JP2006259910A - 粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 粒子シミュレーションにおいて、封入率が小さい場合に限らずある程度大きな封入率に対しても簡易に初期配置を決定する。
【解決手段】 まず粒子の重なりを許して配置する。次いで、重なり合っている粒子同士の中心を結ぶ方向で重なった距離に相当するベクトルを定義し、算出されたベクトルの総和に基づいて移動量及び移動方向を決定して各粒子を移動させ、粒子同士の重なりの無い初期状態を得る。粒子の移動だけでは重なりが完全に除去されないときは、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させるとともに、減少した体積を小径の粒子で補填して所定の封入率となるようにする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、粉体挙動のシミュレーションを行なう際の、その初期状態として解析対象となる粒子を解析領域に封入する処理を行なう粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、規定された体積当たりの充填率をパラメータとして変化させながら粒子充填シミュレーションを行なう粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
粉体や粒体などの粒子を取り扱う分野では、粒子の挙動を把握することか重要な課題である。従来は、このような粒子の挙動を試行錯誤の実験により把握することが多かった。このような場合、現実に用いる粒子の組成、実機に近い実験装置や実験環境を用意しなければ、粒子の挙動解析を行なうことはできない。また、これらの仕様を変更する度に改めて実験しなければならず、時間やコストの面で問題があった。
そこで、最近では、粉体や粒体などの粒子の挙動を数式化若しくはモデル化し、ほぼ同じ法則に支配されるシステムの挙動をコンピュータ上で模擬すること、すなわちシミュレーションが広く利用されている。シミュレーション技術を利用することにより、粒子の挙動を現実に体験する前に予測することができる。また、投入する条件やパラメータを変えて、同じシミュレーション計算を繰り返し行なうことにより、さまざまな粒子組成や装置設計・制御体系の性能を評価することができる。シミュレーションによれば、実験を行なう場合に比較して、より最適な解を低コストで得ることができる。さらに、シミュレーションにより得られたパラメータに基づいてシステムを制御し、システムのエラーを回避することができる。
粉体を取り扱う装置の代表例として、電子写真技術を利用した複写機やプリンタなどの画像形成装置を挙げることができる。この場合、画像構成剤としてのトナー及びトナーを搬送するための磁性体からなるキャリアという2成分からなる現像剤を粉体挙動解析の対象として取り扱う。電子写真プロセスは、電子写真感光体に対する帯電、スキャンした原稿イメージの露光、現像すなわち感光体へのトナー重畳、用紙へのトナー転写及びトナー定着、感光体のクリーニングという複数の工程からなる。このような電子写真プロセスでは、例えば攪拌、現像、転写などの各プロセスにおいて粉体挙動解析シミュレーションを適用することで、現実に画像形成実験を行なうことなく、形成される画像を予測し評価することができる。
粉体挙動解析の主な手法として、粉体毎の挙動を解析する個別要素法(例えば、非特許文献1を参照のこと)と、複数の粉体を等価な物性値を持つ流体モデルに置き換えて解析する方法などが挙げられる。
前者の個別要素法によれば、すべての粒子に作用するさまざまな力(例えば、弾性力や粘性力などの接触による作用力、ファンデルワース力や鏡像力、液架橋力などの外力)を基に運動方程式を立てて、粒子毎の挙動を解析するので、より現実に近い評価を行なうことができる。反面、取り扱う粒子数が膨大になると計算量が増大するという問題がある。計算コスト上見合わない場合には、後者の隆替モデルを用いた解析方法が適宜採り入れられる。
このような粉体挙動のシミュレーションを行なう場合、解析領域内で解析対象となる各粒子の初期状態を決定する必要がある。この初期配置を行なう際、解析領域内における粒子の充填率をあらかじめ決めて、粒子を解析領域に封入する必要がある。
ところが、粒子を用いたシミュレーションにおいて初期状態を決定する際、封入する粒子体積の解析領域の体積に対する比率が高くなるほど、粒子を重ならないように初期配置を決定することが難しくなっていく、という問題がある。
例えば、粒子集合体を所定の大きさの空間内に配置し、重心が低い粒子から自然落下させ、その落下プロセスで、水平方向の自由度、既設置粒子を透過する条件として粒子透過係数=既設置粒子の粒径/落下粒子の粒径を与え、最下部に粒子を設置して粒子充填構造をシミュレートする粒子充填構造シミュレーション方式について提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。この場合、粒径度数分布より直接粒子充填構造が得られ、粒径度数分布の最適化が可能となる。既知の粒径分布を持った粒子を適当な広さの領域にランダムに配置し、それらが堆積する過程をシミュレートすることで粒子の充填率を算出することができるが、充填率をパラメータとして変化させながら粒子充填シミュレーションを行なうことはできない。
