JP2006270956A - 網目状ネットワーク内の構成要素の同期をとるためのシステムおよび方法 - Google Patents

網目状ネットワーク内の構成要素の同期をとるためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通信システム内の複数の構成要素が同じ周波数で同時に送信することを防ぐためにタイミングを調整する方法を提供する。
【解決手段】第1のメッセージを網目状ネットワーク(100)内のルータ(104)で受信し、この第1のメッセージを用いてこのルータ(104)と複数のタイム・スロットとの同期をとり、繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分し、ネットワーク参照値がルータ(104)の特有の識別子に関連する特定の値を有するときに第2のメッセージをルータ(104)で一斉通信することを含む方法。
【選択図】図1

Description

この開示は一般に通信システムに関するものである。より特定すると、この開示は網目状ネットワーク内の構成要素の同期をとるためのシステムおよび方法に関するものである。
データ通信システムは多年にわたって用いられている。従来の通信システムは、一般に従来のシステム内の種々の動作を制御する中央コントローラと通信する有線または無線のエンドユーザ装置を含む。情報は一般にルータまたはリピータなどの構成要素を用いて中央コントローラとエンドユーザ装置との間で送られる。
従来の通信システムにおける通信のタイミングは通信システムの動作を確実にするのに重要なことが多い。例えば、通信システム内の多数の構成要素が同じ周波数で同時に送信を試みないようにするには、正確なタイミングがしばしば必要になる。
この開示は、網目状ネットワーク内の構成要素の同期をとるためのシステムおよび方法を提供する。
1つの態様では、第1のメッセージを網目状ネットワーク内のルータで受信し、この第1のメッセージを用いてルータと複数のタイム・スロットとの同期をとることを含む方法を提供する。この方法はまた、繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分することを含む。更に、この方法はネットワーク参照値がルータの特有の識別子に関連する特定の値を有するときに第2のメッセージをこのルータで一斉通信することを含む。
第2の態様では、コンピュータが読み取り可能な媒体上に実現されて実行されるコンピュータ・プログラムを提供する。このコンピュータ・プログラムは前記方法の各ステップを実行するためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを含む。
第3の態様では、複数のユーザ・エンドポイントと通信することが可能な複数のルータと、複数のタイム・スロットを定義しまたルータの少なくとも1つとタイム・スロットの少なくとも1つ内に通信することが可能な中央コントローラとを含む網目状ネットワークを提供する。各ルータは更に、第1のメッセージをタイム・スロットの1つ内に受信し、この第1のメッセージを用いてルータと複数のタイム・スロットとの同期をとることができる。各ルータはまた、繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分することができる。更に、各ルータは、ネットワーク参照値がルータの特有の識別子に関連する特定の値を有するときにこのルータで第2のメッセージを一斉通信することができる。
他の技術的機能は以下の図面と説明とクレームから当業者に明らかである。
この開示をよりよく理解するために、添付の図面に関連して説明を参照していただきたい。
図1は、この開示に係る例示的な網目状ネットワーク100を示す。図1に示す網目状ネットワーク100の実施の形態は単なる例である。この開示の範囲から逸れることなく、網目状ネットワーク100の他の実施の形態を用いてよい。
図の例では、網目状ネットワーク100は、中央コントローラ102、複数のルータ104a−104e、および複数のユーザ・エンドポイント106a−106dを含む。中央コントローラ102は直接にまたはルータ104a−104eを通してユーザ・エンドポイント106a−106dと通信する。また中央コントローラ102は網目状ネットワーク100内の任意の種々の追加の機能も実行する。例えば、中央コントローラ102はデータベースに遠方からアクセスすることができるし、また中央コントローラ102はユーザ・エンドポイント106a−106dからのデータを記憶しまたユーザ・エンドポイント106a−106dのためにデータを検索してよい。
中央コントローラ102は、網目状ネットワーク100に関する経路選択情報を収集しまた用いるための任意のハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはこれらの組合せを含む。一例として、中央コントローラ102は1つ以上のプロセッサと、プロセッサが実行する命令およびプロセッサが用いるデータを記憶することができる1つ以上のメモリとを含んでよい。また中央コントローラ102は、無線周波数信号を用いてルータ104a−104eおよび/またはユーザ・エンドポイント106a−106dと通信することができる無線周波数アンテナおよびトランシーバを含んでよい。
ルータ104a−104eは中央コントローラ102とユーザ・エンドポイント106a−106dとの間で情報を送りまた転送する。例えば、ルータ104a−104eは中央コントローラ102から情報を受信し、またユーザ・エンドポイント106a−106dに、またはユーザ・エンドポイント106a−106dに送信するために他のルータ104a−104eに、その情報を送信する。またルータ104a−104eはユーザ・エンドポイント106a−106dから情報を受信してよく、また中央コントローラ102に、または中央コントローラ102に送信するために他のルータ104a−104eに、その情報を送信してよい。各ルータは一般に全ての他のルータと通信リンクを確立することができるが、通常、網目状ネットワーク100のレイアウトでは、この発生がない。その結果、各ルータは一般に他のルータの一部と通信リンクを確立している。或る実施の形態では、各ルータ104a−104eは移動装置または固定装置を表す。或る実施の形態では、網目状ネットワーク100はいくつかの固定ルータおよびいくつかの移動ルータを含む。しかし、網目状ネットワーク100の他の実施の形態を用いてよい。
各ルータ104a−104eは、網目状ネットワーク100を通して情報を送るための任意のハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはこれらの組合せを表す。一例として、ルータ104a−104eは或る宛先(別のルータまたはユーザ・エンドポイントなど)からデータを受信しまたデータを送信する経路選択装置を表してよい。またルータ104a−104eは、データの特定の宛先を識別せずにデータを受信しまたデータを送信するリピータ装置を表してよい。一例として、各ルータ104a−104eは、1つ以上のプロセッサと、プロセッサが実行する命令およびプロセッサが用いるデータを記憶することができる1つ以上のメモリとを含んでよい。また各ルータ104a−104eは、無線周波数信号を用いて中央プロセッサ102およびユーザ・エンドポイント106a−106dと通信することができる無線周波数アンテナおよびトランシーバを含んでよい。
ユーザ・エンドポイント106a−106dは直接にまたはルータ104a−104eを通して中央コントローラ102と通信する。またユーザ・エンドポイント106a−106dは網目状ネットワーク100内の任意の種々の追加の機能を実行する。例えば、ユーザ・エンドポイント106a−106dは中央コントローラ102が保持する情報のデータベースにユーザがアクセスできるようにする移動装置を表してよい。或る実施の形態では、各ユーザ・エンドポイント106a−106dは移動装置または固定装置を表す。或る実施の形態では、網目状ネットワーク100はいくつかの固定ユーザ・エンドポイントおよびいくつかの移動ユーザ・エンドポイントを含む。しかし、網目状ネットワーク100の他の実施の形態を用いてもよい。
ユーザ・エンドポイント106a−106dはルータ104a−104eに任意の適当な方法でデータを送ってよい。例えば、ユーザ・エンドポイント106a−106dは同じデータをルータ104a−104eに繰り返し送信してよい。またユーザ・エンドポイント106a−106dはルータ104a−104eを介して受信した問合せに応答してよい。ユーザ・エンドポイント106a−106dは任意の他の適当な方法で通信してよい。
各ユーザ・エンドポイント106a−106dは、中央コントローラ102に情報を送信しおよび/または情報を受信するための任意のハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、またはこれらの組合せを含む。例えば、ユーザ・エンドポイント106a−106dは移動計算装置(ハンドヘルド・パーソナル・ディジタル・アシスタントなど)、移動通信装置(携帯電話など)、および固定の通信または計算装置を表してよい。一例として、各ユーザ・エンドポイント106a−106dは、1つ以上のプロセッサと、プロセッサが実行する命令およびプロセッサが用いるデータを記憶することができる1つ以上のメモリとを含んでよい。また各ユーザ・エンドポイント106a−106dは、無線周波数信号を用いてルータ104a−104eと通信することができる無線周波数アンテナおよびトランシーバを含んでよい。
網目状ネットワーク100内の種々の構成要素は任意の適当な無線接続を用いて通信してよい。例えば、構成要素は無線周波数信号を用いて通信してよい。或る実施の形態では、網目状ネットワーク100内の全ての構成要素は同じ無線周波数を用いて通信する。別の実施の形態では、網目状ネットワーク100内の全ての構成要素は主無線周波数を用いて通信し、妨害が検出されると副無線周波数を用いて通信してよい。
動作の1つの態様では、中央コントローラ102は、「リンク発見」プロセス中は網目状ネットワーク100に関する経路選択情報を収集する。例えば、中央コントローラ102はルータ104a−104eの間の通信リンクを識別する情報をルータ104a−104eから受信してよい。この情報は網目状ネットワーク100内の他のルータに対する各ルータの「認識」を識別する。経路選択情報は、例えば、ルータ104a−104eの少なくともいくつかが移動体であるときには定期的に変わってよい。中央コントローラ102は経路選択情報を用いて、ルータ104a−104eを通してユーザ・エンドポイント106a−106dに情報を送る経路を決定する。
或る実施の形態では、中央コントローラ102は、中央コントローラ102と直接に通信する任意のルータ(この場合はルータ104d)にリンク要求メッセージを送って経路選択情報を収集する。網目状ネットワーク100内の各ルータ104a−104eは最終的にリンク要求メッセージを受信する。各ルータはそのルータと直接に通信する他のルータを識別する。例えば、ルータ104dはルータ104aだけから信号を受信していると判断してよく、ルータ104aはルータ104c−104eから信号を受信していると判断してよい。
各ルータ104a−104eはこの情報をリンク応答メッセージで中央コントローラ102に与える。リンク応答メッセージは或る特定のルータが検出することができるルータを識別する情報を含む。例えば、リンク応答メッセージは、網目状ネットワーク100内のルータ104a−104e毎の項目を含むリンク・リストを含んでよい。各項目は網目状ネットワーク100内の或る指定されたルータと通信するルータを識別する。一例として、リンク・リスト内の第1の項目はルータ104aにより検出されるルータを識別してよく、リンク・リスト内の第2の項目はルータ104bにより検出されるルータを識別してよい、など。
