JP2006267368A - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 EUV光による露光下で、充分良好なコントラストを有し、さらに露光時のアウトガスの問題がなく、現像欠陥が低減された優れたポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】特定構造の繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び特定構造のEUV光の作用により酸を発生するスルホニウム塩化合物を含有するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】 なし
【解決手段】特定構造の繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び特定構造のEUV光の作用により酸を発生するスルホニウム塩化合物を含有するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられるポジ型レジスト組成物に関するものである。さらに詳しくは、EUV光等の活性光線または放射線を使用して高精細化したパターン形成しうるポジ型フォトレジストに関し、半導体素子の微細加工に好適に用いることができるポジ型レジスト組成物に関する。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、さらにKrFエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる。さらには、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる。
かかる電子線、X線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスに適したレジストとしては高感度化の観点から主に酸触媒反応を利用した化学増幅型レジストが用いられており、ポジ型レジストにおいては主成分として、アルカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる性質を有するフェノール性ポリマー(以下、フェノール性酸分解性樹脂と略す)、及び酸発生剤からなる化学増幅型レジスト組成物が有効に使用されている。
特にEUV用のポジ型レジストに関しては、これまでフェノール性酸分解性樹脂を用い、EUV光による露光によりスルホン酸を発生する化合物(以下、スルホン酸発生剤と略す)を比較的多く含むレジスト組成物がいくつか知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、例えばEUV光を光源とする場合、光の波長が極紫外領域に属し、高エネルギーを有するため、EUV光に起因するネガ化等の光化学反応が協奏することによるコントラスト低下等につき問題があった。さらに、従来の光源と異なり、EUV光のような高エネルギー線を照射した場合、レジスト膜中の化合物がフラグメンテーションにより破壊され、露光中に低分子成分として揮発して露光機内の環境を汚染するというアウトガスの問題が顕著になるとともに、現像欠陥が増加する。なお、アウトガスの度合いは、露光前後のレジスト膜厚の変動率により比較される。
こうした現状から、EUV光による露光においても、充分良好なコントラスト有し、露光時のアウトガスの問題がなく、現像欠陥が少ないレジスト組成物が望まれていた。
こうした現状から、EUV光による露光においても、充分良好なコントラスト有し、露光時のアウトガスの問題がなく、現像欠陥が少ないレジスト組成物が望まれていた。
本発明の目的は、活性光線または放射線(特にEUV光)による露光下でも充分良好なコントラストを有し、さらに露光時のアウトガスの問題がなく、現像欠陥が低減された、優れたポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定構造の繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び特定構造の活性光線または放射線の作用により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法により、上記課題を達成した。
即ち、本発明の目的は下記構成によって達成される。
即ち、本発明の目的は下記構成によって達成される。
(1) (A)一般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び(B)フェノール性ヒドロキシ基を有するカチオンと下記一般式(b)で表されるアニオンとを有する、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
一般式(I)において、
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
R2は非酸分解性基を表す。
nは0〜4の整数を表す。
一般式(II)において、
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は水素原子又は有機基を表す。
RSO3 - (b)
式(b)中、
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/またはハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、または置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。
(2)樹脂(A)がさらに下記一般式(III)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
一般式(III)において、
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
R2は非酸分解性基を表す。
Xは有機基を表す。
nは1≦n≦5の整数、mは0≦m≦5の整数であり、1≦n+m≦5である。
(3)一般式(II)中のX1及び一般式(III)中のXの少なくともいずれかが脂環構造又は芳香環構造を含有することを特徴とする上記(2)に記載のポジ型レジスト組成物。
(4)更に(C)含窒素塩基性化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
R2は非酸分解性基を表す。
nは0〜4の整数を表す。
一般式(II)において、
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は水素原子又は有機基を表す。
RSO3 - (b)
式(b)中、
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/またはハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、または置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。
(2)樹脂(A)がさらに下記一般式(III)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする上記(1)に記載のポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。
R2は非酸分解性基を表す。
Xは有機基を表す。
nは1≦n≦5の整数、mは0≦m≦5の整数であり、1≦n+m≦5である。
(3)一般式(II)中のX1及び一般式(III)中のXの少なくともいずれかが脂環構造又は芳香環構造を含有することを特徴とする上記(2)に記載のポジ型レジスト組成物。
(4)更に(C)含窒素塩基性化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
更に、好ましい態様として以下の構成を挙げることができる。
(5)さらに界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(6)(B)成分の活性光線または放射線の作用により酸を発生する化合物として、さらに活性光線または放射線の作用によりカルボン酸を発生する化合物(B2)を含有することを特徴とする上記(6)に記載のポジ型レジスト組成物。
(7)さらに溶剤(E)を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(8)上記溶剤(E)として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有することを特徴とする上記(8)に記載のポジ型レジスト組成物。
