JP2006271711A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することである。
【解決手段】 パチンコ遊技機の後面にあるクリアスイッチの操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ側で遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ側で記憶されている遊技履歴データを初期化するための遊技店用メニュー画面が飾り変動表示部で表示される(S421)。そして、遊技店用メニュー画面が表示されているときにのみ、パチンコ遊技機の前面にある操作キーにより履歴データクリア操作が行なわれたと判定されたこと(S422Y)を条件に、記憶されている遊技履歴データが初期化される(S423)。また、特別遊技状態としての時短制御モードにおいて、時短状態の終了条件となる変動表示結果としての非確変大当り図柄が停止表示されるときには、当該変動表示を開始するときに、時短フラグをリセット状態に更新する。
【選択図】 図41

Description

本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、前記特定表示結果のうち特別表示結果が導出表示されたことに基づいて、該特定遊技状態の終了後において、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態に比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態に制御される遊技機に関する。
この種の遊技機として、従来から一般的に知られているものに、たとえば、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(たとえば、大当り遊技状態に制御する)に制御され、前記特定表示結果のうち特別表示結果が導出表示されたことに基づいて、該特定遊技状態の終了後において、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態に比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態(確率変動状態、変動時間短縮状態等)に制御されるものがあった。
このような遊技機における遊技進行は、遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。そして、たとえば停電の発生等により、遊技機に供給されている電源としての電力供給が停止したときに、電力供給が停止したときの遊技状態を示すバックアップデータを記憶し、後に、電力供給が開始されたときに、記憶したデータに基づいて、遊技状態を復旧する制御が行なわれる。また、このような遊技機において、電力供給が開始されたときにバックアップデータを初期化する場合には、遊技店員がクリアスイッチを操作することによりバックアップデータを初期化していた。
また、この種の遊技機については、遊技機においてアウト玉数、セーフ玉数等の遊技履歴データを蓄積記憶し、遊技機の操作に応じ、図柄表示器で遊技履歴データに基づいて遊技履歴情報を表示するものがあった(特許文献1)。さらに、この種の遊技機については、前述のように蓄積記憶した遊技履歴データをバックアップ記憶し、遊技履歴情報を、日、週、月等に跨って累積することができるように構成したものがあった(特許文献2)。このように遊技履歴データをバックアップ記憶する遊技機では、遊技店員が累積データクリアスイッチを操作することによりバックアップ記憶した遊技履歴情報が初期化される。
特開平7−051460号公報(段落番号0034−0037) 特開2002−035359号公報(段落番号0027,0040,0055、図9)
しかし、前述のような従来の遊技機においては、次のような問題があった。従来のような遊技状態のデータをバックアップ記憶する遊技機において前述のような遊技履歴データをバックアップ記憶する構成を採用する場合には、遊技状態のデータおよび遊技履歴データを初期化したいときに、各データについて個別にクリアスイッチを操作する必要がある。このため、このような遊技機においては、バックアップしたデータの初期化操作が煩雑であった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することが可能な遊技機を提供することである。
課題を解決するための手段の具体例およびその効果
(1) 所定の始動条件の成立(第1始動入賞口14に遊技球が入賞する、第2始動入賞口16に遊技球が入賞する)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別図柄、飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置(たとえば、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kを含む第1変動表示部、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kを含む第2変動表示部)を備え、該表示装置に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御され、前記特定表示結果のうち特別表示結果(確変大当り図柄)が導出表示されたことに基づいて、該特定遊技状態の終了後において、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態(通常遊技状態)に比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態(確変制御モード、時短制御モード)に制御される遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技の進行を制御するための遊技制御処理を実行し、前記表示装置を制御させるための表示制御信号(演出制御コマンド)を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ(図4の遊技制御用マイクロコンピュータ99)が搭載された遊技制御基板(図4の主基板120)と、
前記表示制御信号に基づき前記表示装置を制御する表示制御用マイクロコンピュータ(図6の演出制御用マイクロコンピュータ118)が搭載された表示制御基板(図6の演出制御基板90)と、
前記遊技機の後面側(図2、図7の電源基板910)に設けられ、操作に応じて初期化信号(クリア信号)を出力する初期化操作手段(図2のクリアスイッチ921)と、
前記遊技機の前面側(図1の打球供給皿3近傍)に設けられ、前記表示装置において所定の操作用画面(図35等の遊技店用メニュー画面)が表示されたときに、前記表示装置において前記遊技機で行なわれた遊技の履歴(遊技履歴情報)を表示させる操作(履歴データクリア、遊技履歴情報の表示)をするための表示用操作手段(図3、図6等の操作キー190)とを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置における前記変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定する表示結果判定手段(第1特別図柄プロセス処理における図24のS56〜S58、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
遊技状態が前記特別遊技状態であるか否かを示す状態データ(確変フラグのデータ、時短フラグのデータ)を、前記特別遊技状態に移行するときに特別遊技状態中である旨を示す特別遊技状態データ(確変フラグをセットし時短フラグをセットした確変制御モードを示すデータ、また、確変制御モードの終了後における確変フラグをリセットし時短フラグをセットした時短制御モードを示すデータも特別遊技状態データに含まれる。その他の例として、特別遊技状態として大当り遊技状態の終了後に時短状態にのみ制御される例では、特別遊技状態データとして時短フラグのみをセットする)に設定し、当該特別遊技状態が終了したときに特別遊技状態中でない旨を示す非特別遊技状態データ(確変フラグをリセットし時短フラグをリセットした状態のデータ。その他の例として、特別遊技状態として大当り遊技状態の終了後に時短状態にのみ制御される例では、特別遊技状態データとしてセットされた時短フラグをリセットした状態のデータ)に設定する状態データ設定手段(第1特別図柄プロセス処理における図27のS124〜S129、図25および図65のS71〜S75、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記表示結果判定手段による判定結果に基づいて識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を示す表示時間データ(変動表示時間が特定された変動パターンのデータ)を、表示時間データが予め設定された複数種類の表示時間テーブル(図9のデータテーブル)の中から選択する変動表示データ選択手段(第1特別図柄プロセス処理における図21のS202の第1変動パターン設定処理、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
該変動表示データ選択手段によって選択された表示時間データに基づいて実行された変動の前記変動表示時間を計測する変動表示時間計測手段(第1特別図柄プロセス処理における図21のS203の第1特別図柄変動処理における図28のS81、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
該変動表示時間計測手段により計測された前記変動表示時間が経過したか否かを判定する変動表示時間判定手段(たとえば、第1特別図柄プロセス処理における図21のS203の第1特別図柄変動処理における図28のS82、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
遊技の進行状態を示す遊技状態データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技状態データを記憶する遊技制御用記憶手段(バックアップ電源によって電源バックアップされた図4のRAM55)と、
前記初期化操作手段から出力された前記初期化信号が入力される初期化信号入力部(図4のI/Oポート50)と、
前記初期化信号入力部に前記初期化信号が入力されているか否かを確認する遊技制御側初期化信号確認手段(図15のS7の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていないことが確認された(図15のS7の処理においてNOと判断された)ことを条件に、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データに基づいて遊技の進行状態を復旧させる遊技制御復旧処理を実行する遊技制御復旧手段(図15のS91〜S94の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていることが確認された(図15のS7の処理においてYESと判断された)ときに、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データを初期化させる遊技制御初期化処理を実行する遊技制御初期化手段(図15のS10〜S12の処理を実行する部分)と、を含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置において、識別情報の変動表示を開始させるとともに、前記変動表示時間判定手段により前記変動表示時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記判定手段の判定に応じた表示結果を導出表示させる制御(図16のS25の第2特別図柄プロセス処理、図40のS612の第2演出制御プロセス処理)を行なう変動表示制御手段(図4の演出制御用マイクロコンピュータ118の表示制御機能)と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号(確変変動パターンコマンドの有無)に基づいて、前記識別情報の変動表示時間が前記通常遊技状態よりも短縮される変動時間短縮状態である旨を報知するための制御を行なう報知制御手段(図45のS405、図51のS831,S832,S837)と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づいて、前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を示す前記遊技履歴データを作成する遊技履歴データ作成手段(図54の382の処理を実行する部分)と、
該遊技履歴データ作成手段により作成された遊技履歴データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技履歴データを記憶する表示制御用記憶手段(電源バックアップされている図6の演出制御用マイクロコンピュータ118に搭載されているRAM)と、
前記表示用操作手段の操作に応じて、前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて前記表示装置において前記遊技の履歴を表示させる遊技履歴表示処理を実行する遊技履歴表示処理手段(図41のS423、図50のS366)と、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号(復旧コマンド)に基づき、前記遊技制御用マイクロコンピュータにおいて前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認(たとえば、図40のS604により所定時間復旧コマンドが受信されないと判断されたときに遊技状態データが初期化されたと確認)する遊技状態データ初期化確認手段(図40のS604の処理を実行する部分)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されていないことが確認された(図40のS602の処理においてYESと判断された)ことを条件に、電力供給停止する以前に前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて遊技の履歴の表示を復旧可能にする遊技履歴復旧手段(図40のS606で電源断前の遊技履歴を復旧させる機能)と、
前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、前記遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面(図35の遊技店用メニュー画面)を表示する操作用画面表示手段(図41のS421の処理を実行する部分)と、
前記操作用画面表示手段により前記初期化操作用画面が表示されているときにのみ前記表示用操作手段による遊技の履歴を初期化する初期化操作を有効にする(図41の初期化時データ管理処理が実行されているとき、すなわち、S421により遊技店用メニュー画像が表示されているときのみ、履歴データのクリア操作が可能となる)有効化手段(図41のS421a)と、
該有効化手段により前記初期化操作が有効になっているときに前記表示用操作手段による前記初期化操作が行なわれた(図41のS422で履歴データをクリアする操作が行なわれたと判断された)か否かを判定する初期化操作判定手段(S422の処理を実行する部分)と、
該初期化操作判定手段により初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データを初期化させる遊技履歴初期化処理(S423の処理を実行する部分のうち、特に履歴データのクリア操作に応じて履歴データをクリアする処理)を実行する遊技履歴初期化手段(S423の処理を実行する部分)と、を含み、
前記変動表示データ選択手段は、前記状態データが特別遊技状態データに設定されているときには、前記表示時間テーブルのうち特別遊技状態に移行されているときに使用される特別遊技状態時使用テーブル(図9(b)または図9(c)のデータテーブル)の中から表示時間データを選択し、前記状態データが非特別遊技状態データに設定されているときには、前記表示時間テーブルのうち非特別遊技状態に移行されているときに使用される非特別遊技状態時使用テーブル(図9(a)のデータテーブル)の中から表示時間データを選択し(S202で確変フラグおよび時短フラグのセット状態に応じたデータテーブルをルックアップし変動表示パターンを選択決定する、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記状態データ設定手段は、前記特別遊技状態に移行されているときにおいて、前記表示結果判定手段による前記特別表示結果以外の特定表示結果とする判定結果に基づいて、前記変動表示データ選択手段により選択された表示時間データに基づく識別情報の変動表示が開始されるときに(図13(d)のタイミング7)、前記状態データを非特別遊技状態データに設定する(第1特別図柄プロセス処理における図27のS129、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)。
このような構成によれば、遊技機への電力供給開始時において、遊技機の後面に設けられた初期化操作手段の操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ側で遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、電力供給停止する以前に演出制御用マイクロコンピュータ側で記憶されている遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面が表示装置で表示される。そして、初期化操作用画面が表示されているときにのみ有効となる表示用操作手段による初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、記憶されている遊技履歴データが初期化される。このため、遊技状態データおよび遊技履歴データを合わせて初期化するときには、遊技機の後面側に設けられた操作手段、すなわち、操作することが煩雑な操作手段の操作を、初期化操作手段という1つの操作手段を操作することに限定できる。また、その他に必要な操作を遊技機の前面側に設けられた表示用操作手段、すなわち、操作することが簡単な操作手段に割当てたことにより、遊技状態データと遊技履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することができる。さらに、表示用操作手段は遊技機の前面側に設けられているので遊技者が操作可能であるが、表示用操作手段による初期化操作は、初期化操作用画面が表示されているときにのみ有効となるので、遊技履歴データを初期化することは、遊技機の後面側に設けられた初期化操作手段を操作することが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技履歴データを初期化してしまうのを防ぐことができる。
(2) 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記遊技機への電力供給が開始された後、前記表示装置において各々が識別可能な識別情報(特別図柄、飾り図柄)を変動表示可能となっている変動表示可能状態(図柄を変動表示可能な通常状態時)において、所定期間にわたり前記表示装置で前記識別情報の変動表示が行なわれていないかどうかを判定する変動表示判定手段(図48のS346)と、
該変動表示判定手段により変動表示が行なわれていないと判定された(図48のS346でYESと判断された)ときに、前記遊技履歴データに基づく遊技の履歴を前記表示用操作手段による操作に応じて表示することが可能となる通常操作用画面(図37(b)の遊技者用メニュー画面)を表示する(図48のS346でYESと判断され、S352で決定ボタンが操作されたと判断されたときに、S354で第1演出制御プロセスフラグが切換えられ、図50の第1遊技情報表示処理に進み、S364で遊技者用メニュー画面が表示される)通常操作用画面表示手段(図50のS364)とをさらに含む。
このような構成によれば、所定期間にわたり表示装置で識別情報の変動表示が行なわれなかったときに、遊技履歴データに基づく遊技の履歴が表示可能となる。このため、所定期間、変動表示がなければ、遊技者は、遊技の履歴を自由に見ることができる。
(3) 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
前記表示装置において前記遊技の履歴が表示中であって(図50の第1遊技情報表示処理が実行されているとき)、各々が識別可能な識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたとき(図50のS628で第1変動パターンコマンド受信フラグまたは第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされたとき)に、前記表示装置において前記遊技の履歴の表示を中止する(S372で第1演出制御プロセスフラグが切換えられ、図47でのS904の第1図柄変動開始処理に進むことにより表示が中止される)遊技履歴中止手段(図50のS371)と、
該遊技履歴中止手段により中止されたときに、前記表示装置における表示を前記識別情報の変動表示に切換える(S372で第1演出制御プロセスフラグが切換えられ、図47でのS904の図柄変動開始処理が実行されることにより、図柄の変動表示の画像に切換えられる)変動表示切換手段(図50のS372)とをさらに含む。
このような構成によれば、表示装置において遊技の履歴が表示中であるときに、遊技に用いられる識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたときには、表示装置において、遊技の履歴の表示が中止されて識別情報の変動表示に切換えられる。このため、表示装置において、遊技の履歴の表示よりも遊技に用いられる識別情報の方が優先的に実行されるので、遊技者が識別情報の変動表示を誤認識するのを防ぐことができる。さらに、変動表示が実行されるときに、表示されていた遊技の履歴の表示をわざわざ終了させる必要がなくなるので、表示が切換えるときの操作の手間を省くことができる。
(4) 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記遊技球への電力供給が開始された後、前記遊技制御復旧処理と前記遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号(復旧コマンド)を前記表示制御信号として出力する処理を行なう表示制御信号出力処理手段(図15のS94の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記遊技球への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、前記電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かを判定する開始時処理特定信号入力判定手段(図40のS602〜S604の処理を実行する部分)をさらに含み、
前記遊技状態データ初期化確認手段は、前記開始時処理特定信号入力判定手段による判定に基づいて、前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認する(S604)。
このような構成によれば、遊技球への電力供給が開始された後、遊技制御用マイクロコンピュータから、遊技制御復旧処理と遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号が表示制御信号として出力され、表示制御用マイクロコンピュータで、遊技球への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かの判定に基づいて、遊技状態データが初期化されたか否かが確認される。このため、遊技状態データが初期化されたか否かを確認するために用いる表示制御信号の種類を削減することができる。
(5) 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、各々が識別可能な識別情報が所定期間変動表示されないときに表示されるデモンストレーション画像を表示させることを指令するデモ表示制御信号(デモ表示コマンド)を出力するデモ表示制御信号出力手段(図16のS28)をさらに含み、
前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記デモ表示制御信号出力手段により出力されたデモ表示制御信号を入力したとき(図44のS634でYESと判断され、S635でデモ表示コマンド受信フラグがセットされたとき)、前記表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて前記遊技の履歴の表示が終了した後に、当該デモ表示制御信号に応じたデモンストレーション画像を表示させる(図50の第1遊技情報表示処理が実行中であるときには、第1演出制御プロセスを第1デモ表示処理に切換えるステップを含む図48の第1変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されず、履歴データの表示についての終了操作があった後にS369により第1演出制御プロセスが第1変動パターンコマンド受信待ち処理に切換えられ、第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、第1デモ表示コマンド受信フラグがセットされていることにより、S356で第1演出制御プロセスが第1デモ表示処理に切換えられ、そのデモ表示が実行される)デモ表示切換手段(図50のS367〜S369、図48のS345,S356)をさらに含む。
このような構成によれば、デモ表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力したときに、表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて遊技の履歴の表示が終了した後に、当該表示制御信号に応じたデモンストレーション画像が表示される。このため、せっかく表示用操作手段による操作に応じて表示させていた遊技の履歴の表示が不要にデモンストレーション画像に切換えられてしまうことが防がれる。これにより、操作の無駄をなくすことができる。
(6) 前記表示用操作手段は、操作に応じて出力される操作信号を前記表示制御用マイクロコンピュータに入力し(図6)、
前記遊技履歴表示処理手段は、前記操作信号に基づいて前記遊技履歴表示処理を実行する(図41のS422,S423、図50のS363,S366)。
このような構成によれば、表示制御用マイクロコンピュータが、表示用操作手段からの操作信号に基づいて遊技履歴表示処理を実行するので、遊技の履歴を表示させることに関する遊技制御用マイクロコンピュータの処理負担を軽減することができる。
(7) 所定の入賞領域が設けられた遊技領域(遊技領域7)と、
該遊技領域に打込む遊技球を発射する発射手段(打球発射装置130)とをさらに備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記入賞領域に遊技球が入賞したことに応じて前記始動条件が成立したときに、前記表示装置において前記識別情報を変動表示させるための前記表示制御信号を出力し(図16のS28)、
前記遊技領域に打込まれる遊技球数を計数する遊技球数計数手段(図1等の発射球センサ194)をさらに備え、
前記表示制御用記憶手段は、前記遊技球数計数手段により計数された遊技球数を前記遊技履歴データとして記憶する(図6のように発射球センサ194の検出信号が演出制御用マイクロコンピュータ118に入力され、図54のS383により履歴データとして集計する)。
このような構成によれば、遊技領域に打込まれる遊技球数が遊技履歴データとして記憶されるので、遊技履歴データに基づいて、特定遊技状態に制御されるまでに遊技領域への打込まれた遊技球数を把握することができる。このため、特定遊技状態に制御されるまでに遊技領域への打込まれた遊技球数を遊技の履歴として表示させることに基づいて、特定遊技状態に制御されやすい実績を有する遊技機であるかどうかというような遊技機の優劣を遊技者が容易に判断することができる。
(8) 前記表示装置は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kを含む第1変動表示部と、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kを含む第2変動表示部との複数の変動表示部)を含み、
前記表示結果判定手段は、前記複数の変動表示部のそれぞれについて定められた始動条件(第1変動表示部については第1始動入賞口14に遊技球が入賞すること、第1変動表示部については第2始動入賞口16に遊技球が入賞すること)が成立したときに、始動条件が成立した変動表示部の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定し(第1変動表示部については第1特別図柄プロセス処理における図24のS56〜S58、さらに、第2変動表示部については第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記表示結果判定手段により前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部の表示結果を前記特定表示結果とする判定がされたことに基づいて前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段(図21のS205の第1大入賞口開放前処理、S206の第1大入賞口開放中処理、S207の第1大当り終了処理をさらに含み、
前記変動表示時間計測手段は、
前記表示結果判定手段の判定結果に基づいて前記複数の変動表示部のうち第1の変動表示部に前記特定表示結果が導出表示され(たとえば、図59(B)で第2飾り変動表示部9kに大当り図柄が導出表示され)、かつ、前記第1の変動表示部とは異なる第2の変動表示部にて前記識別情報の変動表示が実行されているとき(たとえば、図59(B)で第1飾り変動表示部8kに飾り図柄8a〜8cの変動表示が実行されているとき)、前記第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点(たとえば、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理におけるS84に対応する第2特別図柄プロセス処理における同様のステップで第2大当り実行中フラグがセットされた時点)で前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断する計測中断手段(たとえば、図28の第1特別図柄変動処理のS87でYESとなって中断フラグをセットして第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせない部分、または、たとえば、第1飾り変動表示部8kに大当り図柄が導出表示され、第2飾り変動表示部9kに飾り図柄9a〜9cの変動表示が実行されているときには、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理におけるS84で第1大当り実行中フラグがセットされた時点で、図28の第1特別図柄変動処理のS87でYESとなって中断フラグをセットして第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせない部分に対応する第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)と、
前記第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点(たとえば、第1特別図柄プロセス処理の第1大当り終了処理におけるS104およびS105に対応する第2特別図柄プロセス処理における同様のステップで第2大当り実行中フラグおよび中断フラグがリセットされた時点)で、前記計測中断手段により中断された変動表示時間の計測を再開する計測再開手段(たとえば、第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理のS80、または、たとえば、第1特別図柄プロセス処理の第1大当り終了処理におけるS104およびS105で第1大当り実行中フラグおよび中断フラグがリセットされた時点で、第1特別図柄プロセスタイマの減算を行なわせる第1特別図柄プロセス処理の第1特別図柄変動処理のS80に対応する第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)とを含む。
このような構成によれば、第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示されたときに第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断することにより、複数の変動表示部にて同時に特定遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、第1の変動表示部に特定表示結果が導出表示されるまで第2の変動表示部にて識別情報の変動表示が行なわれるため、第1の変動表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。また、終了特定表示結果を表示結果として導出表示する変動表示が開始された後に新たに開始される変動表示について、判定手段が遊技状態に応じて当該変動表示の表示結果を特定表示結果とするか否か適切に判定することができる。
(9) 前記計測中断手段により前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断したとき(たとえば、第1演出制御プロセス処理において図52のS824でYESとなったとき、すなわち、中断コマンドを受信したとき、さらに、第2演出制御プロセス処理においても同様)に、前記第2の変動表示部における変動表示が継続している旨を表示する中断時変動継続表示手段(第1特別図柄プロセス処理において図52の第1図柄変動中処理において、第1飾り変動表示部8kに変動中断表示として、図59、図60に示すような変動中メッセージ100を表示するS826、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)をさらに含む。
このような構成によれば、第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断したときに、第2の変動表示部における変動表示が継続している旨が表示されるため、遊技者に、変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、第2の変動表示部における識別情報の変動表示を中断させることができる。
(10) 前記第1の時点で前記計測中断手段により前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断しているときには、前記第2の変動表示部において、前記特定表示結果とは異なる表示結果である非特定表示結果(はずれ図柄)を停止表示させる(図59(C)、図60(C))中断時非特定表示結果表示手段(図52の第1図柄変動中処理において、第1飾り変動表示部8kに変動中断表示として、図59、図60に示すようなはずれ図柄の組合せを停止表示するS826、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップ)をさらに含む。
このような構成によれば、第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示されたことに基づく特定遊技状態が開始され、第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断しているときには、第2の変動表示部において非特定表示結果が停止表示される。このため、遊技者に、特定表示結果となる変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、第2の変動表示部における識別情報の変動表示を中断させることができる。さらに、第2の変動表示部で識別情報の変動表示が停止表示されるので、第1の変動表示部の方に遊技者を注目させることができる。
(11) 前記判定手段により前記第1の変動表示部の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることが判定されたときに、前記第2の変動表示部において、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる旨を予告報知(図61の(A),(C),(E)での第2飾り変動表示部9kに示す予告用のキャラクタ91および予告用の背景90を表示することによる大当り予告表示)する予告報知手段(図46のS501〜S515、第1演出制御プロセス処理における図51のS834〜S836、図53のS814〜S818、さらに、図44のS633の第2予告演出決定処理、第2演出制御プロセス処理においても同様)をさらに含む。
このような構成によれば、第1の変動表示部の変動表示の表示結果を特定表示結果とすることが判定されたときに、第2の変動表示部において、変動表示の表示結果が特定表示結果となる旨が予告報知されるので、遊技者について、第1の変動表示部および第2の変動表示部の両方の変動表示に興味を持たせることができる。
(12) 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
前記識別情報の変動表示が開始されるときに前記状態データ設定手段によって設定される状態データを前記遊技機の外部に出力される信号として作成する出力信号作成手段(図29のS95、図29のS98)と、
該出力信号作成手段により作成された前記信号を、前記識別情報の変動表示が終了したときに出力する信号出力手段(図16のS32、試験端子)とをさらに含む。
このような構成によれば、識別情報の変動表示が開始されるときにおいて状態データ設定手段によって設定される状態データを遊技機の外部に出力される信号として作成し、その信号が当該識別情報の変動表示が終了したときに遊技機の外部に出力されるので、遊技の演出の決定の根拠となっている遊技状態を遊技機の外部で正確に把握することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、たとえば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよく、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、前記特定表示結果のうち特別表示結果が導出表示されたことに基づいて、該特定遊技状態の終了後において、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態に比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態に制御される遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、以下の説明においては、パチンコ遊技機1の遊技者側を表,表面,前面,前方で表わし、パチンコ遊技機1を挟んで遊技者と反対側を裏,裏面,後面,後方,奥,背面で示す。
パチンコ遊技機1は、図1に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つパチンコ遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠41と、該前面枠41の前面上部に開閉自在に設けられる前面扉枠(ガラス枠)42と、前面枠41の前面下部に開閉自在に設けられる上皿開閉枠43とから構成されている。また、前面枠41に設けられる主要構成部としては、上記した前面扉枠42、遊技盤6、余剰球受皿4、打球操作ハンドル(操作ノブ)5、機構板140(図2参照)、打球発射装置130(図2参照)がある。なお、パチンコ遊技機1の側方には、遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカード(遊技カード)を受付け、遊技者に遊技媒体としての遊技球を貸出す(貸与または球貸しともいう)ための記録媒体処理装置であるカードユニット装置731が付設される。
このパチンコ遊技機1では、カードユニット装置731に受付けられた遊技者所有の記録媒体としてのプリペイドカードの記録情報により特定される遊技者所有の残額(残高ともいう)の使用に基づいて貸出遊技媒体である貸し球が払出されることにより遊技球が遊技者に貸出(貸与)される。そして、パチンコ遊技機1においては、上皿としての打球供給皿3に貯留された遊技媒体である遊技球を弾発発射して、遊技盤6に形成された遊技領域7に打込んで遊技が行なわれる。そして、遊技により入賞が生じれば、払出条件が成立し、その払出条件が成立したことに基づいて景品として、景品遊技媒体である賞球が払出される。
図1に示すように、前面扉枠42は、額縁状に形成されており、前面扉枠42の下部表面には打球供給皿3がある。打球供給皿3は、その上流側に形成される賞球払出口から払出された賞球を貯留し、且つ発射位置に遊技球を供給するものである。また、打球供給皿3には、パチンコ遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置731を介して玉を借り受ける際に操作する操作部(図時省略)と、所定の表示装置(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)において後述するような遊技履歴情報等の各種情報を表示する所定の操作用画面が表示されたときに、表示画面上での各種ボタン等が操作可能となる表示用操作手段としての操作キー190と(図3で後述するように複数のキーを含む)が設けられている。
打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する下皿としての余剰球受皿4、打球を発射する操作をするための打球操作ハンドル5が設けられている。また、前面扉枠42の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7中には、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が第1始動入賞口14へ入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示(可変表示ともいう)を行なって表示結果を導出表示する第1特別図柄表示器8と、所定の始動条件の成立(たとえば、打球が第2始動入賞口16へ入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2特別図柄表示器9と、が所定間隔を隔てて配置されている。また、第1特別図柄表示器8を左右から挟むように、第1特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。同様に、第2特別図柄表示器9を左右から挟むように、第2保留記憶表示器11が設けられている。
なお、この実施の形態では、特別図柄が数字図柄である場合を例として示したが、これに限らず、特別図柄は、数字以外の文字、図形、模様等のその他の識別情報が示された図柄であってもよい。また、変動表示は、所定方向に図柄をスクロールさせることにより更新表示するものでもよく、図柄を切換えることにより更新表示するものでもよく、仮想軸を中心に図柄を回転させながら更新表示するものでもよい。また、本実施の形態においては、7セグメント表示器を用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9における変動表示は、図柄を点滅させながら前述した更新表示をすることをいい、また、表示結果を導出表示するとは、図柄を点灯させて停止表示することをいう。しかし、これに限らず、遊技者に対して、「変動表示」を行なっていることと、変動表示が終了し「表示結果が導出表示」されていることとを区別して認識させることのできる態様であればよい。
第1特別図柄表示器8の下には、第1特別図柄表示器8に対応する識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第1飾り変動表示部8kが設けられている。第2特別図柄表示器9の下には、第2特別図柄表示器9に対応する識別情報(たとえば、「0」〜「9」の全10種類の数字図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する第2飾り変動表示部9kが設けられている。
本実施の形態では、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9は、それぞれ7セグメントLED表示器により構成されている。第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kは、それぞれ液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(たとえば、図59等で示される第1飾り図柄8a〜8c、第2飾り図柄9a〜9c)に識別情報が表示制御されるものである。これら左・中・右の3つの表示領域で変動表示される飾り図柄は、左図柄、中図柄、右図柄と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8の表示結果が大当りの発生する第1特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)の場合には、第1飾り変動表示部8kの表示結果も大当りが発生する第1飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる大当り図柄の組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。第2特別図柄表示器9の表示結果が大当りの発生する第2特図特定表示結果(たとえば、奇数図柄)となる場合には、第2飾り変動表示部9kの表示結果も大当りの発生する第2飾り特定表示結果(たとえば、左図柄、中図柄、右図柄が同一となる大当り図柄の組合せ、すなわちゾロ目)となるように制御されることにより、両表示結果の整合性が保たれるように制御される。
なお、第1特別図柄表示器8で変動表示される識別情報は第1特別図柄と呼ばれ、第2特別図柄表示器9で変動表示される識別情報は第2特別図柄と呼ばれる。
また、第1飾り変動表示部8kで変動表示される識別情報は、第1飾り図柄と呼ばれ、第1特別図柄表示器8における第1特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために第1特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。
また、第2飾り変動表示部9kで変動表示される識別情報は、第2飾り図柄と呼ばれ、第2特別図柄表示器9における第2特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために第2特別図柄の変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄をいう。
所定の関係には、たとえば、特別図柄の変動表示が開始されたときに飾り図柄の変動表示が開始される関係や、特別図柄の変動表示が終了し表示結果が表示されたときに飾り図柄の変動表示が終了し表示結果が表示される関係等が含まれる。
第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第1変動表示部と呼ぶ場合がある。また、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて第2変動表示部と呼ぶ場合がある。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示され、第1飾り変動表示部8kに第1飾り特定表示結果が導出表示されたことにより発生する特定遊技状態と、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示され、第2飾り変動表示部9kに第2飾り特定表示結果が導出表示されたことにより発生する特定遊技状態とを同一(たとえば、大当りラウンド数、入賞払出数、等が同一)の特定遊技状態としているが、一方の特定遊技状態を他方の特定遊技状態と比べてさらに有利となるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kと、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kとの2系統の表示部により識別情報の変動表示を行なう構成となっている。しかし、これに限らず、複数系統の表示部を備え、複数(任意の自然数)の表示部で識別情報の変動表示を行なう構成としてもよい。
次に、第1特別図柄表示器8における変動表示に用いられる第1特別図柄、第1飾り変動表示部8kにおける変動表示に用いられる第1飾り図柄、第2特別図柄表示器9における変動表示に用いられる第2特別図柄、および、第2飾り変動表示部9kにおける変動表示に用いられる第2飾り図柄の種類について説明する。
第1特別図柄表示器8は、0〜9の10種類の数字からなる第1特別図柄を表示する。第1飾り変動表示部8kは、0〜9の10種類の数字からなる第1飾り図柄を表示する。第1特別図柄表示器8により、大当り図柄として予め定められた奇数(1,3,5,7,9)の第1特別図柄が表示結果として導出表示されたときには、第1特図特定表示結果となり、大当りが発生する(以下、第1大当りという)。第1特別図柄表示器8により奇数の図柄が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kにゾロ目となる第1飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
本実施形態における第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kのそれぞれで表示される図柄は、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kのそれぞれで表示される図柄と同様である。また、第2特別図柄表示器9により奇数(1,3,5,7,9)の第2特別図柄が表示結果として導出表示されたときには、第2特図特定表示結果となり、大当りが発生する(以下、第2大当りという)。第2特別図柄表示器9により奇数が表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kにゾロ目となる第2飾り特定表示結果が表示結果として導出表示される。
第1特別図柄表示器8により「3、5、7」のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kに奇数図柄のいずれかのゾロ目が表示結果として導出表示される。また、第2特別図柄表示器9により「3、5、7」のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kに奇数図柄のいずれかのゾロ目が表示結果として導出表示される。第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kを含む第1変動表示部と、第2特別図柄表示器8および第2飾り変動表示部8kを含む第2変動表示部とのいずれか一方でこのような表示結果が導出表示されたときには、このような表示結果が導出表示された変動表示部に対応する大当り遊技状態(第1大当り遊技状態または第2大当り遊技状態)が終了した後、第1変動表示部および第2変動表示部の両方を対象として、確率変動制御モード(以下に示す実施の形態においては、確率変動を確変という略称で呼ぶ場合がある。たとえば、確変制御モード)に制御された後に、変動時間短縮制御モード(以下に示す実施の形態においては、変動時間短縮を時短という略称で呼ぶ場合がある。たとえば、時短制御モード)に制御可能である。このような確変制御モードおよび時短制御モードは、これらの制御モードの状態となっておらず、大当り遊技状態にもなっていない状態である通常遊技状態と比べて、特別図柄および飾り図柄の変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすい遊技状態である特別遊技状態に含まれる。
確変制御モードに制御されたときは、後述する確率変動状態である確変状態に制御されるとともに、変動時間短縮状態である時短状態に制御される。このような確変制御モードに制御された状態を第1状態という。また、時短制御モードに制御されたときは、非確変状態に制御されるとともに、時短状態に制御される。このような時短制御モードに制御された状態を第2状態という。
確変状態とは、大当りの発生確率が確変状態とは異なる通常遊技状態時に比べて向上した制御状態をいう。確変状態中では、大当りの発生確率が向上するので、確率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。大当り図柄のうち、変動表示結果として導出表示されたときにこのような確変状態が発生する大当り図柄を確変大当り図柄という。また、時短状態とは、時短状態以外の通常状態に比べて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1飾り変動表示部8k、第2特別図柄表示器9、後述する第1普通図柄表示器12、および、後述する第2普通図柄表示器13のそれぞれの変動表示時間を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。時短状態中では、図柄の変動表示時間が短縮されるので、後述する保留記憶数が早期に消化され、保留記憶数の上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に当りの表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
確変大当り図柄が導出表示された大当り遊技状態の終了後においては、確変制御モードに制御される。確変制御モードは、第1変動表示部および第2変動表示部における変動表示回数(両方の変動表示部の合計変動表示回数)が所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達する範囲内で継続される。確変制御モード中において、第1変動表示部と第2変動表示部とのいずれか一方で、確変大当り図柄と異なる非確変大当り図柄の表示結果が変動表示結果として導出表示されたときには、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数が確変状態の継続期間として規定されている前述の所定の変動表示回数分に到達していない場合であっても、当該確変制御モードが終了する。
前述のように変動表示回数が所定の変動表示回数に到達したか、または、非確変大当り図柄の変動表示結果が導出表示されたことにより確変制御モードが終了した後には、非確変状態に制御するとともに時短状態に制御する時短制御モードに制御される。時短制御モードは、第1変動表示部および第2変動表示部における変動表示回数(両方の変動表示部の合計変動表示回数)が所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達する範囲内で継続される。時短制御モード中において、第1変動表示部と第2変動表示部とのいずれか一方で、非確変大当り図柄の表示結果が変動表示結果として導出表示されたときには、第1変動表示部および第2変動表示部における合計の変動表示回数が時短制御モードの継続期間として規定されている前述の所定の変動表示回数分に到達していない場合であっても、当該時短制御モードが終了する。
また、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の各々については、非確変大当り図柄である「1」または「9」が表示結果として導出表示されたときには、大当り遊技状態のみが発生し、前述のような確変状態や時短状態は発生しない。そして、第1特別図柄表示器8で「1」または「9」が表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kに非確変大当り図柄の組合せである「0」または偶数のゾロ目が表示結果として導出表示される。同様に、第2特別図柄表示器9で非確変大当り図柄である「1」または「9」が表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kに非確変大当り図柄の組合せである「0」または偶数のゾロ目が表示結果として導出表示される。
また、第1特別図柄表示器8で、はずれ図柄である「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第1飾り変動表示部8kにおいて、はずれ図柄の組合せであるばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。第2特別図柄表示器9で、はずれ図柄である「0」または偶数図柄のいずれかが表示結果として導出表示されるときには、第2飾り変動表示部9kにおいて、はずれ図柄の組合せであるばらけ目(ゾロ目以外の組合せ)が表示結果として導出表示される。
第1特図特定表示結果のうち、前述の確変状態が発生する第1特図特定表示結果(ここでは、「3,5,7」)を「第1特図特別表示結果(確変大当り図柄)」といい、確変状態が発生しない第1特図特定表示結果(ここでは、「1,9」)を「第1特図非特別表示結果(非確変大当り図柄)」という。また、第2特図特定表示結果のうち、前述の確変状態が発生する第2特図特定表示結果(ここでは、「3,5,7」)を「第2特図特別表示結果(確変大当り図柄)」といい、確変状態が発生しない第2特図特定表示結果(ここでは、「1,9」)を「第2特図非特別表示結果(非確変大当り図柄)」という。
なお、本実施の形態においては、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kと、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kとで表示する図柄の種類が各々同一となる例について説明するが、これに限らず、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kと、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kとで表示する図柄の種類が各々異なるものであってもよい。
以上に説明したように、第1変動表示部または第2変動表示部のいずれか一方において確変大当り図柄が導出表示されることにより、大当り遊技状態の終了後において第1変動表示部と第2変動表示部との両方について確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される確変制御モードに制御される。そして、確変制御モードの終了後において、第1変動表示部と第2変動表示部との両方について非確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される時短制御モードに制御される。
確変制御モードにおいては、確変大当り図柄の表示結果となったときの大当り遊技状態の終了後において、確変状態および時短状態が開始されるが、その後の変動表示回数が前述のような所定の変動表示回数に到達することにより、または、非確変大当り図柄による大当り遊技状態が発生することにより確変状態が終了する。この場合における時短状態は、確変制御モードの終了時に確変制御モードの時短状態が終了することとなるが、その後に開始される時短制御モードにおいてさらに時短状態に制御されるので、実質的に、確変制御モードにおいて開始された時短状態は、確変状態が終了してから変動表示回数が前述のような所定の変動表示回数に到達するか、または、非確変大当り図柄による大当り遊技状態が発生するまで、継続される。
打球が第1始動入賞口14へ入賞したときに、後述する第1特別図柄プロセス処理において実現される第1抽出手段が、数値データ更新手段によって更新された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。第1抽出手段によって抽出された数値データは、保留記憶手段としての第1保留記憶バッファ(たとえば、主基板120に搭載されるRAM55(図4参照))に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数により、この保留記憶手段としての第1保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第1始動入賞記憶データとも呼ばれる。この第1特別図柄保留記憶表示器10は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が第1始動入賞口14に入賞)がある毎にLEDの点灯数を増加させ、第1特別図柄表示器8の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1減らす。