また、分子動力学の分野において、粒子系の相互作用を記述するポテンシャル関数又は力関数を用いて、粒子集団の平衡配置を初期配置として粒子系のシミュレーションを行なう装置及び方法について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。この場合、粒子間ポテンシャル関数が小さくなるように粒子は位置が決定されるが、言い換えれば、粒子間のポテンシャル関数などを決定しなければならない。また、解析対象である粒子を剛体球として扱う場合にはこの方法を適用することはできない。
特開平8−190576号公報 特開2000−268064号公報 粉体工学会「粉体シミュレーション入門―コンピュータで粉体技術を創造する―」(産業図書株式会社、1998年3月30日)、第3章「粒子要素法シミュレーション」
本発明の目的は、粉体挙動のシミュレーションを行なう際の、その初期状態として解析対象となる粒子を解析領域に封入する処理を好適に行なうことができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、規定された体積当たりの充填率をパラメータとして変化させながら粒子充填シミュレーションを好適に行なうことができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、粒子を用いたシミュレーションにおいて初期状態を決定する際、封入する粒子体積の解析領域の体積に対する比率が高くなっても、粒子を重ならないように初期配置を決定することができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、粒子集団を解析領域に所定の封入率で封入する粒子充填シミュレーション装置であって、粒子同士の重なりを許容しながら、前記解析領域内に前記封入率を以って粒子を初期配置する粒子初期配置手段と、前記粒子初期配置手段により前記解析領域内に封入された粒子間の重なり量を判定する粒子配置判定手段と、前記粒子配置判定手段により判定された粒子間の重なりを除去する粒子重なり除去する粒子重なり除去手段とを具備することを特徴とする粒子充填シミュレーション装置である。
粉体挙動のシミュレーションを行なう場合、その初期状態を決定するための方法として、充填率を決めて解析対象となる粒子を解析領域に封入する必要がある。このとき、封入する粒子体積の解析領域の体積に対する比率が高くなるほど、粒子を重ならないように初期配置を決定することが難しくなるという問題がある。
そこで、本発明では、粒子を用いたシミュレーションにおいて指定した体積率で粒子を封入し初期配置を決定する際に、まず粒子の重なりを許して配置した後、重なりを除去する方向に粒子を移動させることで粒子同士の重なりの無い初期状態を得るようにしている。
例えば、まず粒子の重なりを許して配置した後、重なり合っている各粒子を互いに逆方向に所定の距離だけ移動させることで重なりの解消を試みる。
各粒子を移動して重なりを除去する際、重なり合っている粒子同士の中心を結ぶ方向で重なった距離に相当する重なり除去ベクトルを定義し、各粒子について、算出された重なり除去ベクトルの総和に基づいて重なりを除去するための移動量及び移動方向を決定するようにしてもよい。
また、各粒子を移動しても、重なりが完全に除去されない最終状態が想定される。このような場合、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させて、重なりを完全に除去することができる。そして、各粒子の粒子径を縮小させたことにより減少した体積を小径の粒子で補填することにより、解析領域内を指定された任意の封入率となるようにすることができる。
また、封入率が所定値未満のときには、配置領域を複数の立方体に分割し、各立方体内に1つずつ粒子を配置していくことにより、初期配置の段階で粒子同士の重なりを生じさせないようにすることが容易に実現できる。
