JP2006268918A - 記録ディスクカートリッジおよびディスクドライブ - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、記録ディスクメディアの汚損を極力防止し、表裏識別や挿入方向識別等の機能識別が容易な記録ディスクカートリッジを提供する。
【解決手段】 本発明は、磁気ディスクメディアDMを囲んでカートリッジケースCの側壁を構成し、アクセス用開口部C2を側部に有するベースフレーム10と、カートリッジケースCの下壁を構成し、スピンドルSPを磁気ディスクメディアDMに結合させるチャック用センタ孔C3が形成された下プレート20と、カートリッジケースCの上壁を構成する上プレート30と、アクセス用開口部C2を開閉するロータリシャッタ40と、揺動してチャック用センタ孔C3を開閉するスイングシャッタ50と、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成された面取部C1と、面取部C1に配置される機能識別部材66とを備える。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明は、磁気ディスクメディアDMを囲んでカートリッジケースCの側壁を構成し、アクセス用開口部C2を側部に有するベースフレーム10と、カートリッジケースCの下壁を構成し、スピンドルSPを磁気ディスクメディアDMに結合させるチャック用センタ孔C3が形成された下プレート20と、カートリッジケースCの上壁を構成する上プレート30と、アクセス用開口部C2を開閉するロータリシャッタ40と、揺動してチャック用センタ孔C3を開閉するスイングシャッタ50と、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成された面取部C1と、面取部C1に配置される機能識別部材66とを備える。
【選択図】 図3
Description
本発明は、記録ディスクメディアをカートリッジケースに収容した記録ディスクカートリッジ、およびこの記録ディスクカートリッジに対してデータの記録再生を行うディスクドライブに関する。
従来、ポリエステルシートなどからなる円盤状の支持体の両面に磁性層を形成したフレキシブルな磁気ディスクメディアや、光磁気ディスクメディア、相変化ディスクメディアなどの記録ディスクメディアをカートリッジケースに収納した記録ディスクカートリッジが知られている。これらの記録ディスクメディアは、年々、高密度記録化されており、その記録トラック幅はより狭くなって来ていると共にその記録長はより短くなってきている。このため、磁気ディスクカートリッジは、磁気ディスクメディアと磁気ヘッドとの間にわずかな塵埃が介在するだけで読取エラーが生じやすくなっている。また、光ディスクメディアは、塵埃に比較的強いといわれているものの、高記録密度になると、光ピックアップのレンズの開口率が大きくなる結果、メディアとレンズとを近づける必要が生じ、やはり塵埃による読取エラーが生じやすくなる。
記録ディスクカートリッジに塵埃が侵入する部分としては、磁気ヘッドや光ピックアップを記録ディスクメディアにアクセスさせるためにカートリッジケースに設けられたアクセス用開口部や、ディスクドライブのスピンドルを記録ディスクメディアに結合させるためにカートリッジケースの中央に設けられたチャック用センタ孔などがある。そして、従来の記録ディスクカートリッジは、カートリッジケース内への塵埃の侵入を防止するために、アクセス用開口部やチャック用センタ孔を非使用時に閉じるように構成されている(例えば、特許文献1、2および3参照)。
特開2004−013921号公報
特開2002−063778号公報
特開2004−348885号公報
しかしながら、従来の記録ディスクカートリッジは、アクセス用開口部やチャック用センタ孔を閉じるシャッタが、カートリッジケースの外側で作動していたために、その携帯時や保管時に他の物に引っ掛かって開くおそれがあった。また、従来の記録ディスクカートリッジは、シャッタが外部から容易に接触可能となっているために、シャッタを不用意に開けてしまうおそれもあった。そして、従来の記録ディスクカートリッジは、アクセス用開口部がカートリッジケースの記録ディスクメディアに平行な上面もしくは下面またはその両方に設けられているために、シャッタが開いてしまった場合には、記録ディスクメディアが大きく露出して容易に汚損される状態となる。さらに、従来の記録ディスクカートリッジは、カートリッジケースの上面もしくは下面またはその両方にアクセス用開口部が形成されているのでカートリッジケースの剛性が低下してカートリッジケースを薄型化しにくいという問題もあった。
また、このような記録ディスクカートリッジは、ディスクドライブに挿入する方向の識別や、その表裏の識別、記録ディスクメディアにおける記録容量の識別等の記録ディスクカートリッジに係る機能識別が容易に行えるものが望ましい。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、カートリッジケース内への塵埃の侵入と記録ディスクメディアの汚損を極力防止し、高い剛性を有するとともに、その機能識別を容易に行うことができる記録ディスクカートリッジおよびディスクドライブを提供することを課題とする。
また、このような記録ディスクカートリッジは、ディスクドライブに挿入する方向の識別や、その表裏の識別、記録ディスクメディアにおける記録容量の識別等の記録ディスクカートリッジに係る機能識別が容易に行えるものが望ましい。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、カートリッジケース内への塵埃の侵入と記録ディスクメディアの汚損を極力防止し、高い剛性を有するとともに、その機能識別を容易に行うことができる記録ディスクカートリッジおよびディスクドライブを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、記録ディスクメディアと、前記記録ディスクメディアを収納するカートリッジケースとを備える記録ディスクカートリッジであって、前記記録ディスクメディアの半径方向外側を略囲んで前記カートリッジケースの側壁を構成するとともに前記記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口を有するベースフレームと、前記記録ディスクメディアの下方に配置されて前記カートリッジケースの下壁を構成するとともにディスクドライブのスピンドルを前記記録ディスクメディアに結合させるためのチャック用センタ孔が形成された下プレートと、前記記録ディスクメディアの上方に配置されて前記カートリッジケースの上壁を構成する上プレートと、前記カートリッジケース内で回動することで前記側部開口を開閉するロータリシャッタと、前記記録ディスクメディアと前記下プレートの間に配置されるとともに前記ロータリシャッタと係合することで前記ロータリシャッタの回動動作に応じて揺動して前記チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタと、前記カートリッジケースのディスクドライブへの挿入方向前縁の角部に形成された面取部と、前記面取部に配置される機能識別部材とを備えてなる。なお、ここでの「機能識別部材」とは、記録ディスクカートリッジに係る機能の識別、具体的には、ディスクドライブに挿入する方向の識別や、その表裏の識別、記録ディスクメディアにおける記録容量の識別等を行うための部材をいう。
このような記録ディスクカートリッジによれば、記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口、つまり磁気ヘッドや光ピックアップが記録ディスクメディアにアクセスするためのアクセス用開口部が、カートリッジケースの側壁を形成するベースフレームに設けられ、上プレートおよび下プレートは、それぞれカートリッジケースの上壁および下壁を構成してベースフレームの上側および下側を塞いでいる。そのため、アクセス用開口部がカートリッジケースの上面または下面に形成されることによるカートリッジケースの剛性の低下が防止される。また、アクセス用開口部が側壁にしか形成されていないため、ユーザがアクセス用開口部を開閉するロータリシャッタを開いてしまった場合でも、アクセス用開口部からは記録ディスクメディアの外周のエッジが臨めるだけで、記録ディスクメディアの記録面に直接触れるのが困難である。そのため、記録ディスクメディアの記録面の汚損を防止することができる。そして、アクセス用開口部の大きさも最小限で済むので、カートリッジケース内に塵埃が侵入しにくい。
また、チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタが下プレートとフレキシブルディスクの間、つまり下プレートより内側に位置することで、携帯時や保管時に、スイングシャッタに他の物が引っ掛かることがない。
また、この記録ディスクカートリッジは、カートリッジケースのディスクドライブへの挿入方向前縁の角部に面取部が形成されるとともに、この面取部に機能識別部材が配置されているので、この記録ディスクカートリッジが装填されたディスクドライブは、記録ディスクカートリッジの前方(挿入側)と、側方の2方向から機能識別部材にアクセスすることができる。その結果、ディスクドライブは、記録ディスクカートリッジに係る機能識別を容易にかつ的確に行うことができる。