打球が第2始動入賞口16へ入賞したときに、後述する第2特別図柄プロセス処理において実現される第2抽出手段が、数値データ更新手段によって更新された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)を抽出する。第2抽出手段によって抽出された数値データは、保留記憶手段としての第2保留記憶バッファ(たとえば、主基板120に搭載されるRAM55(図4参照))に抽出順番を特定可能に記憶される。前述した第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数により、この保留記憶手段としての第2保留記憶バッファに記憶されている数値データの個数が遊技者に報知される。このように記憶される数値データは、第2始動入賞記憶データとも呼ばれる。この第2特別図柄保留記憶表示器11は、4個のLEDから構成されており、有効始動入賞(この実施の形態では、第2保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が4未満のときに打球が第2始動入賞口16に入賞)がある毎にLEDの点灯数を増加させ、第2特別図柄表示器9の変動表示が開始される毎にLEDの点灯数を1減らす。
なお、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(乱数)は、第1特別図柄表示器8の変動表示の開始条件が成立したときに第1特別図柄表示器8の変動表示を開始するための始動条件が成立したことを示すデータである。第2保留記憶バッファに記憶される数値データは、第2特別図柄表示器9の変動表示の開始条件が成立したときに第2特別図柄表示器9の変動表示を開始するための始動条件が成立したことを示すデータである。このような保留記憶バッファに記憶される数値データは、保留記憶データとも呼ばれる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのそれぞれには、第1抽出手段および第2抽出手段(たとえば、S44等)によって抽出された数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、等)のうち未だ開始条件(たとえば、大当り遊技状態および前回の変動表示の終了)が成立していない数値データが予め定められた上限数として4個まで記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファに記憶可能となる数値データの上限数は上記のものに限らず、たとえば、上限数を20(任意の整数)としてもよい。また、所定条件が成立した(たとえば、表示結果が特別表示結果となったことに基づいて特定遊技状態に移行する)ことに基づいて、上限値を変更する(たとえば、4個から20個に変更する)構成としてもよい。
また、第1特別図柄表示器8の下方には、遊技球が入賞可能な第1始動入賞口14を有する第1可変入賞装置15が設けられている。第1始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ62によって検出される。また、第1始動入賞口14を有する開閉動作を行なう第1可変入賞装置15には、左右一対の可動片が設けられている。第1可変入賞装置15の可動片は、ソレノイド71によって開状態とされる。ソレノイド71により第1可変入賞装置15の可動片が開状態となることにより、遊技球が第1始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
また、第2特別図柄表示器9の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口16を有する第2可変入賞装置17が設けられている。第2始動入賞口16に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ67によって検出される。また、第2始動入賞口16を有する開閉動作を行なう第2可変入賞装置17には、左右一対の可動片が設けられている。第2可変入賞装置17の可動片は、ソレノイド74によって開状態とされる。ソレノイド74により第2可変入賞装置17の可動片が開状態となることにより、遊技球が第2始動入賞口16に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態となる。
第1始動入賞口14の下方には、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド72によって開状態とされる第1特別可変入賞装置20が設けられている。第1特別可変入賞装置20は、内部に第1大入賞口21を備えている。ソレノイド72は、第1特別可変入賞装置20の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
第1特別可変入賞装置20の第1大入賞口21には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域とが備えられている。第1大入賞口20から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球は第1V入賞スイッチ64で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球は第1カウントスイッチ63で検出される。遊技盤6の背面には、第1大入賞口21内の経路を切換えるための経路切換部材(シーソー)を駆動するソレノイド(ここでは図示を省略し、図4にソレノイド73として示す)も設けられている。
可変入賞装置17の下方には、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示されたことに基づく大当りにおいて、ソレノイド75によって開状態とされる第2特別可変入賞装置22が設けられている。第2特別可変入賞装置22は、内部に第2大入賞口23を備えている。ソレノイド75は、第2特別可変入賞装置22の前面に設けられている開閉扉を開閉する手段である。
第2特別可変入賞装置22の第2大入賞口23には、V入賞領域とV入賞領域とは異なる10カウント入賞領域とが備えられている。第2大入賞口23から入賞して、遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち、一方(V入賞領域)に入った入賞球は第2V入賞スイッチ69で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球は第2カウントスイッチ68で検出される。遊技盤6の背面には、第2大入賞口23内の経路を切換えるための経路切換部材(シーソー)を駆動するソレノイド(ここでは図示を省略し、図4にソレノイド76として示す)も設けられている。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉する第1特別可変入賞装置20と第2特別図柄表示器9に第2特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉する第2特別可変入賞装置22とを備えているが、特別可変入賞装置を1つだけ備えるように構成してもよい。すなわち、第1特別図柄表示器8に第1特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞装置と、第2特別図柄表示器9に第2特図特定表示結果が導出表示されたことに基づいて開閉制御される特別可変入賞装置と、を同一の特別可変入賞装置を用いて構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8の始動条件成立に関わる第1可変入賞装置15と、第2特別図柄表示器9の始動条件成立に関わる第2可変入賞装置17とをそれぞれ備えている例について説明したが、これに限らず、始動条件成立に関わる可変入賞装置をいずれか一方の特別図柄表示器に対応して備えるようにしてもよい。また、このように可変入賞装置を1つだけ備える構成において、この可変入賞装置がいずれか一方の変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8のみ)の始動条件の成立に関わるように構成してもよく、また、この可変入賞装置が2つの変動表示部(第1特別図柄表示器8,第2特別図柄表示器9)の始動条件の成立に関わるようにしてもよい。その場合には、可変入賞装置の始動入賞口に遊技球が入賞したときにいずれの変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9のいずれか)にて変動表示を実行するかを選択する構成としてもよく、また、2つの変動表示部(たとえば、第1特別図柄表示器8,第2特別図柄表示器9)について予め定められた所定の順序(たとえば、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とを交互に変動表示)で変動表示を実行するように構成してもよい。
第1飾り変動表示部8kの左下方には、「○」および「×」と付された一対のLEDからなる第1普通図柄表示器12が設けられている。この第1普通図柄表示器12は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。
第1ゲート28を遊技球が通過し第1ゲートスイッチ61で検出されると普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板120に搭載されるRAM55の第1普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の第1普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。そして、第1普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が上限に達していなければ、つまり、第1普通図柄バッファに記憶される普通図柄当り判定用乱数の記憶数が4個に達していなければ、普通図柄当り判定用乱数が抽出される。そして、第1普通図柄表示器12において普通図柄の表示状態が変化(「○」および「×」が交互に点灯)する変動表示を開始できる状態であれば、第1普通図柄表示器12において普通図柄の変動表示が開始される。第1普通図柄表示器12において表示状態が変化する変動表示を開始できる状態でなければ、普通図柄当り判定用乱数を第1普通図柄バッファに格納することで普通図柄当り判定用乱数の記憶数が1増加する。また、第1普通図柄表示器12のさらに下方には、普通図柄当り判定用乱数の記憶数を表示する所定数(この実施の形態では4つ)のLEDを有する第1普通図柄保留記憶表示器18が設けられている。この第1普通図柄保留記憶表示器18は、第1ゲート28を遊技球が通過し、第1ゲートスイッチ61で遊技球が検出される毎に点灯するLEDを1つ増やす。そして、第1普通図柄表示器12にて普通図柄(たとえば、「○」および「×」)の変動表示が開始される毎に点灯しているLEDを1減らす。
この実施の形態では、第1普通図柄表示器12にて、「○」と「×」の付された左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の変動表示が行なわれ、変動表示は通常では標準変動時間(たとえば、29.2秒)継続する。そして、変動表示の終了時に「○」の付された上側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、第1ゲート28を遊技球が通過し、第1ゲートスイッチ61で遊技球が検出されたときに抽出された数値データ(普通図柄当り判定用乱数)の値が所定の普通図柄当り判定値と合致したか否かによって決定される。第1普通図柄表示器12における変動表示の表示結果が当りである場合には、第1可変入賞装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が第1始動入賞口14に入賞しやすい状態になる。すなわち、第1可変入賞装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
以上、第1普通図柄表示器12および第1普通図柄保留記憶表示器18について説明したが、第2飾り変動表示部9kの右下方に第2普通図柄表示器13および第2普通図柄保留記憶表示器19が設けられている。この第2普通図柄表示器13も、第1普通図柄表示器12と同様に、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示可能なものである。第2ゲート29を遊技球が通過して第2ゲートスイッチ66で検出されると、普通図柄当り判定用乱数が抽出されて主基板120に搭載されるRAM55の第2普通図柄バッファに格納される。この実施の形態では、RAM55の第2普通図柄バッファに記憶可能な普通図柄当り判定用乱数の記憶数の上限は、4個となっている。この記憶数に基づき、第2普通図柄表示器13において変動表示が行なわれる。また、この記憶数に基づき、第2普通図柄保留記憶表示器19において、LEDが点灯される。第2普通図柄表示器13における変動表示の表示結果が当りである場合には、第2可変入賞装置17が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が第2始動入賞口16に入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞装置17の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
なお、時短状態では、前述した変動時間の短縮制御に加えて、第1可変入賞装置15および第2可変入賞装置17において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方を通常遊技状態より高める制御が行なわれる。第1可変入賞装置15および第2可変入賞装置17の開放時間または開放回数が通常遊技状態より高められると、第1始動入賞口14および第2始動入賞口16への始動入賞が起こりやすくなる。これにより、時短状態では、所定期間内での第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9における変動表示回数が増加して当り図柄となる確率が通常遊技状態より高まるため、遊技者にとってさらに有利な状態となる。
また、遊技領域7においては、前述した入賞口の他に、通常入賞口と呼ばれる入賞領域が複数設けられている(図示省略)。通常入賞口のそれぞれには、入賞した遊技球を検出する通常入賞スイッチが内蔵されている。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。前面扉枠42における遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、遊技効果ランプ40が設けられている。また、左右の遊技効果ランプ40の近傍には、賞球残数があるときに点灯する賞球LED(図1では省略し、図4等に示す)と、補給球が切れたときに点灯する球切れLED(図1では省略し、図4等に示す)とが、設けられている。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。本実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
本実施の形態では、たとえば、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9におけるリーチ表示態様とは、特定表示結果(「1,3,5,7,9」)が点滅表示している状態をリーチ表示態様またはリーチという。
また、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kにおけるリーチ表示態様とは、予め定められた図柄が停止することで当りとなる有効ラインが定められ、その有効ライン上の一部の表示領域に予め定められた図柄が停止しているときに未だ停止していない有効ライン上の表示領域において変動表示が行なわれている状態(たとえば、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には同一の図柄が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行なわれている状態)、および有効ライン上の表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(たとえば、第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行なわれており、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行なわれている状態)をリーチ表示態様またはリーチという。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(特別図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1飾り変動表示部8kおよび/または第2飾り変動表示部9kの背景の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。
また、第1の変動表示部と第2の変動表示部とのそれぞれについては、いずれか一方の変動表示部において、他方の変動表示部での変動表示結果を対象として大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。本実施の形態の場合には、大当り予告として、予告対象の変動表示部となる前記他方の変動表示部での予告対象の変動表示が行なわれる以前において、予告演出を行なう前記一方の変動表示部において複数回の変動表示にわたって予告が実行される連続予告が行なわれる。
また、パチンコ遊技機1には打球操作ハンドル5を操作することにより駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置130(図2参照)が設けられている。打球発射装置130から発射された遊技球は、遊技盤6に遊技領域7を囲むように円形状に載設された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技領域7における打球の入口近傍には、遊技領域7内に打込まれる遊技球を検出するための磁気センサよりなる発射球センサ194が設けられている。なお、遊技領域7に打込まれる遊技球を検出するためのセンサとしては、打球発射装置130への遊技球の供給路に設けられ、供給される遊技球を検出するものであってもよい。このような遊技球を検出するセンサは、遊技球を光学的に検出するセンサであってもよく、検出方式はどのような方式を採用してもよい。
打球が第1始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ62で検出されると、第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第1特別図柄表示器8の変動表示を開始する。第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、第1特別図柄保留記憶表示器10のLEDの点灯数を増加させる。
また、打球が第2始動入賞口16に入り第2始動口スイッチ67で検出されると、第2特別図柄表示器9の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、大当り遊技終了または前回の変動表示の終了)、第2特別図柄表示器9の変動表示を開始する。第2特別図柄表示器9の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶バッファに記憶される数値データ(たとえば、大当り判定用乱数等)の記憶数を1増やし、第2特別図柄保留記憶表示器11のLEDの点灯数を増加させる。
第1特別図柄表示器8の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄表示器8が大当り図柄となると、第1の特定遊技状態としての第1大当り遊技状態に移行する。第1大当り遊技状態では、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第1大入賞口21に入賞するまで第1特別可変入賞装置20によって第1大入賞口21が開放される。なお、第1特別可変入賞装置20によって第1大入賞口21が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第1大入賞口21に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第1特別可変入賞装置20による第1大入賞口21の開放中に打球が第1大入賞口21内のV入賞領域に入賞し、第1V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し第1特別可変入賞装置20により第1大入賞口21の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
前述したように、第1特別図柄表示器8の変動停止時の停止図柄が確変大当り図柄である場合には、第1大当り遊技状態に制御され、第1大当り遊技状態終了後に、確変状態となる確変制御モードに制御される。
第2特別図柄表示器9の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄表示器9が大当り図柄となると、第2の特定遊技状態としての第2大当り遊技状態に移行する。第2大当り遊技状態では、一定時間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第2大入賞口23に入賞するまで第2特別可変入賞装置22によって第2大入賞口23が開放される。なお、第2特別可変入賞装置22によって第2大入賞口23が開閉されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(たとえば、10個)の打球が第2大入賞口23に入賞するまで、が大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第2特別可変入賞装置22による第2大入賞口23の開放中に打球が第2大入賞口23内のV入賞領域に入賞し、第2V入賞スイッチ69で検出されると、継続権が発生し第2特別可変入賞装置22により第2大入賞口23の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、所定回数(たとえば、15ラウンド)許容される。
前述したように、第2特別図柄表示器9の変動停止時の停止図柄が確変大当り図柄である場合には、第2大当り遊技状態に制御され、第2大当り遊技状態終了後に、確変状態となる確変制御モードに制御される。
なお、本発明に係る特定遊技状態は、上記に限らず以下に示す1〜5の制御のうちいずれか1つの制御または組合せた制御を実行する状態であればよい。
1.打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
2.特定の入賞または通過領域での打球の検出を介在させ、打球の入賞を容易にする第1の状態と、打球が入賞できないまたは入賞し難い第2の状態と、に変化可能な可変入賞装置に対して所定時間連続的または間欠的に第1の状態にする制御
3.打球の入賞に関わらず所定数の景品球を直接排出する制御
4.有価価値を有する記憶媒体(カードやレシート等)に対して有価数を加算する制御
5.得点があることに基づいて遊技可能な弾球遊技機に対して得点を付与する制御
図2は、パチンコ遊技機1の背面図である。遊技盤6の裏面側の中央部分には、裏パック81aが取付けられている。裏パック81aには、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kが臨む開口(図示省略)が形成されている。この裏パック81aに対して、第1飾り変動表示部8kと、第2飾り変動表示部9kと、これら表示部を収容するための液晶ボックス81bとが取付けられている。
また、液晶ボックス81bの後面には、演出制御基板ボックス125が直接取付けられる。この演出制御基板ボックス125内には、ランプドライバ基板93と、音声枠ランプ基板92と、演出制御基板90とが収容して取付けられている。
音声枠ランプ基板92は、遊技盤6等のパチンコ遊技機1の前面側に設けられる装飾ランプ25、遊技効果ランプ40、および、スピーカ27等を主基板120からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。ここで、情報信号とは、たとえば制御コマンド等の各種情報を示す信号をいう。音声枠ランプ基板92は、遊技盤6に設けられる装飾ランプ25を駆動するランプドライバ基板93に制御信号を出力することにより、ランプドライバ基板93により装飾ランプ25の点灯状態を制御させる。
演出制御基板90は、主基板120からの演出制御を指令するための演出制御コマンドに応じて第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれの表示状態を制御する。さらに、演出制御基板90は、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なう。
また、裏パック81aの下方には、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1特別図柄保留記憶表示器10、第2特別図柄保留記憶表示器11、第1普通図柄表示器12、第2普通図柄表示器13、第1普通図柄保留記憶表示器18、および、第2普通図柄保留記憶表示器198のそれぞれに対応して設けられ、対応する表示器を動作させるための基板と、所定の中継基板とが収容された図柄基板ボックス(図示せず)が取付けられる。
図柄基板ボックスの後面には、左側でヒンジ結合され、開閉自在となるように主基板取付ベース135が設けられている。主基板取付ベース135には、主基板ボックス136が取付けられている。このように構成したため、主基板ボックス136を開閉することができ、入賞球誘導カバー体内に設けられている第1,第2特別可変入賞装置20,22等のメンテナンスを行ないやすくすることができる。主基板ボックス136内には、主基板120が収容して取付けられている。本実施の形態においては、主基板120が、遊技盤6に取付けられているため、新しい遊技盤に取り替えるときに、遊技盤自体を取り替えることにより、併せて主基板120を取り替えることができる。
ここで、主基板ボックス136の構造について説明する。主基板ボックス136は、主基板ボックスベースに主基板ボックスカバーを被せて、左右に設けられたカシメ部にカシメネジを差し込み螺着し、その上からカシメキャップで封止することにより、カシメ部を切断しない限り、開封できないように構成されている。これにより、カシメ部が切断されているか否かにより、主基板ボックス136が開封されたか否かを容易に判断することができる。
裏パック81aの右上方には、所定の中継基板が収容された中継基板取付ボックス383が取付けられている。中継基板取付ボックス383の後面には、盤用外部端子板96が取付けられている。この盤用外部端子板96は、パチンコ遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(たとえば、大当り遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で大当り遊技状態となり、その大当り状態中およびその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(大当り中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による大当り状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、第1,第2始動口スイッチ62,67により検出された打球の数を報知する始動口情報、第1,第2特別図柄表示器8,9の変動表示回数を報知する図柄確定回数1情報、第1,第2普通図柄表示器12,13の変動表示回数を報知する図柄確定回数2情報、および第1,第2可変入賞装置15,17の開閉回数を報知する役物回数2情報等)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子(図示省略)を有し、これらの情報が主基板120から与えられるようになっている。さらに、どの図柄で大当りしたか、どの図柄で停止したか等の情報を出力するようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の背面に設けられる機構板140の構成について図2を参照して説明する。図2において、機構板140は、主として賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147に貯留された賞球を複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材148とが設けられる上部構成部と、カーブレール部を有しカーブレール部からの球を誘導する玉通路カバー部材156と、入賞に基づく賞球を払出す玉払出装置154(本実施形態では、貸球も払出すが、賞球のみ払出すものでもよい)とが設けられる中間構成部と、主として遊技盤6に打ち込まれた入賞球を含む打球を処理するための構成、および、賞球を打球供給皿3および余剰球受皿4に導くための構成が設けられる下部構成部とが開口窓を構成するように機構板主体141上に一体的に形成されている。
機構板主体141は、機構板主体141のそれぞれ上部および右側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),左側部(パチンコ遊技機1の背面側から見て),および下部をそれぞれ構成する上部板142,左側板143および下部板144を取付ネジによって連結することにより構成されている。
次に、機構板140の構成について、各構成部毎に説明する。まず、上部構成部には、多量の賞球を貯留する賞球タンク147と、該賞球タンク147から供給される賞球を仕切壁によって複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して流下させる玉整列レール部材148と、該玉整列レール部材148によって誘導された賞球を後述する玉払出装置154に向けて左右方向から上下方向へ方向転換するカーブレール部の上方に設けられた枠用外部端子板102とがそれぞれ上部板142の所定の位置に設けられている。
また、玉整列レール部材148の下流側上部には、球ならし部材149が揺動自在に垂下され、玉整列レール部材148上を上下2段となって流下する球を球ならし部材149に埋設される重錘(符号なし)の作用によって1段とするようになっている。玉整列レール部材148の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する枠用外部端子板102が取付けられる。枠用外部端子板102の取付部分は、凹んでおり、ハンダ面の突出部分が接触しないように形成されている。枠用外部端子板102に設けられる外部接続端子としては、外部(たとえば、管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタと、第1・第2ドア開放スイッチ111,112からの信号を出力するためのコネクタとが設けられている。
また、賞球タンク147の左上部および枠用外部端子板102の右上部の機構板140の裏面には、それぞれ、第1ドア開放スイッチ111と、第2ドア開放スイッチ112とが設けられている。本実施の形態における第1ドア開放スイッチ111は、前面扉枠42と前面枠41とが開放したこと、および、機構板140と前面枠3とが開放したことを検出する。第2ドア開放スイッチ112は、前面枠3と外枠2とが開放したことを検出する。第1ドア開放スイッチ111および第2ドア開放スイッチ112は、枠用外部端子板102に接続されている。このように、第1ドア開放スイッチ111および第2ドア開放スイッチ112が備えられているため、外枠2,前面枠41および前面扉枠42の開放状態を外部装置等によって確認することができる。
次に、上部板142に位置する中間構成部の構成について説明する。中間構成部の表面側には、球が通過する球抜き通路(図示省略)が形成されている。この球抜き通路は、後述する球抜き通路下流部と連通しており、玉整列レール部材148および賞球タンク147に待機する球を誘導してパチンコ遊技機1の外側(パチンコ遊技機1を設置する島の回収樋)に導くものである。この球抜き通路への球の誘導は、玉通路カバー部材156に設けられる球抜きストッパー(図示省略)を解除することにより行なわれる。
また、中間構成部の上部には、上記した玉整列レール部材148の下流側に接続されるカーブレール部および玉通路部を有する玉通路カバー部材156が取付けられる。玉通路カバー部材156のカーブレール部は、玉整列レール部材148から流下する球を前記球抜き通路あるいは、玉払出装置154に玉を誘導する玉通路(図示省略)のいずれかに分岐するものである。カーブレール部の下流側には、玉払出装置154が配置されている。
玉通路カバー部材156の下流側には、球切れスイッチ157が、玉払出装置154までの間に27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片によって着脱自在に装着されている。この球切れスイッチ157は、後述するサンパック中継基板101に接続される。そして、球切れスイッチ157は、球を検出しなくなったときに、サンパック中継基板101を介して払出制御基板98および主基板120に信号を入力し、後に説明する玉払出装置154の後述する払出モータ115の作動を停止して賞球の払出を不能動化させるようになっている。玉通路カバー部材156の下方には、賞球および貸球の払出しを行なう玉払出装置154が取付けられている。
玉払出装置154は、玉払出部材(図示省略)をステッピングモータよりなる払出モータ115により回転駆動させることにより、玉通路カバー部材156により誘導された遊技球を1個づつ区切って払出す。玉払出部材は、円盤部が形成され、該円盤部の両側面には、それぞれ玉を受入れる間隔を保持して突設される複数(3つ)の突出部が形成されることで、各突出部の間は、玉を受入れ誘導するための凹部として形成されている。玉払出装置154における玉排出口には、払出個数カウントスイッチ116が設けられている。この払出個数カウントスイッチ116により、玉払出装置154から払出される遊技球が検出される。これにより、払出個数カウントスイッチ116からの検出信号に基づき、玉払出装置154から実際に排出された玉の数をカウントすることができる。なお、本実施の形態における玉排出口は、1つの排出口からなり、玉払出装置154から排出する球を貸球として払出す貸球排出口と、景品球として払出す景品球排出口とを兼用した形で構成されている。
次に、機構板140の下部構成部(下部板144)について説明する。下部構成部は、図2に示すように、背面から見てその右側部分に払出制御基板98を収容する払出制御基板ボックス123が取付けられ、背面から見てその左側部分に電源基板910を収容する電源基板ボックス122が取付けられている。なお、払出制御基板ボックス123も、前述した主基板ボックス136の構造と同様に構成されており、カシメ部が切断されているか否かにより、払出制御基板ボックス123が開封されたか否かを容易に判断することができる。
払出制御基板ボックス123が取付けられる下部構成部の前面側(機構板主体141の遊技盤6と対面する内側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示省略)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示省略)とが形成され、下部構成部の背面側(機構板主体141の外側)には、賞球通路、連絡通路、余剰玉通路が形成されるとともに球抜き通路下流部も形成されている。
次に、機構板140の下部構成部の背面から見て右側部分(以下、右側下部構成部という)の構成について説明する。図示を省略するが、機構板140の右側下部構成部の一側上部に賞球通路が形成され、該賞球通路の下端に上皿連通口が形成されている。この上皿連通口は、パチンコ遊技機1の前面に設けられる打球供給皿3に賞球を導くものである。上皿連通口の一側側方には、連絡通路が形成され、その連絡通路の下流に余剰玉通路が接続されている。
しかして、入賞に基づく賞球が多数払出されて打球供給皿3が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口に到達してさらに賞球が払出続けられたときには、賞球は、連絡通路を介して余剰玉通路に導かれ、その後、接続樋392を介して余剰球受皿4に排出される。そして、さらに賞球が払出続けられたときには、余剰球受皿4も満杯になるが、余剰玉通路の一側側壁に設けられた満タン検知レバー部分にまで到達すると、満タン検知レバーが押圧されて満タンスイッチ158(図4参照)がONされ、玉払出装置154の払出モータ115の駆動を停止して賞球および貸球の払出動作を不能動化する。このとき、打球発射装置130の後述する発射モータ601の駆動は停止しないが、停止するものであってもよい。
電源基板ボックス122は、内部に複数の電圧の異なる電源を生成する電源基板910を収容するものである。電源基板910には、パチンコ遊技機1全体の電源をON・OFFするための電源スイッチ914、パチンコ遊技機1に設けられた各種基板(主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90)に設けられたバッアップ用のRAMでバックアップ記憶されたデータをクリアするためのクリアスイッチ921(図7も参照)および管ヒューズ等が実装されている。また、電源基板910は、電源コード117が接続される電源コネクタが実装されている。電源コード117によって供給される電圧は、AC24Vの電圧であり、電源基板910で生成される複数の電圧は、DC30V、DC24V、DC12V、DC5Vの4種類である。(但し、他の基板に対してAC24Vも供給する。)また、電源基板910は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90の各CPUに駆動電源が供給されていない間、各基板120,98,90のRAMの記憶内容をバックアップ(保持)記憶するために各基板120,98,90にバックアップ電源を供給するようになっている。なお、電源基板910から電源断信号が出力されることによって主基板120は、バックアップをするための処理を行なうようになっている。なお、払出制御基板98および演出制御基板90においても同様にバックアップする処理が行なわれる。主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90におけるバックアップ処理に関しては、後で詳細に説明する。
右側下部構成部の機構板主体141の前面側(遊技盤6に当接する側)には、入賞球を誘導する入賞球誘導通路(図示省略)とアウト球を誘導するアウト玉通路(図示省略)とが形成されている。入賞球誘導通路の上方は、入賞球落下入口(図示省略)となっており、前記入賞球誘導カバー体82から放出される入賞球を受入れるようになっており、その受入れた入賞球を入賞球誘導通路が一側側方に向かって誘導し、機構板主体141に形成された連通口(図示省略)から機構板主体141の背面側に導き、さらにその連通口から球抜き通路下流部(図示省略)に導くようになっている。球抜き通路下流部は、右側下部構成部の外周縁に沿って逆L字状に屈曲され、下部構成部のほぼ中央背面側に形成される前記余剰玉通路の右側方に形成される合流排出通路に最終的に合流するようになっている。したがって、入賞球落下入口から受入れられた入賞球は、入賞球誘導通路、連通口、球抜き通路下流部、および合流排出通路を介してパチンコ遊技機1の外部に誘導されるようになっている。
遊技盤6のアウト口25から取込まれたアウト球は、遊技盤6の裏面に刻設されるアウト球排出通路(図示省略)に導かれ、さらに遊技盤収納枠部の下部の板状部分に形成されるアウト球連通口(図示省略)を経由して上記したアウト玉通路に導かれ、連通口、合流排出通路を通ってパチンコ遊技機1の外部に導かれる。つまり、上記した合流排出通路は、球抜き通路下流部からの抜き球、アウト玉通路からのアウト球、入賞球誘導通路からの入賞球をすべて合流してパチンコ遊技機1の外部に誘導するものである。
図3は、操作キー190の構成を示す平面図である。操作キー190は、押圧式の検出スイッチにより構成される決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193を含む。決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193は、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで、後述するような操作用画面が表示された状態において、操作が有効となる。上方向キー192を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうち選択表示されている操作ボタンの位置が画面上で上方向に移動する表示が行なわれる。また、下方向キー193を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうち選択表示されている操作ボタンの位置が画面上で下方向に移動する表示が行なわれる。また、決定キー191を操作すると、操作用画面上で画像として表示される複数の操作ボタンのうち選択表示されている操作ボタンについて実際に操作することが決定される。なお、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで飾り図柄が変動表示されていないときに決定キー191を操作すると、操作用画面が表示されるようにしてもよい。
以上、パチンコ遊技機1の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図4を参照して説明する。図4は、主基板120と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。
主基板120には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ99が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99(遊技制御手段ともいう)は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって遊技の信号を制御するCPU56、および演出制御基板90等に制御信号(コマンド)を送信するI/Oポート部50を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。また、この実施の形態で用いられているCPU56は、ソフトウェアで割込禁止に設定できないマスク不能割込(NMI)を発生させるために使用されるマスク不能割込端子(NMI端子)と、CPU56の外部から割込(外部割込;ソフトウェアで割込禁止にできるマスク可能割込)を発生させるために使用される割込端子(INT端子)とを有する。しかし、この実施の形態では、マスク不能割込および外部割込を使用しない。そこで、NMI端子およびINT端子を、抵抗を介してVCC(+5V)にプルアップしておく。したがって、NMI端子およびINT端子の入力レベルは常にハイレベルになり、端子オープン状態の場合に比べて、ノイズ等によってNMI端子およびINT端子の入力レベルがハイレベルからローレベルに立下がって割込発生状態になる可能性が低減する。なお、CPU56は、ROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板120以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。また、この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ99とは、主基板120に搭載されるCPU56、ROM54、RAM55、I/Oポート部50、等の周辺回路のことである。
また、主基板120には、スイッチ回路32、ソレノイド回路33、LED駆動回路70、および、情報出力回路34が搭載されている。スイッチ回路32は、第1ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2ゲートスイッチ66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69、通常入賞スイッチ(図示省略)、および、カウントスイッチ短絡信号(図示省略)等の各種検出手段からの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ99に与える。
ソレノイド回路33は、第1可変入賞装置15を開閉するソレノイド71、第1特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、第1大入賞口21内の経路切換部材を駆動するソレノイド73、第2可変入賞装置17を開閉するソレノイド74、第2特別可変入賞装置22を開閉するソレノイド75、および、第2大入賞口23内の経路切換部材を駆動するソレノイド76等を遊技制御用マイクロコンピュータ99からの指令に従って駆動する。LED駆動回路70は、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの制御信号に応じて、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、第1特別図柄保留記憶表示器10、第2特別図柄保留記憶表示器11、第1普通図柄表示器12、第2普通図柄表示器13、第1普通図柄保留記憶表示器18、および、第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれに駆動信号を出力する。情報出力回路34は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する。
主基板120には、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれにおいて、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムに従い、駆動信号を第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれに出力し表示制御を行なう。これにより、主基板120と第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した特別図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板120からの指令信号に基づき制御基板等により第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示制御を行なう場合と比較して、大当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
主基板120は、第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれにおいて、対応する保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムに従い、保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11のそれぞれに出力し制御を行なう。
また、主基板120は、第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれにおいて、変動表示を開始した後に表示結果を導出表示する表示制御を行なうための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムに従い、駆動信号を第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれに出力し表示制御を行なう。これにより、主基板120と第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13との間にドライバ回路やマイクロコンピュータを搭載した普通図柄表示器用の制御基板等を設け、主基板120からの指令信号に基づき制御基板等により第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13の表示制御を行なう場合と比較して、普通図柄の当り判定の結果を確実に間違いなく表示させることができる。
また、主基板120には、第1普通図柄保留記憶表示器18および第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれにおいて、対応する保留記憶バッファに記憶されている数値データの記憶数を報知するための回路が形成されている。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムに従い、保留記憶バッファの保留記憶数に応じた駆動信号を第1普通図柄保留記憶表示器18および第2普通図柄保留記憶表示器19のそれぞれに出力し制御を行なう。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)等がバックアップRAMに保存される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
主基板120には、電源基板910から、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチ921が操作されたことを示すクリア信号、電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号、および遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する遊技制御用許容信号(CPUを動作可能状態にさせるための信号)として用いられるシステムリセット信号(以下、単にリセット信号と呼ぶ)が、入力回路121を介して入力される。このようなクリア信号、電源断信号、および、リセット信号は、入力回路121からI/Oポート50を経て遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される。
主基板120には、満タンスイッチ158および球切れスイッチ157からの信号が払出制御基板98を介して入力される。なお、球切れスイッチ157からの信号は、主基板120に入力されないように構成してもよい。また、満タンスイッチ158からの信号についても同様に、主基板120に入力されないように構成してもよい。さらに、主基板120には、払出制御基板98を介して玉払出装置154に搭載されている払出個数カウントスイッチ116からの信号が入力される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムに従い、遊技の進行に応じて、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの表示状態を制御するための制御信号としての演出制御コマンドを周辺コマンド中継基57を介して演出制御基板90に出力する。この演出制御コマンドは、遊技効果ランプ40等の発光体を制御(ランプ制御)を指示するための制御信号、および、スピーカ27から出力する音声を制御(音声制御)するための制御信号としても用いられる。演出制御コマンドには、第1飾り変動表示部8kの表示を指定する第1演出制御コマンドと、第2飾り変動表示部9kの表示を指定する第2演出制御コマンドとが含まれる。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、前述した盤用外部端子板96に各種の遊技情報を出力する。
演出制御基板90には、CPU(図6に示す演出制御用CPU118a)、RAM(図示省略)、ROM(図示省略)、I/Oポート部((図6に示す入力ポート668,669、入出力ポート671等)等から構成される演出制御用マイクロコンピュータ118(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例、図6参照、演出制御手段ともいう)が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ118は、主基板120から入力される演出制御コマンドの種類に応じて、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の表示制御を行なうとともに、飾り図柄の表示状態に対応して定められた演出態様で、各種ランプ等の発光手段を用いた発光制御およびスピーカ27を用いた音制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ118は、ROMに格納されたプログラムにしたがって動作する。主基板120から演出制御コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドにしたがって、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうち、受信した演出制御コマンドで指定された飾り変動表示部の表示制御、ランプ制御、および、音制御を含む演出制御を行なう。表示制御について、具体的には、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP119a,119b(図6参照)により第1飾り変動表示部8k,第2飾り変動表示部9kの表示制御を行なう。
演出制御基板90は、受信した演出制御コマンドが示す演出に対応した発光制御および音制御を行なうために、音声枠ランプ基板92との情報信号のやり取りを行なう。たとえば、演出制御基板90は、各種ランプを駆動するためにランプ制御コマンドを音声枠ランプ基板92へ出力し、スピーカ27からの遊技音を制御するために音声制御コマンドを音声枠ランプ基板92へ出力する。
音声枠ランプ基板92は、演出制御基板90から入力されるランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドに基づき、遊技状態(変動パターン、通常遊技状態または確率変動状態であるか、変動表示中であるか等の遊技状態)に応じて、遊技効果ランプ40およびスピーカ27のそれぞれに駆動信号を出力し、遊技効果ランプ40の点灯制御を行なうとともに、スピーカ27からの遊技音の制御を行なう。また、音声枠ランプ基板92は、演出制御基板90から入力されるランプ制御コマンドに基づき、装飾ランプ25を駆動するためのランプドライバ基板93に駆動信号を出力し、ランプドライバ基板93を介して遊技盤40に取付けられている装飾ランプ25の点灯制御を行なう。
演出制御基板90には、さらに、操作キー190(決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193)と、発射球センサ194とが接続されている。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドのうち、後述するような特定のコマンドに基づいて、パチンコ遊技機1の遊技履歴情報を表示するためのデータを収集する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1の起動時において、パチンコ遊技機1が設置されている遊技店(遊技場)の店員等の管理者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である遊技店用情報画面を、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか一方に表示する。遊技店用情報画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。
遊技店用情報画面が表示されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、店員等による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、前述の遊技履歴情報を管理する処理等の所定の処理を実行する。また、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kが飾り図柄を変動表示可能な通常状態時においては、遊技者による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、遊技者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である遊技者用情報画面を第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのいずれか一方に表示する。遊技者用情報画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。遊技者用情報画面が表示されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技者による操作キー190の操作に応じて出力される操作信号に基づいて、前述の遊技履歴情報を表示する処理等の所定の処理を実行する。
また、払出制御基板98は、満タンスイッチ158からの満タン信号に基づいて払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる。また、満タンスイッチ158からの満タン信号は、払出制御基板98を介して主基板120に入力される。なお、満タンスイッチ158からの満タン信号が主基板120に入力されたときには、主基板120から音声枠ランプ基板92に満タン信号を出力して所定のランプ又はLEDを表示駆動してその旨を報知するようにしてもよい。また、満タンスイッチ158からの満タン信号を払出制御基板98に出力するので、たとえば、該払出制御基板98上のエラー表示器等でその旨を報知するようにしてもよい。
また、第1,第2始動口スイッチ62、67、第1,第2カウントスイッチ63,68、および、第1,第2V入賞スイッチ64,69を含む入賞球を検出するスイッチ(第1,第2ゲートスイッチ61,66を除く)からの入力信号に基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、主基板120から払出制御基板98に賞球制御信号(払出制御コマンド)を出力する。払出制御基板98においては、主基板120からの賞球制御信号に基づく賞球数を未払出数に加算し、玉払出装置154を駆動して未払出数分の賞球を払出す制御を行なう。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、払出した数を未払出数から減算する。また、払出制御基板98は、主基板120からの賞球制御信号の入力に基づいて、賞球LED51を表示駆動してその旨を報知する制御を行なう。
さらに、球切れスイッチ157からの球切れスイッチ信号に基づいて払出制御基板98は、払出停止信号を玉払出装置154に出力し、払出モータ115の駆動を停止させる制御を行なう。そのとき、払出制御基板98は、球切れLED52を所定の態様で表示駆動してその旨を報知する制御を行なう。
なお、満タンスイッチ158または球切れスイッチ157のいずれかがONすることで払出停止信号(払出停止コマンド)を払出制御基板98から出力して賞球等の払出が行なわれないようにし、いずれのスイッチ158,157ともOFFであれば払出可能信号(払出停止解除コマンド)を出力するというものでもよい。また、賞球LED51に換えて未払出がある場合、点灯する未払出報知ランプなどを設けてもよい。
主基板120には、遊技動作を制御するためのスイッチ入力、賞球の払出動作を制御するためのスイッチ入力しか入力されず、主基板120と払出制御基板98を除く他の制御基板との関係においては、主基板120から他の制御基板に向かって一方向の通信関係となる。このため、他の制御基板に不法な処理プログラムを組み込んで主基板120で不正な処理を施そうとしても実行することができないという利点があり、また、主基板120の制御の一部を他の制御基板で担当しているので、主基板120の負担が軽減されるとともに、主基板120の検査の容易化を図ることも可能である。
また、払出制御基板98には、玉払出装置154に搭載された払出センサ基板114,払出モータ115,および払出個数カウントスイッチ116からの信号や、前述したように満タンスイッチ158からの満タン信号や、球切れスイッチ157からの球切れ信号が入力される。払出センサ基板114は、払出モータ115の回転位置を検出する発光素子(LED)と受光素子とによるセンサである払出モータ位置センサが備えられた基板であり、この払出モータ位置センサにより、パチンコ遊技機1の払出動作を確実に行なうために払出モータ115の回転位置(正確には、回転部材としての玉払出部材の停止位置)を検出することができる。払出センサ基板114からは、払出モータ位置センサの検出信号が出力される。
