JP2006267579A - 光源装置、照明装置及びプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 固体光源から射出された光の利用効率を向上させるとともに、小型化が可能な光源装置、照明装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 光を射出する固体光源5r,5g,5bと、該固体光源5r,5g,5bから射出された光を固体光源5r,5g,5bの射出端面に対して略平行方向に反射させる反射面16aを有する主鏡16と、該主鏡16の反射面16aに対向して配されるとともに、固体光源5r,5g,5bから射出された光の一部を固体光源5r,5g,5bに向けて反射させる反射面17aを有する副鏡17とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 光を射出する固体光源5r,5g,5bと、該固体光源5r,5g,5bから射出された光を固体光源5r,5g,5bの射出端面に対して略平行方向に反射させる反射面16aを有する主鏡16と、該主鏡16の反射面16aに対向して配されるとともに、固体光源5r,5g,5bから射出された光の一部を固体光源5r,5g,5bに向けて反射させる反射面17aを有する副鏡17とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光源装置、照明装置及びプロジェクタに関する。
従来のプロジェクタ(投射型表示装置)では、その光源として、古くはハロゲンランプ、近年は高輝度高効率である高圧水銀ランプ(UHP)が多く用いられてきた。放電型のランプであるUHPを用いた光源は高圧の電源回路を要し、大型で重く、プロジェクタの小型軽量化の妨げになっていた。また、ハロゲンランプよりは寿命が長いものの依然短寿命である他、光源の制御(高速の点灯、消灯、変調)が略不可能で、また立ち上げに数分という長い時間を要していた。
そこで最近、新しい光源としてLED発光体が注目されている。LED(固体光源)は超小型・超軽量、長寿命である。また、駆動電流の制御によって、点灯・消灯、出射光量の調整が自由にできる。この点でプロジェクタの光源としても有望であり、既に小型・携帯用の小画面プロジェクタへの応用開発が始まっている。また、ロッドインテグレータを備え、ロッドインテグレータの入射端面には、光源から光を入射させる開口部が設けられているプロジェクタが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、開口部から入射した光は反射型偏光素子で反射され再びロッドインテグレータ内を導光し反射面において反射され、反射型偏光素子に戻るようになっている。
特開2003−57445号公報
しかしながら、上記特許文献1に提案されている技術は、ロッドインテグレータの入射端面に光源から射出された光を入射させる開口部を設けることから、反射型偏光素子で反射された光が開口部から外部に射出されてしまい、ロッドインテグレータによる光のリサイクル効率が低下する場合がある。また、上記特許文献1の光源としてLEDを複数用いる場合、アレイ状のLEDから射出された光を効率良くロッドインテグレータに入射させるためには、LEDを配置する領域に対応してロッドインテグレータを大型にする必要が生じる。また、別の方法として、LEDに対応して複数の開口部をロッドインテグレータに設けること等の措置をとる必要を生じる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、固体光源から射出された光の利用効率を向上させるとともに、小型化が可能な光源装置、照明装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の光源装置は、光を射出する固体光源と、該固体光源から射出された光を前記固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射させる反射面を有する主鏡と、該主鏡の反射面に対向して配されるとともに、前記固体光源から射出された光の一部を前記固体光源に向けて反射させる反射面を有する副鏡とを備えることを特徴とする。
本発明の光源装置は、光を射出する固体光源と、該固体光源から射出された光を前記固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射させる反射面を有する主鏡と、該主鏡の反射面に対向して配されるとともに、前記固体光源から射出された光の一部を前記固体光源に向けて反射させる反射面を有する副鏡とを備えることを特徴とする。