また、このような記録ディスクカートリッジは、前記機能識別部材が、光反射面を有するものであってもよい。この記録ディスクカートリッジは、光反射面に光を照射する発光部と、光反射面からの反射光を受ける受光部とを有するディスクドライブに装填された際に、受光部で反射光が検出されることによって機能識別部材がディスクドライブ内で所定の位置に配置されたことが判る。したがって、例えば、記録ディスクカートリッジが、その表裏が正しく、あるいはその挿入方向が正しくディスクドライブに装填された際に、受光部で反射光が検出されるように発光部および受光部をディスクドライブに配置すると、その表裏が誤って、あるいはその挿入方向が誤ってディスクドライブに装填された際には、受光部で反射光は検出されないこととなる。つまり、この記録ディスクカートリッジでは、光反射面からの反射光の有無を検出することによって、ディスクドライブに挿入する方向の識別や、その表裏の識別が行われる。
また、このような記録ディスクカートリッジにおいては、光反射面が、前記カートリッジケースのディスクドライブへの挿入方向に対して45°をなしていることが望ましい。
また、このような記録ディスクカートリッジにおいては、光反射面が、前記カートリッジケースのディスクドライブへの挿入方向に対して45°をなしていることが望ましい。
また、このような記録ディスクカートリッジにおいては、前記機能識別部材が、所定の波長の光のみを透過させるフィルタを有していてもよい。この記録ディスクカートリッジでは、機能識別部材の光反射面が前記したディスクドライブの発光部からの光を反射する際に、その反射光は、機能識別部材のフィルタによって所定の波長の光のみになっている。したがって、この記録ディスクカートリッジでは、透過させる光の波長が異なる種々のフィルタを使用することによって、前記した反射光の波長を適宜に変更することが可能となる。つまり、この記録ディスクカートリッジでは、例えば、記録ディスクメディアの記録容量等のような記録ディスクカートリッジの機能と反射光の波長とを予め関連付けておくことによって、ディスクドライブ側で検出した反射光の波長に基づいて記録ディスクカートリッジの機能の識別が可能となる。
また、このような記録ディスクカートリッジにおいては、前記ロータリシャッタは、前記ディスクドライブが有する駆動ギヤに係合して前記回動動作を行う従動ギヤを外周に有し、前記ベースフレームの一側方には、前記駆動ギヤを前記従動ギヤに導く溝が形成されており、前記面取部が、他側方の角部に形成されているものであってもよい。
この記録ディスクカートリッジでは、前記面取部が、従動ギヤや溝が形成されていない他側方の角部に設けられているので、この記録ディスクカートリッジが装填されるディスクドライブでは、駆動ギヤに干渉されないで記録ディスクカートリッジに係る機能識別を容易にかつ的確に行うことができる。
なお、本発明における上プレート、下プレートは、通常、ディスクドライブが記録ディスクメディアのチャック部に対し下方からアクセスする場合が多いため、便宜上、チャック用センタ孔のある側を下方としているが、本発明の記録ディスクカートリッジの下プレートを水平方向に向けて使用したり、上方に向けて使用したりできることはいうまでもない。
なお、本発明における上プレート、下プレートは、通常、ディスクドライブが記録ディスクメディアのチャック部に対し下方からアクセスする場合が多いため、便宜上、チャック用センタ孔のある側を下方としているが、本発明の記録ディスクカートリッジの下プレートを水平方向に向けて使用したり、上方に向けて使用したりできることはいうまでもない。
また、本発明のディスクドライブは、前記記録ディスクカートリッジが装填されるディスクドライブであって、相互に異なる波長の光を複数含む複合光を前記機能識別部材に向かって照射する発光部と、前記発光部からの光を、前記機能識別部材を介して受ける受光部と、前記受光部で検出した光の波長に基づいて記録ディスクカートリッジの機能識別を行う識別部とを備えることを特徴とする。
このディスクドライブでは、記録ディスクカートリッジが装填されると、発光部が記録ディスクカートリッジの機能識別部材に複合光を照射する。そして、機能識別部材の光反射面で反射した光は、受光部で受けられる。この受光部で受けられる光の波長は、前記したように種々のフィルタを使用することによって適宜に変更することが可能となる。そして、例えば、記録ディスクメディアの記録容量等のような記録ディスクカートリッジの機能と反射光の波長とを予め関連付けておくことによって、ディスクドライブの識別部は、受光部が受けた反射光の波長に基づいて記録ディスクカートリッジの機能の識別を行う。
本発明によれば、カートリッジケースの剛性を向上でき、また、カートリッジケース内への塵埃の侵入や記録ディスクメディアの汚損を防止することができる。また、チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタが外部の物に引っ掛かるのを防止することができる。また、記録ディスクカートリッジの機能識別を容易に行うことができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態においては、記録ディスクメディアの一例として磁気ディスクメディアを採用した磁気ディスクカートリッジの場合について説明する。
図1は、一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジとディスクドライブを示す外観斜視図であり、図2は、アクセス用開口部が開いた状態の磁気ディスクカートリッジを下方から見た外観斜視図である。なお、以下の説明において、上下は、磁気ディスクカートリッジの典型的な使用状態を基準とし、便宜上磁気ディスクメディアの面に垂直な方向を上下とし、センタコアを外部に露出させるチャック用センタ孔がある方を下方とする。また、磁気ディスクカートリッジの挿入方向を前方として、図1に示す前後左右の方向を用いて説明する。ここでは、磁気ディスクカートリッジの説明に先立ってディスクドライブについて説明する。
図1は、一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジとディスクドライブを示す外観斜視図であり、図2は、アクセス用開口部が開いた状態の磁気ディスクカートリッジを下方から見た外観斜視図である。なお、以下の説明において、上下は、磁気ディスクカートリッジの典型的な使用状態を基準とし、便宜上磁気ディスクメディアの面に垂直な方向を上下とし、センタコアを外部に露出させるチャック用センタ孔がある方を下方とする。また、磁気ディスクカートリッジの挿入方向を前方として、図1に示す前後左右の方向を用いて説明する。ここでは、磁気ディスクカートリッジの説明に先立ってディスクドライブについて説明する。
図1に示すように、ディスクドライブDは、これに装填された磁気ディスクカートリッジ1に対して磁気情報の記録および再生を行う装置であって、磁気ディスクメディアDMを回転させるスピンドルSPと、磁気ヘッドHを先端に有したスイングアームSAと、アクチュエータ111と、発光部113と、第1受光部114aおよび第2受光部114bと、識別部115と、駆動ギヤ110と、これらを収容する筐体D1とを備えている。
スイングアームSAは、アクチュエータ111で揺動することによって、その先端部がアクセス用開口部C2を介してカートリッジケースC内に入り込むようになっている。
磁気ヘッドHは、それぞれのスイングアームSAの先端部で向かい合うように配置されている。これら磁気ヘッドHは、磁気ディスクメディアDMをその表裏から挟み込むようになっている。
発光部113は、磁気ディスクカートリッジ1(カートリッジケースC)の挿入口D2(以下、単に「挿入口D2」という)と相対する側(前方側)の筐体D1の内壁近傍に配置されている。この発光部113は、挿入口D2から挿入される磁気ディスクカートリッジ1の機能識別部材66に向かって光を照射するようになっている。この発光部113から照射される光は、相互に異なる波長の光を複数含む複合光である。
第1受光部114aは、筐体D1の右後方側の内壁近傍に配置されている。この第1受光部114aは、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向から照射される光を受けるように配置されている。
第2受光部114bは、筐体D1の右前方側の内壁近傍に配置されている。この第2受光部114bは、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向から照射される光を受けるように配置されている。
識別部115は、第1受光部114aおよび第2受光部114bで受ける種々の光の波長に関連付けされた磁気ディスクメディアDMの記録容量のマップが格納されている。そして、識別部115は、光を第1受光部114aおよび第2受光部114bで受けた際に、マップを参照することによってその受けた光の波長に基づいてディスクドライブDに装填された磁気ディスクメディアDMの記録容量(記録ディスクメディアの機能)を識別するようになっている。
次に、磁気ディスクカートリッジ1について説明する。
スイングアームSAは、アクチュエータ111で揺動することによって、その先端部がアクセス用開口部C2を介してカートリッジケースC内に入り込むようになっている。
磁気ヘッドHは、それぞれのスイングアームSAの先端部で向かい合うように配置されている。これら磁気ヘッドHは、磁気ディスクメディアDMをその表裏から挟み込むようになっている。