さらに、払出制御基板98には、カードユニット装置731および残高表示基板104からの信号を中継するインターフェース基板103が接続されており、残高表示基板104に搭載されている球貸スイッチ36および返却スイッチ37からの信号およびカードユニット装置731から各種の情報が入力されている。さらに、前述したように、払出制御基板98には、主基板120から賞球制御信号が入力される。上記した入力信号のうち、払出センサ基板114からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の払出動作において払出モータ115の停止位置、即ち玉払出装置154の玉払出部材の停止位置を正確に制御するとともに玉払出部材が動作しているか否かを検出できる。また、払出個数カウントスイッチ116からの入力信号に基づいて払出制御基板98は、貸球および賞球の正確な払出数を払出すように払出モータ115を駆動制御するとともに、枠用外部端子板102に貸球数情報(100円分の球25個で1パルス)を出力する。なお、貸球は、払出制御基板98と、カードユニット装置731との間で、インターフェース基板103を経由して各種信号の送受信が行なわれ、玉払出装置154が駆動されることにより行なわれる。
さらに、主基板120からの賞球制御信号や、スイッチから直接入力される球切れ信号および満タン信号等に基づいて払出制御基板98は、賞球の払出動作を実行せしめたり、賞球の払出動作を停止実行せしめたりする。なお、枠用外部端子板102に接続される球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの入力信号は、球切れ情報または満タン情報として外部のホール用管理コンピュータ等に出力される。
前述した打球発射装置130においては、発射モータ601を駆動するための回路が搭載された発射基板107が設けられている。操作ハンドル5から発射基板107には、前述したタッチセンサおよび単発発射スイッチからの信号がそれぞれ伝達される。そして、遊技者による操作ハンドル5の操作に応じて、発射基板107から発射モータ601に、発射モータ601を駆動するための駆動信号が出力される。発射モータ601は、発射基板107からの駆動信号にしたがって駆動される。発射基板107では、タッチセンサからの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ601の駆動を停止する。
図5は、払出制御基板98および玉払出装置154などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図5に示すように、払出制御基板98には、払出制御用CPU659を含む払出制御用マイクロコンピュータ660(電気部品制御用マイクロコンピュータの一例、払出制御手段ともいう)が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ660は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくとも未払出数を記憶するRAMが内蔵されている。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ660に内蔵されていてもよい。払出制御用マイクロコンピュータ660におけるRAMの少なくとも一部は、電源基板910に搭載されているバックアップ電源によって電源バックアップされている。この実施の形態では、全てのRAM領域が電源バックアップされているとする。よって、パチンコ遊技機1に対して電力供給がなされていないときにも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAMの記憶内容は保存される。
球切れスイッチ157および満タンスイッチ158からの検出信号は、サンパック中継基板101を介して払出制御基板98のI/Oポート661dに入力される。また、サンパック中継基板101は、枠用外部端子板102とコネクタで接続されている。枠用外部端子板102には、外部(たとえば、管理コンピュータ)とパチンコ遊技機1との間の信号線を接続するコネクタとして、賞球数を出力するためのコネクタと、第1・第2ドア開放スイッチ111,112からの信号を出力するためのコネクタとが外部接続端子として設けられている。
玉払出装置154に搭載された払出個数カウントスイッチ116および払出センサ基板114からの検出信号は、払出中継基板113を介して払出制御基板98のI/Oポート661cに入力される。払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出個数カウントスイッチ116からの検出信号に基づき、RAMに記憶されている未払出数を減算する処理を行なう。払出制御用マイクロコンピュータ660は、未払出数があるときに、払出中継基板113を介して払出モータ115を駆動させるための信号を出力する。また、払出制御用マイクロコンピュータ660は、I/Oポート661dに球切れまたは満タンを示す信号が入力されたときに、払出停止信号をI/Oポート661cから払出中継基板113に出力する。払出中継基板113は、当該払出停止信号を受信すると、払出モータ115の駆動を停止させる。
払出制御用マイクロコンピュータ660は、I/Oポート661dに球切れを示す信号が入力されたときに、I/Oポート661bを介して球切れ信号をプラ枠中継基板108に出力する。プラ枠中継基板108は、球切れ信号に基づき、球切れLED52を点灯させる制御を行なう。また、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出個数カウントスイッチ116からの検出信号に基づき、I/Oポート661bを介して賞球信号をプラ枠中継基板108に出力する。プラ枠中継基板108は、賞球信号に基づき、賞球LED51を点灯させる制御を行なう。なお、払出制御用マイクロコンピュータ660は、I/Oポート661dに球切れまたは満タンを示す信号が入力されたときに、I/Oポート661bを介して発射停止信号をプラ枠中継基板108に出力するようにしてもよい。この場合、プラ枠中継基板108は、発射基板107に、発射モータ不能動化信号を出力し、発射モータ601が駆動できないように制御するようにしてもよい。
また、入賞口への遊技球の入賞があると、主基板120の出力回路662から、払出すべき賞球個数を示す賞球制御信号が出力される(オン状態になる)。また、出力回路662からは、遊技制御用マイクロコンピュータ99が立上がったとき(動作を開始したとき)に、払出起動コマンド(払出起動指令)が出力される。また、出力回路662からは、遊技制御用マイクロコンピュータ99が立上がったとき(動作を開始したとき)に、払出制御基板98のRAMのバックアップ記憶データを初期化するための初期化コマンド(初期化指令)が出力される。また、出力回路662からは、電力供給が復旧した旨を示す復旧コマンド(復旧指令)が出力される。そして、賞球制御信号、払出起動指令、初期化指令、または、復旧指令を出力するときには、これらの取込みを指示するための賞球REQ信号(賞球リクエスト信号)が出力される(オン状態になる)。
この実施の形態では、賞球制御信号、払出起動指令、初期化指令、および、復旧指令は同じ信号線で伝達される。賞球制御信号、払出起動指令、初期化指令、および、復旧指令は、5ビットのデータ(2進5桁のデータ)によって構成され、5本の信号線によって出力される。なお、信号のオン状態すなわち出力状態は、信号が有意である状態であり、オン状態になることは、信号を受ける側に対してその信号に基づく何らかの処理を開始することを指令することを意味する。たとえば、賞球個数を示す賞球制御信号および賞球REQ信号がオン状態になるということは、払出制御用マイクロコンピュータ660に対して、賞球制御信号が示す払出数を認識するように指令することを意味する。
賞球制御信号、払出起動指令、初期化指令、および、復旧指令は、入力回路663Aを介してI/Oポート661gに入力される。また、賞球REQ信号は、払出制御用CPU659のマスク可能割込端子(以下、単に割込端子ともいう。)に入力される。払出制御用CPU659は、割込端子に賞球REQ信号が入力されたことに基づく割込処理で、I/Oポート661gを介して賞球制御信号を入力し、賞球制御信号が示す個数の遊技球を払出すために玉払出装置154を駆動する制御を行なう。なお、主基板120の出力回路662からは、主基板120が接続されていることを示す接続確認信号も出力される。
また、払出制御用マイクロコンピュータ660が賞球制御信号を受付けたときには、主基板120に対して指令受付信号を送信する。指令受付信号は、払出制御基板98の出力ポート662hおよび出力回路663Bを介して主基板120に送信される。そして、主基板120において、入力回路666およびI/Oポート50を介して遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される。なお、この実施の形態では、賞球BUSY信号がオン状態になることによって、指令受付信号が送信されたことになる。
また、払出制御基板98には、電源基板910から、電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号および払出制御用マイクロコンピュータ660に対する払出制御用許容信号(CPUを動作可能状態にさせるための信号)として用いられるリセット信号が、入力ポート661aに入力される。
また、払出制御用マイクロコンピュータ660は、出力ポート661fを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED664にエラー信号を出力する。なお、払出制御基板98の入力ポート661eには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ665からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ665は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
パチンコ遊技機1に隣接して設置されているカードユニット装置731には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット装置731には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インターフェース基板103には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED105、球貸可表示LED106、球貸スイッチ36および返却スイッチ37が接続される。
インターフェース基板103からカードユニット装置731には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ36が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ37が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット装置731からインターフェース基板103には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット装置731と払出制御基板98の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート661iおよび出力ポート661jを介して送受信される。カードユニット装置731と払出制御基板98の間には、インターフェース基板103が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図5に示すように、インターフェース基板103を介してカードユニット装置731と払出制御基板98の間で送受信されることになる。
また、VL信号は、発射基板107において、打球発射装置130による遊技球の発射について、発射を許可する発射許可状態と、打球発射装置130による遊技球の発射を禁止する発射禁止状態とのいずれかの状態を選択するために用いられる。そして、VL信号は、出力ポート661kからプラ枠中継基板108を介して発射基板107へ伝達される。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660は、カードユニット装置731にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ660は、VL信号の入力状態によってカードユニット装置731の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット装置731においてカードが受付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板98にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板98にBRQ信号を出力する。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ660は、カードユニット装置731に対するEXS信号を立上げ、カードユニット装置731からのBRQ信号の立下がりを検出すると、払出モータ115を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払出す。そして、払出が完了したら、払出制御用マイクロコンピュータ660は、カードユニット装置731に対するEXS信号を立下げる。その後、カードユニット装置731からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ99から賞球制御信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット装置731で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板98から供給される。すなわち、カードユニット装置731に対する電源基板910からの電力供給は、払出制御基板98およびインターフェース基板103を介して行なわれる。この例では、インターフェース基板103内に配されているカードユニット装置731に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット装置731を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット装置731に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
発射基板107においては、タッチリング110からの検出信号(以下、タッチセンサ検出信号という)と、単発発射スイッチ109からの検出信号(以下、単発発射スイッチ検出信号という)と、カードユニット装置731からインターフェース基板103および払出制御基板98を経由して伝達されるVL信号とが入力される。発射基板107では、発射モータ601を駆動するための駆動信号を出力する発射モータ駆動回路が搭載されている。発射モータ駆動回路は、タッチセンサ検出信号または単発発射スイッチ検出信号がオン状態であり、かつ、VL信号がオン状態であるときに、駆動信号を出力することにより発射を許可する。
図6は、演出制御基板90および音声枠ランプ基板92の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板90において、演出制御用マイクロコンピュータ118における演出制御用CPU118aは、ROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、周辺コマンド中継基板57を介して主基板120から送信される取込信号(演出制御INT信号)に応じて、周辺コマンド中継基板57、入力ドライバ667および入力ポート668を介して演出制御コマンドを受信する。
演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御コマンドに基づいて、画像表示を行なう表示制御機能および高速描画機能を有するVDP(ビデオディスプレイプロセッサ)119aに、LCDを用いた第1飾り変動表示部8kの表示制御を行なわせる。また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御コマンドに基づいて、VDP119bに、LCDを用いた第2飾り変動表示部9kの表示制御を行なわせる。VDPは、GCL(グラフィックコントローラLSI)と呼ばれることもある。
演出制御用CPU118aは、演出制御基板ROMに格納されたプログラムに従って動作し、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、受信した演出制御コマンドに従って、受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)の表示制御を行なう。具体的には、VDP119a,VDP119bにより変動表示部の表示制御を行なう。演出制御用CPU118aは、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示省略)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、怪物、文字、図形または記号等を予め格納しておくためのものである。
そして、演出制御用CPU118aはキャラクタROMから読出したデータをVDP119a,VDP119bに出力する。各VDPは、演出制御用CPU118aからデータが入力されたことに基づいて動作する。この実施の形態では、2つのVDP119a,119bが演出制御基板90に搭載されている。なお、変動表示部を3つとした場合にはVDPが3つ搭載される。すなわち、変動表示部の数に対応した数のVDPが演出制御基板90に搭載される。また、VDP119a,119bは、それぞれ、演出制御用CPU118aとは独立した二次元のアドレス空間を持ち、そこに第1VRAMおよび第2VRAM(ともに図示省略)をマッピングしている。なお、1つのVDPで複数の変動表示部の表示制御を行なう構成としてもよい。たとえば、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの両方の表示制御を行なうVDPを1つ備える構成としてもよい。
VDP119aまたはVDP119bは、キャラクタ画像データに従って受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)に表示するための画像データを生成する。そして、VDP119aは、生成した画像データを第1VRAMに展開し、VDP119bは、生成した画像データを第2VRAMに展開する。第1RAMはVDP119aによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリであり、第2VRAMはVDP119bによって生成された画像データを展開するためのフレームバッファメモリである。そして、このような画像データは、受信したコマンドに応じた変動表示部(第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9k)に出力する。
周辺コマンド中継基板57には、主基板120から入力された信号(演出制御コマンドを構成する演出制御信号と演出制御INT信号)を演出制御基板90に向かう方向にしか信号を通過させない(演出制御基板90から主基板120への方向には信号を通過させない)信号入力阻止手段としての単方向性回路57aが搭載されている。単方向性回路57aとして、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図6には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路57aは、周辺コマンド中継基板57を通過する信号線それぞれに設けられる。演出制御基板90からの信号、演出制御基板90に入力される信号(操作キー190からの操作信号および発射球センサ194からの検出信号)、および演出制御基板90に接続される音声枠ランプ基板92(主基板120に接続されない基板を周辺基板ともいう。)からの信号は、周辺コマンド中継基板57の存在によって、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に伝達されない。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する外部からの信号入力経路が限定され、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号を送り込む不正行為がなされる可能性を低減できる。また、さらに、周辺コマンド中継基板57を、その裏面が視認可能となる態様で取付けた場合、周辺コマンド中継基板57の裏面を容易に視認することができるため、周辺コマンド中継基板57から遊技制御用マイクロコンピュータ99へ不正に信号を入力させるようにする不正行為が行なわれたことを容易に発見することができる。
なお、本実施の形態においては、単方向性回路57aを周辺コマンド中継基板57に設けた例について説明したが、これに限らず、単方向性回路57aは、主基板120に設けてもよく、また演出制御基板90に設けてもよい。すなわち、単方向性回路57aは、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号が入力されることを防止できる場所に設けられている構成であればよい。
演出制御用マイクロコンピュータ118には、入力ポート669を介して、操作キー190(191,192,193)からの操作信号、および、発射球センサ194からの検出信号が入力される。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ118は、入出力ポート671を介して音声枠ランプ基板92に対して、スピーカ27から発せられる音声を制御するための音声制御コマンドと、遊技効果ランプ40、装飾ランプ25の点灯状態を制御するためのランプ制御コマンドとを出力する。
音声枠ランプ基板92において、CPU、ROMおよびRAMを含む音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、音声制御コマンドに応じたROMに格納されている制御データに基づいて音声ドライバ回路673を介し、スピーカ27を制御する。また、音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、ランプ制御コマンドに応じたROMに格納されている制御データに基づいて枠ランプドライバ回路672を介し、遊技効果ランプ40を制御する。さらに、音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、ランプ制御コマンドに応じたROMに格納されている制御データに基づいてバスドライバ674を介し、装飾ランプ25を制御するための駆動信号を、ランプドライバ基板93に出力する。
ランプドライバ基板93では、音声枠ランプ基板92から出力されてバスドライバ675から入力された駆動信号に基づき、出力ポート676および装飾ランプドライバ回路677を介し、装飾ランプ25が制御される。なお、ランプドライバ基板93には、さらに、拡張ポート678が搭載されており、他の演出装置を駆動させることができるように構成されている。
本実施の形態におけるランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ118と音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aとの間で、双方向通信(コマンド受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
また、電源監視回路920からのリセット信号は、音声枠ランプ基板92に搭載された音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aに入力される。また、電源監視回路920からのリセット信号は、音声枠ランプ基板92を経由し、さらに演出制御基板90に搭載された入出力ポート671を介して、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。また、電源監視回路920からの電源断信号は、音声枠ランプ基板92を経由し、さらに演出制御基板90に搭載された入出力ポート671を介して、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるRAMの少なくとも一部は、電源基板910に搭載されているバックアップ電源によって電源バックアップされている。この実施の形態では、一部のRAM領域(以下、バックアップ領域という)が電源バックアップされているとする。よって、パチンコ遊技機1に対して電力供給がなされていないときにも、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるRAMのバックアップ領域の記憶内容は保存される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ118におけるRAMの全部の領域がバックアップ電源によって電源バックアップされるようにしてもよい。
次に、電源基板910の構成を説明する。図7は、電源基板910の構成例を示すブロック図である。電源基板910には、パチンコ遊技機1内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するための電源スイッチ914が設けられている。なお、電源スイッチ914は、パチンコ遊技機1において、電源基板910の外に設けられていてもよい。電源スイッチ914が閉状態(オン状態)では、交流電源(AC24V)がトランス911の入力側(一次側)に印加される。トランス911は、交流電源(AC24V)と電源基板910の内部とを電気的に絶縁するためのものであるが、その出力電圧もAC24Vである。また、トランス911の入力側には、過電圧保護回路としてのバリスタ918が設置されている。
電源基板910は、電気部品制御基板(主基板120、払出制御基板98および演出制御基板90等)と独立して設置され、パチンコ遊技機1内の各基板および機構部品が使用する電圧を生成する。この例では、AC24V、VSL(DC+30V)、VLP(DC+24V)、VDD(DC+12V)およびVCC(DC+5V)を生成する。また、バックアップ電源(VBB)すなわちバックアップRAMに記憶内容を保持させるための記憶保持手段となるコンデンサ916は、DC+5V(VCC)すなわち各基板上のIC等を駆動する電源のラインから充電される。また、+5Vラインとバックアップ+5V(VBB)ラインとの間に、逆流防止用のダイオード917が挿入される。なお、VSLは、整流平滑回路915において、整流素子でAC24Vを整流昇圧することによって生成される。VSLは、ソレノイド駆動電源となる。また、VLPは、ランプ点灯用の電圧であって、整流回路912において、整流素子でAC24Vを整流することによって生成される。
電源電圧生成手段としてのDC−DCコンバータ913は、1つまたは複数のレギュレータIC(図7では2つのレギュレータIC924A,924Bを示す)を有し、VSLに基づいてVDDおよびVCCを生成する。レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)924A,924Bの入力側には、比較的大容量のコンデンサ923A,923Bが接続されている。従って、外部からのパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止したときに、VSL、VDD、VCC等の直流電圧は、比較的緩やかに低下する。
図7に示すように、トランス911から出力されたAC24Vは、そのままコネクタ922Bに供給される。また、VLPは、コネクタ922Cに供給される。VCC、VDDおよびVSLは、コネクタ922A,922B,922Cに供給される。
コネクタ922Aに接続されるケーブルは、主基板120に接続される。コネクタ922Bに接続されるケーブルは、払出制御基板98に接続される。コネクタ922Cに接続されるケーブルは、音声枠ランプ基板92に接続される。そして、演出制御基板90およびランプドライバ基板93には、コネクタ922Cから供給される各電圧が、音声枠ランプ基板92を経由して供給される。このパチンコ遊技機1においては、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90のそれぞれにおいて、データがバックアップされる。したがって、コネクタ922A,922B,922Cには、VBBも供給されている。ここで、922CからのVBBは、音声枠ランプ基板92を経由して演出制御基板90に供給される。
また、電源基板910には、押しボタン構造のクリアスイッチ921が搭載されている。クリアスイッチ921が押下されるとローレベル(オン状態)のクリア信号が出力され、コネクタ922Aを介して主基板120に送信される。また、クリアスイッチ921が押下されていなければハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、クリアスイッチ921は、押しボタン構造以外の他の構成であってもよい。また、クリアスイッチ921は、遊技機において、たとえば払出制御基板98などの電源基板910以外の基板や遊技機の後面側であればその他の場所に設けられていてもよい。
さらに、電源基板910には、電気部品制御基板に搭載されているマイクロコンピュータに対するシステムリセット信号としてのリセット信号を作成するとともに、電源断信号を出力する電源監視回路920と、電源監視回路920からのリセット信号を増幅してコネクタ922A,922B,922Cに出力するとともに、電源断信号を増幅してコネクタ922Aおよびコネクタ922Bに出力する出力ドライバ回路925が搭載されている。リセット信号は、リセットレベルではマイクロコンピュータの動作を停止(禁止)させる動作停止信号として用いられ、非リセットレベルになるとマイクロコンピュータの動作を可能にする動作可能信号として用いられる。なお、本実施の形態においては、音声枠ランプ基板92を経由したリセット信号が、演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。しかし、演出制御用マイクロコンピュータ118へのシステムリセット信号の入力パターンとしてはこれに限るものではない。たとえば、主基板120や払出制御基板98を経由したシステムリセット信号が入力される入力パターンであってもよい。
電源監視回路920は、電源断信号を出力する電圧低下監視手段とシステムリセット信号を生成するリセット信号生成手段とを実現する回路である。なお、電圧低下監視手段とリセット信号生成手段とは、各々、別の回路により構成してもよい。電源監視回路920として、市販の停電監視リセットモジュールICを使用することができる。電源監視回路920は、遊技機において用いられる所定電圧(たとえば+24V)が所定値(たとえば+5V)以下になった期間が、予め決められている時間(たとえば56ms)以上継続すると電源断信号を出力する。具体的には、電源断信号をオン状態(ローレベル)にする。また、電源監視回路920は、たとえば、VCCが+4.5V以下になると、システムリセット信号をローレベルにする。
なお、電源監視回路920としては、電圧が所定値以下になった期間が所定時間以上継続したか否かを判断することにより、電圧が所定値以下になったか否かを判断するものに限らず、たとえば、ダイオード回路から構成される一般的な全波整流回路を用いて得られるパルスを検出することにより、電圧が所定値以下になったか否かを判断するようにしてもよい。たとえば、全波整流回路により交流波を全波整流して得られるパルスのうち、振幅が所定値以上のパルスをカウントするものであって、所定期間カウントされなかったときに電圧が所定値以下となったと判断するものであってもよい。
電源監視回路920は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止する際には、電源断信号を出力(ローレベルにする)してから所定期間が経過したことを条件にリセット信号をローレベルにする。所定期間は、主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118が、後述する電源断処理を実行するのに十分な時間である。すなわち、電源監視回路920は、電圧低下信号としての電源断信号を出力した後、遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御用マイクロコンピュータ118が、電源断処理を実行完了した後に、動作停止信号(リセット信号のローレベル)を出力する。また、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始され、VCCがたとえば+4.5Vを越えるとシステムリセット信号をハイレベルにするのであるが、その場合に、電源断信号が出力されなくなってから(ハイレベルにしてから)所定期間が経過したことを条件にシステムリセット信号をハイレベルにする。従って、システムリセット信号がハイレベルになったことに応じて各電気部品制御基板(主基板120を含む)に搭載されているマイクロコンピュータがプログラムに従って制御を開始するときに、電源断信号は必ずオフ状態になっている。
電源監視回路920からの電源断信号は、払出制御基板98において、入力ポート661aを介して払出制御用マイクロコンピュータ660に入力される(図5参照)。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ660は、入力ポート661aの入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。また、主基板120において、電源監視回路920からの電源断信号は、入力回路121からI/Oポート部50を介して遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力される(図4参照)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、I/Oポート部50の入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。また、演出制御基板90において、電源監視回路920からの電源断信号は、入出力ポート671を介して演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される(図6参照)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118は、入出力ポート671の入力信号を監視することによって遊技機への電力供給の停止の発生を確認することができる。
一方、電源監視回路920からのリセット信号は、入力ポート661aを介して払出制御用マイクロコンピュータ660のリセット端子に入力される(図5参照)。従って、払出制御用マイクロコンピュータ660は、リセット端子の入力状態を監視することによって、払出制御動作の実行状態とするタイミングおよび払出制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。また、電源監視回路920からのリセット信号は、入力回路121からI/Oポート部50を介して遊技制御用マイクロコンピュータ99のリセット端子に入力される(図4参照)。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、リセット端子の入力状態を監視することによって、遊技制御動作の実行状態とするタイミングおよび遊技制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。また、電源監視回路920からのリセット信号は、入出力ポート671を介して演出制御用マイクロコンピュータ118のリセット端子に入力される(図6参照)。従って、演出制御用マイクロコンピュータ118は、リセット端子の入力状態を監視することによって、払出制御動作の実行状態とするタイミングおよび払出制御動作の停止状態とするタイミングを確認することができる。
なお、この実施の形態では、電源監視回路920が所定電位の電源の出力を監視し、外部から遊技機に供給される電力の供給停止に関わる検出条件として、遊技機の外部からの電圧(この実施の形態ではAC24V)から作成された所定の直流電圧が所定値以下になったことを用いたが、検出条件は、それに限られず、外部のからの電力が途絶えたことを検出できるのであれば、他の条件を用いてもよい。たとえば、交流波そのものを監視して交流波が途絶えたことを検出条件としてもよいし、交流波をディジタル化した信号を監視して、ディジタル信号が平坦になったことをもって交流波が途絶えたことを検出条件としてもよい。
次に、この実施の形態のパチンコ遊技機1での制御に用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタについて説明する。図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図8には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタR1〜R8の8種類のランダムカウンタが示されている。
R1は、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれの変動表示について大当り状態を発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるための大当り判定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「658」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このR1は、2msec毎に1ずつ加算更新されることとなる。第1始動口スイッチ62または第2始動口スイッチ67により有効な始動入賞が検出されると、それに応じてこのR1の乱数が抽出されて第1始動入賞記憶のデータまたは第2始動入賞記憶のデータとしてRAM55に記憶される。そして、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれについて、特別図柄の変動表示を開始する前の段階で、そのようにRAM55に記憶された抽出値が予め定められた大当り判定値と一致するか否かが判断される。この判断において、一致した場合には、変動表示の表示結果を大当り図柄の組合せとして大当りを発生させることが決定されて前述した大当り遊技状態の制御が行なわれ、一致しない場合には、変動表示の表示結果をはずれとすることが決定されて遊技状態が変化しない。確変状態以外の通常の確率状態においては、大当り判定値がたとえば1つの数値に設定される。確変状態においては、大当り判定値が複数個の数値(この場合、大当り判定値は、大当り判定に偏りが生じなくするために、数値順番が隣接した数値とならないように設定される)に設定されることにより、非確変状態の場合よりも大当りの発生確率が向上する。
R2は、R1を用いた大当り判定により大当りを発生させることが事前決定されているときに、どの種類の大当り図柄を第1特別図柄表示器8(第1飾り変動表示部8kも含む)または第2特別図柄表示器9(第2飾り変動表示部9kも含む)に表示させるかをランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R2は、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。
本実施の形態においては、R2から抽出された乱数が奇数である場合には、第1特別図柄表示器8において「3、5、7」のいずれかが第1飾り変動表示部8kにおいて奇数図柄のいずれかによるゾロ目がそれぞれ表示結果として決定される。これらの表示結果が導出表示されると、大当りが終了した後に確変状態に制御される。一方、R2から抽出された乱数が偶数である場合には、第1特別図柄表示器8において「1、9」のいずれかが第2飾り変動表示部9kにおいて「0」または偶数図柄のいずれかによるゾロ目がそれぞれ表示結果として決定される。これらの表示結果が導出表示されると、大当りが発生する。このように、本実施形態においては、大当り図柄により大当り後に確変状態に制御させるか否かが決定されるため、R2は、確変状態に制御させるか否かの判定(確変開始判定)をするために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタでもある。
R3は、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9のそれぞれについて、はずれとなる表示結果における停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのはずれ図柄決定用のランダムカウンタである。R3は、「0」からカウントアップしてその上限である「9」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間にそれぞれ1ずつ加算更新される。
本実施の形態におけるはずれ図柄は、R1を用いて大当りに制御されないことが決定されているときには、はずれ図柄(「0,2,4,6,8」)から、このランダムカウンタR3の抽出値に従って決定される。
本実施の形態においては、R3を用いて第1特別図柄表示器8の図柄として「0,2,4,6,8」のいずれかが決定されたときには、第1飾り変動表示部8kにおいてゾロ目とならないはずれ図柄が導出表示されるように制御される。R3を用いて第2特別図柄表示器9の図柄として「0,2,4,6,8」のいずれかが決定されたときには、第2飾り変動表示部9kにおいてゾロ目とならないはずれ図柄が導出表示されるように制御される。
ここで、R3等の所定のランダムカウンタにおいて行なわれる割込み処理余り時間におけるカウントアップ動作について説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU56は、定期的な割込み処理の実行により、各種制御を行なうが、ある割込み処理について、割込み処理が実行された後に、その割込み処理の次回の実行開始までの期間は割込み処理待ち状態となる。そのような割込み処理待ち状態である割込み処理の余り時間において、無限ループを利用してランダムカウンタの加算更新処理を繰返し実行することを割込み処理余り時間におけるカウントアップという。
R4は、第1特別図柄表示器8(第1飾り変動表示部8kも含む)および第2特別図柄表示器9(第2飾り変動表示部9kも含む)の変動表示のパターンである変動パターンをランダムに決定するために用いられる乱数を発生するための数値データ更新手段(ランダムカウンタ)である。R4は、「0」からカウントアップしてその上限である「99」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込処理余り時間に1ずつ加算更新される。特別図柄の変動開始時等の所定のタイミングで変動時間決定用のランダムカウンタR4から抽出されたカウンタの値により、予め定められた複数種類の変動パターンの中から、変動表示に用いる変動パターンが選択決定される。各変動パターンには、変動時間(変動表示を開始してから表示結果が導出表示されるまでの時間であり、変動表示時間ともいう)が予め定められており、変動パターンを選択決定することにより、変動表示時間が選択決定されることとなる。
R5は、第1特別図柄表示器8(第1飾り変動表示部8kも含む)および第2特別図柄表示器9(第2飾り変動表示部9kも含む)のそれぞれについて、前述の大当り判定においてはずれとする判定がされたときに、変動表示中に前述したリーチ表示態様を形成する(以下、リーチはずれという)か、リーチ表示態様を形成しない(以下、非リーチはずれという)か、のいずれにするかをランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのリーチ判定用のランダムカウンタである。R5は、「0」からカウントアップしてその上限である「39」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎および割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8kおよび第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9kのそれぞれに停止させる図柄を決定する前の段階で、R5から抽出された乱数が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かが判断される。そして、これらの値が一致した場合には、リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態とする制御が行なわれる。一方、これらの値が一致した場合には、非リーチはずれとすることが判定され、表示結果がはずれとなる変動表示中にリーチ状態としない制御が行なわれる。
R6は、第1普通図柄表示器12および第2普通図柄表示器13のそれぞれの変動表示について当りを発生させるか否かを事前にランダムに判定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R6は、「0」からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎に1ずつ加算更新される。第1ゲートスイッチ61または第2ゲートスイッチ66により有効な始動通過が検出されると、それに応じて、このR6の乱数が抽出されて通過記憶データとしてRAM55に記憶される。そして、普通図柄の変動表示を開始する前の段階で、その抽出値が予め定められた当り判定値と一致するか否かが判断され、一致した場合には普通図柄の当りを発生させることが決定されて前述のような制御が行なわれ、不一致の場合にははずれとすることが決定されて前述のような制御が行なわれる。
R7は、前述したR1の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R7は、「0」からカウントアップしてその上限である「658」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎およびおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。
R8は、前述したR6の初期値をランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるためのランダムカウンタである。R8は、「0」からカウントアップしてその上限である「11」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されており、2msec毎およびおよび割込み処理余り時間に1ずつ加算更新される。
図9は、第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8k)および第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9k)における変動パターンを選択決定するために用いる判定値を記憶したデータテーブルを説明するための図である。本実施の形態におけるデータテーブルは、R1を用いての大当り判定の結果およびR5を用いてのリーチ判定の結果に基づき異なるように判定値が振分けられており、前述したROM54に予め記憶されている。
図9(a)は、前述した確変制御モードおよび時短制御モードのいずれにも制御されていない通常遊技状態であるときにルックアップされるデータテーブルである。判定結果が、R1を用いた大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いたリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「通常A変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「通常B変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が15秒の「リーチA変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜79」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「リーチB変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「80〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「リーチC変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなる大当り決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜19」の範囲内の場合には変動表示時間が15秒の「大当りA変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「20〜49」の範囲内の場合には変動表示時間が20秒の「大当りB変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には変動表示時間が25秒の「大当りC変動パターン」が選択決定される。
図9(b)は、前述した時短制御モードに制御(移行)されている第2状態であるときにルックアップされるデータテーブルである。なお、本実施の形態において、図9(b)のデータテーブルがルックアップされて決定された変動パターンを短縮変動パターンという。
判定結果が、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「通常C変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「通常D変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜69」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチD変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「70〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「リーチE変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなる大当り決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「大当りD変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「30〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「大当りE変動パターン」が選択決定される。
図9(c)は、前述した確変制御モードに制御(移行)されている第1状態であるときにルックアップされるデータテーブルである。なお、本実施の形態において、図9(c)のデータテーブルがルックアップされて決定された変動パターンを確変変動パターンという。また、この確変変動パターンが決定されたときには、前述した短縮変動パターンと同様に、変動時間が短縮される。
判定結果が、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させない非リーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜49」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「確変時通常E変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「50〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が5秒の「確変時通常F変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果がはずれであり、かつ、R5を用いてのリーチ判定結果がリーチを発生させるリーチはずれ決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜69」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「確変時リーチF変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「70〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「確変時リーチG変動パターン」が選択決定される。
また、判定結果が、R1を用いての大当り判定結果が大当りとなる大当り決定時であるときには、R4の抽出値と変動表示に用いられる変動パターンとして選択決定される変動パターンとの関係が次のように定められている。R4の抽出値が「0〜29」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「確変時大当りF変動パターン」が選択決定される。R4の抽出値が「30〜99」の範囲内の場合には、変動表示時間が10秒の「確変時大当りG変動パターン」が選択決定される。
なお、本実施の形態における変動表示に用いられる変動パターンは、後述するように第1変動表示部(第1特別図柄表示器8、第1飾り変動表示部8k)または第2変動表示部(第2特別図柄表示器9、第2飾り変動表示部9k)において変動表示が開始されるときに、図21を用いて後述する第1特別図柄プロセス処理におけるS202および第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにおいて、図9で説明したデータテーブルをルックアップして、決定される。
図10は、演出制御用マイクロコンピュータ118が演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図10には、ランダムカウンタの一例として、ランダムカウンタRSとランダムカウンタRU−1〜RU−3とが示されている。
RSは、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kにおいて表示される演出内容を決定するために用いられる乱数を発生させるための演出内容決定用のランダムカウンタであり、「0」からカウントアップしてその上限である「232」までカウントアップし、再度「0」からカウントアップし直すように構成されている。このRSは、33msec毎に1ずつ加算更新される。
RU−1〜RU−3は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについて、飾り図柄の停止図柄を事前にランダムに決定するために用いられる乱数を発生させるための飾り図柄停止図柄決定用のランダムカウンタである。RU−1は、左図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−2は、中図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−3は、右図柄の停止図柄を決定するために用いられる。RU−1〜RU−3のそれぞれについては、RU−1が33msecごとに、RU−2がRU−1の桁上げごと、RU−3がRU−2の桁上げごとにそれぞれ加算更新され、0から更新されてその上限である9まで更新された後再度0から更新される。
なお、飾り図柄は、予め定められた図柄の配列順序に従って変動(更新)表示されていく。複数種類の飾り図柄のそれぞれには飾り図柄停止図柄決定用の数値データが対応付けられており、大当り判定ではずれとする判定がされた場合であってリーチ判定によりリーチ状態としないことが判定された場合には、所定のタイミングでRU−1〜RU−3のそれぞれから抽出された乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の飾り図柄の停止図柄として決定される。なお、大当り判定ではずれとする判定がされた場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当りの図柄と一致する場合には、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、大当り判定ではずれとする判定がされた場合であってリーチ判定によりリーチ状態とすることが判定された場合には、前述したタイミングで抽出された乱数のうち、RU−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各飾り図柄の停止図柄として決定され、RU−2から抽出されたカウンタの値と一致する数値データに対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれの図柄となるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって大当り図柄の決定により確変状態とすることが決定された場合には、所定のタイミングでRU−1から抽出された乱数に対応する確変大当り図柄(奇数の飾り図柄)が左,中,右の各飾り図柄の停止図柄として決定される。また、大当り判定で大当りとする判定がされた場合であって大当り図柄の決定により確変状態としないことが決定された場合には、所定のタイミングでRU−1から抽出された乱数に対応する非確変大当り図柄(0または偶数の図柄)が左,中,右の各飾り図柄の停止図柄として決定される。
図11は、演出制御用マイクロコンピュータ118が演出内容の選択に用いる演出内容選択テーブルを説明するための図である。本実施の形態における演出内容選択テーブルは、後述する判定結果コマンドに基づき異なるように判定値が振り分けられており、前述した演出制御基板90に搭載されるROMに予め記憶されている。
演出内容選択テーブルは、確変状態であるか否かに対応して設定されている。たとえば、通常遊技状態である低確率時において遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信されてきた判定結果コマンドが「リーチ事前判定コマンド」であった場合は、図11(a)の低確率時テーブルを参照し、左列「リーチ事前判定コマンド」に対応してあらかじめ設定されている振分け確率にしたがい抽出した表示制御用乱数RSが「0〜209」のときは予告演出なし、「210〜229」のときは予告演出1、「230〜232」のときは予告演出2がそれぞれ演出内容として選択決定されることとなる。以下それぞれのテーブルについて具体的に説明する。
図11(a)は、遊技状態が通常遊技状態(低確率時)であるときにルックアップされる低確率時テーブルである。低確率時テーブルにおいては、判定結果コマンド毎に「予告演出なし」「予告演出1」「予告演出2」を選択する表示制御用乱数RSの抽出値の範囲が記憶されている。例えば、「はずれ事前判定コマンド」を示す判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力された場合においては、抽出値が「0〜230」の範囲内の場合には「予告演出なし」が選択され、抽出値が「231〜232」の範囲内の場合には「予告演出1」が選択されるが、「予告演出2」が選択される場合はない。「非確変大当り事前判定コマンド」を示す判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力された場合においては、抽出値が「0〜126」の範囲内の場合には「予告演出なし」が選択され、抽出値が「127〜216」の範囲の場合には「予告演出1」が選択され、抽出値が「217〜232」の範囲内の場合には「予告演出2」が選択される。「確変大当り事前判定コマンド」を示す判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力された場合においては、抽出値が「0〜126」の範囲内の場合には「予告演出なし」が選択され、抽出値が「127〜142」の範囲の場合には「予告演出1」が選択され、抽出値が「143〜232」の範囲内の場合には「予告演出2」が選択される。
図11(b)は、遊技状態が確変状態(高確率時)であるときにルックアップされる高確率時テーブルである。高確率時テーブルにおいても同様に、判定結果コマンド毎に「予告演出なし」「予告演出1」「予告演出2」を選択する表示制御用乱数RSの抽出値の範囲が記憶されている。例えば、「リーチ事前判定コマンド」を示す判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力された場合においては、抽出値が「0〜221」の範囲内の場合には「予告演出なし」が選択され、抽出値が「222〜231」の範囲内の場合には「予告演出1」が選択され、抽出値が「232」の場合には「予告演出2」が選択される。「非確変大当り事前判定コマンド」を示す判定結果コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力された場合においては、抽出値が「0〜232」の全範囲において「予告演出なし」が選択され、「予告演出1」・「予告演出2」が選択される場合はない。これにより、確変中に予告演出が行なわれたときは、リーチか確変大当りのいずれかとなる。すなわち、予告演出が行なわれて非確変大当りになることやリーチにもならないといった遊技者を興ざめさせることはなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、確変中は、確変大当り時以外のリーチ時にも予告演出を選択する可能性があるため、「ガセ予告演出」が可能となり、遊技者の興趣をなお一層向上させることができる。