本発明に係る光源装置では、固体光源から射出され主鏡に向かった光は、主鏡の反射面において、固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射される。一方、固体光源から射出された光の一部は、副鏡の反射面により固体光源に向かって反射され、固体光源に戻った光は、主鏡に向かって反射される。このように、副鏡に向かった光も固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射される。したがって、固体光源から射出され、主鏡及び副鏡に向かった光は、固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射され、略平行光となるため、コンパクトな構成であるとともに、光の利用効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記主鏡の反射面が曲面形状であることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、主鏡の反射面が曲面形状であるため、固体光源から射出され、主鏡に入射したより多くの光を略平行光として射出させることが可能となる。
本発明に係る光源装置では、主鏡の反射面が曲面形状であるため、固体光源から射出され、主鏡に入射したより多くの光を略平行光として射出させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記主鏡の反射面側の凹部の内部には、前記固体光源から射出された光を前記主鏡の反射面に導光させる導光部材が充填されていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、主鏡の反射面側の凹部の内部には導光部材が充填されているため、固体光源から射出された光を導光部材の内部で伝播させるので、固体光源から射出された光は、主鏡の反射面に確実に導かれることになる。
本発明に係る光源装置では、主鏡の反射面側の凹部の内部には導光部材が充填されているため、固体光源から射出された光を導光部材の内部で伝播させるので、固体光源から射出された光は、主鏡の反射面に確実に導かれることになる。
また、本発明の光源装置は、前記副鏡の反射面が曲面形状であることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、副鏡の反射面が曲面形状であるため、副鏡によって固体光源に反射される光量が増えることになる。したがって、固体光源から射出された光をより多く主鏡に導くことができるので、光の利用効率を向上させることが可能となる。
本発明に係る光源装置では、副鏡の反射面が曲面形状であるため、副鏡によって固体光源に反射される光量が増えることになる。したがって、固体光源から射出された光をより多く主鏡に導くことができるので、光の利用効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記副鏡の反射面の曲率半径が、前記固体光源の射出端面の長さ寸法と略等しいが好ましい。
本発明に係る光源装置では、固体光源から射出された光を副鏡の反射面において効率良く固体光源に反射させることができ、さらには、副鏡の大きさを最小限にすることができるので、さらなる小型化が可能となる。
本発明に係る光源装置では、固体光源から射出された光を副鏡の反射面において効率良く固体光源に反射させることができ、さらには、副鏡の大きさを最小限にすることができるので、さらなる小型化が可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記副鏡の反射面側の凹部の内部には、前記固体光源から射出された光を前記副鏡の反射面に導光させる導光部材が充填されていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、副鏡の反射面側の凹部の内部には導光部材が充填されているため、固体光源から射出された光を導光部材の内部で伝播させるので、固体光源から射出された光は、副鏡の反射面に確実に導かれることになる。
本発明に係る光源装置では、副鏡の反射面側の凹部の内部には導光部材が充填されているため、固体光源から射出された光を導光部材の内部で伝播させるので、固体光源から射出された光は、副鏡の反射面に確実に導かれることになる。
また、本発明の光源装置は、前記主鏡の一端部及び前記副鏡の一端部が、前記固体光源の射出端面の中心軸上に位置することが好ましい。
本発明に係る光源装置では、固体光源の射出端面の中心軸に対して一方の方向に向かった光は主鏡に向かい、主鏡の反射面において反射される。また、固体光源の射出端面の中心軸に対して他方の方向に向かった光は副鏡に向かい、副鏡の反射面において反射される。このように、主鏡の一端部及び副鏡の一端部が、固体光源の射出端面の中心軸上に位置しているため、固体光源から射出された光は、必ず、主鏡あるいは副鏡の反射面において反射され、主鏡にも副鏡にも入射されない光がない。したがって、固体光源から射出された光の損失を抑えることができるので、主鏡から射出される光を充分に確保することが可能となる。
また、本発明の光源装置は、前記固体光源を複数備え、該複数の固体光源のそれぞれに対応して前記主鏡及び前記副鏡が設けられていることが好ましい。