(9)上記溶剤(E)として、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルを含有することを特徴とする上記(9)に記載のポジ型レジスト組成物。
(10)上記(1)〜(10)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
(5)さらに界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(6)(B)成分の活性光線または放射線の作用により酸を発生する化合物として、さらに活性光線または放射線の作用によりカルボン酸を発生する化合物(B2)を含有することを特徴とする上記(6)に記載のポジ型レジスト組成物。
(7)さらに溶剤(E)を含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
(8)上記溶剤(E)として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有することを特徴とする上記(8)に記載のポジ型レジスト組成物。
(9)上記溶剤(E)として、さらにプロピレングリコールモノメチルエーテルを含有することを特徴とする上記(9)に記載のポジ型レジスト組成物。
(10)上記(1)〜(10)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
本発明により、活性光線または放射線、特にEUV光照射下でも充分良好なコントラストを有し、露光時のアウトガスの問題がなく、現像欠陥が少ないレジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
〔1〕一般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位を有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(A)
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する樹脂は、般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位を有するとともに、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、酸の作用により分解し、水酸基、カルボキシ基などのアルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を含有する。
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する樹脂は、般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位を有するとともに、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂(酸分解性樹脂)であり、酸の作用により分解し、水酸基、カルボキシ基などのアルカリ可溶性基を生じる基(酸分解性基)を含有する。
本発明の酸分解性樹脂は一般式(I)で表される繰り返し単位を含有する。
一般式(I)において、R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(CmF2m+1基を表し、mは1〜4の整数)を表す。R2は非酸分解性基を表す。nは0〜4の整数を表す。
R1として好ましくは水素原子、メチル基、又はCmF2m+1基(mは好ましくは1)であり、特に好ましくは水素原子又はメチル基である。
R2としての非酸分解性基は、酸分解性基(酸の作用により分解してアルカリ可溶性基を生じる基)でない基、即ち、露光により光酸発生剤などから発生する酸により分解して、水酸基、カルボキシ基などのアルカリ可溶性基を生じることがない基を意味する。
R2としての非酸分解性基の具体的な基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、―OC(=O)Ra、―OC(=O)ORa、−C(=O)ORa、−C(=O)N(Rb)Ra、―N(Rb)C(=O)Ra、―N(Rb)C(=O)ORa、−N(Rb)SO2Ra、−SRa、―SO2Ra、―SO3Ra、又は―SO2N(Rb)Raを挙げることができる。ここで、Ra及びRbは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R2としての非酸分解性基の具体的な基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、―OC(=O)Ra、―OC(=O)ORa、−C(=O)ORa、−C(=O)N(Rb)Ra、―N(Rb)C(=O)Ra、―N(Rb)C(=O)ORa、−N(Rb)SO2Ra、−SRa、―SO2Ra、―SO3Ra、又は―SO2N(Rb)Raを挙げることができる。ここで、Ra及びRbは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
R2としてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
R2としてのシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を好ましく挙げることができる。
R2としてのアルコキシ基は、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
R2としてのシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基を好ましく挙げることができる。
R2としてのアルコキシ基は、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
R2としてのアリール基は、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましく挙げることができる。
R2としてのアシル基は、例えば炭素数2〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
これらの基が有してもよい置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。環状構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜8)を挙げることができる。
Ra及びRbとしてのアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基は、R2として挙げたものと同様である。
式(I)において、OH基はベンゼン環上のどの位置にあってもよいが、好ましくはスチレン骨格のメタ位かパラ位であり、特に好ましくはパラ位である。
以下に、式(I)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるがこれらに限定するものではない。
樹脂(A)は、さらに下記一般式(II)で示される繰り返し単位を含有する。
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は水素原子又は有機基を表す。
X1は水素原子又は有機基を表す。
R3〜R5としてのアルキル基は、好ましくは炭素数1〜5個のアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基を挙げることができる。
X1としての有機基は、好ましくは炭素数1〜40であり、酸分解性基であっても非酸分解性基であってもよい。
非酸分解性基としては、一般式(I)におけるR2としての非酸分解性基と同様のものを挙げることができる。
例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドメチルオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基が好ましい。
例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルオキシ基(但し、−O−第3級アルキルは除く)、アシル基、シクロアルキルオキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルアミドメチルオキシ基、アルキルアミド基、アリールアミドメチル基、アリールアミド基等が挙げられる。
