JP2006252625A - 光ピックアップ - Google Patents

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文仁 目黒
Koichi Matsuyama
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Abstract

【課題】 可動部を移動させるための駆動中心と対物レンズの中心との間の寸法を短くして可動部の剛性を高め、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、光ピックアップ全体を小型,軽量化できる光ピックアップを提供する。
【解決手段】 光ピックアップ1は主ヨーク部7と補助ヨーク部14とを有している。主ヨーク部7には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9との間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石19が取付けられている。補助ヨーク部14は、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成するとともに、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー10を保持するミラー保持部を兼用している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ディスクの記録面上に対物レンズで光を集光させて情報の記録,再生などを行う光ピックアップに関する。
光ピックアップは、光ディスク再生装置および光ディスク記録再生装置など光ディスク装置(たとえば、DVDレコーダー,CDプレーヤー)に使用される。光ディスク装置はPC(パーソナルコンピューター)にも搭載されている。
光ピックアップは、記録媒体である光ディスクの記録面上に光たとえばレーザー光を集光させて情報の記録,再生などを行う装置である。光ピックアップは可動部を有しており、この可動部は、複数の支持ワイヤを介して支持台に支持されて移動可能である。
可動部は、通常は、レーザー光を集光させるための対物レンズと、光ディスクに対する対物レンズの位置を、通電による励磁により調整するためのフォーカスコイルおよびトラッキングコイルとを有している。
特許文献1(特開2002−74705号公報)には、対物レンズ駆動装置(本発明の光ピックアップに相当)が記載されている。図11は、この従来技術と類似する技術にかかる光ピックアップの斜視図、図12(A)は、図11に示す光ピックアップの平面図、図12(B)は図12(A)のXII-XII線断面図である。
図11,図12に示すように、従来の光ピックアップ101において、対物レンズ102を保持した可動部103は、フォーカスコイル104とトラッキングコイル105を有している。可動部103は、支持ワイヤ106によって支持台107に移動可能に取付けられている。
支持台107が取付けられたヨーク基台108には、ヨーク109と永久磁石110,111が配設されて、フォーカスコイル104とトラッキングコイル105との間で磁気回路部を形成し、この磁気回路部に駆動されて、可動部103がフォーカス方向および/またはトラッキング方向に移動する。
対物レンズ102の下方には反射ミラー(特許文献1では、立ち上げプリズム)112が配置されている。反射ミラー112はヨーク基台108とは離れた位置に配置され、反射ミラー112とヨーク基台108との間には隙間dがある。
反射ミラー112は、光学系の光源で発生した光を反射して対物レンズ102を通して光ディスクに照射し、また、光ディスクからの反射光(光信号)を読み取り用の受光素子に伝達する。
特開2002−74705号公報
上述の従来の光ピックアップ101では、可動部103は、対物レンズ102と、対物レンズ102を保持したレンズホルダ113と、フォーカスコイル104と、トラッキングコイル105とを有している。
可動部103を駆動するための磁気回路部を形成するヨーク109と永久磁石110,111は、すべてヨーク基台108側に配置されているので、反射ミラー112はヨーク基台108とは分離して配置されている。
このように、従来の光ピックアップ101では、ヨーク109と永久磁石110,111がすべてヨーク基台108側に配置されているので、可動部103を移動させるための駆動中心(駆動を発生する中心位置)F1と、対物レンズ102の中心(光軸B)との間の寸法Lが長くなってしまう。その結果、可動部103の剛性が低下し、高域の周波数帯における応答特性や感度が悪くなる恐れがあった。
また、ヨーク基台108には、各磁気回路部を形成する永久磁石110,111およびヨーク109が可動部103のコイル保持部の周辺に集中して配置されるので、光ピックアップ101全体の小型,軽量化が困難であった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、可動部を移動させるための駆動中心と対物レンズの中心との間の寸法を短くして可動部の剛性を高め、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ全体を小型,軽量化することができる光ピックアップを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明にかかる光ピックアップは、光ディスクの記録面上に光を集光させるための対物レンズが設けられ、前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置を、フォーカスコイルおよび/またはトラッキングコイルへの通電による励磁により調整するように駆動される可動部と、この可動部を移動可能に支持する複数の支持ワイヤと、この支持ワイヤを支持する支持台と、この支持台が取付けられ、前記フォーカスコイルおよび前記トラッキングコイルとの間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石が取付けられた主ヨーク部と、この主ヨーク部とは別体で構成されて前記磁気回路部の一部を構成するとともに、前記対物レンズに対して光を反射するための反射ミラーを保持するミラー保持部を兼用した補助ヨーク部とを備えている。
好ましい一実施態様として、前記補助ヨーク部には、第2の永久磁石となる磁石またはそのヨークとなる磁性体からなり少なくとも前記コイルに対向するコイル対向部材を設けている。
たとえば、前記コイル対向部材を、前記反射ミラーの母材または前記ミラー支持部材の背面もしくは側面に配置するのが好ましい。
前記反射ミラーの母材または前記反射ミラーを支持するミラー支持部材を、前記第2の永久磁石となる磁石により一体形成するのが好ましい。
好ましい一実施態様として、前記反射ミラーの母材の斜面部を研磨してこの斜面部にミラー蒸着膜を蒸着することにより前記反射ミラーを形成している。
たとえば、前記補助ヨーク部と前記主ヨーク部は、互いに接続してまたは分離して設けられている。