特定の実施の形態では、或るリンク応答メッセージを受信する各ルータは自分のリンク・リストからの情報とリンク応答メッセージ内に含まれるリンク・リストとを統合する。これにより、単一のリンク・リストが複数のルータからの経路選択情報を含むことができる。実際には、この例では、中央コントローラ102はルータ104dから単一のリンク・リストを含む1つのリンク応答メッセージだけを受信してよい。この単一のリンク・リストは網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eの間の全ての通信リンクを識別する情報を含んでよい。しかし他の実施の形態では、網目状ネットワーク100のレイアウトに従って、中央コントローラ102は複数のリンク・リストを含む複数のリンク応答メッセージを受信してよい。一例として、中央コントローラ102が2つの異なるルータと直接に通信する場合は、中央コントローラ102は両方のルータからリンク応答メッセージを受信してよい。
リンク発見プロセスの後で、各ルータ104a−104eは網目状ネットワーク100内の情報(中央コントローラ102とユーザ・エンドポイント106a−106dとの間の情報など)の経路を選択する。ルータ104a−104eの1つ以上は、リンク発見プロセス中に、以前に認識できなかった新たなルータが認識できると判断してよい。新たな第2のルータを認識できることを第1のルータが検出すると、第1のルータはリンク発見更新フラグをセットする。第1のルータが中央コントローラ102宛てのメッセージを受信すると、第1のルータはそのリンク発見更新フラグがセットされたという表示をこのメッセージ内に埋め込む。次にこのメッセージは、中央コントローラ102に直接にまたは間接に送るために一斉通信される。中央コントローラ102宛てのメッセージを受信する度に、第1のルータはこのプロセスを繰り返してよい。中央コントローラ102はどのルータ104a−104eがそのリンク発見更新フラグをセットしたかのリストを保持し、これらのフラグに基づいて、リンク発見プロセスをいつ繰り返すかを決定してよい。例えば、中央コントローラ102はルータ104a−104eの四分の一または半分がそのリンク発見更新フラグをセットした後でリンク発見プロセスを繰り返してよい。リンク発見プロセスが行われると、ルータ104a−104eはそのリンク発見更新フラグをリセットしてよい。
動作の別の態様では、中央コントローラ102は境界発見プロセス中に網目状ネットワーク100内のユーザ・エンドポイント106a−106dに関する情報を収集する。例えば、中央コントローラ102は、どのユーザ・エンドポイント106a−106dが各ルータ104a−104eと直接に通信するかを識別する情報をルータ104a−104eから受信してよい。ルータ104a−104eの少なくともいくつか、および/またはユーザ・エンドポイント106a−106dの少なくともいくつかが移動体のとき、この情報は定期的に変わってよい。中央コントローラ102はこの情報を用いてユーザ・エンドポイント106a−106dに情報を送る経路を決定する。
或る実施の形態では、境界発見のプロセスが発生し、中央コントローラ102とユーザ・エンドポイント106a−106dとの間のメッセージの通常の経路選択に組み込まれる。例えば、ルータ104a−104eの1つがユーザ・エンドポイント106a−106dの1つから直接にメッセージを受信するとする(別のルータ104a−104eを通して間接にではなく)。このユーザ・エンドポイントから直接にメッセージを受信するルータは自分の特有の識別子または他の識別子をメッセージ内に埋め込む。またこのルータは、このユーザ・エンドポイントをこのルータが新たに認識できるという表示をメッセージ内に埋め込む。次に、メッセージは直接にまたは間接に中央コントローラ102に送信される。中央コントローラ102はこのメッセージを受信して、このルータに関連する識別子を取り出す。
このようにして、中央コントローラ102は網目状ネットワーク100内のユーザ・エンドポイント106a−106dを識別してよい。また、中央コントローラ102はかかるユーザ・エンドポイント106a−106dと直接に通信するルータを識別することができる。中央コントローラ102はこの情報を任意の適当な方法で用いてよい。例えば、或るメッセージをユーザ・エンドポイント106a−106dの特定の1つに送信するのに、中央コントローラ102はそのユーザ・エンドポイントと直接に通信するルータの識別とリンク発見プロセス中に収集された情報とを用いて、そのユーザ・エンドポイントにメッセージを効率的に送る経路を決定してよい。更に、中央コントローラ102は網目状ネットワーク100内のユーザ・エンドポイント106a−106dの位置を絶えず更新しまた監視することができる。
網目状ネットワーク100の配置に従って、ユーザ・エンドポイント106a−106dの1つをルータ104a−104eの2つ以上が直接に認識することができる。その結果、そのユーザ・エンドポイントがメッセージを送信すると複数のルータが受信してその特有の識別子をメッセージの異なるコピー内に埋め込み、メッセージのコピーを中央コントローラ102に送ることを試みてよい。しかし、ルータ104a−104eが用いる経路選択プロセスにより、中央コントローラ102はメッセージの1つのコピーだけ(1つのルータ識別子だけを含む)を受信してよい。例えば、メッセージの異なるコピーを受信するルータは各コピーが同じメッセージに関係することを理解して、最初に受信したコピーだけを転送してよい。他の方法を用いてもよい。例えば、中央コントローラ102がメッセージの全てのコピーを受信したとき、中央コントローラ102はユーザ・エンドポイントに関連するルータ識別子の1つ、いくつか、または全てを記録する。
動作の第3の態様では、網目状ネットワーク100内の中央コントローラ102、ルータ104a−104e、およびユーザ・エンドポイント106a−106dが相互に妨害する信号を用いて通信することがある。網目状ネットワーク100内の2つ以上の構成要素が重なるようにして情報を送信しようとすると衝突が起こり、どの構成要素からのデータも失われることがある。衝突を避ける一助として、網目状ネットワーク100内の構成要素は構成要素の同期をとるタイミング方式を実現する。同期するタイミングを用いることにより、網目状ネットワーク100内の構成要素は受信したメッセージを用いて、構成要素が重ならずに通信できるタイム・スロットを正確に識別することができる。
或る実施の形態では、中央コントローラ102と直接に通信する構成要素は中央コントローラ102との同期をとる。網目状ネットワーク100内の他の構成要素は、中央コントローラ102と直接に通信する構成要素と通信するときに同期をとる。一例として、ルータ104dは通信を開始したときに中央コントローラ102と同期しているとする。ルータ104dがルータ104aと通信する場合は、ルータ104aはルータ104dと同期してよい。同様に、ルータ104aがルータ104cと通信する場合は、ルータ104cはルータ104aと同期してよい。このようにして、網目状ネットワーク100を通って同期が伝播することにより、網目状ネットワーク100内の衝突を少なくとも部分的に減らすことができる。
図1は例示的な網目状ネットワーク100を示すが、種々の変更を図1に加えてよい。例えば、網目状ネットワーク100は任意の数のルータ104およびユーザ・エンドポイント106を含んでよい。また、網目状ネットワーク100はルータ104およびユーザ・エンドポイント106の任意の配置を有してよい。更に、図1は網目状ネットワーク100内の構成要素の間に無線通信を用いる場合を示しているが、構成要素の少なくともいくつかは有線接続を用いて通信してよい。更に、図1では網目状ネットワーク100内の構成要素は分離しているが、種々の構成要素は結合してよい。例えば、ユーザ・エンドポイントはルータを含んでよく、この統合された装置は経路選択とエンドユーザ機能の両方を実行してよい。
図2はこの開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の衝突を防ぐための例示的な同期技術200を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100に関して同期技術200を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、同期技術200を任意の他のネットワークで用いてよい。また、この開示の範囲から逸脱することなく、網目状ネットワーク100は他の同期技術を用いてよい。
この例では、同期技術200は通信を複数のタイム・スロット202a−202dに分割する。各タイム・スロット202a−202dは固定の時間間隔を表す。同期技術200はメッセージ204が中央コントローラ102から送信されるときに始まる。メッセージ204自体は固定の長さを有し、送信するのに固定の時間を必要とする。この固定の時間をメッセージ時間206と呼ぶ。メッセージ204を受信すると、ルータ(図1のルータ104d)はメッセージ時間206に固定の長さの追加の時間208を加える。追加の時間208により、網目状ネットワーク100は、網目状ネットワーク100内の構成要素がメッセージを処理するのに必要な時間だけでなく、ルータ104a−104e内の変動を考慮に入れることができる。メッセージ時間206と追加の時間208とを結合してタイム・スロット202aの長さを定義する。或る実施の形態では、固定の長さの追加の時間208は全てのルータ104a−104eに知られており、メッセージ時間206に関係なく全てのメッセージにおいて一定である。
その後のタイム・スロット202b−202dは任意の方法で同期を保持してよい。或る実施の形態では、タイム・スロット202aの長さはルータ104dの内部レジスタ内に記憶される。このレジスタ内の値はルータ104d内のスロット・タイマをセットするのに用いられ、次のタイム・スロット202bの終わりはスロット・タイマが満了したときに識別される。このレジスタ内の値はスロット・タイマをリセットするのに用いられ、次のタイム・スロット202cの終わりはスロット・タイマが再び満了したときに識別される。これにより、ルータ104dは他のタイム・スロット202b−202dを識別することができる。
また、ルータ104dは隣接ルータ(図1のルータ104aなど)からの有効な入力メッセージ210を用いることができる。メッセージ210を受信するのはタイム・スロットの予想される境界であってもなくてもよい。境界でない場合は、ルータ104dはそのスロット・タイマを再調整すなわち再同期してよい。例えば、ルータ104dはメッセージ210を受信した後、追加の時間208が経過するのを待ってよく、ルータ104dは追加の時間208が満了した後でスロット・タイマを起動してよい。
網目状ネットワーク100内の他のルータは同じ方法で同期する。例えば、ルータ104aがルータ104dからメッセージを受信するとする。ルータ104aはそのメッセージのメッセージ時間206および追加の時間208を用いてタイム・スロットの長さを決定してよい。次にルータ104aは内部レジスタを用いてこのタイム・スロットの長さと、タイム・スロットを計時するスロット・タイマとを記憶する。次にルータ104aはルータ104cおよび/またはルータ104eにメッセージを送り、ルータ104c、104eはどちらも同じ技術を用いてよい。このようにして、網目状ネットワーク100を通してタイム・スロットがデイジー・チェーン方式で確立され、これにより各ルータは情報を送信するのに用いてよいタイム・スロットを識別することができる。またこの手続きにより網目状ネットワーク100内で衝突が起こるのを防ぐことができる。
図2は網目状ネットワーク内の衝突を防ぐための例示的な同期技術200を示すが、種々の変更を図2に加えてよい。例えば、他のまたは追加の技術を用いて、網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eを同期させまたは再同期させてよい。
図3は、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の経路選択情報の例示的な収集300を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100に関して経路選択情報の収集300を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、経路選択情報の収集300を任意の他のネットワークで実行してよい。また、この開示の範囲から逸脱することなく、網目状ネットワーク100は他の収集技術を用いてよい。