非酸分解性基としては、好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミドオキシ基、アルキルアミド基であり、より好ましくはアシル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基である。
非酸分解性基において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基等の炭素数1〜4個のアルコキシ基が好ましい。
X1の酸分解性の有機基としては、例えば、−C(R11a)(R12a)(R13a)、−C(R14a)(R15a)(OR16a)、−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)を挙げることができる。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R14aおよびR15aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aのうちの2つ、又はR14a、R15a、R16aのうちの2つが結合して環を形成してもよい。
なお、X1には、酸分解性基を有する基を変性により導入することもできる。このようにして、酸分解性基を導入したX1は、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)
R17aおよびR18aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
R11a〜R13aは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R14aおよびR15aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。R16aは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。尚、R11a、R12a、R13aのうちの2つ、又はR14a、R15a、R16aのうちの2つが結合して環を形成してもよい。
なお、X1には、酸分解性基を有する基を変性により導入することもできる。このようにして、酸分解性基を導入したX1は、例えば、以下のようになる。
−〔C(R17a)(R18a)〕p−CO−OC(R11a)(R12a)(R13a)
R17aおよびR18aは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表す。pは1〜4の整数である。
X1としての有機基は、脂環及び芳香環などから選ばれる少なくとも1つの環状構造を有することが好ましく、下記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環構造を含む構造のような酸分解性基であることが好ましい。なお、脂環構造は有橋脂環構造であってもよい。
式中、R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(pI)〜(pVI)において、R12〜R25におけるアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。このアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
R11〜R25における脂環式炭化水素基あるいはZと炭素原子が形成する脂環式炭化水素基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環式炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
本発明においては、上記脂環式部分の好ましいものとしては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、デカリン残基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基である。
脂環式炭化水素基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基を表す。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
また、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ヒドロキシ基、オキソ基、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等を挙げることができる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基よりなる群から選択された置換基を表す。上記アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。
また、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基は、更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ヒドロキシ基、オキソ基、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜5)、アルキルオキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜5)、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)等を挙げることができる。
以下に一般式(II)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
樹脂(A)はさらに下記一般式(III)で表される繰り返し単位を含有することが好ましい。
一般式(III)において、
R1及びR2は、一般式(I)におけるR1及びR2と同義である。
Xは有機基を表す。
nは0≦n≦5の整数、mは0≦m≦5の整数であり、1≦n+m≦5である。
mが2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良く、nが2〜4のとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
R1及びR2は、一般式(I)におけるR1及びR2と同義である。
Xは有機基を表す。
nは0≦n≦5の整数、mは0≦m≦5の整数であり、1≦n+m≦5である。
mが2〜4のとき、複数のXは、同じでも異なっていても良く、nが2〜4のとき、複数のR2は、同じでも異なっていても良い。
Xとしての有機基は、好ましくは炭素数1〜40であり、酸分解性基であっても非酸分解性基であってもよい。
Xの酸分解性基及び非酸分解性基としては、一般式(II)におけるX1としての酸分解性基及び非酸分解性基と同様の基を挙げることができる。
以下一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
式(IIIa)におけるR1、R2、X及びnは、式(III)におけるそれらと同義である。
以下一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
また、樹脂(A)は、アルカリ現像液に対する良好な現像性を維持するために、アルカリ可溶性基、例えばフェノール性水酸基、カルボキシル基が導入され得るように適切な他の重合性モノマーが共重合されていてもよいし、膜質向上のためにアルキルアクリレートやアルキルメタクリレートのような疎水性の他の重合性モノマーが共重合されてもよい。
樹脂(A)は、一般式(II)及び(III)で表される繰り返し単位中に酸分解性基を有しうるが、他の繰り返し単位中に酸分解性基を有していてもよい。
なお、他の繰り返し単位が有しうる酸分解性基としては、一般式(II)及び(III)で表される繰り返し単位が有しうる酸分解性基に加えて、例えば、−C(=O)−X0-R0で表されるものを挙げることができる。R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X0は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
樹脂(A)における一般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位の含有率のモル比は、好ましくは1/50:50/1 、より好ましくは1/30:30/1、特に好ましくは1/20:20/1である。