本発明の光ピックアップは、上述のように構成したので、可動部を移動させるための駆動中心と対物レンズの中心との間の寸法を短くして可動部の剛性を高め、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ全体を小型,軽量化することができる。
光ピックアップには、対物レンズが可動部の中央部に配置された「レンズセンタータイプ」のものと、対物レンズが可動部の中央部より一方側に偏心して配置された「レンズオフセットタイプ」のものとがある。
近年のPCの小型化,ポータブルタイプの普及などにより、光ディスク装置の小型化も急務になっている。そのため、光ディスク装置に搭載される光ピックアップに関しても、それ自体の小型化,薄型化,軽量化の要求がますます厳しくなってきている。
上述のレンズセンタータイプの光ピックアップと比べて、レンズオフセットタイプの光ピックアップは、対物レンズの下部にスペースがある。したがって、この下部スペースに光学系の反射ミラーなどを配置することができるので、薄型化の点では、レンズオフセットタイプの光ピックアップの方が有利である。
特許文献1には、このレンズオフセットタイプの対物レンズ駆動装置(本発明の光ピックアップに相当)が記載されている。
従来のレンズオフセットタイプの光ピックアップでは、ヨーク基台に二つの永久磁石とそれぞれのヨークとをヨーク部に設けていた。その結果、可動部を移動させるための駆動中心と対物レンズの中心との間の寸法が長くなっていた。
これに対して、下記の各実施例にかかるレンズオフセットタイプの光ピックアップでは、フォーカスコイルおよびトラッキングコイルとの間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石が取付けられた主ヨーク部と、この主ヨーク部とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成するとともに、対物レンズに対して光を反射するための反射ミラーを保持するミラー保持部を兼用した補助ヨーク部とが設けられている。
すなわち、従来は、全部の永久磁石とその各ヨークがヨーク部に設けられていたのに対して、本発明では、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を主ヨーク部と補助ヨーク部とに分割し、第2に、この補助ヨーク部は反射ミラーを保持するミラー保持部(ミラー立ち上げ部)を兼用するという二点がポイントである。その結果、主ヨーク部では、ここに従来設けられていた一つの永久磁石とそのヨークとが占めていたスペースが不要になる。
これにより、可動部を移動させるための駆動中心が対物レンズの中心に近づくことになって、駆動中心と対物レンズの中心との間の寸法が短くなる。したがって、可動部の剛性が高くなり、高域の周波数帯における応答特性や感度が向上する。
従来は、ヨーク基台と反射ミラーとの間に隙間があったが、下記の実施例では、主ヨーク部と補助ヨーク部との間には隙間がないかまたはごく小さな隙間ですむことになり、また上述の寸法が短くなるので、光ピックアップの全体が小型,軽量化する。
以下、本発明にかかる実施例を、図1ないし図10を参照して説明する。
(第1の実施例)
まず初めに、第1の実施例について図1,図2を参照して説明する。
図1は、第1の実施例にかかる光ピックアップの斜視図、図2(A)は、図1に示す光ピックアップの平面図、図2(B)は、図2(A)のII−II線断面図である。
図1,図2に示すように、光ピックアップ1は可動部2を備えている。可動部2には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、記録媒体である光ディスクの記録面(表面)上にレーザー光などの光を集光させるための対物レンズ4とが設けられている。フォーカスコイル8および/またはトラッキングコイル9への通電による励磁により可動部2を駆動して、光ディスクに対する対物レンズ4の位置を調整することができる。
光ディスク3としては、DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD−RW,CD,CD−ROM,CD−R,CD−RW,MD,MOなどがある。
なお、説明の便宜上、対物レンズ4の光軸Bと平行な方向すなわちフォーカス方向をX方向とし、特に、光ディスクの方向を上方向とする。このX方向と直交する方向(光ディスクの半径方向)すなわちトラッキング方向をZ方向とし、X方向およびZ方向の両方向と直交する方向をY方向とする。
光ピックアップ1は、対物レンズ4が可動部2の中央部より一方側に偏心して配置された「レンズオフセットタイプ」の光ピックアップである。これは、第2の実施例ないし第5の実施例の光ピックアップ1a〜1dにおいても同じである。
光ピックアップ1は、可動部2を移動可能に支持する複数の支持ワイヤ5と、支持ワイヤ5を支持する支持台6と、主ヨーク部(主継鉄部)7と、補助ヨーク部(補助継鉄部)14とを備えている。補助ヨーク部14には、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー(いわゆる、立ち上げミラー)10が設けられている。
支持ワイヤ5は、可動部2の両端にY方向とほぼ平行にそれぞれ二本ずつ合計四本設けられている。互いにほぼ平行な四本の支持ワイヤ5は、その一端部(支持台6から遠い方の端部)が可動部2側に固定され、他端部が支持台6側に固定されている。
支持台6は、磁性体からなる主ヨーク部7に取付けられている。支持台6に支持された四本の支持ワイヤ5は、可動部2を移動可能に支持している。
フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9との間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石19が、主ヨーク部7の主ヨーク7aに取付けられている。主ヨーク7aは、主ヨーク部7の主ヨーク基台7bに取付けられている。フォーカスコイル8とトラッキングコイル9は、第1の永久磁石19による磁束がそれぞれ鎖交するように配置されている。
磁気回路部の一部を構成しているフォーカスコイル8,トラッキングコイル9,主ヨーク部7および第1の永久磁石19は、可動部2を移動させるための駆動部11を構成している。
光ピックアップ1は光学系を有している。この光学系は、レーザー光を発生する半導体レーザーなど光源,反射ミラー10,レンズ,回折格子および光検出器などを有している。対物レンズ4もこの光学系に含まれる。
反射ミラー10の反射面は、対物レンズ4に対向してスペースSPに配置されている。光検出器は、光ディスクの記録面で反射したレーザー光を受光し、再生信号を検出するとともにエラー信号なども検出する。
光ピックアップ1では、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を、主ヨーク部7と補助ヨーク部14とに分割し、第2に、この補助ヨーク部14が、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー10を保持するミラー保持部(ミラー立ち上げ部)を兼用している。