また、本発明の第2の側面は、粒子集団を解析領域に所定の封入率で封入するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・システムに対し、粒子同士の重なりを許容しながら、前記解析領域内に前記封入率を以って粒子を初期配置する粒子初期配置手順と、前記粒子初期配置手順により前記解析領域内に封入された粒子間の重なり量を判定する粒子配置判定手順と、前記粒子配置判定手順により判定された粒子間の重なりを除去する粒子重なり除去する粒子重なり除去手順とを実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1の側面に係る粒子充填シミュレーション装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、粉体挙動のシミュレーションを行なう際の、その初期状態として解析対象となる粒子を解析領域に封入する処理を好適に行なうことができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、規定された体積当たりの充填率をパラメータとして変化させながら粒子充填シミュレーションを好適に行なうことができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、粒子を用いたシミュレーションにおいて初期状態を決定する際、封入する粒子体積の解析領域の体積に対する比率が高くなっても、粒子を重ならないように初期配置を決定することができる、優れた粒子充填シミュレーション装置及び粒子充填シミュレーション方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、粒子シミュレーションにおいて規定の封入率を満たすように粒子を封入する場合、封入率が小さい場合に限らずある程度大きな封入率に対しても簡易に初期配置を決定することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
粉体挙動のシミュレーションを行なう場合、その初期状態を決定するための方法として、充填率を決めて解析対象となる粒子を解析領域に封入する必要がある。図1には、粒子シミュレーションの対象となる粒子封入系を示している。このような粒子シミュレーションの対象の例として、活性炭吸着層の性能評価シミュレーション手の粒子配置決定や、球状のゲル剤を透明な媒質中に分散させた場合の光の透過率シミュレーションでの粒子配置決定、離散要素法などを用いた粒子シミュレーションでの粒子初期配置決定などを挙げることができる。
本発明に係る粒子充填シミュレーション装置は、粉体挙動のシミュレーションを行なう場合、その初期状態を決定するための方法として、充填率を決めて解析対象となる粒子を解析領域に封入する。図2には、本発明の一実施形態に係る粒子充填シミュレーション装置のシステム構成を概略的に示している。当該システムは、処理装置1と表示装置2で構成される。かかるシステムは、専用のハードウェア装置として設計・製作することも可能であるが、パーソナル・コンピュータ(PC)などの一般的な計算機上で所定のアプリケーションを実行するという形態で実現することも可能である。
処理装置1は、条件設定手段10と、数値計算手段20と、情報記憶手段30と、情報集計手段40と、シミュレーション表示手段50を備えている。
条件設定手段10は、粒子の封入率や粒径の平均値や分散などを設定する粒子条件設定手段11と、解析領域のサイズや周期境界条件などの条件を設定する境界条件設定手段12と、計算を終了する時刻及び条件計算結果の出力形式などの設定を行なう計算条件設定手段13で構成される。
粒子配置手段20は、粒子の位置を決定する粒子配置設定手段21と、粒子同士のお互いの重なり量を調査する粒子配置判定手段22と、発生させる粒子の粒子径の決定並びに調整を行なう粒子径設定手段23で構成される。
情報記憶手段30は、各時刻における粒子の状態を記憶する粒子情報記憶手段31と、各時刻における境界の状態を記憶する境界条件記憶手段32で構成される。
粒子充填シミュレーションの最終的な結果などは、情報集計手段40により集計された後、シミュレーション表示手段50によって、配置された粒子の座標や各種統計などが表示装置2上に出力されるかファイルなどに出力される。
粒子充填シミュレーションでは、充填率を決めて解析対象となる粒子を解析領域に封入する。このとき、封入する粒子体積の解析領域の体積に対する比率が高くなるほど、粒子を重ならないように初期配置を決定することが難しくなる。本実施形態では、粒子配置手段20は、粒子を用いたシミュレーションにおいて指定した体積率で粒子を封入し初期配置を決定する際に、まず粒子の重なりを許して配置した後、重なりを除去する方向に粒子を移動させることで粒子同士の重なりの無い初期状態を得るようにしている。
粒子配置手段20は、まず粒子の重なりを許して配置した後、重なり合っている各粒子を互いに逆方向に所定の距離だけ移動させることで重なりの解消を試みる。また、各粒子を移動しても、重なりが完全に除去されない最終状態が想定される。このような場合、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させて、重なりを完全に除去することができる。そして、各粒子の粒子径を縮小させたことにより減少した体積を小径の粒子で補填して前記所定の封入率となるようにするようにする。
図3には、このような粒子充填処理を行なう場合に、粒子配置手段20が実行する処理手順をフローチャートの形式で示している。