発光部113は、磁気ディスクカートリッジ1(カートリッジケースC)の挿入口D2(以下、単に「挿入口D2」という)と相対する側(前方側)の筐体D1の内壁近傍に配置されている。この発光部113は、挿入口D2から挿入される磁気ディスクカートリッジ1の機能識別部材66に向かって光を照射するようになっている。この発光部113から照射される光は、相互に異なる波長の光を複数含む複合光である。
第1受光部114aは、筐体D1の右後方側の内壁近傍に配置されている。この第1受光部114aは、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向から照射される光を受けるように配置されている。
第2受光部114bは、筐体D1の右前方側の内壁近傍に配置されている。この第2受光部114bは、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向から照射される光を受けるように配置されている。
識別部115は、第1受光部114aおよび第2受光部114bで受ける種々の光の波長に関連付けされた磁気ディスクメディアDMの記録容量のマップが格納されている。そして、識別部115は、光を第1受光部114aおよび第2受光部114bで受けた際に、マップを参照することによってその受けた光の波長に基づいてディスクドライブDに装填された磁気ディスクメディアDMの記録容量(記録ディスクメディアの機能)を識別するようになっている。
次に、磁気ディスクカートリッジ1について説明する。
図1に示すように、磁気ディスクカートリッジ1は、カートリッジケースC内に磁気ディスクメディアDMが収納されて構成されている。カートリッジケースCは、ベースフレーム10と、このベースフレーム10の下側に接合された下プレート20と、ベースフレーム10の上側に接合された上プレート30とを含んで構成されている。
カートリッジケースCは、その外形が平面視で略矩形のカード状である。この矩形の一つの角は、面取り状に切り欠かれて面取部C1を形成し、ディスクドライブDへの挿入方向の目印とされている。この面取部C1は、図1に示すように、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成されている。そして、本実施形態では、図7に示すように、従動ギヤ41aが臨む後記する溝18の反対側に位置するように面取部C1が形成されている。
カートリッジケースCは、その外形が平面視で略矩形のカード状である。この矩形の一つの角は、面取り状に切り欠かれて面取部C1を形成し、ディスクドライブDへの挿入方向の目印とされている。この面取部C1は、図1に示すように、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成されている。そして、本実施形態では、図7に示すように、従動ギヤ41aが臨む後記する溝18の反対側に位置するように面取部C1が形成されている。
挿入方向に対して直交した方向、図1においては、右方向の側部に、磁気ディスクメディアDMを外部に臨ませる側部開口としてアクセス用開口部C2が形成されている。ディスクドライブDが有する、磁気ヘッドHを先端に有したスイングアームSAは、このアクセス用開口部C2からカートリッジケースCの内部に進入し、磁気ディスクメディアDMにアクセスする。
アクセス用開口部C2は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時、例えば保管時においてロータリシャッタ40により閉じられており、使用時にロータリシャッタ40を回動させることで開かれる。
アクセス用開口部C2は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時、例えば保管時においてロータリシャッタ40により閉じられており、使用時にロータリシャッタ40を回動させることで開かれる。
図2に示すように、カートリッジケースCの下側には、その中央に、ディスクドライブDのスピンドルSP(図1参照)を磁気ディスクメディアDMに結合させるためのチャック用センタ孔C3が形成されている。チャック用センタ孔C3は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時において、スイングシャッタ50により閉じられており、使用時にスイングシャッタ50を揺動させることで開かれ、磁気ディスクメディアDMが有するセンタコア61(チャック部61a)を外部へ露出させる。
次に、図3から図8を参照しながら、磁気ディスクカートリッジ1の詳細について説明する。図3は、磁気ディスクカートリッジ1の分解斜視図であり、図4は、ベースフレームの拡大分解斜視図を示し、(a)が上方から見た斜視図、(b)が下方から見た斜視図である。また、図5は、図1のV−V断面図であり、図6は、機能識別部材の斜視図、図7は、上プレートを外した状態の磁気ディスクカートリッジの平面図であり、図8は、ロータリシャッタを下方から見た斜視図である。
図3に示すように、ベースフレーム10は、磁気ディスクメディアDMを略囲む矩形の枠の一辺を切り欠いた形状に形成されたC字型の部材である。具体的には、右辺10Rに前記したアクセス用開口部C2が形成されている。アクセス用開口部C2は、ベースフレーム10の側部に開口していれば十分なので、必ずしもベースフレーム10の一辺を切り欠いて形成する必要はなく、例えば、一辺の一部を薄くして形成したり、一辺の側部にスリットを設けることで形成したりしてもよい。
ベースフレーム10の内周は、図4(a)に示すように、ロータリシャッタ40の外周に合ったシリンダ状内壁11を有し、このシリンダ状内壁11が、ロータリシャッタ40を回動可能に支持している。ベースフレーム10の内周のうち、左前方の一部は、シリンダ状内壁11よりも外側へ凹んでいる。この凹みの部分は、後述するロックスプリング64を収容するスプリング収容部17である。
図3に示すように、ベースフレーム10は、磁気ディスクメディアDMを略囲む矩形の枠の一辺を切り欠いた形状に形成されたC字型の部材である。具体的には、右辺10Rに前記したアクセス用開口部C2が形成されている。アクセス用開口部C2は、ベースフレーム10の側部に開口していれば十分なので、必ずしもベースフレーム10の一辺を切り欠いて形成する必要はなく、例えば、一辺の一部を薄くして形成したり、一辺の側部にスリットを設けることで形成したりしてもよい。
ベースフレーム10の内周は、図4(a)に示すように、ロータリシャッタ40の外周に合ったシリンダ状内壁11を有し、このシリンダ状内壁11が、ロータリシャッタ40を回動可能に支持している。ベースフレーム10の内周のうち、左前方の一部は、シリンダ状内壁11よりも外側へ凹んでいる。この凹みの部分は、後述するロックスプリング64を収容するスプリング収容部17である。
ベースフレーム10は、メインフレーム10Xとサブフレーム10Yとに分割されて構成されている。サブフレーム10Yは、シャッタ作動用開口部C4の上側を構成する短冊状の部材である。メインフレーム10Xの左辺10Lは、サブフレーム10Yに対応してシャッタ作動用開口部C4を形成すべく薄く形成されている(「薄片部12a」とする)。メインフレーム10Xの左辺10Lの両端には、薄片部12aより一段高くなった接合台座12bが形成されている。接合台座12bにサブフレーム10Yを接合することにより、薄片部12aとサブフレーム10Yの間にスリット状のシャッタ作動用開口部C4が形成される(図3参照)。また、シャッタ作動用開口部C4の前後方向の両端は、外部から見るとシャッタ作動用開口部C4に連続する所定幅の溝18となっている(図9(a)参照)。
なお、接合台座12bの高さは、接合台座12bにサブフレーム10Yを接合した後に、サブフレーム10Yの上面13aがメインフレーム10Xの上面13aと同一高さになるように設定されている。また、本実施形態においては、ベースフレーム10をメインフレーム10Xとサブフレーム10Yの2つの部材を接合して構成しているが、一体に成形してもよいし、3つ以上の部材に分けて構成してもよい。
なお、接合台座12bの高さは、接合台座12bにサブフレーム10Yを接合した後に、サブフレーム10Yの上面13aがメインフレーム10Xの上面13aと同一高さになるように設定されている。また、本実施形態においては、ベースフレーム10をメインフレーム10Xとサブフレーム10Yの2つの部材を接合して構成しているが、一体に成形してもよいし、3つ以上の部材に分けて構成してもよい。
また、ベースフレーム10の外周の縁には、略全周にわたって上下に向けてリブ14が形成されている。ベースフレーム10の上面13aおよび下面13bからのリブ14の高さは、下プレート20および上プレート30の各厚さと同一または高くなっている。このため、ベースフレーム10に下プレート20および上プレート30を接合すると、図5に示すように、下プレート20のエッジ29および上プレート30のエッジ39がリブ14により隠れ、磁気ディスクカートリッジ1を取り扱う際にエッジ29,39に引っ掛からなくなる。このため、下プレート20および上プレート30がベースフレーム10から剥離しにくくなっている。
このような意味から、上面13aおよび下面13b(図4(b)参照)からのリブ14の高さは、それぞれ上プレート30および下プレート20の各厚さより高いことが望ましい。
このような意味から、上面13aおよび下面13b(図4(b)参照)からのリブ14の高さは、それぞれ上プレート30および下プレート20の各厚さより高いことが望ましい。