この例では、網目状ネットワーク100内の経路選択情報の収集300はリンク発見プロセスで始まる。リンク発見プロセスでは、ルータ104a−104eは各ルータを接続する全ての通信リンクを識別することに関係する。リンク発見プロセスは、中央コントローラ102がリンク発見要求メッセージ(find link request message)302を生成して網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eの少なくとも1つに送ることで開始する。網目状ネットワーク100内の種々のルータ104a−104eがルータの間の認識できる通信リンクについての情報を収集してこの情報を中央コントローラ102に与えることを、リンク発見要求メッセージ302は要求する。リンク発見要求メッセージ302は任意の適当な内容およびフォーマットを有してよい。リンク発見要求メッセージ302の一例を図4に示す。これについては後で述べる。
経路選択情報の要求は経路要求メッセージ304の形で網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eに送られる。例えば、中央コントローラ102からリンク発見要求メッセージ302を受信する最初のルータ(図1のルータ104dなど)は経路要求メッセージ304をそのルータ104dと交信する全ての他のルータ(図1のルータ104aなど)に送信してよい。経路要求メッセージ304はリンク発見要求メッセージ302と同じ内容および構成を有してもよいし、または異なる内容および/またはフォーマットを有してもよい。
或るルータがリンク発見要求メッセージ302または経路要求メッセージ304を受信すると、そのルータはリンク・マップ306を生成する。リンク・マップ306はそのルータが認識できる通信リンク(他のルータへの通信リンクなど)を識別する。例えば、各リンク発見要求メッセージ302および経路要求メッセージ304はメッセージの発信源(中央コントローラ102または或るルータなど)を識別してよい。或るルータがこれらのメッセージの1つを受信すると、このルータはこの発信源の識別をそのリンク・マップ306の中に挿入してよい。経路選択情報の収集300の間は、各ルータは複数の経路要求メッセージ304(認識できる全ての他のルータからの経路要求メッセージ304など)を受信してよい。これらの各メッセージの発信源は識別されてリンク・マップ306内に記憶される。メッセージ302,304が網目状ネットワーク100を通して伝播すると、各ルータ104a−104eは最終的に、そのルータが認識できる全ての他のルータを識別するリンク・マップ306を含む。
或る実施の形態では、中央コントローラ102は、リンク発見プロセス中にメッセージ304が再び一斉通信される回数を制限し、および/またはリンク発見プロセスに参加するルータを制限してよい。例えば、中央コントローラ102は、網目状ネットワーク100内で同じ経路要求メッセージ304が転送される回数を制限する値を指定してよい。ただし、この値は現在網目状ネットワーク100内にあるルータ104a−104eの数に関係する。一例として、中央コントローラ102は、経路要求メッセージ304を網目状ネットワーク100内で6回以上転送することはできないことを示してよい。このようにして、リンク発見プロセスは一層効率的に達成される。網目状ネットワーク100の大きさおよびレイアウトに従って、これはまた少なくともいくつかのルータがリンク発見プロセスに参加することを妨げることができる。
リンク発見プロセスの後、網目状ネットワーク100内の経路選択情報の収集300はリンク報告プロセスで終わる。リンク報告プロセスでは、ルータ104a−104eはリンク・マップ306内の収集された情報を中央コントローラ102に与えることに関係する。各ルータ104a−104eはリンク・リスト308を生成する。リンク・リスト308はルータ104a−104e毎の項目を含み、或る特定のルータの項目はそのルータが認識できる通信リンクを識別する。各ルータ内のリンク・リスト308は、最初はそのルータのリンク・マップ306からの情報だけを含む。したがって、リンク・リスト308は、最初は1つの特定のルータが認識できる別のルータだけを識別する。例えば、ルータ104a内のリンク・リスト308はルータ104c−104eを識別してよい。なぜなら、3つのルータは全てルータ104aが認識できるからである。同様に、ルータ104b内のリンク・リスト308はルータ104eだけを識別してよい。なぜなら、ルータ104bはルータ104eだけを認識できるからである。
ルータ104a−104eはそのリンク・リスト308をリンク応答メッセージ310で中央コントローラ102に送信する。リンク応答メッセージ310はルータの間の認識できる通信についての収集された情報を中央コントローラ102に与える。リンク応答メッセージ310は任意の適当な内容およびフォーマットを有してよい。リンク応答メッセージ310の1つの例示的な実施の形態を図5に示す。これについては後で述べる。
或る実施の形態では、他のルータからリンク応答メッセージ310を受信する各ルータはメッセージ310内のリンク・リスト308を自分のリンク・リスト308と統合する。或るルータは他のルータからリンク応答メッセージ310を受信して、自分のリンク・リスト308をメッセージ310内のリンク・リスト308と合わせまたは重ねてよい。次にこのルータは集合リンク・リストを含むリンク応答メッセージ310を更に別のルータまたは中央コントローラ102に送る。最終的に、中央コントローラ102は統合されたリンク・リスト312を受信する。これは網目状ネットワーク100内の複数のルータからの経路選択情報を含む。或る実施の形態では、リンク発見プロセスに参加する全ルータは自分のリンク・リスト308を他のルータのリンク・リスト308と統合することにも参加する。これらの実施の形態では、中央コントローラ102は、リンク発見プロセスに参加する網目状ネットワーク100内の全ルータからの経路選択情報を含む単一の統合されたリンク・リスト312を受信してよい。
図3に示す通信は任意の適当な方法で行ってよい。例えば、図3に示す通信は図2に示して上述した同期技術200を用いて同期をとった衝突のない(non−contentious)方法で行ってよい。このようにして、ルータ104a−104eはデータ送信中にほとんどまたは全く衝突なしにリンク発見プロセスおよびリンク報告プロセスに参加してよい。
図3は網目状ネットワーク内の経路選択情報の例示的な収集300を示すが、種々の変更を図3に加えてよい。例えば、任意の他のまたは追加のタイプのメッセージを、収集開始するために、また収集された情報を報告するために用いてもよい。
図4はこの開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の経路選択情報の収集を開始するための例示的なメッセージを示す。詳しく述べると、図4は網目状ネットワーク100内のルータ104a−104e内で経路選択情報の収集を開始するのに用いられるリンク発見要求メッセージ302および/または経路要求メッセージ304を示す。図4に示すメッセージ302,304の実施の形態は単なる例である。この開示の範囲から逸脱することなく、メッセージ302,304の他の実施の形態を用いてよい。また、異なるメッセージ302,304は異なる構造および/または内容を有してよい。
この例では、メッセージ302,304はヘッダ402、本体404、および末尾406を含む。ヘッダ402はプリアンブル408およびフレームの開始(start of frame)(「SOF」)マーカ410を含む。プリアンブル408およびSOFマーカ410は任意の適当な情報を含んでよい。例えば、プリアンブル408はビット同期情報を含んでよく、SOFマーカ410は文字同期情報を含んでよい。この同期情報により、メッセージ302,304を受信するルータはメッセージ302,304内のビットおよび文字と同期することができる。プリアンブル408およびSOFマーカ410は任意の他のまたは追加の情報を含んでよい。
メッセージ302,304の本体404は種々のフィールドを含む。タイプ412はメッセージ302,304のメッセージ・タイプを識別する。例えば、タイプ412はそのメッセージをリンク発見要求メッセージ302または経路要求メッセージ304と識別してよい。
ホップ値414はリンク発見プロセスに参加するルータ104a−104eの数を識別する。またホップ値414は、中央コントローラ102からのメッセージがリンク発見プロセスに参加するルータに到達するために必要なホップまたはリレーの最大数を識別する。シーケンス(「SEQ」)値416は、メッセージ302,304の現在の反復、すなわちリンク発見プロセス中にこのメッセージ302,304が受信されまた転送された回数、を識別する。或る実施の形態では、中央コントローラ102は、どのようにルータが配置されるか、またメッセージ302,304が網目状ネットワーク100を通してどのように伝播するかを予め知らないことがある。これは、例えば、リンク発見プロセスに参加するルータが任意の適当な配置を有してよいためと、ルータのどれかが移動体の場合はこの配置が時間と共に変わってよいためである。ホップ値414およびシーケンス値416は、指定された数のルータがリンク発見プロセスに参加することと、ルータがメッセージ302,304を受信して応答するのに十分な数のタイム・スロット202が割り当てられることとを保証する一助になる。或る実施の形態では、ホップ値414はリンク発見プロセスの間一定であり、シーケンス値416はリンク発見プロセスの間増加して、リンク発見プロセスの終わりを判断するのに用いられる。
ネットワーク参照(「NREF」)値418はリンク発見プロセスに参加するルータがデータをいつ送信するかを制御するのに用いられる値を表す。ネットワーク参照値418は動的であって、新たなタイム・スロット202毎に更新される。例えば、ネットワーク参照値418は、最大値に達するまでタイム・スロット202毎に増分され、次に最小値に達するまでタイム・スロット202毎に減分される。或る実施の形態では、各ルータ104a−104eは特有の識別子を有し、ルータは自分の特有の識別子がそのタイム・スロット202のネットワーク参照値418と一致するときだけ、或るタイム・スロット202内に送信することができる。
メッセージ302,304の末尾406はフレーム・チェック・シーケンス(「FCS」)420を含む。フレーム・チェック・シーケンス420はメッセージ302,304を検証するのに用いられる情報を含む。例えば、メッセージ302,304を受信するルータがメッセージ302,304内に誤りが含まれていないことを検証することができる情報を、フレーム・チェック・シーケンス420は含んでよい。
図4は網目状ネットワーク内の経路選択情報の収集を開始するための例示的なメッセージを示すが、種々の変更を図4に加えてよい。例えば、図4に示すメッセージの内容および配置は単なる例である。メッセージは任意の他の配置で任意の他のまたは追加の内容を含んでよい。
図5は、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的なメッセージを示す。詳しく述べると、図5は、収集された経路選択情報を網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eから中央コントローラ102に報告するのに用いられるリンク応答メッセージ310を示す。図5に示すリンク応答メッセージ310の実施の形態は単なる例である。この開示の範囲から逸脱することなく、リンク応答メッセージ310の他の実施の形態を用いてよい。
この例では、メッセージ310はヘッダ502、本体504、および末尾506を含む。ヘッダ502はプリアンブル508およびSOFマーカ510を含む。本体504はタイプ512、ホップ値514、シーケンス値516、ネットワーク参照値518、およびリンク・リスト308を含む。末尾506はフレーム・チェック・シーケンス520を含む。ヘッダ502、本体504、および末尾506内の情報の多くは図4のヘッダ402、本体404、および末尾406内の情報とそれぞれ同じまたは同様である。この例で、タイプ508はメッセージをリンク応答メッセージ310と識別してよい。