ステップS51では、粒子位置設定手段21及び粒子径設定手段23により、初期状態として、粒子は粒径分布と封入率に応じてランダムに重なりを許して配置される。
次いで、ステップS52では、粒子重なり除去が行なわれる。具体的には、粒子配置判定手段22により重なりを検出された後、粒子配置設定手段21により重なりを除去する方向に各粒子を移動させる。
粒子重なり除去の処理では、重なり合っている各粒子を互いに逆方向に所定の距離だけ移動させることで重なりの解消を試みる。例えば、各粒子を移動して重なりを除去する際、重なり合っている粒子同士の中心を結ぶ方向で重なった距離に相当する重なり除去ベクトルを定義し、各粒子について、算出された重なり除去ベクトルの総和に基づいて重なりを除去するための移動量及び移動方向を決定する。
図4には、この場合の粒子位置調整手段21による粒子位置調整方法を概略的に示している。同図では、3個の粒子111、112、113が重なっている例を示している。粒子111への粒子112及び粒子113の重なり量を示すベクトルをそれぞれV112及びV113とする。このとき、粒子111の移動量及び移動方向を示すベクトルV111は、粒子112との重なりを除去するためのベクトルV112と、粒子113との重なりを除去するためのベクトルV113の和で求められたベクトルを基に決定する。
すべての粒子についてステップS52における粒子重なり除去が終了した後、ステップS53では、粒子配置判定手段22を用いて全粒子の重なり量の統計を取る。本実施形態では粒子配置判定手段22によって各粒子について周辺粒子と重なりベクトルを計算し各重なりベクトルの長さの和を粒子半径で除したものの全粒子に関する最大値と規定量を比較する。
この粒子配置判定の結果、粒子の重なり量が規定の量以上で繰り返し回数が規定回数N1以下であれば、ステップS52に戻って、上述した処理を再度行なう。
また、上述した粒子配置により粒子間の重なりが完全に除去されない最終状態では、粒子の移動以外の解決方法を実行する。本実施形態では、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させて、重なりを完全に除去する。そして、各粒子の粒子径を縮小させたことにより体積が減少することになるが、小径の粒子で補填することにより、所定の封入率となるようにする。
フローチャートに即して説明すれば、粒子の重なり量がゼロ以上で繰り返し回数が規定回数N1以上規定回数N2以下の場合には、ステップS54では、計算された各粒子の重なりベクトル長さから各粒子の半径を縮小し、縮小した全粒子の体積分を補うため粒子位置設定手段21及び粒子径設定手段23によって既に配置された粒子の径よりも小さい粒子を封入し規定の封入率に調整する。その後、ステップS52に戻り、粒子位置の調整を再度行なう。
また、封入率が所定値未満のときには、粒子配置手段20は、配置領域を複数の立方体に分割し、各立方体内に1つずつ粒子を配置して、初期配置の段階で粒子同士の重なりを生じさせないようにすることができる。図5には、この様子を示している。
図3に示したフローチャートのステップS51において、粒子の封入率が30%以下程度の少ない場合には、解析領域200を小さい分割領域201に分割する。そして、各分割領域201に対して粒子を配置することで、初期配置を高速に行なうことができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本発明は、例えば、活性炭吸着層の性能評価シミュレーション手の粒子配置決定や、球状のゲル剤を透明な媒質中に分散させた場合の光の透過率シミュレーションでの粒子配置決定、離散要素法などを用いた粒子シミュレーションでの粒子初期配置決定などに適用することができる。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の記載を参酌すべきである。
図1は、粒子シミュレーションの対象となる粒子封入系を示した図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る粒子充填シミュレーション装置のシステム構成を概略的に示した図である。 図3は、粒子配置手段20が実行する処理手順を示したフローチャートである。 図4は、粒子位置調整手段21による粒子位置調整方法を説明するための図である。 図5は、配置領域を複数の立方体に分割し、各立方体内に1つずつ粒子を配置して、初期配置の段階で粒子同士の重なりを生じさせないようにする様子を示した図である。
符号の説明
100…解析領域
101…粒子
1…処理装置
2…表示装置
10…条件設定手段
11…粒子条件設定手段
12…境界条件設定手段
13…計算条件設定手段
20…粒子配置手段
21…粒子位置設定手段
22…粒子径設定手段
23…粒子挙動計算手段
30…情報記憶手段
31…粒子情報記憶手段
32…境界条件記憶手段
40…情報集計手段
50…シミュレーション表示手段

Claims (11)

  1. 粒子集団を解析領域に所定の封入率で封入する粒子充填シミュレーション装置であって、