一般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位の総量は、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位中、一般的には2〜100モル%、好ましくは5〜97モル%、特に好ましくは7〜93モル%である。
一般式(III)で表される繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)を構成する全繰り返し単位中、好ましくは1〜70モル%、より好ましくは3〜60モル%、特に好ましくは5〜50モル%である。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂を構成する全繰り返し単位中、一般的には2〜97モル%、好ましくは4〜90モル%、特に好ましくは6〜85モル%である。
樹脂(A)の合成は、欧州特許254853号、特開平2−258500号、3−223860号、4−251259号に記載されているような、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解しうる基の前駆体を反応させる方法、もしくは、酸で分解しうる基を有するモノマーを種々のモノマーと共重合する方法など公知の合成法により合成することができる。
樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、未露光部の膜厚保持の点から1,000以上が好ましく、アルカリに対する溶解速度を高める上で200,000以下が好ましい。さらに好ましくは1,500〜100,000の範囲であり、特に好ましくは2,000〜50,000の範囲である。また、分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜4.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0、特に好ましくは、1.0〜2.5である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、樹脂(A)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
樹脂(A)の添加量は、合計でポジ型レジストの固形分に対し、一般的には10〜96質量%であり、好ましくは15〜96質量%であり、特に好ましくは20〜95質量%である。
〔2〕活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(B)
本発明のレジスト組成物は、少なくともひとつのフェノール性ヒドロキシ基を有するカチオンと下記一般式(b)で表されるアニオンとからなる活性光線または放射線の照射により酸を発生するオニウム塩化合物(B1)を含む。ここで、活性光線または放射線は好ましくは電子線、X線、あるいはEUV光であり、特に好ましくは波長13nm付近のEUV光を表す。
本発明のレジスト組成物は、少なくともひとつのフェノール性ヒドロキシ基を有するカチオンと下記一般式(b)で表されるアニオンとからなる活性光線または放射線の照射により酸を発生するオニウム塩化合物(B1)を含む。ここで、活性光線または放射線は好ましくは電子線、X線、あるいはEUV光であり、特に好ましくは波長13nm付近のEUV光を表す。
RSO3 - (b)
式(b)中、
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/またはハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、または置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。
本願における(B1)成分は、上記の要件を満たすものであれば限定されないが、下記一般式(c)、(d)又は(e)で表される化合物であることが好ましい。
式(b)中、
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/またはハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、または置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。
本願における(B1)成分は、上記の要件を満たすものであれば限定されないが、下記一般式(c)、(d)又は(e)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(c)において、R1〜R15はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(F、Cl、Br等)、ニトロ基又はシアノ基を表すが、R1〜R15の少なくともひとつはヒドロキシ基である。
ヒドロキシ基の数としては1〜6個が好ましく、1〜3個が特に好ましい。またヒドロキシ基を2個以上有する場合は、同一のベンゼン環に有していてもよいし、別のベンゼン環に有していてもよい。R1〜R15は、その中から選択される2つ以上の基が互いに結合して環を形成してもよい。R1〜R15として好ましくは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ヒドロキシ基を表し、特に好ましくは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ヒドロキシ基を表す。
ヒドロキシ基の数としては1〜6個が好ましく、1〜3個が特に好ましい。またヒドロキシ基を2個以上有する場合は、同一のベンゼン環に有していてもよいし、別のベンゼン環に有していてもよい。R1〜R15は、その中から選択される2つ以上の基が互いに結合して環を形成してもよい。R1〜R15として好ましくは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、ヒドロキシ基を表し、特に好ましくは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ヒドロキシ基を表す。
一般式(d)において、R16〜R27はそれぞれ独立に一般式(c)におけるR1〜R15と同義であり、R16〜R27の少なくともひとつはヒドロキシ基を表す。ヒドロキシ基の数としては1〜10個が好ましく、1〜5個が特に好ましい。またヒドロキシ基を2個以上有する場合は、同一のベンゼン環に有していてもよいし、別のベンゼン環に有していてもよい。
一般式(e)において、R28〜R37はそれぞれ独立に一般式(c)におけるR1〜R15と同義であり、R28〜R37の少なくともひとつはヒドロキシ基を表す。ヒドロキシ基の数としては1〜4個が好ましく、1〜2個が特に好ましい。またヒドロキシ基を2個以上有する場合は、同一のベンゼン環に有していてもよいし、別のベンゼン環に有していてもよい。
R1〜R37が表すアルキル基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状でもよい。直鎖状又は分岐状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基など、例えば炭素数1〜4個のアルキル基を挙げることができる。環状アルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基など炭素数3〜8個のアルキル基を挙げることができる。
R1〜R37が表すアルコキシ基は、直鎖状でもよく、分岐状でもよく、環状アルコキシ基でもよい。直鎖状又は分岐状アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のもの例えばメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、オクチルオキシ基などを挙げることができる。環状アルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
R1〜R37が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
R1〜R37が表すアルキル基及びアルコキシ基は、いずれも基の一部に更に置換基を有していてもよい。置換基としては、好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基を挙げることができ、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、沃素原子)を挙げることができる。