このように、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信された判定結果コマンドと大当り状態になる確率,表示制御用乱数からの抽出値にもとづいて第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kにおいて「予告演出」を表示させる制御を行なっている。また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信された変動パターンコマンドと予告演出に対応させて、遊技音発生に関する音制御コマンドと装飾ランプ等の点灯パターンに関するランプ制御コマンドとをそれぞれ音声枠ランプ基板92に送信する。これにより、予告演出の実行が決定された場合に予告演出に同調して遊技音の発生・ランプの点灯を実行させる制御コマンドを送信することができるため第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに表示される演出等と遊技音・ランプの点灯が相互にずれる不都合を未然に防止することができる。また、演出制御基板90は「予告演出1」,「予告演出2」に加えて「予告演出なし」の3種類から予告選択テーブルにより振分けられる確率にしたがって演出内容を選択することが可能となっている。そのため、予告演出を多様化することが可能となり、飽きることなく遊技を続行することができ興趣を向上させることができる。
次に、確変状態および時短状態における第1変動表示部(第1特別図柄変動表示部8、第1飾り変動表示部8k)および第2変動表示部(第2特別図柄変動表示部9、第2飾り変動表示部9k)の動作を説明する。
まず、確変制御モード終了後の時短制御モードが、所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達することにより終了する場合における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明する。図12は、確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。図12において、(a)では確変状態と非確変状態とのどちらに制御されているかが示され、(b)では時短状態と非時短状態とのどちらに制御されているかが示され、(c)では大当り状態と非大当り状態とのどちらに制御されているかが示され、(d)では第1変動表示部が変動状態と停止状態とのどちらに制御されているかが示され、(e)では第2変動表示部が変動状態と停止状態とのどちらに制御されているかが示されている。なお、図12中の下欄に示す丸付き数字は、(a)〜(e)のそれぞれにおけるタイミングを示しており、以下、単に数字で、タイミング1〜タイミング7と表示する。
タイミング1は、第1変動表示部で確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態を発生させる変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング2は、タイミング1で開始された変動表示が終了し、確変大当り図柄の組合せが変動表示結果として導出表示され大当り状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング3は、タイミング2で開始された大当り状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング4は、確変状態を終了させる確変終了条件の一つである非確変大当りとなる変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング5は、タイミング4で開始された変動表示が終了し、非確変大当り図柄の組合せが変動表示結果として導出表示され大当り状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング6は、タイミング5で開始された大当り状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング7は、タイミング5以降に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されたときのタイミングを示している。
タイミング1以前においては、後述する確変フラグおよび時短フラグがセットされておらず確変制御モードではないため、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図9(a)で説明した遊技状態が通常遊技状態であるときにルックアップされるデータテーブルを用いて変動パターンが決定されている。なお、タイミング1において、第2変動表示部で実行中の変動表示についても、同様に、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図9(a)で説明した遊技状態が時短状態ではない通常遊技状態であるときにルックアップされるデータテーブルを用いて変動パターンが決定されている。タイミング1からタイミング4に至るまでに開始される変動表示については、通常の大当り発生確率よりも向上させた高確率状態で大当り判定が行なわれる。タイミング1からタイミング4に至るまでに開始される変動表示については、図9(c)で説明した遊技状態が第1状態であるときにルックアップされるデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。また、タイミング4からタイミング7に至るまでに開始される変動表示については、図9(b)で説明した遊技状態が第2状態であるときにルックアップされるデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。
本実施の形態においては、第1変動表示部で確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態を発生させる変動表示が開始されるタイミング1において、確変フラグがセット(ON)されるとともに、時短フラグがセットされる(図12(a),図12(b)参照)。これにより、パチンコ遊技機1は、確変状態に制御されるとともに時短状態に制御される確変制御モードの制御状態となる。確変フラグおよび時短フラグ等の遊技制御用マイクロコンピュータ99において用いられる各種フラグのデータは、RAM55に記憶され、更新される。なお、確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態が発生することにより確変フラグおよび時短フラグがセットされるタイミングは、当該変動表示が開始されるタイミングに限らず、タイミング3で示す確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態が終了したときにセットされるように構成してもよい。
確変状態は、大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されることなくタイミング2以降に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるという第1の確変終了条件が成立するまで、または、タイミング2以降に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるまでに非確変大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示される変動表示が開始されるという第2の確変終了条件が成立するまで継続する。図12においては、タイミング4に示すように、非確変大当りとなる変動表示が開始されることにより第2の確変終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに確変フラグがリセット(OFF)された場合を示している。一方、第1の確変終了条件が成立した場合には、確変状態において大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されることがなかったときの所定回数(たとえば100回)目の変動表示が開始されるときに、確変フラグがリセットされる。このように、確変フラグは、確変状態において第1の確変終了条件または第2の確変終了条件が成立した場合に、当該第1の確変終了条件または第2の確変終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。この場合、時短フラグとしては、セットされた状態がそのまま記憶されている。このように確変フラグがリセットされた後は、確変フラグがリセットされているとともに時短フラグがセットされた時短制御モードの制御状態となる。
なお、当該第1の確変終了条件または第2の確変終了条件を成立させることとなる変動表示は、確変フラグがリセットされた直後に開始するものであってもよい。また、当該第1の確変終了条件または第2の確変終了条件を成立させることとなる変動表示を開始した直後に確変フラグをリセットするものであってもよい。本実施の形態における第1の確変終了条件、第2の確変終了条件、または第1の確変終了条件および第2の確変終了条件を、第1終了条件という。
時短制御モードにおける時短状態は、確変フラグをリセットさせることとなった変動表示が終了したタイミング5以降に所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるという第1の時短終了条件が成立するまで、または、その所定回数の変動表示が実行されるまでに非確変大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されるという第2の時短終了条件が成立するまで、継続する。図12においては、タイミング7において開始される変動表示が、タイミング5以降から所定回数(たとえば100回)目の変動表示である場合を示している。タイミング7において変動表示が開始されることにより第1の時短終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに、時短フラグがリセットされる。これにより、時短制御モードの制御状態が終了する。このように、時短フラグは、時短状態において第1の時短終了条件が成立した場合に、当該第1の時短終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。
次に、確変制御モード終了後の時短制御モードが、所定の変動表示回数(たとえば、100回)に到達するまでに非確変大当りが発生することにより終了する場合における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明する。図13は、確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。図13においては、(a)〜(e)に図柄12の(a)〜(e)と同様の項目についての制御状態が示されている。
図13の場合は、タイミング1〜タイミング6が図12の場合と同様の制御状態となっている。タイミング7は、タイミング5以降からの変動表示回数が所定回数(たとえば100回)に到達する前の段階で、時短制御モードの状態を終了させる時短終了条件の一つである非確変大当りとなる変動表示が開始されたときのタイミングを示している。タイミング8は、タイミング7で開始された変動表示が終了し、非確変大当り図柄の組合せが変動表示結果として導出表示され大当り状態が発生したときのタイミングを示している。タイミング9は、タイミング8で開始された大当り状態が終了したときのタイミングを示している。タイミング7において非確変大当りとなる変動表示が開始されることにより第2の時短終了条件が成立し、当該変動表示が開始されるときに、時短フラグがリセットされる。これにより、時短制御モードの制御状態が終了する。このように、時短フラグは、時短状態において第2の時短終了条件が成立した場合に、当該第2の時短終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる。本実施の形態における第1の時短了条件、第2の時短終了条件、または第1の時短終了条件および第2の時短終了条件を、第2終了条件という。
確変状態と時短状態との関係は、本実施の形態において次のとおりである。確変大当りとなると、確変状態と時短状態とを含む確変制御モードに制御される。確変フラグと時短フラグとは、遊技状態を示す状態データであり、確変大当りとなる変動表示が開始されるときにセットされる(タイミング1参照)。確変フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)が成立するまでに第2の確変終了条件(非確変大当り)が成立すると、当該第2の確変終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(タイミング4)。また、確変フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)が成立すると、当該第1の確変終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる。このように確変フラグがリセットされ、時短フラグがセットされていると、確変状態を含まず時短状態を含む時短制御モードに制御される。時短フラグは、第1の確変終了条件(所定回数の変動表示)または第2の確変終了条件(非確変大当り)が成立する変動表示が終了してから第1の時短終了条件(所定回数の変動表示)が成立するまでに第2の時短終了条件(非確変大当り)が成立すると、当該第2の時短終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(図13のタイミング7)。また、確変フラグは、第1の時短終了条件(所定回数の変動表示)が成立すると、当該第1の時短終了条件が成立する変動表示の開始時にリセットされる(図12のタイミング7)。本実施の形態における確変制御モードとは、確変フラグと時短フラグとがセットされており、確変状態と時短状態とに制御されている状態をいう。また、変短制御モードとは、確変フラグがリセットされ時短フラグがセットされており、時短状態にのみ制御されている状態をいう。
タイミング7以降に開始される変動表示においては、確変フラグおよび時短フラグがセットされていないため、通常の大当り発生確率に基づき後述する大当り判定が行なわれ、図9(a)で説明した遊技状態が時短状態ではない通常遊技状態であるときにルックアップされるデータテーブルを用いて変動パターンが決定される。
次にパチンコ遊技機1の動作について説明する。図14および図15は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ99へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行するメイン処理を示すフローチャートである。電源基板910からのリセット信号の入力レベルがハイレベル(オフ状態)になると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。
次いで、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行する。具体的には、まず、ウェイトカウンタ1に、初期化ウェイト回数指定値1をセットする(S81)。また、ウェイトカウンタ2に、初期化ウェイト回数指定値2をセットする(S82)。なお、ウェイトカウンタ1,2として、遊技制御用マイクロコンピュータ99が内蔵する汎用のレジスタ(HLレジスタやBCレジスタ)が用いられる。そして、ウェイトカウンタ2の値が0になるまでウェイトカウンタ2の値を1ずつ減算する(S83,S84)。ウェイトカウンタ2の値が0になったらウェイトカウンタ1の値を1減算し(S85)、ウェイトカウンタ1の値が0になっていなければ(S86)、S82に戻る。ウェイトカウンタ1の値が0になっていれば、ソフトウェア遅延処理を終了する。
以上のようなソフトウェア遅延処理によって、ほぼ、[(初期化ウェイト回数指定値1)×(初期化ウェイト回数指定値2)×(S83,S84の処理時間)]だけ、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。換言すれば、所望の時間だけ遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができるように、初期化ウェイト回数指定値1,2の値が決定される。なお、初期化ウェイト回数指定値1,2の値は、ROM54に設定されている。また、ここで説明したソフトウェア遅延処理は一例であって、他の方法によってソフトウェア遅延処理を実現してもよい。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ99は、(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)として、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
ソフトウェア遅延処理を終了すると、内蔵デバイスレジスタの初期化(内蔵デバイスの入出力割り当てなどの設定)を行なうとともに、内蔵デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化を行なう(S4)。PIOの初期化とは、たとえば、出力ポートの全ビットにオフ状態の値を設定することである。CTCの初期化とは、タイマのモード設定等のことである。
この実施の形態で用いられている遊技制御用マイクロコンピュータ99には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0:割込要求を行なった内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)を遊技制御用マイクロコンピュータ99の内部データバス上に送出する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、遊技制御用マイクロコンピュータ99は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行なう必要がある。
割込モード1:割込が受付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
割込モード2:遊技制御用マイクロコンピュータ99の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行なうときに割込ベクタを送出する機能を有している。
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のS2において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は割込モード2に設定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、払出起動指令(払出起動コマンド)を払出制御基板98に送信する払出起動コマンド送信処理を実行した後(S5)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S6)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、入力ポート1を介して入力されるクリアスイッチ921からのクリア信号の出力状態を1回だけ確認する(S7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態である場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、入力ポート1では、クリアスイッチ信号のオン状態はハイレベルである。また、たとえば、遊技店員は、クリアスイッチ921を押下しながらパチンコ遊技機1に対する電力供給を開始する(たとえば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行なうことができる。
クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行なわれている。そのような保護処理が行なわれていたことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99はバックアップありと判定する。そのような保護処理が行なわれていないことを確認した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ99は初期化処理を実行する。
保護処理が行なわれていたか否かは、後述する電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、バックアップRAM領域のデータ保護処理を実行したことに応じた値(たとえば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域にデータ保護処理を実行したことを示すフラグをセットし、S8において、そのフラグがセットされていることを確認したらバックアップありと判定してもよい。
バックアップありと判定したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行なう(S9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。S9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(S10〜S15の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、遊技制御用マイクロコンピュータ99の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S93)、その内容に従って演出制御基板90および払出制御基板98のそれぞれに、電力供給が復旧した旨を示す復旧コマンドが送信されるように制御する(S94)。そして、S15に移行する。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。そして、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容にしたがって払出制御基板98のRAMのバックアップ記憶データを初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。
そして、S15において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ99に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(S19)。ここで、表示用乱数とは、前述したランダムカウンタR1〜R8のうちR3〜R5のカウント値である。表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのランダムカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数とは、前述したランダムカウンタR1〜R8のうちR7,R8のカウント値である。初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。後述する遊技制御処理における乱数更新処理において、R1,R6のランダムカウンタの値が1周(カウンタの取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのランダムカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、S17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、S17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されたとき、および、電力供給が停止したときのマイクロコンピュータの動作の様子を以下に説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されDC+24V電源の電圧が所定値を越えると、電源断信号がオフ状態になる。また、VCCの値が所定値を越えるとリセット信号がハイレベルになる。なお、上述したように、電源監視回路920は、電源断信号をオフ状態にしてからリセット信号をハイレベルにする。リセット信号は、主基板120,払出制御基板98,および音声枠ランプ基板92に入力される。また、リセット信号は、音声枠ランプ基板92を介して演出制御基板90に入力する。そして、主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される。
主基板120に入力されたリセット信号が遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力すると(入力レベルがハイレベルになると)、遊技制御用マイクロコンピュータ99が動作可能状態(マイクロコンピュータがリセットされてプログラムを実行する状態になること)になる。動作可能状態になると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、まず、セキュリティチェックプログラムに基づいて、ROMの内容が正当であるか否か確認するためのセキュリティチェック処理を実行する。そして、セキュリティチェック処理を終了すると、ソフトウェア遅延処理を実行する。その後、払出起動コマンドの送信処理を実行し、次いで、クリアスイッチ921からのクリア信号の出力状態のチェック処理を行なった後、遊技制御処理を開始する。なお、クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態を示していたら、RAMクリア処理等を行なう。
払出制御用マイクロコンピュータ660は、リセット信号がハイレベルになると動作可能状態になる。動作可能状態になると、まず、初期設定処理の一部を実行する。その後、主基板120から払出起動コマンドが送信されてくるのを待ち、払出起動コマンドを受信できたら、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの初期化コマンドと復旧コマンドとの出力状態のチェック処理を行なった後、払出制御処理を開始する。なお、クリアスイッチ921からのクリア信号がオン状態を示していたら、RAMクリア処理等を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、クリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なう直前に払出起動コマンドを送信し、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出起動コマンドを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの初期化コマンドと復旧コマンドとのうち、いずれのコマンドが出力されてきているかをチェックする処理を行なう。また、セキュリティチェック処理およびソフトウェア遅延処理の実行によって、遊技制御用マイクロコンピュータ99が払出起動コマンド送信処理を開始する時点では、払出制御用マイクロコンピュータ660は、払出起動コマンドが送信されてくるのを待つ状態になっている。
よって、たとえば、払出制御用マイクロコンピュータ660が初期化コマンドおよび復旧コマンドのチェック処理を行なったにもかかわらず、遊技制御用マイクロコンピュータ99がクリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なわないという状況が生ずることが防止される。逆に、遊技制御用マイクロコンピュータ99はクリアスイッチ921からの出力信号の状態のチェック処理を行なったにもかかわらず、払出制御用マイクロコンピュータ660が初期化コマンドおよび復旧コマンドのチェック処理を行なわないという状況が生ずることが防止される。すなわち、操作手段の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99および払出制御用マイクロコンピュータ660の双方における各記憶手段の内容を確実に初期化できる。
パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止すると、DC+24V電源の電圧も徐々に低下するのであるが、電源監視回路920は、DC+24V電源の電圧が所定値を下回ると、電源断信号を出力する(ローレベルにする)。電源断信号は、主基板120、払出制御基板98、および、演出制御基板90に入力されている。主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、電源断信号が出力されたことに応じて、電力供給停止時処理(電源断時制御処理ともいう。)を実行する。そして、電源監視回路920は、VCCが所定値を下回ると、リセット信号をローレベルにする。主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、リセット信号がローレベルになったことに応じてシステムリセットされる。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99、払出制御用マイクロコンピュータ660、および、演出制御用マイクロコンピュータ118は、動作しない状態になる。なお、電源監視回路920は、電源電圧が低下していくときに、電源断信号を出力した時点から、所定時間が経過すると、リセット信号をローレベルにする。
図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ99により実行されるタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。このタイマ割込処理は、たとえば2msec毎に1回実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、タイマ割込処理において、以下のような処理を行なう。
タイマ割込処理では、まず、電源基板910から電源断信号が出力されているか否かを確認して所定のバックアップ動作を行なう電源断処理(S21)を実行した後、S22〜S35の割込処理である遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路32を介して、第1ゲートスイッチ61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2ゲートスイッチ66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を行なう(S22)。
そして、第1特別図柄プロセス処理を行なう(S23)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8、第1特別可変入賞装置20等を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次に、S24において、ランダムカウンタの値を更新するための乱数更新処理を行なう。S24における乱数更新処理は、前述のR1〜R8のそれぞれを更新するための処理である。
次いで、第2特別図柄プロセス処理を行なう(S25)。第2特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器9、第2特別可変入賞装置22等を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、第1普通図柄プロセス処理を行なう(S26)。第1普通図柄プロセス処理では、第1普通図柄表示器12の表示状態を所定の順序で制御するための第1普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第1普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。次いで、第2普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。第2普通図柄プロセス処理では、第2普通図柄表示器13の表示状態を所定の順序で制御するための第2普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、第2普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。第1普通図柄プロセス処理を実行することにより第1普通図柄表示器12の表示制御および第1可変入賞装置15の開閉制御が実行され、第2普通図柄プロセス処理を実行することにより第2普通図柄表示器13の表示制御および第2可変入賞装置17の開閉制御が実行される。
次いで、第1飾り変動表示部8kにおいて変動表示される第1飾り図柄8a〜8cおよび第2飾り変動表示部9kにおいて変動表示される第2飾り図柄9a〜9cに関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する飾り図柄コマンド制御処理を行なう(S28)。さらに、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
そして、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69、等の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69等のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板98に賞球個数を示す賞球制御信号を出力する。払出制御基板98に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ660は、賞球個数を示す賞球制御信号に応じて玉払出装置154を駆動する。
そして、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(S31)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(S32)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路33に各種ソレノイドについての駆動指令を行なうソレノイド出力処理(S33)を実行する。第1可変入賞装置15、第1特別可変入賞装置20、第2可変入賞装置17、第2特別可変入賞装置22を開状態または閉状態としたり、第1大入賞口21、第2大入賞口23内の遊技球通路を切替えたりするために、ソレノイド回路33は、駆動指令に応じてソレノイド71〜76を駆動する。
次に、特別図柄表示制御処理が行なわれる(S34)。特別図柄表示制御処理では、第1特別図柄表示器8および第2特別図柄表示器9の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。また、普通図柄表示制御処理が行なわれる(S35)。普通図柄表示制御処理では、第1普通図柄表示装置12および第2普通図柄表示装置13の表示状態を制御するための駆動信号をセットする処理が行なわれる。その後、割込許可状態に設定する(S36)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msec毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図17および図18は、S21の電源断処理の一例を示すフローチャートである。電源断処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、次のような処理を実行する。まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(S450)。オン状態でなければ、RAM55に形成されているバックアップ監視タイマの値を0クリアする(S451)。オン状態であれば、バックアップ監視タイマの値を1増やす(S452)。そして、バックアップ監視タイマの値が判定値(たとえば2)と一致すれば(S453)、S454以降の電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態(遊技状態データ)を保存させるための電力供給停止時処理(電源断時制御処理)を実行する状態に移行する。なお、「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
バックアップ監視タイマと判定値とを用いることによって、判定値に相当する時間だけ電源断信号のオン状態が継続したら、電力供給停止時処理が開始される。すなわち、ノイズ等で一瞬電源断信号のオン状態が発生しても、誤って電力供給停止時処理が開始されるようなことはない。なお、バックアップ監視タイマの値は、遊技機への電力供給が停止しても、所定期間はバックアップ電源によって保存される。従って、メイン処理におけるS8では、バックアップ監視タイマの値が判定値と同じ値になっていることによって、電力供給停止時処理の処理結果が保存されていることを確認できる。
電力供給停止時処理においては、パリティデータを作成する(S454〜S463)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(S454)、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の先頭アドレスに相当するチェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(S455)。また、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の最終アドレスに相当するチェックサム算出回数をセットする(S456)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(S457)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(S458)、ポインタの値を1増やし(S459)、チェックサム算出回数の値を1減算する(S460)。そして、S457〜S460の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(S461)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(S462)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(S463)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(S471)。以後、内蔵RAM55のアクセスができなくなる。
さらに、ROM54に格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(S472)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ99は、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(S473)。また、ポインタの値を1増やし(S474)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(S475)。さらに、ポインタの値を1増やし(S476)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(S477)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(S478)。その後、処理数を1減らし(S479)、処理数が0でなければS474に戻る。処理数が0であれば、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(S481)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(S482)。電源断信号がオフ状態になった場合には復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(S1のアドレス)を設定してリターン命令を実行し(S483)、RETI(Return from interrupt)によりタイマ割込処理を終了し、メイン処理に戻る。具体的には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技用の装置を制御(自身で制御することと、他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信することの双方を含む概念)する状態に戻る。
また、ループ処理では、リセット信号がローレベルのオン状態となったか否かを監視する(S484)。リセット信号がオン状態になった場合、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99によりリセット信号がオン状態となったことが確認された場合に、当該遊技制御用マイクロコンピュータ99がシステムリセット状態となる(システムリセットされる)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、始動の状態である動作停止状態に戻される。本実施の形態におけるリセット信号をオン状態とするための検出電圧の電圧レベルは、前述したように遊技制御用マイクロコンピュータ99の駆動電圧(たとえば4V)よりも高い+4.5Vに設定されている。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、駆動電圧よりも高い電圧が未だ供給されているときであっても、積極的に動作停止状態となる。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、S454〜S481の電力供給停止時処理が実行され、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、遊技制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
この実施の形態では、RAM55がバックアップ電源によって電源バックアップ(遊技機への電力供給が停止しても所定期間はRAM55の内容が保存されこと)されている。この例では、S452〜S479の処理によって、バックアップ監視タイマの値とともに、電源断信号が出力されたときのRAM55の内容に基づくチェックサムもRAM55のバックアップ領域に保存される。遊技機への電力供給が停止した後、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、上述したS91〜S94の処理によって、RAM55に保存されているデータ(電力供給が停止した直前の遊技制御用マイクロコンピュータ99による制御状態である遊技状態を示すデータ(たとえば、プロセスフラグの状態、大当り中フラグの状態、確変フラグの状態、出力ポートの出力状態等)を含む)に従って、遊技状態を、電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、電力供給停止の期間が所定期間を越えたらバックアップ監視タイマの値とチェックサムとが正規の値とは異なるはずであるから、その場合には、S10〜S14の初期化処理が実行される。
以上のように、電力供給停止時処理(電力の供給停止のための準備処理)によって、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実にRAM55の一部の領域に保存される。よって、停電等による電源断が生じても、遊技状態を電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。
また、電源断信号がオフ状態になった場合には、S1に戻る。その場合、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータが設定されているので、S91〜S94の遊技状態復旧処理が実行される。よって、電力供給停止時処理を実行した後に払出制御基板98からの電源断信号がオフ状態になったときには、遊技の進行を制御する状態に戻る。従って、電源瞬断等が生じても、遊技制御処理が停止してしまうようなことはなく、自動的に、遊技制御処理が続行される。
なお、払出制御基板98に対して送信される接続確認信号は、出力ポートをクリアする処理によってオフ状態に設定される。また、S92およびS12の作業領域の設定では、接続確認信号に対応した出力ポートバッファの内容が、接続確認信号のオン状態に対応した値に設定される。そして、S30の賞球処理が実行されると、出力ポートバッファの内容が出力ポートに出力されるので、払出制御基板98への接続確認信号がオン状態になる。従って、接続確認信号は、主基板120の立ち上がり時に出力される(オン状態になる)ことになる。なお、電源瞬断等から復帰した場合も、接続確認信号が出力される。
次に、主基板120と払出制御基板98との間で送受信される制御信号について説明する。図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ99から払出制御用マイクロコンピュータ660に対して出力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。
この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行なうために、主基板120と払出制御基板98との間で複数種類の制御信号が送受信される。図19に示すように、接続確認信号は、主基板120の立ち上がり時(遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御処理を開始したとき)に出力され、払出制御基板98に対して主基板120が立ち上がったことを通知するための信号(主基板120の接続確認信号)である。また、接続確認信号は、賞球払出が可能な状態であることを示す。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ99が図14のS6以降の遊技制御処理を開始する前に払出起動コマンドを送信するので、接続確認信号を使用しなくてもよい。接続確認信号を使用しない場合には、払出起動コマンドが、賞球払出が可能な状態であることを示す信号を兼ねる。
賞球REQ信号は、賞球の払出要求時、払出起動コマンド、初期化コマンド、または、復旧コマンドの送信時に出力状態(=オン状態)になる信号である。また、賞球REQ信号は、払出制御用マイクロコンピュータ660から賞球BUSY信号がオン状態になった後にオフ状態になると、停止状態(オフ状態=オール0の状態)になる。賞球制御信号は、払出要求を行なう遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号(賞球個数コマンド、賞球個数信号)として使用される。
賞球BUSY信号は、払出制御用マイクロコンピュータ660が賞球の払出要求時の賞球REQ信号のオン状態を確認するとオン状態にされ、予め決められている所定期間後にオフ状態になる信号である。すなわち、賞球REQ信号に対する受付確認信号に相当する。従って、賞球BUSY信号がオフである状態は、賞球個数コマンド受信待ちの状態に相当する。賞球個数信号は、ビット4=1かつビット0=1となっているときには払出起動コマンドとして用いられる。また、賞球個数信号は、賞球個数信号がビット4=1かつビット1=1となっているときには初期化コマンドとして用いられる。また、賞球個数信号は、賞球個数信号がビット4=1かつビット2=1となっているときには復旧コマンドとして用いられる。
図20は、賞球制御信号の出力の仕方の一例を示すタイミング図である。図20に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されたことに関連して、払出起動コマンド(払出起動指令)を払出制御用マイクロコンピュータ660に送信する。具体的には、賞球制御信号として10(H)を出力するとともに、賞球REQ信号をオン状態にする。
また、遊技球の入賞を検出すると、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、賞球REQ信号をオン状態にするとともに、賞球制御信号の出力状態を、入賞に応じて払出される賞球数に応じた状態にする。なお、この実施の形態では、第1始動口スイッチ62、第2始動口スイッチ67で遊技球が検出されると4個の賞球払出を行ない、前述した通常入賞スイッチのいずれかで遊技球が検出されると7個の賞球払出を行ない、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2カウントスイッチ68、第2V入賞スイッチ69で遊技球が検出されると15個の賞球払出を行なう。また、上述したように、賞球制御信号は5ビットで構成されているので、8ビットで表現されている00(H)〜0F(H)の賞球個数コマンドのうち、下位の5ビットが賞球制御信号によって主基板120から払出制御基板98に伝達される。以下、「00(H)〜0F(H)の賞球制御信号」のように表現することがあるが、実際には、賞球制御信号は、8ビットで表現されている00(H)〜0F(H)のうちの下位の5ビットに相当する。なお、賞球制御信号が、入賞に応じて払出される賞球数を伝達するために使用される場合には、その最上位ビット(ビット4)は0である。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9との2つの表示器によって特別図柄の変動表示が実行され、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの2つの変動表示部によって第1飾り図柄8a〜8cおよび第2飾り図柄9a〜9cの変動表示が実行される。そして、第1特別図柄表示器8と第2特別図柄表示器9とのうちいずれかの表示器で、大当り図柄が導出表示されたときに大当り遊技状態に移行する制御が実行される。このように、変動表示部を複数備えて、それぞれの変動表示部にて特別図柄の変動表示を行なう遊技機では同時に大当り遊技状態が発生するおそれがある。このため、この実施の形態では、2つの変動表示部にて同時に大当り遊技状態が発生しないような制御が行なわれる。以下、これらの制御を含めて、第1変動表示部および第2変動表示部での表示制御を主に説明する。なお、以下の説明においては、主に第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kを制御する処理について説明するが、第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9kを制御する処理も同様の制御が実行される。
次に、第1特別図柄プロセス処理(S23)および第2特別図柄プロセス処理(S25)の処理内容を説明する。第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理が第1変動表示部(第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8k)を対象として処理を行ない、第2特別図柄プロセス処理が第2変動表示部(第2特別図柄表示器9および第2飾り変動表示部9k)を対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる変動表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1特別図柄プロセス処理をこれらの特別図柄プロセス処理の代表例として説明し、第2特別図柄プロセス処理の処理内容についての重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1特別図柄プロセス処理の処理内容は、第1特別図柄プロセス処理での第1変動表示部という処理対象を第2変動表示部という処理対象に置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2特別図柄プロセス処理の処理内容となる。
図21は、遊技制御用マイクロコンピュータ99が実行する第1特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。第1特別図柄プロセス処理では、第1変動表示部を制御する処理が実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1特別図柄プロセス処理において、以下のような処理を行なう。まず、第1始動口スイッチ62がオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(S211)、第1始動口スイッチ通過処理(S212)を行なった後に、内部状態に応じて、S200〜S207のうちのいずれかの処理を行なう。
なお、第1始動口スイッチ通過処理では、RAM55の第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達しているかどうか確認し、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数が最大値に達していなければ、保留記憶数を示す第1保留記憶カウンタのカウント値を1増やす。そして、数値データ更新手段としての大当り判定用ランダムカウンタ(たとえば、CPU56の機能であって数値データ(大当り判定用乱数等)を更新(カウントアップ)する部分)から大当り判定用乱数等の各数値データ(乱数)の値を抽出し、それらを第1保留記憶バッファの抽出順番に対応する(第1保留記憶カウンタの値に対応する)保存領域に格納する処理が実行される。このように第1始動口スイッチ62がオンし、かつ、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)が上限値に達していないときに、数値データを抽出する条件が成立する。なお、数値データ(乱数)を抽出するとは、数値データ(乱数)を生成させるためのカウンタから乱数を読出して、読出した乱数を数値データの値(乱数)とすることである。
第1特別図柄通常処理(S200):第1特別図柄表示器8の変動表示を開始できる状態になるのを待つ。第1特別図柄表示器8の変動表示が開始できる状態になると、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(第1保留記憶数)を確認する。第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄表示器8の変動表示の結果、大当りとするか否か(第1特図特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS201に移行するように更新する。
第1特別図柄停止図柄設定処理(S201):前述の大当り図柄決定用のランダムカウンタR2の抽出値または前述のはずれ図柄決定用のランダムカウンタR3の抽出値を用いて、変動表示後の第1特別図柄表示器8の停止図柄(大当り図柄またははずれ図柄)を決定する。さらに、はずれ停止図柄を決定するときには、前述のリーチ判定用のランダムカウンタR5の抽出値を用いてリーチ判定を行ない、リーチとするときには、R3の抽出値を用いて決定されたはずれ図柄の手前の大当り図柄をリーチ図柄として決定する。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS202に移行するように更新する。
なお、第1特別図柄表示器8の停止図柄は、確変大当りとなるときに、確変大当り図柄として定められた「3,5,7」の図柄のうちからランダムに決定する。第1特別図柄表示器8の停止図柄は、非確変大当りとなるときに、非確変大当り図柄として定められた「1,9」の識別情報のうちからランダムに決定する。第1特別図柄表示器8の停止図柄は、はずれとなるときに、はずれ図柄として定められた「0,2,4,6,8」の識別情報のうちからランダムに決定する。また、第2特別図柄表示器9の停止図柄についても同様である。
第1変動パターン設定処理(S202):第1特別図柄表示器8の変動表示の変動表示の変動パターン(変動表示データ)を、変動パターン決定用のランダムカウンタR4の値を抽出し、そのR4の値に応じて予め定められた複数種類の変動パターン(変動表示データ)の中から選択決定する。変動パターンは、始動入賞時に抽出されたR1の値とR5の値とを参照して、大当りとなるか否かの判別と、リーチとなるか否かの判別とを行ない、その判別結果とR4の値とに基づいて、図9で説明したデータテーブルを用いて選択決定される。すなわち、確変フラグと時短フラグとがセットされた第1状態であるときには、図9(c)のデータテーブルがルックアップされて、変動パターンが選択決定される。時短フラグがセットされた第2状態であるときには、図9(b)のデータテーブルがルックアップされて、変動パターンが選択決定される。確変フラグおよび時短フラグがセットされていない通常遊技状態であるときには、図9(a)のデータテーブルがルックアップされて、変動パターンが選択決定される。変動パターンという情報には、変動パターンの種類と、変動表示を実行する時間(変動時間)とを特定可能な情報が含まれている。また、選択決定された変動パターンに基づいて、第1特別図柄表示器8において変動時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、第1特別図柄の変動表示を開始させるための駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図16の特別図柄表示制御処理(S34)において出力される。また、第1飾り図柄の変動表示の変動時間の長さの情報を含む変動パターンを指令するコマンドである第1変動パターンコマンドがセットされる。ここでセットされた第1変動パターンコマンドは、図16のS28において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して出力される。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS203に移行するように更新する。
第1特別図柄変動処理(S203):第1変動パターン設定処理で選択決定された変動パターンでの変動時間が経過(S202でセットされた第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、第1特別図柄プロセスフラグをS204に移行するように更新する。
第1特別図柄停止処理(S204):第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8kのそれぞれにおいて変動表示される図柄が停止されるように制御する。具体的には、第1特別図柄を停止する駆動信号がセットされる。ここでセットされた駆動信号は、図16のS34において出力される。そして、第1飾り図柄を停止させるための第1図柄停止コマンドがセットされる。ここでセットされた第1図柄停止コマンドは、図16のS28において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して出力される。そして、第1大当りフラグがセットされている場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS205に移行するように更新する。そうでない場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS200に移行するように更新する。
第1大入賞口開放前処理(S205):第1大入賞口21を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド72を駆動して第1特別可変入賞装置20を開状態とすることで第1大入賞口21を開放する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、第1特別図柄プロセスフラグをS206に移行するように更新する。
第1大入賞口開放中処理(S206):第1大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板90に送出する制御や第1大入賞口21の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。最後の第1大入賞口21の閉成条件が成立したら、第1大入賞口21内に設けられた第1V入賞スイッチ64の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行なう。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS205に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、第1特別図柄プロセスフラグをS207に移行するように更新する。
第1大当り終了処理(S207):第1大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御基板90に行なわせるための制御を行なう。そして、第1特別図柄プロセスフラグをS200に移行するように更新する。