本発明に係る光源装置では、固体光源を複数備えているため、主鏡及び副鏡により、複数の固体光源から射出されたより多くの光を固体光源の中心軸に対して略垂直方向に射出することが可能となる。
本発明に係る光源装置では、固体光源を複数備えているため、主鏡及び副鏡により、複数の固体光源から射出されたより多くの光を固体光源の中心軸に対して略垂直方向に射出することが可能となる。
本発明の照明装置は、上記の光源装置と、該光源装置から射出された光の照度分布を均一化する導光素子と、該導光素子から射出された光のうち特定の振動方向の偏光光を透過させ、前記特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光を反射する反射型偏光素子とを備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置では、光源装置から射出された光は導光素子内を進行し、反射型偏光素子に導かれる。反射型偏光素子に入射した光のうち特定の振動方向の偏光光は透過する。これに対して、特定の振動方向以外の他の振動方向の光は、反射型偏光素子で反射され光源装置方向に向かう。反射型偏光素子から光源装置に向かった光は、光源装置に設けられた主鏡,固体光源,副鏡で反射され、再び反射型偏光素子に向かって導光素子内を進行する。これにより、反射型偏光素子を透過した光及び光源装置により反射した後反射型偏光素子を透過した光は、特定の方向に振動する光に揃えられているので、消光比を落とすことなく光利用効率の高い照明光を得ることが可能となる。
本発明のプロジェクタは、上記の照明装置と、該照明装置から射出された光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、該空間光変調装置により変調された光を投射する投射手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るプロジェクタでは、照明装置より射出された光は空間光変調装置に入射される。そして、空間光変調装置により変調された画像が、投射手段によって投影される。このとき、照明装置より射出される光は、上述したように、特定の方向に振動する光に揃えられているため、空間光変調装置を通過する際、光量を落とすことがないので、高い消光比を維持するとともに、明るさが均一な画像を投射することが可能となる。
また、本発明のプロジェクタは、上記の光源装置と、該光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、該空間光変調装置により変調された光を投射する投射手段とを備えることが好ましい。
本発明に係るプロジェクタでは、光源装置より射出された光は空間光変調装置に入射される。そして、空間光変調装置により変調された画像が、投射手段によって投影される。このとき、光源装置から射出されたより多くの光が空間光変調装置を通過するため、明るさが均一な画像を投射することが可能となる。
本発明に係るプロジェクタでは、光源装置より射出された光は空間光変調装置に入射される。そして、空間光変調装置により変調された画像が、投射手段によって投影される。このとき、光源装置から射出されたより多くの光が空間光変調装置を通過するため、明るさが均一な画像を投射することが可能となる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
次に、本発明の一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクタ1は、図1に示すように、光源から射出されたR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色光を、空間光変調装置によりそれぞれ空間変調して、ダイクロイックプリズム30により合成して、カラー画像を表示する三板式のカラープロジェクタである。
本実施形態のプロジェクタ1は、図1に示すように、光源から射出されたR(赤)、G(緑)、B(青)の異なる色光を、空間光変調装置によりそれぞれ空間変調して、ダイクロイックプリズム30により合成して、カラー画像を表示する三板式のカラープロジェクタである。
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1の概略を示す図である。
プロジェクタ1は、図1に示すように、それぞれR、G、Bの異なる色光を射出する照明装置10r、10g、10bと、それぞれの照明装置10r、10g、10bから射出されたR、G、Bの輝度を画像信号に応じて変調する透過型液晶ライトバルブ(空間光変調装置)20r、20g、20bと、変調された各色光を合成してカラー画像とするダイクロイックプリズム30と、ダイクロイックプリズム30から射出されたカラー画像をスクリーン50に投射する投射レンズ(投射手段)40とを備えている。