一般式(c)中のR1〜R15で示す基は、そのうちの2つ以上が結合し、環を形成していてもよい。環は、R1〜R15で示す基の末端が直接結合して形成してもよい。炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上の元素を介して間接的に結びあい、環を形成していてもよい。R1〜R15のうちの2つ以上が結合して形成する環構造としては、フラン環、ジヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン環、ピロール環などに見られる環構造と同一の構造を挙げることができる。一般式(d)中のR16〜R27、一般式(e)中のR28〜R37についても同様である。
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。
Rがフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基である場合は下記一般式(f)で表される構造であることが好ましい。
Ra−X−La− (f)
一般式(f)において、Xは単結合、−O−基又は−S−基を表し、Raは置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基を表し、Laはフッ素置換された炭素数1〜18のアルキレン基を表す。ここでRa及びLaの置換基としては、ハロゲン原子(F、Br、Cl等)、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基等を挙げることができる。Raとして好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、特に好ましくは、フッ素原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である。Laとしてより好ましくは、フッ素置換された炭素数1〜15のアルキレン基であり、特に好ましくはフッ素置換された炭素数1〜12のアルキレン基である。
Rが無置換アルキル基及び/又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基である場合は、無置換アルキル基としては炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜12のものがより好ましく、炭素数1〜6のものが特に好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
Ra−X−La− (f)
一般式(f)において、Xは単結合、−O−基又は−S−基を表し、Raは置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜15のアリール基を表し、Laはフッ素置換された炭素数1〜18のアルキレン基を表す。ここでRa及びLaの置換基としては、ハロゲン原子(F、Br、Cl等)、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基等を挙げることができる。Raとして好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、特に好ましくは、フッ素原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である。Laとしてより好ましくは、フッ素置換された炭素数1〜15のアルキレン基であり、特に好ましくはフッ素置換された炭素数1〜12のアルキレン基である。
Rが無置換アルキル基及び/又はハロゲン原子を置換基として有するフェニル基である場合は、無置換アルキル基としては炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜12のものがより好ましく、炭素数1〜6のものが特に好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。
Rがハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基である場合は、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子が特に好ましい。アルキル基としは炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜12のものがより好ましく、炭素数1〜6のものが特に好ましい。アルキル基の数としては、2〜6個が好ましく、2〜4個が特に好ましい。
Rが置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかである場合は、置換基としては上記Raの置換基として挙げたものと同じものを挙げることができる。
Rが置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかである場合は、置換基としては上記Raの置換基として挙げたものと同じものを挙げることができる。
以下に本発明で用いられる(B1)成分の、フェノール性ヒドロキシ基を少なくともひとつ有するカチオン部と一般式(b)で表されるアニオン部とを有する活性光線または放射線の照射により酸を発生するオニウム塩化合物の例を示すが、これらに限定されるものではない。
本発明で使用される(B1)成分の含有量は、全レジスト組成物の固形分に対し、一般的に1〜30質量%であり、好ましくは2〜20質量%、特に好ましくは3〜15重量%である。
本発明で使用される(B1)成分は1種を用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
本発明で使用される(B1)成分は1種を用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
また、化合物(B1)以外に、他の酸発生剤を併用してもよい。
本発明に於いて、他の酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線または放射線の作用により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物の中から適宜に選択して併用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o−ニトロベンジル型保護基を有する酸発生剤、イミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、ジスルホン化合物を挙げることができる。
また、これらの活性光線または放射線の作用により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452号、特開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
併用してよい酸発生剤の好ましい具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
(B1)とともに併用する酸発生剤としては、上記の中でトリアリールスルホニウム塩又はジアリールヨードニウム塩が好ましい。
(B1)及び併用する他の酸発生剤の総量質量比は、通常1/1〜100/1、好ましくは1/1〜10/1である。酸発生剤を併用することにより、露光後のアウトガスおよび現像欠陥がさらに低減される。
(B1)及び併用する他の酸発生剤の総量質量比は、通常1/1〜100/1、好ましくは1/1〜10/1である。酸発生剤を併用することにより、露光後のアウトガスおよび現像欠陥がさらに低減される。
(B1)とともに、活性光線または放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(カルボン酸発生剤)を併用することが、感度、解像力等の性能向上の点から好ましい。
また、活性光線または放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(スルホン酸発生剤)と活性光線または放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(カルボン酸発生剤)を併用することも好ましく、この場合、(B1)がスルホン酸発生剤であることが好ましい。
また、活性光線または放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(スルホン酸発生剤)と活性光線または放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物(カルボン酸発生剤)を併用することも好ましく、この場合、(B1)がスルホン酸発生剤であることが好ましい。
スルホン酸発生剤/カルボン酸発生剤(質量比)は、通常1/1〜100/1、好ましくは1/1〜10/1である。酸発生剤を併用することにより、露光後のアウトガスおよび現像欠陥がさらに低減される。