図4(a)に示すように、ベースフレーム10の面取部C1には、奥に行くほど幅が広がる蟻溝型の凹部15が形成されている。この凹部15は、機能識別部材66(図3参照)が格納される。
本実施形態での機能識別部材66は、図3に示すように、凹部15に嵌り合う形状を有している。この機能識別部材66は、磁気ディスクカートリッジ1に係る機能の識別、具体的には、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別、磁気ディスクメディアDMにおける記録容量の識別等を行うための部材である。この機能識別部材66は、図6に示すように、本体部66aと、フィルタ66cとを備えている。本体部66aとフィルタ66cとの界面には、光反射面66bが形成されており、この光反射面66bは、図7に示すように、カートリッジケースCのディスクドライブD(図1参照)への挿入方向に対してなす角度θが45°になっている。この光反射面66bには、図6に示すように、フィルタ66cが配置されている。このフィルタ66cは、所定の波長の光(記録容量に応じた波長の光)のみを透過させるものである。本体部66aの材料としては、例えば、プラスチックを使用することができ、光反射面66bは、例えば、本体部66aの所定の箇所を光沢メッキ処理して鏡面仕上げすることによって形成することができる。
本実施形態での機能識別部材66は、図3に示すように、凹部15に嵌り合う形状を有している。この機能識別部材66は、磁気ディスクカートリッジ1に係る機能の識別、具体的には、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別、磁気ディスクメディアDMにおける記録容量の識別等を行うための部材である。この機能識別部材66は、図6に示すように、本体部66aと、フィルタ66cとを備えている。本体部66aとフィルタ66cとの界面には、光反射面66bが形成されており、この光反射面66bは、図7に示すように、カートリッジケースCのディスクドライブD(図1参照)への挿入方向に対してなす角度θが45°になっている。この光反射面66bには、図6に示すように、フィルタ66cが配置されている。このフィルタ66cは、所定の波長の光(記録容量に応じた波長の光)のみを透過させるものである。本体部66aの材料としては、例えば、プラスチックを使用することができ、光反射面66bは、例えば、本体部66aの所定の箇所を光沢メッキ処理して鏡面仕上げすることによって形成することができる。
図4(a)に示すように、ベースフレーム10の、凹部15の後方には、上下に貫通する接合用貫通孔16が形成されている。接合用貫通孔16は、下プレート20および上プレート30と接合されるときに使用される。
ベースフレーム10の材質は、複雑な形状の成形のしやすさから、本実施形態では、ポリオキシエチレン等の耐摩耗性樹脂が選択されているが、金属やセラミックスなどを選択しても構わない。
図3に示すように、下プレート20は、カートリッジケースCの下壁を構成する略矩形の板部材であり、中央にセンタコア61を外部へ露出させるチャック用センタ孔C3を有する。下プレート20の平面視における大きさは、ロータリシャッタ40より若干大きく、ロータリシャッタ40の外周部は下プレート20の縁部よりも内側に位置している。下プレート20の右前の角は、面取部C1に倣って面取部C1′が形成されている。また、下プレート20の上面20aには、左前の角の近傍に、スイングシャッタ50を揺動可能に支持するための凸部21と、ロータリシャッタ40が有する係合凸部42cとの干渉を避けるための逃げ溝22が形成されている。
凸部21は、バーリング加工により円筒状に形成されている。凸部21の外側にはスイングシャッタ50の軸受51が外嵌され、内筒部21aには抜け止めピン63が嵌入される。
逃げ溝22は、チャック用センタ孔C3と同心の円弧上に位置している。これは、ロータリシャッタ40の回動動作に従い、係合凸部42cが、カートリッジケースCの中心(磁気ディスクメディアDMの中心)と同心に回動するためである。逃げ溝22の深さは、係合凸部42cとの干渉を避けられる深さを有していればよい。なお、下プレート20の上面20a(カートリッジケースCの内面にあたる)が十分に滑らかで、係合凸部42cと下プレート20との摺動による摩擦が小さく、摩耗粉も発生しない場合には、逃げ溝22を設けなくてもよい。
凸部21は、バーリング加工により円筒状に形成されている。凸部21の外側にはスイングシャッタ50の軸受51が外嵌され、内筒部21aには抜け止めピン63が嵌入される。
逃げ溝22は、チャック用センタ孔C3と同心の円弧上に位置している。これは、ロータリシャッタ40の回動動作に従い、係合凸部42cが、カートリッジケースCの中心(磁気ディスクメディアDMの中心)と同心に回動するためである。逃げ溝22の深さは、係合凸部42cとの干渉を避けられる深さを有していればよい。なお、下プレート20の上面20a(カートリッジケースCの内面にあたる)が十分に滑らかで、係合凸部42cと下プレート20との摺動による摩擦が小さく、摩耗粉も発生しない場合には、逃げ溝22を設けなくてもよい。
下プレート20の右前の角部近傍には、接合用貫通孔16に対応して上方に立ち上げられた接合用爪部23が形成されている。接合用爪部23は、前記したベースフレーム10の接合用貫通孔16に圧入されることで、ベースフレーム10と下プレート20の接合力を発生する。ベースフレーム10と下プレート20の接合は、この接合用爪部23によることなく、接着剤の使用、下プレート20とリブ14の圧入嵌合、カシメ用突起をベースフレーム10に形成して下プレート20の適宜な開口に嵌入した後、熱カシメするなどの方法があるが、その方法は特に限定されない。
上プレート30は、カートリッジケースCの上壁を構成する略矩形の板部材であり、右前の角に、面取部C1に倣って面取部C1′が形成されている。上プレート30の平面視における大きさは、ロータリシャッタ40より若干大きく、ロータリシャッタ40の外周部は上プレート30の縁部よりも内側に位置している。上プレート30の下面30aの中央には、非使用時にセンタコア61を固定する突起31が形成されている。また、上プレート30の右前の角部近傍には、接合用貫通孔16に対応して下方に向けて突出した接合用爪部33が形成されている。接合用爪部33は、前記したベースフレーム10の接合用貫通孔16に圧入されることで、ベースフレーム10と上プレート30の接合力を発生する。ベースフレーム10と上プレート30の接合は、ベースフレーム10と下プレート20の接合と同様に、他の方法により行うこともできる。
上プレート30の下面30a、すなわちカートリッジケースCの内面に当たる部分には、フレキシブルディスクFDのクリーニング用のライナ65が貼り付けられている。ライナ65の材質は、不織布や、超高分子量ポリエチレンを発泡させたシートなどを好適に用いることができる。ライナ65は、円形のシート状部材であり、中央にセンタコア61の大きさに合った円形の貫通孔65aを有する。また、スイングアームSAの動作範囲に合わせて、スイングアームSAとの干渉を防止する切欠65bが形成されている。
下プレート20および上プレート30の材質は特に問わないが、少なくとも一方、望ましくは双方を金属、例えばステンレス鋼により構成することで、薄くても必要な剛性を確保することができる。
また、ベースフレーム10、下プレート20および上プレート30は、それぞれ別個の部材として構成するのではなく、ベースフレーム10と下プレート20を樹脂やアルミニウム合金、マグネシウム合金などにより一体成形しても良いし、ベースフレーム10と上プレート30をこれらの材料により一体成形しても良い。
さらに、ベースフレーム10の形状が複雑である場合や、アンダカット形状がある場合には、ベースフレーム10の一部、例えばメインフレーム10Xと下プレート20とを一体に成形し、ベースフレーム10の他部、例えばサブフレーム10Yと上プレート30とを一体に成形してもよい。このようにベースフレーム10を分割した構成とすることで、型抜きをスムーズにして製品の形状精度を高めることができる。
また、ベースフレーム10、下プレート20および上プレート30は、それぞれ別個の部材として構成するのではなく、ベースフレーム10と下プレート20を樹脂やアルミニウム合金、マグネシウム合金などにより一体成形しても良いし、ベースフレーム10と上プレート30をこれらの材料により一体成形しても良い。
さらに、ベースフレーム10の形状が複雑である場合や、アンダカット形状がある場合には、ベースフレーム10の一部、例えばメインフレーム10Xと下プレート20とを一体に成形し、ベースフレーム10の他部、例えばサブフレーム10Yと上プレート30とを一体に成形してもよい。このようにベースフレーム10を分割した構成とすることで、型抜きをスムーズにして製品の形状精度を高めることができる。
ロータリシャッタ40は、C字型のシャッタ部材41と、シャッタ部材41の下側に接合された補強板42とを備えてなる。
シャッタ部材41は、例えば樹脂を射出成形してなる部材であり、図7に示すように、外周の約3分の1にわたって従動ギヤ41aが形成されている。従動ギヤ41aは、シャッタ作動用開口部C4から外部に露出し、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDへ挿入するときにディスクドライブDが有する駆動ギヤ110(図1参照)と噛合する。したがって、磁気ディスクカートリッジ1の挿入動作により、ロータリシャッタ40が駆動ギヤ110により回転させられ、ロータリシャッタ40を開くことが可能となっている。