補助ヨーク部14は、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成している。補助ヨーク部14には、磁気回路部の一部を構成する第2の永久磁石とそのヨークが設けられている。
主ヨーク部7の第1の永久磁石19およびそのヨーク7aと、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、補助ヨーク部14に設けられた第2の永久磁石およびそのヨークとにより、対向磁気回路部が構成されている。
フォーカスコイル8に通電して励磁し、可動部2をフォーカス方向に移動させるときに、可動部2に対してフォーカス方向に作用する駆動(フォーカス駆動)の中心となる位置が、フォーカス駆動中心位置である。
一方、トラッキングコイル9に通電して励磁し、可動部2をトラッキング方向に移動させるときに、可動部2に対してトラッキング方向に作用する駆動(トラッキング駆動)の中心となる位置が、トラッキング駆動中心位置である。
上述のフォーカス駆動中心位置とトラッキング駆動中心位置の両方を代表する位置を、可動部2を移動させるための駆動中心F1としている。
本発明では、可動部2を移動させるための駆動中心F1と、対物レンズ4の中心(光軸B)との間の寸法Lを短くして、可動部2の剛性を高めている。その結果、高域の周波数帯(高周波数域)における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ1の全体を小型,軽量化することができる。
補助ヨーク部14は、光ピックアップ1の基台となるピックアップベース20に固定されている。このピックアップベース20には他の光学系も配置されているので、反射ミラー10で反射して対物レンズ4に入射する光の光軸を高精度に設定することができる。
可動部2に設けられたフォーカスコイル8とトラッキングコイル9には、支持ワイヤ5を介してそれぞれ電流が供給される。フォーカスコイル8に電流を流せば、可動部2をフォーカス方向(対物レンズ4の光軸Bと平行な方向(X方向、すなわち上下方向))に移動させることができる。トラッキングコイル9に電流を流せば、可動部2をトラッキング方向(光ディスクの半径方向(Z方向))に移動させることができる。
光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1は、移動機構(図示せず)により、光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。光ディスク装置は、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップ1を移動させる。
そして、光ピックアップ1は、光ディスクの記録面上に対物レンズ4で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
可動部2は本体部16を有しており、本体部16は、絶縁性を有する合成樹脂材などで所定形状に一体形成されている。対物レンズ4,フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9などは、本体部16の所定位置に取付けられている。
本体部16は、対物レンズ4を支持するレンズ支持部17と、コイル8,9を支持し、平面視でほぼ矩形のコイル支持部18とを有している。コイル支持部18の内方には、一つのフォーカスコイル8と、Z方向に並んだ一対のトラッキングコイル9とが設けられている。
可動部2は、四本の支持ワイヤ5を介して、支持台6と主ヨーク部7との間の空間に浮いている格好で取付けられている。したがって、可動部2は、移動や揺動などの動作を行なって、可動部2の状態(可動部2の位置,姿勢など)を自在に変化させることができる。
可動部2は、フォーカスコイル8とトラッキングコイル9に電流が供給されていないときの基本位置から、フォーカスコイル8とトラッキングコイル9の一方または両方に電流を供給することにより、上下方向(X方向)や左右方向(Z方向)に移動(シフト)することができる。
支持ワイヤ5が接続されるプリント配線板13が、支持台6に固着されている。プリント配線板13には、支持ワイヤ5を係合させるための複数(ここでは、四つ)の孔が所定位置に穿設されている。支持台6の所定位置には、支持ワイヤ5を貫通させるための複数(ここでは、四つ)の貫通孔が穿設されている。
支持ワイヤ5の他端部またはその近傍は、プリント配線板13の孔を通ってプリント配線板13に電気的に接続されるとともに、支持台6側に固定されている。支持ワイヤ5の一端部またはその近傍は、可動部2の支持片12に固定されるとともに、フォーカスコイル8またはトラッキングコイル9に電気的に接続されている。
フォーカスコイル8と二つのトラッキングコイル9は、支持ワイヤ5と、この支持ワイヤ5が電気的に接続されたプリント配線板13とを介して、制御部(図示せず)に電気的に接続されている。
反射ミラー10を支持する補助ヨーク部14は、主ヨーク部7とは別体で構成されており、補助ヨーク部14と主ヨーク部7が、互いに接続して設けられている場合を示している。
補助ヨーク部14を主ヨーク部7に接続すれば、補助ヨーク部14の第2の永久磁石やそのヨークを、主ヨーク部7の第1の永久磁石19やヨーク7aなどに近づけて配置できるので、磁気回路部の磁力が大きくなる。
第2の永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14に設けたので、第2の永久磁石とそのヨークのサイズを大きくすることができ、磁気回路部が強い磁力を発生する。
補助ヨーク部14は、磁性体により形成された補助ヨーク基台21を有しており、補助ヨーク基台21がピックアップベース20に取付けられている。補助ヨーク基台21により、反射ミラー10が支持されている。
補助ヨーク部14には、コイル対向部材23が設けられている。コイル対向部材23は、少なくともコイル(コイル8,9のいずれか一方または両方であり、ここでは、トラッキングコイル9)に対向している。コイル対向部材23は、第2の永久磁石となる磁石、またはそのヨークとなる磁性体からなっている。
補助ヨーク部14において、反射ミラー10を支持するミラー支持部材22を、ヨークとなる磁性体または第2の永久磁石となる磁石により一体形成している。なお、コイル対向部材23を磁石により構成し、ミラー支持部材22を磁性体により構成すれば、感度が向上するので好ましい。
こうして、本来は主ヨーク部7に設けるべき二つの永久磁石とそのヨークのうち、一つの永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14に配置換えすることができる。
コイル対向部材23は、反射ミラー10のミラー支持部材22の背面(主ヨーク部7に対向する面)24に配置されている。このようにすれば、磁石または磁性体からなるコイル対向部材23を、トラッキングコイル9に対して極めて近づけて配置するかまたは大型化できるので、強い磁力を発生する磁気回路部になる。なお、コイル対向部材23がミラー支持部材22の側面25に配置されている場合であってもよい。