プロジェクタ1は、図1に示すように、それぞれR、G、Bの異なる色光を射出する照明装置10r、10g、10bと、それぞれの照明装置10r、10g、10bから射出されたR、G、Bの輝度を画像信号に応じて変調する透過型液晶ライトバルブ(空間光変調装置)20r、20g、20bと、変調された各色光を合成してカラー画像とするダイクロイックプリズム30と、ダイクロイックプリズム30から射出されたカラー画像をスクリーン50に投射する投射レンズ(投射手段)40とを備えている。
照明装置10r、10g、10bは、図1に示すように、光を射出する光源装置11r、11g、11bと、これら光源装置11r、11g、11bから射出された光を入射端面12aより入射させるとともに、入射された光の照度分布を均一化するロッドインテグレータ(導光素子)12と、ロッドインテグレータ12の射出端面12bに配されたλ/4板(位相板)13と、ロッドインテグレータ12及びλ/4板13を透過した光のうち特定の振動方向の偏光光を透過させ、特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光を反射する反射型偏光素子14とを備えている。
光源装置11r、11g、11bは、図2(a)に示すように、基台15の凹部15aに設けられ、光を射出する発光部である赤色LED(固体光源)5r,緑色LED(固体光源)5g、青色LED(固体光源)5bと、図2(b)に示すように、これらLED5r,5g,5bから射出された光をLED5r,5g,5bの射出端面5Aに対して略平行方向に反射させる曲面形状の反射面16aを有する主鏡16と、主鏡16の反射面16aに対向して配されるとともに、LED5r,5g,5bから射出された光の一部をLED5r,5g,5bに反射させる反射面17aを有する副鏡17とを備えている。また、射出端面5Aとは、LED5r,5g,5bの最も面積の大きい面を指している。そして、このLED5r,5g,5bは、射出端面5Aが主鏡16の反射面16a及び副鏡17反射面17aに対向するように配されている。
また、主鏡16aの反射面16aはパラボラ形状となっており、好ましくは、断面形状が球面を4等分した1/4球形状である。さらに、主鏡16の反射面16a及び副鏡17の反射面17aには、反射コーティングが施されている。また、LED5r,5g,5bの断面形状は、一辺の長さがLの矩形状となっている。
また、主鏡16aの反射面16aはパラボラ形状となっており、好ましくは、断面形状が球面を4等分した1/4球形状である。さらに、主鏡16の反射面16a及び副鏡17の反射面17aには、反射コーティングが施されている。また、LED5r,5g,5bの断面形状は、一辺の長さがLの矩形状となっている。
副鏡17の反射面17aは、図2(b)に示すように、断面形状が球面を4等分した1/4球形状となっており、反射面17aは、曲率半径RがLED5r,5g,5bの射出端面5Aの一辺の長さLの寸法と略等しい形状となっている。また、主鏡16の一端部16b及び副鏡17の一端部17bが、LED5r,5g,5bの射出端面5Aの中心軸0を含む平面上に位置している。さらに、主鏡16の反射面16aの他端部16c及び副鏡17の反射面17aの他端部17cは、LED5r,5g,5bの射出端面5Aと同一面上の基台15上に位置している。ここで、LED5r,5g,5bの射出端面5Aの中心軸Oとは、射出端面5Aに対し法線方向に延び、LED5r,5g,5bを通る軸を指している。
また、本実施形態では、主鏡16の一端部16b及び副鏡17の一端部17bが、中心軸0を含む平面上に位置する構成であるため、LED5r,5g,5bが等方発光するものであるとすると、LED5r,5g,5bから射出された光のうち半分は主鏡16の反射面16aに向かい、残りの光は副鏡17の反射面17aに向かうようになっている。
光源装置11r、11g、11bは、図3に示すように、各色4つずつLED5r,5g,5bの中心軸Oが点Pで交わるように配置されている。そして、これらLED5r,5g,5bのそれぞれに対応して上述した主鏡16及び副鏡17が設けられている。
また、LED5r,5g,5bには、反射型偏光素子14で反射されLED5r,5g,5bの方向へ進行する光を主鏡16あるいは副鏡17の方向へ反射させる反射部18が設けられている。
反射部18は、高い光反射率を有する部材、例えば、アルミニウムや銀等の金属部材によって構成されている。この反射部18を金属部材で構成すると、反射部18を耐熱性に優れた構成となる。なお、LEDを駆動する電極が反射部18として機能しても良い。また、反射部18としては、基台15の凹部15aの表面に反射コーティングが施されていても良く、また基台15が反射部材で形成されていても良い。
また、LED5r,5g,5bには、反射型偏光素子14で反射されLED5r,5g,5bの方向へ進行する光を主鏡16あるいは副鏡17の方向へ反射させる反射部18が設けられている。
反射部18は、高い光反射率を有する部材、例えば、アルミニウムや銀等の金属部材によって構成されている。この反射部18を金属部材で構成すると、反射部18を耐熱性に優れた構成となる。なお、LEDを駆動する電極が反射部18として機能しても良い。また、反射部18としては、基台15の凹部15aの表面に反射コーティングが施されていても良く、また基台15が反射部材で形成されていても良い。