リンク応答メッセージ310内のリンク・リスト308はルータ104a−104eの1つ以上により収集されてルータのリンク・マップ306内に記憶される情報を含む。ルータがリンク応答メッセージ310を生成すると、ルータは先ずメッセージ310内のリンク・リスト308にそのルータのリンク・マップ306の内容を入れる。ルータは自分のリンク応答メッセージ310を送信する前に他のルータのリンク応答メッセージ310を受信してもしなくてもよい。ルータが自分のリンク応答メッセージ310を送信する前に他のルータのリンク応答メッセージ310を受信する場合は、ルータは他のルータのメッセージ310内のリンク・リスト308とそのルータのメッセージ310内のリンク・リスト308とを統合する。次に、ルータは統合されたリンク・リスト308を含むメッセージ310を送信する。
或る実施の形態では、各ルータはそのリンク応答メッセージ310をリンク報告プロセス中に1度だけ送信する。また、ルータ104a−104eはリンク報告プロセス中にリンク応答メッセージ310を、ルータ104a−104eがリンク発見プロセス中に経路要求メッセージ304を送信した順序と逆の順序で送信してよい。
図5は網目状ネットワーク内で収集された経路選択情報を報告するための例示的なメッセージを示すが、種々の変更を図5に加えてよい。例えば、図5に示すメッセージの内容および配列は単なる例である。メッセージは任意の他の配列の任意の他のまたは追加の内容を含んでよい。
図6は、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内で経路選択情報を収集するための例示的なリンク発見プロセス600を示す。詳しく述べると、図6は、図4に示すメッセージ302,304を用いて網目状ネットワーク100内で経路選択情報の収集を開始する方法を示す。図6に示すリンク発見プロセス600は単なる例である。この開示の範囲から逸脱することなく、異なるリンク発見プロセスを用いて動作する網目状ネットワーク100の別の実施の形態を用いてよい。
この例では、リンク発見プロセス600は中央コントローラ102がリンク発見要求メッセージ302を生成して少なくとも1つのルータ(例えばルータ104d)に送ることから始まる。或る実施の形態では、リンク発見要求メッセージ302内のホップ値414はこのリンク発見プロセスに参加するルータの数にセットされる。図1に示す網目状ネットワーク100の実施の形態では、ホップ値414は5という値にセットしてよい。リンク発見要求メッセージ302内のシーケンス値416は1という値に初期化され、ネットワーク参照値は0という値に初期化される。そして、リンク発見要求メッセージ302は図6に示す第1のタイム・スロット202中に送信される。
第1のタイム・スロット202の後、中央コントローラ102は、最大値に達するまでネットワーク参照値を新たなタイム・スロット202毎に増分することを開始する。その後で中央コントローラ102は、最小値に達するまでネットワーク参照値を新たなタイム・スロット202毎に減分する。このプロセスがリンク発見プロセス600を通して繰り返される。
図6で、ネットワーク参照値を増分および減分するプロセスはシーケンス602a−602eに分割される。これらのシーケンス602a−602eはそれぞれ、ネットワーク参照値が(a)最大値まで増分されまたは(b)最小値まで減分される時間期間を表す。この例では、ネットワーク参照値はシーケンス602a−602eの間に1と5の間の値を有してよく、これらの値はルータ104a−104eにそれぞれ対応する。メッセージ302内のシーケンス値416は最初に1という値にセットされ、任意の経路要求メッセージ304内のシーケンス値416は新たなシーケンス毎に増分される。
ルータ104dは図1の網目状ネットワーク100内でリンク発見要求メッセージ302を受信する唯一のルータである。ルータ104dはメッセージ302を用いて、中央コントローラ102が用いるタイム・スロット202と同期する。またルータ104dは中央コントローラ102が用いるネットワーク参照値と同期する。例えば、ルータ104dは、メッセージ302内に含まれたネットワーク参照値を用いて、新たなタイム・スロット202毎にその値を増分または減分してもよい。
ルータ104dはネットワーク参照値とその特有の識別子とを比較して、両方の値が等しくなるまで待つ。例えば、ルータ104d(「ルータ#4」と呼ぶ)は、たとえば4という値の特有の識別子を有してよい。ネットワーク参照値がルータ104dの特有の識別子に等しくなるとルータ104dは経路要求メッセージ304を送信する。またルータ104dは、ルータ104dが認識できるような網目状ネットワーク100内の全てのルータを識別するリンク・マップ306を生成する。この例では、ルータ104a(「ルータ#1」と呼び、「1」という値で識別する)だけをルータ104dは認識することができる。
ルータ104aはルータ104dから経路要求メッセージ304を受信する。ルータ104aは受信したメッセージ304を用いてタイム・スロット202およびネットワーク参照値と同期する。ネットワーク参照値が1に等しいときルータ104aは経路要求メッセージ304を送信する。またルータ104aはリンク・マップ306を生成する。これは、ルータ104aがルータ104c−104eを全て認識できることを示す。
ルータ104c−104eはルータ104aから経路要求メッセージ304を受信する。ルータ104dは、そのリンク・マップ306をすでに生成したので追加の行動を一切行う必要がない。ルータ104cおよびルータ104eは受信したメッセージ304を用いてタイム・スロット202およびネットワーク参照値と同期する。ネットワーク参照値が3に等しいときルータ104c(「ルータ#3」と呼ぶ)は経路要求メッセージ304を送信する。またネットワーク参照値が5に等しいときルータ104e(「ルータ#5」と呼ぶ)は経路要求メッセージ304を送信する。またルータ104cおよびルータ104eはリンク・マップ306を生成する。
ルータ104aおよびルータ104eはルータ104cから経路要求メッセージ304を受信する。ルータ104a−104cはルータ104eから経路要求メッセージ304を受信する。ルータ104a,104c,104eは、そのリンク・マップ306をすでに生成したので追加の行動を一切行う必要がない。ルータ104bはルータ104eから経路要求メッセージ304を受信する。ルータ104bは受信したメッセージ304を用いてタイム・スロット202およびネットワーク参照値と同期する。ネットワーク参照値が2に等しいときルータ104b(「ルータ#2」と呼ぶ)は経路要求メッセージ304を送信する。またルータ104bはリンク・マップ306を生成する。これはルータ104eだけをルータ104bが認識できることを示す。
シーケンス602dが終わると、全てのルータ104a−104eはリンク要求メッセージ302または経路要求メッセージ304を受信してリンク・マップ306を生成し、また網目状ネットワーク100内のルータ104a−104eの間の全ての通信リンクが識別された。しかし、ルータ104a−104eは、リンク発見プロセス600が終わる前に更に1つ以上の(4つのタイム・スロット202を有する)シーケンス602eが完了するのを待ってよい。この例では5つのルータ104a−104eは4つのシーケンス602a−602d内で交信したが、ルータ104a−104eは直線的に配置されることもある。この場合は、全てのルータ104a−104eが交信するまでに5つのシーケンスが必要になる。
図6に示すように、リンク発見プロセス600を完了するのに必要な最大時間を「TimeLDP」で示す。或る実施の形態では、リンク発見プロセス600に必要な最大時間は中央コントローラ102により次式で計算してよい。
(数1)
TimeLDP=HOPS2−HOPS+2 (1)
ただし、HOPSはホップ値414を示す(これはリンク発見プロセス600の間は一定である)。この例では、ホップ値414は5に等しく、TimeLDPは22に等しい(また図6のタイム・スロット202の数は22に等しい)。この例では第4のシーケンス602dによって全てのルータ104a−104eがメッセージ302を受信したが、ルータ104a−104eの配置が最悪の場合は22のタイム・スロット202全てを必要とすることがある。したがって、リンク発見プロセス600に関係するルータがどのように配置されていても、中央コントローラ102はリンク発見プロセス600がいつ終わるかを判断することができる。
図6は網目状ネットワーク内で経路選択情報を収集するための例示的なリンク発見プロセス600を示すが、種々の変更を図6に加えてよい。例えば、図6に示す種々のメッセージ304のタイミングは図1のルータ104a−104eのレイアウトに基づく。ルータ104a−104eのレイアウトが変われば図6に示すメッセージ304のタイミングは変わってよい。
図7は、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的なリンク報告プロセス700を示す。詳しく述べると、図7は図5に示すメッセージ310を用いて、収集された経路選択情報を網目状ネットワーク100内の中央コントローラ102に報告する方法を示す。図7に示すリンク報告プロセス700は単なる例である。この開示の範囲から逸脱することなく、異なるリンク報告プロセスを用いて動作する網目状ネットワーク100の他の実施の形態を用いてよい。
この例では、リンク報告プロセス700は、ネットワーク参照値を増分および減分する追加のシーケンス702a−702eを含む。各ルータ104a−104eはリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を送信する。リンク発見プロセス600と同様に、各ルータ104a−104eは、ネットワーク参照値がそのルータに関連する特有の識別子に等しいときだけそのリンク応答メッセージ310を送信する。また図7に示すシーケンス702a−702eおよびメッセージ310のタイミングは図6に示すタイミングの逆を表す。
図7に示すように、そのリンク応答メッセージ310を送信する第1のルータはルータ104b(「ルータ#2」と呼ぶ)であり、ネットワーク参照値が2に等しいときにリンク応答メッセージ310が送信される。ルータ104bからのリンク応答メッセージ310はリンク・リスト308を含む。ここで、1つの項目(ルータ104bに対応する第2の項目)はルータ104bにより収集された経路選択情報を含む。
ルータ104bからリンク応答メッセージ310を受信する唯一のルータはルータ104eである。ルータ104eはリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を生成する。ここで、リンク・リスト308はルータ104bおよびルータ104eにより収集された経路選択情報を含む。ネットワーク参照値が5に等しいときルータ104e(「ルータ#5」と呼ぶ)はそのリンク応答メッセージ310を送信する。
ルータ104a−104cはルータ104eからリンク応答メッセージ310を受信する。ルータ104bは、リンク応答メッセージ310をすでに送信しているので追加の機能を一切行う必要がない。また、ルータ104aおよび104cはリンク・リスト308を有する自分のリンク応答メッセージ310をそれぞれ生成する。ルータ104aおよび104cは自分のリンク・マップ306からの情報を、ルータ104eからのリンク応答メッセージ310内に含まれるリンク・リスト308および経路選択情報にそれぞれ挿入する。ネットワーク参照値が3に等しいときルータ104c(「ルータ#3」と呼ぶ)はそのリンク応答メッセージ310を送信する。
ルータ104aおよび104eはルータ104cからリンク応答メッセージ310を受信する。ルータ104eは、そのリンク応答メッセージ310をすでに送信しているので何の行動も行う必要がない。ルータ104aは自分のリンク応答メッセージ310を前に生成している。次に、ルータ104aは、ルータ104cからのリンク応答メッセージ310内に新たな情報を自分のリンク応答メッセージ310内に統合する。次に、ネットワーク参照値が1に等しいときルータ104a(「ルータ#1」と呼ぶ)はそのリンク応答メッセージ310を送信する。