シャッタ部材41は、例えば樹脂を射出成形してなる部材であり、図7に示すように、外周の約3分の1にわたって従動ギヤ41aが形成されている。従動ギヤ41aは、シャッタ作動用開口部C4から外部に露出し、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDへ挿入するときにディスクドライブDが有する駆動ギヤ110(図1参照)と噛合する。したがって、磁気ディスクカートリッジ1の挿入動作により、ロータリシャッタ40が駆動ギヤ110により回転させられ、ロータリシャッタ40を開くことが可能となっている。
図7に示すように、シャッタ部材41は、外周の下縁に沿って摺接リブ41bが形成されている。この摺接リブ41bの下端面は、下プレート20と一定の円周上で摺接して(図5参照。なお、摺接リブ41bは変位図示している。)、下プレート20に対するロータリシャッタ40の滑らかな回動を可能にしている。もっとも、摺接リブ41bは、シャッタ部材41の全周に形成されるのではなく、C字型に切れている部分に対向する一定範囲で形成されず窓部41b′を形成している。窓部41b′は、シャッタ部材41がスイングシャッタ50の動作と干渉しないようにするために形成されたものである。より具体的にいうと、スイングシャッタ50は、図7に示すように、シャッタ部材41の半径方向外側で軸支され、ロータリシャッタ40(シャッタ部材41)と下プレート20の間で揺動するため、下プレート20とシャッタ部材41の摺接部分である摺接リブ41bを一部切り欠くことで、スイングシャッタ50とシャッタ部材41(摺接リブ41b)の干渉を防止している。これにより、スイングシャッタ50の滑らかな動作を可能にしている。
なお、摺接リブ41bは、連続したリブとして形成されるものに限らず、断続した突起状に形成することもできるが、カートリッジケースCの外部から塵埃の進入を防止するためには、連続したリブ形状であることが望ましい。
なお、摺接リブ41bは、連続したリブとして形成されるものに限らず、断続した突起状に形成することもできるが、カートリッジケースCの外部から塵埃の進入を防止するためには、連続したリブ形状であることが望ましい。
図3に示すように、補強板42は、例えばステンレス鋼など金属のプレートからなる略円形の部材であり、中央に形成されたセンタコア61を挿通させるセンタ孔42aと、スイングアームSAの動作範囲に合った切欠42bと、下側(スイングシャッタ50側)に突出した係合凸部42cとを有する。補強板42の上面には、上プレート30に貼付されているライナ65と同じライナ65が貼付されている。
補強板42は、シャッタ部材41の剛性を補強するとともに、ロータリシャッタ40の動作をスイングシャッタ50に伝えるための係合部(本実施形態では、係合凸部42c)を形成するための部材である。シャッタ部材41が十分な剛性を有するとともに、スイングシャッタ50と係合する係合部を有していれば、補強板42は必ずしも必要ではない。
また、センタ孔42aは、センタコア61が通ることができればよいので、本実施形態よりも大きく形成し、例えば切欠42bと連続した開口となっていてもよい。
さらに、切欠42bは、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するのを容易にするためのものであるので、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するスペースがあれば、必ずしも必要ではない。
補強板42は、シャッタ部材41の剛性を補強するとともに、ロータリシャッタ40の動作をスイングシャッタ50に伝えるための係合部(本実施形態では、係合凸部42c)を形成するための部材である。シャッタ部材41が十分な剛性を有するとともに、スイングシャッタ50と係合する係合部を有していれば、補強板42は必ずしも必要ではない。
また、センタ孔42aは、センタコア61が通ることができればよいので、本実施形態よりも大きく形成し、例えば切欠42bと連続した開口となっていてもよい。
さらに、切欠42bは、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するのを容易にするためのものであるので、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するスペースがあれば、必ずしも必要ではない。
スイングシャッタ50は、図3に示すように下プレート20のチャック用センタ孔C3を開閉するための部材であり、下プレート20とロータリシャッタ40の間に介装されている。スイングシャッタ50は、基端側が狭く、先端側が広く形成された略扇形のプレートで、先端の広い部分は、チャック用センタ孔C3を閉じるのに十分な大きさを有している。
スイングシャッタ50の基端側には、バーリング加工により円筒状に成形された軸受51が形成されている。軸受51は、下プレート20の凸部21に外嵌して、スイングシャッタ50は、下プレート20に揺動可能に軸支される。下プレート20の凸部21に外嵌されたスイングシャッタ50は、凸部21の内筒部21aに抜け止めピン63が嵌入されることで、下プレート20からの脱落が防止される。なお、抜け止めピン63は、ピン部63aとヘッド部63bとを有し、ヘッド部63bの外周は、軸受51の外周とほぼ同じ直径となっている。
スイングシャッタ50は、基端と先端の間の中程の外周沿いに、略長孔状の係合孔部52が形成されている。係合孔部52は、係合凸部42cと係合して、係合凸部42cの回動動作をスイングシャッタ50に伝える機能を果たす。係合孔部52に係合した係合凸部42cは、その先端(下端)が係合孔部52の下へ若干突出する可能性があるが、この突出した部分は、逃げ溝22に収容されるので、ロータリシャッタ40の滑らかな動作は阻害されない。
スイングシャッタ50の基端側には、バーリング加工により円筒状に成形された軸受51が形成されている。軸受51は、下プレート20の凸部21に外嵌して、スイングシャッタ50は、下プレート20に揺動可能に軸支される。下プレート20の凸部21に外嵌されたスイングシャッタ50は、凸部21の内筒部21aに抜け止めピン63が嵌入されることで、下プレート20からの脱落が防止される。なお、抜け止めピン63は、ピン部63aとヘッド部63bとを有し、ヘッド部63bの外周は、軸受51の外周とほぼ同じ直径となっている。
スイングシャッタ50は、基端と先端の間の中程の外周沿いに、略長孔状の係合孔部52が形成されている。係合孔部52は、係合凸部42cと係合して、係合凸部42cの回動動作をスイングシャッタ50に伝える機能を果たす。係合孔部52に係合した係合凸部42cは、その先端(下端)が係合孔部52の下へ若干突出する可能性があるが、この突出した部分は、逃げ溝22に収容されるので、ロータリシャッタ40の滑らかな動作は阻害されない。
本実施形態においては、係合孔部52は、貫通孔として形成されているが、貫通孔に限られない係合部であってもよい。例えば、貫通孔ではなく溝(係合溝部)として形成してもよいし、貫通孔や溝が、スイングシャッタ50の縁部に開口していてもよい。また、ロータリシャッタ40とスイングシャッタ50の係合は、ロータリシャッタ40の係合凸部42cとスイングシャッタ50の係合孔部52により行っているが、凹凸の関係を逆にしても構わない。すなわち、スイングシャッタ50にロータリシャッタ40に向けて突出した係合凸部を設けて、ロータリシャッタ40に、この係合凸部に係合する係合孔部または係合溝部を形成してもよい。
抜け止めピン63のヘッド部63bと軸受51の外周とは、同じ直径に形成されることで、一つの連続した軸のようになっており、この連続した軸は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時にロータリシャッタ40の不要な回動を止めるためのロックスプリング64を軸支している。
ロックスプリング64は、ロック脚部64aと、バネ脚部64bと、ロック解除脚部64cと、これらを抜け止めピン63に軸支させるための軸受部64dとから構成されている。このロックスプリング64は、図7に示すように、ロック脚部64aの先端がシャッタ部材41の従動ギヤ41aに係合し、バネ脚部64bがベースフレーム10の内周、具体的にはスプリング収容部17の内壁に当接している。そして、ロック解除脚部64cがシャッタ作動用開口部C4からカートリッジケースCの外部へ臨んだ配置で、ロックスプリング64の軸受部64dが抜け止めピン63および軸受51(図3参照)に外嵌されている。この図7の状態で、バネ脚部64bは、スプリング収容部17の内壁との間に付勢力を発生しており、ロック脚部64aを従動ギヤ41a側へ押し付ける時計回りのトルクを発生し、ロックスプリング64がロータリシャッタ40の回動をロックしている。一方、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDへ挿入したときには、駆動ギヤ110がロック解除脚部64cに当接して、ロック脚部64aを図6における反時計回りに回動させることで、ロックスプリング64は、ロータリシャッタ40のロックを解除するようになっている。
図3に示すように、磁気ディスクメディアDMは、フレキシブルディスクFDと、センタコア61とから構成されている。
フレキシブルディスクFDは、中央に円形の開口部FD1を有する円盤形状であり、一般には、ポリエステルなどの樹脂フィルムなどからなる支持体の両面または片面に磁性層を設けて構成される。この支持体および磁性層の材質および層構成は、従来公知のものを適宜選択して使用することができ、特に限定されない。