ロッドインテグレータ12は、LED5r,5g,5bと反射型偏光素子14との間に配され、LED5r,5g,5bの個数に対応して設けられている。また、ロッドインテグレータ12の入射端面12aが、図4に示すように、光源装置5r,5g,5bの射出側に配され、射出端面12bがλ/4板13の入射端面13aに直接接触している。このλ/4板13は、各LED5r,5g,5bから射出されたそれぞれの光の波長に対して1/4波長の位相差を発生させるものである。また、ロッドインテグレータ12は、入射端面12aから入射された各色4つずつ配されたLED5r,5g,5bから射出された光の照度分布の均一化を行い、射出端面12bより射出させるようになっている。
なお、ロッドインテグレータ12は、例えば、ガラスや樹脂などの光透過性を有する材料から構成されている。
なお、ロッドインテグレータ12は、例えば、ガラスや樹脂などの光透過性を有する材料から構成されている。
反射型偏光素子14は、図4に示すように、λ/4板13の入射端面13bに直接接触している。このように、ロッドインテグレータ12,λ/4板13,反射型偏光素子14を順に直接接触するように配置することにより、これらの間から光が漏れることを防止することができるので、光利用効率の低下を防止することが可能となっている。
また、反射型偏光素子14は、特定の振動方向の偏光光、例えばp偏光光を透過し、特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光、例えばs偏光光を反射する。反射型偏光素子14で反射されたs偏光光は、λ/4板13を透過することにより円偏光に変換される。そして、λ/4板13を透過した光は、ロッドインテグレータ12を透過してLED5r,5g,5bに戻るようになっている。そして、LED5r,5g,5bに戻った光は、反射部18で反射されて再びロッドインテグレータ12の方向へ進行する。ロッドインテグレータ12を透過して再びλ/4板13に入射する光のうち円偏光は、例えば、直線偏光であるp偏光光に変換される。特定の振動方向の偏光光であるp偏光光は、反射型偏光素子14を透過することが可能となっている。これに対して、再度、λ/4板13を透過することにより特定の振動方向とは異なる他の振動方向に変換された直線偏光は、反射型偏光素子14で反射され、上述の循環を繰り返すようになっている。
また、反射型偏光素子14としては、ワイヤグリッド型偏光フィルタを採用している。このワイヤグリッド型偏光フィルタは、構造複屈折型偏光板の一種であり、透明基板上に形成された金属薄膜に、所定方向に延びる微細なリブ(図示略)が形成された構造を有している。この金属薄膜は、アルミニウムやタングステン等を用いて、蒸着法やスパッタ法によって形成することができる。また微細なリブは、2光束干渉露光法や、電子線描画法、X線リソグラフィー法等と、エッチングとを組み合わせることによって形成することができる。そして、この微細なリブのピッチは、反射すべき光の波長より短く形成されている。これにより、微細なリブと平行方向の直線偏光を透過し、垂直方向の直線偏光を反射することができるようになっている。このワイヤグリッド型偏光フィルタは、構造が単純なので容易に製造することができる。また、無機素材で構成されるため、極めて耐熱性に優れるとともに、光吸収をほとんど生じない。
なお、反射型偏光素子14として、上述したワイヤグリッド型偏光フィルタに限らず、複屈折性を有する薄膜と複屈折性を有さない薄膜とを複数積層した多層積層型偏光板を用いても良い。
なお、反射型偏光素子14として、上述したワイヤグリッド型偏光フィルタに限らず、複屈折性を有する薄膜と複屈折性を有さない薄膜とを複数積層した多層積層型偏光板を用いても良い。
ダイクロイックプリズム30は、図1に示すように、4つの直角プリズムが貼り合わされた構造からなり、その内部には、青色光を反射する誘電体多層膜(青色光反射ダイクロイック膜31)及び赤色光を反射する誘電体多層膜(赤色光反射ダイクロイック膜32)が断面X字状に形成されている。そして、透過型液晶ライトバルブ20gからの緑色光を透過し、透過型液晶ライトバルブ20rからの赤色光と透過型液晶ライトバルブ20bからの青色光とを折り曲げてこれらの3色の光を合成し、カラー画像を形成する。
次に、以上の構成からなる本実施形態のプロジェクタ1を用いて、画像をスクリーン50に投射する方法について説明する。
なお、LED5r,5g,5bから射出された各色光についての作用は同一であるので、LED5rから射出された赤色光についての作用を説明し、その他の緑色光、青色光についての作用は説明を省略する。
なお、LED5r,5g,5bから射出された各色光についての作用は同一であるので、LED5rから射出された赤色光についての作用を説明し、その他の緑色光、青色光についての作用は説明を省略する。