本実施例の補助ヨーク部14は、側面視で直角三角形のミラー支持部材22の斜面に板状の反射ミラー10を固着した場合を示している。そして、ミラー支持部材22とコイル対向部材23は、それぞれ磁石または磁性体により形成され、両方の部材22,23により第2の永久磁石とそのヨークを構成して、その一方または両方が、補助ヨーク基台21に固着されている。
次に、光ピックアップ1の動作について説明する。なお、この動作は、第2の実施例ないし第5の実施例の光ピックアップ1a〜1dにおいてもほぼ同じである。
まず、光ディスク装置において、光ディスクが駆動モータにより回転駆動されている状態で、移動機構により光ピックアップ1を所望の位置に移動させる。そして、光学系で発生したレーザー光を、反射ミラー10で反射させ対物レンズ4で記録面上に集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
光ピックアップ1の状態(可動部2の位置,姿勢など)を制御する場合には、光検出器で検出された光ディスクの光信号を変換部で電気信号に変換し、制御部に電気信号(エラー信号など)として出力する。
制御部は、変換部から出力された電気信号に基づいて、フォーカスコイル8に流す電流とトラッキングコイル9に流す電流をそれぞれ制御する。
対物レンズ4をフォーカス方向(X方向)に移動させる場合には、制御部は、対物レンズ4の移動すべき方向および移動量に応じた制御電流を、支持ワイヤ5を介してフォーカスコイル8に供給する。すると、通電により励磁されたフォーカスコイル8により生じる電磁力により、可動部2が光ディスク3に対してフォーカス方向(X方向)に移動(シフト)して、対物レンズ4の位置を調整する。
同様に、制御部が、対物レンズ4の移動すべきトラッキング方向および移動量に応じた制御電流を、支持ワイヤ5を介して二つのトラッキングコイル9に供給する。すると、通電により励磁されたトラッキングコイル9により生じる電磁力により、可動部2が光ディスクに対してトラッキング方向(Z方向)に移動(シフト)して、対物レンズ4の位置を調整する。
このようにして、可動部2は、フォーカス方向および/またはトラッキング方向に移動するようにその位置が制御される。
(第2〜第5の実施例)
次に、第2の実施例ないし第5の実施例にかかる光ピックアップ1a〜1dについて説明する。なお、第1の実施例と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図3は、第2の実施例にかかる光ピックアップ1aの斜視図、図4(A)は、図3に示す光ピックアップ1aの平面図、図4(B)は図4(A)のIV−IV線断面図である。
図5は、第3の実施例にかかる光ピックアップ1bの斜視図、図6(A)は、図5に示す光ピックアップ1bの平面図、図6(B)は図6(A)のVI−VI線断面図である。
図7は、第4の実施例にかかる光ピックアップ1cの斜視図、図8(A)は、図7に示す光ピックアップ1cの平面図、図8(B)は図8(A)のVIII−VIII線断面図である。
図9は、第5の実施例にかかる光ピックアップ1dの斜視図、図10(A)は、図9に示す光ピックアップ1dの平面図、図10(B)は図10(A)のX−X線断面図である。
第2の実施例について図3,図4を参照して説明する。
図3,図4に示す第2の実施例において、光ピックアップ1aは可動部2を備え、可動部2には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、対物レンズ4とが設けられている。フォーカスコイル8および/またはトラッキングコイル9への通電による励磁により可動部2を駆動して、光ディスクに対する対物レンズ4の位置を調整することができる。
光ピックアップ1aは、可動部2を移動可能に支持する複数の支持ワイヤ5と、支持台6と、主ヨーク部7と、補助ヨーク部(補助継鉄部)14aとを備えている。補助ヨーク部14aには、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー(いわゆる、立ち上げミラー)10aが設けられている。
支持台6に支持された四本の支持ワイヤ5は、可動部2を移動可能に支持している。フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9との間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石19が、主ヨーク部7の主ヨーク7aに取付けられている。主ヨーク7aは、主ヨーク部7の主ヨーク基台7bに取付けられている。フォーカスコイル8とトラッキングコイル9は、第1の永久磁石19による磁束がそれぞれ鎖交するように配置されている。
磁気回路部の一部を構成しているフォーカスコイル8,トラッキングコイル9,主ヨーク部7および第1の永久磁石19は、可動部2を移動させるための駆動部11を構成している。
光ピックアップ1aは光学系を有しており、この光学系は、光源,反射ミラー10a,レンズ(対物レンズ4など),回折格子および光検出器などを有している。反射ミラー10aの反射面は、対物レンズ4に対向してスペースSPに配置されている。
光ピックアップ1aでは、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を、主ヨーク部7と補助ヨーク部14aとに分割し、第2に、この補助ヨーク部14aが、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー10aを保持するミラー保持部を兼用している。
補助ヨーク部14aは、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成している。補助ヨーク部14aには、磁気回路部の一部を構成する第2の永久磁石とそのヨークが設けられている。
主ヨーク部7の第1の永久磁石19およびそのヨーク7aと、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、補助ヨーク部14aに設けられた第2の永久磁石およびそのヨークとにより、対向磁気回路部が構成されている。
フォーカスコイル8に通電して励磁し、可動部2をフォーカス方向に移動させるときに、可動部2に対してフォーカス方向に作用する駆動(フォーカス駆動)の中心となる位置が、フォーカス駆動中心位置である。
一方、トラッキングコイル9に通電して励磁し、可動部2をトラッキング方向に移動させるときに、可動部2に対してトラッキング方向に作用する駆動(トラッキング駆動)の中心となる位置が、トラッキング駆動中心位置である。
上述のフォーカス駆動中心位置とトラッキング駆動中心位置の両方を代表する位置を、可動部2を移動させるための駆動中心F1としている。
本発明では、可動部2を移動させるための駆動中心F1と、対物レンズ4の中心(光軸B)との間の寸法Lを短くして、可動部2の剛性を高めている。その結果、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ1aの全体を小型,軽量化することができる。