センタコア61は、前記した開口部FD1に貼着部材62により接合される、ある程度の剛性がある部材である。センタコア61は、一般的には、ディスクドライブDのスピンドルSPが磁気吸着しうるように、メッキ鋼板や磁性ステンレスなどの磁性材料により構成される。
フレキシブルディスクFDは、中央に円形の開口部FD1を有する円盤形状であり、一般には、ポリエステルなどの樹脂フィルムなどからなる支持体の両面または片面に磁性層を設けて構成される。この支持体および磁性層の材質および層構成は、従来公知のものを適宜選択して使用することができ、特に限定されない。
センタコア61は、前記した開口部FD1に貼着部材62により接合される、ある程度の剛性がある部材である。センタコア61は、一般的には、ディスクドライブDのスピンドルSPが磁気吸着しうるように、メッキ鋼板や磁性ステンレスなどの磁性材料により構成される。
センタコア61は、円錐台形状のチャック部61aと、チャック部61aの大径部分から半径方向外側に延びたフランジ部61bとから構成されている。チャック部61aには中央に上下に貫通するセンタ孔61cが形成されている。このセンタ孔61cは、スピンドルSPとセンタ合わせをするためにスピンドルSPのセンタ突起SP1(図1(a)参照)と係合しうる大きさに形成されている。また、センタ孔61cの大きさは、前記した上プレート30の突起31の大きさにも対応している。チャック部61aの外周の円錐面61dは、スイングシャッタ50が閉まるときにスイングシャッタ50に当接してセンタコア61自身をカートリッジケースC内に押し入れるための係合斜面となる。
センタコア61は、チャック部61aの小径側を下側にして配置され、フランジ部61bにおいて下側、つまり、チャック部61aが突出している側からフレキシブルディスクFDが貼付されている。
センタコア61は、チャック部61aの小径側を下側にして配置され、フランジ部61bにおいて下側、つまり、チャック部61aが突出している側からフレキシブルディスクFDが貼付されている。
以上のように構成された磁気ディスクカートリッジ1は、次のように使用される。
図9は、機能識別部材に光が照射される様子を示す斜視図であり、(a)は発光部からの光が機能識別部材を介して第1受光部に照射される様子を示す図、(b)は発光部からの光が機能識別部材を介して第2受光部に照射される様子を示す図である。図10は、磁気ディスクカートリッジの断面図を示し、(a)はロータリシャッタが閉じた状態、(b)はロータリシャッタが開いた状態である。
図9は、機能識別部材に光が照射される様子を示す斜視図であり、(a)は発光部からの光が機能識別部材を介して第1受光部に照射される様子を示す図、(b)は発光部からの光が機能識別部材を介して第2受光部に照射される様子を示す図である。図10は、磁気ディスクカートリッジの断面図を示し、(a)はロータリシャッタが閉じた状態、(b)はロータリシャッタが開いた状態である。
磁気ディスクカートリッジ1は、非使用時には、図1に示すように、ロータリシャッタ40がアクセス用開口部C2を閉じている。そして、図7に示すように、ロックスプリング64のロック脚部64aの先端が、シャッタ部材41の従動ギヤ41aに係合していることで、ロータリシャッタ40はロックされ、外部からの振動などにより開くことがない。したがって、カートリッジケースCの内部には、塵埃が進入しにくく、フレキシブルディスクFDへのデータの記録・再生におけるエラーが抑制される。さらに、図10(a)に示すように、センタコア61のセンタ孔61cが上プレート30の下面30aに形成された突起31に係合していることにより、直径方向への移動が抑制され、フレキシブルディスクFDを傷めることがない。
磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDに挿入するときには、図1に示す挿入方向を前にして挿入される。そして、この挿入動作により、図9(a)に示すように、溝18にディスクドライブDの駆動ギヤ110が進入して、ロックスプリング64のロック解除脚部64cに当接し、ロック脚部64aと従動ギヤ41aの係合を解除する。
そして、発光部113は、機能識別部材66の光反射面66b(図6参照)に向かって光(複合光)を照射する。光反射面66bは、照射された光を第1受光部114aに向かって反射させる。この際、機能識別部材66のフィルタ66c(図6参照)は、複合光のうち所定の波長の光のみを透過させる。そして、識別部115は、第1受光部114aで受けた光を検出する。
一方、磁気ディスクカートリッジ1が、その表裏が逆になるように、あるいは挿入方向が逆になるようにディスクドライブDに装填された場合には、機能識別部材66の光反射面66bが発光部113からの光を受けないので、識別部115は光を検出することはない。つまり、磁気ディスクカートリッジ1では、光反射面66bからの反射光の有無を検知することによって、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別が行われる。
そして、発光部113は、機能識別部材66の光反射面66b(図6参照)に向かって光(複合光)を照射する。光反射面66bは、照射された光を第1受光部114aに向かって反射させる。この際、機能識別部材66のフィルタ66c(図6参照)は、複合光のうち所定の波長の光のみを透過させる。そして、識別部115は、第1受光部114aで受けた光を検出する。
一方、磁気ディスクカートリッジ1が、その表裏が逆になるように、あるいは挿入方向が逆になるようにディスクドライブDに装填された場合には、機能識別部材66の光反射面66bが発光部113からの光を受けないので、識別部115は光を検出することはない。つまり、磁気ディスクカートリッジ1では、光反射面66bからの反射光の有無を検知することによって、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別が行われる。
そして、識別部115は、前記したマップを参照することによって、第1受光部114aが受けた光の波長(フィルタ66cの種類)に基づいてディスクドライブDに装填された磁気ディスクメディアDMの記録容量(記録ディスクメディアの機能)を識別する。
次に、駆動ギヤ110が溝18のさらに奥へ進入すると、図9(b)に示すように駆動ギヤ110が従動ギヤ41aに噛合して、従動ギヤ41aを回動、つまりロータリシャッタ40を回動させる。
ロータリシャッタ40が回動すると、ロータリシャッタ40の係合凸部42c(図3参照)が、スイングシャッタ50の係合孔部52(図3参照)に係合してスイングシャッタ50を押し動かし、図7における時計回りに揺動させる。スイングシャッタ50が揺動することにより、チャック用センタ孔C3が開いて、図2に示すようにセンタコア61がチャック用センタ孔C3から外部へ露出する。
ロータリシャッタ40が回動すると、ロータリシャッタ40の係合凸部42c(図3参照)が、スイングシャッタ50の係合孔部52(図3参照)に係合してスイングシャッタ50を押し動かし、図7における時計回りに揺動させる。スイングシャッタ50が揺動することにより、チャック用センタ孔C3が開いて、図2に示すようにセンタコア61がチャック用センタ孔C3から外部へ露出する。
このとき、ロータリシャッタ40は、円周に沿って形成された摺接リブ41bで下プレート20と摺接するので滑らかに回動する。また、スイングシャッタ50は、ロータリシャッタ40と下プレート20の間で揺動するが、摺接リブ41bが切れた窓部41b′の範囲で揺動するので摺接リブ41bと干渉することはなく、ロータリシャッタ40の滑らかな回動を維持したまま揺動が可能となっている。そして、図10(b)に示すように、センタコア61は、上プレート30の突起31から離脱して、自由に動けるようになる。同時に、ロータリシャッタ40の回動自体で、シャッタ部材41の開口部分がアクセス用開口部C2と合って、アクセス用開口部C2からフレキシブルディスクFDを外部へ臨ませる。
そして、図9(b)に示すように、発光部113が機能識別部材66の光反射面66b(図6参照)に向かって光(複合光)を照射することによって、光反射面66bで反射した光は、第2受光部114bに向かって照射される。そして、識別部115は、第2受光部114bで受けた光を検出する。つまり、識別部115は、第1受光部114aで受けた光を検出したときと同様に、光反射面66bからの反射光の有無を検知することによって、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別を行う。また、識別部115は、前記したマップを参照することによって、第2受光部114bが受けた光の波長に基づいてディスクドライブDに装填された磁気ディスクメディアDMの記録容量(記録ディスクメディアの機能)を識別する。したがって、このディスクドライブDは、第1受光部114aおよび第2受光部114bのいずれかが使用不能になった場合であっても磁気ディスクカートリッジ1の機能を識別することができる。
また、このディスクドライブDは、ロータリシャッタ40およびスイングシャッタ50が開き切るまでディスクドライブDに押し込まれた位置で、第2受光部114bが光反射面66bからの反射光を受けるようにその位置を設定することができる。このディスクドライブDは、識別部115が、第2受光部114bが受けた光を検知するか否かによって、ロータリシャッタ40およびスイングシャッタ50が開いているか否かを識別することができる。