まず、LED5rに電流が供給されると、図2(b)に示すように、それぞれのLED5rから赤色光のうち半分の光束が主鏡16の反射面16aに向かい、残りの半分の光束が副鏡17の反射面17aに向かって射出される。このとき、主鏡16の反射面16aに向かった光は、主鏡16の反射面16aによって、LED5rの射出端面5Aに対して略平行方向に反射される。また、主鏡16の反射面16aに向かった光のうち一部は、副鏡17の反射面17aに向かって反射され、副鏡17の反射面17aにおいて、LED5rの反射部18に反射される。そして、反射部18により反射された光は、再び主鏡16の反射面16aに向かって反射される。これを繰り返すことにより、主鏡16の反射面16aに向かった光は、必ずLED5rの射出端面5Aに対して略平行方向に反射される。
一方、副鏡17の反射面17aに向かった光は、副鏡17の反射面17aによって、LED5rに向かって反射される。そして、LED5rに戻った光は、反射部18により主鏡16の反射面16aに向かって反射され、反射面16aにおいて、LED5rの射出端面5Aに対して略平行方向に反射される。
一方、副鏡17の反射面17aに向かった光は、副鏡17の反射面17aによって、LED5rに向かって反射される。そして、LED5rに戻った光は、反射部18により主鏡16の反射面16aに向かって反射され、反射面16aにおいて、LED5rの射出端面5Aに対して略平行方向に反射される。
次に、光源装置5rから赤色光が、図4に示すように、ロッドインテグレータ12に向けて射出される。
ロッドインテグレータ12の入射端面12aから内部に入射した赤色光は、ロッドインテグレータ12内で全反射を繰り返すことにより、その照度分布が均一化され射出端面12bに向けて伝搬する。その後、赤色光は、射出端面12bからλ/4板13に入射される。
ロッドインテグレータ12の入射端面12aから内部に入射した赤色光は、ロッドインテグレータ12内で全反射を繰り返すことにより、その照度分布が均一化され射出端面12bに向けて伝搬する。その後、赤色光は、射出端面12bからλ/4板13に入射される。
λ/4板13を透過し、反射型偏光素子14に入射された赤色光は、反射型偏光素子14の入射端面より入射される。反射型偏光素子14に入射した赤色光は、リブ(図示略)の延在方向に平行な方向に振動するs偏光が反射され、リブ(図示略)の延在方向に垂直な方向(リブが配列する方向)に振動するp偏光が透過する。
反射型偏光素子14に反射された赤色光のs偏光は、ロッドインテグレータ12内をLED5rに向けて伝搬し、LED5rに入射する。LED5rに入射した赤色光は、反射部18により再びロッドインテグレータ12の入射端面12aに向けて反射される。
このように、反射型偏光素子14を透過しないs偏光は、反射型偏光素子14と光源装置11r,11g,11bとの間のロッドインテグレータ12内を行き来するが、2回λ/4板13を透過することにより、位相がλ/2変化することになる。このため、反射型偏光素子14で反射された直線偏光のうち一部の直線偏光を再度反射型偏光素子14に入射させるまでに偏光軸が90度回転して、p偏光に変換することになる。このようにしてp偏光に変換された光は、反射型偏光素子14を透過することになる。
このように、反射型偏光素子14を透過しないs偏光は、反射型偏光素子14と光源装置11r,11g,11bとの間のロッドインテグレータ12内を行き来するが、2回λ/4板13を透過することにより、位相がλ/2変化することになる。このため、反射型偏光素子14で反射された直線偏光のうち一部の直線偏光を再度反射型偏光素子14に入射させるまでに偏光軸が90度回転して、p偏光に変換することになる。このようにしてp偏光に変換された光は、反射型偏光素子14を透過することになる。
上述のようにして、反射型偏光素子14を透過した赤色光のp偏光は、透過型液晶ライトバルブ20rに入射され、プロジェクタ1に入力された映像信号に基づいて変調され、ダイクロイックプリズム30に向けて射出される。
ダイクロイックプリズム30には、同様に、映像信号に基づいて変調された緑色光のp偏光及び青色光のp偏光も入射される。これらの色光が、青色光を反射する青色光反射ダイクロイック膜31と赤色光を反射するR光反射ダイクロイック膜32とによって合成されてカラー画像を表す光が形成され、投射レンズ40に向けて射出される。投射レンズ40は、カラー画像を表す光をスクリーン50に向けて拡大投射して、カラー画像を表示する。
ダイクロイックプリズム30には、同様に、映像信号に基づいて変調された緑色光のp偏光及び青色光のp偏光も入射される。これらの色光が、青色光を反射する青色光反射ダイクロイック膜31と赤色光を反射するR光反射ダイクロイック膜32とによって合成されてカラー画像を表す光が形成され、投射レンズ40に向けて射出される。投射レンズ40は、カラー画像を表す光をスクリーン50に向けて拡大投射して、カラー画像を表示する。