補助ヨーク部14aは、光ピックアップ1aの基台となるピックアップベース20に固定されている。このピックアップベース20には他の光学系も配置されているので、反射ミラー10aで反射して対物レンズ4に入射する光の光軸を高精度に設定することができる。
フォーカスコイル8とトラッキングコイル9には、支持ワイヤ5を介してそれぞれ電流が供給される。フォーカスコイル8に電流を流せば、可動部2をフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル9に電流を流せば、可動部2をトラッキング方向に移動させることができる。
光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1aは、移動機構(図示せず)により、光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。光ディスク装置は、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップ1aを移動させる。
そして、光ピックアップ1aは、光ディスクの記録面上に対物レンズ4で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
反射ミラー10aを支持する補助ヨーク部14aは、主ヨーク部7とは別体で構成されており、補助ヨーク部14aと主ヨーク部7が、互いに接続して設けられている場合を示している。
補助ヨーク部14aが主ヨーク部7に接続されており、補助ヨーク部14aの第2の永久磁石やそのヨークを、主ヨーク部7の第1の永久磁石19やヨーク7aなどに近づけて配置できるので、磁気回路部の磁力が大きくなる。
第2の永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14aに設けることにより、第2の永久磁石とそのヨークのサイズを大きくすることができ、磁気回路部が強い磁力を発生する。
補助ヨーク部14aは補助ヨーク基台21を有しており、この補助ヨーク基台21がピックアップベース20に取付けられている。補助ヨーク基台21により、反射ミラー10aが支持されている。
補助ヨーク部14aには、コイル対向部材23が設けられている。コイル対向部材23は、少なくともコイル(コイル8,9のいずれか一方または両方であり、ここでは、トラッキングコイル9)に対向している。コイル対向部材23は、第2の永久磁石となる磁石、またはそのヨークとなる磁性体からなっている。
補助ヨーク部14aにおいて、反射ミラー10aの母材を、ヨークとなる磁性体または第2の永久磁石となる磁石により一体形成している。なお、コイル対向部材23を磁石により構成し、反射ミラー10aの母材を磁性体により構成すれば、感度が向上するので好ましい。
こうして、本来は主ヨーク部7に設けるべき二つの永久磁石とそのヨークのうち、一つの永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14aに配置換えすることができる。
コイル対向部材23は、反射ミラー10aの母材の背面(主ヨーク部7に対向する面)24に配置されている。このようにすれば、磁石または磁性体からなるコイル対向部材23を、トラッキングコイル9に対して極めて近づけて配置するかまたは大型化できるので、強い磁力を発生する磁気回路部になる。なお、コイル対向部材23が、反射ミラー10aの母材の側面25に配置されている場合であってもよい。
補助ヨーク部14aの反射ミラー10aは、側面視で直角三角形をなしており、全体がガラスまたは合成樹脂により一体形成され、その傾斜面が反射面になっている。コイル対向部材23は、磁石により形成されて第2の永久磁石を構成している。
補助ヨーク基台21は、磁性体により形成されて、第2の永久磁石のヨークとなっている。反射ミラー10aとコイル対向部材23の一方または両方が、補助ヨーク基台21に固着されている。
第3の実施例について図5,図6を参照して説明する。
図5,図6に示すように、光ピックアップ1bは可動部2を備え、可動部2には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、対物レンズ4とが設けられている。フォーカスコイル8および/またはトラッキングコイル9への通電による励磁により可動部2を駆動して、光ディスクに対する対物レンズ4の位置を調整することができる。
光ピックアップ1bは、可動部2を移動可能に支持する複数の支持ワイヤ5と、支持台6と、主ヨーク部7と、補助ヨーク部(補助継鉄部)14bとを備えている。補助ヨーク部14bには、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー(いわゆる、立ち上げミラー)10bが設けられている。
光ピックアップ1bは光学系を有しており、この光学系は、光源,反射ミラー10b,レンズ(対物レンズ4など),回折格子および光検出器などを有している。反射ミラー10bの反射面は、対物レンズ4に対向してスペースSPに配置されている。
光ピックアップ1bでは、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を、主ヨーク部7と補助ヨーク部14bとに分割し、第2に、この補助ヨーク部14bが、反射ミラー10bを保持するミラー保持部を兼用している。
補助ヨーク部14bは、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成している。補助ヨーク部14bには、磁気回路部の一部を構成する第2の永久磁石とそのヨークが設けられている。
主ヨーク部7の第1の永久磁石19およびそのヨーク7aと、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、補助ヨーク部14bに設けられた第2の永久磁石およびそのヨークとにより、対向磁気回路部が構成されている。
フォーカスコイル8に通電して励磁し、可動部2をフォーカス方向に移動させるときに、可動部2に対してフォーカス方向に作用する駆動(フォーカス駆動)の中心となる位置が、フォーカス駆動中心位置である。
一方、トラッキングコイル9に通電して励磁し、可動部2をトラッキング方向に移動させるときに、可動部2に対してトラッキング方向に作用する駆動(トラッキング駆動)の中心となる位置が、トラッキング駆動中心位置である。
上述のフォーカス駆動中心位置とトラッキング駆動中心位置の両方を代表する位置を、可動部2を移動させるための駆動中心F1としている。
本発明では、可動部2を移動させるための駆動中心F1と、対物レンズ4の中心(光軸B)との間の寸法Lを短くして、可動部2の剛性を高めている。その結果、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ1bの全体を小型,軽量化することができる。
補助ヨーク部14bは、光ピックアップ1bの基台となるピックアップベース20に固定されている。このピックアップベース20には他の光学系も配置されているので、反射ミラー10bで反射して対物レンズ4に入射する光の光軸を高精度に設定することができる。