ルータ104c−104eはルータ104aからリンク応答メッセージ310を受信する。ルータ104cおよびルータ104eは、そのリンク応答メッセージ310をすでに送信しているので何の行動も行う必要がない。ルータ104dはそのリンク応答メッセージ310を生成し、そのリンク・マップ306からの情報を自分のメッセージ310内のリンク・リスト308に挿入し、また受信したメッセージ310からの情報を自分のメッセージ310内のリンク・リスト308に挿入する。次に、ネットワーク参照値が4に等しいときルータ104d(「ルータ#4」と呼ぶ)はそのリンク応答メッセージ310を送信する。
この時点で、中央コントローラ102はルータ104dからリンク応答メッセージ310を受信する。このリンク応答メッセージ310は、リンク発見プロセス600およびリンク報告プロセス700に参加する全てのルータ104a−104eからの経路選択情報を含む。このリンク応答メッセージ310内のリンク・リスト308はルータ104a−104eの間の全ての通信リンクを識別する。次に、中央コントローラ102はこの情報を任意の適当な方法で用いてよい。例えば、この情報を用いて情報をユーザ・エンドポイント106a−106dに送ってよい。
図7に示すように、リンク報告プロセス700を完了するのに必要な最大時間を「TimeLRP」で示す。或る実施の形態では、リンク報告プロセス700に必要な最大時間は中央コントローラ102により次式で計算してよい。
(数2)
TimeLRP=HOPS2−HOPS+1 (2)
この例では、ホップ値414は5に等しいので、TimeLRPは21に等しい(また図7のタイム・スロット202の数は21に等しい)。図6と同様に、4つのシーケンス702b−702e内に全てのルータ104a−104eがそのリンク応答メッセージ310を送信したが、ルータ104a−104eの配置が最悪の場合は21のタイム・スロット202全てを必要とすることがある。したがって、リンク報告プロセス700に関係するルータがどのように配置されていても、中央コントローラ102はリンク報告プロセス700がいつ終わるかを判断することができる。
図7は網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的なリンク報告プロセス700を示すが、種々の変更を図7に加えてよい。例えば、図7に示す種々のメッセージ310のタイミングは図1のルータ104a−104eのレイアウトに基づく。ルータ104a−104eのレイアウトが変われば図7に示すメッセージ310のタイミングは変わってよい。
図8は、この開示の1つの実施の形態に係る、中央コントローラで網目状ネットワーク内の経路選択情報を収集するための例示的な方法800を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100内で動作する中央コントローラ102に関して方法800を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、方法800を任意の他の装置によりまた任意の他のシステムで用いてよい。
ステップ802で、中央コントローラ102はリンク発見要求メッセージを生成する。これは、例えば、中央コントローラ102が図4に示すリンク発見要求メッセージ302を生成することを含んでよい。
ステップ804で、中央コントローラ102はリンク発見要求メッセージを送る。これは、例えば、中央コントローラ102がリンク発見要求メッセージ310を中央コントローラ102の範囲内の任意のルータ104a−104eに一斉通信することを含んでよい。
ステップ806で、収集プロセスの間、中央コントローラ102は同期情報を保持する。これは、例えば、中央コントローラ102がタイム・スロット202を識別し、適当なときにホップ値414,514を増分および減分し、また適当なときにシーケンス値416,516を増分および減分することを含む。
ステップ808で、中央コントローラ102は収集された経路選択情報を含むリンク応答メッセージを受信する。これは、例えば、中央コントローラ102がリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を受信することを含む。ただし、リンク・リスト308は複数のルータにより収集された経路選択情報を含む。或る実施の形態では、リンク・リスト308は網目状ネットワーク100内の全てのルータ104a−104eにより収集された経路選択情報を含む。
ステップ810で、中央コントローラ102は収集された経路選択情報を用いて網目状ネットワーク内のデータの経路を選択する。これは、例えば、中央コントローラ102が情報を用いて特定のユーザ・エンドポイント106a−106dへのデータの経路を選択することを含む。この時点で、リンク発見プロセスおよびリンク報告プロセスは完了する。
ステップ812で、中央コントローラ102は網目状ネットワーク内のルータの認識が変わったことを示すデータを受信する。これは、例えば、1つ以上のルータ104a−104eがそのリンク発見更新フラグをセットしたことを示す1つ以上のメッセージを中央コントローラ102が受信することを含んでよい。リンク発見更新フラグは、関連するルータが今は認識できるが前の収集プロセス中は認識できなかった少なくとも1つの他のルータを識別したことを示す。
ステップ814で、中央コントローラ102は収集プロセスを繰り返すかどうか判断する。これは、例えば、中央コントローラ102が、網目状ネットワーク100内の認識が新しくなったと報告したルータ104a−104eを識別することを含む。これはまた、中央コントローラ102が、認識が新しくなったと報告したルータ104a−104eの数と或るしきい値とを比較することを含んでよい。中央コントローラ102は任意の他の適当な技術または評価基準を用いて、収集プロセスをいつ繰り返すかを判断してよい。収集プロセスを繰り返す場合は、中央コントローラ102は方法800を繰り返してよい。
ステップ816で、中央コントローラ102は、網目状ネットワーク内のエンドポイントの認識が変わったことを示すデータを受信する。これは、例えば、認識できる新たなユーザ・エンドポイントを1つ以上のルータ104a−104eが検出したことを示す1つ以上のメッセージを、中央コントローラ102が受信することを含んでよい。ステップ818で、中央コントローラ102は新たなエンドポイントを扱うルータの識別を記憶する。これは、例えば、新たなエンドポイントを扱うルータの特有の識別子を中央コントローラ102が記憶することを含んでよい。
図8は中央コントローラで網目状ネットワーク内の経路選択情報を収集するための例示的な方法を示すが、種々の変更を図8に加えてよい。例えば、ルータの間が相互接続されていない場合は、中央コントローラ102はルータの2つ以上の別々のグループと通信してよい。この場合は、中央コントローラ102はルータの各グループからリンク応答メッセージ310を受信してよい。
図9Aおよび図9Bは、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集しまた報告するための例示的な方法900を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100内で動作するルータ104a−104eの1つに関して方法900を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、方法900を任意の他の装置によりまた任意の他のシステムで用いてよい。
ステップ902で、或るルータがリンク発見要求メッセージまたは経路要求メッセージを受信する。これは、例えば、ルータ104dが中央コントローラ102からリンク発見要求メッセージ302を受信することを含んでよい。これはまた、ルータ104aがルータ104dから経路要求メッセージ304を受信することを含んでよい。
ステップ904で、収集プロセスの間、このルータは同期情報を保持する。これは、例えば、受信したメッセージ302,304を用いてルータがタイム・スロット202を識別することを含んでよい。これはまた、このルータが、適当なときにホップ値414,514を増分および減分し、また適当なときにシーケンス値416,516を増分および減分することを含んでよい。
ステップ906で、ルータは経路要求メッセージを送る。これは、例えば、このルータが経路要求メッセージ304を範囲内の任意のルータに一斉通信することを含んでよい。
ステップ908で、ルータはリンク・マップ、リンク・リスト、および更新フラグを初期化する。これは、例えば、リンク・マップ306内の識別されたルータが0になるように、またリンク・リスト308内の項目の数と受信したメッセージ302,304内に含まれるホップ値とが等しくなるように、ルータを初期化することを含んでよい。これはまた、ルータがリンク発見更新フラグを或る否定的な値に初期化することを含んでよい。
ステップ910で、ルータは全ての隣接ルータを識別する。これは、例えば、ルータ104a−104eが用いるひとつまたは複数の周波数をこのルータが監視することを含んでよい。これはまた、隣接ルータを識別する何らかの信号を受信したかどうかこのルータが判断することを含んでよい。
ステップ912で、ルータは全ての識別された隣接ルータの識別と共にそのリンク・マップを更新する。これは、例えば、識別された隣接ルータに関連する特有の識別子をリンク・マップ306内に入れることを含んでよい。
ステップ914で、このルータは1つ以上の隣接ルータからリンク応答メッセージを受信する。これは、例えば、リンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310をこのルータが受信することを含んでよい。リンク・リスト308は網目状ネットワーク100内の1つ以上の他のルータにより収集された経路選択情報を含む。
ステップ916で、このルータはそのリンク・リストを更新する。これは、例えば、このルータが自分のリンク・マップ306からの情報を自分のリンク・リスト308内に挿入することを含んでよい。これはまたこのルータが、受信したリンク応答メッセージ310内のリンク・リスト308からの情報を自分のルータのリンク・リスト308の中に入れることを含んでよい。
ステップ918で、このルータはリンク応答メッセージを送る。これは、例えば、このルータが、自分のリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を一斉通信することを含んでよい。このメッセージ310内のリンク・リスト308は、このルータのリンク・マップ306からおよび受信したメッセージ310からの情報を含む。この時点で、このルータ内のリンク発見プロセスおよびリンク報告プロセスは完了する。
ステップ920で、このルータは新たなルータを認識できるかどうか判断する。これは、例えば、このルータが新たなルータからメッセージの一斉通信を受信し、リンク発見プロセスおよびリンク報告プロセス中はその新たなルータを認識することができなかったと判断することを含んでよい。この新たなルータは、網目状ネットワーク100にとって新たなルータ、または網目状ネットワーク100内にすでにあったがこれまでは認識できなかったルータを表してよい。
新たなルータを認識できる場合は、ステップ922でこのルータは更新フラグをセットする。これは、例えば、このルータが自分のリンク発見更新フラグを肯定的な値にセットすることを含んでよい。これは、このルータが最後の収集プロセスの後に少なくとも1つの新たなルータを認識できるようになったことを示す。ステップ924で、このルータはまたこの新たな認識を中央コントローラ102に知らせる。これは、例えば、そのルータを通して中央コントローラ102に送られる1つ、いくつか、または全てのメッセージの中に、その更新フラグがセットされたことの表示をこのルータが埋め込むことを含んでよい。
ステップ926で、ルータはまた新たなユーザ・エンドポイントを直接に認識できるかどうか判断する。これは、例えば、このルータが或るメッセージを受信して、このメッセージが新たなユーザ・エンドポイントにより一斉通信されたと判断することを含んでよい。この新たなユーザ・エンドポイントは、網目状ネットワーク100にとって新たなユーザ・エンドポイント、または網目状ネットワーク100内にすでにあったがこれまでは認識できなかったユーザ・エンドポイントを表してよい。
新たなユーザ・エンドポイントが検出された場合は、ステップ928でこのルータは自分の識別子をメッセージ内に挿入する。これは、例えば、このルータが自分に関連する特有の識別子をメッセージ内に埋め込むことを含んでよい。これはまた、このユーザ・エンドポイントをこのルータが新たに認識できることの表示をこのルータがメッセージ内に埋め込むことを含んでよい。