カルボン酸発生剤としては、特に下記一般式(BII)で表される化合物(B2)が好ましい。
式(BII)中、R21〜R23は各々独立に、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、R24は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表し、Zはイオウ原子又はヨウ素原子を表す。Zがイオウ原子である場合、pは1であり、ヨウ素原子である場合はpは0である。
一般式(BII)において、R21〜R23は、各々独立に、アルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
R21〜R23としてのアルキル基、アルケニル基又はアリール基は、各々置換基を有していてよく、アルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。また、アリール基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
R21〜R23は、各々独立に、好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基又は炭素数6〜24のアリール基を表し、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は各々置換基を有していてもよい。
R21〜R23としてのアルキル基、アルケニル基又はアリール基は、各々置換基を有していてよく、アルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。また、アリール基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
R21〜R23は、各々独立に、好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基又は炭素数6〜24のアリール基を表し、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は各々置換基を有していてもよい。
R24は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。
R24としてのアルキル基、アルケニル基、アリール基は、置換基を有していてよく、アルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
R24としてのアルキル基、アルケニル基、アリール基は、置換基を有していてよく、アルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
R24は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜24のアリール基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基である。
Zはイオウ原子又はヨウ素原子を表す。pはZがイオウ原子である場合は1であり、Zがヨウ素原子である場合は0である。
尚、式(BII)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、式(BII)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
尚、式(BII)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、式(BII)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
以下に、活性光線または放射線による露光によりカルボン酸を発生する化合物(B2)の好ましい具体例を挙げるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
〔3〕含窒素塩基性化合物(C)
本発明においては、含窒素塩基性化合物を用いることが、解像力などの性能向上、保存安定性の向上などの観点から好ましい。
本発明で用いることができる好ましい含窒素塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
本発明においては、含窒素塩基性化合物を用いることが、解像力などの性能向上、保存安定性の向上などの観点から好ましい。
本発明で用いることができる好ましい含窒素塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
ここで、R250 、R251 及びR252は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であり、ここでR250とR251は互いに結合して環を形成してもよい。これらは置換基を有していてもよく、置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基又は炭素数3〜20のアミノシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基又は炭素数3〜20のヒドロキシシクロアルキル基が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでも良い。
式中、R253、R254、R255及びR256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基を示す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、アミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、アミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、グアニジン、アミノピリジン、アミノアルキルピリジン、アミノピロリジン、インダゾール、イミダゾール、ピラゾール、ピラジン、ピリミジン、プリン、イミダゾリン、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルフォリン、アミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。これらの化合物は置換基を有していてよく、好ましい置換基としては、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基などが挙げられる。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、テトラアルキルアンモニウム塩型の含窒素塩基性化合物も用いることができる。
これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤と含窒素塩基性化合物の組成物中の使用割合は、感度及び解像力の点から、(酸発生剤の総量)/(含窒素塩基性化合物)(モル比)が2.5以上であることが好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターン及び解像力の点から、300以下が好ましい。(酸発生剤)/(含窒素塩基性化合物)(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
〔4〕界面活性剤類
本発明においては、界面活性剤類を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
本発明においては、界面活性剤類を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
界面活性剤の具体的としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラ−ドFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75、No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100質量部当たり、通常、2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
尚、界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔5〕その他の成分
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
1.染料