可動部2に設けられたフォーカスコイル8とトラッキングコイル9には、支持ワイヤ5を介してそれぞれ電流が供給される。フォーカスコイル8に電流を流せば、可動部2をフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル9に電流を流せば、可動部2をトラッキング方向に移動させることができる。
光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1bは、移動機構(図示せず)により、光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。光ディスク装置は、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップ1bを移動させる。
そして、光ピックアップ1bは、光ディスクの記録面上に対物レンズ4で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
反射ミラー10bを支持する補助ヨーク部14bは、主ヨーク部7とは別体で構成されており、補助ヨーク部14bと主ヨーク部7が、互いに接続して設けられている場合を示している。
補助ヨーク部14bが主ヨーク部7に接続されており、補助ヨーク部14bの第2の永久磁石やそのヨークを、主ヨーク部7の第1の永久磁石19やヨーク7aなどに近づけて配置できるので、磁気回路部の磁力が大きくなる。
第2の永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14bに設けることにより、第2の永久磁石とそのヨークのサイズを大きくすることができ、磁気回路部が強い磁力を発生する。
補助ヨーク部14bは補助ヨーク基台21を有しており、この補助ヨーク基台21がピックアップベース20に取付けられている。補助ヨーク基台21により、反射ミラー10bが支持されている。
補助ヨーク部14bでは、反射ミラー10bを支持するミラー支持部材22を、第2の永久磁石となる磁石により一体形成している。また、補助ヨーク部14bの補助ヨーク基台21が、磁性体により形成されている。
こうして、本来は主ヨーク部7に設けるべき二つの永久磁石とそのヨークのうち、一つの永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14bに配置換えすることができる。
補助ヨーク部14bでは、側面視で直角三角形をなす反射ミラーの母材の斜面部を研磨し、この斜面部にミラー蒸着膜を蒸着することにより、反射ミラー10bを形成している。この反射ミラー母材が、反射ミラー10bを支持するミラー支持部材22に相当することになる。
この補助ヨーク部14bではコイル対向部材を使用していないので、ミラー支持部材22(すなわち、反射ミラー母材)は、磁石からなる第2の永久磁石を構成して、補助ヨーク基台21に固着されている。補助ヨーク基台21は、磁性体により形成されて第2の永久磁石のヨークになっている。
コイル対向部材を省略しているので、補助ヨーク部14bの部品点数が少なくなって構成を簡素化できる。
第4の実施例について図7,図8を参照して説明する。
図7,図8に示すように、光ピックアップ1cは可動部2を備え、可動部2には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、対物レンズ4とが設けられている。フォーカスコイル8および/またはトラッキングコイル9への通電による励磁により可動部2を駆動して、光ディスクに対する対物レンズ4の位置を調整することができる。
光ピックアップ1cは、可動部2を移動可能に支持する複数の支持ワイヤ5と、支持台6と、主ヨーク部7と、補助ヨーク部(補助継鉄部)14aとを備えている。補助ヨーク部14aには、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー(いわゆる、立ち上げミラー)10aが設けられている。
光ピックアップ1cは光学系を有しており、この光学系は、光源,反射ミラー10a,レンズ(対物レンズ4など),回折格子および光検出器などを有している。反射ミラー10aの反射面は、対物レンズ4に対向してスペースSPに配置されている。
光ピックアップ1cでは、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を、主ヨーク部7と補助ヨーク部14aとに分割し、第2に、この補助ヨーク部14aが、反射ミラー10aを保持するミラー保持部を兼用している。
補助ヨーク部14aは、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成している。補助ヨーク部14aには、磁気回路部の一部を構成する第2の永久磁石とそのヨークが設けられている。
主ヨーク部7の第1の永久磁石19およびそのヨーク7aと、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、補助ヨーク部14aに設けられた第2の永久磁石およびそのヨークとにより、対向磁気回路部が構成されている。
フォーカスコイル8に通電して励磁し、可動部2をフォーカス方向に移動させるときに、可動部2に対してフォーカス方向に作用する駆動(フォーカス駆動)の中心となる位置が、フォーカス駆動中心位置である。
一方、トラッキングコイル9に通電して励磁し、可動部2をトラッキング方向に移動させるときに、可動部2に対してトラッキング方向に作用する駆動(トラッキング駆動)の中心となる位置が、トラッキング駆動中心位置である。
上述のフォーカス駆動中心位置とトラッキング駆動中心位置の両方を代表する位置を、可動部2を移動させるための駆動中心F1としている。
本発明では、可動部2を移動させるための駆動中心F1と、対物レンズ4の中心(光軸B)との間の寸法Lを短くして、可動部2の剛性を高めている。その結果、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ1cの全体を小型,軽量化することができる。
補助ヨーク部14aは、光ピックアップ1cの基台となるピックアップベース20に固定されている。このピックアップベース20には他の光学系も配置されているので、反射ミラー10aで反射して対物レンズ4に入射する光の光軸を高精度に設定することができる。
可動部2に設けられたフォーカスコイル8とトラッキングコイル9には、支持ワイヤ5を介してそれぞれ電流が供給される。フォーカスコイル8に電流を流せば、可動部2をフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル9に電流を流せば、可動部2をトラッキング方向に移動させることができる。
光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1cは、移動機構(図示せず)により、光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。光ディスク装置は、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップ1cを移動させる。