ステップ930で、このルータは中央コントローラ102に送るためにメッセージを一斉通信する。これは、例えば、このルータが、埋め込まれた情報を含むメッセージを中央コントローラ102に直接に、または1つ以上の他のルータを通して中央コントローラ102に間接に、一斉通信することを含んでよい。
図9Aおよび図9Bは、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集しまた報告するための例示的な方法900を示すが、種々の変更を図9Aおよび図9Bに加えてよい。例えば、ステップ914でこのルータは隣接ルータからリンク応答メッセージを受信しなくてよく、またステップ916でこのルータがそのリンク・リスト308を更新するには自分のリンク・マップ306からの情報をリンク・リスト308内に入れるだけでよい。
図10Aおよび図10Bは、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の中央コントローラで経路選択情報を収集するための別の例示的な方法1000を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100内で動作する中央コントローラ102に関して方法1000を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、方法1000を任意の他の装置によりまた任意の他のシステムで用いてよい。
ステップ1002で、中央コントローラ102はリンク・マップ306を初期化する。この例では、中央コントローラ102は、中央コントローラ102が認識できる全てのルータを識別するリンク・マップ306を保持してよい。これにより、中央コントローラ102は、ルータ104a−104eのどれが中央コントローラ102に直接にアクセスできるか、またルータ104a−104eのどれが他のルータを通して間接にアクセスできるかを識別することができる。
ステップ1004で、中央コントローラ102はホップ値を初期化する。これは、例えば、中央コントローラ102がホップ値414を、リンク発見プロセスに参加するルータの数を識別する値にセットすることを含んでよい。中央コントローラ102はまた、ステップ1006でシーケンス値を、ステップ1008でネットワーク参照値を初期化する。これは、例えば、中央コントローラが、シーケンス値416を1という値に、またネットワーク参照値418を0という値にセットすることを含んでよい。更に、ステップ1010で、中央コントローラ102は方向フラグを初期化する。これは、例えば、中央コントローラが方向フラグを順方向にセットすることを含んでよい。方向フラグはネットワーク参照値418を増分するか減分するかを示す。
ステップ1012で、中央コントローラ102はリンク発見要求メッセージを生成する。これは、例えば、中央コントローラ102が、上で初期化された値414−418を用いてリンク発見要求メッセージ302を生成することを含んでよい。ステップ1014で、中央コントローラ102はこのリンク発見要求メッセージを送る。
ステップ1016で、中央コントローラ102はスロット・タイマを起動する。スロット・タイマは、リンク発見要求メッセージ302のメッセージの長さ206に、追加の時間の既知の長さ208を加えた値に等しい値にセットされる。スロット・タイマにより、中央コントローラ102は収集プロセス中にタイム・スロットを識別することができる。
ステップ1018で、中央コントローラ102は方向フラグが逆方向にセットされているかどうか判断する。逆方向でなければ、ステップ1020で、中央コントローラ102は現在のネットワーク参照値がホップ値に等しいかどうか判断する。等しくない場合は、ネットワーク参照値は増分中であるがまだ最大値(ホップ値414)に達していないので、ステップ1022でネットワーク参照値418は増分される。等しい場合は、ネットワーク参照値418は増分中で最大値に到達したので、1つのシーケンス(シーケンス602a−602eの1つなど)が終了したことになる。したがって、ステップ1024でネットワーク参照値は減分され、ステップ1026で方向フラグは逆方向にセットされ、ステップ1028でシーケンス値は増分される。
ステップ1030で、中央コントローラ102はシーケンス値がホップ値より大きいかどうか判断する。大きくない場合は、リンク発見プロセスはまだ終了していない。逆に、シーケンス値がホップ値より大きい場合は、リンク発見プロセスは終了して方法1000は終わる。
ステップ1018で方向フラグが逆方向にセットされている場合は、ステップ1032で中央コントローラ102はネットワーク参照値を減分する。ステップ1034で、中央コントローラ102はネットワーク参照値が0に等しいかどうか判断する。等しくない場合は、ネットワーク参照値は減分されて、最小値に達する。ネットワーク参照値が0に等しい場合は、最小値より小さくなったので、ステップ1036で、ネットワーク参照値は2にセットされる。次に、ステップ1038でシーケンス値は増分される。
ステップ1040で、中央コントローラ102はシーケンス値がホップ値より大きいかどうか判断する。大きくない場合は、リンク発見プロセスはまだ終了せず、ステップ1042で中央コントローラ102は方向フラグを順方向にセットする。逆に、シーケンス値がホップ値より大きい場合は、リンク発見プロセスは終了する。次に、中央コントローラ102は、統合されたリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を受信するのを待ってよい。統合されたリンク・リスト308は、ルータの間の通信路を識別する複数のルータからの情報を含む。統合されたリンク・リスト308は、ルータの間の通信路を識別する全てのルータ104a−104eからの情報を含んでよい。
ステップ1022,1030,1042の後、ステップ1044で中央コントローラ102は隣接ルータから何らかのメッセージを受信したかどうか判断する。受信しなかった場合は、ステップ1046で、中央コントローラ102は現在のタイム・スロットが満了したかどうか判断する。これは、例えば、中央コントローラ102がスロット・タイマを用いて現在のタイム・スロット202が満了したかどうか判断することを含んでよい。満了していない場合は、中央コントローラ102はステップ1044に戻る。
現在のタイム・スロットが満了した場合は、ステップ1048で中央コントローラ102はスロット・タイマをリセットする。これにより新たなタイム・スロット202が始まり、中央コントローラ102はステップ1018に戻ってネットワーク参照値を増分または減分する。
ステップ1044でメッセージを受信した場合は、ステップ1050で中央コントローラ102はそのスロット・タイマを較正する。これは、例えば、図2に示すように、タイム・スロット202が新たなメッセージと同期するように中央コントローラ102がタイム・スロット202を調整することを含んでよい。次にステップ1052で、中央コントローラ102はそのリンク・マップを更新する。これは、例えば、中央コントローラ102が、受信したメッセージを一斉通信したルータを識別しまたこのルータの特有の識別子を中央コントローラ102のリンク・マップ306に挿入することを含んでよい。このようにして、中央コントローラ102は中央コントローラ102が認識できるルータを識別し、これに従ってそのリンク・マップ306を更新する。次に、中央コントローラ102はステップ1018に戻る。
図10Aおよび図10Bは網目状ネットワーク内の中央コントローラで経路選択情報を収集するための別の例示的な方法1000を示すが、種々の変更を図10Aおよび図10Bに加えてよい。例えば、図10Aおよび図10Bは種々の値およびフラグを用いて網目状ネットワーク100内の同期を保持するための1つの技術を示す。他の同期技術も網目状ネットワーク100で用いてよい。
図11Aから図11Cは、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の或るルータで経路選択情報を収集するための例示的な方法1100を示す。詳しく述べると、図11Aから図11Cはリンク発見プロセス中に経路選択情報を収集するための例示的な方法1100を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100内で動作するルータ104a−104eの1つに関して方法1100を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、方法1100は任意の他の装置によりまた任意の他のシステム内で用いてよい。
ステップ1102で、このルータはマッピング・フラグを非活動的な値に初期化する。マッピング・フラグは、現在このルータがリンク発見プロセスおよびリンク報告プロセスに参加しているかどうかを示すのに用いられる。ステップ1104で、ルータは転送フラグ(sent flag)を否定的な値に初期化する。転送フラグは、収集プロセス中にこのルータが経路要求メッセージ304をすでに転送したかどうかを示す。ステップ1106で、ルータは方向フラグを順方向に初期化する。方向フラグはネットワーク参照値を増分するか減分するかを示す。
ステップ1108で、このルータはメッセージを受信したかどうか判断する。メッセージは、例えば、リンク発見要求メッセージ302か、経路要求メッセージ304か、または収集プロセスに関係のないメッセージを表してよい。メッセージを受信していない場合は、ステップ1110でルータは収集プロセスを現在行っているかどうか、マッピング・フラグを用いて判断する。行っていない場合は、ルータはステップ1108に戻る。行っている場合は、ルータは収集プロセスの間はタイム・スロット202との同期を保持するよう行動する。詳しく述べると、ステップ1112でルータはそのスロット・タイマが満了したかどうか判断する。ルータは、スロット・タイマが満了していない場合はステップ1108に戻り、満了した場合はステップ1114でスロット・タイマをリセットする。
ステップ1108でメッセージを受信した場合は、ステップ1116でこのルータは、このメッセージが「リンク発見」タイプのメッセージを示すメッセージ・タイプかどうか判断する。これは、例えば、このメッセージがリンク発見要求メッセージ302または経路要求メッセージ304であることをこのメッセージ・タイプが示すかどうかをルータが判断することを含んでよい。「リンク発見」タイプでない場合は、ルータはステップ1108に戻る。
このメッセージが「リンク発見」タイプのメッセージである場合は、ステップ1118でルータはそのスロット・タイマを較正する。これは、例えば、図2に示すように、タイム・スロット202が新たなメッセージと同期するようにルータがタイム・スロット202を調整することを含んでよい。
ステップ1120で、このルータは、現在、マッピング・フラグが活動的にセットされているかどうか判断する。図6に関して上に述べたように、このルータはリンク発見プロセス中に複数の経路要求メッセージ304を受信してよい。例えば、ルータ104aは、第1の経路要求メッセージ304をルータ104dから受信し、第2の経路要求メッセージ304をルータ104cから受信し、第3の経路要求メッセージ304をルータ104eから受信する。マッピング・フラグにより、ルータは自分が受信している要求が経路選択情報を収集する新たな要求かまたは繰り返しの要求かを判断することができる。
マッピング・フラグが活動的にセットされていない場合は、ステップ1122でこのルータはマッピング・フラグを活動的にセットし、ステップ1124でリンク・マップを初期化する。これは、例えば、ルータが新たなリンク・マップ306を作成することを含んでよい。また、このルータはメッセージ(ステップ1108で受信したメッセージ)を一斉通信した構成要素の識別をリンク・マップ306に挿入してよい。これは、メッセージを一斉通信した構成要素をこのルータが認識できることを示す。ステップ1125で、ルータは受信したメッセージについての情報を記憶する。これは、例えば、後でリンク報告プロセス中に用いるためにメッセージのホップ値414、シーケンス値416、およびネットワーク参照値418をこのルータが記憶することを含んでよい。