    粒子同士の重なりを許容しながら、前記解析領域内に前記所定の封入率を以って粒子を初期配置する粒子初期配置手段と、
    前記粒子初期配置手段により前記解析領域内に封入された粒子間の重なり量を判定する粒子配置判定手段と、
    前記粒子配置判定手段により判定された粒子間の重なりを除去する粒子重なり除去する粒子重なり除去手段と、
    を具備することを特徴とする粒子充填シミュレーション装置。
  2. 前記粒子重なり除去手段は、重なり合っている各粒子を互いに逆方向に所定の距離だけ移動させることで重なりの解消を試みる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子充填シミュレーション装置。
  3. 前記粒子重なり除去手段は、重なり合っている粒子同士の中心を結ぶ方向で重なった距離に相当する重なり除去ベクトルを定義し、各粒子について、算出された重なり除去ベクトルの総和に基づいて重なりを除去するための移動量及び移動方向を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子充填シミュレーション装置。
  4. 前記粒子重なり除去手段によって重なりが完全に除去されない最終状態において、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させる粒子径設定手段と、
    各粒子の粒子径を縮小させたことにより減少した体積を小径の粒子で補填して前記所定の封入率となるようにする小径粒子補填手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の粒子充填シミュレーション装置。
  5. 前記粒子初期配置手段は、前記所定の封入率が所定値未満のときには、前記解析領域を複数の立方体に分割し、各立方体内に1つずつ粒子を配置する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子充填シミュレーション装置。
  6. 粒子集団を解析領域に所定の封入率で封入する粒子充填シミュレーション方法であって、
    粒子同士の重なりを許容しながら、前記解析領域内に前記所定の封入率を以って粒子を初期配置する粒子初期配置ステップと、
    前記粒子初期配置ステップにおいて前記解析領域内に封入された粒子間の重なり量を判定する粒子配置判定ステップと、
    前記粒子配置判定ステップにおいて判定された粒子間の重なりを除去する粒子重なり除去する粒子重なり除去ステップと、
    を具備することを特徴とする粒子充填シミュレーション方法。
  7. 前記粒子重なり除去ステップでは、重なり合っている各粒子を互いに逆方向に所定の距離だけ移動させることで重なりの解消を試みる、
    ことを特徴とする請求項6に記載の粒子充填シミュレーション方法。
  8. 前記粒子重なり除去ステップでは、重なり合っている粒子同士の中心を結ぶ方向で重なった距離に相当する重なり除去ベクトルを定義し、各粒子について、算出された重なり除去ベクトルの総和に基づいて重なりを除去するための移動量及び移動方向を決定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の粒子充填シミュレーション方法。
  9. 前記粒子重なり除去ステップにおいて重なりが完全に除去されない最終状態において、各粒子について重なり量に応じて粒子径を縮小させる粒子径設定ステップと、
    各粒子の粒子径を縮小させたことにより減少した体積を小径の粒子で補填して前記所定の封入率となるようにする小径粒子補填ステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の粒子充填シミュレーション方法。
  10. 前記粒子初期配置ステップでは、前記所定の封入率が所定値未満のときには、前記解析領域を複数の立方体に分割し、各立方体内に1つずつ粒子を配置する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の粒子充填シミュレーション方法。
  11. 粒子集団を解析領域に所定の封入率で封入するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・システムに対し、
    粒子同士の重なりを許容しながら、前記解析領域内に前記所定の封入率を以って粒子を初期配置する粒子初期配置手順と、
    前記粒子初期配置手順により前記解析領域内に封入された粒子間の重なり量を判定する粒子配置判定手順と、
    前記粒子配置判定手順により判定された粒子間の重なりを除去する粒子重なり除去する粒子重なり除去手順と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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