そして、光ピックアップ1cは、光ディスクの記録面上に対物レンズ4で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
反射ミラー10aを支持する補助ヨーク部14aは、主ヨーク部7とは別体で構成されており、補助ヨーク部14aと主ヨーク部7が、互いに分離して設けられている場合を示している。
補助ヨーク部14aを主ヨーク部7から分離して遮断しており、主ヨーク部7の可動部2の移動動作による振動などが補助ヨーク部14aに直接伝わらないので、補助ヨーク部14aに設けられた反射ミラー10aやその他の光学系に悪影響を及ぼす恐れがない。
第2の永久磁石とそのヨークを補助ヨーク部14aに設けることにより、第2の永久磁石とそのヨークのサイズを大きくすることができ、磁気回路部が強い磁力を発生する。
補助ヨーク部14aは、磁性体により形成された補助ヨーク基台21を有しており、この補助ヨーク基台21がピックアップベース20に取付けられている。補助ヨーク基台21により、反射ミラー10aが支持されている。
補助ヨーク部14aには、コイル対向部材23が設けられている。コイル対向部材23は、少なくともコイル(コイル8,9のいずれか一方または両方であり、ここでは、トラッキングコイル9)に対向している。コイル対向部材23は、第2の永久磁石となる磁石、またはそのヨークとなる磁性体からなっている。
補助ヨーク部14aにおいて、反射ミラー10aの母材を、ヨークとなる磁性体または第2の永久磁石となる磁石により一体形成している。なお、コイル対向部材23を磁石により構成し、反射ミラー10aの母材を磁性体により構成すれば、感度が向上するので好ましい。
こうして、本来は主ヨーク部7に設けるべき二つの永久磁石とそのヨークのうち、一つの永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14aに配置換えすることができる。
コイル対向部材23は、反射ミラー10aの母材の背面(主ヨーク部7に対向する面)24に配置されている。このようにすれば、磁石または磁性体からなるコイル対向部材23を、トラッキングコイル9に対して極めて近づけて配置するかまたは大型化できるので、強い磁力を発生する磁気回路部になる。なお、コイル対向部材23が、反射ミラー10aの母材の側面25に配置されている場合であってもよい。
補助ヨーク部14aの反射ミラー10aは、側面視で直角三角形をなしており、全体がガラスまたは合成樹脂により一体形成され、その傾斜面が反射面になっている。コイル対向部材23は、磁石により形成されて第2の永久磁石を構成している。
補助ヨーク基台21は、磁性体により形成されて、第2の永久磁石のヨークとなっている。反射ミラー10aとコイル対向部材23の一方または両方が、補助ヨーク基台21に固着されている。
第5の実施例について図9,図10を参照して説明する。
図9,図10に示すように、光ピックアップ1dは可動部2を備え、可動部2には、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、対物レンズ4とが設けられている。フォーカスコイル8および/またはトラッキングコイル9への通電による励磁により可動部2を駆動して、光ディスクに対する対物レンズ4の位置を調整することができる。
光ピックアップ1dは、可動部2を移動可能に支持する複数の支持ワイヤ5と、支持台6と、主ヨーク部7と、補助ヨーク部(補助継鉄部)14bとを備えている。補助ヨーク部14bには、対物レンズ4に対して光を反射するための反射ミラー(いわゆる、立ち上げミラー)10bが設けられている。
光ピックアップ1dは光学系を有しており、この光学系は、光源,反射ミラー10b,レンズ(対物レンズ4など),回折格子および光検出器などを有している。反射ミラー10bの反射面は、対物レンズ4に対向してスペースSPに配置されている。
光ピックアップ1dでは、第1に、磁気回路部を構成するヨーク部を、主ヨーク部7と補助ヨーク部14bとに分割し、第2に、この補助ヨーク部14bが、反射ミラー10bを保持するミラー保持部を兼用している。
補助ヨーク部14bは、主ヨーク部7とは別体で構成されて磁気回路部の一部を構成している。補助ヨーク部14bには、磁気回路部の一部を構成する第2の永久磁石とそのヨークが設けられている。
主ヨーク部7の第1の永久磁石19およびそのヨーク7aと、フォーカスコイル8およびトラッキングコイル9と、補助ヨーク部14bに設けられた第2の永久磁石およびそのヨークとにより、対向磁気回路部が構成されている。
フォーカスコイル8に通電して励磁し、可動部2をフォーカス方向に移動させるときに、可動部2に対してフォーカス方向に作用する駆動(フォーカス駆動)の中心となる位置が、フォーカス駆動中心位置である。
一方、トラッキングコイル9に通電して励磁し、可動部2をトラッキング方向に移動させるときに、可動部2に対してトラッキング方向に作用する駆動(トラッキング駆動)の中心となる位置が、トラッキング駆動中心位置である。
上述のフォーカス駆動中心位置とトラッキング駆動中心位置の両方を代表する位置を、可動部2を移動させるための駆動中心F1としている。
本発明では、可動部2を移動させるための駆動中心F1と、対物レンズ4の中心(光軸B)との間の寸法Lを短くして、可動部2の剛性を高めている。その結果、高域の周波数帯における応答特性や感度を向上させることができ、また、光ピックアップ1dの全体を小型,軽量化することができる。
補助ヨーク部14bは、光ピックアップ1dの基台となるピックアップベース20に固定されている。このピックアップベース20には他の光学系も配置されているので、反射ミラー10bで反射して対物レンズ4に入射する光の光軸を高精度に設定することができる。
可動部2に設けられたフォーカスコイル8とトラッキングコイル9には、支持ワイヤ5を介してそれぞれ電流が供給される。フォーカスコイル8に電流を流せば、可動部2をフォーカス方向に移動させることができる。トラッキングコイル9に電流を流せば、可動部2をトラッキング方向に移動させることができる。
光ディスク装置(図示せず)に使用される光ピックアップ1dは、移動機構(図示せず)により、光ディスクの半径方向に制御されつつ移動可能になっている。光ディスク装置は、光ディスクを駆動モータで回転駆動するとともに、移動機構で所望の位置に光ピックアップ1dを移動させる。
そして、光ピックアップ1dは、光ディスクの記録面上に対物レンズ4で光(たとえば、レーザー光)を集光させて、光ディスクに対して情報の記録,再生などを行う。
反射ミラー10bを支持する補助ヨーク部14bは、主ヨーク部7とは別体で構成されており、補助ヨーク部14bと主ヨーク部7が、互いに分離して設けられている場合を示している。
補助ヨーク部14bを主ヨーク部7から分離して遮断しており、主ヨーク部7の可動部2の移動動作による振動などが補助ヨーク部14bに直接伝わらないので、補助ヨーク部14bに設けられた反射ミラー10bやその他の光学系に悪影響を及ぼす恐れがない。