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
2.光塩基発生剤
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
3.溶剤類
本発明のレジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
本発明のレジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
本発明のレジスト組成物は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗布膜の膜厚は、0.05〜4.0μmが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、露光光源種は特に限定されないが、KrF、電子線、EUV(extreme ultraviolet)及びX線においても好適に使用できる。特に、EUV光使用時において優れた効果を発揮することができる。
本発明のレジスト組成物は、露光光源種は特に限定されないが、KrF、電子線、EUV(extreme ultraviolet)及びX線においても好適に使用できる。特に、EUV光使用時において優れた効果を発揮することができる。
本発明においては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更にレジスト下層に反射防止膜を塗布して用いることもできる。
レジストの下層として用いられる反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布し、乾燥又はベークし、レジスト膜を形成し、次に、レジスト膜に活性光線または放射線を照射し、好ましくは加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
本発明のレジスト組成物のアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常0.1〜20質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
〔樹脂の合成〕
合成例1:ポリマー(A−8)の合成
合成例1:ポリマー(A−8)の合成
p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)及びアクリル酸t−ブチル8.97g(0.07モル)を酢酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール200mlに溶解した。
これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モル)/メタノール100ml/水50mlの水溶液を添加し、1時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、ポリマー(A−8)を得た。ガスパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量は8800、分子量分散度(Mw/Mn)は1.54であった。また、1Hおよび13C−NMR解析から、p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が75/25であった。
これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モル)/メタノール100ml/水50mlの水溶液を添加し、1時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、ポリマー(A−8)を得た。ガスパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量は8800、分子量分散度(Mw/Mn)は1.54であった。また、1Hおよび13C−NMR解析から、p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が75/25であった。
合成例2:ポリマー(A−12)の合成
反応容器中で、ポリマー(A−8)30gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gに溶解し、この溶液を60℃、20mmHgまで減圧して約20gの溶剤を系中に残存している水と共に留去した。20℃まで冷却し、2−フェノキシエチルビニルエーテル4.54g、p−トルエンスルホン酸1.0gを添加し、室温にて1時間撹拌した。その後、トリエチルアミン1.16gを添加して中和し、酢酸エチル40g、水40gを加えて洗浄操作を3回行った。その後、溶媒量を調製して30質量%のポリマーを得た。このポリマーをA−12とする。ポリマーA−12のGPCによる重量平均分子量は9600、分子量分散度は1.55であり、1Hおよび13C−NMR解析から、p−ヒドロキシスチレン/p−〔1−(2−フェノキシエトキシ)エトキシ〕スチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が60/15/25であった。
反応容器中で、ポリマー(A−8)30gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100gに溶解し、この溶液を60℃、20mmHgまで減圧して約20gの溶剤を系中に残存している水と共に留去した。20℃まで冷却し、2−フェノキシエチルビニルエーテル4.54g、p−トルエンスルホン酸1.0gを添加し、室温にて1時間撹拌した。その後、トリエチルアミン1.16gを添加して中和し、酢酸エチル40g、水40gを加えて洗浄操作を3回行った。その後、溶媒量を調製して30質量%のポリマーを得た。このポリマーをA−12とする。ポリマーA−12のGPCによる重量平均分子量は9600、分子量分散度は1.55であり、1Hおよび13C−NMR解析から、p−ヒドロキシスチレン/p−〔1−(2−フェノキシエトキシ)エトキシ〕スチレン/t−ブチルアクリレートの組成比が60/15/25であった。
用いるモノマー又はビニルエーテルを変更する以外は合成例1又は2と同様の方法で、他の各ポリマーを得た。
合成した各ポリマーの繰り返し単位構造を以下に示す。
合成した各ポリマーの繰り返し単位構造を以下に示す。
合成した各ポリマーの重量平均分子量、分子量分散度および組成比を表1に示す。
〔実施例1〜12及び比較例1及び2:EUVによる露光〕
〔レジスト組成物の調製〕
表2に示す本発明の樹脂:0.948g(固形分換算)
酸発生剤:0.05g(複数ある場合は合計量)
有機塩基性化合物:0.003g
界面活性剤:0.002g
を下記表2に示す溶剤16.79gに溶解させ、固形分濃度が5.0質量%の溶液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過し、ポジ型レジスト液を得た。なお、比較用のレジスト組成物では、必要に応じ本発明以外の樹脂や酸発生剤を用いた。
〔レジスト組成物の調製〕
表2に示す本発明の樹脂:0.948g(固形分換算)
酸発生剤:0.05g(複数ある場合は合計量)
有機塩基性化合物:0.003g
界面活性剤:0.002g
を下記表2に示す溶剤16.79gに溶解させ、固形分濃度が5.0質量%の溶液を調製した。この溶液を0.1μmのテトラフルオロエチレン製フィルターで濾過し、ポジ型レジスト液を得た。なお、比較用のレジスト組成物では、必要に応じ本発明以外の樹脂や酸発生剤を用いた。
〔パターン作製および評価(EUV)〕
上記のように調製したポジ型レジスト液をスピンコータを利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃90秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.15μmのポジ型レジスト膜を形成した。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜10.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら面露光を行い、さらに110℃、90秒ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とし、また感度曲線の直線部の勾配から溶解コントラスト(γ値)を算出した。γ値が大きいほど溶解コントラストに優れている。