図22は、図21の第1特別図柄プロセス処理で説明した第1始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
まず、第1始動入賞口14への始動入賞があったか否かの判別がなされる(S41)。始動入賞がなかった場合は以降の処理を実行することなく終了し、始動入賞があった場合は第1保留記憶カウンタのカウント値を示す第1保留記憶数が「4」であるか否かの判別がなされる(S42)。始動入賞記憶数が「4」であった場合は終了し、第1保留記憶数が「4」でなかった場合には第1始動記憶数に「1」加算する処理が行なわれる(S43)。すなわち、第1保留記憶カウンタのカウント値に1加算する処理が行なわれる。
次に、前述したR1、R2、R5から乱数を抽出する処理が行なわれる(S44)。そして、抽出した乱数を用いて各種判定をする第1乱数判定処理が行なわれる(S45)。ここでは、後述するように抽出した乱数に基づき、後述するような事前判定コマンドが設定される。次に、S44において抽出した乱数をそれぞれ対応した第1保留記憶バッファに記憶する処理が行なわれる(S46)。
図23は、図22の第1始動口スイッチ通過処理で説明した第1乱数判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。
まず、R1から抽出した乱数が大当りとなる「7」であったか否かの判別がなされる(S61)。乱数が「7」であった場合には、R2から抽出した乱数が確率変動大当りとなる「奇数」であったか否かの判別がなされる(S62)。「奇数」であった場合は、第1確変大当り事前判定コマンドを送信設定し(S63)、「奇数」でなかった場合は、第1非確変大当り事前判定コマンドを送信設定し(S64)、第1乱数判定処理を終了する。
一方、S61で大当りではないと判別された場合には、現在の遊技状態が確率変動中であることを示す確変フラグがセットされているか否かの判別がなされる(S65)。確率変動中であった場合には、R1から抽出した乱数が「7,17,41,57,107」のいずれかであったか否かの判別がなされ(S66)、いずれかであった場合にはS62へ移行し、前述した処理がなされる。いずれでもなかった場合には、R5から抽出した乱数がリーチ状態になりうる「5,14,31」のいずれかであったか否かの判別がなされる(S67)。「5,14,31」のいずれかであった場合には、第1リーチ事前判定コマンドを送信設定し(S68)、「5,14,31」のいずれでもなかった場合には、第1はずれ事前判定コマンドを送信設定し(S69)、第1乱数判定処理を終了する。
本実施の形態において第1乱数判定処理で設定される第1確変大当り事前判定コマンド、第1非確変大当り事前判定コマンド、第1リーチ事前判定コマンド、および第1はずれ事前判定コマンドを、まとめて第1事前判定結果コマンドという。なお、図16のS25の第2特別図柄プロセス処理において同様に実行される第2乱数判定処理においても、R1,R2,およびR5から抽出した乱数に応じて、第2確変大当り事前判定コマンド,第2非確変大当り事前判定コマンド,第2リーチ事前判定コマンド,および第2はずれ事前判定コマンドが設定される。この第2乱数判定処理で設定される第2確変大当り事前判定コマンド、第2非確変大当り事前判定コマンド、第2リーチ事前判定コマンド、および第2はずれ事前判定コマンドをまとめて第2事前判定結果コマンドという。第1事前判定結果コマンドおよび第2事前判定結果コマンドは、図16のS28における飾り図柄コマンド制御処理において、始動入賞時に遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ118へ送信される。
図24は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(S200)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1特別図柄通常処理において、以下のような処理を行なう。まず、第2大当り実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S51)。第2大当り実行中フラグは、第2特別図柄表示器9に大当り図柄(第2特図特定表示結果)が導出表示されて第2大当り遊技状態(特定遊技状態)が開始するときに第2特別図柄プロセス処理(S25)における第2特別図柄変動処理(図示省略)にてセットされ、第2大当り遊技状態(特定遊技状態)が終了するときに第2大当り終了処理(図示省略)にてリセットされる。次いで、第1保留記憶カウンタの値を確認し、第1保留記憶数が「0」であるか否かを判別する(S52)。なお、第1特別図柄通常処理は、第1特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合に実行される。
第1保留記憶数が0でなければ、後述するS521に進む。一方、第1保留記憶数が0であれば、第1デモ表示フラグがセットされているか否かを判別する(S591)。ここで、第1デモ表示フラグは、第1特別図柄表示器8および第1飾り変動表示部8k(第1変動表示部)で所定時間以上図柄の変動表示が行なわれていないときに行なわれる第1デモンストレーション表示(以下、デモ表示と略称する)が行なわれるときにセットされるフラグである。第1デモ表示フラグがセットされているときには、リターンする。一方、第1デモ表示フラグがセットされていないときには、第1非変動時間計測フラグがセットされているか否かを判別する(S592)。ここで、第1非変動時間計測フラグは、第1変動表示部で図柄の変動表示が行なわれていない時間としての第1非変動時間を計測するときにセットされるフラグである。
第1非変動時間計測フラグがセットされているときには、第1変動表示部で飾り図柄の変動表示が行なわれていない第1非変動時間を計測するための第1非変動時間タイマの値を更新する(S594)。一方、第1非変動時間計測フラグがセットされていないときには、第1非変動時間計測フラグをセットした(S593)後に、第1非変動時間タイマの値を更新する(S594)。第1非変動時間タイマは、予め定められた時間に対応する数値データを減算更新していくものでもよく、予め定められた時間に対応する値になるまで数値データを加算更新していくものでもよい。
次に、計測値が所定時間(たとえば、60秒)になったことにより第1非変動時間タイマがタイムアップしているか否かを判別する(S595)。第1非変動時間タイマがタイムアップしていないときには、リターンする。一方、第1非変動時間タイマがタイムアップしているときには、第1デモ表示コマンドを送信するための設定を行なう(S596)。このように第1デモ表示コマンドが設定されると、図16のS28において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して第1デモ表示コマンドが出力される。そして、前述した第1デモ表示フラグをセットし(S597)、リターンする。
また、前述のS52で保留記憶数が0でないと判別されたときには、第1非変動時間計測フラグがセットされているか否かを判別する(S521)。第1非変動時間計測フラグがセットされているときには、第1非変動時間計測フラグをリセットし(S522)、第1非変動時間タイマをリセットして(S523)、S524に進む。これにより、第1保留記憶が生じたときには、第1非変動時間を計測するために用いられたデータがリセットされる。一方、第1非変動時間計測フラグがセットされていないときには、そのままS524に進む。
S524では、第1デモ表示フラグがセットされているか否かを判別する。第1デモ表示フラグがセットされているときには、第1デモ表示フラグをリセットし(S525)、S52aに進む。これにより、第1保留記憶が生じたときには、第1デモ表示をするために用いられていたデータがリセットされる。一方、第1デモ表示フラグがセットされていないときには、そのままS52aに進む。
S52aでは、図25を用いて後述する確変時終了判定処理を実行する。そして、RAM55の第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する第1保留記憶バッファに格納されている各乱数を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(S53)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S54)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、変動表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数が抽出された順番を特定することができる。
次に、乱数格納バッファから大当り判定用乱数R1を読出し(S55)、図26を用いて後述する当り判定処理を実行する(S56)。大当り判定処理の結果、第1大当りとすることに決定した場合には(S57においてYES)、CPU56は、第1大当りフラグをセットする(S58)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(S201)に対応した値に更新する(S59)。
以上の処理により、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態が発生したときには第1特別図柄表示器8にて特別図柄の変動表示を開始させない制御がなされる。すなわち、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態が発生したときに第2大当り実行中フラグがセットされて、大当り遊技状態が終了するまで第2大当り実行中フラグがリセットされないため、第2特別図柄表示器9に大当り図柄が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了するまでは第1特別図柄通常処理(S200)におけるS51でYESが選択され、S52〜S59の処理が実行されない。
図25は、第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理における確変時終了判定処理を示すフローチャートである。確変時終了判定処理においては、まず、確変大当り図柄により大当りが発生すると判別されたときにセットされ、確変状態中であることを示す確変フラグがセットされているか否かを判別する(S71)。つまり、確変制御モードであるか否かが判断される。確変フラグがセットされていないときには、S76に進む。
一方、確変フラグがセットされているときには、確変時変動回数が予め設定されている確変終了回数(100回)に到達したか否かを判別する(S72)。確変時変動回数とは、確変状態、すなわち、確変制御モードであるときに第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎に1ずつ加算されるものであって、RAM55の記憶領域に記憶されている。到達していないときには、確変時変動回数を1加算し(S73)、確変時終了判定処理を終了してリターンする。この確変時変動回数は、第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理のそれぞれの確変時終了判定処理で共通に用いられる。到達しているときには、確変時変動回数を初期化し(S74)、確変フラグをリセットし(S75)、後述するS79bに進む。このように、本実施の形態での確変状態においては、第1特別図柄と第2特別図柄の変動表示とのそれぞれが開始される毎にS73において確変時変動回数が1ずつ加算される。そして、確変状態は、S72において確変時変動回数が確変終了回数に到達したと判断されると、S75において確変フラグがリセットされることにより終了する。
一方、S71で確変フラグがセットされていないと判別されたときは、確変大当り図柄により大当りが発生すると判別されたときにセットされ、時短状態中であることを示すフラグである時短フラグがセットされているか否かを判別する(S76)。ここでは、確変フラグがセットされておらず、かつ、時短フラグがセットされている状態、すなわち、時短制御モードの状態にあるか否かが判別される。時短フラグがセットされていないときには、確変時終了判定処理が終了し、リターンする。
一方、時短フラグがセットされているときには、時短制御モードでの時短状態にあるので、時短時変動回数が予め設定されている時短終了回数(100回)に到達したか否かを判別する(S77)。時短時変動回数とは、時短制御モードであるときに第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎に1ずつ加算されるものであって、RAM55の記憶領域に記憶されている。到達していないときには、時短時変動回数を1加算し(S78)、確変時終了判定処理を終了する。到達しているときには、時短時変動回数を初期化し(S79)、時短フラグをリセットして(S79a)、後述するS79bに進む。このように、本実施の形態において、時短制御モードでの時短状態は、ステップS75において確変フラグがリセットされてから、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始される毎にS78で時短時変動回数が1ずつ加算され、時短時変動回数がS77において時短終了回数に到達したと判断されると、S79aにおいて時短フラグがリセットされることにより終了する。
S79bでは、第2試験信号作成フラグをセットする。S79bの後、リターンする。ここで、第2試験信号とは、第1特別図柄の変動表示が実行されることにより時短制御モードでの時短状態における変動表示回数が所定の時短終了回数に到達したことによってパチンコ遊技機1の制御状態が非時短状態に変更したこと(時短制御モードが終了したこと)をパチンコ遊技機1の外部に通知するための試験信号をいう。また、第2試験信号作成フラグは、第2試験信号の作成を指示するためのフラグである。なお、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理(S200の第1特別図柄通常処理に相当する処理)では、第2試験信号作成フラグとは別個の第4試験信号作成フラグがセットされる。ここで、第4試験信号とは、第2特別図柄の変動表示が実行されることにより時短制御モードでの時短状態における変動表示回数が所定の時短終了回数に到達したことによってパチンコ遊技機1の制御状態が非時短状態に変更したこと(時短制御モードが終了したこと)をパチンコ遊技機1の外部に通知するための試験信号をいう。また、第4試験信号作成フラグは、第4試験信号の作成を指示するためのフラグである。
図26は、第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理における大当り判定処理を示すフローチャートである。大当り判定処理においては、まず、確変フラグがセットされているか否かを判別する(S111)。確変フラグがセットされているときには、大当り判定に用いる大当り判定値Aに確変時大当り判定値として予め定められている「7,17,41,57,107」を設定する(S112)。確変フラグがセットされていないときには、大当り判定に用いる大当り判定値Aに非確変時大当り判定値として予め定められている「7」を設定する(S113)。そして、第1特別図柄通常処理のS55または第2特別図柄通常処理における対応する処理で読出した大当り判定用乱数と大当り判定値Aとを比較して大当りとするか否かを決定し(S114)、大当り判定処理を終了する。
図27は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、以下のような処理を行なう。まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを判別する(S121)。第1大当りフラグがセットされていないときにはR3から乱数を抽出し、その抽出値に基づいてはずれ図柄を決定する(S130)。すなわち、R3から抽出した乱数に基づいて、「0」または偶数図柄から表示結果として導出表示する図柄を決定する。そして、S132に移行する。
一方、第1大当りフラグがセットされているときには、始動入賞時にR2から抽出している乱数に基づいて大当り図柄を決定する(ステップ122)。すなわち、R2から抽出している乱数に基づいて、奇数図柄から表示結果として導出表示する図柄を決定する。本実施の形態においては、前述したように、R2から抽出された乱数が奇数である場合には、奇数図柄のうち「3、5、7」のいずれかが停止図柄として決定され、また、R2から抽出された乱数が偶数である場合には、奇数図柄のうち「1、9」のいずれかが停止図柄として決定される。
次に、S122で決定された大当り図柄が確変大当り図柄である「3、5、7」のいずれかであるか否かを判別する(S123)。確変大当り図柄であると判断されたときには、確変フラグおよび時短フラグをセットし(S124,S125)、S131aへ移行する。確変大当り図柄でないと判断されたときには、確変フラグがセットされているか否かを判別する(S126)。確変フラグがセットされているときには、確変フラグをリセットして(S127)、S131へ移行する。一方、確変フラグがセットされていないときには、時短フラグがセットされているか否かを判別する(S128)。そして、時短フラグがセットされていないときには、S131aへ移行する。一方、時短フラグがセットされているときには、時短フラグをリセットして(S129)、S131へ移行する。
S131では、第1試験信号作成フラグをセットする。ここで、第1試験信号とは、第1特別図柄の変動表示結果が非確変大当り図柄となることによりパチンコ遊技機1の制御状態が確変状態または時短状態から非確変状態や非時短状態に変更したこと(確変制御モードが終了したこと、または、時短制御モードが終了したこと)をパチンコ遊技機1の外部に通知するための試験信号をいう。また、第1試験信号作成フラグは、第1試験信号の作成を指示するためのフラグである。なお、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止図柄設定処理(S201の第1特別図柄停止図柄設定処理に相当する処理)では、第1試験信号作成フラグとは別個の第3試験信号作成フラグがセットされる。ここで、第3試験信号とは、第2特別図柄の変動表示結果が非確変大当り図柄となることによりパチンコ遊技機1の制御状態が確変状態または時短状態から非確変状態や非時短状態に変更したこと(確変制御モードが終了したこと、または、時短制御モードが終了したこと)をパチンコ遊技機1の外部に通知するための試験信号をいう。また、第3試験信号作成フラグは、第3試験信号の作成を指示するためのフラグである。
S131の後、S131aに移行する。S131aでは、S122またはS130により決定された停止図柄の種類を指定する第1停止図柄コマンドを送信するための設定を行なう。第1停止図柄コマンドには、確変大当り図柄とすることを示す確変大当り図柄コマンド、非確変大当り図柄とすることを示す非確変大当り図柄コマンド、リーチはずれ図柄とすることを示すリーチはずれ図柄コマンド、および、非リーチはずれ図柄とすることを示す非リーチはずれ図柄コマンドを含む。ここでは、S130によりはずれ図柄が決定されたときには、前述したR5の値に基づいてリーチ判定をし、リーチとするときにはリーチはずれ図柄コマンドを送信することを決定し、一方、リーチとしないときには非リーチはずれ図柄コマンドを送信することを決定する。このように第1停止図柄コマンドが設定されると、図16のS28において演出制御用マイクロコンピュータ118に対して第1停止図柄コマンドが出力される。そして、S131aの後、S132に移行する。S132においては、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(S202)に対応した値に更新する。
以上のように、本実施の形態においては、確変大当り図柄による大当りが発生するときに、確変フラグと時短フラグとがセットされ、確変制御モードに制御される。また、確変制御モードでの確変状態中において確変大当り図柄以外の非確変大当り図柄による大当りが発生するときに、確変フラグがリセットされて、確変状態が終了することにより、確変制御モードが終了する。また、時短制御モードでの時短状態中において確変大当り図柄以外の非確変大当り図柄による大当りが発生するときに、時短フラグがリセットされて、確変状態が終了することにより、時短制御モードが終了する。
図28は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(S203)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、以下のような処理を行なう。まず、第2大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S80)。第2大当りフラグがセットされていない場合には、第1特別図柄プロセスタイマを1減算し(S81)、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたら(S82)、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(S83)。第1大当りフラグがセットされていれば(S83)、第1大当り実行中フラグをセットし(S84)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S204)に対応した値に更新する(S85)。S82で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ第1特別図柄プロセスフラグの値を更新しない。すなわち、再び第1特別図柄プロセス処理が実行されると第1特別図柄通常処理が再び行なわれる。また、S84で第1大当り実行中フラグがセットされることにより第2特別図柄プロセス処理(S27)で第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示を中断させる処理が実行される。
S80で第2大当りフラグがセットされていれば、中断フラグがセットされているか否か確認する(S86)。中断フラグがセットされていなければ(S86)、第2大当り実行中フラグがセットされているか否かを確認し(S87)、第2大当り実行中フラグがセットされていなければ、前述のS81に進む。一方、第2大当り実行中フラグがセットされていれば、中断フラグをセットする(S88)。そして、第1特別図柄の変動表示を中断するための処理を行なう(S88a)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示を行なっている第1特別図柄の変動表示を中断させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図16の特別図柄表示制御処理(S34)で出力される。さらに、第1中断コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして(S89)、リターンする。第1中断コマンドは、第1飾り変動表示部8kで変動表示を行なっている第1飾り図柄の変動表示を中断させる旨を指示するコマンドである。また、S89でセットされた第1中断コマンドは、図16の飾り図柄コマンド制御処理(S28)で演出制御基板90に送信される。すなわち、S87で第2大当り実行中フラグがセットされていると判定すると、S81の処理を実行しないため特別図柄プロセスタイマを減算しないとともに、第1中断フラグをセットし、第1中断コマンドを演出制御基板90に送信する。演出制御基板90に搭載される演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1中断コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を中断させる制御を実行する。
このように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8にて特別図柄の変動表示を実行しているときに(第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないとき)に第2大当り実行中フラグがセットされると、変動時間を計測する特別図柄プロセスタイマの減算を中断するとともに、演出制御基板90に第1飾り図柄8a〜8cの変動表示の中断を指示するコマンドを送信することにより、第2特別図柄表示器9に大当り図柄(第2特図特定表示結果)が導出表示されたことに基づく大当り遊技状態(特定遊技状態)が発生してから、大当り遊技状態が終了するまでは第1特別図柄表示器8における特別図柄の変動表示および第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を中断させる処理を行なっている。
図29は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(S204)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、次のような処理を行なう。まず、第1特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(S90)。具体的には、第1特別図柄表示器8で変動表示を行なっている第1特別図柄の変動表示を停止させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図16の特別図柄表示制御処理(S34)で出力される。これにより、第1特別図柄が前述のように決定された停止図柄で停止表示される。さらに、第1図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S91)。第1図柄停止コマンドは、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄の変動表示を停止させる旨を指示するコマンドである。S91でセットされた第1図柄停止コマンドは、図16の飾り図柄コマンド制御処理(S28)で演出制御基板90に送信される。演出制御マイクロコンピュータ118は、第1図柄停止コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を停止して表示結果を導出表示させる制御を実行する。
次に、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S92)。S92で第1大当りフラグがセットされていれば、すなわち、第1特別図柄通常処理(S200)におけるS57で大当りと判定されて第1大当りフラグがセットされたときには、第1大当り開始コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S93)。S93でセットされた第1大当り開始コマンドは、図16の飾り図柄コマンド制御処理(S28)により演出制御基板90に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1大当り開始コマンドを受信すると、第1飾り変動表示部8kに大当り遊技状態を開始する旨の表示制御を行なう。
そして、前述した第1試験信号作成フラグがセットされているか否かを判断する(S94)。第1試験信号作成フラグがセットされているときには、第1試験信号を作成して所定の出力ポートにセットし(S95)、後述するS96に進む。S95において、第1試験信号を作成したときには、第1試験信号作成フラグをリセットする。このように作成された第1試験信号は、図16の試験端子処理(S32)により試験端子から出力される。これにより、第1特別図柄の表示結果が非確変大当り図柄となることに基づいて、確変制御モードまたは時短制御モードが終了するときには、第1試験信号が試験端子から出力される。
また、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止処理(S204の第1特別図柄停止処理に相当する処理)では、S94,S95に相当する処理により、前述の第3試験信号作成フラグがセットされていれば、第3試験信号を作成する処理を行ない、第3試験信号作成フラグをリセットする。これにより、第2特別図柄の表示結果が非確変大当り図柄となることに基づいて確変制御モードまたは時短制御モードが終了するときには、第3試験信号が前述の第1試験信号と同様に試験端子から出力される。
一方、前述のS94で第1試験信号作成フラグがセットされていないと判断されたときには、そのままS96に進む。S96では、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(S205)に対応した値に更新し、リターンする。
また、前述のS92で第1大当りフラグがセットされていないと判断されたときには、前述した第2試験信号作成フラグがセットされているか否かを判断する(S97)。第2試験信号作成フラグがセットされているときには、第2試験信号を作成して所定の出力ポートにセットし(S98)、後述するS99に進む。S98において、第2試験信号を作成したときには、第2試験信号作成フラグをリセットする。このように作成された第2試験信号は、図16の試験端子処理(S32)により試験端子から出力される。これにより、第1特別図柄の表示結果がはずれ図柄となることにより、前述のように計数される変動表示回数が、確変終了回数に到達して確変制御モードが終了するとき、または、時短終了回数に到達して時短制御モードが終了するときには、第2試験信号が出力される。
また、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止処理(S204の第1特別図柄停止処理に相当する処理)では、S97,S98に相当する処理により、前述の第4試験信号作成フラグがセットされていれば、第4試験信号を作成する処理を行ない、第4試験信号作成フラグをリセットする。これにより、第2特別図柄の表示結果がはずれ図柄となることにより、前述のように計数される変動表示回数が、確変終了回数に到達して確変制御モードが終了するとき、または、時短終了回数に到達して時短制御モードが終了するときには、第4試験信号が前述の第2試験信号と同様に試験端子から出力される。
一方、前述のS97で第2試験信号作成フラグがセットされていないと判断されたときには、そのままS99に進む。S99では、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S200)に対応した値に更新し、リターンする。
図30は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(S207)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、以下のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを確認する(S101)。確変フラグは第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(S201)で停止図柄を確変大当り図柄とすると決定されたときにセットされ、確変フラグがセットされるときには確変状態となり、図26のS112で説明したように大当り判定処理において大当り判定値Aに確変時大当り判定値が設定される。
この実施の形態では、確変状態に制御されると、前述したように、第1特別図柄表示器8における特別図柄の表示結果が第1特図特定表示結果となる確率、第1普通図柄表示器12における普通図柄の表示結果が当りとなる確率、第2特別図柄表示器9における特別図柄の表示結果が第2特図特定表示結果となる確率、および第2普通図柄表示器13における普通図柄の表示結果が当りとなる確率が高められる。そして、第1特別図柄表示器8または第2特別図柄表示器9における特別図柄の表示結果が非確変大当り図柄となったとき、または、確変状態中に特別図柄の変動表示が所定回数行なわれたときに確変状態が終了する。
まず、確変フラグがセットされているか否かが判断される(S101)。S101で確変フラグがセットされていれば、確変大当り終了コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(S102)、S101で確変フラグがセットされていなければ非確変大当り終了コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S103)。S102およびS103でセットされた確変大当り終了コマンドおよび非確変大当り終了コマンドは、飾り図柄コマンド制御処理(S28)で演出制御基板90に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ118は、確変大当り終了コマンドを受信すると第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに確変大当りを終了する旨の表示制御を行ない、非確変大当り終了コマンドを受信すると第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに非確変大当りを終了する旨の表示制御を行なう。
次に、第1大当り実行中フラグをリセットした後(S104)、第2特別図柄プロセス処理(S27)における第2特別図柄変動処理でセットされた中断フラグをリセットするとともに(S105)、第1大当りフラグをリセットする(S106)。そして、図28の第1特別図柄変動処理と同様の処理を行なう第2特別図柄変動処理において、第1大当りの発生により前述のように中断されていた第2特別図柄の変動表示を再開するための処理を行なう(S106a)。具体的には、第2特別図柄表示器9で変動表示を行なっている第2特別図柄の変動表示を再開させる駆動信号がセットされ、その駆動信号が図16の特別図柄表示制御処理(S34)で出力される。さらに、再開コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(S107)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S200)に対応した値に更新する(S108)。S104で第1大当り実行中フラグをリセットすることにより第2特別図柄プロセス処理(S25)における第2特別図柄通常処理が実行されて第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動を開始させる処理と、第2特別図柄変動処理が実行されて特別図柄の変動時間を計測する特別図柄プロセスタイマの減算処理とが実行可能な状態になる。また、S107でセットされた再開コマンドは、第2飾り変動表示部9kにて中断している第2飾り図柄の変動表示の再開を指示するコマンドであり、図16の飾り図柄コマンド制御処理(S28)で演出制御基板90に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ118は、再開コマンドを受信すると、第2飾り変動表示部9kにおける第2飾り図柄の変動表示を再開する制御を行なう。
図31は、図16におけるS30の賞球処理の一例を示すフローチャートである。賞球処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、次のような処理を行なう。まず、第1始動口スイッチ62等の各種入賞球検出スイッチからの検出信号がオン状態となったときに、スイッチの種類に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ99において記憶している総賞球個数を加算更新する賞球個数加算処理(S271)を実行する。そして、S271により加算更新される賞球の払出しを要求する賞球制御信号を出力するためのデータの設定をRAM55に形成されるポート0バッファに行なう等、賞球の払出しに関する制御を行なう賞球制御処理(S272)を実行する。そして、賞球制御信号を出力する等、RAM55に形成されるポート0バッファの内容をポート0に出力する処理を行なう(S273)。
次に、主基板120から演出制御基板90に送信する制御コマンドの送出方式について説明する。図32は、演出制御コマンドの構成を示す説明図である。図35に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンド(具体的には、演出制御コマンドを構成する演出制御信号)は2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図33は、演出制御コマンドの送出の仕方を示す説明図である。図33に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御信号は、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板90に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。したがって、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御信号の取り込みの契機となる取込信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ118が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、たとえば演出制御信号の1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図33に示された極性と逆極性であってもよい。
図34は、演出制御基板90に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの表示制御を指示するための表示制御コマンドに相当するとともに、遊技効果ランプ40等の発光体の制御(ランプ制御)を指示するためのランプ制御コマンド、および、スピーカ27から出力する音声を制御する音制御を指示するための音制御コマンドの機能も兼ねている。
図34を参照して、変動パターンコマンドは、第1変動パターンコマンドおよび第2変動パターンコマンドを含み、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。変動パターンコマンドは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の変動表示結果を、はずれ図柄の組合せ、非確変大当り図柄の組合せ、および、確変大当り図柄の組合せのうちいずれにするかを指示するコマンドでもある。また、変動パターンコマンドは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の変動開始を指示するコマンドでもある。
停止図柄コマンドは、第1停止図柄コマンドおよび第2停止図柄コマンドを含み、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の停止図柄の種類を指定するコマンドである。
図柄停止コマンドは、第1図柄停止コマンドおよび第2図柄停止コマンドを含み、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおける飾り図柄の変動表示の停止を指示するコマンドである。
事前判定結果コマンドは、第1事前判定結果コマンドおよび第2事前判定結果コマンドを含み、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについての始動入賞時における飾り図柄の表示結果の事前判定結果を指示するコマンドである。
払出禁止コマンドは、払出禁止状態を報知表示することを指示するコマンドである。なお、前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ99にエラーの種類に応じた異なるエラー状態信号が入力された場合にはエラー状態信号に応じた払出禁止コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されるようにしてもよい。これにより、エラーの種類に応じた報知表示を行なうことができる。
復旧コマンドは、パチンコ遊技機1に対する電力供給開始時おいてバックアップRAMの保存されていたデータに基づいて復旧処理が実行されたときに、復旧処理が実行されたことを示すコマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が開始されてから所定期間内に復旧コマンドを受信しなかった場合には、初期化処理が行なわれたものと判断し、後述するような演出制御用マイクロコンピュータ118のRAMのバックアップ領域に記憶された履歴データを初期化するとともに、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kに予め定められた初期画面を表示する。また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が開始されてから所定期間内に復旧コマンドを受信した場合には、後述するような演出制御用マイクロコンピュータ118のRAMのバックアップ領域に記憶された履歴データを、初期化せずに、遊技履歴情報を復旧するために用いるとともに、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで、復旧処理が実行されたことを報知するための画面を表示する。
第1払出個数コマンドは、遊技球の入賞に応じて4個の払出しが行なわれるときに4個の払出しが行なわれることを示すために送信されるコマンドである。第2払出個数コマンドは、遊技球の入賞に応じて7個の払出しが行なわれるときに7個の払出しが行なわれることを示すために送信されるコマンドである。第3払出個数コマンドは、遊技球の入賞に応じて15個の払出しが行なわれるときに15個の払出しが行なわれることを示すために送信されるコマンドである。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、払出制御用マイクロコンピュータ660に賞球個数コマンドを送信した後に、所定のタイミングで賞球個数コマンドにより指定した払出個数と同じ個数を示すように、第1払出個数コマンド〜第3払出個数コマンドのうちのいずれかのコマンドを演出制御コマンドとして演出制御用マイクロコンピュータ118へ送信する。
デモ表示コマンドは、第1デモ表示コマンドおよび第2デモ表示コマンドを含む。第1デモ表示コマンドは、所定期間(たとえば、60秒)にわたり第1変動表示部で変動表示が実行されないときに、第1飾り変動表示部8kでデモンストレーション表示(以下、デモ表示という)を実行することを指示するコマンドである。第2デモ表示コマンドは、所定期間(たとえば、60秒)にわたり第2変動表示部で変動表示が実行されないときに、第2飾り変動表示部9kでデモンストレーション表示を実行することを指示するコマンドである。
次に、演出制御基板90から音声枠ランプ基板92に対する制御コマンドの送出方式について説明する。前述した図9を参照して、演出制御用マイクロコンピュータ118は、主基板120から演出制御コマンドを受信すると、遊技効果ランプ40等のランプおよびスピーカ27によって、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kによる表示の演出に同期した演出を行なわせるために、音声枠ランプ基板92に対してランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドを送信する。
演出制御基板90から音声枠ランプ基板92にランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドが伝達されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ118と音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aとは、双方通信を行なう。演出制御用マイクロコンピュータ118は、たとえば8本の信号線で伝達される1バイトのランプ制御信号よりなるランプ制御コマンド(または音声制御信号よりなる音声制御コマンド)を出力するとともに、ランプ制御REQ信号(または音声制御REQ信号)をオン状態にする。音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aは、ランプ制御信号(または音声制御信号)を取り込むと、1パルスのランプ制御応答信号(または音声制御応答信号)を出力する。演出制御用マイクロコンピュータ118は、ランプ制御応答信号(または音声制御応答信号)がオン状態になった後オフ状態になったことを検出すると、ランプ制御REQ信号(または音声制御REQ信号)をオフ状態にする。なお、このような制御コマンドの送出方式は一例であって、双方向通信によって演出制御基板90から音声枠ランプ基板92にランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドが伝達されるのであれば、他の送出方式を用いてもよい。
次に、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kにおいて表示される遊技店用情報画面および遊技者用情報画面について説明する。遊技店用情報画面は、パチンコ遊技機1に電力の供給が開始された後、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kが飾り図柄を変動表示可能となる通常状態になるまでのとき、すなわち、起動時に表示される画像であり、パチンコ遊技機1が設置されている遊技店(遊技場)の店員等の管理者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である。また、遊技者用情報画面は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kが飾り図柄を変動表示可能な通常状態時において表示可能な画像であり、遊技者を利用対象者として各種の情報を表示する画像である。
遊技店用情報画面は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうち、予め定められた一方の変動表示部において表示される。たとえば、この実施の形態では、遊技店用情報画面が第1飾り変動表示部8kの方で表示される。なお、遊技店用情報画面は、第2飾り変動表示部9kの方で表示されるようにしてもよい。遊技店用情報画面は、遊技店用メニュー画面、履歴データクリア画面、および、オプション画面を含む。履歴データクリア画面は、パチンコ遊技機1で行なわれた遊技の履歴を示す履歴データを初期化する(データを削除する)操作(初期化操作)が可能となる画面である。ここで、履歴データは、演出制御用マイクロコンピュータ118において収集され、演出制御用マイクロコンピュータ118のRAMのバックアップ領域に記憶され、後述するような遊技履歴情報を表示するために設けられる。この履歴データは、停電後の復旧時において、引続き使用することが可能となる。また、オプション画面は、遊技者用メニュー画面が表示されたときに、履歴データを用いて表示する複数種類の遊技履歴のそれぞれについて、表示するか否か(表示/非表示)を管理することが可能となる画面である。また、遊技店用メニュー画面は遊技店用情報画面で実行可能となる前述したような事項をメニュー形式で表示する画面である。
遊技店用情報画面としては、まず、遊技店用メニュー画面が表示され、そして、操作キ−190による選択操作および決定操作に応じて、遊技店用メニュー画面から履歴データクリア画面とオプション画面とのいずれかの表示に移行する。
図35は、第1飾り変動表示部8kで表示される遊技店用メニュー画面を示す表示画面図である。図35の(a)〜(c)に示すように、遊技店用メニュー画面においては、遊技店用メニュー画面に関するメッセージを表示するメッセージ表示部440が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、履歴データクリアボタン441、オプションボタン442、および、戻るボタン443が表示される。遊技店用メニュー画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。遊技店用メニュー画面の表示開始段階では、履歴データクリアボタン441を枠で囲む表示が行なわれている。遊技店用メニュー画面では、打球供給皿3に設けられ、図35の(d)に示すような操作キー190において、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
また、メッセージ表示部440においては、選択されているボタンが操作されたときに可能となることを示すメッセージが表示される。たとえば、履歴データクリアボタン441が選択されているときには、(a)のように、「大当り回数等の履歴データをクリアします。」というメッセージが表示される。オプションボタン442が選択されているときには、(b)のように、「遊技者に閲覧表示する項目を選択することができます。」というメッセージが表示される。戻るボタン443が選択されているときには、(c)のように、「遊技状態に戻ります。」というメッセージが表示される。これにより、操作者が各ボタンの機能を容易に把握することができるようになる。
図35の(a)のように履歴データクリアボタン441が選択された状態で決定キー191が操作されると、第1飾り変動表示部8kの表示が、後述する図36の(a)に示される履歴データクリア画面に移行する。また、図35の(b)のようにオプションボタン442が選択された状態で決定キー191が操作されると、第1飾り変動表示部8kの表示が後述する図36の(c)に示されるオプション画面に移行する。また、図35の(c)のように戻るボタン443が選択された状態で決定キー191が操作されると、第1飾り変動表示部8kの表示が通常の遊技状態(飾り図柄の変動表示の実行が可能な状態)の表示画面(通常遊技画面)に移行する。
図36は、第1飾り変動表示部8kで表示される履歴データクリア画面およびオプション画面を示す表示画面図である。図36においては、(a),(b)に履歴データクリア画面が示され、(c)にオプション画面が示されている。図36の(a)に示すように、履歴データクリア画面においては、履歴データの初期化に関するメッセージを表示するメッセージ表示部444が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、はいボタン445、および、いいえボタン446が表示される。
履歴データクリア画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。オプション画面の表示開始段階では、はいボタン445を枠で囲む表示が行なわれている。オプション画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。また、履歴データクリア画面に移行した段階では、メッセージ表示部444において、「履歴データをクリアします」というメッセージが表示される。そして、操作キー190において、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。はいボタン445が選択された状態で、決定キー191が操作されると、RAMにバックアップ記憶されている履歴データの初期化(クリア)が実行され、図36の(b)に示すように、メッセージ表示部444において、「クリアしました。」というメッセージが表示されることにより、履歴データが初期化されたことが報知され、その後、図35に示す遊技店用メニュー画面に戻る。このような状況での決定キー191が操作されることが、初期化操作と呼ばれる。なお、履歴データが初期化されたことが報知された後は、第1飾り変動表示部8kが通常遊技画面に移行するように制御してもよい。
図36の(c)に示すように、オプション画面においては、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、大当り間情報管理ボタン448a、演出紹介管理ボタン448b、大当り確率管理ボタン448c、始動入賞比率管理ボタン448d、大当り比率管理ボタン448e、および、スランプグラフ管理ボタン448fが表示されるとともに、戻るボタン452が表示される。大当り間情報とは、大当り遊技状態が発生する間に実行された特別図柄の変動表示の回数等の大当り間の情報である。演出紹介とは、大当り予告およびリーチ等の変動表示の演出を紹介する情報である。ここで、予告とは、大当り遊技状態が発生することを予告することをいい、実際に大当り遊技状態が発生するときの予告と、実際には大当り遊技状態が発生しないときの予告とを含む。また、リーチとは、特別図柄および飾り図柄について、停止した図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない図柄については変動表示が行なわれていること、および、全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態をいう。また、大当り確率とは、大当り遊技状態が発生する確率を示す情報である。
また、始動入賞比率とは、第1変動表示部を変動表示させた始動入賞数と第2変動表示部を変動表示させた始動入賞数との比率を示す情報である。また、大当り比率とは、第1変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数と、第2変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数との比率を示す情報である。また、スランプグラフは、時間推移にしたがった差玉数をグラフ形式で示す情報である。また、差玉数は、パチンコ遊技機1から払出された賞球と、打球発射装置130に供給された球との差数をいう。
オプション画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。オプション画面の表示開始段階では、大当り間情報管理ボタン448aを枠で囲む表示が行なわれている。オプション画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
大当り間情報管理ボタン448a、演出紹介管理ボタン448b、大当り確率管理ボタン448c、始動入賞比率管理ボタン448d、大当り比率管理ボタン448e、および、スランプグラフ管理ボタン448fのそれぞれについては、決定キー191が操作されるごとに、表示することを示す「ON」という文字と、非表示にすることを示す「OFF」という文字とのいずれか一方が表示される。そして、選択されているボタンについては、決定キー191が操作されるごとに、表示することを示す「ON」という文字と、非表示にすることを示す「OFF」という文字とが交互に表示される。各ボタンについては、「ON」という文字が表示されると、ボタンにより示す遊技履歴の情報を表示可能にする設定が行なわれ、「OFF」という文字が表示されると、ボタンにより示す遊技履歴の情報を表示不可能にする設定が行なわれる。また、戻るボタン452が選択された状態で決定キー191が操作されると、図35に示す遊技店用メニュー画面に戻る。
次に、遊技者用情報画面を具体的に説明する。遊技者用情報画面は、遊技者用メニュー画面、大当り間情報画面、演出紹介画面、大当り確率画面、始動入賞比率画面、大当り比率画面、および、スランプグラフ画面を含む。大当り間情報画面は、前述した大当り間情報を表示する画面である。演出紹介画面は、前述した演出紹介を表示する画面である。大当り確率画面は、前述した大当り確率の情報を表示する画面である。始動入賞比率画面は、前述した始動入賞比率の情報を表示する画面である。大当り比率画面は、前述した大当り比率の情報を表示する画面である。スランプグラフ画面は、前述したスランプグラフの情報を表示する画面である。
遊技者用情報画面は、第1変動表示部または第2変動表示部で変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれなかったという条件が成立し、かつ、遊技者用情報画面を表示するための操作が行なわれたときに表示可能となる。遊技者用情報画面は、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとのうちから選択されたいずれか一方の飾り図柄表示部で表示される。より具体的に、変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれなかったという条件が第1変動表示部のみについて成立したときには、第1変動表示部に対応する第1飾り変動表示部8kの側で遊技者用情報画面が表示される。一方、変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれなかったという条件が第2変動表示部のみについて成立したときには、第2変動表示部に対応する第2飾り変動表示部9kの側で遊技者用情報画面が表示される。また、変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれなかったという条件が第1変動表示部および第2変動表示部の両方について成立したときには、予め定められた一方の変動表示部に対応する飾り変動表示部(本実施の形態の場合には第1飾り変動表示部8k)の側で遊技者用情報画面が表示される。
遊技者用情報画面としては、まず、遊技者用メニュー画面が表示され、そして、操作キー190による選択操作および決定操作に応じて、遊技店用メニュー画面から大当り間情報画面、演出紹介画面、大当り確率画面、始動入賞比率画面、大当り比率画面、および、スランプグラフ画面のうちのいずれかの表示に移行する。
図37は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうちから選択された一方の飾り図柄変動表示部で表示される遊技者用メニュー画面を示す表示画面図である。第1変動表示部および第2変動表示部のうちの少なくとも一方の変動表示部での変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったという条件が成立したときには、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうちから選択された一方の飾り図柄変動表示部において、遊技者用情報画面の表示を行なうことが可能となる。より具体的には、変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったのが第1変動表示部の側だけのときには、第1飾り変動表示部8kの側で遊技者用情報画面の表示を行なうことが可能となる。一方、変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったのが第2変動表示部の側だけのときには、第2飾り変動表示部9kの側で遊技者用情報画面の表示を行なうことが可能となる。また、変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったのが第1変動表示部および第2変動表示部の両方であるときには、第1飾り変動表示部8kの側で遊技者用情報画面の表示を行なうことが可能となる。
第1変動表示部および第2変動表示部のうちの少なくとも一方の変動表示部での変動表示が所定期間(20秒)行なわれなかったという条件が成立したときには、図37の(a)に示すように、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうちから選択された一方の飾り図柄変動表示部において、飾り図柄8a〜8c(9a〜9c)を表示した画面で、遊技者用情報画面の表示を有効化することが可能となる有効ボタン453が表示される。
有効ボタン453は、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンである。このような有効ボタン453が表示された画面は、操作キー190の操作が有効となる操作用画面に該当する。図37の(a)のように有効ボタン453が選択された状態で決定キー191が操作されると、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのうちから前述のように選択された一方の飾り図柄変動表示部の表示が、図37の(a)のように飾り図柄8a〜8c(9a〜9c)を表示した画面から図37の(b)に示される遊技者用メニュー画面に移行する。
遊技者用メニュー画面においては、遊技者用メニュー画面に関するメッセージを表示するメッセージ表示部454が表示されるとともに、ボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、大当り間情報ボタン455a、演出紹介ボタン455b、大当り確率ボタン455c、始動入賞比率ボタン455d、大当り比率ボタン455e、スランプグラフボタン455f、および、戻るボタン459が表示される。遊技者用メニュー画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。遊技者用メニュー画面の表示開始段階では、大当り間情報ボタン455aを枠で囲む表示が行なわれている。遊技者用メニュー画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
また、メッセージ表示部454においては、選択されているボタンが操作されたときに可能となることを示すメッセージが表示される。たとえば、大当り間情報ボタン455aが選択されているときには、(a)のように、「大当り図柄と変動回数を表示します。」というメッセージが表示される。これにより、操作者が各ボタンの機能を容易に把握することができるようになる。