マッピング・フラグがすでに活動的である場合は、ステップ1126でルータはそのリンク・マップを更新する。この場合は、このルータはすでに他の認識できるルータについての情報の収集を開始しており、メッセージを一斉通信した構成要素の識別がリンク・マップ306に入れられる。
この時点で、このルータはステップ1128−1152を実行する。これらのステップ1128−1152は同期を保持するのに必要な種々の機能を実現する。例えば、ルータが適当なタイム・スロット202内でだけ送信するように正確なネットワーク参照値を保持する。
これらのステップ1128−1152が完了すると、ステップ1154で、このルータはネットワーク参照値が自分の特有の識別子に等しいかどうか判断する。等しくない場合は、ルータはステップ1108に戻って別のメッセージを待つ。等しい場合は、現在のタイム・スロットはこのルータに属するタイム・スロットを表す。
ステップ1156で、このルータは転送フラグを用いて、収集プロセス中に経路要求メッセージ304を一斉通信したかどうか判断する。一斉通信した場合は、このルータはこのメッセージを再び一斉通信する必要はなく、ルータはステップ1108に戻る。一斉通信していない場合は、ステップ1158でルータは転送フラグを肯定的な値にセットし、ステップ1160で経路要求メッセージを生成する。これは、例えば、このルータが自分をメッセージの発信源と識別する経路要求メッセージ304を生成することを含んでよい。ステップ1162でルータは経路要求メッセージを送り、ステップ1164で、経路要求メッセージにより定義されたタイム・スロット202に対応するようにそのスロット・タイマを較正する。ステップ1166で、ルータはホールド・フラグを現在のシーケンス値にセットする。ホールド・フラグは、ルータが経路要求メッセージ304を送信している間のシーケンスのシーケンス値を識別する。この値は、リンク報告プロセスの対応するシーケンス中にこのルータがリンク応答メッセージ310を送信することを保証するのに用いられる。そして、ルータはステップ1108に戻る。
リンク発見プロセスに参加する各ルータがこれらの機能を実行する場合は、各ルータはリンク発見プロセス中に単一の経路要求メッセージ304を送信する。また、各ルータは網目状ネットワーク100内の他の構成要素との同期を保持し、また各ルータはそのルータとの間の通信路を識別する情報を収集する。
図11Aから図11Cは網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集するための例示的な方法1100を示すが、種々の変更を図11Aから図11Cに加えてよい。例えば、図11Aから図11Cは種々の値およびフラグを用いて網目状ネットワーク100内の同期を保持するための1つの技術を示す。他の同期技術も網目状ネットワーク100に用いてよい。
図12Aおよび図12Bは、この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内で収集された経路選択情報を報告するための例示的な方法1200を示す。詳しく述べると、図12Aおよび図12Bは、収集された経路選択情報をリンク報告プロセス中に報告するための例示的な方法1200を示す。説明を容易にするために、図1の網目状ネットワーク100内で動作するルータ104a−104eの1つに関して方法1200を述べる。この開示の範囲から逸脱することなく、方法1200を任意の他の装置によりまた任意の他のシステムで用いてよい。
ステップ1202で、このルータはスロット・タイマを起動する。方法1200は図11Aから図11Cの方法1100が終わったときに実行してよく、スロット・タイマは方法1100が終わったときにこのルータが用いた値にセットしてよい。
ステップ1204で、ルータはリンク・リストを初期化する。これは、例えば、ルータが新たなリンク・リスト308を作成することを含んでよい。これはまた、このルータが自分のリンク・マップ306からの情報をリンク・リスト308内の適当な項目に挿入することを含んでよい。ルータはステップ1206でシーケンス値を、またステップ1208でネットワーク参照値を初期化する。これは、例えば、ルータがシーケンス値516およびネットワーク参照値518をホップ値514にセットすることを含んでよい。
このルータは、ステップ1210でメッセージを受信したかどうか、またステップ1212でスロット・タイマが満了したかどうか判断する。メッセージを受信せずかつスロット・タイマが満了していない場合は、ルータはステップ1210に戻ってメッセージを待つ。スロット・タイマが満了した場合は、ステップ1214でルータはスロット・タイマをリセットする。
ステップ1210でメッセージを受信した場合は、ステップ1216でこのルータはスロット・タイマを較正する。これは、例えば、図2に示すように、タイム・スロット202が新たなメッセージと同期するようにルータがタイム・スロット202を調整することを含んでよい。
ステップ1218でこのルータはリンク・リストを統合する。これは、例えば、このルータがステップ1210中に受信したリンク応答メッセージ310からリンク・リスト308を取り出すことを含んでよい。これはまた、このルータが自分のリンク・リスト308内の情報をルータのリンク・リスト308と結合することを含んでよい。
ステップ1214または1218の後、ルータはステップ1220−1244を実行する。これらのステップによりリンク報告プロセス中にルータ内の同期を保持する。またステップ1242で、ルータはシーケンス値が0に等しいかどうか判断する。等しい場合はリンク報告プロセスは完了し、方法1200は終わる。
ステップ1220−1244の後、ステップ1246で、このルータは現在のシーケンス値がホールド・フラグ内に記憶されている値に等しいかどうか判断する。等しくない場合は、このルータはシーケンス中にリンク応答メッセージ310を送信することを許されず、ルータはステップ1210に戻る。現在のシーケンス値がホールド・フラグ内に記憶されている値に等しい場合は、ステップ1248で、このルータは現在のネットワーク参照値が自分の特有の識別子に等しいかどうか判断する。等しくない場合は、このルータは現在のタイム・スロット202中に送信することを許されず、ルータはステップ1210に戻る。現在のネットワーク参照値がこのルータの特有の識別子に等しい場合は、ステップ1250でルータはリンク応答メッセージを送信する。これは、例えば、このルータが、(ステップ1218で作成された)統合されたリンク・リスト308を含むリンク応答メッセージ310を送信することを含んでよい。
図12Aおよび図12Bに示す方法1200について、リンク報告プロセス中に各ルータが実行するものとして述べた。同様な方法をリンク報告プロセス中に中央コントローラ102が用いてよい。例えば、中央コントローラ102は方法1200のステップ1202−1244を実行し、ステップ1246−1250を飛ばしてよい。ステップ1202−1244を用いることにより、中央コントローラ102はリンク報告プロセス中に同期を保持し、また(網目状ネットワークのレイアウトによる)1つ以上のルータから1つまたは複数のリンク・リスト308を受信することができる。ただし、リンク・リスト308は収集された経路選択情報を含む。
図12Aおよび図12Bは網目状ネットワーク内で収集された経路選択情報を報告するための例示的な方法1200を示すが、種々の変更を図12Aおよび図12Bに加えてよい。例えば、図12Aおよび図12Bは種々の値およびフラグを用いて網目状ネットワーク100内の同期を保持するための1つの技術を示す。他の同期技術も網目状ネットワーク100内で用いてよい。
図13は、この開示の1つの実施の形態に係る、例示的な網目状ネットワーク構成1300を示す。図13に示すマルチネットワーク網目状ネットワーク構成1300の実施の形態は単なる例である。この開示の範囲から逸脱することなく、網目状ネットワークの他の実施の形態を用いてよい。
この例では、マルチネットワーク網目状ネットワーク構成1300は複数の網目状ネットワーク1302a−1302nおよび主コントローラ1304を含む。図13の網目状ネットワーク1302aの1つは中央コントローラ1306および複数のルータ・サブネットワーク1308a−1308nを含む。
各ルータ・サブネットワーク1308a−1308nは1つ以上のルータ(図1のルータ104a−104eなど)を含む。サブネットワーク1308a−1308n内のルータの間の通信はルータの間で直接に、または中央コントローラ1306を通して間接に行ってよい。或る実施の形態では、各サブネットワーク1308a−1308n内のルータは(ひとつまたは複数の)特有の無線周波数を用いて通信してよく、またサブネットワーク1308a−1308nの間に競合はない。別の実施の形態では、サブネットワーク1308a−1308n内のルータは(ひとつまたは複数の)同じ無線周波数を用いて通信し、中央コントローラ1306によりルータを同期させて衝突を減らしまたは避ける。更に別の実施の形態では、中央コントローラ1306は1つの周波数または周波数の集合を用いてルータと通信してよく、各サブネットワーク1308a−1308n内のルータは異なる周波数または周波数の集合を用いて通信してよい。
図13に示すように、主コントローラ1304は各網目状ネットワーク1302a−1302nと通信する。主コントローラ1304は任意の種々の機能を実行してよい。例えば、主コントローラ1304は網目状ネットワーク1302a−1302nにより収集された情報を記録してよい。また主コントローラ1304は網目状ネットワーク1302a−1302nの動作を制御してよい。一例として、主コントローラ1304は網目状ネットワーク1302a−1302nが互いに妨害しないこと、また網目状ネットワーク1302a−1302nの間の衝突が減るかまたはなくなることを保証することができる。
或る特定の例として、主コントローラ1304は種々の網目状ネットワーク1302a−1302nをポーリングして、どの網目状ネットワークが最も多くの通信量を有するか判断してよい。主コントローラ1304は、最も多くの通信量を有する網目状ネットワークがデータを送信し、残りの網目状ネットワークはアイドル状態になるようにしてよい。別の特定の例として、主コントローラ1304は指定された間隔で各網目状ネットワークをアイドル状態または活動状態にして、各網目状ネットワークが活動状態のときだけデータを送信できるようにしてよい。更に別の特定の例として、主コントローラ1304は送信時間をサブバンド(100msサブバンドなど)に分割して、各網目状ネットワークに1つのサブバンドを割り当ててよい。各網目状ネットワークはそのサブバンドの間だけデータを送信することができる。
また網目状ネットワーク1302a−1302n内の各中央コントローラ1306は協同して網目状ネットワーク1302a−1302nの間の競合を減らしてよい。例えば、各中央コントローラ1306は他の中央コントローラ1306が同じ周波数で動作しているときをそれぞれ検出することができる。この場合は、中央コントローラ1306は、その1つ以上が衝突を検出するまでは通常通り動作してよい。その後で、各中央コントローラ1306は衝突を避けるためにそのルータを同期させてよい。また各中央コントローラ1306は自分の網目状ネットワーク1302a−1302nがアイドル状態に入る予定を決定して他の中央コントローラ1306に知らせて、他の中央コントローラ1306がアイドルネットワークの送信時間を利用できるようにしてよい。
図13に示すマルチネットワーク網目状ネットワーク構成1300は任意の適当な機能性を実現することができる。例えば、マルチネットワーク網目状ネットワーク構成1300は、各網目状ネットワーク1302a−1302nが異なる建物内のセキュリティ情報を収集するセキュリティ/監視システムを表してよい。また、各ルータ・サブネットワーク1308a−1308nは建物の異なるフロアのセキュリティ情報を収集してよい。セキュリティ情報は任意のタイプの情報(例えば、開いているドア、点灯している室内灯、エアコンのセットなどを識別する情報など)を表してよい。各中央コントローラ1306はこれらの異なる事象を識別する情報のタイムスタンプや記録を行い、またその情報を主コントローラ1304が利用できるようにしてよい。