そして、図9(b)に示すように、発光部113が機能識別部材66の光反射面66b(図6参照)に向かって光(複合光)を照射することによって、光反射面66bで反射した光は、第2受光部114bに向かって照射される。そして、識別部115は、第2受光部114bで受けた光を検出する。つまり、識別部115は、第1受光部114aで受けた光を検出したときと同様に、光反射面66bからの反射光の有無を検知することによって、ディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別を行う。また、識別部115は、前記したマップを参照することによって、第2受光部114bが受けた光の波長に基づいてディスクドライブDに装填された磁気ディスクメディアDMの記録容量(記録ディスクメディアの機能)を識別する。したがって、このディスクドライブDは、第1受光部114aおよび第2受光部114bのいずれかが使用不能になった場合であっても磁気ディスクカートリッジ1の機能を識別することができる。
また、このディスクドライブDは、ロータリシャッタ40およびスイングシャッタ50が開き切るまでディスクドライブDに押し込まれた位置で、第2受光部114bが光反射面66bからの反射光を受けるようにその位置を設定することができる。このディスクドライブDは、識別部115が、第2受光部114bが受けた光を検知するか否かによって、ロータリシャッタ40およびスイングシャッタ50が開いているか否かを識別することができる。
次に、図1に示すように、センタコア61にディスクドライブDのスピンドルSPが磁気吸着により結合して、磁気ディスクメディアDMを保持する。このとき、スピンドルSPのセンタ突起SP1がセンタコア61のセンタ孔61cに係合して中心合わせがなされる。また、フレキシブルディスクFDは、カートリッジケースCの上下方向(厚み方向)で略中央に位置する。このため、磁気ディスクメディアDMを回転させたときに、フレキシブルディスクFDの上下の空気の流れが安定し、フレキシブルディスクFDの面振れが抑制される。
次に、スピンドルSPの回転により磁気ディスクメディアDMが回転を始める。ディスクドライブDのスイングアームSAは、磁気ディスクカートリッジ1の右側に開いたアクセス用開口部C2からカートリッジケースC内に進入し、フレキシブルディスクFD上にスイングアームSAに設けられた磁気ヘッドHがロードされる。
磁気ヘッドHで、データの記録・再生が行われた後は、スイングアームSAがカートリッジケースCから退出して磁気ヘッドHがアンロードされる。また、スピンドルSPがセンタコア61から離脱する。
磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから取り出すときには、挿入時と逆の動作がなされる。すなわち、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから引き抜く動作により、駆動ギヤ110がロータリシャッタ40を閉じる方向へ回動させ、この回動動作により、ロータリシャッタ40の係合凸部42cがスイングシャッタ50の係合孔部52に係合してスイングシャッタ50を押し動かして図7における反時計回りに回動させる。この回動動作によりチャック用センタ孔C3がスイングシャッタ50により閉じられる。このとき、図10(b)から図10(a)に示すように、スイングシャッタ50がセンタコア61の円錐面61dに当接して磁気ディスクメディアDMをカートリッジケースC内に押し入れる。そして、センタコア61のセンタ孔61cと突起31が係合して、磁気ディスクメディアDMがカートリッジケースC内で固定される。
磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから取り出すときには、挿入時と逆の動作がなされる。すなわち、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから引き抜く動作により、駆動ギヤ110がロータリシャッタ40を閉じる方向へ回動させ、この回動動作により、ロータリシャッタ40の係合凸部42cがスイングシャッタ50の係合孔部52に係合してスイングシャッタ50を押し動かして図7における反時計回りに回動させる。この回動動作によりチャック用センタ孔C3がスイングシャッタ50により閉じられる。このとき、図10(b)から図10(a)に示すように、スイングシャッタ50がセンタコア61の円錐面61dに当接して磁気ディスクメディアDMをカートリッジケースC内に押し入れる。そして、センタコア61のセンタ孔61cと突起31が係合して、磁気ディスクメディアDMがカートリッジケースC内で固定される。
また、図9(b)の状態から(a)の状態に溝18から駆動ギヤ110が退出することで、ロックスプリング64のロック解除脚部64cと駆動ギヤ110の係合が解かれ、ロックスプリング64のロック脚部64aが図7における時計回りに回動して従動ギヤ41aと係合し、ロータリシャッタ40の回動をロックする。
以上のように説明した本実施形態の磁気ディスクカートリッジ1によれば、次のような効果を奏する。
まず、アクセス用開口部C2が、下プレート20および上プレート30に設けられることなく、側部、具体的には、ベースフレーム10の側部に形成されているので、カートリッジケースCの開口が最小限で済み、塵埃が入りにくい。また、アクセス用開口部C2からは、磁気ディスクメディアDMの側面しか臨むことができず、フレキシブルディスクFDの記録面を直接手などで触れることができないため、不意にフレキシブルディスクFDを汚損させてしまうこともない。したがって、磁気ディスクカートリッジ1は、これらの塵埃や汚損によるエラーが発生しにくい。
まず、アクセス用開口部C2が、下プレート20および上プレート30に設けられることなく、側部、具体的には、ベースフレーム10の側部に形成されているので、カートリッジケースCの開口が最小限で済み、塵埃が入りにくい。また、アクセス用開口部C2からは、磁気ディスクメディアDMの側面しか臨むことができず、フレキシブルディスクFDの記録面を直接手などで触れることができないため、不意にフレキシブルディスクFDを汚損させてしまうこともない。したがって、磁気ディスクカートリッジ1は、これらの塵埃や汚損によるエラーが発生しにくい。
ロータリシャッタ40は、ベースフレーム10の内側に配置され、ロータリシャッタ40の外周部は、下プレート20および上プレート30の縁部より内側に配置されているので、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時にロータリシャッタ40が外部から引っ掛かって動かされることがない。
また、スイングシャッタ50は、下プレート20の内側で作動し、チャック用センタ孔C3を閉じるので、スイングシャッタ50が外部の物に引っ掛かって不意にスイングシャッタ50が開くことがない。特に、スイングシャッタ50は、単一の部材でチャック用センタ孔C3を閉じるように構成されているから、外部の物に引っ掛かりにくい。
下プレート20および上プレート30の周囲には、ベースフレーム10の周囲に形成されたリブ14が配置されており、リブ14の高さは、下プレート20および上プレート30の厚みより大きいので、下プレート20および上プレート30のエッジ29,39が外部の物に引っ掛かることがない。
ロータリシャッタ40は、円周に沿って形成された摺接リブ41bにより下プレート20に摺接しているため、滑らかな回動動作が可能である。しかも、摺接リブ41bの一部は、スイングシャッタ50の揺動動作を妨げないように切り欠かれて窓部41b′を形成しているので、スイングシャッタ50の動作も良好である。
また、ロータリシャッタ40は、下プレート20側に補強板42を有しているので、安定した回動動作が可能になる。
さらに、補強板42に形成された係合凸部42cとスイングシャッタ50の係合孔部52の係合によりロータリシャッタ40の回動動作がスイングシャッタ50の揺動動作に伝えられて、ロータリシャッタ40を外部から動かす操作のみで、ロータリシャッタ40とスイングシャッタ50を同時に動かすことができる。この係合凸部42cは、係合孔部52から若干突出することもあるが、この突出した部分と下プレート20との干渉は、下プレート20に形成された逃げ溝22により避けられるので、ロータリシャッタ40の滑らかな回動動作が確保されるとともに、係合凸部42cと下プレート20の摺接による塵埃の発生も防止できる。
さらに、補強板42に形成された係合凸部42cとスイングシャッタ50の係合孔部52の係合によりロータリシャッタ40の回動動作がスイングシャッタ50の揺動動作に伝えられて、ロータリシャッタ40を外部から動かす操作のみで、ロータリシャッタ40とスイングシャッタ50を同時に動かすことができる。この係合凸部42cは、係合孔部52から若干突出することもあるが、この突出した部分と下プレート20との干渉は、下プレート20に形成された逃げ溝22により避けられるので、ロータリシャッタ40の滑らかな回動動作が確保されるとともに、係合凸部42cと下プレート20の摺接による塵埃の発生も防止できる。
センタコア61は、磁気ディスクカートリッジ1の不使用時に突起31と係合しているので、磁気ディスクメディアDMが固定され、磁気ディスクメディアDMを傷めることがない。このため、磁気ディスクメディアDMとベースフレーム10のクリアランスを最小限にでき、磁気ディスクメディアDMの大きさを大きくして記録容量を大きくすることができる。