第2の永久磁石とそのヨークを補助ヨーク部14bに設けることにより、第2の永久磁石とそのヨークのサイズを大きくすることができ、磁気回路部が強い磁力を発生する。
補助ヨーク部14bは、磁性体により形成された補助ヨーク基台21を有しており、この補助ヨーク基台21がピックアップベース20に取付けられている。補助ヨーク基台21により、反射ミラー10bが支持されている。
補助ヨーク部14bでは、反射ミラー10bを支持するミラー支持部材22を、第2の永久磁石となる磁石により一体形成している。また、補助ヨーク部14bの補助ヨーク基台21が、磁性体により形成されて、第2の永久磁石のヨークとなっている。
こうして、本来は主ヨーク部7に設けるべき二つの永久磁石とそのヨークのうち、一つの永久磁石とそのヨークを、補助ヨーク部14bに配置換えすることができる。
補助ヨーク部14bでは、側面視で直角三角形をなす反射ミラーの母材の斜面部を研磨し、この斜面部にミラー蒸着膜を蒸着することにより、反射ミラー10bを形成している。この反射ミラー母材が、反射ミラー10bを支持するミラー支持部材22に相当することになる。
この補助ヨーク部14bではコイル対向部材を使用していないので、ミラー支持部材22(すなわち、反射ミラー母材)は、磁石からなる第2の永久磁石を構成して、補助ヨーク基台21に固着されている。補助ヨーク基台21は、磁性体により形成されて第2の永久磁石のヨークになっている。この実施例では、コイル対向部材を省略できるので、補助ヨーク部14bの部品点数が少なくなって構成を簡素化できる。
以上説明したとおり、上述の光ピックアップ1,1a〜1dは、可動部2を移動させるための駆動中心F1と対物レンズ4の中心との間の寸法Lが短いので、可動部2の剛性が高くなる。その結果、特に、高域の周波数帯における応答特性や感度が向上する。なお、低域の周波数帯においても応答特性や感度が良好である。
本発明者が光ピックアップ1について行なった実験では、寸法L(たとえば、従来はL=5mm)を従来より1.3〜1.5mm短くして、寸法L=3.7〜3.5mmとすることができ、その結果、40〜60KHzの高次周波数に対しても可動部2は十分に追従することを確認した。
近年の光ピックアップでは、高密度記録体の読み書きのために、低い周波数から高い周波数までの応答特性や感度の向上などの要求が急務となってきているが、本発明によれば、これらの要求を十分に満足することができる。
本発明では、反射ミラーと第2の永久磁石(または、反射ミラーと第2の永久磁石のヨーク)とを兼用できるので、光ピックアップ1,1a〜1dの全体のスペースを小さくして、小型軽量化することができる。
本発明の光ピックアップ1,1a〜1dでは、従来反射ミラーが配置されていたスペースSPを利用して、このスペースSPに補助ヨーク部14(または、補助ヨーク部14a,14b)を配置している。そして、従来のヨーク部に設けられていた永久磁石とそのヨークの一部を、補助ヨーク部に配置換えしている。その結果、主ヨーク部7を小型軽量化することができ、また、光ピックアップの全体も小型軽量化する。
以上、本発明の各実施例を説明したが、本発明は、上述の各実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形,付加などが可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明は、DVD,CDなど光ディスクの記録面上に対物レンズでレーザー光などを集光させて情報の記録,再生などを行う光ディスク装置に取付けられる光ピックアップに適用される。
図1ないし図10は本発明の実施例を示す図で、図1は、第1の実施例にかかる光ピックアップの斜視図である。 図2(A)は、図1に示す光ピックアップの平面図、図2(B)は図2(A)のII−II線断面図である。 第2の実施例にかかる光ピックアップの斜視図である。 図4(A)は、図3に示す光ピックアップの平面図、図4(B)は図4(A)のIV−IV線断面図である。 第3の実施例にかかる光ピックアップの斜視図である。 図6(A)は、図5に示す光ピックアップの平面図、図6(B)は図6(A)のVI−VI線断面図である。 第4の実施例にかかる光ピックアップの斜視図である。 図8(A)は、図7に示す光ピックアップの平面図、図8(B)は図8(A)のVIII−VIII線断面図である。 第5の実施例にかかる光ピックアップの斜視図である。 図10(A)は、図9に示す光ピックアップの平面図、図10(B)は図10(A)のX−X線断面図である。 従来の光ピックアップの斜視図である。 図12(A)は、図11に示す光ピックアップの平面図、図12(B)は図12(A)のXII−XII線断面図である。
符号の説明
1,1a〜1d 光ピックアップ
2 可動部
3 光ディスク
4 対物レンズ
5 支持ワイヤ
6 支持台
7 主ヨーク部
8 フォーカスコイル(コイル)
9 トラッキングコイル(コイル)
10,10a,10b 反射ミラー
14,14a,14b 補助ヨーク部
19 第1の永久磁石
22 ミラー支持部材
23 コイル対向部材
24 背面
25 側面

Claims (5)

  1. 光ディスクの記録面上に光を集光させるための対物レンズが設けられ、前記光ディスクに対する前記対物レンズの位置を、フォーカスコイルおよび/またはトラッキングコイルへの通電による励磁により調整するように駆動される可動部と、
    この可動部を移動可能に支持する複数の支持ワイヤと、
    この支持ワイヤを支持する支持台と、
    この支持台が取付けられ、前記フォーカスコイルおよび前記トラッキングコイルとの間でそれぞれ磁気回路部の一部を構成する第1の永久磁石が取付けられた主ヨーク部と、
    この主ヨーク部とは別体で構成されて前記磁気回路部の一部を構成するとともに、前記対物レンズに対して光を反射するための反射ミラーを保持するミラー保持部を兼用した補助ヨーク部とを備えたことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記補助ヨーク部には、第2の永久磁石となる磁石またはそのヨークとなる磁性体からなり少なくとも前記コイルに対向するコイル対向部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記コイル対向部材を、前記反射ミラーの母材または前記ミラー支持部材の背面もしくは側面に配置したことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  4. 前記反射ミラーの母材または前記反射ミラーを支持するミラー支持部材を、前記第2の永久磁石となる磁石により一体形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
  5. 前記反射ミラーの母材の斜面部を研磨してこの斜面部にミラー蒸着膜を蒸着することにより前記反射ミラーを形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光ピックアップ。
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