図13は例示的なマルチネットワーク網目状ネットワーク構成1300を示すが、種々の変更を図13に加えてよい。例えば、網目状ネットワーク構成1300は任意の数の網目状ネットワーク1302a−1302nを含んでよい。また、各網目状ネットワークは任意の数のルータ・サブネットワーク1308a−1308nを含んでよい。
この特許に用いられているいくつかの語および句の定義を示したい。「含む」および「備える」という用語およびその派生語は制限なしに包含することを意味する。「または」という用語は、および/または、の意味を含む。「に関連する」および「これに関連する」という句およびその派生語は、中に含まれる、相互に連絡する、包含する、中に包含される、に接続する、に結合する、と通信する、と協同する、交互配置する、並置する、に近接する、に結合される、有する、の性質を有する、などを含むことを意味してよい。「コントローラ」という用語は少なくとも1つの動作を制御する任意の装置、システム、またはその一部を意味する。コントローラは、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、またはこれらの少なくとも2つの組合せで実現してよい。任意の特定のコントローラに関連する機能性は、集中してもよいし局所的にまたは遠隔的に分散してもよいことに注意すべきである。
この開示はいくつかの実施の形態および一般的に関連する方法を述べたが、これらの実施の形態および方法の変更および置換は当業者に明らかであろう。したがって、例示的な実施の形態の上記の説明はこの開示を限定しまたは制限するものではない。特許請求の範囲に規定されたこの開示の精神と範囲から逸れることなく、他の変更、代替、改訂も可能である。
(関連出願の相互参照)
本出願は米国特許出願番号第11/085,427号、「網目状ネットワーク内で経路選択情報を収集するためのシステムおよび方法(System and Method for Collecting Routing Information in a Mesh Network)」(文書番号RFMI01−00266号)、2005年3月21日出願、に関するものであって、これをここに援用する。
この開示の1つの実施の形態に係る、例示的な網目状ネットワークを示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の衝突を防ぐための例示的な同期技術を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の経路選択情報の例示的な収集を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の経路選択情報の収集を開始するための例示的なメッセージを示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的なメッセージを示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の経路選択情報を収集するための例示的なリンク発見プロセスを示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的なリンク報告プロセスを示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、中央コントローラで網目状ネットワーク内の経路選択情報を収集するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集しまた報告するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集しまた報告するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の中央コントローラで経路選択情報を収集するための別の例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の中央コントローラで経路選択情報を収集するための別の例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内のルータで経路選択情報を収集するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、網目状ネットワーク内の収集された経路選択情報を報告するための例示的な方法を示す。 この開示の1つの実施の形態に係る、例示的なマルチネットワーク網目状ネットワーク構成を示す。
符号の説明
100 網目状ネットワーク
102 中央コントローラ
104a−104e ルータ

Claims (20)

  1. 方法であって、
    第1のメッセージを網目状ネットワーク内のルータで受信し、
    前記第1のメッセージを用いて前記ルータと複数のタイム・スロットとの同期をとり、
    繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、前記ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分し、
    前記ネットワーク参照値が前記ルータの特有の識別子に関連する特定の値を有するときに第2のメッセージを前記ルータで一斉通信する、
    ことを含む方法。
  2. 前記ルータと前記複数のタイム・スロットとの同期をとることは、
    前記第1のメッセージに関連する第1の時間を識別し、
    前記第1の時間と既知の第2の時間とを加算して全時間を作成し、各タイム・スロットは前記全時間に等しい長さを有し、
    スロット・タイマを新しいタイム・スロットの前記全時間にセットする、
    ことを含む、請求項1記載の方法。
  3. 各タイム・スロットが終わったときに前記スロット・タイマを前記全時間にリセットすることを更に含む、請求項2記載の方法。
  4. 第3のメッセージを前記ルータで受信し、
    前記第3のメッセージに同期するように前記スロット・タイマを較正する、
    ことを更に含む、請求項2記載の方法。
  5. 前記ネットワーク参照値は、複数のシーケンスのいくつかでは最大値まで増分され、前記複数のシーケンスの別のいくつかでは最小値まで減分され、
    前記第2のメッセージを一斉通信することは、前記ネットワーク参照値がシーケンスの間に前記特定の値を有するときに複数の第2のメッセージの1つをシーケンスの少なくともいくつかの中でそれぞれ一斉通信することを含む、
    請求項1記載の方法。
  6. 前記第1のメッセージは、網目状ネットワーク内の中央コントローラと網目状ネットワーク内の別のルータとの一方から一斉通信される、請求項1記載の方法。
  7. 前記ルータは移動体ルータを含む、請求項1記載の方法。
  8. コンピュータが読み取り可能な媒体上に実現されて実行されるコンピュータ・プログラムであって、
    第1のメッセージを網目状ネットワーク内のルータで受信し、
    前記第1のメッセージを用いて前記ルータと複数のタイム・スロットとの同期をとり、
    繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、前記ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分し、
    前記ネットワーク参照値が前記ルータの特有の識別子に関連する特定の値を有するときに第2のメッセージを前記ルータで一斉通信する、
    ためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを含むコンピュータ・プログラム。
  9. 前記ルータと前記複数のタイム・スロットとの同期をとるためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードは、
    前記第1のメッセージに関連する第1の時間を識別し、
    前記第1の時間と既知の第2の時間とを加算して全時間を作成し、各タイム・スロットは前記全時間に等しい長さを有し、
    スロット・タイマを新しいタイム・スロットの前記全時間にセットする、
    ためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを含む、請求項8記載のコンピュータ・プログラム。
  10. 各タイム・スロットが終わったときに前記スロット・タイマを前記全時間にリセットするためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを更に含む、請求項9記載のコンピュータ・プログラム。
  11. 第3のメッセージを前記ルータで受信し、
    前記第3のメッセージに同期するように前記スロット・タイマを較正する、
    ためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを更に含む、請求項9記載のコンピュータ・プログラム。
  12. 前記ネットワーク参照値は、複数のシーケンスのいくつかでは最大値まで増分され、前記複数のシーケンスの別のいくつかでは最小値まで減分され、
    前記第2のメッセージを一斉通信するためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードは、前記ネットワーク参照値がシーケンスの間に前記特定の値を有するときに複数の第2のメッセージの1つをシーケンスの少なくともいくつかの中でそれぞれ一斉通信するためのコンピュータが読み取り可能なプログラム・コードを含む、
    請求項8記載のコンピュータ・プログラム。
  13. 前記第1のメッセージは、網目状ネットワーク内の中央コントローラと網目状ネットワーク内の別のルータとの一方から一斉通信される、請求項8記載のコンピュータ・プログラム。
  14. 前記ルータは移動体ルータを含む、請求項8記載のコンピュータ・プログラム。
  15. 網目状ネットワークであって、
    複数のユーザ・エンドポイントと通信することが可能な複数のルータと、
    複数のタイム・スロットを定義することと前記ルータの少なくとも1つとタイム・スロットの少なくとも1つ内に通信することとが可能な中央コントローラと
    を備え、各ルータは更に、
    第1のメッセージをタイム・スロットの1つ内に受信し、
    前記第1のメッセージを用いて前記ルータと前記複数のタイム・スロットとの同期をとり、
    繰り返して、ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最大値まで増分し、次に、前記ネットワーク参照値を各タイム・スロットで最小値まで減分し、
    前記ネットワーク参照値が前記ルータの特有の識別子に関連する特定の値を有するときに第2のメッセージを前記ルータで一斉通信する、
    ことが可能である、
    網目状ネットワーク。
  16. 前記ルータは、
    前記第1のメッセージに関連する第1の時間を識別し、
    前記第1の時間と既知の第2の時間とを加算して全時間を作成し、各タイム・スロットは前記全時間に等しい長さを有し、
    スロット・タイマを新しいタイム・スロットの前記全時間にセットする、
    ことにより前記複数のタイム・スロットと同期をとることができる、請求項15記載の網目状ネットワーク。
  17. 各ルータは各タイム・スロットが終わったときに前記スロット・タイマを前記全時間にリセットすることができる、請求項16記載の網目状ネットワーク。
  18. 各ルータは更に、
    第3のメッセージを前記ルータで受信し、
    前記第3のメッセージに同期するように前記スロット・タイマを較正する、
    ことができる、請求項16記載の網目状ネットワーク。
  19. 前記ネットワーク参照値は、複数のシーケンスのいくつかでは最大値まで増分され、前記複数のシーケンスの別のいくつかでは最小値まで減分され、
    各ルータは、前記ネットワーク参照値が各シーケンスの間に前記特定の値を有するときに、複数の第2のメッセージの1つをシーケンスの少なくともいくつかの中でそれぞれ一斉通信することができる、
    請求項15記載の網目状ネットワーク。
  20. 前記ルータの少なくともいくつかは移動体ルータである、請求項15記載の網目状ネットワーク。
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