f工程)までは、実施例1と同じ方法で表面処理した基板に、(g工程)に準じて表1記載の条件でシリケートによる親水化処理を行って実施例5、6の平版印刷版原版に使用する支持体を得た。
該支持体に、それぞれ実施例1と同様下塗り層、画像記録層、保護層を設け、実施例5、6の平版印刷版原版を得た。実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
陽極酸化皮膜(f工程)までは、実施例1と同じ方法で表面処理した基板に(g工程)のシリケート処理を施さずに支持体として、実施例1と同じ画像記録層および保護層を塗設し、比較例1の平版印刷原版を作成した。実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
一方、アルミニウム支持体の溶出抑制手段をとらない比較例1の平版印刷版原版は、現像液タンク内の汚れが発生しており、現像処理安定性に劣ることがわかる。
Claims (2)
- アルミニウム支持体上に、赤外線吸収剤、重合開始剤、及び、重合性化合物を含有する画像記録層と、保護層と、を順次積層してなる平版印刷版原版であって、製版を行うためのアルカリ現像処理におけるアルミニウム溶出量が30mg/m2以下であることを特徴とする平版印刷版原版。
- 前記アルミニウム支持体が、アルミニウム基板にシリケ−トによる親水化処理が施されてなる支持体であり、基板表面に存在するシリケートの量が0.5mg/m2以上5mg/m2以下であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷版原版。
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