アクセス用開口部C2は、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向、実施形態においては右側に設けられているので、スイングアームSAなどを右側に配置してディスクドライブDの奥行きを小さくすることができる。このため、薄く、奥行きが小さいカード型のディスクドライブDを実現することができる。
面取部C1が、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成されるとともに、この面取部C1に機能識別部材66が配置されているので、ディスクドライブDは、磁気ディスクカートリッジ1の前方から光が照射された場合には反射光を側方で受けることができ、側方から光が照射された場合には反射光を前方で受けることができる。つまり、この磁気ディスクカートリッジ1は、前方と側方の2方向から機能識別部材66にアクセスすることができる。その結果、ディスクドライブDは、磁気ディスクカートリッジ1に係る機能識別を容易にかつ的確に行うことができる。
面取部C1が、カートリッジケースCのディスクドライブDへの挿入方向前縁の角部に形成されるとともに、この面取部C1に機能識別部材66が配置されているので、ディスクドライブDは、磁気ディスクカートリッジ1の前方から光が照射された場合には反射光を側方で受けることができ、側方から光が照射された場合には反射光を前方で受けることができる。つまり、この磁気ディスクカートリッジ1は、前方と側方の2方向から機能識別部材66にアクセスすることができる。その結果、ディスクドライブDは、磁気ディスクカートリッジ1に係る機能識別を容易にかつ的確に行うことができる。
機能識別部材66が、光反射面66bを有しているので、この光反射面66bに照射した光の反射光の有無を検出することによって、カートリッジケースCのディスクドライブDに挿入する方向の識別や、その表裏の識別を行うことができる。
光反射面66bが、所定の波長の光のみを透過させるフィルタ66cを有しているので、種々のフィルタ66cを使用することによって光反射面66bからの反射光の波長を所定の波長に設定することができる。その結果、磁気ディスクメディアDMの記録容量のような磁気ディスクカートリッジ1の機能と反射光の波長とを予め関連付けておくことによって、反射光の波長に基づいて磁気ディスクカートリッジ1の機能の識別が可能となる。
面取部C1が、従動ギヤ41aや溝18が形成されていない他側方の角部に設けられているので、この磁気ディスクカートリッジ1が装填されるディスクドライブDでは、駆動ギヤ110に干渉されないで磁気ディスクカートリッジ1に係る機能識別を容易にかつ的確に行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、適宜変更して実施することが可能であり、前記した実施形態に限定されないことは当然である。
例えば、記録ディスクメディアは、磁気ディスクメディアに限らず、光磁気ディスクメディア、相変化ディスクメディアなどの光ディスクメディアでもよいし、フレキシブルなディスクメディアに限らず、DVD−RAMのような剛性を有したディスクメディアであってもよい。
また、実施形態において、スイングシャッタ50は下プレート20に揺動可能に支持されていたが、上プレート30またはベースフレーム10に揺動可能に支持される構成としてもよい。
また、駆動ギヤ110は、ディスクドライブD内に固定されているものに限らず、回転駆動されるものでも構わない。
また、磁気ディスクカートリッジの機能識別は、機能識別部材66(光反射面66b)からの反射光の波長に基づいて行われているが、光反射面66bにおける光の反射率、つまり、発光部113から照射される光の強度に対する反射光の光の強度の比に基づいて磁気ディスクカートリッジの機能識別が行われてもよい。
また、機能識別部材66は、光学部品を用いる場合に限らず、RFIDタグを用いてもよい。面取部C1にRFIDタグを配置した場合、磁気ディスクカートリッジ1の前側と右側の2方向からRFIDタグにアクセスして磁気ディスクカートリッジ1の識別をすることができる。
例えば、記録ディスクメディアは、磁気ディスクメディアに限らず、光磁気ディスクメディア、相変化ディスクメディアなどの光ディスクメディアでもよいし、フレキシブルなディスクメディアに限らず、DVD−RAMのような剛性を有したディスクメディアであってもよい。
また、実施形態において、スイングシャッタ50は下プレート20に揺動可能に支持されていたが、上プレート30またはベースフレーム10に揺動可能に支持される構成としてもよい。
また、駆動ギヤ110は、ディスクドライブD内に固定されているものに限らず、回転駆動されるものでも構わない。
また、磁気ディスクカートリッジの機能識別は、機能識別部材66(光反射面66b)からの反射光の波長に基づいて行われているが、光反射面66bにおける光の反射率、つまり、発光部113から照射される光の強度に対する反射光の光の強度の比に基づいて磁気ディスクカートリッジの機能識別が行われてもよい。
また、機能識別部材66は、光学部品を用いる場合に限らず、RFIDタグを用いてもよい。面取部C1にRFIDタグを配置した場合、磁気ディスクカートリッジ1の前側と右側の2方向からRFIDタグにアクセスして磁気ディスクカートリッジ1の識別をすることができる。
1 磁気ディスクカートリッジ
10 ベースフレーム
14 リブ
18 溝
20 下プレート
30 上プレート
40 ロータリシャッタ
50 スイングシャッタ
61 センタコア
66 機能識別部材
66b 光反射面
66c フィルタ
110 駆動ギヤ
113 発光部
114a 第1受光部(受光部)
114b 第2受光部(受光部)
115 識別部
C カートリッジケース
C1 面取部
C2 アクセス用開口部
C3 チャック用センタ孔
C4 シャッタ作動用開口部
D ディスクドライブ
H 磁気ヘッド
DM 磁気ディスクメディア
SA スイングアーム
SP スピンドル
10 ベースフレーム
14 リブ
18 溝
20 下プレート
30 上プレート
40 ロータリシャッタ
50 スイングシャッタ
61 センタコア
66 機能識別部材
66b 光反射面
66c フィルタ
110 駆動ギヤ
113 発光部
114a 第1受光部(受光部)
114b 第2受光部(受光部)
115 識別部
C カートリッジケース
C1 面取部
C2 アクセス用開口部
C3 チャック用センタ孔
C4 シャッタ作動用開口部
D ディスクドライブ
H 磁気ヘッド
DM 磁気ディスクメディア
SA スイングアーム
SP スピンドル
Claims (5)
- 記録ディスクメディアと、前記記録ディスクメディアを収納するカートリッジケースとを備える記録ディスクカートリッジであって、
前記記録ディスクメディアの半径方向外側を略囲んで前記カートリッジケースの側壁を構成するとともに前記記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口を有するベースフレームと、
前記記録ディスクメディアの下方に配置されて前記カートリッジケースの下壁を構成するとともにディスクドライブのスピンドルを前記記録ディスクメディアに結合させるためのチャック用センタ孔が形成された下プレートと、
前記記録ディスクメディアの上方に配置されて前記カートリッジケースの上壁を構成する上プレートと、
前記カートリッジケース内で回動することで前記側部開口を開閉するロータリシャッタと、
前記記録ディスクメディアと前記下プレートの間に配置されるとともに前記ロータリシャッタと係合することで前記ロータリシャッタの回動動作に応じて揺動して前記チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタと、
前記カートリッジケースのディスクドライブへの挿入方向前縁の角部に形成された面取部と、
前記面取部に配置される機能識別部材とを備えることを特徴とする記録ディスクカートリッジ。 - 前記機能識別部材が、光反射面を有することを特徴とする請求項1に記載の記録ディスクカートリッジ。
- 前記機能識別部材が、所定の波長の光のみを透過させるフィルタを有していることを特徴とする請求項2に記載の記録ディスクカートリッジ。
- 前記ロータリシャッタは、前記ディスクドライブが有する駆動ギヤに係合して前記回動動作を行う従動ギヤを外周に有し、前記ベースフレームの一側方には、前記駆動ギヤを前記従動ギヤに導く溝が形成されており、前記面取部が、他側方の角部に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の記録ディスクカートリッジ。
- 請求項3または請求項4に記載の記録ディスクカートリッジが装填されるディスクドライブであって、
相互に異なる波長の光を複数含む複合光を前記機能識別部材に向かって照射する発光部と、
前記発光部からの光を、前記機能識別部材を介して受ける受光部と、
前記受光部で検出した光の波長に基づいて記録ディスクカートリッジの機能識別を行う識別部とを備えることを特徴とするディスクドライブ。
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Date | Code | Title | Description |
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