図37の(b)のように大当り間情報ボタン455aが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図38の(a)に示される大当り間情報画面に移行する。また、演出紹介ボタン455bが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図38の(b)に示される演出紹介画面に移行する。また、大当り確率ボタン455cが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図38の(c)に示される大当り確率画面に移行する。
また、始動入賞比率ボタン455dが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図39の(a)に示される始動入賞比率画面に移行する。また、大当り比率ボタン455eが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図39の(b)に示される大当り入賞比率画面に移行する。また、スランプグラフボタン455fが選択された状態で決定キー191が操作されると、遊技者用メニュー画面が表示されている第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kでの表示が、後述する図39の(c)に示されるスランプグラフ画面に移行する。
図38は、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで表示される大当り間情報画面、演出紹介画面、および、大当り確率画面を示す表示画面図である。図38においては、(a)に大当り間情報画面が示され,(b)に演出紹介画面が示され、(c)に大当り確率画面が示されている。
図38の(a)に示すように、大当り間情報画面においては、大当り遊技状態が発生するごとに、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kに変動表示結果として導出表示された大当り図柄と、大当り遊技状態が発生する間(電源投入後の最初の大当り遊技状態のときには、電源投入後、最初の大当り遊技状態が発生するまでの間)において第1変動表示部および第2変動表示部で変動表示が行なわれた回数(大当り間変動表示回数)とが対応付けられ、大当り遊技状態の発生順番にしたがって示された大当り間情報表460が表示される。大当り図柄は、さらに、大当り間情報画面においては、戻るボタン461が表示される。大当り間情報画面では、戻るボタン461を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図38の(b)に示すように、演出紹介画面においてはボタンアイコンの画像よりなる操作ボタンとして、予告ボタン462、Aリーチボタン463、Bリーチボタン464、登場キャラクタボタン465、および、戻るボタン466が表示される。ここで、Aリーチは、予め定められた複数種類のリーチのうち、特定のリーチであり、Bリーチは、Aリーチ以外の所定のリーチである。また、登場キャラクタは、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kでの変動表示において登場(表示)するキャラクタである。この演出表示遊技者用メニュー画面では、選択されたボタンを枠で囲む表示が行なわれる。これにより、どのボタンが選択されているのかが示される。演出表示遊技者用メニュー画面の表示開始段階では、予告ボタン462を枠で囲む表示が行なわれている。遊技者用メニュー画面では、上方向キー192と下方向キー193とを操作することにより、選択されたボタンを枠で囲む表示が上下方向に移動する。これにより、選択されているボタンを変更することが可能である。
予告ボタン462が選択された状態で決定キー191が操作されると、大当り予告が行なわれるときの演出表示を紹介する画像が、演出表示遊技者用メニュー画面が表示されている飾り変動表示部で表示される。Aリーチボタン463が選択された状態で決定キー191が操作されると、Aリーチでの演出表示を紹介する画像が、演出表示遊技者用メニュー画面が表示されている飾り変動表示部で表示される。Bリーチボタン464が選択された状態で決定キー191が操作されると、Bリーチでの演出表示を紹介する画像が、演出表示遊技者用メニュー画面が表示されている飾り変動表示部で表示される。登場キャラクタボタン465が選択された状態で決定キー191が操作されると、登場キャラクタを紹介する画像が、演出表示遊技者用メニュー画面が表示されている飾り変動表示部で表示される。戻るボタン461が選択された状態で決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図38の(c)に示すように、大当り確率画面においては、パチンコ遊技機1についての大当りの発生確率の設計値と、大当りの発生確率の実測値とを表形式で並べて示す大当り確率表467が表示されるとともに、戻るボタン468が表示される。ここで、大当りの発生確率の実測値は、演出制御用マイクロコンピュータ118が、第1変動表示部および第2変動表示部の変動表示を対象として、大当りが発生するまでに第1変動表示部および第2変動表示部で実行された変動表示回数を、変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンドおよび第2変動パターンコマンド)を受信するごとに計数していき、変動表示結果が大当り図柄の組合せとする変動パターンコマンドを受信したときに、計数した変動表示回数の逆数を演算により求めることにより算出することにより得られるものであり、RAMに記憶されて大当りの発生確率の実測値のために用いられる。大当り確率画面では、戻るボタン468を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
図39は、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kで表示される始動入賞比率画面、大当り比率画面、および、スランプグラフ画面を示す表示画面図である。
図39の(a)には、始動入賞比率画面が示されている。図39の(a)に示すように、始動入賞比率画面においては、第1変動表示部を変動表示させた始動入賞数と第2変動表示部を変動表示させた始動入賞数との比率を示す円グラフである始動入賞比率円グラフ481が表示されるとともに、戻りボタン471が表示される。この始動入賞比率円グラフ481においては、具体的な始動入賞比率を示す数値データも表示されている。この始動入賞比率円グラフ481は、次のようなデータを用いて作成される。演出制御用マイクロコンピュータ118が受信した第1変動パターンコマンドの数を計数していくことにより、第1変動表示部を変動表示させた始動入賞数のデータが得られる。また、演出制御用マイクロコンピュータ118が受信した第2変動パターンコマンドの数を計数していくことにより、第2変動表示部を変動表示させた始動入賞数のデータが得られる。そして、これらの計数値の比率を求める演算を行なうことにより、第1変動表示部を変動表示させた始動入賞数と第2変動表示部を変動表示させた始動入賞数との比率を示すデータが得られ、その比率のデータに基づいて、始動入賞比率円グラフ481が作成される。始動入賞比率画面では、戻るボタン471を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
また、図39の(b)には、大当り比率画面が示されている。図39の(b)に示すように、大当り比率画面においては、第1変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数と、第2変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数との比率を示す円グラフである大当り比率円グラフ482が表示されるとともに、戻りボタン472が表示される。
大当り比率円グラフ482においては、具体的な大当り比率を示す数値データも表示されている。この大当り比率円グラフ482は、次のようなデータを用いて作成される。演出制御用マイクロコンピュータ118が受信した第1停止図柄コマンドのうち、確変大当り図柄コマンドおよび非確変大当り図柄コマンドの数を計数していくことにより、第1変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数のデータが得られる。また、演出制御用マイクロコンピュータ118が受信した第2停止図柄コマンドのうち、確変大当り図柄コマンドおよび非確変大当り図柄コマンドの数を計数していくことにより、第2変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数のデータが得られる。そして、これらの計数値の比率を求める演算を行なうことにより、第1変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数と、第2変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数との比率を示すデータが得られ、その比率のデータに基づいて、大当り比率円グラフ482が作成される。大当り比率画面では、戻るボタン472を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。なお、本実施の形態の場合には、変動パターンコマンドが表示結果を大当り図柄とするか否かを特定可能であるため、大当り遊技状態の発生回数のデータとして、停止図柄コマンドではなく、変動パターンコマンドを用いてもよい。
図39の(c)には、スランプグラフ画面が示されている。図39の(c)に示すように、スランプグラフ画面においては、縦軸に差玉数(賞球個数−打球発射装置への供給個数)、横軸に経過時間をとり、時間経過に応じた差玉数の推移を示すスランプグラフ469が表示されるとともに、戻りボタン470が表示される。ここで、スランプグラフ469に用いられる差玉数は、演出制御用マイクロコンピュータ118が、受信した第1〜第3賞球個数コマンドに基づいて賞球個数を計数していくとともに、発射球センサ194からの検出信号に基づいて打球発射装置130への供給個数を計数していき、所定の時間間隔で賞球個数の計数値から供給個数の計数値を減算して差玉数を算出する演出を実行することにより得られ、RAMに記憶されてスランプグラフを表示するために用いられる。スランプグラフ画面では、戻るボタン470を常に枠で囲む表示がされており、決定キー191が操作されると、図37の(b)に示す遊技者用メニュー画面に戻る。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118の動作を説明する。図40は、演出制御用マイクロコンピュータ118が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、演出制御メイン処理を開始する。演出制御メイン処理では、演出制御用マイクロコンピュータ118は、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S601)。ただし、前述した履歴データについては、前述したように遊技店用情報画面が表示されたときに初期化することが可能となるので、この段階では初期化が実行されない。
次に、復旧コマンドを受信したか否かが判断される(S602)。復旧コマンドを受信しているときには、後述するS606に進む。一方、復旧コマンドを受信していないときには、コマンド判定カウンタが1だけ減算される(S603)。ここで、コマンド判定カウンタは、パチンコ遊技機1に電力供給が開始されたとき、すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118がリセット信号を受信したときからの経過時間を計数するための計時手段であり、前述の初期化処理の実行時において所定時間に相当するカウント値にセットされ、S603が実行されるごとにカウントダウンされる。コマンド判定カウンタの計時時間としてセットされる所定時間は、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ99から復旧コマンドが送信されてくる可能性がある最長の時間に設定される。したがって、コマンド判定カウンタによる計時時間が終了するまでに演出制御用マイクロコンピュータ118が復旧コマンドを受信しないときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理ではなく初期化処理が実行されたものと判断される。
次に、コマンド判定カウンタの値が「0」になっているか否かが判断される(S604)。つまり、S604では、復旧コマンドが送信されてくる可能性がある時間が経過したか否かが判断される。コマンド判定カウンタの値が「0」になっていないときには、S602に戻り、前述した処理が繰返し実行される。このように、S602〜S604により、パチンコ遊技機1に電力が供給されたときから所定時間内に復旧コマンドが入力されたか否かを判定する復旧コマンド入力判定処理が行なわれる。
復旧コマンド入力判定処理が行なわれている間に復旧コマンドが受信されると、前述したようにバックアップ記憶された履歴データに基づく遊技履歴の表示を可能とする遊技履歴復旧処理が行なわれる(S606)。一方、復旧コマンド入力判定処理が行なわれている間に復旧コマンドが受信されず、コマンド判定カウンタが「0」になったと判断されたときには、前述した遊技店用情報画面を表示し、バックアップ記憶された履歴データを初期化することを可能とする初期化時データ管理処理が実行される(S605)。初期化時データ管理処理の処理内容については、図41を用いて後述する。
遊技履歴復旧処理または初期化時データ管理処理が終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込フラグの監視を行なう(S607)。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグの値として「1」がセットされる。S607において、タイマ割込フラグの値として「1」がセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ118は、タイマ割込フラグの値をクリアし(S608)、以下の演出制御処理を実行する。
タイマ割込は、たとえば33ms毎に発生する。すなわち、演出制御処理は、たとえば33ms毎に起動される。また、この実施の形態におけるタイマ割込処理では、タイマ割込フラグの値として「1」をセットする処理のみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、まず、タイマ割込フラグをクリアし、電源断信号が出力された否かを監視する電源断処理を実行する(S609)。電源断処理の内容については、図42および図43を用いて後述する。次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドを解析するコマンド解析処理を実行する(S610)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1演出制御プロセス処理を行なう(S611)。第1演出制御プロセス処理の内容については、図47を用いて後述する。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第1飾り図柄表示部8kの表示制御を含む演出制御を実行する。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ118は、第2演出制御プロセス処理を行なう(S612)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応したプロセスを選択して第2飾り図柄表示部9kの表示制御を含む演出制御を実行する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118は、決定キー191、上方向キー192、および、下方向キー193を含む操作キー190からの操作信号を入力ポート669を介して入力し、さらに、前述した音声枠ランプ制御用マイクロコンピュータ92aからの応答信号(ランプ制御応答信号、音声制御応答信号等)を入出力ポート671を介して入力するデータ入力処理を実行する(S613)。本実施の形態において、主基板120と演出制御基板90との間の信号経路上に設置されている周辺コマンド中継基板57には、単方向性回路57aが設けられている。従って、演出制御基板90からの信号、演出制御基板90に入力される信号(操作キー190からの操作信号および発射球センサ194からの検出信号)、および演出制御基板90に接続される音声枠ランプ基板92(主基板120に接続されない基板を周辺基板等)からの信号は、周辺コマンド中継基板57の存在によって、主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に伝達されない。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対する外部からの信号入力経路が限定され、遊技制御用マイクロコンピュータ99に対して不正信号を送り込む不正行為がなされる可能性を低減できる。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、前述したような遊技履歴情報等の情報を表示するために必要となる遊技データを収集するとともに、遊技の履歴を示す履歴データを作成してRAMに記憶させる遊技データ収集処理を実行する(S614)。遊技データ収集処理の内容については、図54を用いて後述する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ118は、所定のランダムカウンタを更新する乱数更新処理を実行する(S615)。乱数更新処理においては、たとえば、特別図柄と対応する飾り図柄の変動表示の演出内容を決定するために用いるランダムカウンタRS、および、変動表示結果として導出表示する飾り図柄の組合せを決定するために用いるランダムカウンタRU−1〜RU3が更新される。その後、S607のタイマ割込フラグの確認を行なう処理に戻る。主基板120からの演出制御用のINT信号は、演出制御用マイクロコンピュータ118の割込端子に入力されている。たとえば、主基板120からのINT信号がオン状態になると、演出制御用マイクロコンピュータ118においてタイマ割込が発生する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した演出制御コマンドデータをコマンド受信バッファに格納する。
図41は、図40のS605による初期化時データ管理処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ118は、以下のように、初期化時データ管理処理を実行する。
まず、図35の(a)に示すような遊技店用メニュー画面が表示される(S421)。そして、履歴データの初期化操作が有効化される(S421a)。たとえば、S421aにおいて、履歴データの初期化操作が許可されたことを示す初期化操作有効化フラグをセットし、この初期化操作有効化フラグがセットされていない状態ではRAMの履歴データを初期化するプログラムが起動しないように制御するのである。次に、履歴データクリアボタン441、オプションボタン442、および、戻るボタン443のうちのいずれかの操作ボタンが操作されたか否かが判断される(S422)。このような判断は、操作ボタンが操作されるまで繰返し実行される。ただし、ここでは図示を省略するが、いずれかの操作ボタンが所定期間操作されないときは、初期化時データ管理処理が終了し、リターンする。そして、いずれかの操作ボタンが操作されたと判断されると、操作ボタンの操作に応じたデータ処理および画像表示が実行される(S423)。つまり、操作ボタンの操作に応じて、たとえば、履歴データの初期化、遊技履歴の情報の表示/非表示の設定、および、画像表示をするために必要となるデータの設定等のデータ処理が実行されるとともに、図35および図36を用いて説明したような各種画像の表示が行なわれる。S422およびS423が実行される状態では、履歴データの初期化操作が有効化されているので、履歴データの初期化操作が行なわれたときには、RAMの履歴データを初期化するプログラムが実行されて、RAMの履歴データが初期化される。
次に、S422で判断された操作ボタンの操作において、遊技店用メニュー画面での戻るボタン443の操作、すなわち、遊技店用メニュー画面の終了操作があったか否かが判断される(S424)。終了操作がなかったと判断されたときには、S422に戻って、前述した処理が繰返し実行される。一方、終了操作があったと判断されたときには、履歴データの初期化操作が無効化される(S425)。たとえば、S425において、初期化操作有効化フラグをリセットし、以後の処理においてRAMの履歴データを初期化するプログラムが起動しないように制御するのである。また、ここでは図示を省略するが、前述したようにいずれかの操作ボタンが所定期間操作されないことにより初期化時データ管理処理が終了するときにも、初期化操作有効化フラグがリセットされる。そして、初期化時データ管理処理が終了し、リターンする。なお、初期化時データ管理処理においては、変動パターンコマンド等の入賞があったことを示す演出制御コマンドを受信したか否かを判断できるようにしておき、入賞があったときにも、初期化操作有効化フラグをリセットして初期化時データ管理処理を終了するようにしてもよい。
このような初期化時データ管理処理は、履歴データを初期化することができる処理である。前述したように、初期化時データ管理処理は、予め定められた期間内に復旧コマンドが送信されなかったとき、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が実行されたときに実行される。さらに言い換えると、初期化時データ管理処理は、電源投入時において遊技店員等の管理者によりクリアスイッチ921が操作されたことに応じて初期化処理が実行されたことを条件として、実行されることとなる。このため、初期化時データ管理処理において可能となる履歴データの初期化の実行は、通常の遊技中において遊技者が簡単に操作できないようなパチンコ遊技機1の後面に存在するクリアスイッチ921が操作されたことが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技履歴データを初期化してしまうことが防がれる。
図42および図43は、図40のS609による電源断処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ99は、電源断処理において以下のような処理を行なう。まず、電源断信号が出力されているか否か(オン状態になっているか否か)確認する(S301)。オン状態でなければ、演出制御基板90が備えるRAMに形成されるバックアップ監視タイマの値を0クリアする(S302)。オン状態であれば、RAMに形成されるバックアップ監視タイマの値を1増やす(S303)。そして、バックアップ監視タイマの値が判定値(たとえば2)と一致すれば(S304)、S305以降の電力供給停止時処理を実行する。つまり、演出制御を実行する状態から演出制御の制御状態を保存させるための電力供給停止時処理(電源断時制御処理)を実行する状態に移行する。
バックアップ監視タイマと判定値とを用いることによって、判定値に相当する時間だけ電源断信号のオン状態が継続したら、電力供給停止時処理が開始される。すなわち、ノイズ等で一瞬電源断信号のオン状態が発生しても、誤って電力供給停止時処理が開始されるようなことはない。なお、バックアップ監視タイマの値は、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定期間はバックアップ電源によって保存される。従って、演出制御メイン処理では、バックアップ監視タイマの値が判定値と同じ値になっていることによって、電力供給停止時処理の処理結果が保存されていることを確認できる。
電力供給停止時処理においては、パリティデータを作成する(S305〜S314)。すなわち、まず、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし(S305)、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の先頭アドレスに相当するチェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする(S306)。また、電力供給停止時でも内容が保存されるべきRAM領域の最終アドレスに相当するチェックサム算出回数をセットする(S307)。
次いで、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する(S308)。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに(S309)、ポインタの値を1増やし(S310)、チェックサム算出回数の値を1減算する(S311)。そして、S308〜S311の処理を、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返す(S312)。
チェックサム算出回数の値が0になったら、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転する(S313)。そして、反転後のデータをチェックサムデータエリアにストアする(S314)。このデータが、電源投入時にチェックされるパリティデータとなる。次いで、RAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定する(S315)。以後、演出制御用マイクロコンピュータ118に設けられたRAMのアクセスができなくなる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ118に設けられたROMに格納されているポートクリア設定テーブルの先頭アドレスをポインタにセットする(S316)。ポートクリア設定テーブルにおいて、先頭アドレスには処理数(クリアすべき出力ポートの数)が設定され、次いで、出力ポートのアドレスおよび出力値データ(クリアデータ:出力ポートの各ビットのオフ状態の値)が、処理数分の出力ポートについて順次設定されている。
そして、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち処理数)をロードする(S317)。また、ポインタの値を1増やし(S318)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力ポートのアドレス)をロードする(S319)。さらに、ポインタの値を1増やし(S320)、ポインタが指すアドレスのデータ(すなわち出力値データ)をロードする(S321)。そして、出力値データを出力ポートに出力する(S322)。その後、処理数を1減らし(S323)、処理数が0でなければS318に戻る(S324)。処理数が0であれば(S324のY)、すなわち、クリアすべき出力ポートを全てクリアしたら、タイマ割込を停止し(S325)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電源断信号がオフ状態になったか否かを監視する(S326)。電源断信号がオフ状態になった場合には、復帰アドレスとして、電源投入時実行アドレス(S401のアドレス)を設定してリターン命令を実行し(S329)、RETIによりタイマ割込処理を終了し、メイン処理に戻る。
また、ループ処理では、リセット信号がローレベルのオン状態となったか否かを監視する(S327)。リセット信号がオン状態になった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ118がシステムリセット状態となる(システムリセットされる)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ118は、始動の状態である動作停止状態に戻される。この例では、演出制御用マイクロコンピュータ118が、その駆動電圧(たとえば4V)よりも高い電圧が未だ供給されているときに積極的に動作停止状態となるように、リセット信号をオン状態とするための検出電圧の電圧レベルが設定される。
以上の処理によって、電力供給が停止する場合には、電力供給停止時処理が実行され、電力供給停止時処理が実行されたことを示すデータ(バックアップあり指定値およびチェックサム)がバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされ、かつ、払出制御処理を実行するためのタイマ割込が禁止状態に設定される。
以上のように演出制御用マイクロコンピュータ118においては、履歴データを、電力供給が停止した直前の状態に戻すためのデータが確実にRAMに保存される。よって、停電等による電源断が生じても、所定期間内に電源が復旧すれば、履歴データを電力供給が停止した直前の状態に戻すことができる。なお、RAMの一部の領域(履歴データを記憶する領域)が電源バックアップされるのではなく、RAMの全領域が電源バックアップされるようにしてもよい。
次に、図40のS610によるコマンド解析処理を説明する。図44は、コマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。コマンド解析処理においては、コマンド受信バッファに受信コマンドがあるか否かを判断し(S621)、受信コマンドがないときには、リターンする。一方、受信コマンドがあるときには、受信コマンドを読出す(S622)。ここで読出されたコマンドのデータは、コマンド受信バッファにおいて消去される。そして、読出した受信コマンドが飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)の停止図柄を指定する停止図柄コマンド(第1停止図柄コマンドまたは第2停止図柄コマンドのいずれか)であるか否かを判断する(S623)。停止図柄コマンドであるときには、前述の飾り図柄の停止図柄決定用のランダムカウンタRU−1〜3の値に基づいて、停止図柄コマンドに対応する飾り図柄の停止図柄の組合せを決定する(S624)。
具体的に、S624では、次のように第1飾り図柄または第2飾り図柄の停止図柄の組合せを決定する。まず、RU−1〜3の値を抽出する。そして、停止図柄コマンドとして確変大当り図柄コマンドを受信したときには、RU−1の値と確変大当り図柄(奇数の飾り図柄)との関係が予め定められた確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から対応する確変大当り図柄を選択し、その確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。また、停止図柄コマンドとして非確変大当り図柄コマンドを受信したときには、RU−1の値と非確変大当り図柄(偶数の飾り図柄)との関係が予め定められた非確変大当り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から、対応する非確変大当り図柄を選択し、その非確変大当り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
また、停止図柄コマンドとしてリーチはずれ図柄コマンドを受信したときには、RU−1の値とリーチ図柄との関係が予め定められたリーチ図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1の抽出値から対応するリーチ図柄を選択し、そのリーチ図柄の組合せを左,右飾り図柄の停止図柄の組合せ(リーチ図柄)として決定する。そして、予め定められたRU−2と中飾り図柄との関係が予め定められた中飾り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−2の抽出値から対応する中飾り図柄を選択する。ただし、RU−2の抽出値に対応する中飾り図柄がリーチ図柄と一致するときには、リーチ図柄と一致しないように中飾り図柄を変更する補正を行なう。また、停止図柄コマンドとして非リーチはずれ図柄コマンドを受信したときには、RU−1の値と左飾り図柄との関係が予め定められた左飾り図柄決定用データテーブル、RU−2の値と中飾り図柄との関係が予め定められた中飾り図柄決定用データテーブル、および、RU−3の値と右飾り図柄との関係が予め定められた右飾り図柄決定用データテーブルを用いて、RU−1〜3のそれぞれの抽出値から、対応する飾り図柄を選択し、その飾り図柄の組合せを飾り図柄の停止図柄の組合せとして決定する。ただし、RU−1〜3のそれぞれの抽出値に対応する飾り図柄の組合せが一致するときには、一致しないように中飾り図柄を変更する補正を行なう。
そして、S624で決定された各飾り図柄の停止図柄の図柄番号を各図柄停止格納エリアに格納し(S625)、受信したコマンドに対応した有効フラグとしての第1停止図柄コマンド受信フラグまたは第2停止図柄コマンド受信フラグをセット(ON)して(S626)、S621に戻る。ここで、有効フラグは、どのようなコマンドを有効に受信したかを示すフラグである。有効フラグ等の演出制御用マイクロコンピュータ118において用いられる各種フラグのデータは、演出制御用マイクロコンピュータ118のRAMに記憶され、更新される。
一方、前述のS623において、受信コマンドが各図柄指定コマンドでなければ、受信コマンドが変動パターンコマンド(第1変動パターンまたは第2変動パターン)であるか否かを判断する(S627)。受信コマンドが変動パターンコマンドであれば、受信したコマンドに対応した有効フラグとしての第1変動パターンコマンド受信フラグまたは第2変動パターンコマンド受信フラグをセットし(S628)、確変状態が終了したか否かの判定を行なう確変終了判定処理(S629)を実行し、その後、S621に戻る。確変終了判定処理の処理内容については、図45を用いて後述する。
また、前述のS627において、受信コマンドが変動パターンコマンドでなければ、受信コマンドが前述の事前判定結果コマンド(第1事前判定結果コマンドまたは第2事前判定結果コマンド)であるか否かを判断する(S630)。受信コマンドが事前判定結果コマンドであるときは、受信コマンドが事前判定結果コマンドのうち第1事前判定結果コマンドであるか否かを判断する(S631)。第1事前判定結果コマンドではないと判断されたとき、すなわち、第2事前判定結果コマンドであるときは、第1飾り変動表示部8kで行なう予告演出に関する処理を行なう第1予告演出決定処理を実行し(S632)、S621に戻る。一方、第1事前判定結果コマンドであると判断されたときは、第2飾り変動表示部9kで行なう予告演出に関する処理を行なう第2予告演出決定処理を実行し(S633)、S621に戻る。
また、前述のS630において受信コマンドが事前判定結果コマンドでないと判別された場合は、受信コマンドがデモ表示コマンド(第1デモ表示コマンドまたは第2デモ表示コマンド)であるか否かを判断する(S634)。受信コマンドがデモ表示コマンドであれば、受信したコマンドに対応した有効フラグとしての第1デモ表示コマンド受信フラグまたは第2デモ表示コマンド受信フラグをセットし(S635)、その後、S621に戻る。
また、前述のS634において受信コマンドがデモ表示コマンドでないと判別された場合は、受信コマンドが払出個数コマンド(第1〜第3払出個数コマンドのうちのいずれか)であるか否かを判断する(S636)。受信コマンドが払出個数コマンドであれば、受信したコマンドの種類に対応した有効フラグとしての第1〜第3払出個数コマンド受信フラグをセットし(S637)、その後、S621に戻る。
また、前述のS636において受信コマンドが払出個数コマンドでないと判別された場合(前述したコマンド以外のその他のコマンドである場合)には、その他の受信コマンドがいかなるコマンドか判断し、受信コマンドに対応した有効フラグをセットして(S638)S621に戻る。すなわち、S633は、前述した停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、および、判定結果コマンド以外の各種コマンドの受信に対応した処理をまとめて説明するものである。
次に、図44のS629による確変終了判定処理を説明する。図45は、確変終了判定処理を説明するためのフローチャートである。
受信した変動パターンコマンド(第1変動パターンコマンド、第2変動パターンコマンド)が、図9の(c)に示すような第1状態において用いられる確変変動パターンコマンドであるか否かを判断する(S401)。確変変動パターンコマンドであると判断したときには、第1状態に制御されていることを示すフラグである確変変動フラグをセットし(S402)、リターンする。一方、確変変動パターンコマンドではないと判断したとき、つまり、図9の(a)または(b)がルックアップされて決定された変動パターンコマンドであるときには、確変変動フラグがセットされているか否かを判断する(S403)。
そして、確変変動フラグがセットされていないと判断したときは、リターンする。一方、確変変動フラグがセットされていると判断したときは、確変変動フラグをリセットする(S404)。そして、確変後時短報知フラグをセットし(S405)、リターンする。ここで、確変後時短報知とは、確変制御モードが終了して時短制御モードが開始するときに、時短制御モードによる時短状態が開始する旨を報知することである。また、確変後時短報知フラグは、確変後時短報知をする条件が成立したことを示すフラグである。
次に、図44のS632による第1予告演出決定処理を説明する。図46は、第1予告演出決定処理を説明するためのフローチャートである。第1予告演出決定処理では、受信した第2事前判定結果コマンドと遊技状態の大当り確率とに基づいて決定される図11の低確率時テーブルまたは高確率時テーブルにより設定された確率にしたがって第1飾り変動表示部8kで行なわれる連続予告の演出内容である第1予告演出内容の決定が行なわれる。
まず、確変中であるか否かの判別がなされる(S501)。具体的には、確変状態であるときに図45の確変終了判定処理におけるS402においてセットされる確変変動フラグがセットされているか否かにより判別が行なわれる。確変中でなかったときには、予告演出内容の決定に際して、図11の(a)に示す低確率時テーブルRS1をルックアップする(S502)。そして、受信した第2事前判定結果コマンドが第2はずれ事前判定コマンドであるか否かを判断する(S503)。第2はずれ事前判定コマンドであると判断したときには、RS1−1の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行なう(S504)。S503で第2はずれ事前判定コマンドではないと判断したとき、および、S504の後は、受信した第2事前判定結果コマンドが第2リーチ事前判定コマンドであるか否かを判別する(S505)。第2リーチ事前判定コマンドであると判断したときには、RS1−2の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行なう(S506)。
S505で第2リーチ事前判定コマンドではないと判断したとき、および、S506の後は、受信した第2事前判定結果コマンドが第2非確変大当り事前判定コマンドであるか否かを判断する(S507)。第2非確変大当り事前判定コマンドであると判断したときには、RS1−3の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行なう(S508)。S507で第2非確変大当り事前判定コマンドではないと判断したとき、および、S508の後は、第2受信した判定結果コマンドが第2確変大当り事前判定コマンドであるか否かを判断する(S509)。第2確変大当り事前判定コマンドであると判断したときには、RS1−4の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行ない(S510)、リターンする。
また、前述のS501において、確変中であったときには、予告演出内容の決定に際して、図11の(b)に示す高確率時テーブルRS2をルックアップする(S511)。そして、受信した第2事前判定結果コマンドが第2リーチ事前判定コマンドであるか否かを判断する(S512)。第2リーチ事前判定コマンドであると判断したときには、RS2−2の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行なう(S513)。次に、S512で第2リーチ事前判定コマンドではないと判断したとき、および、S513の後は、受信した第2事前判定結果コマンドが第2確変大当り事前判定コマンドであるか否かを判断する(S514)。第2確変大当り事前判定コマンドであると判断したときには、S515においてRS2−4の振分け確率に基づき対応した予告演出フラグ(第1予告演出フラグ)のセットと連続予告数の記憶とを行ない、リターンする。一方、第2確変大当り事前判定コマンドであると判断したときには、そのままリターンする。なお、前述したS504,S506,S508,S510,S513,S515においては、低確率時テーブルRS1または高確率時テーブルRS2に基づいて、予告演出をすることが決定されるときと、予告演出をしないことが決定されるときとがある。このため、予告演出をする旨の決定がされたときには、前述のように予告演出フラグおよび連続予告数が記憶されて予告演出が実行されるが、予告演出をしない旨の決定がされたときには、前述のような予告演出フラグおよび連続予告数が記憶されず、予告演出が実行されない。
また、第2予告演出決定処理(S633)では、第2事前判定コマンドに基づき、第2飾り変動表示部9kで行なう予告演出について、第1予告演出決定処理と同様の処理を行なうことにより、予告演出に関する処理を行なう。ここでは、第2予告演出決定処理の内容が、予告演出を決定するために用いる事前判定コマンドと、予告演出を実行する飾り変動表示部とが異なるが、その他は第1予告演出決定処理の内容と同様であるため、重複した説明を繰り返さない。
次に、図40のS611による第1演出制御プロセス処理および図40のS612による第2演出制御プロセス処理について説明する。第1演出制御プロセス処理および第2演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理が第1飾り変動表示部8kを対象として処理を行ない、第2演出制御プロセス処理が第2飾り変動表示部9kを対象として処理を行なう点で異なるが、処理の対象となる変動表示部を制御するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1演出制御プロセス処理をこれらの演出制御プロセス処理の代表例として説明し、第2演出制御プロセス処理についての処理内容の重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1演出制御プロセス処理の処理内容は、第1演出制御プロセス処理での第1飾り変動表示部8kおよびそれに関連する装置という処理対象を第2飾り変動表示部9kおよびそれに関連する装置という処理対象に置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2演出制御プロセス処理の処理内容となる。
図47は、図40のS611による第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてS901〜S908のうちのいずれかの処理を実行する。各処理において、以下のような処理が実行される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(S901):第1変動パターンコマンドを受信したか否かを確認し、第1変動パターンコマンドが受信されたことを確認したときには、第1演出制御プロセスフラグの値をS904に応じた値に更新する。一方、第1変動パターンコマンドが受信されたことが確認できなければ、遊技情報表示処理を実行するための条件の成立に応じて第1演出制御プロセスフラグの値をS902に応じた値に更新し、また、デモ表示を実行するための条件の成立に応じて第1演出制御プロセスフラグの値をS902に応じた値に更新する。第1変動パターンコマンド受信待ち処理の内容については、図48を用いて後述する。
第1デモ表示処理(S902):第1飾り変動表示部8kで実行するデモ表示(以下、第1デモ表示という)を実行し、第1デモ表示を終了するための条件の成立(変動パターンコマンドを受信したこと等)に応じて、第1演出制御プロセスフラグの値をS904に応じた値に更新する。
第1遊技情報表示処理(S903):第1飾り変動表示部8kにおいて、遊技者用メニュー画面を表示するとともに、操作に応じて遊技履歴情報等を表示し、終了操作に応じて、第1演出制御プロセスフラグの値をS901に応じた値に更新する。また、変動パターンコマンドを受信したことに応じて、第1演出制御プロセスフラグの値をS904に応じた値に更新する。第1遊技情報表示処理の内容は、図50を用いて後述する。
第1図柄変動開始処理(S904):第1変動パターンコマンドに応じて複数定められている飾り図柄の変動パターンから、実際に第1飾り変動表示部8kでの変動表示に使用する変動パターンと飾り図柄の停止図柄の組合せとを決定する。また。第1飾り変動表示部8kにおける飾り図柄(左中右の図柄)の変動を開始させる。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をステップS905に応じた値に更新する。
第1図柄変動中処理(S905):第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動パターンを構成する各変動状態(変動速度等)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、飾り図柄の左右図柄の停止制御を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をS906に応じた値に更新する。
第1図柄停止待ち処理(S906):第1変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過して飾り図柄の全図柄停止を指示する第1演出制御コマンド(第1図柄停止コマンド)を受信していたら、第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動を停止し、停止図柄を表示する制御を行なう。その後、第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の停止図柄が大当り図柄の組合せとなるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS907に応じた値に更新し、第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の停止図柄がはずれ図柄の組合せとなるときは、第1演出制御プロセスフラグの値をS901に応じた値に更新する。
第1大当り表示処理(S907):第1飾り変動表示部8kでの飾り図柄の変動時間の終了後、確変大当り表示または非確変大当り表示の制御を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をステップS908に応じた値に更新する。
第1大当り遊技中処理(ステップS908):第1飾り変動表示部8kでの大当り図柄の組合せの表示結果導出表示後の第1大当り遊技中の制御を行なう。たとえば、ソレノイド72により第1特別可変入賞装置20を駆動して第1大入賞口21を開放させることを示す第1大入賞口開放前表示や第1大入賞口21が開放中であることを示す第1大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行なう。その後、第1演出制御プロセスフラグの値をステップS901に応じた値に更新する。
図48は、図47のS901による第1変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理では、第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S341)。第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第1変動パターンコマンド受信フラグがリセットされる(S342)。次に、第1無変動時間カウンタの値が「0」にクリア(初期化)される(S343)。ここで、第1無変動時間カウンタとは、第1飾り変動表示部8kで飾り図柄の変動表示が行なわれていない時間、すなわち、第1無変動時間を計時するための計時手段である。そして、第1演出制御プロセスフラグの値が第1図柄変動開始処理(S904)に対応した値に更新される(S344)。
一方、S341において、第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされてないと判断されたときは、第1デモ表示コマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S345)。第1デモ表示コマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、前述した第1無変動時間カウンタの値が、予め定められた設定値(20秒間に相当する値)となっているか否が判断される(S346)。第1無変動時間カウンタの値が設定値となっていないと判断されたときは、第1無変動時間カウンタの値が「1」だけ加算更新され(S347)、リターンする。これにより、第1無変動時間カウンタの値が設定値となっていない間には、第1変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されるごとに第1無変動時間カウンタの値が加算更新される。この第1無変動時間カウンタは、前述したように、第1変動パターンコマンドを受信したことに応じてクリアされる。一方、第1無変動時間カウンタの値が設定値となっていると判断されたときは、第1飾り変動表示部8kにおいて、図37の(a)に示すような有効ボタン453の画像が表示中であるか否が判断される(S348)。
有効ボタン453の画像が表示中ではないと判断されたときには、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されているか否かを判断するために、第2演出制御プロセスフラグの値が第2遊技情報表示処理(S904に相当)に対応した値になっているか否かが判断される(S349)。第2演出制御プロセスフラグの値が第2遊技情報表示処理に対応した値になっているときには、第2飾り変動表示部9kで少なくとも有効ボタン453が操作されて遊技者用メニュー画面が表示されている状態なので、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されていると判断する。
S349で第2遊技情報表示処理に対応した値になっていると判断されたときには、リターンする。これにより、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとで重複して遊技情報を表示することを防ぐために、先に第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されているときには、第1飾り変動表示部8kで変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれていないときでも、第1飾り変動表示部8kで遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが可能とならない。
一方、S349で第2遊技情報表示処理に対応した値になっていないと判断されたときには、第1飾り変動表示部8kで有効ボタン453の画像を表示し(S350)、第1表示部有効フラグがセットされる(S351)。ここで、第1表示部有効フラグは、第1飾り変動表示部8kにおいて、遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが有効となっていること、すなわち、有効ボタン453が表示されていることを示すフラグである。
S348で有効ボタン453の画像が表示中であると判断されたとき、および、
S351で第1表示部有効フラグがセットされたときには、その時点で有効ボタン453の画像が表示されており、そのような状態で決定ボタン191が操作されたか否かが判断される(S352)。決定ボタン191が操作されていないと判断されたときは、リターンする。一方、決定ボタン191が操作されたと判断されたときは、第1表示部有効フラグがリセットされる(S353)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値がS903の第1技情報表示処理に応じた値に更新され(S354)、リターンする。これにより、次回の第1演出制御プロセス処理において、第1遊技情報表示処理に移行する。このように、第1無変動時間が所定時間になったとき、すなわち、第1飾り変動表示部8kで所定時間にわたり変動表示が行なわれなかったときには、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されていないことを条件に、第1飾り変動表示部8kで、有効ボタン453が表示されて操作ボタン190が有効化され、遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが可能となる。
また、前述のS345により第1デモ表示コマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第1デモ表示コマンド受信フラグがリセットされ(S352)、第1演出制御プロセスフラグの値がS902の第1デモ表示処理に応じた値に更新され(S353)、リターンする。これにより、次回の第1演出制御プロセス処理において、第1デモ表示処理に移行する。第1デモ表示コマンドは、第1無変動時間が設定値になる時間(たとえば、20秒)よりも長い時間(たとえば、60秒)にわたり第1飾り変動表示部8kで変動表示が実行されないときに遊技制御用マイクロコンピュータ99から送信される。このため、第1飾り変動表示部8kでは、第1デモ表示よりも先に、前述の遊技者用メニュー画面が表示されることとなる。
図49は、第2演出制御プロセス処理における第2変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。この第2変動パターンコマンド受信待ち処理は、第2演出制御プロセス処理において、前述した第2演出制御プロセス処理の第1変動パターンコマンド受信待ち処理と対応する処理である。
第2変動パターンコマンド受信待ち処理では、第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S341a)。第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第2変動パターンコマンド受信フラグがリセットされる(S342a)。次に、第2無変動時間カウンタの値が「0」にクリア(初期化)される(S343a)。ここで、第2無変動時間カウンタとは、第2飾り変動表示部9kで飾り図柄の変動表示が行なわれていない時間、すなわち、第2無変動時間を計時するための計時手段である。そして、第2演出制御プロセスフラグの値が第2図柄変動開始処理(S904に相当)に対応した値に更新される(S344a)。
一方、S341において、第2変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第2デモ表示コマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S345a)。第2デモ表示コマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、前述した第2無変動時間カウンタの値が、予め定められた設定値(20秒間に相当する値)となっているか否が判断される(S346a)。第2無変動時間カウンタの値が設定値となっていないと判断されたときは、第2無変動時間カウンタの値が「1」だけ加算更新され(S347a)、リターンする。これにより、第2無変動時間カウンタの値が設定値となっていない間には、第2変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されるごとに第2無変動時間カウンタの値が加算更新される。この第2無変動時間カウンタは、前述したように、第2変動パターンコマンドを受信したことに応じてクリアされる。一方、第2無変動時間カウンタの値が設定値となっていると判断されたときは、第2飾り変動表示部9kにおいて、図37の(a)に示すような有効ボタン453の画像が表示中であるか否が判断される(S348a)。
有効ボタン453の画像が表示中ではないと判断されたときには、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されているか否かを判断するために、第1演出制御プロセスフラグの値が第1遊技情報表示処理(S904)に対応した値になっているか否かが判断される(S349a)。第2演出制御プロセスフラグの値が第1遊技情報表示処理に対応した値になっているときには、第1飾り変動表示部8kで少なくとも有効ボタン453が操作されて遊技者用メニュー画面が表示されている状態なので、第1飾り変動表示部8kで遊技履歴情等の遊技情報が表示されていると判断する。
S349aで第1遊技情報表示処理に対応した値になっていると判断されたときには、リターンする。これにより、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとで重複して遊技情報を表示することを防ぐために、先に第1飾り変動表示部8kで遊技履歴情報等の遊技情報が表示されているときには、第2飾り変動表示部9kで変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれていないときでも、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが可能とならない。
一方、S349aで第1遊技情報表示処理に対応した値になっていないと判断されたときには、前述した第1表示部有効フラグがセットされているか否かが判断される(S349b)。S349bで第1表示部有効フラグがセットされていると判断されたときには、リターンする。これにより、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとで重複して遊技情報を表示することを防ぐために、先に第1飾り変動表示部8kで有効ボタン453が表示されているときには、第2飾り変動表示部9kで変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれていないときでも、第2飾り変動表示部9kで遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが可能とならない。つまり、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの両方で飾り図柄の変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれていない状態であるときには、第1飾り変動表示部8kの方で遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが優先される。
一方、S349bで第1表示部有効フラグがセットされていないと判断されたときには、第2飾り変動表示部8kで有効ボタン453の画像が表示され(S350a)、後述するS352aに進む。
また、S348aで有効ボタン453の画像が表示中であると判断されたときには、前述した第1表示部有効フラグがセットされているか否かが判断される(S350b)。S350bで第1表示部有効フラグがセットされていると判断されたときには、第2飾り変動表示部9kですでに表示されている有効ボタン453の画像が消去され(S350c)、リターンする。一方、S350bで第1表示部有効フラグがセットされていないと判断されたときには、S352aに進む。これにより、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとで重複して遊技情報を表示することを防ぐために、先に第2飾り変動表示部9kで有効ボタン453が表示されているときにおいて後から第1飾り変動表示部8kで有効ボタン453が表示されるときには、第1飾り変動表示部8kで有効ボタン453での有効ボタン453の表示が優先され、第2飾り変動表示部9kで表示されていた有効ボタン453が直ちに消去される。これにより、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの両方で飾り図柄の変動表示が所定期間(たとえば、20秒)行なわれていないときには、第1飾り変動表示部8kの方で遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが優先される。