本実施形態に係る光源装置11r、11g、11bによれば、主鏡16及び副鏡17を備えることにより、LED5r、5g、5bから射出された光は、LED5r、5g、5bの射出端面5Aに対して略平行方向に射出される。すなわち、LED5r、5g、5bから射出された光をできるだけ平行化してからロッドインテグレータ12内を進行させることができる。したがって、ロッドインテグレータ12内での反射回数が不必要に増加することによる反射ロスを少なくすることができ、光利用効率の高い照明光を得ることが可能であるとともに、コンパクトな構成にすることもできる。
また、プロジェクタ1及び照明装置10r、10g、10bによれば、ロッドインテグレータ12の射出端面12bに反射型偏光素子14が配されているため、反射型偏光素子14において反射された光を効率良くLED5r、5g、5bに戻すことができる。これにより、反射型偏光素子14と光源装置11r、11g、11bとの間の光路を偏光光が循環(リサイクル)する過程において、反射型偏光素子14で特定の振動方向の偏光光を次々と取り出すことができる。この結果、高い光利用効率で特定の振動方向の偏光光を得ることができる。これにより、特定の振動方向の偏光光を効率良く供給でき、透過型液晶ライトバルブ20r、20g、20bを用いるプロジェクタ1に好適な照明装置10r、10g、10bを得られるという効果を奏する。さらに、照明装置10r、10g、10bを用いることにより、照明光の消光比を落とすことなく光利用効率を高めることができ、明るい画像のプロジェクタ1を得られるという効果を奏する。
(光源装置の別の形態)
上記実施形態において、主鏡16及び副鏡17は、反射面16a及び反射面17aを有する中空形状としたが、図5に示すように、中実な主鏡65及び副鏡70を備える光源装置60r,60g,60bであっても良い。
主鏡65の反射面65a及び副鏡70の反射面70aの内部には、LED5r、5g、5bから射出された光を主鏡65の反射面65a及び副鏡70の反射面70aに導光させる導光部材が充填されている。導光部材としては、ガラス,プラスチック,樹脂などの光透過性を有する材料から形成されている。主鏡65の底面65b及び副鏡70の底面70bとLED5r、5g、5bの射出端面5Aとはマッチングオイルを介して接触している。
上記実施形態において、主鏡16及び副鏡17は、反射面16a及び反射面17aを有する中空形状としたが、図5に示すように、中実な主鏡65及び副鏡70を備える光源装置60r,60g,60bであっても良い。
主鏡65の反射面65a及び副鏡70の反射面70aの内部には、LED5r、5g、5bから射出された光を主鏡65の反射面65a及び副鏡70の反射面70aに導光させる導光部材が充填されている。導光部材としては、ガラス,プラスチック,樹脂などの光透過性を有する材料から形成されている。主鏡65の底面65b及び副鏡70の底面70bとLED5r、5g、5bの射出端面5Aとはマッチングオイルを介して接触している。
本発明に係る光源装置60r,60g,60bでは、反射面65a及び反射面70aの内部には導光部材が充填されているため、LED5r、5g、5bから射出された光を内部で伝播させるので、主鏡65の反射面65a及び副鏡70の反射面70aに確実に導くことが可能となっている。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では、主鏡16の一端部16b及び副鏡17の一端部17bが、中心軸0を含む平面上に位置する構成としたため、主鏡16及び副鏡17の形状はこれに限るものではなく、副鏡17は、LED5r,5g,5bから射出された光の一部をLED5r,5g,5bに反射させる構成であれば良い。
例えば、本実施形態では、主鏡16の一端部16b及び副鏡17の一端部17bが、中心軸0を含む平面上に位置する構成としたため、主鏡16及び副鏡17の形状はこれに限るものではなく、副鏡17は、LED5r,5g,5bから射出された光の一部をLED5r,5g,5bに反射させる構成であれば良い。
また、図7に示すように、反射面96aを有する主鏡96と、反射面97aを有する主鏡97とを備える光源装置90r,90g,90bであっても良い。この光源装置90r,90g,90bは、主鏡96の一端部96b及び副鏡97の一端部97bが、LED5r,5g,5bの射出端面5Aの副鏡97が配されている側の端部における法線Pを含む平面上に位置している。この構成は、副鏡97の反射面97aにおいて反射され、LED5r,5g,5bに戻った光は、反射部18で反射されて主鏡96の反射面96aに向かう。この過程において、光損失(例えば、LED5r,5g,5bにより光の吸収,副鏡97における反射による損失)の影響がある場合に有効である。すなわち、LED5r,5g,5bから射出され主鏡96の反射面96aに入射される光を増やすことができるので、光利用効率を向上させることができる。