上記のように調製したポジ型レジスト液をスピンコータを利用して、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に均一に塗布し、120℃90秒間加熱乾燥を行い、膜厚0.15μmのポジ型レジスト膜を形成した。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜10.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら面露光を行い、さらに110℃、90秒ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とし、また感度曲線の直線部の勾配から溶解コントラスト(γ値)を算出した。γ値が大きいほど溶解コントラストに優れている。
〔露光後の膜厚変動率評価〕
EUV光による面露光を行って決定した感度での照射量(mJ/cm2)の2.0倍の照射量を照射し、露光後(後加熱前)の膜厚を測定し、以下の式から、未露光時の膜厚からの変動率を求めた。
膜厚変動率=(未露光時の膜厚−露光後の膜厚)/未露光時の膜厚
EUV光による面露光を行って決定した感度での照射量(mJ/cm2)の2.0倍の照射量を照射し、露光後(後加熱前)の膜厚を測定し、以下の式から、未露光時の膜厚からの変動率を求めた。
膜厚変動率=(未露光時の膜厚−露光後の膜厚)/未露光時の膜厚
〔現像欠陥評価〕
上記で求めた感度(mJ/cm2)で照射した後の現像後ウエハーについて、ケーエルエー・テンコール社製のKLA−2112機により現像欠陥数を測定し、得られた1次データ値を測定結果とした。
上記で求めた感度(mJ/cm2)で照射した後の現像後ウエハーについて、ケーエルエー・テンコール社製のKLA−2112機により現像欠陥数を測定し、得られた1次データ値を測定結果とした。
評価結果を表2に示す。
表2における記号は、以下のとおりである。
〔酸発生剤〕
〔比較酸発生剤〕
B’−1:トリフェニルスルホニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート
B’−1:トリフェニルスルホニウム ペンタフルオロベンゼンスルホネート
〔塩基性化合物〕
C−1:トリn−オクチルアミン
C−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
C−3:2,4,6−トリフェニルイミダゾール
C−1:トリn−オクチルアミン
C−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン
C−3:2,4,6−トリフェニルイミダゾール
〔界面活性剤〕
D−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
D−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
D−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
D−4:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
D−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
D−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
D−3:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
D−4:ポリオキシエチレンラウリルエーテル
〔溶剤〕
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
E−3:乳酸エチル
E−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
E−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
E−3:乳酸エチル
a−0(比較樹脂):下記構造、重量平均分子量 8700、分子量分散度 1.54
〔実施例13:遠紫外光による露光〕
EUV光にかえて波長ピーク254.8nm、半値幅19.7nmの遠紫外光を用い、表3に記載の組成のレジスト組成物を用いる以外は上記と同様の評価を行い、γ値、露光後の膜厚変動率、現像欠陥数を求めた。この評価を実施例13とした。
〔実施例14:電子線による照射〕
同様に、EUV光にかえて電子線(電子線描画装置:(株)日立製作所製 HL750、加速電圧50KeV)を用い、表3に記載の組成のレジスト組成物を用いる以外は上記と同様の評価を行い、γ値、露光後の膜厚変動率、現像欠陥数を求めた。この評価を実施例14とした。
これらの評価結果を表3に示す。
EUV光にかえて波長ピーク254.8nm、半値幅19.7nmの遠紫外光を用い、表3に記載の組成のレジスト組成物を用いる以外は上記と同様の評価を行い、γ値、露光後の膜厚変動率、現像欠陥数を求めた。この評価を実施例13とした。
〔実施例14:電子線による照射〕
同様に、EUV光にかえて電子線(電子線描画装置:(株)日立製作所製 HL750、加速電圧50KeV)を用い、表3に記載の組成のレジスト組成物を用いる以外は上記と同様の評価を行い、γ値、露光後の膜厚変動率、現像欠陥数を求めた。この評価を実施例14とした。
これらの評価結果を表3に示す。
表2の結果から、本発明のポジ型レジスト組成物は、EUV光の照射による特性評価において、比較例の組成物に比べて、溶解コントラスト及び露光後の膜厚変動率、現像欠陥数の点で優れていることがわかる。膜厚変動率が小さいことはアウトガスが少ないことを意味する。また、表3の結果から、KrF等の遠紫外線および電子線による露光においても良好な性能をもつことがわかる。
Claims (5)
- (A)一般式(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、及び(B)フェノール性ヒドロキシ基を有するカチオンと下記一般式(b)で表されるアニオンとを有する、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
R1は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基を表す。
R2は非酸分解性基を表す。
nは0〜4の整数を表す。
一般式(II)において、
R3〜R5は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基又はアルキル基を表す。
X1は水素原子又は有機基を表す。
RSO3 - (b)
式(b)中、
Rはフッ素原子を置換基として有する炭素数2以上のアルキル基、無置換アルキル基及び/またはハロゲン原子を置換基として有するフェニル基、ハロゲン原子を置換基として有するアルキル基を2個以上置換基として有するフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基、置換基を有していてもよいアントリル基、または置換基を有していてもよいフェナントリル基のいずれかを表す。 - 一般式(II)中のX1及び一般式(III)中のXの少なくともいずれかが脂環構造又は芳香環構造を含有することを特徴とする請求項2に記載のポジ型レジスト組成物。
- (C)含窒素塩基性化合物を含有することを特徴とする請求項3に記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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---|---|---|---|
JP2005083424A JP2006267368A (ja) | 2005-03-23 | 2005-03-23 | ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016068261A1 (ja) * | 2014-10-31 | 2016-05-06 | 株式会社堀場エステック | 自己組織化用高分子材料、自己組織化膜、自己組織化膜の製造方法及び凹凸パターン |
WO2019044668A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 富士フイルム株式会社 | 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性樹脂膜、パターン形成方法、及び電子デバイスの製造方法 |
-
2005
- 2005-03-23 JP JP2005083424A patent/JP2006267368A/ja active Pending
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