S352aが実行される時点では、有効ボタン453の画像が表示されており、そのような状態で決定ボタン191が操作されたか否かが判断される(S352a)。決定ボタン191が操作されていないと判断されたときは、リターンする。一方、決定ボタン191が操作されたと判断されたときは、第2表示部有効フラグがリセットされる(S353)。そして、第2演出制御プロセスフラグの値が第2遊技情報表示処理(S903に相当)に応じた値に更新され(S354a)、リターンする。これにより、次回の第2演出制御プロセス処理において、第2遊技情報表示処理に移行する。このように、第2無変動時間が所定時間になったとき、すなわち、第2飾り変動表示部9kで所定時間にわたり変動表示が行なわれなかったときには、第2飾り変動表示部9kで有効ボタン453および遊技履歴情報等の遊技情報が表示されていないことを条件に、第2飾り変動表示部9kで、有効ボタン453が表示されて操作ボタン190が有効化され、遊技履歴情報等の遊技情報を表示することが可能となる。
また、前述のS345aにより第2デモ表示コマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第2デモ表示コマンド受信フラグがリセットされ(S352a)、第2演出制御プロセスフラグの値が第2デモ表示処理(S902に相当)に応じた値に更新され(S353)、リターンする。これにより、次回の第2演出制御プロセス処理において、第2デモ表示処理に移行する。第2デモ表示コマンドは、第2無変動時間が設定値になる時間(たとえば、20秒)よりも長い時間(たとえば、60秒)にわたり第2飾り変動表示部9kで変動表示が実行されないときに送信される。このため、第2飾り変動表示部9kでは、第2デモ表示よりも先に、前述の遊技者用メニュー画面が表示されることとなる。
次に、図47のS903による第1遊技情報表示処理、および、第2演出制御プロセス処理において第1遊技情報表示処理に対応する処理である第2遊技情報表示処理について説明する。第1遊技情報表示処理および第2遊技情報表示処理の処理内容は、第1遊技情報表示処理が第1飾り変動表示部8kを対象として処理を行ない、第2遊技情報表示処理が第2飾り変動表示部9kを対象として処理を行なう点で異なるが、遊技情報を表示するための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1遊技情報表示処理をこれらの処理の代表例として説明し、第2遊技情報表示処理についての処理内容の重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1遊技情報表示処理の処理内容は、表示制御を行なう対象を第2飾り変動表示部9kに置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2遊技情報表示処理の処理内容となる。
図50は、第1遊技情報表示処理を示すフローチャートである。第1遊技情報表示処理では、第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かが判断される(S361)。第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされていないと判断されたときは、第1遊技情報表示モードフラグがセットされているか否が判断される(S362)。ここで、第1遊技情報表示モードフラグは、第1演出制御プロセスで第1遊技情報表示処理が選択されており、第1飾り変動表示部8kに遊技者用メニュー画面が表示された後の状態であることを示すフラグである。
遊技情報表示モードフラグがセットされていないと判断されたときは、図37の(b)のような遊技者用メニュー画面が第1飾り変動表示部8kに表示されるとともに(S364)、第1遊技情報表示モードフラグがセットされ(S365)、リターンする。これにより操作キ−190の操作による遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が有効化される。一方、第1遊技情報表示モードフラグがされていると判断されたときは、遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれたか否かが判断される(S363)。具体的には、たとえば、図37〜図39に示す各種操作ボタンが操作されたか否かが判断される。
遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれていないと判断されたときは、リターンする。一方、遊技者用メニュー画面上での操作ボタンの操作が行なわれたと判断されたときは、操作ボタンの操作に応じたデータ処理および画像表示が実行される(S366)。つまり、操作ボタンの操作に応じて、画像表示をするために必要となるデータの設定等のデータ処理が実行されるとともに、図37〜図39を用いて説明したような各種画像が第1飾り変動表示部8kに表示される。
次に、S366で判断された操作ボタンの操作において、遊技者用メニュー画面での戻るボタン459の操作、すなわち、遊技者用メニュー画面の終了操作があったか否かが判断される(S367)。終了操作がなかったと判断されたときには、リターンする。一方、終了操作があったと判断されたときには、第1遊技情報表示モードフラグがリセットされる(S368)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値が第1変動パターンコマンド受信待ち処理に対応した値に更新される(S369)。
また、前述したS361で第1変動パターンコマンド受信フラグがセットされていると判断されたときは、第1変動パターンコマンド受信フラグがリセットされ(S370)、第1遊技情報表示モードフラグがリセットされる(S371)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値が第1図柄変動開始処理に対応した値に更新され(S372)、リターンする。これにより、第1飾り変動表示部8kで遊技者用メニュー画面が表示された後の操作に基づいて遊技履歴情報等の情報が表示されている状態で第1変動パターンコマンドが受信されたときには、第1飾り変動表示部8kで飾り図柄の変動表示が開始されることとなる。
次に、図47のS904による第1図柄変動開始処理、および、第2演出制御プロセス処理において第1図柄変動開始処理に対応する処理である第2図柄変動開始処理について説明する。第1図柄変動開始処理および第2図柄変動開始処理の処理内容は、第1図柄変動開始処理が第1飾り変動表示部8kを対象として処理を行ない、第2図柄変動開始処理が第2飾り変動表示部9kを対象として処理を行なう点で異なるが、制御をするための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1図柄変動開始処理をこれらの処理の代表例として説明し、第2図柄変動開始処理についての処理内容の重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1図柄変動開始処理の処理内容は、制御を行なう対象を第2飾り変動表示部9kに置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2図柄変動開始処理の処理内容となる。
図51は、図47の第1図柄変動開始処理(S904)を示すフローチャートである。まず、受信したコマンドに対応した変動表示パターンを設定する(S830)。具体的に、S830では、変動表示に用いられるデータが設定されることにより、変動表示パターンが設定される。
そして、前述の確変後時短報知フラグがセットされているか否かを判断する(S831)。確変後時短報知フラグがセットされていると判断したときは、変動表示に用いるデータにおいて、確変後時短報知用の背景を画像表示するためのデータを設定する(S832)。確変後時短報知は、背景画像として、確変後時短報知用の背景画像を表示することにより行なわれる。本実施の形態では、たとえば、確変後時短報知をする状態以外の状態では表示されないような所定の色(たとえば、赤色)の背景画像を表示することにより、確変後時短報知が行なわれる。この確変後時短報知用の背景画像としては、確変後時短報知が行なわれていることを遊技者が認識可能な画像であればどのような画像であってもよい。そして、セットされていた確変後時短報知フラグをリセットし(S832a)、S833に進む。
一方、S831で確変後時短報知フラグがセットされていないと判断したときは、そのままS833に進む。S833では、第1予告演出フラグがセットされているか否かを判断する。この第1予告演出フラグは、図46の第1予告演出決定処理においてセットされる。第1予告演出フラグがセットされていると判断したときには、第1予告演出開始時間タイマをスタートさせ(S834)、第1予告演出フラグに応じたキャラクタや背景の表示等の演出をするためのデータが変動表示に用いられるデータに設定される(S835)。
S833で第1予告演出フラグがセットされていないと判断したとき、および、S835の後は、第1飾り変動表示部8kの変動表示時間を計時するための第1変動時間タイマをスタートさせる(S836)。次に、設定された変動表示パターンおよび変動表示時間で、第1飾り変動表示部8kにおいて表示結果を導出表示するための第1飾り図柄の変動表示を開始する(S837)。そして第1演出制御プロセスフラグを第1図柄変動中処理(S902)に対応した値に更新し(S838)、リターンする。
次に、図47のS905による第1図柄変動中処理、および、第2演出制御プロセス処理において第1図柄変動中処理に対応する処理である第2図柄変動中処理について説明する。第1図柄変動中処理および第2図柄変動中処理の処理内容は、第1図柄変動中処理が第1飾り変動表示部8kを対象として処理を行ない、第2図柄変動中処理が第2飾り変動表示部9kを対象として処理を行なう点で異なるが、制御をするための処理内容は同様である。このため、ここでは、第1図柄変動中処理をこれらの処理の代表例として説明し、第2図柄変動中処理についての処理内容の重複した説明は繰り返さない。なお、以下に説明する第1図柄変動中処理の処理内容は、表示制御を行なう対象を第2飾り変動表示部9kに置換え、かつ、第1演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータを第2演出制御プロセス処理で用いる各種フラグ等のデータに置換えることで、第2図柄変動中処理の処理内容となる。
図52は、図47の第1図柄変動中処理(S905)を示すフローチャートである。第1図柄変動中処理において演出制御用マイクロコンピュータ118は、次のような処理を行なう。
まず、通常の変動表示に伴なって付加的な演出を行なうための付加的演出処理を行なう(S819)。ここで、付加的な演出とは、たとえば前述の予告演出のように、通常の演出に付加した態様で行なわれるような演出をいう。付加的演出処理の内容については、図53を用いて後述する。次に、第1変動中断フラグがセットされているか否か確認し(S820)、第1変動中断フラグがセットされていなければ第1中断コマンドを受信したか否か確認する(S824)。ここで、中断コマンドとは、前述した特別図柄の変動表示の中断に合わせて飾り図柄の変動表示を中断する状態であることを示すフラグである。中断コマンドには、第1飾り変動表示部8kでの変動表示の中断を示す第1中断コマンドと、第2飾り変動表示部9kでの変動表示の中断を示す第2中断コマンドとが含まれる。
そして、S824で第1中断コマンドを受信していれば第1変動中断フラグをセットし(S825)、第1飾り変動表示部8kにおいて、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が見かけ上中断する表示を行なうとともに、実際には変動表示の制御が継続中である旨を示す変動中メッセージ100を表示する変動中断表示を行なう(S826)。この変動中断表示においては、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示がはずれ図柄の組合せで仮停止されることにより、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が見かけ上中断する。このように仮停止される第1飾り図柄は、予め定められた図柄の組合せであってもよく、また、ランダムに決定された図柄の組合せでもよい。このような変動中断表示は、変動中断表示が行なわれている方の変動表示部での変動時間を計測する飾り図柄プロセスタイマの減算が中断されている旨を意味する表示でもある。
また、S820で第1変動中断フラグがセットされていれば、第1再開コマンドを受信したか否か確認する(S821)。S821で第1再開コマンドを受信していれば、第1変動中断フラグをリセットするとともに(S822)、第1飾り変動表示部8kに第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を再開する旨を示す変動再開表示を行なう(S823)。S821で第1再開コマンドを受信していなければ第1図柄変動中処理を終了し、リターンする。
S824で第1中断コマンドを受信していないとき、および、S823の後は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し(S827)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替を行なう(S828)。この実施の形態では、飾り図柄の変動態様を示すプロセスデータが変動パターン毎に設けられている(記憶されている)。プロセスデータは、プロセスタイマと演出制御実行データの組合せが複数集まったデータで構成される。演出制御用CPU118は、変動パターンコマンドに応じたプロセスデータを選択するとともに該プロセスデータを参照してプロセスタイマに設定されている時間だけ演出制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行なう。
そして、第1変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S829a)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、リターンする。一方、第1変動時間タイマがタイムアウトしていれば、監視タイマをスタートさせ(S829b)、第1演出制御プロセスフラグを第1図柄停止待ち処理(S906)に対応した値に更新し(S829c)、リターンする。
以上の処理によって、第2飾り変動表示部9kに大当り図柄の組合せが導出表示されて大当り遊技状態となったときには、第1中断コマンドを受信したことに基づいて第1変動中断フラグをセットするとともに、第1飾り変動表示部8kにおいて、変動中断表示を行なう。そして、第1再開コマンドを受信するまでS827以降の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を行なわない制御がなされる。
このように上述した実施の形態では、一方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99から中断コマンドが演出制御基板90に送信され、中断コマンドを受信したことに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ118は他方の変動表示部での変動表示を中断させる制御が行なわれる。また、このような変動表示を中断させる制御が行なわれている状態で、前述した大当り遊技状態が終了するときには、遊技制御用マイクロコンピュータ99から再開コマンドが演出制御基板90に送信され、再開コマンドを受信したことに基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ118により、中断されていた変動表示を再開させる制御が行なわれる。
図53は、図52のS819による付加的演出処理を説明するためのフローチャートである。まず、前述の第1予告演出開始時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断する(S814)。すなわち、予告演出を開始すべきタイミングであるか否かを判断する。
第1予告演出開始時間タイマがタイムアウトしていないときには、リターンする。一方、第1予告演出開始時間タイマがタイムアウトしたときには、第1予告演出(連続予告)を行なうためのキャラクタおよび背景画像等(図61参照)の表示を開始する(S815)。そして、前述したようにセットされる第1予告演出フラグとともに記憶される連続予告数を1減算する(S816)。次に、減算された連続予告数が「0」になっているか否かを判断し(S817)、「0」であったときには、前述のようにセットされていた第1予告演出フラグがリセットされ、リターンする。具体的に説明すると、たとえば、保留記憶が「2」の時に実行条件が成立し保留記憶「3」に予告演出がなされる第1予告演出フラグ・連続記憶数「3」がセットされたときに、保留記憶「1」と保留記憶「2」と保留記憶「3」とのそれぞれの可変表示において連続3回予告演出が実行されることになる。また、3回目の予告演出を開始させた後に第1予告演出フラグに対応する連続予告数は3−3=「0」になるため第1予告演出フラグをリセットし(S818)、リターンする。これにより、第1飾り変動表示部8kでの連続した予告演出が終了する。
以上のような付加的演出処理が行なわれることにより、前述のように決定される連続予告回数分の変動表示において予告報知が行なわれる。
図54は、図40のS614による遊技データ収集処理を示すフローチャートである。遊技データ収集処理では、遊技データ収集用の信号の入力があったか否が判断される(S381)。ここで、遊技データ収集用の信号とは、前述したような履歴データを作成するために収集する遊技データを示す信号をいう。具体的に、遊技データ収集用の信号としては、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの変動パターンコマンド、停止図柄コマンド、第1〜第3払出個数コマンド、および、発射球センサ194からの検出信号が含まれる。変動パターンコマンドは、前述した大当り間情報、大当り確率、および、始動入賞比率のそれぞれを表示するための履歴データ作成のために用いられる。また、停止図柄コマンドは、大当り比率を表示するための履歴データ作成のために用いられる。また、第1〜第3払出個数コマンドおよび発射球センサ194の検出信号は、前述したスランプグラフを表示するための履歴データ作成のために用いられる。
遊技データ収集用の信号の入力がなかったと判断されたときは、リターンする。一方、遊技データ収集用の信号の入力があったと判断されたときは、入力された信号等の遊技データに基づく履歴データの作成および更新をする処理が行なわれる(S382)。具体的には、次のように履歴データが作成されるとともに、履歴データが更新される。
変動パターンコマンドが入力されたときには、そのコマンドが大当りとすることを示すコマンドであるかどうかが判断される。そして、入力された変動パターンコマンドがはずれとすることを示すコマンドであるときには、大当り間情報の表示のために用いるはずれとなる変動表示回数のデータが更新されるとともに、大当り確率の表示における大当り確率の実測値の算出のために用いるはずれの変動表示回数のデータが更新される。
また、入力された変動パターンコマンドが大当りとすることを示すコマンドであるときには、前述のコマンド解析処理のS624により決定された飾り図柄の大当り図柄の組合せを示すデータがRAMから読出される。そして、その大当り図柄の組合せを大当り図柄として表示するとともに、前述のように更新されるはずれの変動表示回数のデータを大当り間変動表示回数として表示する大当り間情報を表示するための履歴データが作成される。さらに、入力された変動パターンコマンドが大当りとすることを示すコマンドであるときには、大当り確率の表示における大当り確率の実測値を算出するために用いる大当りとなる変動表示回数のデータが更新される。そして、そのデータと、前述のように更新される大当り確率での実測値の算出のために用いるはずれとなる変動表示回数のデータとに基づいて、大当り確率の実測値(累積値)が算出され、その算出値を大当り確率の実測値として表示するための履歴データが作成される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118では、前述した始動入賞比率を求めるために、受信した第1変動パターンコマンドの数を計数していく第1始動入賞数カウンタと、受信した第2変動パターンコマンドの数を計数していく第2始動入賞数カウンタとが設けられる。そして、変動パターンコマンドが受信されるごとに、変動パターンコマンドが第1変動パターンコマンドであるか第2変動パターンコマンドであるかに応じて、第1始動入賞数カウンタまたは第2始動入賞数カウンタが加算更新されていく。そして、これらカウンタの計数値の比率を求める演算を行なうことにより、第1変動表示部を変動表示させた始動入賞数と第2変動表示部を変動表示させた始動入賞数との比率を示すデータが得られ、その比率を表示するための履歴データが作成される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118では、前述した大当り比率を求めるために、受信した第1停止図柄コマンドのうち、確変大当り図柄コマンドおよび非確変大当り図柄コマンドの数を計数していく第1大当り回数カウンタと、受信した第2停止図柄コマンドのうち、確変大当り図柄コマンドおよび非確変大当り図柄コマンドの数を計数していく第2大当り回数カウンタとが設けられる。そして、確変大当り図柄コマンドと非確変大当り図柄コマンドとのどちらかを示す第1停止図柄コマンドまたは第2停止図柄コマンドが受信されるごとに、第1大当り回数カウンタまたは第2大当り回数カウンタが加算更新されていく。そして、これらカウンタの計数値の比率を求める演算を行なうことにより、第1変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数と、第2変動表示部での変動表示に基づく大当り遊技状態の発生回数との比率を示すデータが得られ、その比率を表示するための履歴データが作成される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ118では、前述したスランプグラフで表示される差玉数を計数するための差玉数カウンタが設けられる。具体的に、第1〜第3払出個数コマンドが入力されたときには、その入力されたコマンドにより示される賞球払出個数が、差玉数カウンタの値に加算される。また、発射球センサ194からの検出信号が入力されたときには、その検出信号が入力されるごとに、差玉数カウンタの値が減算される。これにより、差玉数カウンタは、賞球の払出しがあるごと、および、打球が発射されるごとに更新される。このように差玉数カウンタが更新されるごとに、スランプグラフで差玉数を表示するための履歴データ(差玉数と差玉数の計数開始からの経過時間とを関係付けたデータ)が作成される。また、発射球センサ194からの検出信号が入力されるごとに計数値を加算更新することより遊技領域7への打込球数を計数する打込球数カウンタを設け、大当りとすることを示す変動パターンコマンドが入力されるごとに、そのときの打込球数カウンタの計数値を大当り間の打込球数(1回の大当り遊技状態に制御されるまでに遊技領域7への打込みに要した遊技球数)を表示するための履歴データとして作成してもよい(打込球数カウンタの計数値は、大当りとすることを示す変動パターンコマンドが入力されるごとにリセットする)。その場合には、そのように集計された大当り間の打込球数のデータを、前述の大当り間情報として、大当り間情報表460とともに、または、大当り間情報表460とは別に表示する。
次に、S382により作成および更新された履歴データが演出制御用マイクロコンピュータ118のRAMに記憶される(S383)。そして、リターンする。
〔第2実施形態〕
前述した第1実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ99から中断コマンドおよび再開コマンドを送信する例を示したが、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ99から中断コマンドおよび再開コマンドを送信することなく、演出制御用マイクロコンピュータ118に飾り図柄の変動表示を停止させる指示を行なうように構成してもよい。そのような構成を第2実施形態として、以下に説明する。
図55は、第2実施形態による第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において遊技制御用マイクロコンピュータ99は、次のような処理を行なう。第2大当り実行中フラグがセットされているか否かを判断する(ステップSA(以下、単にSAという)81)。第2大当り実行中フラグがセットされているときは、図28のS88aと同様の第1特別図柄の変動表示を中断するための処理(第1特別図柄変動中断処理)を行ない(SA85)、リターンする。
一方、第2大当り実行中フラグがセットされていないときは、SA85による第1特別図柄変動中断処理が実行中であるか否かを判断する(SA81a)。SA81aで実行中であると判断されたときには、図30のS106aと同様の第2特別図柄の変動表示を再開するための処理を行なう(SA81b)。また、SA81aで実行中ではないと判断されたとき、および、SA81bの後は、第1特別図柄プロセスタイマを1減算し(SA82)、特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(SA83)。特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていれば、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(SA84)。
SA81で第2大当り実行中フラグがセットされていると判定されたときには、処理を実行することなく第1特別図柄変動処理を終了し、リターンする。そして、再び第1特別図柄プロセス処理が実行されたときには、第1特別図柄変動処理が実行されるが特別図柄プロセスタイマの減算を行なわない。このように、第1実施形態では中断フラグのセットおよび中断コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ118に送信する処理を実行していたが、第2実施形態では、これらの処理を実行しない。
図56は、第2実施形態による第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1特別図柄停止処理において次のような処理を行なう。まず、図29のS90と同様の第1特別図柄の変動表示を停止させるための処理を行なう(SA90)。そして、第1特別図柄停止コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(SA91)、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(SA92)。SA92で第1大当りフラグがセットされていれば、第1大当りフラグをリセットし(SA93)、第1大当り実行中フラグをセットする(SA93a)。そして、第1大当り開始コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(SA93b)。
そして、第1試験信号作成フラグがセットされているか否かを判断する(SA94)。セットされているときには、第1試験信号を作成して所定の出力ポートにセット(第1試験信号作成フラグのリセットもする)して(SA95)、SA96に進み、一方、セットされていないときには、そのままSA96に進む。そして、SA96で、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(S205)に対応した値に更新する。
また、SA92で第1大当りフラグがセットされていなければ、第2試験信号作成フラグがセットされているか否かを判断する(SA97)。セットされているときには、第2試験信号を作成して所定の出力ポートにセット(第2試験信号作成フラグのリセットもする)して(SA98)、SA99に進み、一方、セットされていないときには、そのままSA99に進む。そして、SA99で、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S200)に対応した値に更新する。
図57は、第2実施形態による第1大当り終了処理を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1大当り終了処理において次のような処理を行なう。まず、確変フラグがセットされているか否かを確認する(SA101)。確変フラグは、第2実施の形態による第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(S201参照)で停止図柄を確変大当り図柄とすると決定されたときにセットされる。SA101で確変フラグがセットされていれば、確変大当り終了コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(SA102)。また、SA101で確変フラグがセットされていなければ非確変大当り終了コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(SA103)。
次いで、第1大当り実行中フラグをリセットした後(SA104)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(S200)に対応した値に更新する(SA106)。このように、第1実施形態では変動表示の再開を指示する再開コマンドを演出制御基板90に送信する処理を実行していたが、この第2実施形態では、再開コマンドの送信を実行しない。
図58は、第2実施形態による第1図柄変動中処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1図柄変動中処理において次のような処理を行なう。まず、図53で説明した付加的演出処理を行なう(SA819)。そして、第1変動中断フラグがセットされているか否か確認し(SA820)、第1変動中断フラグがセットされていなければ第2大当り開始コマンドを受信したか否か確認する(SA824)。そして、SA824で第2大当り開始コマンドを受信していれば第1変動中断フラグをセットし(SA825)、第1飾り変動表示部8kにおいて、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が見かけ上中断する表示を行なうとともに、実際には変動表示が継続している旨を示す変動中メッセージ100を表示する変動中断表示を行なう(SA826)。この変動中断表示においては、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示がはずれ図柄の組合せにより仮停止される。
また、SA820で第1変動中断フラグがセットされていれば、第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドを受信したか否か確認する(SA821)。SA821で第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドを受信していれば、第1変動中断フラグをリセットするとともに(SA822)、第1飾り変動表示部8kに第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を再開する旨を示す変動再開表示を行なう(SA823)。SA821で第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドを受信していなければ第1図柄変動中処理を終了し、リターンする。
SA824で第2大当り開始コマンドを受信していなければ、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し(SA827)、タイムアウトしていれば演出制御実行データの切替を行なう(SA828)。また、第1変動時間タイマがタイムアウトしていれば(SA829a)、監視タイマをスタートさせ(SA829b)、第1プロセスフラグを第1図柄停止待ち処理(S903)に対応した値に更新する(SA829c)。
このように、第2飾り変動表示部9kに大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときには、第2大当り開始コマンドを受信したことに基づいて変動中断フラグがセットされるとともに変動中断表示を行なう。そして、第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドを受信するまでSA827以降の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄8a〜8cの変動表示を行なわない制御がなされる。
以上、本発明の第2実施形態について説明してきたが、第2実施形態では、一方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときに、主基板120から第2大当り開始コマンドが演出制御基板90に送信され、第2大当り開始コマンドを受信したことに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ118は変動表示を中断させる制御を行なっている。また、大当り遊技状態が終了するときに主基板120から第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドが演出制御基板90に送信され、第2確変大当り終了コマンドまたは第2非確変大当り終了コマンドを受信したことに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ118は変動表示を再開させる制御を行なっている。
〔第1,第2実施形態の共通説明事項〕
次に、第1,第2実施形態の共通説明事項を説明する。以上説明した第1実施形態および第2実施形態の制御を行なったときの第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの表示態様について説明する。図59は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kの演出表示の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの2つの変動表示部が設けられ、それぞれの変動表示部にて特別図柄の変動表示を並行して行なっている。すなわち、図59(A)において第1飾り変動表示部8kにおいて第1特別図柄8a〜8cの変動表示が実行されているときにも、第2飾り変動表示部9kにおいて第2特別図柄9a〜9cの変動表示が並行して実行される。
なお、主基板120からは演出制御基板90に第1飾り変動表示部8kにおける第1特別図柄8a〜8cの変動態様を指示する第1変動パターンコマンドと、第2飾り変動表示部9kにおける第2特別図柄9a〜9cの変動態様を指示する第2変動パターンコマンドとが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ118は、受信した変動パターンコマンドに応じた変動表示部にて飾り図柄の変動表示が行なわれるように制御する。
また、この実施の形態で主基板120から送信される演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。第1飾り変動表示部8kにおける第1飾り図柄8a〜8cの変動パターンを指示するコマンドと、第2飾り変動表示部9kにおける第2飾り図柄9a〜9cの変動パターンを指示するコマンドとは、MODEまたはEXTを異ならせることにより主基板120から送信される変動パターンコマンドがいずれの変動表示部における特別図柄の変動パターンであるかを特定することが可能となる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図59(B)に示すように、第1飾り変動表示部8kにおいて第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が実行されている間に、すなわち、図14に示す第1特別図柄変動処理におけるS82で第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないときに、第2特別図柄プロセス処理(S25)における第2特別図柄変動処理(または第2特別図柄停止処理)で大当り図柄(特定表示結果)が導出表示されたことに基づいて第2大当り実行中フラグがセットされるとともに第2特別図柄停止処理で第2大当り開始コマンドを演出制御基板90に送信するための処理が行なわれる。上述した第2実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータ118は、SA824で第2大当り開始コマンドを受信したときにSA825で変動中断フラグをセットするとともに、SA826で変動中断表示を行なう。
また、上述した第1実施形態では、第1特別図柄変動処理(S203)が実行されたときにS87で第2大当り実行中フラグがセットされていると判定され、S88で中断フラグがセットされるとともに、S89で中断コマンドを演出制御基板90に送信するための処理が行なわれる。演出制御用マイクロコンピュータ118は、S824で中断コマンドを受信したときにS825で変動中断フラグをセットするとともに、S826で変動中断表示を行なう。
図59(C)に示すように、第1実施形態で中断コマンドを受信すると、または、第2実施形態で第2大当り開始コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1飾り変動表示部8kに、変動中メッセージ100を表示するとともにはずれ図柄を仮停止表示させる。つまり、変動表示を中断する第1飾り変動表示部8kに非特定表示結果を停止表示させる。変動表示を中断する方の変動表示部にて非特定表示結果を停止表示することにより遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。なお、このとき、第2飾り変動表示部9kに大当り図柄の組合せ(特定表示結果)が導出表示されている。
また、この実施の形態では大当り遊技状態が終了するまで(図59(D)および(E)参照)変動中メッセージ100を表示する構成となっているため、大当り遊技状態が終了するまで遊技者に不信感を与えることなく飾り図柄の変動表示を中断させることができる。なお、図59(D)には、大当り遊技状態における第1ラウンドの例が示されている。
また、大当り遊技状態が終了するときには、主基板120から第2大当り終了コマンド(確変大当り終了コマンドまたは非確変大当り終了コマンド)が演出制御基板90に送信される。図59(E)には、第2大当り終了コマンドとしての確変大当り終了コマンドの受信に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ118が、第2飾り変動表示部9kに、大当り遊技状態が終了したとともに確変状態になったことを報知する表示を行なったことが例示されている。上述した第1実施形態では主基板120から演出制御基板90にさらに再開コマンドが送信され、演出制御用マイクロコンピュータ118は再開コマンドを受信したことに基づいてS823で変動再開表示103として「変動再開」と表示させるとともにS827以降の処理が実行されて変動表示を再開させる制御が実行される(図59(F)参照)。なお、図59に示された例では、第1飾り変動表示部8kにおける変動再開後、最後に導出される表示結果は大当り図柄である(図59(H)参照)。その場合、図59(E)に示す第1飾り変動表示部8kにおける表示状態を、その旨を示すような表示(たとえば、「もう1回当たる」)に変えるようにしてもよい。その場合には、大当り遊技状態についての演出表示を第1飾り変動表示部8kと第2飾り変動表示部9kとの両方を用いて行なうことになり(第2飾り変動表示部9kで当該大当り遊技の終了報知を行なうと同時に、第1飾り変動表示部8kで次の大当り発生の報知が予告的に行なわれるので)、視覚効果が高まり遊技者の興趣を向上させることができる。
このように、一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示中に他方の変動表示部に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となった場合には一方の変動表示部に変動表示を中断する旨を示す変動中メッセージ100を表示するとともにはずれ図柄を仮停止表示させ、大当り遊技状態が終了したときに一方の変動表示部における特別図柄および飾り図柄の変動表示を再開させる旨を示す変動再開表示103を行なうため、遊技者に不信感を与えることなく特別図柄および飾り図柄の変動表示を中断させることができる。
図59には、さらに、第2飾り変動表示部9kにおいて新たな飾り図柄の変動が実行される様子が示されている(図59(F)〜(H)参照)。すなわち、大当り遊技状態が終了した後、再び第2飾り変動表示部9kにおいて飾り図柄の変動表示が開始され(図59(F))、主基板120から第1大当り開始コマンド(または、第1実施形態における第2飾り変動表示部9kについての中断コマンド)が送信されたことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ118が、第2飾り変動表示部9kに、変動中メッセージ100とともにはずれ図柄を停止表示させたことが示されている(図59(H))。
なお、図60には、再び第2飾り変動表示部9kにおいて飾り図柄の変動表示が開始された後、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたことに基づいて第1飾り変動表示部8kについての飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(図柄停止コマンド)は主基板120から送信されたが、第1大当り開始コマンド(または、第1実施形態における第2飾り変動表示部9kについての中断コマンド)が送信されなかったときに、演出制御用マイクロコンピュータ118が、第1飾り変動表示部8kにはずれ図柄を導出表示させたことが示されている(図60(H))。この場合には、第2飾り変動表示部9kにおいて、はずれ図柄が停止表示されることなく、飾り図柄の変動表示は継続する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ118は、第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kに変動中メッセージ100とともにはずれ図柄を停止表示させる際に、停止表示させる時点において可視表示(たとえば変動表示部の中央に表示されていること)させていた飾り図柄をそのまま停止表示させてもよいが(停止図柄が大当り図柄となる場合には左中右のうち任意の図柄をずらす)、乱数を発生させて乱数に応じて停止図柄を決定したり、予め決められている順序で停止図柄を選択したりしてよく、停止図柄の選定の方法は任意である。
図61は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kでの演出表示の一例としての連続予告を示す説明図である。図61においては、(A),(B)の一連の変動表示が実行され、次に(C),(D)の一連の変動表示が実行され、その次に(E),(F)の一連の変動表示が実行されたときの連続予告の態様が示されている。
連続予告は、大当りが発生することを予告する演出であって、複数回の変動表示にわたって連続的に実行される予告報知である。この実施の形態において、連続予告は、いずれか一方の変動表示部において行なわれる。いずれか一方の変動表示部において連続予告が行なわれたときには、他方の変動表示部において大当りが発生することを予告していることとなる。つまり、第1飾り変動表示部8kの側で連続予告が行なわれたときには、第2飾り変動表示部9kの側での大当りの発生を予告していることとなる。逆に、第2飾り変動表示部9kの側で連続予告が行なわれたときには、第1飾り変動表示部8kの側での大当りの発生を予告していることとなる。
連続予告は、たとえば、図51のS835で予告用のキャラクタおよび背景の設定が行なわれ、その設定に基づいて、図53のS815で予告用のキャラクタおよび背景の表示が開始されることにより、図61の(A),(C),(E)に示されるような予告用のキャラクタ91が表示されるとともに、予告用の背景画像90(たとえば、背景画像90の色が予告用の所定の色(確変後時短報知の赤色とは異なるたとえば青色)になる)が表示される。この例では、連続予告は、連続予告が行なわれる方の変動表示部の側での各回の変動表示の実行中に行なわれる。図61に示される例では、(A),(C),(E)に示されるような連続予告は、(F)に示される大当りに対する予告表示となる。このような連続予告が行なわれる変動表示は、前述したようにセットされる連続予告数に対応する回数分、大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示される前の変動表示において実行される。なお、この実施の形態では、連続予告の対象となる変動表示、たとえば大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示される回の変動表示と同時に行なわれる変動表示の回を含み、大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示される前に行なわれる変動表示において、連続予告が行なわれる。なお、連続予告が行なわれる変動表示の回については、連続予告の対象となる変動表示、たとえば大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示される回の変動表示と同時に行なわれる変動表示の回を含まないようにしてもよい。
このように、複数回の変動表示にわたり予告用のキャラクタおよび背景の表示が連続的に行なわれる予告が実行されると、遊技者は、大当りが発生することについて期待感を持ち、興趣が向上する。
図62は、大入賞口決定テーブルを示す説明図である。大入賞口決定テーブルとは、複数の変動表示部(上記の例では第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9k)のうち特定の変動表示部(たとえば第1飾り変動表示部8k)に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開始される大当り遊技状態において、同時に複数の大入賞口を開放させないことを条件に、予め定められた開放順序パターンに従って大入賞口を開放させるために用いられるテーブルである(ROM54に格納されている)。図62に示すように、大入賞口決定テーブルには、各ラウンド(1R〜15R)において左側の大入賞口(第1大入賞口21)と右側の大入賞口(第1大入賞口23)とのいずれが開放されるかについての情報が、大当り図柄の種別毎に予め設定されている。「左」は左側の大入賞口が開放されることを示し、「右」は右側の大入賞口が開放されることを示している。たとえば、大当り図柄が「0」であった場合は、左側の大入賞口と右側の大入賞口とが交互に開放される。また、大入賞口決定テーブルにおいて、丸印(○)が付いているところは、大入賞口が開放される前に、これから開放される大入賞口を報知することが決められていることを意味している。たとえば、大当り図柄が「5」の場合は、1R、3R、5R、7R、9R、11R、13R、15Rにおいて丸印がついているので、当該ラウンドにおいて報知が実行されることになる。なお、図62に示す例では、大入賞口決定テーブルは、大当り図柄が確率変動図柄(「1」、「3」、「5」、「7」、「9」)の場合に報知を実行し、それ以外の通常図柄の場合には報知を実行しないように設定されている。特に、大当り図柄が「7」の場合は全てのラウンドにおいて報知を行なうようにされている。
主基板120に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ99は、第1大入賞口開放前処理(S205)において、大当り図柄と大入賞口決定テーブルとに基づいて、そのときの大当り遊技状態において使用する大入賞口開放パターン(すなわち有利状態パターン)を決定する。そして、各ラウンドにおいて、使用することに決定されている大入賞口開放パターンに基づいて、第1特別可変入賞装置20または第2特別可変入賞装置22を、遊技球が入賞しやすい開放状態(遊技者にとって有利な第1の状態)に制御する。このような制御によって、特定遊技状態中に、遊技者が狙うべき大入賞口が変更され、遊技の興趣をより向上させることができる。なお、ここでは、特定の変動表示部(たとえば第1飾り変動表示部8k)に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開始される大当り遊技状態において大入賞口決定テーブルを用いた制御が行なわれ、他の変動表示部(たとえば第2飾り変動表示部9k)に大当り図柄が導出表示されたことに基づいて開始される大当り遊技状態においては、予め決められた大入賞口(たとえば第1大入賞口23)が開放状態に制御されるが、全ての、または全てではないが複数の変動表示部での大当りについて、大入賞口開放パターンを用いるようにしてもよい。また、ここでは、大当り図柄に基づいて開放順序パターン(有利状態パターン)を決定するようにしたが、他の方法、たとえば乱数に基づいて開放順序パターンを決定するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明する。第1,第2実施形態では、確変状態の終了条件が、大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されることなく所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されたこと、および、所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるまでに非確変大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されたことである場合を説明した。この第3実施形態では、確変状態の終了条件として、第1,第2実施形態での確変状態の終了条件に加えて、変動表示を行なうごとに行なわれる確変終了判定において確変状態を終了させる判定が行なわれたことを含む例を説明する。
図63は、第3実施形態による遊技制御用マイクロコンピュータ99が遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。図63を参照して、第3実施形態においては、図8に示したランダムカウンタR1〜R8に加えて、確変状態を終了させるか否かの判定を行なう確変終了判定用のランダムカウンタR9が用いられる。R9は、2msecごとおよび割込み処理余り時間にそれぞれ所定数加算更新され、0から更新されてその上限である29まで更新された後再度0から更新される。確変終了判定は、確変状態において、変動表示が行なわれるごとに実行される。具体的に、確変状態においては、変動表示が行なわれるごとにR9の値が抽出し、その抽出値が予め定められた確変終了判定値と一致するときに確変状態を終了させる旨の判定をする確変終了判定が行なわれる。また、確変状態を終了させる旨の判定がされたときには、確変状態が終了した旨の報知を行なってもよく、そのような報知を行なわなくてもよい。そのような報知は、第1変動表示部および第2変動表示部等の表示装置による報知、スピーカ27からの音の出力による報知、および、所定のランプ等の発光手段の発光による報知のうちのいずれか1つ、または、いずれかの組合せによる報知等の報知態様で行なえばよい。
図64は、第3実施形態による確変状態および時短状態における第1変動表示部(第1特別図柄変動表示部8、第1飾り変動表示部8k)および第2変動表示部(第2特別図柄変動表示部9、第2飾り変動表示部9k)の動作を説明するタイミングチャートである。図64では、(a)〜(e)において図12と同様に各制御状態が示されている。
図64において、図12と異なるのは、次の点である。すなわち、第3実施形態の場合は、確変終了条件として、第1実施形態で説明した第1の確変終了条件および第2の確変終了条件に、第3の確変終了条件が加えられる。この第3の確変終了条件は、前述のR9を用いた確変終了判定により確変状態を終了させる旨の判定がされたときに成立する。このため、確変状態において所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるまでに成立する確変終了条件として、非確変大当り図柄の組合せの表示結果が導出表示されるという第2の確変終了条件が成立するときと、確変終了判定により確変状態を終了させる旨の判定がされたときとがある。具体的に、第3の確変終了条件が成立するときには、図64のタイミング4に示すように、確変状態において確変終了判定により確変状態を終了させる旨の判定がされたときの変動表示(非確変大当りとする判定がされた変動表示)が開始されるときに、確変フラグがリセットされる。これにより、第3実施形態の場合も、第1,第2実施形態の場合と同様に、確変フラグは、確変状態において第3の確変終了条件が成立した場合に、当該第3の確変終了条件を成立させることとなる変動表示の開始時にリセットされる、ということが言える。本実施の形態における第1の確変終了条件、第2の確変終了条件、第3の確変終了条件、またはこれらの組合せ条件のそれぞれを、第1終了条件という。
また、時短状態は、第1,第2実施形態の場合と同様に、確変フラグをリセットさせることとなった変動表示が終了したタイミング5以降に、所定回数(たとえば100回)の変動表示が実行されるという第1の時短終了条件が成立するまで、または、その第1の時短終了条件が成立する前に非確変大当りとなる変動表示が実行されるという第2の確変終了条件(非確変大当り)が成立まで、継続する。なお、本実施の形態における時短終了条件を、同様に、第2終了条件という。
タイミング4に示すように第3の確変終了条件が成立するときには、確変状態において確変終了判定により確変状態を終了させる旨の判定がされた変動表示の開始時において、時短フラグは、リセットされず、セット状態の記憶データを維持する。このように、時短フラグは、第3の確変終了条件が成立するときには確変状態において確変終了判定により確変状態を終了させる旨の判定がされた変動表示の開始時にセット状態となっている。このように変動回数により規定される確変状態の期間の途中において確変終了判定により確変状態、すなわち、確変制御モードが終了したときには、その確変状態の終了後において、パチンコ遊技機1が確変状態を伴わない単独の時短状態である時短制御モードに制御される。
次に、第3実施形態を実現するための制御方法を説明する。図65は、第3実施形態による確変時終了判定処理を説明するフローチャートである。図65の確変時終了判定処理は、第1実施形態による図25の確変時終了判定処理と置換えられる処理である。図65については、図25と共通する部分に同一のステップ番号を付し、当該ステップについての重複した説明を繰り返さない。
図65の処理が図25の処理と異なるのは、S72aのステップである。具体的に、S72により確変時変動回数が確変終了回数に到達していないと判断したときには、R9の値を抽出し、その抽出値が前述の確変終了判定値と一致するか否かを判断する(S72a)。そして、R9の抽出値と確変終了判定値とが一致しないと判断したときには、S73に進むことにより、確変状態が終了しない。一方、R9の抽出値と確変終了判定値とが一致すると判断したときには、S74に進むことにより、S75で確変フラグがリセットされ、確変状態が終了する。このように、第3実施形態による確変時終了判定処理においては、確変フラグがセットされていないときには、確変時変動回数が確変終了回数に到達するまで、変動表示が実行されるごとに、R9を用いた抽選による確変終了判定が行なわれる。
次に、前述した第1〜第3実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) パチンコ遊技機1への電力供給開始時において、パチンコ遊技機1の後面に設けられたクリアスイッチ921の操作に応じて遊技制御用マイクロコンピュータ99側で遊技状態データが初期化されたことが、演出制御用マイクロコンピュータ118側で図40のS604により所定時間復旧コマンドが受信されないと判断されたことにより確認される。そのような確認がされたときには、図41のS421により、演出制御用マイクロコンピュータ118側で記憶されている遊技の履歴データを初期化するための遊技店用メニュー画面が、図35に示すように第1飾り変動表示部8k(第2飾り変動表示部9kでもよい)で表示される。そして、図41の初期化時データ管理処理が実行されているとき、すなわち、S421により遊技店用メニュー画面が表示されているときのみ、操作キー190による履歴データのクリア操作が可能となり、操作キー190による初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、記憶されている遊技履歴データがS423により初期化される。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ99側での遊技状態データと、演出制御用マイクロコンピュータ118側での遊技履歴データとを合わせて初期化するときには、パチンコ遊技機1の後面側に設けられた操作手段、すなわち、操作することが煩雑な操作手段の操作を、クリアスイッチ921という1つの操作手段を操作することに限定できる。また、その他に必要な操作をパチンコ遊技機1の前面側に設けられた表示用操作手段としての操作キー190、すなわち、操作することが簡単な操作手段に割当てたことにより、遊技状態データと遊技の履歴データとをそれぞれバックアップ記憶する構成において、バックアップ記憶したデータの初期化操作を簡素化することができる。さらに、操作キー190はパチンコ遊技機1の前面側に設けられているので遊技者が操作可能であるが、操作キー190による履歴データの初期化操作は、遊技店用メニュー画面が表示されているときにのみ有効となるので、遊技の履歴データを初期化することは、パチンコ遊技機1の後面側に設けられたクリアスイッチ921を操作することが前提条件となる。このため、遊技者が勝手に遊技の履歴データを初期化してしまうのを防ぐことができる。
また、図5に示すように、クリア信号が、電源監視回路920から直接的に払出制御用マイクロコンピュータ660に入力されるのではなく、電源監視回路920から遊技制御用マイクロコンピュータ99を介し、初期化コマンドとして払出制御用マイクロコンピュータ660に入力するようにできる。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99でRAMの初期化処理が行なわれたときには、必ず、払出制御用マイクロコンピュータ660でもRAMの初期化処理が行なわれることとなる。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ99と払出制御用マイクロコンピュータ660とのいずれか一方のみでRAMの初期化処理が行なわれる状態が生じることが防がれる。
また、非確変大当り図柄が停止表示されることによる確変終了条件が成立し、当該非確変大当り図柄を停止表示させる変動表示を開始するときに、第1特別図柄プロセス処理における図27のS127、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにより、確変フラグがリセット状態を示すデータに更新され、一方、第1特別図柄プロセス処理における図27のS125でセットされた時短フラグはそのまま維持される。これにより、確変制御モードの確変状態からその後の時短制御モードでの非確変状態で時短状態となっている状態に切替わるときに、その切替えタイミングが明確になり、遊技状態が不明確な期間が生じるのを防ぐことができる。また、非確変大当り図柄を停止表示させる変動表示が開始された後に、新たに開始される変動表示について、第1特別図柄プロセス処理における図24のS56〜S58、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて適切に大当り判定を行なうことができる。
また、第1特別図柄プロセス処理における図27のS129、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにより、図13(d)のタイミング7に示されるように、時短制御モードにおいて非確変大当りが発生して時短制御モードでの時短状態が終了するときに、その非確変大当りが発生することとなる変動表示の開始時に時短フラグがリセットされる。このため、時短状態での変動表示が過剰に実行されることを防ぎ、遊技者に不公平が発生しないようにすることができる。
すなわち、例えば、時短制御モードにおいて非確変大当りが発生することとなる変動表示が一方の変動表示部で実行されるときに、その変動表示の終了時点で時短フラグをリセットするようにした場合には、非確変大当りが発生することとなる一方の変動表示部の実行中に他方の変動表示部で実行される変動表示の回数は、遊技者の技量および遊技者の運等により違いが生じる。このため、そのようにした場合には、時短状態での変動表示が過剰に行なわれるおそれがあり、遊技者に不公平が生じるおそれがある。これに対し、前述した実施の形態のように、時短制御モードにおいて非確変大当りが発生して時短制御モードでの時短状態が終了するときに、その非確変大当りが発生することとなる変動表示の開始時に時短フラグをリセットすれば、非確変大当りが発生することとなる一方の変動表示部の実行中に、時短制御モードでの時短状態の変動表示が行なわれなくなるので、時短状態での変動表示が過剰に行なわれることを防ぎ、遊技者に不公平が生じないようにすることができる。