また、光源装置11r,11g,11b,60r,60g,60bとして、LED5r,5g,5bを各色4つずつ用いる構成(4灯配置)にしたが、これに限ることはなく、1つであっても良い。なお、LED5r,5g,5bを複数用いた場合、主鏡は一体的に構成されていても良い。例えば、光源装置11r,11g,11b,60r,60g,60bの場合、図6に示すように、LED5r,5g,5bのそれぞれに対応した反射面80a,80b,80c,80dが一体的に構成された主鏡80であっても良い。この構成の場合、主鏡16,65の背面側から光が漏れることがないため、光源装置11r,11g,11b,60r,60g,60bから射出される光の利用効率をさらに向上させることが可能となる。
上記実施形態では、空間光変調装置として、透過型液晶ライトバルブを用いたが、反射型液晶ライトバルブであるデジタル・マイクロ・ミラーデバイス等を用いることもできる。また、ロッドインテグレータ12,反射型偏光素子14,λ/4板13は必ずしも備える必要はない。
上記実施形態では、空間光変調装置として、透過型液晶ライトバルブを用いたが、反射型液晶ライトバルブであるデジタル・マイクロ・ミラーデバイス等を用いることもできる。また、ロッドインテグレータ12,反射型偏光素子14,λ/4板13は必ずしも備える必要はない。
O…LEDの射出端面の中心軸、R…曲率半径、L…LEDの射出端面の長さ、1…プロジェクタ、5r,5g,5b…LED(固体光源)、5A…LEDの射出端面、11r,11g,11b、60r,60g,60b、90r,90g,90b…光源装置、12…ロッドインテグレータ(導光素子)、14…反射型偏光素子、16…主鏡、16a…主鏡の反射面、16b…主鏡の一端部、17…副鏡、17a…副鏡の反射面、17b…副鏡の一端部、20r、20g、20b…透過型液晶ライトバルブ(空間光変調装置)、40…投射レンズ(投射手段)
Claims (11)
- 光を射出する固体光源と、
該固体光源から射出された光を前記固体光源の射出端面に対して略平行方向に反射させる反射面を有する主鏡と、
該主鏡の反射面に対向して配されるとともに、前記固体光源から射出された光の一部を前記固体光源に向けて反射させる反射面を有する副鏡とを備えることを特徴とする光源装置。 - 前記主鏡の反射面が曲面形状であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
- 前記主鏡の反射面側の凹部の内部には、前記固体光源から射出された光を前記主鏡の反射面に導光させる導光部材が充填されていることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
- 前記副鏡の反射面が曲面形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光源装置。
- 前記副鏡の反射面の曲率半径が、前記固体光源の射出端面の長さ寸法と略等しいことを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
- 前記副鏡の反射面側の凹部の内部には、前記固体光源から射出された光を前記副鏡の反射面に導光させる導光部材が充填されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光源装置。
- 前記主鏡の一端部及び前記副鏡の一端部が、前記固体光源の射出端面の中心軸上に位置することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光源装置。
- 前記固体光源を複数備え、
該複数の固体光源のそれぞれに対応して前記主鏡及び前記副鏡が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光源装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光源装置と、
該光源装置から射出された光の照度分布を均一化する導光素子と、
該導光素子から射出された光のうち特定の振動方向の偏光光を透過させ、前記特定の振動方向とは異なる他の振動方向の偏光光を反射する反射型偏光素子とを備えることを特徴とする照明装置。 - 請求項9に記載の照明装置と、
該照明装置から射出された光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、
該空間光変調装置により変調された光を投射する投射手段とを備えることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光源装置と、
該光源装置から射出された光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置と、
該空間光変調装置により変調された光を投射する投射手段とを備えることを特徴とするプロジェクタ。
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-
2005
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