(2) 図48のS346〜S351および図50のS361〜S366に示されるように、第1変動表示部および第2変動表示部のそれぞれについて、所定期間にわたり変動表示が行なわれなかったときに、遊技の履歴データに基づく遊技履歴情報が表示可能となる。このため、所定期間、変動表示がなければ、遊技者は、履歴情報を自由に見ることができる。
(3) 第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kにおいて遊技履歴情報が表示中であるときに、遊技履歴を表示中の飾り変動表示部を対象として飾り図柄を変動表示させることを指令する変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されたときには、たとえば第1飾り変動表示部8kを例にとれば、図44のS628で変動パターンコマンド受信フラグがセットされ、コマンド図50のS361でYESと判断されて、S372で第1演出制御プロセスフラグが切換えられ、図47でのS904の第1図柄変動開始処理に進み、遊技履歴情報の表示が中止されて飾り図柄が変動表示する画像に切換えられる。このため、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについて、遊技履歴情報の表示よりも飾り図柄の変動表示の方が優先的に実行されるので、遊技者が飾り図柄の変動表示、特に、飾り図柄の変動表示結果を誤認識するのを防ぐことができる。さらに、飾り図柄の変動表示が実行されるときに、表示されていた遊技の履歴の表示をわざわざ終了させる必要がなくなるので、表示が切換えるときの操作の手間を省くことができる。
(4) 遊技制御用マイクロコンピュータ99からの復旧コマンドは、パチンコ遊技機1に電力の供給が開始されてから所定時間以内に演出制御用マイクロコンピュータ118が受信したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理が実行されたことが特定でき、そのような所定時間以内に演出制御用マイクロコンピュータ118が受信しなかったときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が実行されたことが特定できる信号である。このため、演出制御用マイクロコンピュータ118で、パチンコ遊技機1への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、復旧コマンドが入力されたか否かの判定に基づいて、遊技状態データが初期化されたか否かが確認される。このため、遊技状態データが初期化されたか否かを確認するために用いる演出制御コマンドの種類を削減することができる。
(5) たとえば図50の第1遊技情報表示処理が実行中であるときには、第1演出制御プロセスを第1デモ表示処理に切換えるステップを含む図48の変動パターンコマンド受信待ち処理が実行されず、履歴データの表示についての終了操作があった後にS369により第1演出制御プロセスが第1変動パターンコマンド受信待ち処理に切換えられ、第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、第1デモ表示コマンド受信フラグがセットされていることにより、S356で第1演出制御プロセスが第1デモ表示処理に切換えられ、そのデモ表示が実行される。このため、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれについて、遊技履歴情報が表示中であるときに、デモ表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されたときに、遊技履歴情報を表示中の飾り変動表示部において、操作キー190による操作に応じて遊技の履歴情報の表示が終了した後に、当該デモ表示コマンドに応じたデモンストレーション画像が表示される。このため、せっかく操作キー190による操作に応じて表示させていた遊技の履歴情報の表示が不要にデモンストレーション画像に切換えられてしまうことが防がれる。これにより、操作の無駄をなくすことができる。
(6) 図41のS422,S423、図50のS363,S366に示されるように、演出制御用マイクロコンピュータ118が、操作キー190からの操作信号に基づいて遊技の履歴情報を表示する処理を実行するので、遊技の履歴を表示させることに関する遊技制御用マイクロコンピュータ99の処理負担を軽減することができる。
(7) 図4に示すように、遊技領域7に打込まれる遊技球を検出する発射球センサ194の検出信号が演出制御用マイクロコンピュータ118に入力され、図54のS383により履歴データとして集計されるので、遊技履歴データに基づいて、大当り遊技状態が発生するまでに遊技領域7への打込みに要した遊技球数を把握することができる。このため、大当り遊技状態が発生するまでに遊技領域7への打込みに要した遊技球数を遊技の履歴として表示させることに基づいて、大当り遊技状態が発生しやすい実績を有するパチンコ遊技機1であるかどうかというような遊技機の優劣を遊技者が容易に判断することができる。
(8) また、第1実施形態の第1図柄変動中処理(S902)のS824でYESとなりS827以降の処理を実行しない制御を行ない、または第2実施形態の第1図柄変動中処理のSA824でYESとなりSA827以降の処理を実行しないことにより、たとえば、第2飾り変動表示部9kにて特定表示結果が導出表示されたときに第1飾り変動表示部8kにおける変動表示時間の計測を中断するので、複数の変動表示部にて同時に特定遊技状態が発生することを防ぐことができる。また、第1実施形態の第1図柄変動中処理(S902)のS821でYESとなりS827以降の処理を実行する制御を行なう、または、第2実施形態の第1図柄変動中処理のSA821でYESとなりSA827以降の処理を実行する制御を行なうことにより、たとえば、第2飾り変動表示部9kに特定表示結果が導出表示されるまで第1飾り変動表示部8kにて飾り図柄の変動表示が行なわれるため、たとえば、第2飾り変動表示部9kに特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
(9) 変動中メッセージ100を表示するS826、さらに、第2演出制御プロセス処理における同様のステップにより、第1変動表示部または第2変動表示部における変動表示時間の計測を中断したときに、第2の変動表示部における変動表示が継続している旨が表示されるため、変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、変動表示部における識別情報の変動表示を中断させることができる。
(10) 図59(C)および図60(C)に示されるように、一方の変動表示部にて大当り図柄の組合せが導出表示されたことに基づく大当り遊技状態が開始され、他方の変動表示部における変動表示時間の計測を中断しているときには、他方の変動表示部においてはずれ図柄の組合せが停止表示される。このため、遊技者に、大当りの表示結果となる変動表示が中止されてしまったのではないかというような不信感を与えることなく、他方の変動表示部における変動表示を中断させることができる。さらに、他方の変動表示部で識別情報の変動表示が停止表示されるので、一方の変動表示部の方に遊技者を注目させることができる。
(11) 図61に示すように、一方の変動表示部の変動表示結果を大当りの表示結果とすることが判定されたときに、他方の変動表示部において、当該一方の変動表示の表示結果が大当りの表示結果となる旨の予告報知としての大当り予告が連続予告により行なわれるので、遊技者について、第1変動表示部および第2変動表示部の両方の変動表示に興味を持たせることができる。
(12) 図25のS79bおよび図27のS131に示すように、特別図柄の変動表示が開始されるときにおいて確変フラグのデータまたは時短フラグのデータの更新がされたときに、図29のS95およびS98に示すように、当該識別情報の変動表示が終了したときにパチンコ遊技機1の外部に出力される信号が作成されるので、遊技の演出の決定の根拠となっている遊技状態を遊技機の外部で正確に把握することができる。
(13) 図6に示されるように、周辺コマンド中継基板57には、主基板120から入力された信号を演出制御基板90に向かう方向にしか信号を通過させない通信規制手段としての単方向性回路57aを有するので、演出制御基板90から主基板120へ不正な信号が入力されることが防がれる。これにより、主基板120と演出制御基板90との間の通信経路を利用して遊技制御マイクロコンピュータ99に対して行なう不正行為を防ぐことができる。
(14) 第1特別図柄プロセス処理における第3実施形態で引用する図24のS56〜S58での大当り判定よりも前の段階のS52aでランダムカウンタR9の抽出値に基づいて確変終了判定をする図65の確変時終了判定処理のS72a、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップに示すように、大当り判定が行なわれるごとに、大当り判定が行なわれる前の段階で確変時終了判定処理52aが行なわれることにより確変状態を終了させるか否かが判定される。そして、その確変状態を終了させるか否かの判定に基づいて、大当り判定が行なわれるので、確変状態であるか否かに基づいて行なわれるべき大当り判定を正確に行なうことができる。
(15) 第1特別図柄プロセス処理における図24のS56〜S58での大当り判定の前の段階で確変時変動回数に基づいて確変終了判定をする図25のS72、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップに示すように、大当り判定が行なわれるごとに、大当り判定が行なわれる前の段階で確変時終了判定処理52aが行なわれることにより確変状態を終了させるか否かが判定される。そして、その確変状態を終了させるか否かの判定に基づいて、大当り判定が行なわれるので、確変状態であるか否かに基づいて行なわれるべき大当り判定を正確に行なうことができる。
(16) たとえば、第2飾り変動表示部9kで大当りの表示結果が表示されたときに、第2実施形態の第1図柄変動中処理(S902)のSA824で第2大当り開始コマンドを受信したことに基づいてS827以降の処理を実行しない制御を行なうことにより、演出制御用マイクロコンピュータ118が第2大当り開始コマンドを受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ118により第1飾り変動表示部8kにおける特別図柄の変動表示が中断される。そして、第2実施形態の第1図柄変動中処理(S902)のSA821でYESとなりS827以降の処理を実行する制御を行なうことにより、大当り終了コマンドを受信したときに演出制御用マイクロコンピュータ118により、第1飾り変動表示部8kにおける特別図柄の変動表示を再開するため、遊技制御用マイクロコンピュータ99の制御負担を軽減させることができる。また、1つの制御信号(コマンド)で複数の指示を与えるので、制御信号を兼用して制御を行なうことができ、制御信号の数を軽減できる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 前述した実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ118において、クリアスイッチ921の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたか否かの判断を、電力が供給され始めてから所定時間以内に復旧コマンドを受信したか否かに基づいて判断する(復旧コマンドを受信しないときは初期化処理が行なわれたと判断する)例を示した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたか否かの判断は、次のように行なうようにしてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ99から復旧コマンドを送信しないようにし、クリアスイッチ921の操作に基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ99で初期化処理が行なわれたときに初期化コマンドを送信するように設定する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118は、電力が供給され始めてから所定時間以内に初期化コマンドを受信したときに、初期化処理が行なわれたと判断し、その所定時間以内に初期化コマンドを受信しないときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99で復旧処理が行なわれたと判断する。
(2) 前述した実施の形態では、払出起動コマンド(払出起動指令)と賞球制御信号とは同じ信号線で伝達されたが、それらを伝達する信号線を分けてもよい。また、前述した実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ660は賞球制御信号の受信に応じて賞球BUSY信号を送信しているが、すなわち、賞球制御信号については双方向通信が行なわれているが、賞球制御信号を、単方向通信(遊技制御用マイクロコンピュータ99は払出制御用マイクロコンピュータ660から応答をとらない。)によって伝達するようにしてもよい。さらに、前述した実施の形態において用いられていた払出起動コマンドおよび賞球制御信号の形態を他の形態にしてもよい。たとえば、1バイトまたは2バイトのコマンドとし、8ビットの信号線で伝達するようにしてもよい。なお、2バイトのコマンドとした場合には、各バイトについて取込信号が送信される。
(3) 前述した実施の形態では、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に、電源断信号、リセット信号、およびクリア信号を、出力する例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源基板910から払出制御基板98に、電源断信号、リセット信号、およびクリア信号を出力し、払出制御基板98を経由して主基板120に入力するものであってもよい。これにより、電源監視回路920からの電源断信号、リセット信号、およびクリア信号が、払出制御基板98を介して主基板120に入力されるので、配線を簡略化して、遊技機のコストを低減させることができる。なお、この場合、払出制御基板98から電源断信号、リセット信号、クリア信号を出力されるタイミングを調整するものであってもよい。たとえば、払出制御用マイクロコンピュータ660により主基板120に出力するタイミングを遅延する処理を行なうようなものであってもよい。また、払出制御用マイクロコンピュータ660により所定の条件が成立したと判断されたときに、主基板120に出力する処理を行なうようなものであってもよい。
(4) 前述した実施の形態では、電源基板910に電源監視回路920が搭載されている例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源監視回路920を払出制御基板98に搭載するものであってもよい。これにより、電源基板910から払出制御基板98に対して、少なくとも電源断信号を伝達するための信号線(ケーブル)を設ける必要はない。よって、電源基板910から電気部品制御基板への信号線数をさらに減らすことができる。さらに、電源断信号を伝達する信号線の基板間での全体的な長さが短くなるので、電源断信号のノイズが乗る可能性を低減することができる。
(5) 前述した実施の形態では、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に、直流電力を供給する例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、電源基板910から主基板120に供給される直流電力を、払出制御基板98を経由させるようにしてもよい。さらに、払出制御基板98を経由して演出制御基板90等の他のサブ基板にも伝達・供給されるようにしてもよい。このような構成によれば、電源基板910から主基板120および払出制御基板98に電力を供給するための電源ケーブルを1本(複数種類の電源ラインを含む。)だけ敷設すればよい。電源断信号、リセット信号、クリア信号を伝達する信号線の設置位置は、電源からのノイズが乗らないように、電源ケーブルの設置位置から離れていることが好ましいのであるが、電源基板910から1本の電源ケーブルを引き出せばよいことから、電源断信号、リセット信号、クリア信号を伝達する信号線と電源ケーブルとを分離しやすくなる。
(6) 前述した実施の形態において、ソフトウエアにより遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げを遅延する例について説明したが、これに限らず、遅延回路等を介するなどして、遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げをハード的に遅延(ハードウェア回路による遅延)するようにしてもよい。遅延回路を用いる場合には、予め設定した遅延量で決まる期間だけ、遊技制御用マイクロコンピュータ99の立ち上げを遅延することになる。具体的には、電源監視回路920からのリセット信号を、払出制御用マイクロコンピュータ660よび演出制御用マイクロコンピュータ118と、遅延回路との双方に入力し、遅延量で決まる期間が経過した後に、遅延回路から遊技制御用マイクロコンピュータ99にリセット信号を入力するように構成してもよい。なお、遅延回路は、電源基板910に設けてもよく、払出制御基板98に設けてもよい。
(7) 前述した実施の形態においては、電源監視回路920からの電源断信号が払出制御用マイクロコンピュータ660および演出制御用マイクロコンピュータ118と、遊技制御用マイクロコンピュータ99との双方にほぼ同タイミングで入力され、電源断信号が入力されると同時に電力供給停止時処理を遊技制御側と、払出制御側および演出制御側とで実行される例について説明した。しかし、これに限らず、遊技制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングが、払出制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングよりも、先になるように制御を行なうようにしてもよい。これにより、電源断時において、払出制御側において電力供給停止時処理が開始されるタイミングが遅延するため、遊技制御用マイクロコンピュータ99からの制御信号の取りこぼし等による遊技者の不利益を防止することができる。具体的な手段としては、前述したソフトウェア遅延処理を実行することにより、または、遅延回路を設けることにより、電源監視回路920からの電源断信号を払出制御用マイクロコンピュータ660および演出制御用マイクロコンピュータ118に入力されるタイミングを遅延させるようにしてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、賞球REQ信号によって払出要求を行ない、賞球制御信号によって払出数が指定されたが、賞球制御信号によって払出要求および払出数の指定を行なうように構成してもよい。その場合、払出制御用マイクロコンピュータは、賞球制御信号が出力されているときは、同時に払出要求がなされていると判定すればよい。そのような構成によれば、賞球REQ信号を用いる必要はない。
(9) 前述した実施の形態においては、カードユニット装置731(記録媒体処理装置)で使用される記録媒体が磁気カード(プリペイドカード)であったが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、記録媒体処理装置が識別符号に基づいて記録情報を特定できる構成とされている場合には、記録媒体は、記録情報を特定可能な識別符号などの情報を少なくとも記録媒体処理装置が読み取り可能に記録できるようなものであってもよい。さらに、記録媒体は、たとえばバーコードなどの所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされたものであってもよい。また、記録媒体の形状は、カード状のものに限られず、たとえば円盤形状や球状、あるいはチップ形状など、どのような形状とされていてもよい。
(10) 前述した実施の形態におけるパチンコ遊技機は、主として、始動入賞に基づいて第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9等に変動表示(可変表示ともいう)される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる(特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御されるパチンコ遊技機(第一種のパチンコ遊技機)であったが、始動入賞に基づいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機(第二種のパチンコ遊技機)や、始動入賞に基づいて変動表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機(第二種のパチンコ遊技機)であってもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、各種の信号のやりとりに関し、送信/受信や出力/入力という異なる表現を用いているが、送信と出力あるいは受信と入力は、ほぼ同じ意味で用いており、これらの表現は相互に入替可能であることは言うまでもない。なお、制御コマンドなどの多くの意味を持つ信号のやりとりについて送信/受信とするとともに、オン/オフの切り換えによって情報を伝達するための信号のやりとりについて出力/入力として、送信/受信と出力/入力とを使い分けしている場合もある。この場合においても、それらの表現は相互に入替可能である。
(12) 前述した実施の形態においては、信号のオン/オフ状態は、ハイレベル状態/ローレベル状態であってもよく、逆に、ローレベル状態/ハイレベル状態であってもよい。また、出力信号のオン/オフ状態は、信号出力状態/信号出力停止状態であってもよく、逆に、信号出力停止状態/信号出力状態であってもよい。同様に、入力信号のオン/オフ状態は、信号入力状態/信号入力停止状態であってもよく、逆に、信号入力停止状態/信号入力状態であってもよい。
(13) 前述した実施の形態においては、遊技店用メニュー画面および遊技者用メニュー画面を第1飾り変動表示部8kまたは第2飾り変動表示部9kに表示する例を示した。しかし、これに限らず、遊技店用メニュー画面および遊技者用メニュー画面は、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kとは別の表示装置(たとえば、飾り図柄を変動表示せずに特別図柄を変動表示する遊技機においては、特別図柄を変動表示する表示装置、前述した第二種の遊技機においては、大当りのラウンド継続回数を決定する変動表示を行なう表示装置等)に表示するようにしてもよい。
(14) 前述した実施の形態においては、遊技の演出を制御する手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御用マイクロコンピュータを設けた。しかし、これに限らず、表示制御を行なうマイクロコンピュータと、音制御を行なうマイクロコンピュータと、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータとを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用してもよい。
(15) 前述した実施の形態においては、クリア信号が、電源基板910から入力回路121等を介して主基板120の遊技制御用マイクロコンピュータ99に入力され、そして、遊技制御用マイクロコンピュータ99のメイン処理により、払出制御用のクリア信号としての初期化コマンドが主基板120の出力回路662から払出制御基板98に入力される例を示した。これに限らず、クリア信号を、電源基板910から入力回路121を介して主基板120に入力し、遊技制御用マイクロコンピュータ99を介さずに、主基板120の出力回路662から払出制御基板98に入力するような構成を採用してもよい。
(16) 前述した実施の形態においては、確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態の発生に起因させて、確変フラグおよび時短フラグが同時にセットされる例について説明した。しかし、これに限らず、確変大当り図柄の組合せの変動表示結果に基づく大当り遊技状態の発生に起因させて確変フラグをセットし、確変終了条件の成立に起因させて時短フラグをセットするようにしてもよい。この場合、確変フラグがセットされているときには、前述した確変状態および時短状態に制御し、時短フラグがセットされているときには、前述した時短状態にのみ制御するように構成してもよい。確変フラグがセットされるタイミングは、確変大当り図柄を表示結果として導出表示する変動表示が開始されるタイミングの前後であればよく、当該変動表示が開始されるときにセットされるように制御するものや、当該変動表示が開始される直前にセットされるように制御するものであってもよい。また、確変フラグがリセットされるタイミングは、確変終了条件を成立させることとなる変動表示が開始されるタイミングの前後であればよく、当該変動表示が開始されるときにリセットされるように制御するものや、当該変動表示が開始される直前にリセットされるように制御するものであってもよい。時短フラグがセットされるタイミングは、確変終了条件を成立させることとなる変動表示が開始されるタイミングの前後であればよく、当該変動表示が開始されるときにセットされるように制御するものや、当該変動表示が開始される直前にセットされるように制御するものであってもよい。時短フラグがリセットされるタイミングは、時短終了条件を成立させることとなる変動表示が開始されるタイミングの前後であればよく、当該変動表示が開始されるときにリセットされるように制御するものや、当該変動表示が開始される直前にリセットされるように制御するものであってもよい。
(17) 前述した実施の形態における図65の確変時終了判定処理においては、確変フラグがセットされているとき(ステップS71においてYES)は、確変時変動回数と確変終了回数と一致するとき(ステップS72においてNO)、または、R9の抽出値が終了判定値と一致するか否かを判定し一致するとき(ステップS72aにおいてYES)に、確変フラグをリセットする(ステップS75)例について説明した。しかし、これに限らず、図65の確変時終了判定処理においては、確変フラグがセットされているとき(ステップS71においてYES)は、R9の抽出値が終了判定値と一致するか否かを判定し一致するとき(ステップS72aにおいてYES)だけ、確変フラグをリセットする(ステップS75)ように構成してもよい。すなわち、ステップS72の処理を行なうことなく、ステップS71においてYESと判断されたときは、ステップ72aに移行させるようにしてもよい。
(18) 前述した実施の形態においては、確変終了回数と時短終了回数とが同じ回数(たとえば、100回)に予め設定されている例について説明したが、これに限らず、確変終了回数よりも時短終了回数の方が多くなるように予め設定してもよく、逆に、時短終了回数よりも確変終了回数の方が多くなるように予め設定してもよい。また、確変終了回数と時短終了回数とをランダムカウンタ等を用いて決定するように構成してもよい。確変終了回数と時短終了回数とを決定するタイミングとして、たとえば、確変フラグをセットするときに、確変終了回数を決定するためのランダムカウンタから乱数を抽出し、当該抽出された乱数を用いて確変終了回数を決定するように構成してもよい。同様に、時短フラグをセットするときに、時短終了回数を決定するためのランダムカウンタから乱数を抽出し、当該抽出された乱数を用いて時短終了回数を決定するように構成してもよい。
(19) 前述した実施の形態では、保留記憶できる上限数を、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとで同じとなるように設定した例について説明したが、これに限らず、いずれか一方の保留記憶バッファに保留記憶できる上限数を他の保留記憶バッファに保留記憶できる上限数よりも多くなるように設定してもよい。たとえば、図22のステップS42において判断の対象となる上限数を、たとえば、第1始動口スイッチ通過処理においては「10」に、第2始動口スイッチ通過処理においては「5」に、それぞれの上限数を異ならせるようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態では、始動入賞が発生したときに、大当り判定用ランダムカウンタR1等の各ランダムカウンタの値を抽出し、保留記憶バッファに格納し(図22のステップS46参照)、対応する特別図柄表示器において変動表示が行なわれていないときに、格納された順に値を読出し(ステップS53)、大当り判定(ステップS56等)を行ない、変動表示させる例について説明した。しかし、これに限るものではない。たとえば、大当り判定用ランダムカウンタR1等の各ランダムカウンタから抽出した値を、対応する特別図柄表示器において変動表示が行なわれていないときに保留記憶バッファに一時的に記憶し、対応する特別図柄表示器において変動表示が行なわれているときに格納するものであってもよい。そして、対応する特別図柄表示器において変動表示が行なわれていないときには、一時的に記憶された値をすぐに読出し、大当り判定を行ない、変動表示させるものであってもよい。
(21) 前述した実施の形態では、図1に示すパチンコ遊技機1において、遊技領域7の中央部の向かって左側に第1飾り変動表示部8kを、右側に第2飾り変動表示部9kを設け、第1飾り変動表示部8kの上方に第1特別図柄表示器8を、第2飾り変動表示部9kの下方に第2特別図柄表示器81を設けた例について説明した。しかしながら、これに限らず、第1および第2飾り変動表示部、第1および第2特別図柄表示器の配置は、パチンコ遊技機1の構成や仕様などに応じて任意に変更可能である。また、第1および第2飾り変動表示部、第1および第2特別図柄表示器は、それぞれ、独立した表示装置として構成される必要はなく、たとえば1つの表示装置が有する表示領域を分割して複数の表示領域が形成されるように構成してもよい。
(22) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU56が、特別図柄表示器において特別図柄の変動表示を開始するときに、変動表示時間を示す変動パターンを決定し、さらに、変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御基板90に送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ118の演出制御用CPU118aが、第1飾り変動表示部8kおよび第2飾り変動表示部9kのそれぞれにおいて飾り図柄の変動表示を開始するときに受信した変動パターンコマンドから変動パターンを決定し、飾り図柄を表示制御する例について説明した。しかし、これに限らず、始動入賞口(第1始動入賞口14、第2始動入賞口16)への始動入賞が生じたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ99のCPU56が変動パターンコマンドを演出制御基板90に送信するように構成してもよい。
(23) 前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を個別に行なうことが可能な第1の変動表示部と第2の変動表示部とを含む複数の変動表示部を有し、いずれかの変動表示部における変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御される遊技機について説明したが、これに限らず、たとえば、1ゲームに対して賭け数を設定することによりゲームを開始させることが可能となり、変動表示部の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該変動表示部の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能であるスロットマシンなどであってもよい。
また、遊技機において表示装置を有するものであれば、たとえば、一般電役機、又はパチコンと呼ばれる確率設定機能付き遊技機等であっても構わない。さらには、プリペイドカードによって球貸しを行なうCR式弾球遊技機だけではなく、現金によって球貸しを行なう遊技機にも適用可能である。すなわち、LCD等からなる表示装置を有し、識別情報としての図柄を変動表示することが可能な遊技機であれば、どのような形態のものであっても構わない。また、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
また、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などにも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(24) 前述した実施の形態では、変動表示が所定回数実行されるまで継続する時短状態が、確変状態の開始と同時に開始される例を説明した。しかし、これに限らず、時短状態は、確変状態が終了したときに開始され、その後、変動表示が所定回数実行されるまで継続するように制御してもよい。その場合には、確変状態中には、時短状態としてもよく、時短状態としなくてもよい。
(25) 第1特別図柄プロセス処理における図25のS75、図27のS127、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップにより、確率変動状態制御手段(第1特別図柄プロセス処理における図27のS126,S127、図25および図65のS75、図26のS112、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)により確率変動状態(確変状態)に制御されているときにおいて、前記確率変動終了条件(図27で非確変大当りが発生する、図25で確変時変動回数が確変終了回数になる、図65で確変時変動回数が確変終了回数になる、図65で確変終了判定用のR9の抽出値が確変終了判定値となる)が成立したときに、確率変動状態記憶手段(図4の遊技制御用マイクロコンピュータ99のRAM55)に記憶されている前記確率変動状態データ(セットされた確変フラグのデータ)を、前記確率変動状態ではないことを示す非確率変動状態データ(リセットされた確変フラグのデータ)に更新する確率変動状態データ更新手段が構成されている。前記確率変動状態データ更新手段は、前記確率変動終了条件が成立し、前記表示制御手段により識別情報の変動表示を開始するとき、前記確率変動状態データを前記非確率変動状態データに更新する(第1特別図柄プロセス処理における図25および図65のS75、図27のS127、さらに、第2特別図柄プロセス処理における同様のステップ)。このような更新が行なわれるときの「前記表示制御手段により識別情報の変動表示を開始するとき」には、図24のS52aに示したような確変フラグをリセット状態に更新した直後に変動表示が開始される場合における「変動表示を開始するとき」という意味合いの他に、変動表示が開始された直後に確変フラグをリセット状態に更新する場合における「変動表示を開始するとき」も含まれる。
(26) 前述した実施形態においては、図28の第1特別図柄変動処理におけるS84において第1大当り実行中フラグをセット、すなわち、大当り図柄の組合せを停止させるときに第1大当り実行中フラグをセットし、図28の第1特別図柄変動処理に対応する第2特別図柄変動処理において変動表示時間の計測を中断する計測中断手段について説明した。同様に、図28の第1特別図柄変動処理に対応する第2特別図柄変動処理において第2大当り実行中フラグをセット、すなわち、大当り図柄の組合せを停止させるときに第2大当り実行中フラグをセットし、図28の第1特別図柄変動処理のS88において中断フラグをセットし変動表示時間の計測を中断する計測中断手段について説明した。しかし、これに限らず、図28のS204からS205に移行されたときの第1大入賞口開放前処理において第1大当り実行中フラグをセット、すなわち、大当りを開始させるときに第1大当り実行中フラグをセットし、図28の第1特別図柄変動処理に対応する第2特別図柄変動処理において変動表示時間の計測を中断する計測中断手段であってもよい。同様に、第2特別図柄プロセス処理において対応する第2大入賞口開放前処理において第2大当り実行中フラグをセット、すなわち、大当りを開始させるときに第2大当り実行中フラグをセットし、図28の第1特別図柄変動処理のS88において中断フラグをセットし変動表示時間の計測を中断する計測中断手段であってもよい。
(27) 前述した実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ99から演出制御用マイクロコンピュータ118に入力される変動パターンコマンドが、図9の確変状態であるときにルックアップされる(c)のデータテーブルを用いて決定された確変変動パターンコマンド(確変時通常E変動パターンコマンド等)であるか否かに基づき、図45のS401において確変状態が終了したか否かを判定する例について説明した。しかし、これに限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ99は、図25のS75において確変フラグがリセットされたときに、演出制御コマンドとして確変終了コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ118へ出力し、演出制御用マイクロコンピュータ118は確変終了コマンドを受信したときに確変状態が終了したか否かを判定するように構成してもよい。
(28) 前述した実施の形態では、特別図柄および飾り図柄を変動表示する変動表示部が複数(2つ)である例を示した。しかし、これに限らず、特別図柄および飾り図柄を変動表示する変動表示部は1つであってもよい。
(29) 前述した実施の形態では、特別遊技状態として、たとえば、確変状態および時短状態に制御される確変制御モードと、確変状態に制御されず時短状態に制御される時短制御モードとの複数の制御モードを組合せた例を説明した。しかし、このような組合せによらず、特別遊技状態としては、大当り遊技状態の終了後に確変制御モードのみに制御される特別遊技状態、大当り遊技状態の終了後に時短制御モードのみ(すなわち時短状態のみ)に制御される特別遊技状態、および、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御されずに確変状態のみに制御される特別遊技状態のよう制御モードの組合せによらない遊技状態であってもよい。また、特別遊技状態は、前述した実施の形態で示した確変状態および時短状態を含む遊技状態に限られるものではなく、通常遊技状態に比べて識別情報の変動表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となりやすい遊技状態であれば、その他の遊技状態であってもよい。たとえば、大当り遊技状態の終了後に時短制御モード(時短状態)にのみ制御される特別遊技状態については、前記特別遊技状態に移行するときに特別遊技状態中である旨を示す特別遊技状態データとして時短フラグのみがセットされ、当該特別遊技状態が終了したときに特別遊技状態中でない旨を示す非特別遊技状態データとして、特別遊技状態データとしてセットされていた時短フラグがリセットされる。
(30) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 パチンコ遊技機の背面図である。 操作キーの構成を示す平面図である。 主基板と各種制御基板および電気部品との関係を示すブロック図である。 払出制御基板および玉払出装置などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。 演出制御基板および音声枠ランプ基板の回路構成例を示すブロック図である。 電源基板の構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。 第1変動表示部および第2変動表示部における変動パターンを選択決定するために用いる判定値を記憶したデータテーブルを説明するための図である。 演出制御用マイクロコンピュータが演出制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。 演出制御用マイクロコンピュータが演出内容の選択に用いる演出内容選択テーブルを説明するための図である。 確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。 確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータにより実行されるタイマ割込処理を説明するためのフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 電源断処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用マイクロコンピュータから払出制御用マイクロコンピュータに対して出力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。 賞球制御信号の出力の仕方の一例を示すタイミング図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行する第1特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理で説明した第1始動口スイッチ通過処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 第1始動口スイッチ通過処理で説明した第1乱数判定処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理における確変時終了判定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理および第2特別図柄通常処理における大当り判定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 賞球処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの構成を示す説明図である。 演出制御コマンドの送出の仕方を示す説明図である。 演出制御基板に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 遊技店用メニュー画面を示す表示画面図である。 履歴データクリア画面およびオプション画面を示す表示画面図である。 遊技者用メニュー画面を示す表示画面図である。 大当り間情報画面、演出紹介画面、および、大当り確率画面を示す表示画面図である。 始動入賞比率画面、大当り比率画面、および、スランプグラフ画面を示す表示画面図である。 演出制御用マイクロコンピュータが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 初期化時データ管理処理を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行する電源断処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行する電源断処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を説明するためのフローチャートである。 確変終了判定処理を説明するためのフローチャートである。 第1予告演出決定処理を説明するためのフローチャートである。 第1演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 第1演出制御プロセス処理における第1変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 第2演出制御プロセス処理における第2変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。 第1遊技情報表示処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動中処理を示すフローチャートである。 付加的演出処理を説明するためのフローチャートである。 遊技データ収集処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2実施形態による第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2実施形態第による第1図柄変動中処理を示すフローチャートである。 第1飾り変動表示部および第2飾り変動表示部の演出表示の一例を示す説明図である。 第1飾り変動表示部および第2飾り変動表示部の演出表示の一例を示す説明図である。 第1飾り変動表示部および第2飾り変動表示部での演出表示の一例としての連続予告を示す説明図である。 大入賞口決定テーブルを示す説明図である。 第3実施形態による遊技制御用マイクロコンピュータが遊技制御に用いる各種ランダムカウンタを説明するための図である。 第3実施形態による確変状態および時短状態における第1変動表示部および第2変動表示部の動作を説明するタイミングチャートである。 第3実施形態による確変時終了判定処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
7 遊技領域、731 カードユニット装置、14 第1始動入賞口、16 第2始動入賞口、8 第1特別図柄表示器、8k 第1飾り変動表示部、9 第2特別図柄表示器、9k 第2飾り変動表示部、48 特別可変入賞球装置、58 普通可変入賞球装置、1 パチンコ遊技機、99 遊技制御用マイクロコンピュータ、120 主基板、118 演出制御用マイクロコンピュータ、910 電源基板、921 クリアスイッチ、3 打球供給皿、190 操作キー、191 決定キー、192 上方向キー、193 下方向キー、121 入力回路、55 RAM、54 ROM、130 打球発射装置、194 発射球センサ。

Claims (12)

  1. 所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する表示装置を備え、該表示装置に特定表示結果が導出表示されたことに基づいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御され、前記特定表示結果のうち特別表示結果が導出表示されたことに基づいて、該特定遊技状態の終了後において、前記特定遊技状態とは異なる通常遊技状態に比べて識別情報の変動表示の表示結果が前記特定表示結果となりやすい特別遊技状態に制御される遊技機であって、
    遊技の進行を制御するための遊技制御処理を実行し、前記表示装置を制御させるための表示制御信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータが搭載された遊技制御基板と、
    前記表示制御信号に基づき前記表示装置を制御する表示制御用マイクロコンピュータが搭載された表示制御基板と、
    前記遊技機の後面側に設けられ、操作に応じて初期化信号を出力する初期化操作手段と、
    前記遊技機の前面側に設けられ、前記表示装置において所定の操作用画面が表示されたときに、前記表示装置において前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を表示させる操作をするための表示用操作手段とを備え、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置における前記変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定する表示結果判定手段と、
    遊技状態が前記特別遊技状態であるか否かを示す状態データを、前記特別遊技状態に移行するときに特別遊技状態中である旨を示す特別遊技状態データに設定し、当該特別遊技状態が終了したときに特別遊技状態中でない旨を示す非特別遊技状態データに設定する状態データ設定手段と、
    前記表示結果判定手段による判定結果に基づいて識別情報の変動表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの変動表示時間を示す表示時間データを、表示時間データが予め設定された複数種類の表示時間テーブルの中から選択する変動表示データ選択手段と、
    該変動表示データ選択手段によって選択された表示時間データに基づいて実行された変動の前記変動表示時間を計測する変動表示時間計測手段と、
    該変動表示時間計測手段により計測された前記変動表示時間が経過したか否かを判定する変動表示時間判定手段と、
    遊技の進行状態を示す遊技状態データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技状態データを記憶する遊技制御用記憶手段と、
    前記初期化操作手段から出力された前記初期化信号が入力される初期化信号入力部と、
    前記初期化信号入力部に前記初期化信号が入力されているか否かを確認する遊技制御側初期化信号確認手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていないことが確認されたことを条件に、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データに基づいて遊技の進行状態を復旧させる遊技制御復旧処理を実行する遊技制御復旧手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技制御側初期化信号確認手段により前記初期化信号が入力されていることが確認されたときに、前記遊技制御用記憶手段に記憶されている前記遊技状態データを初期化させる遊技制御初期化処理を実行する遊技制御初期化手段と、を含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置において、識別情報の変動表示を開始させるとともに、前記変動表示時間判定手段により前記変動表示時間が経過した旨の判定がなされたときに、前記判定手段の判定に応じた表示結果を導出表示させる制御を行なう変動表示制御手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づいて、前記識別情報の変動表示時間が前記通常遊技状態よりも短縮される変動時間短縮状態である旨を報知するための制御を行なう報知制御手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づいて、前記遊技機で行なわれた遊技の履歴を示す前記遊技履歴データを作成する遊技履歴データ作成手段と、
    該遊技履歴データ作成手段により作成された遊技履歴データを記憶し、前記遊技機への電力供給が停止しても少なくとも所定期間は前記遊技履歴データを記憶する表示制御用記憶手段と、
    前記表示用操作手段の操作に応じて、前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて前記表示装置において前記遊技の履歴を表示させる遊技履歴表示処理を実行する遊技履歴表示処理手段と、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータからの表示制御信号に基づき、前記遊技制御用マイクロコンピュータにおいて前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認する遊技状態データ初期化確認手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されていないことが確認されたことを条件に、電力供給停止する以前に前記表示制御用記憶手段に記憶された前記遊技履歴データに基づいて遊技の履歴の表示を復旧可能にする遊技履歴復旧手段と、
    前記遊技機への電力供給が開始され、前記遊技状態データ初期化確認手段により前記遊技状態データが初期化されたことが確認されたときに、前記遊技履歴データを初期化するための初期化操作用画面を表示する操作用画面表示手段と、
    前記操作用画面表示手段により前記初期化操作用画面が表示されているときにのみ前記表示用操作手段による遊技の履歴を初期化する初期化操作を有効にする有効化手段と、
    該有効化手段により前記初期化操作が有効になっているときに前記表示用操作手段による前記初期化操作が行なわれたか否かを判定する初期化操作判定手段と、
    該初期化操作判定手段により初期化操作が行なわれたと判定されたことを条件に、前記表示制御用記憶手段に記憶されている前記遊技履歴データを初期化させる遊技履歴初期化処理を実行する遊技履歴初期化手段と、を含み、
    前記変動表示データ選択手段は、前記状態データが特別遊技状態データに設定されているときには、前記表示時間テーブルのうち特別遊技状態に移行されているときに使用される特別遊技状態時使用テーブルの中から表示時間データを選択し、前記状態データが非特別遊技状態データに設定されているときには、前記表示時間テーブルのうち非特別遊技状態に移行されているときに使用される非特別遊技状態時使用テーブルの中から表示時間データを選択し、
    前記状態データ設定手段は、前記特別遊技状態に移行されているときにおいて、前記表示結果判定手段による前記特別表示結果以外の特定表示結果とする判定結果に基づいて、前記変動表示データ選択手段により選択された表示時間データに基づく識別情報の変動表示が開始されるときに、前記状態データを非特別遊技状態データに設定することを特徴とする、遊技機。
  2. 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記遊技機への電力供給が開始された後、前記表示装置において各々が識別可能な識別情報を変動表示可能となっている変動表示可能状態において、所定期間にわたり前記表示装置で前記識別情報の変動表示が行なわれていないかどうかを判定する変動表示判定手段と、
    該変動表示判定手段により変動表示が行なわれていないと判定されたときに、前記遊技履歴データに基づく遊技の履歴を前記表示用操作手段による操作に応じて表示することが可能となる通常操作用画面を表示する通常操作用画面表示手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示制御用マイクロコンピュータは、
    前記表示装置において前記遊技の履歴が表示中であって、各々が識別可能な識別情報を変動表示させることを指令する表示制御信号が表示制御用マイクロコンピュータに入力されたときに、前記表示装置において前記遊技の履歴の表示を中止する遊技履歴中止手段と、
    該遊技履歴中止手段により中止されたときに、前記表示装置における表示を前記識別情報の変動表示に切換える変動表示切換手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後、前記遊技制御復旧処理と前記遊技制御初期化処理とのうちのいずれか一方が実行されたことを特定可能な電力供給開始時処理特定信号を前記表示制御信号として出力する処理を行なう表示制御信号出力処理手段をさらに含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記遊技機への電力供給が開始された後の予め定められた期間において、前記電力供給開始時処理特定信号が入力されたか否かを判定する開始時処理特定信号入力判定手段をさらに含み、
    前記遊技状態データ初期化確認手段は、前記開始時処理特定信号入力判定手段による判定に基づいて、前記遊技状態データが初期化されたか否かを確認することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、各々が識別可能な識別情報が所定期間変動表示されないときに表示されるデモンストレーション画像を表示させることを指令するデモ表示制御信号を出力するデモ表示制御信号出力手段をさらに含み、
    前記表示制御用マイクロコンピュータは、前記デモ表示制御信号出力手段により出力されたデモ表示制御信号を入力したとき、前記表示装置において、表示用操作手段による操作に応じて前記遊技の履歴の表示が終了した後に、当該デモ表示制御信号に応じたデモンストレーション画像を表示させるデモ表示切換手段をさらに含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記表示用操作手段は、操作に応じて出力される操作信号を前記表示制御用マイクロコンピュータに入力し、
    前記遊技履歴表示処理手段は、前記操作信号に基づいて前記遊技履歴表示処理を実行することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 所定の入賞領域が設けられた遊技領域と、
    該遊技領域に打込む遊技球を発射する発射手段とをさらに備え、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記入賞領域に遊技球が入賞したことに応じて前記始動条件が成立したときに、前記表示装置において前記識別情報を変動表示させるための前記表示制御信号を出力し、
    前記遊技領域に打込まれる遊技球数を計数する遊技球数計数手段をさらに備え、
    前記表示制御用記憶手段は、前記遊技球数計数手段により計数された遊技球数を前記遊技履歴データとして記憶することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記表示装置は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する複数の変動表示部を含み、
    前記表示結果判定手段は、前記複数の変動表示部のそれぞれについて定められた始動条件が成立したときに、始動条件が成立した変動表示部の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを事前に判定し、
    前記遊技制御用マイクロコンピュータは、前記表示結果判定手段により前記複数の変動表示部のうちいずれかの変動表示部の表示結果を前記特定表示結果とする判定がされたことに基づいて前記特定遊技状態に制御する特定遊技状態制御手段をさらに含み、
    前記変動表示時間計測手段は、
    前記表示結果判定手段の判定結果に基づいて前記複数の変動表示部のうち第1の変動表示部に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第1の変動表示部とは異なる第2の変動表示部にて前記識別情報の変動表示が実行されているとき、前記第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点で、前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断する計測中断手段と、
    前記第1の変動表示部にて特定表示結果が導出表示されたことに基づく前記特定遊技状態が終了した第2の時点で、前記計測中断手段により中断された変動表示時間の計測を再開する計測再開手段と、を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記計測中断手段により前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断したときに、前記第2の変動表示部における変動表示が継続している旨を表示する中断時変動継続表示手段をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の遊技機。
  10. 前記第1の時点で前記計測中断手段により前記第2の変動表示部における変動表示時間の計測を中断しているときには、前記第2の変動表示部において、前記特定表示結果とは異なる表示結果である非特定表示結果を停止表示させる中断時非特定表示結果表示手段をさらに含むことを特徴とする、請求項8または9に記載の遊技機。
  11. 前記判定手段により前記第1の変動表示部の変動表示の表示結果を前記特定表示結果とすることが判定されたときに、前記第2の変動表示部において、前記変動表示の表示結果が前記特定表示結果となる旨を予告報知する予告報知手段をさらに含むことを特徴とする、請求項8から10のいずれかに記載の遊技機。
  12. 前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
    前記識別情報の変動表示が開始されるときに前記状態データ設定手段によって設定される状態データを前記遊技機の外部に出力される信号として作成する出力信号作成手段と、
    該出力信号作成手段により作成された前記信号を、前記識別情報の変動表示が終了したときに出力する信号出力手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の遊技機。
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